JP2004060511A - 排気管構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エンジン11の排気ガスをマフラー22・23を介して、エンジン11を収納する筐体3より上方に排出する排気構造において、マフラー23に上方に排気する略L字形状の排気管26を連通し、該排気管26の底部に水抜き穴28を設け、前記マフラー23と排気管26内部の連通部より水抜き穴28上方に遮蔽部材を延設した。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンより発生する騒音を低減する技術に関するものであり、詳細には、エンジンからの排気及び排気管の水抜き構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、エンジンの騒音を低減するために排気マニホールドにはマフラーが接続され、該マフラーにより排気音を低減させることが有効な手段である。この排気音の低減方法には、エンジンの排気をマフラー室内で膨張、共鳴、干渉させて騒音を提言させることと、排気口からの気流音を低減させることが一般的である。この気流音を低減させる方法として、マフラー本体から流出した排気に対し、排気最終出口付近にて直管部を長く設けることが有効な手段である。
しかし、エンジンルーム内に配置されたエンジン及びマフラーから、エンジンルーム外部に出す為の排気連絡管(尾管)を直管のまま出した場合、特に、可搬式発電機等においては、発電機を設置する場所周辺の可燃物や周辺環境等に対して考慮する必要があり、また保管する時には段積みできるように考慮する必要があり、発電機筐体の外周面よりも突出することなく、略上方に排気管を向けて配置する構成となる。
【0003】
排気管を上方に向けて配置すると、エンジン停止時に尾管内に雨水が浸入し、マフラー等に錆が発生することがあり、パイプ部に水たまりがあると、エンジン起動時にススと混じった黒汁が噴出し、周囲に飛散する問題があった。
この排気管内に浸入した水等を排出するために、水抜き穴を設ける技術が公知となっている。
例えば、実開平6−67819や特開2001−303945や実公平6−10140等の技術である。
また、水抜き穴部から外側に排気を直接放出させないための遮断板を設けたものや、水抜き穴部から排気管の外側に水抜きパイプを固設し、該水抜きパイプに柔軟な素材のホース体等(以下フレキシブルホース)を接続して、筐体外部に水等を排出させる技術も公知となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の技術では、水溜り部を形成するインナーパイプが上方に開口しているため、強風を伴う雨の場合や高圧水で洗浄を行った際には、雨水や洗浄水がインナーパイプ内に浸入し十分な水抜き効果が得られず、残った水が煤や燃料の未燃成分等と混ざることによって生じた黒汁がマフラー内またはエンジン内へ浸入し、周辺を汚してしまうという問題がある。ここで、インナーパイプの開口部からの水の浸入を少しでも抑えるため、筐体外部にて排気管を横方向に向ける等の対処を行うが、このような構造ではコストアップとなり、同時に発電機等においては、設置場所周辺の可燃物への考慮や段積み保管をする関係から不適であるという問題がある。
また、エンジン稼動中は常に水抜き穴から排気が洩れることとなり、煤により水抜き穴周辺が汚れるという問題も生じる。
さらに、インナーパイプとアウターパイプとの接合部の隙間に水が入り込み、錆等が発生し、それがパイプの折損の原因となるおそれがあった。
また、水抜き穴部から排気管の外側に水抜きパイプを固設し、該水抜きパイプにフレキシブルホースを接続して、筐体外部に水等を排出させる技術においては、雨水や燃料の未燃成分及び煤等が、筐体内に浸入することは防げたが、エンジンの排気温度が高い場合、フレキシブルホースの耐熱温度を超え、該ホース体の硬化や折損等が生じるおそれがあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0006】
即ち、請求項1においては、エンジンの排気ガスをマフラーを介して、エンジンを収納する筐体より上方に排出する排気構造において、マフラーに上方に排気する略L字形状の排気管を連通し、該排気管の底部に水抜き穴を設け、前記マフラーと排気管内部の連通部より水抜き穴上方に遮蔽部材を延設したものである。
【0007】
請求項2においては、エンジンの排気ガスをマフラーを介して、エンジンを収納する筐体より上方に排出する排気構造において、マフラーから上方に排気する排気管を、略L字状に構成したアウターパイプと、該アウターパイプ内に収納してマフラー側から水平方向に延設するインナーパイプとにより構成し、該インナーパイプの先端よりもマフラー側のアウターパイプ底部に水抜き穴を形成したものである。
【0008】
請求項3においては、前記排気管をマフラー側から排気出口側に向けて拡管したものである。
【0009】
請求項4においては、前記インナーパイプをマフラー側から排気出口側に向けて縮管したものである。
【0010】
請求項5においては、前記水抜き穴に水抜きパイプを連通し、該水抜きパイプにホース体を接続し、筐体外部に水等を排出する排出構造であって、前記水抜きパイプに該水抜きパイプより径の大きいジョイントパイプを径方向に隙間を待たせて遊嵌したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1はエンジン発電機の正面図、図2は同じく右側面図、図3はエンジン発電機の内部構造を示す正面図、図4は同じく平面図、図5は同じく左側面図、図6は本発明のエンジンの排気構造の第1実施例を示した図、図7は同じく別実施例を示した図、図8は本発明のエンジンの排気構造の第2実施例を示した図、図9は本発明のエンジンの排気構造の第3実施例を示した図、図10は同じく別実施例示した図、図11は本発明のエンジンの排気構造の第4実施例を示した図、図12は同じく別実施例を示した図、図13は本発明の排水構造を示した図である。
【0012】
まず、本発明に係る排気管構造を有するエンジン発電機1の全体構成について図1及び図2を用いて説明する。但し、本発明の排気管構造の適用は発電機に限定されるものではなく、エンジンにより駆動されるポンプや空気調和機、溶接機等にも適用できる。
エンジン発電機1の下部には基部フレーム10が配設されており、該基部フレーム10上にエンジン発電機1の各構成要素が配設されている。そして、基部フレーム10上に防音カバー19が被装されることで防音効果が向上する。前記基部フレーム10及び防音カバー19により発電機筐体3が構成されている。
【0013】
エンジン発電機1の短辺側の一側面には制御盤2が配設され、長辺側の一側面には開閉扉4・5が設けられている。このうち開閉扉5の正面には、エンジン発電機1内に外気を導入するための吸気口6が設けられ、さらに、前記エンジン発電機1の長辺側の一側面には吸気口8が設けられている。これらの吸気口6及び8はエンジン発電機1の下部であって、基部フレーム10より上に設けられている。
【0014】
前記制御盤2により、エンジン発電機1の制御、運転状態の表示及び発電した電力の取り出しを行っている。そして、エンジン発電機1において発電した電力は、開閉扉4の下方に位置する出力ターミナル25に設けられた出力端子38に配線を接続することにより取り出し可能としている。
【0015】
次に、図3及び図4を用いてエンジン発電機1の筐体3内の構造について説明する。
エンジン発電機1の内部には、エンジン11、発電機12、燃料タンク13及びバッテリ14が配設されている。エンジン11には発電機12が接続されており、該エンジン11の出力軸により該発電機12は駆動するようにしている。
前記エンジン11は筐体3の略中央に配置され、一側に発電機12、他側に燃料タンク13がそれぞれ配設され、該発電機12の上方にはバッテリ14が配設されている。
【0016】
発電機12の筐体3側面側には、制御盤2に伝達される熱及び騒音を低減するための隔壁31が垂直方向に立設され、該隔壁31よりもさらに筐体3側面側には前記吸気口8が設けられている。
【0017】
エンジン11の燃料タンク13配置側にはファン21、ラジエータ17、マフラー22・23が配設され、このうちのマフラー22の上方にはガイド24が配設されている。ガイド24はファン21により発生した冷却風を排風口30側に導くためのものであり、エンジン発電機1内の上角部に配設されている。
【0018】
発電機12の上方にはエアクリーナー16が配置されており、該エアクリーナー16の上方には吸気チャンバー18が配設されている。該吸気チャンバー18は筐体3の天井部分の裏面に固設されると共に吸気パイプ34・15が接続されている。
このうちの吸気パイプ34を介して吸気チャンバー18内に導入された空気は、吸気パイプ15を介してエアクリーナー16に導入される。そして該エアクリーナー16に導入された空気がエンジン11に供給される。
【0019】
また、基部フレーム10にはエンジン11及び発電機12を取り付けるための台座が設けられている。該台座に防振材を介してエンジン11及び発電機12が載置されることによって基部フレーム10に伝達される振動を低減し、エンジン発電機1の防音カバー19より発生する騒音を抑制している。
【0020】
前記エンジン11の上方には、上部隔壁35が配設され、該上部隔壁35に連続する取付け板36には前記ラジエータ17が取り付けられ、該ラジエータ17の下部には遮蔽板37が接続されている。
遮蔽板37は、筐体3内において水平に配設される。該遮蔽板37の上方には前記マフラー22・23が配設され、下方には燃料タンク13が配設されている。
【0021】
そして、前記エンジン11とラジエータ17に介在するファン21により、エンジン11側からラジエータ17に向けて冷却風が発生する。ラジエータ17を通過した冷却風は、遮蔽板37の上方を通り、マフラー22・23を介してエンジン発電機1の上部に至る。そして、冷却風はガイド24によりエンジン発電機1の右方に向けられ、上部隔壁35に沿って排風口30より筐体3外に排出される。
【0022】
このようして上部隔壁35、遮蔽板37及びガイド24により、エンジン発電機1内において、防音カバー19の内側面を利用した排風経路が構成され、エンジン発電機1をコンパクトにしながら排風経路を長く取ることができるようにして騒音の低減を図っている。
【0023】
また、上部隔壁35、取付け板36及び遮蔽板37により、エンジン発電機1の筐体3内を仕切り、一方にはエンジン11及び発電機12を配設し、他方にはマフラー22・23を配設して、エンジン11及び発電機12を配設した側を上流側とすることにより、エンジン発電機1内の冷却効率を向上させつつ騒音の低減も図っている。
【0024】
次に、エンジンの排気構造について図3及び図5を用いて説明する。
前記上部隔壁35は、ファン21からの冷却風を前記排風口30まで導く排風板52と、ラジエータ17を取り付ける仕切り板51とから構成され、該仕切り板51上部に前記取付け板36を介してラジエータ17が固定されている。そして、前記マフラー22・23は側面視楕円形状に構成されており、楕円形状面をエンジン発電機1の長辺側に向けて配設されるものである。マフラー22・23は筐体3内において、上下に並べて配設されており、マフラー23の上方にマフラー22が配設されている。該マフラー22・23は、前記ラジエータ17の冷却風排出側の正面に配設しており、ラジエータ17側を低くした状態に固定されている。
【0025】
前記マフラー22の左右一側に連絡管85が接続されており、該連絡管85は、取付け板36に設けられた開口部を通って、エンジン11の排気マニュホールドに接続されている。該マフラー22の他側には接続パイプ84が接続されており、マフラー23には接続パイプ84及び排気管86が接続されている。該接続パイプ84はマフラー22とマフラー23を接続するものであり、該排気管86は排気ガスを筐体3外に排出するものである。
つまり、連絡管85によりエンジン11からの排気ガスがマフラー22に導入され、接続パイプ84を介してマフラー23に入る。そして、マフラー23を介した排気ガスが排気管86により排出されるのである。
【0026】
次に、本発明に係る、排気管の排気及び水抜き構造について、図6乃至図12を用いて説明する。
図6は本発明の排気管構造の実施例1を示したものである。
本実施例では、マフラー23から側方に排気管26が突設され、該排気管26は正面視略L字形状に形成されて、該排気管26の一端はマフラー23の側面に連通され、他端は上方へ突出され、該排気管26のマフラー23への連通部側となる一端の取付部26aは他の部分よりも小径として、湾曲部26cとの間に徐々に径を大きくする傾斜部26bを形成している。前記湾曲部26cの傾斜部26b側には水平部26dが形成され、該水平部26dの底側に水抜き穴28が開口され、該水抜き穴28に水抜きパイプ32が連通され下方に延出されている。前記取付部26aの内面底部より略水平方向湾曲側に遮蔽部材となる遮蔽板20が突出されて、該遮蔽板20の先端は前記水抜き穴28の上方よりも更に湾曲部26cに延設され、平面視で水抜き穴28が遮蔽板20で隠れ、該遮蔽板20と湾曲部26c内面との間には隙間44が形成されている。該隙間44の断面積は湾曲部26cの断面積に比べて小さく構成して、排気管26内を通過する空気流の流れが速いと、エゼクタ効果により、水抜き穴28部分は負圧となり、運転中においては逆に外気を水抜き穴28より吸うことになる。従って運転中においては排気が水抜き穴28より排出されることはないのである。
このような構造にすることにより、排気出口から流入してきた水等の大部分は排気管本体の内周面を伝って前記排気管26の水平部26d底側に落ち、その水が傾斜部26bより上昇してマフラー内に浸入することを前記遮蔽板20によって確実に防ぐことができる。そして、前記遮蔽板20の下部に設けた水抜き穴28より溜まった水を排出する。また、マフラー23から排出される排気は取付部26aより遮蔽板20に沿って湾曲部26c側へ至り、排気が直接水抜き穴28より排出されることがないようにしている。
遮蔽板20の形状の別実施例を図7に示す。この遮蔽板20’は正面視略J字形状に構成され、取付部26aまたは傾斜部26bまたは水平部26dの底部より立ち上げて、水抜き穴28上方を通過して湾曲部26c側へ略水平方向に突出させるものであり、前記同様に遮蔽板20’がエンジンの排気ガスを水抜き穴28より排出させることなく、排気管に溜まる水を水抜き穴28より排出させ、マフラー23への水の浸入を防げるものであればよい。
【0027】
次に、本発明の排気管構造の実施例2を図8に示す。
本実施例では、排気管は直管のインナーパイプ27とエルボ型のアウターパイプ45からなり、マフラー23の排気出口にインナーパイプ27を連通し、該インナーパイプ27はマフラー23側面より略水平方向に突設して、アウターパイプ45の水平部45aと略同じ長さとしている。該インナーパイプ27の外側に前記アウターパイプ45が配置され、該アウターパイプ45は正面視略L字状として、その一端を前記マフラー23の側面に連通せずに固定して、その水平部45a内に径の小さいインナーパイプ27を配置している。つまり、アウターパイプ45の一端はマフラー23に固設し、マフラーへの固定側内部にインナーパイプ27を収納してマフラー23に固定して連通している。該アウターパイプ45の水平部45aの底部には水抜き穴28が形成され、該水抜き穴28の位置よりも距離Lだけ湾曲側(排気出口側)に長くインナーパイプ27を構成している。言い換えれば、インナーパイプ27先端よりも距離Lマフラー側に水抜き穴28を配置している。
このように該インナーパイプ27を設けることにより、インナーパイプ27が略水平方向に開口するということと、アウターパイプ45とインナーパイプ27との間のマフラー23の側面の一部が遮蔽壁29となることから、より確実にマフラー23内への水の浸入を防ぐことができる。そして、前記同様にインナーパイプ27先端とアウタパイプ45の間の面積はインナーパイプ27の面積よりも小さくして、インナーパイプ27を通過する排気流の流速が速いとエゼクタ効果により水抜き穴28側が負圧となり、作業中には水抜き穴から排気されることはない。
【0028】
本発明の実施例3として、排気管を図9に示すような構成にすることもできる。
即ち、排気管を直管のインナーパイプ27とエルボ型のアウターパイプ45’より構成し、該アウターパイプ45’は第一実施例と略同様に、マフラー23取付側から排気出口側に向けて拡管している。つまり、取付部45’aは他の部分よりも小径として、湾曲部45’cとの間に徐々に径を大きくする傾斜部45’bを形成して拡開している。前記湾曲部45’cの傾斜部45’b側には水平部45’dが形成され、該水平部45’dの底側に水抜き穴28が開口され、該水抜き穴28に水抜きパイプ32が連通され下方に延出されている。該水抜き穴28は前記同様にインナーパイプ27の先端よりも距離Lだけマフラー側に位置させている。そして、該アウターパイプ45’の取付部45’aの内部にインナーパイプ27の一端を隙間なく嵌め込んでマフラー23の側面から突設し、水平部45’dとインナーパイプ27との間には隙間44を形成して、前記同様にエゼクタ効果が得られるようにしている。
また、実施例3の別実施例として、前記インナーパイプ27の形状を図10に示すように、インナーパイプ27’の湾曲側の端面を上が短く下が長くなるような傾斜を持たせ、該インナーパイプ27’の下先端を水抜き穴28よりも距離Lだけ湾曲側に配置するように構成することもできる。
これらような構成にすることによって、実施例2における効果に加え、アウターパイプ45’の水平部45’dの底側が水溜り部となるので、パイプ接合部への水の浸入を防ぐことができる。さらに、インナーパイプ27’の底部27’aとアウターパイプ45’の傾斜部45’bとで遮断部が構成され、水浸入に対する遮断性がより向上する。
【0029】
さらに実施例4を図11に示す。
本実施例では、実施例3と略同じ構成としており、インナーパイプ27’’をマフラー23側から排気出口側に向けて縮管している。つまり、インナーパイプ27’’の湾曲側先端の径をマフラー側の径よりも小さく構成している。水抜き穴28との関係は前記同様である。インナーパイプ27’’をこのような形状にすることによって、実施例3における効果に加え、該インナーパイプ27’’と前記アウターパイプ45’との間の隙間が広くなるので、隙間部に煤や燃料の未燃成分等が付着しても、水抜き穴からの水の排出効果が低減することを防げるということがある。
また、実施例4の別実施例として、図12に示すように、アウターパイプ45’’は拡管することなく取付部45’’aから下方に略U字状に湾曲して他端を上方へ延出して湾曲部45’’cを形成している。その形状に合わせ、インナーパイプ27’’’の縮管部の形状もアウターパイプ45’’内に収納されるように変更している。こうすることにより、インナーパイプ27’’’とアウターパイプ45’’との下部の隙間が大きくなることによって、水の排出効果の向上と、水のマフラー23内へ浸入に対する遮断性の向上が図れる。また、インナーパイプ27’’’の先端を縮管することにより排気流速を早くすることができる。水抜き穴28は湾曲部45’’cの底部に位置するように配設されている。
【0030】
上記実施例2乃至4については、水抜き穴28の位置は、前記インナーパイプ27の端面よりマフラー側になるように設けてある。つまり、図8から図11に示すように、該水抜き穴28をインナーパイプ27の端面より長さLだけマフラー側にして設けてある。これは、水溜り部の水等を効率よく排出するためと、エゼクタ効果を得るためである。
【0031】
次に水抜き構造について図13を用いて説明する。
本発明においては、前記水抜き穴28に水抜きパイプ32を接続し、該水抜きパイプ32には更にジョイントパイプ39を介してフレキシブルホース33が連通されている。そして、該フレキシブルホース33は、筐体3の例えば側面に取り付けられた外部排出パイプ40に接続されて機外に水を排出する構成とし、排水経路を長く構成している。また、フレキシブルホース33の素材としては柔軟な樹脂等を採用しており組立性に優れている。
前記ジョイントパイプ39はステー42によって支持され、マフラー支持部41を介して筐体3に固設される。該ジョイントパイプ39は、前記水抜きパイプ32との接続側に向けて拡管されており、水抜きパイプ32の径に比べ大きい形状となっている。つまり、該水抜きパイプ32の下端はジョイントパイプ39の上端に挿入され、その挿入部において隙間が形成され、水抜きパイプ32とジョイントパイプ39の端部は互いにラップして配置されている。
【0032】
このような構造にすることにより、前記水抜きパイプ32からの排気は、ジョイントパイプ39、フレキシブルホース33そして外部排出パイプ40を通り筐体3外部に排出されるため、排気経路が長くなり排気騒音が漏れにくくなる。
また、排気出口から浸入した雨水や燃料の未燃成分がエンジンルーム内に溜まるのを防止でき、排気の煤によってエンジンルーム内が汚れるのも防げる。さらに、水抜き穴28より噴出する排気が高温となっても、フレキシブルホース33を通過する排気ガスの温度は、排水途中の隙間46より外気が入り冷やされるようになる。
【0033】
ここで、エゼクタ効果について図11を例にとって説明する。
マフラー23から出てくる排気の流れは矢印Aとなる。ここでインナーパイプ27’’の役割として、排気の流速を局部的に速くさせることがある。流速が局部的に速くなるとその部分の圧力が高まり、その高圧部と流速の遅い部分の圧力との間に圧力差が生じる。つまり、インナーパイプ27’’によって流速を速められた排気が排出される該インナーパイプ27’’の排気口27’’b部の圧力が高まり、水抜き穴28付近の圧力が低くなる。そして、水抜き穴28付近の圧力の絶対値が大気圧より低くなると、該水抜き穴28に接続されている水抜きパイプ32内部は負圧となる。
【0034】
よって、エンジン11停止時においては、排気口から浸入してきた雨水は水抜きパイプ32等を通って排出され、エンジン11が運転時には、原理的には水抜き穴28からの排気の漏れは無くなり逆に外気を吸い込むこととなる。よって、フレキシブルホース33は高温の排気に晒されることがなくなる。
【0035】
また、高温となった排気が水抜き穴28から漏れたとしても、上述した水抜きパイプ32とジョイントパイプ39との接続部に形成されている隙間から外気を吸い込むことにより、前記フレキシブルホース33の温度を耐熱温度の範囲内にすることができ、該フレキシブルホース33の硬化や折損を防ぐことができる。
【0036】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0037】
即ち、請求項1に示す如く、エンジンの排気ガスをマフラーを介して、エンジンを収納する筐体より上方に排出する排気構造において、マフラーに上方に排気する略L字形状の排気管を連通し、該排気管の底部に水抜き穴を設け、前記マフラーと排気管内部の連通部より水抜き穴上方に遮蔽部材を延設したので、排気出口(最終尾管)から浸入した水は、該遮蔽構造によってマフラー内への水の浸入を確実に防ぐことができる。
【0038】
請求項2に示す如く、エンジンの排気ガスをマフラーを介して、エンジンを収納する筐体より上方に排出する排気構造において、マフラーから上方に排気する排気管を、略L字状に構成したアウターパイプと、該アウターパイプ内に収納してマフラー側から水平方向に延設するインナーパイプとにより構成し、該インナーパイプの先端よりもマフラー側のアウターパイプ底部に水抜き穴を形成したので、インナーパイプが略水平方向に開口するということと、アウターパイプとインナーパイプとの間のマフラーの側面の一部が遮蔽壁の役割を果たすことから、より確実にマフラー内への水の浸入を防ぐことができる。
【0039】
請求項3に示す如く、前記排気管をマフラー側から排気出口側に向けて拡管したので、アウターパイプの水平部底側が水溜り部となるので、パイプ接合部への水の浸入を防ぐことができる。さらに、インナーパイプの底部とアウターパイプの拡縮部とで遮断部が構成され、水浸入に対する遮断性がより向上することができる。
【0040】
請求項4に示す如く、前記インナーパイプをマフラー側から排気出口側に向けて縮管したので、インナーパイプと前記アウターパイプとの間の隙間が広くなるので、隙間部に煤や燃料の未燃成分等が付着しても、水抜き穴からの水の排出効果が低減することを防ぐことができる。
【0041】
請求項5に示す如く、前記水抜き穴に水抜きパイプを連通し、該水抜きパイプにホース体を接続し、筐体外部に水等を排出する排出構造であって、前記水抜きパイプに該水抜きパイプより径の大きいジョイントパイプを径方向に隙間を待たせて遊嵌したので、高温となった排気が水抜き穴から漏れたとしても、前記水抜きパイプと該ジョイントパイプとの接続部に形成されている隙間から外気を吸い込むことにより、前記フレキシブルホースの温度を耐熱温度の範囲内にすることができ、該フレキシブルホースの硬化や折損を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジン発電機の正面図。
【図2】同じく右側面図。
【図3】エンジン発電機の内部構造を示す正面図。
【図4】同じく平面図。
【図5】同じく左側面図。
【図6】本発明のエンジンの排気構造の第1実施例を示した図。
【図7】同じく別実施例を示した図。
【図8】本発明のエンジンの排気構造の第2実施例を示した図。
【図9】本発明のエンジンの排気構造の第3実施例を示した図。
【図10】同じく別実施例示した図。
【図11】本発明のエンジンの排気構造の第4実施例を示した図。
【図12】同じく別実施例を示した図。
【図13】本発明の排水構造を示した図。
【符号の説明】
3 筐体
11 エンジン
20 遮蔽板
23 マフラー
26 排気管
27 インナーパイプ
28 水抜き穴
29 遮蔽壁
32 水抜きパイプ
33 フレキシブルホース
39 ジョイントパイプ
45 アウターパイプ
Claims (5)
- エンジンの排気ガスをマフラーを介して、エンジンを収納する筐体より上方に排出する排気構造において、マフラーに上方に排気する略L字形状の排気管を連通し、該排気管の底部に水抜き穴を設け、前記マフラーと排気管内部の連通部より水抜き穴上方に遮蔽部材を延設したことを特徴とする排気管構造。
- エンジンの排気ガスをマフラーを介して、エンジンを収納する筐体より上方に排出する排気構造において、マフラーから上方に排気する排気管を、略L字状に構成したアウターパイプと、該アウターパイプ内に収納してマフラー側から水平方向に延設するインナーパイプとにより構成し、該インナーパイプの先端よりもマフラー側のアウターパイプ底部に水抜き穴を形成したことを特徴とする排気管構造。
- 前記排気管をマフラー側から排気出口側に向けて拡管したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の排気管構造。
- 前記インナーパイプをマフラー側から排気出口側に向けて縮管したことを特徴とする請求項2に記載の排気管構造。
- 前記水抜き穴に水抜きパイプを連通し、該水抜きパイプにホース体を接続し、筐体外部に水等を排出する排出構造であって、前記水抜きパイプに該水抜きパイプより径の大きいジョイントパイプを径方向に隙間を待たせて遊嵌したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の排気管構造。
Priority Applications (1)
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