JP2004060307A - 建築用シャッターにおけるシャッターカーテンの抜け止め構造 - Google Patents
建築用シャッターにおけるシャッターカーテンの抜け止め構造 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】複数のスラットを連綴してなるシャッターカーテンを、ガイドレールから抜け止めするにあたり、シャッターカーテンを巻取りドラムに巻取ったときに不具合がなく、かつ、通常の開閉作動に障害がないように構成する。
【解決手段】シャッターカーテン1を構成するスラット6を、隣接スラット6同志の連結をする上下のインターロック部6a、6bと、これらのあいだに位置し、インターロック部6a、6bに対して屋外側に突出する本体部6cとで構成し、各スラット6のガイド溝4a嵌合部に、インターロック部6a、6bを残す状態で貫通状の係止孔7を形成する一方、ガイドレール4の屋外側片4cに、シャッターカーテン1の撓みに基づいて係止孔7に嵌入する第一、第二係止突条4f、4gを形成する。
【選択図】 図2
【解決手段】シャッターカーテン1を構成するスラット6を、隣接スラット6同志の連結をする上下のインターロック部6a、6bと、これらのあいだに位置し、インターロック部6a、6bに対して屋外側に突出する本体部6cとで構成し、各スラット6のガイド溝4a嵌合部に、インターロック部6a、6bを残す状態で貫通状の係止孔7を形成する一方、ガイドレール4の屋外側片4cに、シャッターカーテン1の撓みに基づいて係止孔7に嵌入する第一、第二係止突条4f、4gを形成する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の出入り口部等の開口部に建付けられる建築用シャッターにおけるシャッターカーテンの抜け止め構造の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種建築用のシャッター装置は、複数のスラットを連綴して構成されたシャッターカーテンの左右両側部を、開口部の両側に配したガイドレールのガイド溝にそれぞれ嵌合せしめ、シャッターカーテンがガイドレールにより移動案内を受ける状態で移動することにより開口部の開閉がなされるように構成されている。このようなものにおいて、開口部を閉鎖する全閉姿勢において、シャッターカーテンに強風が吹き付けると、シャッターカーテンは、両端部はガイドレールのガイド溝に嵌合することで支持を受けるが中央部位は支持がないため、屋内外方向に湾曲する状態で撓んでしまうことがある。このようになると、シャッターカーテンの端部がガイドレールのガイド溝から抜け出してしまい、シャッター装置としての機能を失う惧れがある。そこで、従来では、シャッターカーテンがガイドレールから抜け止めされるための構成が種々提案されており、例えば、実公昭37−27868号公報に示されるように、シャッターカーテンを構成するスラットを、長手方向両縁部のあいだに湾曲状に突出する本体部が形成されたものとし、本体部の両端部に切れ目を形成し、該切れ目の左右方向内側部位を押し潰して扁平部を形成するとともに、扁平部の外方に突部を形成することで、本体部に対して凹状の係止凹部を形成し、該係止凹部の外方端縁となる突状が、ガイドレール側に設けた係止突部に係止することで抜け止めがなされるように構成したものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、前記従来のものは、スラットを側面視したとき、湾曲状に突出する本体部の突出基端側に扁平部が位置する構成となっている。このため、複数のスラットを連結して構成したシャッターカーテンを巻取りドラムに巻装する構成とした場合では、扁平部を形成するために本体部とのあいだにコーナー部(出っ張り部)が形成されるため、該コーナー部が他のスラットに損傷を与えてしまうという問題がある。さらには、前記従来のものは、スラットの両端部に、屋内外方向に湾曲部と扁平部とが形成されることになるため、シャッターカーテンを巻取りドラムに巻取る場合に、扁平部が連結部と干渉することになって巻径が大きくなるだけでなく、巻形状が崩れ、しかもこの干渉部にシャッターカーテンの荷重が集中的に作用することになるため補強材で別途補強しなければならないという問題がある。そのうえ、このものでは、シャッターカーテンがガイドレールに対して通常の嵌合姿勢となっているときに、スラット側の突部とガイドレール側の係止突部とが左右方向に隣接する状態となっている。このため、シャッターカーテンの通常の開閉作動の過程で、シャッターカーテンが左右方向に変位することでこれらが干渉してしまい、円滑な開閉作動が損なわれるという問題もあり、これらに本発明が解決しようとする課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の如き実情に鑑み、これらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、複数のスラットを連綴してなるシャッターカーテンの両端部をガイドレールのガイド溝に嵌合してなる建築用シャッターにおいて、前記スラットは、隣接スラット同志の連結をする一対の連結部と、これら連結部とのあいだの本体部とが形成された長尺状体とし、各スラットのガイド溝嵌合部には、該スラットを側面視したとき前記連結部に対して屋内外方向に突出する部位を切欠いて係止孔を形成する一方、ガイドレールのスラット本体部突出側のガイド面には、シャッターカーテンの撓みに基づいて係止孔に嵌入してシャッターカーテンのガイド溝からの抜け止めをする係止突条が形成されているものである。そして、このようにすることにより、スラットの側面視の形状を変えることなくガイドレールからの抜け止めをすることができる。
このものにおいて、本発明の係止孔と係止突条とは、シャッターカーテンに撓みの生じない使用状態においては屋内外方向に離間していて係止孔に係止突条が嵌入係止しないように構成されているものとすることができ、このようにすることによって、シャッターカーテンに撓みが生じないような条件下での開閉作動の過程では、係止突部と係止孔とが干渉することがなく、円滑な開閉作動を行うことができる。
さらに、このものにおいて、係止孔と係止突条とは、シャッターカーテンに撓みの生じない使用状態でシャッターカーテン幅方向に離間するように構成されているものとすることができ、シャッターカーテンに撓みが生じないような条件下での開閉作動の過程では、係止突部と係止孔とが干渉することがなく、屋内外方向のがたつきの少ないシャッター装置にすることができる。
また、このものにおいて、本発明のスラットは、本体部が両連結部よりも屋外側に突出変位するよう形成されるものとし、係止孔は両連結部を残して形成されているものとすることができる。
さらにまた、このものにおいて、本発明のスラットは、本体部が側面視S字形に形成され、係止孔は屋外側に突出する本体部から連結部の一部に至るまで切欠いて形成されているものとすることができる。
また、このものにおいて、本発明の係止孔のガイド溝溝底側の孔縁に係止突条が係止するものとする一方、係止孔のガイド溝開口側の孔縁には、係止孔に嵌入した係止突条が係止孔に出入りすることを促進するための傾斜ガイドが形成されているものとすることができ、これによって、シャッターカーテンの撓み状態と撓みのない自然状態とのあいだの変位を円滑に行うことができる。
さらに、このものにおいて、傾斜ガイドは、傾斜面であるものとすることができる。
さらにまた、このものにおいて、本発明の係止孔の連結部側の孔縁には、孔中心方向に向けて折曲した板面が形成されているものとすることができ、これによって、シャッターカーテンの撓み状態と自然状態とのあいだの変位を円滑に行うことができる。
また、このものにおいて、本発明の傾斜面または板面は、シャッターカーテンを巻取ったとき巻径に影響を与えない寸法に設定されているものとすることができ、これによって、シャッターカーテンの撓み状態と自然状態とのあいだの変姿が容易なものでありながら、このようなシャッターカーテンを巻取り姿勢で収納する場合に巻径に影響を与えることがないようにできる。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の第一の実施の形態を図1〜図6の図面に基づいて説明する。
図面において、1は建築用シャッター装置のシャッターカーテンであって、該シャッターカーテン1は、開口部の上方に配設されたシャッターケース2内に軸承される巻取りドラム3に巻装されており、該巻取りドラム3の正逆回転に伴いシャッターカーテン1が巻取りドラム3に巻取り、巻出しされることにより、開口部の開閉をするように設定されている。このとき、シャッターカーテン1は、左右両端部が開口部の左右両側に配設された左右一対のガイドレール4のガイド溝4aに嵌合されており、これによって、シャッターカーテン1は、ガイドレール4による移動案内を受ける状態で開口部の開閉作動を行うように構成されている。
【0006】
前記ガイドレール4は、ガイド溝4aを構成する屋内外一対の側片4b、4cと、これら側片4b、4cを連結する溝底片4dとを備えて断面略コ字形状に形成されている。前記各屋内外側片4b、4cの開口側端部には、それぞれ傷付き防止用のモヘア5が嵌入支持するためのポケット4e、4fがそれぞれ溝内方(屋内外方向)に対向状に突出形成されており、本実施の形態では、屋外側片4fが本発明の第一係止突条としてシャッターカーテン1の抜け止めを行うように設定されている。さらに、屋外側片4cには、屋外側ポケット(第一係止突条)4fの溝奥側に位置して第二係止突条4gが屋内側に突出して形成されており、これによって、ガイドレール屋外側片4cには、ガイド溝4aの溝開口部位と溝奥側部位との都合二箇所に係止突条4f、4gが並列して形成されている。
【0007】
前記シャッターカーテン1は、左右方向に長い長尺体に形成された複数のスラット6を上下方向に連綴することにより構成されており、各スラット6は所定の板厚を有した長板材を折曲することで形成されている。そして、各スラット6は、隣接スラット6との連結をするための連結部である上下一対のインターロック部6a、6bと、これらインターロック部6a、6bとのあいだの本体部6cとが折曲形成されることにより、屋内外方向に所定のスラット厚Sを有するように形成されている。そして、前記インターロック部6a、6bは、それぞれ大小カール状に折曲形成されており、これらカール状部を互いに摺動自在に嵌め合うことで、隣接スラット6同志が揺動自在に連結されるように設定されている。さらに、スラット6は、スラット厚Sの屋内側に位置して上下インターロック部6a、6bが形成される一方、屋外側面を構成するべく屋外側に位置して本体部6cが形成されており、これによって、本体部6cが上下インターロック部6a、6bに対して屋外側に突出変位するように構成されている。
尚、6dは、各スラット6の上側のインターロック部6aの左右両端部に切り起し形成されたロック片であって、該ロック片6dは、上側に隣接するスラット6の下側インターロック部6bの左右端を切欠いて形成した切欠き端部6eに突当てることで、隣接するスラット6同志の左右方向の位置決めができるように構成されている。
【0008】
そして、各スラット6の両端部である、ガイドレール4のガイド溝4aに嵌合する部位には、上下のインターロック部6a、6bを残す状態で屋外側に突出する本体部5cを切欠くことで、係止孔7が屋内外方向に貫通する状態で開設されている。前記係止孔7は矩形状の貫通孔であって、四周を構成する孔縁7a、7b、7c、7dのうち、ガイド溝4aの溝底片4d側に位置する孔縁7aは、その切断面がスラット6の板面に対して略直交する状態に断ち切られている。一方、ガイド溝4aの開口側に位置する孔縁7bは、絞り加工が施されており、先端側ほどインターロック部5a、5b側、即ち屋内側に位置する傾斜面で構成される傾斜ガイド7bに構成されている。
さらに、上下の孔縁7c、7dは、ガイド溝4a開口側の孔縁7bと同様に絞り加工が施され、係止孔7の孔内方向に延出する(上下方向に垂下する)上下一対の板面ガイド7c、7dに構成されている。ここで、これら上下一対の板面ガイド7c、7dの未曾有地方高端部位置は、図4(A)に示すスラットの正面図に示すように、本体部6cの突出端位置と略同位置となる寸法設定されており、さらには、前記開口側の孔縁7bの上下部位の先端縁に続くようにして形成されている。
尚、これら各ガイド7b、7c、7dは、それぞれ本体部6cに対して屋内側に変位する状態で形成されているが、該変位量は、本体部6cの板面を越える程度の長さに設定されており、シャッターカーテン1を巻取りドラム3に巻装して、係止孔7部位にインターロック部6a、6bによる連結部が干渉したとしても、巻径に影響を与えない程度の変位量に設定されている。
【0009】
そして、このように構成されたガイドレール4とスラット6において、スラット6のガイドレール4からの抜け止めはつぎのようになされる。
つまり、シャッターカーテン1に撓みが生じない状態での開閉作動において、シャッターカーテン1とガイドレール4とは、図2に示すように、スラット6の左右両端部の係止孔7と、ガイド溝4a溝奥側の第二係止突条4gとが屋内外方向に位置ズレ(変位)する状態で、互いに離間して対向しており、この状態においてスラット6が左右方向に移動する場合では、係止孔7と第一、第二係止突条4f、4gとが干渉しないような位置関係に設定されていて、シャッターカーテン1の開閉作動が円滑に行えるように設定されてる。
【0010】
この状態から、シャッターカーテン1に強風が吹き付けて、シャッターカーテン1の中央部が湾曲状に撓む等して、ガイドレール4に対してシャッターカーテン1が傾斜状に嵌入する状態になった場合、これが例えば、シャッターカーテン1が屋内側に向けて撓んだ場合では、図6(A)に示すように、スラット係止孔7の溝奥側の孔縁7aの屋外側に突出する部位が第二係止突条4gに係止するように設定されており、これによって、スラット6(シャッターカーテン1)のガイドレール4からの抜け止めがなされるように設定されている。
これに対し、シャッターカーテン1が屋外側に向けて撓んだ場合では、図6(B)に示すように、スラット係止孔7の溝奥側の孔縁7aの屋外側に突出する部位が第一係止突条4fに係止するように設定されており、これによって、スラット6(シャッターカーテン1)のガイドレール4からの抜け止めがなされるように設定されている。
ここで、前記溝奥側の孔縁7aは、前述したように切断面が本体部6cを構成する板面に対し略直交状となっており、第一、第二係止突条4f、4gと係止しやすい状態となっている。
【0011】
ところで、前述したように、シャッターカーテン1が撓みのない自然状態と撓んだ状態とのあいだで変位する場合、特に、係止孔7の溝底側の孔縁7aが、ガイド溝4aの開口側の第一係止突条4fとの係止作動、あるいは係止解除作動(自然状態への復帰作動)をするときには、孔縁7bは、第一係止突条4fを構成するポケットの開口側の側片4hを擦る状態で変位する。この場合に、前述したように、開口側の孔縁7bには、先端側ほど屋内側に変位する傾斜面で構成された傾斜ガイド7bが形成されているとともに、上下の孔縁7c、7dは傾斜ガイドに続く板面ガイド7c、7dに形成されており、スラット6は、これらガイド7b、7c、7dに沿うようにして第一係止突条4fに対して変位作動するように設定され、これによって、シャッターカーテン1の撓み状態と自然状態とのあいだの作動が円滑になされるように設定されている。
【0012】
叙述の如く構成された本発明の実施の形態において、シャッターカーテン1は複数のスラット6を上下方向に連綴して構成されており、シャッターカーテン1の左右両端部が、ガイドレール4による移動案内を受ける状態で開閉作動が行われる。そして、開口部を閉鎖するシャッターカーテン1に強風が吹き付けたような場合では、シャッターカーテン1の中央部が湾曲状に撓み、該部位のスラット6がガイドレール4から抜出ようとするが、このものでは、各スラット6のガイド溝4aに嵌合される部位の本体部6cに、上下インターロック部6a、6bを残す状態で係止孔7が開設されている一方、ガイドレール4にはスラット6が湾曲状に撓んだときに係止孔7と係合する第一、第二係止突条4f、4gが形成されている。これによって、スラット6が屋内外何れかの方向に湾曲状に撓んだとしても、スラット6の係止孔7の左右方向外方の孔縁7aが第一または第二係止突条4f、4gの何れかに係止することになって、シャッターカーテン1の抜け止めがなされる。
【0013】
しかもこの場合に、スラット6の抜け止めは、本体部6cに形成された係止孔7の孔縁7aが第一、または第二係止突条4f、4gに係止することによりなされるが、該係止孔7を形成することによりスラット6の側面視形状が変ることがなく、このため、シャッターカーテン1を巻取りドラム3に巻装したとき、スラット本体部6cに上下のインターロック部6a、6bによる連結部が干渉したとして、巻径に何ら影響を与えることがないばかりでなく、スラットが損傷してしまうような不具合もなくなる。そのうえ、シャッターカーテン6を巻装した状態で、本体部6cにスラット6の連結部が干渉した状態になっても、該本体部6cの板厚に変化はなく、シャッターカーテン1の荷重がスラット6の左右方向全長に亘って均一に作用することになるため、従来のもののように、抜け止め構造を構成するために別途補強材を設けるような必要もなくなって、部品点数の削減が計れるばかりでなく、製作工程を簡略化できる。
【0014】
さらにこのものでは、ガイドレール6に形成される第一、第二係止突条6f、6gと、スラット6側の係止孔7とは、シャッターカーテン1に撓みのない状態において、屋内外方向に離間して変位する状態となっている。このため、撓みのない状態において、シャッターカーテン1の開閉作動をした場合に、スラット6が左右方向に変位したとしても、この場合では、係止孔7の孔縁7a、7b、7c、7dが第一、第二係止突条6f、6gに係止することがなくなって、従来のもののように、これらの部材が干渉してしまい円滑な開閉作動が損なわれてしまうような不具合がない。
【0015】
また、このものでは、係止孔7のガイド溝4a開口側の孔縁は傾斜ガイド7bに形成され、上下の孔縁は板面ガイド7c、7dに形成されているため、シャッターカーテン1が撓み状態と撓みのない自然状態とのあいだを変姿する場合に、該変姿作動がこれらガイド7c、7dによって円滑に行われることになって、スラット6やガイドレール4の保護を計ることができる。しかもこのものでは、これら各ガイド7b、7c、7dは、それぞれシャッターカーテン1が巻取りドラム3に巻取られたときに、巻径に影響のない長さに寸法設定されている。このため、シャッターカーテン1が撓み状態と撓みのない状態との変姿が円滑に行われるものでありながら、前述したように、巻取り時に巻径が大きくなってしまったり、巻径が崩れてしまうような不具合が生じることがない。
【0016】
尚、本発明は前記実施の形態に限定されないことは勿論であって、ガイドレールに形成される係止突条としては、図7(A)、(B)に示す第二、第三の実施の形態のように構成することもできる。これらのものは、それぞれガイドレール8、9のガイド溝8a、9aの溝奥側の屋外側の側片8b、9bに突条8c、9cが設けられており、シャッターカーテン1の屋内側への撓みに対応できるように構成されている。
さらに、スラット側の係止孔としては、図8に示す第四の実施の形態のようにすることもできる。このものは、スラット10を、上下のインターロック部10a、10bのあいだの本体部10cが側面視S字形に形成されたものとし、係止孔は屋外側に突出する本体部10cの下側部位から下側のインターロック部10bの一部に至るまでを切欠くことにより係止孔11が形成されている。尚、このものでは、係止孔11の孔縁に傾斜ガイドや板面ガイドは形成されていないが、この場合でも、前述したようなガイドレールに嵌合せしめることで、シャッターカーテンが撓んだときにスラット10の抜け止めがなされるように構成することができる。
また、図9に示す第五の実施の形態のようにすることもできる。このものにおいては、ガイドレール11の係止突条は、ガイド溝11aを構成する一方の側片11bの開口部に形成されたポケット11bに相当しており、この場合では、ガイドレール11の溝幅をスラット6の板厚(屋内外方向厚さ)に近づけることが可能となる。これによって、シャッターカーテン1に撓みの生じない通常の使用時おいて、屋内外方向へのガタつきを少なくすることができるうえ、気密性の向上を計ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シャッターカーテンの概略正面図である。
【図2】ガイドレール部における横断面図である。
【図3】図3(A)、(B)はそれぞれシャッターカーテンの一部正面図、一部側面図である。
【図4】図4(A)、(B)、(C)はそれぞれスラットの一部正面図、側面図、図4(A)のX−X断面図である。
【図5】図5(A)、(B)、(C)はそれぞれスラットの一部平面図、図4(A)のY−Y断面図、図4(A)のZ−Z断面図である。
【図6】図6(A)、(B)はそれぞれシャッターカーテンが屋内側に撓んだ状態を説明するガイドレール部における横断面図、シャッターカーテンが屋外側に撓んだ状態を説明するガイドレール部における横断面図である。
【図7】図7(A)、(B)はそれぞれ第二の実施の形態におけるガイドレール部の横断面図、第三の実施の形態におけるガイドレール部の横断面図である。
【図8】第四の実施の形態に置けるシャッターカーテンの一部斜視図である。
【図9】第五の実施の形態におけるガイドレール部の横断面図である。
【符号の説明】
1 シャッターカーテン
3 巻取りドラム
4 ガイドレール
4a ガイド溝
4f 第一係止突条
4e 第二係止突条
6 スラット
6a 上側インターロック部
6c 本体部
7 係止孔
7b 傾斜ガイド
7c 板面ガイド
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の出入り口部等の開口部に建付けられる建築用シャッターにおけるシャッターカーテンの抜け止め構造の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種建築用のシャッター装置は、複数のスラットを連綴して構成されたシャッターカーテンの左右両側部を、開口部の両側に配したガイドレールのガイド溝にそれぞれ嵌合せしめ、シャッターカーテンがガイドレールにより移動案内を受ける状態で移動することにより開口部の開閉がなされるように構成されている。このようなものにおいて、開口部を閉鎖する全閉姿勢において、シャッターカーテンに強風が吹き付けると、シャッターカーテンは、両端部はガイドレールのガイド溝に嵌合することで支持を受けるが中央部位は支持がないため、屋内外方向に湾曲する状態で撓んでしまうことがある。このようになると、シャッターカーテンの端部がガイドレールのガイド溝から抜け出してしまい、シャッター装置としての機能を失う惧れがある。そこで、従来では、シャッターカーテンがガイドレールから抜け止めされるための構成が種々提案されており、例えば、実公昭37−27868号公報に示されるように、シャッターカーテンを構成するスラットを、長手方向両縁部のあいだに湾曲状に突出する本体部が形成されたものとし、本体部の両端部に切れ目を形成し、該切れ目の左右方向内側部位を押し潰して扁平部を形成するとともに、扁平部の外方に突部を形成することで、本体部に対して凹状の係止凹部を形成し、該係止凹部の外方端縁となる突状が、ガイドレール側に設けた係止突部に係止することで抜け止めがなされるように構成したものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、前記従来のものは、スラットを側面視したとき、湾曲状に突出する本体部の突出基端側に扁平部が位置する構成となっている。このため、複数のスラットを連結して構成したシャッターカーテンを巻取りドラムに巻装する構成とした場合では、扁平部を形成するために本体部とのあいだにコーナー部(出っ張り部)が形成されるため、該コーナー部が他のスラットに損傷を与えてしまうという問題がある。さらには、前記従来のものは、スラットの両端部に、屋内外方向に湾曲部と扁平部とが形成されることになるため、シャッターカーテンを巻取りドラムに巻取る場合に、扁平部が連結部と干渉することになって巻径が大きくなるだけでなく、巻形状が崩れ、しかもこの干渉部にシャッターカーテンの荷重が集中的に作用することになるため補強材で別途補強しなければならないという問題がある。そのうえ、このものでは、シャッターカーテンがガイドレールに対して通常の嵌合姿勢となっているときに、スラット側の突部とガイドレール側の係止突部とが左右方向に隣接する状態となっている。このため、シャッターカーテンの通常の開閉作動の過程で、シャッターカーテンが左右方向に変位することでこれらが干渉してしまい、円滑な開閉作動が損なわれるという問題もあり、これらに本発明が解決しようとする課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の如き実情に鑑み、これらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、複数のスラットを連綴してなるシャッターカーテンの両端部をガイドレールのガイド溝に嵌合してなる建築用シャッターにおいて、前記スラットは、隣接スラット同志の連結をする一対の連結部と、これら連結部とのあいだの本体部とが形成された長尺状体とし、各スラットのガイド溝嵌合部には、該スラットを側面視したとき前記連結部に対して屋内外方向に突出する部位を切欠いて係止孔を形成する一方、ガイドレールのスラット本体部突出側のガイド面には、シャッターカーテンの撓みに基づいて係止孔に嵌入してシャッターカーテンのガイド溝からの抜け止めをする係止突条が形成されているものである。そして、このようにすることにより、スラットの側面視の形状を変えることなくガイドレールからの抜け止めをすることができる。
このものにおいて、本発明の係止孔と係止突条とは、シャッターカーテンに撓みの生じない使用状態においては屋内外方向に離間していて係止孔に係止突条が嵌入係止しないように構成されているものとすることができ、このようにすることによって、シャッターカーテンに撓みが生じないような条件下での開閉作動の過程では、係止突部と係止孔とが干渉することがなく、円滑な開閉作動を行うことができる。
さらに、このものにおいて、係止孔と係止突条とは、シャッターカーテンに撓みの生じない使用状態でシャッターカーテン幅方向に離間するように構成されているものとすることができ、シャッターカーテンに撓みが生じないような条件下での開閉作動の過程では、係止突部と係止孔とが干渉することがなく、屋内外方向のがたつきの少ないシャッター装置にすることができる。
また、このものにおいて、本発明のスラットは、本体部が両連結部よりも屋外側に突出変位するよう形成されるものとし、係止孔は両連結部を残して形成されているものとすることができる。
さらにまた、このものにおいて、本発明のスラットは、本体部が側面視S字形に形成され、係止孔は屋外側に突出する本体部から連結部の一部に至るまで切欠いて形成されているものとすることができる。
また、このものにおいて、本発明の係止孔のガイド溝溝底側の孔縁に係止突条が係止するものとする一方、係止孔のガイド溝開口側の孔縁には、係止孔に嵌入した係止突条が係止孔に出入りすることを促進するための傾斜ガイドが形成されているものとすることができ、これによって、シャッターカーテンの撓み状態と撓みのない自然状態とのあいだの変位を円滑に行うことができる。
さらに、このものにおいて、傾斜ガイドは、傾斜面であるものとすることができる。
さらにまた、このものにおいて、本発明の係止孔の連結部側の孔縁には、孔中心方向に向けて折曲した板面が形成されているものとすることができ、これによって、シャッターカーテンの撓み状態と自然状態とのあいだの変位を円滑に行うことができる。
また、このものにおいて、本発明の傾斜面または板面は、シャッターカーテンを巻取ったとき巻径に影響を与えない寸法に設定されているものとすることができ、これによって、シャッターカーテンの撓み状態と自然状態とのあいだの変姿が容易なものでありながら、このようなシャッターカーテンを巻取り姿勢で収納する場合に巻径に影響を与えることがないようにできる。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の第一の実施の形態を図1〜図6の図面に基づいて説明する。
図面において、1は建築用シャッター装置のシャッターカーテンであって、該シャッターカーテン1は、開口部の上方に配設されたシャッターケース2内に軸承される巻取りドラム3に巻装されており、該巻取りドラム3の正逆回転に伴いシャッターカーテン1が巻取りドラム3に巻取り、巻出しされることにより、開口部の開閉をするように設定されている。このとき、シャッターカーテン1は、左右両端部が開口部の左右両側に配設された左右一対のガイドレール4のガイド溝4aに嵌合されており、これによって、シャッターカーテン1は、ガイドレール4による移動案内を受ける状態で開口部の開閉作動を行うように構成されている。
【0006】
前記ガイドレール4は、ガイド溝4aを構成する屋内外一対の側片4b、4cと、これら側片4b、4cを連結する溝底片4dとを備えて断面略コ字形状に形成されている。前記各屋内外側片4b、4cの開口側端部には、それぞれ傷付き防止用のモヘア5が嵌入支持するためのポケット4e、4fがそれぞれ溝内方(屋内外方向)に対向状に突出形成されており、本実施の形態では、屋外側片4fが本発明の第一係止突条としてシャッターカーテン1の抜け止めを行うように設定されている。さらに、屋外側片4cには、屋外側ポケット(第一係止突条)4fの溝奥側に位置して第二係止突条4gが屋内側に突出して形成されており、これによって、ガイドレール屋外側片4cには、ガイド溝4aの溝開口部位と溝奥側部位との都合二箇所に係止突条4f、4gが並列して形成されている。
【0007】
前記シャッターカーテン1は、左右方向に長い長尺体に形成された複数のスラット6を上下方向に連綴することにより構成されており、各スラット6は所定の板厚を有した長板材を折曲することで形成されている。そして、各スラット6は、隣接スラット6との連結をするための連結部である上下一対のインターロック部6a、6bと、これらインターロック部6a、6bとのあいだの本体部6cとが折曲形成されることにより、屋内外方向に所定のスラット厚Sを有するように形成されている。そして、前記インターロック部6a、6bは、それぞれ大小カール状に折曲形成されており、これらカール状部を互いに摺動自在に嵌め合うことで、隣接スラット6同志が揺動自在に連結されるように設定されている。さらに、スラット6は、スラット厚Sの屋内側に位置して上下インターロック部6a、6bが形成される一方、屋外側面を構成するべく屋外側に位置して本体部6cが形成されており、これによって、本体部6cが上下インターロック部6a、6bに対して屋外側に突出変位するように構成されている。
尚、6dは、各スラット6の上側のインターロック部6aの左右両端部に切り起し形成されたロック片であって、該ロック片6dは、上側に隣接するスラット6の下側インターロック部6bの左右端を切欠いて形成した切欠き端部6eに突当てることで、隣接するスラット6同志の左右方向の位置決めができるように構成されている。
【0008】
そして、各スラット6の両端部である、ガイドレール4のガイド溝4aに嵌合する部位には、上下のインターロック部6a、6bを残す状態で屋外側に突出する本体部5cを切欠くことで、係止孔7が屋内外方向に貫通する状態で開設されている。前記係止孔7は矩形状の貫通孔であって、四周を構成する孔縁7a、7b、7c、7dのうち、ガイド溝4aの溝底片4d側に位置する孔縁7aは、その切断面がスラット6の板面に対して略直交する状態に断ち切られている。一方、ガイド溝4aの開口側に位置する孔縁7bは、絞り加工が施されており、先端側ほどインターロック部5a、5b側、即ち屋内側に位置する傾斜面で構成される傾斜ガイド7bに構成されている。
さらに、上下の孔縁7c、7dは、ガイド溝4a開口側の孔縁7bと同様に絞り加工が施され、係止孔7の孔内方向に延出する(上下方向に垂下する)上下一対の板面ガイド7c、7dに構成されている。ここで、これら上下一対の板面ガイド7c、7dの未曾有地方高端部位置は、図4(A)に示すスラットの正面図に示すように、本体部6cの突出端位置と略同位置となる寸法設定されており、さらには、前記開口側の孔縁7bの上下部位の先端縁に続くようにして形成されている。
尚、これら各ガイド7b、7c、7dは、それぞれ本体部6cに対して屋内側に変位する状態で形成されているが、該変位量は、本体部6cの板面を越える程度の長さに設定されており、シャッターカーテン1を巻取りドラム3に巻装して、係止孔7部位にインターロック部6a、6bによる連結部が干渉したとしても、巻径に影響を与えない程度の変位量に設定されている。
【0009】
そして、このように構成されたガイドレール4とスラット6において、スラット6のガイドレール4からの抜け止めはつぎのようになされる。
つまり、シャッターカーテン1に撓みが生じない状態での開閉作動において、シャッターカーテン1とガイドレール4とは、図2に示すように、スラット6の左右両端部の係止孔7と、ガイド溝4a溝奥側の第二係止突条4gとが屋内外方向に位置ズレ(変位)する状態で、互いに離間して対向しており、この状態においてスラット6が左右方向に移動する場合では、係止孔7と第一、第二係止突条4f、4gとが干渉しないような位置関係に設定されていて、シャッターカーテン1の開閉作動が円滑に行えるように設定されてる。
【0010】
この状態から、シャッターカーテン1に強風が吹き付けて、シャッターカーテン1の中央部が湾曲状に撓む等して、ガイドレール4に対してシャッターカーテン1が傾斜状に嵌入する状態になった場合、これが例えば、シャッターカーテン1が屋内側に向けて撓んだ場合では、図6(A)に示すように、スラット係止孔7の溝奥側の孔縁7aの屋外側に突出する部位が第二係止突条4gに係止するように設定されており、これによって、スラット6(シャッターカーテン1)のガイドレール4からの抜け止めがなされるように設定されている。
これに対し、シャッターカーテン1が屋外側に向けて撓んだ場合では、図6(B)に示すように、スラット係止孔7の溝奥側の孔縁7aの屋外側に突出する部位が第一係止突条4fに係止するように設定されており、これによって、スラット6(シャッターカーテン1)のガイドレール4からの抜け止めがなされるように設定されている。
ここで、前記溝奥側の孔縁7aは、前述したように切断面が本体部6cを構成する板面に対し略直交状となっており、第一、第二係止突条4f、4gと係止しやすい状態となっている。
【0011】
ところで、前述したように、シャッターカーテン1が撓みのない自然状態と撓んだ状態とのあいだで変位する場合、特に、係止孔7の溝底側の孔縁7aが、ガイド溝4aの開口側の第一係止突条4fとの係止作動、あるいは係止解除作動(自然状態への復帰作動)をするときには、孔縁7bは、第一係止突条4fを構成するポケットの開口側の側片4hを擦る状態で変位する。この場合に、前述したように、開口側の孔縁7bには、先端側ほど屋内側に変位する傾斜面で構成された傾斜ガイド7bが形成されているとともに、上下の孔縁7c、7dは傾斜ガイドに続く板面ガイド7c、7dに形成されており、スラット6は、これらガイド7b、7c、7dに沿うようにして第一係止突条4fに対して変位作動するように設定され、これによって、シャッターカーテン1の撓み状態と自然状態とのあいだの作動が円滑になされるように設定されている。
【0012】
叙述の如く構成された本発明の実施の形態において、シャッターカーテン1は複数のスラット6を上下方向に連綴して構成されており、シャッターカーテン1の左右両端部が、ガイドレール4による移動案内を受ける状態で開閉作動が行われる。そして、開口部を閉鎖するシャッターカーテン1に強風が吹き付けたような場合では、シャッターカーテン1の中央部が湾曲状に撓み、該部位のスラット6がガイドレール4から抜出ようとするが、このものでは、各スラット6のガイド溝4aに嵌合される部位の本体部6cに、上下インターロック部6a、6bを残す状態で係止孔7が開設されている一方、ガイドレール4にはスラット6が湾曲状に撓んだときに係止孔7と係合する第一、第二係止突条4f、4gが形成されている。これによって、スラット6が屋内外何れかの方向に湾曲状に撓んだとしても、スラット6の係止孔7の左右方向外方の孔縁7aが第一または第二係止突条4f、4gの何れかに係止することになって、シャッターカーテン1の抜け止めがなされる。
【0013】
しかもこの場合に、スラット6の抜け止めは、本体部6cに形成された係止孔7の孔縁7aが第一、または第二係止突条4f、4gに係止することによりなされるが、該係止孔7を形成することによりスラット6の側面視形状が変ることがなく、このため、シャッターカーテン1を巻取りドラム3に巻装したとき、スラット本体部6cに上下のインターロック部6a、6bによる連結部が干渉したとして、巻径に何ら影響を与えることがないばかりでなく、スラットが損傷してしまうような不具合もなくなる。そのうえ、シャッターカーテン6を巻装した状態で、本体部6cにスラット6の連結部が干渉した状態になっても、該本体部6cの板厚に変化はなく、シャッターカーテン1の荷重がスラット6の左右方向全長に亘って均一に作用することになるため、従来のもののように、抜け止め構造を構成するために別途補強材を設けるような必要もなくなって、部品点数の削減が計れるばかりでなく、製作工程を簡略化できる。
【0014】
さらにこのものでは、ガイドレール6に形成される第一、第二係止突条6f、6gと、スラット6側の係止孔7とは、シャッターカーテン1に撓みのない状態において、屋内外方向に離間して変位する状態となっている。このため、撓みのない状態において、シャッターカーテン1の開閉作動をした場合に、スラット6が左右方向に変位したとしても、この場合では、係止孔7の孔縁7a、7b、7c、7dが第一、第二係止突条6f、6gに係止することがなくなって、従来のもののように、これらの部材が干渉してしまい円滑な開閉作動が損なわれてしまうような不具合がない。
【0015】
また、このものでは、係止孔7のガイド溝4a開口側の孔縁は傾斜ガイド7bに形成され、上下の孔縁は板面ガイド7c、7dに形成されているため、シャッターカーテン1が撓み状態と撓みのない自然状態とのあいだを変姿する場合に、該変姿作動がこれらガイド7c、7dによって円滑に行われることになって、スラット6やガイドレール4の保護を計ることができる。しかもこのものでは、これら各ガイド7b、7c、7dは、それぞれシャッターカーテン1が巻取りドラム3に巻取られたときに、巻径に影響のない長さに寸法設定されている。このため、シャッターカーテン1が撓み状態と撓みのない状態との変姿が円滑に行われるものでありながら、前述したように、巻取り時に巻径が大きくなってしまったり、巻径が崩れてしまうような不具合が生じることがない。
【0016】
尚、本発明は前記実施の形態に限定されないことは勿論であって、ガイドレールに形成される係止突条としては、図7(A)、(B)に示す第二、第三の実施の形態のように構成することもできる。これらのものは、それぞれガイドレール8、9のガイド溝8a、9aの溝奥側の屋外側の側片8b、9bに突条8c、9cが設けられており、シャッターカーテン1の屋内側への撓みに対応できるように構成されている。
さらに、スラット側の係止孔としては、図8に示す第四の実施の形態のようにすることもできる。このものは、スラット10を、上下のインターロック部10a、10bのあいだの本体部10cが側面視S字形に形成されたものとし、係止孔は屋外側に突出する本体部10cの下側部位から下側のインターロック部10bの一部に至るまでを切欠くことにより係止孔11が形成されている。尚、このものでは、係止孔11の孔縁に傾斜ガイドや板面ガイドは形成されていないが、この場合でも、前述したようなガイドレールに嵌合せしめることで、シャッターカーテンが撓んだときにスラット10の抜け止めがなされるように構成することができる。
また、図9に示す第五の実施の形態のようにすることもできる。このものにおいては、ガイドレール11の係止突条は、ガイド溝11aを構成する一方の側片11bの開口部に形成されたポケット11bに相当しており、この場合では、ガイドレール11の溝幅をスラット6の板厚(屋内外方向厚さ)に近づけることが可能となる。これによって、シャッターカーテン1に撓みの生じない通常の使用時おいて、屋内外方向へのガタつきを少なくすることができるうえ、気密性の向上を計ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シャッターカーテンの概略正面図である。
【図2】ガイドレール部における横断面図である。
【図3】図3(A)、(B)はそれぞれシャッターカーテンの一部正面図、一部側面図である。
【図4】図4(A)、(B)、(C)はそれぞれスラットの一部正面図、側面図、図4(A)のX−X断面図である。
【図5】図5(A)、(B)、(C)はそれぞれスラットの一部平面図、図4(A)のY−Y断面図、図4(A)のZ−Z断面図である。
【図6】図6(A)、(B)はそれぞれシャッターカーテンが屋内側に撓んだ状態を説明するガイドレール部における横断面図、シャッターカーテンが屋外側に撓んだ状態を説明するガイドレール部における横断面図である。
【図7】図7(A)、(B)はそれぞれ第二の実施の形態におけるガイドレール部の横断面図、第三の実施の形態におけるガイドレール部の横断面図である。
【図8】第四の実施の形態に置けるシャッターカーテンの一部斜視図である。
【図9】第五の実施の形態におけるガイドレール部の横断面図である。
【符号の説明】
1 シャッターカーテン
3 巻取りドラム
4 ガイドレール
4a ガイド溝
4f 第一係止突条
4e 第二係止突条
6 スラット
6a 上側インターロック部
6c 本体部
7 係止孔
7b 傾斜ガイド
7c 板面ガイド
Claims (9)
- 複数のスラットを連綴してなるシャッターカーテンの両端部をガイドレールのガイド溝に嵌合してなる建築用シャッターにおいて、前記スラットは、隣接スラット同志の連結をする一対の連結部と、これら連結部とのあいだの本体部とが形成された長尺状体とし、各スラットのガイド溝嵌合部には、該スラットを側面視したとき前記連結部に対して屋内外方向に突出する部位を切欠いて係止孔を形成する一方、ガイドレールのスラット本体部突出側のガイド面には、シャッターカーテンの撓みに基づいて係止孔に嵌入してシャッターカーテンのガイド溝からの抜け止めをする係止突条が形成されている建築用シャッターにおけるシャッターカーテンの抜け止め構造。
- 請求項1において、係止孔と係止突条とは、シャッターカーテンに撓みの生じない使用状態においては屋内外方向に離間していて係止孔に係止突条が嵌入係止しないように構成されている建築用シャッターにおけるシャッターカーテンの抜け止め構造。
- 請求項1または2において、係止孔と係止突条とは、シャッターカーテンに撓みの生じない使用状態でシャッターカーテン幅方向に離間するように構成されている建築用シャッターにおけるシャッターカーテンの抜け止め構造。
- 請求項1、2または3において、スラットは、本体部が両連結部よりも屋外側に突出変位するよう形成されるものとし、係止孔は両連結部を残して形成されている建築用シャッターにおけるシャッターカーテンの抜け止め構造。
- 請求項1、2または3において、スラットは、本体部が側面視S字形に形成され、係止孔は屋外側に突出する本体部から連結部の一部に至るまで切欠いて形成されている建築用シャッターにおけるシャッターカーテンの抜け止め構造。
- 請求項1、2、3、4または5において、係止孔のガイド溝溝底側の孔縁に係止突条が係止するものとする一方、係止孔のガイド溝開口側の孔縁には、係止孔に嵌入した係止突条が係止孔に出入りすることを促進するための傾斜ガイドが形成されている建築用シャッターにおけるシャッターカーテンの抜け止め構造。
- 請求項6において、傾斜ガイドは、傾斜面である建築用シャッターにおけるシャッターカーテンの抜け止め構造。
- 請求項1、2、3、4、5または6において、係止孔の連結部側の孔縁には、孔中心方向に向けて折曲した板面が形成されている建築用シャッターにおけるシャッターカーテンの抜け止め構造。
- 請求項7または8において、傾斜面または板面は、シャッターカーテンを巻取ったとき巻径に影響を与えない寸法に設定されている建築用シャッターにおけるシャッターカーテンの抜け止め構造。
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JP2002221066A JP2004060307A (ja) | 2002-07-30 | 2002-07-30 | 建築用シャッターにおけるシャッターカーテンの抜け止め構造 |
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JP2016113820A (ja) * | 2014-12-16 | 2016-06-23 | 文化シヤッター株式会社 | シャッター装置のシャッターカーテン抜け止め用フック部材 |
-
2002
- 2002-07-30 JP JP2002221066A patent/JP2004060307A/ja active Pending
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