JP4816481B2 - 可変容量型ターボチャージャ - Google Patents

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Description

本発明は、可変容量型ターボチャージャに関する。
内燃機関においては、内燃機関から排出される排気のエネルギを利用して駆動されるターボチャージャを備える場合がある。ターボチャージャを備えることで、内燃機関の気筒内への吸入空気の充填効率を向上させて機関出力を向上させている。
そして、ターボチャージャの中には、可変容量型ターボチャージャと呼ばれるものがある。可変容量型ターボチャージャは、例えば内燃機関の低回転運転領域のように排気の量が少ない場合でも、ノズルベーンの開度を閉方向に変更することで、排気の流速を高め、タービンの回転速度及び回転力を増加させることができるものである。これにより、コンプレッサの回転速度及び回転力が増加し、吸入空気の密度を高め、気筒内への吸入空気の充填効率を向上させることができるものである。
ここで、ノズルベーンは、スクロール室内に配置され、スクロール室外から延びるベーンシャフトを介して駆動される。ベーンシャフトは、例えばリンク機構により動作させられるため、スクロール室外にはリンク機構を格納するリンク室が設けられる。つまり、スクロール室とリンク室が隣り合い、その間を壁で隔てるようにしている。そして、該壁にはベーンシャフトが壁を貫通するための孔が開けられており、さらにはベーンシャフトの作動を壁が阻害しないようにするためにベーンシャフトと孔との間には僅かな隙間(以下、ベーンシャフト隙間という)が存在する。
さらに、リンク機構は可変容量型ターボチャージャのタービンハウジングの外部からリンクシャフトにより操作されるため、リンク室はタービンハウジングの外部と壁で隔てられている。そして、該壁にはリンクシャフトが壁を貫通するための孔が開けられており、さらにはリンクシャフトの作動を壁が阻害しないようにするためにリンクシャフトと孔との間には僅かな隙間(以下、リンクシャフト隙間という)が存在する。
ところで、大気圧よりも可変容量型ターボチャージャのタービンハウジング内部の排気の圧力が高いと、排気がスクロール室からベーンシャフト隙間、リンク室、リンクシャフト隙間、タービンハウジングの外部の順に流れる。このため、この排気の流れに乗って、排気中のHCがリンク室等に入り込んでしまう。そして、リンク室等に入り込んだHCは壁面等に付着し、変質してデポジットとして堆積する。
特に、可変容量型ターボチャージャのタービンハウジングよりも下流側の排気通路に排気浄化装置を備えていると、可変容量型ターボチャージャのタービンハウジングよりも上流側の排気中に燃料を添加する場合がある。このような燃料の添加が実行されると、リンク室等に入り込むHC量が増加する。
そして、リンク室等にデポジットが堆積すると、デポジットによってリンク機構の作動が制限されるおそれがある。これにより、所望の過給圧が得られなくなるおそれがある。
ここで、デポジットは、リンク室等に入り込んだHCが付着することで生成される。そこで、リンク室の側壁に低熱伝導部を設け、リンク室の温度低下を抑制してHCの付着を抑制し、デポジットの生成を抑制する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−194135号公報 特開2006−220131号公報 特開2003−49675号公報
しかしながら、上記従来技術のようにリンク室の温度低下を抑制しても、例えば外気温や冷却水温が著しく低い時にはリンク室自体の持っている熱量が小さいため、リンク室の温度がHCの付着を抑制できる程高温でない場合がある。
また、リンクシャフト隙間に一般的なピストンリング型のシールを設け、リンク室からタービンハウジングの外部へ排気が流れることを防ぐ技術も考えられている。しかし、一般的なピストンリング型のシールでは、過大な組み付け応力やリングの塑性変形等の設計上の制約があり、可変容量型ターボチャージャへの適用は困難であった。
本発明の目的は、可変容量型ターボチャージャにおいて、駆動機構格納室からタービンハウジングの外部へ通じる隙間を塞ぎ、駆動機構格納室内に排気が流入することを抑制し、これにより駆動機構格納室内に排気に含まれるHCが入り込むことを抑制し、ノズルベーンを動作させる駆動機構にデポジットが堆積することを抑制する技術を提供することにある。
本発明にあっては、以下の構成を採用する。すなわち、
排気が吹き付けられるタービンと、開度を変更することにより前記タービンに吹き付けられる排気の流速を変更するノズルベーンと、を有する可変容量型ターボチャージャであって、
前記ノズルベーンを動作させる駆動機構を格納し、前記ノズルベーンが配置された空間及びタービンハウジングの外部と壁で隔てられ且つ壁面で囲まれた空間であって、前記ノズルベーンが配置された空間へ通じる隙間及び前記外部へ通じる隙間が存在する駆動機構格納室を備え、
前記駆動機構格納室から前記外部へ通じる隙間を、前記駆動機構に接続された軸部材と、該軸部材を前記軸部材の外周側でガイドするガイド部材と、の間で形成しており、
前記軸部材の前記駆動機構格納室側の外周を前記外部側の外周よりも小径に形成し、前記軸部材の外周の軸方向における途中に軸方向に対して垂直な第1径方向面を有する第1段差を設け、
前記ガイド部材の前記駆動機構格納室側の内周を前記外部側の内周よりも大径に形成し、前記ガイド部材の内周の軸方向における途中に軸方向に対して垂直な第2径方向面を有する第2段差を設け、
前記第1、第2径方向面の軸方向位置を等しく配置し、前記軸部材の前記駆動機構格納室側の外周と前記ガイド部材の前記駆動機構格納室側の内周と前記第1、第2径方向面とで囲まれた環状空間に環状シール部材を備えたことを特徴とする可変容量型ターボチャージャである。
ノズルベーンを動作させる駆動機構は、駆動機構格納室に格納され、ノズルベーンを動作させるために可変容量型ターボチャージャのタービンハウジングの外部からの動力を得て作動する。このため、タービンハウジングの外部からの動力をノズルベーンまで伝達するために、ノズルベーンが配置された空間と駆動機構格納室とを隔てる壁や駆動機構格納室とタービンハウジングの外部とを隔てる壁には例えば動力を伝達するシャフトと該シャフトが貫通する孔との間の隙間が存在する。
これらの隙間が存在すると、大気の圧力よりも高い圧力の排気が流れるノズルベーンが配置された空間から、駆動機構格納室を介しタービンハウジングの外部に向けて排気が流れる。そうすると、排気中のHCが駆動機構格納室に入り込み、壁面等に付着し変質してデポジットとして堆積するおそれがある。
そこで、本発明では、軸部材の駆動機構格納室側の外周とガイド部材の駆動機構格納室側の内周と第1、第2径方向面とで囲まれた環状空間に環状シール部材を備えるようにした。
これによると、環状シール部材が駆動機構格納室からタービンハウジングの外部へ通じる軸部材とガイド部材との間の隙間を塞ぐので、ノズルベーンが配置された空間から、駆動機構格納室を介しタービンハウジングの外部に向けて排気が流れることを抑制する。これにより、駆動機構格納室内に排気が流入することを抑制でき、駆動機構格納室内に排気に含まれるHCが入り込むことを抑制できる。よって、HCが付着して変質することにより生じるデポジットがノズルベーンを動作させる駆動機構に堆積することを抑制できる。
なお、環状シール部材は、前記隙間を完全に塞ぐものだけでなく、前記隙間における排気の流通量を低減できるものであればよい。排気の流通量が低減できれば、駆動機構格納室内に排気に含まれるHCが入り込むことを抑制できるからである。
前記環状シール部材は、前記駆動機構格納室から前記外部に向かう圧力を受けて前記第1、第2径方向面に押し付けられ、前記駆動機構格納室から前記外部へ通じる前記軸部材と前記ガイド部材との間の隙間を塞ぐとよい。これによると、環状シール部材は、前記圧力を受けて前記隙間を塞ぐことができ、より好適なシール機能を発揮できる。そして、例えば、前記環状シール部材は、薄板ワッシャ形状であるとよい。
本発明によると、可変容量型ターボチャージャにおいて、駆動機構格納室からタービンハウジングの外部へ通じる隙間を塞ぎ、駆動機構格納室内に排気が流入することを抑制でき、これにより駆動機構格納室内に排気に含まれるHCが入り込むことを抑制でき、ノズルベーンを動作させる駆動機構にデポジットが堆積することを抑制できる。
以下に本発明の具体的な実施例を説明する。
<実施例1>
図1は、本実施例に係る内燃機関及びその吸・排気系の概略構成を示す図である。
図1に示す内燃機関1は、ディーゼルエンジンである。内燃機関1は、気筒2内へ直接燃料を噴射可能な燃料噴射弁を備えている。
内燃機関1には、気筒2内へ空気を導く吸気通路3が接続されている。吸気通路3の途中には、遠心過給器(ターボチャージャ)4のコンプレッサハウジング40とインタークーラ8が配置されている。
コンプレッサハウジング40により過給された吸気は、インタークーラ8により冷却された後に気筒2内へ導かれるようになっている。気筒2内へ導かれた吸気は、気筒2内に配置された燃料噴射弁から噴射された燃料とともに気筒2内で着火及び燃焼される。
また、内燃機関1には、気筒2内で燃焼されたガスが排出される排気通路9が接続され
ている。排気通路9の途中には、ターボチャージャ4のタービンハウジング41と排気浄化装置10が配置されている。
気筒2内で燃焼されたガス(排気)は、排気通路9へ排出される。排気通路9へ排出された排気は、排気通路9の途中に配置されたタービンハウジング41及び排気浄化装置10を経由して大気中へ放出される。
タービンハウジング41には、後述するノズルベーン63を動作させるための駆動機構を格納するためのリンク室50を備えており、該リンク室50内の駆動機構はリンクロッド51を介してアクチュエータ52と接続されている。
排気浄化装置10としては、酸化能とNOx吸蔵能を有する吸蔵還元型NOx触媒、酸化能とPM捕集能を有するパティキュレートフィルタ、或いは、吸蔵還元型NOx触媒が担持されたパティキュレートフィルタ等を例示することができる。
また、タービンハウジング41よりも上流側の排気通路9には、排気中に還元剤たる燃料を添加する燃料添加弁11が配置されている。燃料添加弁11から添加された燃料は、タービンハウジング41を経て排気浄化装置10に到達し、排気浄化装置10において反応させられる。
ここで、本実施例におけるターボチャージャ4は、可変容量型ターボチャージャである。このターボチャージャ4の具体的な構成について図2を参照して説明する。ここで、図2(a)はターボチャージャの構成を示す断面図であり、図2(b)はターボチャージャの可変ノズル機構を示す図である。
ターボチャージャ4は、コンプレッサハウジング40とタービンハウジング41とセンタハウジング42とを備えて構成されている。コンプレッサハウジング40は吸気通路3の途中に設けられ、コンプレッサハウジング40の内部は吸気通路3の一部を構成している。また、タービンハウジング41は排気通路9の途中に設けられ、タービンハウジング41の内部は排気通路9の一部を構成している。そして、コンプレッサハウジング40とタービンハウジング41とは、センタハウジング42を介して連結されている。
コンプレッサハウジング40内には複数の羽を持ったコンプレッサ43が備えられている。また、タービンハウジング41内には複数の羽を持ったタービン44が備えられている。コンプレッサ43とタービン44とは、センタハウジング42に格納されたロータシャフト45を介して連結されている。
また、タービンハウジング41内には、タービン44の外周を包囲する渦巻状のスクロール室46が形成されている。
さらに、タービンハウジング41内には、可変ノズル機構60が内装されている。可変ノズル機構60は、図2(b)に示すようにリング状に形成されたリングプレート61を備えている。このリングプレート61は、不図示のボルトによってタービンハウジング41に固定されている。そして、リングプレート61には、複数のベーンシャフト62が該リングプレート61の円心を中心として等角度毎に設けられている。
各ベーンシャフト62は、リングプレート61をその厚さ方向に貫通して回転可能に支持されている。各ベーンシャフト62のスクロール室46側の一端には、ノズルベーン63が固定されている。一方、ベーンシャフト62の他端には、ベーンシャフト62と直交してリングプレート61の外縁部へ延びるベーンアーム64が固定されている。ベーンシ
ャフト62とベーンアーム64とは、ベーンシャフト62の中心軸を中心として一体に回転可能となっている。
各ベーンアーム64とリングプレート61との間には、リングプレート61と重なり合うように環状の駆動リング65が設けられている。この駆動リング65は、その円心を中心に周方向へ回転可能となっている。また、駆動リング65には狭持部66が設けられ、リングプレート61外縁側に延びたベーンアーム64の端部が該狭持部66に狭持されている。この狭持部66によって、ベーンアーム64の端部が回転可能で且つ駆動リング65の直径方向に摺動可能となるように狭持されている。
このように構成された可変ノズル機構60では、駆動リング65がその円心を中心に回転すると、狭持部66に狭持されているベーンアーム64の端部も一緒に回転しようとする。しかし、ベーンアーム64はベーンシャフト62を中心に回転することしかできないので、各ベーンアーム64の端部がベーンシャフト62を中心として回転しつつ狭持部66内を駆動リング65の直径方向に移動する。その結果、ベーンアーム64がベーンシャフト62を回転させ、ベーンシャフト62の回転に同期してノズルベーン63がベーンシャフト62を中心に回転することになる。
次に、可変ノズル機構60の駆動、すなわち、駆動リング65の回転駆動を行うリンク機構70について説明する。駆動リング65には、ベーンアーム64と同形状の駆動アーム71の一端を狭持する駆動アーム狭持部72が設けられている。この駆動アーム狭持部72は、狭持部66と同様に駆動アーム71の一端を摺動可能且つ回転可能に狭持している。
そして、駆動アーム71の他端側には、ベーンシャフト62の中心軸と同方向の中心軸を持つリンクシャフト73の一端が固定されている。リンクシャフト73は、コンプレッサハウジング40側に延びてセンタハウジング42を貫通しており、リンクシャフト73の他端がタービンハウジングの外部に晒されている。そして、リンクシャフト73は、センタハウジング42に圧入されたガイド47により回転可能に支持されている。リンクシャフト73の他端側は、その一部が該リンクシャフト73の回転軸と直交する方向に延びて駆動リンク74を形成している。駆動リンク74には、リンクシャフト73の回転軸と平行する軸を持ったピン75が固定されている。さらに、ピン75はリンクロッド51を回転可能に支持している。
このように構成された可変ノズル機構60では、アクチュエータ52と接続されているリンクロッド51の進退動作により、駆動リンク74がリンクシャフト73を中心に回転される。駆動リンク74が回転すると、それに同期してリンクシャフト73が回転し、さらにリンクシャフト73の回転に伴って駆動アーム71が該リンクシャフト73を中心に回転する。その結果、駆動アーム71が駆動リング65を周方向に押し、該駆動リング65を回転させることになる。
以上述べたターボチャージャ4では、リンク機構70によってノズルベーン63の回転方向及び回転量(開度ともいう)を調節することにより、2つのノズルベーン63間の流路の向き、及び2つのノズルベーン63間の間隙を変更することが可能となる。すなわち、ノズルベーン63の回転方向及び回転量を制御することにより、スクロール室46からタービン44に吹き付けられる排気の方向及び流速が調節されることになる。
なお、本実施例におけるリンク室50が、本発明の駆動機構格納室に相当する。また、本実施例におけるリンク室50内に格納されている可変ノズル機構60及びリンク機構70の一部(例えばベーンアーム64、駆動リング65、及び駆動アーム71)が、本発明
の駆動機構格納室に格納される駆動機構に相当する。また、本実施例におけるリンクシャフト73が本発明の軸部材に相当し、本実施例におけるガイド47が本発明のガイド部材に相当する。
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニットであるECU12が併設されている。ECU12は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて該内燃機関1を制御するユニットである。
ECU12には、燃料添加弁11、アクチュエータ52等が電気配線を介して接続され、それらをECU12により制御することが可能になっている。
ところで、ベーンシャフト62を回転させるために、ベーンシャフト62とリングプレート61との間に隙間(ベーンシャフト隙間)が形成されている。同様に、リンクシャフト73を回転させるために、リンクシャフト73とガイド47との間に隙間(リンクシャフト隙間)が形成されている。
このため、大気圧よりも高い圧力の排気がタービンハウジング41内を流通する場合には、スクロール室圧、リンク室圧、大気圧の順に圧力が低くなるので、スクロール室46内の排気が、ベーンシャフト隙間を通ってリンク室50に流入する。さらに、リンク室50内の排気は、リンクシャフト隙間を通ってターボチャージャ4のタービンハウジング41の外部へ流出する。
このようにしてターボチャージャ4のタービンハウジング41の外部へ流出する排気の量は極少量であるが、長期間にわたり排気が流れることにより、リンク室50内には排気中に含まれるHCがリンク室50内に付着する。そして、付着したHCは、変質してデポジットとして堆積し、リンク室50内に格納されている可変ノズル機構60及びリンク機構70の一部の作動が制限されるおそれがある。
特に、ターボチャージャ4のタービンハウジング41よりも下流側の排気通路9に排気浄化装置10を備えているため、燃料添加弁11からターボチャージャ4のタービンハウジング41よりも上流側の排気中に燃料を添加する。このような燃料の添加が実行される場合に、リンク室50に入り込むHC量が増加する。
そこで、本実施例では、リンクシャフト73とガイド47との間の隙間、すなわちリンクシャフト隙間をシールするシール構造を設けるようにした。
ここで、リンクシャフト73とガイド47との間の隙間をシールするシール構造について図2(a)のA部を拡大する図3を参照して説明する。
リンクシャフト73を回転させるために、リンクシャフト73とガイド47との間にリンクシャフト隙間が形成されている。このリンクシャフト隙間は、リンク室50からタービンハウジング41の外部へ通じる隙間であり、駆動アーム71に一端が固定されたリンクシャフト73と、リンクシャフト73をリンクシャフト73の外周側でガイドするガイド47と、の間で形成されている。
そして、リンクシャフト73のリンク室50側の外周をタービンハウジング41の外部側の外周よりも小径に形成し、リンクシャフト73の外周の軸方向における途中に軸方向に対して垂直な第1径方向面731を有する第1段差732を設けている。
また、ガイド47のリンク室50側の内周をタービンハウジング41の外部側の内周よ
りも大径に形成し、ガイド47の内周の軸方向における途中に軸方向に対して垂直な第2径方向面471を有する第2段差472を設けている。
ここで、第1、第2径方向面731,471の軸方向位置は等しく配置され、第1、第2径方向面731,471は隙間を隔てた1平面的な環状面を構成している。このため、リンクシャフト73のリンク室50側の外周とガイド47のリンク室50側の内周と第1、第2径方向面731,471とで、3方向を囲まれた環状空間S1が形成されている。そして、この環状空間S1に、薄板ワッシャ形状シール部材13を配置している。
薄板ワッシャ形状シール部材13は、環状空間S1を形成するリンクシャフト73のリンク室50側の外周よりも大きな内径と、環状空間S1を形成するガイド47のリンク室50側の内周よりも小さな外径と、を有し、リンクシャフト73の軸方向の厚さが薄肉の形状である。このような形状から、図3(a)に示すように、環状空間S1内をリンクシャフト73の軸方向に自由移動することができる。
ところが、大気圧よりも高い圧力の排気がタービンハウジング41内を流通する場合には、スクロール室圧、リンク室圧、大気圧の順に圧力が低くなるので、スクロール室46内の排気が、ベーンシャフト隙間を通ってリンク室50に流入する。さらに、リンク室50内の排気は、リンクシャフト隙間を通ってターボチャージャ4のタービンハウジング41の外部へ流出しようとする。
すると、図3(b)に示すように、薄板ワッシャ形状シール部材13は、リンク室50からタービンハウジング41の外部に向かう圧力を受けて、第1、第2径方向面731,471に押し付けられる。この際、薄板ワッシャ形状シール部材13は、第1、第2径方向面731,471の両方と同時に接触し、第1、第2径方向面731,471の間のリンク室50からタービンハウジング41の外部へ通じるリンクシャフト73とガイド47との間の隙間を塞ぐ。
したがって、ノズルベーン63が配置されたスクロール室46から、リンク室50を介しタービンハウジング41の外部に向けて排気が流れることを抑制する。これにより、リンク室50内に排気が流入することを抑制でき、リンク室50内に排気に含まれるHCが入り込むことを抑制できる。よって、HCが付着して変質することにより生じるデポジットがノズルベーン63を動作させる可変ノズル機構60及びリンク機構70の一部に堆積することを抑制できる。
図4に本実施例の構成による効果を示す。図4上部に示すように、破線で示す従来のノズルベーン63を駆動させる駆動力よりも、実線で示す本実施例での駆動力の方が長期の走行距離を経て駆動力が大きくなる。これは、図4下部に示すように、多量のデポジットが堆積するまでに、本実施例の方が従来に比して長期の走行距離を走行できるからである。この図4に示すように、本実施例では、従来よりもデポジットが堆積することを抑制できる。よって、可変容量型ターボチャージャ4を長寿命化できる。
本発明に係る可変容量型ターボチャージャは、上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもよい。
例えば、本実施例においては、リンクシャフト73とガイド47との間の隙間をシールする部材として、薄板ワッシャ形状シール部材13を用いていたが、この形状に限られず、リンク室50からタービンハウジング41の外部に向かう圧力を受けて、第1、第2径方向面731,471に押し付けられるシール部材であればよい。
また、リンク室50からタービンハウジング41の外部に向かう圧力を受けて、第1、第2径方向面731,471に押し付けられないシール部材でもよい。例えば、環状空間S1に配置され、リンクシャフト73とガイド47との間の隙間における排気の流通量を低減できるものが挙げられる。排気の流通量が低減できれば、リンク室50内に排気に含まれるHCが入り込むことを抑制できるからである。
実施例1に係る内燃機関とその吸・排気系を示す図である。 実施例1に係るターボチャージャを示す図である。図2(a)はターボチャージャの構成を示す断面図であり、図2(b)はターボチャージャの可変ノズル機構を示す図である。 実施例1に係るリンクシャフトとガイドとの間の隙間をシールするシール構造を示す図である。図3(a)は通常状態を示す図であり、図3(b)は圧力がかかる状態を示す図である。 実施例1に係るリンク室内のデポジットが低減される効果を示す図である。
符号の説明
1 内燃機関
2 気筒
3 吸気通路
4 可変容量型ターボチャージャ
8 インタークーラ
9 排気通路
10 排気浄化装置
11 燃料添加弁
12 ECU
13 薄板ワッシャ形状シール部材
40 コンプレッサハウジング
41 タービンハウジング
42 センタハウジング
43 コンプレッサ
44 タービン
45 ロータシャフト
46 スクロール室
47 ガイド
50 リンク室
51 リンクロッド
52 アクチュエータ
60 可変ノズル機構
61 リングプレート
62 ベーンシャフト
63 ノズルベーン
64 ベーンアーム
65 駆動リング
66 狭持部
70 リンク機構
71 駆動アーム
72 駆動アーム狭持部
73 リンクシャフト
74 駆動リンク
75 ピン
471 第2径方向面
472 第2段差
731 第1径方向面
732 第1段差
S1 環状空間

Claims (2)

  1. 排気が吹き付けられるタービンと、開度を変更することにより前記タービンに吹き付けられる排気の流速を変更するノズルベーンと、を有する可変容量型ターボチャージャであって、
    前記ノズルベーンを動作させる駆動機構を格納し、前記ノズルベーンが配置された空間及びタービンハウジングの外部と壁で隔てられ且つ壁面で囲まれた空間であって、前記ノズルベーンが配置された空間へ通じる隙間及び前記外部へ通じる隙間が存在する駆動機構格納室を備え、
    前記駆動機構格納室から前記外部へ通じる隙間を、前記駆動機構に接続された軸部材と、該軸部材を前記軸部材の外周側でガイドするガイド部材と、の間で形成しており、前記軸部材の前記駆動機構格納室側の外周を前記外部側の外周よりも小径に形成し、前記軸部材の外周の軸方向における途中に軸方向に対して垂直な第1径方向面を有する第1段差を設け、
    前記ガイド部材の前記駆動機構格納室側の内周を前記外部側の内周よりも大径に形成し、前記ガイド部材の内周の軸方向における途中に軸方向に対して垂直な第2径方向面を有する第2段差を設け、
    前記第1、第2径方向面の軸方向位置を等しく配置し、前記軸部材の前記駆動機構格納室側の外周と前記ガイド部材の前記駆動機構格納室側の内周と前記第1、第2径方向面とで囲まれた環状空間に環状シール部材を備え
    前記環状シール部材は、前記駆動機構格納室から前記外部に向かう圧力を受けて前記第1、第2径方向面に押し付けられ、前記駆動機構格納室から前記外部へ通じる前記軸部材と前記ガイド部材との間の隙間を塞ぐことを特徴とする可変容量型ターボチャージャ。
  2. 前記環状シール部材は、薄板ワッシャ形状であることを特徴とする請求項に記載の可変容量型ターボチャージャ。
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