JP2004057595A - 特に成形性に優れたカーペット - Google Patents

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Abstract

【課題】成形性の良好なカーペットを提供する。
【解決手段】このカーペットは、一次基布と、一次基布の表面に植設されたパイルと、一次基布の裏面に接合された不織ウェブ層とよりなる。不織ウェブ層を構成する短繊維は、一次基布を構成する繊維及びパイルを構成する繊維と絡み合うと共に、各短繊維相互間も絡み合っている。そして、不織ウェブ層の目付は200〜1000g/mである。また、不織ウェブ層を構成する短繊維の質量平均繊度は3.3dTex以下である。さらに、不織ウェブ層中には、芯成分がポリエチレンテレフタレートで、鞘成分が該芯成分よりも30℃以上低い融点を持つ熱可塑性高分子重合体からなる芯鞘型複合短繊維が、少なくとも20質量%以上含まれている。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に成形性に優れたカーペットに関し、成形用カーペットとして用いるのに好適なカーペットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、一次基布にループパイルやカットパイルなどのパイルを植設してなるカーペットは、その裏面に、天然ゴムや弾性ポリエチレンなどの樹脂シートからなるバッキング層が設けられている。このバッキング層は、一次基布及び一次基布の裏面に存在するパイルの根元と強固に接合されており、パイルが抜け落ちるのを防止するためのものである。バッキング層と一次基布の裏面とを強固に接合させるためには、接着剤で樹脂シートを貼合する方法や、液状樹脂を直接一次基布の裏面に塗布して、乾燥又は固化させて、液状樹脂をそのまま樹脂シートにする方法がある。
【0003】
しかし、バッキング層が、樹脂シートで構成されていると、カーペットを廃棄する際に、環境に悪影響を与えるということがあった。このため、バッキング層として樹脂シートを使用しないものが提案されている(特開2001−115372)。このカーペットは、一次基布の裏面に短繊維群で構成された不織ウェブを積層し、不織ウェブ側から高圧水柱流を施し、短繊維群と一次基布及びパイルの構成繊維とを絡合させ、不織ウェブをバッキング層とするものである。このようにして得られたカーペットは、一次基布と、一次基布の表面に植設されたパイルと、一次基布の裏面に接合されたバッキング層である不織ウェブ層とよりなり、不織ウェブ層を構成する短繊維は、一次基布を構成する繊維及びパイルを構成する繊維と絡み合うと共に、各短繊維相互間も絡み合っているものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特開2001−115372に記載されたカーペットは、樹脂シートを使用しないため、廃棄の際に環境に悪影響を与えず、好ましいものである。しかしながら、特開2001−115372には、このようなカーペットに更に良好な成形性を付与する手段が開示されていない。また、不織ウェブ層中の短繊維とパイルの構成繊維とを、更に強固に絡合させ、パイルの構成繊維の脱落を防止する手段が開示されていない。本発明は、特開2001−115372記載のカーペットに、良好な成形性を与えると共に、パイルの構成繊維の脱落を更に防止しようというものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、一次基布と、該一次基布の表面に植設されたパイルと、該一次基布の裏面に接合された不織ウェブ層とよりなり、該不織ウェブ層を構成する短繊維は、該一次基布を構成する繊維及び該パイルを構成する繊維と絡み合うと共に、各短繊維相互間も絡み合っているカーペットにおいて、前記不織ウェブ層の目付が200〜1000g/mであり、前記不織ウェブ層を構成する短繊維の質量平均繊度が3.3dTex以下であり、且つ、前記不織ウェブ層中には、芯成分がポリエチレンテレフタレートで、鞘成分が該芯成分よりも30℃以上低い融点を持つ熱可塑性高分子重合体からなる芯鞘型複合短繊維が、少なくとも20質量%以上含まれていることを特徴とする成形性に優れたカーペットに関するものである。
【0006】
本発明で使用する一次基布としては、繊維製のものであれば、どのようなものでも用いられる。例えば、長繊維又は短繊維を集積してなる不織布、長繊維又は短繊維よりなる糸条で編織されてなる布帛、フラットヤーンで編織されてなる布状物などが用いられる。
【0007】
一次基布の表面には、パイルが植設されている。パイルは、ループパイルでもカットパイルでもよい。パイルは、一次基布表面に、従来公知の方法でパイル糸(タフト糸とも言う。)をタフティングすればよい。これによって、一次基布の表面に毛先の長いパイルが植設されるのである。一次基布の裏面には、パイルの根元の部分が存在し、パイルが一次基布に固定されるのである。パイル糸としては、ポリアミド糸,ポリエステル糸,アクリル糸,ポリプロピレン糸などが用いられる。
【0008】
一次基布の裏面には、不織ウェブ層が接合されている。不織ウェブ層と一次基布との接合状態は、以下のとおりである。すなわち、不織ウェブ層を構成する短繊維と、一次基布を構成する繊維(長繊維、短繊維又はフラットヤーンなど)とが絡み合うことによって、強固に接合されている。また、不織ウェブ層の短繊維は、一次基布を構成する繊維だけではなく、パイルを構成する繊維(ポリアミド繊維,ポリエステル繊維,アクリル繊維,ポリプロピレン繊維など)、特に一次基布の裏面に存在するパイルの根元を構成する繊維とも絡み合っている。更に、不織ウェブ層の短繊維相互間も絡み合っている。この絡み合いにより、不織ウェブ層表面からの短繊維の脱落が防止しうるのである。不織ウェブ層の短繊維と一次基布などを構成する繊維との絡み合い、及び不織ウェブ層の短繊維相互間の絡み合いは、繊維相互間を絡み合わせる手段である、高圧水柱流処理やニードルパンチ処理などで行うことができる。本発明においては、高圧水柱流処理が最適である。
【0009】
不織ウェブ層を構成する繊維としては、短繊維が用いられる。短繊維は自由端を有するため、一次基布などを構成する繊維との絡み合いが良好となる。不織ウェブ層中の短繊維の質量平均繊度は、3.3dTex以下であるのが好ましい。すなわち、短繊維は細い方が、他の繊維と絡みやすくなるので、好ましいのである。したがって、質量平均繊度が3.3dTexを超えて太くなると、パイルの構成繊維と短繊維との絡合が弱くなり、パイルの構成繊維が脱落しやすくなるので、好ましくない。また、短繊維の繊維長は10〜100mm程度でよい。短繊維の素材としては、ポリエステル,ポリアミド,ポリオレフィンなどの従来公知のどのようなものでも用いることができる。
【0010】
不織ウェブ層中には、芯鞘型複合短繊維が少なくとも20質量%以上含まれている必要がある。芯鞘型複合短繊維の含有量が20質量%未満であると、カーペットに良好な成形性を与えにくくなり、好ましくない。つまり、芯鞘型複合短繊維は、カーペットに良好な成形性を与えるためのものである。本発明で用いる芯鞘型複合短繊維は、芯成分がポリエチレンテレフタレートで、鞘成分が芯成分よりも30℃以上低い融点を持つ熱可塑性高分子重合体からなるものである。ここで、鞘成分が融点を持たない場合は、鞘成分の軟化点を融点とする。そして、このような芯鞘型複合短繊維は、芯成分よりも融点が所定温度以上低い鞘成分によって、良好な成形性が発揮される。すなわち、加熱成形時においては鞘成分が軟化又は溶融した状態で、その形状が変化し、加熱成形後の冷却によって、その状態で鞘成分が硬化するため、所定の形状に成形され、ある程度の剛性を有するものが得やすくなるのである。また、芯成分は加熱成形時においても軟化又は溶融しにくく、当初の繊維状態を維持しているため、成形後の不織ウェブ層が剛直になりすぎるのを防止しうる。また、鞘成分が軟化又は溶融することにより、接着剤としても機能し、パイルの構成繊維を脱落しにくくする。
【0011】
鞘成分としては、たとえば、共重合ポリエステルやポリエチレンが用いられる。共重合ポリエステルを用いたときは、加熱成形後において硬く保型性の良好なカーペットが得られる。また、ポリエチレンを用いたときは、芯鞘型複合短繊維の曲げ剛性が低いため、短繊維相互間及び短繊維とパイルなどの構成繊維とをより高度に交絡させることができ、好ましいものである。さらに、不織ウェブ層面に散布される、接着剤であるポリエチレンパウダーとの親和性が良好で、カーペットをポリエチレンパウダーで床面に接着する際、接着力が高くなるので好ましい。
【0012】
不織ウェブ層の目付は、200〜1000g/mである。目付が200g/m未満であると、短繊維量が少なすぎて、一次基布などを構成する繊維との絡み合いが不十分になり、パイルの抜け落ちが生じるので、好ましくない。また、目付が1000g/mを超えると、カーペットが高価になるので、好ましくない。
【0013】
また、本発明に係るカーペットにおいて、前述した不織ウェブ層の裏面に、剛性を付与するためや、吸音性を向上させるために、単糸繊度の大きい繊維からなる繊維ウェブ層を積層してもよい。繊維ウェブ層中の繊維の繊度は11dTex以上が好ましく、また、成形性のために2〜6dTex程度の芯鞘型複合繊維を混合してもよい。不織ウェブ層と繊維ウェブ層との積層方法としては、各層中の各繊維相互間を交絡することにより、積層一体化させるのが好ましい。
【0014】
本発明に係るカーペットは、基本的には、特開2001−115372に記載された方法で容易に得ることができる。すなわち、一次基布を準備し、パイル糸を用いてタフティングなどを行い、パイルを植設する。パイルが植設された一次基布の裏面(毛先の長いパイルが存在しない面で、パイルの根元が存在している面)に、不織ウェブ層を積層する。この不織ウェブ層は、積層段階では、短繊維相互間があまり絡み合っていないか、又は軽く絡み合っているものである。その後、不織ウェブ層側から高圧水柱流を施す。高圧水柱流は、一般的に孔径0.05〜2.0mm程度の噴射ノズルを用いて、2〜40MPa程度の水圧で水を噴射させれば得ることができる。この高圧水柱流を、不織ウェブ層側から全面に施すと、不織ウェブ層中の短繊維に運動エネルギーが与えられ、短繊維と一次基布を構成する繊維とが絡み合うのである。また、短繊維とパイルの根元を構成する繊維とが絡み合うのである。更に、短繊維相互間も絡み合って、不織ウェブ層が一次基布裏面に接合されるのである。
【0015】
以上のような本発明に係るカーペットは、自動車用カーペットや住居用カーペットなどの各種用途に用いられる。そして、最終的には、自動車などの床面の形状に沿うように、所定の形状に加熱成形された成形カーペットとするのが、一般的である。もちろん、加熱成形せずに、平面形状のままカーペットして使用することもできる。
【0016】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。本発明は、カーペットのバッキング層である不織ウェブ層中に特定の短繊維を用いたので、成形性に優れ、且つパイルの脱落を有効に防止しえたものとして解釈されるべきである。
【0017】
実施例1
〔一次基布の準備〕
融点260℃で相対粘度1.38のポリエチレンテレフタレートを用い、複合溶融紡糸を行い、繊度3.8dTexの長繊維を得た。そして、この長繊維を集積した後、ニードルパンチを施して、長繊維相互間を三次元的に交絡させ、目付100g/mの不織布よりなる一次基布を得た。
【0018】
〔パイルの植設〕
繊維長76mmで繊度4.4dTexのポリエステル短繊維で構成された紡績糸を用いて、ゲージ8本/インチ、ステッチ8本/インチ、カットパイル長6mmの条件で、一次基布にタフティングを行い、一次基布にカットパイルを植設した。
【0019】
〔不織ウェブ層の接合〕
カットパイルが植設された一次基布の裏面(毛先の長いカットパイルの存在しない面)に、繊維長51mmで繊度1.4dTexのポリエチレンテレフタレート短繊維(融点260℃で相対粘度1.38のポリエステルを使用)60質量%と、芯成分が融点260℃で相対粘度1.38のポリエチレンテレフタレートで、鞘成分が融点130℃の高密度ポリエチレンからなる芯鞘型複合短繊維(繊維長51mm、繊度2.2dTex)40質量%とが混綿されてなるカードウェブ層(目付450g/m、短繊維の質量平均繊度1.7dTex)を積層した。そして、この積層体を、50メッシュで形成されたコンベア上に、カットパイル面がコンベアに接するようにして載置した。コンベアの移送速度5m/分とし、カードウェブ層側から全面に亙って、高圧水柱流を施した。高圧水柱流は、孔径0.1mmの噴射ノズルから40MPaの圧力で、水を噴出して得られたものである。なお、噴射ノズルと繊維ウェブ層との距離は50mmとした。そして、高圧水柱流を施した後、乾燥機にて水を蒸発・乾燥し、カーペットを得た。
【0020】
実施例2
一次基布の準備及びパイルの植設は、実施例1と同様にして行った。不織ウェブ層の接合は、カードウェブ層として実施例1で使用したものに代えて、以下のものを使用した他は、実施例1と同様にして、カーペットを得た。カードウェブ層は、目付が300g/mで、短繊維の質量平均繊度が1.9dTexであって、繊維長51mmで繊度1.4dTexのポリエチレンテレフタレート短繊維(融点260℃で相対粘度1.38のポリエステルを使用)40質量%と、芯成分が融点260℃で相対粘度1.38のポリエチレンテレフタレートで、鞘成分が軟化点110℃の共重合ポリエステルからなる芯鞘型複合短繊維(ユニチカファイバー株式会社製、品番「4080」、繊維長51mm、繊度2.2dTex)60質量%とが混綿されてなるものである。
【0021】
なお、実施例2で用いた芯鞘型複合短繊維の鞘成分の軟化点は、以下の方法で測定したものである。すなわち、ホットステージ付顕微鏡下で、スライドガラス上に芯鞘型複合短繊維(10mm±2mm)3本を交差させて、三角形を形どるように置き、その上にカバーガラスを置く。スタート温度を50℃とし、昇温速度2℃/分にて昇温しながら短繊維の形状を観察し、短繊維の交差点が丸くなり始めた時点の温度を目視にて確認する。この方法を6回行い、確認した温度の平均値を軟化点とした。
【0022】
実施例3
一次基布の準備及びパイルの植設は、実施例1と同様にして行った。不織ウェブ層の接合は、カードウェブ層として実施例1で使用したものに代えて、以下のものを使用した他は、実施例1と同様にして、カーペットを得た。カードウェブ層は、目付が700g/mで、短繊維の質量平均繊度が1.6dTexであって、繊維長51mmで繊度1.4dTexのポリエチレンテレフタレート短繊維(融点260℃で相対粘度1.38のポリエステルを使用)70質量%と、芯成分が融点260℃で相対粘度1.38のポリエチレンテレフタレートで、鞘成分が融点130℃の高密度ポリエチレンからなる芯鞘型複合短繊維(繊維長51mm、繊度2.2dTex)30質量%とが混綿されてなるものである。
【0023】
比較例1
一次基布の準備及びパイルの植設は、実施例1と同様にして行った。不織ウェブ層の接合は、カードウェブ層として実施例1で使用したものに代えて、以下のものを使用した他は、実施例1と同様にして、カーペットを得た。カードウェブ層は、目付が150g/mで、短繊維の質量平均繊度が1.9dTexであって、繊維長51mmで繊度1.4dTexのポリエチレンテレフタレート短繊維(融点260℃で相対粘度1.38のポリエステルを使用)40質量%と、芯成分が融点260℃で相対粘度1.38のポリエチレンテレフタレートで、鞘成分が融点130℃の高密度ポリエチレンからなる芯鞘型複合短繊維(繊維長51mm、繊度2.2dTex)60質量%とが混綿されてなるものである。
【0024】
比較例2
一次基布の準備及びパイルの植設は、実施例1と同様にして行った。不織ウェブ層の接合は、カードウェブ層として実施例1で使用したものに代えて、以下のものを使用した他は、実施例1と同様にして、カーペットを得た。カードウェブ層は、目付が450g/mで、短繊維の質量平均繊度が6.2dTexであって、繊維長51mmで繊度1.4dTexのポリエチレンテレフタレート短繊維(融点260℃で相対粘度1.38のポリエステルを使用)15質量%と、繊維長51mmで繊度14dTexの中空ポリエチレンテレフタレート短繊維(融点260℃で相対粘度1.38のポリエステルを使用)35質量%と、芯成分が融点260℃で相対粘度1.38のポリエチレンテレフタレートで、鞘成分が融点130℃の高密度ポリエチレンからなる芯鞘型複合短繊維(繊維長51mm、繊度2.2dTex)50質量%とが混綿されてなるものである。
【0025】
比較例3
一次基布の準備及びパイルの植設は、実施例1と同様にして行った。不織ウェブ層の接合は、カードウェブ層として実施例1で使用したものに代えて、以下のものを使用した他は、実施例1と同様にして、カーペットを得た。カードウェブ層は、目付が450g/mで、短繊維の質量平均繊度が1.4dTexであって、繊維長51mmで繊度1.4dTexのポリエチレンテレフタレート短繊維(融点260℃で相対粘度1.38のポリエステルを使用)100質量%よりなるものである。
【0026】
実施例1〜3及び比較例1〜3で得られたカーペットについて、以下の方法で、成形性とカットパイルの構成繊維の脱落量を測定した。この結果を、表1に示した。
【0027】
〔成形性〕
実施例及び比較例で得られたカーペットから、50cm×25cmの長方形試料4を準備する。一方、円錐型で先端が丸くなったピストン1(雄型)と、これに対応する円錐状の凹部(直径120mm、深さ100mm)を持つ雌型2とよりなる金型を準備する(図1)。そして、各試料4を枠3に固定し、この状態で160℃の熱風乾燥機で10分間処理する。その後、枠3を雄型2上に固定し、この状態でピストン1を雌型2の凹部に向けて加圧し成形を行う。加圧した後、10秒間放置し、枠3と共に成形試料5を金型から取り出す。成形試料5が冷えたことを確認し、枠3から成形試料5を外す。この状態は図2に示したとおりであり、この成形試料5の概観を目視で判断して、次の3段階で評価する。
◎・・・試料が均等に伸び、きれいに成形されたもの
○・・・試料は破れないが、一部均等に伸びない部分があり、先端が若干薄くなったもの
×・・・試料が破れたもの
【0028】
〔カットパイルの構成繊維の脱落量〕
実施例及び比較例で得られたカーペットから、20cmφの円盤状試料を準備する。これをJIS L 1096 「一般織物試験法」の摩耗強さ C法 テーパ形法 に準拠し、摩擦輪にH−38を用い、カットパイル側に4.9Nの荷重をかけ、1500回回転させた前後の質量減少量を測定した。この質量減少量を、カットパイルの構成繊維の脱落量とした。この数値が小さいほど、カットパイルの構成繊維の脱落量が少ないことを意味し、この数値が0.18g以下である場合を良好とした。
【0029】
Figure 2004057595
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るカーペットは、バッキング層である不織ウェブ層に、特定の芯鞘型複合短繊維が含有されているので、成形性に優れ、また、不織ウェブ層を構成している短繊維の質量平均繊度が特定繊度以下であるので、短繊維とパイルを構成している繊維との絡み合いも良好で、パイルを構成している繊維の脱落も少ないという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】カーペットの成形性を評価する際に用いる器具の概略図である。
【図2】成形性を評価する際に得られた成形試料を示す概略図である。
【符号の説明】
1  ピストン(雄型)
2  雌型
3  枠
4  試料
5  成形試料

Claims (4)

  1. 一次基布と、該一次基布の表面に植設されたパイルと、該一次基布の裏面に接合された不織ウェブ層とよりなり、該不織ウェブ層を構成する短繊維は、該一次基布を構成する繊維及び該パイルを構成する繊維と絡み合うと共に、各短繊維相互間も絡み合っているカーペットにおいて、前記不織ウェブ層の目付が200〜1000g/mであり、前記不織ウェブ層を構成する短繊維の質量平均繊度が3.3dTex以下であり、且つ、前記不織ウェブ層中には、芯成分がポリエチレンテレフタレートで、鞘成分が該芯成分よりも30℃以上低い融点を持つ熱可塑性高分子重合体からなる芯鞘型複合短繊維が、少なくとも20質量%以上含まれていることを特徴とする特に成形性に優れたカーペット。
  2. 鞘成分を形成する熱可塑性高分子重合体が、ポリエチレンである請求項1記載の特に成形性に優れたカーペット。
  3. 鞘成分を形成する熱可塑性高分子重合体が、共重合ポリエステルである請求項1記載の特に成形性に優れたカーペット。
  4. 請求項1記載のカーペットを所定の形状に加熱成形してなる成形カーペット。
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