JP2004052018A - 増厚加工を施して用いる建築用鋼材 - Google Patents

増厚加工を施して用いる建築用鋼材 Download PDF

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Abstract

【課題】増厚処理部の衝撃特性が加工前とはほとんど変わらない、増圧加工を施して用いる建築用鋼材の提供にある。
【解決手段】質量%で、C:0.02〜0.20%、Si:0.02〜0.70%、Mn:0.4 〜2.0 %、P:0.03%以下、S:0.01%以下、sol.Al:0.08%以下、O(酸素):0.0035%以下、N:0.012 %以下で、かつ、Ti/N=0.5 〜5.0 を満足するTiを含み、残部は実質的にFeからなる化学組成の鋼材に増厚加工を施した後の増厚部組織において、粒界フェライト粒の短軸方向の幅が25μm 以下であるフェライトの面積分率が20%以下、増厚部の板厚方向1/4 厚位置の平均ビッカース硬度が150 〜240 で、かつ、旧オーステナイト粒の平均粒径が500 μm 以下である。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、局所的な加熱により増厚加工して厚肉部を形成するのに適する、建築構造物の柱や梁などに用いられる建築用鋼材、特に鋼管、形鋼あるいは鋼板等の建築用鋼材に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄骨構造物などの建築物の柱や梁に鋼管や形鋼が用いられるが、柱に梁を取り付ける場合、取り付け部の補強のため、補強部材を溶接するとか、鋼管柱では柱を切断しその切断部分にダイヤフラムを挟み込んで溶接し、このダイヤフラムに梁を溶接するといったような方法が採用されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような補強方法は切断や溶接などの工数を大幅に増大させることから、今日のようにあらゆる面からコスト低減が求められる状況下では何らかの改善が必要である。
【0004】
これに対する改善策として、その断面積が長さ方向に一定である形鋼や鋼管を部分的に増肉し厚くして補強する方法が、たとえば特開平1−5824号公報、特開平8−318341号公報などに示されるように開発されている。
【0005】
これらの従来技術では、建築構造用圧延鋼材としてJIS−G−3136に規制される組成範囲の鋼を用い、増厚加工の速度を1.5 mm/S以下に制限している。とくに条件を限定せずに増厚加工をおこなうと、高温から急冷されることにより増厚加工を行なわない部分に比べその機械的特性が異なり、再加熱による焼戻しや焼ならしなどの熱処理を行わなければ靱性が十分に回復しない。
【0006】
しかしながら、これらの処理には、さらなる設備や時間を必要とするので、構造物構築に際して工期の増大やコスト増加を来し、増厚加工の利点を十分に発揮できなくなる。
【0007】
ここに、本発明の目的は、増厚処理部の衝撃特性が加工前とはほとんど変わらない、増厚加工を施して用いる建築用鋼材の提供にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、このような課題を達成すべく、増厚部の組織を調査した結果、次のような知見を得た。
【0009】
(1) 増厚部の組織は、高温からの急冷変態組織、あるいはこれらとフェライトとの混合組織になっており、非常に高硬度で、さらに旧オーステナイト粒が著しく粗大化している。
【0010】
(2) そこで、増厚加工後でも母材にできるだけ近い靱性が得られる組織等の検討をおこなった結果、衝撃特性に影響を与えるパラメータとして、主に▲1▼粒界フェライトの面積分率、および▲2▼硬度で整理できることが判明した。
【0011】
ここに、粒界フェライトは、冷却時に旧オーステナイトの粒界に沿って生成するフェライト組織を指し、ベイナイトやマルテンサイトなどの硬質な急冷変態組織に挟まれて板状に生成するため、この軟らかい粒界フェライトが亀裂伝播経路となりやすく靱性を劣化させる。
【0012】
また、増厚部は主に低温生成相、つまりベイナイトまたはマルテンサイトで構成されている。このうちマルテンサイトは非常に硬質でもろいが、一方、ベイナイトは、マルテンサイトと比較して硬度が低く靱性の劣化が小さい。従って、硬度は低いほうが望ましい。
【0013】
(3) さらに、増厚加工部の靱性に対するTi、Nb、V、B等の析出元素の効果を検討した結果、Ti窒化物が特に有効であることが判明した。
Ti窒化物は他の窒化物と比べて高温でも格段に安定であり、増厚加工時の高温加熱においても、あまり溶解せずに析出物として存在する。このTi窒化物のピンニング効果により、オーステナイト粒の粗大化が抑制される。高温時のオーステナイト粒径が細かければ焼き入れ性は低下し、その結果、増厚加工部の硬度は低下する。その上、細粒のオーステナイトからの変態であれば、変態後の組織も微細になる。従って、増厚加工後の結晶粒が細かく、硬度上昇も比転的少なく、靱性に優れたものとなるため、旧オーステナイト粒径は小さいほうが良い。
【0014】
ここに、上述のような知見に基づいて、増厚加工後の衝撃特性の劣化が少ない組成と増厚部の組織を限定し、後熱処理をせずに靱性を確保するという着想を得、本発明を完成した。
【0015】
ここに本発明の要旨とするところは次の通りである。
(1) 質量%で、C:0.02〜0.20%、Si:0.02〜0.70%、Mn:0.40〜2.0 %、P:0.03%以下、S:0.01%以下、sol.Al:0.08%以下、O(酸素):0.0035%以下、N:0.012 %以下で、かつ、Ti/N=0.5 〜5.0 を満足するTiを含み、残部は実質的にFeからなる化学組成の鋼材に増厚加工を施した後の増厚部組織において、粒界フェライト粒の短軸方向の幅が25μm 以下であるフェライトの面積分率が20%以下、増厚部の板厚方向1/4 厚位置の平均ビッカース硬度が150 〜240 であることを特徴とする増厚加工を施して使用する建築用鋼材。
【0016】
(2) 質量%で、C:0.02〜0.20%、Si:0.02〜0.70%、Mn:0.4 〜2.0 %、P:0.03%以下、S:0.01%以下、sol.Al:0.08%以下、O(酸素):0.0035%以下、N:0.012 %以下で、かつ、Ti/N=0.5 〜5.0 を満足するTiを含み、残部は実質的にFeからなる化学組成の鋼材に増厚加工を施した後の増厚部組織において、粒界フェライト粒の短軸方向の幅が25μm 以下であるフェライトの面積分率が20%以下、増厚部の板厚方向1/4 厚位置の平均ビッカース硬度が150 〜240 で、かつ、旧オーステナイト粒の平均粒径が500 μm 以下であることを特徴とする増厚加工を施して使用する建築用鋼材。
【0017】
(3) さらに、前記化学組成が、質量%で、Cu:0.02〜1.5 %、Ni:0.05〜2.0 %、Cr:0.03〜1.0 %、Mo:0.03〜1.0 %、Nb:0.003 〜0.050 %、B:0.0003〜0.005 %、およびV:0.005 〜0.2 %のうちの1種以上を含有する、上記(1) または(2) に記載の建築用鋼材。
【0018】
(4) さらに、前記化学組成が、質量%で、REM :0.0002〜0.008 %、およびCa:0.0002〜0.008 %のうちの1種以上を含有する、上記(1) 〜(3) のいずれかに記載の建築用鋼材。
【0019】
(5) さらに、前記化学組成が、質量%で、Mg:0.0001〜0.005 %を含有する、上記(1) 〜(4) のいずれかに記載の建築用鋼材。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明が、増厚加工後の鋼組織、鋼組成を上述のように限定する理由について説明する。
【0021】
旧オーステナイト粒に沿って生成しているフェライト、つまり粒界フェライトは、硬質な急冷変態組織に挟まれて生成しているため、これを縫うようにして亀裂が伝播することにより靱性を劣化させる。また、粒界フェライトは薄いほど亀裂伝播経路となりやすく、この幅が大きくなるにつれて靱性への影響は小さくなるため、増厚部の板厚方向1/4 厚位置において短軸方向の幅が25μm 以下である粒界フェライトの面積率を20%以下とする。
【0022】
ここに、本発明において粒界フェライトの短軸方向の幅の計測および粒界フェライトの面積分率(以下、単に面積率ともいう)の測定方法は、後述する実施例におけるそれによるものである。
【0023】
また、増厚部の板厚方向1/4 厚位置のビッカース硬度の上限を240 以下とする。240 を超えるとマルテンサイトの影響が強く、靱性が著しく劣化する。下限は増厚後の靱性が良好であった硬度の150 とした。
【0024】
本発明においてフェライト面積率およびビッカース硬度の計測地点を「増厚部の板厚方向1/4 厚位置」とするのは、その位置がその鋼材が有する機械的特性が比較的安定して得られる部分であるからである。
【0025】
さらに、増厚加工時の旧オーステナイト粒径は、小さいほど焼き入れ性は下がり、硬度は低下するため、旧オーステナイト粒径は500 μm 以下であることが望ましい。なお、旧オーステナイト粒径は、粒界フェライト間の中心間距離を10個以上測定した平均値とする。しかし、粒界フェライトがほとんど出ていないために測定出来ない場合は、JIS Z 2202に規定のVノッチ4号シャルピー試験片を、十分低温で、脆性破壊させた際の破面単位を旧オーステナイト粒径と読み替える有効結晶粒径と定義し、その場合でも500 μm 以下とする。
【0026】
次に、鋼の化学組成を前述のように規定した理由について説明する。なお、化学組成を規定する「%」は、「質量%」である。
Cは、鋼材の特性に顕著に効くもので、下限0.02%は、増厚加工後の必要以上の軟化防止および粒界フェライト生成を抑制するための最小量である。しかし、0.20%を超えると増厚加工後の急冷により必要以上の焼きが入り、靱性が低下してしまうため、上限を0.20%とする。好適下限は、0.03%、好適上限は、0.10%である。
【0027】
Siは、強度確保を目的に0.02〜0.70%含有させる。鋼の脱酸の結果として約0.02%以上含まれてくるが、多くなると焼き入れ性を大きくするため、上限を0.70%とし、望ましくは、0.4 %以下である。
【0028】
Mnは熱間脆化の抑止、強度の向上等の目的で含有させる。0.40%を下回るとこれらの効果が不十分となる。また、2.0 %を超えると増厚加工後の急冷により焼きが入り、靱性が低下してしまうおそれがある。
【0029】
Pは不純物で靱性を低下させる有害な元素である。特にその含有量が0.03%を超えると靱性の低下が著しい。従って、Pの含有量は0.03%以下とした。さらにより優れた靱性を得るためには、0.020 %以下とすることが望ましい。
【0030】
SはPと同様不純物であり、母材の低温靱性の観点からは少ないほど好ましい。含有量が多いと、母材、溶接部の低温靱性を劣化させるため、上限を0.01%とした。
【0031】
sol.Alは、脱酸に有効な元素であり、特に連続鋳造法などを適用して製造する場合、欠陥の無い鋼片を得るための必須添加元素であり、スラブにはsol.Alとして約0.003 %を超える量が残ってくる。また、窒素と結合して微細なAlN を析出し、鋼の組織の微細化に効果があるが、増厚加工のような1000℃を超える温度に加熱された鋼ではその効果は小さい。後述のTi、NbおよびVなどが含有される場合、AlN は形成されなくなる。多すぎると溶接性などを悪くするので、多くても0.08%以下、好ましくは0.06%以下にする。
【0032】
O(酸素)は不可避的不純物であり、SiやAlなどの脱酸剤の添加により、ほとんどは酸化物の形で鋼中に存在する。これら酸化物は粗大な介在物を形成し、靱性を劣化させるので少ないほど良い。Nb、Ti、およびVなどが含有される場合、このような酸化物の影響は軽減されるが、靱性の劣化を避けるために0.0035%以下とする。
【0033】
Nは不純物として通常0.002 %以上含まれ、Ti量との関係が適正であれば、Ti窒化物を形成し、高温加熱時のγ粒粗大化を抑制して靱性を高めることに寄与する。しかし、その含有量が0.012 %を超えると、かえって靱性の低下を招く。従って、Nの含有率は0.012 %以下とした。
【0034】
Tiは窒化物を形成し、高温加熱時のγ粒粗大化を抑制して焼き入れ性を下げるとともに靱性を高める作用を有する。TiとNの質量%の比(Ti/N)が5.0を超えると整合析出物であるTi炭化物も多量に析出することにより靱性が劣化し、Ti/Nが0.5 未満になると多量の固溶Nが靱性を劣化する。従って、Ti/Nは0.5 〜5.0とするのが望ましく、さらには0.9 〜4.0とするのが望ましい。
【0035】
Cu、Ni、Cr、Mo、Nb、B、Vは、炭素量を低くした場合の強度向上や靱性改善の目的で、Cu:0.02〜1.5 %、Ni:0.05〜2.0 %、Cr:0.03〜1.0 %、Mo:0.03〜1.0 %、Nb:0.003 〜0.050 %、B:0.0003〜0.005 %、V:0.005 〜0.2 %のうちの1種以上を含有するのが望ましい。
【0036】
これらの元素のうち、特に強度改善に効果が大きい元素は、Cu、Ni、Cr、Moである。Nb、B 、V などの元素は、靱性改善に寄与する。
これらの各元素の下限値はこの値を下回ると強度上昇や靱性改善の効果は現れず、上限値は、その値を超えると増厚後の冷却時に大きな硬化や靱性劣化が生じる恐れがある。
【0037】
なお、Cuを約0.3 %を超えて含有させると熱間加工時に表面荒れを起こすことがあり、これを防ぐためにCuの半量ないしはそれ以上のNiを含有させることが望ましい。つまり、NiおよびCuを含む場合は、Cu×1/2 ≦Niとする。
【0038】
さらに、REM およびCaは、MnS の形態を制御し、母材の低温靱性を向上させる。この効果を得るためには、それぞれ最低0.0002%必要である。しかし、それぞれ0.01%を超えて添加しても効果は飽和するため、各上限を0.01%とした。
【0039】
Mgは増厚加工部のオーステナイト粒の成長を抑制、細粒化することにより強靱性化が図れる。この効果を得るためには、0.0001%以上、好ましくは0.0002%以上である。しかし、添加量が増えるとその効果は飽和する傾向があるため、コストを考慮して上限を0.008 %とした。
【0040】
次に、本発明の具体的作用効果を実施例に基づいてさらに述べる。
【0041】
【実施例】
表1に示す化学組成を有するスラブを連続鋳造により製造し、連続鋳造終了後に室温まで空冷した。このスラブを1250℃〜1300℃の温度域に再加熱した後、仕上げ温度750 ℃以上で圧延して厚さ12mmの鋼板に仕上げ、冷間ロール成形により四辺が200mm の角形鋼管に製管した。
【0042】
母材特性を評価するため、製管ままの鋼管からJIS Z 2202に規定のVノッチの4号シャルピー試験片を採取した。試験片の採取位置および方向は、鋼管平板部の幅の中央、板厚中央位置で、試験片の長手方向を圧延方向とした。−20℃での衝撃試験を3回実施して測定された衝撃吸収エネルギーの平均値とした。
【0043】
また、増厚加工熱処理後の衝撃特性を評価するため、衝撃試験片と同様の位置、方向から断面が12mm角、長さ150mm の角柱を切り出し、つぎの条件で長さ方向に圧縮応力を加えた。
【0044】
加熱速度:5℃/秒、加熱温度:1350℃、保持時間:10秒、増厚率:1.3(12mm角→15.6mm角)、冷却速度:表2に記載。
その後、JIS 4号シャルピー試験片に加工し、vE(0 ℃) を評価した。結果を表2に示す。
【0045】
表2に示す結果からも分かるように、母材の衝撃特性は比較的良好である。一方、増厚加工熱処理を模擬した試験片のvE0 ( ℃) の値は、本発明の組成範囲内である試番1〜16の鋼は、増厚加工後の衝撃値が母材の衝撃値より、やや劣る傾向にはあるが、建築構造用として充分高い値を示している。試番17は、本発明範囲内の組成であるが、増厚後の組織において、粒界フエライトが多量に生成しているために、衝撃値が劣る。また、本発明の組成範囲を逸脱している試番18〜24の鋼は、増厚部の衝撃値が低い。
【0046】
本例において、旧オーステナイトの粒径は、増厚加工した試料を2%ナイタールにより腐食した後、ミクロ組織観察において、1/4 厚位置に円周上に生成している粒界フェライト間隔の縦横平均を20個以上求め、これらの平均値とした。また粒界フェライト生成量が少量で測定不可能な場合は、Vノッチ4号シャルピー試験片を十分低温 (例えば−100 ℃) で脆性破壊させた際の1/4 厚位置における破面単位の縦横平均を20個以上測定した平均値とした。
【0047】
粒界フェライトの面積率は前記した腐食試料の1/4 厚位置を10視野以上撮影したミクロ組織写真を基に画像解析により測定した。
【0048】
【表1】
Figure 2004052018
【0049】
【表2】
Figure 2004052018
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、建築構造物の柱や梁などに用いられる鋼管や形鋼などにおいて、結合部の補強工作を合理化するため、局所の加熱によって増厚加工し、厚肉部を形成させる場合に、加熱加工後の急冷のままの状態においても、その衝撃特性が良好である、増厚加工に適した建築用鋼材が提供され、その今日的意義は大きい。

Claims (5)

  1. 質量%で、C:0.02〜0.20%、Si:0.02〜0.70%、Mn:0.40〜2.0 %、P:0.03%以下、S:0.01%以下、sol.Al:0.08%以下、O(酸素):0.0035%以下、N:0.012 %以下で、かつ、Ti/N=0.5 〜5.0 を満足するTiを含み、残部は実質的にFeからなる化学組成の鋼材に増厚加工を施した後の増厚部組織において、粒界フェライト粒の短軸方向の幅が25μm 以下であるフェライトの面積分率が20%以下、増厚部の板厚方向1/4 厚位置の平均ビッカース硬度が150 〜240 であることを特徴とする増厚加工を施して使用する建築用鋼材。
  2. 質量%で、C:0.02〜0.20%、Si:0.02〜0.70%、Mn:0.40〜2.0 %、P:0.03%以下、S:0.01%以下、sol.Al:0.08%以下、O(酸素):0.0035%以下、N:0.012 %以下で、かつ、Ti/N=0.5 〜5.0 を満足するTiを含み、残部は実質的にFeからなる化学組成の鋼材に増厚加工を施した後の増厚部組織において、粒界フェライト粒の短軸方向の幅が25μm 以下であるフェライトの面積分率が20%以下、増厚部の板厚方向1/4 厚位置の平均ビッカース硬度が150 〜240 で、かつ、旧オーステナイト粒の平均粒径が500 μm 以下であることを特徴とする増厚加工を施して使用する建築用鋼材。
  3. さらに、前記化学組成が、質量%で、Cu:0.02〜1.5 %、Ni:0.05〜2.0 %、Cr:0.03〜1.0 %、Mo:0.03〜1.0 %、Nb:0.003 〜0.050 %、B:0.0003〜0.005 %、およびV:0.005 〜0.2 %のうちの1種以上を含有する、請求項1または2に記載の建築用鋼材。
  4. さらに、前記化学組成が、質量%で、REM :0.0002〜0.01%、およびCa:0.0002〜0.01%のうちの1種以上を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の建築用鋼材。
  5. さらに、前記化学組成が、質量%で、Mg:0.0001〜0.08%を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の建築用鋼材。
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