JP2004059003A - 基礎パネル及びその埋設工法 - Google Patents

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Shoichi Koide
小出 昭一
Tetsuya Kato
加藤 哲也
Shinya Kato
加藤 慎也
Hiroshi Tonami
戸波 弘
Fumio Nishimura
西村 文雄
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Nikko KK
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Abstract

【課題】水没しても浮力の発生を防止するとともに、金属製の補強材やパネル外枠を設けなくても、より大きなサイズに対応できる基礎パネル及びその埋設工法の提供を目的とする。
【解決手段】基礎パネル1は、浄化槽などの地下タンクを含む埋設物を埋設するときに用いられる、樹脂製の真空成形品又は射出成形品からなる基礎パネルであって、硬質プラスチックからなる矩形平板状のパネル本体2と、このパネル本体2の下面を覆う硬質発泡プラスチックからなる充填材3と、パネル本体2の周辺部に矩形環状に形成された溝4とを、具備した構成としてある。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、基礎パネル及びその埋設工法に関し、特に、浄化槽等の地下タンクその他の埋設物を埋設するときに用いられる樹脂製の基礎パネル及びその埋設工法に関する。
【0002】
本発明者らは、特開2002−160797号において、プラスチック成形板からなる基礎パネルを提案した。この技術によれば、埋設物を埋める穴の底面に、生コンクリートを打設してコンクリート台を造らなくてもすむので、工期の短縮と基礎パネルの軽量化を図ることができた。
【0003】
また、本発明者らは、上記出願において、硬質発泡プラスチック製の基礎パネルをも提案した。
この基礎パネルは、地下タンクの下に小石を挟み込んだ場合であっても、小石が硬質発泡プラスチックに埋まり、すなわち、不等荷重を硬質発泡プラスチックで吸収するので、地下タンクが部分的に破損するといった不具合を解決することができた。
【0004】
ところで、標準的な家庭で用いられる5人用浄化槽に使用される基礎パネルは、幅約1m×長さ約2mを超える面積を必要とする。
これに対し、発泡スチロール等の硬質プラスチックの一般的な成形では、幅約1m×長さ約1mのサイズの金型で成形される。
このため、上記サイズより大きい基礎パネルを一体成形するには、成形機や金型が特殊になったりするため、技術的にも経済的にも製作が困難であった。
【0005】
そこで、本発明者らは、上記出願において、基礎パネルどうしを接続する接続金具を備えた基礎パネルを提案した。
この技術によって、広い設置面積を必要とする場合には、一枚もので形成される高価なパネル本体の代わりに、複数の定尺パネルを連結することで対応することができた。
【0006】
また、基礎パネルのサイズを大きくするには、地下タンクからの圧縮荷重と不等沈下時に発生する曲げ荷重に耐えうる機械的強度を必要とした。
このうち、圧縮荷重に対しては、一般的に、タンク底面の広い面積で受けるので、十分な強度の確保は可能であったが、曲げ荷重に対しては、基礎パネルのサイズに応じた機械的強度を確保する必要があった。
【0007】
すなわち、上記特開2002−160797号において提案した基礎パネルは、地下タンクを埋める穴底に凹凸があると、凹凸に応じて基礎パネルが変形し、基礎パネルの曲げ強度が不足する場合があった。
また、複数の基礎パネルを連結すると、連結力が弱くなってしまう場合もあった。
【0008】
そこで、本発明者らは、上記不具合を解決するために、特願2001−347742号において、内部に補強材を配設した、硬質発泡プラスチックからなる基礎パネル、及び、パネルどうしを連結する連結部材を提案した。
この技術によって、基礎パネルの曲げ強度を確保するとともに、複数のパネルどうしを強固に連結することができた。
【0009】
また、本発明者らは、特願2001−347743号において、硬質発泡プラスチックからなるパネル本体と、このパネル本体と着脱自在に接合され、かつ、当該パネル本体の外枠を形成するパネル外枠とを具備した基礎パネルを提案した。
この技術によって、曲げ応力をパネル外枠で受け、基礎パネルの曲げ強度を確保するとともに、複数のパネルどうしを強固に連結することができた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2002−160797号,特願2001−347742号,及び特願2001−347743号において提案した基礎パネルは、硬質発泡プラスチックを用いて軽量化することにより、作業性に優れるといった利点がある反面、水に浮くほど軽量にしてあるため地下タンクが空になり、かつ、地下水水位が高い場合などには、地下タンクに基礎パネルの浮力が作用し、地下タンクが浮き上がる場合があった。
【0011】
また、特願2001−347742号,及び特願2001−347743号において提案した基礎パネルは、機械的強度を確保するために、鉄などの金属製の補強材やパネル外枠を設けているために、製造費用のコストダウンを図ることができないといった問題があった。
さらに、金属製の補強材やパネル外枠を設けなくても、基礎パネルの機械的強度を強固にし、より大きなサイズに対応できる一枚ものの基礎パネルの開発が要望されていた。
【0012】
本発明は、上記問題を解決すべく、水没しても浮力の発生を防止するとともに、金属製の補強材やパネル外枠を設けなくても、より大きなサイズに対応できる基礎パネル及びその埋設工法の提供を目的とする。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
この目的を達成するために、本発明の請求項1記載の基礎パネルは、地下タンクを含む埋設物を埋設するときに用いられる、樹脂製の真空成形品又は射出成形品からなる基礎パネルであって、未発泡又は密度が1g/ cm以上かつ1.5g/ cm以下の硬質プラスチック成形体からなるパネル本体と、このパネル本体の下面の少なくとも一部に設けられ、吸水率が0.1g/100cm以下であり、密度が0.015g/ cm以上かつ0.05g/ cm以下である硬質発泡プラスチックからなる緩衝材と、を具備した構成としてある。
【0014】
このようにすると、金属製の補強材やパネル外枠を設けなくても、より大きなサイズに対応することができる。
また、砕石・栗石・山砂などを敷設して穴底を地ならしする際にできた凹凸を、下面の硬質発泡プラスチックが吸収することにより、基礎パネル上面の平面性を向上させることができる。
さらに、緩衝材となる硬質発泡プラスチックを、硬質発泡プラスチックのブロックからのカット品や一般的な金型で成形される硬質発泡プラスチックのボードを継ぎ足しすることで得ることができ、特別な大きさの成形機や金型を必要としないので、製造費用のコストダウンを図ることができる。
【0015】
また、請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の基礎パネルにおいて、前記パネル本体に、コンクリート,土砂,及び/又は砂利を含む重し部材を入れる溝を設けた構成としてある。
このように、比重の大きいもの、例えば、コンクリート、土砂、砂利等の重し部材を溝内に入れることにより、地下水水位が高い場合であっても、基礎パネルは水没するので、埋設物を浮上させるといった不具合を防止することができる。
【0016】
また、請求項3記載の発明は、上記請求項2記載の基礎パネルにおいて、前記パネル本体の一部を、前記パネル本体の下面側及び/又は上面側に曲折して、前記溝を形成したことを特徴とする請求項2記載の基礎パネル。
このようにすると、溝の側壁が機械的強度を補強するリブとして機能し、基礎パネルの機械的強度をより強固にすることができる。
【0017】
また、請求項4記載の発明は、上記請求項2又は3記載の基礎パネルにおいて、前記溝を前記パネル本体の周辺部に設けた構成としてある。
このようにすることにより、パネル本体の周辺部の機械的強度を補強することができる。
【0018】
また、請求項5記載の発明は、上記請求項2〜4のいずれかに記載の基礎パネルにおいて、前記溝の底部が前記パネル本体より下方に位置し、前記緩衝材が前記底部の位置まで形成した構成としてある。
このようにすると、溝の底部がパネル本体の下面側に突き出るように溝を形成した場合であっても、埋設物を埋める穴底にできた凹凸に応じて緩衝材が変形し、パネル本体の平面性を維持することができる。
【0019】
また、請求項6記載の発明は、上記請求項2〜5のいずれかに記載の基礎パネルにおいて、前記溝に着脱自在に装入され、前記埋設物を固定する固定手段を有する重し部材を備えた構成としてある。
このようにすると、埋設物を容易に重し部材に固定することができ、埋設物を埋める穴内の地下水水位が上昇した場合であっても、埋設物が浮くといった不具合を防止することができる。
【0020】
さらに、請求項7記載の基礎パネルの埋設工法の発明は、地下タンクを含む埋設物が載置される、上記請求項2〜6のいずれかに記載の基礎パネルの埋設工法であって、前記埋設物を埋設する穴を掘る工程と、前記穴の底面を栗石、砕石や山砂等で水平かつ平坦にする工程と、前記穴の底面に前記基礎パネルを載置し、前記パネル本体に設けられた前記溝に、コンクリート,土砂,及び/又は砂利を含む重し部材を装入する工程とを有する方法としてある。
このように、本発明は基礎パネルの埋設工法としても有効であり、地下水水位が高い場合であっても、基礎パネルを水没した状態で敷設することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を各実施形態について、図面を参照して説明する。
【0022】
[基礎パネル]
図1は、本発明にかかる基礎パネルの実施形態を説明するための概略図であり、(a)は平面図を、(b)はA−A断面図を、(c)はB−B断面図を示している。
同図において、基礎パネル1は、浄化槽などの地下タンクを含む埋設物を埋設するときに用いられる、樹脂製の真空成形品又は射出成形品からなる基礎パネルである。また、基礎パネル1は、硬質プラスチックからなる矩形平板状のパネル本体2,パネル本体2の周辺部下面側に矩形環状に形成された溝4,及び,パネル本体2の下面とパネル本体2の一部である溝4を形成する矩形環状の側壁とで囲まれた下部中空部に充填された硬質発泡プラスチックからなる充填材3を具備した構成としてある。
【0023】
<材料について>
本体パネル2の材料は、未発泡又は密度が約1g/ cm以上かつ約1.5g/ cm以下の硬質プラスチックとしてある。
ここで、未発泡としたのは、発泡プラスチックと対比する必要性からである。また、密度を約1g/ cm以上としたのは、水の中で浮力を発生させないことを条件としているためであり、約1.5g/ cm以下としたのは、パネルを軽量化することで作業性を向上させるためである。
なお、硬質プラスチックの具体的なポリマーについては、特に限定されるものではないが、機械的強度が強く、また、吸水率が小さいポリマーであることが好ましく、さらに好ましくは、使用済みの廃プラとなったときの処理の観点から熱可塑性のポリマーであることが好ましい。
【0024】
また、緩衝材としての充填材3の材料は独立気泡を有し、JIS A 9511による吸水率が約0.1g/100cm以下と小さくしてあり、密度が約0.015g/ cm以上かつ約0.05g/ cm以下の硬質発泡プラスチックとしてある。
ここで、吸水率は0(ゼロ)であることが好ましいが、耐水性を確保する観点からすれば、約0.1g/100cm以下であればよい。また、密度を約0.015g/cm以上としたのは、パネルの強度を保持するためであり、約0.05g/ cm以下としたのは、パネルの軽量化を図るためである。
【0025】
また、具体的には、硬質発泡プラスチックの材質として、一般的に、例えば発泡ポリスチレン、発泡ポリプロピレン、発泡アクリル、硬質発泡ウレタンなどが使用される。
さらに、硬質発泡プラスチックは、使用済みの廃プラとなったときの処理の観点から熱可塑性プラスチックが好ましいが、熱可塑性プラスチックに限定されるものではないことは勿論である。
【0026】
好ましくは、充填材3を、発泡ポリスチレンビーズを用いた熱融着成形品とするとよく、このようにすると、発泡ポリスチレンビーズが廉価であることから経済性に優れるとともに、形状付与の自由度を高めることができる。
つまり、発泡ポリスチレンビーズのブロックからのカット品、又は、一般的な金型で成形される発泡ポリスチレンビーズのボードを継ぎ足しすることで、緩衝材としての充填材3を容易に得ることができ、特別な大きさの成形機や金型を必要としないので、製造費用のコストダウンを図ることができる。
【0027】
また、硬質発泡プラスチックは、圧縮試験における、圧縮歪みと圧縮応力の関係が、歪みの増加に比例して圧縮応力が増加し、弾性限界を示す圧縮歪み量が約5%以上となる発泡プラスチックとするとよい。
この理由は、圧縮歪み量が約5%より小さいと、穴の底面の凹凸を効果的に吸収できない危険性があるからである。
【0028】
なお、硬質発泡プラスチックの密度は、発泡体が持つ圧縮強度と基礎パネル1が受ける荷重によって決定される。
具体的には、通常、圧縮歪み−圧縮応力線図において、歪み量が約1〜5%のとき、かかる荷重の約10倍の安全率を見た上で密度が決定される。
また、上記各プラスチックは、それぞれの樹脂のコポリマーをも含むものとする。
【0029】
<構造について>
パネル本体2は、周辺部の下面側に矩形環状の溝4を形成してある。
この溝4は、コンクリート,土砂,及び/又は砂利を含む重し部材(図示せず)を入れる溝であり、溝4の断面が“コ”の字状の形状としてある。
また、溝4の側壁は、パネル本体2の一部を下面側に曲折してあり、溝4の底部がパネル本体2の下面側に突き出るように形成してある。このため、溝4の側壁や底部が機械的強度を補強するリブとして機能し、基礎パネル1の機械的強度をより強固にすることができる。
【0030】
また、溝4は、パネル本体2の一部をパネル本体2の下面側に曲折させることにより形成してあるが、これに限定されるものではない。
例えば、図2(a)に示すように、パネル本体2aの一部を、パネル本体2aの上面側に曲折して、溝4aを形成したり、同図(b)に示すように、パネル本体2bの一部を、パネル本体2bの下面側及び上面側に曲折して、溝4bを形成してもよい。
【0031】
さらに、溝4は、周辺部に矩形環状に形成される場合に限定されるものではなく、図示してないが、例えば、周辺部の対向する両辺部に形成したり、あるいは、格子状に形成してもよいことは勿論である。また、図示してないが、溝の外側側壁と内側側壁の間にリブを設けたり、対向する内側側壁の間に格子状にリブを設けてもよい。このようにすることにより、パネル本体2の機械的強度をより強固にすることができる。
【0032】
充填材3は、パネル本体2の下面とこの下面から突出した溝4の内側側壁によって形成される下部中空部に充填されており、溝4の底部の位置まで形成してある。
なお、充填材3は、下面が溝4の底部の下面と同一面を形成する位置まで充填する場合に限定されるものではなく、図2(c)に示すように、例えば、溝4の底部をも含めたパネル本体2の下面全体に充填材3cを形成してもよいことは、勿論である。
【0033】
さらに、緩衝材としての充填材3は、パネル本体2の下面に設ける場合に限定されるものではなく、例えば、図2(c)に示すように、パネル本体2の上面に硬質発泡プラスチックからなる緩衝材3dを設けてもよい。また、同図(a),(b)に示す基礎パネル1a,1bにおいては、上部中空部に硬質発泡プラスチック(図示せず)を緩衝材として充填してもよい。
このようにすると、地下タンクなどの埋設物を基礎パネル1上に載置する際、仮に、パネル本体2との間に小石などの異物が挟まっても、小石が硬質発泡プラスチックにめり込むので、不等荷重を硬質発泡プラスチックで吸収するので、埋設物が部分的に破損するといった不具合を防止することができる。
【0034】
また、充填材3は、パネル本体2と一体成形,熱溶着,接着,機械的嵌め合わせなどによって、パネル本体2に設けられるが、いずれの方法によって設けられてもよく、特に限定されるものではない。
【0035】
このように本実施形態の基礎パネル1は、パネル本体2が、一般的に発泡プラスチックより機械的強度に優れた硬質プラスチックからなり、さらに、パネル本体2の周辺部に形成された溝4の側壁が、パネル本体2の曲げに対してリブとして機能し、機械的強度を補強する。
【0036】
すなわち、金属製の補強材やパネル外枠、あるいは、専用のリブなどを設けなくても、パネル本体2の曲げに対する機械的強度を、効果的に補強することができる。その結果、一枚もののパネルとして、より大きなサイズに対応することができる。
具体的には、基礎パネル1は、標準的な家庭で用いられる幅約1m×長さ約2mを超える面積を必要とする場合であっても、パネル本体の表皮面どうしを継ぐことなく、一枚もののパネルとすることができ、かつ、軽量化を図ることができた。
【0037】
また、基礎パネル1は、軽量化されているので、穴の底面に設置するまでは容易に運搬や設置作業を行うことができ、さらに、溝4に比重の大きい、たとえば、コンクリート、砂利、砂等の重し部材(図示せず)が入れられると、基礎パネル1の浮力を抑えることができる。
したがって、地下タンクが空になり、かつ、地下水水位が高い場合であっても、地下タンクに基礎パネル1の浮力が作用し、地下タンクが浮き上がるといった不具合を防止することができる。
【0038】
また、基礎パネル1は、パネル本体2の下面に充填材3を設けることにより、砕石・栗石・山砂などを敷設して穴底を地ならしする際にできた凹凸を、緩衝材としての充填材3の硬質発泡プラスチックが吸収することにより、パネル本体2上面の平面性を向上させることができる。
【0039】
なお、本実施形態の基礎パネル1は、上記構成に限定されるものではなく、図3に示すように、溝4に着脱自在に装入され、埋設物を固定する固定手段51、例えば、埋設物にロープなどを掛けて固定するときはフックなどの固定手段51を有する重し部材5を備えた構成としてもよい。
このようにすると、埋設物を容易に重し部材5に固定することができ、埋設物を埋める穴内の地下水水位が上昇した場合であっても、埋設物が浮くことを確実に防止することができる。
【0040】
[基礎パネルの埋設工法]
また、本発明は、基礎パネルの埋設工法としても有効であり、図面を参照して説明する。
図4は、本発明にかかる基礎パネルの埋設工法を説明するための、概略附フローチャート図を示している。
また、図5は、本発明にかかる基礎パネルの埋設工法の完成状態を説明するための概略断面図を示している。
【0041】
(ステップS1:穴掘り工程)
図5に示すように、先ず、地下タンク6及び基礎パネル1を埋設するための穴7を掘る。この穴7は、掘削用建設機械などを用いて、地下タンク6の上面位置が、地面の位置となるように掘り下げてある。
【0042】
(ステップS2:穴底の水平面出し工程)
次に、穴底に、砕石、栗石、山砂71などを敷いて、穴7の底部が水平面となるように水平面出しを行う。
ここで、水平面の確保は、たとえば、設置面より大きい木枠(図示せず)を穴7の底部に載置し、この木枠上面で水平面出しを行い、木枠内に砕石、栗石、山砂71などを充填し、木枠上面と同じ高さとなるようにレベル調整することにより、精度良くかつ容易に実施することができる。
また、硬質発泡プラスチックからなる充填材3は、レベル調整しても木枠上面と同じ高さとならず、多少の凹凸が残っている状態であっても、この凹凸を吸収することができる。
【0043】
(ステップS3:基礎パネルの設置工程)
次に、砕石、栗石、山砂71などの上に基礎パネル1を載置する。
このとき、穴底に地下水や雨水などの水(図示せず)が溜まっている場合には、軽量化された基礎パネル1を載置しようとしても、水の上に浮いてしまう。
このような場合、溝4に重し部材、例えば、予め造っておいたコンクリート41を入れると、基礎パネル1を沈めて穴底に載置することができる。
【0044】
また、重し部材を溝4に入れることにより、地下タンクが空になり、かつ、地下水水位が高い場合であっても、地下タンクに基礎パネル1の浮力が作用し、地下タンクが浮き上がるといった不具合を防止することができる。
なお、地下水水位が深く、穴底の上まで地下水が来ないときは、特に、溝4に重し部材を入れる必要はないことは勿論である。
【0045】
(ステップS4:地下タンクの設置工程)
続いて、地下タンク6を基礎パネル1上に設置する。
本発明の基礎パネル1の埋設工法によれば、穴底の水平面出し工程(ステップS2)から地下タンクの設置工程(ステップS3)まで、コンクリートを打設することなく作業することができるので、コンクリートの養生に必要な養生時間を必要とせず、工期を大幅に短縮することができる。
【0046】
なお、図示してないが、地下水水位が高い場合には、上述したフックなどの固定手段51を有する重し部材5を溝4に入れ、上記固定手段51にロープなどを結びつけ、このロープで地下タンク6を結びつけてもよく、このようにすると、、地下タンク6が浮くといった不具合を確実に防止することができる。
【0047】
(ステップS5:タンク本体の配管・配線、埋め戻し工程)
続いて、地下タンク6に配管61を行い、さらに、地下タンク6と穴の隙間に残土などを埋める。
このようにすると、地下タンク6が、基礎パネル1上で移動してしまうことを簡単に防止できる。
【0048】
上述したように、本発明の基礎パネルの埋設工法によれば、穴底に水が溜まっている場合であっても、軽量化された基礎パネル1を沈めて穴底に載置することができる。
また、基礎パネル1は、コンクリートを穴7の底面に直接打設しないので、地下水によるコンクリート硬化前の浸食を防止することができ、安定した耐圧強度を示す基礎を得ることができる。
【0049】
以上、本発明の基礎パネル及びその埋設工法について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明に係る基礎パネル及びその埋設工法は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、固定手段を有する重し部材を、鉄筋コンクリートと、この鉄筋コンクリートの外部に突出させたフック状に形成された鉄筋とからなる構成としてもよく、このようにすると、、固定手段を有する重し部材の製造費用のコストダウンを図ることができる。
【0050】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明における基礎パネルによれば、水没しても浮力の発生を防止するとともに、金属製の補強材やパネル外枠を設けなくても、より大きなサイズに対応することの可能な基礎パネルを提供することができる。
【0051】
さらに、本発明は、基礎パネルの埋設工法としても有効であり、穴底に地下水や雨水などの水が溜まっている場合でも、溝に重し部材を入れることにより基礎パネルを沈めて穴底に載置することができる。
また、固定手段を有する重し部材を用いることにより、地下タンクが空になり、かつ、地下水水位が高い場合であっても、地下タンクに基礎パネルの浮力が作用し、地下タンクが浮き上がるといった不具合をより確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による基礎パネルの一実施形態を説明するための概略図であり、(a)は上面図を、(b)はA−A断面図を、(c)はB−B断面図を示している。
【図2】本発明による基礎パネルの応用例を説明するための概略図であり、(a)は第一応用例の側断面図を、(b)は第二応用例の側断面図を、(c)は第三応用例の側断面図を示している。
【図3】図3は、本発明にかかる基礎パネルの重し部材を説明するための、概略断面図を示している。
【図4】図4は、本発明にかかる基礎パネルの埋設工法を説明するための、概略附フローチャート図を示している。
【図5】図5は、本発明にかかる基礎パネルの埋設工法の完成状態を説明するための概略断面図を示している。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c 基礎パネル
2,2a,2b パネル本体(硬質プラスチック)
3,3a,3b,3c 充填材(硬質発泡プラスチック)
3d 緩衝材(硬質発泡プラスチック)
4,4a,4b 溝
5 重し部材
6 地下タンク
7 穴
41 コンクリート
61 配管
51 固定手段
71 砕石、栗石、山砂

Claims (7)

  1. 地下タンクを含む埋設物を埋設するときに用いられる、樹脂製の真空成形品又は射出成形品からなる基礎パネルであって、
    未発泡又は密度が1g/ cm以上かつ1.5g/ cm以下の硬質プラスチック成形体からなるパネル本体と、
    このパネル本体の下面の少なくとも一部に設けられ、吸水率が0.1g/100cm以下であり、密度が0.015g/ cm以上かつ0.05g/ cm以下である硬質発泡プラスチックからなる緩衝材と、
    を具備したことを特徴とする基礎パネル。
  2. 前記パネル本体に、コンクリート,土砂,及び/又は砂利を含む重し部材を入れる溝を設けたことを特徴とする請求項1記載の基礎パネル。
  3. 前記パネル本体の一部を、前記パネル本体の下面側及び/又は上面側に曲折して、前記溝を形成したことを特徴とする請求項2記載の基礎パネル。
  4. 前記溝を前記パネル本体の周辺部に設けたことを特徴とする請求項2又は3記載の基礎パネル。
  5. 前記溝の底部が前記パネル本体より下方に位置し、前記緩衝材が前記底部の位置まで形成してあることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の基礎パネル。
  6. 前記溝に着脱自在に装入され、前記埋設物を固定する固定手段を有する重し部材を備えたことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の基礎パネル。
  7. 地下タンクを含む埋設物が載置される、上記請求項2〜6のいずれかに記載の基礎パネルの埋設工法であって、
    前記埋設物を埋設する穴を掘る工程と、
    前記穴の底面を栗石、砕石や山砂等で水平かつ平坦にする工程と、
    前記穴の底面に前記基礎パネルを載置し、前記パネル本体に設けられた前記溝に、コンクリート,土砂,及び/又は砂利を含む重し部材を装入する工程と、
    を有することを特徴とする基礎パネルの埋設工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008289969A (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Eiwa Kokudo Kankyo Kk コンテナ式汚水浄化システム
CN109826116A (zh) * 2019-03-07 2019-05-31 北京市市政二建设工程有限责任公司 一种装配式涵洞抗浮结构及其施工方法
CN115504108A (zh) * 2022-10-13 2022-12-23 江西金德锂新能源科技有限公司 一种制备电池级碳酸锂的防护装置

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