JP2004058798A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】クールデフ現象の発生を抑制するための温風案内通路を有するものであっても組付性を向上することが可能な車両用空調装置を提供すること。
【解決手段】デフロスタ吹出開口部22とフット吹出開口部23とが並設され、ロータリドア20によりフットモードが選択されたときに、フット吹出開口部23に向かう温風の一部を、補助連通穴20eによって開口した入口穴30aから導入しデフロスタ吹出開口部22側へ案内するようになっている。
入口穴30aは、フット吹出開口部23に対し、デフロスタ吹出開口部22側に隣接して設けられているので、温風案内通路30の通路形成部を空調ケースに一体成形することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】デフロスタ吹出開口部22とフット吹出開口部23とが並設され、ロータリドア20によりフットモードが選択されたときに、フット吹出開口部23に向かう温風の一部を、補助連通穴20eによって開口した入口穴30aから導入しデフロスタ吹出開口部22側へ案内するようになっている。
入口穴30aは、フット吹出開口部23に対し、デフロスタ吹出開口部22側に隣接して設けられているので、温風案内通路30の通路形成部を空調ケースに一体成形することができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用空調装置に関し、特にフット吹出開口部とデフロスタ吹出開口部を同時に開口したときの配風構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術として、例えば、特開2001−287534号公報に開示された車両用空調装置がある。この車両用空調装置は、空調ケースのヒータコアより下流側に、乗員足元側に向けて空調空気を吹き出すフット吹出開口部と、車両窓ガラスの内面に向けて空調空気を吹き出すデフロスタ吹出開口部とが並設され、これらの両吹出開口部を開閉するロータリドアを備えている。
【0003】
空調ケースのフット吹出開口部の形成部位のうち、ロータリドアの軸方向の中央部には、温風を温風導入開口部から導入しデフロスタ吹出開口部側へ案内する温風案内通路が形成され、この案内通路をフット吹出開口部の通路と仕切るために通路形成部材が配設されている。
【0004】
そして、ロータリドアにより両吹出開口部を同時に開口するフットモードが選択されたときには、ヒータコアの吹出側からフット吹出開口部に向かう温風の一部を温風導入開口部から導入し、温風案内通路を介してデフロスタ吹出開口部側へ送ることで、デフロスタ吹出温度がフット吹出温度に比して極端に低下するクールデフ現象の発生を抑制するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術の車両用空調装置では、空調ケースのフット吹出開口部形成部位の略中央に温風導入開口部が設けられ、温風案内通路の通路形成部材はフット吹出開口部の通路(所謂フット空気通路)内に配設されている。したがって、空調ケースを少ない分割体により構成しようとすると、通路形成部材は空調ケース本体とは別体にせざるを得ない。このような場合には、車両用空調装置の組付性が悪化するという問題がある。
【0006】
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、クールデフ現象の発生を抑制するための温風案内通路を有する車両用空調装置であっても、組付性を向上することが可能な車両用空調装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
空調ケース(11)と、
空調ケース(11)内に設けられ、空調空気を加熱する暖房用熱交換器(14)と、
空調ケース(11)の暖房用熱交換器(14)より下流側に設けられ、乗員足元側に向けて空調空気を吹き出すフット吹出開口部(23)と、
空調ケース(11)の暖房用熱交換器(14)より下流側でフット吹出開口部(23)に並設され、車両窓ガラスの内面に向けて空調空気を吹き出すデフロスタ吹出開口部(22)と、
前記両吹出開口部(22、23)を開閉するドア手段(20)と、
ドア手段(20)により前記両吹出開口部(22、23)を同時に開口する吹出モードを選択したときに、暖房用熱交換器(14)の吹出側からフット吹出開口部(23)に向かう温風の一部を、温風導入開口部(30a)から導入しデフロスタ吹出開口部(22)側へ案内する温風案内通路(30)とを備える車両用空調装置において、
温風導入開口部(30a)は、フット吹出開口部(23)に対し、デフロスタ吹出開口部(22)側に隣接して設けられていることを特徴としている。
【0008】
これによると、温風を温風導入開口部(30a)から導入しデフロスタ吹出開口部(22)側へ案内する温風案内通路(30)を、フット吹出開口部(23)の通路(28)内に設ける必要がない。したがって、温風案内通路(30)の通路形成部(31)を空調ケース(11)の一部として一体的に形成することが容易である。このようにして、組付性を向上することが可能である。
【0009】
また、請求項2に記載の発明では、ドア手段(20)は、前記両吹出開口部(22、23)を同時に開口させる主連通穴(20d)と、前記両吹出開口部(22、23)の同時開口時に温風導入開口部(30a)を開口させる補助連通穴(20e)と、補助連通穴(20e)の前記両吹出開口部(22、23)並び方向に設けられ、補助連通穴(20e)の温風導入開口部(30a)開口時にフット吹出開口部(23)の一部を遮断する遮断部(20f)とを備えることを特徴としている。
【0010】
これによると、補助連通穴(20e)が温風導入開口部(30a)を開口したときに、温風導入開口部(30a)の前記並び方向のフット吹出開口部(23)の一部を遮断部(20f)が遮断する。したがって、遮断部(20f)により遮断された部位に流れてきた温風は、フット吹出開口部(23)に流入することなく温風導入開口部(30a)に流入し易い。このようにして、温風を温風案内通路(30)を介してデフロスタ吹出開口部(22)側へ確実に送ることが可能である。
【0011】
また、請求項3に記載の発明では、前記吹出モードは、デフロスタ吹出開口部(22)からの吹出風量を少量とし、フット吹出開口部(23)からの吹出風量を多量とするフットモードであり、ドア手段(20)は、フットモード以外の吹出モードでは温風導入開口部(30a)を常に遮断状態とすることを特徴としている。
【0012】
これによると、デフロスタ吹出風量が少量となってクールデフ現象が発生しやすいフットモード時に、温風を温風案内通路(30)を介してデフロスタ吹出開口部(22)側へ送りクールデフ現象を抑制することができる。また、その他の吹出モードでは、温風案内通路(30)を介しての温風導入を停止して、この温風導入による弊害を防止できる。
【0013】
また、請求項4に記載の発明のように、ドア手段(20)は、回転軸(20a)と、回転軸(20a)を中心とする回転方向に延びるドア作動面(20b)とを一体に連結したロータリドア(20)とすることができ、ドア作動面(20b)の回転変位により両吹出開口部(22、23)および温風導入開口部(30a)を開閉することができる。
【0014】
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0016】
図1は車両用空調装置の室内ユニットのうち空調ユニット部分の縦断面図であり、図2は空調ユニット内のロータリドアの連通穴の形成位置と風の流れを示す説明図である。図3は本発明の要部を示す斜視断面図である。なお、図1は、全体の風の流れを解りやすくするために、後述する連通穴20d、20eを通る断面を合わせて示している。
【0017】
車両用空調装置の室内ユニットは、図示しない送風機ユニットと、空調ユニット10との2つの部分に大別され、送風機ユニットは、車室内前部の計器盤の中央部から助手席側にオフセット(右ハンドル車では車両幅方向の左側にオフセット)した位置に配置されている。これに対し、空調ユニット10は、計器盤の車両幅方向の中央部に配置されている。なお、図1、図2の矢印は車両搭載時の前後上下左右方向を示す。
【0018】
上記送風機ユニットは、その上方部に車室内空気と車室外空気とを切替導入する内外気切替箱を備え、この内外気切替箱の下方には送風機が配置されており、この送風機は遠心式多翼ファン(シロッコファン、ラジアルファン等)からなる送風ファンとファン駆動用モータとを有している。
【0019】
一方、空調ユニット10は空気通路を形成する樹脂製の空調ケース11を有する。この空調ケース11は全体形状が概略箱状に成形され、また、以下説明する機器を収納するために複数のケース体に分割されており、それらの分割ケース体を一体に結合して構成される。
【0020】
空調ケース11のうち、送風機ユニットと対向する側面の下部には空気入口部12が設けられており、この空気入口部12から送風機ユニットの送風空気が空調ケース11内において蒸発器13の下部空間に導入される。この蒸発器13は冷凍サイクルの低圧冷媒が蒸発して送風空気から吸熱することにより送風空気を冷却する冷房用熱交換器である。
【0021】
蒸発器13は空調ケース11内の下側にて略水平状態にして設置されているので、空気入口部12からの流入空気は蒸発器13の熱交換部を下方から上方へと通過する。
【0022】
そして、空調ケース11内において、蒸発器13の空気下流側(上方側)にヒータコア14が略水平状態にして設置されている。このヒータコア14は、図示しない車両エンジンからの温水(エンジン冷却水)を熱源として送風空気を加熱する暖房用熱交換器であって、空調ケース11内で車両前方側に偏って配置してある。これにより、ヒータコア14の車両後方側に、ヒータコア14をバイパスして冷風が流れる第1バイパス通路15が形成してある。
【0023】
この第1バイパス通路15には板状の第1バイパスドア16を回転軸16aにより回転可能に設け、この第1バイパスドア16により第1バイパス通路15の開度(開口面積)を調整するようになっている。
【0024】
なお、ヒータコア14は、アルミニウム製の偏平状のチューブを多数積層し、チューブ間にアルミニウム製のコルゲートフィンを配置したコア部14aと、チューブの長手方向の両端(本例では車両前後方向)に配置したアルミニウム製のタンク部14b、14cとを有し、全体が薄型矩形状になっている。
【0025】
本例のヒータコア14では、温水の入口側タンク部14bが第1バイパス通路15と隣接するように車両後方側に位置し、温水の出口側タンク部14cが車両前方側に位置している。従って、ヒータコア14は、入口側タンク部14bから温水がコア部14aの全部の偏平チューブを出口側タンク部14cに向かって車両後方側から車両前方側へ一方向に流れる一方向流れタイプ(全パスタイプ)として構成されている。
【0026】
そして、車両エンジンからの温水(エンジン冷却水)は、温水入口配管17を通り温水弁18を介してヒータコア14の入口側タンク部14bに流入する。ヒータコア14のコア部14aを通過した温水は、出口側タンク部14cから温水出口配管19を通って車両エンジンのウォーターポンプ(図示せず)に吸入される。
【0027】
温水弁18は、温水通路の開度(開口面積)を調整することによりヒータコア14に流入する温水の流量を調整するものであって、温水弁18による温水流量の調整と第1バイパスドア16による第1バイパス通路15の開度調整との組み合わせにより、車室内への吹出空気温度を調整する。
【0028】
空調ケース11内において、ヒータコア14の空気下流側(上方側)に、本実施形態のドア手段であるロータリドア20が回転可能に配置されている。このロータリドア20は空調空気の車室内への吹出部位(吹出モード)を切り替える吹出モード切替ドアとしての役割を果たすものである。
【0029】
ロータリドア20は、その軸方向の両端部に配置した回転軸20aと、この回転軸20aを中心とする回転方向に延びる円弧状の円周壁を形成するドア作動面20bと、扇形状の連結板20cとを有している。この連結板20cはドア作動面20bの軸方向の両端部を回転軸20aに連結するものであり、ロータリドア20の全体形状は略半円筒状(図3参照)である。
【0030】
ドア作動面20bは、通気性を有する円弧状部材と、この円弧状部材の外周側に後述する連通穴が形成されたフィルム部材とにより構成されている。このフィルム部材を送風空気によりケース11側の後述する仕切り壁24〜27の先端部に圧接することにより、ロータリドア20のシール性確保と操作力低減とを両立できる。
【0031】
ロータリドア20の軸方向両端の回転軸20aは空調ケース11の軸受け穴(図示せず)に回転可能に支持される。両端の回転軸20aのうち一方は、サーボモータによる駆動機構あるいは乗員により操作される手動操作機構に連結され、これらの機構によりロータリドア20は回転操作される。
【0032】
ロータリドア20のドア作動面20bと連結板20cの内側空間は常時ヒータコア14の空気下流側と連通している。ドア作動面20bの円周方向の所定部位には、ドア作動面20bの内外を連通する主連通穴20dが形成されている。この主連通穴20dは図2および図3に例示するように円周方向に長穴状となっており、そして、主連通穴20dの円周方向長さ(長穴の長軸方向寸法)は後述のデフロスタ、フット吹出開口部22、23を全開できる所定寸法に設定してある。
【0033】
主連通穴20dは具体的にはロータリドア20の軸方向において複数(図2、図3の例では4個)に分割して形成してあり、そして、ロータリドア20の軸方向の中央部(複数の主連通穴20dの中間位置)に補助連通穴20eが開けてある。
【0034】
この補助連通穴20eの円周方向長さは主連通穴20dに比して十分小さいものである。この補助連通穴20eは主連通穴20dの円周方向長さのうち、フット吹出開口部23よりもデフロスタ吹出開口部22側(図2の下方側、図3の左端部側)に寄せて形成してある。補助連通穴20eのフット吹出開口部23側(図2の上方側、図3の右端部側)は、送風空気を遮断するための遮断部20fとなっている。
【0035】
空調ケース11内においてロータリドア20の上方側には、ロータリドア20が回動する領域内に3つの吹出開口部21、22、23がロータリドア20の回転方向(円周方向)に沿って隣接して形成されている。この3つの吹出開口部21、22、23を形成するケース仕切り壁24〜27の先端部を、ロータリドア20の円弧状のドア作動面20bが摺動するようになっている。
【0036】
なお、図2は、ロータリドア20の内側から見た連通穴や吹出開口部の位置を示すものであり、ロータリドア20は、前述したドア作動面20bを構成するフィルム部材を展開した状態を図示している。
【0037】
3つの吹出開口部21、22、23のうち、最も車両後方側に位置するフェイス吹出開口部21は、車室内の上方側(乗員頭部側)に向けて空気を吹出すフェイス吹出口(図示せず)に連通している。また、3つの吹出開口部21、22、23のうち車両前後方向の中間に位置するデフロスタ吹出開口部22は、車両前面窓ガラス内面に向けて空気を吹出すデフロスタ吹出口(図示せず)に連通している。
【0038】
3つの吹出開口部21、22、23のうち最も車両前方側に位置するフット吹出開口部23は、空調ケース11の車両前方側の外面に沿って下方に垂下するフット空気通路28、およびこの通路28に接続されたフットダクト29に連通している。そして、フットダクト29の下端部のフット吹出口29aから乗員足元に向けて空気を吹き出すようにしている。
【0039】
そして、ロータリドア20の回転位置に応じて、図4に示すように5つの吹出モードを選択することができるようになっている。具体的には、吹出モードとして、フェイス吹出開口部21のみを開口するフェイスモード、フェイス吹出開口部21とフット吹出開口部23の両方を略半開するバイレベルモード、フット吹出開口部23を全開しデフロスタ吹出開口部22を少量開口するフットモード、デフロスタ吹出開口部22およびフット開口部23の両方を略半開するフットデフモード、デフロスタ吹出開口部22のみを開口するデフロスタモードを選択できる。
【0040】
図1、図2および図3に示すように、空調ケース11においてフット吹出開口部23形成部位とデフロスタ吹出開口部22形成部位との間の部位のうち、ロータリドア20の軸方向の中央部に、ロータリドア20の補助連通穴20eからの温風をデフロスタ吹出開口部22側へ案内する温風案内通路である案内通路30が形成されている。この案内通路30は、空調ケース11と一体的に成形された通路形成部31により形成されており、仕切壁26によりフット吹出開口部23の通路と仕切られている。
【0041】
そして、案内通路30のうちドア作動面20bに対向する部位(すなわち、デフロスタ吹出開口部22とフット吹出開口部23との間の部位)に温風導入開口部である入口穴30aが開口している。換言すれば、入口穴30aは、フット吹出開口部23に対し、デフロスタ吹出開口部22側に隣接して設けられている。
【0042】
ロータリドア20が図3の位置から時計方向に回転操作されてフットモード位置に移動すると、図2に示すように、ロータリドア20の補助連通穴20eが案内通路30の入口穴30aに連通するようになっている。案内通路30の下流側は経て常にデフロスタ吹出開口部22の下流側に連通している。またこのとき、ロータリドア20の遮断部20fは、フット吹出開口部23の一部(入口穴30aの図2中上方側の部位)を遮断している。
【0043】
なお、本例では、ロータリドア20がフットモード以外の位置にあるときは常にドア作動面20bにより入口穴30aが遮断されるようになっている。
【0044】
一方、ロータリドア20をヒータコア14の上方にて車両前方側に配置することにより、ロータリドア20の側方(車両後方側)に第2バイパス通路33が形成してある。この第2バイパス通路33は第1バイパス通路15の空気下流側を、ロータリドア20およびフェイス吹出開口部21をバイパスして、フェイス吹出開口部21の下流側通路34に直接連通する。
【0045】
この第2バイパス通路33には、板状の第2バイパスドア35を回転軸35aにより回転可能に設け、この第2バイパスドア35により第2バイパス通路33を開閉するようになっている。なお、第1バイパスドア16、温水弁18および第2バイパスド33の3部材は、サーボモータによる駆動機構あるいは乗員により操作される手動操作機構によって連動操作される。
【0046】
次に、上記構成に基づき、本実施形態の作動を説明する。図示しない送風機ユニットの送風機の作動により空調ユニット10のケース11内の最下部に空気が流入する。そして、この流入空気は蒸発器13を下方から上方へと通過するときに、蒸発器13により冷却、除湿される。その後、空気はヒータコア14にて加熱され、温度調整された後にロータリドア20により選択された吹出開口部21〜23を通過して車室内へ吹き出される。
【0047】
なお、車室内への吹出空気の温度調整は、空調操作パネルに設けられた吹出空気温度設定部材(図示せず)の手動操作に基づいて温水弁18と第1バイパスドア16を操作することにより行う。具体的には、この温度設定部材の操作範囲の最大冷房位置(最低温度位置)にて温水弁18は全閉し、最大暖房位置(最高温度位置)にて全開する。また、吹出空気温度設定部材を最大冷房位置から最大暖房位置に向かって操作すると、温水弁18の開度(開口面積)が次第に増加して、温水弁18を通過する温水流量が次第に増加する特性にしてある。
【0048】
また、第1バイパスドア16は温度設定部材の最大暖房位置では第1バイパス通路15の全閉状態にあり、温度設定部材を最大暖房位置から所定の中間位置に操作するまでは、第1バイパス通路15の全閉状態を保持する。そして、温度設定部材が所定の中間位置に到達すると、第1バイパスドア16が開き始め、この中問位置から最大冷房側に向かって温度設定部材を操作すると、第1バイパスドア16の開度(第1バイバス通路15の開口面積)が略直線的に増加し、温度設定部材3の最大冷房位置近傍にて第1バイパスドア16が第1バイパス通路15を全開する開度特性となっている。
【0049】
一方、第2バイパスドア35は温度設定部材の最大冷房位置近傍にて第2バイバス通路33を全開してフェイス吹出風量を増加させる。そして、温度設定部材3を最大冷房位置から温度制御域に操作すると、第2バイパスドア35は第2バイバス通路33の全閉状態に移行する。
【0050】
次に、本発明の特徴とするフットモード時における空気の流れについて詳述する。フットモード時にはロータリドア20が図1および図2の位置に回転操作され、ロータリドア20の主連通穴20dがデフロスタ吹出開口部22と小さい開度にて連通(図2の連通部a1参照)し、また、主連通穴20dはフット吹出開口部23に対しては大きい開度にて連通(図2の連通部a2参照)する。このとき、フェイス吹出開口部21はドア作動面20bの壁部により全閉されている。
【0051】
上記連通部a1の開度<連通部a2の開度の設定により、フットモード時には通常、デフロスタ吹出風量を20%程度、フット吹出風量を80%程度とする。また、フット吹出開口部23がデフロスタ吹出開口部22よりもヒータコア14の吹出側に近接して配置されているため、ヒータコア14を通過した温風Bは、矢印Cのようにロータリドア20の内部、主連通穴20dの大開度の連通部a2を通過してフット吹出開口部23に向かって流れる。
【0052】
このとき、吹出温度調整のために、第1バイパスドア16が第1バイパス通路15を小開度開いていると、第1バイパス通路15を冷風が矢印Dのように通過する。この冷風Dは、フット吹出開口部23に向かう温風B,Cの流れに押されてロータリドア20のドア作動面20bの内壁面に沿って矢印Eのように流れ、その後、冷風D,Eのほとんどは主連通穴20dの小開度の連通部a1を通過してデフロスタ吹出開口部22に流入する。
【0053】
しかし、本実施形態によると、フットモード時にはロータリドア20のドア作動面20bに設けた補助連通穴20eがデフロスタ吹出開口部22とフット吹出開口部23との間に設けてある案内通路30の入口穴30aに連通する。そのため、フット吹出開口部23に向かう温風B、Cから一部の温風が矢印Fのように分岐して、補助連通穴20e、入口穴30aを通過して案内通路30内に流入する。
【0054】
図2に示すように、フット吹出開口部23に向かう温風のうち、ロータリドア20の回転軸方向の略中央部を流れる温風は、遮断部20fがフット吹出開口部23の一部を塞いでいることにより、フット吹出開口部23に流入することなく補助連通穴20eにまで導かれ、入口穴30aから案内通路30に流入する。
【0055】
案内通路30内に流入した温風Fは、案内通路30の下流側からデフロスタ吹出開口部22の下流側に流入する。ここで、温風Fと上記冷風D,Eとが混合し、この混合により所定温度となった空調空気がその後、デフロスタ吹出口側に向かって流れる。
【0056】
このように、フットモード時にデフロスタ吹出開口部22に対する本来の空気流入通路である主連通穴20dの小開度の連通部a1に冷風D,Eのみが流れるという現象が生じても、フット吹出開口部23に向かう温風B,Cの一部を確実にデフロスタ吹出開口部22の下流に流入させることができる。
【0057】
そのため、デフロスタ吹出空気温度が極端に低下するクールデフ現象を防止でき、フットモード時でもデフロスタ吹出空気温度を所定温度以上維持して防曇性を良好に確保できる。
【0058】
なお、フットデフモードでは、主連通穴20dがデフロスタ吹出開口部22およびフット吹出開口部23に対して略同開度で同時に開口するので、デフロスタ吹出風量とフット吹出風量が略同程度となる。これに伴って、ヒータコア14吹出側の温風がデフロスタ吹出開口部22へ流入しやすくなるので、クールデフ現象が起こりにくい。
【0059】
従って、本実施形態では、フットデフモードではロータリドア20がフットモード時の回転位置から図3中反時計方向に回転してフットデフモードの回転位置に到達すると、ドア作動面20bの補助連通穴20eが案内通路30の入口穴30aから離れてデフロスタ吹出開口部22側へ移動し、入口穴30aをドア作動面20bの遮断部20fが閉塞する。
【0060】
その他のデフロスタ、バイレベル、フェイスの各吹出モードでも、入口穴30aはドア作動面20bの壁部により閉塞された状態を維持する。
【0061】
上述の構成および作動によれば、デフロスタ吹出開口部22へ温風を導く案内通路30を備えているので、フットモード時にクールデフ現象の発生を抑制できる。また、この案内通路30の入口穴30aは、フット吹出開口部23に対し、デフロスタ吹出開口部22側に隣接して設けられているので、案内通路30を、フット吹出開口部23の通路28内に設ける必要がない。したがって、案内通路30を形成する通路形成部31は、空調ケース11の一部として一体的に形成できる。このようにして、空調装置の組付性を向上することが可能である。
【0062】
また、ロータリドア20の遮断部20fは、補助連通穴20eのデフロスタ、フット両吹出開口部22、23の並び方向に設けられ、フットモード時に、フット吹出開口部23の一部を遮断するようになっている。したがって、遮断された部位に流れてきた温風は、フット吹出開口部23に流入することなく補助連通穴20eが開口する入口穴30aに流入し易い。このようにして、フットモード時に、温風を案内通路30を介してデフロスタ吹出開口部22側へ確実に送り、クールデフ現象の発生を確実に抑制することができる。
【0063】
(他の実施形態)
上記一実施形態では、ドア手段はロータリドア20であったが、他のタイプのドアであってもよい。例えば、スライドドアやフィルムドアであってもかまわない。デフロスタ吹出開口部とフット吹出開口部が並設されていれば、上記一実施形態と同様に入口穴と案内通路を形成することで、同様の効果を得ることが可能である。
【0064】
また、上記一実施形態では、フットデフモードでは補助連通穴20eから案内通路30を通って温風をデフロスタ吹出開口部22へ導入することを停止する場合について説明したが、空調ユニット10の配置レイアウトの設計変更、フットデフモード時のデフロスタ吹出風量とフット吹出風量の変更等によりフットデフモードでもクールデフ現象が発生しやすい場合がある。このような場合には、フットモードに加えてフットデフモードでも、補助連通穴20eから案内通路30を通って温風をデフロスタ吹出開口部22へ導入するようにしてもよい。
【0065】
また、上記一実施形態では、温水弁18によるヒータコア14への温水流量の調整と、第1バイパスドア16によるヒータコアバイパス冷風量の調整とを組み合わせて、車室内への吹出空気温度を調整する温度調整方式としているが、エアミックスドアによりヒータコア通過の温風量とヒータコアバイパス冷風量との割合を調整する周知のエアミックス方式に本発明を適用してもよい。
【0066】
また、第1バイパスドア16と第1バイパス通路15を廃止して、温水弁18によるヒータコア14への温水流量の調整のみで車室内への吹出空気温度を調整する温度調整方式に本発明を適用してもよい。
【0067】
ヒータコア14として、前述の入口側タンク14bから温水がコア部14aの全部の偏平チューブを出口側タンク14cに向かって一方向に流れる一方向流れタイプ(全パスタイプ)のものを用い、且つ、ヒータコア14の入口側タンク14bを図1とは逆にフット吹出開口部23側に配置し、そして、出口側タンク14cをフェイス吹出開口部21側に配置すると、温水弁18により温水流量を絞る微小温水流量域では、ヒータコア14の吹出空気温度が入口側タンク14b側から出口側タンク14c側に向かって大幅に低下する。そのため、ヒータコア14の出口側タンク14c側の低温の吹出空気のみがデフロスタ吹出開口部22に流入してクールデフ現象を生じることがある。
【0068】
したがって、このような場合には、温水流量の調整のみで車室内への吹出空気温度を調整する温度調整方式であっても本発明を適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における車両用空調装置の空調ユニットの縦断面図である。
【図2】空調ユニット内のロータリドアの連通穴の形成位置と風の流れを示すフットモード時の説明図である。
【図3】空調ユニットの要部斜視断面図である。
【図4】吹出モードの説明図である。
【符号の説明】
11 空調ケース
14 ヒータコア(暖房用熱交換器)
20 ロータリドア(ドア手段)
20a 回転軸
20b ドア作動面
20d 主連通穴
20e 補助連通穴
20f 遮断部
22 デフロスタ吹出開口部
23 フット吹出開口部
30 案内通路(温風案内通路)
30a 入口穴(温風導入開口部)
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用空調装置に関し、特にフット吹出開口部とデフロスタ吹出開口部を同時に開口したときの配風構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術として、例えば、特開2001−287534号公報に開示された車両用空調装置がある。この車両用空調装置は、空調ケースのヒータコアより下流側に、乗員足元側に向けて空調空気を吹き出すフット吹出開口部と、車両窓ガラスの内面に向けて空調空気を吹き出すデフロスタ吹出開口部とが並設され、これらの両吹出開口部を開閉するロータリドアを備えている。
【0003】
空調ケースのフット吹出開口部の形成部位のうち、ロータリドアの軸方向の中央部には、温風を温風導入開口部から導入しデフロスタ吹出開口部側へ案内する温風案内通路が形成され、この案内通路をフット吹出開口部の通路と仕切るために通路形成部材が配設されている。
【0004】
そして、ロータリドアにより両吹出開口部を同時に開口するフットモードが選択されたときには、ヒータコアの吹出側からフット吹出開口部に向かう温風の一部を温風導入開口部から導入し、温風案内通路を介してデフロスタ吹出開口部側へ送ることで、デフロスタ吹出温度がフット吹出温度に比して極端に低下するクールデフ現象の発生を抑制するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術の車両用空調装置では、空調ケースのフット吹出開口部形成部位の略中央に温風導入開口部が設けられ、温風案内通路の通路形成部材はフット吹出開口部の通路(所謂フット空気通路)内に配設されている。したがって、空調ケースを少ない分割体により構成しようとすると、通路形成部材は空調ケース本体とは別体にせざるを得ない。このような場合には、車両用空調装置の組付性が悪化するという問題がある。
【0006】
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、クールデフ現象の発生を抑制するための温風案内通路を有する車両用空調装置であっても、組付性を向上することが可能な車両用空調装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
空調ケース(11)と、
空調ケース(11)内に設けられ、空調空気を加熱する暖房用熱交換器(14)と、
空調ケース(11)の暖房用熱交換器(14)より下流側に設けられ、乗員足元側に向けて空調空気を吹き出すフット吹出開口部(23)と、
空調ケース(11)の暖房用熱交換器(14)より下流側でフット吹出開口部(23)に並設され、車両窓ガラスの内面に向けて空調空気を吹き出すデフロスタ吹出開口部(22)と、
前記両吹出開口部(22、23)を開閉するドア手段(20)と、
ドア手段(20)により前記両吹出開口部(22、23)を同時に開口する吹出モードを選択したときに、暖房用熱交換器(14)の吹出側からフット吹出開口部(23)に向かう温風の一部を、温風導入開口部(30a)から導入しデフロスタ吹出開口部(22)側へ案内する温風案内通路(30)とを備える車両用空調装置において、
温風導入開口部(30a)は、フット吹出開口部(23)に対し、デフロスタ吹出開口部(22)側に隣接して設けられていることを特徴としている。
【0008】
これによると、温風を温風導入開口部(30a)から導入しデフロスタ吹出開口部(22)側へ案内する温風案内通路(30)を、フット吹出開口部(23)の通路(28)内に設ける必要がない。したがって、温風案内通路(30)の通路形成部(31)を空調ケース(11)の一部として一体的に形成することが容易である。このようにして、組付性を向上することが可能である。
【0009】
また、請求項2に記載の発明では、ドア手段(20)は、前記両吹出開口部(22、23)を同時に開口させる主連通穴(20d)と、前記両吹出開口部(22、23)の同時開口時に温風導入開口部(30a)を開口させる補助連通穴(20e)と、補助連通穴(20e)の前記両吹出開口部(22、23)並び方向に設けられ、補助連通穴(20e)の温風導入開口部(30a)開口時にフット吹出開口部(23)の一部を遮断する遮断部(20f)とを備えることを特徴としている。
【0010】
これによると、補助連通穴(20e)が温風導入開口部(30a)を開口したときに、温風導入開口部(30a)の前記並び方向のフット吹出開口部(23)の一部を遮断部(20f)が遮断する。したがって、遮断部(20f)により遮断された部位に流れてきた温風は、フット吹出開口部(23)に流入することなく温風導入開口部(30a)に流入し易い。このようにして、温風を温風案内通路(30)を介してデフロスタ吹出開口部(22)側へ確実に送ることが可能である。
【0011】
また、請求項3に記載の発明では、前記吹出モードは、デフロスタ吹出開口部(22)からの吹出風量を少量とし、フット吹出開口部(23)からの吹出風量を多量とするフットモードであり、ドア手段(20)は、フットモード以外の吹出モードでは温風導入開口部(30a)を常に遮断状態とすることを特徴としている。
【0012】
これによると、デフロスタ吹出風量が少量となってクールデフ現象が発生しやすいフットモード時に、温風を温風案内通路(30)を介してデフロスタ吹出開口部(22)側へ送りクールデフ現象を抑制することができる。また、その他の吹出モードでは、温風案内通路(30)を介しての温風導入を停止して、この温風導入による弊害を防止できる。
【0013】
また、請求項4に記載の発明のように、ドア手段(20)は、回転軸(20a)と、回転軸(20a)を中心とする回転方向に延びるドア作動面(20b)とを一体に連結したロータリドア(20)とすることができ、ドア作動面(20b)の回転変位により両吹出開口部(22、23)および温風導入開口部(30a)を開閉することができる。
【0014】
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0016】
図1は車両用空調装置の室内ユニットのうち空調ユニット部分の縦断面図であり、図2は空調ユニット内のロータリドアの連通穴の形成位置と風の流れを示す説明図である。図3は本発明の要部を示す斜視断面図である。なお、図1は、全体の風の流れを解りやすくするために、後述する連通穴20d、20eを通る断面を合わせて示している。
【0017】
車両用空調装置の室内ユニットは、図示しない送風機ユニットと、空調ユニット10との2つの部分に大別され、送風機ユニットは、車室内前部の計器盤の中央部から助手席側にオフセット(右ハンドル車では車両幅方向の左側にオフセット)した位置に配置されている。これに対し、空調ユニット10は、計器盤の車両幅方向の中央部に配置されている。なお、図1、図2の矢印は車両搭載時の前後上下左右方向を示す。
【0018】
上記送風機ユニットは、その上方部に車室内空気と車室外空気とを切替導入する内外気切替箱を備え、この内外気切替箱の下方には送風機が配置されており、この送風機は遠心式多翼ファン(シロッコファン、ラジアルファン等)からなる送風ファンとファン駆動用モータとを有している。
【0019】
一方、空調ユニット10は空気通路を形成する樹脂製の空調ケース11を有する。この空調ケース11は全体形状が概略箱状に成形され、また、以下説明する機器を収納するために複数のケース体に分割されており、それらの分割ケース体を一体に結合して構成される。
【0020】
空調ケース11のうち、送風機ユニットと対向する側面の下部には空気入口部12が設けられており、この空気入口部12から送風機ユニットの送風空気が空調ケース11内において蒸発器13の下部空間に導入される。この蒸発器13は冷凍サイクルの低圧冷媒が蒸発して送風空気から吸熱することにより送風空気を冷却する冷房用熱交換器である。
【0021】
蒸発器13は空調ケース11内の下側にて略水平状態にして設置されているので、空気入口部12からの流入空気は蒸発器13の熱交換部を下方から上方へと通過する。
【0022】
そして、空調ケース11内において、蒸発器13の空気下流側(上方側)にヒータコア14が略水平状態にして設置されている。このヒータコア14は、図示しない車両エンジンからの温水(エンジン冷却水)を熱源として送風空気を加熱する暖房用熱交換器であって、空調ケース11内で車両前方側に偏って配置してある。これにより、ヒータコア14の車両後方側に、ヒータコア14をバイパスして冷風が流れる第1バイパス通路15が形成してある。
【0023】
この第1バイパス通路15には板状の第1バイパスドア16を回転軸16aにより回転可能に設け、この第1バイパスドア16により第1バイパス通路15の開度(開口面積)を調整するようになっている。
【0024】
なお、ヒータコア14は、アルミニウム製の偏平状のチューブを多数積層し、チューブ間にアルミニウム製のコルゲートフィンを配置したコア部14aと、チューブの長手方向の両端(本例では車両前後方向)に配置したアルミニウム製のタンク部14b、14cとを有し、全体が薄型矩形状になっている。
【0025】
本例のヒータコア14では、温水の入口側タンク部14bが第1バイパス通路15と隣接するように車両後方側に位置し、温水の出口側タンク部14cが車両前方側に位置している。従って、ヒータコア14は、入口側タンク部14bから温水がコア部14aの全部の偏平チューブを出口側タンク部14cに向かって車両後方側から車両前方側へ一方向に流れる一方向流れタイプ(全パスタイプ)として構成されている。
【0026】
そして、車両エンジンからの温水(エンジン冷却水)は、温水入口配管17を通り温水弁18を介してヒータコア14の入口側タンク部14bに流入する。ヒータコア14のコア部14aを通過した温水は、出口側タンク部14cから温水出口配管19を通って車両エンジンのウォーターポンプ(図示せず)に吸入される。
【0027】
温水弁18は、温水通路の開度(開口面積)を調整することによりヒータコア14に流入する温水の流量を調整するものであって、温水弁18による温水流量の調整と第1バイパスドア16による第1バイパス通路15の開度調整との組み合わせにより、車室内への吹出空気温度を調整する。
【0028】
空調ケース11内において、ヒータコア14の空気下流側(上方側)に、本実施形態のドア手段であるロータリドア20が回転可能に配置されている。このロータリドア20は空調空気の車室内への吹出部位(吹出モード)を切り替える吹出モード切替ドアとしての役割を果たすものである。
【0029】
ロータリドア20は、その軸方向の両端部に配置した回転軸20aと、この回転軸20aを中心とする回転方向に延びる円弧状の円周壁を形成するドア作動面20bと、扇形状の連結板20cとを有している。この連結板20cはドア作動面20bの軸方向の両端部を回転軸20aに連結するものであり、ロータリドア20の全体形状は略半円筒状(図3参照)である。
【0030】
ドア作動面20bは、通気性を有する円弧状部材と、この円弧状部材の外周側に後述する連通穴が形成されたフィルム部材とにより構成されている。このフィルム部材を送風空気によりケース11側の後述する仕切り壁24〜27の先端部に圧接することにより、ロータリドア20のシール性確保と操作力低減とを両立できる。
【0031】
ロータリドア20の軸方向両端の回転軸20aは空調ケース11の軸受け穴(図示せず)に回転可能に支持される。両端の回転軸20aのうち一方は、サーボモータによる駆動機構あるいは乗員により操作される手動操作機構に連結され、これらの機構によりロータリドア20は回転操作される。
【0032】
ロータリドア20のドア作動面20bと連結板20cの内側空間は常時ヒータコア14の空気下流側と連通している。ドア作動面20bの円周方向の所定部位には、ドア作動面20bの内外を連通する主連通穴20dが形成されている。この主連通穴20dは図2および図3に例示するように円周方向に長穴状となっており、そして、主連通穴20dの円周方向長さ(長穴の長軸方向寸法)は後述のデフロスタ、フット吹出開口部22、23を全開できる所定寸法に設定してある。
【0033】
主連通穴20dは具体的にはロータリドア20の軸方向において複数(図2、図3の例では4個)に分割して形成してあり、そして、ロータリドア20の軸方向の中央部(複数の主連通穴20dの中間位置)に補助連通穴20eが開けてある。
【0034】
この補助連通穴20eの円周方向長さは主連通穴20dに比して十分小さいものである。この補助連通穴20eは主連通穴20dの円周方向長さのうち、フット吹出開口部23よりもデフロスタ吹出開口部22側(図2の下方側、図3の左端部側)に寄せて形成してある。補助連通穴20eのフット吹出開口部23側(図2の上方側、図3の右端部側)は、送風空気を遮断するための遮断部20fとなっている。
【0035】
空調ケース11内においてロータリドア20の上方側には、ロータリドア20が回動する領域内に3つの吹出開口部21、22、23がロータリドア20の回転方向(円周方向)に沿って隣接して形成されている。この3つの吹出開口部21、22、23を形成するケース仕切り壁24〜27の先端部を、ロータリドア20の円弧状のドア作動面20bが摺動するようになっている。
【0036】
なお、図2は、ロータリドア20の内側から見た連通穴や吹出開口部の位置を示すものであり、ロータリドア20は、前述したドア作動面20bを構成するフィルム部材を展開した状態を図示している。
【0037】
3つの吹出開口部21、22、23のうち、最も車両後方側に位置するフェイス吹出開口部21は、車室内の上方側(乗員頭部側)に向けて空気を吹出すフェイス吹出口(図示せず)に連通している。また、3つの吹出開口部21、22、23のうち車両前後方向の中間に位置するデフロスタ吹出開口部22は、車両前面窓ガラス内面に向けて空気を吹出すデフロスタ吹出口(図示せず)に連通している。
【0038】
3つの吹出開口部21、22、23のうち最も車両前方側に位置するフット吹出開口部23は、空調ケース11の車両前方側の外面に沿って下方に垂下するフット空気通路28、およびこの通路28に接続されたフットダクト29に連通している。そして、フットダクト29の下端部のフット吹出口29aから乗員足元に向けて空気を吹き出すようにしている。
【0039】
そして、ロータリドア20の回転位置に応じて、図4に示すように5つの吹出モードを選択することができるようになっている。具体的には、吹出モードとして、フェイス吹出開口部21のみを開口するフェイスモード、フェイス吹出開口部21とフット吹出開口部23の両方を略半開するバイレベルモード、フット吹出開口部23を全開しデフロスタ吹出開口部22を少量開口するフットモード、デフロスタ吹出開口部22およびフット開口部23の両方を略半開するフットデフモード、デフロスタ吹出開口部22のみを開口するデフロスタモードを選択できる。
【0040】
図1、図2および図3に示すように、空調ケース11においてフット吹出開口部23形成部位とデフロスタ吹出開口部22形成部位との間の部位のうち、ロータリドア20の軸方向の中央部に、ロータリドア20の補助連通穴20eからの温風をデフロスタ吹出開口部22側へ案内する温風案内通路である案内通路30が形成されている。この案内通路30は、空調ケース11と一体的に成形された通路形成部31により形成されており、仕切壁26によりフット吹出開口部23の通路と仕切られている。
【0041】
そして、案内通路30のうちドア作動面20bに対向する部位(すなわち、デフロスタ吹出開口部22とフット吹出開口部23との間の部位)に温風導入開口部である入口穴30aが開口している。換言すれば、入口穴30aは、フット吹出開口部23に対し、デフロスタ吹出開口部22側に隣接して設けられている。
【0042】
ロータリドア20が図3の位置から時計方向に回転操作されてフットモード位置に移動すると、図2に示すように、ロータリドア20の補助連通穴20eが案内通路30の入口穴30aに連通するようになっている。案内通路30の下流側は経て常にデフロスタ吹出開口部22の下流側に連通している。またこのとき、ロータリドア20の遮断部20fは、フット吹出開口部23の一部(入口穴30aの図2中上方側の部位)を遮断している。
【0043】
なお、本例では、ロータリドア20がフットモード以外の位置にあるときは常にドア作動面20bにより入口穴30aが遮断されるようになっている。
【0044】
一方、ロータリドア20をヒータコア14の上方にて車両前方側に配置することにより、ロータリドア20の側方(車両後方側)に第2バイパス通路33が形成してある。この第2バイパス通路33は第1バイパス通路15の空気下流側を、ロータリドア20およびフェイス吹出開口部21をバイパスして、フェイス吹出開口部21の下流側通路34に直接連通する。
【0045】
この第2バイパス通路33には、板状の第2バイパスドア35を回転軸35aにより回転可能に設け、この第2バイパスドア35により第2バイパス通路33を開閉するようになっている。なお、第1バイパスドア16、温水弁18および第2バイパスド33の3部材は、サーボモータによる駆動機構あるいは乗員により操作される手動操作機構によって連動操作される。
【0046】
次に、上記構成に基づき、本実施形態の作動を説明する。図示しない送風機ユニットの送風機の作動により空調ユニット10のケース11内の最下部に空気が流入する。そして、この流入空気は蒸発器13を下方から上方へと通過するときに、蒸発器13により冷却、除湿される。その後、空気はヒータコア14にて加熱され、温度調整された後にロータリドア20により選択された吹出開口部21〜23を通過して車室内へ吹き出される。
【0047】
なお、車室内への吹出空気の温度調整は、空調操作パネルに設けられた吹出空気温度設定部材(図示せず)の手動操作に基づいて温水弁18と第1バイパスドア16を操作することにより行う。具体的には、この温度設定部材の操作範囲の最大冷房位置(最低温度位置)にて温水弁18は全閉し、最大暖房位置(最高温度位置)にて全開する。また、吹出空気温度設定部材を最大冷房位置から最大暖房位置に向かって操作すると、温水弁18の開度(開口面積)が次第に増加して、温水弁18を通過する温水流量が次第に増加する特性にしてある。
【0048】
また、第1バイパスドア16は温度設定部材の最大暖房位置では第1バイパス通路15の全閉状態にあり、温度設定部材を最大暖房位置から所定の中間位置に操作するまでは、第1バイパス通路15の全閉状態を保持する。そして、温度設定部材が所定の中間位置に到達すると、第1バイパスドア16が開き始め、この中問位置から最大冷房側に向かって温度設定部材を操作すると、第1バイパスドア16の開度(第1バイバス通路15の開口面積)が略直線的に増加し、温度設定部材3の最大冷房位置近傍にて第1バイパスドア16が第1バイパス通路15を全開する開度特性となっている。
【0049】
一方、第2バイパスドア35は温度設定部材の最大冷房位置近傍にて第2バイバス通路33を全開してフェイス吹出風量を増加させる。そして、温度設定部材3を最大冷房位置から温度制御域に操作すると、第2バイパスドア35は第2バイバス通路33の全閉状態に移行する。
【0050】
次に、本発明の特徴とするフットモード時における空気の流れについて詳述する。フットモード時にはロータリドア20が図1および図2の位置に回転操作され、ロータリドア20の主連通穴20dがデフロスタ吹出開口部22と小さい開度にて連通(図2の連通部a1参照)し、また、主連通穴20dはフット吹出開口部23に対しては大きい開度にて連通(図2の連通部a2参照)する。このとき、フェイス吹出開口部21はドア作動面20bの壁部により全閉されている。
【0051】
上記連通部a1の開度<連通部a2の開度の設定により、フットモード時には通常、デフロスタ吹出風量を20%程度、フット吹出風量を80%程度とする。また、フット吹出開口部23がデフロスタ吹出開口部22よりもヒータコア14の吹出側に近接して配置されているため、ヒータコア14を通過した温風Bは、矢印Cのようにロータリドア20の内部、主連通穴20dの大開度の連通部a2を通過してフット吹出開口部23に向かって流れる。
【0052】
このとき、吹出温度調整のために、第1バイパスドア16が第1バイパス通路15を小開度開いていると、第1バイパス通路15を冷風が矢印Dのように通過する。この冷風Dは、フット吹出開口部23に向かう温風B,Cの流れに押されてロータリドア20のドア作動面20bの内壁面に沿って矢印Eのように流れ、その後、冷風D,Eのほとんどは主連通穴20dの小開度の連通部a1を通過してデフロスタ吹出開口部22に流入する。
【0053】
しかし、本実施形態によると、フットモード時にはロータリドア20のドア作動面20bに設けた補助連通穴20eがデフロスタ吹出開口部22とフット吹出開口部23との間に設けてある案内通路30の入口穴30aに連通する。そのため、フット吹出開口部23に向かう温風B、Cから一部の温風が矢印Fのように分岐して、補助連通穴20e、入口穴30aを通過して案内通路30内に流入する。
【0054】
図2に示すように、フット吹出開口部23に向かう温風のうち、ロータリドア20の回転軸方向の略中央部を流れる温風は、遮断部20fがフット吹出開口部23の一部を塞いでいることにより、フット吹出開口部23に流入することなく補助連通穴20eにまで導かれ、入口穴30aから案内通路30に流入する。
【0055】
案内通路30内に流入した温風Fは、案内通路30の下流側からデフロスタ吹出開口部22の下流側に流入する。ここで、温風Fと上記冷風D,Eとが混合し、この混合により所定温度となった空調空気がその後、デフロスタ吹出口側に向かって流れる。
【0056】
このように、フットモード時にデフロスタ吹出開口部22に対する本来の空気流入通路である主連通穴20dの小開度の連通部a1に冷風D,Eのみが流れるという現象が生じても、フット吹出開口部23に向かう温風B,Cの一部を確実にデフロスタ吹出開口部22の下流に流入させることができる。
【0057】
そのため、デフロスタ吹出空気温度が極端に低下するクールデフ現象を防止でき、フットモード時でもデフロスタ吹出空気温度を所定温度以上維持して防曇性を良好に確保できる。
【0058】
なお、フットデフモードでは、主連通穴20dがデフロスタ吹出開口部22およびフット吹出開口部23に対して略同開度で同時に開口するので、デフロスタ吹出風量とフット吹出風量が略同程度となる。これに伴って、ヒータコア14吹出側の温風がデフロスタ吹出開口部22へ流入しやすくなるので、クールデフ現象が起こりにくい。
【0059】
従って、本実施形態では、フットデフモードではロータリドア20がフットモード時の回転位置から図3中反時計方向に回転してフットデフモードの回転位置に到達すると、ドア作動面20bの補助連通穴20eが案内通路30の入口穴30aから離れてデフロスタ吹出開口部22側へ移動し、入口穴30aをドア作動面20bの遮断部20fが閉塞する。
【0060】
その他のデフロスタ、バイレベル、フェイスの各吹出モードでも、入口穴30aはドア作動面20bの壁部により閉塞された状態を維持する。
【0061】
上述の構成および作動によれば、デフロスタ吹出開口部22へ温風を導く案内通路30を備えているので、フットモード時にクールデフ現象の発生を抑制できる。また、この案内通路30の入口穴30aは、フット吹出開口部23に対し、デフロスタ吹出開口部22側に隣接して設けられているので、案内通路30を、フット吹出開口部23の通路28内に設ける必要がない。したがって、案内通路30を形成する通路形成部31は、空調ケース11の一部として一体的に形成できる。このようにして、空調装置の組付性を向上することが可能である。
【0062】
また、ロータリドア20の遮断部20fは、補助連通穴20eのデフロスタ、フット両吹出開口部22、23の並び方向に設けられ、フットモード時に、フット吹出開口部23の一部を遮断するようになっている。したがって、遮断された部位に流れてきた温風は、フット吹出開口部23に流入することなく補助連通穴20eが開口する入口穴30aに流入し易い。このようにして、フットモード時に、温風を案内通路30を介してデフロスタ吹出開口部22側へ確実に送り、クールデフ現象の発生を確実に抑制することができる。
【0063】
(他の実施形態)
上記一実施形態では、ドア手段はロータリドア20であったが、他のタイプのドアであってもよい。例えば、スライドドアやフィルムドアであってもかまわない。デフロスタ吹出開口部とフット吹出開口部が並設されていれば、上記一実施形態と同様に入口穴と案内通路を形成することで、同様の効果を得ることが可能である。
【0064】
また、上記一実施形態では、フットデフモードでは補助連通穴20eから案内通路30を通って温風をデフロスタ吹出開口部22へ導入することを停止する場合について説明したが、空調ユニット10の配置レイアウトの設計変更、フットデフモード時のデフロスタ吹出風量とフット吹出風量の変更等によりフットデフモードでもクールデフ現象が発生しやすい場合がある。このような場合には、フットモードに加えてフットデフモードでも、補助連通穴20eから案内通路30を通って温風をデフロスタ吹出開口部22へ導入するようにしてもよい。
【0065】
また、上記一実施形態では、温水弁18によるヒータコア14への温水流量の調整と、第1バイパスドア16によるヒータコアバイパス冷風量の調整とを組み合わせて、車室内への吹出空気温度を調整する温度調整方式としているが、エアミックスドアによりヒータコア通過の温風量とヒータコアバイパス冷風量との割合を調整する周知のエアミックス方式に本発明を適用してもよい。
【0066】
また、第1バイパスドア16と第1バイパス通路15を廃止して、温水弁18によるヒータコア14への温水流量の調整のみで車室内への吹出空気温度を調整する温度調整方式に本発明を適用してもよい。
【0067】
ヒータコア14として、前述の入口側タンク14bから温水がコア部14aの全部の偏平チューブを出口側タンク14cに向かって一方向に流れる一方向流れタイプ(全パスタイプ)のものを用い、且つ、ヒータコア14の入口側タンク14bを図1とは逆にフット吹出開口部23側に配置し、そして、出口側タンク14cをフェイス吹出開口部21側に配置すると、温水弁18により温水流量を絞る微小温水流量域では、ヒータコア14の吹出空気温度が入口側タンク14b側から出口側タンク14c側に向かって大幅に低下する。そのため、ヒータコア14の出口側タンク14c側の低温の吹出空気のみがデフロスタ吹出開口部22に流入してクールデフ現象を生じることがある。
【0068】
したがって、このような場合には、温水流量の調整のみで車室内への吹出空気温度を調整する温度調整方式であっても本発明を適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における車両用空調装置の空調ユニットの縦断面図である。
【図2】空調ユニット内のロータリドアの連通穴の形成位置と風の流れを示すフットモード時の説明図である。
【図3】空調ユニットの要部斜視断面図である。
【図4】吹出モードの説明図である。
【符号の説明】
11 空調ケース
14 ヒータコア(暖房用熱交換器)
20 ロータリドア(ドア手段)
20a 回転軸
20b ドア作動面
20d 主連通穴
20e 補助連通穴
20f 遮断部
22 デフロスタ吹出開口部
23 フット吹出開口部
30 案内通路(温風案内通路)
30a 入口穴(温風導入開口部)
Claims (4)
- 空調ケース(11)と、
前記空調ケース(11)内に設けられ、空調空気を加熱する暖房用熱交換器(14)と、
前記空調ケース(11)の前記暖房用熱交換器(14)より下流側に設けられ、乗員足元側に向けて空調空気を吹き出すフット吹出開口部(23)と、
前記空調ケース(11)の前記暖房用熱交換器(14)より下流側で前記フット吹出開口部(23)に並設され、車両窓ガラスの内面に向けて空調空気を吹き出すデフロスタ吹出開口部(22)と、
前記両吹出開口部(22、23)を開閉するドア手段(20)と、
前記ドア手段(20)により前記両吹出開口部(22、23)を同時に開口する吹出モードを選択したときに、前記暖房用熱交換器(14)の吹出側から前記フット吹出開口部(23)に向かう温風の一部を、温風導入開口部(30a)から導入し前記デフロスタ吹出開口部(22)側へ案内する温風案内通路(30)とを備える車両用空調装置において、
前記温風導入開口部(30a)は、前記フット吹出開口部(23)に対し、前記デフロスタ吹出開口部(22)側に隣接して設けられていることを特徴とする車両用空調装置。 - 前記ドア手段(20)は、
前記両吹出開口部(22、23)を同時に開口させる主連通穴(20d)と、
前記両吹出開口部(22、23)の同時開口時に前記温風導入開口部(30a)を開口させる補助連通穴(20e)と、
前記補助連通穴(20e)の前記両吹出開口部(22、23)並び方向に設けられ、前記補助連通穴(20e)の前記温風導入開口部(30a)開口時に前記フット吹出開口部(23)の一部を遮断する遮断部(20f)とを備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。 - 前記吹出モードは、前記デフロスタ吹出開口部(22)からの吹出風量を少量とし、前記フット吹出開口部(23)からの吹出風量を多量とするフットモードであり、
前記ドア手段(20)は、前記フットモード以外の吹出モードでは前記温風導入開口部(30a)を常に遮断状態とすることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。 - 前記ドア手段(20)は、回転軸(20a)と、前記回転軸(20a)を中心とする回転方向に延びるドア作動面(20b)とを一体に連結したロータリドア(20)であり、前記ドア作動面(20b)の回転変位により前記両吹出開口部(22、23)および前記温風導入開口部(30a)を開閉するようになっていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002218612A JP2004058798A (ja) | 2002-07-26 | 2002-07-26 | 車両用空調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2002218612A JP2004058798A (ja) | 2002-07-26 | 2002-07-26 | 車両用空調装置 |
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JP2004058798A true JP2004058798A (ja) | 2004-02-26 |
Family
ID=31939746
Family Applications (1)
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JP2002218612A Pending JP2004058798A (ja) | 2002-07-26 | 2002-07-26 | 車両用空調装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004058798A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101572572B1 (ko) | 2010-08-23 | 2015-11-27 | 한온시스템 주식회사 | 차량용 공조장치 |
-
2002
- 2002-07-26 JP JP2002218612A patent/JP2004058798A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101572572B1 (ko) | 2010-08-23 | 2015-11-27 | 한온시스템 주식회사 | 차량용 공조장치 |
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