JP2004053765A - 楽音制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】楽音の特性を制御するパラメータの値に基づいて楽音を制御する楽音制御装置に関し、ユーザがある程度予期することができる範囲の楽音に切り換えることと、操作性を良好することとを両立させる。
【解決手段】記憶手段31と、パラメータの値が設定された値に基づいて楽音を制御する楽音制御手段33と、記憶手段31に記憶されたパラメータの値を楽音制御手段33に設定する設定手段34と、操作位置を示す指標を有し操作位置に応じた値を入力する操作子32と、設定手段34により記憶手段31に記憶されたパラメータの値が楽音制御手段33に設定されている時、操作子32が操作され、その操作位置に応じて入力された値が設定手段34により設定された値に基づいて設定された所定値に達した時点以降、操作子32の操作位置に応じて入力された値を、楽音制御手段33に設定する設定変更手段35とを備える。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、楽音の特性を制御するパラメータの値に基づいて楽音を制御する楽音制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような楽音制御装置の一つとして、パラメータの値を予めパッチデータとして記憶しておくものが知られている。また、パラメータの値に基づく楽音を聞きながらユーザの好みの楽音特性にするため、パッチデータとして記憶してあるパラメータの値を変更することができるようにしたものも知られている。
【0003】
このような、パッチデータの値を変更することができる楽音制御装置の中には、パラメータの値を設定する操作子として、指標が付された回転式やスライド式の操作子が配備されたものがある。パッチデータの値を変更するにあたって、まずユーザは、パッチデータの値を呼び出す。続いて、その呼び出したパッチデータの値に基づく楽音を聞きながら、操作子を操作し始める。ここで、従来の楽音制御装置には、操作子を操作し始めれば、それまで発音されていた、パッチデータの値に基づく楽音が、その操作子の指標が指し示す値に基づく楽音に即座に切り換わるものと、その操作子を操作し始めても、パッチデータの値と操作子の指標が指し示す値とが異なっている場合には、両者の値が一致するまでは、パッチデータの値に基づく楽音が発音され続け、一致した時点以降、指標が指し示す値に基づく楽音が発音され始めるものとがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者のように即座に切り換わるものであると、例えば、パッチデータの値が音量をしぼった値であるのに対し、操作子を操作し始めた時点の指標が指し示す値が音量を全開にする値であると、ユーザがその中間の音量に変更したい場合であっても、今まで小さな音であった楽音が、操作子を操作し始めた途端に大きな音になってしまい、ユーザが予期する範囲を逸脱した楽音に切り換わってしまう。一方、後者のように一致するまで変わらないものであると、パッチデータの値と操作子を操作し始めた時点の指標が指し示す値とが離れていればいるほど、操作子を長く操作しなければ、指標が指し示す値に基づく楽音が発音され始めてくれず、操作性が悪い。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑み、ユーザがある程度予期することができる範囲の楽音に切り換えることと、操作性を良好することとを両立させた楽音制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の楽音制御装置は、楽音の特性を制御するパラメータの値を記憶する記憶手段と、
上記パラメータの値が設定された値に基づいて楽音を制御する楽音制御手段と、
上記記憶手段に記憶されたパラメータの値を上記楽音制御手段に設定する設定手段と、
操作位置を示す指標を有し操作位置に応じた値を入力する操作子と、
上記設定手段により記憶手段に記憶されたパラメータの値が上記楽音制御手段に設定されている時、上記操作子が操作され、その操作位置に応じて入力された値が上記設定手段により設定された値に基づいて設定された所定値に達した時点以降、その操作子の操作位置に応じて入力された値を、上記楽音制御手段に設定する設定変更手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明の楽音制御装置によれば、上記楽音制御手段は、上記操作子の操作位置に応じて入力された値が上記所定値に達するまでは、上記記憶手段に記憶されたパラメータの値に基づいて楽音を制御するものであるため、操作子を操作し始めた途端にユーザが予期する範囲を逸脱した楽音に切り換わってしまうことが防止される。また、上記楽音制御手段は、上記操作子の操作位置に応じて入力された値が上記所定値に達した以降は、その操作子の操作位置に応じて入力された値に基づいて楽音を制御するものであるため、操作子をある程度操作した時点で、その操作子の操作位置に応じて入力された値に基づいた楽音に切り換えることができ、操作性が向上する。
【0008】
また、本発明の楽音制御装置において、上記所定値は、その設定手段により楽音制御手段に設定された値と、上記設定手段により値が設定された時点以降で、その操作子が最初に操作された操作位置に応じた値との差分に対し所定割合の値であることが好ましい。
【0009】
このように、上記所定値を、上記差分に対する所定割合の値とすることで、上記楽音制御手段に設定された値と、上記操作子が最初に操作された操作位置に応じた値との両者が考慮されるため、ユーザが予期することができる範囲の楽音にに切り換えられ、操作性はより向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態である楽音制御装置が内蔵されたギターアンプのハードウェア構成図である。
【0012】
図1に示すギターアンプ1は、エレクトリックギターに接続され、エレクトリックギターから入力された楽音信号を増幅して出力するものであるが、このギターアンプ1には、本発明の一実施形態である、楽音の特性を制御するパラメータの値に基づいて楽音を制御する楽音制御装置が内蔵されており、入力された楽音に効果を付与して出力することができるものである。
【0013】
図1に示す、このようなギターアンプ1は、各種のプログラムを実行するCPU110、CPU110で実行されるプログラムで参照されるデータの格納領域やそのプログラムの作業領域として使用されるRAM120、および各種のプログラムやデータが格納されたROM130を備えている。
【0014】
また、このギターアンプ1は、入力された楽音を、楽音の特性を制御するパラメータの値に基づいて制御するDSP(Digital Signal Processor)140と、楽音の特性を制御するパラメータの値等を一時的に保存するDSP用RAM150も備えている。楽音の特性を制御するパラメータの値には、パッチデータとして予め設定されたものや、ユーザによってその場で設定されたものがあり、このギターアンプ1は、パッチデータとして予め設定されたパラメータ値を記憶しておくパッチメモリ160や、ユーザによるパラメータ値の設定のための複数の操作子が配備された操作パネル170も備えている。
【0015】
さらに、図1に示すギターアンプ1には、エレクトリックギター9から入力されたアナログの楽音信号をディジタル信号に変換してDSP140に出力するA/Dコンバータ180、DSP140によって楽音制御されたディジタルの楽音信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバータ190、D/Aコンバータ190で変換されたアナログ信号を増幅するアンプ200、およびアンプ200で増幅されたアナログ信号を実際の音として空間に放出するスピーカ210も備えている。
【0016】
なお、この図1に示すギターアンプ1を構成するCPU110、RAM120、ROM130、DSP140、パッチメモリ160、および操作パネル170は、バス220により相互に接続されている。
【0017】
続いて、図1に示すギターアンプ1に内蔵された楽音制御装置について詳述する。
【0018】
図2は、図1に示すギターアンプ1に内蔵された楽音制御装置の作用を示す機能ブロック図である。
【0019】
図2に示す楽音制御装置は、パッチモードとマニュアルモードとの2つのモードを有するものであって、記憶手段31、操作子32、楽音制御手段33、設定手段34、および設定変更手段35を備えている。記憶手段31は、パッチデータとして予め設定されたパラメータ値を記憶するものであり、この記憶手段31には、図1に示すパッチメモリ160が相当する。操作子32は、操作位置を示す指標を有するものであって、操作位置に応じたパラメータ値を設定手段34に入力するものである。この操作子32には、図1に示す操作パネル170に配備された操作子が相当する。楽音制御手段33は、パラメータ値に基づいて楽音を制御するものであり、この楽音制御手段33には、図1に示すDSP140が相当する。楽音制御手段33が楽音制御を行うにあたり基づくパラメータ値は、設定手段34もしくは設定変更手段35によって設定される。図2に示す楽音制御装置30がパッチモードに設定されると、パッチモードに設定された時点で、設定手段34は、記憶手段31に記憶されたパラメータ値を楽音制御手段33に設定する。また、この楽音制御装置30がマニュアルモードに設定された状態で操作子32が操作されると、この設定手段34は、その操作子32から操作位置に応じたパラメータ値を受けて、そのパラメータ値を楽音制御手段33に設定する。設定変更手段35は、この楽音制御装置30がパッチモードに設定された状態で操作子32が操作されると、設定手段34から、操作子32の操作位置に応じたパラメータ値と、記憶手段31に記憶されたパラメータ値、すなわちこの設定手段34が楽音制御手段33に設定したパラメータ値とを取得し、操作子32の操作位置に応じたパラメータ値が、楽音制御手段33に設定されたパラメータ値に基づいて設定された所定範囲に入っているか否かを判定する。設定手段34は、所定範囲に入っていれば、楽音制御手段33に、その楽音制御手段33に設定されている値に代えて操作子32の操作位置に応じたパラメータ値を設定する。これらの設定手段34および設定変更手段35には、図1に示すCPU110が相当する。
【0020】
続いて、図3を用いて、図1に示す操作パネルについて詳述する。
【0021】
図3は、図1に示すギターアンプに備えられた操作パネルを示す図である。
【0022】
図3に示す操作パネル170の下段には、楽音の特性を制御するパラメータの値を変化させる8つの操作子が配備されている。図2に示す楽音制御装置30は、出力音の音色、出力音の音量、残響音の音量、ディレイ音の音量、ディレイタイム、高周波数帯域の音量、中周波数帯域の音量、および低周波数帯域の音量という8つのパラメータによって、楽音の特性を制御する。
【0023】
図3に示す操作パネル170の下段の一番左側に配備された回転式操作子は、音色選択操作子1701である。図2に示す楽音制御装置30は、6種類の音色変化フィルタを備えている。これらの音色変化フィルタは、図1に示すDSP140に設けられている。楽音制御装置30は、音色選択操作子1701の指標が、この音色選択操作子1701の周囲に記された1から7までの数字のうちの1の数字に合わせられると、楽音制御装置30は、入力された楽音信号をいずれの音色変化フィルタにもかけずに出力する。その結果、図1に示すスピーカ210からは、入力された楽音がそのままの音色で出力される。一方、音色選択操作子1701の指標が2〜7の数字のいずれかの数字にあわせられると、楽音制御装置30は、入力された楽音信号をいずれかの音色変化フィルタにかけて出力する。その結果、スピーカ210からは、入力された楽音がその楽音の音色とは異なる音色になって出力される。
【0024】
この音色選択操作子1701よりも右側に配備された、指標を有する6つの回転式操作子には、異なるボリュウムのパラメータがそれぞれ割り当てられている。これら6つの回転式操作子が、図2に示す操作子32に相当する。また、これら6つの回転式操作子には、いわゆるボリュウムコントローラ(不図示)が配備されている。このボリュウムコントローラは、これら6つの回転式操作子に電圧を印加し、指標の位置に対応した電圧を検出する。検出された電圧は、不図示のA/Dコンバータによって符号化され、図1に示すCPU110に読みとられる。これらの操作子に割り当てられたパラメータの、ボリュウムのレベル値はいずれも、操作子が図の左側に回転操作されると小さくなり、右側に回転操作されると大きくなる。
【0025】
図3に示す操作パネル170の下段の一番右端に設けられた回転式操作子は、図1に示すギターアンプ1の出力音の音量レベルを変化させるマスタ音量調整操作子1702である。このマスタ音量調整操作子1702は、操作されると、図2に示す設定手段34に、操作位置に応じた出力音の音量レベルの値を入力する。なお、マスタ音量調整操作子1702が、図の左側一杯まで回転操作されるとギターアンプ1からの出力音は消音される。
【0026】
マスタ音量調整操作子1702の左側に設けられた回転式操作子は、入力された楽音に付与する残響音の音量レベルを変化させるリバーブ調整操作子1703である。このリバーブ調整操作子1703は、操作されると、図2に示す設定手段34に、操作位置に応じた残響音の音量レベルの値を入力する。
【0027】
リバーブ調整操作子1703の左側に設けられた回転式操作子は、入力された楽音に付与するディレイ音の音量レベルを変化させるディレイ調整操作子1704である。このディレイ調整操作子1704は、操作されると、図2に示す設定手段34に、操作位置に応じたディレイ音の音量レベルの値を入力する。なお、ディレイ調整操作子1704が、図の左側一杯まで回転操作されるとディレイ音は消音され、ディレイ効果がオフされた状態になる。
【0028】
ディレイ調整操作子1704の左側に設けられた3つの回転式操作子はいずれもイコライザ操作子1705であって、図の右から順に、高周波数帯域の音量レベルを変化させる操作子、中周波数帯域の音量レベルを変化させる操作子、低周波数帯域の音量レベルを変化させる操作子である。これら3つのイコライザ操作子1705は、操作されると、図2に示す設定手段34に、操作位置に応じた各周波数帯域の音量レベルの値を入力する。
【0029】
また、このディレイ調整操作子1704のすぐ上には、プッシュ式のTAP操作子1706が配備されている。このTAP操作子1706は、いわゆるタップ・テンポ・ディレイのディレイタイムの値を生成するものである。すなわち、図2に示す設定手段34には、このTAP操作子1706を押下する間隔の時間がディレイタイムの値として入力される。
【0030】
図3に示す操作パネル170の上段には、左から順に、チューナーモード選択操作子1707、偏差表示部1708、マニュアルモード操作子1709、6つのパッチ番号選択操作子1710、およびパッチ書込操作子1711が配備されている。
【0031】
まず、マニュアルモード切換操作子1709、6つのパッチ番号選択操作子1710、およびパッチ書込操作子1711について説明する。マニュアルモード操作子1709は、押下されるたびに、マニュアルモードとパッチモードとの間でモードを切り換える操作子である。このマニュアルモード操作子1709には、マニュアルモードのときに点灯し、パッチモードのときに消灯するLEDが内蔵されている。
【0032】
ここで、この操作パネル170の下段に配備された8つの操作子1701〜1706によって変化される8つのパラメータ値の組は、図1に示すギターアンプ1の工場出荷段階で予め用意され、パッチデータとして図1に示すパッチメモリ160に記憶される。工場から出荷されたギターアンプ1のパッチメモリ160には、1番から6番までの6つのパッチデータが記憶されている。6つのパッチ番号選択操作子1710には、図1に示すパッチメモリ160、すなわち図2に示す記憶手段31に記憶された1番から6番までのパッチデータが一つずつ割り当てられている。これらのパッチ番号選択操作子1710は、これら6つのパッチデータの中からいずれか1つのパッチデータを選択する操作子である。パッチ番号選択操作子1710が、パッチモードにおいて押下されると、押下された操作子に割り当てられたパッチデータが、図2に示す記憶手段31から設定手段34に入力される。これらのパッチ番号選択操作子1710それぞれには、LEDが内蔵されており、パッチモードにおいて押下されると、そのLEDが点灯する。このLEDの点灯によって、ユーザは現在何番のパッチデータが選択されているかを認識することができる。なお、マニュアルモード操作子1709が操作されることでマニュアルモードからパッチモードに切り換えられると、パッチモードに切り換えられた時点では、前回選択されたパッチデータの番号と同じ番号のパッチ番号選択操作子1710が点灯し、その番号のパッチデータが設定手段34に入力される。パッチ書込操作子1711は、パッチ番号選択操作子1710によって選択したパッチデータの8つのパラメータ値を、操作パネル170の下段に配備された8つの操作子1701〜1706を操作することで変化させた値に書き換える操作子である。このパッチ書込操作子1711を押下した状態で、LEDが点灯しているパッチ番号選択操作子1710を押下することで、LEDが点灯しているパッチ番号選択操作子1710に割り当てられていたパッチデータが書き換えらる。
【0033】
続いて、図3に示すチューナーモード選択操作子1707と偏差表示部1708について説明する。図1に示すギターアンプ1のROM130には、エレクトリックギターの各弦の基準音高データが記憶されており、このギターアンプ1には、入力された楽音の音高と、その音高に応じた基準音高との偏差を検出して表示するチューナモードが用意されている。マニュアルモードまたはパッチモードの状態で、チューナーモード選択操作子1707を押下すると、マニュアルモードまたはパッチモードからチューナーモードに切り換えられる。チューナーモード選択操作子1707にも、LEDが内蔵されており、チューナーモードに入るとこのLEDが点灯する。チューナモードでは、図1に示すDSP140は、楽音が入力されるたびに、その楽音の音高を検出し、検出した入力音高が、いずれの基準音高の所定範囲に入るかをモニタする。DSP140は、このモニタの結果に基づいて、1つの基準音高を選び出し、その選び出した基準音高の弦番号が記されたパッチ番号選択操作子1710に内蔵されたLEDを点灯させる。また、DSP140は、選び出した基準音高と、入力楽音の音高との偏差を検出する。検出された偏差は偏差表示部1708に表示される。例えば、ある程度チューニングされた第6弦を開放で弾いた場合には、6の数字が記されたパッチ番号選択操作子1710が点灯し、第6開放弦の基準音高との偏差が偏差表示部1708に表示される。偏差表示部1708には、3つの丸いLEDが配備されている。3つの丸いLEDのうち、左右のLEDは赤色に点灯するものであり、中央のLEDは緑色に点灯するものである。入力音高が基準音高に一致していれば、3つの丸いLEDのうち中央のLEDのみが点灯する。入力音高が基準音高よりも低ければ、3つの丸いLEDのうち左側のLEDと中央のLEDが点灯し、反対に、入力音高が基準音高よりも高ければ、右側のLEDと中央のLEDが点灯する。また、入力されたエレクトリックギターの音高がまったくでたらめで、いずれの基準音高の所定範囲からも外れている場合、すなわち、入力音高が、第1弦の基準音高の所定範囲の最も低い音高よりもさらに低いか、あるいは第6弦の基準音高の所定範囲の最も高い音高よりもさらに高い場合には、いずれのパッチ番号選択操作子1710のLEDも点灯せず、前者の場合には3つの丸いLEDのうち左側のLEDのみが点灯し、後者の場合には3つの丸いLEDのうち右側のLEDのみが点灯する。このようなチューナモードでは、パッチデータや、操作パネル170の下段に配備された、マスタ音量調整操作子1702を除く7つの操作子の操作位置に関係無く、入力された楽音はチューニングがしやすいような音質で図1に示すスピーカ210から放音される。このチューニングがしやすいような音質とは、例えば何もフィルタを通さずイコライザやリバーブ、ディレイなども一切通さないストレートな音質である。なお、チューナモードでは、マスタ音量調整操作子1702は有効である。
【0034】
次に、図2に示す設定手段34が楽音制御手段33に設定したパラメータ値に基づいて設定される所定範囲について説明する。この所定範囲は、図1に示すCPU110によって設定される。
【0035】
図4は、設定手段が楽音制御手段に設定した出力音量のレベル値と、楽音制御手段にその出力音量のレベル値が設定された時点におけるマスタ音量調整操作子の操作位置に応じた出力音量のレベル値との関係を示す図である。
【0036】
図4に示すグラフは、横軸が図3に示すマスタ音量調整操作子1702の指標の位置を表し、縦軸が出力音量のレベル値を表す。ここでは、マスタ音量調整操作子1702の指標の位置を0から10までの数値で表すとともに、出力音量のレベル値も0から10までの数値で表す。図中の丸印Mは、図2に示す設定手段34が楽音制御手段33に設定した出力音量のレベル値out1を表す。このレベル値out1は、マスタ音量調整操作子1702の指標が‘7’の位置にあるときに設定手段34に入力されるレベル値に相当し、この数値は‘7’である。図中の四角S1は、楽音制御手段33にそのレベル値out1が設定された時点におけるマスタ音量調整操作子1702の指標の位置を表す一例である。この例では、指標の位置を表す値は‘3’であり、この指標の位置に応じたレベル値も‘3’である。
【0037】
図2に示す楽音制御装置30では、パッチモードにおいてマスタ音量調整操作子1702が操作されると、マスタ音量調整操作子1702の指標が、設定手段34により楽音制御手段33に設定されたパラメータ値とマスタ音量調整操作子1702の指標の現在位置に応じたレベル値との差分が、設定手段34により楽音制御手段33に設定されたパラメータ値と設定手段34により楽音制御手段33にパラメータ値が設定された時点におけるマスタ音量調整操作子1702の指標の位置に応じたレベル値との差分に対し50%の割合に達する位置まで操作された時点以降、マスタ音量調整操作子1702の指標の位置に応じたレベル値を、楽音制御手段33に設定する。したがって、図中の四角S1が表す一例では、図2に示す設定手段34が楽音制御手段33に設定したパラメータ値に基づいて設定される所定範囲は、マスタ音量調整操作子1702の指標の位置に応じたレベル値が‘5’以上の範囲(1点鎖線のP1参照)となる。すなわち、パッチモードにおいてマスタ音量調整操作子1702が操作された場合、マスタ音量調整操作子1702の指標の位置に応じたレベル値が、‘5’未満では楽音制御手段33にはレベル値out1が設定されたままであるが、‘5’以上になった時点以降では、楽音制御手段33にはマスタ音量調整操作子1702の指標の位置に応じたレベル値が設定される。
【0038】
図中の四角S2は、楽音制御手段33にレベル値out1が設定された時点におけるマスタ音量調整操作子1702の指標の位置を表す他の一例である。この例では、指標の位置を表す値は‘9’であり、この指標の位置に応じたレベル値も‘9’である。したがって、図中の四角S2が表す一例では、図2に示す設定手段34が楽音制御手段33に設定したパラメータ値に基づいて設定される所定範囲は、マスタ音量調整操作子1702の指標の位置に応じたレベル値が‘8’以下の範囲(1点鎖線のP2参照)となる。すなわち、パッチモードにおいてマスタ音量調整操作子1702が操作された場合、マスタ音量調整操作子1702の指標の位置に応じたレベル値が、‘8’より大きければ楽音制御手段33にはレベル値out1が設定されたままであるが、‘8’以下になった時点以降では、楽音制御手段33にはマスタ音量調整操作子1702の指標の位置に応じたレベル値が設定される。
【0039】
なお、一旦、マスタ音量調整操作子1702の指標の位置に応じたレベル値が所定範囲に入った以降に、マスタ音量調整操作子1702が逆方向に操作されて、指標の位置に応じたレベル値が所定範囲から外れても、楽音制御手段33にはマスタ音量調整操作子1702の指標の位置に応じたレベル値が設定される。
【0040】
ここでの説明では、マスタ音量調整操作子1702を例にあげて説明したが、このマスタ音量調整操作子1702に限らず、ボリュウムが割り当てられた、図2に示す操作子32に相当する6つの回転式操作子(以下、これらの操作子をボリュウム操作子と称する)1702〜1705のいずれにおいても、同じようにして所定範囲が設定される。また、ここでの説明では、50%の割合を用いたが、50%に限られるものではない。さらに、図4に示すマスタ音量調整操作子1702の指標の位置と出力音量のレベル値の関係は、リニアな関係であるが、ノンリニアな関係にしてもよい。
【0041】
また、図2に示す楽音制御装置30には、パッチモードにおいてボリュウム操作子1702〜1705が操作されると、ボリュウム操作子1702〜1705の指標の位置に応じたレベル値が所定範囲に入るよう、図3に示す偏差表示部1708を用いて、ボリュウム操作子1702〜1705の操作方向をガイドするガイド機能が設けられている。
【0042】
図5は、図2に示す楽音制御装置に設けられたガイド機能を説明するための図である。
【0043】
図5には、(a)から(e)までの5つの図が示されている。これらの各図は、図3に示す偏差表示部1708の3つのLEDの点灯の態様を示す図である。各図において、左右に示された丸は赤色に点灯するLEDを示すものであり、中央に示された丸は緑色に点灯するLEDを示すものである。また、白丸は点灯を意味し、黒丸は消灯を意味する。
【0044】
パッチモードにおいて、ボリュウム操作子1702〜1705が操作され、図4に示す四角S1のように、ボリュウム操作子1702〜1705の指標の位置に応じたレベル値が所定範囲の最小値よりも小さいと、(a)に示すように、3つのLEDのうち左側のLEDのみが点灯する。ユーザが、このような左側のLEDのみの点灯を見て、ボリュウム操作子1702〜1705を右側に回転操作し、ボリュウム操作子1702〜1705の指標の位置に応じたレベル値が所定範囲に入ると、所定範囲に入った時点で、(b)に示すように、左側のLEDに加えて中央のLEDも点灯する。このように左側のLEDに加えて中央のLEDも点灯すると、楽音制御手段33にはボリュウム操作子1702〜1705の指標の位置に応じたレベル値が設定されるが、所定範囲に入った時点では、ボリュウム操作子1702〜1705の指標の位置に応じたレベル値は、設定手段34が楽音制御手段33に設定したパラメータ値とは未だ不一致である。ユーザが、ボリュウム操作子1702〜1705をさらに右側に回転操作することで、両者の値が一致すると、(c)に示すように、左側のLEDが消灯し、中央のLEDのみが点灯する。
【0045】
一方、図4に示す四角S2のように、ボリュウム操作子1702〜1705の指標の位置に応じたレベル値が所定範囲の最大値よりも大きいと、(e)に示すように、3つのLEDのうち右側のLEDのみが点灯する。ユーザが、このような右側のLEDのみの点灯を見て、ボリュウム操作子1702〜1705を左側に回転操作し、ボリュウム操作子1702〜1705の指標の位置に応じたレベル値が所定範囲に入ると、所定範囲に入った時点で、(d)に示すように、右側のLEDに加えて中央のLEDも点灯し、ボリュウム操作子1702〜1705をさらに左側に回転操作することで、ボリュウム操作子1702〜1705の指標の位置に応じたレベル値と、設定手段34が楽音制御手段33に設定したパラメータ値とが一致すると、(c)に示すように、右側のLEDが消灯し中央のLEDのみが点灯する。
【0046】
なお、図3に示す偏差表示部1708の3つのLEDの点灯の態様は、図6に示すような態様に限られることなく、例えば、ボリュウム操作子1702〜1705の指標の位置に応じたレベル値が、設定手段34が楽音制御手段33に設定したパラメータ値に近づくにつれて、ボリュウム操作子1702〜1705のレベル値が、楽音制御手段33のパラメータ値よりも小さい場合には、左側のLEDの点滅速度を速くし、大きい場合には、右側のLEDの点滅速度を速くし、両者が一致すると、左右のLEDの点滅を停止させ、中央のLEDのみを点灯させてもよい。また、LEDを1つのみ使用し、楽音制御手段33のパラメータ値とボリュウム操作子1702〜1705のレベル値との差分の大きさを、その1つのLEDの点滅速度で表示してもよい。さらに、図2に示す楽音制御装置に設けられたガイド機能を実現するにあたっては、図3に示す偏差表示部1708が有するLEDの点灯表示に限らず、文字表示や音響によるものであってもよい。、次に、図6を用いて、図1に示すギターアンプ1に備えられたCPU110によるメイン処理について説明する。
【0047】
図6は、図1に示すギターアンプに備えられたCPUで実行されるメイン処理のフローチャートである。
【0048】
図6に示すメイン処理ルーチンは、図1に示すギターアンプ1の電源投入時から電源切断時まで繰り返し実行される。
【0049】
このメイン処理では、まず初期設定が行われる(ステップS1)。図1に示すRAM120には、モードレジスタMODと、各種のフラグが用意されている。図2に示す楽音制御装置30が、マニュアルモードに設定されるとこのモードレジスタMODに‘0’が格納され、パッチモードに設定されるとこのモードレジスタMODに‘1’が格納される。また、図1にギターアンプ1が、チューナモードに設定されるとこのモードレジスタMODに‘2’が格納される。このステップS1では、各フラグをリセットするとともに、モードレジスタMODに‘1’を格納する。したがって、電源投入直後には、この楽音制御装置30はパッチモードに設定される。続いて、図3に示すマニュアルモード操作子1709が操作された否かを判定し(ステップS2)、操作されたならば、モードレジスタMODに‘0’が格納されているか否かを判定する(ステップS3)。ここで、モードレジスタMODに‘0’が格納されていれば、モードレジスタMODに‘1’を格納する(ステップS4)。このステップS4により、楽音制御装置30はマニュアルモードからパッチモードに切り換えられ、ステップS5において、前回選択されたパッチデータの番号と同じ番号のパッチデータを図2に示す記憶手段31から読出し、読出したパッチデータを設定手段34に入力しておき、ステップS6へ進む。
【0050】
一方、ステップS2における判定で、マニュアルモード操作子1709が無操作である旨の判定がなされると、何もせずにステップS6へ進む。また、ステップS3における判定で、モードレジスタMODに‘0’は格納されていない旨の判定がなされると、モードレジスタMODに‘0’を格納して(ステップS7)、ステップS6に進む。このステップS7により、楽音制御装置30はマニュアルモードに切り換えられる。
【0051】
ステップS6では、チューナーモード選択操作子1707が操作された否かを判定し、操作されたならば、モードレジスタMODに‘2’を格納し(ステップS8)、ステップS9に進み、無操作ならば、そのままステップS9に進む。このステップS8により、ギターアンプ1はチューナモードに設定される。
【0052】
ステップS9では、モードレジスタMODに‘0’が格納されているか否かをもう一度判定し、格納されていれば、楽音制御装置30はマニュアルモードに設定されていることになり、マニュアルモードにおける処理を実行する(ステップS10)。マニュアルモードにおける処理の実行が完了すると、ステップS11においてその他の処理を行い、ステップS2に戻る。このステップS11におけるその他の処理では、例えば、マニュアルモード又はパッチモードにおいて、図3に示す音色選択操作子1701やTAP操作子1706が操作されると、それらの操作を受けて、図1に示すDSP140に、音色変化フィルタの変更を指示したりディレイタイムの変更を指示したりする。一方、ステップS9において、モードレジスタMODに‘0’は格納されていない旨の判定がなされると、今度は、モードレジスタMODに‘1’が格納されているか否かを判定する(ステップS12)。モードレジスタMODに‘1’が格納されていれば、楽音制御装置はパッチモードに設定されていることになり、パッチモードにおける処理を実行し(ステップS13)、ステップS11に進み、格納されていなければ、ギターアンプはチューナモードに設定されていることになり、チューナモードにおける処理を実行し(ステップS14)、同じくステップS11に進む。
【0053】
次に、図7を用いて、図6に示すパッチ処理のサブルーチンについて詳述する。
【0054】
図7は、図1に示すギターアンプに備えられたCPUで実行される、図6に示すパッチ処理のサブルーチンのフローチャートである。
【0055】
このパッチ処理のサブルーチンでは、まず、パッチ選択が行われたか否かを判定する(S13_1)。すなわち、図3に示すいずれかのパッチ番号選択操作子1710が押下されたか否かを判定し、押下されていれば、押下されたパッチ番号選択操作子1710に割り当てられたパッチデータをパッチメモリ160から読出し、DSP140に入力する(ステップS13_2)。このステップが図2の設定手段34に対応する。
【0056】
ここで、図2に示す各ボリュウム操作子1702〜1705には、1〜6のID番号が1つずつ付されているとともに、1本ずつオペレーションフラグが設けられている。例えば、ID番号が1番のボリュウム操作子にはOPのオペレーションフラグが設けられており、各オペレーションフラグOP〜OPは、そのオペレーションフラグのボリュウム操作子に付されたID番号によって識別される。このようなオペレーションフラグOP〜OPは、図1に示すRAM120に用意されている。また、図1に示すRAM120には、Rフラグも用意されている。さらに、図1に示すRAM120には、変数iも用意されている。
【0057】
ステップS13_2に続く、ステップS13_3では、総てのオペレーションフラグOP〜OPをリセットし、ステップS13_4に進む。また、ステップS13_1において、いずれのパッチ番号選択操作子1710も無操作である旨の判定がなされると、そのままステップS13_4に進む。
【0058】
ステップS13_4では、いずれかのボリュウム操作子1702〜1705が操作されたか否かを判定し、いずれのボリュウム操作子も無操作であれば、図6に示すメイン処理ルーチンに戻り、いずれかのボリュウム操作子が操作されたならば、操作されたボリュウム操作子に付されたID番号の数字を変数iに代入する(ステップS13_5)。続いて、変数iと同じ数字のID番号が付されたボリュウム操作子のオペレーションフラグOPがリセットされているか否かを判定し(ステップS13_6)、リセットされていれば、そのオペレーションフラグOPをセットするとともにRフラグはリセットして(ステップS13_7)、ステップS13_8に進む。一方、オペレーションフラグOPがリセットされていなければ、そのままステップS13_8に進む。
【0059】
ステップS13_8では、Rフラグがセットされているか否かを判定し、セットされていれば、操作されたボリュウム操作子の指標の位置に応じたレベル値をDSP140に設定し(ステップS13_9,このステップが図2の設定変更手段35に対応する)、ステップS13_10に進む。反対に、Rフラグがセットされていなければ、そのままステップS13_10に進む。
【0060】
ステップS13_10では、今度は、図4を用いて説明した所定範囲に、操作されたボリュウム操作子の指標の位置に応じたレベル値が入っているか否かを判定し、入っていれば、Rフラグをセットする(ステップS13_11)。続いて、操作されたボリュウム操作子の指標の位置に応じたレベル値が、ステップS13_2において設定手段34に入力したパッチデータのうちの、操作されたボリュウム操作子に割り当てられたパラメータの値と一致しているか否かを判定し(ステップS13_12)、一致していれば、図3に示す偏差表示器1708のLEDを、図5の(c)に示すような、中央のLEDのみを点灯させる態様で点灯させて(スッテップS13_13)、図6に示すメイン処理ルーチンに戻り、不一致であれば、図3に示す偏差表示器1708のLEDを、図5の(b)又は(d)に示すような、中央のLEDと左右いずれかのLEDを点灯させる態様で点灯させて(スッテップS13_14)、図6に示すメイン処理ルーチンに戻る。ここで、図1に示すCPU110は、スッテップS13_13およびスッテップS13_14において、図3に示す偏差表示器1708のLEDの点灯制御を行うとともに、DSP140に対して、ボリュウム操作子の指標の位置に応じたレベル値に基づいて楽音制御を行うことを指示する。
【0061】
また、ステップS13_10において、所定範囲から外れている旨の判定がなされると、図3に示す偏差表示器1708のLEDを、図5の(a)又は(e)に示すような、左右いずれかのLEDのみを点灯させる態様で点灯させて(スッテップS13_15)、図6に示すメイン処理ルーチンに戻る。このスッテップS13_15では、CPU110は、DSP140に対して、ボリュウム操作子の指標の位置に応じたレベル値に基づく楽音制御を行うことを指示することなく、偏差表示器1708のLEDの点灯制御を行うだけである。
【0062】
したがって、楽音制御手段33は、ボリュウム操作子1702〜1705の操作位置に応じた値が、図4を用いて説明した所定範囲のうちの最大値又は最小値に達するまでは、記憶手段31に記憶されたパラメータの値に基づいて楽音を制御するため、ボリュウム操作子1702〜1705を操作し始めた途端にユーザが予期する範囲を逸脱した楽音に切り換わってしまうことが防止される。また、楽音制御手段33は、ボリュウム操作子1702〜1705の操作位置に応じた値が図4を用いて説明した所定範囲のうちの最大値又は最小値に達した以降は、ボリュウム操作子1702〜1705の操作位置に応じた値に基づいて楽音を制御するため、ボリュウム操作子1702〜1705をある程度操作した時点で、その操作子の操作位置に応じた値に基づいた楽音に切り換えることができ、操作性が向上する。また、図4を用いて説明した所定範囲とすることで、ボリュウム操作子1702〜1705の操作位置に応じた値が反映され始める所定値が、図2に示す楽音制御手段33に設定されたパッチデータの値と、ボリュウム操作子1702〜1705が最初に操作された操作位置に応じた値との両者を考慮して設定されたものとなる。
【0063】
続いて、図4を用いて説明した所定範囲の他の例について説明する。この所定範囲も、図4を用いて説明した所定範囲と同じく、図1に示すCPU110によって設定される。
【0064】
図8は、図4と同じく図2に示すマスタ音量調整操作子を例にあげ、図4に示すグラフと同じグラフを用いて、所定範囲の他の例を説明する図である。
【0065】
図8には、(a)と(b)の2つのグラフが示されているが、これらのグラフはいずれも、図4に示すグラフと同じグラフであり、これらのグラフの説明はここでは省略する。
【0066】
(a)および(b)の2つのグラフのいずれにも示された丸印Mは、図4のグラフに示された丸印Mと同じく、図2に示す設定手段34が楽音制御手段33に設定した出力音量のレベル値out1を表すものであって、レベル値も指標の位置を表す値もともに‘7’である。また、(a)と(b)のグラフには、楽音制御手段33にそのレベル値out1が設定された時点におけるマスタ音量調整操作子1702の指標の位置を表す例が2つずつ示されており、(a)のグラフに示された、一方の例である四角S3はレベル値も指標の位置を表す値もともに‘2’をわずかに超えた値であり、もう一方の例である四角S4はレベル値も指標の位置を表す値もともに‘8.5’である。また、(b)のグラフに示された、一方の例である四角S5はレベル値も指標の位置を表す値もともに‘6.5’であり、もう一方の例である四角S6はレベル値も指標の位置を表す値もともに‘7.5’である。
【0067】
この所定範囲の他の例は、図2に示す設定手段34が楽音制御手段33に設定した出力音量のレベル値out1の±10%を所定範囲とした例である。すなわち、(a)および(b)のグラフに示す1点鎖線P3と1点鎖線P4で挟まれたレベル値の範囲が所定範囲となる。(a)のグラフに四角S3と四角S4で示した2つの例では、マスタ音量調整操作子1702の指標の位置に応じたレベル値は、1点鎖線P3,P4で挟まれた所定範囲から外れているが、(b)のグラフに四角S5と四角S6で示した2つの例では、マスタ音量調整操作子1702の指標の位置に応じたレベル値はこの所定範囲内に入っている。したがって、図2に示す設定変更手段35は、設定手段34により楽音制御手段33に設定された値out1に代えて、(b)のグラフにおいて四角S5で示した例ではレベル値out3を設定し、四角RV6で示した例ではレベル値out4を設定する。
【0068】
なお、本実施形態の楽音制御装置は、効果付与装置として単体で用いてもよく、あるいは、ギターアンプ以外の楽音発生装置に内蔵してもよい。
【0069】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の楽音制御装置によれば、ユーザがある程度予期することができる範囲の楽音に切り換えることと、操作性を良好することとを両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である楽音制御装置が内蔵されたギターアンプのハードウェア構成図である。
【図2】図1に示すギターアンプ1に内蔵された楽音制御装置の作用を示す機能ブロック図である。
【図3】図1に示すギターアンプに備えられた操作パネルを示す図である。
【図4】設定手段が楽音制御手段に設定した出力音量のレベル値と、楽音制御手段にその出力音量のレベル値が設定された時点におけるマスタ音量調整操作子の操作位置に応じた出力音量のレベル値との関係を示す図である。
【図5】図2に示す楽音制御装置に設けられたガイド機能を説明するための図である。
【図6】図1に示すギターアンプに備えられたCPUで実行されるメイン処理のフローチャートである。
【図7】図1に示すギターアンプに備えられたCPUで実行される、図6に示すパッチ処理のサブルーチンのフローチャートである。
【図8】図4と同じく図2に示すマスタ音量調整操作子を例にあげ、図4に示すグラフと同じグラフを用いて、所定範囲の他の例を説明する図である。
【符号の説明】
1   ギターアンプ
110  CPU
120  RAM
130  ROM
140  DSP
150  DSP用RAM
160  パッチメモリ
170  操作パネル
1701  音色選択操作子
1702  マスタ音量調整操作子
1703  リバーブ調整操作子
1704  ディレイ調整操作子
1705  イコライザ操作子
1706  TAP操作子
1707  チューナーモード選択操作子
1708  偏差表示部
1709  マニュアルモード操作子
1710  パッチ番号選択操作子
1711  パッチ書込操作子
180  A/Dコンバータ
190  D/Aコンバータ
200  アンプ
210  スピーカ
220  バス
30  楽音制御装置
31  記憶手段
32  操作子
33  楽音制御手段
34  設定手段
35  設定変更手段

Claims (2)

  1. 楽音の特性を制御するパラメータの値を記憶する記憶手段と、
    前記パラメータの値が設定された値に基づいて楽音を制御する楽音制御手段と、
    前記記憶手段に記憶されたパラメータの値を前記楽音制御手段に設定する設定手段と、
    操作位置を示す指標を有し操作位置に応じた値を入力する操作子と、
    前記設定手段により記憶手段に記憶されたパラメータの値が前記楽音制御手段に設定されている時、前記操作子が操作され、その操作位置に応じて入力された値が前記設定手段により設定された値に基づいて設定された所定値に達した時点以降、該操作子の操作位置に応じて入力された値を、前記楽音制御手段に設定する設定変更手段とを備えたことを特徴とする楽音制御装置。
  2. 前記所定値は、該設定手段により楽音制御手段に設定された値と、前記設定手段により値が設定された時点以降で、該操作子が最初に操作された操作位置に応じた値との差分に対し所定割合の値であることを特徴とする請求項1記載の楽音制御装置。
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