JP2004052589A - 可変ノズルベーン付きターボチャージャ - Google Patents
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Abstract
【課題】経年使用によってノズルベーンと環状ガス通路との間の隙間が小さくなる場合であれ、ノズルベーンのスティックを的確に抑制することができる可変ノズルベーン付きターボチャージャを提供する。
【解決手段】タービンハウジング12にはノズルリング31が所定間隔を持って取着され、タービンハウジング12の内壁とノズルリング31とにより環状ガス通路19が形成される。ノズルリング31には環状ガス通路19の流路面積を可変とするノズルベーン20が開閉可能に設けられている。タービンハウジング12の内壁にはノズルベーン20の所定開度位置にて該ノズルベーン20との間の間隔を拡大する切欠き部12bが形成され、ノズルリング31にはノズルベーン20の所定開度位置にて該ノズルベーン20との間の間隔を拡大する切欠き部31bが形成されている。
【選択図】 図6
【解決手段】タービンハウジング12にはノズルリング31が所定間隔を持って取着され、タービンハウジング12の内壁とノズルリング31とにより環状ガス通路19が形成される。ノズルリング31には環状ガス通路19の流路面積を可変とするノズルベーン20が開閉可能に設けられている。タービンハウジング12の内壁にはノズルベーン20の所定開度位置にて該ノズルベーン20との間の間隔を拡大する切欠き部12bが形成され、ノズルリング31にはノズルベーン20の所定開度位置にて該ノズルベーン20との間の間隔を拡大する切欠き部31bが形成されている。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の過給システムとして用いられるターボチャージャにかかり、詳しくはタービンホイールに吹き付けられる排気ガスの流量を可変とするノズルベーンが設けられた可変ノズルベーン付きターボチャージャに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車用の内燃機関において、その出力向上のためには燃焼室へ充填される空気の量を増やすことが好ましい。そこで従来は、ピストンの下動に伴って燃焼室内に発生する圧力で空気を燃焼室に充填するだけでなく、その空気を強制的に燃焼室へ送り込んで、同燃焼室への空気の充填効率を高めるターボチャージャが提案され、実用されている。
【0003】
この種のターボチャージャは、内燃機関の排気通路を流れる排気ガスが吹き付けられることによって回転するタービンホイールと、内燃機関の吸気通路内の空気を強制的に燃焼室側へ送り込むコンプレッサホイールとを備えている。これらタービンホイールとコンプレッサホイールとは、ロータシャフトを介して一体回転可能に連結されている。そして、タービンホイールに排気ガスが吹き付けられて同ホイールが回転すると、その回転はロータシャフトを介してコンプレッサホイールに伝達される。こうしてコンプレッサホイールが回転することにより、吸気通路内の空気の圧力(過給圧)が高められ、その結果、空気が強制的に燃焼室に送り込まれるようになる。
【0004】
また、上記ターボチャージャは、タービンホイールに吹き付けられる排気ガスが通過する環状ガス通路を備え、同通路はタービンホイールの外周を囲うように同ホイールの回転方向に沿って形成される。従って、環状ガス通路を通過した排気ガスは、タービンホイールの軸線へ向かって吹き付けられることになる。
【0005】
ところで、このようなターボチャージャにあっては、例えば実開昭58−82464号公報にみられるように、環状ガス通路に配設される複数のノズルベーンの開閉によりタービンホイールへのガス流速を制御できるようにした可変ノズルベーン付きターボチャージャが知られている。
【0006】
この種の可変ノズルベーン付ターボチャージャにおいては、タービンハウジングと所定の間隔を保持した状態で取着されたノズルリングによりタービンホイールに排気ガスを導く環状ガス通路が形成されている。ノズルベーンはノズルリングに対して回動可能に軸支されている。ノズルベーンはその一端側に設けられた軸を回動させることによって開閉動作されるが、ノズルベーンの開閉動作を抵抗なく行うため、環状ガス通路の通路壁、すなわちタービンハウジングの内壁及びノズルリングとノズルベーンの両端面との間には若干の隙間が設けられている。この隙間を大きくすると、タービンホイール側へと流れる排気ガスが、上記隙間から容易に漏れてしまうため、ノズルベーンを通過するガス流量が所望量に制御されにくくなり、ターボチャージャの効率が低下する。また、逆に上記隙間を小さくすると、ノズルベーンが熱膨張した際、ノズルベーンの端面がハウジングの内面、つまりガス通路内壁面)に接触してスティックを起こしやすくなり、ノズルベーンが円滑に開閉動作しなくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、経年使用によって上記環状ガス通路の通路壁やノズルベーンに煤等の堆積物が付着したりすると、ノズルベーンと環状ガス通路の通路壁との間の隙間が小さくなる。また、タービンハウジング内の各部は内燃機関の運転中には排気ガスの熱によって加熱され、内燃機関の停止中には気温程度まで冷却される。このように加熱冷却が繰り返されると、タービンハウジングに取着されたノズルリングに熱変形が生じることとなる。従って、環状ガス通路の通路壁やノズルベーンへの堆積物の付着やノズルリングの熱変形に伴って環状ガス通路に対するノズルベーンの相対位置が変化し、ノズルベーンの端面がタービンハウジングの内壁やノズルリングに接触してスティックを起こしやすくなり、ノズルベーンが円滑に開閉動作しなくなる。
【0008】
なお、可変ノズルベーン付きターボチャージャにおける上記問題点を解決するために、例えば実開昭62−16732号公報に記載されるような可変ノズルベーン付きターボチャージャが提案されている。この公報に記載の可変ノズルベーン付きターボチャージャでは、環状ガス通路の内壁にノズルベーンの軸方向両端部が挿入される溝が設けられ、ノズルベーンの軸と反対側の溝の底面にはノズルベーンに対向する突起部が設けられている。
【0009】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、経年使用によってノズルベーンと環状ガス通路との間の隙間が小さくなる場合であれ、ノズルベーンのスティックを的確に抑制することができる可変ノズルベーン付きターボチャージャを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための手段及びその作用効果について以下に記載する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関の排気ガスが吹き付けられることにより回転するタービンホイールをタービンハウジング内に収容し、該タービンハウジングにはその内壁と協働して前記タービンホイールの外周に前記排気ガスを導く環状ガス通路を形成するノズルリングを取着し、該ノズルリングには前記環状ガス通路の流路面積を可変とするノズルベーンを前記タービンホイールの軸と直交する方向に開閉可能に設けた可変ノズルベーン付きターボチャージャにおいて、前記環状ガス通路の通路壁には前記ノズルベーンの所定開度位置にて該ノズルベーンとの間の間隔を拡大する切欠き部を形成したことを要旨とする。
【0011】
通常、こうしたターボチャージャにおいては、経年使用によって環状ガス通路の通路壁やノズルベーンに煤等の堆積物が付着したりすると、ノズルベーンと環状ガス通路の通路壁との間の隙間が小さくなる。また、加熱冷却が繰り返されると、タービンハウジングに取着されたノズルリングに熱変形が生じることとなる。そのため、環状ガス通路に対するノズルベーンの相対位置が変化し、ノズルベーンの端面が環状ガス通路の通路壁に接触してスティックを起こしやすくなる。
【0012】
この点に関して、上記構成によれば、環状ガス通路の通路壁にはノズルベーンの所定開度位置にてノズルベーンとの間の間隔を拡大する切欠き部が形成されているので、ノズルベーンが環状ガス通路の通路壁に接触するのを回避でき、ノズルベーンのスティックを的確に抑制することができるようになる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の可変ノズルベーン付きターボチャージャにおいて、前記ノズルリングは、前記タービンホイールの外周に沿う内周フランジ部を有し、前記切欠き部は、前記ノズルリングの内周フランジ部に設けられていることを要旨とする。
【0014】
上記構成によれば、ノズルリングの内周フランジ部がノズルベーン側に変形したとしても、ノズルリングの内周フランジ部に形成した切欠き部によってその変形分は相殺され、ノズルベーンの端面がタービンハウジングの内壁に接触することはなくなり、ノズルベーンのスティックを的確に抑制することができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の可変ノズルベーン付きターボチャージャにおいて、前記所定開度位置は、少なくとも前記ノズルベーンの閉弁状態における前記ノズルベーンの閉弁位置よりも前記タービンホイールの軸線に近い位置であることを要旨とする。
【0016】
上記構成によれば、経年変化が生じていない状態においてノズルベーンの開度が所定開度以下のときには、上記切欠き部を設けたことに起因するノズルベーン端面側での排気ガスの漏れが抑制されるため、ターボチャージャの効率低下を抑制することができる。しかも、ノズルベーンの開度が所定開度を超えたときには、環状ガス通路の流路面積は切欠き部によって拡大されるものの、この場合にはノズルベーン端面側での排気ガスの漏れは少なくなっており、ターボチャージャの効率低下を抑制することができる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の可変ノズルベーン付きターボチャージャにおいて、前記切欠き部は、前記ノズルベーンの開放側ほど前記ノズルベーンから離れるテーパ状に形成されていることを要旨とする。
【0018】
上記構成によれば、経年変化が生じていない状態であっても、ノズルベーンが開放されるに従って環状ガス通路とノズルベーンとの間の間隔が徐々に拡大されるため、ノズルベーン端面側での排気ガスの漏れが急激に増加するのを抑制することができ、ターボチャージャの効率低下を抑制することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の可変ノズルベーン付きターボチャージャを具体化した一実施の形態を図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、本実施の形態の可変ノズルベーン付きターボチャージャの概略構成について説明する。
【0020】
図1に示すように、ターボチャージャ11は、図示しない内燃機関の排気通路に配設されるタービンハウジング12と、同機関の吸気通路に配設されるコンプレッサハウジング13と、これらタービンハウジング12及びコンプレッサハウジング13を連結するベアリングハウジング14とを備えて構成されている。タービンハウジング12内には、複数の羽根15aを備えるとともに、上記機関の燃焼室から排出される排気ガスにより回転されるタービンホイール15が配設されている。一方、コンプレッサハウジング13内には、同じく複数の羽根16aを備えるとともに、吸気通路内を流通する吸気を圧縮して燃焼室へと圧送するコンプレッサホイール16が配設されている。これら両ホイール15、16は、ベアリングハウジング14内にて回転可能に支持されるロータシャフト17により一体回転可能に連結されている。
【0021】
タービンハウジング12は、タービンホイール15の外周を囲うように、しかも渦巻き状に延びるかたちでベアリングハウジング14の一端に取り付けられている。タービンハウジング12内には、同ハウジング12と同じく渦巻き状に延びるスクロール通路18が設けられている。このスクロール通路18は、上記機関の排気通路に連通しており、燃焼室からの排気が排気通路を介してこのスクロール通路18に送り込まれる。
【0022】
また、タービンハウジング12内には、スクロール通路18内の排気をタービンホイール15へ向けて吹き付けるための環状ガス通路19が、スクロール通路18に沿って設けられている。この環状ガス通路19からのタービンホイール15への排気ガスの吹き付けにより、タービンホイール15が回転される。また、環状ガス通路19の途中には、複数のノズルベーン20が配設されている。このノズルベーン20はそれぞれ、タービンハウジング12とベアリングハウジング14と間に設けられる可変ノズル機構30により開閉され、これによりベーン20間の流路断面積が可変となっている。なお、可変ノズル機構30の詳細については後述する。タービンホイール15に吹き付けられた後の排気ガスは、タービンハウジング12においてベアリングハウジング14と反対側に位置する部分に設けられた排気出口12aを介して図示しない触媒コンバータへ送り出される。
【0023】
一方、コンプレッサハウジング13はコンプレッサホイール16の外周を囲うように、しかも渦巻き状に延びるかたちでベアリングハウジング14の他端に取り付けられている。コンプレッサハウジング13におけるベアリングハウジング14の反対側に位置する部分には、内燃機関の燃焼室に供給される空気が導入される吸気入口13aが設けられている。また、コンプレッサハウジング13内には、同ハウジング13と同じく渦巻き状に延びて上記燃焼室と連通するコンプレッサ通路21が設けられている。更に、コンプレッサハウジング13には、吸気入口13aを通過して同ハウジング13内に導入された空気をコンプレッサ通路21へ送り出すための送出通路22が設けられている。この送出通路22は、コンプレッサ通路21に沿って設けられている。そして、タービンホイール15の回転力がロータシャフト17を介してコンプレッサホイール16に伝達されて、同ホイール16が回転するようになる。このようにコンプレッサホイール16が回転することで、吸気入口13aを通過した空気が、送出通路22及びコンプレッサ通路21を介して燃焼室へ強制的に送り込まれるようになる。
【0024】
次に、ノズルベーン20を開閉する上記可変ノズル機構30を、図2〜図9を参照して説明する。
図2、図3及び同図3の4−4線部に沿った断面図に相当する図4に示されるように、可変ノズル機構30は、上記タービンハウジング12に固定されるノズルリング31と、ノズルベーン20とを備える。さらに、可変ノズル機構30はローラピン35により回動可能に支持され図1に示したアクチュエータ41の駆動に基づいて回動されるユニゾンリング37と、このユニゾンリング37の回動をノズルベーンの開閉に変換するアーム39とを備えている。
【0025】
ノズルリング31の一面には、複数(本実施の形態においては12枚)のノズルベーン20が同リング31の中心軸を中心として同一円周上に等角度間隔で設けられている。そして、各ノズルベーン20は、上記ノズルリング31に対向する面から突出するピン34を有し、同ピン34がノズルリング31の厚さ方向に形成される貫通孔33(図4)に挿通されることで、ノズルリング31に回動可能に軸支されている。
【0026】
また、図3及び図5に示されるように、ノズルリング31における上記ノズルベーン20が配設される面の裏面には、複数(本実施の形態においては6個)のローラピン35が、上記貫通孔33間のほぼ中央に位置するように、且つノズルリング31の中心軸を中心として同一円周上に等角度間隔で設けられている。
【0027】
本実施の形態において、このローラピン35は、図5にその断面構造が示されるように、ピン35aと同ピン35aに対して相対回転可能に挿入される断面略T字形のフランジ付きブッシュ35bとを備えて構成される。これらブッシュ35bは、上記ピン35aに対して交互に逆方向に挿入されている。そして、本実施の形態では、これら互いに逆方向に挿入されたブッシュ35bの各フランジによって、上記ユニゾンリング37のスラスト面及び反スラスト面が挟持される構造となっている。このように、6個のローラピン35によりユニゾンリング37を軸支するため、同リング37やローラピン35等の製造公差によるリング37の回動中心のずれを抑制することができるようになる。また、ユニゾンリング37は、そのノズルリング31側の側面及びその裏面がそれぞれ、3個のブッシュ35bのフランジに当接した状態でローラピン35に軸支されるため、これらリング37とローラピン35との接触面積を最大限小さくして、リング37の軸方向へのがたつきを抑制することができるようになる。この結果、ノズルベーン20の開閉に関する制御性の向上を図ることができるようになる。
【0028】
また、これら6個のローラピン35のうち、1つおきの3個のローラピンの端部には、上記ブッシュ35bの外径と略同寸の外径を有する頭部35cが更に備えられている。このため、頭部35cを備えるピン35aに挿入されたブッシュ35bは、頭部35cによりピン35aから抜ける方向への移動が規制される。この結果、ユニゾンリング37の同方向(反スラスト方向)への移動も規制されることとなり、同リング37と、これに近設される上記アーム39との接触も防止されるようになる。
【0029】
また、これら6個のローラピン35のピン35aはそれぞれ、ノズルリング31に形成された穴31cに圧入されている。このため、組付けされた可変ノズル機構30の搬送中における同ピン35aの圧入寸法の変化等も抑制されるようになる。
【0030】
また、図3に示されるように、上記ユニゾンリング37におけるノズルリング31と対向する面の裏面(反スラスト面)には、同面から突出するとともに、当該リング37の中心軸を中心として同一円周上に等角度間隔で設けられる複数(本実施の形態においては12個)のピン38が設けられている。なお、このユニゾンリング37には、上記ピン38以外にも1箇所だけピン38aが設けられているが、このピン38aは、図1に示したユニゾンリング駆動用アーム40及びアクチュエータ41に連結されて、ユニゾンリング37を回動させるために設けられている。
【0031】
また、ノズルリング31の貫通孔33(図4)に挿通されたノズルベーン20のピン34とローラピン35に挟持されたユニゾンリング37のピン38との間にはそれぞれ、略Y字形の複数(本実施の形態においては12個)のアーム39が配設されている。各アーム39の二股形状を有する一端は、上記ピン38を挟み込むことで回動可能に支持される。一方、同アーム39の他端は、同他端近傍に形成される貫通孔39aに上記ノズルベーン20のピン34の端部が挿通された状態でアーム39の貫通孔39a近傍が溶接されることで、これらアーム39とノズルベーン20とが一体回動可能に固定されている。
【0032】
このように構成される可変ノズル機構30では、次のようにしてノズルベーン20の開閉が行われる。
すなわち、アクチュエータ41及びユニゾンリング駆動用アーム40を介してユニゾンリング37がノズルリング31の中心軸を中心として回動される。このユニゾンリング37の回動に基づいて、全てのアーム39がノズルベーン20のピン34を中心として一斉にリング37と同方向に回動するとともに、全てのノズルベーン20も同ピン34を中心として一斉にリング37と同方向に回動する。こうして、ノズルベーン20が回動されることで、これらベーン20間の隙間、つまり排気の流路断面積が可変とされる。なお、図2に示したように、この可変ノズル機構30では、ユニゾンリング37が同図2の矢印A1の方向に回動されると、ノズルベーン20は閉じる方向に回動され、一方、リング37が同矢印A1とは逆の方向に回動されると、ノズルベーン20は開く方向に回動される。
【0033】
また、この可変ノズル機構30では、上記ローラピン35は、ユニゾンリング37を回動可能に支持するのみでなく、アーム39の回動角度を規制する役割も担う構成となっている。すなわち、ユニゾンリング37の回動に基づいてアーム39が矢印A1の方向(図2参照)に回動され、同アーム39の一側辺がローラピン35の頭部35cに当接すると、アーム39はそれ以上同矢印A1の方向へ回動しなくなるとともに、ノズルベーン20もそれ以上閉じる方向に回動しなくなる。この際、ノズルベーン20は、そのベーン間に隙間が形成されない状態、つまり全閉となるように設定されている。
【0034】
一方、ユニゾンリング37の回動に基づいてアーム39が矢印A1とは逆の方向に回動され、同アーム39の他側辺がローラピン35の頭部35cに当接すると、アーム39はそれ以上同方向へ回動しなくなるとともに、ノズルベーン20もそれ以上開く方向に回動しなくなる。この際、ノズルベーン20は全開となる。このため、可変ノズルベーン付きターボチャージャとしての部品点数の増加を抑えつつ、同ターボチャージャとしてのノズルベーンの全開時あるいは全閉時における制御角度を安定に維持することができるようになる。
【0035】
このように構成される可変ノズル機構30は、上述のようにタービンハウジング12とベアリングハウジング14との間に配置され、そのノズルリング31は、図1,図2に示されるように、複数(本実施形態では3つ)のボルト42によりタービンハウジング12に固定される。これらのボルト42はノズルリング31の周方向において所定間隔をもって配置され、各ボルト42にはノズルリング31とタービンハウジング12との間に介装された複数のスペーサ43が挿通されている。これら複数のスペーサ43によってタービンハウジング12の内壁とノズルリング31との間隔が保持され、タービンハウジング12の内壁とノズルリング31とによって上記環状ガス通路19が形成されている。
【0036】
ここで、本実施の形態のターボチャージャ11は、上記環状ガス通路19の前述した排気ガス中の煤等の堆積物の付着やノズルリング31の熱変形したとき、ノズルベーン20のスティックを抑制することができる構成になっている。
【0037】
図6に示されるように、上記環状ガス通路19の通路壁のうちタービンハウジング12の内壁には、ノズルベーン20の先端側(図6において上方)においてテーパ状の切欠き部12bが設けられている。また、ノズルリング31は、前記タービンホイール15の外周に沿う内周フランジ部31aを有し、内周フランジ部31aにはノズルベーン20の先端側(図6において上方)においてテーパ状の切欠き部31bが設けられている。
【0038】
これらの切欠き部12b,31bはノズルベーン20の閉弁位置よりも前記タービンホイール15に近い位置に形成されている。そして、切欠き部12bはノズルベーン20が所定開度位置にてノズルベーン20との間の間隔を拡大するとともに、ノズルベーン20の開放側(図6において上方)ほどノズルベーン20との間の間隔を大きくするようになっている。
【0039】
図7はこうしたターボチャージャ11における経年使用した状態を示している。図7に示すようにタービンハウジング12の内壁に煤等の堆積物12cが付着すると、ノズルベーン20とタービンハウジング12の内壁との間の隙間が小さくなる。また、加熱冷却が繰り返されて上記スペーサ43のない位置においてノズルリング31の内周側がタービンハウジング12の内壁に近づくように熱変形する。すると、タービンハウジング12の内壁に対するノズルベーン20の間隔(相対位置)が小さくなる。
【0040】
この点に関して、図8に示すようにノズルリング31の変形によりノズルベーン20先端側とタービンハウジング12の内壁との間の隙間が小さくなっても、ノズルベーン20の開度が所定開度まで操作されたときには、ノズルベーン20とタービンハウジング12の内壁との間の間隙が切欠き部12bにより拡大される。そのため、ノズルベーン20の端面がタービンハウジング12の内壁に接触するのを回避でき、ノズルベーン20のスティックが的確に抑制される。
【0041】
また、ノズルリング31の内周フランジ部31aもノズルベーン20の端面に近づくように熱変形し、ノズルリング31に対するノズルベーン20の間隔(相対位置)が小さくなる。
【0042】
この点に関して、図9に示すように、ノズルリング31の内周フランジ部31aがノズルベーン20側に変形したとしても、ノズルリング31の内周フランジ部31aに形成した切欠き部31bによってその変形分は相殺される。そのため、ノズルベーン20の端面がタービンハウジング12の内壁に接触することはなくなり、ノズルベーン20のスティックを的確に抑制することができる。
【0043】
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
・ タービンハウジング12の内壁にはノズルベーン20の所定開度位置にてノズルベーン20との間の間隔を拡大する切欠き部12bが形成されている。経年使用によるノズルリング31の変形によりノズルベーン20先端側とタービンハウジング12の内壁との間の隙間が小さくなっても、ノズルベーン20の開度が所定開度まで操作されたときには、ノズルベーン20とタービンハウジング12の内壁との間の間隙が上記切欠き部により拡大される。そのため、ノズルベーン20の端面がタービンハウジング12の内壁に接触するのを回避でき、ノズルベーン20のスティックを的確に抑制することができる。
【0044】
・ ノズルリング31の内周フランジ部31aがノズルベーン20側に変形したとしても、内周フランジ部31aの切欠き部31bによってその変形分は相殺され、ノズルベーン20の端面がタービンハウジング12の内壁に接触することはなくなり、ノズルベーン20のスティックを的確に抑制することができる。
【0045】
・ 経年変化が生じていない状態においてノズルベーン20の開度が所定開度以下のときには、切欠き部12bを設けたことに起因するノズルベーン20端面側での排気ガスの漏れが抑制されるため、ターボチャージャ11の効率低下を抑制することができる。なお、ノズルベーン20の開度が所定開度を超えるような状態とは、エンジンの高速運転状態等、タービンホイールを駆動するための排気ガスのエネルギーが十分確保されており、ノズルベーン20により排気ガスの流速を上げる必要のない状態である。このため、この状態では、ターボチャージャ11の効率低下が特に問題になることがない。
【0046】
・ 切欠き部12b,31bはノズルベーン20の開放側ほどノズルベーン20から離れるテーパ状に形成されている。ノズルベーン20が開放されるに従って環状ガス通路19とノズルベーン20との間の間隔が徐々に拡大されるため、ノズルベーン20端面側での排気ガスの漏れが急激に増加するのを抑制することができ、ターボチャージャ11の効率低下を抑制することができる。
【0047】
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施の形態では、タービンハウジング12の内壁に切欠き部12bを設けるとともに、ノズルリング31の内周フランジ部31aに切欠き部31bを設けたが、ノズルリング31の内周フランジ部31aに切欠き部31bを構成する構成としてもよい。
【0048】
・上記実施の形態では、12個のノズルベーン20を有する可変ノズル機構30を備えるターボチャージャの例を示したが、本発明は複数のノズルベーンを有するターボチャージャであれば適用することができる。
【0049】
・上記実施の形態では、ローラピン35の頭部35cは、ブッシュ35bの抜け方向への移動を規制する以外に、アーム39の回動角度を規制する役割も担う構成としたが、このアーム39の回動角度を規制する部材を別に備える構成としてもよい。
【0050】
・上記実施の形態では、ローラピン35のピン35aは、ノズルリング31の穴31cに圧入される構成としたが、これを、ノズルベーンプレートに形成されるねじ孔に螺合させる構成としてもよい。
【0051】
・上記実施の形態では、6個のローラピン35を有する可変ノズル機構30を備えるターボチャージャの例を示したが、このローラピンは、複数個備えられる構成であればその数は任意である。
【0052】
次に、上記実施形態から把握できる他の技術的思想を、以下に記載する。
・ 請求項1に記載の可変ノズルベーン付きターボチャージャにおいて、前記切欠き部は、前記タービンハウジングの内壁に設けられていることを特徴とする可変ノズルベーン付きターボチャージャ。この構成によれば、ノズルリングの変形によりノズルベーン先端側とタービンハウジングの内壁との間の隙間が小さくなっても、ノズルベーンの開度が所定開度まで操作されたときには、ノズルベーンと環状ガス通路の通路壁との間の間隙が上記切欠き部により拡大される。そのため、ノズルベーンの端面がタービンハウジングの内壁に接触するのを回避でき、ノズルベーンのスティックを的確に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可変ノズルベーン付きターボチャージャの一実施の形態についてその概ねの断面構造を示す断面図。
【図2】同実施の形態のターボチャージャの可変ノズル機構の背面図。
【図3】同実施の形態のターボチャージャの可変ノズル機構の正面図。
【図4】図3の4−4線部に沿った断面図。
【図5】図3の5−5線部に沿った断面図。
【図6】ノズルリングの一部及びタービンハウジングの一部の拡大断面図。
【図7】経年変化時におけるノズルリングの一部及びタービンハウジングの一部の拡大断面図。
【図8】経年変化時におけるタービンハウジングの切欠き部付近を示す拡大断面図。
【図9】経年変化時におけるノズルリングの内周フランジ部付近を示す拡大断面図。
【符号の説明】
12…タービンハウジング、12a…排気出口、12b,31b…切欠き部、13…コンプレッサハウジング、13a…吸気入口、14…ベアリングハウジング、15…タービンホイール、15a…羽根、16…コンプレッサホイール、16a…羽根、17…ロータシャフト、18…スクロール通路、19…環状ガス通路、20…ノズルベーン、21…コンプレッサ通路、22…送出通路、30…可変ノズル機構、31…ノズルリング、31a…内周フランジ部、33…貫通孔、34…ピン、35…ローラピン、37…ユニゾンリング、38…ピン、39…アーム、39a…貫通孔、40…ユニゾンリング駆動用アーム、41…アクチュエータ、42…ボルト、43…スペーサ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の過給システムとして用いられるターボチャージャにかかり、詳しくはタービンホイールに吹き付けられる排気ガスの流量を可変とするノズルベーンが設けられた可変ノズルベーン付きターボチャージャに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車用の内燃機関において、その出力向上のためには燃焼室へ充填される空気の量を増やすことが好ましい。そこで従来は、ピストンの下動に伴って燃焼室内に発生する圧力で空気を燃焼室に充填するだけでなく、その空気を強制的に燃焼室へ送り込んで、同燃焼室への空気の充填効率を高めるターボチャージャが提案され、実用されている。
【0003】
この種のターボチャージャは、内燃機関の排気通路を流れる排気ガスが吹き付けられることによって回転するタービンホイールと、内燃機関の吸気通路内の空気を強制的に燃焼室側へ送り込むコンプレッサホイールとを備えている。これらタービンホイールとコンプレッサホイールとは、ロータシャフトを介して一体回転可能に連結されている。そして、タービンホイールに排気ガスが吹き付けられて同ホイールが回転すると、その回転はロータシャフトを介してコンプレッサホイールに伝達される。こうしてコンプレッサホイールが回転することにより、吸気通路内の空気の圧力(過給圧)が高められ、その結果、空気が強制的に燃焼室に送り込まれるようになる。
【0004】
また、上記ターボチャージャは、タービンホイールに吹き付けられる排気ガスが通過する環状ガス通路を備え、同通路はタービンホイールの外周を囲うように同ホイールの回転方向に沿って形成される。従って、環状ガス通路を通過した排気ガスは、タービンホイールの軸線へ向かって吹き付けられることになる。
【0005】
ところで、このようなターボチャージャにあっては、例えば実開昭58−82464号公報にみられるように、環状ガス通路に配設される複数のノズルベーンの開閉によりタービンホイールへのガス流速を制御できるようにした可変ノズルベーン付きターボチャージャが知られている。
【0006】
この種の可変ノズルベーン付ターボチャージャにおいては、タービンハウジングと所定の間隔を保持した状態で取着されたノズルリングによりタービンホイールに排気ガスを導く環状ガス通路が形成されている。ノズルベーンはノズルリングに対して回動可能に軸支されている。ノズルベーンはその一端側に設けられた軸を回動させることによって開閉動作されるが、ノズルベーンの開閉動作を抵抗なく行うため、環状ガス通路の通路壁、すなわちタービンハウジングの内壁及びノズルリングとノズルベーンの両端面との間には若干の隙間が設けられている。この隙間を大きくすると、タービンホイール側へと流れる排気ガスが、上記隙間から容易に漏れてしまうため、ノズルベーンを通過するガス流量が所望量に制御されにくくなり、ターボチャージャの効率が低下する。また、逆に上記隙間を小さくすると、ノズルベーンが熱膨張した際、ノズルベーンの端面がハウジングの内面、つまりガス通路内壁面)に接触してスティックを起こしやすくなり、ノズルベーンが円滑に開閉動作しなくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、経年使用によって上記環状ガス通路の通路壁やノズルベーンに煤等の堆積物が付着したりすると、ノズルベーンと環状ガス通路の通路壁との間の隙間が小さくなる。また、タービンハウジング内の各部は内燃機関の運転中には排気ガスの熱によって加熱され、内燃機関の停止中には気温程度まで冷却される。このように加熱冷却が繰り返されると、タービンハウジングに取着されたノズルリングに熱変形が生じることとなる。従って、環状ガス通路の通路壁やノズルベーンへの堆積物の付着やノズルリングの熱変形に伴って環状ガス通路に対するノズルベーンの相対位置が変化し、ノズルベーンの端面がタービンハウジングの内壁やノズルリングに接触してスティックを起こしやすくなり、ノズルベーンが円滑に開閉動作しなくなる。
【0008】
なお、可変ノズルベーン付きターボチャージャにおける上記問題点を解決するために、例えば実開昭62−16732号公報に記載されるような可変ノズルベーン付きターボチャージャが提案されている。この公報に記載の可変ノズルベーン付きターボチャージャでは、環状ガス通路の内壁にノズルベーンの軸方向両端部が挿入される溝が設けられ、ノズルベーンの軸と反対側の溝の底面にはノズルベーンに対向する突起部が設けられている。
【0009】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、経年使用によってノズルベーンと環状ガス通路との間の隙間が小さくなる場合であれ、ノズルベーンのスティックを的確に抑制することができる可変ノズルベーン付きターボチャージャを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための手段及びその作用効果について以下に記載する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関の排気ガスが吹き付けられることにより回転するタービンホイールをタービンハウジング内に収容し、該タービンハウジングにはその内壁と協働して前記タービンホイールの外周に前記排気ガスを導く環状ガス通路を形成するノズルリングを取着し、該ノズルリングには前記環状ガス通路の流路面積を可変とするノズルベーンを前記タービンホイールの軸と直交する方向に開閉可能に設けた可変ノズルベーン付きターボチャージャにおいて、前記環状ガス通路の通路壁には前記ノズルベーンの所定開度位置にて該ノズルベーンとの間の間隔を拡大する切欠き部を形成したことを要旨とする。
【0011】
通常、こうしたターボチャージャにおいては、経年使用によって環状ガス通路の通路壁やノズルベーンに煤等の堆積物が付着したりすると、ノズルベーンと環状ガス通路の通路壁との間の隙間が小さくなる。また、加熱冷却が繰り返されると、タービンハウジングに取着されたノズルリングに熱変形が生じることとなる。そのため、環状ガス通路に対するノズルベーンの相対位置が変化し、ノズルベーンの端面が環状ガス通路の通路壁に接触してスティックを起こしやすくなる。
【0012】
この点に関して、上記構成によれば、環状ガス通路の通路壁にはノズルベーンの所定開度位置にてノズルベーンとの間の間隔を拡大する切欠き部が形成されているので、ノズルベーンが環状ガス通路の通路壁に接触するのを回避でき、ノズルベーンのスティックを的確に抑制することができるようになる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の可変ノズルベーン付きターボチャージャにおいて、前記ノズルリングは、前記タービンホイールの外周に沿う内周フランジ部を有し、前記切欠き部は、前記ノズルリングの内周フランジ部に設けられていることを要旨とする。
【0014】
上記構成によれば、ノズルリングの内周フランジ部がノズルベーン側に変形したとしても、ノズルリングの内周フランジ部に形成した切欠き部によってその変形分は相殺され、ノズルベーンの端面がタービンハウジングの内壁に接触することはなくなり、ノズルベーンのスティックを的確に抑制することができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の可変ノズルベーン付きターボチャージャにおいて、前記所定開度位置は、少なくとも前記ノズルベーンの閉弁状態における前記ノズルベーンの閉弁位置よりも前記タービンホイールの軸線に近い位置であることを要旨とする。
【0016】
上記構成によれば、経年変化が生じていない状態においてノズルベーンの開度が所定開度以下のときには、上記切欠き部を設けたことに起因するノズルベーン端面側での排気ガスの漏れが抑制されるため、ターボチャージャの効率低下を抑制することができる。しかも、ノズルベーンの開度が所定開度を超えたときには、環状ガス通路の流路面積は切欠き部によって拡大されるものの、この場合にはノズルベーン端面側での排気ガスの漏れは少なくなっており、ターボチャージャの効率低下を抑制することができる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の可変ノズルベーン付きターボチャージャにおいて、前記切欠き部は、前記ノズルベーンの開放側ほど前記ノズルベーンから離れるテーパ状に形成されていることを要旨とする。
【0018】
上記構成によれば、経年変化が生じていない状態であっても、ノズルベーンが開放されるに従って環状ガス通路とノズルベーンとの間の間隔が徐々に拡大されるため、ノズルベーン端面側での排気ガスの漏れが急激に増加するのを抑制することができ、ターボチャージャの効率低下を抑制することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の可変ノズルベーン付きターボチャージャを具体化した一実施の形態を図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、本実施の形態の可変ノズルベーン付きターボチャージャの概略構成について説明する。
【0020】
図1に示すように、ターボチャージャ11は、図示しない内燃機関の排気通路に配設されるタービンハウジング12と、同機関の吸気通路に配設されるコンプレッサハウジング13と、これらタービンハウジング12及びコンプレッサハウジング13を連結するベアリングハウジング14とを備えて構成されている。タービンハウジング12内には、複数の羽根15aを備えるとともに、上記機関の燃焼室から排出される排気ガスにより回転されるタービンホイール15が配設されている。一方、コンプレッサハウジング13内には、同じく複数の羽根16aを備えるとともに、吸気通路内を流通する吸気を圧縮して燃焼室へと圧送するコンプレッサホイール16が配設されている。これら両ホイール15、16は、ベアリングハウジング14内にて回転可能に支持されるロータシャフト17により一体回転可能に連結されている。
【0021】
タービンハウジング12は、タービンホイール15の外周を囲うように、しかも渦巻き状に延びるかたちでベアリングハウジング14の一端に取り付けられている。タービンハウジング12内には、同ハウジング12と同じく渦巻き状に延びるスクロール通路18が設けられている。このスクロール通路18は、上記機関の排気通路に連通しており、燃焼室からの排気が排気通路を介してこのスクロール通路18に送り込まれる。
【0022】
また、タービンハウジング12内には、スクロール通路18内の排気をタービンホイール15へ向けて吹き付けるための環状ガス通路19が、スクロール通路18に沿って設けられている。この環状ガス通路19からのタービンホイール15への排気ガスの吹き付けにより、タービンホイール15が回転される。また、環状ガス通路19の途中には、複数のノズルベーン20が配設されている。このノズルベーン20はそれぞれ、タービンハウジング12とベアリングハウジング14と間に設けられる可変ノズル機構30により開閉され、これによりベーン20間の流路断面積が可変となっている。なお、可変ノズル機構30の詳細については後述する。タービンホイール15に吹き付けられた後の排気ガスは、タービンハウジング12においてベアリングハウジング14と反対側に位置する部分に設けられた排気出口12aを介して図示しない触媒コンバータへ送り出される。
【0023】
一方、コンプレッサハウジング13はコンプレッサホイール16の外周を囲うように、しかも渦巻き状に延びるかたちでベアリングハウジング14の他端に取り付けられている。コンプレッサハウジング13におけるベアリングハウジング14の反対側に位置する部分には、内燃機関の燃焼室に供給される空気が導入される吸気入口13aが設けられている。また、コンプレッサハウジング13内には、同ハウジング13と同じく渦巻き状に延びて上記燃焼室と連通するコンプレッサ通路21が設けられている。更に、コンプレッサハウジング13には、吸気入口13aを通過して同ハウジング13内に導入された空気をコンプレッサ通路21へ送り出すための送出通路22が設けられている。この送出通路22は、コンプレッサ通路21に沿って設けられている。そして、タービンホイール15の回転力がロータシャフト17を介してコンプレッサホイール16に伝達されて、同ホイール16が回転するようになる。このようにコンプレッサホイール16が回転することで、吸気入口13aを通過した空気が、送出通路22及びコンプレッサ通路21を介して燃焼室へ強制的に送り込まれるようになる。
【0024】
次に、ノズルベーン20を開閉する上記可変ノズル機構30を、図2〜図9を参照して説明する。
図2、図3及び同図3の4−4線部に沿った断面図に相当する図4に示されるように、可変ノズル機構30は、上記タービンハウジング12に固定されるノズルリング31と、ノズルベーン20とを備える。さらに、可変ノズル機構30はローラピン35により回動可能に支持され図1に示したアクチュエータ41の駆動に基づいて回動されるユニゾンリング37と、このユニゾンリング37の回動をノズルベーンの開閉に変換するアーム39とを備えている。
【0025】
ノズルリング31の一面には、複数(本実施の形態においては12枚)のノズルベーン20が同リング31の中心軸を中心として同一円周上に等角度間隔で設けられている。そして、各ノズルベーン20は、上記ノズルリング31に対向する面から突出するピン34を有し、同ピン34がノズルリング31の厚さ方向に形成される貫通孔33(図4)に挿通されることで、ノズルリング31に回動可能に軸支されている。
【0026】
また、図3及び図5に示されるように、ノズルリング31における上記ノズルベーン20が配設される面の裏面には、複数(本実施の形態においては6個)のローラピン35が、上記貫通孔33間のほぼ中央に位置するように、且つノズルリング31の中心軸を中心として同一円周上に等角度間隔で設けられている。
【0027】
本実施の形態において、このローラピン35は、図5にその断面構造が示されるように、ピン35aと同ピン35aに対して相対回転可能に挿入される断面略T字形のフランジ付きブッシュ35bとを備えて構成される。これらブッシュ35bは、上記ピン35aに対して交互に逆方向に挿入されている。そして、本実施の形態では、これら互いに逆方向に挿入されたブッシュ35bの各フランジによって、上記ユニゾンリング37のスラスト面及び反スラスト面が挟持される構造となっている。このように、6個のローラピン35によりユニゾンリング37を軸支するため、同リング37やローラピン35等の製造公差によるリング37の回動中心のずれを抑制することができるようになる。また、ユニゾンリング37は、そのノズルリング31側の側面及びその裏面がそれぞれ、3個のブッシュ35bのフランジに当接した状態でローラピン35に軸支されるため、これらリング37とローラピン35との接触面積を最大限小さくして、リング37の軸方向へのがたつきを抑制することができるようになる。この結果、ノズルベーン20の開閉に関する制御性の向上を図ることができるようになる。
【0028】
また、これら6個のローラピン35のうち、1つおきの3個のローラピンの端部には、上記ブッシュ35bの外径と略同寸の外径を有する頭部35cが更に備えられている。このため、頭部35cを備えるピン35aに挿入されたブッシュ35bは、頭部35cによりピン35aから抜ける方向への移動が規制される。この結果、ユニゾンリング37の同方向(反スラスト方向)への移動も規制されることとなり、同リング37と、これに近設される上記アーム39との接触も防止されるようになる。
【0029】
また、これら6個のローラピン35のピン35aはそれぞれ、ノズルリング31に形成された穴31cに圧入されている。このため、組付けされた可変ノズル機構30の搬送中における同ピン35aの圧入寸法の変化等も抑制されるようになる。
【0030】
また、図3に示されるように、上記ユニゾンリング37におけるノズルリング31と対向する面の裏面(反スラスト面)には、同面から突出するとともに、当該リング37の中心軸を中心として同一円周上に等角度間隔で設けられる複数(本実施の形態においては12個)のピン38が設けられている。なお、このユニゾンリング37には、上記ピン38以外にも1箇所だけピン38aが設けられているが、このピン38aは、図1に示したユニゾンリング駆動用アーム40及びアクチュエータ41に連結されて、ユニゾンリング37を回動させるために設けられている。
【0031】
また、ノズルリング31の貫通孔33(図4)に挿通されたノズルベーン20のピン34とローラピン35に挟持されたユニゾンリング37のピン38との間にはそれぞれ、略Y字形の複数(本実施の形態においては12個)のアーム39が配設されている。各アーム39の二股形状を有する一端は、上記ピン38を挟み込むことで回動可能に支持される。一方、同アーム39の他端は、同他端近傍に形成される貫通孔39aに上記ノズルベーン20のピン34の端部が挿通された状態でアーム39の貫通孔39a近傍が溶接されることで、これらアーム39とノズルベーン20とが一体回動可能に固定されている。
【0032】
このように構成される可変ノズル機構30では、次のようにしてノズルベーン20の開閉が行われる。
すなわち、アクチュエータ41及びユニゾンリング駆動用アーム40を介してユニゾンリング37がノズルリング31の中心軸を中心として回動される。このユニゾンリング37の回動に基づいて、全てのアーム39がノズルベーン20のピン34を中心として一斉にリング37と同方向に回動するとともに、全てのノズルベーン20も同ピン34を中心として一斉にリング37と同方向に回動する。こうして、ノズルベーン20が回動されることで、これらベーン20間の隙間、つまり排気の流路断面積が可変とされる。なお、図2に示したように、この可変ノズル機構30では、ユニゾンリング37が同図2の矢印A1の方向に回動されると、ノズルベーン20は閉じる方向に回動され、一方、リング37が同矢印A1とは逆の方向に回動されると、ノズルベーン20は開く方向に回動される。
【0033】
また、この可変ノズル機構30では、上記ローラピン35は、ユニゾンリング37を回動可能に支持するのみでなく、アーム39の回動角度を規制する役割も担う構成となっている。すなわち、ユニゾンリング37の回動に基づいてアーム39が矢印A1の方向(図2参照)に回動され、同アーム39の一側辺がローラピン35の頭部35cに当接すると、アーム39はそれ以上同矢印A1の方向へ回動しなくなるとともに、ノズルベーン20もそれ以上閉じる方向に回動しなくなる。この際、ノズルベーン20は、そのベーン間に隙間が形成されない状態、つまり全閉となるように設定されている。
【0034】
一方、ユニゾンリング37の回動に基づいてアーム39が矢印A1とは逆の方向に回動され、同アーム39の他側辺がローラピン35の頭部35cに当接すると、アーム39はそれ以上同方向へ回動しなくなるとともに、ノズルベーン20もそれ以上開く方向に回動しなくなる。この際、ノズルベーン20は全開となる。このため、可変ノズルベーン付きターボチャージャとしての部品点数の増加を抑えつつ、同ターボチャージャとしてのノズルベーンの全開時あるいは全閉時における制御角度を安定に維持することができるようになる。
【0035】
このように構成される可変ノズル機構30は、上述のようにタービンハウジング12とベアリングハウジング14との間に配置され、そのノズルリング31は、図1,図2に示されるように、複数(本実施形態では3つ)のボルト42によりタービンハウジング12に固定される。これらのボルト42はノズルリング31の周方向において所定間隔をもって配置され、各ボルト42にはノズルリング31とタービンハウジング12との間に介装された複数のスペーサ43が挿通されている。これら複数のスペーサ43によってタービンハウジング12の内壁とノズルリング31との間隔が保持され、タービンハウジング12の内壁とノズルリング31とによって上記環状ガス通路19が形成されている。
【0036】
ここで、本実施の形態のターボチャージャ11は、上記環状ガス通路19の前述した排気ガス中の煤等の堆積物の付着やノズルリング31の熱変形したとき、ノズルベーン20のスティックを抑制することができる構成になっている。
【0037】
図6に示されるように、上記環状ガス通路19の通路壁のうちタービンハウジング12の内壁には、ノズルベーン20の先端側(図6において上方)においてテーパ状の切欠き部12bが設けられている。また、ノズルリング31は、前記タービンホイール15の外周に沿う内周フランジ部31aを有し、内周フランジ部31aにはノズルベーン20の先端側(図6において上方)においてテーパ状の切欠き部31bが設けられている。
【0038】
これらの切欠き部12b,31bはノズルベーン20の閉弁位置よりも前記タービンホイール15に近い位置に形成されている。そして、切欠き部12bはノズルベーン20が所定開度位置にてノズルベーン20との間の間隔を拡大するとともに、ノズルベーン20の開放側(図6において上方)ほどノズルベーン20との間の間隔を大きくするようになっている。
【0039】
図7はこうしたターボチャージャ11における経年使用した状態を示している。図7に示すようにタービンハウジング12の内壁に煤等の堆積物12cが付着すると、ノズルベーン20とタービンハウジング12の内壁との間の隙間が小さくなる。また、加熱冷却が繰り返されて上記スペーサ43のない位置においてノズルリング31の内周側がタービンハウジング12の内壁に近づくように熱変形する。すると、タービンハウジング12の内壁に対するノズルベーン20の間隔(相対位置)が小さくなる。
【0040】
この点に関して、図8に示すようにノズルリング31の変形によりノズルベーン20先端側とタービンハウジング12の内壁との間の隙間が小さくなっても、ノズルベーン20の開度が所定開度まで操作されたときには、ノズルベーン20とタービンハウジング12の内壁との間の間隙が切欠き部12bにより拡大される。そのため、ノズルベーン20の端面がタービンハウジング12の内壁に接触するのを回避でき、ノズルベーン20のスティックが的確に抑制される。
【0041】
また、ノズルリング31の内周フランジ部31aもノズルベーン20の端面に近づくように熱変形し、ノズルリング31に対するノズルベーン20の間隔(相対位置)が小さくなる。
【0042】
この点に関して、図9に示すように、ノズルリング31の内周フランジ部31aがノズルベーン20側に変形したとしても、ノズルリング31の内周フランジ部31aに形成した切欠き部31bによってその変形分は相殺される。そのため、ノズルベーン20の端面がタービンハウジング12の内壁に接触することはなくなり、ノズルベーン20のスティックを的確に抑制することができる。
【0043】
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
・ タービンハウジング12の内壁にはノズルベーン20の所定開度位置にてノズルベーン20との間の間隔を拡大する切欠き部12bが形成されている。経年使用によるノズルリング31の変形によりノズルベーン20先端側とタービンハウジング12の内壁との間の隙間が小さくなっても、ノズルベーン20の開度が所定開度まで操作されたときには、ノズルベーン20とタービンハウジング12の内壁との間の間隙が上記切欠き部により拡大される。そのため、ノズルベーン20の端面がタービンハウジング12の内壁に接触するのを回避でき、ノズルベーン20のスティックを的確に抑制することができる。
【0044】
・ ノズルリング31の内周フランジ部31aがノズルベーン20側に変形したとしても、内周フランジ部31aの切欠き部31bによってその変形分は相殺され、ノズルベーン20の端面がタービンハウジング12の内壁に接触することはなくなり、ノズルベーン20のスティックを的確に抑制することができる。
【0045】
・ 経年変化が生じていない状態においてノズルベーン20の開度が所定開度以下のときには、切欠き部12bを設けたことに起因するノズルベーン20端面側での排気ガスの漏れが抑制されるため、ターボチャージャ11の効率低下を抑制することができる。なお、ノズルベーン20の開度が所定開度を超えるような状態とは、エンジンの高速運転状態等、タービンホイールを駆動するための排気ガスのエネルギーが十分確保されており、ノズルベーン20により排気ガスの流速を上げる必要のない状態である。このため、この状態では、ターボチャージャ11の効率低下が特に問題になることがない。
【0046】
・ 切欠き部12b,31bはノズルベーン20の開放側ほどノズルベーン20から離れるテーパ状に形成されている。ノズルベーン20が開放されるに従って環状ガス通路19とノズルベーン20との間の間隔が徐々に拡大されるため、ノズルベーン20端面側での排気ガスの漏れが急激に増加するのを抑制することができ、ターボチャージャ11の効率低下を抑制することができる。
【0047】
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施の形態では、タービンハウジング12の内壁に切欠き部12bを設けるとともに、ノズルリング31の内周フランジ部31aに切欠き部31bを設けたが、ノズルリング31の内周フランジ部31aに切欠き部31bを構成する構成としてもよい。
【0048】
・上記実施の形態では、12個のノズルベーン20を有する可変ノズル機構30を備えるターボチャージャの例を示したが、本発明は複数のノズルベーンを有するターボチャージャであれば適用することができる。
【0049】
・上記実施の形態では、ローラピン35の頭部35cは、ブッシュ35bの抜け方向への移動を規制する以外に、アーム39の回動角度を規制する役割も担う構成としたが、このアーム39の回動角度を規制する部材を別に備える構成としてもよい。
【0050】
・上記実施の形態では、ローラピン35のピン35aは、ノズルリング31の穴31cに圧入される構成としたが、これを、ノズルベーンプレートに形成されるねじ孔に螺合させる構成としてもよい。
【0051】
・上記実施の形態では、6個のローラピン35を有する可変ノズル機構30を備えるターボチャージャの例を示したが、このローラピンは、複数個備えられる構成であればその数は任意である。
【0052】
次に、上記実施形態から把握できる他の技術的思想を、以下に記載する。
・ 請求項1に記載の可変ノズルベーン付きターボチャージャにおいて、前記切欠き部は、前記タービンハウジングの内壁に設けられていることを特徴とする可変ノズルベーン付きターボチャージャ。この構成によれば、ノズルリングの変形によりノズルベーン先端側とタービンハウジングの内壁との間の隙間が小さくなっても、ノズルベーンの開度が所定開度まで操作されたときには、ノズルベーンと環状ガス通路の通路壁との間の間隙が上記切欠き部により拡大される。そのため、ノズルベーンの端面がタービンハウジングの内壁に接触するのを回避でき、ノズルベーンのスティックを的確に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可変ノズルベーン付きターボチャージャの一実施の形態についてその概ねの断面構造を示す断面図。
【図2】同実施の形態のターボチャージャの可変ノズル機構の背面図。
【図3】同実施の形態のターボチャージャの可変ノズル機構の正面図。
【図4】図3の4−4線部に沿った断面図。
【図5】図3の5−5線部に沿った断面図。
【図6】ノズルリングの一部及びタービンハウジングの一部の拡大断面図。
【図7】経年変化時におけるノズルリングの一部及びタービンハウジングの一部の拡大断面図。
【図8】経年変化時におけるタービンハウジングの切欠き部付近を示す拡大断面図。
【図9】経年変化時におけるノズルリングの内周フランジ部付近を示す拡大断面図。
【符号の説明】
12…タービンハウジング、12a…排気出口、12b,31b…切欠き部、13…コンプレッサハウジング、13a…吸気入口、14…ベアリングハウジング、15…タービンホイール、15a…羽根、16…コンプレッサホイール、16a…羽根、17…ロータシャフト、18…スクロール通路、19…環状ガス通路、20…ノズルベーン、21…コンプレッサ通路、22…送出通路、30…可変ノズル機構、31…ノズルリング、31a…内周フランジ部、33…貫通孔、34…ピン、35…ローラピン、37…ユニゾンリング、38…ピン、39…アーム、39a…貫通孔、40…ユニゾンリング駆動用アーム、41…アクチュエータ、42…ボルト、43…スペーサ。
Claims (4)
- 内燃機関の排気ガスが吹き付けられることにより回転するタービンホイールをタービンハウジング内に収容し、該タービンハウジングにはその内壁と協働して前記タービンホイールの外周に前記排気ガスを導く環状ガス通路を形成するノズルリングを取着し、該ノズルリングには前記環状ガス通路の流路面積を可変とするノズルベーンを前記タービンホイールの軸と直交する方向に開閉可能に設けた可変ノズルベーン付きターボチャージャにおいて、
前記環状ガス通路の通路壁には前記ノズルベーンの所定開度位置にて該ノズルベーンとの間の間隔を拡大する切欠き部を形成した
ことを特徴とする可変ノズルベーン付きターボチャージャ。 - 請求項1に記載の可変ノズルベーン付きターボチャージャにおいて、
前記ノズルリングは、前記タービンホイールの外周に沿う内周フランジ部を有し、前記切欠き部は、前記ノズルリングの内周フランジ部に設けられている
ことを特徴とする可変ノズルベーン付きターボチャージャ。 - 請求項1又は2に記載の可変ノズルベーン付きターボチャージャにおいて、
前記所定開度位置は、少なくとも前記ノズルベーンの閉弁状態における前記ノズルベーンの閉弁位置よりも前記タービンホイールの軸線に近い位置である
ことを特徴とする可変ノズルベーン付きターボチャージャ。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の可変ノズルベーン付きターボチャージャにおいて、
前記切欠き部は、前記ノズルベーンの開放側ほど前記ノズルベーンから離れるテーパ状に形成されている
ことを特徴とする可変ノズルベーン付きターボチャージャ。
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JP2008509340A (ja) * | 2004-08-10 | 2008-03-27 | ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト | 内燃機関用の排気ガスターボチャージャ |
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-
2002
- 2002-07-17 JP JP2002207887A patent/JP2004052589A/ja active Pending
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