JP2004052827A - 変速装置 - Google Patents

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藤原 定夫
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Abstract

【課題】取付スペース及び部品点数を削減する。
【解決手段】シフト用電動モータ19の出力軸19aが入力ロッド27と同一軸線上になるようにシフト用電動モータ19がパワーシフト装置20の一端に取付スリーブ25を介して取付けられ、取付スリーブ25に遊挿するねじ棒43aが入力ロッド27の端部に連結された連結ロッド27bに形成され、取付スリーブ25に内蔵されねじ棒43aと共にねじ手段を構成するナット43bがシフト用電動モータ19の出力軸19aに取付けられ、出力軸19aの回転運動がねじ手段により入力ロッド27の直線運動に変換されるように構成される。ねじ手段は、ねじ棒43aとナット43bとの間に介装された複数の球体43cを有するボールねじ43である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シフトレバーを電動モータにより駆動する変速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、シフト用電動モータによるシフトレバーの駆動力をパワーシフト装置により支援する変速装置を特許出願した(特開2002−31231号)。この変速装置では、シフト用電動モータによるシフトレバーの駆動力がパワーシフト装置により支援され、運転者が操作するチェンジレバーの操作位置が操作検出スイッチにより検出される。また操作検出スイッチの検出出力に基づいてコントローラがセレクト用電動モータ及びシフト用電動モータをそれぞれ制御するように構成される。更にシフト用電動モータの出力軸はシフト用減速機、シフト用アーム及びシフト用ピンを介してパワーシフト装置のシフト用ステーに連結される。
【0003】
このように構成された変速装置では、コントローラが操作検出スイッチの検出出力に基づきセレクト用電動モータを制御してセレクトレバーを駆動し、シフトレバーを所定のフォークシャフトに係合させた後に、シフト用電動モータを制御してシフトレバーを駆動し、フォークシャフトをその軸方向に摺動させて変速ギヤをシフトする。このとき、パワーシフト装置がシフト用電動モータによるシフトレバーの駆動力を支援するので、シフト用電動モータとして比較的小出力のモータを用いることができ、シフト用電動モータを小型化できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の特開2002−31231号公報に示された変速装置では、シフト用電動モータの出力軸がシフト用減速機、シフト用アーム及びシフト用ピンを介してパワーシフト装置のシフト用ステーに連結される。そして、そのシフト用減速機は、シフト用電動モータの出力軸に嵌着されたウォームと、このウォームに噛合しかつホイール軸に嵌着されたウォームホイールとを有し、そのホイール軸の下端にシフト用アームの基端を固着している。このため、シフト用電動モータを小型化できても、パワーシフト装置とは別に、シフト用減速機の上述したウォームとウォームホイールを収容するハウジングや、このハウジングを取付けるためのステー、ボルト及びナット、並びにシフト用減速機の回転運動を直線運動に変換するシフト用アーム及びシフト用ピン等のリンク系部品が必要であり、部品点数が増大する不具合がある。また、この部品点数の増大は比較的多くの取付スペースを要するとともに、部品管理工数が増大して変速装置の単価が押し上げられるという未だ解決すべき課題が残存していた。
本発明の目的は、取付スペース及び部品点数を削減できる比較的安価な変速装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図1、図4及び図5に示すように、シフト用電動モータ19と、運転者が操作する常用チェンジレバー51の操作位置を検出する操作検出スイッチ52の検出出力に基づいてシフト用電動モータ19を制御するコントローラ58と、入力ロッド27と出力ロッド28がシリンダ24に同軸にそれぞれ摺動可能に収容されて構成されシフト用電動モータ19による入力ロッド27の軸方向の直線運動をバルブ機構30により圧縮エアを用いて出力ロッド28の軸方向への直線運動に変換支援するパワーシフト装置20と、出力ロッド28に係合され出力ロッド28の直線運動によりフォークシャフトをその軸方向に摺動可能なシフトレバー16とを備えた変速装置の改良である。
その特徴ある構成は、シフト用電動モータ19の出力軸19aが入力ロッド27と同一軸線上になるようにシフト用電動モータ19がパワーシフト装置20の一端に取付スリーブ25を介して取付けられ、取付スリーブ25に遊挿するねじ棒43aが入力ロッド27の端部に連結された連結ロッド27bに形成され、取付スリーブ25に内蔵されねじ棒43aと共にねじ手段43を構成するナット43bがシフト用電動モータ19の出力軸19aに取付けられ、出力軸19aの回転運動がねじ手段43により入力ロッド27の直線運動に変換されるように構成されたところにある。
【0006】
この請求項1に記載された変速装置では、出力軸19aが入力ロッド27と同一軸線上になるようにシフト用電動モータ19を取付けて、シフト用電動モータ19の出力軸19aにおける回転運動を直線運動に変換するねじ棒43aを入力ロッド27の端部に連結された連結ロッド27bに直接形成するので、従来の変速装置が必要としていたシフト用減速機のウォームとウォームホイールを収容するハウジングや、このハウジングを取付けるためのステー、ボルト及びナット、並びにシフト用アーム及びシフト用ピン等のリンク系部品が不要となり、部品点数を大幅に低減できる。また、この部品点数の低減は取付スペースを低減させるとともに、部品管理工数をも低減させて変速装置自体を比較的安価なものにすることができる。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、図1に示すように、ねじ手段が、ねじ棒43aとナット43bとの間に介装された複数の球体43cを有するボールねじ43であることを特徴とする。
この請求項2に記載された変速装置では、ねじ手段としてボールねじ43を用いることにより、シフト用電動モータ19の出力軸19aの回転運動を入力ロッド27の直線運動になめらかに変換することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図4〜図6に示すように、車両の変速装置11はギヤチェンジのための複数のフォークシャフト12〜15のいずれかに選択的に係合可能なシフトレバー16と、このシフトレバー16を複数のフォークシャフト12〜15のいずれかに選択的に係合させるセレクトレバー17と、セレクトレバー17を駆動するセレクト用電動モータ18と、シフトレバー16を駆動するシフト用電動モータ19と、シフト用電動モータによるシフトレバー16の駆動力を圧縮エアを用いて支援するパワーシフト装置20とを備える。
【0009】
複数のフォークシャフト12〜15はこの実施の形態では4本であり、これらのフォークシャフト12〜15は所定の間隔をあけて互いに平行にかつ軸方向に摺動可能に設けられる(図5及び図6)。これらのフォークシャフト12〜15にはスリーブ(図示せず)に係合するシフタフォーク21(図6)がそれぞれ固着され、シフタフォーク21は上記フォークシャフト12〜15及び変速ギヤ(図示せず)とともにギヤケース22に収容される。フォークシャフト12〜15の上方には平面視で上記フォークシャフト12〜15に直交するように保持軸23が設けられ、シフトレバー16はこの保持軸23にスプライン嵌合される(図5及び図6)。保持軸23はその軸線を中心に回動可能にギヤケース22に挿入され、シフトレバー16は保持軸23の軸線に沿って摺動可能にかつ保持軸23に対して回動不能にギヤケース22に収容される。
【0010】
シフトレバー16は上記保持軸23にスプライン嵌合されたボス部16aと、このボス部16aの下端に突設されたシフト用突起16bとを有する(図5及び図6)。4本のフォークシャフト12〜15には上記シフト用突起16bを挟持可能な一対の挟持片12a〜15aがそれぞれ保持軸23の長手方向に並んで突設され、シフト用突起16bがこれらの挟持片12a〜15aに選択的に挟持されることによりシフトレバー16がフォークシャフト12〜15に選択的に係合可能に構成される。またシフトレバー16のボス部16a外周面には円周方向に延びる凹溝16cが形成される。なお、フォークシャフトは4本ではなく、2本、3本又は5本以上でもよい。
【0011】
パワーシフト装置20は、図1に示すように、シリンダ24に摺動可能に収容されシリンダ内を一対のエア室24a,24bに区画するピストン26と、ピストン26に遊挿された入力ロッド27と、ピストン26に挿着され入力ロッド27に遊嵌されかつシフトレバー16(図5及び図6)に一端が連結された出力ロッド28と、入力ロッド27と出力ロッド28との間に介装され入力ロッド27の変位に応じて一対のエア室24a,24bへの圧縮エアの給排を切換えるバルブ機構30とを有する。シリンダ24の外側には取付板24dが設けられ、この取付板24dに形成された図示しない取付孔に挿入されたボルト24eによりパワーシフト装置20はギヤケース22の側面(外面)に取付けられる(図4)。
【0012】
図2に詳しく示すように、シリンダ24にはエアタンク29(図4)内の圧縮エアが供給される供給口24cが形成される。ピストン26の外周面には供給口24cに連通する第1リング状凹部26aが形成され、ピストン26には第1リング状凹部26aを通って供給口24cに連通する第1連通孔26bが形成される。また出力ロッド28の外周面には第1連通孔26bに連通する第2リング状凹部28aが形成され、出力ロッド28には第2リング状凹部28aを通って第1連通孔26bに連通する第2連通孔28bが形成される。出力ロッド28の内周面には、後述する一対の第2弁座32,32を所定の間隔をあけた状態に保持するカラー35が挿入される。このカラー35の外周面には出力ロッド28の第2連通孔28bに連通するリング状のカラー用凹部35aが形成され、カラー35にはカラー用凹部35aを通って第2連通孔28bに連通するカラー用連通孔35bが形成される。
【0013】
バルブ機構30は、入力ロッド27に摺動可能に嵌入された一対の弁体33,33と、これらの弁体を挟むように入力ロッド27に嵌入された一対の第1弁座31,31と、これらの第1弁座に摺動可能にそれぞれ嵌入されかつ出力ロッド28に挿入された一対の第2弁座32,32とからなる。一対の弁体33,33の内端面にはこれらの弁体を互いに離す方向に付勢する第1圧縮コイルばね41が介装され、これらの弁体33,33の外端面にはゴム等の弾性体により形成された一対の弾性リング34,34がそれぞれ固着される。また一対の第1弁座31,31の内端面には上記弾性リング34,34に離脱可能に当接する一対の第1リング状突起31a,31aがそれぞれ突設され、一対の第2弁座32,32の内側面には上記弾性リング34,34に離脱可能に当接する一対の第2リング状突起32a,32aがそれぞれ突設される。なお、第1圧縮コイルばね41は一対の弁体33,33を互いに引き離すように付勢し、これらの弁体の弾性リング34,34が一対の第2弁座32,32の第2リング状突起32a,32aにそれぞれ突き当たることによりパワーシフト装置20の非作動時における圧縮エアのシールが行われるように構成される。
【0014】
第1弁座31の内端面と第2リング状突起32aの外端面との間には第1弁座31と第2弁座32とを互いに離す方向に付勢する第2圧縮コイルばね42が介装される。第2弁座32の外周面には第3リング状凹部32bがそれぞれ形成され、第2弁座32には上記第3リング状凹部32bと第1弁座31及び第2リング状突起32a間の空間とを連通する第4連通孔32cがそれぞれ形成される。また出力ロッド28には上記第3リング状凹部32bとエア室24a,24bとを連通する第5連通孔28cがそれぞれ形成される。そして入力ロッド27の外周面には大気に連通する第1凹溝27aがこのロッドの軸方向に延びて形成される。
【0015】
なお、第2圧縮コイルばね42は第1弁座31及び第2弁座32を引き離すように付勢する。これにより第1弁座31が入力ロッド27の角部に突当たることで第2圧縮コイルばね42は、第1弁座31の第1リング状突起31aと弾性リング34との間に最適なギャップが確保する機能とともに、第1リング状突起31aが弾性リング34に接触するときに過度の衝撃を抑制する機能も有する。また第1弁座31は入力ロッド27とともに軸方向に移動し、第2弁座32は出力ロッド28とともに軸方向に移動するように構成される。
【0016】
図1に戻って、入力ロッド27の一端には連結ロッド27bが連結され、出力ロッド28及び連結ロッド27bの端部には断面略U字状のガイドスリーブ36が挿入される(図1)。このガイドスリーブ36は、出力ロッド28に直接取付けられるとともに、連結ロッド27bに対して軸方向に所定の隙間37をあけて取付けられる。これにより入力ロッド27は出力ロッド28に対して軸方向に相対変位可能に構成される。またガイドスリーブ36にはストライカ38の下端が挿入され、ストライカ38の上端は略L字状のシフト用ブラケット39を介して保持軸23の端部に取付けられ、このシフト用ブラケット39及び保持軸23によりパワーシフト装置20の一端にシフトレバー16が係合される。
【0017】
一方、このパワーシフト装置20の一端に取付スリーブ25を介して対向するようにシフト用電動モータ19が取付けられる。このシフト用電動モータ19は取付スリーブ25に取付けられ、取付スリーブ25の外側に設けられた取付板25aに形成された図示しない取付孔に挿入されたボルト25bにより、シフト用電動モータ19の出力軸19aと入力ロッド27とが同一軸線上になるようにそのシフト用電動モータ19がギヤケース22の側面(外面)に取付けられる(図4)。そして同一軸線上に設けられた出力軸19aと入力ロッド27は、取付スリーブ25に内蔵されたねじ手段であるボールねじ43を介して連結される。
【0018】
ボールねじ43は、入力ロッド27の端部に連結された連結ロッド27bに形成されたねじ棒43aと、ねじ棒を遊挿するようにシフト用電動モータ19の出力軸19aに取付けられたナット43bと、ねじ棒43aとナット43bとの間に介装された鋼製の複数の球体43cとを有する。この実施の形態におけるナット43bは、シフト用電動モータ19の出力軸19aに直接取付けられかつ取付スリーブ25に回転可能に挿入された有底筒状の取付部材43eを介して取付けられ、この取付部材43eの内部に存在するねじ棒43aの先端を枢支するベアリング43fが摺動可能に挿入される。このボールねじ43により、シフト用電動モータ19の出力軸19aにおける回転運動は入力ロッド27の直線運動に変換され、かつこの入力ロッド27の直線運動はパワーシフト装置20により支援されてシフトレバー16を介してフォークシャフト12〜15の軸方向への直線運動に変換されるように構成される(図1、図5及び図6)。
【0019】
またセレクトレバー17はギヤケース22に収容され、その中央はギヤケース22に枢着される(図5)。またセレクトレバー17の先端にはシフトレバー16の凹溝16cに遊挿される球状のセレクト用突起17aが突設され、セレクトレバー17の基端にはこのレバー17の長手方向に延びるセレクト用長孔17b(図5)が形成される。セレクト用電動モータ18はギヤケース22の上面(外面)に取付けられ、その出力軸(図示せず)はセレクト用減速機46を介してセレクトレバー17に連結される(図4及び図5)。セレクト用減速機46はセレクト用電動モータ18の出力軸(図示せず)に嵌着されたウォーム(図示せず)と、このウォームに噛合しかつホイール軸46aに嵌着されたウォームホイール(図示せず)とを有する。ホイール軸46aはギヤケース22に挿入され、その下端にはセレクト用アーム47の基端が固着される(図5)。セレクト用アーム47の先端にはセレクト用ピン48が下方に向って突設され、このセレクト用ピン48の下端はセレクトレバー17のセレクト用長孔17bに遊挿される。
【0020】
なお、上記セレクト用電動モータ18及びシフト用電動モータ19は回転速度、回転角度及びトルクの制御が容易なサーボモータを用いることが好ましい。また、この実施の形態では、セレクト用減速機としてウォームギヤを用いたが、ピニオン及びラックを組合わせた歯車機構や、ボールねじ機構等の減速機を用いたり、更に直線運動を回転運動に変換する機構とを組合せて構成してもよい。
【0021】
一方、運転席には運転者が操作する常用チェンジレバー51が設けられ、この常用チェンジレバー近傍にはこのレバーの操作位置を検出する操作検出スイッチ52が設けられる(図4)。また車両には車速を検出する車速センサ53と、アクセルペダルの踏込み量(アクセル開度)を検出するアクセルセンサ54と、エンジンの回転速度を検出するエンジン回転センサ56とが設けられる。更にギヤケース22には変速位置を検出する変速位置センサ57が設けられる。操作検出スイッチ52、車速センサ53、アクセルセンサ54、エンジン回転センサ56及び変速位置センサ57の各検出出力はコントローラ58の制御入力に接続され、コントローラ58の制御出力はセレクト用電動モータ18及びシフト用電動モータ19にそれぞれ接続される。
【0022】
このように構成された変速装置11の動作を説明する。
運転者が車両の運転中に常用チェンジレバー51を操作すると、操作検出スイッチ52がこのレバーの操作を検出するので、コントローラ58は操作検出スイッチ52、車速センサ53、アクセルセンサ54、エンジン回転センサ56及び変速位置センサ57の各検出出力に基づいて、先ずセレクト用電動モータ18を作動させる。セレクト用電動モータ18が作動すると、このモータ18の回転力はセレクト用減速機46、ホイール軸46a、セレクト用アーム47及びセレクト用ピン48を介してセレクトレバー17に伝達され、セレクトレバー17はシフトレバー16を保持軸23に沿って摺動させ、所定のフォークシャフト、例えばフォークシャフト14の一対の挟持片14aに係合させる。
【0023】
次にコントローラ58はシフト用電動モータ19を作動させる。シフト用電動モータ19が作動すると、シフト用電動モータ19の回転運動はボールねじ43により直線運動に変換された後に、パワーシフト装置20による支援を受け、ストライカ38、シフト用ブラケット39及び保持軸23を介するシフトレバー16の所定の方向への回転運動に変換される。この結果、シフト用突起16bの係合したフォークシャフト14がその軸方向に摺動するので、変速ギヤがシフトされる。
【0024】
ここで、パワーシフト装置20の動作を図2及び図3に基づいて詳しく説明する。シフト用電動モータ19の回転により入力ロッド27がボールねじ43を介して図3の太い実線矢印で示す方向(右方向)に移動すると、入力ロッド27は左側の第1弁座31を右方向に押す。これにより左側の第1弁座31が左側の第2圧縮コイルばね42を押し縮めるとともに、左側の第1リング状突起31aの先端が左側の弾性リング34に圧接されるため、左側の第1弁座31は左側の弁体33を右方向に移動させる。左側の弁体33の右方向への移動により、第1圧縮コイルばね41が押し縮められるとともに、左側の弾性リング34が左側の第2弁座32の第2リング状突起32aから離れる。このとき右側の弁体33の弾性リング34は右側の第2弁座32の第2リング状突起32aに圧接された状態に保たれる。また右側の第1弁座31は右方向に移動するため、右側の第1リング状突起31aは右側の弾性リング34から更に離れる。
【0025】
このため右側のエア室24b内のエアが、図3の二点鎖線矢印で示すように、第5連通孔28c、第3リング状凹部32b、第4連通孔32c及び第1凹溝27aを通って大気中に排出されるとともに、エアタンク29内の圧縮エアが、破線矢印で示すように、供給口24c、第1リング状凹部26a、第1連通孔26b、第2リング状凹部28a、第2連通孔28b、カラー用凹部35a,カラー用連通孔35b、第4連通孔32c、第3リング状凹部32b及び第5連通孔28cを通って左側のエア室24aに供給される。これによりピストン26が出力ロッド28とともに太い実線矢印で示す方向に移動する、即ち出力ロッド28は圧縮エアの給排により入力ロッド27に追従して移動する。シフト用電動モータ19が停止すると、左側の第2リング状突起32aの先端は左側の弾性リング34に当接し、第1エア室24aの圧縮エアの供給は停止する(図2)。
【0026】
上述のように、シフト用電動モータ19の出力軸19aとパワーシフト装置20の入力ロッド27とを同一軸線上に設け、ねじ棒43aをその入力ロッド27の端部に連結された連結ロッド27bに形成し、取付スリーブ25に内蔵されねじ棒43aと共にねじ手段43を構成するナット43bをシフト用電動モータ19の出力軸19aに取付けたので、従来の変速装置が必要としていたシフト用減速機のウォームとウォームホイールを収容するハウジングや、このハウジングを取付けるためのステー、ボルト及びナット、並びにシフト用アーム及びシフト用ピン等のリンク系部品が本発明では不要となり、部品点数を大幅に低減できる。この部品点数の低減は取付スペースを低減させ、シフト用電動モータ19とパワーシフト装置20を比較的小さいスペースに取付けることを可能とし、それらの部品を管理する工数や取付け作業における工数をも低減させて変速装置自体を比較的安価なものにすることができる。
【0027】
なお、上述した実施の形態では、シフト用電動モータ19が取付スリーブ25を介してパワーシフト装置が取付けられたギヤケース22の側面に取付けられる例を示したが、シフト用電動モータは取付スリーブを介してパワーシフト装置におけるシリンダに直接取付けるようにしても良い。このようにシフト用電動モータをパワーシフト装置に取付けるようにすれば、シフト用電動モータ及びパワーシフト手段を変速装置に組付ける前に予め一体的に組立てておくことができ、その部品管理を更に容易にすることができる。
【0028】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、出力軸が入力ロッドと同一軸線上になるようにシフト用電動モータを取付け、ねじ棒を入力ロッドの端部に連結された連結ロッド27bに形成し、取付スリーブに内蔵されねじ棒と共にねじ手段を構成するナットをシフト用電動モータの出力軸に取付け、出力軸の回転運動がねじ手段により入力ロッドの直線運動に変換されるように構成したので、従来の変速装置が必要としていたシフト用アーム及びシフト用ピン等のリンク系部品が不要となり、部品点数を大幅に低減できる。また、この部品点数の低減は取付スペースを低減させるとともに、部品管理工数をも低減させて変速装置自体を比較的安価なものにすることができる。
また、ねじ手段としてボールねじを用いれば、シフト用電動モータの出力軸の回転運動を入力ロッドの直線運動になめらかに変換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の変速装置を示す図4のA−A線断面図。
【図2】図1のB部拡大断面図。
【図3】入力ロッドが軸方向に移動することにより圧縮エアが給排されている状態を示す図2に対応する断面図。
【図4】その変速装置の平面構成図。
【図5】その変速装置のフォークシャフト、セレクトレバー及びシフトレバーを含む要部斜視図。
【図6】図5のC−C線断面図。
【符号の説明】
11 変速装置
12〜15 フォークシャフト
16 シフトレバー
19 シフト用電動モータ
19a 出力軸
20 パワーシフト装置
24 シリンダ
25 取付スリーブ
27 入力ロッド
27b 連結ロッド
28 出力ロッド
30 バルブ機構
43 ボールねじ
43a ねじ棒
43b ナット
43c 球体
51 常用チェンジレバー
52 操作検出スイッチ
58 コントローラ

Claims (2)

  1. シフト用電動モータ(19)と、運転者が操作する常用チェンジレバー(51)の操作位置を検出する操作検出スイッチ(52)の検出出力に基づいて前記シフト用電動モータ(19)を制御するコントローラ(58)と、入力ロッド(27)と出力ロッド(28)がシリンダ(24)に同軸にそれぞれ摺動可能に収容されて構成され前記シフト用電動モータ(19)による前記入力ロッド(27)の軸方向の直線運動をバルブ機構(30)により圧縮エアを用いて前記出力ロッド(28)の軸方向への直線運動に変換支援するパワーシフト装置(20)と、前記出力ロッド(28)に係合され前記出力ロッド(28)の直線運動によりフォークシャフトをその軸方向に摺動可能なシフトレバー(16)とを備えた変速装置において、
    前記シフト用電動モータ(19)の出力軸(19a)が前記入力ロッド(27)と同一軸線上になるように前記シフト用電動モータ(19)が前記パワーシフト装置(20)の一端に取付スリーブ(25)を介して取付けられ、
    前記取付スリーブ(25)に遊挿するねじ棒(43a)が前記入力ロッド(27)の端部に連結された連結ロッド(27b)に形成され、
    前記取付スリーブ(25)に内蔵され前記ねじ棒(43a)と共にねじ手段(43)を構成するナット(43b)が前記シフト用電動モータ(19)の出力軸(19a)に取付けられ、
    前記出力軸(19a)の回転運動が前記ねじ手段(43)により前記入力ロッド(27)の直線運動に変換されるように構成された
    ことを特徴とする変速装置。
  2. ねじ手段が、ねじ棒(43a)とナット(43b)との間に介装された複数の球体(43c)を有するボールねじ(43)である請求項1記載の変速装置。
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