JP2004053945A - 光源装置 - Google Patents

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Abstract

【目的】半導体レーザチップを励起光用半導体発光素子として用いたときにも広い発光領域と高い発光効率が得られるようにする
【構成】半導体レーザチップと、半導体レーザから放出された第1の波長光を吸収して第2の波長光を放出する蛍光体を分散させた導光体と、導光体の表面に形成される発光部であって、第1の波長光は反射し第2の波長光は透過させる波長選択層からなる発光部とを備えてなる光源装置。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は半導体レーザチップを用いた光源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より励起光用半導体発光素子として青色系発光ダイオードチップと蛍光体とを組合せてなる白色系の発光素子が提案されている。
現在、このような発光素子にはより高い発光出力が求められている。しかしながら、発光ダイオードチップの出力には限界があり、その結果素子としての発光出力にも限界が生じていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
かかる発光素子の出力を高めるために、本発明者らは半導体ダイオードチップに比べて高い発光出力をもつ半導体レーザチップを励起光用半導体発光素子に利用することを考えた。その場合、次ぎの課題があることに気が付いた。
半導体レーザチップから放出される光は、ダイオードチップの放出光に比べて、極めて直進性が高く光線広がりが小さい。よって発光領域が狭く、光源として光を照射する領域が不十分となる。また、狭い発光領域に大きな光量が集中するので、蛍光体で当該レーザ光を波長変換して所望の発光色を得ようとするには、当該発光領域に蛍光体を高い密度で充填することとなる。そのため、レーザ光が蛍光体で散乱されて光の損失が大きくなる。
そこでこの発明は半導体レーザチップを励起光用半導体発光素子として用いたときにも広い発光領域と高い発光効率が得られるようにすることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記目的を達成するものであり、その構成は次ぎの通りである。
即ち、半導体レーザチップと、
該半導体レーザから放出された第1の波長光を吸収して第2の波長光を放出する蛍光体を分散させた導光体と、
該導光体の表面に形成される発光部であって、前記第1の波長光は反射し前記第2の波長光は透過させる波長選択層からなる発光部と、
を備えてなる光源装置。
【0005】
このように構成された発光素子によれば、半導体レーザチップから導光体に入射した第1の波長光は、発光部が当該第1の波長光を反射するので、導光体内で分散する。この第1の波長光は導光体に分散された蛍光体で第2の波長光に波長変換される。導光体内で分散した第1の波長光に起因するこの第2の波長光も導光体内で広く分散した状態にある。よって、導光体において発光部を広くとっても、当該発光部から均等に第2の波長光が放出されることとなる。つまり、広い発光領域の確保が可能になる。
また、導光体中に蛍光体を広く分散させることにより、レーザ光の大きな損失を防止できる。
【0006】
導光体において当該レーザ光の導入面及び発光部以外の面を全波長帯反射層とすることが好ましい。導光体内に入射されたレーザ光を当該導光体内において効率よく反射し、これをより均一に分散させるためである。また、蛍光体から放出された第2の波長光もこの全波長帯反射層で反射されるので、発光部から放出される光がより均一になる。
【0007】
【実施の形態】
以下、この発明の各要素について詳細に説明をする。
(半導体レーザチップ)
半導体レーザチップは第1の波長光を直進性高く放出するものである。面発光レーザ、端面発光レーザ、非線形結晶を用いた光変換型半導体レーザ、更には発光ダイオードに共鳴共振器を備えたもの、などをこの発明の半導体レーザチップとして用いることができる。
第1の波長光としては400nm以下の波長を有するものが好ましく、更に好ましくは380nm以下の波長光とする。かかる短波長の光を放出する半導体レーザはIII族窒化物系化合物半導体で形成することができる。
【0008】
半導体レーザの例を図1に示す。
図1の各層のスペックは次ぎの通りである。
Figure 2004053945
【0009】
基板101の上にはバッファ層102を介してn型不純物としてSiをドープしたGaNからなる第1のn型層103を形成する。ここで、基板101にはサファイアを用いたが、これに限定されることはなく、サファイア、スピネル、シリコン、炭化シリコン、酸化亜鉛、リン化ガリウム、ヒ化ガリウム、酸化マグネシウム、酸化マンガン、ジルコニウムボライド、III族窒化物系化合物半導体単結晶等を用いることができる。さらにバッファ層はAlNを用いてMOCVD法で形成されるがこれに限定されることはなく、材料としてはGaN、InN、AlGaN、InGaN及びAlInGaN等を用いることができ、製法としては分子線結晶成長法(MBE法)、ハライド系気相成長法(HVPE法)、スパッタ法、イオンプレーティング法、電子シャワー法等を用いることができる。III族窒化物系化合物半導体を基板として用いた場合は、当該バッファ層を省略することができる。
さらに基板とバッファ層は半導体素子形成後に、必要に応じて、除去することもできる。
【0010】
ここでn型層103、104はGaN、AlGaN、InGaN若しくはAlInGaNを用いることができる。
また、n型層103、104にはn型不純物としてSiをドープしたが、このほかにn型不純物として、Ge、Se、Te、C等を用いることもできる。
発光する層を含む層105は量子井戸構造(多重量子井戸構造(MQW)、若しくは単一量子井戸構造)を含んでいてもよい。例えばAlGaN/AlGaInNのMQWやAlGaInNのMQWを採用することができる。また発光素子の構造としてはシングルへテロ型、ダブルへテロ型及びホモ接合型のものなどでもよい。
p型層106,107はGaN、AlGaN、InGaN又はInAlGaNとすることもできる、また、p型不純物としてはMgの代わりにZn、Be、Ca、Sr、Baを用いることもできる。p型不純物の導入後に、電子線照射、炉による加熱、プラズマ照射等の周知の方法により低抵抗化することも可能である。
上記構成の発光ダイオードにおいて、各III族窒化物系化合物半導体層は一般的な条件でMOCVDを実行して形成するか、分子線結晶成長法(MBE法)、ハライド系気相成長法(HVPE法)、スパッタ法、イオンプレーティング法、電子シャワー法等の方法で形成することもできる。
【0011】
n電極110はAlを含む材料で形成され、第2のp型層107を形成した後、半導体層107、106、105、104をエッチングにより除去し、蒸着により第1のn型層103上に形成される。
p電極109はNiを含む材料で構成されており、蒸着により形成される。
【0012】
なお、この明細書でIII族窒化物系化合物半導体とは、一般式としてAlGaIn1−X−YN(0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦X+Y≦1)で表され、AlN、GaN及びInNのいわゆる2元系、AlGa1−xN、AlIn1−xN及びGaIn1−xN(以上において0<x<1)のいわゆる3元系を包含する。III族元素の少なくとも一部をボロン(B)、タリウム(Tl)等で置換しても良く、また、窒素(N)の少なくとも一部も リン(P)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)等で置換できる。III族窒化物系化合物半導体層は任意のドーパントを含むものであっても良い。n型不純物として、Si、Ge、Se、Te、C等を用いることができる。p型不純物として、Mg、Zn、Be、Ca、Sr、Ba等を用いることができる。III族窒化物系化合物半導体層の形成方法は特に限定されないが、周知の有機金属気相成長法(MOCVD法)、分子線結晶成長法(MBE法)、ハライド系気相成長法(HVPE法)、スパッタ法、イオンプレーティング法、電子シャワー法等によって形成することができる。
基板とIII族窒化物系化合物半導体からなる結晶層の間にはバッファ層を設けることができる。バッファ層はその上に成長されるIII族窒化物系化合物半導体の結晶性を向上する目的で設けられる。バッファ層はAlN、InN、GaN、AlGaN、InGaN、AlInGaN等のIII族窒化物系化合物半導体で形成することができる。
半導体レーザの基板には、サファイア、スピネル、シリコン、炭化珪素、酸化亜鉛、リン化ガリウム、ヒ化ガリウム、酸化マグネシウム、酸化マンガン等を挙げることができる。特に、サファイア基板を用いることが好ましい。サファイア基板を用いる場合にはそのa面又はc面を利用することが好ましい。結晶性のよいIII族窒化物系化合物半導体層を成長させるためである。
【0013】
(蛍光体)
蛍光体は第1の波長光であるレーザ光を吸収し、当該レーザ光とは異なる波長の第2の波長の光を放出するものであれば特に限定されず、無機系、有機系を問わず採用することができる。
無機系蛍光体としては、以下のものを採用することができる。例えば、赤色系の発光色を有する6MgO・As:Mn4+、Y(PV)O:Eu、CaLa0.1Eu0.9Ga、BaY0.9Sm0.1Ga、Ca(Y0.5Eu0.5)(Ga0.5In0.5、Y:Eu、YVO:Eu、Y:Eu、3.5MgO・0.5MgFGeO:Mn4+、及び(Y・Cd)BO:Eu等、青色系の発光色を有する(Ba,Ca,Mg)(POCl:Eu2+、(Ba,Mg)Al1627:Eu2+、BaMgSi:Eu2+、BaMgAl1627:Eu 、(Sr,Ca)10(POCl:Eu2+ 、(Sr,Ca)10(POCl・nB:Eu2+、Sr10(POCl:Eu2+、(Sr,Ba,Ca)(POCl:Eu2+、Sr:Eu、Sr(POCl:Eu、(Sr,Ca,Ba)(POCl:Eu、SrO・P・B:Eu、(BaCa)(POCl:Eu、SrLa0.95Tm0.05Ga、ZnS:Ag、GaWO、YSiO:Ce、ZnS:Ag,Ga,Cl、CaOCl:Eu2+、BaMgAl:Eu2+、及び一般式(M1,Eu)10(POCl(M1は、Mg,Ca,Sr,及びBaからなる群から選択される少なくとも1種の元素)で表される蛍光体等、緑色系の発光色を有するYAl12:Ce3+(YAG)、YSiO:Ce3+,Tb3+、SrSi・2SrCl:Eu、BaMgAl1627:Eu2+,Mn2+、ZnSiO:Mn、ZnSiO:Mn、LaPO:Tb、SrAl:Eu、SrLa0.2Tb0.8Ga、CaY0.9Pr0.1Ga、ZnGd0.8Ho0.2Ga、SrLa0.6Tb0.4Al、ZnS:Cu,Al、(Zn,Cd)S:Cu,Al、ZnS:Cu,Au,Al、ZnSiO:Mn、ZnSiO:Mn、ZnS:Ag,Cu、(Zn・Cd)S:Cu、ZnS:Cu、GdOS:Tb、LaOS:Tb、YSiO:Ce・Tb、ZnGeO:Mn、GeMgAlO:Tb、SrGaS:Eu2+、ZnS:Cu・Co、MgO・nB:Ge,Tb、LaOBr:Tb,Tm、及びLaS:Tb等を用いることができる。また、白色系の発光色を有するYVO:Dy、黄色系の発光色を有するCaLu0.5Dy0.5Gaを用いることもできる。
【0014】
第1の波長光であるレーザ光の波長が400nm以下の所謂紫外線であった場合、例えば、ZnS:Cu,Al、(Zn,Cd)S:Cu,Al、ZnS:Cu,Au,Al、YSiO:Tb、(Zn,Cd)S:Cu、GdS:Tb、YS:Tb、YAl12:Ce、(Zn,Cd)S:Ag、ZnS:Ag,Cu,Ga,Cl、YAl12:Tb、Y(Al,Ga)12:Tb、ZnSiO:Mn、LaPO:Ce,Tb、YS:Eu、YVO:Eu、ZnS:Mn、Y:Eu、ZnS:Ag、ZnS:Ag,Al、(Sr,Ca,Ba,Mg)10(POCl:Eu、Sr10(POCl:Eu、(Ba,Sr,Eu)(Mg,Mn)Al1017、(Ba,Eu)MgAl1017、ZnO:Zn、YSiO:Ceのいずれか又はこれらの中から選ばれる二以上の蛍光体を組み合わせて用いることができる。
【0015】
有機系蛍光体としては、以下のものを採用することができる。例えば、1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼン(Bis−MSB)、トランス−4,4’−ジフェニルスチルベン(DPS)等のスチルベン系色素、及び7−ヒドロキシ−4−メチルクマリン(クマリン4)等のクマリン系色素、BOQP、PBBO、BOT、POPOP等を用いることができる。これらの蛍光体は青色系の発光色を有する。また、DPOT、ブリリアントサルフォフラビンFF(brilliantsulfoflavine FF)、ベーシックイエローHG(basic yellow HG)、SINLOIHI COLOR FZ−5005(シンロイヒ社製)などを用いることもできる。これらの蛍光体は黄色系〜緑色系の蛍光色を有する。また、黄色系〜赤色系の蛍光体である、エオシン(eosine)、ローダミン6G(rhodamine 6G)、ローダミンB(rhodamine B)、NKP−8303(日本蛍光化学社製)などを用いることもできる。また、TB(EDTA)SSA、EuTTAなどを例えばメチルメタクリレートに溶解、重合固化しポリメチルメタクリレート(PMMA)としたものを用いることもできる。
【0016】
尚、異なる種類の蛍光体を二以上組み合わせて用いることもできる。
第2の蛍光体は第1の波長光を吸収して第3の波長光を放出するばかりでなく、第1の蛍光体から放出された第2の波長光を吸収して第3の波長光を放出するタイプでもよい。
【0017】
導光体中における蛍光体の分散の態様は発光部に求められる発光態様に応じて、適宜選択される。例えば、導光体中に均等に蛍光体を分散することができる。また、導光体中において蛍光体の分散濃度に傾斜をつけることもできる。例えば発光部の近傍で蛍光体の濃度を濃くし、レーザ光の導入面近傍では蛍光体の濃度を薄くすることもできる。
【0018】
(導光体)
導光体は少なくとも第1の波長光及び第2の波長光に対して光透過性を有しておればよい。導光体を2種以上の層で形成することも可能である。その場合、一方の層のみに蛍光体を分散させることができる。
導光体には、蛍光体に加えて拡散材を含有させることもできる。
導光体の材料にはポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の有機材料、ガラス等の無機材料を用いることができる。
導光体は任意の形状に設計することができる。直進性の高いレーザ光を効率よく反射させるためには、後述する発光部を面状として導光体において当該面状発光部と対向する部分を面状の主たる反射面とし、面状発光部と主たる反射面とを実質的に平行に形成することが好ましい。両面に対してレーザ光を斜めに導入すると、レーザ光は両面間で反射されながら導光体内へ分散していくこととなる。
【0019】
(発光部)
導光体において少なくとも一つの面が発光部となる。この発光部において、レーザ光である第1の波長光は反射され、蛍光体から放出された第2の波長光は透過される。
このような波長選択層として、例えば少なくとも隣接する層が異なる材料で形成された誘電体多層膜を用いることができる。当該多層膜を構成する各層の膜厚は次ぎの条件を満足するものとする。
λ/(4ncosθ)
但しλ:第1の波長光の波長、n:誘電体層の屈折率、θ:仰角
ここで、仰角θを一定に保ち、発光部の広域において波長選択性を確保するためには、発光部の面とこれに対向する主反射面とを平行にして、発光部に対するレーザ光の仰角を発光部の全面において一定に保つようにすることが好ましい。
【0020】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明をする。
図2は実施例の光源装置1の構成を示す断面図であり、図3は同平面図である。
図2に示すように、実施例の光源装置1は半導体レーザチップ3が架台5に対して略面一に組みつけられる。架台5は半導体レーザチップ3及びその上に形成される構造体を安定して保持できればよく、半導体レーザチップ3の基板の延長部分を架台として利用することができる。換言すれば、半導体レーザチップ3を形成するときにその基板の一部が架台として利用できるように、レーザ構造体の形成領域が設計される。
半導体レーザチップ3は図示上側面に面発光部を有する。この実施例では380nmの波長光を放出するものを選択したが、レーザ光の波長は特に限定されるものではない。
【0021】
半導体レーザチップ3及び架台5の上に隔離層7が形成される。この隔離層7は半導体レーザチップ3と導光体13とを隔離し、かつ導光体13を傾斜して保持する。この隔離層7はレーザチップ3の発光部位4に対向する部分に導光路としての孔8が形成されている。導光路8は発光部位4から放出されるレーザ光9と同一方向に伸びており、当該レーザ光9を何ら遮蔽しない。
この隔離層7は予め型成形しこれをレーザチップ3及び架台5の上に接着剤等で固定することもできる。
隔離層7の上面は傾斜している。この傾斜面とレーザ光9との仰角をθで示した。
この隔離層7の形成材料は特に限定されるものでないが、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の合成樹脂若しくはガラス等のセラミックスを用いることができる。
【0022】
隔離層7の上面には主たる反射面として全波長帯反射層11が形成される。この全波長帯反射層11は少なくともレーザ光(第1の波長光)9と後述する蛍光体からの光(第2の波長光)を反射すればよい。この実施例では反射膜として蒸着により形成されたAl膜を用いたが、この全波長帯反射層にはAl、Ti、Ag、Au及びこれら金属を含む合金などの金属膜、又はチタン、ジルコニウム、ハフニウム若しくはタンタル等の窒化物膜を用いることができる。より高い反射効率を得るために当該金属膜又は金属窒化物膜と誘電体多層反射膜を組合せて用いることもできる。誘電体多層反射膜のみを用いることもできる。
このような全波長帯反射層11は真空蒸着法、スパッタ法、MBE法等の周知の方法で形成される。
【0023】
この反射層11の上面に導光体13が形成される。この実施例では導光体13として形成されたエポキシ樹脂を用い、そこに蛍光波長が赤、緑、青、黄色を発する蛍光体を均等に分散させた。実施例で用いた蛍光体は380nmの波長を有するレーザ光9を吸収して多波長の光を放出する。即ち、白色系の蛍光を放出する。導光体13の基材は透光性材料であればよく、蛍光体も特に限定されるわけではない。導光体13の製造方法も特に限定されるものではなく、射出成形の他に、トランスファー成形、スピンコート法等を採用することもできる。
この実施例では導光体13は均一な膜厚を有し、その結果その上面は全波長帯反射層11と実質的に平行になる。
【0024】
導光体13の上に発光部を構成する波長選択層15が形成される。この波長選択層15においてレーザ光9は反射され、蛍光体からの光は透過される。このような機能を有する波長選択層として、実施例では誘電体多層膜が採用される。この誘電体多層膜は、少なくとも隣接する層が異なる材料で形成された誘電体多層膜であって、各膜の膜厚は
λ/(4ncosθ) 但しλ:第1の波長光の波長、n:誘電体層の屈折率、θ:前記仰角
を満足する。実施例では酸化チタン層と酸化シリコン層とを繰返し積層したものが使用される(繰返し数20〜40)。
予め準備された多層膜で導光体13の上面を被覆することにより、波長選択層15は形成される。
この波長選択層15は全波長帯反射層11と実質的に平行面となる。
【0025】
波長選択層15及び導光体13の周面(側面)には反射膜17が蒸着により形成される。この反射膜17も既述の反射層11のように全波長帯の光を反射する材料で形成することが好ましい。この反射膜17として白色印刷や白色テープを用いることもできる。反射膜17は少なくとも光の漏洩を防止できれば良い。
この反射膜17の製造方法は特に限定されず、上記の蒸着の他、スパッタ法や塗布、その他周知の方法を採用することができる。
この反射膜17を省略することもできる。
【0026】
このように構成された実施例の光源装置1によれば、半導体レーザチップ3の発光部位4から放出されたレーザ光9は導光路8を通過して導光体13内に入射する。レーザ光9は導光体13の上面に形成された波長選択層15で反射され、全波長帯反射層11で更に反射される。そしてこの両層15、11での反射が繰返されて導光体13内で均等に分散される。このとき、導光体13はレーザ光9に対する反射層13,15,17で被覆されているので、漏洩による光の損失がない。
導光体13には蛍光体が含有されており、この蛍光体はレーザ光9を吸収して白色系の蛍光を放出する。この白色系の光は波長選択層15を透過して外部へ放出される。ここに、レーザ光9は導光体13内へ均等に行き渡り、また蛍光体も導光体13内に均等に分散されているので、波長選択層15からは均一に白色系の光が放出されることとなる。
【0027】
この実施例では、レーザ光9を波長選択層15に対してその仰角がθとなるように下側から入射させたが、これに限定されるものではなく、レーザ光を上側若しくは横側から入射させることもできる。反射されたレーザ光の波長選択層に対する仰角θを維持するため、波長選択層15と主たる反射面の全波長帯反射層11とは平坦かつ平行面であることが好ましい。
【0028】
図4にこの実施例の変形態様を示す。図4において、図3と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。図4に示す光源装置は、図3の光源装置1を広幅にしたものである。
【0029】
図2、3に示す光源装置1を、図5に示すように、線状若しくは面状に連結することもできる。図5の例の場合、基板である架台5へ半導体レーザチップ3を通常の半導体製造プロセスで製造し、更に隔離層7、全波長帯反射層11、導光体13及び波長選択層15を順次積層することによりえられる。
このように光源装置1を連結することにより、広い面積の光源を得ることが出きる。
【0030】
図6には他の実施例の光源装置21を示す。
この光源装置21では、導光体33が全波長帯反射層31と波長選択層35とで挟まれており、導光体33の端面からレーザ光が入射される構成である。
全波長帯反射層31、導光体33(蛍光体含む)及び波長選択層35はそれぞれ図2の全波長帯反射層11、導光体13(蛍光体含む)、波長選択層15と同一の材料で形成されている。半導体レーザチップ23も図2のそれと同一である。全波長帯反射層31と波長選択層35とは平行状態に有り、レーザ光は波長選択層35に対して仰角θで入射される。
架台25はその他の要素を保持するためのものであり、離隔層25は半導体レーザチップ23の発光部位24から放出されるレーザ光の波長選択層35に対する仰角θを維持するものである。
【0031】
このように構成された実施例の光源装置21によれば、半導体レーザチップ23の発光部位24から放出されたレーザ光は導光体33内に直接入射される。レーザ光は導光体33の上面に形成された波長選択層35で反射され、全波長帯反射層31で更に反射される。そしてこの両層35、31での反射が繰返されて導光体33内で均等に分散される。
導光体33には蛍光体が含有されており、この蛍光体はレーザ光を吸収して白色系の蛍光を放出する。この白色系の光は波長選択層35を透過して外部へ放出される。ここに、レーザ光は導光体33内へ均等に行き渡り、また蛍光体も導光体33内に均等に分散されているので、波長選択層35からは均一に白色系の光が放出されることとなる。
【0032】
この発明は、上記発明の実施の形態及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
【0033】
以下、次ぎの事項を開示する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に用いるレーザ発光素子の構成を模式的に示した断面図である。
【図2】図2はこの発明の実施例の光源装置を模式的に示した断面図である。
【図3】図3は同光源装置の平面図である。
【図4】図4は変形態様の光源装置の平面図である。
【図5】図5は同光源装置を連結した状態を示す模式図である。
【図6】図6は他の実施例の光源装置の構成を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1、21 光源装置
3、23 半導体レーザチップ
11、31 全波長帯反射層
13、33 導光体
15、35 波長選択層
17 反射膜

Claims (5)

  1. 半導体レーザチップと、
    該半導体レーザチップから放出された第1の波長光を吸収して第2の波長光を放出する蛍光体を分散させた導光体と、
    該導光体の表面に形成される発光部であって、前記第1の波長光は反射し前記第2の波長光は透過させる波長選択層からなる発光部と、
    を備えてなる光源装置。
  2. 前記導光体において前記第1の波長光の導入部及び前記発光部以外の面に全波長帯反射層を形成した、ことを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記導光体において前記発光部が面状に形成されるとともに該面状発光部に対向する部分は該面状発光部と平行な全波長反射面とされ、前記第1の波長光は前記面状発光部又は前記全波長反射面に対して所定の仰角で入射され、前記面状発光部は少なくとも隣接する層が異なる材料で形成された誘電体多層膜からなり、各膜の膜厚は
    λ/(4ncosθ) 但しλ:第1の波長光の波長、n:誘電体層の屈折率、θ:前記仰角
    を満足する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光源装置。
  4. 前記第1の波長光は紫外光であり、前記第2の波長光は白色系の光である、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光源装置。
  5. 前記半導体レーザチップと前記導光体とが隔離され、両者の間に導光路が設けられている、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光源装置。
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