JP2004060519A - 燃料噴射装置 - Google Patents

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谷 泰臣
Kimitaka Saito
斎藤 公孝
Nobuo Ota
太田 信男
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小西 正晃
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Abstract

【課題】燃料噴霧の微粒化を促進できるとともに構造が簡素な燃料噴射装置を提供する。
【解決手段】噴孔プレート38は、燃料通路31に通じる弁ボディ34の開口部51を覆う略平板状の薄肉部43と、薄肉部43の周囲に形成された厚肉部41とを有する平板状の平板部39を有し、噴孔45は薄肉部43に形成されている。均一な厚さの噴孔プレート38の全体を薄くする場合に比べ、厚肉部41で平板部39の強度を確保して薄肉部43だけを薄くすることによって噴孔プレート38の強度を確保しつつ噴孔45を短くすることができるため、燃料の微粒化を促進することができる。また、弁ボディ34を収容しているノズルホルダ30に平板部39の反弁ボディ34側端面を支持する支持部を設けることにより、部品点数を増加させることなく噴孔プレート38を補強することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図6に示すように平板状の噴孔プレート152に形成された噴孔156から燃料を噴射するインジェクタが知られている。燃料の噴霧は噴孔内の流れが乱れているほど微粒化される。噴射方向に沿った噴孔内を燃料が流れると噴孔内で燃料が整流されるため、噴孔の通路方向長さが短いほど噴霧の微粒化が促進される。したがって、平板状の噴孔プレート152を薄くして噴孔156の通路方向長さを短くすると、噴霧の微粒化を促進することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、噴孔プレートを薄くすると燃料圧力によって噴孔プレートが疲労破壊するおそれがあるため、噴孔プレートを薄くするときには別部材で噴孔プレートを補強する必要がある。特にガソリンエンジンの燃焼室に直接燃料を噴射するインジェクタでは、吸気管内に燃料噴射するインジェクタに比べて燃料圧力が16〜40倍の5〜12MPaになるため、噴孔プレートに十分な強度を確保する必要がある。
【0004】
例えば、図6に示す従来のインジェクタでは、噴孔プレート152の反弁ボディ側に保持プレート154を設け、保持プレート154を円筒状のスリーブ158に溶接し、スリーブ158を弁ボディ150に溶接することにより、噴孔プレート152を弁ボディ150に対して固定している。保持プレート154によって噴孔プレート152を補強することにより、噴孔プレート152をある程度薄くしたとしても保持プレート154の疲労破壊に対する安全性を確保することができる。
【0005】
しかし、例えば図6に示す保持プレート154とスリーブ158のように、噴孔プレート152を補強する部材を設ける場合、部品点数の増加により構造が複雑化し、製造コストが増大するという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、燃料噴霧の微粒化を促進できるとともに構造が簡素な燃料噴射装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の燃料噴射装置によると、噴孔プレートは、燃料通路に通じる弁ボディの開口部を覆う略平板状の薄肉部と、薄肉部の周囲に形成された厚肉部とを有する平板状の平板部を有し、噴孔は薄肉部に形成されている。均一な厚さの噴孔プレートの全体を薄くする場合に比べ、厚肉部で平板部の強度を確保して薄肉部だけを薄くすることによって噴孔プレートの強度を確保しつつ噴孔の通路方向長さを短くすることができるため、燃料の微粒化を促進することができる。また、弁ボディを収容しているノズルホルダに平板部の反弁ボディ側端面を支持する支持部を設けることにより、部品点数を増加させることなく噴孔プレートを補強することができる。したがって、本発明の請求項1に記載の燃料噴射装置によると、燃料噴霧の微粒化を促進することができ、構造を簡素にすることができる。
【0008】
本発明の請求項2に記載の燃料噴射装置によると、噴孔プレートは、弁ボディとノズルホルダとで狭持されているため、構造が簡素である。
本発明の請求項3に記載の燃料噴射装置によると、噴孔プレートは、弁ボディ又はノズルホルダに嵌合する筒部を有するカップ状に形成されているため、弁ボディ又はノズルホルダに対して噴孔プレートに形成された噴孔を高精度に位置決めすることができる。したがって、本発明の請求項3に記載の燃料噴射装置によると、燃料の噴射方向を高精度に設定することができる。
【0009】
本発明の請求項4に記載の燃料噴射装置によると、平板部が開口部の上流側に凸に湾曲しているため、燃料圧力による平板部の変形を抑制することができる。また平板部が弁ボディの開口部の周縁に圧接すると、平板部には、開口部の内側にのみ燃料圧力が加わり、開口部の外側には燃料圧力が加わらない。平板部の受圧面積が小さくなると、燃料圧力による平板部の変形が抑制される。したがって本発明の請求項4に記載の燃料噴射装置によると、平板部の疲労破壊に対する安全性を向上させることができる。
【0010】
本発明の請求項5に記載の燃料噴射装置によると、噴孔プレートの筒部の全周は、弁ボディ又はノズルホルダに溶接されている。弁ボディと噴孔プレートの間隙から漏洩する燃料が噴孔プレートの反弁ボディ側壁面を伝って噴孔の出口側に到達すると、その燃料が噴孔から噴射される燃料と合流することにより、噴霧の微粒化が妨げられる。本発明の請求項5に記載の燃料噴射装置によると、弁ボディと噴孔プレートの間隙から反弁ボディ側壁面を伝って噴孔に到達する経路が溶接によって寸断されるため、漏洩燃料によって噴霧の微粒化が妨げられることを防止できる。
【0011】
本発明の請求項6に記載の燃料噴射装置によると、平板部の噴孔を囲む部分は、弁ボディ又はノズルホルダに溶接されているため、漏洩燃料によって噴霧の微粒化が妨げられることを防止できる。
【0012】
本発明の請求項7に記載の燃料噴射装置によると、薄肉部の肉厚は厚肉部の肉厚の0.4倍以上であるため、燃料圧力による噴孔プレートの疲労破壊に対する安全性を確保しつつ噴霧の微粒化を促進できる。
【0013】
本発明の請求項8に記載の燃料噴射装置によると、薄肉部の肉厚は噴孔の直径の2倍以下であるため、噴霧の微粒化を促進できる。
本発明の請求項9に記載の燃料噴射装置によると、噴孔プレートがノズルホルダの外側から溶接される構成であるため、噴孔プレートを位置決めする工程が容易になり、また、溶接による弁座の熱変形を防止することができる。
【0014】
本発明の請求項10に記載の燃料噴射装置によると、弁部材の噴孔プレート側先端部が略平坦に形成されている。弁部材が弁座から離座すると、弁部材の略平坦な先端部と噴孔プレートとに沿って燃料が流れる。このため、燃料は互いにぶつかり合って乱流となって噴孔に流入する。したがって、本発明の請求項10に記載の燃料噴射装置によると、噴霧の微粒化をさらに促進することができる。
【0015】
本発明の請求項11に記載の燃料噴射装置によると、弁部材の噴孔プレート側先端部及び噴孔プレートが囲む燃料空間が略扁平である。弁部材が弁座から離座すると、略扁平な燃料空間を噴孔プレート側先端部と噴孔プレートに沿って燃料が流れる。このため、燃料は互いにぶつかり合って乱流となって噴孔に流入する。したがって、本発明の請求項11に記載の燃料噴射装置によると、噴霧の微粒化をさらに促進することができる。
本発明の請求項12に記載の燃料噴射装置によると、内燃機関の燃焼室に直接燃料を噴射するため、内燃機関の燃費を低減し出力を向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示す一実施例を図に基づいて説明する。
図2は、本発明の一実施例によるインジェクタの取り付け位置を示す断面図である。インジェクタ10は、ガソリンエンジンの燃焼室106に直接燃料を噴射する直噴ガソリンエンジン用の燃料噴射装置である。インジェクタ10は、燃焼室106を囲むシリンダヘッド102に取り付けられている。尚、本発明は吸気管内に燃料を噴射するインジェクタに適用してもよいし、ガソリンエンジンに限らずディーゼルエンジンに適用してもよい。
【0017】
図3は、本発明の一実施例によるインジェクタ10を示す断面図であり、図1はその部分拡大図である。
ノズルホルダ30は、フランジ28を有し、シリンダヘッド102に形成された取付孔に挿入され、フランジ28がシリンダヘッド102に当接することでシリンダヘッド102に対して位置決めされる。ノズルホルダ30は、燃焼室に接近するほど段階的に直径が小さくなる円筒状の内周壁32を有する。内周壁32で囲まれた円柱状の内部空間40には噴孔プレート38、弁ボディ34、及びノズルニードル42が燃焼室側からこの順に収容されている。ノズルホルダ30の燃焼室側先端部には、噴孔プレート38の燃焼室側に回り込む支持部49が形成されている。支持部49は円環状に形成され、その内径は噴孔プレート38の外径より小さい。支持部49の反燃焼室側端面は噴孔プレート38の平板部39の反弁ボディ側端面を支持している。ノズルホルダ30を噴孔プレート38の平板部39の反弁ボディ側端面まで延長し、噴孔プレート38の燃焼室側に回り込んで当接する支持部49をノズルホルダ30に設けることで、部品点数を増やさずに噴孔プレート38を補強することができる。尚、支持部49は、円環状に限らず、噴孔プレート38の燃焼室側に回り込んで平板部39の反弁ボディ側端面を支持する形状であればいかなる形状であってもよい。また、本実施例のノズルホルダ30は、フランジ28によってシリンダヘッド102に対して弁ボディ34を位置決めする機能を有するが、本発明においてノズルホルダはそのような機能を有するものに限らず、弁ボディ34を収容する機能を有する部材であればいかなるものであってもよい。例えば、弁ボディ34を収容する部材と、インジェクタ10をシリンダヘッド102に対して位置決めする部材とが別部材であってもよい。
【0018】
噴孔プレート38は、ノズルホルダ30の内部空間40の最も燃焼室106に近い部分に収容される。噴孔プレート38の材質としては、例えばステンレスが望ましい。噴孔プレート38は、図1に示すように平板部39と筒部37とで構成され、有底筒状の所謂カップ状に形成されている。噴孔プレート38は、ステンレス鋼板の絞り加工などにより成形される。尚、噴孔プレート38に筒部37を形成せずに、噴孔プレートを平板状にしてもよい。
【0019】
噴孔プレート38の筒部37は、円筒状に形成され、ノズルホルダ30の内周壁32に嵌合している。筒部37がノズルホルダ30の内周壁32に嵌合することで、ノズルホルダ30に対して噴孔プレート38が径方向に高精度に位置決めされる。筒部37は、ノズルホルダ30の外壁の全周に照射されたレーザビームにより、ノズルホルダ30の内周壁32に溶接されている。平板部39がノズルホルダ30と弁ボディ34によって狭持された状態で筒部37がノズルホルダ30にレーザ溶接されることにより、噴孔プレート38がノズルホルダ30に対して軸方向に高精度に位置決めされる。また、筒部37とノズルホルダ30とが全周溶接されることにより、弁ボディ34と平板部39との間隙から漏れだした燃料が筒部37の外壁とノズルホルダ30との間隙を伝って噴孔45の出口側に到達することが防止される。
【0020】
図4は噴孔プレート38の溶接構造の変形例を示す断面図である。図4(A)に示すように、筒部37を弁ボディ34に嵌合させ、弁ボディ34に筒部37を溶接してもよい。また、図4(B)に示すようにノズルホルダ30に平板部39を溶接してもよいし、図4(C)に示すように弁ボディ34に平板部39を溶接してもよい。弁ボディ34と噴孔プレート38とをレーザ溶接する場合には、弁座36の寸法精度を確保するため、弁ボディ34の熱による変形を防止する方策が必要である。
【0021】
図1に示すように噴孔プレート38の平板部39は、燃焼室側の中央部が円形に窪んだ円盤状に形成され、円盤状の薄肉部43とその周囲の円環状の厚肉部41とで構成されている。薄肉部43の肉厚は厚肉部41の肉厚の0.4倍以上1倍未満であることが望ましい。このように厚肉部41の肉厚を厚くする一方で薄肉部43の肉厚を薄くすることにより、平板部39の強度を保ちつつ噴孔45の通路方向長さを短くすることができる。厚肉部41の反弁ボディ側端面は、ノズルホルダ30の支持部49によって支持される。厚肉部41の外径は、弁ボディ34の開口部51の2倍以下に設定することが望ましい。このように平板部39の全体に対して薄肉部43が占める割合を小さくすることで平板部39の疲労破壊に対する安全性を向上させることができる。噴孔45は薄肉部43に複数形成されている。噴孔45を複数にすることで良好な噴霧形状を得ることが容易になる。尚、噴孔45は1つだけでもよい。噴孔45の通路方向長さがその口径に対して短いほど噴霧の微粒化が促進されるため、薄肉部43の肉厚は噴孔45の直径の2倍以下であることが望ましい。
【0022】
図5は、噴孔プレート38の平板部39を示す模式図である。平板部39は、弁ボディ34に形成された開口部51を薄肉部43が覆うように設けられる。また、平板部39は、開口部51の上流側にわずかに凸に湾曲している。このように平板部39を開口部51の上流側に凸に湾曲させることで、弁ボディ34の開口部51の周縁に平板部39を圧接させることができる。弁ボディ34の開口部51の周縁に平板部39が圧接すると、平板部39には、開口部51の内側にのみ燃料圧力が加わり、開口部51の外側には燃料圧力が加わらない。平板部39の受圧面積が小さくなると、燃料圧力は増大するものの、燃料圧力による平板部の変形は抑制される。また、薄肉部43を開口部51の上流側に凸に湾曲させることで、開口部51の上流側から薄肉部43に外力が作用したときに生ずる薄肉部43の変形を抑制することができる。燃料圧力の増大により疲労破壊に対する安全性を低下させる効果よりも平板部の変形の抑制により疲労破壊に対する安全性を増大させる効果を大きくすることで、平板部の疲労破壊に対する安全性を向上させることができる。
【0023】
図1に示すように弁ボディ34は、ノズルホルダ30の内周壁32にレーザ溶接により固定されている。弁ボディ34の先端面は噴孔プレート38の平板部39に当接している。弁ボディ34は、略円筒状に形成され内周壁33で燃料通路31を形成している。弁ボディ34の内周壁33には、円錐状の弁座36が形成されている。弁座36にノズルニードル42が着座すると燃料通路31が閉塞される。燃料通路31の下流側の開口部51が請求項に記載された開口部に相当する。開口部51は、噴孔プレート38の薄肉部43によって覆われている。
【0024】
ノズルニードル42は、請求項に記載の弁部材に相当する。ノズルニードル42の噴孔プレート側の先端面47は平坦な円形である。ノズルニードル42が弁座36に着座した状態において、ノズルニードル42の先端面47と噴孔プレート38とは互いに近接する。このため、ノズルニードル42の先端面47と噴孔プレート38と弁ボディ34の内周壁33とで囲まれる燃料空間53は、軸方向に狭く径方向に広い扁平な円錐台形状である。
【0025】
図3に示すように筒部材24は、ノズルホルダ30の内部空間40の反燃焼室側端部に挿入され、溶接によりノズルホルダ30に固定されている。筒部材24は、燃焼室側から順に並ぶ第一磁性部26、非磁性部22及び第二磁性部14から構成されている。非磁性部22は、第一磁性部26と第二磁性部14との磁気的短絡を防止する。
【0026】
可動コア48は、磁性材料で円筒状に形成されており、ノズルニードル42の反噴孔側の端部44に溶接により固定されている。可動コア48はノズルニードル42とともに筒部材24の内部空間を往復移動する。可動コア48の筒壁を貫通する流出孔46は、可動コア48の筒内外を連通する燃料通路を形成している。
【0027】
固定コア20は、磁性材料で円筒状に形成されている。固定コア20は筒部材24の内部空間に挿入されており、溶接により筒部材24に固定されている。固定コア20は可動コア48に対し反燃焼室側に設置され可動コア48と向き合っている。
【0028】
アジャスティングパイプ16は固定コア20に圧入され、燃料通路を形成している筒状部材である。スプリング18は一端部がアジャスティングパイプ16に係止され、他端部が可動コア48に係止されている。アジャスティングパイプ16の圧入深さを調整することにより、可動コア48に加わるスプリング18の荷重を変更できる。スプリング18の付勢力により可動コア48及びノズルニードル42は弁座36に接近する方向に付勢されている。
【0029】
コイル52はスプール50に巻回されている。ターミナル56はコネクタ54にインサート成形されており、コイル52と電気的に接続している。コイル52に通電すると、可動コア48と固定コア20との間に磁気吸引力が働き、スプリング18の付勢力に抗して可動コア48は固定コア20に吸引される。
【0030】
フィルタ12は固定コア20の燃料上流側に設けられ、図示しない配管からインジェクタ10に供給される燃料中の異物を除去する。フィルタ12を通じて固定コア20内に流入した燃料は、アジャスティングパイプ16内の燃料通路、可動コア48内の流出孔46、ノズルホルダ30の内部空間40、弁ボディ34の燃料通路31を順次通過する。
【0031】
ノズルニードル42が弁座36から離座すると、弁ボディ34の燃料通路31が開放され、噴孔45から燃料が噴射される。このとき、弁座36とノズルニードル42との円環状の間隙からノズルニードル42の先端面47と噴孔プレート38との間の燃料空間53に燃料が流入する。この燃料空間53に流入した燃料は、ノズルニードル42の先端面47と噴孔プレート38に案内されて弁座36とノズルニードル42との円環状の間隙の中心に向かって流れて互いに衝突し乱流となって噴孔45に流入し、噴孔45から噴射される。燃料が乱流となって噴孔45に流入し、噴孔45で整流されることなく噴射されると、噴孔45から噴射される燃料噴霧の微粒化が促進される。さらに、薄肉部43の肉厚を噴孔45の直径の2倍以下とすることで、噴孔45はその直径に対してその通路方向長さが短くなるので、噴孔45が乱流となった燃料を整流する効果が小さくなる。これにより、さらに燃料噴霧の微粒化が促進される。
【0032】
ノズルニードル42の先端面47と噴孔プレート38との間の燃料空間53に燃料が流入すると、噴孔プレート38の薄肉部43には5〜12MPaの燃料圧力が作用する。噴孔プレート38の薄肉部43の周囲には厚肉部41が形成され、噴孔プレート38の平板部39全体に対して薄肉部43が占める部分は小さい。このため、平板部39の全体を薄くした場合に比べると、燃料圧力による平板部39の変形が抑制される。さらに、噴孔プレート38の平板部39の反弁ボディ側端面は、ノズルホルダ30の支持部49によって支持されている。このため、噴孔プレート38の平板部39の変形は、ノズルホルダ30の支持部49によっても抑制される。したがって、噴孔プレート38の一部に薄肉部43を形成し、薄肉部43に噴孔45を形成し、薄肉部43の周囲に厚肉部41を形成し、さらに噴孔プレート38の平板部39の反弁ボディ側端面をノズルホルダ30で支持することにより、燃料圧力による噴孔プレート38の疲労破壊に対する安全性を確保しながら噴霧の微粒化を促進することができる。さらに、噴孔プレート38をノズルホルダ30で支持することにより、部品点数を増やすことなく簡素な構造で噴孔プレート38の疲労破壊に対する安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3の部分拡大図である。
【図2】本発明の一実施例によるインジェクタの取り付け位置を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施例によるインジェクタを示す断面図である。
【図4】本発明の一実施例による噴孔プレートの溶接構造を示す断面図である。
【図5】本発明の一実施例による噴孔プレートの平板部を示す模式図である。
【図6】従来のインジェクタを示す断面図である。
【符号の説明】
10  インジェクタ
30  ノズルホルダ
31  燃料通路
34  弁ボディ
36  弁座
37  筒部
38  噴孔プレート
39  平板部
41  厚肉部
42  ノズルニードル
43  薄肉部
45  噴孔
49  支持部
51  開口部
53  燃料空間
102  シリンダヘッド
106  燃焼室

Claims (12)

  1. 開口部、前記開口部に通じる燃料通路、及び弁座を有する弁ボディと、
    前記弁座に着座することにより前記燃料通路を閉塞し、前記弁座から離座することにより前記燃料通路を開放する弁部材と、
    前記開口部を覆う薄肉部及び前記薄肉部の周囲に形成された厚肉部を有する略平板状の平板部、並びに前記薄肉部に形成された噴孔を有する噴孔プレートと、
    前記平板部の反弁ボディ側端面を支持する支持部を有し、前記弁ボディを収容しているノズルホルダと、
    を備えることを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 前記噴孔プレートは、前記弁ボディと前記ノズルホルダとで狭持されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
  3. 前記噴孔プレートは、前記弁ボディ又は前記ノズルホルダに嵌合する筒部を有するカップ状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料噴射装置。
  4. 前記平板部が前記開口部の上流側に凸に湾曲し前記弁ボディの前記開口部の周縁に圧接していることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の燃料噴射装置。
  5. 前記筒部の全周は、前記弁ボディ又は前記ノズルホルダに溶接されていることを特徴とする請求項3に記載の燃料噴射装置。
  6. 前記平板部の前記噴孔を囲む部分は、前記弁ボディ又は前記ノズルホルダに溶接されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の燃料噴射装置。
  7. 前記薄肉部の肉厚は前記厚肉部の肉厚の0.4倍以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  8. 前記薄肉部の肉厚は前記噴孔の直径の2倍以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  9. 前記噴孔プレートは前記ノズルホルダの外側から溶接されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  10. 前記弁部材の噴孔プレート側先端部が略平坦に形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  11. 前記弁部材の噴孔プレート側先端部及び前記噴孔プレートが囲む燃料空間が略扁平であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  12. 内燃機関の燃焼室に直接燃料を噴射することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
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US7798433B2 (en) 2005-10-27 2010-09-21 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Fuel injection valve device
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