JP2004052157A - ストレッチ編地 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面及び裏面の編地が、ポリウレタン系弾性繊維のみからなる連結糸で結合されたストレッチ編地であって、連結糸は、表面及び裏面のいずれか一方の編地とニットループにより結合され、他方の編地とはタックループにより結合されており、編地の経及び緯方向のそれぞれの伸度が3.5N/cm荷重下で80〜150%であることを特徴とするストレッチ編地。
【選択図】 選択図なし。
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、肌着、ファンデーション等のインナーウエアーやスポーツウエアー用途に好適に用いられるストレッチ編地に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、表裏二枚の編地を連結糸で結合した三層編地は多数提案されている。通常、表面と裏面を接合する連結糸に伸縮性の小さい糸(例えば、フィラメント、仮撚糸、紡績糸等の一般に使用され糸)が用いられることが多い。これらは、主として一般資材や靴の表裏材中敷き材及び衣類の裏地等厚みの保持に用いられ、適当な断熱性を付与する効果があるが、伸縮性に乏しい。
【0003】
インナーやスポーツ衣料のスソ部、例えば、ガードルスソ部は折り返して縫い合わせるか、レース等を縫い合わせてデザイン的に高価に見せている。これは、スソ部を切りっ放なして衣服として使用する時、着用時の伸縮の繰り返しにより切りっ放なされた部位がほつれたり、編み目に沿って連続した梯子状のキズ(編物欠点のラン)が発生する為の防御策である。
しかし、スソ部を折り返して使用すると、スソ部が二重地となり地厚になる。また、レースを縫い合わせるとレース生地費用に加えて、生地どうしを縫製する工程及び工賃がさらに必要になるという問題点があった。
【0004】
特開2001−164444号公報には、連結糸に弾性繊維を含有する三層構造編地が提案されている。しかし、この編地は伸縮性を有するが、ほつれやランの発生しにくさ(以下、ほつれ性、という)は改善されていないため、スソ部を切りっ放なして使用すると、従来品と同様ほつれやランが発生する。このように、表裏の編地を結合する編地において、伸縮性とほつれ性を兼ね備えたものは無かった。
【0005】
従来の補形機能を目的とした弾性編地は、目的に応じて種〃のパワーレベルのものがある。ソフトパワーの特性を有する編地は、着脱時に生地が必要以上に伸びすぎる傾向があるため、所定の位置で装着できにくい、体型補形効果や身体の揺れを制止する性能が十分ではない、弾性糸に対する負荷が大きく伸縮繰り返しによる弾性糸の劣化が進みやすい、指などで編地を突き破るといった事故が発生しやすい、という問題があった。
【0006】
一方、ハードパワーを有する編地は、編地パワーが強いために身体の動作に追随しにいことから、突っ張り感やズレによる不快感が生じやすいという問題点、例えば、ガードルとして着用した場合、かがむ動作によりガードルのウエスト部や脚の付け根部がズレたり、突っ張ったりして運動追随性に劣るという問題点があった。これは、経伸度と緯伸度の比の異なる生地を使用し、編地伸びが大きい経方向を人体の周方向になるように用いると、伸度の低い緯方向が身長方向になるために起こる問題である。この欠点を改良するため、これまで2種類の弾性繊維を挿入して、編地の緯伸度が高くなるように改良したラッシェル編地が提案されている。しかし、従来品に比して、若干の改善がみられるものの、着用快適性はまだ不十分なもであった。
このように、補形性と着用快適性を兼ね備えた編地はまだ得られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記のような問題点を解決し、優れた伸長性及びほつれ性を有し、衣料のスソ部に切りっ放しで使用できるストレッチ編地を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリウレタン系弾性繊維のみで表裏の編地を結合させる編地であって、一方の編地でニットループを、他方の編地でタックループを構成することにより、端部を切りっ放して肌着、ファンデーション等のインナーウエアーやスポーツウエアー用途に好適に用いられるストレッチ編地を見出した。
【0009】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1) 表面及び裏面の編地が、ポリウレタン系弾性繊維のみからなる連結糸で結合されたストレッチ編地であって、連結糸は、表面及び裏面のいずれか一方の編地とニットループにより結合され、他方の編地とはタックループにより結合されており、編地の経及び緯方向のそれぞれの伸度が3.5N/cm荷重下で80〜150%であることを特徴とするストレッチ編地。
(2) 切り込み伸縮疲労長が5mm以下であることを特徴とする(1)に記載のストレッチ編地。
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる連結糸は、ポリウレタン系弾性繊維のみで構成され、非弾性繊維を含有していない。そして、表面及び裏面の編地とのループ結合方法が異なっている。そのため、本発明の編地は、各種の用途において、ほつれにくく、本発明の編地の端部を切りっ放しで使用しても、ほつれやランの発生を抑制できる。
本発明のストレッチ編地の編組織は、経編地、丸編地、横編地等のいずれでもよく、限定されない。
【0011】
本発明に用いられる連結糸のポリウレタン系弾性繊維の編地内結合は、表裏二枚の編地のいずれか一方の編地とニットループにより結合され、他方の編地とはタックループにより結合されている。具体的には、表裏二枚の編地のいずれか一方の編地を構成する際に、一方の編地では、編地を構成する繊維とともにポリウレタン系弾性繊維はニットループを形成して編地を構成しており、この時のポリウレタン系弾性繊維は、単独で一方の編地を構成する繊維を含まずに、他方の編地とはタックループ結合している。この他方の編地を構成する際には、編地を構成する繊維とポリウレタン系弾性繊維とを引き揃えて編地を編成することが好ましい。
【0012】
本発明のストレッチ編地は、経及び緯方向のそれぞれの3.5N/cmの荷重下における伸度が80〜150%、好ましくは100〜120%の範囲である。本発明における伸度は、一軸固定二軸伸張試験機(機械名;STRIP BIAIAL TENSILTESTER KES−G2−SB1 カトーテック社製)により測定した値をいう。この試験機において、生地の一方向を拘束して他の方向の生地伸度を測定することにより、実用に即した伸度の測定が可能となる。従来の伸度の測定法は、伸長方向のみを固定し、他の方向は拘束されていない状態で測定する方法であるため、把持間中央部で生地幅が変化することから着用時の布帛に掛かる2方向の応力変化を測定できない欠点があった。
【0013】
3.5N/cmの荷重は、平均的な人の力で引っ張りうる力に相当する。人の周方向におけるソフトパワー又はハードパワーの感覚が商品コンセプトや個人の好みにより異なるものの、3.5N/cmの荷重下におけるストレッチ編地の経方向の伸度が80%未満では、一般的に生地の伸びが足りず、着脱に余分な力が必要となる。一方、緯方向の伸度が80%未満では、かがむ動作で人の伸長方向における皮膚伸びが最大50%となることから、突っ張り感が生じ、またガードルとして着用した場合にはウエストラインや大腿部の裾部がずれるという不快感が生じる。弾性編地の経及び緯方向のそれぞれの伸度が3.5N/cmの荷重下において150%を越えると、弾性糸の伸縮疲労が大きくなり、耐久性が低下し、生地の強度が低下する。
【0014】
本発明のストレッチ編物は、端部を切りっ放しで使用してもほつれの発生を抑制できる。切りこみ伸縮疲労長は、ほつれ性の指標である。切り込み伸縮疲労長は、試料の経方向と緯方向で17cm×9cmの試料片を各2枚採取し、左右のつかみ幅各5cm、引っ張り間隔を7cmとし、引っ張り方向に垂直に両端とも1cmの間隔で12ヶ所5mmの切り込みを鋏で入れ150%伸長を毎分200回の回転速度で往復7500回転水平運動させ伸縮を繰り返した時の切り込み5mmよりのほつれ及びラン発生長を測定して平均した値である。
【0015】
この切り込み伸縮疲労長が5mm以下であれば、生地のスソ部に使用する時の外観及び伸縮性より外観を損なうことなく、伸縮性も維持できるため好ましい。より好ましくは3mm以下、最も好ましくは0mm、すなわち、ほつれが発生しないものである。
本発明における連結糸は、ポリウレタン弾性糸のみからなる、いわゆる、ポリウレタン弾性繊維の裸糸である。ポリウレタン系弾性繊維として、例えば、乾式紡糸又は溶融紡糸により製造したものが使用されるが、ポリマーの種類や紡糸方法には限定されない。
【0016】
ポリウレタン系弾性繊維の繊度は5〜1000デシテックスが好ましく、19〜460デシテックスがより好ましい。破断伸度は400%〜1000%が好ましく、染色加工時のプレセット工程の通常処理温度180℃近辺で伸縮性を損なわないものが好ましい。
ポリウレタン系弾性繊維は、例えば、ポリウレタン重合体を溶媒に溶融させてポリウレタン溶液とし、かかるポリウレタン溶液を、溶融紡糸法、乾式紡糸法、湿式紡糸法等により紡出し、後加工で利用し易くするために、粘着防止剤や平滑性促進剤などの添加物を含む鉱物系又はシリコン系、さらには、これらの混合物の油剤を、糸条の表面に適宜付着させた後、巻き取り機で巻き取ることによって製造される。
【0017】
ポリウレタン重合体は2種類の型のセグメント;(a)長鎖のポリエーテル、ポリエステルセグメントであるソフトセグメントと;(b)イソシアネートとジアミン又はジオール鎖伸長剤との反応により誘導された比較的短鎖のセグメントであるハードセグメントとを含有する。このポリウレタン重合体はヒドロキシン末端ソフトセグメント前駆体を有機ジイソシアネートでキャッピングすることによって得られるプレポリマ生成物をジアミン又はジオールで鎖伸長させて製造することができる。
【0018】
ポリウレタン系弾性繊維は、例えば、共重合ポリアルキレンエーテルジオール、主として、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートからなる芳香族ジイソシアネート、及び二官能性ジアミンから得られるポリウレタンからなり、ポリウレタンにおけるウレタン部分の数平均分子量が6000〜9500、ウレア部分の数平均分子量が650〜950であるポリウレタン弾性繊維が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0019】
本発明の表面と裏面の編地を構成する糸は、限定されない。非弾性糸のみ、非弾性糸と弾性糸の混用又は引き揃え編成等、いずれであってもよい。
非弾性糸は、フィラメント糸及び紡績糸のいずれであってもよい。具体的には、フィラメント糸としては、各種レーヨン、アセテート繊維、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、アクリル系繊維、ポリプロピレン系繊維、塩化ビニル系繊維等の化合繊からなるものが好ましい。フィラメント糸の形態は、原糸(未加工糸)、仮撚加工糸、先染糸等のいずれであってもよく、また、これらの複合糸であってもよい。これらは、撚糸加工のしやすい、安定した糸条が好ましい。
【0020】
紡績糸としては、木綿、羊毛、麻等の天然繊維、各種レーヨン、アセテート繊維、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、アクリル系繊維、ポリプロピレン系繊維、塩化ビニル系繊維等の化合繊からなるものが好ましく、これらは単独又は混紡されたもの等、いずれであってもよい。これらの非弾性糸は単独又は組み合わせて用いてもよく、ポリウレタン系弾性繊維と混用してもよい。
編地のストレッチ性を高めるために、表裏面のいずれかにポリウレタン系弾性繊維が含有されているものが好ましく、表裏両面にポリウレタン系弾性繊維が含有されているものがより好ましい。ポリウレタン系弾性繊維との混用方法としては、合撚、カバーリング、エアー加工、引き揃え編み立て等が挙げられる。
【0021】
表面と裏面の編地を構成に際して使用する糸の太さは、総繊度22〜1220デシテックスの範囲が好ましく、34〜310デシテックスがより好ましい。単糸の繊度は0.1〜610デシテックスの範囲が好ましく、1〜100デシテックスがより好ましい。これらは、使用目的に合わせて適宜選択することができる。
ポリウレタン弾性繊維と混用する場合、弾性繊維の混率は、限定されないが、5〜60質量%が好ましい。
【0022】
本発明の表面及び裏面の編地に使用可能な編成組織としては、平編の基本組織、タック編、浮編、片畦編、レース編、添糸編、ジャガード編等の組織のいずれであってもよく、平編組織が好ましい。
本発明のストレッチ編地の編成は二列針床を有する、通常のダブルニット丸編機、ダブルラッシェル経編機、横編機等を使用することができ、ダブル丸編機のような、給糸口数が多数あり、同時に複数本の糸を供給し得るフィーダーのある編機が好ましい。編機のゲージは、通常、5〜40ゲージであり、使用目的によって適宜選定すればよい。
【0023】
本発明のストレッチ編地は生機を開反し、リラックス処理を施した後、染色工程を経て、樹脂加工を含めた仕上げセットを行う一般的な染色工程を使用することができる。得られたストレッチ編地は、ソフトからハードのいずれのパワーレベルにおいても着脱しやすく、運動追随性及び着用感に優れ、ファンデーション等のインナー用途やスポーツウエアー等のアウター用途に好適である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
本発明で用いる物性は、以下の方法で測定する。
(1)3.5N/cm荷重下の伸度
試料を140mm×165mm(引張側×拘束側)に裁断し、一軸固定二軸伸張試験機(STRIP BIAXIAL TENSILETESTER KES−G2−SB1 カトーテック社製)に取り付ける。このとき、応力がかかる試料の有効寸法は100mm×100mmである。引張速度300mm/分で10N/cmまで定荷重伸張を行い、得られた定荷重伸長データーより、3.5N/cm荷重における伸長側の伸度(%)を読みとり、N=2の平均値を求める。
【0025】
(2)切り込み伸縮疲労長
試料の経方向と緯方向で17cm×9cmの試料片を各2枚採取し、左右のつかみ幅各5cm、引っ張り間隔を7cmとし、引っ張り方向に垂直に両端とも1cmの間隔で6ヶ所5mmの切り込みを鋏で入れ、150%伸長を毎分200回の回転速度で往復7500回転水平運動させて伸縮を繰り返した時の、切り込み5mmよりのほつれ及びラン発生長を測定し平均した値とする。
【0026】
(3)目付
JIS―L―1018の平方メートル面積当たりの質量試験方法に準じて測定する。
(4)厚み
JIS―L―1018のピーコック試験機の厚さ試験方法に準じて測定する。
【0027】
【実施例1】
ストレッチ編地の表裏の編地には、56デシテックス30フィラメントのポリエステル原糸(テクノファイン(登録商標)、旭化成(株)製)とポリウレタン系弾性繊維裸糸22デシテックス(ロイカ(登録商標)、旭化成(株)製)を用いて2本引き揃えて天竺編地を形成した。表裏の地編地を連結する糸には表裏面に用いたものと同一のポリウレタン系弾性繊維裸糸を使用し、表面の編地とはニットループ組織により結合され、裏面の編地とはタックループ組織により結合されてストレッチ編地を編成した。28ゲージ、30インチ径、60口の両面丸編機(福原精機(株)製、機種タイプV−LEC6)で編成し、釜間を1.25mmにて丸編地を作成した。
【0028】
得られた丸編生機を開反し、液流染色機で80℃×30分の条件で精練し、プレセットとしてテンター仕上げ機で幅方向に5%幅出しさせながら、熱処理条件として温度190℃、時間60秒で処理した。次いで、高圧液流染色機を用いて130℃×60分の条件で染色した。仕上げセットとして、テンター仕上げ機を用いて、幅方向に3%幅出しさせながら、熱処理条件170℃×45秒で処理して、染上反を得た。この時の編成内容と編地特性、3.5N/cm荷重下の伸度を表1に示す。
【0029】
得られたストレッチ編地の、3.5N/cm荷重下の伸度タテ102%、ヨコ129%、切り込み伸縮疲労長2mmであり、風合いの良好なストレッチ編地が得られた。このストレッチ編地は、端部を切りっ放しで用いることができ、インナー用途、アウター用途に極めて適したものであった。
【0030】
【実施例2】
ストレッチ編地の表面の編地は市販の綿80番にて天竺編地を編成した。裏面の編地は、ポリアミドマルチファイラメント44デシテックス34フィラメント(レオナ(登録商標)、旭化成(株)製)とポリウレタン繊維系弾性裸糸22デシテックス(ロイカ(登録商標)、旭化成(株)製)を2本引き揃えの天竺編地を編成した。これ以外は、実施例1と同様の編成で編地を作成し、染色加工処理を施した。この時の編成内容と編地特性、3.5N/cm荷重下の伸度を表1に示す。
【0031】
得られたストレッチ編地の、3.5N/cm荷重下の伸度タテ86%、ヨコ115%、切り込み伸縮疲労長3mmであり、風合いの良好なストレッチ編地が得られた。このストレッチ編地は、端部を切りっ放しで用いることができ、インナー用途、アウター用途に極めて適したものであった。
【0032】
【実施例3】
ストレッチ編地の表面の編地は市販の綿40番とポリウレタン系弾性繊維裸糸44デシテックス(ロイカ(登録商標)、旭化成(株)製)を用いて2本引き揃えて天竺編地を編成した。裏面の編地は、ポリエステル仮撚糸84デシテックス30フィラメント(テクノファイン(登録商標)、旭化成(株)製)とポリウレタン繊維系弾性裸糸44デシテックス(ロイカ(登録商標)、旭化成(株)製)を2本引き揃えの天竺編地を編成した。表裏の地編地を連結する糸に表面編地に用いたものと同じポリウレタン系弾性繊維裸糸44デシテックスを用い、これ以外は、実施例1と同様の編成、染色加工処理を施した。この時の編成内容と編地特性、3.5N/cm荷重下の伸度を表1に示す。
【0033】
得られたストレッチ編地の、3.5N/cm荷重下の伸度タテ82%、ヨコ88%、切り込み伸縮疲労長1mmであり、風合いの良好なストレッチ編地が得られた。このストレッチ編地は、端部を切りっ放しで用いることができ、インナー用途、アウター用途に極めて適したものであった。
【0034】
【比較例1】
丸編地の表面と裏面に56デシテックス30フィラメントのポリエステル原糸(テクノファイン(登録商標)、旭化成(株)製)にて天竺組織の地編地を編成した。表裏の地編地を連結する糸としてポリウレタン系弾性繊維裸糸44デシテックス(ロイカ(登録商標)、旭化成(株)製)を用いて表裏面ともタックループ連結編成にて編地を形成した。これ以外は、実施例1と同様の処理を施した。この時の編成内容と編地特性、3.5N/cm荷重下の伸度を表1に示す。
【0035】
得られた丸編地の、3.5N/cm荷重下の伸度タテ25%、ヨコ40%、切り込み伸縮疲労長はラン発生のため測定できなかった。風合いの良好な丸編地が得られたが、伸縮性及びほつれ性に劣り、端部を切りっ放しで使用する用途には適していない。
【0036】
【比較例2】
丸編地の表面と裏面に167デシテックス48フィラメントのポリエステル仮撚糸(テクノファイン(登録商標)、旭化成(株)製)にて天竺組織の地編地を編成した。表裏の地編地を連結する糸としてポリウレタン系弾性繊維裸糸310デシテックス(ロイカ(登録商標)、旭化成(株)製)を用いて表裏面ともタックループ連結編成にて編地を形成した。これ以外は、実施例1と同様の処理を施した。この時の編成内容と編地特性、3.5N/cm荷重下の伸度を表1に示す。
【0037】
得られた丸編地の、3.5N/cm荷重下の伸度タテ20%、ヨコ60%、切り込み伸縮疲労長はラン発生のため測定できなかった。風合いの良好な丸編地が得られたが、伸縮性及びほつれ性に劣り、端部を切りっ放しで使用する用途には適していない。
【0038】
【比較例3】
丸編地の表面と裏面に、市販の56デシテックス17フィラメントのナイロン原糸とポリウレタン系弾性繊維裸糸22デシテックス(ロイカ(登録商標)、旭化成(株)製)を2本引き揃えて天竺編組織の地編地を編成した。表裏の地編地を連結する糸としてポリウレタン系弾性繊維裸糸22デシテックス(ロイカ(登録商標)、旭化成(株)製)を用いて表裏面ともタックループ連結編成にて編地を形成した。これ以外は、実施例1と同様の処理を施した。この時の編成内容と編地特性、3.5N/cm荷重下の伸度を表1に示す。
【0039】
得られた丸編地の、3.5N/cm荷重下の伸度タテ120%、ヨコ135%、切り込み伸縮疲労長10mmであり、風合いの良好なストレッチ編地が得られたが、端部を切りっ放しで使用する用途には適していない。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】
本発明により、優れた伸長性と衣料のスソ部に切りっ放しで使用でき、肌着、ファンデーション等のインナーウエアーやスポーツウエアー用途に好適に用いられるストレッチ編地を提供することができる。
Claims (2)
- 表面及び裏面の編地が、ポリウレタン系弾性繊維のみからなる連結糸で結合されたストレッチ編地であって、連結糸は、表面及び裏面のいずれか一方の編地とニットループにより結合され、他方の編地とはタックループにより結合されており、編地の経及び緯方向のそれぞれの伸度が3.5N/cm荷重下で80〜150%であることを特徴とするストレッチ編地。
- 切り込み伸縮疲労長が5mm以下であることを特徴とする請求項1記載のストレッチ編地。
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