JP2009068530A - 自動調心ころ軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動調心ころ軸受の長寿命化を、安価に且つ効果的に図れる構造を実現する。
【解決手段】各球面ころ3a、3aを、最大径部が軸方向中央部からずれた、非対称形とする。又、この最大径部を、これら各球面ころ3a、3aを外輪軌道4と内輪軌道5、5との間に配置した状態で、これら各球面ころ3a、3aの軸方向中央部よりも、内輪2の幅方向端部側に存在させる。これにより、表面に早期剥離が生じにくいこの内輪2の幅方向端部側に、通常、接触力が最大となる最大径部を位置させる事ができる。又、煩雑な熱処理工程等は必要ない。この為、上記課題を解決できる。
【選択図】図1

Description

この発明に係る自動調心ころ軸受は、例えばハウジングの内側に回転軸を支承する為に、製紙機械、金属の圧延機等、各種産業機械装置のロール等の回転支持部に組み込んだ状態で使用する。
例えば重量の嵩む軸をハウジングの内側に回転自在に支承する為に従来から、例えば特許文献1、2に記載された様な自動調心ころ軸受が使用されている。図3は、この様な自動調心ころ軸受の従来構造の第1例を示している。この自動調心ころ軸受は、互いに同心に組み合わされた外輪1と内輪2との間に、複数の球面ころ3、3を転動自在に配列して成る。
上記外輪1の内周面には、単一の中心を有する球状凹面である外輪軌道4を形成している。又、内輪2の外周面の幅方向(図3の左右方向)両側には、それぞれが上記外輪軌道4と対向する、1対の内輪軌道5、5を形成している。又、上記複数の球面ころ3、3は、その最大径部が各球面ころ3、3の軸方向長さの中央部にある対称形(ビヤ樽形)で、上記外輪軌道4と上記1対の内輪軌道5、5との間に、2列に分けて、両列毎に複数個ずつ、転動自在に設けている。又、上記各球面ころ3、3の転動面の母線形状の曲率半径は、上記外輪軌道4及び上記内輪軌道5、5の母線形状の曲率半径よりも僅かに小さい。
上述の様に構成される自動調心ころ軸受により、例えばハウジングの内側に回転軸を支承する場合、外輪1をハウジングに内嵌固定し、内輪2を回転軸に外嵌固定する。回転軸と共に内輪2が回転する場合には、複数の球面ころ3、3が転動して、この回転を許容する。ハウジングの軸心と回転軸の軸心とが不一致の場合、外輪1の内側で内輪2が調心する(外輪1の中心軸に対し内輪2の中心軸を傾斜させる)事により、この不一致を補償する。この場合に於いて、外輪軌道4は単一球面状に形成されている為、上記複数の球面ころ3、3の転動は、不一致補償後に於いても、円滑に行なわれる。
この様な自動調心ころ軸受は、一般的に、取付誤差や衝撃荷重により、内輪2に対し外輪1が相対的に傾斜しても、各球面ころ3、3の転動面と外輪軌道4及び内輪軌道5、5との各接触部での接触状態が変化しない。この為、例えば、これら各接触部の一部に局所的な荷重が作用する様な異常荷重の発生が抑制されると共に、ラジアル荷重の負荷能力が高い。従って、上記自動調心ころ軸受は、製紙機械用の各種ロールネック軸受、車両用軸受、各種産業用軸受として広く使用されるが、この様な機械装置のうち、作用する荷重が比較的大きい構造に使用される場合が多い。この様な特徴を有する自動調心ころ軸受の場合、他の玉軸受や円筒ころ軸受とは、疲労破壊の原因が異なる場合がある。
具体的には、転動体の転動面と軌道面との間に油膜が十分に形成されている様な、クリーンな潤滑環境下での使用であるとした場合、玉軸受や円筒ころ軸受と自動調心ころ軸受とでは、次の様に、疲労破壊の原因が異なる。即ち、玉軸受や円筒ころ軸受の場合、軸受の材料中に含まれる非金属介在物を起点として疲労亀裂が発生する、内部起点型破壊によって破損が生じる場合が多い。従って、上記玉軸受や円筒ころ軸受の場合、軸受材料の清浄度を向上させる事により長寿命化を図れる。これに対して、自動調心ころ軸受の場合、使用条件によっては、上述の玉軸受や円筒ころ軸受の場合と異なり、内輪軌道面に微小な塑性流動が形成され、この部分からピーリングクラックが発生して剥離に至る、表面起点型破壊によって破損が生じる場合がある。従って、自動調心ころ軸受の場合には、軸受材料の清浄度を向上させても、必ずしも十分に長寿命化を図れない可能性がある。
自動調心ころ軸受の長寿命化を図れる構造として、例えば特許文献3には、外輪軌道の表面粗さを内輪軌道の表面粗さよりも粗くする構成が記載されている。そして、この構成により、球面ころに、上記特許文献3で定義されている正のスキューを生じ易くし、アキシアル荷重を緩和できるとしている。これに対して、球面ころに負のスキューが生じた場合には、アキシアル荷重が増幅し、寿命が低下するとしている。
一方、自動調心ころ軸受に特有な破損の原因が、内輪軌道と球面ころの転動面との間に作用する接線力に関係している事が、特許文献4に記載されている。即ち、内輪軌道に大きな接線力が作用した場合に、この軌道面に微小な塑性流動が発生し、これを起点とした剥離によって破損が生じる場合がある旨記載されている。この様な原因で生じる破損を抑制する為には、内輪軌道の表面を、上記接線力に対し強くする事が重要となるが、上記特許文献4に記載された発明の場合、次の様な方法で、内輪軌道に破損を生じにくくして、自動調心ころ軸受の長寿命化を図っている。
即ち、内輪に浸炭処理又は浸炭窒化処理を施して、内輪軌道の表面層(硬化層)の残留オーステナイト量を、上記内輪の芯部の残留オーステナイト量よりも高する。その後、オーステンパー処理又は230〜250℃の高温での焼き戻し処理を施して、上記表面層の残留オーステナイト量を確保しつつ、芯部の残留オーステナイトを殆ど分解させる。これにより、高温寸法安定性を確保すると共に、上記内輪軌道に表面起点型の剥離を生じにくくして、自動調心ころ軸受の長寿命化を図れる。尚、外輪軌道の場合には、円周方向に関して凹面であり、円周方向に関して凸面である内輪軌道よりも、各球面ころの転動面との接触面積が広くなる。この為、外輪軌道は、耐久性確保の面からは内輪軌道に比べて有利である。言い換えれば、自動調心ころ軸受の耐久性向上を図るには、内輪軌道の耐久性向上を図る事が重要になる。
上述の特許文献3、4に記載された構造の場合、次の様な問題点がある。先ず、特許文献3に記載された構造の場合、外輪軌道の表面粗さを内輪軌道の表面粗さよりも粗くしただけでは、負のスキューが生じる可能性を否定できない。この為、仮に負のスキューが生じた場合には、自動調心ころ軸受の寿命が低下する可能性がある。次に、特許文献4に記載された発明の場合、熱処理工程が煩雑であると共に、浸炭処理又は浸炭窒化処理を施す為、製造コストが高くなると言う問題がある。
尚、本発明に関連する技術として、特許文献5、6及び非特許文献1に記載された技術がある。これら特許文献5、6及び非特許文献1に記載された発明の場合、各球面ころは、最大径部がこれら各球面ころの軸方向中央部からずれた位置に存在する非対称形である。但し、この最大径部がずれる方向は、上記各球面ころを外輪と内輪との間に配置した状態で、これら各球面ころの軸方向中央部よりもこれら両軌道輪の幅方向中央側である。即ち、従来は、球面ころを非対称形とする場合、最大径部を軌道輪の幅方向中央側とするとしていた。
特開平9−317760号公報 実用新案登録第2524932号公報 特公昭57−61933号公報 特開2006−153093号公報 特開2004−19731号公報 特開2005−207517号公報 株式会社不二越 ベアリング エクセルシリーズ自動調心ころ軸受、[online]、[2006年11月28日検索]、インターネット<URL:http://www.nachi-fujikoshi.co.jp/jik/radial_k/0205d.htm >
本発明は、上述の様な事情に鑑み、自動調心ころ軸受の長寿命化を、安価に且つ効果的に図れる構造を実現すべく発明したものである。
本発明の自動調心ころ軸受は、前述した従来から知られている自動調心ころ軸受と同様に、外輪と、内輪と、複数個の球面ころとを備える。
このうちの外輪は、球状凹面である外輪軌道を、その内周面に形成している。
又、上記内輪は、上記外輪軌道と対向する1対の内輪軌道を、その外周面に形成している。
又、上記各球面ころは、上記外輪軌道と上記両内輪軌道との間に、2列に分けて、両列毎に複数個ずつ、転動自在に設けられている。
特に、本発明の自動調心ころ軸受に於いては、上記各球面ころは、最大径部がこれら各球面ころの軸方向中央部からずれた位置に存在する、非対称形である。又、上記各球面ころを上記外輪軌道と内輪軌道との間に配置した状態で、これら各球面ころの最大径部が、これら各球面ころの軸方向中央部よりも上記内輪の幅方向端部側に存在する。
本発明を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した様に、各球面ころの最大径部の軸方向位置を、これら各球面ころの内輪の幅方向端部側端面からこの最大径部までの軸方向長さと、これら各球面ころ全体の軸方向長さとの比が、0.25〜0.4(より好ましくは、0.3〜0.35)となる位置とする。
上述の様に構成する本発明の場合には、自動調心ころ軸受の長寿命化を、安価に且つ効果的に図れる。即ち、本発明者の研究により、表面損傷を原因とする軸受の寿命と、X線回折法により測定したマルテンサイトの転位密度との間に、相関関係が存在する事が分かった。即ち、初期のマルテンサイトの転位密度が大きいと、表面に塑性変形を生じにくくでき、大きな接線力が作用しても早期に剥離が生じる事を防止できる為、軸受寿命が延長する事が分かった。この様なマルテンサイトの転位密度は、X線回折では、半価幅(回折ピークの1/2の高さでのピーク幅)の広がりがより得られる局所歪に対応しており、定性的には、半価幅が広い程マルテンサイトの転位密度が高い材料と言える。
一方、前述した特許文献4に記載されている様に、自動調心ころ軸受の破損の原因に、内輪軌道と球面ころの転動面との間に作用する接線力が関係している。ここで、この接線力が最大となる位置は、通常(スキュー等が生じていない正常運転の場合)、球面ころの最大径部である。従って、この接線力により生じる破損は、この最大径部が位置する部分で最も生じ易くなる。従って、球面ころの最大径部が位置する部分に、内輪軌道の表面のうち、上述の半価幅が広い(大きい)部分が存在すれば、軸受寿命の延長を図れる事になる。尚、球面ころがスキューする等により、接線力が最大となる位置が最大径部からずれたとしても、このずれ量は僅かである。従って、この様な場合でも、上記球面ころの最大径部を半価幅が広い部分に存在させる事により、接線力が最大となる部分を、やはり、半価幅の広い部分に位置させる事ができ、軸受寿命の延長を図れる。
ここで、自動調心ころ軸受の内輪の肉厚は、前述の図3等から明らかな様に、幅方向に関して一様ではない。この為、焼入れの際の冷却速度も、内輪の幅方向の位置によって異なる。又、同じマルテンサイト組織であっても、冷却速度によって転位密度が変化し、冷却速度が速い程転位密度が高くなる。従って、自動調心ころ軸受の内輪の様に、幅方向に関する肉厚が異なる場合には、その位置によってマルテンサイトの転位密度が異なり、表面損傷に対する耐久性も異なる。焼入れの際の冷却速度は、肉厚が薄くなる程速くなる為、この肉厚が薄くなる程マルテンサイトの転位密度が高くなり、早期に剥離が生じにくくなる。上記図3等から明らかな様に、自動調心ころ軸受の内輪に肉厚は、(幅方向端部に鍔部が存在しない構造では、)幅方向端部側に向かう程薄くなる。尚、幅方向端部に鍔部が存在しても、この鍔部を除く、内輪軌道に対応する部分では、やはり、幅方向端部側程肉厚が薄くなる。従って、上記自動調心ころ軸受の内輪の場合、幅方向端部側に向かう程早期剥離が生じにくくなる。
本発明の場合、接線力が最も大きくなる球面ころの最大径部を、内輪軌道の表面に早期剥離が生じにくくなる、内輪の幅方向端部側に位置させている為、自動調心ころ軸受の長寿命化を図り易くなる。又、この様に長寿命化を図るべく、煩雑な熱処理工程や、浸炭処理又は浸炭窒化処理を施す必要がない為、製造コストの上昇を抑えられる。尚、この様な効果は、軸受サイズが大きくなる程顕著となる。即ち、軸受サイズが大きくなる程、内輪の幅方向に関して冷却速度に差が出て、マルテンサイトの転位密度の差が大きくなる。この為、内輪の幅方向中央側に対して幅方向端部側の早期剥離が生じにくくなる割合が、軸受サイズが小さい構造よりも大きくなる。従って、軸受サイズが大きくなる程、本発明により得られる効果が顕著になる。これらの事を考慮すれば、本発明は、内径が100mm以上、或は150mm以上、更には200mm以上の自動調心ころ軸受に適用する事が好ましい。
上述の様に、球面ころの最大径部を内輪の幅方向端部側に位置させる事により、軸受寿命の延長を図れるが、球面ころの最大径部をこの球面ころの軸方向中央部からずらせ過ぎる(最大径部が軸方向端部側に寄り過ぎる)と、調心機能を十分に発揮できなくなるだけでなく、各転がり接触部に存在する接触楕円が各球面ころの軸方向端部に達し(接触楕円が欠け)、上記各転がり接触部に、エッジロードに基づく過大面圧が作用する可能性が大きくなる。従って、好ましくは、請求項2に記載した様に、各球面ころの最大径部の軸方向位置を、これら各球面ころの内輪の幅方向端部側端面からこの最大径部までの軸方向長さと、これら各球面ころ全体の軸方向長さとの比が、0.25〜0.4(より好ましくは、0.3〜0.35)となる位置とする。これにより、調心機能を確保しつつ、自動調心ころ軸受の寿命の延長を図れる。
図1は、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、本発明の特徴は、自動調心ころ軸受の長寿命化を、安価に且つ効果的に図るべく、球面ころ3a、3aの最大径部の位置を工夫した点にある。その他の構造及び作用は、前述の図3に示した従来構造と同様であるから、重複する部分の説明は省略或は簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
本例の場合、上記各球面ころ3a、3aは、最大径部がこれら各球面ころ3a、3aの軸方向中央部からずれた位置に存在する、非対称形である。又、これら各球面ころ3a、3aを、外輪1の内周面に形成した外輪軌道4と内輪2の外周面に形成した1対の内輪軌道5、5との間に配置した状態で、上記各球面ころ3a、3aの最大径部が、これら各球面ころ3a、3aの軸方向中央部よりも上記内輪2の幅方向(図1の左右方向)端部側に存在する。即ち、図1の左側の列に存在する各球面ころ3aは、最大径部をこれら各球面ころ3aの軸方向中央部よりも、この列での内輪2の幅方向端部側となる、図1の左側にずらせている。一方、図1の右側の列に存在する各球面ころ3aは、最大径部を、これら各球面ころ3aの軸方向中央部よりも、この列での内輪2の幅方向端部側となる、図1の右側にずらせている。
又、本例の場合、各球面ころ3a、3aの最大径部α(図1の破線で示す位置)の、これら各球面ころ3a、3aの軸方向中央部からずれる割合を、次の様に規制している。この点に関して、図1の左側の列の各球面ころ3aと内輪2との関係で説明する。先ず、これら各球面ころ3a全体の軸方向長さをLとする。又、これら各球面ころ3a、3aの、上記内輪2の幅方向端部側端面6から上記最大径部αまでの軸方向長さをxとする。この場合に、このxと上記Lとの比(x/L)が、0.25〜0.4(好ましくは0.3〜0.35)となる様に、上記最大径部を位置させている。尚、図1の右側の列に就いても同様である。
上述の様に構成する本例の場合、接線力が最大となる球面ころ3a、3aの最大径部を、上記内輪2の肉厚が小さくなる側である、この内輪2の幅方向端部側に位置させている為、自動調心ころ軸受の長寿命化を図れる。即ち、図1の左側の列に関し、図の下側に模式的に示す様に、球面ころ3aの最大径部αは、内輪2の肉厚が薄い幅方向端部側、即ち、マルテンサイトの転位密度をX線回折した場合の半価幅が大きくなる側に存在する。これに対して、図2に示す様に、球面ころ3、3の軸方向中央部に最大径部が存在する従来構造の場合、図2の左側の列に関し、図の下側に模式的に示す様に、上記各球面ころ3の最大径部βは、内輪2の肉厚が大きくなる幅方向(図2の左右方向)中央側、即ち、半価幅が小さくなる側に存在する。尚、上述の図1、2の下側にそれぞれ示した模式図は、外輪1の中心軸と内輪2の中心軸とが一致した状態で、ラジアル荷重のみ作用した場合に於ける、球面ころ3a、3の転動面から内輪軌道5に作用する接線力の大きさの、内輪2の幅方向に関する分布を示しており、図の下方に向かう程接線力が増大する。又、図の左方に向かう程、内輪2の幅方向端部側となる為、半価幅が増大する。又、横軸よりも下側部分が、球面ころ3aの転動面と内輪軌道5とが接触している部分であるが、これは、自動調心ころ軸受に作用する荷重によって変化する。更に、図1、2に示す「純転がり位置」とは、球面ころ3a、3の転動面と内輪軌道5との滑り速度が0である位置を言う。但し、図1、2に示す自動調心ころ軸受は、便宜上、弾性変形等を考慮せず、各部材を幾何学的に配置したものである。即ち、荷重が作用した状態ではない。これに対して、図1、2の下側に示す模式図は、上記自動調心ころ軸受にラジアル荷重が作用した場合の、接線力の大きさや純転がり位置を示している。
上述の図1、2に示した模式図からも明らかな様に、本発明の構造の場合、球面ころ3a、3aの転動面と内輪軌道5との間に作用する接線力が最大となる位置が、図2に示した従来構造よりも、半価幅が大きい側に存在する。前述した様に、この半価幅が大きい、即ち、マルテンサイトの転位密度が大きいと、内輪軌道5の表面に塑性変形を生じにくくでき、大きな接線力が作用しても早期に剥離が生じる事を防止できる。従って、本例の場合、自動調心ころ軸受の寿命を効果的に延長できる。又、この様に長寿命化を図るべく、前述の特許文献4に記載されている様な、煩雑な熱処理工程や、浸炭処理又は浸炭窒化処理を施す必要がないか、施すとしても簡単に済ませられる為、製造コストの上昇を抑えられる。
又、本例の場合、上記各球面ころ3a、3aの最大径部αを、これら各球面ころ3a、3aの前記内輪2の幅方向端部側端面6からこの最大径部αまでの軸方向長さxと、これら各球面ころ3a、3a全体の軸方向長さLとの比が、0.25〜0.4(好ましくは、0.3〜0.35)となる位置としている。この為、調心機能を確保すると共に、エッジロードに基づく過大面圧の発生を防止しつつ、軸受寿命を延長できる。
本発明の実施の形態の1例を示す半部断面図と、接線力と半価幅との関係を示す模式図とを合わせた状態で示す図。 本発明の構成と比較する為の従来構造の1例を、図1と同様の状態で示す図。 従来構造の1例を示す半部断面図。
符号の説明
1 外輪
2 内輪
3 球面ころ
4 外輪軌道
5 内輪軌道
6 端面

Claims (2)

  1. 球状凹面である外輪軌道を、その内周面に形成した外輪と、この外輪軌道と対向する1対の内輪軌道を、その外周面に形成した内輪と、これら外輪軌道と内輪軌道との間に、2列に分けて、両列毎に複数個ずつ転動自在に設けられた球面ころとを備えた自動調心ころ軸受に於いて、これら各球面ころは、最大径部がこれら各球面ころの軸方向中央部からずれた位置に存在する非対称形で、上記外輪軌道と内輪軌道との間に配置された状態で、これら各球面ころの最大径部が、これら各球面ころの軸方向中央部よりも上記内輪の幅方向端部側に存在する事を特徴とする自動調心ころ軸受。
  2. 各球面ころの最大径部の軸方向位置を、これら各球面ころの内輪の幅方向端部側端面からこの最大径部までの軸方向長さと、これら各球面ころ全体の軸方向長さとの比が、0.25〜0.4となる位置としている、請求項1に記載した自動調心ころ軸受。
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