JP2004050896A - 自動車用ウエザストリップおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】自動車用ウエザストリップの曲げ柔軟性を向上させること。
【解決手段】自動車用ウエザストリップ10の基部12は内部に硬質合成樹脂製の芯材15を埋設し、この芯材15は、長手方向に所定の間隔で、幅方向に延びる薄肉部を有し、芯材を軟質部材で被覆した構成とした。このため、軽く、車体の曲り部にも容易に装着することができるウエザストリップを得ることができた。
長手方向に所定の間隔で、幅方向に延びる薄肉部を有する芯材15の成形工程と連続して、自動車用ウエザストリップ10を製造する製造方法としたため、製造コストが低減できた。
【選択図】 図1
【解決手段】自動車用ウエザストリップ10の基部12は内部に硬質合成樹脂製の芯材15を埋設し、この芯材15は、長手方向に所定の間隔で、幅方向に延びる薄肉部を有し、芯材を軟質部材で被覆した構成とした。このため、軽く、車体の曲り部にも容易に装着することができるウエザストリップを得ることができた。
長手方向に所定の間隔で、幅方向に延びる薄肉部を有する芯材15の成形工程と連続して、自動車用ウエザストリップ10を製造する製造方法としたため、製造コストが低減できた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のドア開口縁等のフランジに装着される自動車用ウエザストリップおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車にはドア開口、トランクルーム開口等の各所の開口の周縁にウエザストリップが装着され車両の内外をシールしている。
これらのウエザストリップは開口縁のフランジに保持される断面U字形の基部と、基部より突出してドアやトランクリッド等の相手部材の周縁に接触するシール部を有している。
この基部には保形性を向上させるとともにフランジ保持力を強くするために板金の芯材が埋設されている。しかし、車両の軽量化のため、あるいはリサイクルの促進のため合成樹脂製の芯材も用いられるようになってきた。
【0003】
合成樹脂製の芯材としては、例えば特開昭61−211148号に記載された発明がある。この発明の合成樹脂製の芯材は、均一な肉厚の帯状の合成樹脂板に長手方向に所定間隔で、幅方向に伸びるスロットを打ち抜き形成し、同時にスロットの一つおきに、その両端から合成樹脂板の側縁まで切込み線を入れて形成したものである。
また、同様に合成樹脂製の芯材としては、特開平2−212118号に記載された発明がある。この発明の合成樹脂製の芯材は、ゴム等の被覆材料の軟質部材を形成し加硫した後に所定の均一な肉厚の帯状の合成樹脂板を押出成形して形成し、その後軟質部材のアームを折り返して芯材を被覆形成したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、金属製あるいは合成樹脂製のいずれの芯材でも、均一な肉厚の帯状の芯材に、柔軟性を与えるためには、その幅方向に延びる長孔を打ち抜き形成して設け、さらにその幅方向に切込み線を入れてウエザストリップ成形後に芯材を分離させる等、芯材に対して押出成形後に何らかの加工が必要となっていた。また、合成樹脂製の芯材を用いるとき、ウエザストリップの基部が所定の保持力を有するためには、基部に埋設される芯材が所定以上の肉厚であることが必要であった。従って、芯材を分離させることにより、ウエザストリップは柔軟性を有するが、曲り方の急なコーナー部に装着する場合にも対応できるように芯材を確実に分離させなければならず、芯材が所定以上の肉厚のために分離が確実にされない場合には、ウエザストリップの柔軟性が不十分となる場合があった。
【0005】
さらに、長孔等を施した芯材を予め製造しておき、その後ゴム等の被覆材料の軟質部材を押出成形する場合は、予め製造された芯材の保管等の手間と場所が必要となり、また、芯材の製造からウエザストリップの製造に至る連続した押出成形が行えないので、コストアップの一因ともなっていた。
また、金属製の芯材の場合は、樹脂製の芯材と比べて重く、車両の軽量化のために、芯材の軽量化が必要であった。そして、近年地球環境の保護の観点から自動車部品もリサイクルが望まれており、金属製の芯材の場合は、リサイクルするときは、ゴム等の被覆材料と金属製の芯材とを分離する必要があり、手間がかかっていた。
【0006】
そこで、本発明は、車体のコーナー部等の曲りの急なところにも装着容易な柔軟性を有するとともに、車両の軽量化にも貢献でき、リサイクル性も優れた自動車用ウエザストリップを得ること、およびかかる自動車用ウエザストリップのコストが低く、製造容易な製造方法を得ることを課題としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の本発明は、車体の開口縁のフランジに取付けられる自動車用ウエザストリップであって、フランジに取付けられてウエザストリップを保持する断面略U字状の基部と、基部から突出し開口縁にて開閉する相手部材と接触して車体と相手部材との間をシールするシール部とを備え、基部は硬質合成樹脂製の断面略U字状の芯材と、芯材を被覆する軟質部材からなり、芯材は、長手方向に所定の間隔で、薄肉部を有するものである。
【0008】
請求項1の本発明では、ウエザストリップの基部は内部に硬質合成樹脂製の芯材を埋設しているため、金属製の芯材と比べて軽いウエザストリップを得ることができるとともに、芯材が長手方向に所定の間隔で薄肉部を有しているため、芯材の薄肉部で芯材が容易に破断したり変形したりして、柔軟性の優れたウエザストリップを得ることができる。
【0009】
請求項2の本発明は、車体の曲り部に取付けられる自動車用ウエザストリップにおいて、曲り部に取付けられる芯材を、内周側の側壁が外周側の側壁よりも薄肉部を多くしたものである。
請求項2の本発明では、自動車用ウエザストリップが車体の曲り部に取付けられるときに、芯材をその曲り部の曲線の内周側の側壁が外周側の側壁よりも薄肉部を多くしたために、内周側の側壁が容易に破断したり変形したりして、柔軟性の優れたウエザストリップとなり、車体の急な曲り部にも容易に装着することができる。なお、薄肉部を多くするとは、薄肉部の数を多くするか、あるいは薄肉部の幅を広くしたものである。また、曲がり部以外の芯材は薄肉部の数が内周側と外周側と同じであり、ウエザストリップの基部の保持力を確保することができる。
【0010】
請求項3の本発明は、芯材と芯材を被覆する軟質部材を、相溶性のある材料で形成されているものである。
請求項3の本発明では、芯材と芯材を被覆する軟質部材を、相溶性のある材料としたため、軟質部材を押出成形する時に、軟質部材は高温となっており、その高温のため芯材の表面が軟化して軟質部材と溶着することができる。従って、芯材と軟質部材は強固に接着されて、両者が剥がれることがない。
なお、芯材の材料としては、オレフィン系の硬質樹脂材料のポリプロピレンが用いられ、軟質部材はオレフィン系熱加塑性エラストマーが用いられるのが好ましく、両者が強固に溶着する。
【0011】
請求項4の本発明は、シール部を、スポンジゴムで構成し、基部の被覆材料である軟質部材を、ソリッドゴムで構成している。
請求項4の本発明では、シール部を、スポンジゴムで構成したため、柔軟性があり、シール部が相手部材と当接したときに、その相手部材に柔軟に密着して十分なシール性が得られる。また、基部の軟質部材を、ソリッドゴムで構成したため、埋設された芯材と相俟って車体のフランジへの十分な保持力が得られる。
なお、スポンジゴム、ソリッドゴムをオレフィン系ゴム(EPDM)で構成する場合には、芯材の材料としては、同じオレフィン系の材料であるポリプロピレンを用いることが好ましい。
【0012】
請求項5の本発明は、芯材は、U字形であり、U字形の内側を凹凸として薄肉部を形成し、外側を平坦としたものである。
請求項5の本発明では、芯材のU字形の内側を凹凸として薄肉部を形成し、外側を平坦としたため、基部の軟質部材の表面は、平坦となり意匠的に優れている。従来の芯材では、芯材に孔を空けるため、孔の部分の軟質部材が、若干凹んで、基部の外表面が凹凸状になるため意匠上好ましくなかった。
【0013】
請求項6の本発明は、車体の開口縁のフランジに取付けられてフランジにウエザストリップを保持する断面略U字状の基部と、基部から突出し開口縁にて開閉する相手部材と接触して車体と相手部材との間をシールするシール部とを備え、基部は、内部に合成樹脂製の芯材を有し、被覆材料である軟質部材で被覆されている自動車用ウエザストリップの製造方法において、芯材を長手方向に所定の間隔で薄肉部を形成するように硬質合成樹脂材料を用いて押出成形で成形する工程と、その後、芯材を被覆する被覆材料の軟質部材を押出成形で成形し、シール部を形成するためのシール部の材料を押出成形で成形し、基部とシール部を形成する工程と、基部を断面U字形に曲げる工程と、各工程を経て形成された押出成形体を所定の長さに切断する工程を有するものである。
【0014】
請求項6の本発明では、硬質合成樹脂製の芯材の長手方向に所定の間隔で薄肉部を形成するように押出成形で成形する工程と、その後、芯材を被覆する被覆材料である軟質部材を押出成形で形成し、シール部を形成するためのシール部の材料を押出成形で成形し、基部とシール部を形成する工程とを有しており、芯材の成形と基部及びシール部の成形を同時に行うことができるので生産効率が高い。また、芯材の薄肉部形成後すぐに基部及びシール部の成形をするため、ウエザストリップの所定の位置に芯材の薄肉部を形成するように制御することが容易となり、車体の曲り部に対応した柔軟性を所定の部位に有するウエザストリップを容易に製造することができる。
【0015】
請求項7の本発明は、芯材を長手方向に所定の間隔で薄肉部を形成するように硬質合成樹脂材料を用いて押出成形で成形する工程において、芯材の押出機に可変ダイスを取付けて、可変ダイスにより薄肉部を芯材の長手方向に所定の間隔で押出成形で形成するものである。
請求項7の本発明では、芯材の押出機に可変ダイスを取付け、可変ダイスにより薄肉部を芯材の長手方向に所定の間隔で形成したため、簡単な装置で可変ダイスの操作により容易に薄肉部を形成することができ、効率もよい。さらに、押出成形後に薄肉部を削ったり、孔あけすることなく製造するため、材料の無駄もなく、コストを低減できる。
【0016】
請求項8の本発明は、芯材を長手方向に所定の間隔で薄肉部を形成するように硬質合成樹脂材料を用いて押出成形で成形する工程において、可変ダイスを、制御装置を用いて駆動させることにより薄肉部を芯材の長手方向に所定の間隔で押出成形で成形するものである。
請求項8の本発明では、芯材の押出機に取付けられた可変ダイスを、予めプログラムを組み込んだ制御装置によりプログラムに基づいて駆動させることにより、薄肉部を芯材の長手方向に所定の間隔で確実に形成することができ、さらに複雑なパターンで芯材に薄肉部を形成することが可能になる。
【0017】
請求項9の本発明は、芯材を長手方向に所定の間隔で薄肉部を形成するように硬質合成樹脂材料を用いて押出成形で成形する工程において、芯材の押出成形機の下流側に、芯材の肉厚変化に対応した凹凸を外周面に設けたサイジングローラーを配置し、サイジングローラーで芯材を押圧加工するものである。
請求項9の本発明では、薄肉部を形成するために、芯材の肉厚変化に対応した凹凸を外周面に設けたサイジングローラーを用いて芯材を押圧加工し、薄肉部を芯材の長手方向に所定の間隔で形成したものである。このため、簡単な装置で芯材に薄肉部を設けることができ、効率もよい。
【0018】
請求項10の本発明は、芯材を被覆する被覆材料の軟質部材を押出成形で成形し、シール部を形成するためのシール部の材料を押出成形で成形し、基部とシール部を形成する工程において、軟質部材としてソリッドゴムを使用し、シール部を形成するための材料としてスポンジゴムを使用し、両材料を同時に押出成形した後、上記ソリッドゴムとスポンジゴムを加硫する工程を有するものである。
請求項10の本発明では、基部の芯材をソリッドゴムで被覆し、シール部にスポンジゴムを使用して同時押出成形した後、ソリッドゴムとスポンジゴムを加硫する工程を有しているため、押出成形と加硫が連続してできるため効率がよい。また、ゴムの加硫熱で、芯材の合成樹脂を軟化させることができ、その後ウエザストリップのU字形への曲げ加工等が容易となる。
【0019】
請求項11の本発明は、芯材を長手方向に所定の間隔で薄肉部を形成するように硬質合成樹脂材料を用いて押出成形で成形する工程において、芯材は、その端部の開口が広がった断面U字状の形状で押出されるものである。
請求項11の本発明では、押出成形で芯材を成形する工程において、芯材は、その端部の開口が広がった断面U字状の形状で押出される。すなわち、芯材の両側壁が断面ハ字状にその開口側が広がっており、その形状で押出され、この芯材にシール部材と基部の軟質部材を押出し被覆し、その後基部を断面U字状に曲げる。このとき、平板状の芯材を断面U字状にまで曲げるのに比較して、基部の断面U字状への曲げ加工が容易となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を自動車用ウエザストリップについて図1から図8に基づいて説明し、自動車用ウエザストリップの製造方法について図11から図14に基づいて説明する。
図1は、自動車用ウエザストリップ(以下単にウエザストリップという。)の一部切り欠き斜視図であり、図8は、ウエザストリップの断面図である。
ウエザストリップ10は、図1と図8に示すようにシール部11、首部11bと基部12からなる。基部12には、芯材15が埋設されており、基部12は、断面略U字状に形成されている。この基部12により、ウエザストリップ10は、図7に示すように、自動車の車体のトランクルームの開口縁のフランジ2(図8)に取付けられたり、同様に自動車の車体のドア開口縁のフランジに取付けられる。
【0021】
基部12の断面略U字状の底壁12bから上記の首部11bが突出している。首部11bにはシール部11が一体に設けられて、首部11bは、シール部11と基部12とを連結している。なお、首部11bがなく、基部12に直接シール部11が設けられてもよい。この実施の形態では、シール部11は、中空状の形状を有しているが、シール部11の形状は、中空状ではなくリップ状でもよい。ウエザストリップ10がトランクルームのフランジ2に取付けられた場合は、シール部11は、トランクリッドが閉じられたときにトランクリッドの裏面に当接してシールする。車体のドア開口縁のフランジに取付けられたときは、シール部11は、ドア閉時にドアの裏面に当接してシールする。
首部11bには、後述のとおり押出成形時に引きとり用に使用するワイヤー19を設けてもよい。
【0022】
基部12は、断面略U字状の形状を有し、内部に同様に断面略U字状の形状の芯材15が埋設されている。芯材15の表面は、軟質部材である被覆材料によって被覆されている。基部12は、底壁12b、車内側の側壁13と車外側の側壁14からなる。基部12の側壁13、14の内側には、内リップ13b、14bが設けられている。車外側の側壁14の外側下部には、外リップ14cが設けられている。
ウエザストリップ10がフランジ2に取付けられたときに、フランジ2を内リップ13b、14bが挟持して、ウエザストリップ10を保持するとともに、ウエザストリップ10とフランジ2との間をシールする。また、外リップ14cは車体と当接してウエザストリップ10と車体との間をシールする。
【0023】
ウエザストリップ10の芯材15は、硬質合成樹脂、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン等を用いることができる。ウエザストリップ10の芯材15以外の部分は、軟質部材であるゴム、熱可塑性エラストマー、軟質合成樹脂等を用いて形成することができる。芯材15をポリプロピレンで製造した場合は、芯材15以外の部分は、EPDMゴム又はオレフィン系熱加塑性エラストマーを用いることが好ましい。ポリプロピレンとEPDMゴム又はオレフィン系熱加塑性エラストマーは、同じオレフィン系材料であり相溶性があるため、例えば、オレフィン系熱加塑性エラストマーを押出被覆成形するときに、ポリプロピレンとオレフィン系熱加塑性エラストマーの接触面とが溶着して、互いに強固に固着することができる。
シール部11、基部12の側壁14の外リップ14cは、スポンジとすることが好ましい。スポンジとすることにより柔軟性が増加して車体等との接触時に容易に変形、当接するときに密着してウエザストリップと相手部材との間のシール性が増加する。
【0024】
芯材15は、図2に示すように、断面略U字状に形成され、U字状の外表面である芯材外表面16は、平坦な面をなしている。U字状の内側は、凹凸状が交互になるように形成されており、芯材凸部17と、芯材凹部18からなる。
芯材外表面16が、平坦であるため、基部12の外表面である基部の軟質部材の表面は、平坦となり意匠的に優れている。なお、従来の芯材では、芯材に長孔を空けていたため、長孔の部分の軟質部材が、若干凹んで、基部の外表面は凹凸状になるため意匠上好ましくなかった。しかし、この発明では、芯材15に長孔がなく基部12の表面がスムースになる。
【0025】
基部12のU字状の内側は、前述の通り凹凸状をなしているため、軟質部材を被覆するときに芯材凹部18に軟質部材が充填されて、芯材15と軟質部材が固着することができる。後述する通り、芯材15は、軟質部材を被覆した後、ゴムの場合は軟質部材を加硫したその後に、芯材分離機によって、芯材凹部18の位置で分離がなされる。芯材凸部17は、分離後それぞれU字状の骨片となり、基部12がフランジ2を保持する力を与える。
【0026】
図3により他の実施の態様を説明する。図3は、芯材15の一部切り欠き断面図である。芯材凸部17は、図2の態様の芯材15と比べて凸状の部分の幅が広いが、凸状の部分の中央にV字状の溝があり、この溝により若干の柔軟性を持つことができる。芯材凸部17の幅の狭いものと比べて、凸部の幅が広い芯材凸部17は、柔軟性は若干低いが、剛性が高いため、直線状のフランジに装着した場合は強い保持力を有する基部12を得ることができる。
【0027】
図4により他の実施の態様を説明する。図4は、断面略U字状に曲げた芯材15のU字状の開口側から底壁方向を見た底面図である。
この芯材15は車内側側壁13用の芯材15と車内側側壁14用の芯材15の芯材凸部17の数が異なるものである。芯材凸部17の数が多いものは、剛性が高く、芯材凸部17の数が少ないものは柔軟性が高い。したがって、この芯材15を埋設した基部12は、曲ったフランジに取付ける場合に、芯材凸部17の数が少ない側の側壁が曲り部の外周側にすると、取付けが容易となる。
【0028】
図5(a)、(b)により、芯材15の芯材凹部18の他の態様を説明する。図5(a)、(b)は、芯材凹部18の形状を説明する模式図である。
芯材凹部18の形状は、図5(a)、(b)に示すように凹部の溝の側面18aが溝の底と直角ではなく鈍角をなしてもよい。また、図5(b)に示すように凹部の溝の側面18aが曲面状をなしていてもよい。
さらに、芯材15の底壁の溝、両側壁の溝の深さをすべて異なるようにしてもよく、そのいずれか2つを同じにして他を異なるようにしてもよい。
【0029】
図6(a)にウエザストリップ10を曲げた状態にしたときの外形の斜視図と、図6(b)にそのときの芯材15の状態を示す模式図を示す。
前述の通り、芯材15に芯材凹部18を設けたため芯材15が分離しやすく、柔軟性を有しており、ウエザストリップ10を車体のフランジが曲っている部分に取付けた場合でも、その曲りに応じてウエザストリップ10も曲りやすく装着が容易である。
ウエザストリップ10を車体のフランジが曲っている部分に取付けた場合には、芯材15は、芯材凹部18の部分で分離するとともに、芯材凹部18自体も変形しやすいため柔軟性が増大する。
【0030】
次に、ウエザストリップ10の製造方法を図11から図14に基づき説明する。
図11は、ウエザストリップ10の製造ラインの全体を示す模式図である。
ウエザストリップ10は、図11の向かって左側から右方向に進みながら製造される。
まず、芯材押出成形機20を用いて、芯材15が押出成形される。芯材15には、前述の通り、硬質の合成樹脂、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン等が用いられる。
【0031】
芯材押出成形機20のヘッドには、芯材15の断面形状と略同じ形状の押出し孔を有する芯材押出ダイス21が取付けられている。図12に示すように芯材押出ダイス21から芯材15は、底壁を上にして芯材15の両側の側壁が略ハ字状に広がった断面形状で押出される。両側の側壁が略ハ字状に広がった断面形状で押出しをすると、後工程で断面U字状に曲げることが容易となるからであり、断面U字状で押出しをしないのは、基部12の軟質部材の被覆成形時に、図8に示す内リップ13b、14bの先端が近くなりすぎて、軟質部材の押出ダイスが強度的に製造できず、結果として、内リップ13b、14bを備えた軟質部材の被覆押出成形ができなくなるためである。
【0032】
芯材押出ダイス21には図12に示すように、シャッター23が取付けられている。このシャッター23を駆動することにより芯材押出ダイス21の押出し孔を広くしたり、狭くしたりして芯材15の肉厚を変化させることができる。
シャッター23は左右のガイド22により上下方向にスライド可能に取付けられている。図12に示すように、シャッター23は図12の右から第1シャッター23a、第2シャッター23bと第3シャッター23cとして縦方向に3分割されて、それぞれが独立して上下方向にスライド可能に取付けられている。
【0033】
第1シャッター23a、第2シャッター23bと第3シャッター23cは、それぞれロッドを介して油圧回路24に接続され、油圧回路24は制御装置25により制御される。制御装置25に予め組み込まれたプログラムにしたがって制御回路から信号が油圧回路24に伝達され、油圧回路24により第1シャッター23a、第2シャッター23bと第3シャッター23cがそれぞれ独立して上下して、芯材押出ダイス21の押出し孔の一部分を塞ぐことができる。これによって、芯材15に芯材凸部17と芯材凹部18を設けることができる。
また、第1シャッター23aのみを上下させた場合は、一方の側壁のみに芯材凹部18を設けることができ、第2シャッター23bのみを上下させた場合は、底壁のみに芯材凹部18を設けることができる。このように、上記3つのシャッターの動きを組み合わせることにより自由に芯材15の各部分に芯材凸部17や芯材凹部18を設けることができる。
【0034】
シャッター23の代わりに、図13(a)、(b)に示すようにパンチ26を設けてもよい。
パンチ26は、シャッター23と同様に芯材押出ダイス21に上下方向スライド可能に設けられている。パンチ26は、シャッター23と異なり分割されていなく、一体として上下する。芯材押出ダイス21は、図13(a)、(b)に示すように押出し孔の上に出張部21bが設けられている。
芯材15が押出されると、図13(a)、(b)に示すようにパンチ26が上下して、芯材15をパンチ26と出張部21bで挟むことにより、芯材15に芯材凹部18を形成する。パンチ26の上下は、パンチ26の下方にカム27を設け、カム27とパンチ26をロッドを介して接続して、カム27の回転をパンチ26に伝達することによりおこなう。カム27の形状を変えることにより、芯材凹部18の形状を変えることができる。
【0035】
また、シャッター23やパンチ26の代わりに、図11と図14(a)、(b)に示すようにサイジング装置28を用いることができる。サイジング装置28は、図11に示すように芯材押出成形機20の芯材押出ダイス21の直後に設けられる。
サイジング装置28は、図14(a)、(b)に示すようにサイジングローラー28bと押えローラー28cからなる。芯材押出成形機20から出た直後の芯材15は、高温で変形可能であり、芯材15をサイジングローラー28bに押えつけることにより、芯材凹部18を形成することができる。芯材15をサイジングローラー28bに押えつけるために、押えローラー28cにより芯材15を上から押える。
サイジングローラー28bの形状を変えることにより、芯材凹部18の形状を変えることができる。
なお、サイジング装置28によって、芯材凹部18を設ける場合は、芯材押出ダイス21には、シャッター23やパンチ26は設けられず、芯材15の形状に対応した開口が設けられているだけである。
【0036】
シャッター23、パンチ26及びサイジング装置28により芯材凸部17と芯材凹部18を設けられた芯材15は、冷却のため、冷却槽29の中に入る。冷却された芯材15は、固まって形状が安定する。
その後芯材15は、ウエザストリップ10を形成するためにウエザストリップ押出成形機30の中に導入される。
【0037】
ウエザストリップ押出成形機30では、芯材15は軟質部材である被覆材料で被覆され、ウエザストリップ10の基部12が形成されるとともに、ウエザストリップ10の首部11bとシール部11も同時に形成される。
このとき、首部11bには後述する引取機用のワイヤー19が埋設される。ワイヤー19の代わりに、合成樹脂製の細い棒状物等を用いることもできる。
基部12、首部11bとシール部11は軟質部材で構成され、同じ材料で成形されてもいいが、異なる材料で成形されてもよい。例えば、基部12と首部11bは、EPDMのソリッドゴムで成形し、シール部11は、EPDMのスポンジゴムで成形することができる。また、熱可塑性エラストマー、軟質合成樹脂等も使用することができる。
【0038】
ウエザストリップ押出成形機30で成形された後は、押出されたウエザストリップ10は、押出された材料がゴムの場合は、高周波加硫槽(UHF)に入り一次加硫され形状が保持される。一次加硫されたウエザストリップ10は、熱風加硫槽(HAV)に入り、二次加硫され加硫が完了する。
押出された材料がゴム以外の場合は、高周波加熱槽(UHF)と熱風加硫槽(HAV)は省略することができる。
【0039】
熱風加硫槽(HAV)で二次加硫されたウエザストリップ10は、冷却のため、冷却槽34に搬送される。
冷却されたウエザストリップ10は、引取機35により引き取られて、芯材分離機36に入る。引取機35によりウエザストリップ10が引き取られるときに、首部11bに埋設されたワイヤー19があるためウエザストリップ10が伸びてしまうことがない。
芯材分離機36で芯材15が芯材凹部18の部分で分離する。これによってウエザストリップ10の柔軟性が向上する。
【0040】
芯材分離機36で芯材15が分離したウエザストリップ10は、プレヒート装置37に入る。プレヒート装置37において芯材15の形状が変化しうる程度に加熱される。
プレヒート装置37で加熱されたウエザストリップ10は、芯材曲げ機38に入る。芯材曲げ機38において基部12の芯材15が曲げられて、基部12は断面略U字状となる。
その後、カッター39で所定の寸法に裁断され、ウエザストリップ10の製造は完了する。
【0041】
【発明の効果】
本発明のウエザストリップは、芯材が硬質合成樹脂のため、軽く車両の軽量化に貢献できるとともに、所望の部分に芯材凹部としての薄肉部を設けることができるため、車体の曲げ形状に合わせた柔軟性を有することができる。
本発明のウエザストリップ製造方法は、芯材を製造し連続してウエザストリップを製造することができるため、ウエザストリップの所定の部分の芯材を凹部にすることができ、製造が容易で、製造コストを低減することができるとともに、簡単な装置で芯材に凹部を設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウエザストリップの一部切り欠き斜視図である。
【図2】本発明のウエザストリップの芯材の底面図である。
【図3】本発明のウエザストリップの芯材の一部切り欠き図である。
【図4】本発明の他のウエザストリップの芯材の底面図である。
【図5】(a)は本発明の他のウエザストリップの芯材の凹部の一部を示す模式図である。(b)は本発明の他のウエザストリップの芯材の凹部の一部を示す模式図である。
【図6】(a)は本発明のウエザストリップを曲げた状態を示す斜視図である。(b)は本発明のウエザストリップを曲げたときの芯材の状態を示す模式図である。
【図7】ウエザストリップを車両に取り付ける場所を示す車両の斜視図である。
【図8】本発明のウエザストリップを車両に取り付けた状態を示す図7のA−A線に沿った断面図である。
【図9】従来のウエザストリップの一部切り欠き斜視図である。
【図10】従来のウエザストリップの芯材の一部を示す平面図である。
【図11】本発明のウエザストリップの製造方法に使用する製造ラインを示す模式図である。
【図12】本発明のウエザストリップの製造方法に使用するシャッターの正面図である。
【図13】(a)は本発明のウエザストリップの製造方法に使用するパンチの側面図である。(b)は本発明のウエザストリップの製造方法に使用するパンチがスライドするときの押出ダイスの正面図である。
【図14】(a)は本発明のウエザストリップの製造方法に使用するサイジング装置の押えローラの模式図である。(b)は本発明のウエザストリップの製造方法に使用するサイジング装置のサイジングローラの模式図である。
【符号の説明】
10 ウエザストリップ
11 シール部
12 基部
15 芯材
17 芯材凸部
18 芯材凹部
20 芯材押出成形機
21 芯材押出ダイス
23 シャッター
26 パンチ
28 サイジング装置
30 ウエザストリップ押出成形機
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のドア開口縁等のフランジに装着される自動車用ウエザストリップおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車にはドア開口、トランクルーム開口等の各所の開口の周縁にウエザストリップが装着され車両の内外をシールしている。
これらのウエザストリップは開口縁のフランジに保持される断面U字形の基部と、基部より突出してドアやトランクリッド等の相手部材の周縁に接触するシール部を有している。
この基部には保形性を向上させるとともにフランジ保持力を強くするために板金の芯材が埋設されている。しかし、車両の軽量化のため、あるいはリサイクルの促進のため合成樹脂製の芯材も用いられるようになってきた。
【0003】
合成樹脂製の芯材としては、例えば特開昭61−211148号に記載された発明がある。この発明の合成樹脂製の芯材は、均一な肉厚の帯状の合成樹脂板に長手方向に所定間隔で、幅方向に伸びるスロットを打ち抜き形成し、同時にスロットの一つおきに、その両端から合成樹脂板の側縁まで切込み線を入れて形成したものである。
また、同様に合成樹脂製の芯材としては、特開平2−212118号に記載された発明がある。この発明の合成樹脂製の芯材は、ゴム等の被覆材料の軟質部材を形成し加硫した後に所定の均一な肉厚の帯状の合成樹脂板を押出成形して形成し、その後軟質部材のアームを折り返して芯材を被覆形成したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、金属製あるいは合成樹脂製のいずれの芯材でも、均一な肉厚の帯状の芯材に、柔軟性を与えるためには、その幅方向に延びる長孔を打ち抜き形成して設け、さらにその幅方向に切込み線を入れてウエザストリップ成形後に芯材を分離させる等、芯材に対して押出成形後に何らかの加工が必要となっていた。また、合成樹脂製の芯材を用いるとき、ウエザストリップの基部が所定の保持力を有するためには、基部に埋設される芯材が所定以上の肉厚であることが必要であった。従って、芯材を分離させることにより、ウエザストリップは柔軟性を有するが、曲り方の急なコーナー部に装着する場合にも対応できるように芯材を確実に分離させなければならず、芯材が所定以上の肉厚のために分離が確実にされない場合には、ウエザストリップの柔軟性が不十分となる場合があった。
【0005】
さらに、長孔等を施した芯材を予め製造しておき、その後ゴム等の被覆材料の軟質部材を押出成形する場合は、予め製造された芯材の保管等の手間と場所が必要となり、また、芯材の製造からウエザストリップの製造に至る連続した押出成形が行えないので、コストアップの一因ともなっていた。
また、金属製の芯材の場合は、樹脂製の芯材と比べて重く、車両の軽量化のために、芯材の軽量化が必要であった。そして、近年地球環境の保護の観点から自動車部品もリサイクルが望まれており、金属製の芯材の場合は、リサイクルするときは、ゴム等の被覆材料と金属製の芯材とを分離する必要があり、手間がかかっていた。
【0006】
そこで、本発明は、車体のコーナー部等の曲りの急なところにも装着容易な柔軟性を有するとともに、車両の軽量化にも貢献でき、リサイクル性も優れた自動車用ウエザストリップを得ること、およびかかる自動車用ウエザストリップのコストが低く、製造容易な製造方法を得ることを課題としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の本発明は、車体の開口縁のフランジに取付けられる自動車用ウエザストリップであって、フランジに取付けられてウエザストリップを保持する断面略U字状の基部と、基部から突出し開口縁にて開閉する相手部材と接触して車体と相手部材との間をシールするシール部とを備え、基部は硬質合成樹脂製の断面略U字状の芯材と、芯材を被覆する軟質部材からなり、芯材は、長手方向に所定の間隔で、薄肉部を有するものである。
【0008】
請求項1の本発明では、ウエザストリップの基部は内部に硬質合成樹脂製の芯材を埋設しているため、金属製の芯材と比べて軽いウエザストリップを得ることができるとともに、芯材が長手方向に所定の間隔で薄肉部を有しているため、芯材の薄肉部で芯材が容易に破断したり変形したりして、柔軟性の優れたウエザストリップを得ることができる。
【0009】
請求項2の本発明は、車体の曲り部に取付けられる自動車用ウエザストリップにおいて、曲り部に取付けられる芯材を、内周側の側壁が外周側の側壁よりも薄肉部を多くしたものである。
請求項2の本発明では、自動車用ウエザストリップが車体の曲り部に取付けられるときに、芯材をその曲り部の曲線の内周側の側壁が外周側の側壁よりも薄肉部を多くしたために、内周側の側壁が容易に破断したり変形したりして、柔軟性の優れたウエザストリップとなり、車体の急な曲り部にも容易に装着することができる。なお、薄肉部を多くするとは、薄肉部の数を多くするか、あるいは薄肉部の幅を広くしたものである。また、曲がり部以外の芯材は薄肉部の数が内周側と外周側と同じであり、ウエザストリップの基部の保持力を確保することができる。
【0010】
請求項3の本発明は、芯材と芯材を被覆する軟質部材を、相溶性のある材料で形成されているものである。
請求項3の本発明では、芯材と芯材を被覆する軟質部材を、相溶性のある材料としたため、軟質部材を押出成形する時に、軟質部材は高温となっており、その高温のため芯材の表面が軟化して軟質部材と溶着することができる。従って、芯材と軟質部材は強固に接着されて、両者が剥がれることがない。
なお、芯材の材料としては、オレフィン系の硬質樹脂材料のポリプロピレンが用いられ、軟質部材はオレフィン系熱加塑性エラストマーが用いられるのが好ましく、両者が強固に溶着する。
【0011】
請求項4の本発明は、シール部を、スポンジゴムで構成し、基部の被覆材料である軟質部材を、ソリッドゴムで構成している。
請求項4の本発明では、シール部を、スポンジゴムで構成したため、柔軟性があり、シール部が相手部材と当接したときに、その相手部材に柔軟に密着して十分なシール性が得られる。また、基部の軟質部材を、ソリッドゴムで構成したため、埋設された芯材と相俟って車体のフランジへの十分な保持力が得られる。
なお、スポンジゴム、ソリッドゴムをオレフィン系ゴム(EPDM)で構成する場合には、芯材の材料としては、同じオレフィン系の材料であるポリプロピレンを用いることが好ましい。
【0012】
請求項5の本発明は、芯材は、U字形であり、U字形の内側を凹凸として薄肉部を形成し、外側を平坦としたものである。
請求項5の本発明では、芯材のU字形の内側を凹凸として薄肉部を形成し、外側を平坦としたため、基部の軟質部材の表面は、平坦となり意匠的に優れている。従来の芯材では、芯材に孔を空けるため、孔の部分の軟質部材が、若干凹んで、基部の外表面が凹凸状になるため意匠上好ましくなかった。
【0013】
請求項6の本発明は、車体の開口縁のフランジに取付けられてフランジにウエザストリップを保持する断面略U字状の基部と、基部から突出し開口縁にて開閉する相手部材と接触して車体と相手部材との間をシールするシール部とを備え、基部は、内部に合成樹脂製の芯材を有し、被覆材料である軟質部材で被覆されている自動車用ウエザストリップの製造方法において、芯材を長手方向に所定の間隔で薄肉部を形成するように硬質合成樹脂材料を用いて押出成形で成形する工程と、その後、芯材を被覆する被覆材料の軟質部材を押出成形で成形し、シール部を形成するためのシール部の材料を押出成形で成形し、基部とシール部を形成する工程と、基部を断面U字形に曲げる工程と、各工程を経て形成された押出成形体を所定の長さに切断する工程を有するものである。
【0014】
請求項6の本発明では、硬質合成樹脂製の芯材の長手方向に所定の間隔で薄肉部を形成するように押出成形で成形する工程と、その後、芯材を被覆する被覆材料である軟質部材を押出成形で形成し、シール部を形成するためのシール部の材料を押出成形で成形し、基部とシール部を形成する工程とを有しており、芯材の成形と基部及びシール部の成形を同時に行うことができるので生産効率が高い。また、芯材の薄肉部形成後すぐに基部及びシール部の成形をするため、ウエザストリップの所定の位置に芯材の薄肉部を形成するように制御することが容易となり、車体の曲り部に対応した柔軟性を所定の部位に有するウエザストリップを容易に製造することができる。
【0015】
請求項7の本発明は、芯材を長手方向に所定の間隔で薄肉部を形成するように硬質合成樹脂材料を用いて押出成形で成形する工程において、芯材の押出機に可変ダイスを取付けて、可変ダイスにより薄肉部を芯材の長手方向に所定の間隔で押出成形で形成するものである。
請求項7の本発明では、芯材の押出機に可変ダイスを取付け、可変ダイスにより薄肉部を芯材の長手方向に所定の間隔で形成したため、簡単な装置で可変ダイスの操作により容易に薄肉部を形成することができ、効率もよい。さらに、押出成形後に薄肉部を削ったり、孔あけすることなく製造するため、材料の無駄もなく、コストを低減できる。
【0016】
請求項8の本発明は、芯材を長手方向に所定の間隔で薄肉部を形成するように硬質合成樹脂材料を用いて押出成形で成形する工程において、可変ダイスを、制御装置を用いて駆動させることにより薄肉部を芯材の長手方向に所定の間隔で押出成形で成形するものである。
請求項8の本発明では、芯材の押出機に取付けられた可変ダイスを、予めプログラムを組み込んだ制御装置によりプログラムに基づいて駆動させることにより、薄肉部を芯材の長手方向に所定の間隔で確実に形成することができ、さらに複雑なパターンで芯材に薄肉部を形成することが可能になる。
【0017】
請求項9の本発明は、芯材を長手方向に所定の間隔で薄肉部を形成するように硬質合成樹脂材料を用いて押出成形で成形する工程において、芯材の押出成形機の下流側に、芯材の肉厚変化に対応した凹凸を外周面に設けたサイジングローラーを配置し、サイジングローラーで芯材を押圧加工するものである。
請求項9の本発明では、薄肉部を形成するために、芯材の肉厚変化に対応した凹凸を外周面に設けたサイジングローラーを用いて芯材を押圧加工し、薄肉部を芯材の長手方向に所定の間隔で形成したものである。このため、簡単な装置で芯材に薄肉部を設けることができ、効率もよい。
【0018】
請求項10の本発明は、芯材を被覆する被覆材料の軟質部材を押出成形で成形し、シール部を形成するためのシール部の材料を押出成形で成形し、基部とシール部を形成する工程において、軟質部材としてソリッドゴムを使用し、シール部を形成するための材料としてスポンジゴムを使用し、両材料を同時に押出成形した後、上記ソリッドゴムとスポンジゴムを加硫する工程を有するものである。
請求項10の本発明では、基部の芯材をソリッドゴムで被覆し、シール部にスポンジゴムを使用して同時押出成形した後、ソリッドゴムとスポンジゴムを加硫する工程を有しているため、押出成形と加硫が連続してできるため効率がよい。また、ゴムの加硫熱で、芯材の合成樹脂を軟化させることができ、その後ウエザストリップのU字形への曲げ加工等が容易となる。
【0019】
請求項11の本発明は、芯材を長手方向に所定の間隔で薄肉部を形成するように硬質合成樹脂材料を用いて押出成形で成形する工程において、芯材は、その端部の開口が広がった断面U字状の形状で押出されるものである。
請求項11の本発明では、押出成形で芯材を成形する工程において、芯材は、その端部の開口が広がった断面U字状の形状で押出される。すなわち、芯材の両側壁が断面ハ字状にその開口側が広がっており、その形状で押出され、この芯材にシール部材と基部の軟質部材を押出し被覆し、その後基部を断面U字状に曲げる。このとき、平板状の芯材を断面U字状にまで曲げるのに比較して、基部の断面U字状への曲げ加工が容易となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を自動車用ウエザストリップについて図1から図8に基づいて説明し、自動車用ウエザストリップの製造方法について図11から図14に基づいて説明する。
図1は、自動車用ウエザストリップ(以下単にウエザストリップという。)の一部切り欠き斜視図であり、図8は、ウエザストリップの断面図である。
ウエザストリップ10は、図1と図8に示すようにシール部11、首部11bと基部12からなる。基部12には、芯材15が埋設されており、基部12は、断面略U字状に形成されている。この基部12により、ウエザストリップ10は、図7に示すように、自動車の車体のトランクルームの開口縁のフランジ2(図8)に取付けられたり、同様に自動車の車体のドア開口縁のフランジに取付けられる。
【0021】
基部12の断面略U字状の底壁12bから上記の首部11bが突出している。首部11bにはシール部11が一体に設けられて、首部11bは、シール部11と基部12とを連結している。なお、首部11bがなく、基部12に直接シール部11が設けられてもよい。この実施の形態では、シール部11は、中空状の形状を有しているが、シール部11の形状は、中空状ではなくリップ状でもよい。ウエザストリップ10がトランクルームのフランジ2に取付けられた場合は、シール部11は、トランクリッドが閉じられたときにトランクリッドの裏面に当接してシールする。車体のドア開口縁のフランジに取付けられたときは、シール部11は、ドア閉時にドアの裏面に当接してシールする。
首部11bには、後述のとおり押出成形時に引きとり用に使用するワイヤー19を設けてもよい。
【0022】
基部12は、断面略U字状の形状を有し、内部に同様に断面略U字状の形状の芯材15が埋設されている。芯材15の表面は、軟質部材である被覆材料によって被覆されている。基部12は、底壁12b、車内側の側壁13と車外側の側壁14からなる。基部12の側壁13、14の内側には、内リップ13b、14bが設けられている。車外側の側壁14の外側下部には、外リップ14cが設けられている。
ウエザストリップ10がフランジ2に取付けられたときに、フランジ2を内リップ13b、14bが挟持して、ウエザストリップ10を保持するとともに、ウエザストリップ10とフランジ2との間をシールする。また、外リップ14cは車体と当接してウエザストリップ10と車体との間をシールする。
【0023】
ウエザストリップ10の芯材15は、硬質合成樹脂、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン等を用いることができる。ウエザストリップ10の芯材15以外の部分は、軟質部材であるゴム、熱可塑性エラストマー、軟質合成樹脂等を用いて形成することができる。芯材15をポリプロピレンで製造した場合は、芯材15以外の部分は、EPDMゴム又はオレフィン系熱加塑性エラストマーを用いることが好ましい。ポリプロピレンとEPDMゴム又はオレフィン系熱加塑性エラストマーは、同じオレフィン系材料であり相溶性があるため、例えば、オレフィン系熱加塑性エラストマーを押出被覆成形するときに、ポリプロピレンとオレフィン系熱加塑性エラストマーの接触面とが溶着して、互いに強固に固着することができる。
シール部11、基部12の側壁14の外リップ14cは、スポンジとすることが好ましい。スポンジとすることにより柔軟性が増加して車体等との接触時に容易に変形、当接するときに密着してウエザストリップと相手部材との間のシール性が増加する。
【0024】
芯材15は、図2に示すように、断面略U字状に形成され、U字状の外表面である芯材外表面16は、平坦な面をなしている。U字状の内側は、凹凸状が交互になるように形成されており、芯材凸部17と、芯材凹部18からなる。
芯材外表面16が、平坦であるため、基部12の外表面である基部の軟質部材の表面は、平坦となり意匠的に優れている。なお、従来の芯材では、芯材に長孔を空けていたため、長孔の部分の軟質部材が、若干凹んで、基部の外表面は凹凸状になるため意匠上好ましくなかった。しかし、この発明では、芯材15に長孔がなく基部12の表面がスムースになる。
【0025】
基部12のU字状の内側は、前述の通り凹凸状をなしているため、軟質部材を被覆するときに芯材凹部18に軟質部材が充填されて、芯材15と軟質部材が固着することができる。後述する通り、芯材15は、軟質部材を被覆した後、ゴムの場合は軟質部材を加硫したその後に、芯材分離機によって、芯材凹部18の位置で分離がなされる。芯材凸部17は、分離後それぞれU字状の骨片となり、基部12がフランジ2を保持する力を与える。
【0026】
図3により他の実施の態様を説明する。図3は、芯材15の一部切り欠き断面図である。芯材凸部17は、図2の態様の芯材15と比べて凸状の部分の幅が広いが、凸状の部分の中央にV字状の溝があり、この溝により若干の柔軟性を持つことができる。芯材凸部17の幅の狭いものと比べて、凸部の幅が広い芯材凸部17は、柔軟性は若干低いが、剛性が高いため、直線状のフランジに装着した場合は強い保持力を有する基部12を得ることができる。
【0027】
図4により他の実施の態様を説明する。図4は、断面略U字状に曲げた芯材15のU字状の開口側から底壁方向を見た底面図である。
この芯材15は車内側側壁13用の芯材15と車内側側壁14用の芯材15の芯材凸部17の数が異なるものである。芯材凸部17の数が多いものは、剛性が高く、芯材凸部17の数が少ないものは柔軟性が高い。したがって、この芯材15を埋設した基部12は、曲ったフランジに取付ける場合に、芯材凸部17の数が少ない側の側壁が曲り部の外周側にすると、取付けが容易となる。
【0028】
図5(a)、(b)により、芯材15の芯材凹部18の他の態様を説明する。図5(a)、(b)は、芯材凹部18の形状を説明する模式図である。
芯材凹部18の形状は、図5(a)、(b)に示すように凹部の溝の側面18aが溝の底と直角ではなく鈍角をなしてもよい。また、図5(b)に示すように凹部の溝の側面18aが曲面状をなしていてもよい。
さらに、芯材15の底壁の溝、両側壁の溝の深さをすべて異なるようにしてもよく、そのいずれか2つを同じにして他を異なるようにしてもよい。
【0029】
図6(a)にウエザストリップ10を曲げた状態にしたときの外形の斜視図と、図6(b)にそのときの芯材15の状態を示す模式図を示す。
前述の通り、芯材15に芯材凹部18を設けたため芯材15が分離しやすく、柔軟性を有しており、ウエザストリップ10を車体のフランジが曲っている部分に取付けた場合でも、その曲りに応じてウエザストリップ10も曲りやすく装着が容易である。
ウエザストリップ10を車体のフランジが曲っている部分に取付けた場合には、芯材15は、芯材凹部18の部分で分離するとともに、芯材凹部18自体も変形しやすいため柔軟性が増大する。
【0030】
次に、ウエザストリップ10の製造方法を図11から図14に基づき説明する。
図11は、ウエザストリップ10の製造ラインの全体を示す模式図である。
ウエザストリップ10は、図11の向かって左側から右方向に進みながら製造される。
まず、芯材押出成形機20を用いて、芯材15が押出成形される。芯材15には、前述の通り、硬質の合成樹脂、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン等が用いられる。
【0031】
芯材押出成形機20のヘッドには、芯材15の断面形状と略同じ形状の押出し孔を有する芯材押出ダイス21が取付けられている。図12に示すように芯材押出ダイス21から芯材15は、底壁を上にして芯材15の両側の側壁が略ハ字状に広がった断面形状で押出される。両側の側壁が略ハ字状に広がった断面形状で押出しをすると、後工程で断面U字状に曲げることが容易となるからであり、断面U字状で押出しをしないのは、基部12の軟質部材の被覆成形時に、図8に示す内リップ13b、14bの先端が近くなりすぎて、軟質部材の押出ダイスが強度的に製造できず、結果として、内リップ13b、14bを備えた軟質部材の被覆押出成形ができなくなるためである。
【0032】
芯材押出ダイス21には図12に示すように、シャッター23が取付けられている。このシャッター23を駆動することにより芯材押出ダイス21の押出し孔を広くしたり、狭くしたりして芯材15の肉厚を変化させることができる。
シャッター23は左右のガイド22により上下方向にスライド可能に取付けられている。図12に示すように、シャッター23は図12の右から第1シャッター23a、第2シャッター23bと第3シャッター23cとして縦方向に3分割されて、それぞれが独立して上下方向にスライド可能に取付けられている。
【0033】
第1シャッター23a、第2シャッター23bと第3シャッター23cは、それぞれロッドを介して油圧回路24に接続され、油圧回路24は制御装置25により制御される。制御装置25に予め組み込まれたプログラムにしたがって制御回路から信号が油圧回路24に伝達され、油圧回路24により第1シャッター23a、第2シャッター23bと第3シャッター23cがそれぞれ独立して上下して、芯材押出ダイス21の押出し孔の一部分を塞ぐことができる。これによって、芯材15に芯材凸部17と芯材凹部18を設けることができる。
また、第1シャッター23aのみを上下させた場合は、一方の側壁のみに芯材凹部18を設けることができ、第2シャッター23bのみを上下させた場合は、底壁のみに芯材凹部18を設けることができる。このように、上記3つのシャッターの動きを組み合わせることにより自由に芯材15の各部分に芯材凸部17や芯材凹部18を設けることができる。
【0034】
シャッター23の代わりに、図13(a)、(b)に示すようにパンチ26を設けてもよい。
パンチ26は、シャッター23と同様に芯材押出ダイス21に上下方向スライド可能に設けられている。パンチ26は、シャッター23と異なり分割されていなく、一体として上下する。芯材押出ダイス21は、図13(a)、(b)に示すように押出し孔の上に出張部21bが設けられている。
芯材15が押出されると、図13(a)、(b)に示すようにパンチ26が上下して、芯材15をパンチ26と出張部21bで挟むことにより、芯材15に芯材凹部18を形成する。パンチ26の上下は、パンチ26の下方にカム27を設け、カム27とパンチ26をロッドを介して接続して、カム27の回転をパンチ26に伝達することによりおこなう。カム27の形状を変えることにより、芯材凹部18の形状を変えることができる。
【0035】
また、シャッター23やパンチ26の代わりに、図11と図14(a)、(b)に示すようにサイジング装置28を用いることができる。サイジング装置28は、図11に示すように芯材押出成形機20の芯材押出ダイス21の直後に設けられる。
サイジング装置28は、図14(a)、(b)に示すようにサイジングローラー28bと押えローラー28cからなる。芯材押出成形機20から出た直後の芯材15は、高温で変形可能であり、芯材15をサイジングローラー28bに押えつけることにより、芯材凹部18を形成することができる。芯材15をサイジングローラー28bに押えつけるために、押えローラー28cにより芯材15を上から押える。
サイジングローラー28bの形状を変えることにより、芯材凹部18の形状を変えることができる。
なお、サイジング装置28によって、芯材凹部18を設ける場合は、芯材押出ダイス21には、シャッター23やパンチ26は設けられず、芯材15の形状に対応した開口が設けられているだけである。
【0036】
シャッター23、パンチ26及びサイジング装置28により芯材凸部17と芯材凹部18を設けられた芯材15は、冷却のため、冷却槽29の中に入る。冷却された芯材15は、固まって形状が安定する。
その後芯材15は、ウエザストリップ10を形成するためにウエザストリップ押出成形機30の中に導入される。
【0037】
ウエザストリップ押出成形機30では、芯材15は軟質部材である被覆材料で被覆され、ウエザストリップ10の基部12が形成されるとともに、ウエザストリップ10の首部11bとシール部11も同時に形成される。
このとき、首部11bには後述する引取機用のワイヤー19が埋設される。ワイヤー19の代わりに、合成樹脂製の細い棒状物等を用いることもできる。
基部12、首部11bとシール部11は軟質部材で構成され、同じ材料で成形されてもいいが、異なる材料で成形されてもよい。例えば、基部12と首部11bは、EPDMのソリッドゴムで成形し、シール部11は、EPDMのスポンジゴムで成形することができる。また、熱可塑性エラストマー、軟質合成樹脂等も使用することができる。
【0038】
ウエザストリップ押出成形機30で成形された後は、押出されたウエザストリップ10は、押出された材料がゴムの場合は、高周波加硫槽(UHF)に入り一次加硫され形状が保持される。一次加硫されたウエザストリップ10は、熱風加硫槽(HAV)に入り、二次加硫され加硫が完了する。
押出された材料がゴム以外の場合は、高周波加熱槽(UHF)と熱風加硫槽(HAV)は省略することができる。
【0039】
熱風加硫槽(HAV)で二次加硫されたウエザストリップ10は、冷却のため、冷却槽34に搬送される。
冷却されたウエザストリップ10は、引取機35により引き取られて、芯材分離機36に入る。引取機35によりウエザストリップ10が引き取られるときに、首部11bに埋設されたワイヤー19があるためウエザストリップ10が伸びてしまうことがない。
芯材分離機36で芯材15が芯材凹部18の部分で分離する。これによってウエザストリップ10の柔軟性が向上する。
【0040】
芯材分離機36で芯材15が分離したウエザストリップ10は、プレヒート装置37に入る。プレヒート装置37において芯材15の形状が変化しうる程度に加熱される。
プレヒート装置37で加熱されたウエザストリップ10は、芯材曲げ機38に入る。芯材曲げ機38において基部12の芯材15が曲げられて、基部12は断面略U字状となる。
その後、カッター39で所定の寸法に裁断され、ウエザストリップ10の製造は完了する。
【0041】
【発明の効果】
本発明のウエザストリップは、芯材が硬質合成樹脂のため、軽く車両の軽量化に貢献できるとともに、所望の部分に芯材凹部としての薄肉部を設けることができるため、車体の曲げ形状に合わせた柔軟性を有することができる。
本発明のウエザストリップ製造方法は、芯材を製造し連続してウエザストリップを製造することができるため、ウエザストリップの所定の部分の芯材を凹部にすることができ、製造が容易で、製造コストを低減することができるとともに、簡単な装置で芯材に凹部を設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウエザストリップの一部切り欠き斜視図である。
【図2】本発明のウエザストリップの芯材の底面図である。
【図3】本発明のウエザストリップの芯材の一部切り欠き図である。
【図4】本発明の他のウエザストリップの芯材の底面図である。
【図5】(a)は本発明の他のウエザストリップの芯材の凹部の一部を示す模式図である。(b)は本発明の他のウエザストリップの芯材の凹部の一部を示す模式図である。
【図6】(a)は本発明のウエザストリップを曲げた状態を示す斜視図である。(b)は本発明のウエザストリップを曲げたときの芯材の状態を示す模式図である。
【図7】ウエザストリップを車両に取り付ける場所を示す車両の斜視図である。
【図8】本発明のウエザストリップを車両に取り付けた状態を示す図7のA−A線に沿った断面図である。
【図9】従来のウエザストリップの一部切り欠き斜視図である。
【図10】従来のウエザストリップの芯材の一部を示す平面図である。
【図11】本発明のウエザストリップの製造方法に使用する製造ラインを示す模式図である。
【図12】本発明のウエザストリップの製造方法に使用するシャッターの正面図である。
【図13】(a)は本発明のウエザストリップの製造方法に使用するパンチの側面図である。(b)は本発明のウエザストリップの製造方法に使用するパンチがスライドするときの押出ダイスの正面図である。
【図14】(a)は本発明のウエザストリップの製造方法に使用するサイジング装置の押えローラの模式図である。(b)は本発明のウエザストリップの製造方法に使用するサイジング装置のサイジングローラの模式図である。
【符号の説明】
10 ウエザストリップ
11 シール部
12 基部
15 芯材
17 芯材凸部
18 芯材凹部
20 芯材押出成形機
21 芯材押出ダイス
23 シャッター
26 パンチ
28 サイジング装置
30 ウエザストリップ押出成形機
Claims (11)
- 車体の開口縁のフランジに取付けられる自動車用ウエザストリップであって、フランジに取付けられてウエザストリップを保持する断面略U字状の基部と、該基部から突出し上記開口縁にて開閉する相手部材と接触して上記車体と相手部材との間をシールするシール部とを備え、
上記基部は硬質合成樹脂製の断面略U字状の芯材と、該芯材を被覆する軟質部材からなり、
該芯材は、長手方向に所定の間隔で薄肉部を有することを特徴とする自動車用ウエザストリップ。 - 車体の曲り部に取付けられる自動車用ウエザストリップにおいて、曲り部に取付けられる上記芯材は、内周側の側壁が外周側の側壁よりも上記薄肉部を多くした請求項1記載の自動車用ウエザストリップ。
- 上記芯材と芯材を被覆する上記軟質部材は、相溶性のある材料で形成されている請求項1または2記載の自動車用ウエザストリップ。
- 上記シール部は、スポンジゴムで構成され、上記基部の被覆材料である軟質部材は、ソリッドゴムで構成されている請求項1、2または3記載の自動車用ウエザストリップ。
- 上記芯材は、U字形であり、U字形の内側を凹凸として薄肉部を形成し、外側を平坦とした請求項1、2、3または4記載の自動車用ウエザストリップ。
- 車体の開口縁のフランジに取付けられてフランジにウエザストリップを保持する断面略U字状の基部と、該基部から突出し上記開口縁にて開閉する相手部材と接触して上記車体と相手部材との間をシールするシール部とを備え、上記基部は、内部に合成樹脂製の芯材を有し、被覆材料である軟質部材で被覆されている自動車用ウエザストリップの製造方法において、
上記芯材を長手方向に所定の間隔で薄肉部を形成するように硬質合成樹脂材料を用いて押出成形で成形する工程と、
その後、上記芯材を被覆する被覆材料の軟質部材を押出成形で成形し、上記シール部を形成するためのシール部の材料を押出成形で成形し、上記基部とシール部を形成する工程と、
上記基部を断面U字形に曲げる工程と、
上記各工程を経て形成された押出成形体を所定の長さに切断する工程を有することを特徴とする自動車用ウエザストリップの製造方法。 - 上記芯材を長手方向に所定の間隔で薄肉部を形成するように硬質合成樹脂材料を用いて押出成形で成形する上記工程において、
上記芯材の押出機に可変ダイスを取付けて、該可変ダイスにより上記薄肉部を芯材の長手方向に所定の間隔で押出成形で形成する請求項6記載の自動車用ウエザストリップの製造方法。 - 上記芯材を長手方向に所定の間隔で薄肉部を形成するように硬質合成樹脂材料を用いて押出成形で成形する上記工程において、
上記可変ダイスを、制御装置を用いて駆動させることにより上記薄肉部を芯材の長手方向に所定の間隔で押出成形で成形する請求項7記載の自動車用ウエザストリップの製造方法。 - 上記芯材を長手方向に所定の間隔で薄肉部を形成するように硬質合成樹脂材料を用いて押出成形で成形する上記工程において、
上記芯材の押出成形機の下流側に、上記芯材の肉厚変化に対応した凹凸を外周面に設けたサイジングローラーを配置し、該サイジングローラーで上記芯材を押圧加工し、上記薄肉部を芯材の長手方向に所定の間隔で形成する請求項6記載の自動車用ウエザストリップの製造方法。 - 上記芯材を被覆する被覆材料の軟質部材を押出成形で成形し、上記シール部を形成するためのシール部の材料を押出成形で成形し、上記基部とシール部を形成する工程において、
上記軟質部材としてソリッドゴムを使用し、シール部を形成するための材料としてスポンジゴムを使用し、両材料を同時に押出成形した後、上記ソリッドゴムとスポンジゴムを加硫する工程を有する請求項6、7、8または9記載の自動車用ウエザストリップの製造方法。 - 上記芯材を長手方向に所定の間隔で薄肉部を形成するように硬質合成樹脂材料を用いて押出成形で成形する上記工程において、
上記芯材は、その端部の開口が広がった断面U字状の形状で押出される請求項6、7、8、9または10記載の自動車用ウエザストリップの製造方法。
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