JP2004055056A - 光情報処理装置、ピンホールアレイの製造方法及びマイクロレンズアレイの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】空気の揺らぎ等の周囲の環境の変動の悪影響を受けることなく光ビームの波面収差を正確に測定する。
【解決手段】光源2から出射される光ビームを用いて光記録媒体Dに対して情報の記録、再生又は消去を行なう光情報処理装置1において、光源2から出射された光ビームを分割部材11により複数の光ビームに分割し、それらの分割された複数の光ビームを検出部13で受光してそれらの光ビームの位置に関する位置情報とそれらの光ビームの断面に関する断面情報とを検出する。そして、検出した位置情報と断面情報とに基づいて光ビームの波面収差を波面収差測定手段により測定する。これにより、従来のように光ビームの波面収差を求めるのに光の干渉現象を用いないので、周囲の環境の変化、例えば熱による空気の揺らぎ等の悪影響を受けることを防止することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】光源2から出射される光ビームを用いて光記録媒体Dに対して情報の記録、再生又は消去を行なう光情報処理装置1において、光源2から出射された光ビームを分割部材11により複数の光ビームに分割し、それらの分割された複数の光ビームを検出部13で受光してそれらの光ビームの位置に関する位置情報とそれらの光ビームの断面に関する断面情報とを検出する。そして、検出した位置情報と断面情報とに基づいて光ビームの波面収差を波面収差測定手段により測定する。これにより、従来のように光ビームの波面収差を求めるのに光の干渉現象を用いないので、周囲の環境の変化、例えば熱による空気の揺らぎ等の悪影響を受けることを防止することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光情報処理装置、ピンホールアレイの製造方法及びマイクロレンズアレイの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光記録媒体に対して情報の記録、再生、又は消去を行う光ディスク装置がある。従来の光ディスク装置100は、例えば、図8に示すように、LD(半導体レーザ)101、コリメートレンズ102、偏光ビームスプリッタ103、位相板104、対物レンズ105と、集光レンズ106、及び、PD(フォトダイオード)107等により構成されている。
【0003】
このような光ディスク装置100では、LD101から出射された直線偏光の光ビームであるレーザ光を、コリメートレンズ102によって略平行光とし、偏光ビームスプリッタ103と位相板104とで構成される光アイソレータによって直線偏光から円偏光に変換する。円偏光に変換した光を、対物レンズ105によって集光して光記録媒体である光ディスクDの記録面上に光スポットの状態で照射する。
【0004】
光ディスクDの記録面上に照射されたレーザ光は、光ディスクDの反射面で反射される。このとき、光ディスクDの記録面上における記録マークの有無によって、反射率に違いが生じる。
【0005】
光ディスクDの反射面で反射されたレーザ光は、再び対物レンズ105に入射され、出射光とは逆の経路を辿って、対物レンズ105を通過し、位相板104により偏光方向が90゜ 回転された直線偏光に変換された後、偏光ビームスプリッタ103によって集光レンズ106方向に反射される。
【0006】
偏光ビームスプリッタ103により反射されたレーザ光は、集光レンズ106によって集光されて、PD107に入射される。PD107に入射されるレーザ光の光量は、光ディスクDにおける記録マークの有無によって生じる反射率の違いに応じて変化する。
【0007】
光ディスク装置100では、PD107に入射されるレーザ光の光量の変化に基づいて、情報信号を検出する。合わせて、フォーカシング誤差信号、トラッキング誤差信号等を検出し、検出した各信号に基づいて光ディスクDに対して記録マークを書込んだり、再生したりあるいは消去したりする。なお、実際には、フォーカシング誤差信号、トラッキング誤差信号を検出するための光学部品が存在するが、ここでは省略して説明する。
【0008】
上述した光ディスク装置100において、対物レンズ105の出射角をθ´、レーザ光の波長をλとした場合、光ディスクDに集光されるレーザ光のスポットサイズwは、以下に示す(a)式によって表わされる。
w∝λ/sinθ´ ・・・(a)
また、対物レンズ105の出射角θ´と対物レンズ105の開口数(NA)との関係は、以下に示す(b)式によって表わされる。
NA=sinθ´ ・・・(b)
(a)式、(b)式によれば、スポットサイズwは、対物レンズ105の開口数(NA)を大きくすることによって小さくすることができる。スポットサイズwを小さくすることにより、光ディスクDに対する記録/再生の高密度化を図ることができる。なお、図8に示す構成では、レーザ光のスポットサイズwは、光の回折限界によってレーザ光の波長程度の大きさでしか得られない。
【0009】
スポットサイズwを小さくする技術としては、波長を短くすることが挙げられる。短波長として、例えば、440nm以下のレーザ光を出射するLDが用いられる。
【0010】
ところで、近年では、CCDや液晶プロジェクター等に使用されてマイクロレンズと称される大きさ1mm未満程度の小型レンズを、光ディスク装置100等の光情報処理装置の対物レンズ105に適用しようとする試みがなされている。マイクロレンズを用いることにより、光情報処理装置の小型化を図ることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光ディスクDに対して用いるレーザ光の波面は、十分に収差が小さいことが要求される。しかしながら、光ディスクDの光の透過する部分の厚さのバラツキや、光ディスクDの基板のゆがみや、回転による光ディスクDの面ぶれ等によってレーザ光に波面収差が生じ、光ディスクDに対する記録特性や再生特性が劣化してしまうことがある。特に、NAが大きくなるとレーザ光の波面収差の許容範囲も小さくなってしまう。
【0012】
さらに、光ディスクDを高密度化するために光源に短波長の青色の光源を用いると、光情報処理装置の構成素子に許容される組み付け誤差や製造誤差の範囲が厳しくなり、その範囲から外れた組み付け誤差や製造誤差により、レーザ光に波面収差が生じてしまうことがある。また、光源として複数の波長のレーザ光を出射する光源を用いる場合には、色収差も考慮する必要がある。
【0013】
光ディスクDによるレーザ光等の光ビームの波面収差の検出方法としては、特開2000−20999公報にあるように光ビームを2つに振幅分割してそれらを干渉させ、その干渉パターンから位相差を検出する方法がある。この方法では、2つに分割した左右の光ビームの位相差から収差成分を検出する。この方法では、収差検出装置に、位相差が概略(n+1/2)π(但し、nは整数)になるように光ビームを2つに分割する光学部品が用いられている。その光学部品としては、具体的には、平板、あるいは、反射膜や吸収膜等の光学薄膜をつけた平板、あるいは、それらを山形に組んだもの、あるいは、回折格子を2枚組み合わせたものが用いられている。
【0014】
しかしながら、このような構成の収差検出装置は、干渉現象を用いているため、周囲の環境の変動に対して敏感であり、例えば、熱による空気の揺らぎ等で干渉縞が揺らいでしまうことが考えられ、これにより正確な波面収差を得ることができないという問題が生じる。
【0015】
また、光ビームの収差の検出方法としては、上述したように光ビームの収差を光ビームから直接測定するのではなく、光ビームの収差(コマ収差)が発生する原因となる光記録媒体である光ディスクDの基板の傾きを測定するチルトセンサを用いる方法等がある。しかし、この場合は、光ディスクDの基板のチルトが原因で発生する収差は検出できるが、それ以外の原因で発生する光の収差を検出することはできない。
【0016】
本発明の目的は、空気の揺らぎ等の周囲の環境の変動の悪影響を受けることなく光ビームの波面収差を正確に測定することである。
【0017】
本発明の目的は、光ビームの波面収差を確実に補正することである。
【0018】
本発明の目的は、上記目的を達成する上で、光ビームの波面収差を測定する手段により光記録媒体に対する記録、再生又は消去における光利用効率が下がることを防止することである。
【0019】
本発明の目的は、上記目的を実現する上で、装置の小型化を図ることができる光情報処理装置を得ることである。
【0020】
本発明の目的は、上記目的を実現する上で、光情報処理装置の光学部品を容易かつ高精度に製造し得る光学部品の製造方法を得ることである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、光源から出射される光ビームを用いて光記録媒体に対して情報の記録、再生又は消去を行なう光情報処理装置において、光ビームの光路上に位置付けられて前記光源から出射された光ビームを複数の光ビームに分割する分割部材と、前記分割部材により分割された前記複数の光ビームを受光してそれらの光ビームの位置に関する位置情報とそれらの光ビームの断面に関する断面情報とを検出する検出部と、前記光源から出射された光ビームの波面収差を前記検出部が検出した光ビームの前記位置情報と前記断面情報とに基づいて測定する波面収差測定手段と、前記光路上に設けられ前記光源から出射された光ビームの複数の分割領域毎に光ビームの位相を変更可能な位相変更部と、前記波面収差測定手段により測定された前記波面収差に基づいて前記位相変更部を制御して前記光源から出射される光ビームの波面収差の補正を行なう波面収差補正手段と、を備える。
【0022】
したがって、光源から出射された光ビームは分割部材により複数の光ビームに分割され、その後、検出部に入射する。検出部では、受光した複数の光ビームの位置情報と断面情報とを検出する。検出部が検出した位置情報と断面情報とに基づいて波面収差測定手段が光源から出射された光ビームの波面収差を測定し、その測定された光ビームの波面収差に基づいて波面収差補正手段が位相変更部を制御して光源から出射される光ビームの位相をその光ビームの複数の分割領域毎に変更して光ビームの波面収差の補正を行なう。
【0023】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の光情報処理装置において、前記検出部は、1次元的に区分された複数の受光領域を有し、これらの複数の受光領域で前記複数の光ビームを受光する。
【0024】
したがって、受光領域の区分けが1次元的であるので、検出部の構成が簡略化される。
【0025】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の光情報処理装置において、前記検出部は、2次元的に区分された複数の受光領域を有し、これらの複数の受光領域で前記複数の光ビームを受光する。
【0026】
したがって、分割された複数の光ビームの位置情報を2次元的に検出することが可能である。これにより、光ビームの波面収差の面内分布を求めることが可能である。
【0027】
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の光情報処理装置において、前記検出部の前記受光領域の数は、前記分割部材による光ビームの分割数よりも多い。
【0028】
したがって、検出部の分解能が高くなる。これにより、受光する光ビームの位置情報と断面情報とを詳細に測定することが可能となり、光ビームの波面収差をより正確に求めることが可能となる。
【0029】
請求項5記載の発明は、請求項1,2,3又は4記載の光情報処理装置において、前記分割部材を前記光路に対して進退自在に保持する保持部と、前記分割部材を前記光路に対して進退させる移動部と、前記移動部を駆動する駆動源と、前記検出部による前記複数の光ビームの受光の後に前記駆動源を制御して前記分割部材を前記光路から退かす移動手段と、を備える。
【0030】
したがって、検出部による光ビームの受光後には、分割部材が光ビームの光路上から退かされる。これにより、光記録媒体に対する記録、再生又は消去を光路上に分割部材がない状態で行なうことが可能となる。
【0031】
請求項6記載の発明は、請求項1,2,3,4又は5記載の光情報処理装置において、前記分割部材は、光ビームを分割する複数のピンホールが配列されたピンホールアレイである。
【0032】
したがって、光ビームは複数のピンホールにより所定の大きさの複数の光ビームに分割される。
【0033】
請求項7記載の発明は、請求項1,2,3,4,5又は6記載の光情報処理装置において、光ビームの前記断面情報は、光ビームの断面の大きさに関する情報である。
【0034】
したがって、光ビームの波面収差は、光ビームの位置情報と断面の大きさに関する情報とにより求められる。
【0035】
請求項8記載の発明は、請求項1,2,3,4又は5記載の光情報処理装置において、前記分割部材は、光ビームを分割してその分割した光ビームをフーリエ変換して前記検出部にフーリエ変換像を結像する複数のマイクロレンズが配列されたマイクロレンズアレイであり、光ビームの前記断面情報は、前記フーリエ変換像に関する情報である。
【0036】
したがって、光ビームの波面収差は、光ビームの位置情報とフーリエ変換像に関する情報とにより求められる。
【0037】
請求項9記載の発明は、請求項6記載の光情報処理装置に用いられるピンホールアレイの製造方法であって、前記ピンホールアレイをフォトリソグラフィ工程を用いて製造するようにした。
【0038】
したがって、フォトリソグラフィ工程といった半導体プロセスを用いてピンホールアレイを製造することで、微小なピンホールアレイを容易かつ高精度に大量生産することが可能である。
【0039】
請求項10記載の発明は、請求項8記載の光情報処理装置に用いられるマイクロレンズアレイの製造方法であって、前記マイクロレンズアレイをフォトリソグラフィ工程とドライエッチング工程とを用いて製造するようにした。
【0040】
したがって、フォトリソグラフィ工程及びドライエッチングといった半導体プロセスを用いてマイクロレンズアレイを製造することで、微小なマイクロレンズアレイを容易かつ高精度に大量生産することが可能である。
【0041】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図2に基づいて説明する。本実施の形態は、光情報処理装置として光ディスク装置への適用例を示す。ここで、図1は本実施の形態の光ディスク装置を示す模式図、図2はピンホールアレイを示す断面構造図である。
【0042】
図1に示すように、光ディスク装置1は、光ビームであるレーザ光を出射する光源としてのLD(半導体レーザ)2と、信号検出用のPD(フォトダイオード)3と、LD2から出射されたレーザ光を光記録媒体である光ディスクDに導き光ディスクDにより反射されたレーザ光をPD3に導く光学系4と、LD2から出射され光学系4によりPD3に導かれるレーザ光の波面収差を測定しレーザ光の波面収差を補正する補正部5とを備えている。
【0043】
光学系4は、コリメートレンズ6、偏光ビームスプリッタ7、位相板8、対物レンズ9、及び、集光レンズ10等から構成されている。偏光ビームスプリッタ7は、図1中紙面水平方向に偏光した光を透過させ、図1中紙面垂直方向(紙面表裏方向)に偏光した光を90度反射させる偏光面を有している。
【0044】
この光学系4により、LD2から出射された直線偏光のレーザ光がコリメートレンズ6によって図1中紙面水平方向に偏光されて平行光に変換され、偏光ビームスプリッタ7を透過して、位相板8に入射される。そして、レーザ光は、位相板8により楕円偏光に変換され、対物レンズ9により集光されて光ディスクDに微小なスポットの状態で照射される。このスポットにより、光ディスクDに対する情報の書き込み、読み出し又は消去が行なわれる。その後、光ディスクDにより反射されたレーザ光は、照射時の逆の経路を辿り、対物レンズ9に入射され平行光に変換されて、位相板8に入射される。位相板8に入射されたレーザ光は、位相板8により1/4波長偏光されることにより、入射時のレーザ光に対して、図1中紙面垂直方向に偏光状態が90度回転されて偏光ビームスプリッタ7に入射される。また、レーザ光は、位相板8を透過する際に楕円偏光から直線偏光に変換される。偏光ビームスプリッタ7に入射されたレーザ光は、偏光ビームスプリッタ7により90度反射され、集光レンズ10に導かれる。そしてレーザ光は、集光レンズ10により集光されて、PD3に入射される。ここで、PD3には、4分割PDが用いられており、このPD3により情報信号等が検出される。
【0045】
ここで、対物レンズ9が光ディスクDに対して合焦点位置にない場合には、光ディスクDにより反射する光は、収束する光あるいは発散する光となる。このため、対物レンズ9は、合焦点位置に配置されている。
【0046】
補正部5は、コリメートレンズ6と偏光ビームスプリッタ7との間の光路上に配置された分割部材としてのピンホールアレイ11、偏光ビームスプリッタ7と集光レンズ10との間の光路上に配置されたビームスプリッタ12、検出部としての収差検出用の受光素子13、偏光ビームスプリッタ7と位相板8との間の光路上に配置された位相変更部としての波面補正素子14等を備えている。
【0047】
ピンホールアレイ11は、図2に示すように、光を透過する基板15と光を遮断する遮光板16とが積層されて構成されている。遮光板16には、複数のピンホール17が2次元的に配列されて形成されている。ピンホール17は、ほとんど収差がないように形成されており、ピンホール17の径は、回折が少ない大きさに設定されている。ピンホールアレイ11に入射した光は、ピンホール17に入射した光のみが通過する。これにより、ピンホールアレイ11に入射したレーザ光は、複数のレーザ光に分割される。このピンホールアレイ11は、保持部としての図示しないレールによりレーザ光の光路に対して進退自在に保持されている。そして移動部としての図示しない移動機構により光路に対して進退するように移動される。この移動機構は、駆動源としての図示しないモータにより駆動される。
【0048】
ビームスプリッタ12は、レーザ光をビームスプリッタ12を透過する透過光と90度反射させた反射光とに分離する。図1に示すように、ビームスプリッタ12を透過したレーザ光は、集光レンズ10に到り、ビームスプリッタ12により90度反射されたレーザ光は、受光素子13に入射される。
【0049】
受光素子13としては、1次元的に区分けされた複数の受光領域を有する1次元受光素子や2次元的に区分けされた複数の受光領域を有する2次元受光素子を例示することができ、本実施の形態では、受光素子13として2次元受光素子が用いられている。受光素子13は、受光領域によって受光素子13に入射する複数のレーザ光を受光する。ここで、このような受光素子13としては、CCDやMOSイメージセンサ等を用いることが可能である。受光素子13の受光領域の数は、ピンホールアレイ11のピンホール17の数よりも多く設定されている。
【0050】
波面補正素子14は、光の位相を変える機能を有する。詳しくは、波面補正素子14は、光ビームの位相をその光ビームの複数の分割領域毎に変更する。光ビームの波面補正素子14により位相を変えられた光は、その位相変化により波面が変動する。このような波面補正素子14としては、例えば、液晶により光の位相を変える液晶デバイスを用いることが可能である。
【0051】
ここで、補正部5におけるピンホールアレイ11に分割された後の一つのレーザ光について注目すると、そのレーザ光は、図1のレーザ光の光路中にハッチングで示すように、偏光ビームスプリッタ7と位相板8と波面補正素子14と対物レンズ9とを透過し、光ディスクDにより反射され、その後、逆戻りして偏光ビームスプリッタ7で反射されて、ビームスプリッタ12で一部が反射されて収差測定用の受光素子13に入射する。図1では、分割された後のレーザ光のうちの分割される前のレーザ光の光軸よりも離れた位置にあるレーザ光の光路を示している。ここで、図1に示すように、対物レンズ9のフォーカスが光ディスクD上に合っている場合には、分割前のレーザ光の光軸よりも離れた位置では、レーザ光は、光ディスクDからの反射により、その光軸に対して対称な位置に反射されて戻ることになる。
【0052】
光ディスク装置1は、光ディスク装置1の各部を駆動制御する図示しない制御部を備えている。これによって、波面補正素子14やピンホールアレイ11を移動させるためのモータ等を制御することができる。
【0053】
次に、制御部が行なうレーザ光の波面収差補正について説明する。まず、波面補正素子14は駆動させず、波面補正素子14を通過する前後でのレーザ光の波面を変化させない状態で、LD2からレーザ光を出射する。LD2から出射されたレーザ光は、コリメートレンズ6を通過してピンホールアレイ11に入射され、ピンホール17により複数のレーザ光に分割される。複数に分割されたレーザ光は、偏光ビームスプリッタ7、波面補正素子14、位相板8及び対物レンズ9を通過して光ディスクDに照射される。光ディスクDにより反射された複数のレーザ光は、逆の経路を辿り、対物レンズ9、位相板8、波面補正素子14及び偏光ビームスプリッタ7を通過してビームスプリッタ12に入射される。そして、ビームスプリッタ12により反射された複数のレーザ光は、収差測定用の受光素子13に入射する。
【0054】
このとき、収差測定用の受光素子13に入射するレーザ光は、光路中で無収差であれば分割されたピンホール17と対称の位置にピンホール17と略同じ大きさで収差測定用の受光素子13に入射することになる。しかし、光路中において収差が発生した場合には、分割されたピンホール17と対称の位置にピンホール17と略同じ大きさで戻らなくなる。そこで、受光素子13に入射した複数のレーザ光の位置に関する位置(実際は光強度分布があるので重心位置)情報と、断面情報としてのレーザ光の断面の大きさ情報とを受光素子13によって検出し、それらの位置情報と断面の大きさ情報とに基づいてレーザ光の波面収差を測定し、レーザ光の波面収差の面内分布を求める。ここに、波面収差測定手段の機能が実行される。
【0055】
次に、このようにして測定したレーザ光の波面収差に基づいてレーザ光の波面の補正量を算出する。そして、この補正量に基づいてレーザ光の波面の補正を行なうための信号を波面補正素子14に送る。これにより波面補正素子14が駆動されて、波面補正素子14を通過するレーザ光の位相が光ビームの分割領域毎に変更され、レーザ光の波面が補正される。この処理を何度か繰り返すことによって、レーザ光の波面収差が徐々に少なくなっていく。この処理をレーザ光の波面収差が所望の波面収差になるまで実行する。ここに、波面収差補正手段の機能が実行される。
【0056】
このようにしてレーザ光の波面収差の補正を行なった後に、ピンホールアレイ11移動用のモータを駆動して、ピンホールアレイ11を光路から退かし、レーザ光がピンホールアレイ11に入射しないようにする。ここに、移動手段の機能が実行される。これにより、光ディスクDに対する情報の記録、再生又は消去において、レーザ光源から出射されるレーザ光がピンホールアレイ11により分割されることがない。
【0057】
以上説明したように、本実施の形態の光ディスク装置1によれば、レーザ光の波面収差を求めるのに、そのレーザ光を分割した複数のレーザ光を光路追跡してそれら複数のレーザ光の位置情報と断面の大きさ情報とを求める光路追跡の手法を用いているので、従来のようにレーザ光の波面収差を求めるのに光の干渉現象を用いることがないので、周囲の環境の変化、例えば熱による空気の揺らぎ等の悪影響を受けることを防止することができ、これにより、レーザ光の正確な波面収差を計測することができ、よって、レーザ光の波面収差を確実に補正することができる。これは、特にNAが高く波面収差に敏感な光ディスク装置1にとって有効である。
【0058】
また、受光素子13が2次元受光素子であるので、分割された複数のレーザ光の位置情報を2次元的に検出することができるので、レーザ光の波面収差の面内分布を求めることができ、これにより、1次元受光素子を用いた場合に比べて、より正確なレーザ光の波面収差を求めることができる。一方、受光素子13として、1次元受光素子を用いた場合には、受光領域の区分けが1次元的であるので、受光素子の構成を簡略化することができ、光ディスク装置1の小型化を図ることができる。
【0059】
また、受光素子13の受光領域の数がピンホールアレイ11のピンホール17の数よりも多いことにより、受光素子13の分解能が高くなるので、受光素子13によってレーザ光の位置情報と断面の大きさ情報とを詳細に測定することができ、これにより、レーザ光の波面収差をより正確に求めることができ、よって、レーザ光の波面収差を確実に補正することができる。
【0060】
また、受光素子13におけるレーザ光の受光後には、ピンホールアレイ11がレーザ光の光路上から退かされるので、光ディスクDに対する情報の記録、再生又は消去を光路上にピンホールアレイ11がない状態で行なうことができ、これにより、ピンホールアレイ11が原因で光ディスクDに対する情報の記録、再生又は消去における光利用効率が下がることを防止することができる。
【0061】
また、分割部材がピンホールアレイ11であることにより、簡単な構成でレーザ光を所定の大きさの複数のレーザ光に分割することができる。
【0062】
なお、本実施の形態では、LD2から出射されたレーザ光をコリメートレンズ6で平行光に変換し、偏光ビームスプリッタ7に入射させた後にビーム整形するようにしたが、これに限るものはなく、ピンホールアレイ11に入射する前にビーム整形してもよい。ビーム整形には、プリズムのペアで構成されるビーム整形プリズム(図示せず)や、コリメートレンズ6自身にビーム整形作用があるアナモフィックレンズを使用することが可能である。
【0063】
次に、本発明の第二の実施の形態を図3に基づいて説明する。第一の実施の形態で示した部分と同一部分は同一符号を用いて示し、説明も省略する(以降の実施の形態でも同様とする)。ここで、図3は本実施の形態の光ディスク装置を示す模式図である。本実施の形態の光ディスク装置20は、第一の実施の形態に対して、受光素子13の配置が異なる。これに伴い、本実施の形態では、ビームスプリッタ12が設けられていない。
【0064】
本実施の形態の光ディスク装置20では、受光素子13と結像レンズ21とを有する検出手段22が光ディスクD(図1参照)が装填されるディスク装填位置に配置されている。このとき、光ディスクDは、取り外されている。検出手段22は、ディスク装填位置に対して進退自在に設けられており、ディスク装填位置に光ディスクDを装填する場合には、検出手段22がディスク装填位置から退かされる。
【0065】
結像レンズ21は、収差がほとんどないように形成されており、対物レンズ9から結像レンズ21に入射されたレーザ光を受光素子13上に結像させる。
【0066】
このような構成において、レーザ光の波面収差の測定は、光ディスクDが取り外された状態で行なわれ、これにより、光ディスクDの傾き等の影響を受けずにレーザ光の波面収差の測定ができ、よって、レーザ光の波面収差の補正を正確に行なうことができる。
【0067】
ここで、例えば、前述した第一の実施の形態では、光ディスクDが傾いた場合には、光ディスクDにより反射されたレーザ光の光路が大きく変わってくるため、光ディスクDの傾きがレーザ光の波面収差の測定に影響を与えてしまうことが考えられるが、本実施の形態では、光ディスクDが取り外された状態でレーザ光の波面収差の測定ができるので、光ディスクDの傾きの影響を受けること無くレーザ光の波面収差を測定することができる。これにより、光ディスクDの傾きの影響を排除するために、例えば、光ディスクDの傾きを検出する手段やその光ディスクDの傾きを補正する手段を設ける必要がない。
【0068】
次に、本発明の第三の実施の形態を図4及び図5に基づいて説明する。図4は本実施の形態の光ディスク装置を示す模式図である。
【0069】
本実施の形態の光ディスク装置30の補正部31は、分割部材として、第一の実施の形態のピンホールアレイ11に替えてマイクロレンズアレイ32を備えている。
【0070】
マイクロレンズアレイ32は、ビームスプリッタ12と受光素子13との間の光路上に配置されている。マイクロレンズアレイ32は、基板33上に複数のマイクロレンズ34が2次元的に配列されて構成されている。これらのマイクロレンズ34は、ほとんど収差がないように形成されている。これらのマイクロレンズ34は、マイクロレンズ34に入射したレーザ光をフーリエ変換して、受光素子13上にフーリエ変換像として結像する。このフーリエ変換像は、レーザ光の断面に関する断面情報とされている。ここで、このマイクロレンズアレイ32の基板33のマイクロレンズ34が形成されていない方の面には、図示しない遮光板が積層されており、この遮光板のマイクロレンズ34に対向する部位には、貫通孔が遮光板を貫通して形成されている。これにより、マイクロレンズアレイ32に入射したレーザ光のうち、遮光板の貫通孔を通過したレーザ光のみがマイクロレンズアレイ32を通過する。これにより、マイクロレンズアレイ32に入射された光は、複数のレーザ光に分割される。
【0071】
次に本実施の形態の制御部35を図5に基づいて説明する。図5は収差補正演算部36を示すブロック図である。制御部35は、図5に示すように、収差補正演算部36を備えている。収差補正演算部36は、受光素子13から出力されレーザ光の位置情報と光強度情報とが含まれるレーザ光情報をA/D変換するA/D変換部37と、A/D変換後のレーザ光情報からマイクロレンズアレイ32のマイクロレンズ34毎のフーリエ変換像を抽出するフーリエ変換像抽出部38と、光強度の半値幅あるいは1/e2幅を算出する半値幅・1/e2幅算出部39と、フーリエ変換像の対称性を算出する対称性算出部40と、補正量算出部41とを有していいる。補正量算出部41は、半値幅・1/e2幅算出部39及び対称性算出部40により算出された強度の半値幅あるいは1/e2幅及びフーリエ変換像の対称性に基づいて、レーザ光の位置情報からマイクロレンズ34毎の波面収差を測定しこれらの波面収差に基づいてレーザ光の波面収差の補正量を算出する。
【0072】
次に、制御部35が行なうレーザ光の波面収差補正について説明する。まず、波面補正素子14を駆動させず、波面補正素子14を通過する前後でのレーザ光の波面の変化をさせない状態で、LD2からレーザ光を出射する。LD2から出射されたレーザ光は、コリメートレンズ6、偏光ビームスプリッタ7、波面補正素子14、位相板8及び対物レンズ9を通過して光ディスクDに照射される。光ディスクDにより反射されたレーザ光は、逆の経路を辿り、対物レンズ9、位相板8、波面補正素子14及び偏光ビームスプリッタ7を通過してビームスプリッタ12に入射される。そして、ビームスプリッタ12により反射されたレーザ光は、マイクロレンズアレイ32に入射され、マイクロレンズアレイ32により複数のレーザ光に分割される。そして、レーザ光は、マイクロレンズ34により、フーリエ変換されて、受光素子13上にフーリエ変換像として結像される。
【0073】
これらのフーリエ変換像は、波面収差がない場合には、マイクロレンズ34の遮光板の貫通孔が有限な開口であることから、エアリーディスクの回折像となる。ところが波面収差があると、エアリーディスクからフーリエ変換像がずれてくる。このフーリエ変換像は、波面収差によってもその形状が異なるので、フーリエ変換像の形状を観察することによって、どのような波面収差が発生しているのかを観察することができる。また、波面収差の面内分布もマイクロレンズ34毎のフーリエ変換像の比較をすることで求めることができる。このようにして、レーザ光の波面収差を計測し(波面収差測定手段)、その後、その波面収差からレーザ光の波面の補正量を算出する。
【0074】
具体的には、受光素子13から出力されたレーザ光情報をA/D変換部37によりA/D変換し、A/D変換されレーザ光情報からマイクロレンズアレイ32の複数のマイクロレンズ34毎のフーリエ変換像をフーリエ変換像抽出部38により抽出する。次に、抽出したフーリエ変換像から光強度の半値幅あるいは1/e2幅を半値幅・1/e2幅算出部39により算出する。これと並行して、対称性算出部40によりフーリエ変換像の対称性を算出する。そして、算出した光強度の半値幅あるいは1/e2幅とフーリエ変換像の対称性とから、補正量算出部41によりレーザ光の波面収差を測定しその測定した波面収差からレーザ光の波面収差の補正量を算出する。
【0075】
そして、この補正量に基づいてレーザ光の波面の補正を行なうための信号を波面補正素子14に送る。これにより、波面補正素子14が駆動されて、波面補正素子14を通過するレーザ光の位相が補正量に基づいて光ビームの分割領域毎に変更され、レーザ光の波面が補正される。以上により、波面収差補正手段の機能が実行される。
【0076】
以上説明したように、本実施の形態では、レーザ光の波面収差がレーザ光の位置情報とフーリエ変換像とにより求められるので、光の利用効率をおとさずにリアルタイムで波面収差を測定することができる。
【0077】
次に本発明の第四の実施の形態を図6に基づいて説明する。本実施の形態は、前述した光ディスク装置1のピンホールアレイ11の製造方法に関する。
【0078】
まず、基板15に感光性材料50を塗布する(図6(1))。塗布する感光性材料50の厚さは、数μm程度である。基板15上に塗布する感光性材料50としては、通常の半導体製造で用いられるフォトレジスト等を使用することができる。ポジ型あるいはネガ型の選択により、レジストに形状を転写する工程(フォトリソグラフィ工程)に用いるフォトマスクの形状が変化するが、基本的な形成手順は変わらない。本実施の形態では、ポジ型レジストを用いる場合について説明する。
【0079】
フォトリソグラフィにより基板15の感光性材料50をなくす部分の形状がピンホール17形状となるようにパターンニングする(図6(2))。パターンニングはフォトマスクを介して光を照射し、感光性材料50を感光させる。光照射後に現像を行なうと、基板15上にピンホール17のネガと同等の形状の樹脂が残る。
【0080】
そして、この感光性材料50上に蒸着により金属膜51を堆積させる(図6(3))。この金属膜51の材質としては、AlやCrを例示することことができ、金属膜51の厚さは、光を透過させない程度に設定される。この金属膜51は、基板15全体に蒸着させ、レジストがないところにも蒸着させる。
【0081】
金属膜51の蒸着後、レジストを剥離させる(図6(4))。すると、レジスト上の金属膜51はレジストとともに剥離され、基板15に蒸着された金属膜51だけが基板15上に残る。こうしてピンホール17が形成される。また、基板15上に残った金属膜は、遮光板16として機能する。
【0082】
以上の方法において、マスクにアレイ状にパターンを設けることにより、一度にピンホールアレイ11が製造される。また、ウエハプロセスを用いることにより、一度に数多くのピンホールアレイ11を製造することもできる。
【0083】
以上説明したように、本実施の形態によれば、フォトリソグラフィ工程といった半導体プロセスを用いてピンホールアレイ11を製造することで、微小なピンホールアレイ11を容易かつ高精度に大量生産することができ、これにより、このピンホールアレイ11を用いた光ディスク装置1の小型軽量化及び低コスト化を図ることができる。
【0084】
次に、本発明の第五の実施の形態を図7に基づいて説明する。本実施の形態は、前述した光ディスク装置30のマイクロレンズアレイ32の製造方法に関する。
【0085】
まず、基板33上に感光性材料60を塗布する(図7(1))。塗布する感光材料の厚さは、マイクロレンズ34の高さ(サグ)に応じて数μm〜数10μm程度である。実際には、塗布する感光性材料60の厚さは、基板33上に形成するマイクロレンズ34の高さと、基板33の材料のエッチング速度と感光性材料60のエッチング速度との比(選択比)とにより設定する。
【0086】
例えば、基板33の材料のエッチング速度と感光性材料60のエッチング速度とが等しい場合(選択比1)には、感光性材料60の高さは形成するマイクロレンズ34の高さとほぼ等しくする。また、基板33の材料のエッチング速度が感光性材料60のエッチング速度より2倍大きい場合(選択比2)には、感光性材料60の高さはマイクロレンズ34の高さの1/2でよい。
【0087】
本実施の形態では、基板33の材料のエッチング速度と感光性材料60のエッチング速度とが等しいものとして説明する。
【0088】
基板33上に塗布する感光性材料60としては、通常の半導体製造で用いられるフォトレジストあるいは感光性ドライフィルムを使用することができる。ポジ型あるいはネガ型の選択により、レジストに形状を転写する工程(フォトリソグラフィ工程)に用いるフォトマスクの形状が変化するが、基本的な形成手順は変わらない。本実施の形態では、ポジ型レジストを用いる場合について説明する。
【0089】
フォトリソグラフィにより感光性材料60の形状がマイクロレンズ34形状と同形状になるようにパターンニングする(図7(2))。パターンニングは、透過率分布を設定したマスクを介して光を照射し、感光性材料60を感光させる。光の照射後に、現像を行なうと基板33上にマイクロレンズ34と同等形状(選択比1であるので)の樹脂が残る。このとき、マスクは、マイクロレンズ34の形状に合わせた透過率分布をもったマスクを用意する。このマスクとしては濃度分布をもったマスクでもよいし、微細なドットが所望の透過率分布をもつようなレイアウトをしたマスクでもよい。
【0090】
このようにして形成したレンズ形状の感光性材料60をマスクとして基板33をこの基板33に垂直な方向にエッチング(異方性エッチング)する(図7(3))。エッチングの手段としては、半導体プロセスで通常用いられるドライエッチングによるドライエッチング工程が適用される。具体的には、反応性イオンチェック法(RIE)、電子サイクロトロン共鳴エッチング法(ECR)等である。ドライエッチングに用いるガスは基板33の材料により選択でき、例えば基板33の材料がガラスの場合はCF4、CHF3等を用いることができる。また、エッチング速度、選択性の調整のために前記のエッチングガスにN2、O2、Ar等のガスを混入することもできる。このようにして基板33上にマイクロレンズ34の形状を形成する。
【0091】
その後、不要な感光性材料60(レジスト)を除去(アッシング)する(図7(4))。こうして収差がほとんどないマイクロレンズ34を製造する。
【0092】
以上の方法において、マスクにアレイ状にパターンを設けることにより、一度にマイクロレンズアレイ32が製造される。また、ウエハプロセスを用いることにより、1度に数多くのマイクロレンズアレイ32を製造することもできる。
【0093】
また、マイクロレンズアレイ32の遮光板の作製は、上述した実施の形態で説明したピンホールアレイ11の製造方法を適用することにより製造することができる。
【0094】
以上説明したように、本実施の形態では、フォトリソグラフィ工程及びドライエッチングといった半導体プロセスを用いてマイクロレンズアレイ32を製造することで、微小なマイクロレンズアレイ32を容易かつ高精度に大量生産することができ、これにより、このマイクロレンズアレイ32を用いた光ディスク装置30の小型軽量化及び低コスト化を図ることができる。
【0095】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、光源から出射される光ビームを用いて光記録媒体に対して情報の記録、再生又は消去を行なう光情報処理装置において、光ビームの光路上に位置付けられて前記光源から出射された光ビームを複数の光ビームに分割する分割部材と、前記分割部材により分割された前記複数の光ビームを受光してそれらの光ビームの位置に関する位置情報とそれらの光ビームの断面に関する断面情報とを検出する検出部と、前記光源から出射された光ビームの波面収差を前記検出部が検出した光ビームの前記位置情報と前記断面情報とに基づいて測定する波面収差測定手段と、前記光路上に設けられ前記光源から出射された光ビームの複数の分割領域毎に光ビームの位相を変更可能な位相変更部と、前記波面収差測定手段により測定された前記波面収差に基づいて前記位相変更部を制御して前記光源から出射される光ビームの波面収差の補正を行なう波面収差補正手段と、を備えることにより、光ビームの波面収差をその光ビームを分割した複数の光ビームの位置情報と断面情報とにより求めるので、従来のように光ビームの波面収差を求めるのに光の干渉現象を用いないので、周囲の環境の変化、例えば熱による空気の揺らぎ等の悪影響を受けることを防止することができ、これにより、光ビームの正確な波面収差を計測することができ、よって、光ビームの波面収差を確実に補正することができる。
【0096】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の光情報処理装置において、前記検出部は、1次元的に区分された複数の受光領域を有し、これらの複数の受光領域で前記複数の光ビームを受光することにより、受光領域の区分けが1次元的であるので、検出部の構成を簡略化することができ、光情報処理装置の小型化を図ることができる。
【0097】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の光情報処理装置において、前記検出部は、2次元的に区分された複数の受光領域を有し、これらの複数の受光領域で前記複数の光ビームを受光することにより、分割された複数の光ビームの位置情報を2次元的に検出することができるので、光ビームの波面収差の面内分布を求めることができ、これにより、受光領域が1次元的に区分けされた光情報処理装置に比べて、より正確な光ビームの波面収差を求めることができる。
【0098】
請求項4記載の発明によれば、請求項2又は3記載の光情報処理装置において、前記検出部の前記受光領域の数は、前記分割部材による光ビームの分割数よりも多いことにより、検出部の分解能が高くなるので、受光する光ビームの位置情報と断面情報とを詳細に測定することができ、これにより、光ビームの波面収差をより正確に求めることができ、よって、光ビームの波面収差を確実に補正することができる。
【0099】
請求項5記載の発明によれば、請求項1,2,3又は4記載の光情報処理装置において、前記分割部材を前記光路に対して進退自在に保持する保持部と、前記分割部材を前記光路に対して進退させる移動部と、前記移動部を駆動する駆動源と、前記検出部による前記複数の光ビームの受光の後に前記駆動源を制御して前記分割部材を前記光路から退かす移動手段と、を備えることにより、検出部による光ビームの受光後には、分割部材が光ビームの光路上から退かされるので、光記録媒体に対する情報の記録、再生又は消去を光路上に分割部材がない状態で行なうことができ、これにより、分割部材が原因で光記録媒体に対する情報の記録、再生又は消去における光利用効率が下がることを防止することができる。
【0100】
請求項6記載の発明は、請求項1,2,3,4又は5記載の光情報処理装置において、前記分割部材は、光ビームを分割する複数のピンホールが配列されたピンホールアレイであることにより、簡単な構成で光ビームを所定の大きさの複数の光ビームに分割することができる。
【0101】
請求項7記載の発明によれば、請求項1,2,3,4,5又は6記載の光情報処理装置において、光ビームの前記断面情報は、光ビームの断面の大きさに関する情報であることにより、光ビームの波面収差を光ビームの位置情報と断面の大きさに関する情報とにより求めることができる。
【0102】
請求項8記載の発明は、請求項1,2,3,4又は5記載の光情報処理装置において、前記分割部材は、光ビームを分割してその分割した光ビームをフーリエ変換して前記検出部にフーリエ変換像を結像する複数のマイクロレンズが配列されたマイクロレンズアレイであり、光ビームの前記断面情報は、前記フーリエ変換像に関する情報であることにより、光ビームの波面収差は光ビームの位置情報とフーリエ変換像に関する情報とにより求められるので、光の利用効率をおとさずにリアルタイムで波面収差を測定することができる。
【0103】
請求項9記載の発明によれば、請求項6記載の光情報処理装置に用いられるピンホールアレイの製造方法であって、前記ピンホールアレイをフォトリソグラフィ工程を用いて製造するようにしたことにより、フォトリソグラフィ工程といった半導体プロセスを用いてピンホールアレイを製造することで、微小なピンホールアレイを容易かつ高精度に大量生産することができ、これにより、このピンホールアレイを用いた請求項6記載の光情報処理装置の小型軽量化及び低コスト化を図ることができる。
【0104】
請求項10記載の発明によれば、請求項8記載の光情報処理装置に用いられるマイクロレンズアレイの製造方法であって、前記マイクロレンズアレイをフォトリソグラフィ工程とドライエッチング工程とを用いて製造するようにしたことにより、フォトリソグラフィ工程及びドライエッチングといった半導体プロセスを用いてマイクロレンズアレイを製造することで、微小なマイクロレンズアレイを容易かつ高精度に大量生産することができ、これにより、このマイクロレンズアレイを用いた請求項8記載の光情報処理装置の小型軽量化及び低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の光ディスク装置を示す模式図である。
【図2】ピンホールアレイを示す断面構造図である。
【図3】本発明の第二の実施の形態の光ディスク装置を示す模式図である。
【図4】本発明の第三の実施の形態の光ディスク装置を示す模式図である。
【図5】収差補正演算部を示すブロック図である。
【図6】本発明の第四の実施の形態のピンホールアレイの製造方法をプロセス順に示す断面構造図である。
【図7】本発明の第五の実施の形態のマイクロレンズアレイの製造方法をプロセス順に示す断面構造図である。
【図8】従来の光ディスク装置を示す模式図である。
【符号の説明】
1,20,30 光情報処理装置(光ディスク装置)
2 光源(LD)
11 分割部材、ピンホールアレイ
13 検出部(受光素子)
14 位相変更部(波面補正素子)
17 ピンホール
32 分割部材、マイクロレンズアレイ
34 マイクロレンズ
D 光記録媒体(光ディスク)
【発明の属する技術分野】
本発明は、光情報処理装置、ピンホールアレイの製造方法及びマイクロレンズアレイの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光記録媒体に対して情報の記録、再生、又は消去を行う光ディスク装置がある。従来の光ディスク装置100は、例えば、図8に示すように、LD(半導体レーザ)101、コリメートレンズ102、偏光ビームスプリッタ103、位相板104、対物レンズ105と、集光レンズ106、及び、PD(フォトダイオード)107等により構成されている。
【0003】
このような光ディスク装置100では、LD101から出射された直線偏光の光ビームであるレーザ光を、コリメートレンズ102によって略平行光とし、偏光ビームスプリッタ103と位相板104とで構成される光アイソレータによって直線偏光から円偏光に変換する。円偏光に変換した光を、対物レンズ105によって集光して光記録媒体である光ディスクDの記録面上に光スポットの状態で照射する。
【0004】
光ディスクDの記録面上に照射されたレーザ光は、光ディスクDの反射面で反射される。このとき、光ディスクDの記録面上における記録マークの有無によって、反射率に違いが生じる。
【0005】
光ディスクDの反射面で反射されたレーザ光は、再び対物レンズ105に入射され、出射光とは逆の経路を辿って、対物レンズ105を通過し、位相板104により偏光方向が90゜ 回転された直線偏光に変換された後、偏光ビームスプリッタ103によって集光レンズ106方向に反射される。
【0006】
偏光ビームスプリッタ103により反射されたレーザ光は、集光レンズ106によって集光されて、PD107に入射される。PD107に入射されるレーザ光の光量は、光ディスクDにおける記録マークの有無によって生じる反射率の違いに応じて変化する。
【0007】
光ディスク装置100では、PD107に入射されるレーザ光の光量の変化に基づいて、情報信号を検出する。合わせて、フォーカシング誤差信号、トラッキング誤差信号等を検出し、検出した各信号に基づいて光ディスクDに対して記録マークを書込んだり、再生したりあるいは消去したりする。なお、実際には、フォーカシング誤差信号、トラッキング誤差信号を検出するための光学部品が存在するが、ここでは省略して説明する。
【0008】
上述した光ディスク装置100において、対物レンズ105の出射角をθ´、レーザ光の波長をλとした場合、光ディスクDに集光されるレーザ光のスポットサイズwは、以下に示す(a)式によって表わされる。
w∝λ/sinθ´ ・・・(a)
また、対物レンズ105の出射角θ´と対物レンズ105の開口数(NA)との関係は、以下に示す(b)式によって表わされる。
NA=sinθ´ ・・・(b)
(a)式、(b)式によれば、スポットサイズwは、対物レンズ105の開口数(NA)を大きくすることによって小さくすることができる。スポットサイズwを小さくすることにより、光ディスクDに対する記録/再生の高密度化を図ることができる。なお、図8に示す構成では、レーザ光のスポットサイズwは、光の回折限界によってレーザ光の波長程度の大きさでしか得られない。
【0009】
スポットサイズwを小さくする技術としては、波長を短くすることが挙げられる。短波長として、例えば、440nm以下のレーザ光を出射するLDが用いられる。
【0010】
ところで、近年では、CCDや液晶プロジェクター等に使用されてマイクロレンズと称される大きさ1mm未満程度の小型レンズを、光ディスク装置100等の光情報処理装置の対物レンズ105に適用しようとする試みがなされている。マイクロレンズを用いることにより、光情報処理装置の小型化を図ることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光ディスクDに対して用いるレーザ光の波面は、十分に収差が小さいことが要求される。しかしながら、光ディスクDの光の透過する部分の厚さのバラツキや、光ディスクDの基板のゆがみや、回転による光ディスクDの面ぶれ等によってレーザ光に波面収差が生じ、光ディスクDに対する記録特性や再生特性が劣化してしまうことがある。特に、NAが大きくなるとレーザ光の波面収差の許容範囲も小さくなってしまう。
【0012】
さらに、光ディスクDを高密度化するために光源に短波長の青色の光源を用いると、光情報処理装置の構成素子に許容される組み付け誤差や製造誤差の範囲が厳しくなり、その範囲から外れた組み付け誤差や製造誤差により、レーザ光に波面収差が生じてしまうことがある。また、光源として複数の波長のレーザ光を出射する光源を用いる場合には、色収差も考慮する必要がある。
【0013】
光ディスクDによるレーザ光等の光ビームの波面収差の検出方法としては、特開2000−20999公報にあるように光ビームを2つに振幅分割してそれらを干渉させ、その干渉パターンから位相差を検出する方法がある。この方法では、2つに分割した左右の光ビームの位相差から収差成分を検出する。この方法では、収差検出装置に、位相差が概略(n+1/2)π(但し、nは整数)になるように光ビームを2つに分割する光学部品が用いられている。その光学部品としては、具体的には、平板、あるいは、反射膜や吸収膜等の光学薄膜をつけた平板、あるいは、それらを山形に組んだもの、あるいは、回折格子を2枚組み合わせたものが用いられている。
【0014】
しかしながら、このような構成の収差検出装置は、干渉現象を用いているため、周囲の環境の変動に対して敏感であり、例えば、熱による空気の揺らぎ等で干渉縞が揺らいでしまうことが考えられ、これにより正確な波面収差を得ることができないという問題が生じる。
【0015】
また、光ビームの収差の検出方法としては、上述したように光ビームの収差を光ビームから直接測定するのではなく、光ビームの収差(コマ収差)が発生する原因となる光記録媒体である光ディスクDの基板の傾きを測定するチルトセンサを用いる方法等がある。しかし、この場合は、光ディスクDの基板のチルトが原因で発生する収差は検出できるが、それ以外の原因で発生する光の収差を検出することはできない。
【0016】
本発明の目的は、空気の揺らぎ等の周囲の環境の変動の悪影響を受けることなく光ビームの波面収差を正確に測定することである。
【0017】
本発明の目的は、光ビームの波面収差を確実に補正することである。
【0018】
本発明の目的は、上記目的を達成する上で、光ビームの波面収差を測定する手段により光記録媒体に対する記録、再生又は消去における光利用効率が下がることを防止することである。
【0019】
本発明の目的は、上記目的を実現する上で、装置の小型化を図ることができる光情報処理装置を得ることである。
【0020】
本発明の目的は、上記目的を実現する上で、光情報処理装置の光学部品を容易かつ高精度に製造し得る光学部品の製造方法を得ることである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、光源から出射される光ビームを用いて光記録媒体に対して情報の記録、再生又は消去を行なう光情報処理装置において、光ビームの光路上に位置付けられて前記光源から出射された光ビームを複数の光ビームに分割する分割部材と、前記分割部材により分割された前記複数の光ビームを受光してそれらの光ビームの位置に関する位置情報とそれらの光ビームの断面に関する断面情報とを検出する検出部と、前記光源から出射された光ビームの波面収差を前記検出部が検出した光ビームの前記位置情報と前記断面情報とに基づいて測定する波面収差測定手段と、前記光路上に設けられ前記光源から出射された光ビームの複数の分割領域毎に光ビームの位相を変更可能な位相変更部と、前記波面収差測定手段により測定された前記波面収差に基づいて前記位相変更部を制御して前記光源から出射される光ビームの波面収差の補正を行なう波面収差補正手段と、を備える。
【0022】
したがって、光源から出射された光ビームは分割部材により複数の光ビームに分割され、その後、検出部に入射する。検出部では、受光した複数の光ビームの位置情報と断面情報とを検出する。検出部が検出した位置情報と断面情報とに基づいて波面収差測定手段が光源から出射された光ビームの波面収差を測定し、その測定された光ビームの波面収差に基づいて波面収差補正手段が位相変更部を制御して光源から出射される光ビームの位相をその光ビームの複数の分割領域毎に変更して光ビームの波面収差の補正を行なう。
【0023】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の光情報処理装置において、前記検出部は、1次元的に区分された複数の受光領域を有し、これらの複数の受光領域で前記複数の光ビームを受光する。
【0024】
したがって、受光領域の区分けが1次元的であるので、検出部の構成が簡略化される。
【0025】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の光情報処理装置において、前記検出部は、2次元的に区分された複数の受光領域を有し、これらの複数の受光領域で前記複数の光ビームを受光する。
【0026】
したがって、分割された複数の光ビームの位置情報を2次元的に検出することが可能である。これにより、光ビームの波面収差の面内分布を求めることが可能である。
【0027】
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の光情報処理装置において、前記検出部の前記受光領域の数は、前記分割部材による光ビームの分割数よりも多い。
【0028】
したがって、検出部の分解能が高くなる。これにより、受光する光ビームの位置情報と断面情報とを詳細に測定することが可能となり、光ビームの波面収差をより正確に求めることが可能となる。
【0029】
請求項5記載の発明は、請求項1,2,3又は4記載の光情報処理装置において、前記分割部材を前記光路に対して進退自在に保持する保持部と、前記分割部材を前記光路に対して進退させる移動部と、前記移動部を駆動する駆動源と、前記検出部による前記複数の光ビームの受光の後に前記駆動源を制御して前記分割部材を前記光路から退かす移動手段と、を備える。
【0030】
したがって、検出部による光ビームの受光後には、分割部材が光ビームの光路上から退かされる。これにより、光記録媒体に対する記録、再生又は消去を光路上に分割部材がない状態で行なうことが可能となる。
【0031】
請求項6記載の発明は、請求項1,2,3,4又は5記載の光情報処理装置において、前記分割部材は、光ビームを分割する複数のピンホールが配列されたピンホールアレイである。
【0032】
したがって、光ビームは複数のピンホールにより所定の大きさの複数の光ビームに分割される。
【0033】
請求項7記載の発明は、請求項1,2,3,4,5又は6記載の光情報処理装置において、光ビームの前記断面情報は、光ビームの断面の大きさに関する情報である。
【0034】
したがって、光ビームの波面収差は、光ビームの位置情報と断面の大きさに関する情報とにより求められる。
【0035】
請求項8記載の発明は、請求項1,2,3,4又は5記載の光情報処理装置において、前記分割部材は、光ビームを分割してその分割した光ビームをフーリエ変換して前記検出部にフーリエ変換像を結像する複数のマイクロレンズが配列されたマイクロレンズアレイであり、光ビームの前記断面情報は、前記フーリエ変換像に関する情報である。
【0036】
したがって、光ビームの波面収差は、光ビームの位置情報とフーリエ変換像に関する情報とにより求められる。
【0037】
請求項9記載の発明は、請求項6記載の光情報処理装置に用いられるピンホールアレイの製造方法であって、前記ピンホールアレイをフォトリソグラフィ工程を用いて製造するようにした。
【0038】
したがって、フォトリソグラフィ工程といった半導体プロセスを用いてピンホールアレイを製造することで、微小なピンホールアレイを容易かつ高精度に大量生産することが可能である。
【0039】
請求項10記載の発明は、請求項8記載の光情報処理装置に用いられるマイクロレンズアレイの製造方法であって、前記マイクロレンズアレイをフォトリソグラフィ工程とドライエッチング工程とを用いて製造するようにした。
【0040】
したがって、フォトリソグラフィ工程及びドライエッチングといった半導体プロセスを用いてマイクロレンズアレイを製造することで、微小なマイクロレンズアレイを容易かつ高精度に大量生産することが可能である。
【0041】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図2に基づいて説明する。本実施の形態は、光情報処理装置として光ディスク装置への適用例を示す。ここで、図1は本実施の形態の光ディスク装置を示す模式図、図2はピンホールアレイを示す断面構造図である。
【0042】
図1に示すように、光ディスク装置1は、光ビームであるレーザ光を出射する光源としてのLD(半導体レーザ)2と、信号検出用のPD(フォトダイオード)3と、LD2から出射されたレーザ光を光記録媒体である光ディスクDに導き光ディスクDにより反射されたレーザ光をPD3に導く光学系4と、LD2から出射され光学系4によりPD3に導かれるレーザ光の波面収差を測定しレーザ光の波面収差を補正する補正部5とを備えている。
【0043】
光学系4は、コリメートレンズ6、偏光ビームスプリッタ7、位相板8、対物レンズ9、及び、集光レンズ10等から構成されている。偏光ビームスプリッタ7は、図1中紙面水平方向に偏光した光を透過させ、図1中紙面垂直方向(紙面表裏方向)に偏光した光を90度反射させる偏光面を有している。
【0044】
この光学系4により、LD2から出射された直線偏光のレーザ光がコリメートレンズ6によって図1中紙面水平方向に偏光されて平行光に変換され、偏光ビームスプリッタ7を透過して、位相板8に入射される。そして、レーザ光は、位相板8により楕円偏光に変換され、対物レンズ9により集光されて光ディスクDに微小なスポットの状態で照射される。このスポットにより、光ディスクDに対する情報の書き込み、読み出し又は消去が行なわれる。その後、光ディスクDにより反射されたレーザ光は、照射時の逆の経路を辿り、対物レンズ9に入射され平行光に変換されて、位相板8に入射される。位相板8に入射されたレーザ光は、位相板8により1/4波長偏光されることにより、入射時のレーザ光に対して、図1中紙面垂直方向に偏光状態が90度回転されて偏光ビームスプリッタ7に入射される。また、レーザ光は、位相板8を透過する際に楕円偏光から直線偏光に変換される。偏光ビームスプリッタ7に入射されたレーザ光は、偏光ビームスプリッタ7により90度反射され、集光レンズ10に導かれる。そしてレーザ光は、集光レンズ10により集光されて、PD3に入射される。ここで、PD3には、4分割PDが用いられており、このPD3により情報信号等が検出される。
【0045】
ここで、対物レンズ9が光ディスクDに対して合焦点位置にない場合には、光ディスクDにより反射する光は、収束する光あるいは発散する光となる。このため、対物レンズ9は、合焦点位置に配置されている。
【0046】
補正部5は、コリメートレンズ6と偏光ビームスプリッタ7との間の光路上に配置された分割部材としてのピンホールアレイ11、偏光ビームスプリッタ7と集光レンズ10との間の光路上に配置されたビームスプリッタ12、検出部としての収差検出用の受光素子13、偏光ビームスプリッタ7と位相板8との間の光路上に配置された位相変更部としての波面補正素子14等を備えている。
【0047】
ピンホールアレイ11は、図2に示すように、光を透過する基板15と光を遮断する遮光板16とが積層されて構成されている。遮光板16には、複数のピンホール17が2次元的に配列されて形成されている。ピンホール17は、ほとんど収差がないように形成されており、ピンホール17の径は、回折が少ない大きさに設定されている。ピンホールアレイ11に入射した光は、ピンホール17に入射した光のみが通過する。これにより、ピンホールアレイ11に入射したレーザ光は、複数のレーザ光に分割される。このピンホールアレイ11は、保持部としての図示しないレールによりレーザ光の光路に対して進退自在に保持されている。そして移動部としての図示しない移動機構により光路に対して進退するように移動される。この移動機構は、駆動源としての図示しないモータにより駆動される。
【0048】
ビームスプリッタ12は、レーザ光をビームスプリッタ12を透過する透過光と90度反射させた反射光とに分離する。図1に示すように、ビームスプリッタ12を透過したレーザ光は、集光レンズ10に到り、ビームスプリッタ12により90度反射されたレーザ光は、受光素子13に入射される。
【0049】
受光素子13としては、1次元的に区分けされた複数の受光領域を有する1次元受光素子や2次元的に区分けされた複数の受光領域を有する2次元受光素子を例示することができ、本実施の形態では、受光素子13として2次元受光素子が用いられている。受光素子13は、受光領域によって受光素子13に入射する複数のレーザ光を受光する。ここで、このような受光素子13としては、CCDやMOSイメージセンサ等を用いることが可能である。受光素子13の受光領域の数は、ピンホールアレイ11のピンホール17の数よりも多く設定されている。
【0050】
波面補正素子14は、光の位相を変える機能を有する。詳しくは、波面補正素子14は、光ビームの位相をその光ビームの複数の分割領域毎に変更する。光ビームの波面補正素子14により位相を変えられた光は、その位相変化により波面が変動する。このような波面補正素子14としては、例えば、液晶により光の位相を変える液晶デバイスを用いることが可能である。
【0051】
ここで、補正部5におけるピンホールアレイ11に分割された後の一つのレーザ光について注目すると、そのレーザ光は、図1のレーザ光の光路中にハッチングで示すように、偏光ビームスプリッタ7と位相板8と波面補正素子14と対物レンズ9とを透過し、光ディスクDにより反射され、その後、逆戻りして偏光ビームスプリッタ7で反射されて、ビームスプリッタ12で一部が反射されて収差測定用の受光素子13に入射する。図1では、分割された後のレーザ光のうちの分割される前のレーザ光の光軸よりも離れた位置にあるレーザ光の光路を示している。ここで、図1に示すように、対物レンズ9のフォーカスが光ディスクD上に合っている場合には、分割前のレーザ光の光軸よりも離れた位置では、レーザ光は、光ディスクDからの反射により、その光軸に対して対称な位置に反射されて戻ることになる。
【0052】
光ディスク装置1は、光ディスク装置1の各部を駆動制御する図示しない制御部を備えている。これによって、波面補正素子14やピンホールアレイ11を移動させるためのモータ等を制御することができる。
【0053】
次に、制御部が行なうレーザ光の波面収差補正について説明する。まず、波面補正素子14は駆動させず、波面補正素子14を通過する前後でのレーザ光の波面を変化させない状態で、LD2からレーザ光を出射する。LD2から出射されたレーザ光は、コリメートレンズ6を通過してピンホールアレイ11に入射され、ピンホール17により複数のレーザ光に分割される。複数に分割されたレーザ光は、偏光ビームスプリッタ7、波面補正素子14、位相板8及び対物レンズ9を通過して光ディスクDに照射される。光ディスクDにより反射された複数のレーザ光は、逆の経路を辿り、対物レンズ9、位相板8、波面補正素子14及び偏光ビームスプリッタ7を通過してビームスプリッタ12に入射される。そして、ビームスプリッタ12により反射された複数のレーザ光は、収差測定用の受光素子13に入射する。
【0054】
このとき、収差測定用の受光素子13に入射するレーザ光は、光路中で無収差であれば分割されたピンホール17と対称の位置にピンホール17と略同じ大きさで収差測定用の受光素子13に入射することになる。しかし、光路中において収差が発生した場合には、分割されたピンホール17と対称の位置にピンホール17と略同じ大きさで戻らなくなる。そこで、受光素子13に入射した複数のレーザ光の位置に関する位置(実際は光強度分布があるので重心位置)情報と、断面情報としてのレーザ光の断面の大きさ情報とを受光素子13によって検出し、それらの位置情報と断面の大きさ情報とに基づいてレーザ光の波面収差を測定し、レーザ光の波面収差の面内分布を求める。ここに、波面収差測定手段の機能が実行される。
【0055】
次に、このようにして測定したレーザ光の波面収差に基づいてレーザ光の波面の補正量を算出する。そして、この補正量に基づいてレーザ光の波面の補正を行なうための信号を波面補正素子14に送る。これにより波面補正素子14が駆動されて、波面補正素子14を通過するレーザ光の位相が光ビームの分割領域毎に変更され、レーザ光の波面が補正される。この処理を何度か繰り返すことによって、レーザ光の波面収差が徐々に少なくなっていく。この処理をレーザ光の波面収差が所望の波面収差になるまで実行する。ここに、波面収差補正手段の機能が実行される。
【0056】
このようにしてレーザ光の波面収差の補正を行なった後に、ピンホールアレイ11移動用のモータを駆動して、ピンホールアレイ11を光路から退かし、レーザ光がピンホールアレイ11に入射しないようにする。ここに、移動手段の機能が実行される。これにより、光ディスクDに対する情報の記録、再生又は消去において、レーザ光源から出射されるレーザ光がピンホールアレイ11により分割されることがない。
【0057】
以上説明したように、本実施の形態の光ディスク装置1によれば、レーザ光の波面収差を求めるのに、そのレーザ光を分割した複数のレーザ光を光路追跡してそれら複数のレーザ光の位置情報と断面の大きさ情報とを求める光路追跡の手法を用いているので、従来のようにレーザ光の波面収差を求めるのに光の干渉現象を用いることがないので、周囲の環境の変化、例えば熱による空気の揺らぎ等の悪影響を受けることを防止することができ、これにより、レーザ光の正確な波面収差を計測することができ、よって、レーザ光の波面収差を確実に補正することができる。これは、特にNAが高く波面収差に敏感な光ディスク装置1にとって有効である。
【0058】
また、受光素子13が2次元受光素子であるので、分割された複数のレーザ光の位置情報を2次元的に検出することができるので、レーザ光の波面収差の面内分布を求めることができ、これにより、1次元受光素子を用いた場合に比べて、より正確なレーザ光の波面収差を求めることができる。一方、受光素子13として、1次元受光素子を用いた場合には、受光領域の区分けが1次元的であるので、受光素子の構成を簡略化することができ、光ディスク装置1の小型化を図ることができる。
【0059】
また、受光素子13の受光領域の数がピンホールアレイ11のピンホール17の数よりも多いことにより、受光素子13の分解能が高くなるので、受光素子13によってレーザ光の位置情報と断面の大きさ情報とを詳細に測定することができ、これにより、レーザ光の波面収差をより正確に求めることができ、よって、レーザ光の波面収差を確実に補正することができる。
【0060】
また、受光素子13におけるレーザ光の受光後には、ピンホールアレイ11がレーザ光の光路上から退かされるので、光ディスクDに対する情報の記録、再生又は消去を光路上にピンホールアレイ11がない状態で行なうことができ、これにより、ピンホールアレイ11が原因で光ディスクDに対する情報の記録、再生又は消去における光利用効率が下がることを防止することができる。
【0061】
また、分割部材がピンホールアレイ11であることにより、簡単な構成でレーザ光を所定の大きさの複数のレーザ光に分割することができる。
【0062】
なお、本実施の形態では、LD2から出射されたレーザ光をコリメートレンズ6で平行光に変換し、偏光ビームスプリッタ7に入射させた後にビーム整形するようにしたが、これに限るものはなく、ピンホールアレイ11に入射する前にビーム整形してもよい。ビーム整形には、プリズムのペアで構成されるビーム整形プリズム(図示せず)や、コリメートレンズ6自身にビーム整形作用があるアナモフィックレンズを使用することが可能である。
【0063】
次に、本発明の第二の実施の形態を図3に基づいて説明する。第一の実施の形態で示した部分と同一部分は同一符号を用いて示し、説明も省略する(以降の実施の形態でも同様とする)。ここで、図3は本実施の形態の光ディスク装置を示す模式図である。本実施の形態の光ディスク装置20は、第一の実施の形態に対して、受光素子13の配置が異なる。これに伴い、本実施の形態では、ビームスプリッタ12が設けられていない。
【0064】
本実施の形態の光ディスク装置20では、受光素子13と結像レンズ21とを有する検出手段22が光ディスクD(図1参照)が装填されるディスク装填位置に配置されている。このとき、光ディスクDは、取り外されている。検出手段22は、ディスク装填位置に対して進退自在に設けられており、ディスク装填位置に光ディスクDを装填する場合には、検出手段22がディスク装填位置から退かされる。
【0065】
結像レンズ21は、収差がほとんどないように形成されており、対物レンズ9から結像レンズ21に入射されたレーザ光を受光素子13上に結像させる。
【0066】
このような構成において、レーザ光の波面収差の測定は、光ディスクDが取り外された状態で行なわれ、これにより、光ディスクDの傾き等の影響を受けずにレーザ光の波面収差の測定ができ、よって、レーザ光の波面収差の補正を正確に行なうことができる。
【0067】
ここで、例えば、前述した第一の実施の形態では、光ディスクDが傾いた場合には、光ディスクDにより反射されたレーザ光の光路が大きく変わってくるため、光ディスクDの傾きがレーザ光の波面収差の測定に影響を与えてしまうことが考えられるが、本実施の形態では、光ディスクDが取り外された状態でレーザ光の波面収差の測定ができるので、光ディスクDの傾きの影響を受けること無くレーザ光の波面収差を測定することができる。これにより、光ディスクDの傾きの影響を排除するために、例えば、光ディスクDの傾きを検出する手段やその光ディスクDの傾きを補正する手段を設ける必要がない。
【0068】
次に、本発明の第三の実施の形態を図4及び図5に基づいて説明する。図4は本実施の形態の光ディスク装置を示す模式図である。
【0069】
本実施の形態の光ディスク装置30の補正部31は、分割部材として、第一の実施の形態のピンホールアレイ11に替えてマイクロレンズアレイ32を備えている。
【0070】
マイクロレンズアレイ32は、ビームスプリッタ12と受光素子13との間の光路上に配置されている。マイクロレンズアレイ32は、基板33上に複数のマイクロレンズ34が2次元的に配列されて構成されている。これらのマイクロレンズ34は、ほとんど収差がないように形成されている。これらのマイクロレンズ34は、マイクロレンズ34に入射したレーザ光をフーリエ変換して、受光素子13上にフーリエ変換像として結像する。このフーリエ変換像は、レーザ光の断面に関する断面情報とされている。ここで、このマイクロレンズアレイ32の基板33のマイクロレンズ34が形成されていない方の面には、図示しない遮光板が積層されており、この遮光板のマイクロレンズ34に対向する部位には、貫通孔が遮光板を貫通して形成されている。これにより、マイクロレンズアレイ32に入射したレーザ光のうち、遮光板の貫通孔を通過したレーザ光のみがマイクロレンズアレイ32を通過する。これにより、マイクロレンズアレイ32に入射された光は、複数のレーザ光に分割される。
【0071】
次に本実施の形態の制御部35を図5に基づいて説明する。図5は収差補正演算部36を示すブロック図である。制御部35は、図5に示すように、収差補正演算部36を備えている。収差補正演算部36は、受光素子13から出力されレーザ光の位置情報と光強度情報とが含まれるレーザ光情報をA/D変換するA/D変換部37と、A/D変換後のレーザ光情報からマイクロレンズアレイ32のマイクロレンズ34毎のフーリエ変換像を抽出するフーリエ変換像抽出部38と、光強度の半値幅あるいは1/e2幅を算出する半値幅・1/e2幅算出部39と、フーリエ変換像の対称性を算出する対称性算出部40と、補正量算出部41とを有していいる。補正量算出部41は、半値幅・1/e2幅算出部39及び対称性算出部40により算出された強度の半値幅あるいは1/e2幅及びフーリエ変換像の対称性に基づいて、レーザ光の位置情報からマイクロレンズ34毎の波面収差を測定しこれらの波面収差に基づいてレーザ光の波面収差の補正量を算出する。
【0072】
次に、制御部35が行なうレーザ光の波面収差補正について説明する。まず、波面補正素子14を駆動させず、波面補正素子14を通過する前後でのレーザ光の波面の変化をさせない状態で、LD2からレーザ光を出射する。LD2から出射されたレーザ光は、コリメートレンズ6、偏光ビームスプリッタ7、波面補正素子14、位相板8及び対物レンズ9を通過して光ディスクDに照射される。光ディスクDにより反射されたレーザ光は、逆の経路を辿り、対物レンズ9、位相板8、波面補正素子14及び偏光ビームスプリッタ7を通過してビームスプリッタ12に入射される。そして、ビームスプリッタ12により反射されたレーザ光は、マイクロレンズアレイ32に入射され、マイクロレンズアレイ32により複数のレーザ光に分割される。そして、レーザ光は、マイクロレンズ34により、フーリエ変換されて、受光素子13上にフーリエ変換像として結像される。
【0073】
これらのフーリエ変換像は、波面収差がない場合には、マイクロレンズ34の遮光板の貫通孔が有限な開口であることから、エアリーディスクの回折像となる。ところが波面収差があると、エアリーディスクからフーリエ変換像がずれてくる。このフーリエ変換像は、波面収差によってもその形状が異なるので、フーリエ変換像の形状を観察することによって、どのような波面収差が発生しているのかを観察することができる。また、波面収差の面内分布もマイクロレンズ34毎のフーリエ変換像の比較をすることで求めることができる。このようにして、レーザ光の波面収差を計測し(波面収差測定手段)、その後、その波面収差からレーザ光の波面の補正量を算出する。
【0074】
具体的には、受光素子13から出力されたレーザ光情報をA/D変換部37によりA/D変換し、A/D変換されレーザ光情報からマイクロレンズアレイ32の複数のマイクロレンズ34毎のフーリエ変換像をフーリエ変換像抽出部38により抽出する。次に、抽出したフーリエ変換像から光強度の半値幅あるいは1/e2幅を半値幅・1/e2幅算出部39により算出する。これと並行して、対称性算出部40によりフーリエ変換像の対称性を算出する。そして、算出した光強度の半値幅あるいは1/e2幅とフーリエ変換像の対称性とから、補正量算出部41によりレーザ光の波面収差を測定しその測定した波面収差からレーザ光の波面収差の補正量を算出する。
【0075】
そして、この補正量に基づいてレーザ光の波面の補正を行なうための信号を波面補正素子14に送る。これにより、波面補正素子14が駆動されて、波面補正素子14を通過するレーザ光の位相が補正量に基づいて光ビームの分割領域毎に変更され、レーザ光の波面が補正される。以上により、波面収差補正手段の機能が実行される。
【0076】
以上説明したように、本実施の形態では、レーザ光の波面収差がレーザ光の位置情報とフーリエ変換像とにより求められるので、光の利用効率をおとさずにリアルタイムで波面収差を測定することができる。
【0077】
次に本発明の第四の実施の形態を図6に基づいて説明する。本実施の形態は、前述した光ディスク装置1のピンホールアレイ11の製造方法に関する。
【0078】
まず、基板15に感光性材料50を塗布する(図6(1))。塗布する感光性材料50の厚さは、数μm程度である。基板15上に塗布する感光性材料50としては、通常の半導体製造で用いられるフォトレジスト等を使用することができる。ポジ型あるいはネガ型の選択により、レジストに形状を転写する工程(フォトリソグラフィ工程)に用いるフォトマスクの形状が変化するが、基本的な形成手順は変わらない。本実施の形態では、ポジ型レジストを用いる場合について説明する。
【0079】
フォトリソグラフィにより基板15の感光性材料50をなくす部分の形状がピンホール17形状となるようにパターンニングする(図6(2))。パターンニングはフォトマスクを介して光を照射し、感光性材料50を感光させる。光照射後に現像を行なうと、基板15上にピンホール17のネガと同等の形状の樹脂が残る。
【0080】
そして、この感光性材料50上に蒸着により金属膜51を堆積させる(図6(3))。この金属膜51の材質としては、AlやCrを例示することことができ、金属膜51の厚さは、光を透過させない程度に設定される。この金属膜51は、基板15全体に蒸着させ、レジストがないところにも蒸着させる。
【0081】
金属膜51の蒸着後、レジストを剥離させる(図6(4))。すると、レジスト上の金属膜51はレジストとともに剥離され、基板15に蒸着された金属膜51だけが基板15上に残る。こうしてピンホール17が形成される。また、基板15上に残った金属膜は、遮光板16として機能する。
【0082】
以上の方法において、マスクにアレイ状にパターンを設けることにより、一度にピンホールアレイ11が製造される。また、ウエハプロセスを用いることにより、一度に数多くのピンホールアレイ11を製造することもできる。
【0083】
以上説明したように、本実施の形態によれば、フォトリソグラフィ工程といった半導体プロセスを用いてピンホールアレイ11を製造することで、微小なピンホールアレイ11を容易かつ高精度に大量生産することができ、これにより、このピンホールアレイ11を用いた光ディスク装置1の小型軽量化及び低コスト化を図ることができる。
【0084】
次に、本発明の第五の実施の形態を図7に基づいて説明する。本実施の形態は、前述した光ディスク装置30のマイクロレンズアレイ32の製造方法に関する。
【0085】
まず、基板33上に感光性材料60を塗布する(図7(1))。塗布する感光材料の厚さは、マイクロレンズ34の高さ(サグ)に応じて数μm〜数10μm程度である。実際には、塗布する感光性材料60の厚さは、基板33上に形成するマイクロレンズ34の高さと、基板33の材料のエッチング速度と感光性材料60のエッチング速度との比(選択比)とにより設定する。
【0086】
例えば、基板33の材料のエッチング速度と感光性材料60のエッチング速度とが等しい場合(選択比1)には、感光性材料60の高さは形成するマイクロレンズ34の高さとほぼ等しくする。また、基板33の材料のエッチング速度が感光性材料60のエッチング速度より2倍大きい場合(選択比2)には、感光性材料60の高さはマイクロレンズ34の高さの1/2でよい。
【0087】
本実施の形態では、基板33の材料のエッチング速度と感光性材料60のエッチング速度とが等しいものとして説明する。
【0088】
基板33上に塗布する感光性材料60としては、通常の半導体製造で用いられるフォトレジストあるいは感光性ドライフィルムを使用することができる。ポジ型あるいはネガ型の選択により、レジストに形状を転写する工程(フォトリソグラフィ工程)に用いるフォトマスクの形状が変化するが、基本的な形成手順は変わらない。本実施の形態では、ポジ型レジストを用いる場合について説明する。
【0089】
フォトリソグラフィにより感光性材料60の形状がマイクロレンズ34形状と同形状になるようにパターンニングする(図7(2))。パターンニングは、透過率分布を設定したマスクを介して光を照射し、感光性材料60を感光させる。光の照射後に、現像を行なうと基板33上にマイクロレンズ34と同等形状(選択比1であるので)の樹脂が残る。このとき、マスクは、マイクロレンズ34の形状に合わせた透過率分布をもったマスクを用意する。このマスクとしては濃度分布をもったマスクでもよいし、微細なドットが所望の透過率分布をもつようなレイアウトをしたマスクでもよい。
【0090】
このようにして形成したレンズ形状の感光性材料60をマスクとして基板33をこの基板33に垂直な方向にエッチング(異方性エッチング)する(図7(3))。エッチングの手段としては、半導体プロセスで通常用いられるドライエッチングによるドライエッチング工程が適用される。具体的には、反応性イオンチェック法(RIE)、電子サイクロトロン共鳴エッチング法(ECR)等である。ドライエッチングに用いるガスは基板33の材料により選択でき、例えば基板33の材料がガラスの場合はCF4、CHF3等を用いることができる。また、エッチング速度、選択性の調整のために前記のエッチングガスにN2、O2、Ar等のガスを混入することもできる。このようにして基板33上にマイクロレンズ34の形状を形成する。
【0091】
その後、不要な感光性材料60(レジスト)を除去(アッシング)する(図7(4))。こうして収差がほとんどないマイクロレンズ34を製造する。
【0092】
以上の方法において、マスクにアレイ状にパターンを設けることにより、一度にマイクロレンズアレイ32が製造される。また、ウエハプロセスを用いることにより、1度に数多くのマイクロレンズアレイ32を製造することもできる。
【0093】
また、マイクロレンズアレイ32の遮光板の作製は、上述した実施の形態で説明したピンホールアレイ11の製造方法を適用することにより製造することができる。
【0094】
以上説明したように、本実施の形態では、フォトリソグラフィ工程及びドライエッチングといった半導体プロセスを用いてマイクロレンズアレイ32を製造することで、微小なマイクロレンズアレイ32を容易かつ高精度に大量生産することができ、これにより、このマイクロレンズアレイ32を用いた光ディスク装置30の小型軽量化及び低コスト化を図ることができる。
【0095】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、光源から出射される光ビームを用いて光記録媒体に対して情報の記録、再生又は消去を行なう光情報処理装置において、光ビームの光路上に位置付けられて前記光源から出射された光ビームを複数の光ビームに分割する分割部材と、前記分割部材により分割された前記複数の光ビームを受光してそれらの光ビームの位置に関する位置情報とそれらの光ビームの断面に関する断面情報とを検出する検出部と、前記光源から出射された光ビームの波面収差を前記検出部が検出した光ビームの前記位置情報と前記断面情報とに基づいて測定する波面収差測定手段と、前記光路上に設けられ前記光源から出射された光ビームの複数の分割領域毎に光ビームの位相を変更可能な位相変更部と、前記波面収差測定手段により測定された前記波面収差に基づいて前記位相変更部を制御して前記光源から出射される光ビームの波面収差の補正を行なう波面収差補正手段と、を備えることにより、光ビームの波面収差をその光ビームを分割した複数の光ビームの位置情報と断面情報とにより求めるので、従来のように光ビームの波面収差を求めるのに光の干渉現象を用いないので、周囲の環境の変化、例えば熱による空気の揺らぎ等の悪影響を受けることを防止することができ、これにより、光ビームの正確な波面収差を計測することができ、よって、光ビームの波面収差を確実に補正することができる。
【0096】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の光情報処理装置において、前記検出部は、1次元的に区分された複数の受光領域を有し、これらの複数の受光領域で前記複数の光ビームを受光することにより、受光領域の区分けが1次元的であるので、検出部の構成を簡略化することができ、光情報処理装置の小型化を図ることができる。
【0097】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の光情報処理装置において、前記検出部は、2次元的に区分された複数の受光領域を有し、これらの複数の受光領域で前記複数の光ビームを受光することにより、分割された複数の光ビームの位置情報を2次元的に検出することができるので、光ビームの波面収差の面内分布を求めることができ、これにより、受光領域が1次元的に区分けされた光情報処理装置に比べて、より正確な光ビームの波面収差を求めることができる。
【0098】
請求項4記載の発明によれば、請求項2又は3記載の光情報処理装置において、前記検出部の前記受光領域の数は、前記分割部材による光ビームの分割数よりも多いことにより、検出部の分解能が高くなるので、受光する光ビームの位置情報と断面情報とを詳細に測定することができ、これにより、光ビームの波面収差をより正確に求めることができ、よって、光ビームの波面収差を確実に補正することができる。
【0099】
請求項5記載の発明によれば、請求項1,2,3又は4記載の光情報処理装置において、前記分割部材を前記光路に対して進退自在に保持する保持部と、前記分割部材を前記光路に対して進退させる移動部と、前記移動部を駆動する駆動源と、前記検出部による前記複数の光ビームの受光の後に前記駆動源を制御して前記分割部材を前記光路から退かす移動手段と、を備えることにより、検出部による光ビームの受光後には、分割部材が光ビームの光路上から退かされるので、光記録媒体に対する情報の記録、再生又は消去を光路上に分割部材がない状態で行なうことができ、これにより、分割部材が原因で光記録媒体に対する情報の記録、再生又は消去における光利用効率が下がることを防止することができる。
【0100】
請求項6記載の発明は、請求項1,2,3,4又は5記載の光情報処理装置において、前記分割部材は、光ビームを分割する複数のピンホールが配列されたピンホールアレイであることにより、簡単な構成で光ビームを所定の大きさの複数の光ビームに分割することができる。
【0101】
請求項7記載の発明によれば、請求項1,2,3,4,5又は6記載の光情報処理装置において、光ビームの前記断面情報は、光ビームの断面の大きさに関する情報であることにより、光ビームの波面収差を光ビームの位置情報と断面の大きさに関する情報とにより求めることができる。
【0102】
請求項8記載の発明は、請求項1,2,3,4又は5記載の光情報処理装置において、前記分割部材は、光ビームを分割してその分割した光ビームをフーリエ変換して前記検出部にフーリエ変換像を結像する複数のマイクロレンズが配列されたマイクロレンズアレイであり、光ビームの前記断面情報は、前記フーリエ変換像に関する情報であることにより、光ビームの波面収差は光ビームの位置情報とフーリエ変換像に関する情報とにより求められるので、光の利用効率をおとさずにリアルタイムで波面収差を測定することができる。
【0103】
請求項9記載の発明によれば、請求項6記載の光情報処理装置に用いられるピンホールアレイの製造方法であって、前記ピンホールアレイをフォトリソグラフィ工程を用いて製造するようにしたことにより、フォトリソグラフィ工程といった半導体プロセスを用いてピンホールアレイを製造することで、微小なピンホールアレイを容易かつ高精度に大量生産することができ、これにより、このピンホールアレイを用いた請求項6記載の光情報処理装置の小型軽量化及び低コスト化を図ることができる。
【0104】
請求項10記載の発明によれば、請求項8記載の光情報処理装置に用いられるマイクロレンズアレイの製造方法であって、前記マイクロレンズアレイをフォトリソグラフィ工程とドライエッチング工程とを用いて製造するようにしたことにより、フォトリソグラフィ工程及びドライエッチングといった半導体プロセスを用いてマイクロレンズアレイを製造することで、微小なマイクロレンズアレイを容易かつ高精度に大量生産することができ、これにより、このマイクロレンズアレイを用いた請求項8記載の光情報処理装置の小型軽量化及び低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の光ディスク装置を示す模式図である。
【図2】ピンホールアレイを示す断面構造図である。
【図3】本発明の第二の実施の形態の光ディスク装置を示す模式図である。
【図4】本発明の第三の実施の形態の光ディスク装置を示す模式図である。
【図5】収差補正演算部を示すブロック図である。
【図6】本発明の第四の実施の形態のピンホールアレイの製造方法をプロセス順に示す断面構造図である。
【図7】本発明の第五の実施の形態のマイクロレンズアレイの製造方法をプロセス順に示す断面構造図である。
【図8】従来の光ディスク装置を示す模式図である。
【符号の説明】
1,20,30 光情報処理装置(光ディスク装置)
2 光源(LD)
11 分割部材、ピンホールアレイ
13 検出部(受光素子)
14 位相変更部(波面補正素子)
17 ピンホール
32 分割部材、マイクロレンズアレイ
34 マイクロレンズ
D 光記録媒体(光ディスク)
Claims (10)
- 光源から出射される光ビームを用いて光記録媒体に対して情報の記録、再生又は消去を行なう光情報処理装置において、
光ビームの光路上に位置付けられて前記光源から出射された光ビームを複数の光ビームに分割する分割部材と、
前記分割部材により分割された前記複数の光ビームを受光してそれらの光ビームの位置に関する位置情報とそれらの光ビームの断面に関する断面情報とを検出する検出部と、
前記光源から出射された光ビームの波面収差を前記検出部が検出した光ビームの前記位置情報と前記断面情報とに基づいて測定する波面収差測定手段と、
前記光路上に設けられ前記光源から出射された光ビームの複数の分割領域毎に光ビームの位相を変更可能な位相変更部と、
前記波面収差測定手段により測定された前記波面収差に基づいて前記位相変更部を制御して前記光源から出射される光ビームの波面収差の補正を行なう波面収差補正手段と、
を備えることを特徴とする光情報処理装置。 - 前記検出部は、1次元的に区分された複数の受光領域を有し、これらの複数の受光領域で前記複数の光ビームを受光することを特徴とする請求項1記載の光情報処理装置。
- 前記検出部は、2次元的に区分された複数の受光領域を有し、これらの複数の受光領域で前記複数の光ビームを受光することを特徴とする請求項1記載の光情報処理装置。
- 前記検出部の前記受光領域の数は、前記分割部材による光ビームの分割数よりも多いことを特徴とする請求項2又は3記載の光情報処理装置。
- 前記分割部材を前記光路に対して進退自在に保持する保持部と、
前記分割部材を前記光路に対して進退させる移動部と、
前記移動部を駆動する駆動源と、
前記検出部による前記複数の光ビームの受光の後に前記駆動源を制御して前記分割部材を前記光路から退かす移動手段と、
を備えることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の光情報処理装置。 - 前記分割部材は、光ビームを分割する複数のピンホールが配列されたピンホールアレイであることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の光情報処理装置。
- 光ビームの前記断面情報は、光ビームの断面の大きさに関する情報であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載の光情報処理装置。
- 前記分割部材は、光ビームを分割してその分割した光ビームをフーリエ変換して前記検出部にフーリエ変換像を結像する複数のマイクロレンズが配列されたマイクロレンズアレイであり、
光ビームの前記断面情報は、前記フーリエ変換像に関する情報であることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の光情報処理装置。 - 請求項6記載の光情報処理装置に用いられるピンホールアレイの製造方法であって、
前記ピンホールアレイをフォトリソグラフィ工程を用いて製造するようにしたピンホールアレイの製造方法。 - 請求項8記載の光情報処理装置に用いられるマイクロレンズアレイの製造方法であって、
前記マイクロレンズアレイをフォトリソグラフィ工程とドライエッチング工程とを用いて製造するようにしたマイクロレンズアレイの製造方法。
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---|---|---|---|
JP2002212097A JP2004055056A (ja) | 2002-07-22 | 2002-07-22 | 光情報処理装置、ピンホールアレイの製造方法及びマイクロレンズアレイの製造方法 |
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Cited By (3)
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---|---|---|---|---|
CN103822714A (zh) * | 2014-02-18 | 2014-05-28 | 哈尔滨工业大学 | 一种基于偏振分光器的高空间分辨率快照式成像光谱仪与成像方法 |
WO2015158181A1 (en) * | 2014-02-18 | 2015-10-22 | Harbin Institute Of Technology | Real-time birefringent imaging fourier transform spectrometer based on differential structure |
WO2019235391A1 (ja) * | 2018-06-05 | 2019-12-12 | 日本電信電話株式会社 | ビーム品質評価方法 |
-
2002
- 2002-07-22 JP JP2002212097A patent/JP2004055056A/ja active Pending
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