JP2004052837A - 非常時切換装置付き変速装置 - Google Patents

非常時切換装置付き変速装置 Download PDF

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Abstract

【課題】取付スペース及び部品点数を削減し、またシフト用電動モータが故障しても比較的容易にパワーシフト手段の入力ロッドを駆動可能とする。
【解決手段】フォークシャフトを軸方向に摺動させるシフトレバーがシフト用電動モータ19により駆動され、このモータによるシフトレバーの駆動力がパワーシフト手段20により支援される。常用チェンジレバーの操作位置を検出する操作検出スイッチの検出出力に基づいてコントローラが上記モータを制御する。上記モータの出力軸19aと平行な連結軸26が非常時駆動手段34により軸方向に駆動可能に構成され、出力軸に連結されたボールねじ24又は非常時駆動手段のいずれかに連結軸を係合させるように連結切換手段38が切換える。入力ロッドが反転レバー27を介して連結軸に連結され、非常時駆動手段に非常用チェンジレバーが接続される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シフトレバーを駆動する電動モータが故障したときに用いられる非常時切換装置を有する変速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、セレクトレバーにより複数のフォークシャフトに選択的に係合されたシフトレバーがフォークシャフトをその軸方向に摺動し、セレクトレバーに接続されたセレクト用減速機にセレクト用クラッチを介してセレクト用電動モータが切離し可能に接続され、非常時セレクト用クラッチを介して非常時セレクト用モータが接続可能に切離された非常コントロール機構付き変速装置を特許出願した(特開2002−39372号)。この変速装置では、シフトレバーに接続されたシフト用減速機にシフト用クラッチを介してシフト用電動モータが切離し可能に接続され、非常時シフト用クラッチを介して非常時シフト用モータが接続可能に切離される。また操作検出スイッチ、セレクト用クラッチセンサ及びシフト用クラッチセンサの各検出出力がコントローラの制御入力にそれぞれ接続され、コントローラの制御出力がセレクト用電動モータ、非常時セレクト用電動モータ、シフト用電動モータ及び非常時シフト用電動モータにそれぞれ接続される。
【0003】
このように構成された非常コントロール機構付き変速装置では、セレクト用電動モータ又はシフト用電動モータのいずれか一方又は双方が故障すると、運転者はセレクト用切換手段又はシフト用切換手段のいずれか一方又は双方を切換えて、セレクト用減速機の非常時セレクト用モータへの接続、又はシフト用減速機の非常時シフト用モータへの接続のいずれか一方又は双方を行う。その後、運転者がチェンジレバーを操作すると、コントローラは操作検出スイッチ、セレクト用クラッチセンサ及びシフト用クラッチセンサの各検出出力に基づいてセレクト用電動モータ又は非常時セレクト用モータと、シフト用電動モータ又は非常時シフト用モータを制御する。この結果、セレクト用電動モータ又はシフト用電動モータのいずれか一方又は双方が故障しても、通常と同様に変速できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の特開2002−39372号公報に示された非常コントロール機構付き変速装置では、セレクト用電動モータ、シフト用電動モータ、セレクト用減速機及びシフト用減速機に加えて、非常時シフト用電動モータ、非常時セレクト用電動モータ、非常時セレクト用クラッチ、非常時シフト用クラッチ等を必要とするため、部品点数が増大するとともに、取付スペースを比較的大きく確保しなければならない不具合があった。
本発明の目的は、取付スペース及び部品点数を削減でき、またシフト用電動モータが故障しても比較的容易にパワーシフト手段の入力ロッドを駆動できる、非常時切換装置付き変速装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図1、図5及び図6に示すように、変速ギヤの複数のフォークシャフト12〜15のいずれかに選択的に係合可能であってこの係合したフォークシャフト12〜15をその軸方向に摺動可能なシフトレバー16と、シフトレバー16を駆動するシフト用電動モータ19と、シフト用電動モータ19によるシフトレバー16の駆動力を圧縮エアを用いて支援するパワーシフト手段20と、運転席に設けられ運転者が操作する常用チェンジレバー53と、常用チェンジレバー53の操作位置を検出する操作検出スイッチ54と、操作検出スイッチ54の検出出力に基づいてシフト用電動モータ19を制御するコントローラ63とを備えた変速装置の改良である。
その特徴ある構成は、シフト用電動モータ19の出力軸19aと平行に設けられかつ軸方向に摺動可能な連結軸26と、シフト用電動モータ19の出力軸19aに連結されたボールねじ24と、連結軸26をその軸方向に駆動可能な非常時駆動手段34と、連結軸26をボールねじ24又は非常時駆動手段34のいずれか一方に係合させるように切換える連結切換手段38と、パワーシフト手段20の入力ロッド20bを連結軸26に連結する反転レバー27と、非常時駆動手段34に接続され運転者が操作する非常用チェンジレバーとを更に備えたところにある。
【0006】
この請求項1に記載された非常時切換装置付き変速装置では、シフト用電動モータ19が正常に動作しているとき、連結切換手段38により連結軸26がボールねじ24に連結され、この状態で常用チェンジレバー53を操作すると、シフト用電動モータ19の出力軸19aの回転運動がボールねじ24、連結軸26及び反転レバー27を介して入力ロッド20bの直線運動に変換される。この入力ロッド20bの直線運動はパワーシフト手段20により支援されて、シフトレバー16の回転運動に変換された後に、フォークシャフト12〜15の軸方向への直線運動に変換される。
【0007】
一方、シフト用電動モータ19が故障したとき、連結切換手段38により連結軸26が非常時駆動手段34に連結され、この状態で非常用チェンジレバーを操作すると、この非常用チェンジレバーの操作力が連結軸26及び反転レバー27を介してパワーシフト手段20の入力ロッド20bに作用し、入力ロッド20bの直線運動に変換される。この入力ロッド20bの直線運動はパワーシフト手段20により支援されて、シフトレバー16の回転運動に変換された後に、フォークシャフト12〜15の軸方向への直線運動に変換される。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1、図5及び図6に示すように、車両の変速装置11は変速ギヤの複数のフォークシャフト12〜15のいずれかに選択的に係合可能なシフトレバー16と、このシフトレバー16を複数のフォークシャフト12〜15のいずれかに選択的に係合させるセレクトレバー17と、セレクトレバー17を駆動するセレクト用電動モータ18と、シフトレバー16を駆動するシフト用電動モータ19と、シフト用電動モータ19によるシフトレバー16の駆動力を圧縮エアを用いて支援するパワーシフト手段20とを備える。
【0009】
複数のフォークシャフト12〜15はこの実施の形態では4本であり、これらのフォークシャフト12〜15は所定の間隔をあけて互いに平行にかつ軸方向に摺動可能に設けられる(図6及び図7)。これらのフォークシャフト12〜15にはスリーブ(図示せず)に係合するシフタフォーク21(図7)がそれぞれ固着され、シフタフォーク21は上記フォークシャフト12〜15及び変速ギヤ(図示せず)とともにギヤケース22(図5及び図7)に収容される。フォークシャフト12〜15の上方には平面視で上記フォークシャフト12〜15に直交するように保持軸23が設けられ、シフトレバー16はこの保持軸23にスプライン嵌合される(図6及び図7)。保持軸23はその軸線を中心に回動可能にギヤケース22に挿入され、シフトレバー16は保持軸23の軸線に沿って摺動可能にかつ保持軸23に対して回動不能にギヤケース22に収容される。
【0010】
シフトレバー16は上記保持軸23にスプライン嵌合されたボス部16aと、このボス部16aの下端に突設されたシフト用突起16bとを有する(図6及び図7)。4本のフォークシャフト12〜15には上記シフト用突起16bを挟持可能な一対の挟持片12a〜15aがそれぞれ保持軸23の長手方向に並んで突設され、シフト用突起16bがこれらの挟持片12a〜15aに選択的に挟持されることによりシフトレバー16がフォークシャフト12〜15に選択的に係合可能に構成される。またシフトレバー16のボス部16a外周面には円周方向に延びる凹溝16cが形成される。なお、フォークシャフトは4本ではなく、2本、3本又は5本以上でもよい。
【0011】
パワーシフト手段20はギヤケース22の側面(外面)に取付けられ(図5)、シフト用電動モータ19(図1)はパワーシフト手段20の下方に位置するようにハウジング32を介してギヤケース22の側面に取付けられる。パワーシフト手段20は、ケース20aに収容されかつシフト用電動モータ19にボールねじ24、連結軸26及び反転レバー27を介して接続された入力ロッド20bと、ケース20aに収容されかつ入力ロッド20bの軸方向への移動に追従して圧縮エアを給排するバルブ部(図示せず)と、ケース20aに収容されかつ圧縮エアを受けて大きな力を発生するパワーシリンダ部(図示せず)と、ケース20aに挿入されかつパワーシリンダ部で発生した大きな力をストライカ28に伝達する出力ロッド20cとを有する。ストライカ28は略L字状のシフト用ブラケット29を介して保持軸23に連結され、出力ロッド20cは入力ロッド20bに対して軸方向に所定の距離だけ相対移動可能に構成される。なお、図5の符号31は上記パワーシフト手段20に接続されたエアタンクであり、このエアタンク31には上記パワーシフト手段20に供給される圧縮エアが貯留される。
【0012】
図1に詳しく示すように、連結軸26はシフト用電動モータ19の出力軸19aとパワーシフト手段20の入力ロッド20bとの間に位置するとともに上記出力軸19aに平行に設けられ、その軸方向に摺動可能にかつその円周方向に回動可能にハウジング32に挿入される。またシフト用電動モータ19の出力軸19aにはボールねじ24が連結される。ボールねじ24はハウジング32に収容され、シフト用電動モータ19はその出力軸19aをハウジング32に挿入するようにこのハウジング32の端面に取付けられる。ボールねじ24は、シフト用電動モータ19の出力軸19aに連結されかつハウジング32に回転可能に挿入されたねじ棒24aと、ねじ棒24aに嵌入されかつハウジング32に摺動可能に挿入されたナット24bと、ねじ棒24aとナット24bとの間に介装された鋼製の複数の球体24cとを有する。
【0013】
上記連結軸26は、通常時連結手段33を介してボールねじ24のナット24bに連結可能に構成されるとともに、非常時駆動手段34を介して非常用チェンジレバー(図示せず)に連結可能に構成される(図1〜図3)。通常時連結手段33は、ナット24bに嵌着された第1保持具33aと、連結軸26に向って突出可能に第1保持具33aに収容された第1ピン33bと、この第1ピン33bを突出する方向に付勢する第1ばね33cを有する。また非常時駆動手段34は、ハウジング32の中央上面に回動可能に挿入された駆動ピン34aと、基端が駆動ピン34aの上端に嵌着されたアウタレバー34bと、基端が駆動ピン34aの下端に嵌着されたインナレバー34cと、インナレバー34cの先端下面に取付けられた第2保持具34dと、連結軸26に向って突出可能に第2保持具34dに収容された第2ピン34eと、この第2ピン34eを突出する方向に付勢する第2ばね34fとを有する。第1保持具33aはハウジング32内に架設された一対の第1ガイド軸41,41に摺動可能に嵌入され、これにより第1保持具33aの回転が阻止される(図2及び図3)。また第2保持具34dはハウジング32内に架設された一対の第2ガイド軸42,42に摺動可能に係合し、これにより第2保持具34dの回転が阻止される。更に連結軸26の略中央には、第1及び第2ピン33b,34eの先端を挿入可能な横断面略半月状の凹溝26aが形成される。なお、第1及び第2ばね33c,34fは、この実施の形態では圧縮コイルばねである。
【0014】
連結軸26は連結切換手段38によりボールねじ24のナット24b又は非常時駆動手段34のいずれか一方に切換可能に構成される(図1及び図4)。この連結切換手段38は、円周方向に回動可能にかつ軸方向に摺動不能にハウジング32に挿入され更に連結軸26に嵌入されたスリーブ38aと、連結軸26に長手方向に延びて形成された長溝38bと、上端がスリーブ38aに固着され下端が長溝38bに摺動可能に挿入された連結ピン38cと、基端がスリーブ38aの一端に嵌着されかつスリーブ38aを連結軸26とともに円周方向に回動可能な連結切換レバー38dとを有する。連結切換レバー38dは通常変速位置と非常変速位置との間を回動可能に構成される。連結切換レバー38dが通常変速位置にあるときには、連結軸26が通常時連結手段33を介してボールねじ24のナット24bに連結され、連結切換レバー38dが非常変速位置にあるときには、連結軸26が非常時駆動手段34を介して非常用チェンジレバーに連結されるように構成される。
【0015】
反転レバー27はその中央が支軸43を介してギヤケース22の側面に枢着される(図1)。反転レバー27の下端は第1ステー51及び略L状の第1ブラケット61を介して連結軸26に連結され、反転レバー27の上端は第2ステー52及び略L字状の第2ブラケット62を介して入力ロッド20bに連結される。また非常時駆動手段34のアウタレバー34bの先端には、運転者が操作する非常用チェンジレバーがシフトケーブル44を介して接続され、この非常用チェンジレバーは運転席に着脱可能に設けられる。更に連結切換レバー38dの先端には、運転者が操作する連結切換ハンドル(図示せず)が切換ケーブル(図示せず)を介して接続され、この連結切換ハンドルは運転席に着脱可能に設けられる。上記非常用チェンジレバー及び連結切換ハンドルは、シフト用電動モータ19が正常に動作するときには所定の場所に収納され、シフト用電動モータ19が故障したときに運転席の所定の場所にそれぞれ取付けられて、上記シフトケーブル44及び切換ケーブルにそれぞれ接続されるように構成される。なお、図1の符号39は連結軸26の第1ブラケットに対する回動を許容するスラスト軸受である。
【0016】
一方、セレクトレバー17はギヤケース22に収容され、その基端はセレクト用ピン45を介してギヤケース22に枢着される(図6及び図7)。セレクト用ピン45はギヤケース22に対して回動可能に取付けられ、セレクトレバー17の基端はセレクト用ピン45に嵌着される。またセレクトレバー17の先端にはシフトレバー16の凹溝16cに遊挿される球状のセレクト用突起17aが突設され、セレクト用ピン45の上端にはセレクト用リンク47の一端が嵌着される。セレクト用電動モータ18は、上記ハウジング32(図1)と同一形状のセレクト用ハウジング46(図5)の一端面に取付けられる。このセレクト用ハウジング46には、上記ボールねじ24(図1)と同一のセレクト用ボールねじ(図示せず)と、上記通常時連結手段33(図1)と同一のセレクト用通常時連結手段(図示せず)とが収容され、セレクト用ハウジング46の他端面からは上記連結軸26(図1)と同一のセレクト用連結軸46aが突出する(図5)。
【0017】
セレクト用電動モータ18の出力軸(図示せず)は上記セレクト用ボールねじのねじ棒(図示せず)に連結され、セレクト用連結軸46aはセレクト用ブラケット48及びセレクト用ロッド49を介してセレクト用リンク47の他端に枢着される(図5及び図6)。またセレクト用ハウジング46の外側面には、上記非常時駆動手段34(図1)と同一のセレクト用非常時駆動手段50(図5)が設けられる。このセレクト用非常時駆動手段50のセレクトケーブル50aは運転者が操作する非常用チェンジレバーに接続される。更にセレクト用ハウジング46には、セレクト用連結軸46aをセレクト用ボールねじ又はセレクト用非常時駆動手段50のいずれか一方に係合させるように切換えるセレクト用連結切換手段(図示せず)が設けられる。
【0018】
なお、上記セレクト用電動モータ18及びシフト用電動モータ19は回転速度、回転角度及びトルクの制御が容易なサーボモータを用いることが好ましい。
また、この実施の形態では、セレクト用電動モータの回転速度をボールねじにより減速したが、ウォームギヤを用いて減速したり、ピニオン及びラックを組合わせた歯車機構を用いて減速したり、或いは直線運動を回転運動に変換する機構とを組合せて減速してもよい。
【0019】
一方、運転席には運転者が操作する常用チェンジレバー53が設けられ、この常用チェンジレバー53近傍にはこのレバーの操作位置を検出する操作検出スイッチ54が設けられる(図5)。また車両には車速を検出する車速センサ56と、アクセルペダルの踏込み量(アクセル開度)を検出するアクセルセンサ57と、エンジンの回転速度を検出するエンジン回転センサ58とが設けられる。更にギヤケース22には変速位置を検出する変速位置センサ59が設けられる。操作検出スイッチ54、車速センサ56、アクセルセンサ57、エンジン回転センサ58及び変速位置センサ59の各検出出力はコントローラ63の制御入力に接続され、コントローラ63の制御出力はセレクト用電動モータ18及びシフト用電動モータ19にそれぞれ接続される。
【0020】
このように構成された変速装置11の動作を説明する。
シフト用電動モータ19が正常に動作している状態で変速するとき、即ち通常変速時には、連結切換手段38の連結切換レバー38dが通常変速位置に位置しているため、通常時連結手段33の第1ピン33bの先端が連結軸26の凹溝26aに挿入され、非常時駆動手段34の第2ピン34eが連結軸26の凹溝26aから離脱した状態に保たれる(図2)。これにより連結軸26は上記第1ピン33b及び第1保持具33aを介してボールねじ24のナット24bに連結される。この状態で運転者が常用チェンジレバー53を操作すると、操作検出スイッチ54がこのレバー53の操作位置を検出するので、コントローラ63は操作検出スイッチ54、車速センサ56、アクセルセンサ57、エンジン回転センサ58及び変速位置センサ59の各検出出力に基づいて、先ずセレクト用電動モータ18を作動させる。セレクト用電動モータ18が作動すると、このモータ18の回転力はセレクト用ボールねじ、セレクト用連結切換手段、セレクト用連結軸46a、セレクト用ブラケット48、セレクト用ロッド49、セレクト用リンク47及びセレクト用ピン45を介してセレクトレバー17に伝達され、セレクトレバー17はシフトレバー16を保持軸23に沿って摺動させ、所定のフォークシャフト、例えばフォークシャフト14の一対の挟持片14aに係合させる。
【0021】
次いでコントローラ63はシフト用電動モータ19を作動させる。シフト用電動モータ19が作動すると、シフト用電動モータ19の回転運動はボールねじ24及び通常時連結手段33を介して連結軸26の直線運動に変換され、反転レバー27により連結軸26とは反対向きのパワーシフト手段20の入力ロッド20bの直線運動に変換される。ここで、連結軸26は非常時駆動手段34と連結されていないため、具体的には非常時駆動手段34の第2ピン34eが連結軸26の凹溝26aから離脱しているため、連結軸26が直線運動してもシフトケーブル44が引きずられず、上記シフトケーブル44の摺動抵抗によるシフト用電動モータ19の負荷が増大することはない。次にこの入力ロッド20bの直線運動はパワーシフト手段20の支援を受けて、大きな力を発揮する出力ロッド20cの直線運動に変換される。更にこの出力ロッド20cの直線運動は、ストライカ28、シフト用ブラケット29及び保持軸23を介してシフトレバー16の所定の方向への回転に変換される。この結果、シフト用突起16bの係合したフォークシャフト14がその軸方向に摺動するので、変速ギヤがシフトされる。上記シフト用電動モータ19は、その回転速度、回転角度及びトルクを容易に制御できるので、シフトレバー16のシフトスピード、シフト位置及びシフト力を微妙にコントロールできる。この結果、変速ギヤの破損を防止できる。
【0022】
一方、シフト用電動モータ19が故障した状態で変速するとき、即ち非常変速時には、運転者は連結切換ハンドルを運転席の所定の場所に取付けて、連結切換レバー38dが非常変速位置に回転するように上記連結切換ハンドルを操作した後に、非常用チェンジレバーを運転席の所定の場所に取付けて、この非常用チェンジレバーを操作する。これにより通常時連結手段33の第1ピン33bが連結軸26の凹溝26aから離脱し、非常時駆動手段34の第2ピン34eの先端が連結軸26の凹溝26aに挿入されるので(図3)、連結軸26は非常時連結手段34の第2ピン34e、第2保持具34d、インナレバー34c及び駆動ピン34aを介してアウタレバー34bに連結される。この状態で運転者が更に非常用チェンジレバーを操作すると、この操作力はシフトケーブル44、非常時駆動手段34、連結軸26、第1ステー51、反転レバー27及び第2ステー52を介して入力ロッド20bに作用し、入力ロッド20bは直線運動する。この入力ロッド20bの直線運動はパワーシフト手段20の支援を受けて、大きな力を発揮する出力ロッド20cの直線運動に変換される。
【0023】
ここで、連結軸26が通常時連結手段33に連結されていないため、具体的には通常時連結手段33の第1ピン33bが連結軸26の凹溝26aから離脱しているため、連結軸26が直線運動しても、ボールねじ24がナット24b側から駆動されず、またシフト用電動モータ19が出力軸19a側から駆動されない。このため非常用チェンジレバーの操作力は比較的小さくて済む。上記出力ロッド20cの直線運動は、ストライカ28、シフト用ブラケット29及び保持軸23を介してシフトレバー16の所定の方向への回転に変換されるので、シフト用突起16bの係合したフォークシャフト14はその軸方向に摺動して、変速ギヤがシフトされる。このように、シフト用電動モータ19が故障しても、連結軸26を通常時連結手段33から切り離しかつ非常時駆動手段34に連結した後に、非常用チェンジレバーを操作することにより、比較的容易にパワーシフト手段20の入力ロッド20bを駆動できるので、変速装置11をパワーシフト手段20の支援を受けて手動で変速できる。
【0024】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、シフト用電動モータの出力軸と平行に連結軸を設け、連結軸を非常時駆動手段により軸方向に駆動可能に構成し、出力軸に連結されたボールねじ又は非常時駆動手段に連結軸を係合させるように連結切換手段が切換え、入力ロッドを連結軸に反転レバーを介して連結し、更に非常時駆動手段に非常用チェンジレバーを接続したので、シフト用電動モータが故障したときに、連結切換手段により連結軸を非常時駆動手段に連結し、この状態で非常用チェンジレバーを操作すると、このレバーの操作力が連結軸及び反転レバーを介してパワーシフト手段の入力ロッドに作用し、入力ロッドの直線運動に変換される。この入力ロッドの直線運動はパワーシフト手段により支援されて、シフトレバーの回転運動に変換された後に、フォークシャフトの軸方向への直線運動に変換される。この結果、シフト用電動モータが故障しても、比較的容易にパワーシフト手段の入力ロッドを駆動できるので、変速装置をパワーシフト手段の支援を受けて手動で変速できる。
【0025】
また非常時シフト用電動モータや非常時シフト用クラッチ等を必要とするため、部品点数が増大するとともに、取付スペースを大きく確保しなければならない従来の変速装置と比較して、本発明では、比較的小さいスペースに取付可能な切換手段や反転レバーの追加で済むので、部品点数を低減できるとともに、取付スペースを削減できる。この結果、本発明の変速装置は上記従来の変速装置と比較して製造コストを大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の非常時切換装置付き変速装置のパワーシフト手段及びボールねじを含む要部断面図。
【図2】連結軸がボールねじに連結された状態を示す図1のA−A線断面図。
【図3】連結軸が非常時駆動手段に連結された状態を示す図2に対応する断面図。
【図4】その連結軸がスリーブに対して軸方向に摺動可能に係合した状態を示す要部斜視図。
【図5】その変速装置の平面構成図。
【図6】その変速装置のフォークシャフト、セレクトレバー及びシフトレバーを含む要部斜視図。
【図7】図6のB−B線断面図。
【符号の説明】
11 変速装置
12〜15 フォークシャフト
16 シフトレバー
19 シフト用電動モータ
19a 出力軸
20 パワーシフト手段
20b 入力ロッド
24 ボールねじ
26 連結軸
27 反転レバー
34 非常時駆動手段
38 連結切換手段
53 常用チェンジレバー
54 操作検出スイッチ
63 コントローラ

Claims (1)

  1. 変速ギヤの複数のフォークシャフト(12〜15)のいずれかに選択的に係合可能であって前記係合したフォークシャフト(12〜15)をその軸方向に摺動可能なシフトレバー(16)と、前記シフトレバー(16)を駆動するシフト用電動モータ(19)と、前記シフト用電動モータ(19)による前記シフトレバー(16)の駆動力を圧縮エアを用いて支援するパワーシフト手段(20)と、運転席に設けられ運転者が操作する常用チェンジレバー(53)と、前記常用チェンジレバー(53)の操作位置を検出する操作検出スイッチ(54)と、前記操作検出スイッチ(54)の検出出力に基づいて前記シフト用電動モータ(19)を制御するコントローラ(63)とを備えた変速装置において、
    前記シフト用電動モータ(19)の出力軸(19a)と平行に設けられかつ軸方向に摺動可能な連結軸(26)と、
    前記シフト用電動モータ(19)の出力軸(19a)に連結されたボールねじ(24)と、
    前記連結軸(26)をその軸方向に駆動可能な非常時駆動手段(34)と、
    前記連結軸(26)を前記ボールねじ(24)又は前記非常時駆動手段(34)のいずれか一方に係合させるように切換える連結切換手段(38)と、
    前記パワーシフト手段(20)の入力ロッド(20b)を前記連結軸(26)に連結する反転レバー(27)と、
    前記非常時駆動手段(34)に接続され前記運転者が操作する非常用チェンジレバーと
    を更に備えたことを特徴とする非常時切換装置付き変速装置。
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