JP2004056364A - 監視カメラ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】監視カメラ制御装置と監視カメラとの間に接続した１本の信号ケーブルによりカメラ映像信号、カメラ制御信号等を伝送できるようにする。
【解決手段】カメラ制御装置２は、高周波モデム１１、カメラ制御部１２、定電流重畳部１３、出力混合部１４、映像変調器１５からなり、監視室７からのカメラ制御信号を高周波モデム１１で復調し、カメラ制御部１２へ出力する。定電流重畳部１３は、カメラ用電源を定電流化し垂直同期信号を重畳する。出力混合部１４は、カメラ制御部１２から出力されるカメラ制御信号と定電流重畳部１３から出力されるカメラ用電源及び垂直同期信号を混合し、映像信号ケーブル３によりドームカメラ１へ送出する。また、出力混合部１４はドームカメラ１からの映像信号を選択し、定電流重畳部１３を介して映像変調器１５に出力する。映像変調器１５は上記映像信号を変調して幹線ケーブル６により監視室７へ送出する。
【選択図】 図１
【解決手段】カメラ制御装置２は、高周波モデム１１、カメラ制御部１２、定電流重畳部１３、出力混合部１４、映像変調器１５からなり、監視室７からのカメラ制御信号を高周波モデム１１で復調し、カメラ制御部１２へ出力する。定電流重畳部１３は、カメラ用電源を定電流化し垂直同期信号を重畳する。出力混合部１４は、カメラ制御部１２から出力されるカメラ制御信号と定電流重畳部１３から出力されるカメラ用電源及び垂直同期信号を混合し、映像信号ケーブル３によりドームカメラ１へ送出する。また、出力混合部１４はドームカメラ１からの映像信号を選択し、定電流重畳部１３を介して映像変調器１５に出力する。映像変調器１５は上記映像信号を変調して幹線ケーブル６により監視室７へ送出する。
【選択図】 図１
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、監視領域に設置された監視カメラを監視室から送られてくる制御信号に従って制御すると共に、監視カメラにより撮影された映像信号を監視室に送出する監視カメラ制御装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、例えばスタジアム内あるいはビル内における防災、防犯等を目的として例えばＣＡＴＶ技術を応用したブロードバンドＬＡＮ方式による映像監視システムが使用されている。
【０００３】
従来のＣＡＴＶ技術を応用したブロードバンドＬＡＮ方式による映像監視システムは、監視領域に監視カメラ及び監視カメラ制御装置を設置し、各監視カメラにより撮影した映像信号を監視カメラ制御装置内の変調器により変調した後、周波数多重して幹線ケーブルにより監視室に送出する。監視室では、各監視カメラの制御装置から幹線ケーブルを介して送られてくる映像信号をチューナで選択して復調し、モニタに順次表示することにより監視している。
【０００４】
また、監視カメラ制御装置は、監視室から送られてくる例えばカメラ方向、画角等を指示するカメラ制御信号に基づいて監視カメラを制御している。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように監視カメラ制御装置は、監視カメラにより撮影された映像信号を変調して監視室へ送出すると共に、監視室から送られてくるカメラ制御信号に基づいて監視カメラを制御する制御機能を備えている。
【０００６】
しかし、従来の監視カメラ制御装置は、監視カメラとの間に、映像信号を伝送する映像信号ケーブルと、カメラ制御信号を伝送する制御信号ケーブルとを別個に独立して設けている。また、上記監視カメラには、別個に動作電源を供給する必要があった。
【０００７】
上記のように従来の監視カメラ制御装置では、監視カメラ制御装置と監視カメラとの間に２本の信号ケーブルを必要とすると共に別個に動作電源を供給する必要があり、監視カメラを多数設置する場合に接続ケーブルの数が非常に多くなって配線の手間が掛かり、コスト高になるという問題があった。
【０００８】
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、監視カメラ制御装置と監視カメラとの間を１本の信号ケーブルで接続するだけで、カメラ映像信号、カメラ制御信号等を伝送できると共にカメラ用電源を供給することができる監視カメラ制御装置を提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明は、監視カメラから映像信号ケーブルを介して出力される映像信号を変調し、幹線ケーブルを介して監視室へ送出すると共に、監視室から前記幹線ケーブルを介して送られてくるカメラ制御信号を復調して前記監視カメラを制御する監視カメラ制御装置において、
前記監視室から幹線ケーブルを介して送られてくるカメラ制御信号を受信して復調する高周波モデムと、前記高周波モデムで復調されたカメラ制御信号を前記監視カメラの制御受信周波数に対応した高周波信号に変調して出力するカメラ制御部と、前記監視カメラに供給する直流電源を定電流制御回路により定電流化しカメラ用電源として出力する定電流重畳部と、前記カメラ制御部から出力されるカメラ制御信号と前記定電流重畳部から出力されるカメラ用電源とを混合し、前記映像信号ケーブルを介して前記監視カメラに送出すると共に、前記監視カメラから前記映像信号ケーブルを介して送られてくる映像信号を選択して出力する出力混合部と、前記出力混合部から出力される映像信号を増幅する映像増幅器と、前記映像増幅器から出力される映像信号を変調し、前記幹線ケーブルを介して前記監視室に送出する映像変調器とを具備したことを特徴とする。
【００１０】
上記の構成とすることにより、監視カメラ制御装置と監視カメラとの間を１本の信号ケーブルで接続するだけで、カメラ映像信号、カメラ制御信号等を伝送できると共にカメラ用電源を監視カメラに供給することができる。このため監視カメラを多数設置する場合であっても短時間で且つ容易に信号ケーブルを設置でき、設置コストを低減することができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図１は、ＣＡＴＶ技術を応用したブロードバンドＬＡＮ方式による映像監視システムの全体の概略構成を示すブロック図である。
【００１２】
図１に示すように例えばスタジアムあるいはビル等の監視領域内に複数台の監視カメラ例えば旋回台付のドームカメラ１及びカメラ制御装置２が設置され、上記ドームカメラ１とカメラ制御装置２との間は、それぞれ映像信号ケーブル（同軸ケーブル）３により接続される。上記旋回台付のドームカメラ１は、例えば天井等に設置され、監視方向を上下左右の任意方向に回動できると共に、ズーム機能、フォーカス機能等を備えている。また、ドームカメラ１は、例えばＮＴＳＣ方式の映像信号を監視画像として映像信号ケーブル３を介してカメラ制御装置２に出力する。
【００１３】
上記各カメラ制御装置２は、それぞれ同軸ケーブル４及び混合器５を介してブロードバンドＬＡＮによる幹線ケーブル６に接続され、この幹線ケーブル６が監視室７に接続される。
【００１４】
上記カメラ制御装置２は、周波数可変形の高周波モデム１１、カメラ制御部１２、定電流重畳部１３、出力混合部１４、映像変調器１５、混合器１６、及び入出力端子１７、１８からなっている。
【００１５】
上記高周波モデム１１は、所定の周波数範囲で複数のチャンネルを設定できる半固定式のもので、上記監視室７から幹線ケーブル６、混合器５、同軸ケーブル４を介して入出力端子１７に送られてくるカメラ制御信号、例えばカメラ方向やズーム倍率等の制御信号を復調してカメラ制御部１２に出力すると共に、カメラ制御確認データを監視室７に送出する。
【００１６】
カメラ制御部１２は、高周波モデム１１で復調されたカメラ制御信号をドームカメラ１の制御受信周波数に対応した高周波信号に周波数変調し、出力混合部１４に出力する。
【００１７】
定電流重畳部１３は、ドームカメラ１に供給する例えば６０Ｖ〜９０Ｖの直流電源を定電流化し、これに外部同期信号例えば６０Ｈｚの垂直同期信号を重畳して出力混合部１４に出力すると共に、ドームカメラ１から出力混合部１４を介して送られてくる映像信号を増幅して映像変調器１５に出力する。
【００１８】
出力混合部１４は、カメラ制御部１２から出力されるカメラ制御信号と定電流重畳部１３から出力されるカメラ用電源及び垂直同期信号を混合し、入出力端子１８より映像信号ケーブル３を介してドームカメラ１へ送出する。ドームカメラ１は、上記カメラ制御装置２から与えられるカメラ用電源によって動作し、垂直同期信号に同期して映像信号を出力する。なお、水平同期信号についてはドームカメラ１の内部にて生成される。また、ドームカメラ１は、カメラ制御装置２のカメラ制御部１２から与えられるカメラ制御信号に従ってカメラ方向、ズーム倍率等を調整する。
【００１９】
また、上記出力混合部１４は、ドームカメラ１から映像信号ケーブル３により送られてくる映像信号を定電流重畳部１３を介して映像変調器１５に出力する。
【００２０】
映像変調器１５は、定電流重畳部１３を介して入力される映像信号を所定の高周波信号を用いて変調し、混合器１６を介して入出力端子１７より出力し、同軸ケーブル４、混合器５及び幹線ケーブル６を介して監視室７へ送出する。
【００２１】
監視室７は、各ドームカメラ１からそれぞれカメラ制御装置２を介して幹線ケーブル６により送られてくる映像信号を図示しないがチューナにより選択して復調し、モニタ装置に表示する。また、監視室７では、監視員がモニタ装置に表示された監視画面を見ながら端末装置により監視カメラに対する制御指示、例えばカメラの監視方向、ズーム倍率等を指示する。上記監視室７から出力されるカメラ制御信号は、幹線ケーブル６によりカメラ制御装置２へ送られ、このカメラ制御装置２により上記したようにドームカメラ１に対する制御が行なわれる。
【００２２】
次に、上記カメラ制御装置２の各部の詳細について図２を参照して説明する。高周波モデム１１は、監視室７から送られてくるカメラ制御信号を復調してカメラ制御部１２に出力すると共に、カメラ制御信号のキャリア信号を検出することによってスイッチ信号をカメラ制御部１２に出力する。上記高周波モデム１１から出力されるスイッチ信号により、カメラ制御部１２に設けられる後述する高周波スイッチ１２４が制御される。
【００２３】
カメラ制御部１２は、例えば水晶発振子１２１を備えたＶＣＸＯ（Ｖｏｌｔａｇｅ Ｃｏｎｔｒｏｌｌｅｄ Ｃｒｙｓｔａｌ Ｏｓｃｉｌｌａｔｏｒ：電圧制御形水晶発振器）１２２、バンドパスフィルタ（Ｂ．Ｐ．Ｆ）１２３、高周波スイッチ（ＲＦ−ＳＷ）１２４により構成される。
【００２４】
上記カメラ制御部１２は、高周波モデム１１で復調されたカメラ制御信号をＶＣＸＯ１２２によりドームカメラ１の制御受信周波数に対応した高周波信号に周波数変調、例えば９〜１０．７ＭＨｚの周波数でＦＳＫ（Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ Ｓｈｉｆｔ Ｋｅｙｉｎｇ）変調し、バンドパスフィルタ１２３により所定周波数帯域の信号とし、高周波スイッチ１２４を介して出力混合部１４に出力する。高周波スイッチ１２４は、上記高周波モデム１１から出力されるスイッチ信号によりオン／オフ制御される。この場合、高周波モデム１１は、監視室７から送られてくるカメラ制御信号のキャリアを検出することによって高周波スイッチ１２４をオン動作させる。
【００２５】
定電流重畳部１３は、例えば６０Ｖ〜９０Ｖの直流電圧を出力する電源部１３１、定電流制御回路１３２、外部同期信号発生部例えば垂直同期信号発生部１３３、帯域制限フィルタ１３４、映像増幅器１３５からなっている。上記帯域制限フィルタ１３４としては、例えば４．５ＭＨｚのローパスフィルタ（ＬＰＦ）が用いられる。なお、上記帯域制限フィルタ１３４及び映像増幅器１３５は、定電流重畳部１３の外部に独立して設けても良い。
【００２６】
上記定電流重畳部１３は、電源部１３１から出力される直流電源を定電流制御回路１３２にて定電流化し、これに垂直同期信号発生部１３３で発生した垂直同期信号を重畳して出力混合部１４に出力する。また、ドームカメラ１から出力混合部１４を介して送られてくる映像信号を帯域制限フィルタ１３４により取り出し、映像増幅器１３５で増幅して映像変調器１５に出力する。
【００２７】
出力混合部１４は、制御信号帯域フィルタ１４１、直流阻止フィルタ１４２、及び映像信号帯域制限フィルタ１４３からなっている。上記制御信号帯域フィルタ１４１としては、例えば９ＭＨｚのハイパスフィルタ（ＨＰＦ）が用いられ、映像信号帯域制限フィルタ１４３としては例えば４．５ＭＨｚのローパスフィルタ（ＬＰＦ）が用いられる。
【００２８】
上記出力混合部１４は、カメラ制御部１２から出力される９〜１０．７ＭＨｚのカメラ制御信号を制御信号帯域フィルタ１４１及び直流阻止フィルタ１４２を介して取り出すと共に、定電流重畳部１３から出力されるカメラ用電源に重畳された垂直同期信号を映像信号帯域制限フィルタ１４３により選択して混合し、入出力端子１８から映像信号ケーブル３を介してドームカメラ１へ出力する。上記直流阻止フィルタ１４２は、出力混合部１４から出力されるカメラ用電源が制御信号帯域フィルタ１４１に入力されるのを阻止する。また、出力混合部１４は、ドームカメラ１から映像信号ケーブル３により送られてくる映像信号を映像信号帯域制限フィルタ１４３を介して選択し、定電流重畳部１３へ出力する。この定電流重畳部１３に入力された映像信号は、上記したように帯域制限フィルタ１３４及び映像増幅器１３５を介して映像変調器１５へ送られる。
【００２９】
上記のようにカメラ制御装置２に定電流重畳部１３を設けてカメラ用電源に垂直同期信号を重畳すると共に、出力混合部１４により定電流重畳部１３の出力信号とカメラ制御部１２から出力されるカメラ制御信号を混合してドームカメラ１に出力し、また、ドームカメラ１から送られてくる映像信号を出力混合部１４で選択し、定電流重畳部１３を介して映像変調器１５に出力することにより、カメラ制御装置２とドームカメラ１との間に接続される１本の映像信号ケーブル３を利用してカメラ映像信号、カメラ制御信号等を伝送できると共に、ドームカメラ１に電源を供給することができる。
【００３０】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、監視カメラ制御装置と監視カメラとの間を１本の信号ケーブルで接続するだけで、カメラ映像信号、カメラ制御信号等を伝送できると共にカメラ用電源を供給することができる。このため監視カメラを多数設置する場合であっても短時間で且つ容易に信号ケーブルを設置でき、設置コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る映像監視システムを示す全体の概略構成図。
【図２】同実施形態に係る監視カメラ制御装置の詳細を示すブロック図。
【符号の説明】
１…ドームカメラ
２…カメラ制御装置
３…映像信号ケーブル
４…同軸ケーブル
５…混合器
６…幹線ケーブル
７…監視室
１１…高周波モデム
１２…カメラ制御部
１３…定電流重畳部
１４…出力混合部
１５…映像変調器
１６…混合器
１７、１８…入出力端子
１２１…水晶発振子
１２２…ＶＣＸＯ（電圧制御形水晶発振器）
１２３…バンドパスフィルタ（Ｂ．Ｐ．Ｆ）
１２４…高周波スイッチ
１３１…電源部
１３２…定電流制御回路
１３３…垂直同期信号発生部
１３４…帯域制限フィルタ
１３５…映像増幅器
１４１…制御信号帯域フィルタ
１４２…直流阻止フィルタ
１４３…映像信号帯域制限フィルタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、監視領域に設置された監視カメラを監視室から送られてくる制御信号に従って制御すると共に、監視カメラにより撮影された映像信号を監視室に送出する監視カメラ制御装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、例えばスタジアム内あるいはビル内における防災、防犯等を目的として例えばＣＡＴＶ技術を応用したブロードバンドＬＡＮ方式による映像監視システムが使用されている。
【０００３】
従来のＣＡＴＶ技術を応用したブロードバンドＬＡＮ方式による映像監視システムは、監視領域に監視カメラ及び監視カメラ制御装置を設置し、各監視カメラにより撮影した映像信号を監視カメラ制御装置内の変調器により変調した後、周波数多重して幹線ケーブルにより監視室に送出する。監視室では、各監視カメラの制御装置から幹線ケーブルを介して送られてくる映像信号をチューナで選択して復調し、モニタに順次表示することにより監視している。
【０００４】
また、監視カメラ制御装置は、監視室から送られてくる例えばカメラ方向、画角等を指示するカメラ制御信号に基づいて監視カメラを制御している。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように監視カメラ制御装置は、監視カメラにより撮影された映像信号を変調して監視室へ送出すると共に、監視室から送られてくるカメラ制御信号に基づいて監視カメラを制御する制御機能を備えている。
【０００６】
しかし、従来の監視カメラ制御装置は、監視カメラとの間に、映像信号を伝送する映像信号ケーブルと、カメラ制御信号を伝送する制御信号ケーブルとを別個に独立して設けている。また、上記監視カメラには、別個に動作電源を供給する必要があった。
【０００７】
上記のように従来の監視カメラ制御装置では、監視カメラ制御装置と監視カメラとの間に２本の信号ケーブルを必要とすると共に別個に動作電源を供給する必要があり、監視カメラを多数設置する場合に接続ケーブルの数が非常に多くなって配線の手間が掛かり、コスト高になるという問題があった。
【０００８】
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、監視カメラ制御装置と監視カメラとの間を１本の信号ケーブルで接続するだけで、カメラ映像信号、カメラ制御信号等を伝送できると共にカメラ用電源を供給することができる監視カメラ制御装置を提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明は、監視カメラから映像信号ケーブルを介して出力される映像信号を変調し、幹線ケーブルを介して監視室へ送出すると共に、監視室から前記幹線ケーブルを介して送られてくるカメラ制御信号を復調して前記監視カメラを制御する監視カメラ制御装置において、
前記監視室から幹線ケーブルを介して送られてくるカメラ制御信号を受信して復調する高周波モデムと、前記高周波モデムで復調されたカメラ制御信号を前記監視カメラの制御受信周波数に対応した高周波信号に変調して出力するカメラ制御部と、前記監視カメラに供給する直流電源を定電流制御回路により定電流化しカメラ用電源として出力する定電流重畳部と、前記カメラ制御部から出力されるカメラ制御信号と前記定電流重畳部から出力されるカメラ用電源とを混合し、前記映像信号ケーブルを介して前記監視カメラに送出すると共に、前記監視カメラから前記映像信号ケーブルを介して送られてくる映像信号を選択して出力する出力混合部と、前記出力混合部から出力される映像信号を増幅する映像増幅器と、前記映像増幅器から出力される映像信号を変調し、前記幹線ケーブルを介して前記監視室に送出する映像変調器とを具備したことを特徴とする。
【００１０】
上記の構成とすることにより、監視カメラ制御装置と監視カメラとの間を１本の信号ケーブルで接続するだけで、カメラ映像信号、カメラ制御信号等を伝送できると共にカメラ用電源を監視カメラに供給することができる。このため監視カメラを多数設置する場合であっても短時間で且つ容易に信号ケーブルを設置でき、設置コストを低減することができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図１は、ＣＡＴＶ技術を応用したブロードバンドＬＡＮ方式による映像監視システムの全体の概略構成を示すブロック図である。
【００１２】
図１に示すように例えばスタジアムあるいはビル等の監視領域内に複数台の監視カメラ例えば旋回台付のドームカメラ１及びカメラ制御装置２が設置され、上記ドームカメラ１とカメラ制御装置２との間は、それぞれ映像信号ケーブル（同軸ケーブル）３により接続される。上記旋回台付のドームカメラ１は、例えば天井等に設置され、監視方向を上下左右の任意方向に回動できると共に、ズーム機能、フォーカス機能等を備えている。また、ドームカメラ１は、例えばＮＴＳＣ方式の映像信号を監視画像として映像信号ケーブル３を介してカメラ制御装置２に出力する。
【００１３】
上記各カメラ制御装置２は、それぞれ同軸ケーブル４及び混合器５を介してブロードバンドＬＡＮによる幹線ケーブル６に接続され、この幹線ケーブル６が監視室７に接続される。
【００１４】
上記カメラ制御装置２は、周波数可変形の高周波モデム１１、カメラ制御部１２、定電流重畳部１３、出力混合部１４、映像変調器１５、混合器１６、及び入出力端子１７、１８からなっている。
【００１５】
上記高周波モデム１１は、所定の周波数範囲で複数のチャンネルを設定できる半固定式のもので、上記監視室７から幹線ケーブル６、混合器５、同軸ケーブル４を介して入出力端子１７に送られてくるカメラ制御信号、例えばカメラ方向やズーム倍率等の制御信号を復調してカメラ制御部１２に出力すると共に、カメラ制御確認データを監視室７に送出する。
【００１６】
カメラ制御部１２は、高周波モデム１１で復調されたカメラ制御信号をドームカメラ１の制御受信周波数に対応した高周波信号に周波数変調し、出力混合部１４に出力する。
【００１７】
定電流重畳部１３は、ドームカメラ１に供給する例えば６０Ｖ〜９０Ｖの直流電源を定電流化し、これに外部同期信号例えば６０Ｈｚの垂直同期信号を重畳して出力混合部１４に出力すると共に、ドームカメラ１から出力混合部１４を介して送られてくる映像信号を増幅して映像変調器１５に出力する。
【００１８】
出力混合部１４は、カメラ制御部１２から出力されるカメラ制御信号と定電流重畳部１３から出力されるカメラ用電源及び垂直同期信号を混合し、入出力端子１８より映像信号ケーブル３を介してドームカメラ１へ送出する。ドームカメラ１は、上記カメラ制御装置２から与えられるカメラ用電源によって動作し、垂直同期信号に同期して映像信号を出力する。なお、水平同期信号についてはドームカメラ１の内部にて生成される。また、ドームカメラ１は、カメラ制御装置２のカメラ制御部１２から与えられるカメラ制御信号に従ってカメラ方向、ズーム倍率等を調整する。
【００１９】
また、上記出力混合部１４は、ドームカメラ１から映像信号ケーブル３により送られてくる映像信号を定電流重畳部１３を介して映像変調器１５に出力する。
【００２０】
映像変調器１５は、定電流重畳部１３を介して入力される映像信号を所定の高周波信号を用いて変調し、混合器１６を介して入出力端子１７より出力し、同軸ケーブル４、混合器５及び幹線ケーブル６を介して監視室７へ送出する。
【００２１】
監視室７は、各ドームカメラ１からそれぞれカメラ制御装置２を介して幹線ケーブル６により送られてくる映像信号を図示しないがチューナにより選択して復調し、モニタ装置に表示する。また、監視室７では、監視員がモニタ装置に表示された監視画面を見ながら端末装置により監視カメラに対する制御指示、例えばカメラの監視方向、ズーム倍率等を指示する。上記監視室７から出力されるカメラ制御信号は、幹線ケーブル６によりカメラ制御装置２へ送られ、このカメラ制御装置２により上記したようにドームカメラ１に対する制御が行なわれる。
【００２２】
次に、上記カメラ制御装置２の各部の詳細について図２を参照して説明する。高周波モデム１１は、監視室７から送られてくるカメラ制御信号を復調してカメラ制御部１２に出力すると共に、カメラ制御信号のキャリア信号を検出することによってスイッチ信号をカメラ制御部１２に出力する。上記高周波モデム１１から出力されるスイッチ信号により、カメラ制御部１２に設けられる後述する高周波スイッチ１２４が制御される。
【００２３】
カメラ制御部１２は、例えば水晶発振子１２１を備えたＶＣＸＯ（Ｖｏｌｔａｇｅ Ｃｏｎｔｒｏｌｌｅｄ Ｃｒｙｓｔａｌ Ｏｓｃｉｌｌａｔｏｒ：電圧制御形水晶発振器）１２２、バンドパスフィルタ（Ｂ．Ｐ．Ｆ）１２３、高周波スイッチ（ＲＦ−ＳＷ）１２４により構成される。
【００２４】
上記カメラ制御部１２は、高周波モデム１１で復調されたカメラ制御信号をＶＣＸＯ１２２によりドームカメラ１の制御受信周波数に対応した高周波信号に周波数変調、例えば９〜１０．７ＭＨｚの周波数でＦＳＫ（Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ Ｓｈｉｆｔ Ｋｅｙｉｎｇ）変調し、バンドパスフィルタ１２３により所定周波数帯域の信号とし、高周波スイッチ１２４を介して出力混合部１４に出力する。高周波スイッチ１２４は、上記高周波モデム１１から出力されるスイッチ信号によりオン／オフ制御される。この場合、高周波モデム１１は、監視室７から送られてくるカメラ制御信号のキャリアを検出することによって高周波スイッチ１２４をオン動作させる。
【００２５】
定電流重畳部１３は、例えば６０Ｖ〜９０Ｖの直流電圧を出力する電源部１３１、定電流制御回路１３２、外部同期信号発生部例えば垂直同期信号発生部１３３、帯域制限フィルタ１３４、映像増幅器１３５からなっている。上記帯域制限フィルタ１３４としては、例えば４．５ＭＨｚのローパスフィルタ（ＬＰＦ）が用いられる。なお、上記帯域制限フィルタ１３４及び映像増幅器１３５は、定電流重畳部１３の外部に独立して設けても良い。
【００２６】
上記定電流重畳部１３は、電源部１３１から出力される直流電源を定電流制御回路１３２にて定電流化し、これに垂直同期信号発生部１３３で発生した垂直同期信号を重畳して出力混合部１４に出力する。また、ドームカメラ１から出力混合部１４を介して送られてくる映像信号を帯域制限フィルタ１３４により取り出し、映像増幅器１３５で増幅して映像変調器１５に出力する。
【００２７】
出力混合部１４は、制御信号帯域フィルタ１４１、直流阻止フィルタ１４２、及び映像信号帯域制限フィルタ１４３からなっている。上記制御信号帯域フィルタ１４１としては、例えば９ＭＨｚのハイパスフィルタ（ＨＰＦ）が用いられ、映像信号帯域制限フィルタ１４３としては例えば４．５ＭＨｚのローパスフィルタ（ＬＰＦ）が用いられる。
【００２８】
上記出力混合部１４は、カメラ制御部１２から出力される９〜１０．７ＭＨｚのカメラ制御信号を制御信号帯域フィルタ１４１及び直流阻止フィルタ１４２を介して取り出すと共に、定電流重畳部１３から出力されるカメラ用電源に重畳された垂直同期信号を映像信号帯域制限フィルタ１４３により選択して混合し、入出力端子１８から映像信号ケーブル３を介してドームカメラ１へ出力する。上記直流阻止フィルタ１４２は、出力混合部１４から出力されるカメラ用電源が制御信号帯域フィルタ１４１に入力されるのを阻止する。また、出力混合部１４は、ドームカメラ１から映像信号ケーブル３により送られてくる映像信号を映像信号帯域制限フィルタ１４３を介して選択し、定電流重畳部１３へ出力する。この定電流重畳部１３に入力された映像信号は、上記したように帯域制限フィルタ１３４及び映像増幅器１３５を介して映像変調器１５へ送られる。
【００２９】
上記のようにカメラ制御装置２に定電流重畳部１３を設けてカメラ用電源に垂直同期信号を重畳すると共に、出力混合部１４により定電流重畳部１３の出力信号とカメラ制御部１２から出力されるカメラ制御信号を混合してドームカメラ１に出力し、また、ドームカメラ１から送られてくる映像信号を出力混合部１４で選択し、定電流重畳部１３を介して映像変調器１５に出力することにより、カメラ制御装置２とドームカメラ１との間に接続される１本の映像信号ケーブル３を利用してカメラ映像信号、カメラ制御信号等を伝送できると共に、ドームカメラ１に電源を供給することができる。
【００３０】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、監視カメラ制御装置と監視カメラとの間を１本の信号ケーブルで接続するだけで、カメラ映像信号、カメラ制御信号等を伝送できると共にカメラ用電源を供給することができる。このため監視カメラを多数設置する場合であっても短時間で且つ容易に信号ケーブルを設置でき、設置コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る映像監視システムを示す全体の概略構成図。
【図２】同実施形態に係る監視カメラ制御装置の詳細を示すブロック図。
【符号の説明】
１…ドームカメラ
２…カメラ制御装置
３…映像信号ケーブル
４…同軸ケーブル
５…混合器
６…幹線ケーブル
７…監視室
１１…高周波モデム
１２…カメラ制御部
１３…定電流重畳部
１４…出力混合部
１５…映像変調器
１６…混合器
１７、１８…入出力端子
１２１…水晶発振子
１２２…ＶＣＸＯ（電圧制御形水晶発振器）
１２３…バンドパスフィルタ（Ｂ．Ｐ．Ｆ）
１２４…高周波スイッチ
１３１…電源部
１３２…定電流制御回路
１３３…垂直同期信号発生部
１３４…帯域制限フィルタ
１３５…映像増幅器
１４１…制御信号帯域フィルタ
１４２…直流阻止フィルタ
１４３…映像信号帯域制限フィルタ
Claims (4)
- 監視カメラから映像信号ケーブルを介して出力される映像信号を変調し、幹線ケーブルを介して監視室へ送出すると共に、監視室から前記幹線ケーブルを介して送られてくるカメラ制御信号を復調して前記監視カメラを制御する監視カメラ制御装置において、
前記監視室から幹線ケーブルを介して送られてくるカメラ制御信号を受信して復調する高周波モデムと、
前記高周波モデムで復調されたカメラ制御信号を前記監視カメラの制御受信周波数に対応した高周波信号に変調して出力するカメラ制御部と、
前記監視カメラに供給する直流電源を定電流制御回路により定電流化しカメラ用電源として出力する定電流重畳部と、
前記カメラ制御部から出力されるカメラ制御信号と前記定電流重畳部から出力されるカメラ用電源とを混合し、前記映像信号ケーブルを介して前記監視カメラに送出すると共に、前記監視カメラから前記映像信号ケーブルを介して送られてくる映像信号を選択して出力する出力混合部と、
前記出力混合部から出力される映像信号を増幅する映像増幅器と、
前記映像増幅器から出力される映像信号を変調し、前記幹線ケーブルを介して前記監視室に送出する映像変調器と、
を具備したことを特徴とする監視カメラ制御装置。 - 前記定電流重畳部は、外部同期信号発生部を備え、該同期同期信号発生部から出力される外部同期信号を定電流化したカメラ用電源に重畳して出力することを特徴とする請求項１記載の監視カメラ制御装置。
- 前記映像増幅器を定電流重畳部内に設けたことを特徴とする請求項１又は２記載の監視カメラ制御装置。
- 前記カメラ制御部は、高周波モデムで復調されたカメラ制御信号を監視カメラの制御受信周波数に対応した高周波信号に周波数変調して出力することを特徴とする請求項１、２又は３記載の監視カメラ制御装置。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2002209664A JP2004056364A (ja) | 2002-07-18 | 2002-07-18 | 監視カメラ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2002209664A JP2004056364A (ja) | 2002-07-18 | 2002-07-18 | 監視カメラ制御装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004056364A true JP2004056364A (ja) | 2004-02-19 |
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Family Applications (1)
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| JP2002209664A Pending JP2004056364A (ja) | 2002-07-18 | 2002-07-18 | 監視カメラ制御装置 |
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| JP (1) | JP2004056364A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2415311A (en) * | 2004-06-14 | 2005-12-21 | Av Tech Corp | Security monitoring system utilising power line communication |
| JP2006140665A (ja) * | 2004-11-11 | 2006-06-01 | Canon Inc | 撮影装置 |
-
2002
- 2002-07-18 JP JP2002209664A patent/JP2004056364A/ja active Pending
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| GB2415311A (en) * | 2004-06-14 | 2005-12-21 | Av Tech Corp | Security monitoring system utilising power line communication |
| JP2006140665A (ja) * | 2004-11-11 | 2006-06-01 | Canon Inc | 撮影装置 |
| JP4546221B2 (ja) * | 2004-11-11 | 2010-09-15 | キヤノン株式会社 | ネットワークカメラ |
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