JP2004057013A - ガムベース組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた噛み心地を有し、かつ崩壊性および生分解性を有するガムベース組成物を提供すること。
【解決手段】生分解性成分からなるガムベース組成物であって、生分解性成分中にポリ乳酸を10重量%以上50重量%未満含有するガムベース組成物を提供する。使用するポリ乳酸の重量平均分子量は、5万〜20万であることが好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】生分解性成分からなるガムベース組成物であって、生分解性成分中にポリ乳酸を10重量%以上50重量%未満含有するガムベース組成物を提供する。使用するポリ乳酸の重量平均分子量は、5万〜20万であることが好ましい。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生分解性成分からなるガムベース組成物に関する。さらに詳細には、生分解性成分中にポリ乳酸を10重量%以上50重量%未満含有するガムベース組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
チューインガムは、大きく分けて、2つの主成分、すなわち、ガムベースのような咀嚼成分と甘味料、軟化剤、香料などを含む非咀嚼成分とから構成されている。ガムベースとは、唾液には溶けない咀嚼用物質であって、天然および/または合成ゴム、天然および/または合成樹脂、充填剤、可塑剤、乳化剤、ならびにワックスなどを配合したものである。一方、非咀嚼成分は、易溶解性の物質であり、チューイング時に、その大半が口の中に溶け出す性質を有する。
【0003】
ガムベースは、唾液によって溶けないため、咀嚼後のチューインガムが路上などの環境中に廃棄されると、長期にわたり残存し、環境汚染を引き起こす。このようなチュ−インガムの環境に対する負荷を軽減する1手段として、ガムベース中の成分を崩壊性または生分解性成分に置き換える方法が提案されている。
【0004】
特開平6−7090号公報には、ガムベース中のワックスとして用いられるパラフィン成分を特定脂肪酸組成のトリグリセリド組成物に代替することによって、生分解を受け易いガムベースが得られることが示唆されている。しかし、このガムベース中には、ワックス以外に非分解性成分も含有されており、特に合成エラストマーは、環境中に残存するため、環境汚染の根本的な解決とはならない。
【0005】
ガムベースに崩壊性および生分解性を付与する場合、問題となるのは、非分解性の合成ゴムおよび樹脂、特に、ブチルゴムおよびポリ酢酸ビニルを使用することである。これらは、その耐久性および利便性の点から、ガムベースの主成分として使用されている。ブチルゴムの代替として、天然ゴムを用いることによって、その問題は解消されているが、ポリ酢酸ビニルの代替は、そのテクスチャーおよび加工適正の点から、容易でない。したがって、ガムベースに崩壊性および生分解性を付与するためには、ポリ酢酸ビニルに匹敵する機能を有し、かつ崩壊性または生分解性を有する原料が必要である。
【0006】
特開平8−196214号公報には、ガムベース(ガム基剤)に生分解性ポリマーを使用することによって、生分解性チューインガムが得られることが開示されている。これによって、ガムベース全体に生分解性を付与することが可能になる。しかし、このガムベース基剤のガラス転移点は、高々37℃であるため、軟らかい噛み心地のガムベースしか得られない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、優れた噛み心地を有し、かつ崩壊性および生分解性を有するガムベース組成物が望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、生分解性成分からなるガムベース組成物であって、該生分解性成分中にポリ乳酸を10重量%以上50重量%未満含有する、ガムベース組成物を提供する。
【0009】
好ましい実施態様においては、上記ポリ乳酸の重量平均分子量は、5万〜20万である。さらに好ましくは、ポリ乳酸の軟化点が50〜80℃である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のガムベース組成物について説明する。なお、以下に説明する構成は、本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができることは当業者に明らかである。
【0011】
本発明のガムベース組成物は、生分解性成分からなるガムベース組成物であって、生分解性成分中にポリ乳酸を10重量%以上50重量%未満含有する。本明細書において、生分解性成分とは、生物、特に微生物のもつ生理活性物質によって加水分解される成分をいう。したがって、本発明のガムベース組成物は、生分解性成分であるポリ乳酸を必須成分とし、生分解性を有する天然ゴム、樹脂、充填剤、可塑剤および/または乳化剤、ワックスなどの成分からなる。以下、本発明のガムベース組成物について詳細に説明する。
【0012】
(A)ポリ乳酸
ポリ乳酸は、乳酸が重合した脂肪族ポリエステルであり、微生物により環境中で二酸化炭素と水とに分解されることから、環境への負荷が少ない、再資源化可能なプラスチックとして注目されている。ポリ乳酸は、フィルム、真空成形用シートおよび発泡シート、紙へのコーティング加工、繊維などへの利用が期待されている(島津評論 vol.53 No.1 1996.6)。
【0013】
ポリ乳酸は、例えば、L−乳酸および/またはD−乳酸を環状2量体であるラクチドとし、開環重合するか、またはL−乳酸および/またはD−乳酸を有機溶剤中で脱水反応することによって得られる。
【0014】
本発明のガムベース組成物に使用されるポリ乳酸の重量平均分子量は、5万〜20万が好ましく、10万〜15万がより好ましい。重量平均分子量が、5万より小さくなると弾力性に欠け、20万を超えると弾力性が強すぎるため、好ましくない。ポリ乳酸の重量平均分子量は、例えば、アルコール系重合開始剤の濃度などによって、制御し得る。
【0015】
さらに、上記ポリ乳酸は、噛み心地の点から軟化点が50〜80℃であることが好ましく、55〜70℃であることがより好ましい。
【0016】
本発明のガムベース組成物は、該組成物を構成する生分解性成分中にポリ乳酸を10重量%以上50重量%未満含有する。好ましくは、20〜40重量%である。ポリ乳酸が10重量%未満の場合、生分解性は著しく低下する。また、ポリ乳酸が50重量%以上の場合、チューインガムの噛み心地が悪くなるとともに、香味を持続するために必要な成分の量が不足し、チューインガムとしての品質を保つことが困難になる。
【0017】
本発明のガムベース組成物は、天然ゴム、樹脂、充填剤、可塑剤および/または乳化剤、ワックスなどの成分を50重量%以上含み、これらはいずれも生分解性成分である。この組成によって得られるチューインガムは、環境中で崩壊し、生分解するため、環境問題を解決し得るとともに、適度な噛み心地および香味の持続性も付与される。さらに、ガムベース組成物をチューインガムに加工する際の操作性が向上する。なお、得られるチューインガムの崩壊とは、環境中の加水分解、光分解などに起因するものであり、微生物による分解を促進させる効果を有する。これらの成分は、ガムベース組成物の特性に合わせて、必要に応じて選択し得る。
【0018】
(B)天然ゴム
天然ゴムは、ヘビア・ブラジルエンシス、ガタパーチャ、バラタなどの樹皮を切りつけることによって得られる乳白色の樹液中に含まれるゴム炭化水素の微粒子を酸によって凝固させたものであり、ゴム炭化水素を約60重量%以上含有する。ヘビア・ブラジルエンシス由来の天然ゴムは、シス型のゴム炭化水素を含み、ガタパーチャおよびバラタ由来の天然ゴムは、トランス型のゴム炭化水素を含む。これらの天然ゴムは、単独であっても、2以上を組合わせて使用してもよい。
【0019】
天然ゴムの重量平均分子量は、20万〜40万が好ましく、25万〜35万がより好ましい。これによって、ガムベース組成物に適度な弾力性を与えることができる。天然ゴムは、ガムベース組成物中に5〜20重量%含有されることが好ましく、5〜15重量%含有されることがより好ましい。
【0020】
(C)樹脂
樹脂としては、天然樹脂およびエステルガムが挙げられる。天然樹脂は、ゴム炭化水素を約4〜24重量%含有し、重量平均分子量が約7000〜25万のものであり、例えば、チクル、ジェルトン、ソルバなどが挙げられる。これらの天然樹脂は、それぞれ樹脂を構成する成分が異なるので、噛み心地および香味に特徴がある。これらの天然樹脂は、単独であっても、2以上を組合わせて使用してもよい。天然樹脂は、ガムベース組成物中に10〜40重量%含有されることが好ましく、10〜30重量%含有されることがより好ましい。
【0021】
エステルガムは、ロジンまたはその重合物などの誘導体のエステル化合物であり、チューインガムに天然樹脂(チクル)に似た樹脂感を補うため、またはチューインガムの噛み心地をよくするために添加され得る。エステルガムとしては、例えば、精製ロジンエステル、水添ロジンエステル、不均化ロジンエステル、重合ロジンエステルなどが挙げられる。これらのエステルガムは、それぞれ樹脂を構成する成分が異なるので、噛み心地に特徴を有し、さらに得られるチューインガムの咀嚼時における香味の印象に影響を与える。これらのエステルガムは、単独であっても、2以上を組合わせて使用してもよい。エステルガムは、ガムベース組成物中に5〜25重量%含有されることが好ましく、5〜20重量%含有されることがより好ましい。
【0022】
(D)充填剤、可塑剤および/または乳化剤、ワックスなど
充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、タルクなどが挙げられる。炭酸カルシウムおよびリン酸カルシウムは、酸味料が添加されないガムに使用され、タルクは、酸味料が添加されるガムに使用される。充填剤は、ガムベース組成物中に10〜15重量%含有されることが好ましい。
【0023】
可塑剤としては、アセチル化モノグリセリド、トリアセチン、ポリグリセロールなどが挙げられる。好ましくは、アセチル化モノグリセリドである。乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン酸脂肪酸エステル、レシチンなどが挙げられる。これらの可塑剤または乳化剤は、それぞれ単独であっても、2以上を組合わせて使用してもよい。可塑剤および/または乳化剤は、ガムベース組成物中に4〜19重量%含有されることが好ましい。
【0024】
ワックスとしては、マイクロクリスタリンワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、カルナバワックスなどが挙げられる。汎用性の点から、好ましくは、マイクロクリスタリンワックスである。ワックスは、ガムベース組成物中に5〜30重量%含有されることが好ましい。
【0025】
本発明のガムベース組成物は、さらに、でんぷん誘導体、硬化油などの咀嚼基剤を含んでもよい。
【0026】
本発明のガムベース組成物は、上記(A)ポリ乳酸と(B)〜(D)の少なくとも1種の成分とを混合することによって得られる。
【0027】
(A)ポリ乳酸と(B)〜(D)の少なくとも1種の成分とを混合する場合、混合の順序に制限はない。予め(A)ポリ乳酸と(D)の可塑剤および/または乳化剤とをプレミクスしたポリ乳酸混合物を調製して使用することが、(A)ポリ乳酸と(B)天然ゴムと(C)樹脂との混合を容易にする点で好ましい。ポリ乳酸混合物は、例えば、ポリ乳酸を加圧ニーダーで110〜120℃にて加熱練成し、この軟化した状態のポリ乳酸にワックスを加えることによって得られる。(A)ポリ乳酸と(D)の可塑剤および/または乳化剤との混合比は、重量比で90:10〜80:20が好ましい。
【0028】
さらに、(B)天然ゴムは、予め(B)天然ゴムと(D)のワックスとをプレミクスした天然ゴム混合物を調製して使用することが、(A)ポリ乳酸と(B)〜(D)の少なくとも1種の成分との混合を低温で行うことができる点で好ましい。天然ゴム混合物は、(B)天然ゴムと比べて溶融温度が低いため、他の成分の熱による分解を回避し得る。天然ゴム混合物の調製は、(B)天然ゴムを加圧ニーダーで練成し、その後、(D)のワックスを混合することによって行われる。(B)天然ゴムと(D)のワックスとの混合比は、重量比で30:70〜40:60が好ましい。
【0029】
本発明のガムベース組成物は、例えば、上記プレミクスしたポリ乳酸混合物と上記天然ゴム混合物、(C)の成分、および(D)の成分とを、所望の噛み心地に応じて配合することによって得られる。具体的には、ポリ乳酸、天然ゴム、天然樹脂、エステルガム、アセチル化モノグリセリド、マイクロクリスタリンワックス、脂肪酸モノグリセリド、および炭酸カルシウムが含まれることが好ましい。
【0030】
本発明のガムベース組成物は、従来のガムベースと比較して同等の加工適正および噛み心地を有し、崩壊性および生分解性に優れている。本発明のガムベース組成物に、例えば、甘味料、軟化剤、着色料、香料、酸味料などの通常用いられる非咀嚼成分を添加することで、所望のチューインガムが得られる。このチューインガムは、従来のチューインガムと同等の噛み心地を有し、さらに香味の持続性も有する。
【0031】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明がこの実施例により制限されないことはいうまでもない。
【0032】
(実施例1〜3)
重量平均分子量10万、軟化点60℃であるポリ乳酸(三井化学株式会社製)とアセチル化モノグリセリド(理研ビタミン社製)とを、加熱ニーダーを用いて、110〜120℃にて、重量比9:1で混合し、この混合物を冷却して、固形のポリ乳酸混合物を調製した(表1中(1)参照)。別に加圧ニーダーで天然ゴム(マレーシア産)とマイクロクリスタリンワックス(日本セイロウ社製)とを重量比4:6で混合し、天然ゴム混合物を調製した(表1中(2)参照)。次に、通常のニーダーを用いて、110〜120℃にて、ポリ乳酸混合物、天然ゴム混合物、および表1に示す各成分(3)〜(8)を表1に示す割合(重量比)で配合して、それぞれのガムベース組成物を得た。
【0033】
得られたガムベース組成物をニーダールーダーで押出し、冷却水中を通過させ、圧延ロールで最終ガム厚1mmになるように圧延した。圧延されたガムベース組成物の安定性、崩壊性、および生分解性を以下のように評価した。結果を表2に示す。
【0034】
ガムベース組成物の安定性は、耐候性試験により評価した。評価は、ガムベース組成物を屋外暴露相当条件下で6ヵ月間保存し、保存後のガムベース組成物について以下の評価基準に従って行った。
(評価基準)
外観に変化なし・・・・・・○
一部崩壊または分解・・・・×
【0035】
ガムベース組成物の崩壊性は、加水分解試験により評価した。評価は、ガムベース組成物を60℃の水中に6ヵ月間保存し、保存後のガムベース組成物について以下の評価基準に従って行った。
(評価基準)
崩壊された・・・・・・・・○
外観に変化なし・・・・・・×
【0036】
ガムベース組成物の生分解性は、活性汚泥埋没試験および土中埋没試験により評価した。各試験の評価は、ガムベース組成物を以下の試験条件下で6ヵ月間保存し、保存後のガムベース組成物について以下の評価基準に従って行った。
(試験条件)
活性汚泥埋没試験・・・・・溝の汚泥中で常温保存
土中埋没試験・・・・・・・庭の土壌中で常温保存
(評価基準)
崩壊または分解された・・・◎
一部崩壊または分解・・・・○
外観に変化なし・・・・・・×
【0037】
(比較例1〜3)
ポリ酢酸ビニル(ワッカー社製)とマイクロクリスタリンワックスとを110〜120℃にて、重量比9:1で混合し、この混合液を冷却して、固形のポリ酢酸ビニル混合物を調製した(表1中(1)参照)。別に加圧ニーダーでブチルゴム(エクソン社製)とマイクロクリスタリンワックス(日本セイロウ社製)とを重量比4:6で混合し、ブチルゴム混合物を調製した(表1中(2)参照)。それ以降は、実施例1〜3と同様にして、ポリ乳酸混合物、天然ゴム混合物、および表1に示す各成分(3)〜(8)を表1に示す割合(重量比)で配合して、ガムベース組成物を製造し、ガムベース組成物の安定性、崩壊性、および生分解性を評価した。結果を表2に併せて示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
表2に示す結果から、実施例のガムベース組成物は、常温下では、比較例のガムベース組成物と同等の安定性を有することがわかる。さらに、比較例のガムベース組成物は、崩壊も分解もしないが、実施例のガムベース組成物は、加水分解により崩壊し、土中や活性汚泥のような微生物の多い環境下で分解することがわかる。
【0041】
(実施例4〜6)
実施例1〜3で調製したガムベース組成物を、表3に示す割合(重量比)で配合して、ミキサーによりチューインガムを製造した。得られたチューインガムをミキサーから取り出し、エキストルーダーで押出しながら多段式圧延ロールでガムのサイズを1.9mm×19mm×73mmになるように圧延し、成型した。
【0042】
この圧延成型されたチューインガムを5名の専門パネラーに5分間試食させた。噛み心地および5分後の香味の持続性について、0〜100点の範囲で官能評価させた。評価基準は、100点を最もよい評価とし、各人が絶対評価で評価した。結果を表4に示す。なお、表4の結果は、5名の専門パネラーの採点の平均点(小数点以下四捨五入)を示す。
【0043】
(比較例4〜6)
比較例1〜3で調製したガムベース組成物を、表3に示す割合(重量比)で配合して、ミキサーによりチューインガムを製造した。それ以降は、実施例4〜6と同様にチューインガムの噛み心地および香味の持続性について官能評価を行った。結果を表4に併せて示す。
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
表4の結果から、実施例4〜6のチューインガムは、対応する比較例4〜6のチューインガムと同等の噛み心地および香味の持続性を有することがわかる。
【0047】
【発明の効果】
本発明のガムベース組成物は、従来のガムベース組成物と同等の加工適正および噛み心地を有し、崩壊性および生分解性に優れる。本発明のガムベース組成物を用いて製造したチューインガムは、従来のチューインガムと同等の噛み心地に加え、さらに香味の持続性を有する。
【発明の属する技術分野】
本発明は、生分解性成分からなるガムベース組成物に関する。さらに詳細には、生分解性成分中にポリ乳酸を10重量%以上50重量%未満含有するガムベース組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
チューインガムは、大きく分けて、2つの主成分、すなわち、ガムベースのような咀嚼成分と甘味料、軟化剤、香料などを含む非咀嚼成分とから構成されている。ガムベースとは、唾液には溶けない咀嚼用物質であって、天然および/または合成ゴム、天然および/または合成樹脂、充填剤、可塑剤、乳化剤、ならびにワックスなどを配合したものである。一方、非咀嚼成分は、易溶解性の物質であり、チューイング時に、その大半が口の中に溶け出す性質を有する。
【0003】
ガムベースは、唾液によって溶けないため、咀嚼後のチューインガムが路上などの環境中に廃棄されると、長期にわたり残存し、環境汚染を引き起こす。このようなチュ−インガムの環境に対する負荷を軽減する1手段として、ガムベース中の成分を崩壊性または生分解性成分に置き換える方法が提案されている。
【0004】
特開平6−7090号公報には、ガムベース中のワックスとして用いられるパラフィン成分を特定脂肪酸組成のトリグリセリド組成物に代替することによって、生分解を受け易いガムベースが得られることが示唆されている。しかし、このガムベース中には、ワックス以外に非分解性成分も含有されており、特に合成エラストマーは、環境中に残存するため、環境汚染の根本的な解決とはならない。
【0005】
ガムベースに崩壊性および生分解性を付与する場合、問題となるのは、非分解性の合成ゴムおよび樹脂、特に、ブチルゴムおよびポリ酢酸ビニルを使用することである。これらは、その耐久性および利便性の点から、ガムベースの主成分として使用されている。ブチルゴムの代替として、天然ゴムを用いることによって、その問題は解消されているが、ポリ酢酸ビニルの代替は、そのテクスチャーおよび加工適正の点から、容易でない。したがって、ガムベースに崩壊性および生分解性を付与するためには、ポリ酢酸ビニルに匹敵する機能を有し、かつ崩壊性または生分解性を有する原料が必要である。
【0006】
特開平8−196214号公報には、ガムベース(ガム基剤)に生分解性ポリマーを使用することによって、生分解性チューインガムが得られることが開示されている。これによって、ガムベース全体に生分解性を付与することが可能になる。しかし、このガムベース基剤のガラス転移点は、高々37℃であるため、軟らかい噛み心地のガムベースしか得られない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、優れた噛み心地を有し、かつ崩壊性および生分解性を有するガムベース組成物が望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、生分解性成分からなるガムベース組成物であって、該生分解性成分中にポリ乳酸を10重量%以上50重量%未満含有する、ガムベース組成物を提供する。
【0009】
好ましい実施態様においては、上記ポリ乳酸の重量平均分子量は、5万〜20万である。さらに好ましくは、ポリ乳酸の軟化点が50〜80℃である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のガムベース組成物について説明する。なお、以下に説明する構成は、本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができることは当業者に明らかである。
【0011】
本発明のガムベース組成物は、生分解性成分からなるガムベース組成物であって、生分解性成分中にポリ乳酸を10重量%以上50重量%未満含有する。本明細書において、生分解性成分とは、生物、特に微生物のもつ生理活性物質によって加水分解される成分をいう。したがって、本発明のガムベース組成物は、生分解性成分であるポリ乳酸を必須成分とし、生分解性を有する天然ゴム、樹脂、充填剤、可塑剤および/または乳化剤、ワックスなどの成分からなる。以下、本発明のガムベース組成物について詳細に説明する。
【0012】
(A)ポリ乳酸
ポリ乳酸は、乳酸が重合した脂肪族ポリエステルであり、微生物により環境中で二酸化炭素と水とに分解されることから、環境への負荷が少ない、再資源化可能なプラスチックとして注目されている。ポリ乳酸は、フィルム、真空成形用シートおよび発泡シート、紙へのコーティング加工、繊維などへの利用が期待されている(島津評論 vol.53 No.1 1996.6)。
【0013】
ポリ乳酸は、例えば、L−乳酸および/またはD−乳酸を環状2量体であるラクチドとし、開環重合するか、またはL−乳酸および/またはD−乳酸を有機溶剤中で脱水反応することによって得られる。
【0014】
本発明のガムベース組成物に使用されるポリ乳酸の重量平均分子量は、5万〜20万が好ましく、10万〜15万がより好ましい。重量平均分子量が、5万より小さくなると弾力性に欠け、20万を超えると弾力性が強すぎるため、好ましくない。ポリ乳酸の重量平均分子量は、例えば、アルコール系重合開始剤の濃度などによって、制御し得る。
【0015】
さらに、上記ポリ乳酸は、噛み心地の点から軟化点が50〜80℃であることが好ましく、55〜70℃であることがより好ましい。
【0016】
本発明のガムベース組成物は、該組成物を構成する生分解性成分中にポリ乳酸を10重量%以上50重量%未満含有する。好ましくは、20〜40重量%である。ポリ乳酸が10重量%未満の場合、生分解性は著しく低下する。また、ポリ乳酸が50重量%以上の場合、チューインガムの噛み心地が悪くなるとともに、香味を持続するために必要な成分の量が不足し、チューインガムとしての品質を保つことが困難になる。
【0017】
本発明のガムベース組成物は、天然ゴム、樹脂、充填剤、可塑剤および/または乳化剤、ワックスなどの成分を50重量%以上含み、これらはいずれも生分解性成分である。この組成によって得られるチューインガムは、環境中で崩壊し、生分解するため、環境問題を解決し得るとともに、適度な噛み心地および香味の持続性も付与される。さらに、ガムベース組成物をチューインガムに加工する際の操作性が向上する。なお、得られるチューインガムの崩壊とは、環境中の加水分解、光分解などに起因するものであり、微生物による分解を促進させる効果を有する。これらの成分は、ガムベース組成物の特性に合わせて、必要に応じて選択し得る。
【0018】
(B)天然ゴム
天然ゴムは、ヘビア・ブラジルエンシス、ガタパーチャ、バラタなどの樹皮を切りつけることによって得られる乳白色の樹液中に含まれるゴム炭化水素の微粒子を酸によって凝固させたものであり、ゴム炭化水素を約60重量%以上含有する。ヘビア・ブラジルエンシス由来の天然ゴムは、シス型のゴム炭化水素を含み、ガタパーチャおよびバラタ由来の天然ゴムは、トランス型のゴム炭化水素を含む。これらの天然ゴムは、単独であっても、2以上を組合わせて使用してもよい。
【0019】
天然ゴムの重量平均分子量は、20万〜40万が好ましく、25万〜35万がより好ましい。これによって、ガムベース組成物に適度な弾力性を与えることができる。天然ゴムは、ガムベース組成物中に5〜20重量%含有されることが好ましく、5〜15重量%含有されることがより好ましい。
【0020】
(C)樹脂
樹脂としては、天然樹脂およびエステルガムが挙げられる。天然樹脂は、ゴム炭化水素を約4〜24重量%含有し、重量平均分子量が約7000〜25万のものであり、例えば、チクル、ジェルトン、ソルバなどが挙げられる。これらの天然樹脂は、それぞれ樹脂を構成する成分が異なるので、噛み心地および香味に特徴がある。これらの天然樹脂は、単独であっても、2以上を組合わせて使用してもよい。天然樹脂は、ガムベース組成物中に10〜40重量%含有されることが好ましく、10〜30重量%含有されることがより好ましい。
【0021】
エステルガムは、ロジンまたはその重合物などの誘導体のエステル化合物であり、チューインガムに天然樹脂(チクル)に似た樹脂感を補うため、またはチューインガムの噛み心地をよくするために添加され得る。エステルガムとしては、例えば、精製ロジンエステル、水添ロジンエステル、不均化ロジンエステル、重合ロジンエステルなどが挙げられる。これらのエステルガムは、それぞれ樹脂を構成する成分が異なるので、噛み心地に特徴を有し、さらに得られるチューインガムの咀嚼時における香味の印象に影響を与える。これらのエステルガムは、単独であっても、2以上を組合わせて使用してもよい。エステルガムは、ガムベース組成物中に5〜25重量%含有されることが好ましく、5〜20重量%含有されることがより好ましい。
【0022】
(D)充填剤、可塑剤および/または乳化剤、ワックスなど
充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、タルクなどが挙げられる。炭酸カルシウムおよびリン酸カルシウムは、酸味料が添加されないガムに使用され、タルクは、酸味料が添加されるガムに使用される。充填剤は、ガムベース組成物中に10〜15重量%含有されることが好ましい。
【0023】
可塑剤としては、アセチル化モノグリセリド、トリアセチン、ポリグリセロールなどが挙げられる。好ましくは、アセチル化モノグリセリドである。乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン酸脂肪酸エステル、レシチンなどが挙げられる。これらの可塑剤または乳化剤は、それぞれ単独であっても、2以上を組合わせて使用してもよい。可塑剤および/または乳化剤は、ガムベース組成物中に4〜19重量%含有されることが好ましい。
【0024】
ワックスとしては、マイクロクリスタリンワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、カルナバワックスなどが挙げられる。汎用性の点から、好ましくは、マイクロクリスタリンワックスである。ワックスは、ガムベース組成物中に5〜30重量%含有されることが好ましい。
【0025】
本発明のガムベース組成物は、さらに、でんぷん誘導体、硬化油などの咀嚼基剤を含んでもよい。
【0026】
本発明のガムベース組成物は、上記(A)ポリ乳酸と(B)〜(D)の少なくとも1種の成分とを混合することによって得られる。
【0027】
(A)ポリ乳酸と(B)〜(D)の少なくとも1種の成分とを混合する場合、混合の順序に制限はない。予め(A)ポリ乳酸と(D)の可塑剤および/または乳化剤とをプレミクスしたポリ乳酸混合物を調製して使用することが、(A)ポリ乳酸と(B)天然ゴムと(C)樹脂との混合を容易にする点で好ましい。ポリ乳酸混合物は、例えば、ポリ乳酸を加圧ニーダーで110〜120℃にて加熱練成し、この軟化した状態のポリ乳酸にワックスを加えることによって得られる。(A)ポリ乳酸と(D)の可塑剤および/または乳化剤との混合比は、重量比で90:10〜80:20が好ましい。
【0028】
さらに、(B)天然ゴムは、予め(B)天然ゴムと(D)のワックスとをプレミクスした天然ゴム混合物を調製して使用することが、(A)ポリ乳酸と(B)〜(D)の少なくとも1種の成分との混合を低温で行うことができる点で好ましい。天然ゴム混合物は、(B)天然ゴムと比べて溶融温度が低いため、他の成分の熱による分解を回避し得る。天然ゴム混合物の調製は、(B)天然ゴムを加圧ニーダーで練成し、その後、(D)のワックスを混合することによって行われる。(B)天然ゴムと(D)のワックスとの混合比は、重量比で30:70〜40:60が好ましい。
【0029】
本発明のガムベース組成物は、例えば、上記プレミクスしたポリ乳酸混合物と上記天然ゴム混合物、(C)の成分、および(D)の成分とを、所望の噛み心地に応じて配合することによって得られる。具体的には、ポリ乳酸、天然ゴム、天然樹脂、エステルガム、アセチル化モノグリセリド、マイクロクリスタリンワックス、脂肪酸モノグリセリド、および炭酸カルシウムが含まれることが好ましい。
【0030】
本発明のガムベース組成物は、従来のガムベースと比較して同等の加工適正および噛み心地を有し、崩壊性および生分解性に優れている。本発明のガムベース組成物に、例えば、甘味料、軟化剤、着色料、香料、酸味料などの通常用いられる非咀嚼成分を添加することで、所望のチューインガムが得られる。このチューインガムは、従来のチューインガムと同等の噛み心地を有し、さらに香味の持続性も有する。
【0031】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明がこの実施例により制限されないことはいうまでもない。
【0032】
(実施例1〜3)
重量平均分子量10万、軟化点60℃であるポリ乳酸(三井化学株式会社製)とアセチル化モノグリセリド(理研ビタミン社製)とを、加熱ニーダーを用いて、110〜120℃にて、重量比9:1で混合し、この混合物を冷却して、固形のポリ乳酸混合物を調製した(表1中(1)参照)。別に加圧ニーダーで天然ゴム(マレーシア産)とマイクロクリスタリンワックス(日本セイロウ社製)とを重量比4:6で混合し、天然ゴム混合物を調製した(表1中(2)参照)。次に、通常のニーダーを用いて、110〜120℃にて、ポリ乳酸混合物、天然ゴム混合物、および表1に示す各成分(3)〜(8)を表1に示す割合(重量比)で配合して、それぞれのガムベース組成物を得た。
【0033】
得られたガムベース組成物をニーダールーダーで押出し、冷却水中を通過させ、圧延ロールで最終ガム厚1mmになるように圧延した。圧延されたガムベース組成物の安定性、崩壊性、および生分解性を以下のように評価した。結果を表2に示す。
【0034】
ガムベース組成物の安定性は、耐候性試験により評価した。評価は、ガムベース組成物を屋外暴露相当条件下で6ヵ月間保存し、保存後のガムベース組成物について以下の評価基準に従って行った。
(評価基準)
外観に変化なし・・・・・・○
一部崩壊または分解・・・・×
【0035】
ガムベース組成物の崩壊性は、加水分解試験により評価した。評価は、ガムベース組成物を60℃の水中に6ヵ月間保存し、保存後のガムベース組成物について以下の評価基準に従って行った。
(評価基準)
崩壊された・・・・・・・・○
外観に変化なし・・・・・・×
【0036】
ガムベース組成物の生分解性は、活性汚泥埋没試験および土中埋没試験により評価した。各試験の評価は、ガムベース組成物を以下の試験条件下で6ヵ月間保存し、保存後のガムベース組成物について以下の評価基準に従って行った。
(試験条件)
活性汚泥埋没試験・・・・・溝の汚泥中で常温保存
土中埋没試験・・・・・・・庭の土壌中で常温保存
(評価基準)
崩壊または分解された・・・◎
一部崩壊または分解・・・・○
外観に変化なし・・・・・・×
【0037】
(比較例1〜3)
ポリ酢酸ビニル(ワッカー社製)とマイクロクリスタリンワックスとを110〜120℃にて、重量比9:1で混合し、この混合液を冷却して、固形のポリ酢酸ビニル混合物を調製した(表1中(1)参照)。別に加圧ニーダーでブチルゴム(エクソン社製)とマイクロクリスタリンワックス(日本セイロウ社製)とを重量比4:6で混合し、ブチルゴム混合物を調製した(表1中(2)参照)。それ以降は、実施例1〜3と同様にして、ポリ乳酸混合物、天然ゴム混合物、および表1に示す各成分(3)〜(8)を表1に示す割合(重量比)で配合して、ガムベース組成物を製造し、ガムベース組成物の安定性、崩壊性、および生分解性を評価した。結果を表2に併せて示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
表2に示す結果から、実施例のガムベース組成物は、常温下では、比較例のガムベース組成物と同等の安定性を有することがわかる。さらに、比較例のガムベース組成物は、崩壊も分解もしないが、実施例のガムベース組成物は、加水分解により崩壊し、土中や活性汚泥のような微生物の多い環境下で分解することがわかる。
【0041】
(実施例4〜6)
実施例1〜3で調製したガムベース組成物を、表3に示す割合(重量比)で配合して、ミキサーによりチューインガムを製造した。得られたチューインガムをミキサーから取り出し、エキストルーダーで押出しながら多段式圧延ロールでガムのサイズを1.9mm×19mm×73mmになるように圧延し、成型した。
【0042】
この圧延成型されたチューインガムを5名の専門パネラーに5分間試食させた。噛み心地および5分後の香味の持続性について、0〜100点の範囲で官能評価させた。評価基準は、100点を最もよい評価とし、各人が絶対評価で評価した。結果を表4に示す。なお、表4の結果は、5名の専門パネラーの採点の平均点(小数点以下四捨五入)を示す。
【0043】
(比較例4〜6)
比較例1〜3で調製したガムベース組成物を、表3に示す割合(重量比)で配合して、ミキサーによりチューインガムを製造した。それ以降は、実施例4〜6と同様にチューインガムの噛み心地および香味の持続性について官能評価を行った。結果を表4に併せて示す。
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
表4の結果から、実施例4〜6のチューインガムは、対応する比較例4〜6のチューインガムと同等の噛み心地および香味の持続性を有することがわかる。
【0047】
【発明の効果】
本発明のガムベース組成物は、従来のガムベース組成物と同等の加工適正および噛み心地を有し、崩壊性および生分解性に優れる。本発明のガムベース組成物を用いて製造したチューインガムは、従来のチューインガムと同等の噛み心地に加え、さらに香味の持続性を有する。
Claims (2)
- 生分解性成分からなるガムベース組成物であって、該生分解性成分中にポリ乳酸を10重量%以上50重量%未満含有する、ガムベース組成物。
- 前記ポリ乳酸の重量平均分子量が5万〜20万である、請求項1に記載のガムベース組成物。
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