JP2004058797A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Kazutoshi Kuwayama
桑山 和利
Akira Araki
荒木 的
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Abstract

【課題】温度設定状態が最大冷房状態と最大暖房状態との中間の状態であっても空調フィーリングを向上することが可能な車両用空調装置を提供すること。
【解決手段】吹き出される空気の温度設定状態に応じて、温水弁27とバイパスドア30とを連動駆動するサーボモータ28とを備えており、温度設定状態が最大冷房状態と最大暖房状態との間の略中央の状態であるときに対応した位置を基準として、温水弁27およびバイパスドア30とサーボモータ28とが接続されている。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、暖房用熱交換器に流れる温水量と暖房用熱交換器をバイパスする風量とを調整して吹出温度を調節する車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術として、例えば、特開2001−239818号公報に開示された車両用空調装置がある。この車両用空調装置は、空調ケース内の吹出開口部より上流側に設けられた暖房用熱交換器と、この暖房用熱交換器に循環する温水流量を調整する温水弁と、暖房用熱交換器をバイパスして空気を流すバイパス通路と、このバイパス通路を開閉するバイパスドアとを備えている。そして、温水弁とバイパスドアとは、開口部から吹き出される空気の温度設定状態に応じて、サーボモータにより連動駆動され、吹き出し温度を調節するようになっている。
【0003】
また、上記のような車両用空調装置においては、冷房性能を十分に発揮できるように、温度設定状態が最大冷房状態(最低温度状態)であるときに対応した位置を基準として、温水弁およびバイパスドアとサーボモータとを接続するものが知られている。すなわち、温水弁を全閉としバイパスドアを全開とした状態を基準として、サーボモータと接続している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の車両用空調装置では、駆動手段であるサーボモータは基準位置から離れるほど(基準位置に対し一信号あたりの駆動量が積算されるほど)停止位置にばらつきを生じやすく、最大冷房状態から離れるほど吹き出し温度にばらつきが発生しやすい。
【0005】
また、一般的に、車室内に搭乗している乗員は、最大冷房時(最低温度状態)および最大暖房時(最高温度状態)より、その中間の温度設定状態において吹き出し温度のばらつきを感じやすい。
【0006】
したがって、従来の車両用空調装置では、中間の温度設定状態において空調フィーリングが悪化する場合があるという問題がある。
【0007】
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、温度設定状態が最低温度状態と最高温度状態との中間の状態であっても空調フィーリングを向上することが可能な車両用空調装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
空調ケース(20)と、
空調ケース(20)に設けられ、空調ケース(20)内を流れる空気を車室内に向けて吹き出す開口部(221、222、223)と、
空調ケース(20)内の開口部(221、222、223)より上流側に設けられ、空調ケース(20)内を流れる空気を加熱する暖房用熱交換器(25)と、
暖房用熱交換器(25)に循環する温水流量を調整する温水弁(27)と、
空調ケース(20)内に設けられ、暖房用熱交換器(25)をバイパスして空気を流すバイパス通路(225)と、
バイパス通路(225)を開閉するバイパスドア(30)と、
開口部(221、222、223)から吹き出される空気の温度設定状態に応じて、温水弁(27)とバイパスドア(30)とを連動駆動する駆動手段(28)とを備える車両用空調装置において、
温度設定状態が最低温度状態と最高温度状態との間の略中央の状態であるときに対応した位置を基準として、温水弁(27)およびバイパスドア(30)と駆動手段(28)とが接続されていることを特徴としている。
【0009】
これによると、温度設定状態が最低温度状態と最高温度状態との中間の状態であるときに、駆動手段(28)の停止位置にばらつきを生じ難い。したがって、開口部(221、222、223)からの吹き出し温度はばらつき難い。このようにして、空調フィーリングを向上することが可能である。
【0010】
また、請求項2に記載の発明のように、前記略中央の状態を最低温度状態側から30〜60%の状態とすることで、温度設定状態が最低温度状態と最高温度状態との中間の状態において空調フィーリングを一層向上することが可能である。
【0011】
また、請求項3に記載の発明では、駆動手段(28)は、サーボモータ(28)であることを特徴としている。
【0012】
サーボモータ(28)は基準位置から離れるほど停止位置にばらつきを生じやすいので、本発明により、温度設定状態が最低温度状態と最高温度状態との中間の状態において空調フィーリングを向上することが可能である。
【0013】
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0015】
図1は、本発明を適用した車両用空調装置の全体構成を示す正面図、図2は、空調ユニットを図1の左側から見た側面図、図3は、空調ユニットを図1の左側から見た側面断面図である。また、図4は、リンク機構の概略構成図、図5は、温水弁の流量調整特性のグラフ、図6は、第1、第2バイパスドアの開度特性のグラフである。
【0016】
車両用空調装置は、送風機ユニット1と空調ユニット2の2つの部分に大別され、送風機ユニット1は、車室内前部の計器盤の中央部から助手席側にオフセット(右ハンドル車では車両幅方向の左側にオフセット)した位置に配置されている。これに対し、空調ユニット2は、計器盤の車両幅方向の中央部に配置されている。
【0017】
上記送風機ユニット1は、その上方部に車室内空気と車室外空気とを切替導入する内外気切替箱11を備え、この内外気切替箱11には外気導入口12と内気導入口13が開口しており、その内部にはこれら両導入口12、13を開閉する内外気切替ドア(図示せず)が設置されている。
【0018】
内外気切替箱11の下方には送風機14が配置されており、この送風機14は遠心式多翼ファン(シロッコファン、ラジアルファン等)からなる送風ファン15とファン駆動用モータ16とから構成されて、樹脂製のスクロールケーシング(送風機ケース)17内に収納されている。
【0019】
ファン15の回転軸は略上下方向に向くように配置され、このファン15の回転により内外気切替箱11からスクロールケーシング17上部のベルマウス状吸入口(図示せず)を通して吸入された空気は、スクロールケーシング17の出口に向かって略水平方向に(車室の左側から右側へ向かって)送風されるようになっている。
【0020】
一方、空調ユニット2は空気通路を形成する樹脂製の空調ケース20を有する。この空調ケース20は全体形状が概略箱状に成形され、また、以下説明する機器を収納するために複数のケース(本例では3つ)に分割されており、それらのケースを結合して構成される。具体的には、空調ケース20は、上下分割部Aにて上ケースと下ケース21とに上下に分割され、さらに上ケースは左右分割部Bにて車両幅方向(左右)に第1上ケース22aと第2上ケース22bとに分割されている。
【0021】
この下ケース21のうちスクロールケーシング17と対向する側面の下部には空気入口部211が設けられており、この空気入口部211は樹脂製の中間ダクト18によってスクロールケーシング17の空気出口部171と接続されている。そして、送風機ユニット1の送風空気が、中問ダクト18を介して下ケース21内の空気流入空間212に導入される。この空気流入空間212は、下ケース21内部において、最も下方側の部位に車両幅方向の全長にわたって形成されている。
【0022】
下ケース21内部において空気流入空間212の上方に、冷凍サイクルの蒸発器(冷房用熱交換器)23が略水平状態にして設置されている。ただし、蒸発器23は、空気入口部211側(車両幅方向の左側)が若干上方になるように傾けて設置されている。このため、蒸発器23に対して、その下方より送風機ユニット1からの送風空気が導入され、上方に導出される。この蒸発器23は、アルミニウム製の偏平状のチューブを多数積層し、チューブ間にアルミニウム製のコルゲートフィンを配置し、チューブの長手方向(本例では車両左右方向)の両端にアルミニウム製のタンク部を配置した周知のもので、全体が薄型矩形状になっている。
【0023】
下ケース21の底面部でかつ車両前方側の部位には、排水パイプ213が一体成形され(図3参照)、蒸発器23部で発生した凝縮水は排水パイプ213を介して車外へ排出されるようになっている。また、下ケース21の車両前方側の面でかつ車両幅方向の左端側に、冷凍サイクルの膨張弁24が収納され、この膨張弁24は蒸発器23のタンク部に組み付けられる。
【0024】
第2上ケース22a、22b内部において蒸発器23の空気下流側(車両上方側)に、エンジン冷却水(温水)を熱源として送風空気を加熱するヒータコア(暖房用熱交換器)25が、水平状態にして設置されている。このヒータコア25は、アルミニウム製の偏平状のチューブを多数積層し、チューブ間にアルミニウム製のコルゲートフィンを配置したコア部25aと、チューブの長手方向の両端(本例では車両前後方向)に配置したアルミニウム製のタンク部25b、25cとを有し、全体が薄型矩形状になっている。
【0025】
本例のヒータコア25では、入口側タンク部25bが第1バイパス通路225と隣接するように車両後方側に位置し、出口側タンク部25cが車両前方側に位置している。従って、ヒータコア25は入口側タンク部25bからの温水がコア部25aの全部の偏平チューブを車両後方側から車両前方側に一方向に流れる一方向流れタイプ(全パスタイプ)として構成されている。
【0026】
そして、このヒータコア25の一端(車両幅方向の左側)は第2上ケース22bを貫通して外部に露出しており、ケース外部で温水配管を接続するようにしている。そして、エンジン冷却水(温水)は、第1温水入口配管26aを介して温水弁27に流入し、この温水弁27から第2温水入口配管26bを介してヒータコア25の入口側タンク部25bに流入する。ヒータコア25のコア部25a内を通過した温水は、出口側タンク部25cから第1温水出口配管26cを介して温水弁27に流入し、この温水弁27から第2温水出口配管26dを介してウォーターポンプ(図示せず)に戻される。
【0027】
温水弁27は、ヒータコア25に流入する温水の流量を調整することにより車室内への吹出空気温度を調整するもので、サーボモータ28によって駆動される。具体的には、図示しない車室内の空調操作パネルに吹出空気温度設定レバー(温度調整用操作部材)3が設けられ、この吹出空気温度設定レバー3を乗員が手動操作して希望の温度を設定し、その設定温度に対応した電気信号に基づいてサーボモータ28の作動量を制御し、これにより、温水弁27開度を調整する。
【0028】
第1、第2上ケース22a、22bにおいてヒータコア25よりも空気下流側(車両上方側)の部位には、空調空気の車室内への吹出部位(吹出モード)を切り替える樹脂製のロータリドア(吹出モード切替ドア)29が回動自在に設置されている。ロータリドア29は略180度の円弧範囲を持つ半円筒状の円周壁291を有し、円周壁291の内部は常時ヒータコア25の空気下流側と連通し、円周壁291には円周壁291の内外を連通する連通孔292が形成されている。
【0029】
ロータリドア29の両端部に一体に形成された回転軸293が第1、第2上ケース22a、22bに回動可能に支持されており、この回転軸293には第1、第2上ケース22a、22bの外側でリンク機構(図示せず)が組み付けられ、さらにケーブル(図示せず)を介して、空調操作パネルに設けられた吹出モード切替レバー(吹出モード切替用操作部材)4に連結されている。これにより、ロータリドア29は、吹出モード切替レバー4の手動操作に基づいて回動するようになっている。なお、ロータリドア29は、サーボモータによって駆動することもできる。
【0030】
第1、第2上ケース22a、22bにおいてロータリドア29の回動する領域内には、3つの吹出開口部221、222、223がロータリドア29の回動方向(円周方向)に沿って隣接して形成されており、3つの吹出開口部221、222、223を形成する第1、第2上ケース22a、22bの仕切り壁の先端部を、ロータリドア29の円周壁291が摺動するようになっている。
【0031】
3つの吹出開口部221、222、223は、本実施形態における開口部である。
【0032】
3つの吹出開口部221、222、223のうち、最も車両後方側に位置するフェイス吹出開口部221は、車室内の上方側(乗員頭部側)に向けて空気を吹出すフェイス吹出口(図示せず)に連通している。また、3つの吹出開口部221、222、223のうち車両前後方向の中間に位置するデフロスタ吹出開口部222は、車両フロントガラス内面に向けて空気を吹出すデフロスタ吹出口(図示せず)に連通している。
【0033】
3つの吹出開口部221、222、223のうち最も車両前方側に位置するフット吹出開口部223は、第1、第2上ケース22a、22bに一体に形成した上側フット空気通路224、および下ケース21に一体に形成した下側フット空気通路215を介して、フットダクト40に接続されている。そして、そのフットダクト40により空気を下ケース21の下方まで導き、フット吹出口40aから前席乗員足元に向けて空気を吹き出すようにしている。
【0034】
そして、ロータリドア29の回動位置に応じて、5つの吹出モードを選択することができるようになっている。具体的には、吹出モードとして、フェイス吹出開口部221のみを開口するフェイスモード、フェイス吹出開口部221とフット吹出開口部223の両方を略半開するバイレベルモード、フット吹出開口部223を全開しデフロスタ吹出開口部222を少量開口するフットモード、デフロスタ吹出開口部222およびフット開口部223の両方を略半開するフットデフモード、デフロスタ吹出開口部222のみを開口するデフロスタモードを選択できる。
【0035】
ヒータコア25は第1、第2上ケース22a、22b内で車両前方側に位置しており、ヒータコア25の側方(車両後方側)には、ヒータコア25をバイパスして空気を流す第1バイパス通路(熱交換器バイパス通路)225と、この第1バイパス通路225を囲む第1シール面226が形成されている。この第1バイパス通路225の部位には、第1バイパス通路225を通過する冷風量を調整する回動自在な板状の第1バイパスドア(風量調整ドア)30が設置されている。
【0036】
第1バイパス通路225は、本実施形態におけるバイパス通路であり、第1バイパスドア30は、本実施形態におけるバイパスドアである。
【0037】
この第1バイパスドア30は、一体に形成された回転軸301が第1、第2上ケース22a、22bに回動可能に支持されており、回転軸301には第1、第2上ケース22a、22bの外側でリンク機構50(図1〜3には図示せず、図4参照)が組み付けられている。そして、このリンク機構50はサーボモータ28に連結されている。
【0038】
また、ロータリドア29は第1、第2上ケース22a、22b内で車両前方側に位置しており、ロータリドア29の側方(車両後方側)で、かつ第1バイパス通路225の空気下流側(車両上方側)の部位には、フェイス吹出開口部221をバイパスしてフェイス吹出口に空気を流す第2バイパス通路(冷風バイパス通路)227と、この第2バイパス通路227を囲む第2シール面228が形成されている。この第2バイパス通路227の部位には、第2シール面228に接離して第2バイパス通路227を開閉する回動自在な板状の第2バイパスドア(冷風バイパスドア)31が設置されている。
【0039】
この第2バイパスドア31は、一体に形成された回転軸311が第1、第2上ケース22a、22bに回動可能に支持されており、回転軸311には第1、第2上ケース22a、22bの外側でリンク機構50(図4参照)が組み付けられている。そして、このリンク機構50はサーボモータ28に連結されている。つまり、本例では、温水弁27と第1、第2バイパスドア30、31は、吹出空気温度設定レバー3の操作位置に対応して、リンク機構50を介して、駆動手段である1つのサーボモータ28によって連動操作される。
【0040】
ここで、リンク機構50について簡単に説明する。図4に示すように、リンク機構50は、温水弁27の作動軸27aが接続された温水弁用レバー51、第1バイパスドア30の回転軸301が接続した第1バイパスドア用レバー52、および第2バイパスドア31の回転軸311が接続した第2バイパスドア用レバー53を備えている。
【0041】
3つのレバー51、52、53は、メインプレート54、中間プレート55および連結ロッド56、57を介して連結している。また、温水弁用レバー51にはサーボモータ28の回転出力軸28aも接続しており、サーボモータ28が駆動すると、駆動力が各構成51〜57を介して伝達され、温水弁27、第1バイパスドア30および第2バイパスドア31を、後に詳述するドア開度や流量特性を示すように作動するようになっている。
【0042】
なお、リンク機構50の温水弁用レバー51へのサーボモータ28回転出力軸の接続は、リンク機構50が、温水弁27、第1バイパスドア30および第2バイパスドア31を、最大冷房状態(最低温度状態)と最大暖房状態(最高温度状態)との略中央の状態に対応した位置としているときに行なわれている。
【0043】
上記の接続は、好ましくは、最大冷房状態側から30〜60%の状態に対応した位置で行なわれ、さらに好ましくは、最大冷房状態側から40〜50%の状態に対応した位置で行なわれる。
【0044】
なお、最大冷房状態と最大暖房状態との略中央の状態とは、図5および図6のグラフの横軸の略中央に対応している。
【0045】
次に、上記構成に基づき、本実施形態の作動を説明する。エアコンスイッチ(図示せず)を投入すると、内外気切替箱11から流入した空気は、送風機14によってスクロールケーシング17内を略水平方向に流れ、中間ダクト18へ流れる。そして、中間ダクト18内を流れて蒸発器23の下面へ流れた送風空気は、蒸発器23により冷却、除湿され、その後、ヒータコア25にて加熱され、ロータリドア29により選択された吹出開口部221〜223を通過して車室内へ吹き出される。
【0046】
図5、図6は本実施形態の温度調整作用を説明するもので、図5、図6の横軸はいずれも空調操作パネルに設けられた吹出空気温度設定レバー3の操作位置である。そして、温水弁27は、図5に示すように、吹出空気温度設定レバー3の最大冷房位置(最低温度位置)にて全閉し、最大暖房位置(最高温度位置)にて全開する。また、吹出空気温度設定レバー3を最大冷房位置から最大暖房位置に向かって操作すると、温水弁27の開度(開口面積)が増加して、温水弁27を通過する温水流量が図4に示すように増加する特性にしてある。
【0047】
図6は第1、第2バイパスドア30、31の開度特性であり、第1バイパスドア30は吹出空気温度設定レバー3の最大暖房位置では全閉状態となり、吹出空気温度設定レバー3を最大暖房位置から所定の第1中間位置Cに操作するまでは、第1バイパスドア30の全閉状態を保持する。吹出空気温度設定レバー3が第1中間位置Cに到達すると、第1バイパスドア30が開き始め、この第1中間位置Cから最大冷房側に吹出空気温度設定レバー3を操作すると、第1バイパスドア30の開度(第1バイバス通路225の開口面積)が略直線的に増加する。そして、吹出空気温度設定レバー3の最大冷房位置近傍にて第1バイパスドア30が全開する開度特性となっている。
【0048】
一方、第2バイパスドア31は吹出空気温度設定レバー3の最大暖房位置では全閉状態となり、吹出空気温度設定レバー3を最大暖房位置から所定の第2中間位置Dに操作するまでは、第2バイパスドア31の全閉状態を保持する。吹出空気温度設定レバー3が第2中間位置Dに到達すると、第2バイパスドア31が開き始め、この第2中間位置Dから最大冷房側に吹出空気温度設定レバー3を操作すると、第2バイパスドア31の開度(第2バイバス通路227の開口面積)が直線的にかつ急激に増加する。そして、吹出空気温度設定レバー3の最大冷房位置にて第2バイパスドア31が全開する開度特性となっている。
【0049】
従って、吹出空気温度設定レバー3の最大冷房位置では、温水弁27が全閉するとともに、両バイパスドア30、31が両バイパス通路225、227を全開する。そして、最大冷房時には、通常ロータリドア29がフェイス吹出開口部221を開口するフェイスモードが選定されるため、蒸発器23で冷却された冷風の一部は、ヒータコア25およびフェイス吹出開口部221を通過して車室内の乗員頭部側に向けて吹き出される。また、蒸発器23で冷却された冷風の残部は、第1、第2バイパス通路225、227を通過して車室内の乗員頭部側に向けて吹き出される。
【0050】
次に、吹出空気温度設定レバー3の最大暖房位置では、温水弁27が全開するとともに、両バイパスドア30、31が全閉して、送風空気の全量がヒータコア25を通過するので、暖房能力を最大限に発揮できる。
【0051】
そして、吹出空気温度設定レバー3を最大暖房位置から第1中間位置Cに操作する間は、第1バイパスドア30が全閉状態を保持するので、この間は温水弁27の流量調整作用のみによりヒータコア25の吹出温度を調整する。また、吹出空気温度設定レバー3を上記第1中間位置Cから最大冷房側へ向かって操作すると、第1バイパスドア30が開いて、第1バイパス通路225を冷風が通過する。従って、上記第1中間位置Cと最大冷房位置の間では、冷風がヒータコア25を通過した温風と混合して所望温度の空調風となる。
【0052】
すなわち、第1中間位置Cと最大冷房位置の間では、ヒータコア25への温水流量が図5の特性に従って温水弁27により調整されることに加えて、第1バイパスドア30の開度特性(図6)により第1バイパス通路225の冷風量が調整され、この温水流量調整と冷風量調整との組み合わせで吹出温度を調整する。従って、第1バイパスドア30は温度調整ドアとしての役割を果たしている。
【0053】
最大冷房状態から最大暖房状態の間において、通常、最大冷房側から0〜30%の範囲では、ロータリドア29がフェイス吹出開口部221を開口するフェイスモードが選択され、最大冷房側から60〜100%の範囲では、ロータリドア29がフット吹出開口部223を開口するフットモードが選択される場合が多い。
【0054】
これに対し、最大冷房側から30〜60%の範囲では、ロータリドア29がフェイス吹出開口部221とフット吹出開口部223を同時に開口するバイレベルモードが選択される場合が多い。バイレベルモードでは、主に冷風が車室内の乗員頭部側に向けて吹き出され、主に温風が車室内の乗員足元側に向けて吹き出される。このような吹出モードでは、車室内の乗員が吹き出される風の温度の変化(ばらつき)を感じやすい。
【0055】
本実施形態では、リンク機構50へのサーボモータ28回転出力軸の接続は、リンク機構50が、温水弁27、第1バイパスドア30および第2バイパスドア31を、最大冷房状態と最大暖房状態との略中央の状態に対応した位置としているときに行なわれている。すなわち、図5および図6において、横軸の略中央の状態で接続されており、好ましくは、最大冷房状態側から30〜60%の状態で接続され、さらに好ましくは、最大冷房状態側から40〜50%の状態で接続されている。
【0056】
したがって、バイレベルモードが選択されることの多い設定温度範囲では、サーボモータ28は、接続の基準位置から大きく離れることはないので、停止位置にばらつきを生じ難い。これにより、上記設定温度範囲では、温水弁27の流量特性および第1バイパスドア30、第2バイパスドア31のドア開度は極めて精度よく制御される。このようにして、温度設定状態が最大冷房状態と最大暖房状態との中間の状態において空調フィーリングを向上することができる。
【0057】
(他の実施形態)
上記一実施形態では、温水弁27と第1、第2バイパスドア30、31とをリンク機構50を介してサーボモータ28にて駆動し、吹出空気温度設定レバー3の操作位置に応じた電気信号に基づいてサーボモータ28を制御するようにしたが、温水弁27と第1、第2バイパスドア30、31とをリンク機構50や図示しない接続ケーブル等による連結機構により吹出空気温度設定レバー3に連結して、この吹出空気温度設定レバー3(本例における駆動手段)の操作により温水弁27と第1、第2バイパスドア30、31を機械的に連動させるものであってもよい。
【0058】
また、上記一実施形態では、温水弁27、第1バイパスドア30および第2バイパスドア31とサーボモータ28との接続は、リンク機構50を介して行なったが、リンク機構50に限定されるものではない。例えば、中間プレート55および連結ロッド57を省略し連結ロッド56を直接メインプレート54に接続したようなリンク機構であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における車両用空調装置の全体構成を示す正面図である。
【図2】図1の空調ユニットを図1の左側から見た側面図である。
【図3】図1の空調ユニットを図1の左側から見た側面断面図である。
【図4】リンク機構の概略構成図である。
【図5】温水弁の流量調整特性のグラフである。
【図6】第1、第2バイパスドアの開度特性のグラフである。
【符号の説明】
20 空調ケース
25 ヒータコア(暖房用熱交換器)
27 温水弁
28 サーボモータ(駆動手段)
30 第1バイパスドア(バイパスドア)
221 フェイス吹出開口部(開口部)
222 デフロスタ吹出開口部(開口部)
223 フット吹出開口部(開口部)
225 第1バイパス通路(バイパス通路)

Claims (3)

  1. 空調ケース(20)と、
    前記空調ケース(20)に設けられ、前記空調ケース(20)内を流れる空気を車室内に向けて吹き出す開口部(221、222、223)と、
    前記空調ケース(20)内の前記開口部(221、222、223)より上流側に設けられ、前記空調ケース(20)内を流れる空気を加熱する暖房用熱交換器(25)と、
    前記暖房用熱交換器(25)に循環する温水流量を調整する温水弁(27)と、
    前記空調ケース(20)内に設けられ、前記暖房用熱交換器(25)をバイパスして前記空気を流すバイパス通路(225)と、
    前記バイパス通路(225)を開閉するバイパスドア(30)と、
    前記開口部(221、222、223)から吹き出される空気の温度設定状態に応じて、前記温水弁(27)と前記バイパスドア(30)とを連動駆動する駆動手段(28)とを備える車両用空調装置において、
    前記温度設定状態が最低温度状態と最高温度状態との間の略中央の状態であるときに対応した位置を基準として、前記温水弁(27)および前記バイパスドア(30)と前記駆動手段(28)とが接続されていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記略中央の状態は、前記最低温度状態側から30〜60%の状態であることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記駆動手段(28)は、サーボモータ(28)であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101180041B1 (ko) * 2006-10-31 2012-09-05 한라공조주식회사 히터코어 및 상기 히터코어가 장착된 자동차용 공조장치

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