JP2002373448A - 光ディスク装置及びその光学素子の作製方法 - Google Patents

光ディスク装置及びその光学素子の作製方法

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JP2002373448A
JP2002373448A JP2001181349A JP2001181349A JP2002373448A JP 2002373448 A JP2002373448 A JP 2002373448A JP 2001181349 A JP2001181349 A JP 2001181349A JP 2001181349 A JP2001181349 A JP 2001181349A JP 2002373448 A JP2002373448 A JP 2002373448A
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optical
light
disk device
lens
objective lens
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English (en)
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Hiroyasu Mifune
博庸 三船
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コリメートレンズを用いる無限系の構成下
に、極力小型・薄型化を図れるとともに、組付け時の調
整を容易化できる光ディスク装置を提供する。 【解決手段】 半導体レーザ1からの光を反射手段2に
より反射させることにより光路を折り曲げた後でコリメ
ート手段3により平行光としているので、LD1の出射
方向を水平方向(光記録媒体4に平行な方向)に設定で
きる等、光学系全体を小型・薄型化することができる。
また、これらの反射手段2とコリメート手段3とが一体
構造とされているので、組付け時の調整も不要となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体に対し
て情報の記録・再生又は消去を行う追記型光ディスク装
置、消去可能な相変化光ディスク或いは光磁気ディスク
装置、再生専用光ディスク装置等の光ディスク装置及び
その光学素子の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来における一般的な光メモリ用光ピッ
クアップの構成例を図13に示す。この光ピックアップ
は、直線偏光の半導体レーザ(LD)101とコリメー
タレンズ102と偏光ビームスプリッタ103とλ/4
板104と対物レンズ105と検出レンズ106とフォ
トダイオード(PD)107とにより構成されている。
【0003】LD101から出た紙面に対し平行な偏光
の光はコリメータレンズ102で平行光にされる。この
平行光は、偏光ビームスプリッタ103とλ/4板10
4とにより構成された光アイソレータを通って直線偏光
から円偏光に変わる。光記録媒体108の記録面で反射
する際に円偏光の旋回方向が変化し、再びλ/4板10
4を通過すると、紙面に対して垂直な光となる。さら
に、偏光ビームスプリッタ103で反射されてPD10
7の方向へ進行し、検出レンズ106で集光されてPD
107に入射する。
【0004】なお、実際にはフォーカス検出やトラック
検出のためのその他の光学部品、及び、フォーカシング
制御及びトラッキング制御のためのサーボ手段がある
が、ここでは省略した。また、この例では光記録媒体1
08が反射率の差で情報を記録している場合の再生方法
について述べた。
【0005】この構成では、光の回折限界によりスポッ
トサイズは光の波長程度までしか得られない。スポット
サイズwはw∝λ/sinθ′のように表すことができ
る。ここで、θ′は対物レンズ105の出射角で、対物
レンズ105のNA(開口数)とはNA=sinθ′とい
う関係がある。λは光源の波長である。従って、NAを
上げればスポットサイズは小さくなり、ひいては光記録
媒体108の容量を上げることが可能となる。
【0006】ところが、NAを上げるには単レンズだけ
では限界があり、複数のレンズを使用する。例えば、2
群2枚レンズを用いてNAを高くする方法が知られてい
る。しかし、NAが大きくなるとレンズと光記録媒体と
の間の間隔(ワーキングディスタンス)が小さくなる。
【0007】一方、レンズの大きさがmmオーダーより
も小さいレンズは“マイクロレンズ”と呼ばれ、近年、
CCDや液晶プロジェクターなどに使われている。この
マイクロレンズを光情報記録再生装置で使う動きがあ
り、マイクロレンズを利用することによって、光学系を
小型にすることができる。さらに、NAが大きなマイク
ロレンズでは上述のワーキングディスタンスが小さいこ
とも加わって光情報記録再生装置を小型にすることがで
きる。
【0008】また、LD101から出射される光はLD
101の持つ非点隔差のためビームのプロファイルが楕
円となってしまう。記録密度を上げるためにこの楕円を
円形に直すビーム整形を行うことが多い。通常、ビーム
整形は、長軸と短軸との倍率を変えるようにプリズムを
配置したり、レンズを使用したりする。特に、レンズ
は、長軸と短軸との曲率が異なるレンズとなり、“アナ
モフィックレンズ”と呼ばれる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような従来技術を
踏まえ、例えば、特開平11−126389号公報によ
れば、小型化・集約化した提案例が示されているが、光
線が折り曲げられることなく一直線に進んでおり、光学
系全体の薄型化には不利である。
【0010】また、特開平7−311970号公報によ
れば、光線が折り曲げられることなく一直線に進んでお
り、かつ、コリメート光を用いないいわゆる有限系への
適用例である。
【0011】本発明は、コリメートレンズを用いる無限
系の構成下に、極力小型・薄型化を図ることができると
ともに、組付け時の調整を容易化できる光ディスク装置
を提供することを目的とする。
【0012】また、本発明は、より一層の小型・軽量・
薄型化を図ることができる光ディスク装置を提供するこ
とを目的とする。
【0013】さらには、本発明は、部品点数の削減ない
しは低コスト化を図ることができる光ディスク装置を提
供することを目的とする。
【0014】また、本発明は、上記目的を実現する上
で、半導体レーザが通常は発光位置や発光角が個々によ
って異なる点を考慮し、このような違いに起因する公差
を補正することができる光ディスク装置を提供すること
を目的とする。
【0015】さらには、本発明は、上記目的を実現する
上で、組付け後の調整の自動化を図ることができる光デ
ィスク装置を提供することを目的とする。
【0016】また、本発明は、上記目的を実現する上
で、光ディスク装置の光学部品を容易かつ高精度に作製
し得る光学部品の作製方法を提供することを目的とす
る。
【0017】さらには、本発明は、上記目的を実現する
上で、作製可能な光学部品の範囲を拡大することができ
る光学部品の作製方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
光記録媒体に対して情報の記録・再生又は消去を行う光
ディスク装置であって、半導体レーザと、この半導体レ
ーザからの光を反射させて光路を折り曲げる反射手段
と、この反射手段と一体構造をなし、前記反射手段によ
り反射された光を平行光にするコリメート手段と、コリ
メートされた光を前記光記録媒体の記録面に集光させる
対物レンズと、集光された光が前記光記録媒体から反射
され、前記対物レンズを透過して戻ってくる光を前記半
導体レーザに至る光路から分離させるための光路分離手
段と、この光路分離手段で分離された光を受光し前記光
記録媒体からの反射光の情報を検出する検出手段と、こ
の検出手段の検出結果に基づいて前記対物レンズをフォ
ーカシング制御及びトラッキング制御するサーボ制御手
段と、を備える。
【0019】従って、半導体レーザからの光を反射手段
により反射させることにより光路を折り曲げた後でコリ
メート手段により平行光としているので、光学系全体の
小型・薄型化に効果的となり、また、これらの反射手段
とコリメート手段とが一体構造とされているので、組付
け時の調整も不要となる。
【0020】請求項2記載の発明は、請求項1記載の光
ディスク装置において、前記コリメート手段は、前記半
導体レーザからの光を発散角が最大になる方向と最小に
なる方向とで曲率の異なるビーム整形手段を兼用する。
【0021】従って、コリメート手段がアナモフィック
レンズ構造に構成されているので、半導体レーザからの
光を有効に利用でき、信号のSN比が向上する。
【0022】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の光ディスク装置において、前記光路分離手段は、偏
光ホログラムとλ/4板とよりなる。
【0023】従って、光路分離手段を偏光ホログラムを
利用して構成することにより、光学系を小型・薄型化す
るのに効果的となり、装置全体の小型・薄型化に役立
つ。
【0024】請求項4記載の発明は、請求項3記載の光
ディスク装置において、前記偏光ホログラムは、集光機
能を有する。
【0025】従って、集光機能を持たせることにより、
集光用レンズを別個に設ける必要がなく、部品点数を削
減することができ、低コスト化に有利となる。
【0026】請求項5記載の発明は、請求項1ないし4
の何れか一記載の光ディスク装置において、前記コリメ
ート手段は、光軸方向又は光軸に直交する方向の少なく
とも一方に移動可能である。
【0027】従って、コリメート手段を移動可能とする
ことにより、半導体レーザの発光点の光軸に直交する方
向のばらつきや半導体レーザ実装時の公差を吸収するこ
とができ、よって、製造時の調整が容易となる。
【0028】請求項6記載の発明は、請求項5記載の光
ディスク装置において、前記反射手段が移動可能であ
る。
【0029】従って、コリメート手段に加えて反射手段
も移動可能とすることにより、半導体レーザの発光点の
光軸に直交する方向のばらつきに加えて光軸方向のばら
つきや半導体レーザ実装時の公差を吸収することがで
き、よって、製造時の調整が容易となる。
【0030】請求項7記載の発明は、請求項5又は6記
載の光ディスク装置において、前記コリメート手段又は
前記反射手段は、微動装置により移動可能である。
【0031】従って、微動装置を利用して移動可能とす
ることにより、組付け後の調整を自動化することもで
き、生産効率の向上を図ることができ、結果として、低
コスト化を図ることができる。
【0032】請求項8記載の発明は、請求項1ないし7
の何れか一記載の光ディスク装置に用いられる前記コリ
メート手段又は前記対物レンズなる光学素子の作製方法
であって、マイクロレンズ構造を含む前記コリメート手
段又は前記対物レンズを、フォトリソグラフィ工程とド
ライエッチング工程とを用いて作製するようにした。
【0033】従って、請求項1ないし7の何れか一記載
の光ディスク装置に用いられるコリメート手段又は対物
レンズなるマイクロレンズ構造の微小な光学素子を作製
する上で、フォトリソグラフィ工程とドライエッチング
工程といった半導体プロセスを利用することにより、容
易かつ高精度に作製でき、小型で薄い光学部品を量産す
ることができる。
【0034】請求項9記載の発明は、請求項8記載の光
学素子の作製方法において、マイクロレンズ構造を含む
前記コリメート手段又は前記対物レンズの作製中或いは
作製後に、貼り合せ工程又は研磨工程を有する。
【0035】従って、請求項1ないし7の何れか一記載
の光ディスク装置に用いられるコリメート手段又は対物
レンズなるマイクロレンズ構造の微小な光学素子を作製
する上で、貼り合せ工程又は研磨工程を含むことによ
り、融通性の高い作製方法となり、作製可能な光学部品
の範囲を拡大することができる。
【0036】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
光学素子の作製方法において、前記貼り合せ工程は、位
置微調整用手段を用いて行う。
【0037】従って、光学部品の位置合せを高精度に行
わせることができる。
【0038】請求項11記載の発明は、請求項9又は1
0記載の光学素子の作製方法において、貼り合せ面同士
には接着材料が溜る構造を形成しておき、前記貼り合せ
工程の貼り合せには樹脂系の接着材料を用いる。
【0039】従って、貼り合せ時の接着剤の漏れを接着
材料が溜る構造により防止でき、かつ、接着剤の硬化時
の収縮にも対応可能となる。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図1
ないし図4に基づいて説明する。図1は本実施の形態の
光ディスク装置の構成例を示すもので、基本的には、光
源として用いられるLD(半導体レーザ)1と、このL
D1から出射されたレーザ光を反射させて光路を90°
折り曲げる反射手段としての反射ミラー2と、この反射
ミラー2により90°折り曲げられたレーザ光を平行光
にするコリメート手段としてのコリメータ3と、このコ
リメータ3によりコリメートされたレーザ光を光記録媒
体4の記録面に集光照射させる対物レンズ5と、光記録
媒体4から反射され再び対物レンズ5を透過した戻り光
をLD1側からの光と分離して90°偏向させる光路分
離手段6と、この光路分離手段6により分離された戻り
光を受光して検出手段として機能するPD(フォトダイ
オード)7と、このPD7の検出結果に基づいて対物レ
ンズ5をフォーカシング制御及びトラッキング制御する
ためのサーボ制御手段8とにより構成されている。
【0041】より詳細に説明する。まず、LD1は光記
録媒体4の面に対して平行な横向き方向にレーザ光を出
射するように支持体9上に搭載されている。この支持体
9上にはPD7も搭載されている。ここに、支持体9に
はLD1からの発熱を吸収できるように熱伝導のよい材
料が用いられている。また、特に図示しないが、支持体
9は光記録媒体4にアクセス中に捩れたりしないような
構造をとっている。なお、LD1は図示例ではサブマウ
ントに備え付けられていないが、熱伝導性や配置などの
必要に応じてサブマウント上に設置して構わない。
【0042】反射ミラー2はLD1の出射方向に対して
対向配置された45°の反射面を有し、その表面はAl
反射コートされている。また、この反射ミラー2による
反射方向に位置するコリメータ3は支持体9中に埋め込
まれる形で搭載されており、その出射側のレンズ有効径
が200μmのマイクロレンズ構造のものである。ここ
に、本実施の形態では、これらの反射ミラー2とコリメ
ータ3とはともに同じ材料(ガラス)により一体構造と
されている。本発明にいう“一体構造”とは、元々両者
が一体に作製されたものを含む他、各々別個に作製され
た部材・部品を完成後に接着などにより一体とした構造
を含む。また、本実施の形態では、反射ミラー2とコリ
メータ3とはどちらもガラス材料を使用しているが、例
えば反射ミラー2にSi材料、コリメータ3にガラスを
用いるなど互いに異なる材料でも構わない。また、反射
ミラー2に関しては、図2に示すように、LD1に対す
る対向面が直接45°をなしておらず垂直面をなすプリ
ズム形状であってもよい。
【0043】光路分離手段6は、光記録媒体4へ向かう
光はそのまま透過し、光記録媒体4からの反射光(信号
光)はPD7の位置するところへ向かうように分離する
働きをするものである。本実施の形態では、一般通り、
偏光を利用して分離するものであり、光路分離手段6中
にはλ/4板の機能を備えている。即ち、本実施の形態
の光路分離手段6は、偏光ビームスプリッタ10とλ/
4板11と立上げミラー12とにより構成されている。
偏光ビームスプリッタ10は、ビームスプリッタ103
と同じである。また、λ/4板11は光学系を小型で薄
くするために、薄膜或いはシート状のものが使用されて
いる。さらに、偏光ビームスプリッタ10と立上げミラ
ー12とは同じ材料で構成され、偏光ビームスプリッタ
10と立上げミラー12との間は光が材料内を進むた
め、ガラスのような透明な材料を用いている。また、立
上げミラー12の上部にはPD7に集光させるための集
光レンズ13が配置されている。この集光レンズ13
は、図3に示すように1つのレンズの左右が各々異なる
焦点距離を持つものが用いられている。
【0044】対物レンズ5には有効径が240μmのマ
イクロレンズが使用されている。より詳細には、図4に
示すように、光軸上に3面のレンズ面5a,5b,5c
を持つ構造により、NA0.85が実現されている。ま
た、本実施の形態では対物レンズ5は光路分離手段6
(λ/4板11)に接着させて設けられている。
【0045】サーボ制御手段8は支持体9に設置され、
光路分離手段6と接着されている。サーボ制御手段8は
特に図示しないが光軸に沿って移動する手段(フォーカ
スサーボ手段)と光記録媒体4に予め設けられているト
ラック溝に垂直な方向に移動する手段(トラッキングサ
ーボ手段)とPD7からの信号を処理して各移動手段の
移動量を演算する手段とに大別される。この信号処理方
法には従来より種々な方法が提案されているが、ここで
はフォーカス検出にはダブルビームサイズ法、トラッキ
ング検出にはプッシュプル法を用いている。移動量の演
算は電子回路で行う。また、移動手段としては積層ピエ
ゾのような圧電素子或いは電磁誘導型や超音波のアクチ
ュエータなどがある。さらに半導体プロセスを利用して
作製する静電アクチュエータは小型・薄型に適してお
り、後述の実施の形態のようにマイクロレンズ作製プロ
セスに類似したプロセスで作製できる。本実施の形態で
は圧電素子を利用したアクチュエータを使用している
が、移動量や周波数応答や大きさなどを考慮して適宜選
択すればよい。
【0046】このような構成の光ディスク装置の動作に
ついて説明する。LD1から出射した光は反射ミラー2
で90°折り曲げられ光記録媒体4の方向へ向かって進
んで行く。そして、発散光がコリメータ3によりコリメ
ート光に変換される。この時、LD1からの光のプロフ
ァイルは非点隔差により楕円となっているため、本実施
の形態では、楕円の短軸に合わせてコリメートし、長軸
方向の光はカットしている。コリメート光は光路分離手
段6に入射し、偏光ビームスプリッタ10を透過後、λ
/4板11で直線偏光が円偏光に変わる。この後、対物
レンズ5に入射し収束する光となって光記録媒体4に照
射される。
【0047】ここで、記録の場合であれば、信号に合わ
せた適切な変調がLD1に与えられて光記録媒体4に照
射され、再生の場合であれば、LD1は変調されずに照
射される。また、再生の場合、光記録媒体4から反射さ
れた信号光は照射時と逆に発散する光となって対物レン
ズ5側に向かって進む。対物レンズ5でコリメート光と
なってλ/4板11を透過する。ここで円偏光が直線偏
光となるが、往きとは90°偏光方向が変わっている。
この光が偏光ビームスプリッタ10に入射すると今度は
90°反射され立上げミラー12側に進む。さらに立上
げミラー12によりPD7側に折り曲げられ、集光レン
ズ13でPD7上に集光される。このPD7において電
気信号に変換されて信号処理されて情報を読み取ること
になる。
【0048】このように、本実施の形態の光ディスク装
置によれば、基本的に、LD1からの光を反射ミラー2
により反射させることにより光路を90°折り曲げた後
でコリメータ3により平行光としているので、LD1の
出射方向を水平方向(光記録媒体4に平行な方向)に設
定できる等、光学系全体の小型・薄型化に効果的な構成
となる。また、これらの反射ミラー2とコリメータ3と
が一体構造とされているので、組付け時の調整も不要と
なる。
【0049】本発明の第二の実施の形態を図5に基づい
て説明する。第一の実施の形態で示した部分と同一部分
は同一符号を用いて示し、説明も省略する(以降の実施
の形態でも同様とする)。
【0050】本実施の形態は、第一の実施の形態の場合
と基本的に同じであるが、コリメート手段としてのコリ
メータ21のレンズ構成をコリメータ3とは異ならせた
ものである。
【0051】前述したように、LD1から出射した光は
x軸方向とy軸方向で発散角が異なる。本実施の形態で
はx軸方向の発散角が小さくy軸方向の発散角が大きい
LDを使用している。具体的には、x軸方向の発散角が
8°、y軸方向の発散角が22°である。これまでのビ
ーム整形手段は、プリズムを用いたりしていることが多
いが、本実施の形態ではコリメータ21自身にビーム整
形手段の機能を持たせている。これはレンズの各軸方向
の曲率が異なるものでアナモフィックレンズと呼ばれ
る。
【0052】具体的には、図5に示したように発散角の
小さいx軸方向では最初の面で発散角を広げるための凹
面のシリンダレンズ21aと出射側にコリメートするた
めのレンズ21bを、発散角の大きいy軸方向では最初
の面は平面21cで出射側の面にコリメートするための
レンズ21dを設けている。ここで、x軸方向の最初の
シリンダレンズ21aは必ずしも必要ではないが、コリ
メータ21全体のレンズ長を短くするためには有効なレ
ンズである。さらに、本実施の形態ではコリメートする
レンズは非球面レンズとなっている。特に波面収差を問
題にする場合は非球面とするのが望ましい。
【0053】本実施の形態の場合も動作的には第一の実
施の形態の場合と全く同様である。
【0054】本実施の形態によれば、コリメータ21が
いわゆるアナモフィックレンズ構造に構成されているの
で、LD1からの光を有効に利用でき、信号のSN比を
向上させることができる。
【0055】本発明の第三の実施の形態を図6に基づい
て説明する。本実施の形態は、偏光ビームスプリッタ1
0と立上げミラー12と集光レンズ13とを備える光路
分離手段6に代えて、偏光ホログラム31により構成さ
れた光路分離手段32を用いたものである。偏光ホログ
ラム31は格子溝に複屈折性を持つ材料を埋め込み格子
溝の方向と光の偏光方向との関係によって光路を分離す
るものである。また、同時に格子のパターンを最適化す
ることにより集光作用を持たせることも可能で、本実施
の形態では、偏光ホログラム31に集光作用を持たせて
いる。集光レンズ部にホログラムを用いることにより、
LD1の波長シフトの影響による集光位置変化でも信号
検出には大きな影響を受けることがない。
【0056】このような構成の光ディスク装置の動作に
ついて説明する。LD1から出射した光は反射ミラー2
で90°折り曲げられ光記録媒体4へ向かって進んで行
く。折り曲げられた発散光はコリメータ21でコリメー
ト光に変換される。この時、LD1からの光のプロファ
イルは非点隔差により楕円となっているが、本実施の形
態では第二の実施の形態で説明したアナモフィックレン
ズ構成によりビーム整形してコリメートする。コリメー
ト光は光路分離手段32に入射し、偏光ホログラム31
を透過後、λ/4板11で直線偏光が円偏光に変わる。
この後、対物レンズ5に入射し収束する光となって光記
録媒体4に照射される。
【0057】ここで、記録の場合であれば、信号に合わ
せた適切な変調がLD1に与えられて光記録媒体4に照
射され、再生の場合であればLD1は変調されずにレー
ザ光が光記録媒体4に照射される。また、再生の場合、
光記録媒体4からの信号光は照射時と逆に発散する光と
なって対物レンズ5側に向かって進む。対物レンズ5で
コリメート光となってλ/4板11を透過する。ここで
円偏光が直線偏光となるが、往きとは90°偏光方向が
変わっている。この光が偏光ホログラム31に入射する
と今度は回折され図6中の右上方に進む。このときの回
折角は偏光ホログラム31の溝の間隔と波長によって決
まり、その角度で進むことになる。さらに偏光ホログラ
ム31の集光機能で集光されPD7に入射する。このP
D7により電気信号に変換されて信号処理されて情報を
読み取ることになる。
【0058】本実施の形態によれば、光路分離手段32
を偏光ホログラム31を利用して構成しているので、光
学系を小型・薄型化するのに効果的となり、装置全体の
小型・薄型化に役立つ。併せて、偏光ホログラム31に
集光機能も持たせているので、集光用レンズを別個に設
ける必要がなく、部品点数を削減することができ、低コ
スト化に有利となる。
【0059】本発明の第四の実施の形態を図7及び図8
に基づいて説明する。図7及び図8は本実施の形態の特
徴部分を抽出して示すもので、図7はLD1、反射ミラ
ー2及びコリメータ3付近の断面図、図8はその平面図
である。
【0060】本実施の形態では、コリメータ3を光軸方
向及び光軸に直交する方向に移動変位させるための微動
装置としての微動アクチュエータ41と反射ミラー2を
光軸方向に移動変位させるための微動装置としての微動
アクチュエータ42とが付加されている。微動アクチュ
エータ41はコリメータ3の4つの側面と支持体9との
間に設けられ、微動アクチュエータ42は反射ミラー2
の下面に設けられている。
【0061】これらの微動アクチュエータ41,42
は、フォーカシングやトラッキングのためのサーボアク
チュエータと同じように積層ピエゾのような圧電素子或
いは電磁誘導型や超音波のアクチュエータなど、さらに
は半導体プロセスを利用して作製される静電アクチュエ
ータや熱を利用する形状記憶アクチュエータなどが使用
される。特に、半導体プロセスを利用するアクチュエー
タによれば、小型・薄型に適しており、後述の実施の形
態のようにマイクロレンズ作製プロセスに類似したプロ
セスで作製できる。
【0062】また、コリメータ3用の微動アクチュエー
タ41は3点支持のアクチュエータ構成でも構わない。
このような微動アクチュエータ41,42は各々コリメ
ータ3や反射ミラー2と接着剤で固定してもよく、例え
ばコリメータ3がSiOで作製され微動アクチュエー
タ41がSiで作製されていれば陽極接合により固定す
ることができる。また、反射ミラー2がSiであれば微
動アクチュエータ42と同じ基板上に作製することも可
能である。
【0063】このような微動アクチュエータ41,42
の動作について説明する。LD1の発光点の垂直方向の
ずれは反射ミラー2を光軸方向(図7中の上下方向)に
動かすように微動アクチュエータ42を駆動し、水平方
向のずれはコリメータ3を図7の紙面表裏方向に動かす
ように微動アクチュエータ41を駆動する。このときの
発光点のずれはLD1の製造の段階で生じるものもあれ
ば、LD1を支持体9に実装する時に生じるものもあ
る。また、LD1の発光角のずれはコリメータ3を図7
の紙面表裏方向に動くように微動アクチュエータ41を
駆動する。このずれはLD1の製造で生じるものであ
る。なお、コリメータ3が紙面表裏方向に動く時は反射
ミラー2も同時に動く。これらのLD1の発光点のずれ
に関するものは、支持体9に全ての部品を配置した後で
ずれがないか測定して調べる。そのための検出手段も別
途用意する必要がある。
【0064】本実施の形態によれば、コリメータ3を移
動可能とすることにより、LD1の発光点の光軸に直交
する方向のばらつきやLD1実装時の公差を吸収するこ
とができ、よって、製造時の調整が容易となる。また、
コリメータ3に加えて反射ミラー2も移動可能とするこ
とにより、LD1の発光点の光軸に直交する方向のばら
つきに加えて光軸方向のばらつきやLD1実装時の公差
を吸収することができ、よって、製造時の調整が容易と
なる。また、これらのコリメータ3や反射ミラー2を微
動アクチュエータ41,42を利用して移動可能として
いるので、組付け後の調整を自動化することもでき、生
産効率の向上を図ることができ、結果として、低コスト
化を図ることができる。
【0065】本発明の第五の実施の形態を図9ないし図
12に基づいて説明する。本実施の形態は、前述したよ
うな光ディスク装置中の光学素子、特にコリメータ3又
は21や対物レンズ5の作製方法に関する。コリメータ
3又は21や対物レンズ5は何れもマイクロレンズ構造
を含む光学素子であり、その作製方法はほぼ同じである
ので、本実施の形態では、マイクロレンズ51の作製方
法として説明する。
【0066】本実施の形態では、マイクロレンズ51を
作製する基板52は透明なガラス基板とする。この基板
52材料にマイクロレンズ51を以下の手順で作製す
る。
【0067】まず、基板52上に感光性材料53を塗布
する(図9(a))。塗布する感光性材料53の厚さは
基板52上に形成するマイクロレンズ51の高さと、後
にこの感光性材料53をレジストしてエッチングを行う
基板52材料のエッチング速度とレジストのエッチング
速度の比(選択比)により設定する。例えば、両者のエ
ッチング速度が等しい場合(選択比1)にはレジスト
(感光性材料53)の高さは形成するマイクロレンズ5
1の高さとほぼ等しくする。また、基板52材料のエッ
チング速度がレジストのエッチング速度より2倍大きい
場合(選択比2)にはレジスト(感光性材料53)の高
さはマイクロレンズ51の高さの1/2でよい。基板5
2上に塗布する感光性材料53としては通常の半導体製
造で用いられるフォトレジスト或いは感光性ドライフィ
ルムを使用することができる。具体的には、OFPR-800
(東京応化社製ポジ型レジスト)、OMR-85(東京応化社
製ネガ型レジスト)などである。ポジ型或いはネガ型の
選択によりレジストに形状を転写する工程(フォトリソ
工程)に用いるフォトマスクの形状が変化するが、基本
的な作製手順は変わらない。本実施の形態ではポジ型レ
ジストを用いる場合について説明する。
【0068】基板52上に形成したレジスト(感光性材
料53)上にマイクロレンズ51と同等形状(選択比1
の場合)をレジスト(感光性材料53)上に形成できる
ように透過率分布を設定したマスク(図示せず)を介し
て光を照射し、樹脂を感光させる。光照射後現像すると
基板52上にマイクロレンズ51と同等形状(選択比1
の場合)の樹脂53aが残る(図9(b))。このとき
のマスクとしてはレンズ形状に合わせた透過率分布を持
ったマスクを用意する。このマスクとしては濃度分布を
持ったマスクでもよいし、微細なドットが所望の透過率
分布を持つようなレイアウトをしたマスクでもよい。
【0069】このようにして形成したレンズ形状の樹脂
53aをマスクとして基板52をこの基板52に垂直な
方向にエッチング(異方性エッチング)する。エッチン
グ方法としては半導体プロセスで通常用いられるドライ
エッチングが可能である。具体的には反応性イオンエッ
チング法(RIE)、電子サイクロトロン共鳴エッチン
グ法(ECR)等である。ドライエッチングに用いるガ
スは基板材料により選択でき、例えば基板材料がガラス
の場合はCF,CHF等を用いることができる。ま
た、エッチング速度、選択性の調整のために前述のエッ
チングガスにN ,O,Ar等のガスを混入すること
もできる。このようにして基板52上にマイクロレンズ
51の形状を形成する(図9(c))。
【0070】なお、図4に示したような3面のレンズ面
5a,5b,5cからなる対物レンズ5の作製の場合で
あれば、まず、上述の方法で2つの凸レンズ(レンズ面
5a,5bに相当)を作製する。さらに、小さい凸レン
ズ(レンズ面5cに相当)54を一方のレンズ(レンズ
面5bに相当)の反対の面に作製する。この凸レンズ
(レンズ面5cに相当)54は実際には凹形状55を作
製後、高屈折率の材料56を埋め込んで作製する。凹形
状55の作製は上述の凸レンズの作製方法と同じである
が、感光性樹脂でパターニングする際に凹形状55を作
製し、エッチングし、感光性樹脂を除去する(図9
(d))。つづいて、高屈折率の材料56を埋め込む。
高屈折率材料56としてはガラスでもよいし、樹脂材料
でも構わない。ガラス材料はスパッタで埋め込み、樹脂
材料は塗布した後、同程度の屈折率のガラス平板57を
貼り合せて作製する(図9(e))。
【0071】なお、レンズの高さを出すためにはエッチ
バックしたり、研摩を行ったりすればよい。
【0072】このように完成した2枚のレンズ基板5
9,60を図10に示すように貼り合せる。このとき、
レンズ(レンズ面5a,5b)の間隔が出るようにレン
ズの両脇にレンズの高さよりも高い円形状の壁59a,
60aを設けてその面同士を貼り合せる。この壁59
a,60aは2つのレンズの間隔が正確に出せるように
正確な高さで作製されている。貼り合せには、紫外線や
熱で硬化する樹脂や2液混合タイプの樹脂材料を用い
る。このとき、収縮があるため歪みが逃げるような構造
(接着剤溜り)59b,60bを予めレンズ周辺に形成
しておくのがよい。
【0073】これらの高さ調整用壁59a,60aはさ
らに2つのレンズを貼り合せる際の位置決め用のマーク
としても用いられており、壁の縁を合わせることによっ
て位置を出している。ここに、高さ調整用壁59a,6
0aは位置微調整用手段としても機能する。加えて、高
さ調整用壁59a,60aに例えば図12(a)(b)
に示すような対をなすアライメントマーク59c,60
cを入れておけば位置合わせは容易となる。アライメン
トマークとしては図12に示すようなマークに限らな
い。また、2つのレンズ基板59,60は接着剤で接着
するため、接着剤溜り59b,60bが設けられてい
る。これは接着剤がレンズや高さ調整用壁59a,60
aにしみ出さないようにし、かつ、硬化時の収縮の影響
をレンズ部分(レンズ面5a,5b)で受けないような
構造となっている。接着剤でなく水ガラスを用いる方法
もあるが、この時は高温プロセスが必要なため、レンズ
作製の順序を変えるなどして対応すればよい。
【0074】また、図5に示したようなアナモフィック
レンズ構成のコリメータ21も上述のような濃度分布を
持つマスクや細かいドットを分布させたマスクを利用し
て作製しても構わない。また、シリンドリカルレンズと
アナモフィックレンズとを別々の基板に作製しておい
て、上述の方法で貼り合せても構わない。
【0075】さらに反射ミラー2とコリメータ3とを一
体化するときにも上述の貼り合せ方法を使うことができ
る。なお、反射ミラー2は濃度分布を持つマスクや細か
いドットを分布させたマスクを利用してフォトリソグラ
フィ・ドライエッチングで作製しても構わないし、Si
の異方性ウエットエッチングで作製しても構わない。
【0076】マイクロレンズとアクチュエータとを1つ
の基板に作製するには、フォトリソグライフィ技術とド
ライエッチング技術を用いた半導体作製技術を利用す
る。
【0077】本実施の形態でのアクチュエータはSi基
板を微細加工することにより作製する静電型アクチュエ
ータである。
【0078】アクチュエータは静電型アクチュエータ
で、Si基板上に作製したものである。作製はマイクロ
レンズの作製と同様にやはり、フォトリソとウエット/
ドライエッチングなどの半導体作製プロセスが用いられ
る。支持体としてSi基板を用いてその基板を微細加工
してアクチュエータを作製する。マイクロレンズとアク
チュエータを配置するときには貼り合せでもよいし、ガ
ラスとSiであれば陽極接合によって配置することがで
きる。位置合せには予めアライメントマークを準備して
おくと正確に位置を合わせることができる。これは予め
レンズを構成する基板にマークを入れておき、アクチュ
エータにも対応するマークを入れておけば、簡単かつ精
度よく互いの位置を合わせることができる。
【0079】
【発明の効果】請求項1記載の発明の光ディスク装置に
よれば、半導体レーザからの光を反射手段により反射さ
せることにより光路を折り曲げた後でコリメート手段に
より平行光としているので、光学系全体を小型・薄型化
することができ、また、これらの反射手段とコリメート
手段とが一体構造とされているので、組付け時の調整も
不要にすることができる。
【0080】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の光ディスク装置において、コリメート手段がいわゆ
るアナモフィックレンズ構造に構成されているので、半
導体レーザからの光を有効に利用でき、信号のSN比を
向上させることができる。
【0081】請求項3記載の発明によれば、請求項1又
は2記載の光ディスク装置において、光路分離手段を偏
光ホログラムを利用して構成したので、光学系を小型・
薄型化するのに効果的となり、装置全体の小型・薄型化
を図ることができる。
【0082】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の光ディスク装置において、偏光ホログラムに集光機
能を持たせたので、集光用レンズを別個に設ける必要が
なく、部品点数を削減することができ、低コスト化に有
利となる。
【0083】請求項5記載の発明によれば、請求項1な
いし4の何れか一記載の光ディスク装置において、コリ
メート手段を移動可能としたので、半導体レーザの発光
点の光軸に直交する方向のばらつきや半導体レーザ実装
時の公差を吸収することができ、よって、製造時の調整
の容易化を図ることができる。
【0084】請求項6記載の発明によれば、請求項5記
載の光ディスク装置において、コリメート手段に加えて
反射手段も移動可能としたので、半導体レーザの発光点
の光軸に直交する方向のばらつきに加えて光軸方向のば
らつきや半導体レーザ実装時の公差を吸収することがで
き、よって、製造時の調整の容易化を図ることができ
る。
【0085】請求項7記載の発明によれば、請求項5又
は6記載の光ディスク装置において、微動装置を利用し
て移動可能としたので、組付け後の調整を自動化するこ
ともでき、生産効率の向上を図ることができ、結果とし
て、低コスト化を図ることができる。
【0086】請求項8記載の発明の光学素子の作製方法
によれば、請求項1ないし7の何れか一記載の光ディス
ク装置に用いられるコリメート手段又は対物レンズなる
マイクロレンズ構造の微小な光学素子を作製する上で、
フォトリソグラフィ工程とドライエッチング工程といっ
た半導体プロセスを利用することにより、容易かつ高精
度に作製でき、小型で薄い光学部品を量産することがで
きる。
【0087】請求項9記載の発明によれば、請求項8記
載の光学素子の作製方法において、請求項1ないし7の
何れか一記載の光ディスク装置に用いられるコリメート
手段又は対物レンズなるマイクロレンズ構造の微小な光
学素子を作製する上で、貼り合せ工程又は研磨工程を含
むことにより、融通性の高い作製方法となり、作製可能
な光学部品の範囲を拡大することができる。
【0088】請求項10記載の発明によれば、請求項9
記載の光学素子の作製方法において、貼り合せ工程に位
置微調整用手段を用いて行うことで、光学部品の位置合
せを高精度に行わせることができる。
【0089】請求項11記載の発明によれば、請求項9
又は10記載の光学素子の作製方法において、貼り合せ
面同士には接着材料が溜る構造を形成しておき、貼り合
せ工程の貼り合せには樹脂系の接着材料を用いるように
したので、貼り合せ時の接着剤の漏れを接着材料が溜る
構造により防止でき、かつ、接着剤の硬化時の収縮にも
対応可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の光ディスク装置の
構成例を示す断面構成図である。
【図2】一部を抽出した変形例を示す断面構成図であ
る。
【図3】集光レンズを拡大して示す断面図である。
【図4】対物レンズを拡大して示す断面図である。
【図5】本発明の第二の実施の形態のコリメータを示
し、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図6】本発明の第三の実施の形態の光ディスク装置の
構成例を示す断面構成図である。
【図7】本発明の第四の実施の形態の要部を抽出して示
す断面構成図である。
【図8】その平面図である。
【図9】本発明の第五の実施の形態のマイクロレンズ作
製方法を工程順に示す断面図である。
【図10】貼り合せ工程を示す断面図である。
【図11】その片方の平面図である。
【図12】アライメントマーク例を示す平面図である。
【図13】従来一般の光ディスク装置の構成例を示す構
成図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2 反射手段 3 コリメート手段 4 光記録媒体 5 対物レンズ 6 光路分離手段 7 検出手段 8 サーボ制御手段 11 λ/4板 21 コリメート手段 31 偏光ホログラム 32 光路分離手段 41,42 微動装置 51 マイクロレンズ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 5/32 G02B 5/32 7/28 G03F 7/20 501 G03F 7/20 501 G11B 7/09 A G11B 7/09 7/22 7/22 G02B 7/11 L Fターム(参考) 2H049 BA05 BA42 BA43 BA46 BB03 BC21 CA05 CA09 CA20 CA28 2H051 AA14 BA72 CB02 CB14 2H097 LA17 LA20 5D118 AA02 AA06 BA01 CD02 CD03 DA20 DC03 5D119 AA02 AA04 AA38 AA40 JA01 JA25 NA05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光記録媒体に対して情報の記録・再生又
    は消去を行う光ディスク装置であって、 半導体レーザと、 この半導体レーザからの光を反射させて光路を折り曲げ
    る反射手段と、 この反射手段と一体構造をなし、前記反射手段により反
    射された光を平行光にするコリメート手段と、 コリメートされた光を前記光記録媒体の記録面に集光さ
    せる対物レンズと、 集光された光が前記光記録媒体から反射され、前記対物
    レンズを透過して戻ってくる光を前記半導体レーザに至
    る光路から分離させるための光路分離手段と、この光路
    分離手段で分離された光を受光し前記光記録媒体からの
    反射光の情報を検出する検出手段と、 この検出手段の検出結果に基づいて前記対物レンズをフ
    ォーカシング制御及びトラッキング制御するサーボ制御
    手段と、を備える光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 前記コリメート手段は、前記半導体レー
    ザからの光を発散角が最大になる方向と最小になる方向
    とで曲率の異なるビーム整形手段を兼用する請求項1記
    載の光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 前記光路分離手段は、偏光ホログラムと
    λ/4板とよりなる請求項1又は2記載の光ディスク装
    置。
  4. 【請求項4】 前記偏光ホログラムは、集光機能を有す
    る請求項3記載の光ディスク装置。
  5. 【請求項5】 前記コリメート手段は、光軸方向又は光
    軸に直交する方向の少なくとも一方に移動可能である請
    求項1ないし4の何れか一記載の光ディスク装置。
  6. 【請求項6】 前記反射手段が移動可能である請求項5
    記載の光ディスク装置。
  7. 【請求項7】 前記コリメート手段又は前記反射手段
    は、微動装置により移動可能である請求項5又は6記載
    の光ディスク装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7の何れか一記載の光デ
    ィスク装置に用いられる前記コリメート手段又は前記対
    物レンズなる光学素子の作製方法であって、 マイクロレンズ構造を含む前記コリメート手段又は前記
    対物レンズを、フォトリソグラフィ工程とドライエッチ
    ング工程とを用いて作製するようにした光学素子の作製
    方法。
  9. 【請求項9】 マイクロレンズ構造を含む前記コリメー
    ト手段又は前記対物レンズの作製中或いは作製後に、貼
    り合せ工程又は研磨工程を有する請求項8記載の光学素
    子の作製方法。
  10. 【請求項10】 前記貼り合せ工程は、位置微調整用手
    段を用いて行う請求項9記載の光学素子の作製方法。
  11. 【請求項11】 貼り合せ面同士には接着材料が溜る構
    造を形成しておき、前記貼り合せ工程の貼り合せには樹
    脂系の接着材料を用いる請求項9又は10記載の光学素
    子の作製方法。
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