JP2004055847A - 回路封止構造および火災感知器 - Google Patents

回路封止構造および火災感知器 Download PDF

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Abstract

【課題】光素子と光素子用集積回路チップの信号に対するノイズの影響を最小限にし、且つ実装基板の小型化を図ることを可能にする。
【解決手段】光素子101と、光素子用集積回路チップ102と、集積回路チップ103とを、同一プリント基板面PP上に封止する回路封止構造であって、集積回路チップ103を略黒色の遮光性封止剤で封止する一方、光素子用集積回路チップ102を、光素子101の受発光指向角度を妨げぬように略黒色の遮光性封止剤100A2で封止し、この遮光性封止剤100A2で封止した光素子用集積回路チップ102とともに光素子101を、赤外線帯域から可視光帯域におよんで透光性である封止剤100A1で封止した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受光面もしくは発光面の少なくとも一方を備えた光素子と、他の集積回路チップ群とを、同一プリント基板面上に封止する際の、回路封止構造および同封止構造を適用した火災感知器に関する。
【0002】
【従来の技術】
図18を用いて、従来技術を説明する。図18は、従来の回路封止構造を施した回路基板(プリント基板と、それに実装される各素子群)の平面図である。
【0003】
従来、受光や発光の機能を有し何らかのセンシングを行う機器において、それら機器に収容される半導体ベアチップ応用モジュールの実装については、LEDやフォトダイオードなどの機能を有するチップタイプの光素子101と、電源管理や通信管理や主判断管理などの機能を有する各種制御回路を組み込んだ集積回路チップ102と、この集積回路チップ102よりも光素子101に近い位置に配設され光素子101の入力値または出力値を受けて光電変換やノイズ除去や増幅などの一次的補助作業を行う光素子用集積回路チップ103とを、プリント基板PPの同一面上に配置し封止していた。
【0004】
光素子ベアチップを外部環境から保護するために行う封止は一般的に、光を透過する透明な樹脂で行うため、光素子101については、透明樹脂100A1で封止する。
【0005】
一方、光素子集積回路デバイスは光入射をすると光起電力によって破損するおそれがあるため、上記のような実装状態では、光素子用集積回路チップ103を、過度の入光を防ぐ遮光性の樹脂100A3によって外乱ノイズ光から遮光保護する必要がある。
【0006】
また、光素子101の信号が微弱で周囲の電磁ノイズなどの外乱の影響を受けやすい場合は、光素子101と光素子用集積回路チップ103とを近接配置させる必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来の回路封止構造においては、光素子101と光素子用集積回路チップ103を近接させようとしても、それぞれの封止領域を別々に確保していたので、近接させるにも限界があった。このため、プリント基板PPを小型化できなかった。したがって、光素子101と光素子用集積回路チップ103の間のパターンも短くするのに限界があったため、ノイズなどの外乱の影響を抑えるにも限界があった。
【0008】
本発明は上記課題を解決する為のものであり、その目的とするところは、光素子と光素子用集積回路チップの信号に対するノイズの影響を最小限にし、且つ実装(済み)基板の小型化を図ることを可能にするような回路封止構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1記載の発明は、受光面もしくは発光面の少なくとも一方を備えた光素子と、各種回路を組み込んだ集積回路チップと、この集積回路チップよりも光素子に近い位置に配設される光素子用集積回路チップとを、同一プリント基板面上に封止する回路封止構造であって、前記集積回路チップを略黒色の遮光性封止剤で封止する一方、前記光素子用集積回路チップおよび前記光素子を、それぞれ略黒色の遮光性封止剤および赤外線帯域から可視光帯域におよんで透光性である略透明の封止剤で封止したことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の回路封止構造において、前記光素子用集積回路チップを前記遮光性封止剤で封止し、この遮光性封止剤で封止した光素子用集積回路チップとともに前記光素子を前記封止剤で封止したことを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1乃至2記載の回路封止構造において、前記遮光性封止剤は、半導体ベアチップの封止に用いることができる不純物イオン濃度をもつ略黒色のエポキシ樹脂材であることを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3記載の回路封止構造において、前記略透明の封止剤は、半導体ベアチップの封止に用いることができる不純物イオン濃度をもち赤外線帯域から可視光帯域におよんで透光性である略透明のエポキシ樹脂材であることを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4記載の回路封止構造において、前記遮光性封止剤および略透明の封止剤の少なくとも一方の固化過程においてプリント基板面上での流動延出範囲を限定するように、封止枠を設けたことを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の回路封止構造において、前記封止枠は、樹脂描画手法により液状樹脂材をプリント基板面上に塗布してリブ状に硬化形成することにより設けられることを特徴とする。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項5記載の回路封止構造において、前記封止枠は、エポキシを主成分とした固形樹脂材を枠状に成型してプリント基板面上に搭載し、それを溶融過程で液状化して再硬化することにより設けられることを特徴とする。
【0016】
請求項8記載の発明は、請求項5記載の回路封止構造において、前記封止枠は、シルク印刷手法により液状樹脂材をプリント基板面上に塗布してリブ状に硬化形成することにより設けられることを特徴とする。
【0017】
請求項9記載の発明は、請求項5記載の回路封止構造において、前記封止枠は、所定の樹脂材を予め枠状に形成されてプリント基板面上に設けられることを特徴とする。
【0018】
請求項10記載の発明は、請求項9記載の回路封止構造において、前記所定の樹脂材は耐熱性の樹脂材であることを特徴とする。
【0019】
請求項11記載の発明は、請求項5記載の回路封止構造において、前記プリント基板における流動延出範囲に掘込みを形成することにより、その掘込みを囲むプリント基板の部分を前記封止枠として設けることを特徴とする。
【0020】
請求項12記載の発明は、請求項5記載の回路封止構造において、プリント基板の形成過程において、所定の材料を基に前記封止枠をプリント基板面上に一体形成したことを特徴とする。
【0021】
請求項13記載の発明は、請求項12記載の回路封止構造において、前記所定の材料はプリント基板の基材と同一材料であることを特徴とする。
【0022】
請求項14記載の発明は、請求項5記載の回路封止構造において、前記プリントにおける封止枠の直下にソルダーレジストを配置したことを特徴とする。
【0023】
請求項15記載の発明は、請求項5乃至14記載の回路封止構造において、プリント基板平面視で、前記封止枠よりもプリント基板端部寄りをシルク印刷で閉じるよう、外囲領域を形成したことを特徴とする。
【0024】
請求項16記載の発明は、請求項5記載の回路封止構造において、前記封止枠は2つの閉ループを持つ形状に形成され、2つの閉ループ内に前記光素子および光素子用集積回路チップが別々に実装されることを特徴とする。
【0025】
請求項17記載の発明は、請求項1乃至16記載の回路封止構造を適用された前記プリント基板を収容して火災発生時に熱または煙の有無を検知することを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の回路封止構造を熱煙複合検知タイプの防災向け火災感知器に適用した事例を、以下に説明する。なお、発明の理解を助けるために、火災感知器の内部構造なども併せて先に説明する。
【0027】
図1は、本発明の回路封止構造を施したプリント基板の局部平面図であり、図1(a)は局部平面図、図1(b)から(e)は範囲封止枠の例をあらわす局部断面図である。図2は、図1の回路封止構造を施したプリント基板の全体をあらわす平面図である。図3は、回路封止構造の別の形態をあらわすものであり、図3(a)は局部平面図、図3(b)と図3(c)はプリント基板の局部断面図である。図4は、回路封止構造のさらに別の形態をあらわすものであり、プリント基板の局部平面図である。図5は図4のプリント基板にICを実装した状態での基板断面図であり、図5(a)が基板断面図、図5(b)が火災煙を検知する基本原理を説明する基板断面図である。図6から図17までは、このプリント基板を収容した火災感知器の内部構造をあらわす説明図である。なお、図9(b)は(a)のA−A’線における断面図であり、図11は図9(b)におけるC部の拡大図である。
【0028】
先に、図6から図17までを使って、本実施形態の防災向け火災感知器の概要を以下に説明する。火災感知器は煙を感知する煙感知機能と、熱を感知する熱感知機能の両方を備えた複合型のものであり、図6乃至図8に示すように天井面などの造営面に取着されるボディ1と、発光素子としての発光ダイオードLEDや受光素子としてのフォトダイオードPDや後述する煙検知回路の回路部品が実装され本発明の絶縁封止が施されるプリント基板などである回路基板2と、外部からの煙の侵入を許容するとともに外光の入射を防止するラビリンス壁9によって周りが囲まれた水平断面が略円形の煙感知室Sを具備し、煙感知室S内に光学系の部品が取着されるとともに、発光ダイオードLED及びフォトダイオードPDを光学系の部品と対向させた状態で回路基板2が取り付けられる光学基台3と、光学基台3に設けた煙感知室Sの内部に虫などが侵入するのを防止する防虫カバー4と、保護カバー5とで構成される。
【0029】
ボディ1は略円板状の主部1aと、主部1aの外周縁から上方に突出する側壁1bとを連続一体に形成して構成され、主部1aの下面略中央には丸穴1cが開口し、この丸穴1c内に、プリント基板(以下、途中まで回路基板と称する)2が固定された光学基台3及び防虫カバー4を保持した保護カバー5の上端部が挿入され、固定される。
【0030】
回路基板2の下面には発光ダイオードLEDが実装されている。また回路基板2の下面にはチップ化されたフォトダイオードPDが実装されている。また更に、回路基板2の下面にはサーミスタ6が熱感知部を下方に突出させた状態で実装されている。このように本実施形態の火災感知器は感熱素子としてのサーミスタ6を備えており、煙感知機能に加えて熱感知機能を有している。
【0031】
光学基台3は図9乃至図11に示すように黒色の合成樹脂により、略円板状の底板7と、底板7の上面に突設された四角枠状の側壁8と、底板7下面の外周部に沿って配置された水平断面が略く字形の複数の隔壁9aからなるラビリンス壁9とを一体に形成して構成される。
【0032】
ラビリンス壁9を構成する隔壁9aは反射が生じないように黒色に形成されており、中間部の屈曲部位が突出する方向を隣接する隔壁9aと同じ向きにし、中間部の屈曲部位が隣接する隔壁9aの両端部の間に入り込むようにして所定の間隔をおいて配置されている。隣接する隔壁9aの間にできる煙導入路は、一端が外部と連通して煙導入口となり、他端が煙感知室Sに連通しており、煙導入路の中間部を屈曲させることによって、外光が煙感知室S内に入射しにくくなっている。
【0033】
光学基台3の底板7と側壁8とで囲まれる凹所10内には、発光ダイオードLED、フォトダイオードPD及びサーミスタ6が実装された面を底板7側にして回路基板2が納装される。光学基台3の底板7には発光ダイオードLED及びフォトダイオードPDにそれぞれ対応する部位に下方に突出する突台部19,20が突設されており、これらの突台部19,20には底板7を貫通する貫通孔11a,11bが形成されている。各突台部19,20には、貫通孔11a,11bにそれぞれ連続し、光学基台3の中心方向に向かって延びる溝19a,20aが形成されており、これらの溝19a,20a内に発光側及び受光側の光学部材としてのプリズムレンズ12,13が取り付けられる。ここで、プリズムレンズ12,13は一方の面を貫通孔11a,11bと対向させ、他方の面を煙感知室Sの中心方向に向けた状態で光学基台3に取り付けられ、プリズムレンズ12,13の上側及び左右両側が突台部19,20によって覆われる。すなわち、プリズムレンズ12,13は、図9(a)に示すようにそれぞれの光軸L1,L2が煙感知室Sの中心方向を向き、且つ所定の角度で交差するように配置されている。上述のようにプリズムレンズ12,13は発光ダイオードLEDの発光面、フォトダイオードPDの受光面にそれぞれ対向しており、発光ダイオードLEDの発光はプリズムレンズ12によって集光されて煙感知室Sに照射される。煙感知室S内に煙が侵入すると、煙の粒子によってプリズムレンズ12から照射された光が散乱され、プリズムレンズ13に入射する。プリズムレンズ13に入射した光は、プリズムレンズ13によってフォトダイオードPDの受光面に集光されるので、フォトダイオードPDの出力の増加から煙の侵入を検出することができる。尚、プリズムレンズ12,13はそれぞれの光軸L1,L2が所定の角度で交差するように配置されているので、プリズムレンズ12から照射された発光ダイオードLEDの光が直接プリズムレンズ13に入射することはない。ここに、発光ダイオードLEDとプリズムレンズ12とで発光部が構成され、フォトダイオードPDとプリズムレンズ13とで受光部が構成される。
【0034】
ここで、図9(a)に示すように、受光側のプリズムレンズ13に対して光軸方向の前方に位置するラビリンス壁9の部位(後述の光トラップ部25)と、発光側のプリズムレンズ12との間には、プリズムレンズ12からの光を遮光する遮光壁24が設けられている。遮光壁24は底板7から一体に立設されており、発光側のプリズムレンズ12との対向面が、受光側のプリズムレンズ13が光を受光する受光領域の外側に位置するように配置されている。遮光壁24は光トラップ部25と発光側のプリズムレンズ12との間に配置されており、発光側のプリズムレンズ12から照射された光が光トラップ部25で反射されて受光側のプリズムレンズ13に入射するのを低減しているので、ラビリンス壁9で反射された迷光による影響を低減することができる。また、遮光壁24における発光側のプリズムレンズ12との対向面は、受光側のプリズムレンズ13の受光領域の外側に位置しているので、発光側のプリズムレンズ12からの光が遮光壁24に当たってプリズムレンズ13に入射するのを防止でき、遮光壁24に発光側のプリズムレンズ12からの光が当たることによって発生する迷光の影響を低減することができる。
【0035】
また、発光側のプリズムレンズ12と受光側のプリズムレンズ13との間には、プリズムレンズ12からの光を遮光する柱状の遮光壁28が設けられており、この遮光壁28によって発光側のプリズムレンズ12からの光が受光側のプリズムレンズ13に直接入射するのを防止している。遮光壁28は底板7から一体に立設されており、この遮光壁28には回路基板2に実装されたサーミスタ6を挿通するための挿通孔11cが貫設されている。
【0036】
ところで、ラビリンス壁9は煙導入路の中間部を屈曲させることによって、外光が煙感知室S内に入りにくくしているが、図9(a)に示すように、外部から煙導入路に侵入した外光Dが隔壁9aによって反射され、この反射光が隣接する隔壁9aに再度反射されて煙感知室S内に侵入する虞があり、この反射光が受光側のプリズムレンズ13の受光領域B内に入ると、プリズムレンズ13に外乱光の一部が入射するため、この外乱光が迷光となって誤動作する虞がある。
【0037】
そこで、この火災感知器では受光側のプリズムレンズ13に対して光軸方向の前方に位置し、プリズムレンズ13の受光領域B内にある2つの隔壁9aを、中間部の屈曲部位が互いに対向するように配置し、両隔壁9aの中間部の屈曲部位を連結しており、これら2つの隔壁9aの間から侵入した外光がプリズムレンズ13に入射することはなく、外光による誤動作を防止している。また、これら2つの隔壁9aの屈曲部位を連結することによって、両隔壁9aの煙感知室S側の側片により、水平断面が略く字状であって開口部を受光側のプリズムレンズ13に向けて配置された光トラップ部25が形成される。この光トラップ部25は、図9(a)に示すように受光側のプリズムレンズ13の受光光軸L2に対して略対称な形状に形成されているので、ラビリンス壁9で反射された光は光トラップ部25によりトラップされる。したがって、ラビリンス壁9で反射された光が、受光側のプリズムレンズ13の光軸方向の前方に位置するラビリンス壁9(すなわち光トラップ部25の部位)で反射されて、プリズムレンズ13に入射することはなく、ラビリンス壁9で反射された光が迷光となって誤動作するのを防止できる。また、光トラップ部25の一方の側片25aには側片25aと略直交する方向に突出する突片26が突設され、さらに他方の側片25bには複数の縦溝27が突設されており、光トラップ部25に入射した光は、突片26又は縦溝27で反射されて反対側の側片25b又は25aに向かって進行するから、光をトラップする効果が向上し、迷光による誤動作をさらに防止できる。
【0038】
ところで、フォトダイオードPDからの出力電流は微少であり、静電ノイズのような外来ノイズに対して弱いため、このような外来ノイズからフォトダイオードPDをシールドする必要がある。そこで、本実施形態ではフォトダイオードPDと対向する光学基台3の部位に、一面が開口した箱状のシールドカバー14をインサート成形しており、凹所10内に回路基板2を納装すると、回路基板2に実装されたフォトダイオードPD及び煙検出回路の周りをシールドカバー14が覆い、フォトダイオードPDと煙検出回路とを静電遮蔽するようになっている。なお、シールドカバー14には回路基板2側に突出するアースピン14aが設けられており、このアースピン14aは回路基板2に設けたスルーホールに挿通され、回路基板2のグランドライン(図示せず)に半田付けされる。また、シールドカバー14には、貫通孔11bに連通する連通孔14bが形成されており、この連通孔14bを通ってプリズムレンズ13で集光された光がフォトダイオードPDの受光面に照射される。
【0039】
また、光学基台3には4本の端子ピン15がインサート成形されており、各端子ピン15は回路基板2に設けたスルーホール(図示せず)に挿通され、半田付けされることによって、各端子ピン15が回路基板2の配線パターンに電気的に接続されるとともに、回路基板2から反対側に突出する各端子ピン15の先端部が外部接続端子となる。また、光学基台3にインサート成形された端子ピン15を回路基板2に半田付けすることによって、光学基台3に回路基板2が保持される。
【0040】
ここで、光学基台3の製造工程を図12乃至図16を参照して簡単に説明する。まず、図12に示すように金属材料により帯板状に形成されたフープ材40を打ち抜き、さらに図12中の斜線部分を紙面の奧側に折り曲げて、図13(a)(b)に示すようにシールドカバー14を箱状に形成するとともに、端子ピン15をフープ材40の平面方向と略直交する方向に突出させる。その後、図14(a)(b)に示すようにフープ材40に底板7及び側壁8からなる基台部分をインサート成形(一次成形)し、図15(a)(b)に示すようにラビリンス壁9を二次成形した後、フレーム部分を切断することにより図16(a)(b)に示すような形状に形成される。尚、フープ材40に底板7及び側壁8からなる基台部分とラビリンス壁9とを一度にインサート成形するようにしても良いことは言うまでもない。
【0041】
このように、シールドカバー14及び端子ピン15と光学基台3とは同時成形(インサート成形)により一体化されているので、部品点数を削減して、組立作業性を向上させることができる。また、光学基台3とラビリンス壁9とを一体化しており、部品点数を少なくして組立作業性を向上させるとともに、ラビリンス壁9と光学基台3との位置決め精度が高くなって、迷光の発生を抑制することができる。また、シールドカバー14と端子ピン15とは1枚の板金を打ち抜き、曲げ加工を施すことによって形成されているので、シールドカバー14と端子ピン15とを加工する工程を容易に自動化することができ、製造コストを低減できる。
【0042】
この火災感知器を組み立てる際は、先ず回路基板2に発光ダイオードLEDやフォトダイオードPDやサーミスタ6や煙感知回路の回路部品を実装し、この回路基板2を光学基台3の凹所10内に挿入して、シールドカバー14のアースピン14a及び端子ピン15を回路基板2に半田付けし、回路基板2を光学基台3に固定する。次に、保護カバー5の筒内に防虫カバー4と、回路基板2が取り付けられた光学基台3とを挿入して、防虫カバー4及び光学基台3を保護カバー5に保持させた後、この保護カバー5の上端部をボディ1の丸穴1c内に挿入すると、保護カバー5の上端部に突設した係合爪16と丸穴1cの内周面に形成された係合段部1dとが凹凸係合して、保護カバー5がボディ1に結合されるのである。
【0043】
次に、この火災感知器の回路構成を図17を参照して説明する。図17は煙感知回路のブロック図を示しており、煙感知室Sにプリズムレンズ12を介して赤外光を照射する発光ダイオードLEDと、発光ダイオードLEDから照射された赤外光の煙による散乱光をプリズムレンズ13を介して受光するフォトダイオードPDと、投受光回路50と、マイクロコンピュータ(以下、マイコンと言う)60と、伝送回路61とで構成される。
【0044】
投受光回路50は、発光ダイオードLEDに流す電流を制御する発光電流制御回路51と、フォトダイオードPDの出力電流を電圧信号に変換するI/V変換回路52とを備え、I/V変換回路52の出力電圧はゲイン切り替え回路53によって所定のゲインで増幅され、ゲイン調整回路54によって電圧レベルが調整され、さらにオフセット調整回路55によってオフセット電圧が調整された後、マイコン60に出力される。マイコン60では投受光回路50の出力をA/D変換して、予め設定されたしきい値レベルと比較しており、投受光回路50の出力がしきい値レベルを超えると、煙の濃度が所定の濃度に達したことを示す発報信号を伝送回路61に出力し、伝送回路61はこの発報信号を多重伝送信号により図示しない火災受信器へ送信する。また、投受光回路50は、マイコン60から入力されるテスト信号に応じて、発光電流制御回路51の出力を変化させるとともに、ゲイン切り替え回路53のゲインを選択的に切り替える感度調整回路56を備えている。また、図17では図示を省略しているが、マイコン60にはサーミスタ6の出力が入力されており、サーミスタ6の出力から周囲の温度を監視している。
【0045】
以上が、火災感知器の概要説明である。以下に、図1乃至図5を用いて、上述の回路基板2に相当するプリント基板に施す本発明の回路封止構造を説明する。
【0046】
図2に示すように、プリント基板PPには、LEDやフォトダイオードなどの機能を有するチップタイプの光素子101と、電源管理や通信管理や主判断管理などの機能を有する各種制御回路を組み込んだ集積回路チップ102と、この集積回路チップ102よりも光素子101に近い位置に配設され光素子101の入力値または出力値を受けて光電変換やノイズ除去や増幅などの一次的補助作業を行う光素子用集積回路チップ103とを、プリント基板PPの同一面上に配置し封止している。
【0047】
ここで、集積回路チップ102は、略黒色の遮光性封止剤100A2で封止されている。
【0048】
光素子101と光素子用集積回路チップ103については、図1(a)(b)に示すように、光素子用集積回路チップ103を、光素子101の受発光指向角度を妨げぬ程度の空間範囲において略黒色の遮光性封止剤100A2で封止し、この遮光性封止剤100A2で封止した光素子用集積回路チップ103とともに光素子101を、赤外線帯域から可視光帯域におよんで透光性である透光性(略透明)の封止剤100A1で封止してある。
【0049】
集積回路チップ102および光素子用集積回路チップ103を封止する遮光性封止剤100A2は、半導体ベアチップの封止に用いることができる不純物イオン濃度をもつ略黒色のエポキシ樹脂材である。光素子用集積回路チップ103とともに光素子101を封止する封止剤100A1は、半導体ベアチップの封止に用いることができる不純物イオン濃度をもち赤外線帯域から可視光帯域におよんで透光性である略透明のエポキシ樹脂材である。これら遮光性封止剤100A2および封止剤100A1の少なくとも一方の固化過程においてプリント基板PP面上での流動延出範囲を限定するように、封止枠110を設けている。この封止枠110は、樹脂描画手法により液状樹脂材をプリント基板PP面上に塗布してリブ状に硬化形成することにより設けられる。
【0050】
なお、封止枠110は、エポキシを主成分とした固形樹脂材を枠状に成型仮硬化してプリント基板PPに搭載し、それを加熱などで液状化して再硬化することにより設けられるものでもよく、シルク印刷手法により液状樹脂材をプリント基板PP面上に塗布してリブ状に硬化形成することにより設けられるものでもよい。あるいは、封止枠110は、図1(c)に示すように、所定の樹脂材で予め枠状に形成されて、後工程でプリント基板PP面上に設けられるものでもよい。この場合、所定の樹脂材は耐熱性の樹脂材であることが望ましい。あるいは、図1(d)に示すように、プリント基板PPにおける流動延出範囲に掘込みEを形成することにより、その掘込みEを囲むプリント基板PPの部分を封止枠110として設けるようにしてもよい。この場合、封止枠110を別部品とせずに済むので、工程管理などさまざまな設計過程で利点がある。あるいは、図1(e)に示すように、プリント基板PPの形成過程において、所定の材料を基に封止枠110をプリント基板PP面上に一体形成するようにしてもよい。この際、光素子101と光素子用集積回路チップ103とを封止する流動延出範囲の外側全体が一段高い構造になっても良い。この場合、流動延出範囲が図1(b)から図1(c)のようになり、封止枠110に比して相対的に一段低くなり、封止効果がさらに高まる。このとき、所定の材料を、プリント基板PPを切削して形成したり、フレーム成形基板や三次元一体成形基板のようにプリント基板PPの基材と同一材料にすることも可能である。
【0051】
図3に示すように、プリント基板PPにおける封止枠110の直下に、銅箔パターン120を覆うソルダーレジスト130が来るようにしてもよい。図3(a)(b)では、ソルダーレジスト130の領域を示すため、封止枠110を除いて図示している。また、こうしておけば、図3(c)に示すように、プリント基板PP平面視で、封止枠110よりもプリント基板端部寄りを、シルク印刷140で閉じるよう、外囲領域を形成する事も可能である。
【0052】
封止枠110は、図4(b)に示すように、光素子101と光素子用集積回路チップ103とをひとつの閉じた領域内に実装するのみならず、図4(a)に示すように、例えば8字状に形成され、2つ閉ループ内に光素子101と光素子用集積回路チップ103とをそれぞれ別々に実装するようにしてもよい。このようにすれば、封止剤100A1と遮光性封止剤100A2の製造工程を個別に管理することができる。
【0053】
このような封止構造を火災感知器に適用することにより、図5の例に示すように、光素子101(同図ではフォトダイオード)が封止剤100A1で覆われ、CPU、ポーリング/セレクティング信号伝送、電源、検知用の、集積回路チップ102および光素子用集積回路チップ103が遮光性封止剤100A2で覆われることになるので、光素子101と光素子用集積回路チップ103の信号に対するノイズの影響を最小限にし、且つ図5の例に示すような実装基板の小型化を図ることができる。図5において、104はディスクリート部品であり、実装基板は両面COB構造になっている。
【0054】
なお、上述の回路封止構造は、実施形態に示した熱煙複合型の火災感知器のみならず、熱感知器、煙感知器、炎感知器、ほこり検知器など、光素子101とその周辺回路を封止する必要のある機器に適用可能である。
【0055】
また、本実施形態では、遮光性封止剤100A2で封止した光素子用集積回路チップ103とともに光素子101を封止剤100A1で封止する構造になっているが、光素子用集積回路チップ103を遮光性封止剤100A2で封止した後に光素子101を封止剤100A1で封止する構造でもよい。
【0056】
【発明の効果】
以上のことから明らかなように、請求項1記載の発明は、受光面もしくは発光面の少なくとも一方を備えた光素子と、各種回路を組み込んだ集積回路チップと、この集積回路チップよりも光素子に近い位置に配設される光素子用集積回路チップとを、同一プリント基板面上に封止する回路封止構造であって、前記集積回路チップを略黒色の遮光性封止剤で封止する一方、前記光素子用集積回路チップおよび前記光素子を、それぞれ略黒色の遮光性封止剤および赤外線帯域から可視光帯域におよんで透光性である略透明の封止剤で封止したため、光素子と光素子用集積回路チップ間の配置距離を短くでき、したがって、両者間の信号へのノイズの影響を最小限にし、且つ実装基板の小型化を図ることができる。
【0057】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の回路封止構造において、前記光素子用集積回路チップを前記遮光性封止剤で封止し、この遮光性封止剤で封止した光素子用集積回路チップとともに前記光素子を前記封止剤で封止したため、光素子と光素子用集積回路チップの信号に対するノイズの影響を最小限にし、且つ実装基板の小型化を図ることができる。
【0058】
請求項3記載の発明は、請求項1乃至2記載の回路封止構造において、前記遮光性封止剤は、半導体ベアチップの封止に用いることができる不純物イオン濃度をもつ略黒色のエポキシ樹脂材であるため、請求項1乃至2記載の発明の効果に加えて、プリント基板の小型化がしやすく、光素子用集積回路チップおよび集積回路チップの耐環境信頼性を確保することができる。
【0059】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3記載の回路封止構造において、前記略透明の封止剤は、半導体ベアチップの封止に用いることができる不純物イオン濃度をもち赤外線帯域から可視光帯域におよんで透光性である略透明のエポキシ樹脂材であるため、請求項1乃至3記載の発明の効果に加えて、光素子の耐環境信頼性を確保することができる。
【0060】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4記載の回路封止構造において、前記遮光性封止剤および略透明の封止剤の少なくとも一方の固化過程においてプリント基板面上での流動延出範囲を限定するように、封止枠を設けたため、請求項1乃至4記載の発明の効果に加えて、樹脂封止工程を簡略化することができ、生産性の向上、低コスト化を図ることができる。
【0061】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の回路封止構造において、前記封止枠は、樹脂描画手法により液状樹脂材をプリント基板面上に塗布してリブ状に硬化形成することにより設けられるため、請求項5記載の発明の効果に加えて、光素子用集積回路チップの封止時に同時に塗布することが可能であり、工程簡略化と生産性向上を図ることができる。
【0062】
請求項7記載の発明は、請求項5記載の回路封止構造において、前記封止枠は、エポキシを主成分とした固形樹脂材を枠状に成型してプリント基板面上に搭載し、それを溶融過程で液状化して再硬化することにより設けられるため、請求項5記載の発明の効果に加えて、固形樹脂材の使用量を一定にできるため、封止枠形成の精度が向上し、歩留まりの向上を図ることができる。
【0063】
請求項8記載の発明は、請求項5記載の回路封止構造において、前記封止枠は、シルク印刷手法により液状樹脂材をプリント基板面上に塗布してリブ状に硬化形成することにより設けられるため、請求項5記載の発明の効果に加えて、プリント基板製造時のシルク印刷の工程と兼ねることにより、COB工程から封止枠形成の工程を省くことができるため、工程簡略化と生産性向上を図ることができる。
【0064】
請求項9記載の発明は、請求項5記載の回路封止構造において、前記封止枠は、所定の樹脂材を予め枠状に形成されてプリント基板面上に設けられるため、請求項5記載の発明の効果に加えて、封止枠形状及び位置の精度を高めることが可能であるので、封止枠形成領域を狭くでき、プリント基板のさらなる小型化を図ることができる。
【0065】
請求項10記載の発明は、請求項9記載の回路封止構造において、前記所定の樹脂材は耐熱性の樹脂材であるため、請求項9記載の発明の効果に加えて、予め形成した封止枠の搭載接着を光素子、光素子用集積回路チップや集積回路チップの樹脂封止工程と同時に行うことができるので、工程簡略化と生産性向上を図ることができる。
【0066】
請求項11記載の発明は、請求項5記載の回路封止構造において、前記プリント基板における流動延出範囲に掘込みを形成することにより、その掘込みを囲むプリント基板の部分を前記封止枠として設けるため、請求項5記載の発明の効果に加えて、プリント基板に先に封止枠を形成することになり、COB工程から封止枠形成の工程を省くことができるため、工程簡略化と生産性向上を図ることができる。また、機械加工で封止枠を形成すれば、封止枠形状及び位置の精度を高めることができるので、封止枠形成領域を狭くでき、プリント基板のさらなる小型化を図ることができる。
【0067】
請求項12記載の発明は、請求項5記載の回路封止構造において、プリント基板の形成過程において、所定の材料を基に前記封止枠をプリント基板面上に一体形成したため、請求項5記載の発明の効果に加えて、封止枠形状及び位置の精度を高めることが可能であるので、封止枠形成領域を狭くでき、プリント基板のさらなる小型化を図ることができる。
【0068】
請求項13記載の発明は、請求項12記載の回路封止構造において、前記所定の材料はプリント基板の基材と同一材料であるため、請求項12記載の発明の効果に加えて、COB工程から封止枠形成の工程を省くことができるため、工程簡略化と生産性向上を図ることができる。また、機械加工で封止枠を形成すれば、封止枠形状及び位置の精度を高めることができるので、封止枠形成領域を狭くでき、プリント基板のさらなる小型化を図ることができる。
【0069】
請求項14記載の発明は、請求項5記載の回路封止構造において、前記プリントにおける封止枠の直下にソルダーレジストを配置したため、請求項5記載の発明の効果に加えて、封止枠塗布の精度を向上することができるため、封止枠形成領域を狭くでき、プリント基板のさらなる小型化を図ることができる。
【0070】
請求項15記載の発明は、請求項5乃至14記載の回路封止構造において、プリント基板平面視で、前記封止枠よりもプリント基板端部寄りをシルク印刷で閉じるよう、外囲領域を形成したため、請求項5乃至14記載の発明の効果に加えて、封止枠を塗布したときチップ実装側の反対側の塗布領域をソルダーレジストの端面で限定できるため、封止枠塗布の精度の向上、封止枠形成領域の縮小、プリント基板のさらなる小型化を図ることができる。
【0071】
請求項16記載の発明は、請求項5記載の回路封止構造において、前記封止枠は2つの閉ループを持つ形状に形成され、2つの閉ループ内に前記光素子および光素子用集積回路チップが別々に実装されるため、2つの閉ループの境界部分により封止枠材料の塗布量を削減することができるとともに、工程を短縮することができ、生産性向上と低コスト化を図ることができる。
【0072】
請求項17記載の発明の火災感知器は、請求項1乃至16記載の回路封止構造を適用された前記プリント基板を収容して火災発生時に熱または煙の有無を検知するので、近年ますます重要視されている防災向け火災感知器として、高機能、高性能、高信頼性そしてプリント基板の小型化が可能なものを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回路封止構造を施したプリント基板の局部平面図であり、(a)は局部平面図、(b)から(e)は範囲封止枠の例をあらわす局部断面図である。
【図2】図1の回路封止構造を施したプリント基板の全体をあらわす平面図である。
【図3】回路封止構造の別の形態をあらわすものであり、 (a)は局部平面図、 (b)と(c)はプリント基板の局部断面図である。
【図4】回路封止構造のさらに別の形態をあらわすものであり、プリント基板の局部平面図である。
【図5】図4のプリント基板にICを実装した状態での基板断面図であり、 (a)が基板断面図、 (b)が火災煙を検知する基本原理を説明する基板断面図である。
【図6】本実施形態の火災感知器を組み立てる前の状態の断面図である。
【図7】同上の分解斜視図である。
【図8】同上の断面図である。
【図9】同上の光学基台を示し、(a)は平面図、(b)はA−A’断面図である。
【図10】同上の光学基台の裏面図である。
【図11】同上の光学基台を示し、図9のC部拡大図である。
【図12】同上の光学基台の製造工程を説明する説明図である。
【図13】(a)(b)は同上の光学基台の別の製造工程を説明する説明図である。
【図14】(a)(b)は同上の光学基台のまた別の製造工程を説明する説明図である。
【図15】(a)(b)は同上の光学基台の更に別の製造工程を説明する説明図である。
【図16】(a)(b)は同上の光学基台のまた更に別の製造工程を説明する説明図である。
【図17】同上の回路ブロック図である。
【図18】従来の回路封止構造を説明するための、プリント基板簡略化平面図である。
【符号の説明】
101 光素子
102 集積回路チップ
103 光素子用集積回路チップ
100A1 封止剤
100A2 遮光性封止剤

Claims (17)

  1. 受光面もしくは発光面の少なくとも一方を備えた光素子と、各種回路を組み込んだ集積回路チップと、この集積回路チップよりも光素子に近い位置に配設される光素子用集積回路チップとを、同一プリント基板面上に封止する回路封止構造であって、前記集積回路チップを略黒色の遮光性封止剤で封止する一方、前記光素子用集積回路チップおよび前記光素子を、それぞれ略黒色の遮光性封止剤および赤外線帯域から可視光帯域におよんで透光性である略透明の封止剤で封止したことを特徴とする回路封止構造。
  2. 前記光素子用集積回路チップを前記遮光性封止剤で封止し、この遮光性封止剤で封止した光素子用集積回路チップとともに前記光素子を前記封止剤で封止したことを特徴とする請求項1記載の回路封止構造。
  3. 前記遮光性封止剤は、半導体ベアチップの封止に用いることができる不純物イオン濃度をもつ略黒色のエポキシ樹脂材であることを特徴とする請求項1乃至2記載の回路封止構造。
  4. 前記略透明の封止剤は、半導体ベアチップの封止に用いることができる不純物イオン濃度をもち赤外線帯域から可視光帯域におよんで透光性である略透明のエポキシ樹脂材であることを特徴とする請求項1乃至3記載の回路封止構造。
  5. 前記遮光性封止剤および略透明の封止剤の少なくとも一方の固化過程においてプリント基板面上での流動延出範囲を限定するように、封止枠を設けたことを特徴とする請求項1乃至4記載の回路封止構造。
  6. 前記封止枠は、樹脂描画手法により液状樹脂材をプリント基板面上に塗布してリブ状に硬化形成することにより設けられることを特徴とする請求項5記載の回路封止構造。
  7. 前記封止枠は、エポキシを主成分とした固形樹脂材を枠状に成型してプリント基板面上に搭載し、それを溶融過程で液状化して再硬化することにより設けられることを特徴とする請求項5記載の回路封止構造。
  8. 前記封止枠は、シルク印刷手法により液状樹脂材をプリント基板面上に塗布してリブ状に硬化形成することにより設けられることを特徴とする請求項5記載の回路封止構造。
  9. 前記封止枠は、所定の樹脂材を予め枠状に形成されてプリント基板面上に設けられることを特徴とする請求項5記載の回路封止構造。
  10. 前記所定の樹脂材は耐熱性の樹脂材であることを特徴とする請求項9記載の回路封止構造。
  11. 前記プリント基板における流動延出範囲に掘込みを形成することにより、その掘込みを囲むプリント基板の部分を前記封止枠として設けることを特徴とする請求項5記載の回路封止構造。
  12. プリント基板の形成過程において、所定の材料を基に前記封止枠をプリント基板面上に一体形成したことを特徴とする請求項5記載の回路封止構造。
  13. 前記所定の材料はプリント基板の基材と同一材料であることを特徴とする請求項12記載の回路封止構造。
  14. 前記プリントにおける封止枠の直下にソルダーレジストを配置したことを特徴とする請求項5記載の回路封止構造。
  15. プリント基板平面視で、前記封止枠よりもプリント基板端部寄りをシルク印刷で閉じるよう、外囲領域を形成したことを特徴とする請求項5乃至14記載の回路封止構造。
  16. 前記封止枠は2つの閉ループを持つ形状に形成され、2つの閉ループ内に前記光素子および光素子用集積回路チップが別々に実装されることを特徴とする請求項5記載の回路封止構造。
  17. 請求項1乃至16記載の回路封止構造を適用された前記プリント基板を収容して火災発生時に熱または煙の有無を検知することを特徴とする火災感知器。
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