JP2004060726A - スラスト軸受け - Google Patents

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thrust bearing
center line
resin
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line average
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Toshiaki Yamada
山田 敏明
Hajime Ban
伴 一
Tsutomu Miyoshi
三好 努
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

【課題】高回転機器のスラスト軸受けにおいて、摺動時の低摩耗性と耐久性を実現することを目的とする。
【解決手段】回転軸に接触する樹脂表面の平面平滑性が、中心線平均粗さ(Ra)において60μm以上になる様に樹脂を用いて形成されてなるスラスト軸受け。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パーソナルコンピューター等の情報機器類、コピー機やプリンター等の事務機器やDVD等のマルチメディア用機器等に使用されるモーターやローラーやブッシュ等に用いられるスラスト軸受けに関する。
【0002】
【従来の技術】
情報機器、事務機器、マルチメディア機器の性能向上に伴い、それらに用いられるモーター等の回転機器の回転数が非常に高くなってきている。10000回転を越えるモーター等に用いるスラスト軸受けとしては、特開2001−12473や特開2001―32391等に開示されている高耐熱性、高硬度で且つ良好な平面平滑性を有するポリエーテルエーテルケトン製シート材を用いて種々検討されている。
【0003】
しかし、ポリエーテルエーテルケトン製シートの耐熱性は実質150℃程度しかなく、更に平面の平滑性が良好なポリエーテルエーテルケトン製シートでは、潤滑剤が摺動中に飛散し十分な潤滑が長期にわたって保持できない欠点を持っている。
【0004】
このため、回転に伴う発熱に対応できず、用いた樹脂が溶融摩耗してしまい、スラスト軸受けとしての耐久性が低下してしまう。現在、開発が進んでいる30000rpm以上などの超高回転機器のスラスト軸受けには、従来の技術では対応できないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高回転機器のスラスト軸受けにおいて、摺動時の低摩耗性と耐久性を実現することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、回転軸に接触する樹脂表面の平面平滑性が、中心線平均粗さ(Ra)において60μm以上になる様に樹脂を用いて形成されてなるスラスト軸受けに関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明に使用される樹脂は、耐潤滑剤性を有したものであれば種々用いることができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂やナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロンMXD6、ナイロン6T等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリアセタール、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー、ポリアミドイミド、ポリイミド、およびポリエーテルエーテルケトン等の熱可塑性樹脂、ならびに、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
【0008】
更に、上記樹脂の組み合わせによる複合材を使用することもできる。例えば、ポリフェニレンスルフィドとポリアミド系樹脂による複合材、ポリフェニレンスルフィドとポリアミドイミドによる複合材、ポリフェニレンスルフィドとポリイミドによる複合材、ポリエステル系樹脂とポリアミドイミドによる複合材、ポリエーテルエーテルケトンとポリアミドイミドによる複合材、およびポリフェニレンスルフィドと液晶ポリマー等が挙げられる。
【0009】
本発明に使用される樹脂として好ましくは、ポリアセタール、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィドとポリアミド系樹脂による複合材、ポリフェニレンスルフィドとポリアミドイミドによる複合材、ポリフェニレンスルフィドとポリイミドによる複合材、またはポリエーテルエーテルケトンとポリアミドイミドによる複合材等である。
【0010】
なお、この発明の目的を損なわない範囲で次のような公知の添加剤を配合することができる。所望に応じて、補強材、固体潤滑剤、エラストマー、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤および着色剤などの添加剤を配合することができる。
【0011】
補強剤として、カーボンブラック、シリカ、クレー、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、タルク、マイカ、カオリン、ベントナイト、シラス、ウォラストナイト、炭化珪素、ガラス粉末、カーボン粉末、ガラス繊維、カーボン繊維、ボロン繊維、およびアラミド繊維などが挙げられる。これらの補強材の大きさは、塊状の場合は平均粒径が0.01〜100μmであり、好ましくは0.1〜60μmである。そして、繊維状の場合は、平均直径が0.01〜100μmであり、好ましくは0.1〜60μmである。
【0012】
更に、固体潤滑剤として、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、2硫化モリブデン、およびグラファイト等を配合することができる。
【0013】
また、ポリスルフィドゴム、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリエステルアミドエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、シリコンゴム、フッ素ゴム等のエラストマー類を配合できる。
【0014】
可塑剤として、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、アミノアルコキシランやグリシジルアルコキシラン等のシラン化合物等が挙げられる。
【0015】
本発明のスラスト軸受けは、上記樹脂を用いて作成したシートから打ち抜き等を行って作成しても、射出成形によって作成しても構わないが、軸受け表面の平面平滑性を中心線平均粗さ(Ra)で60μm以上に保つ必要がある。軸受け表面の粗さを形成する方法は特に限定しないが、例えば、シート表面の梨地処理や、射出成形品では用いる金型の表面を梨地処理や規則的な微細凹凸処理等を行った金型を用いることにより容易に得ることができる。Raが60μm未満の場合、潤滑剤が飛散し十分な潤滑効果が得られない。特に、10000rpm以上の高回転の場合、顕著に効果が現れる。Raの範囲は、60〜1000μmであり、好ましくは70〜800μmであり、さらに好ましくは80〜300μmである。
【0016】
本発明の中心線平均粗さ(Ra)とは、粗さ曲線からその中心線の方向に測定長さ(L)の部分を抜き取り、この抜き取り部品の中心線をX軸、縦倍率の方向をY軸とし、粗さ曲線をY=f(X)で表したとき、式1によって求められる値をマイクロメートル(μm)で表したものである。また、粗さ曲線とは、電気的フィルタを用いて断面曲線から凹凸の波長の長い成分(うねり成分)を除去したものである。さらに断面曲線とは、被測定面に直角な平面で被測定面を切断したとき、その切り口に表れる輪郭と定義した。
【数1】
Figure 2004060726
【0017】
本発明のスラスト軸受けに用いられる潤滑剤は、主に潤滑オイルを用いる。例えば、鉱物油、エステル油、シリコン油、エチレン油等が挙げられる。酸性や塩基性が強い等、著しく樹脂を劣化させる潤滑剤は好ましくなく、さらに樹脂表面から撥油する潤滑剤は好ましくない。
【0018】
【実施例】
本発明の実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
【0019】
実施例1
ポリアセタール(三菱エンジニアリングプラスチック社製、商品名:ユピタールF20)を射出成形し、表面平滑性が中心線平均粗さ(Ra)85μmの直径1.0cm、厚み0.3cmの円板を作成した。この円板の表面に潤滑オイル(信越化学工業社製シリコーンオイルKF−96)を0.2cc塗布したものをスラスト軸受けとした。図1に準じた装置にスラスト軸受けを装着し、回転軸は、SUS420J製で直径4.2mmのものを用いた。回転軸上には500gfの荷重を加え、30000rpm、1000時間摺動させた。その際のスラスト軸受けの摩耗量を測定した。結果は、表1に示した。
【0020】
実施例2
ポリフェニレンスルフィド(大日本インキ化学工業社製、商品名:DIC PPS ZL−130)を射出成形し、表面平滑性中心線平均粗さ(Ra)92μmの直径1.0cm、厚み0.3cmの円板を作成して用いた以外は、実施例1と同様にして実験を行った。結果は、表1に示した。
【0021】
実施例3
ポリフェニレンスルフィド(大日本インキ化学工業社製、商品名:DIC PPS ZL−130)を射出成形し、表面平滑性中心線平均粗さ(Ra)182μmの直径1.0cm、厚み0.3cmの円板を作成して用いた以外は、実施例1と同様にして実験を行った。結果は、表1に示した。
【0022】
実施例4
ナイロン6T(三井化学社製、商品名:アーレンAE4200)を射出成形し、表面平滑性中が心線平均粗さ(Ra)290μmの直径1.0cm、厚み0.3cmの円板を作成して用いた以外は、実施例1と同様にして実験を行った。結果は、表1に示した。
【0023】
実施例5
ポリアミドイミド(帝人アモコエンジニアリングプラスチック社製、商品名:トーロン4275)を射出成形し、表面平滑性が中心線平均粗さ(Ra)121μmの直径1.0cm、厚み0.3cmの円板を作成して用いた以外は、実施例1と同様にして実験を行った。結果は、表1に示した。
【0024】
実施例6
ポリアミドイミド複合材(三菱ガス化学社製、商品名:エーアイポリマーMS−6B)を射出成形し、表面平滑性が中心線平均粗さ(Ra)88μmの直径1.0cm、厚み0.3cmの円板を作成して用いた以外は、実施例1と同様にして実験を行った。結果は、表1に示した。
【0025】
実施例7
ポリエーテルエーテルケトン(住友化学社製、商品名:ビクトレックスPEEK450G)を射出成形し、表面平滑性が中心線平均粗さ(Ra)105μmの直径1.0cm、厚み0.3cmの円板を作成して用いた以外は、実施例1と同様にして実験を行った。結果は、表1に示した。
【0026】
比較例1
ポリアセタール(三菱エンジニアリング社製、商品名:ユピタールF20)を射出成形し、表面平滑性が中心線平均粗さ(Ra)12μmの直径1.0cm、厚み0.3cmの円板を作成して用いた以外は、実施例1と同様にして実験を行った。結果は、表1に示した。
【0027】
比較例2
ポリフェニレンスルフィド(大日本インキ化学工業社製、商品名:DIC PPS ZL―130)を射出成形し、表面平滑性が中心線平均粗さ(Ra)25μmの直径1.0cm、厚み0.3cmの円板を作成して用いた以外は、実施例1と同様にして実験を行った。結果は、表1に示した。
【0028】
比較例3
ナイロン6T(三井化学社製、商品名:アーレンAE4200)を射出成形し、表面平滑性が中心線平均粗さ(Ra)37μmの直径1.0cm、厚み0.3cmの円板を作成して用いた以外は、実施例1と同様にして実験を行った。結果は、表1に示した。
【0029】
比較例4
ポリアミドイミド(帝人アモコエンジニアリングプラスチック社製、商品名:トーロン4275)を射出成形し、表面平滑性が中心線平均粗さ(Ra)17μmの直径1.0cm、厚み0.3cmの円板を作成して用いた以外は、実施例1と同様にして実験を行った。結果は、表1に示した。
【0030】
比較例5
ポリアミドイミド複合材(三菱ガス化学社製、商品名:エーアイポリマーMS−6B)を射出成形し、表面平滑性が中心線平均粗さ(Ra)10μmの直径1.0cm、厚み0.3cmの円板を作成して用いた以外は、実施例1と同様にして実験を行った。結果は、表1に示した。
【0031】
比較例6
ポリエーテルエーテルケトン(住友化学社製、商品名:ビクトレックスPEEK 450G)を射出成形し、表面平滑性が中心線平均粗さ(Ra)5μmの直径1.0cm、厚み0.3cmの円板を作成して用いた以外は、実施例1と同様にして実験を行った。結果は、表1に示した。
【0032】
【表1】
Figure 2004060726
【0033】
【発明の効果】
本発明のスラスト軸受けは、回転軸に接する樹脂表面の平面平滑性の中心線平均粗さ(Ra)が60μm以上になる様に、耐潤滑剤性に優れた樹脂を用いて形成されることによって、耐摩耗性および耐久性が大幅に向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転部品の断面図
【符号の説明】
1.ラジアル軸受け
2.スラスト軸受け
3.回転軸
4.潤滑剤

Claims (3)

  1. 回転軸に接触する樹脂表面の平面平滑性が、中心線平均粗さ(Ra)において60μm以上になる様に樹脂を用いて形成されることを特徴とするスラスト軸受け。
  2. 樹脂表面に潤滑剤を塗布した請求項1記載のスラスト軸受け。
  3. 耐潤滑剤性を有した樹脂で形成された請求項1又は2記載のスラスト軸受け。
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