JP2004059805A - 金属コロイド含有インクジェットインクおよびそれを用いたシート - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の箔押し方法を使用せず、書籍、化粧箱、成形容器、領収書、有価証券、磁気カードなどの被化粧体に、箔押しと同等のメタリック調の光沢を有する画像・文字やマークなどの印刷部を容易にシャープに形成でき、オンデマンドで少量・多種類の注文にも応じることもでき、しかも、大きさや形状などを自由に変えた画像・文字やマークなどの印刷部を被化粧体に容易に形成できるインクおよびそれを用いたシートの提供。
【解決手段】金属コロイドおよびビヒクルを主成分として含む金属コロイド含有インクジェットインクおよびシート面の所定部に、このインクジェットインクによる印刷部が形成されてなるシートにより課題を解決できる。
【選択図】 図1
【解決手段】金属コロイドおよびビヒクルを主成分として含む金属コロイド含有インクジェットインクおよびシート面の所定部に、このインクジェットインクによる印刷部が形成されてなるシートにより課題を解決できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属コロイド含有インクジェットインクおよびそれを用いたシートに関するものであり、さらに詳しくは、インクジェットプリンタを用いて書籍、化粧箱、成形容器、領収書、有価証券、磁気カード、ICカード、リライトカード、タグ、ラベル、フォーム、葉書、封筒などの被化粧体にメタリック調の光沢を有する画像・印字などを形成できる金属コロイド含有インクジェットインクおよびそれを用いたシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、書籍、化粧箱、成形容器などの被化粧体にメタリック調の光沢を有する印字などを行う化粧方法は、いわゆる箔押しが用いられていた。箔押し材料(フィルム)は、離型フィルムに剥離できる透明着色層、アルミニウム蒸着および熱活性接着剤層を設けて形成されていた。そして、箔押し材料を加熱した凸版状の絵柄で被化粧体に圧着し、離型フィルムから、透明着色層、アルミニウム蒸着とからなるメタリック調の絵柄を熱転写して画像を形成するものである。そして、透明着色層が黄色の場合は黄金色を、無色の場合は銀色を、そして他の色の場合はメタリック調カラーによる画像を形成することができる。
【0003】
また、プラスチックフィルムに透明着色層を印刷し、その印刷面にアルミ箔を積層したり、金属蒸着を施したりしてメタリック調カラーを表現したり、また、透明な顔料や染料で着色した光輝性顔料を着色料とするインクで印刷したりして、被化粧体にメタリック調の絵柄層を設けた印刷物を形成することが行われていた。
【0004】
しかしながら、箔押し加工による方法は、被化粧体に他の絵柄層を設ける時には、この化粧体に別工程で印刷することが必要である。そして、別工程で行われる箔押し加工は、専用の機械と治具(版)を必要とする低能率の断続的工程である。また被化粧体が箔押し加工の熱で劣化したり、変形したりする他に、箔押しの膜切れが悪くバリが発生したり、文字欠けを生じメタリック調画像がシャープに形成できないという問題があった。
【0005】
また、プラスチックフィルムに透明インクで印刷して、その印刷面にアルミ箔を積層したり、金属蒸着を施したりする方法は、蒸着あるいはアルミニウム箔から発現するメタリック調の絵柄層と他の絵柄層とを同一工程で連続的に精度よく形成できる。しかしながら、表面に介在する透明プラスチックフィルムの光沢の存在により、メタリック調画像が表面に発現されず、立体感のある箔押し感を提供できないという問題があった。
【0006】
透明な顔料や染料で着色した光輝性顔料を着色料とするインクで印刷したりする方法で、プラスチックフィルムの裏面に設けるときは、表面に介在する透明プラスチックフィルムの光沢の存在のため、メタリック調画像が表面に発現されず、立体感のある箔押し感を提供できないという問題があった。また、基剤フィルムの表面に印刷したときは、メタリック調の発色性が劣り充分な箔押し感を表現できず、また光輝性顔料はバインダーとの親和性に劣るために摩擦などで脱落し易いという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
またいわゆる図書館製本(本の表紙に金色もしくはその他の色で書名や作者名などが表面および背面に箔押し印字されている製本)では、表紙への箔押し印字は、金属製(チェース)の枠に本の表紙に印字される文字などの金属活字を1個ずつ組み入れ、その上表面に必要な色彩の箔シートと本の表紙となる素材のクロスとを重ね置き、ヒータなどで熱した加圧器具により熱加圧し、箔押しすることにより印字する、いわゆる箔押し工程によってなされる。このような従来の本の箔押し方法は、大量の金属活字を必要としかつ、印字に必要な活字の選別、組版、箔押し、終了後の解版、活字の収納などの工程があるので熟練した技能を有する人手を必要とし極めて特殊な作業であり経費と時間がかかるものであった。
このような従来の方法に代わる方法がないので、従来の方法が相変わらず使用されていた。
【0008】
本発明の第1の目的は、このような従来の問題を解決し、従来の箔押し方法を使用せず、大量生産に応じることもできる上、オンデマンドで少量・多種類の注文にも応じることもでき、しかも、大きさや形状などを自由に変えたメタリック調の光沢を有する画像・文字やマークなどの印刷部を、書籍、化粧箱、成形容器、領収書、有価証券、磁気カード、ICカード、リライトカード、タグ、ラベル、フォーム、葉書、封筒などの被化粧体に容易にシャープに形成できるインクジェットインクを提供することであり、
本発明の第2の目的は、このようなインクジェットインクを用いて領収書、有価証券、磁気カード、ICカード、リライトカード、タグ、ラベル、フォーム、葉書、封筒などのシート面の所定部に大きさや形状などを自由に変えたメタリック調の光沢を有する画像・文字やマークなどの印刷部を形成したシートを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、金属コロイドおよびインクジェットインク用ビヒクルを主成分として含む金属コロイド含有インクジェットインクを用いることにより、その目的を達成し得ることを見い出して本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明の請求項1は、金属コロイドおよびビヒクルを主成分として含むことを特徴とする金属コロイド含有インクジェットインクである。
【0011】
本発明の金属コロイド含有インクジェットインクを用いることにより、従来の箔押し方法を使用せず、印字すべき画像・文字やマークなどを電子信号画像信号にて形成し、形成した電子信号画像信号に基づいてインクジェットプリンタにより、書籍、化粧箱、成形容器、領収書、有価証券、磁気カード、ICカード、リライトカード、タグ、ラベル、フォーム、葉書、封筒などの被化粧体に、箔押しと同等のメタリック調の光沢を有する画像・文字やマークなどの印刷部を容易にシャープに形成できる。インクジェットプリンタを用いるので、大量生産に応じることもできる上、オンデマンドで少量・多種類の注文にも応じることもでき、しかも、大きさや形状などを自由に変えた画像・文字やマークなどの印刷部を被化粧体に容易に形成できる。
【0012】
本発明の請求項2の金属コロイド含有インクジェットインクは、請求項1記載のインクジェットインクにおいて、前記金属コロイドの平均粒子径が5〜100nmであることを特徴とする。
【0013】
金属コロイドの平均粒子径は通常5〜1000nmであるが、平均粒子径が100nmを超えるとインクジェットプリンタのノズルが詰まる恐れがある。金属コロイドの平均粒子径が5〜100nmであると発色や光沢に優れ、インクジェットプリンタのノズルが詰まることなく、連続して安定して画像・文字やマークなどの印刷部を被化粧体に形成できる。
【0014】
本発明の請求項3は、シート面の所定部に、請求項1あるいは請求項2記載のインクジェットインクによる印刷部が形成されてなることを特徴とするシートである。
【0015】
本発明のシートは、構成が簡単で安価な上、シート面の所定部に大きさや形状などを自由に変えた箔押しと同等のメタリック調の光沢を有する美しいシャープな画像・文字やマークなどの印刷部が形成されているので、領収書、有価証券、磁気カード、ICカード、リライトカード、タグ、ラベル、フォーム、葉書、封筒などに好適に適用できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
以下、本発明の実施の態様を詳細に説明する。
図1は本発明の金属コロイド含有インクジェットインクによる印刷部が形成されてなるシートの一実施例を示す説明図である。
本発明の金属コロイド含有インクジェットインクを用いて、公知のインクジェットプリンタにより紙などのシート2の上の所定部に箔押しと同等のメタリック調の光沢を有する文字(印刷部)3がシャープに印字されて有価証券1が形成されている。インクジェットプリンタを用いるので、大量生産に応じることもできる上、オンデマンドで少量・多種類の注文にも応じることもでき、しかも、大きさや形状などを自由に変えた文字(印刷部)3を容易に形成できる。
【0017】
この例では印刷部として文字を印字した例を示したが、使用目的に応じて画像やマークあるいはこれらの組み合わせなどであってもよい。本発明で用いるインクジェットプリンタは特に限定されず、公知のものを使用できる。コンピュータ上のソフトウエアで作製された文字・画像・数字などのデータ、ハードデイスクやCD−ROMなどの媒体から読み出したデータ、あるいはCCDなどの画像記録素子から直接読み込まれたデータなどの可変データを元にして印刷を直接制御できるインクジェットプリンタが好ましく使用できる。
【0018】
本発明において用いる金属コロイドは、公知の固体ゾルあるいはそれを溶媒に分散させたものであり、金属の種類は特に限定されない。しかし、金、銀、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金、銅、ニッケル、アルミニウムなどは好ましく使用できる。
【0019】
これらの貴金属コロイドによる発色は電子のプラズマ振動に起因し、プラズモン吸収とよばれる発色機構によるものである。このプラズモン吸収による発色は金属中の自由電子が光電場により揺さぶられ粒子表面に電荷が現れ、非線形分極が生じるためであると考えられている。この貴金属コロイドによる発色は、彩度や光線透過率が高く、耐久性に優れている。例えば、金コロイドは粒径に応じて青、青紫、赤紫、金色などを示す。製造法としては、例えば金属化合物を溶媒に溶解し、高分子量顔料分散剤を添加した後、金属に還元して前記高分子量顔料分散剤で保護されたコロイド粒子を形成し、その後前記溶媒を除去して固体ゾルとする方法(例えば、特開平11−76800号公報、特開平11−80647号公報など)を挙げることができる。
【0020】
本発明において用いるビヒクルは、通常のインクジェットインクのビヒクルとして用いられているビヒクルを用いることができる。
通常のインクジェットインクとしては、たとえば特開平7−228808号公報、同7−228809号公報に記載されており、このインクに使用するビヒクルとしては、水、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒などが挙げられる。この他に、pH調整剤、粘度調剤、表面張力調整剤(界面活性剤)、金属封鎖剤、防菌防カビ剤などを含有させることができる。
【0021】
通常のインクジェットインクには、着色成分として、アントラキノン系、ベンゾキノン系、ナフトキシキノン系、キサンテン系、トリフェニルメタン系、キノリン系、インジゴイド系、アジン系、オキサジン系、チアジン系およびメチン系染料からなる群から選ばれた少なくとも1種のアニオン性インクが用いられている。
本発明においては、これらの着色成分を金属コロイドの発色、光沢などを損なわない範囲において、あるいは金属コロイドの発色、光沢などを調整する目的で本発明のインクジェットインクに添加することができる。
【0022】
金属コロイドの平均粒子径は通常およそ5〜1000nmであり本発明においてはいずれも使用できる。しかし、粒径分布の狭いものは発色性にすぐれるので好ましく使用できる。また、平均粒子径が100nmを超えるとインクジェットプリンタのノズルが詰まる恐れがあり、金属コロイドの平均粒子径が5〜100nmであると発色、光沢に優れ、インクジェットプリンタのノズルが詰まることなく、連続して安定して画像・文字やマークなどの印刷部を被化粧体に形成できるので好ましく使用できる。
【0023】
本発明で用いるシートの素材としては、ガラス繊維、アルミナ繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維などの無機または有機繊維からなる織布、不織布、マット、紙(例えば、上質紙、中質紙、合成紙、各種再生紙、アート紙、コート紙、ミラーコート紙、コンデンサー紙、パラフィン紙、その他の紙の他に、それにオーバーコート層(保護層)をもつ用紙など)あるいはこれらを組み合わせたもの、あるいはこれらに樹脂ワニスを含浸させて成形した複合シート、ポリアミド系樹脂シート、ポリエステル系樹脂シート、ポリオレフィン系樹脂シート、ポリイミド系樹脂シート、エチレン・ビニルアルコール共重合体シート、ポリビニルアルコール系樹脂シート、ポリ塩化ビニル系樹脂シート、ポリ塩化ビニリデン系樹脂シート、ポリスチレン系樹脂シート、ポリカーボネート系樹脂シート、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合系樹脂シート、ポリエーテルスルホン系樹脂シートなどのプラスチックシート、あるいはこれらにコロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、電子線照射処理、フレームプラズマ処理およびオゾン処理などの表面処理を施したもの、などの公知のものから選択して用いることができる。
【0024】
【実施例】
次に実施例および比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
金ナノコロイド(試供品)(固形分;60質量%)14質量部とエチレングリコールモノメチルエーテル15質量部、グリセリン5質量部、ジエチレングリコールモノブチルエーテル0.5質量部、イソプロピルアルコール3質量部、それに蒸留水62.5質量部を混合撹拌して、本発明の金属コロイド含有インクジェットインクを得た。このインクは、粘度4.5mPa・s、表面張力46×10−3N/m、pH9.5、平均粒子径10nmであった。
この本発明の金属コロイド含有インクジェットインクを、キャノン製インクカートリッジ 型番:BCI21(バブルジェット(登録商標)方式のインクジェットプリンタ 型番:BJC−430C用)に充填し、下記の評価方法により印字評価(印字濃度、印字休止後の回復性、周波数応答性)を行った結果、印字濃度○、印字休止後の回復性○、周波数応答性○であった。
【0025】
(評価方法)
(1)印字濃度
市販の電子写真コピー用紙に2.5cm×2.0cmのベタ印字を作成し60分間乾燥させた後、その印刷部の光沢感を次の評価基準で評価した。
○:金光沢がきれいにでている
△:ややかすれる部分があるが、実用上問題がない
×:ムラがあり実用上使用できない
【0026】
(2)印字休止後の回復性
印字休止後、プリンタを50℃の環境に5時間保持し、しかる後に、常温に戻す。その後再度印字を行いスタートアップの状態を文字の印字から判定する。
○:最初から鮮明に印字可能である
△:5〜10文字はかすれているがすぐに性状に戻る
×:1ページ程はかすれが目立つが2ページ目以降は正常に印字できる
【0027】
(3)周波数応答性
2KHz、4KHz、6KHzでの各周波数での駆動周波数にてそれぞれプリンタで印字し、ベタパターンの状態から応答性を判定する。
○:6KHzまでの応答性を有する
△:4KHzまでの応答性を有する
×:2KHzまでの応答性を有する
【0028】
(実施例2)
実施例1で使用した金ナノコロイド14質量部に対して、グリセリン/エチレングリコール50/50の質量比で混合した液25質量部とヘキシレングリコール0.5質量部、テトラヒドロフルフリールアルコール3質量部、それに蒸留水57.5質量部を混合撹拌して、本発明の金属コロイド含有インクジェットインクを得た。このインクは、粘度3.1mPa・s、表面張力45×10−3N/m、pH9.2、平均粒子径10nmであった。
この本発明の金属コロイド含有インクジェットインクを、実施例1と同様にして印字評価を行った結果、印字濃度○、印字休止後の回復性○、周波数応答性○であった。
【0029】
(実施例3)
実施例1で使用した金ナノコロイド14質量部に対して、トリエチレングリコールモノメチルエーテル20質量部と1,5−ペンタンジオール2.0質量部、n−プロパノール4.0質量部、それに蒸留水60質量部を混合撹拌して、本発明の金属コロイド含有インクジェットインクを得た。このインクは、粘度4.1mPa・s、表面張力38×10−3N/m、pH9.3、平均粒子径10nmであった。
この本発明の金属コロイド含有インクジェットインクを、実施例1と同様にして印字評価を行った結果、印字濃度△、印字休止後の回復性○、周波数応答性○であった。
【0030】
(実施例4)
実施例1で使用した金ナノコロイド14質量部に対して、1,2,5−ブタントリオール/トリエチレングリコールモノメチルエーテル65/35質量比混合液30質量部とエチレングリコールモノブチルエーテル0.3質量部、エタノール4.0質量部、それに蒸留水51.7質量部を混合撹拌して、本発明の金属コロイド含有インクジェットインクを得た。このインクは、粘度2.8mPa・s、表面張力48×10−3N/m、pH9.8、平均粒子径10nmであった。
この本発明の金属コロイド含有インクジェットインクを、実施例1と同様にして印字評価を行った結果、印字濃度○、印字休止後の回復性○、周波数応答性○であった。
【0031】
【発明の効果】
本発明の請求項1の金属コロイド含有インクジェットインクは、金属コロイドおよびビヒクルを主成分として含むので、従来の箔押し方法を使用せず、印字すべき画像・文字やマークなどを電子信号画像信号にて形成し、形成した電子信号画像信号に基づいてインクジェットプリンタにより、書籍、化粧箱、成形容器、領収書、有価証券、磁気カード、ICカード、リライトカード、タグ、ラベル、フォーム、葉書、封筒などの被化粧体に、箔押しと同等のメタリック調の光沢を有する画像・文字やマークなどの印刷部を容易にシャープに形成でき、そしてインクジェットプリンタを用いるので、大量生産に応じることもできる上、オンデマンドで少量・多種類の注文にも応じることもでき、しかも、大きさや形状などを自由に変えた画像・文字やマークなどの印刷部を被化粧体に容易に形成できるという顕著な効果を奏する。
【0032】
本発明の請求項2の金属コロイド含有インクジェットインクは、請求項1記載のインクジェットインクにおいて、前記金属コロイドの平均粒子径が5〜100nmであるので、発色や光沢に優れ、インクジェットプリンタのノズルが詰まることなく、連続して安定して画像・文字やマークなどの印刷部を被化粧体に形成できるというさらなる顕著な効果を奏する。
【0033】
本発明の請求項3のシートは、シート面の所定部に、請求項1あるいは請求項2記載のインクジェットインクによる印刷部が形成されてなるので、オンデマンドで少量・多種類の注文にも応じることもでき、構成が簡単で安価な上、形成された画像・文字やマークなどの印刷部は大きさや形状などを自由に変えることができ、かつ箔押しと同等のメタリック調の光沢を有し、美しくシャープであり、領収書、有価証券、磁気カード、ICカード、リライトカード、タグ、ラベル、フォーム、葉書、封筒などに好適に適用できるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属コロイド含有インクジェットインクによる印刷部が形成されてなるシートの一実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 有価証券
2 シート
3 文字(印刷部)
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属コロイド含有インクジェットインクおよびそれを用いたシートに関するものであり、さらに詳しくは、インクジェットプリンタを用いて書籍、化粧箱、成形容器、領収書、有価証券、磁気カード、ICカード、リライトカード、タグ、ラベル、フォーム、葉書、封筒などの被化粧体にメタリック調の光沢を有する画像・印字などを形成できる金属コロイド含有インクジェットインクおよびそれを用いたシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、書籍、化粧箱、成形容器などの被化粧体にメタリック調の光沢を有する印字などを行う化粧方法は、いわゆる箔押しが用いられていた。箔押し材料(フィルム)は、離型フィルムに剥離できる透明着色層、アルミニウム蒸着および熱活性接着剤層を設けて形成されていた。そして、箔押し材料を加熱した凸版状の絵柄で被化粧体に圧着し、離型フィルムから、透明着色層、アルミニウム蒸着とからなるメタリック調の絵柄を熱転写して画像を形成するものである。そして、透明着色層が黄色の場合は黄金色を、無色の場合は銀色を、そして他の色の場合はメタリック調カラーによる画像を形成することができる。
【0003】
また、プラスチックフィルムに透明着色層を印刷し、その印刷面にアルミ箔を積層したり、金属蒸着を施したりしてメタリック調カラーを表現したり、また、透明な顔料や染料で着色した光輝性顔料を着色料とするインクで印刷したりして、被化粧体にメタリック調の絵柄層を設けた印刷物を形成することが行われていた。
【0004】
しかしながら、箔押し加工による方法は、被化粧体に他の絵柄層を設ける時には、この化粧体に別工程で印刷することが必要である。そして、別工程で行われる箔押し加工は、専用の機械と治具(版)を必要とする低能率の断続的工程である。また被化粧体が箔押し加工の熱で劣化したり、変形したりする他に、箔押しの膜切れが悪くバリが発生したり、文字欠けを生じメタリック調画像がシャープに形成できないという問題があった。
【0005】
また、プラスチックフィルムに透明インクで印刷して、その印刷面にアルミ箔を積層したり、金属蒸着を施したりする方法は、蒸着あるいはアルミニウム箔から発現するメタリック調の絵柄層と他の絵柄層とを同一工程で連続的に精度よく形成できる。しかしながら、表面に介在する透明プラスチックフィルムの光沢の存在により、メタリック調画像が表面に発現されず、立体感のある箔押し感を提供できないという問題があった。
【0006】
透明な顔料や染料で着色した光輝性顔料を着色料とするインクで印刷したりする方法で、プラスチックフィルムの裏面に設けるときは、表面に介在する透明プラスチックフィルムの光沢の存在のため、メタリック調画像が表面に発現されず、立体感のある箔押し感を提供できないという問題があった。また、基剤フィルムの表面に印刷したときは、メタリック調の発色性が劣り充分な箔押し感を表現できず、また光輝性顔料はバインダーとの親和性に劣るために摩擦などで脱落し易いという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
またいわゆる図書館製本(本の表紙に金色もしくはその他の色で書名や作者名などが表面および背面に箔押し印字されている製本)では、表紙への箔押し印字は、金属製(チェース)の枠に本の表紙に印字される文字などの金属活字を1個ずつ組み入れ、その上表面に必要な色彩の箔シートと本の表紙となる素材のクロスとを重ね置き、ヒータなどで熱した加圧器具により熱加圧し、箔押しすることにより印字する、いわゆる箔押し工程によってなされる。このような従来の本の箔押し方法は、大量の金属活字を必要としかつ、印字に必要な活字の選別、組版、箔押し、終了後の解版、活字の収納などの工程があるので熟練した技能を有する人手を必要とし極めて特殊な作業であり経費と時間がかかるものであった。
このような従来の方法に代わる方法がないので、従来の方法が相変わらず使用されていた。
【0008】
本発明の第1の目的は、このような従来の問題を解決し、従来の箔押し方法を使用せず、大量生産に応じることもできる上、オンデマンドで少量・多種類の注文にも応じることもでき、しかも、大きさや形状などを自由に変えたメタリック調の光沢を有する画像・文字やマークなどの印刷部を、書籍、化粧箱、成形容器、領収書、有価証券、磁気カード、ICカード、リライトカード、タグ、ラベル、フォーム、葉書、封筒などの被化粧体に容易にシャープに形成できるインクジェットインクを提供することであり、
本発明の第2の目的は、このようなインクジェットインクを用いて領収書、有価証券、磁気カード、ICカード、リライトカード、タグ、ラベル、フォーム、葉書、封筒などのシート面の所定部に大きさや形状などを自由に変えたメタリック調の光沢を有する画像・文字やマークなどの印刷部を形成したシートを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、金属コロイドおよびインクジェットインク用ビヒクルを主成分として含む金属コロイド含有インクジェットインクを用いることにより、その目的を達成し得ることを見い出して本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明の請求項1は、金属コロイドおよびビヒクルを主成分として含むことを特徴とする金属コロイド含有インクジェットインクである。
【0011】
本発明の金属コロイド含有インクジェットインクを用いることにより、従来の箔押し方法を使用せず、印字すべき画像・文字やマークなどを電子信号画像信号にて形成し、形成した電子信号画像信号に基づいてインクジェットプリンタにより、書籍、化粧箱、成形容器、領収書、有価証券、磁気カード、ICカード、リライトカード、タグ、ラベル、フォーム、葉書、封筒などの被化粧体に、箔押しと同等のメタリック調の光沢を有する画像・文字やマークなどの印刷部を容易にシャープに形成できる。インクジェットプリンタを用いるので、大量生産に応じることもできる上、オンデマンドで少量・多種類の注文にも応じることもでき、しかも、大きさや形状などを自由に変えた画像・文字やマークなどの印刷部を被化粧体に容易に形成できる。
【0012】
本発明の請求項2の金属コロイド含有インクジェットインクは、請求項1記載のインクジェットインクにおいて、前記金属コロイドの平均粒子径が5〜100nmであることを特徴とする。
【0013】
金属コロイドの平均粒子径は通常5〜1000nmであるが、平均粒子径が100nmを超えるとインクジェットプリンタのノズルが詰まる恐れがある。金属コロイドの平均粒子径が5〜100nmであると発色や光沢に優れ、インクジェットプリンタのノズルが詰まることなく、連続して安定して画像・文字やマークなどの印刷部を被化粧体に形成できる。
【0014】
本発明の請求項3は、シート面の所定部に、請求項1あるいは請求項2記載のインクジェットインクによる印刷部が形成されてなることを特徴とするシートである。
【0015】
本発明のシートは、構成が簡単で安価な上、シート面の所定部に大きさや形状などを自由に変えた箔押しと同等のメタリック調の光沢を有する美しいシャープな画像・文字やマークなどの印刷部が形成されているので、領収書、有価証券、磁気カード、ICカード、リライトカード、タグ、ラベル、フォーム、葉書、封筒などに好適に適用できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
以下、本発明の実施の態様を詳細に説明する。
図1は本発明の金属コロイド含有インクジェットインクによる印刷部が形成されてなるシートの一実施例を示す説明図である。
本発明の金属コロイド含有インクジェットインクを用いて、公知のインクジェットプリンタにより紙などのシート2の上の所定部に箔押しと同等のメタリック調の光沢を有する文字(印刷部)3がシャープに印字されて有価証券1が形成されている。インクジェットプリンタを用いるので、大量生産に応じることもできる上、オンデマンドで少量・多種類の注文にも応じることもでき、しかも、大きさや形状などを自由に変えた文字(印刷部)3を容易に形成できる。
【0017】
この例では印刷部として文字を印字した例を示したが、使用目的に応じて画像やマークあるいはこれらの組み合わせなどであってもよい。本発明で用いるインクジェットプリンタは特に限定されず、公知のものを使用できる。コンピュータ上のソフトウエアで作製された文字・画像・数字などのデータ、ハードデイスクやCD−ROMなどの媒体から読み出したデータ、あるいはCCDなどの画像記録素子から直接読み込まれたデータなどの可変データを元にして印刷を直接制御できるインクジェットプリンタが好ましく使用できる。
【0018】
本発明において用いる金属コロイドは、公知の固体ゾルあるいはそれを溶媒に分散させたものであり、金属の種類は特に限定されない。しかし、金、銀、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金、銅、ニッケル、アルミニウムなどは好ましく使用できる。
【0019】
これらの貴金属コロイドによる発色は電子のプラズマ振動に起因し、プラズモン吸収とよばれる発色機構によるものである。このプラズモン吸収による発色は金属中の自由電子が光電場により揺さぶられ粒子表面に電荷が現れ、非線形分極が生じるためであると考えられている。この貴金属コロイドによる発色は、彩度や光線透過率が高く、耐久性に優れている。例えば、金コロイドは粒径に応じて青、青紫、赤紫、金色などを示す。製造法としては、例えば金属化合物を溶媒に溶解し、高分子量顔料分散剤を添加した後、金属に還元して前記高分子量顔料分散剤で保護されたコロイド粒子を形成し、その後前記溶媒を除去して固体ゾルとする方法(例えば、特開平11−76800号公報、特開平11−80647号公報など)を挙げることができる。
【0020】
本発明において用いるビヒクルは、通常のインクジェットインクのビヒクルとして用いられているビヒクルを用いることができる。
通常のインクジェットインクとしては、たとえば特開平7−228808号公報、同7−228809号公報に記載されており、このインクに使用するビヒクルとしては、水、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒などが挙げられる。この他に、pH調整剤、粘度調剤、表面張力調整剤(界面活性剤)、金属封鎖剤、防菌防カビ剤などを含有させることができる。
【0021】
通常のインクジェットインクには、着色成分として、アントラキノン系、ベンゾキノン系、ナフトキシキノン系、キサンテン系、トリフェニルメタン系、キノリン系、インジゴイド系、アジン系、オキサジン系、チアジン系およびメチン系染料からなる群から選ばれた少なくとも1種のアニオン性インクが用いられている。
本発明においては、これらの着色成分を金属コロイドの発色、光沢などを損なわない範囲において、あるいは金属コロイドの発色、光沢などを調整する目的で本発明のインクジェットインクに添加することができる。
【0022】
金属コロイドの平均粒子径は通常およそ5〜1000nmであり本発明においてはいずれも使用できる。しかし、粒径分布の狭いものは発色性にすぐれるので好ましく使用できる。また、平均粒子径が100nmを超えるとインクジェットプリンタのノズルが詰まる恐れがあり、金属コロイドの平均粒子径が5〜100nmであると発色、光沢に優れ、インクジェットプリンタのノズルが詰まることなく、連続して安定して画像・文字やマークなどの印刷部を被化粧体に形成できるので好ましく使用できる。
【0023】
本発明で用いるシートの素材としては、ガラス繊維、アルミナ繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維などの無機または有機繊維からなる織布、不織布、マット、紙(例えば、上質紙、中質紙、合成紙、各種再生紙、アート紙、コート紙、ミラーコート紙、コンデンサー紙、パラフィン紙、その他の紙の他に、それにオーバーコート層(保護層)をもつ用紙など)あるいはこれらを組み合わせたもの、あるいはこれらに樹脂ワニスを含浸させて成形した複合シート、ポリアミド系樹脂シート、ポリエステル系樹脂シート、ポリオレフィン系樹脂シート、ポリイミド系樹脂シート、エチレン・ビニルアルコール共重合体シート、ポリビニルアルコール系樹脂シート、ポリ塩化ビニル系樹脂シート、ポリ塩化ビニリデン系樹脂シート、ポリスチレン系樹脂シート、ポリカーボネート系樹脂シート、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合系樹脂シート、ポリエーテルスルホン系樹脂シートなどのプラスチックシート、あるいはこれらにコロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、電子線照射処理、フレームプラズマ処理およびオゾン処理などの表面処理を施したもの、などの公知のものから選択して用いることができる。
【0024】
【実施例】
次に実施例および比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
金ナノコロイド(試供品)(固形分;60質量%)14質量部とエチレングリコールモノメチルエーテル15質量部、グリセリン5質量部、ジエチレングリコールモノブチルエーテル0.5質量部、イソプロピルアルコール3質量部、それに蒸留水62.5質量部を混合撹拌して、本発明の金属コロイド含有インクジェットインクを得た。このインクは、粘度4.5mPa・s、表面張力46×10−3N/m、pH9.5、平均粒子径10nmであった。
この本発明の金属コロイド含有インクジェットインクを、キャノン製インクカートリッジ 型番:BCI21(バブルジェット(登録商標)方式のインクジェットプリンタ 型番:BJC−430C用)に充填し、下記の評価方法により印字評価(印字濃度、印字休止後の回復性、周波数応答性)を行った結果、印字濃度○、印字休止後の回復性○、周波数応答性○であった。
【0025】
(評価方法)
(1)印字濃度
市販の電子写真コピー用紙に2.5cm×2.0cmのベタ印字を作成し60分間乾燥させた後、その印刷部の光沢感を次の評価基準で評価した。
○:金光沢がきれいにでている
△:ややかすれる部分があるが、実用上問題がない
×:ムラがあり実用上使用できない
【0026】
(2)印字休止後の回復性
印字休止後、プリンタを50℃の環境に5時間保持し、しかる後に、常温に戻す。その後再度印字を行いスタートアップの状態を文字の印字から判定する。
○:最初から鮮明に印字可能である
△:5〜10文字はかすれているがすぐに性状に戻る
×:1ページ程はかすれが目立つが2ページ目以降は正常に印字できる
【0027】
(3)周波数応答性
2KHz、4KHz、6KHzでの各周波数での駆動周波数にてそれぞれプリンタで印字し、ベタパターンの状態から応答性を判定する。
○:6KHzまでの応答性を有する
△:4KHzまでの応答性を有する
×:2KHzまでの応答性を有する
【0028】
(実施例2)
実施例1で使用した金ナノコロイド14質量部に対して、グリセリン/エチレングリコール50/50の質量比で混合した液25質量部とヘキシレングリコール0.5質量部、テトラヒドロフルフリールアルコール3質量部、それに蒸留水57.5質量部を混合撹拌して、本発明の金属コロイド含有インクジェットインクを得た。このインクは、粘度3.1mPa・s、表面張力45×10−3N/m、pH9.2、平均粒子径10nmであった。
この本発明の金属コロイド含有インクジェットインクを、実施例1と同様にして印字評価を行った結果、印字濃度○、印字休止後の回復性○、周波数応答性○であった。
【0029】
(実施例3)
実施例1で使用した金ナノコロイド14質量部に対して、トリエチレングリコールモノメチルエーテル20質量部と1,5−ペンタンジオール2.0質量部、n−プロパノール4.0質量部、それに蒸留水60質量部を混合撹拌して、本発明の金属コロイド含有インクジェットインクを得た。このインクは、粘度4.1mPa・s、表面張力38×10−3N/m、pH9.3、平均粒子径10nmであった。
この本発明の金属コロイド含有インクジェットインクを、実施例1と同様にして印字評価を行った結果、印字濃度△、印字休止後の回復性○、周波数応答性○であった。
【0030】
(実施例4)
実施例1で使用した金ナノコロイド14質量部に対して、1,2,5−ブタントリオール/トリエチレングリコールモノメチルエーテル65/35質量比混合液30質量部とエチレングリコールモノブチルエーテル0.3質量部、エタノール4.0質量部、それに蒸留水51.7質量部を混合撹拌して、本発明の金属コロイド含有インクジェットインクを得た。このインクは、粘度2.8mPa・s、表面張力48×10−3N/m、pH9.8、平均粒子径10nmであった。
この本発明の金属コロイド含有インクジェットインクを、実施例1と同様にして印字評価を行った結果、印字濃度○、印字休止後の回復性○、周波数応答性○であった。
【0031】
【発明の効果】
本発明の請求項1の金属コロイド含有インクジェットインクは、金属コロイドおよびビヒクルを主成分として含むので、従来の箔押し方法を使用せず、印字すべき画像・文字やマークなどを電子信号画像信号にて形成し、形成した電子信号画像信号に基づいてインクジェットプリンタにより、書籍、化粧箱、成形容器、領収書、有価証券、磁気カード、ICカード、リライトカード、タグ、ラベル、フォーム、葉書、封筒などの被化粧体に、箔押しと同等のメタリック調の光沢を有する画像・文字やマークなどの印刷部を容易にシャープに形成でき、そしてインクジェットプリンタを用いるので、大量生産に応じることもできる上、オンデマンドで少量・多種類の注文にも応じることもでき、しかも、大きさや形状などを自由に変えた画像・文字やマークなどの印刷部を被化粧体に容易に形成できるという顕著な効果を奏する。
【0032】
本発明の請求項2の金属コロイド含有インクジェットインクは、請求項1記載のインクジェットインクにおいて、前記金属コロイドの平均粒子径が5〜100nmであるので、発色や光沢に優れ、インクジェットプリンタのノズルが詰まることなく、連続して安定して画像・文字やマークなどの印刷部を被化粧体に形成できるというさらなる顕著な効果を奏する。
【0033】
本発明の請求項3のシートは、シート面の所定部に、請求項1あるいは請求項2記載のインクジェットインクによる印刷部が形成されてなるので、オンデマンドで少量・多種類の注文にも応じることもでき、構成が簡単で安価な上、形成された画像・文字やマークなどの印刷部は大きさや形状などを自由に変えることができ、かつ箔押しと同等のメタリック調の光沢を有し、美しくシャープであり、領収書、有価証券、磁気カード、ICカード、リライトカード、タグ、ラベル、フォーム、葉書、封筒などに好適に適用できるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属コロイド含有インクジェットインクによる印刷部が形成されてなるシートの一実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 有価証券
2 シート
3 文字(印刷部)
Claims (3)
- 金属コロイドおよびビヒクルを主成分として含むことを特徴とする金属コロイド含有インクジェットインク。
- 前記金属コロイドの平均粒子径が5〜100nmであることを特徴とする請求項1記載のインクジェットインク。
- シート面の所定部に、請求項1あるいは請求項2記載のインクジェットインクによる印刷部が形成されてなることを特徴とするシート。
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JP2002221927A JP2004059805A (ja) | 2002-07-30 | 2002-07-30 | 金属コロイド含有インクジェットインクおよびそれを用いたシート |
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JP2006307046A (ja) * | 2005-04-28 | 2006-11-09 | Toppan Forms Co Ltd | X線で検知可能なインクジェットインクおよびそれを用いたシート |
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2002
- 2002-07-30 JP JP2002221927A patent/JP2004059805A/ja active Pending
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