JP2004057965A - 付着物掻取り装置及び付着物掻取り方法 - Google Patents

付着物掻取り装置及び付着物掻取り方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、金属塩化物を製造する反応装置に係る部材において、該部材の付着物を除去することが可能な付着物掻取り装置及び付着物掻取り方法を提供する。
【解決手段】金属塩化物を製造する反応装置1に係る部材2の付着物5を除去する付着物掻取り装置Sであって、付着物5を掻き取る刃部を有するビット11と、このビット11に接続された駆動軸12と、この駆動軸12を回動可能にすると共に反応装置に係る部材2内を摺動させる駆動手段14と、反応装置1に係る部材2の外部に開口する開口部2aに取着されるゲートバルブ15及びシール機構17とを備え、ゲートバルブ15及びシール機構17を介して駆動軸12及びビット11は反応装置1に係る部材2内で進退可能とされる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、付着物掻取り装置及び付着物掻取り方法に係り、特に、金属塩化物を製造する反応装置に係る部材に付着した固形付着物を除去するための付着物掻取り装置及び付着物掻取り方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
四塩化チタンは、一般に、チタン鉱石であるルチルまたはイルメナイトとコークスを、1000℃近傍に加熱された塩化炉内で、塩素ガスと反応させることにより製造される。
【0003】
塩化炉ではチタン鉱石が塩素化され、四塩化チタンガスが発生する。この四塩化チタンガスには、通常、鉱石中の不純物に由来する種々の塩化物、細粒化した鉱石、コークス等が含まれており、このために粗四塩化チタンガスと称されている。
【0004】
粗四塩化チタンガスは、塩化炉から排出され、冷却装置を経て液状の四塩化チタンとされる。このとき、塩化炉から冷却装置に通じる移送導管において、粗四塩化チタンガス中に含まれる不純物が析出堆積して移送導管を閉塞するという問題があった。この堆積物を除去するために、従来では、定期的に人手により移送導管内を掃除するという方法で対応していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のように人手によって移送導管内の清掃作業を行うときは、炉頂の一部が開放されて行われるため、開口部より塩化炉内に大気が侵入し、生成された四塩化チタンガスが酸化されて、四塩化チタンの歩留まりが低下するという問題があった。
【0006】
また、清掃作業は、塩化炉内部を下流側で吸引減圧して行うが、移送導管が位置する塩化炉の頂部側では減圧度が低下するので、掻取り作業中に四塩化チタンガスの一部が外部に漏れ出してしまうことがあった。
【0007】
さらに、高温の移送導管内に、作業者が掃除棒を挿入して原料投入口を掃除するのでは、効率的に作業を進めることが困難であった。このため、人手によらないで、塩化炉移送導管内の付着を除去する装置及び方法の開発が望まれていた。
【0008】
本発明の目的は、金属塩化物を製造する反応装置に係る部材において、該部材の付着物を除去することが可能な付着物掻取り装置及び付着物掻取り方法を提供することにある。
より具体的には、本発明の目的は、四塩化チタンの製造において、チタン鉱石を塩素化して四塩化チタンを製造する塩化炉と、四塩化チタンの冷却装置とを連結する移送導管に付着した堆積物を、人手によらず除去することが可能な付着物掻取り装置及び付着物掻取り方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記した課題を解決すべく鋭意検討してきたところ、本発明で開示する反応装置に係る部材内で回転しつつ、直線方向に移動可能な掻取り刃を備えた付着物掻取り装置を用いることで、例えば塩化炉移送導管内の掃除を、人手によらず機械的に効率よくしかも安全に行い得ることを見いだし本発明を完成するに至った。
【0010】
また、上記付着物掻取り装置は、移送導管内において、800乃至900℃の高温に曝されるが、その稼動時間を短時間に制限することで、安価な材料を用いつつも強度低下や腐食の進行を抑えることができ実用に耐え得ることを見いだし、本発明が完成するに至った。
【0011】
塩化炉から四塩化チタンガスを排出する移送導管内に堆積した付着物を除去するためには、本発明の請求項1に係る付着物掻取り装置を使用すると良い。すなわち、本発明の請求項1に係る付着物掻取り装置は、金属塩化物を製造する反応装置に係る部材の付着物を除去する付着物掻取り装置であって、前記付着物を掻き取る刃部を有するビットと、該ビットに接続された駆動軸と、該駆動軸を回動可能にすると共に前記反応装置に係る部材内を摺動させる駆動手段と、前記反応装置に係る部材の外部に開口する開口部に取着されるゲートバルブ及びシール機構と、を備え、前記ゲートバルブ及びシール機構を介して前記駆動軸及びビットを前記反応装置に係る部材内で進退可能にした構成とされる。
【0012】
本発明の付着物掻取り装置によれば、反応装置に係る部材として、例えば、塩化炉と、塩化炉で生成された四塩化チタンガスの冷却装置とを連結する移送導管にビットを進入させ、ビットを回転させながら移送導管の内壁に付着した付着物を掻き取ることができる。
【0013】
なお、前記ゲートバルブと前記シール機構との間に、前記ビットが収納される収納室を設けた構成としても良い。
【0014】
さらに、前記ビットの刃部背面に、前記刃部の周縁部から前記駆動軸に向けて傾斜した傾斜辺を有するガイド板を設けた構成とすることにより、例えば塩化炉移送導管の付着物を掻き取る際に、駆動軸が移送導管から後退するとき、ガイド板が傾斜辺に沿って移送導管に摺動し、駆動軸を適正な方向に導くことが可能となる。また、駆動軸を移送導管内で後退させるときに、移送導管内に掻き取られた付着物が滞留している場合であっても、ガイド板で付着物を取り払い、通路を確保することが可能となる。
【0015】
また、刃部については、既存の形状のものを使用できるが、ビットに着脱可能に取着された構造としているので、刃部が損耗した際、容易に交換することが可能となる。
【0016】
さらに、前記駆動軸の周面に、付着物を掻取りまたは移送可能な羽根部を設けた構成としても良い。
【0017】
本発明の請求項7に係る付着物掻取り方法は、金属塩化物を製造する反応装置に係る部材の付着物を除去する付着物掻取り方法であって、前記反応装置に係る部材の開口部に取着されたゲートバルブを開とし、該ゲートバルブに向けて駆動軸に取着されたビットを前進させ、同時に前記駆動軸を回動させて前記ビットにより前記反応装置に係る部材内の付着物を掻取り、前記ビットが所定位置まで前進したところで前記ビットを後退させ、前記ビットが前記ゲートバルブを通過した後で前記ゲートバルブを閉とすることを特徴とする。反応装置に係る部材とは、例えば、塩化炉と、塩化炉で生成された四塩化チタンガスの冷却装置とを連結する移送導管である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
【0019】
図1乃至図6は本発明に係る付着物掻取り装置の実施例を示すものであり、図1は本発明の付着物掻取り装置により移送導管内の付着物を除去する構成を示す説明図、図2は図1に示す付着物掻取り装置の要部説明図、図3は図1の構成で使用されるビット,ビット収納部,グランドシール,ゲートバルブを示す斜視図、図4は図1の構成で使用されるビットを先端部側から見た説明図、図5は図1の構成で使用されるビットを後ろ側から見た説明図、図6は付着物掻取り装置による付着物の除去工程を示すフローチャートである。
【0020】
本例では、反応装置に係る部材として、塩化炉1で生成された四塩化チタンガスを冷却装置4へ排出する移送導管2を例にして説明する。なお、反応装置に係る部材は本例の移送導管2に限らず、冷却装置よりも下流に位置する移送導管や、塩化炉への原料投入口または排出口、さらには反応装置自体も含まれるものである。
【0021】
本例の付着物掻取り装置Sは、塩化炉1の四塩化チタンガスを冷却装置4へ排出する移送導管2に、ビット11を回転させながら移動させて、付着物を取り除くものである。図1に示す実施例では、付着物掻取り装置Sは、傾斜方向の移送導管2の開口部2aに配設されている。
【0022】
付着物掻取り装置Sは、ビット11と、駆動軸12と、ビット11及び駆動軸12を保持するフレーム13と、駆動手段14と、ゲートバルブ15と、ビット収納部16と、シール機構としてのグランドシール17と、を備えて構成されている。
【0023】
ビット11は、クロムモリブデン等の合金鋼からなり、損耗した場合には新品と交換可能とされている。ビット11は掻取り刃11aを備え、例えば先端部から放射状に拡開するドリル刃状のものを使用する。ビット11には、図4及び図5に示すようにフレーム11bが設けられている。
【0024】
フレーム11bには駆動軸12が連結される。フレーム11bは中空部を備えており、駆動軸12が係合されたとき、駆動軸12の中空部12aに連通するように構成されている。また、フレーム11bには、駆動軸12の中空部12aに連通し、ビット11の先端側に向けて開口する孔11cが設けられている。
【0025】
この孔11cからは、図示しない不活性ガスの供給源より送出され、駆動軸12の中空部12aを通って、ビット11まで送られてきた不活性ガスが噴出される。不活性ガスにより、高温の移送導管2内で熱せられたビット11を冷却することが可能となる。また、本例の付着物掻取り装置Sでは、シール機構により移送導管2と外部との気密性が保たれているが、不活性ガスを供給することにより、不活性ガスがガスシールとして機能し、移送導管2からの四塩化チタンガスの漏れをより確実に防止することが可能となる。
【0026】
不活性ガスの供給源は、例えば、付着物掻取り装置Sとは別の場所に配設され、チューブを介して駆動軸12に連結され、駆動軸12の中空部12aに、窒素ガス等の不活性ガスを供給するように構成されている。
【0027】
ビット11の背面側には、複数枚のガイド板11dが設けられている。ガイド板11dは、駆動軸12側から放射状に設けられ、駆動軸12側からビット11の先端側へ向けて傾斜する傾斜辺を備えて形成されている。
【0028】
ガイド板11dが設けられていることにより、ビット11を移送導管2内で後退させるときに、ガイド板11dが傾斜辺に沿って移送導管2に摺動し、駆動軸12を適正な方向に導くことが可能となる。また、移送導管2内に掻き取られた付着物5が滞留している場合であっても、ガイド板11dで付着物5を取り払うことができる。このようにして、ビット11が後退する通路を確保することができ、移送導管2内においてビット11をスムーズに後退させることが可能となる。なお、ガイド板11dで取り払われた付着物5は、塩化炉1に対して鉛直に設けられた移送導管3に向けて落下される。
【0029】
駆動軸12は、SUSなどによる鋼基材からなり、中空部12aを備えた中空棒として形成されている。駆動軸12の端部には図示しない係合部が設けられ、ビット11に係合されている。駆動軸12は、後述する駆動部14により回動及び摺動可能に駆動される。
【0030】
ビット11及び駆動軸12は、フレーム13に保持されている。駆動軸12は、フレーム13に設けられた保持部13fにおいて摺動可能に保持される。フレーム13には脚部13aが設けられており、この脚部13aが設置面と付着物掻取り装置Sとの間に介在し、付着物掻取り装置Sを支持する。脚部13aは形鋼から形成され、フレーム13に所定間隔をおいて複数設けられている。なお、図1に示すように、設置面と脚部13aとの間に支持構造18を介在させた構成としても良い。
【0031】
脚部13aは、高さの微調整ができるように構成されている。脚部13aの高さを調整することにより、付着物掻取り装置Sを、最適な角度で設置することができる。本例では、駆動軸12の傾斜角度が、移送導管2の傾斜角度と同一の角度となるように付着物掻取り装置Sを設置している。なお、脚部13aの高さを微調整可能にすると好適である。
【0032】
フレーム13には、駆動軸12を回動可能にすると共に、移送導管2内を摺動させる駆動手段14が配設されている。駆動手段14は、駆動軸12を回動させるための第1の駆動部14aと、駆動軸12を移送導管2内で前進及び後退させる第2の駆動部14bとから構成されている。
【0033】
第1の駆動部14aは、モータ及び減速機を備えて構成されている。モータとしては、電動モータや油圧モータが使用される。回転中のビットはゲートバルブなどが破損しないよう、第1の駆動部14aは、ビット11が移送導管2内にいるときに駆動され、ビット11が移送導管2内にいないとき、すなわち、ビット11がゲートバルブ15やビット収納部16に位置しているときには、駆動が停止されるように構成することも可能である。
【0034】
このため、例えば、フレーム13に図示しないリミットスイッチを装着しておき、ビット11がゲートバルブ15またはビット収納部16内に位置したとき、リミットスイッチが作動して、リミットスイッチからの信号を受けて、第1の駆動部14aの駆動が停止される構成とすると良い。
【0035】
第2の駆動部14bとしては、例えば油圧シリンダが使用される。油圧シリンダのピストンロッドは、ブラケットを介して駆動軸12に接続される。このとき、駆動軸12は回動可能にピストンロッドに接続される。ピストンロッドが進退することにより、駆動軸12は、移送導管2に向けて進出或いは後退する。なお、油圧シリンダではなく、エアシリンダ等、他の駆動機構を用いても良い。
【0036】
なお、第2の駆動部14bとしてウィンチを使用し、ウィンチを駆動軸12の端部に配設し、掻取り作業の進行に合わせてワイヤを繰り出し、付着物掻取り装置Sを自重で掘進させる構成としても良い。
【0037】
さらにまた、フレーム13に沿って移動可能なキャレッジを設け、このキャレッジに駆動軸12を配設した構成としても良い。この場合、例えば、フレーム13にチェーンを張り渡し、キャレッジには前記チェーンに噛み合わされたスプロケットを設ける。そして、第2の駆動部14bとして回転モータを使用し、回転モータでスプロケットを回転させることにより、駆動軸12をフレーム13に沿って移動させることができる。
【0038】
本例の付着物掻取り装置Sは、ゲートバルブ15を移送導管2の開口部2aに取り付けることにより設置されている。ゲートバルブ15は、外部からの空気が移送導管2内へ入り込まないように、また移送導管内のガスが外部に漏れないように、メタルシールによる構造が採用されている。ゲートバルブ15として、油圧シリンダ等の駆動手段15bにより上下方向にスライドされて、開口部を開口または遮蔽するシャッター15aを使用する。なお、シャッター15aのスライド方向は左右方向であっても良い。或いは、ゲートバルブ15として、ロータリーバルブ、ボールバルブ等他のものを使用しても良い。
【0039】
ゲートバルブ15の素材としては、耐摩耗性に優れたSUSなどによる鋼基材が使用される。ゲートバルブ15は、スイッチ投入や、ビット11の位置情報等により自動的に開閉される。なお、ゲートバルブ15を手動で開閉可能な構成としても良い。
【0040】
ゲートバルブ15に隣接した位置には、掻取り作業を行っていないときにビット11を収納するためのビット収納部16が設けられている。ビット収納部16は、連結部材16aを介して、フレーム13に連結されている。
【0041】
連結部材16aには、駆動軸12のガイド部16bが設けられている。ガイド部16bは駆動軸12を摺動可能に保持し、適正な方向にガイドするように構成されている。ガイド部16bを設けることにより、保持部13fと合わせて駆動軸12を二箇所で保持することができ、掻取り作業中に駆動軸12にアンバランスが生じた場合などでも、駆動軸12が変位した方向に進行するのを確実に防止することが可能となる。
【0042】
なお、ビット収納部16の内部をエアーブロー可能として、移送導管2内に挿入されて付着物5を掃除した後のビット11を冷却する構成としても良い。この場合、ビット収納部16には、エアーの導入口と、排出エアーの排出口とが設けられる。或いは、ビット収納部16にビット11が収納されたとき、ビット11の孔11cから不活性ガスを噴出させ、ビット11の冷却を行うようにしても良い。この場合は、ビット収納部16にはガス排出口のみを設ければ良い。
【0043】
さらに、ビット収納部16に隣接した位置には、グランドシール17が設けられている。グランドシール17は、移送導管2と外部との気密性を保つためのものであり、スタフィングボックス内に、複数のグランドパッキンが内装された構成とされている。駆動軸12はグランドパッキンに摺動可能に係合される。グランドパッキンは駆動軸12に密着し、これにより移送導管2の気密性が保持される。
【0044】
このグランドシール17により、塩化炉内部が加圧状態でも減圧状態でも掻取り作業を行わせることができる。
【0045】
次に、本例の付着物掻取り装置Sを使用して、移送導管2の付着物を除去する動作について、図6のフローチャートに従って説明する。本例の付着物掻取り装置Sは、自動制御または手動制御により作動される。自動制御の場合は、例えばシーケンス制御により作動される。
【0046】
先ず、スイッチが投入されると(ステップS1)、ゲートバルブ15が閉から開とされる(ステップS2)。次に、第2の駆動部14bを稼動させて、ビット11及び駆動軸12を、移送導管2内に向けて前進させる(ステップS3)。
【0047】
ビット11がゲートバルブ15を通過すると、リミットスイッチが作動して、第1の駆動部14aが稼動して駆動軸12が回転し、これに伴い、ビット11も回転する(ステップS4)。
【0048】
そして、ビット11の掻取り刃11aが移送導管2内を通過する間に、移送導管2内に成長した付着物5が除去される。このとき、ビット11の孔11cから不活性ガスが噴出される(ステップS5)。なお、付着物5の除去を行うとき、第1の駆動部14aを調整して、回転数や回転方向を制御しても良い。
【0049】
掻取り刃11aが付着物5を除去しながら前進し、付着物5は冷却装置4側に排出される。なお、排出された付着物5は、その後、冷却装置4において不純物として排出される。ビット11が冷却装置4の手前位置まで達すると、第1の駆動部14aによる駆動軸12の回転はそのままで、第2の駆動部14bの動作が切り換えられ、ビット11,駆動軸12は、移送導管2から後退する方向に移動される(ステップS6)。
【0050】
ビット11がゲートバルブ15の手前位置まで達したら、第1の駆動部14aの動作が停止する(ステップS7)。ビット11及び駆動軸12は、ゲートバルブ15を通過し、ビット11がビット収納部16に到達するまで後退する(ステップS8)。そして、第2の駆動部14bの動作が停止し(ステップS9)、ゲートバルブが閉止される(ステップS10)。その後、ビット収納部16にエアーまたはガスを供給してビット11を冷却する場合、ビット11の冷却は、ビット11が室温に下がるまで継続される。
【0051】
なお、上記工程において、ゲートバルブ15の開閉、ビット11及び駆動軸12の動作開始、ビット11及び駆動軸12の動作停止、不活性ガスの導入等の操作について、手動によりスイッチを切り替えて行うようにしても良い。
【0052】
また、上記工程では、ビット11がゲートバルブ15やビット収納部16に位置しているときに回転駆動されないように構成されているが、ビット11が前進または後退するときに、同時に回転駆動される構成であっても良いことは勿論である。
【0053】
図7は、他の形状の駆動軸12を示す説明図である。図示されているように、駆動軸12の表面に、スパイラル状のフィン12bを装着した構成としても良い。このように、駆動軸12にフィン12bを設けることにより、フィン12bで付着物5の掻取りを行うことができる。また、ビット11及び駆動軸12を後退させるとき、このフィン12bにより、移送導管2内に滞留している付着物5を取り除くことができる。
【0054】
なお、図8に示すように、本例の付着物掻取り装置Sを、鉛直方向の移送導管3に適用した構成としても良い。また、付着物掻取り装置Sを傾斜方向の移送導管2と、鉛直方向の移送導管3の両方に設置しても良い。付着物掻取り装置Sを傾斜方向の移送導管2と、鉛直方向の移送導管3に設置する場合は、それぞれの付着物掻取り装置Sが干渉しないように、交互に作動されるように制御を行う。
【0055】
図9は、付着物掻取り装置の他の構成を示す説明図である。図中において、前記各実施例と同様部材には同一符号を付して、その説明を省略する。図9に示す付着物掻取り装置には、前記実施例で示したビット収納部16が設けられておらず、ゲートバルブ15内に、ビット11を収納するスペース15cが設けられている。
【0056】
なお、符号15dは、ゲートバルブ15を手動で開閉可能とするハンドルである。このように、ゲートバルブ15にハンドル15dを設け、ハンドル15dを回動することにより、ゲートバルブ15のシャッター15aを開閉可能な構成としても良い
【0057】
(具体的実施例)
四塩化チタンを生産する塩化炉の移送導管に、本発明の付着物掻取り装置を装着して、移送導管の掃除を1回/日、稼動時間2〜3分間で定期的に数ヶ月に亘り行った。移送導管の付着物が除去され、また、各装置に異常は認められなかった。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、本発明の付着物掻取り装置を用いることにより、塩化炉で発生した四塩化チタンガスを排出する移送導管に付着した付着物の除去作業が自動化され、効率的に付着物の除去を行うことが可能となる。
【0059】
また、上記付着物掻取り装置において、移送導管内で掻取り作業を行うビット及び駆動軸は高温に曝されるが、機械化によりその時間を短時間に制限することができ、安価な材料を用いつつも強度低下や腐食の進行が抑えられ、実用上高い効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の付着物掻取り装置により移送導管内の付着物を除去する構成を示す説明図である。
【図2】図1に示す付着物掻取り装置の要部説明図である。
【図3】図1の構成で使用されるドリルビット,ビット収納部,グランドシール,ゲートバルブを示す斜視図である。
【図4】図1の構成で使用されるドリルビットを先端部側から見た説明図である。
【図5】図1の構成で使用されるドリルビットを後ろ側から見た説明図である。
【図6】付着物掻取り装置による付着物の除去工程を示すフローチャートである。
【図7】他の構成の駆動軸を示す説明図である。
【図8】本発明の付着物掻取り装置を鉛直方向で使用した状態を示す説明図である。
【図9】他の構成の付着物掻取り装置を示す説明図である。
【符号の説明】
1 塩化炉
2 傾斜方向の移送導管
3 鉛直方向の移送導管
4 四塩化チタンガスの冷却装置
5 付着物
11 ビット
11a 掻取り刃
11b フレーム
11c 孔
11d ガイド板
12 駆動軸
12a 中空部
12b フィン
13 フレーム
13a 脚部
14 駆動部
14a 第1の駆動部
14b 第2の駆動部
15 ゲートバルブ
15a シャッター
15b 駆動手段
16 ビット収納部
16a 連結部材
16b ガイド部
17 グランドシール
18 支持構造
S 付着物掻取り装置

Claims (8)

  1. 金属塩化物を製造する反応装置に係る部材の付着物を除去する付着物掻取り装置であって、
    前記付着物を掻き取る刃部を有するビットと、
    該ビットに接続された駆動軸と、
    該駆動軸を回動可能にすると共に前記反応装置に係る部材内を摺動させる駆動手段と、
    前記反応装置に係る部材の外部に開口する開口部に取着されるゲートバルブ及びシール機構と、を備え、
    前記ゲートバルブ及びシール機構を介して前記駆動軸及びビットを前記反応装置に係る部材内で進退可能にしたことを特徴とする付着物掻取り装置。
  2. 前記ゲートバルブと前記シール機構との間には、前記ビットが収納される収納室が設けられたことを特徴とする請求項1記載の付着物掻取り装置。
  3. 前記ビットの刃部背面には、前記刃部の周縁部から前記駆動軸に向けて傾斜した傾斜辺を有するガイド板が設けられたことを特徴とする請求項1記載の付着物掻取り装置。
  4. 前記刃部は前記ビットに着脱可能に取着されたことを特徴とする請求項1記載の付着物掻取り装置。
  5. 前記駆動軸の周面には付着物を掻取りまたは移送可能な羽根部が形成されたことを特徴とする請求項1記載の付着物掻取り装置。
  6. 前記反応装置に係る部材は、塩化炉と、該塩化炉で生成された四塩化チタンガスの冷却装置とを連結する移送導管であることを特徴とする請求項1記載の付着物掻取り装置。
  7. 金属塩化物を製造する反応装置に係る部材の付着物を除去する付着物掻取り方法であって、
    前記反応装置に係る部材の開口部に取着されたゲートバルブを開とし、該ゲートバルブに向けて駆動軸に取着されたビットを前進させ、同時に前記駆動軸を回動させて前記ビットにより前記反応装置に係る部材内の付着物を掻取り、前記ビットが所定位置まで前進したところで前記ビットを後退させ、前記ビットが前記ゲートバルブを通過した後で前記ゲートバルブを閉とすることを特徴とする付着物掻取り方法。
  8. 前記反応装置に係る部材は、塩化炉と、該塩化炉で生成された四塩化チタンガスの冷却装置とを連結する移送導管であることを特徴とする請求項7記載の付着物掻取り方法。
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