JP2004057326A - 遊技機およびそのプログラム並びに記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】記憶容量が少なくおよび制御システムが簡易なものでも複雑かつ多彩な演出ができ、構成の複雑化にしなくても多彩な図柄表示演出が可能な遊技機およびそのプログラを提供する。
【解決手段】所定条件により特別図柄表示装置4aに可変表示を行わせ、該表示装置4aの表示する識別図柄の停止結果態様が予め設定された特別停止結果態様になったときに特別の遊技価値(大当りなど)を付与する特別遊技状態とする遊技機において、所定の始動入賞口4cへの入賞検知により始動信号を入力して遊技価値を決定する主制御装置21と、決定された遊技価値に対応して表示部の識別図柄および背景図柄の表示演出を決定する図柄制御装置22とを有し、前記図柄制御装置22は、大当りなどの特別の遊技価値が期待できるリーチ演出時のリーチ識別図柄および背景図柄を決定するものである。
【選択図】 図5
【解決手段】所定条件により特別図柄表示装置4aに可変表示を行わせ、該表示装置4aの表示する識別図柄の停止結果態様が予め設定された特別停止結果態様になったときに特別の遊技価値(大当りなど)を付与する特別遊技状態とする遊技機において、所定の始動入賞口4cへの入賞検知により始動信号を入力して遊技価値を決定する主制御装置21と、決定された遊技価値に対応して表示部の識別図柄および背景図柄の表示演出を決定する図柄制御装置22とを有し、前記図柄制御装置22は、大当りなどの特別の遊技価値が期待できるリーチ演出時のリーチ識別図柄および背景図柄を決定するものである。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、背景絵柄上に数字等の複数の図柄を表示し、始動条件が満たされたときに表示部の複数の図柄が変動して図柄同士の組み合わせが所定関係になると大当たりとなる遊技機、遊技機のプログラム、およびその記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ぱちんこ機などの遊技機には、その遊技領域内に液晶表示装置やCRT表示装置などの可変表示装置を備えたものがあり、始動入賞口に遊技媒体(例えば遊技球)が入るなどの始動条件が満たされると、前記の可変表示装置で符号、数字、あるいは図絵などの識別図柄が変動表示遊技(可変表示遊技)を実行し、その結果、変動を停止したときの停止表示態様が前記の識別図柄が所定の組み合わせ(例えば555が揃う)であった場合には、遊技媒体の獲得が容易な状態である大当り遊技状態を発生させていた。
このとき、可変表示部では、前記符号など識別図柄の画像と背景画像とを表示して可変表示を行っていた。
【0003】
可変表示遊技において可変表示状態中の図柄のうち2つの図柄の停止した時点で同じ図柄が揃う(55↓)など大当り発生の可能性のある表示態様が発生した場合に、リーチ状態を発生させ、未だ変動中の図柄の表示状態を変化させその変動表示を通常よりも長く変動させる表示制御を通常行っている。
【0004】
また、予め定めた図柄(例えば1、4,7)が停止表示態様で揃った場合には、それ以後の1回程度の大当りが出るまで大当り発生確率を高確率に変更していわゆる確率変動状態にする遊技機が一般的である。
【0005】
従来の遊戯機では、可変表示装置では背景画像と図柄画像を表示するのに単調な表示では遊技者の興味を引き続けることができないので、画像表示機能を利用して図柄の画像を装飾表示するようにしているものがある。例えば可変表示中に大当りの確率が通常のリーチ状態(ノーマルリーチ)と大当りの確率が高いあるいは確率変動になる確率が高いりーチ状態(スペシャルリーチ)との違いを区別しやすくするため、スペシャルリーチ時では、スペシャルリーチの背景図柄と識別図柄をノーマルリーチと別の図柄にして別の演出を行うようにしたものが有り、遊技者の興味をひきつけるようにしたものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の遊技機は、リーチ演出が基本的には、その演出の種類により、「大当り」の期待度が分かれるため、「大当り」のほとんど期待出ないリーチ(大当りの望めず印象の悪い劣等生的リーチ)も多く存在した。逆に言えば大当りの期待感も演出も楽しめるリーチが限られ遊技性の幅に限界が合った。
これに対して、一つのリーチ演出に対して大当り期待度に変化を付ける手法として、予告演出との組み合わせや複数の発展パターンを持たせた機種が一般的だが、それだけ、遊技性が複雑で演出時間がかかるので通常のリーチであるにもかかわらずに時間ばかり掛かる場合が生じ、そればかりでなく、主制御装置や図柄変動装置などの制御装置の内部処理も複雑になる。
【0007】
しかも、前記従来の技術では、リーチの種類によって、別の図柄および演出をするので、その分、図柄用及び演出用のテーブルメモリを必要とし、多彩な図柄および演出のためにメモリ容量をさらに大きくしなければならず、かつ、図柄制御装置の処理速度も高速化しなければならないので、複雑かつ高額な制御システムになる問題点がある。
【0008】
本発明は、上記従来技術の問題点に着目してなされたもので、記憶容量が少なくおよび制御システムが簡易なものでも複雑かつ多彩な演出ができ、構成の複雑化にしなくても多彩な図柄表示演出が可能な遊技機およびそのプログラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、以下の発明を提供する。
請求項1に記載の発明は、背景図柄と複数種類の識別図柄を可変表示する表示部と、表示部の表示制御を行う表示制御部とを有し、所定条件により前記表示部に可変表示を行わせ、該表示部の表示する識別図柄の停止結果態様が予め設定された特別停止結果態様になったときに特別の遊技価値を付与する特別遊技状態とする遊技機において、所定の始動信号の入力により遊技価値を決定する手段と、決定された遊技価値に対応して表示部の識別図柄および背景図柄の表示演出を決定する手段とを有し、前記表示演出を決定する手段は、特別の遊技価値が期待できるリーチ演出時のリーチ識別図柄および背景図柄を決定するものであり、該リーチ識別図柄の所定属性と背景図柄の所定属性同士の関係に対応して、特別の遊技価値を得られる信頼度の高さが設定されていることを特徴とする遊技機である。
【0010】
請求項1の発明によれば、表示演出を決定する手段は、「大当り」などの特別の遊技価値が期待できるリーチ演出時のリーチ識別図柄および背景図柄を決定するものであり、該リーチ識別図柄の所定属性と背景図柄の所定属性同士の関係に対応して、特別の遊技価値(例えば大当りあるいは大当り確率を高く変動させる遊技)を得られる信頼度の高さが設定されているので、リーチ識別図柄と背景図柄の組み合わせの数だけ演出できるようになる。したがって、リーチ識別図柄および背景図柄の演出および画像情報をリーチ種別毎に持っている場合に比較して、メモリ容量の減少および処理装置の低速化を図ることができ、低コストかつ簡単な制御構成で遊技機の多彩な演出を可能にできる。
【0011】
請求項2の発明は、リーチ演出時における文字、数字、符号などの識別図柄の持つ属性と背景図柄の属性との同一性、または、異なる属性間での同一性または類似関係または連想関係の数に対応して大当り信頼度の高さが設定されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機である。
請求項2の発明によれば、識別図柄図柄と背景図柄の同一性などの数に関連して特別の遊技価値の一例である大当り信頼度の高さを設定するので、遊技者は識別図柄や演出を見てそれらの関連性があることが数多く出れば大当りの信頼度が高くなることを知ることができ、図柄や演出自体で大当りを知ることに比較して、演出のバリエーションが一層多くなる。
【0012】
また、請求項3の発明は、リーチ識別図柄の属性と背景図柄の属性は、絵、図形、記号、符号、文字、色、形、大きさ、及び長さのうちの少なくとも1以上が共通することを特徴とする請求項1に記載の遊技機である。
請求項3の発明によれば、絵、図形などの視覚的に理解しやすいう属性が一見して図柄と背景の属性が遊技者に分かり、容易に認識できるようになる。
【0013】
請求項4の発明は、背景図柄と複数種類の識別図柄を表示部に可変表示させるステップと、該表示部の表示制御を行うステップと、所定条件により前記表示部に可変表示を行わせ、該表示部の表示する識別図柄の停止結果態様が予め設定された特別停止結果態様になったときに特別の遊技価値を付与する特別遊技状態とする遊技機のプログラムにおいて、所定の始動信号の入力により遊技価値を決定するステップと、決定された遊技価値に対応して表示部の識別図柄および背景図柄の表示演出を決定するステップとを有し、前記表示演出の決定は、特別の遊技価値が期待できるリーチ演出時のリーチ識別図柄および背景図柄を決定するものであり、該リーチ識別図柄の所定属性と背景図柄の所定属性同士の関係に対応して、特別の遊技価値を得られる信頼度の高さが設定されていることを特徴とする遊技機のプログラムである。
このプログラムにより、種々のコンピュータを搭載した遊戯機も本発明の遊技機とすることができる。
【0014】
なお、プログラムは、遊技機を制御するためのプログラムと、業務用または家庭用のテレビゲーム機、インターネットに接続可能なモニタ付きコンピュータ等に読み込まれることによって、業務用または家庭用のテレビゲーム機、インターネットに接続可能なモニタ付きのコンピュータ等を遊技機として機能させるためのプログラムとを含む。
【0015】
請求項5の発明は、請求項3記載の遊技機のプログラムを格納したことを特徴とする記録媒体である。
なお、記録媒体としては、ROM(Read Only Memory)、MO(Magnet Optical)、CD(Compact Disk)、FD(Floppy(登録商標) Disk)等が挙げられる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遊技機の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図5は、本発明に係る遊技機の実施形態およびそのプログラムの説明図である。
【0017】
図1は、本発明に係る遊技機が適用される弾球遊技機1の外観を示す斜視図である。弾球遊技機1は、外枠2と、外枠2に回動自在に設けられている本体枠3と、本体枠3に着脱可能に固定されている遊技盤4と、本体枠3に回動自在に設けられ遊技盤4の前面を覆うガラス扉5と、本体枠3に回動自在に設けられガラス扉5の下方に配置されている下扉6と、遊技盤4の下方に配置され遊技球(遊技媒体)を一個ずつ遊技盤4に向けて発射する発射装置(発射手段)(図示しない)と、ガラス扉5の上部に配置されている枠ランプ7と、ガラス扉5の左右上部に配置されているスピーカ8と、下扉6に配置され払出された貸球および賞球を貯留する受け皿9と、下扉6に配置され発射装置を操作する操作ハンドル10と、操作ハンドル10と片手で同時操作可能に操作ハンドル10の近傍に設けられ発射装置からの遊技球の発射を停止することができる発射停止スイッチ(手動発射停止手段)11と、時刻を設定することができる時刻設定スイッチ12および設定時刻を表示する時刻表示装置13(時刻設定手段)と、図柄変動表示手段(後述する)の所定変動時間を短縮することができる図柄変動時間短縮スイッチ(手動図柄変動時間短縮手段)14等を備えている。
【0018】
図2は、図1の弾球遊技機1の遊技盤4を示す正面図である。遊技盤4は、遊技球を不規則に落下させる障害の役目を持つ複数の釘(図示しない)や特別図柄表示装置(図柄変動表示手段)4a、普通図柄表示装置(図柄変動表示手段)4b、始動入賞口(所定入賞口)4c、スルーチャッカ(所定入賞口)4d、特別図柄保留球ランプ4e、普通図柄保留球ランプ4f、大入賞口4g、および普通図柄電動役物4h、その他、一般入賞口4i、アウト口4j、盤面ランプ4kおよび風車4m等を備えている。
【0019】
特別図柄表示装置4aは、特別図柄(遊技状態を通常遊技状態から大当り状態に移行させるような性質を持つ図柄)を変動表示する装置であって、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)が用いられる。
【0020】
普通図柄表示装置4bは、普通図柄(遊技状態を普通図柄当り状態にさせるような性質を持つ図柄)を変動表示する装置であって、例えば、LED(Light Emitting Diode)が用いられる。
【0021】
始動入賞口4cは、発射装置から発射され誘導レール4nに沿って遊技領域4pに打出された遊技球が入賞することによって特別図柄表示装置4aを所定変動時間図柄変動させるとともに賞球払出をさせるものである。
【0022】
スルーチャッカ4dは、遊技球が入賞(通過)することによって普通図柄表示装置4bを所定変動時間図柄変動させるものである。
【0023】
特別図柄保留球ランプ4eは、特別図柄表示装置4aが変動表示中に始動入賞口4cへ遊技球が入賞する度に入賞数を加算するとともに特別図柄表示装置4aの図柄変動が所定変動時間経過する度に入賞数を減算した値(入賞記憶数)を所定数(例えば、4個)まで表示させるものである。
【0024】
普通図柄保留球ランプ4fは、普通図柄表示装置4bが変動表示中にスルーチャッカへ遊技球が入賞(通過)する度に入賞数を加算するとともに普通図柄表示装置4bの図柄変動が所定変動時間経過する度に入賞数を減算した値(入賞記憶数)を所定数(例えば、4個)まで表示させるものである。
【0025】
大入賞口4gは、開状態で遊技球が入賞可能となるように開閉するものであって、大当り状態時に開状態となる入賞口である。
【0026】
普通図柄電動役物4hは、始動入賞口4cに設けられ開状態で始動入賞口4cへの遊技球の入賞率が高められるように開閉するものであって、普通図柄当り状態時に開状態となる装置である。
【0027】
図3は、図1の弾球遊技機1の制御装置を示すブロック図である。制御装置20は、主制御装置21ならびに図柄制御装置22、ランプ制御装置23、発射制御装置26、音声制御装置24および払出制御装置25等の副制御装置、入賞球装置27、電源回路30等を備えている。
【0028】
主制御装置21は、遊技制御プログラムに従って弾球遊技機1を制御する。主制御装置21には、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)211が設けられている。CPU211には、遊技制御プログラム(乱数生成処理および乱数テーブル等を含む)を記憶しているROM(Read Only Memory)212、CPU211のワーク用メモリ(状態データテーブルおよび乱数メモリ等を含む)として機能するRAM(Random Access Memory)213が接続されている。また、主制御装置21には、入力インターフェース21aが設けられている。
なお、主制御装置21は、外部の集中管理装置21cと接続されている。
【0029】
入力インターフェース21aには、始動入賞口4cに入賞した遊技球を検知する始動入賞球検知センサ214、大入賞口4gに入賞した遊技球を検知する大入賞球検知センサ215、継続球検知センサ216、その他入賞球検知センサ217、スルーチャッカ4dに入賞(通過)した遊技球を検知する通過入賞球検知センサ218、遊技球払出検知センサ219およびエラー検知センサ220等の各種検知センサに接続され、各センサ215〜220から出力される信号を主制御装置21へ送信する。
また、時刻を設定することができる時刻設定スイッチ12および図柄変動表示装置の所定変動時間を短縮することができる図柄変動時間短縮スイッチ14が接続され、遊技者の操作によって各スイッチ12、14から出力される信号を主制御装置21へ送信する。
【0030】
図柄制御装置22は、特別図柄を変動表示させる特別図柄表示装置4aを、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、VDP(Video Display Processor;画像表示用プロセッサ)224を介して制御する。また、普通図柄を変動表示させる普通図柄表示装置4bを制御する。図柄制御装置22は、主制御装置21と同様にCPU221と、CPU221に接続されるROM222およびRAM223を備えている。実施形態では、図柄制御装置22は、特別図柄表示装置4aに対して、背景画像に重ねて、文字、図形、記号の識別図柄を複数変動表示させ、大当り判定時には大当り図柄選択テーブルから選択した所定の停止図柄(仮停止図柄も含む:例えば777と揃って並ぶ状態)を表示し、外れ判定時に外れ図柄選択テーブルから所定以外の停止図柄(例えば257、321と不ぞろいに並ぶ状態)を表示する。後述するが、実施形態では、背景図柄と識別図柄との表示演出で大当りなどの特別の遊技状態となる可能性の高さを表示している。つまり、詳細は後述するが、背景図柄と識別図柄とが、特別の遊技価値が期待できるリーチ演出時のリーチ識別図柄および背景図柄を決定するものであり、該リーチ識別図柄の所定属性と背景図柄の所定属性同士の関係に対応して、特別の遊技価値を得られる信頼度の高さが設定されている。
【0031】
ランプ制御装置23は、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、特別図柄保留球ランプ4e、普通図柄保留球ランプ4f、盤面ランプ4kおよび枠ランプ7等を制御する。ランプ制御装置24は、主制御装置21と同様にCPU231と、CPU231に接続されるROM232およびRAM233を備えている。
【0032】
発射制御装置26は、発射装置261からの遊技球の発射タイミングを制御するとともに遊技者の操作による操作ハンドル10からの操作出力信号によって発射装置261からの遊技球の発射開始および発射停止ならびに発射強度を制御する。また、遊技者の操作による発射停止スイッチ11からの出力信号によって発射装置261からの遊技球の発射停止を制御することができる。
更に、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、払出制御装置25を介した制御信号によって発射装置261からの遊技球の発射停止を制御することもできる。
【0033】
その他、音声制御装置24は、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、サウンドプロセッサおよびスピーカ8等の音声発生装置244を制御し、払出制御装置25は、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、払出装置254よびCR(Card Reader)ユニット255を制御する。これらは、主制御装置21と同様にそれぞれCPU241、251と、CPU241、251に接続されるROM242、252およびRAM243、253を備えている。
なお、払出制御装置25には、球貸信号制御装置25aが接続されている。
【0034】
入賞球装置(例えば、普通図柄電動役物4h、大入賞口4gおよび大入賞継続領域(所謂、Vゾーン))27は、主制御装置21から送信される制御信号によって、ソレノイド等で駆動される。
【0035】
電源回路30は、外部から電源プラグによって供給される交流電圧(AC24V)を、複数種類の直流電圧に変換して主制御装置21および副制御装置等に供給する。
【0036】
次に、このように構成された弾球遊技機1の動作について説明する。
図4は、弾球遊技機1の主制御(主制御装置21がROM212に格納されている遊技制御プログラムに従って実行する処理)の概要を示すフローチャートである。
なお、メインルーチンは、主制御装置21のCPU211に定期的(例えば、2msec毎)に送信されるリセットパルスによって繰り返し実行される処理である。
【0037】
まず、電源投入されて、初期設定処理をする(S101)。なお、S101の初期設定処理おいては、所定データの初期設定および副制御装置への通常起動時コマンドの送信(エラー状態時においては、電源断前の状態に復帰させてエラー解除)等をした後、メインルーチンへの移行を許可する。
【0038】
次いで、乱数更新処理をする(S102)。なお、S102の乱数更新処理においては、遊技目的(大当り判定、普通図柄当り判定および図柄変動表示手段の演出パターンおよび停止図柄の選択等)に対応して乱数値範囲を設定し、当該乱数値範囲内における乱数を定期的に更新する。
【0039】
そして、入力管理処理をする(S103)。なお、S103の入力管理処理においては、遊技領域4pの所定入賞口(始動入賞口4c、スルーチャッカ4d、大入賞口4gおよび一般入賞口4i等)への遊技球の入賞(通過を含む)の検知情報を管理処理する。例えば、図柄変動表示手段の図柄変動中に所定入賞口へ遊技球が入賞する度に入賞数を加算するとともに図柄変動表示手段の図柄変動が所定変動時間経過する度に入賞数を減算して記憶する(入賞数記憶手段)。
【0040】
次いで、異常監視処理をする(S104)。なお、S104の異常監視処理においては、補給球切れエラー、受け皿9の満タンエラーおよび球詰まり等の異常情報を管理処理する。
【0041】
そして、普通図柄制御処理をする(S105)。なお、S105の普通図柄制御処理においては、スルーチャッカ4dの入力管理処理による検知情報によって普通図柄当り判定用乱数値範囲から所定の乱数を抽出して当否判定し、次いで、普通図柄当り判定の判定結果によって、普通図柄表示装置4bの演出パターン(所定変動時間情報を含む)および停止図柄の選択用乱数値範囲から所定の乱数を抽出して普通図柄表示装置4bの演出パターンおよび停止図柄を決定するとともに普通図柄電動役物4hの動作態様(開閉動作および開時間)決定し、そして、決定した演出パターンおよび停止図柄の情報や普通図柄電動役物4hの動作態様の情報を副制御装置へ送信する。
【0042】
次いで、特別図柄制御処理をする(S106)。なお、S106の特別図柄制御処理においては、始動入賞口4cの入力管理処理による検知情報によって大当り判定用乱数値範囲から所定の乱数を抽出して当否判定し、次いで、大当り判定の判定結果によって、特別図柄表示装置4aの演出パターン(背景図柄と識別図柄の選択や背景図柄および停止図柄の表示演出の選択を含む)および停止図柄の選択用乱数値範囲から所定の乱数を抽出して特別図柄表示装置4aの演出パターンおよび停止図柄を決定し、そして、決定した演出パターンおよび停止図柄の情報を副制御装置(図柄制御装置221)へ送信する。前記の主制御装置21での演出パターンの選択処理および副制御装置(図柄制御装置221)の処理は後記図5〜図7にしたがって説明する。
なお、大当り判定の判定結果は、大当りまたは外れであって、大当りはさらに通常当たり(いわゆる単発当り)、確変付き大当りとすることができる(これらの大当り状態のいずれも特別の遊技価値を付与する特別遊技状態の例とすることができる)。
確変付き大当り当選の場合は、大当り状態終了から次の大当りまで、大当り判定および普通図柄当り判定する判定テーブルをそれぞれ当選確率大テーブルへ切換えて、それぞれの当選確率大テーブルで大当り判定および普通図柄当り判定をする(確変状態)。なお、大当り判定および普通図柄当り判定する判定テーブルは、それぞれ当選確率大テーブルと当選確率小テーブル(通常遊技状態時に使用される)の少なくとも2種類を設けることができる。
【0043】
そして、出力管理処理をする(S107)。なお、S107の出力管理処理においては、副制御装置へ送信するコマンド、およびホールや試験機関などの外部の集中管理装置21cへ送信する情報を管理処理する。
【0044】
次いで、図柄変動表示制御処理をする(S108)。なお、S108の図柄表示制御処理においては、普通図柄制御処理および特別図柄制御処理によって得られた情報に基づいて、図柄変動表示手段(普通図柄表示装置4bおよび特別図柄表示装置4a)を制御する。
なお、図柄変動表示装置は、所定入賞口へ遊技球が入賞することによって図柄を所定変動時間変動表示し所定図柄態様で停止することによって遊技状態を遊技者にとって有利な状態にするか否かを確定する。
【0045】
そして、普通図柄電動役物制御処理をする(S109)。なお、S109の普通図柄電動役物制御処理においては、普通図柄制御処理によって得られた情報に基づいて、普通図柄電動役物4hの動作態様(開閉動作および開時間)を制御する。
【0046】
次いで、大入賞口制御処理をする(S110)。なお、S110の大入賞口制御処理においては、特別図柄制御処理で得られた情報に基づいて、大入賞口4gの動作態様を制御する。
【0047】
そして、払出制御処理をする(S111)。なお、S111の払出制御処理においては、遊技利益の払出を行うための払出制御情報を管理処理する。
【0048】
次いで、ランプ制御処理をする(S112)。なお、S112のランプ制御処理においては、遊技状態に応じた光の演出を行うためのランプ制御情報を管理処理する。
【0049】
そして、音声制御処理をする(S113)。なお、S113の音声制御処理においては、遊技状態に応じた音の演出を行うための音声制御情報を管理処理する。
【0050】
次いで、電源断か否かを判断して(S114)、電源断でない場合には、S102の乱数更新処理に戻る。
【0051】
ここで、本実施形態は、上記構成の弾球遊技機1に本発明を実施したものであり、背景図柄と複数種類の識別図柄を可変表示する図柄表示部(例えば特別図柄表示装置4a)と、表示部の表示制御を行う表示制御部(例えば図柄制御装置22)とを有し、所定条件により前記表示部に可変表示を行わせ、該表示部の表示する識別図柄の停止結果態様が予め設定された特別停止結果態様になったときに特別の遊技価値(大当りなど)を付与する特別遊技状態とする遊技機において、所定の始動信号の入力(例えば始動入賞口4cへの入賞)により遊技価値を決定する手段(例えば前記主制御装置21:前記S106の特別図柄制御処理において大当りあるいは確変付き大当りにするなど)と、決定された遊技価値に対応して表示部の識別図柄および背景図柄の表示演出を決定する手段(例えば図柄制御装置22)とを有し、前記表示演出を決定する手段は、大当りなどの特別の遊技価値が期待できるリーチ演出時(通常リーチよりも一層大当りしやすいスーパーリーチのときなど)のリーチ識別図柄および背景図柄を決定するものであり、該リーチ識別図柄の所定属性と背景図柄の所定属性同士の関係に対応して、特別の遊技価値を得られる信頼度の高さが設定されているものである。
【0052】
また、実施形態の弾球遊技機1では、リーチ演出時における文字、数字、符号などの識別図柄の持つ属性と背景図柄の属性との同一性、または、異なる属性間での同一性または類似関係または連想関係の数に対応して大当り信頼度の高さが設定されている。
また、リーチ識別図柄の属性と背景図柄の属性は、絵、図形、記号、符号、文字、色、形、大きさ、及び長さのうちの少なくとも1以上が共通する。
そして、始動入賞口4cへの入賞により入賞球センサ214が入賞球を検出して所定の始動信号が発生し、主制御装置21および副制御装置の図柄制御装置22では、後述する図5〜図7のフローチャートに示すように、この始動信号の入力により大当りあるいは外れ(遊技価値の例)を判定する(前記S106の特別図柄処理において大当りに判定するなどの処理する)当り判定テーブル401と、判定された遊技価値(大当りあるいは外れ)に基いて表示部の識別図柄および背景図柄の表示演出を複数ある表示演出パターンのうちから選択する変動パターン選択テーブル402と、前記選択された表示演出パターンと対になる対仮停止図柄、および、前記判定結果に基いて選択された表示演出パターンと対にならない他仮停止図柄を記憶・格納するROM22・RAM223などの記憶手段と、前記選択された表示演出パターンに応じて仮停止図柄を選択するCPU221などの仮停止図柄選択手段とを備え、仮停止図柄選択手段の各表示演出パターンに対応する部分は、前記対仮停止図柄と他仮停止図柄とのいずれかを所定の選択比率で選択するように構成している。
【0053】
すなわち、図5は、上記の主制御装置21と副制御装置の図柄制御装置22における、当りあるいは外れの判定に対応した背景図柄と識別図柄の表示演出関係のフローをテーブルにより説明した図であり、図6はメイン基板である主制御装置21における変動パターン選択処理の説明図、図7はサブ基板である副制御装置の図柄制御装置22のフローを示す。
図5に示すように、始動口(始動入賞口4c)に遊技球が入賞したことを始動入賞球検知センサ214で検知すると、前記S106のよう、前記始動入賞検知信号が主制御装置211に入力され、この始動入賞を契機に大当り判定テーブルで大当り判定をする。
【0054】
すなわち、図5のように前記主制御装置21は、特別図柄表示装置4aの表示演出を決定する前提として、ROM212などの記憶部に大当りか否かを判定する当り判定テーブル401と、大当りか否かの判定結果に基いて複数の表示演出パターン(演出態様)のうちのいずれかを選択する表示演出パターン選択テーブル402(大当り時の表示演出パターン402A、外れ時の表示演出パターン402Bを格納している)とを有する。
図6に示すように、当り判定テーブル401から大当りか否かを判定し(S501)、この結果から、大当り判定時には(S501:Yes)、大当り時の変動パターン選択テーブル402Aにより表示演出パターン(図柄変動パターン)を選択し(S502)、一方、外れ時には(S501:No)、外れ時の表示演出パターン選択テーブル402Bにより表示演出パターンを選択する(S503)。そして、選択された表示演出パターンを示すコマンドを生成して副制御装置(サブ基板)22に送出する(S504)。なお、この表示演出パターンには、識別図柄の属性と背景図柄の属性が前述の一定の相関性をもつ対になる場合と、それ以外の相関性を持たない別物になる場合とがある。
また、サブ基板に設けられた図柄制御装置22には、前記判定結果に基いて選択された表示演出パターンと対になる対(つい)仮停止図柄、および、前記判定結果に基いて選択された表示演出パターンと対にならない他(た)仮停止図柄を記憶・格納し、前記判定結果に基いて選択された表示演出パターンに応じて仮停止図柄を選択する仮停止図柄選択テーブル403を備える。仮停止図柄選択テーブル403の各表示演出パターン(演出態様)▲1▼〜nに対応する部分404は、それぞれ複数の仮停止図柄を格納している(大当り時の表示演出パターン(402A)に対応する仮停止図柄選択テーブル405A、外れ時の表示演出パターン(402B)に対応する仮停止図柄選択テーブル405B)。その複数の仮停止図柄選択テーブル405A、405Bの各表示演出パターンに対応する部分では、それぞれ前記対仮停止図柄(404a)と他仮停止図柄(404b)がそれぞれ複数格納されている。そして、当り判定テーブル401による大当り・外れの判定に対応して、表示演出パターン選択テーブル302で演出演出表示パターンが選択されたならば、そのパターンの入力で仮停止図柄テーブル404を抽選して、対仮停止図柄と他仮停止図柄のうちのいずれかを所定の選択比率で選択するように構成している。
【0055】
すなわち、実施形態の遊技機では、図7に示すフローのように、表示演出パターンのコマンドを入力し、大当りの表示演出パターン(変動パターン)か否かを判定する(S511)。大当たりが選択されていた場合(S511:Yes)、大当り時の表示演出パターン(402A)に基く大当り時の仮停止図柄選択テーブル(405A)から抽選により仮停止図柄を選択する(S512)。
一方、大当たりが選択されず外れの場合(S511:No)、外れの表示演出パターン(402B)に基く外れ時の仮停止図柄選択テーブル(405B)から抽選により仮停止図柄を選択する(S513)。そして、選択された表示演出パターンと仮停止図柄を表示するように、図柄制御装置22で特別図柄表示装置4aを制御する。
それと共に、前記所定の選択比率は、仮停止図柄選択テーブル403の各変動パターンに対応する部分複数の404の全てで同一にすることができる。
これにより、特定の図柄でリーチになったときに当り易かったり当りずらかったりすることが無く、全ての変動パターンについて対になる仮停止図柄と他仮停止図柄とがあるので、全て変動パターンに付いてリーチ状態を演出表示することができる多数のリーチ演出が可能になる。
【0056】
なお、実施形態では、仮停止図柄選択テーブル403は、大当りか否かの判定結果が大当りの場合に用いられる当り用仮停止図柄選択テーブル405Aと、大当りか否かの判定結果が外れの場合に用いられる外れ用仮停止図柄選択テーブル405Bとからなり、当り用仮停止図柄選択テーブル405Aでの対仮停止図柄の選択比率を他仮停止図柄の選択比率よりも高くすると共に、外れ用仮停止図柄選択テーブル405Aでの対仮停止図柄の選択比率を他仮停止図柄の選択比率よりも低くするものである。
例えば、大当り時の変動パターンにおいて、「春」が選択された場合に、背景と識別図柄が属性が同じ対仮停止図柄のものが演出表示される確率が50%、背景と識別図柄が属性が異なる他仮停止図柄のものが演出表示される確率が50%とすることができる。また、外れ時の変動パターンにおいて、背景と識別図柄が属性が同じ対仮停止図柄のものが演出表示される確率が30%、背景と識別図柄が属性が異なる他仮停止図柄のものが演出表示される確率が70%とすることができる。
このように、特定の変動パターンとこの変動パターンの対仮停止図柄とが出現した場合には大当りになる信頼度を高くすることができ、遊技性に富んだ遊技をすることができる。
【0057】
また、選択された表示演出パターンに応じて仮停止図柄を選択する。表示演出パターンと対になる対仮停止図柄においては、背景図柄などの表示演出パターンの属性と識別図柄の属性が、絵、図形、記号、符号、文字、色、形、大きさ、及び長さのうちの少なくとも1以上が共通するものが好ましい。例えば、表示演出パターンが季節の「春」・「夏」・「秋」・「冬」に関するものを格納しており、選択された表示演出パターンが季節の「春」に関するものとすれば、背景図柄が桜の木で、識別図柄が春・夏・秋・冬の文字が順次変動表示するものあるとして、仮停止図柄は、春・↓・春のときに(↓は図柄変動中)大当りの確率が高い、遊技者に大当りの期待度の高さを表示するいわゆるリーチ図柄の表示演出するものが好適なものである。
そして、判定結果に基いて、表示演出パターンと対になる対仮停止図柄と、対にならない他仮停止図柄を判定結果に基いて選択する。判定結果が、例えば大当りとなりやすい場合(大当り確率が所定より高い場合)には表示演出パターンに対応する対仮停止図柄が出やすくし、逆の場合(大当り確率が所定より低い場合)は、他仮停止図柄が出やすくすることが好ましい。これにより、遊技者は、対仮停止図柄が出たことを見た遊技者は大当りの期待を高め、一方、他仮停止図柄の出たことを見た遊技者は大当りの期待を低くする。ただ、対仮停止図柄が出たとしても必ず大当りとなるのではなく、また、他仮停止図柄が出たと言って必ず外れるとは限らない設定にして、深い遊技性を付与することが好ましい。
したがって、実施形態によれば、仮停止図柄を変動パターン毎に使用すればよいため、大当りの可能性の高いリーチ演出を変動パターンと仮停止図柄の組合わせで表示することができ、大当りの可能性の高いリーチ図柄を別々に記憶する必要がないので、記憶容量が少なくて済み、および制御システムが簡易なものでも複雑かつ多彩な演出ができる。
【0058】
実施形態においては、仮停止図柄選択テーブルでは、対仮停止図柄と他仮停止図柄のいずれかを選択する所定の選択比率は、仮停止図柄選択テーブル404の各表示演出パターンに対応する部分の全てで同一にした。例えば、表示演出パターンが1〜nあるとして、それぞれに対応する対仮停止図柄と他仮停止図柄の選択比率が全表示演出パターン1〜nで一定のp:mとするものである。これにより、表示演出のパターン毎に対仮停止図柄の出現する割合が変化せず、つまり、全ての表示演出バターンで当りやすいリーチ演出となる確率を同じくすることができるので、従来のような、特定の表示演出しか高確率にならず、他の表示演出では大当りが期待できないということをなくすことができる。
言い換えれば、リーチ演出の種類を増やすのに、演出パターンと仮停止図柄の組み合わせで、自在にリーチ演出の種類を増やすことができ、従来のように個別に演出画像を増やす必要が無く、したがって、その分のメモリを増設する必要なく演出の幅を拡げることができる。演出の種類により、「大当り」の期待度が分かれることがなくなり、「大当り」のほとんど期待出ないリーチ(大当りの望めず印象の悪い劣等生的リーチ)も多く存在することも無く、逆に言えば大当りの期待感も演出も楽しめるリーチ演出が拡がり遊技性の幅が拡がり遊技者の射幸心を向上させることができる。
【0059】
また、実施形態においては、前記仮停止図柄選択テーブル403は、大当りか否かの判定結果が大当りの場合に用いられる当り用仮停止図柄選択テーブル405Aと、大当りか否かの判定結果が外れの場合に用いられる外れ用仮停止図柄選択テーブル405Bとからなり、当り用仮停止図柄選択テーブル405Aにおける対仮停止図柄の選択比率を他仮停止図柄の選択比率よりも高くする(例えば70%:30%)と共に、外れ用仮停止図柄選択テーブル405Bでの対仮停止図柄の選択比率を他仮停止図柄の選択比率よりも低くする(例えば30%:70%)。
このように、判定結果が大当りの場合には、対仮停止図柄の選択比率が他仮停止図柄の選択比率よりも高くすれば、遊技者は表示される仮停止図柄から大当りの期待感を得ることができる。
【0060】
また、実施形態の弾球遊技機1では、リーチ演出時における文字、数字、符号などの識別図柄の持つ属性と背景図柄の属性との同一性、または、異なる属性間での同一性または類似関係または連想関係の数に対応して大当り信頼度の高さが設定されている。
また、リーチ識別図柄の属性と背景図柄の属性は、絵、図形、記号、符号、文字、色、形、大きさ、及び長さのうちの少なくとも1以上が共通する。
【0061】
実施形態では、前述のように、リーチ演出における『特別図柄の文字、図形、記号の持つ属性と背景絵柄の持つ属性の同一属性間、または異なる属性間での同一関係または類似関係または連想関係の数に対応して』大当り信頼度の高さが設定されていることが好適である。この属性や関係などについて以下の実施例がある。
【0062】
まず、前記の特別図柄(識別図柄)の持つ文字、数字、記号のもつ属性と背景絵柄の持つ属性には、意味、色、および/または形があり、以下にその実施例を説明する。
(実施例1)
「春」であれば、「桜の木」および「お花見」などが意味の連想がある。
「夏」であれば、「海」、「西瓜」、「かき氷」および「アイスクリーム」などが意味の連想がある。
「秋」であれば、「紅葉」、「栗」および「松茸」などが意味の連想がある。
「冬」であれば、「雪」、「つらら」、「スキー」および「スケート」などが意味の連想がある。
(実施例2)
「春」の文字と「春」の文字絵柄が意味および形の同一な関係を有する。
「青色の文字」と「青色の絵柄」が色の同一な関係を有する。
「青」の文字と「青色の絵柄」が意味と色の同一の関係を有する。
「桜」の文字と「桜の木」の絵柄が意味の同一の関係を有する。
【0063】
また、同一属性間での同一関係または、類似関係または連想関係があるほうが、異なる属性間での同一関係または類似関係ある方よりも大当り信頼度が高く設定されていることが好適である。
(実施例3)
「意味と意味」との同一関係あるいは類似関係の場合の大当り信頼度F1の方が「意味と色または形」との同一関係あるいは類似関係の場合の信頼度F2よりも高く設定されている(F1>F2)。
「色と色」との同一関係あるいは類似関係の場合の大当り信頼度F3の方が「色と意味または形」との同一関係あるいは類似関係の場合の信頼度F4よりも高設定されている(F3>F4)。
「形と形」との同一関係あるいは類似関係の場合の大当り信頼度F5の方が「形と意味または色」との同一関係あるいは類似関係の場合の信頼度F6よりも高く設定されている(F5>F6)。
【0064】
また、同一関係または類似関係または連想関係の数が多いほど信頼度が高く設定されていることが好適である。
(実施例4)
ピンク色の「桜」の文字とピンク色の「桜の絵柄」の場合に、
▲1▼「桜」の意味と「桜」の意味との間で意味の同一な関係がある。
▲2▼「ピンク」の色と「ピンク」の色との間で色の同一な関係がある。
ピンク色の「春」の字とピンク色の「桜の絵柄」の場合に、
▲1▼「春」の意味と「桜の絵柄」の意味との間で意味の連想関係がある。
▲2▼「ピンク」の色と「ピンク」の色との間で色の同一な関係がある。
赤色の「桃」の文字とピンク色の「桃の絵柄」の場合に、
▲1▼「桃」の意味と「桃」の意味ととの間で意味の同一な関係がある。
▲2▼「赤」の色と「ピンク」の色との間で色の類似な関係がある。
▲3▼「桃」の意味と「ピンク」の色との間で意味の連想関係がある。
【0065】
また、前記の同一関係、類似関係、連想関係の順に信頼度が低くなるように信頼度との関係が設定されている。看取が容易なほど信頼度を高くすることができる。例えば、同一関係の場合に最も大当たり確率が高く、類似関係の場合に大当り確率が中程度で、連想関係の場合で大当り確率が小とする。
(実施例5)
赤色の「桃」の文字とピンク色の「桃の絵柄」の場合に、
▲1▼「桃」の意味と「桃」の意味ととの間で意味の同一な関係があるので、信頼度が大(例えば大当り確率が70%)である。
▲2▼「赤」の色と「ピンク」の色との間で色の類似な関係があるので、信頼度が中(例えば大当り確率が50%)である。
▲3▼「桃」の意味と「ピンク」の色との間で意味の連想関係があるので、信頼度が小(例えば大当り確率が30%)である。
【0066】
また、上記とは逆に前記の同一関係、類似関係、連想関係の順に信頼度が高くなるように信頼度との関係が設定されている。看取が容易なほど信頼度を低くすることができる。
【0067】
また、複数の同一属性間において、または複数の異なる属性間において、同一関係または類似関係または連想関係がある場合に、それぞれに対応して設定されている信頼度(例えば大当り確率)を合計した信頼度が設定することができる。(実施例6)
赤色の「桃」の文字とピンク色の「桃の絵柄」の場合に、
▲1▼「桃」の意味と「桃」の意味ととの間で意味の同一な関係があるので、信頼度が大(大当り確率60%)とする。
▲2▼「赤」の色と「ピンク」の色との間で色の類似な関係があるので、信頼度が中(大当り確率30%)とする。
▲3▼「桃」の意味と「ピンク」の色との間で意味の連想関係があるので、信頼度が小(大当り確率5%)とする。
そして信頼度の合計が信頼度大(大当たり確率95%)になる。
【0068】
上記の実施形態および実施例は本発明の一例であって、他の態様を取れることは明白である。前記実施形態では、弾球遊技機を挙げているが、他の遊技機、例えばスロットマシンでも背景絵柄の表示を液晶モニタあるいは第4リールを設けて表示するようにして、同様に実施できる。
また、上記実施形態の遊技機では筐体を有するぱちんこ機であったがコンピュータゲーム機で同様のぱちんこ機の遊技ができるプログラムとしても良い。
【0069】
【発明の効果】
以上説明した通り、請求項1の発明によれば、表示演出を決定する手段は、「大当り」などの特別の遊技価値が期待できるリーチ演出時のリーチ識別図柄および背景図柄を決定するものであり、該リーチ識別図柄の所定属性と背景図柄の所定属性同士の関係に対応して、特別の遊技価値(例えば大当りあるいは大当り確率を高く変動させる遊技)を得られる信頼度の高さが設定されているので、リーチ識別図柄と背景図柄の組み合わせの数だけ演出できるようになる。したがって、リーチ識別図柄および背景図柄の演出および画像情報をリーチ種別毎に持っている場合に比較して、メモリ容量の減少および処理装置の低速化を図ることができ、低コストかつ簡単な制御構成で遊技機の多彩な演出を可能にできる。
【0070】
請求項2の発明によれば、識別図柄図柄と背景図柄の同一性などの数に関連して特別の遊技価値の一例である大当り信頼度の高さを設定するので、遊技者は識別図柄や演出を見てそれらの関連性があることが数多く出れば大当りの信頼度が高くなることを知ることができ、図柄や演出自体で大当りを知ることに比較して、演出のバリエーションが一層多くなる。
【0071】
請求項3の発明によれば、絵、図形などの視覚的に理解しやすいう属性が一見して図柄と背景の属性が遊技者に分かり、容易に認識できるようになる。
【0072】
請求項4のプログラムにより、種々のコンピュータを搭載した遊戯機も本発明の遊技機とすることができる。
請求項5の記録媒体により、プログラムを取り扱い容易に記憶できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる弾球遊技機の外観を示す斜視図である。
【図2】図1の弾球遊技機の遊技盤を示す平面図である。
【図3】図1の弾球遊技機の制御回路を示すブロック図である。
【図4】図1の弾球遊技機の主制御の概要を示すフローチャートである。
【図5】図1の弾球遊技機の主制御および副制御の変動パターン選択テーブルと仮停止図柄選択テーブルの説明ブロック図である。
【図6】主制御装置での表示演出パターンの選択処理のフローチャートである。
【図7】副制御装置(図柄制御装置)での表示演出パターンの選択処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 弾球遊技機
4 遊技盤
4a 特別図柄表示装置
4b 普通図柄表示装置
4c 始動入賞口
4g 大入賞口
4h 普通図柄電動役物
20 制御回路
21 主制御装置
22 図柄制御装置
214 入賞球検出センサ
401 当り判定テーブル
402 変動パターン選択テーブル
403 仮停止図柄選択テーブル
【発明の属する技術分野】
本発明は、背景絵柄上に数字等の複数の図柄を表示し、始動条件が満たされたときに表示部の複数の図柄が変動して図柄同士の組み合わせが所定関係になると大当たりとなる遊技機、遊技機のプログラム、およびその記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ぱちんこ機などの遊技機には、その遊技領域内に液晶表示装置やCRT表示装置などの可変表示装置を備えたものがあり、始動入賞口に遊技媒体(例えば遊技球)が入るなどの始動条件が満たされると、前記の可変表示装置で符号、数字、あるいは図絵などの識別図柄が変動表示遊技(可変表示遊技)を実行し、その結果、変動を停止したときの停止表示態様が前記の識別図柄が所定の組み合わせ(例えば555が揃う)であった場合には、遊技媒体の獲得が容易な状態である大当り遊技状態を発生させていた。
このとき、可変表示部では、前記符号など識別図柄の画像と背景画像とを表示して可変表示を行っていた。
【0003】
可変表示遊技において可変表示状態中の図柄のうち2つの図柄の停止した時点で同じ図柄が揃う(55↓)など大当り発生の可能性のある表示態様が発生した場合に、リーチ状態を発生させ、未だ変動中の図柄の表示状態を変化させその変動表示を通常よりも長く変動させる表示制御を通常行っている。
【0004】
また、予め定めた図柄(例えば1、4,7)が停止表示態様で揃った場合には、それ以後の1回程度の大当りが出るまで大当り発生確率を高確率に変更していわゆる確率変動状態にする遊技機が一般的である。
【0005】
従来の遊戯機では、可変表示装置では背景画像と図柄画像を表示するのに単調な表示では遊技者の興味を引き続けることができないので、画像表示機能を利用して図柄の画像を装飾表示するようにしているものがある。例えば可変表示中に大当りの確率が通常のリーチ状態(ノーマルリーチ)と大当りの確率が高いあるいは確率変動になる確率が高いりーチ状態(スペシャルリーチ)との違いを区別しやすくするため、スペシャルリーチ時では、スペシャルリーチの背景図柄と識別図柄をノーマルリーチと別の図柄にして別の演出を行うようにしたものが有り、遊技者の興味をひきつけるようにしたものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の遊技機は、リーチ演出が基本的には、その演出の種類により、「大当り」の期待度が分かれるため、「大当り」のほとんど期待出ないリーチ(大当りの望めず印象の悪い劣等生的リーチ)も多く存在した。逆に言えば大当りの期待感も演出も楽しめるリーチが限られ遊技性の幅に限界が合った。
これに対して、一つのリーチ演出に対して大当り期待度に変化を付ける手法として、予告演出との組み合わせや複数の発展パターンを持たせた機種が一般的だが、それだけ、遊技性が複雑で演出時間がかかるので通常のリーチであるにもかかわらずに時間ばかり掛かる場合が生じ、そればかりでなく、主制御装置や図柄変動装置などの制御装置の内部処理も複雑になる。
【0007】
しかも、前記従来の技術では、リーチの種類によって、別の図柄および演出をするので、その分、図柄用及び演出用のテーブルメモリを必要とし、多彩な図柄および演出のためにメモリ容量をさらに大きくしなければならず、かつ、図柄制御装置の処理速度も高速化しなければならないので、複雑かつ高額な制御システムになる問題点がある。
【0008】
本発明は、上記従来技術の問題点に着目してなされたもので、記憶容量が少なくおよび制御システムが簡易なものでも複雑かつ多彩な演出ができ、構成の複雑化にしなくても多彩な図柄表示演出が可能な遊技機およびそのプログラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、以下の発明を提供する。
請求項1に記載の発明は、背景図柄と複数種類の識別図柄を可変表示する表示部と、表示部の表示制御を行う表示制御部とを有し、所定条件により前記表示部に可変表示を行わせ、該表示部の表示する識別図柄の停止結果態様が予め設定された特別停止結果態様になったときに特別の遊技価値を付与する特別遊技状態とする遊技機において、所定の始動信号の入力により遊技価値を決定する手段と、決定された遊技価値に対応して表示部の識別図柄および背景図柄の表示演出を決定する手段とを有し、前記表示演出を決定する手段は、特別の遊技価値が期待できるリーチ演出時のリーチ識別図柄および背景図柄を決定するものであり、該リーチ識別図柄の所定属性と背景図柄の所定属性同士の関係に対応して、特別の遊技価値を得られる信頼度の高さが設定されていることを特徴とする遊技機である。
【0010】
請求項1の発明によれば、表示演出を決定する手段は、「大当り」などの特別の遊技価値が期待できるリーチ演出時のリーチ識別図柄および背景図柄を決定するものであり、該リーチ識別図柄の所定属性と背景図柄の所定属性同士の関係に対応して、特別の遊技価値(例えば大当りあるいは大当り確率を高く変動させる遊技)を得られる信頼度の高さが設定されているので、リーチ識別図柄と背景図柄の組み合わせの数だけ演出できるようになる。したがって、リーチ識別図柄および背景図柄の演出および画像情報をリーチ種別毎に持っている場合に比較して、メモリ容量の減少および処理装置の低速化を図ることができ、低コストかつ簡単な制御構成で遊技機の多彩な演出を可能にできる。
【0011】
請求項2の発明は、リーチ演出時における文字、数字、符号などの識別図柄の持つ属性と背景図柄の属性との同一性、または、異なる属性間での同一性または類似関係または連想関係の数に対応して大当り信頼度の高さが設定されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機である。
請求項2の発明によれば、識別図柄図柄と背景図柄の同一性などの数に関連して特別の遊技価値の一例である大当り信頼度の高さを設定するので、遊技者は識別図柄や演出を見てそれらの関連性があることが数多く出れば大当りの信頼度が高くなることを知ることができ、図柄や演出自体で大当りを知ることに比較して、演出のバリエーションが一層多くなる。
【0012】
また、請求項3の発明は、リーチ識別図柄の属性と背景図柄の属性は、絵、図形、記号、符号、文字、色、形、大きさ、及び長さのうちの少なくとも1以上が共通することを特徴とする請求項1に記載の遊技機である。
請求項3の発明によれば、絵、図形などの視覚的に理解しやすいう属性が一見して図柄と背景の属性が遊技者に分かり、容易に認識できるようになる。
【0013】
請求項4の発明は、背景図柄と複数種類の識別図柄を表示部に可変表示させるステップと、該表示部の表示制御を行うステップと、所定条件により前記表示部に可変表示を行わせ、該表示部の表示する識別図柄の停止結果態様が予め設定された特別停止結果態様になったときに特別の遊技価値を付与する特別遊技状態とする遊技機のプログラムにおいて、所定の始動信号の入力により遊技価値を決定するステップと、決定された遊技価値に対応して表示部の識別図柄および背景図柄の表示演出を決定するステップとを有し、前記表示演出の決定は、特別の遊技価値が期待できるリーチ演出時のリーチ識別図柄および背景図柄を決定するものであり、該リーチ識別図柄の所定属性と背景図柄の所定属性同士の関係に対応して、特別の遊技価値を得られる信頼度の高さが設定されていることを特徴とする遊技機のプログラムである。
このプログラムにより、種々のコンピュータを搭載した遊戯機も本発明の遊技機とすることができる。
【0014】
なお、プログラムは、遊技機を制御するためのプログラムと、業務用または家庭用のテレビゲーム機、インターネットに接続可能なモニタ付きコンピュータ等に読み込まれることによって、業務用または家庭用のテレビゲーム機、インターネットに接続可能なモニタ付きのコンピュータ等を遊技機として機能させるためのプログラムとを含む。
【0015】
請求項5の発明は、請求項3記載の遊技機のプログラムを格納したことを特徴とする記録媒体である。
なお、記録媒体としては、ROM(Read Only Memory)、MO(Magnet Optical)、CD(Compact Disk)、FD(Floppy(登録商標) Disk)等が挙げられる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遊技機の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図5は、本発明に係る遊技機の実施形態およびそのプログラムの説明図である。
【0017】
図1は、本発明に係る遊技機が適用される弾球遊技機1の外観を示す斜視図である。弾球遊技機1は、外枠2と、外枠2に回動自在に設けられている本体枠3と、本体枠3に着脱可能に固定されている遊技盤4と、本体枠3に回動自在に設けられ遊技盤4の前面を覆うガラス扉5と、本体枠3に回動自在に設けられガラス扉5の下方に配置されている下扉6と、遊技盤4の下方に配置され遊技球(遊技媒体)を一個ずつ遊技盤4に向けて発射する発射装置(発射手段)(図示しない)と、ガラス扉5の上部に配置されている枠ランプ7と、ガラス扉5の左右上部に配置されているスピーカ8と、下扉6に配置され払出された貸球および賞球を貯留する受け皿9と、下扉6に配置され発射装置を操作する操作ハンドル10と、操作ハンドル10と片手で同時操作可能に操作ハンドル10の近傍に設けられ発射装置からの遊技球の発射を停止することができる発射停止スイッチ(手動発射停止手段)11と、時刻を設定することができる時刻設定スイッチ12および設定時刻を表示する時刻表示装置13(時刻設定手段)と、図柄変動表示手段(後述する)の所定変動時間を短縮することができる図柄変動時間短縮スイッチ(手動図柄変動時間短縮手段)14等を備えている。
【0018】
図2は、図1の弾球遊技機1の遊技盤4を示す正面図である。遊技盤4は、遊技球を不規則に落下させる障害の役目を持つ複数の釘(図示しない)や特別図柄表示装置(図柄変動表示手段)4a、普通図柄表示装置(図柄変動表示手段)4b、始動入賞口(所定入賞口)4c、スルーチャッカ(所定入賞口)4d、特別図柄保留球ランプ4e、普通図柄保留球ランプ4f、大入賞口4g、および普通図柄電動役物4h、その他、一般入賞口4i、アウト口4j、盤面ランプ4kおよび風車4m等を備えている。
【0019】
特別図柄表示装置4aは、特別図柄(遊技状態を通常遊技状態から大当り状態に移行させるような性質を持つ図柄)を変動表示する装置であって、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)が用いられる。
【0020】
普通図柄表示装置4bは、普通図柄(遊技状態を普通図柄当り状態にさせるような性質を持つ図柄)を変動表示する装置であって、例えば、LED(Light Emitting Diode)が用いられる。
【0021】
始動入賞口4cは、発射装置から発射され誘導レール4nに沿って遊技領域4pに打出された遊技球が入賞することによって特別図柄表示装置4aを所定変動時間図柄変動させるとともに賞球払出をさせるものである。
【0022】
スルーチャッカ4dは、遊技球が入賞(通過)することによって普通図柄表示装置4bを所定変動時間図柄変動させるものである。
【0023】
特別図柄保留球ランプ4eは、特別図柄表示装置4aが変動表示中に始動入賞口4cへ遊技球が入賞する度に入賞数を加算するとともに特別図柄表示装置4aの図柄変動が所定変動時間経過する度に入賞数を減算した値(入賞記憶数)を所定数(例えば、4個)まで表示させるものである。
【0024】
普通図柄保留球ランプ4fは、普通図柄表示装置4bが変動表示中にスルーチャッカへ遊技球が入賞(通過)する度に入賞数を加算するとともに普通図柄表示装置4bの図柄変動が所定変動時間経過する度に入賞数を減算した値(入賞記憶数)を所定数(例えば、4個)まで表示させるものである。
【0025】
大入賞口4gは、開状態で遊技球が入賞可能となるように開閉するものであって、大当り状態時に開状態となる入賞口である。
【0026】
普通図柄電動役物4hは、始動入賞口4cに設けられ開状態で始動入賞口4cへの遊技球の入賞率が高められるように開閉するものであって、普通図柄当り状態時に開状態となる装置である。
【0027】
図3は、図1の弾球遊技機1の制御装置を示すブロック図である。制御装置20は、主制御装置21ならびに図柄制御装置22、ランプ制御装置23、発射制御装置26、音声制御装置24および払出制御装置25等の副制御装置、入賞球装置27、電源回路30等を備えている。
【0028】
主制御装置21は、遊技制御プログラムに従って弾球遊技機1を制御する。主制御装置21には、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)211が設けられている。CPU211には、遊技制御プログラム(乱数生成処理および乱数テーブル等を含む)を記憶しているROM(Read Only Memory)212、CPU211のワーク用メモリ(状態データテーブルおよび乱数メモリ等を含む)として機能するRAM(Random Access Memory)213が接続されている。また、主制御装置21には、入力インターフェース21aが設けられている。
なお、主制御装置21は、外部の集中管理装置21cと接続されている。
【0029】
入力インターフェース21aには、始動入賞口4cに入賞した遊技球を検知する始動入賞球検知センサ214、大入賞口4gに入賞した遊技球を検知する大入賞球検知センサ215、継続球検知センサ216、その他入賞球検知センサ217、スルーチャッカ4dに入賞(通過)した遊技球を検知する通過入賞球検知センサ218、遊技球払出検知センサ219およびエラー検知センサ220等の各種検知センサに接続され、各センサ215〜220から出力される信号を主制御装置21へ送信する。
また、時刻を設定することができる時刻設定スイッチ12および図柄変動表示装置の所定変動時間を短縮することができる図柄変動時間短縮スイッチ14が接続され、遊技者の操作によって各スイッチ12、14から出力される信号を主制御装置21へ送信する。
【0030】
図柄制御装置22は、特別図柄を変動表示させる特別図柄表示装置4aを、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、VDP(Video Display Processor;画像表示用プロセッサ)224を介して制御する。また、普通図柄を変動表示させる普通図柄表示装置4bを制御する。図柄制御装置22は、主制御装置21と同様にCPU221と、CPU221に接続されるROM222およびRAM223を備えている。実施形態では、図柄制御装置22は、特別図柄表示装置4aに対して、背景画像に重ねて、文字、図形、記号の識別図柄を複数変動表示させ、大当り判定時には大当り図柄選択テーブルから選択した所定の停止図柄(仮停止図柄も含む:例えば777と揃って並ぶ状態)を表示し、外れ判定時に外れ図柄選択テーブルから所定以外の停止図柄(例えば257、321と不ぞろいに並ぶ状態)を表示する。後述するが、実施形態では、背景図柄と識別図柄との表示演出で大当りなどの特別の遊技状態となる可能性の高さを表示している。つまり、詳細は後述するが、背景図柄と識別図柄とが、特別の遊技価値が期待できるリーチ演出時のリーチ識別図柄および背景図柄を決定するものであり、該リーチ識別図柄の所定属性と背景図柄の所定属性同士の関係に対応して、特別の遊技価値を得られる信頼度の高さが設定されている。
【0031】
ランプ制御装置23は、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、特別図柄保留球ランプ4e、普通図柄保留球ランプ4f、盤面ランプ4kおよび枠ランプ7等を制御する。ランプ制御装置24は、主制御装置21と同様にCPU231と、CPU231に接続されるROM232およびRAM233を備えている。
【0032】
発射制御装置26は、発射装置261からの遊技球の発射タイミングを制御するとともに遊技者の操作による操作ハンドル10からの操作出力信号によって発射装置261からの遊技球の発射開始および発射停止ならびに発射強度を制御する。また、遊技者の操作による発射停止スイッチ11からの出力信号によって発射装置261からの遊技球の発射停止を制御することができる。
更に、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、払出制御装置25を介した制御信号によって発射装置261からの遊技球の発射停止を制御することもできる。
【0033】
その他、音声制御装置24は、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、サウンドプロセッサおよびスピーカ8等の音声発生装置244を制御し、払出制御装置25は、主制御装置21から出力インターフェース21bを介して送信される制御信号に基づいて、払出装置254よびCR(Card Reader)ユニット255を制御する。これらは、主制御装置21と同様にそれぞれCPU241、251と、CPU241、251に接続されるROM242、252およびRAM243、253を備えている。
なお、払出制御装置25には、球貸信号制御装置25aが接続されている。
【0034】
入賞球装置(例えば、普通図柄電動役物4h、大入賞口4gおよび大入賞継続領域(所謂、Vゾーン))27は、主制御装置21から送信される制御信号によって、ソレノイド等で駆動される。
【0035】
電源回路30は、外部から電源プラグによって供給される交流電圧(AC24V)を、複数種類の直流電圧に変換して主制御装置21および副制御装置等に供給する。
【0036】
次に、このように構成された弾球遊技機1の動作について説明する。
図4は、弾球遊技機1の主制御(主制御装置21がROM212に格納されている遊技制御プログラムに従って実行する処理)の概要を示すフローチャートである。
なお、メインルーチンは、主制御装置21のCPU211に定期的(例えば、2msec毎)に送信されるリセットパルスによって繰り返し実行される処理である。
【0037】
まず、電源投入されて、初期設定処理をする(S101)。なお、S101の初期設定処理おいては、所定データの初期設定および副制御装置への通常起動時コマンドの送信(エラー状態時においては、電源断前の状態に復帰させてエラー解除)等をした後、メインルーチンへの移行を許可する。
【0038】
次いで、乱数更新処理をする(S102)。なお、S102の乱数更新処理においては、遊技目的(大当り判定、普通図柄当り判定および図柄変動表示手段の演出パターンおよび停止図柄の選択等)に対応して乱数値範囲を設定し、当該乱数値範囲内における乱数を定期的に更新する。
【0039】
そして、入力管理処理をする(S103)。なお、S103の入力管理処理においては、遊技領域4pの所定入賞口(始動入賞口4c、スルーチャッカ4d、大入賞口4gおよび一般入賞口4i等)への遊技球の入賞(通過を含む)の検知情報を管理処理する。例えば、図柄変動表示手段の図柄変動中に所定入賞口へ遊技球が入賞する度に入賞数を加算するとともに図柄変動表示手段の図柄変動が所定変動時間経過する度に入賞数を減算して記憶する(入賞数記憶手段)。
【0040】
次いで、異常監視処理をする(S104)。なお、S104の異常監視処理においては、補給球切れエラー、受け皿9の満タンエラーおよび球詰まり等の異常情報を管理処理する。
【0041】
そして、普通図柄制御処理をする(S105)。なお、S105の普通図柄制御処理においては、スルーチャッカ4dの入力管理処理による検知情報によって普通図柄当り判定用乱数値範囲から所定の乱数を抽出して当否判定し、次いで、普通図柄当り判定の判定結果によって、普通図柄表示装置4bの演出パターン(所定変動時間情報を含む)および停止図柄の選択用乱数値範囲から所定の乱数を抽出して普通図柄表示装置4bの演出パターンおよび停止図柄を決定するとともに普通図柄電動役物4hの動作態様(開閉動作および開時間)決定し、そして、決定した演出パターンおよび停止図柄の情報や普通図柄電動役物4hの動作態様の情報を副制御装置へ送信する。
【0042】
次いで、特別図柄制御処理をする(S106)。なお、S106の特別図柄制御処理においては、始動入賞口4cの入力管理処理による検知情報によって大当り判定用乱数値範囲から所定の乱数を抽出して当否判定し、次いで、大当り判定の判定結果によって、特別図柄表示装置4aの演出パターン(背景図柄と識別図柄の選択や背景図柄および停止図柄の表示演出の選択を含む)および停止図柄の選択用乱数値範囲から所定の乱数を抽出して特別図柄表示装置4aの演出パターンおよび停止図柄を決定し、そして、決定した演出パターンおよび停止図柄の情報を副制御装置(図柄制御装置221)へ送信する。前記の主制御装置21での演出パターンの選択処理および副制御装置(図柄制御装置221)の処理は後記図5〜図7にしたがって説明する。
なお、大当り判定の判定結果は、大当りまたは外れであって、大当りはさらに通常当たり(いわゆる単発当り)、確変付き大当りとすることができる(これらの大当り状態のいずれも特別の遊技価値を付与する特別遊技状態の例とすることができる)。
確変付き大当り当選の場合は、大当り状態終了から次の大当りまで、大当り判定および普通図柄当り判定する判定テーブルをそれぞれ当選確率大テーブルへ切換えて、それぞれの当選確率大テーブルで大当り判定および普通図柄当り判定をする(確変状態)。なお、大当り判定および普通図柄当り判定する判定テーブルは、それぞれ当選確率大テーブルと当選確率小テーブル(通常遊技状態時に使用される)の少なくとも2種類を設けることができる。
【0043】
そして、出力管理処理をする(S107)。なお、S107の出力管理処理においては、副制御装置へ送信するコマンド、およびホールや試験機関などの外部の集中管理装置21cへ送信する情報を管理処理する。
【0044】
次いで、図柄変動表示制御処理をする(S108)。なお、S108の図柄表示制御処理においては、普通図柄制御処理および特別図柄制御処理によって得られた情報に基づいて、図柄変動表示手段(普通図柄表示装置4bおよび特別図柄表示装置4a)を制御する。
なお、図柄変動表示装置は、所定入賞口へ遊技球が入賞することによって図柄を所定変動時間変動表示し所定図柄態様で停止することによって遊技状態を遊技者にとって有利な状態にするか否かを確定する。
【0045】
そして、普通図柄電動役物制御処理をする(S109)。なお、S109の普通図柄電動役物制御処理においては、普通図柄制御処理によって得られた情報に基づいて、普通図柄電動役物4hの動作態様(開閉動作および開時間)を制御する。
【0046】
次いで、大入賞口制御処理をする(S110)。なお、S110の大入賞口制御処理においては、特別図柄制御処理で得られた情報に基づいて、大入賞口4gの動作態様を制御する。
【0047】
そして、払出制御処理をする(S111)。なお、S111の払出制御処理においては、遊技利益の払出を行うための払出制御情報を管理処理する。
【0048】
次いで、ランプ制御処理をする(S112)。なお、S112のランプ制御処理においては、遊技状態に応じた光の演出を行うためのランプ制御情報を管理処理する。
【0049】
そして、音声制御処理をする(S113)。なお、S113の音声制御処理においては、遊技状態に応じた音の演出を行うための音声制御情報を管理処理する。
【0050】
次いで、電源断か否かを判断して(S114)、電源断でない場合には、S102の乱数更新処理に戻る。
【0051】
ここで、本実施形態は、上記構成の弾球遊技機1に本発明を実施したものであり、背景図柄と複数種類の識別図柄を可変表示する図柄表示部(例えば特別図柄表示装置4a)と、表示部の表示制御を行う表示制御部(例えば図柄制御装置22)とを有し、所定条件により前記表示部に可変表示を行わせ、該表示部の表示する識別図柄の停止結果態様が予め設定された特別停止結果態様になったときに特別の遊技価値(大当りなど)を付与する特別遊技状態とする遊技機において、所定の始動信号の入力(例えば始動入賞口4cへの入賞)により遊技価値を決定する手段(例えば前記主制御装置21:前記S106の特別図柄制御処理において大当りあるいは確変付き大当りにするなど)と、決定された遊技価値に対応して表示部の識別図柄および背景図柄の表示演出を決定する手段(例えば図柄制御装置22)とを有し、前記表示演出を決定する手段は、大当りなどの特別の遊技価値が期待できるリーチ演出時(通常リーチよりも一層大当りしやすいスーパーリーチのときなど)のリーチ識別図柄および背景図柄を決定するものであり、該リーチ識別図柄の所定属性と背景図柄の所定属性同士の関係に対応して、特別の遊技価値を得られる信頼度の高さが設定されているものである。
【0052】
また、実施形態の弾球遊技機1では、リーチ演出時における文字、数字、符号などの識別図柄の持つ属性と背景図柄の属性との同一性、または、異なる属性間での同一性または類似関係または連想関係の数に対応して大当り信頼度の高さが設定されている。
また、リーチ識別図柄の属性と背景図柄の属性は、絵、図形、記号、符号、文字、色、形、大きさ、及び長さのうちの少なくとも1以上が共通する。
そして、始動入賞口4cへの入賞により入賞球センサ214が入賞球を検出して所定の始動信号が発生し、主制御装置21および副制御装置の図柄制御装置22では、後述する図5〜図7のフローチャートに示すように、この始動信号の入力により大当りあるいは外れ(遊技価値の例)を判定する(前記S106の特別図柄処理において大当りに判定するなどの処理する)当り判定テーブル401と、判定された遊技価値(大当りあるいは外れ)に基いて表示部の識別図柄および背景図柄の表示演出を複数ある表示演出パターンのうちから選択する変動パターン選択テーブル402と、前記選択された表示演出パターンと対になる対仮停止図柄、および、前記判定結果に基いて選択された表示演出パターンと対にならない他仮停止図柄を記憶・格納するROM22・RAM223などの記憶手段と、前記選択された表示演出パターンに応じて仮停止図柄を選択するCPU221などの仮停止図柄選択手段とを備え、仮停止図柄選択手段の各表示演出パターンに対応する部分は、前記対仮停止図柄と他仮停止図柄とのいずれかを所定の選択比率で選択するように構成している。
【0053】
すなわち、図5は、上記の主制御装置21と副制御装置の図柄制御装置22における、当りあるいは外れの判定に対応した背景図柄と識別図柄の表示演出関係のフローをテーブルにより説明した図であり、図6はメイン基板である主制御装置21における変動パターン選択処理の説明図、図7はサブ基板である副制御装置の図柄制御装置22のフローを示す。
図5に示すように、始動口(始動入賞口4c)に遊技球が入賞したことを始動入賞球検知センサ214で検知すると、前記S106のよう、前記始動入賞検知信号が主制御装置211に入力され、この始動入賞を契機に大当り判定テーブルで大当り判定をする。
【0054】
すなわち、図5のように前記主制御装置21は、特別図柄表示装置4aの表示演出を決定する前提として、ROM212などの記憶部に大当りか否かを判定する当り判定テーブル401と、大当りか否かの判定結果に基いて複数の表示演出パターン(演出態様)のうちのいずれかを選択する表示演出パターン選択テーブル402(大当り時の表示演出パターン402A、外れ時の表示演出パターン402Bを格納している)とを有する。
図6に示すように、当り判定テーブル401から大当りか否かを判定し(S501)、この結果から、大当り判定時には(S501:Yes)、大当り時の変動パターン選択テーブル402Aにより表示演出パターン(図柄変動パターン)を選択し(S502)、一方、外れ時には(S501:No)、外れ時の表示演出パターン選択テーブル402Bにより表示演出パターンを選択する(S503)。そして、選択された表示演出パターンを示すコマンドを生成して副制御装置(サブ基板)22に送出する(S504)。なお、この表示演出パターンには、識別図柄の属性と背景図柄の属性が前述の一定の相関性をもつ対になる場合と、それ以外の相関性を持たない別物になる場合とがある。
また、サブ基板に設けられた図柄制御装置22には、前記判定結果に基いて選択された表示演出パターンと対になる対(つい)仮停止図柄、および、前記判定結果に基いて選択された表示演出パターンと対にならない他(た)仮停止図柄を記憶・格納し、前記判定結果に基いて選択された表示演出パターンに応じて仮停止図柄を選択する仮停止図柄選択テーブル403を備える。仮停止図柄選択テーブル403の各表示演出パターン(演出態様)▲1▼〜nに対応する部分404は、それぞれ複数の仮停止図柄を格納している(大当り時の表示演出パターン(402A)に対応する仮停止図柄選択テーブル405A、外れ時の表示演出パターン(402B)に対応する仮停止図柄選択テーブル405B)。その複数の仮停止図柄選択テーブル405A、405Bの各表示演出パターンに対応する部分では、それぞれ前記対仮停止図柄(404a)と他仮停止図柄(404b)がそれぞれ複数格納されている。そして、当り判定テーブル401による大当り・外れの判定に対応して、表示演出パターン選択テーブル302で演出演出表示パターンが選択されたならば、そのパターンの入力で仮停止図柄テーブル404を抽選して、対仮停止図柄と他仮停止図柄のうちのいずれかを所定の選択比率で選択するように構成している。
【0055】
すなわち、実施形態の遊技機では、図7に示すフローのように、表示演出パターンのコマンドを入力し、大当りの表示演出パターン(変動パターン)か否かを判定する(S511)。大当たりが選択されていた場合(S511:Yes)、大当り時の表示演出パターン(402A)に基く大当り時の仮停止図柄選択テーブル(405A)から抽選により仮停止図柄を選択する(S512)。
一方、大当たりが選択されず外れの場合(S511:No)、外れの表示演出パターン(402B)に基く外れ時の仮停止図柄選択テーブル(405B)から抽選により仮停止図柄を選択する(S513)。そして、選択された表示演出パターンと仮停止図柄を表示するように、図柄制御装置22で特別図柄表示装置4aを制御する。
それと共に、前記所定の選択比率は、仮停止図柄選択テーブル403の各変動パターンに対応する部分複数の404の全てで同一にすることができる。
これにより、特定の図柄でリーチになったときに当り易かったり当りずらかったりすることが無く、全ての変動パターンについて対になる仮停止図柄と他仮停止図柄とがあるので、全て変動パターンに付いてリーチ状態を演出表示することができる多数のリーチ演出が可能になる。
【0056】
なお、実施形態では、仮停止図柄選択テーブル403は、大当りか否かの判定結果が大当りの場合に用いられる当り用仮停止図柄選択テーブル405Aと、大当りか否かの判定結果が外れの場合に用いられる外れ用仮停止図柄選択テーブル405Bとからなり、当り用仮停止図柄選択テーブル405Aでの対仮停止図柄の選択比率を他仮停止図柄の選択比率よりも高くすると共に、外れ用仮停止図柄選択テーブル405Aでの対仮停止図柄の選択比率を他仮停止図柄の選択比率よりも低くするものである。
例えば、大当り時の変動パターンにおいて、「春」が選択された場合に、背景と識別図柄が属性が同じ対仮停止図柄のものが演出表示される確率が50%、背景と識別図柄が属性が異なる他仮停止図柄のものが演出表示される確率が50%とすることができる。また、外れ時の変動パターンにおいて、背景と識別図柄が属性が同じ対仮停止図柄のものが演出表示される確率が30%、背景と識別図柄が属性が異なる他仮停止図柄のものが演出表示される確率が70%とすることができる。
このように、特定の変動パターンとこの変動パターンの対仮停止図柄とが出現した場合には大当りになる信頼度を高くすることができ、遊技性に富んだ遊技をすることができる。
【0057】
また、選択された表示演出パターンに応じて仮停止図柄を選択する。表示演出パターンと対になる対仮停止図柄においては、背景図柄などの表示演出パターンの属性と識別図柄の属性が、絵、図形、記号、符号、文字、色、形、大きさ、及び長さのうちの少なくとも1以上が共通するものが好ましい。例えば、表示演出パターンが季節の「春」・「夏」・「秋」・「冬」に関するものを格納しており、選択された表示演出パターンが季節の「春」に関するものとすれば、背景図柄が桜の木で、識別図柄が春・夏・秋・冬の文字が順次変動表示するものあるとして、仮停止図柄は、春・↓・春のときに(↓は図柄変動中)大当りの確率が高い、遊技者に大当りの期待度の高さを表示するいわゆるリーチ図柄の表示演出するものが好適なものである。
そして、判定結果に基いて、表示演出パターンと対になる対仮停止図柄と、対にならない他仮停止図柄を判定結果に基いて選択する。判定結果が、例えば大当りとなりやすい場合(大当り確率が所定より高い場合)には表示演出パターンに対応する対仮停止図柄が出やすくし、逆の場合(大当り確率が所定より低い場合)は、他仮停止図柄が出やすくすることが好ましい。これにより、遊技者は、対仮停止図柄が出たことを見た遊技者は大当りの期待を高め、一方、他仮停止図柄の出たことを見た遊技者は大当りの期待を低くする。ただ、対仮停止図柄が出たとしても必ず大当りとなるのではなく、また、他仮停止図柄が出たと言って必ず外れるとは限らない設定にして、深い遊技性を付与することが好ましい。
したがって、実施形態によれば、仮停止図柄を変動パターン毎に使用すればよいため、大当りの可能性の高いリーチ演出を変動パターンと仮停止図柄の組合わせで表示することができ、大当りの可能性の高いリーチ図柄を別々に記憶する必要がないので、記憶容量が少なくて済み、および制御システムが簡易なものでも複雑かつ多彩な演出ができる。
【0058】
実施形態においては、仮停止図柄選択テーブルでは、対仮停止図柄と他仮停止図柄のいずれかを選択する所定の選択比率は、仮停止図柄選択テーブル404の各表示演出パターンに対応する部分の全てで同一にした。例えば、表示演出パターンが1〜nあるとして、それぞれに対応する対仮停止図柄と他仮停止図柄の選択比率が全表示演出パターン1〜nで一定のp:mとするものである。これにより、表示演出のパターン毎に対仮停止図柄の出現する割合が変化せず、つまり、全ての表示演出バターンで当りやすいリーチ演出となる確率を同じくすることができるので、従来のような、特定の表示演出しか高確率にならず、他の表示演出では大当りが期待できないということをなくすことができる。
言い換えれば、リーチ演出の種類を増やすのに、演出パターンと仮停止図柄の組み合わせで、自在にリーチ演出の種類を増やすことができ、従来のように個別に演出画像を増やす必要が無く、したがって、その分のメモリを増設する必要なく演出の幅を拡げることができる。演出の種類により、「大当り」の期待度が分かれることがなくなり、「大当り」のほとんど期待出ないリーチ(大当りの望めず印象の悪い劣等生的リーチ)も多く存在することも無く、逆に言えば大当りの期待感も演出も楽しめるリーチ演出が拡がり遊技性の幅が拡がり遊技者の射幸心を向上させることができる。
【0059】
また、実施形態においては、前記仮停止図柄選択テーブル403は、大当りか否かの判定結果が大当りの場合に用いられる当り用仮停止図柄選択テーブル405Aと、大当りか否かの判定結果が外れの場合に用いられる外れ用仮停止図柄選択テーブル405Bとからなり、当り用仮停止図柄選択テーブル405Aにおける対仮停止図柄の選択比率を他仮停止図柄の選択比率よりも高くする(例えば70%:30%)と共に、外れ用仮停止図柄選択テーブル405Bでの対仮停止図柄の選択比率を他仮停止図柄の選択比率よりも低くする(例えば30%:70%)。
このように、判定結果が大当りの場合には、対仮停止図柄の選択比率が他仮停止図柄の選択比率よりも高くすれば、遊技者は表示される仮停止図柄から大当りの期待感を得ることができる。
【0060】
また、実施形態の弾球遊技機1では、リーチ演出時における文字、数字、符号などの識別図柄の持つ属性と背景図柄の属性との同一性、または、異なる属性間での同一性または類似関係または連想関係の数に対応して大当り信頼度の高さが設定されている。
また、リーチ識別図柄の属性と背景図柄の属性は、絵、図形、記号、符号、文字、色、形、大きさ、及び長さのうちの少なくとも1以上が共通する。
【0061】
実施形態では、前述のように、リーチ演出における『特別図柄の文字、図形、記号の持つ属性と背景絵柄の持つ属性の同一属性間、または異なる属性間での同一関係または類似関係または連想関係の数に対応して』大当り信頼度の高さが設定されていることが好適である。この属性や関係などについて以下の実施例がある。
【0062】
まず、前記の特別図柄(識別図柄)の持つ文字、数字、記号のもつ属性と背景絵柄の持つ属性には、意味、色、および/または形があり、以下にその実施例を説明する。
(実施例1)
「春」であれば、「桜の木」および「お花見」などが意味の連想がある。
「夏」であれば、「海」、「西瓜」、「かき氷」および「アイスクリーム」などが意味の連想がある。
「秋」であれば、「紅葉」、「栗」および「松茸」などが意味の連想がある。
「冬」であれば、「雪」、「つらら」、「スキー」および「スケート」などが意味の連想がある。
(実施例2)
「春」の文字と「春」の文字絵柄が意味および形の同一な関係を有する。
「青色の文字」と「青色の絵柄」が色の同一な関係を有する。
「青」の文字と「青色の絵柄」が意味と色の同一の関係を有する。
「桜」の文字と「桜の木」の絵柄が意味の同一の関係を有する。
【0063】
また、同一属性間での同一関係または、類似関係または連想関係があるほうが、異なる属性間での同一関係または類似関係ある方よりも大当り信頼度が高く設定されていることが好適である。
(実施例3)
「意味と意味」との同一関係あるいは類似関係の場合の大当り信頼度F1の方が「意味と色または形」との同一関係あるいは類似関係の場合の信頼度F2よりも高く設定されている(F1>F2)。
「色と色」との同一関係あるいは類似関係の場合の大当り信頼度F3の方が「色と意味または形」との同一関係あるいは類似関係の場合の信頼度F4よりも高設定されている(F3>F4)。
「形と形」との同一関係あるいは類似関係の場合の大当り信頼度F5の方が「形と意味または色」との同一関係あるいは類似関係の場合の信頼度F6よりも高く設定されている(F5>F6)。
【0064】
また、同一関係または類似関係または連想関係の数が多いほど信頼度が高く設定されていることが好適である。
(実施例4)
ピンク色の「桜」の文字とピンク色の「桜の絵柄」の場合に、
▲1▼「桜」の意味と「桜」の意味との間で意味の同一な関係がある。
▲2▼「ピンク」の色と「ピンク」の色との間で色の同一な関係がある。
ピンク色の「春」の字とピンク色の「桜の絵柄」の場合に、
▲1▼「春」の意味と「桜の絵柄」の意味との間で意味の連想関係がある。
▲2▼「ピンク」の色と「ピンク」の色との間で色の同一な関係がある。
赤色の「桃」の文字とピンク色の「桃の絵柄」の場合に、
▲1▼「桃」の意味と「桃」の意味ととの間で意味の同一な関係がある。
▲2▼「赤」の色と「ピンク」の色との間で色の類似な関係がある。
▲3▼「桃」の意味と「ピンク」の色との間で意味の連想関係がある。
【0065】
また、前記の同一関係、類似関係、連想関係の順に信頼度が低くなるように信頼度との関係が設定されている。看取が容易なほど信頼度を高くすることができる。例えば、同一関係の場合に最も大当たり確率が高く、類似関係の場合に大当り確率が中程度で、連想関係の場合で大当り確率が小とする。
(実施例5)
赤色の「桃」の文字とピンク色の「桃の絵柄」の場合に、
▲1▼「桃」の意味と「桃」の意味ととの間で意味の同一な関係があるので、信頼度が大(例えば大当り確率が70%)である。
▲2▼「赤」の色と「ピンク」の色との間で色の類似な関係があるので、信頼度が中(例えば大当り確率が50%)である。
▲3▼「桃」の意味と「ピンク」の色との間で意味の連想関係があるので、信頼度が小(例えば大当り確率が30%)である。
【0066】
また、上記とは逆に前記の同一関係、類似関係、連想関係の順に信頼度が高くなるように信頼度との関係が設定されている。看取が容易なほど信頼度を低くすることができる。
【0067】
また、複数の同一属性間において、または複数の異なる属性間において、同一関係または類似関係または連想関係がある場合に、それぞれに対応して設定されている信頼度(例えば大当り確率)を合計した信頼度が設定することができる。(実施例6)
赤色の「桃」の文字とピンク色の「桃の絵柄」の場合に、
▲1▼「桃」の意味と「桃」の意味ととの間で意味の同一な関係があるので、信頼度が大(大当り確率60%)とする。
▲2▼「赤」の色と「ピンク」の色との間で色の類似な関係があるので、信頼度が中(大当り確率30%)とする。
▲3▼「桃」の意味と「ピンク」の色との間で意味の連想関係があるので、信頼度が小(大当り確率5%)とする。
そして信頼度の合計が信頼度大(大当たり確率95%)になる。
【0068】
上記の実施形態および実施例は本発明の一例であって、他の態様を取れることは明白である。前記実施形態では、弾球遊技機を挙げているが、他の遊技機、例えばスロットマシンでも背景絵柄の表示を液晶モニタあるいは第4リールを設けて表示するようにして、同様に実施できる。
また、上記実施形態の遊技機では筐体を有するぱちんこ機であったがコンピュータゲーム機で同様のぱちんこ機の遊技ができるプログラムとしても良い。
【0069】
【発明の効果】
以上説明した通り、請求項1の発明によれば、表示演出を決定する手段は、「大当り」などの特別の遊技価値が期待できるリーチ演出時のリーチ識別図柄および背景図柄を決定するものであり、該リーチ識別図柄の所定属性と背景図柄の所定属性同士の関係に対応して、特別の遊技価値(例えば大当りあるいは大当り確率を高く変動させる遊技)を得られる信頼度の高さが設定されているので、リーチ識別図柄と背景図柄の組み合わせの数だけ演出できるようになる。したがって、リーチ識別図柄および背景図柄の演出および画像情報をリーチ種別毎に持っている場合に比較して、メモリ容量の減少および処理装置の低速化を図ることができ、低コストかつ簡単な制御構成で遊技機の多彩な演出を可能にできる。
【0070】
請求項2の発明によれば、識別図柄図柄と背景図柄の同一性などの数に関連して特別の遊技価値の一例である大当り信頼度の高さを設定するので、遊技者は識別図柄や演出を見てそれらの関連性があることが数多く出れば大当りの信頼度が高くなることを知ることができ、図柄や演出自体で大当りを知ることに比較して、演出のバリエーションが一層多くなる。
【0071】
請求項3の発明によれば、絵、図形などの視覚的に理解しやすいう属性が一見して図柄と背景の属性が遊技者に分かり、容易に認識できるようになる。
【0072】
請求項4のプログラムにより、種々のコンピュータを搭載した遊戯機も本発明の遊技機とすることができる。
請求項5の記録媒体により、プログラムを取り扱い容易に記憶できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる弾球遊技機の外観を示す斜視図である。
【図2】図1の弾球遊技機の遊技盤を示す平面図である。
【図3】図1の弾球遊技機の制御回路を示すブロック図である。
【図4】図1の弾球遊技機の主制御の概要を示すフローチャートである。
【図5】図1の弾球遊技機の主制御および副制御の変動パターン選択テーブルと仮停止図柄選択テーブルの説明ブロック図である。
【図6】主制御装置での表示演出パターンの選択処理のフローチャートである。
【図7】副制御装置(図柄制御装置)での表示演出パターンの選択処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 弾球遊技機
4 遊技盤
4a 特別図柄表示装置
4b 普通図柄表示装置
4c 始動入賞口
4g 大入賞口
4h 普通図柄電動役物
20 制御回路
21 主制御装置
22 図柄制御装置
214 入賞球検出センサ
401 当り判定テーブル
402 変動パターン選択テーブル
403 仮停止図柄選択テーブル
Claims (5)
- 背景図柄と複数種類の識別図柄を可変表示する表示部と、表示部の表示制御を行う表示制御部とを有し、
所定条件により前記表示部に可変表示を行わせ、該表示部の表示する識別図柄の停止結果態様が予め設定された特別停止結果態様になったときに特別の遊技価値を付与する特別遊技状態とする遊技機において、
所定の始動信号の入力により遊技価値を決定する手段と、決定された遊技価値に対応して表示部の識別図柄および背景図柄の表示演出を決定する手段とを有し、
前記表示演出を決定する手段は、特別の遊技価値が期待できるリーチ演出時のリーチ識別図柄および背景図柄を決定するものであり、
該リーチ識別図柄の所定属性と背景図柄の所定属性同士の関係に対応して、特別の遊技価値を得られる信頼度の高さが設定されていることを特徴とする遊技機。 - リーチ演出時における文字、数字、符号などの識別図柄の持つ属性と背景図柄の属性との同一性、または、異なる属性間での同一性または類似関係または連想関係の数に対応して大当り信頼度の高さが設定されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- リーチ識別図柄の属性と背景図柄の属性は、絵、図形、記号、符号、文字、色、形、大きさ、及び長さのうちの少なくとも1以上が共通することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
- 背景図柄と複数種類の識別図柄を表示部に可変表示させるステップと、該表示部の表示制御を行うステップと、
所定条件により前記表示部に可変表示を行わせ、該表示部の表示する識別図柄の停止結果態様が予め設定された特別停止結果態様になったときに特別の遊技価値を付与する特別遊技状態とする遊技機のプログラムにおいて、
所定の始動信号の入力により遊技価値を決定するステップと、
決定された遊技価値に対応して表示部の識別図柄および背景図柄の表示演出を決定するステップとを有し、
前記表示演出の決定は、特別の遊技価値が期待できるリーチ演出時のリーチ識別図柄および背景図柄を決定するものであり、
該リーチ識別図柄の所定属性と背景図柄の所定属性同士の関係に対応して、特別の遊技価値を得られる信頼度の高さが設定されていることを特徴とする遊技機のプログラム。 - 請求項4記載の遊技機のプログラムを格納したことを特徴とする記録媒体。
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Family Applications (1)
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2002
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