JP2005014792A - トリム用インサート - Google Patents

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Masao Kobayashi
政男 小林
Koichi Toshinaga
幸一 年永
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

【課題】車両への組み付け時において例えばドア等の開口縁のコーナー部の三次元形状への追従性あるいは車幅方向への追従性を向上することができるとともに、剛性を向上することができるトリム用インサートを提供する。
【解決手段】複数の骨片12を二列の第1及び第2連結部13,14によって互いに連結するとともに、各骨片12の間にスリット15,16,17を形成する。前記骨片12に対し、前記第1連結部13と対応するように抜き部18を打ち抜き形成する。この抜き部18の外周部にトリム用インサート11が長手方向の引張力を受けたとき、塑性変形する第1〜第4変形許容部12a,12b,12c,12dを設ける。トリム用インサート11がトリムに横断面U字状に埋設された状態で車両の開口縁にトリムを組み付ける際に前記各変形許容部12a〜12dが塑性変形されるので、車両の開口縁に対するトリムの組み付け作業性が向上する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等のシール材又は装飾材として用いられるトリムの形状保持のためにゴム、樹脂等の高分子材料内に埋設されるトリム用インサートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7はウェザーストリップ1の横断円形状を示す。ウェザーストリップ1は、断面ほぼU字形のトリム本体5と、その内側に突設されたフランジ保持リップ6とからなるトリム2を備えている。このフランジ保持リップ6は、車体パネル等の開口部のフランジ部(図示略)を挟持して、ウェザーストリップ1を車体パネル上に保持するためのものである。前記トリム本体5の車内側側壁の車内側には、車体パネルに当接するリップ部3が一体に形成されている。トリム本体5の車外側側壁の車外側には、ドアパネル(図示略)の外周部に弾性的に当接して、そのドアパネルと車体パネルとの間をシールする中空シール部4が突出形成されている。トリム本体5の内部には、板金製のトリム用インサート21が埋設されている。
【0003】
トリム本体5に埋設されるインサート21としては、図8に示すように例えば複数の骨片22が二列の連結部23,24によって所定の間隔(スリット25,26,27)をおいて相互に連結された梯子状のものが知られている。
【0004】
上記従来のトリム用インサート21は、複数の骨片22が二列の連結部23,24によって互いに連結されているので、車両へのウェザーストリップ1の組み付け作業時において、例えばドア開口縁のコーナー部の三次元形状への追従性あるいは車幅方向への追従性が悪く、作業能率が低下するという問題があった。
【0005】
上記の問題を解消するため、従来、前記二列の連結部23,24のうち一方の連結部23を交互に離隔切断したトリム用インサートが提案されている(特許文献1参照)。又、連結部23の一つおきに孔を形成したトリム用インサートが提案されている(特許文献2参照)。さらに、連結部23に分離用溝が間引き形成されたトリム用インサートも提案されている(特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】
実開昭56−48937号公報
【特許文献2】
特許第3015025号
【特許文献3】
特開平11−48304号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の特許文献1〜3に記載されたトリム用インサートは、車両へのトリムの組み付け時において例えばドア開口縁のコーナー部の三次元形状への追従性あるいは車幅方向への追従性が良くなる反面、各骨片を連結する連結部の強度が低下し、剛性が低くなり、トリムの強度を低下するという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、上記従来の技術に存する問題点を解消して、車両への組み付け時においてドア等の開口縁のコーナー部の三次元形状への追従性あるいは車幅方向への追従性を向上することができるとともに、剛性を向上することができるトリム用インサートを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、トリムの高分子材料内に埋設される複数の骨片と、それらの骨片を所定の間隔をおいて相互に連結する二列の連結部とを備えた板金製のインサートにおいて、前記二列の連結部の少なくとも一方の列の連結部と対応する骨片に抜き部を形成し、この抜き部の外周側に変形許容部を設けたことを要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記各骨片の間に形成された前記連結部よりも外側に形成されたスリットの開口端部には、口細り部が形成されていることを要旨とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記変形許容部の幅寸法は、骨片の板厚寸法の2〜5倍の範囲に設定されていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項において、前記抜き部は、前記骨片の幅方向に短く、かつ長手方向に長くなるように形成されていることを要旨とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項において、前記変形許容部は平行に形成されていることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項において、前記骨片には長手方向に凸条がプレスによって成形されていることを要旨とする。
【0013】
(作用)
請求項1記載の発明は、二列の連結部の少なくとも一方の列の連結部と対応する骨片に抜き部を形成し、この抜き部の外周側に変形許容部を設けたので、車両の開口端縁にトリムを組み付ける際に、トリムに埋設されたインサートが変形許容部において伸長し、例えばドア開口縁のコーナー部の三次元形状への追従性あるいは車幅方向への追従性がよくなり、組み付け作業性が向上する。又、変形許容部が分離されることはないので、剛性を確保することができる。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1において、各骨片の間に形成された前記連結部よりも外側に形成されたスリットの開口端部には、口細り部が形成されている。このため、トリム用インサートを用いてトリムを押出成型装置により押し出し成型する際に、スリット内に高分子材料が過剰に充填されるのを無くして、トリム本体の表面の凹凸を無くし意匠性を向上することができる。
【0015】
請求項3記載の発明は、変形許容部の幅寸法が、骨片の板厚寸法の2〜5倍の範囲に設定されている。このため、変形許容部の剛性を確保し、かつ塑性変形を円滑に行うことができる。
【0016】
請求項4記載の発明は、抜き部は、骨片の幅方向に短く、かつ長手方向に長くなるように形成されている。このため、抜き部の外周部に適正長さの変形許容部を容易に形成することができる。
【0017】
請求項5記載の発明は、変形許容部が平行に形成されているので、変形を円滑に行うことができる。
請求項6記載の発明は、骨片には凸条が骨片の長手方向に指向するようにプレスにより成形されているので、骨片の剛性を向上することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を自動車等の開口部のフランジ部に装着されるトリムを備えたウェザーストリップに具体化した一実施形態について図1〜図5に基づいて説明する。
【0019】
図4に示すように、ウェザーストリップ1は、例えばEPDM(エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体)ソリッドゴムからなる断面ほぼU字形のトリム本体5と、その内側に突設されたフランジ保持リップ6とからなるトリム2を備えている。このフランジ保持リップ6は、車体パネル等の開口部のフランジ部(図示略)を挟持して、ウェザーストリップ1を車体パネル上に保持するためのものである。前記トリム本体5の車内側側壁の車内側には、車体パネルに当接するリップ部3が一体に形成されている。トリム本体5の車外側側壁の車外側には、ドアパネル(図示略)の外周部に弾性的に当接して、そのドアパネルと車体パネルとの間をシールする中空シール部4がEPDMスポンジゴムで突出形成されている。トリム本体5の内部には、板金製のトリム用インサート11が埋設されている。
【0020】
前記トリム用インサート11は、例えば厚さ約0.5mmの板金からなり、その長手方向に所定の間隔をおいて互いに平行に連結された多数の骨片12〜12と、各骨片12の相互間を二列に連結する第1連結部13及び第2連結部14を備えている。前記第1連結部13の外側の骨片12〜12の間には先端を開口したスリット15が形成されている。又、前記第1連結部13及び第2連結部14の間には細長孔状のスリット16が形成されている。さらに、前記第2連結部14の外側の骨片12〜12の間には先端を開口したスリット17が形成されている。
【0021】
ウェザーストリップ1の車体組み付け時には、例えばドア開口縁のコーナー部において、そのコーナー部の湾曲に沿わせて第1連結部13側を湾曲させる必要がある。このため、前記トリム用インサート11には、断面ほぼU字形の折り曲げ形態で長手方向に対し三次元的に湾曲できる機能が必要となる。このため、次の構成がとられている。
【0022】
前記各骨片12の一部には前記第1連結部13と対応する位置に抜き部18がそれぞれ打ち抜き形成されている。前記抜き部18は図2に示すように骨片12の板厚方向(紙面直交方向)から見て骨片12の幅方向に短く、かつ長手方向に長くなる菱形状に形成されている。
【0023】
前記抜き部18の外側の第1傾斜辺18aと平行になるように、前記スリット15の内側には第1傾斜部15aが形成されている。同様に前記抜き部18の外側の第2傾斜辺18bと平行になるように別のスリット15の内側には第2傾斜部15bが形成されている。前記スリット15の第1傾斜部15a、第2傾斜部15bの外側には第3傾斜部15c,第4傾斜部15dが形成されている。スリット15の開口端部には第1〜第4傾斜部15a〜15dの最大幅寸法よりも小さい口細り部15eが形成されている。
【0024】
前記抜き部18の第1傾斜辺18aとスリット15の第1傾斜部15aによって形成される平行状の部分は、第1変形許容部12aとなっている。又、抜き部18の第2傾斜辺18bとスリット15の第2傾斜部15bとによって形成される平行状の部分は、第2変形許容部12bとなっている。同様に、抜き部18の第3傾斜辺18cとスリット16の内周縁との間には第3変形許容部12cが形成されている。同様に、抜き部18の第4傾斜辺18dとスリット16の内周面との間には第4変形許容部12dが形成されている。前記第1〜第4変形許容部12a〜12dの幅寸法Wは、各骨片12の板厚寸法の2〜5倍に設定されている。例えば、骨片12の板厚寸法(図3の符号t参照)が0.5mmである場合には、1.0〜2.5mmの範囲に設定されている。
【0025】
前記骨片12には、前記抜き部18の近傍から抜き部18と反対側に延びるように凸条部19がプレスにより成形されている。この凸条部19の隆起方向は、図4に示すようにトリム用インサート11をU字状に湾曲したとき、外側に膨出するようにしても、内側に膨出するようにしてもよい。
【0026】
ところで、ウェザーストリップ1の折り曲げ形態では、前記第1連結部13及び抜き部18がトリム本体5の車外側の側壁5aに配置され、前記第2連結部14はトリム本体5の車内側側壁5bに配置されるようになっている。
【0027】
前記トリム用インサート11は、図示しない打ち抜き装置を用いて帯状の板金に対して、該板金を間欠的に移動させて、前記スリット15,17、抜き部18を順次打ち抜き形成するとともに、凸条部19をプレス成形することにより製造される。
【0028】
上記のように製造されたトリム用インサート11は、一旦リールに巻き取られ、図示しない押し出し成形装置に供給される。この装置によって平板状のトリム用インサート11に対して、該トリム用インサート11を芯材として図1に二点鎖線で示すようにトリム本体5及びフランジ保持リップ6をEPDMソリッドゴムで押し出し成型するのと同時に、中空シール部4をEPDMスポンジゴムで押し出し形成する。その後、押し出されたウェザーストリップ1を、図示しない加硫槽に通して、EPDMゴムを加硫させた後に引取機で引きとる。
【0029】
次に、平板状のウェザーストリップ1を図示しない曲げ加工機に案内し、この曲げ加工機において、トリム2を断面ほぼU字形状に塑性変形させる。その結果、図4に示す断面形状のウェザーストリップ1が製造される。
【0030】
上記実施形態のトリム用インサートによれば、以下のような特徴を得ることができる。
(1)上記実施形態では、各骨片12に対して各第1連結部13と対応するように抜き部18を形成し、抜き部18の外周部に第1〜第4変形許容部12a〜12dを形成した。このため、図4に示すようにウェザーストリップ1に埋設されたトリム用インサート11の第1連結部13が該インサート11の長手方向への引張力を受けたときに前記第1〜第4変形許容部12a〜12dが塑性変形して長手方向に伸びる。これにより、ウェザーストリップ1を車両の例えばドアの開口縁のコーナー部において、そのコーナー部の湾曲に沿うようにトリム2を三次元的に湾曲したときに、トリム用インサート11の骨片12が第1連結部13と対応する部分において伸長される。又、ドアの開口縁の車幅方向の湾曲に沿うようにトリム2を二次元的に湾曲したときにも、トリム用インサート11の骨片12が第1連結部13と対応する部分において伸長される。この結果、ウェザーストリップ1の湾曲作業時の追従性が向上する。又、塑性変形した状態において第1〜第4変形許容部12a〜12dが分断されることはないので、骨片12の剛性が低下することはなく、トリム用インサート11によるトリム2の形状保持機能を確保することができる。
【0031】
(2)上記実施形態では、抜き部18を骨片12の幅方向に短く、かつ長手方向に長い寸法の菱形状に形成したので、抜き部18の内側の四つの第1〜第4傾斜辺18a〜18dと対応して四つの第1〜第4変形許容部12a〜12dを長く形成することができる。このため、前記第1連結部13と対応する各骨片12〜12が離隔される方向への引張力を受けたとき、四つの第1〜第4変形許容部12a〜12dにおいて塑性変形が円滑に行われ、追従性が向上する。
【0032】
(3)上記実施形態では、前記第1〜第4変形許容部12a〜12dの幅寸法Wを、骨片12の板厚寸法tの2〜5倍としたので、第1〜第4変形許容部12a〜12dの塑性変形を円滑に行うことができる。2倍以下であると、骨片12の剛性が低下し、5倍以上であると各第1〜第4変形許容部12a〜12dの塑性変形特性が損なわれる。
【0033】
(4)上記実施形態では、第1連結部13側のスリット15の形状を開口端縁が幅狭となる口細り部15eを形成した。このため、トリム用インサート11を用いてウェザーストリップを押出成型装置により押し出し成型する際に、スリット15内にEPDMソリッドゴムが過剰に充填されるのを無くして、トリム本体5の表面の凹凸を無くし意匠性を向上することができる。
【0034】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図5に示すように、抜き部18の形状を縦長孔状に形成したり、ほぼ楕円形状に形成したり、あるいは図示しないが幅狭のスリット状にしたりてもよい。
【0035】
○ 図6に示すように、骨片12に対して第1連結部13と対応する抜き部18を一つおきに設けるとともに、第2連結部14と対応して抜き部18を一つおきに形成するようにしてもよい。
【0036】
この別例では両連結部13,14と対応する骨片12の第1〜第4変形許容部12a〜12dによる塑性変形が可能であるため、ウェザーストリップ1の湾曲作業時の追従性がさらに向上する。
【0037】
○ トリム2及び中空シール部4をEPDMにより構成したが、それ以外のゴム、ポリ塩化ビニル等の軟質の樹脂材料等により構成してもよい。
○ 前記中空シール部4を有しないトリムに具体化してもよい。
【0038】
○ トリム用インサート11を製造する板金として、例えば鉄板、アルミニウム板、銅板、ステンレス等の各種金属板等が挙げられる。
○ 前記スリット17の開口端部に口細り部を設けてもよい。
【0039】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について追記する。
(1)請求項1〜6のいずれか1項に記載されたトリム用インサートを備えたトリム。
【0040】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明は、車両への組み付け時において例えばドア等の開口縁のコーナー部の三次元形状への追従性あるいは車幅方向への追従性を向上することができるとともに、剛性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のトリム用インサートを具体化した一実施形態を示す正面図。
【図2】トリム用インサートの要部を拡大して示す正面図。
【図3】図1のA−A線拡大断面図。
【図4】ウェザーストリップの斜視図。
【図5】この発明の別例を示す部分正面図。
【図6】この発明の別例を示す部分正面図。
【図7】ウェザーストリップの横断面図。
【図8】従来のトリム用インサートの湾曲状態の斜視図。
【符号の説明】t…板厚寸法、W…幅寸法、2…トリム、11…インサート、12…骨片、13…第1連結部、14…第2連結部、15,16,17…スリット、18…抜き部。

Claims (6)

  1. トリムの高分子材料内に埋設される複数の骨片と、それらの骨片を所定の間隔をおいて相互に連結する二列の連結部とを備えた板金製のインサートにおいて、
    前記二列の連結部の少なくとも一方の列の連結部と対応する骨片に抜き部を形成し、この抜き部の外周側に変形許容部を設けたことを特徴とするトリム用インサート。
  2. 請求項1において、前記各骨片の間に形成された前記連結部よりも外側に形成されたスリットの開口端部には、口細り部が形成されているトリム用インサート。
  3. 請求項1又は2において、前記変形許容部の幅寸法は、骨片の板厚寸法の2〜5倍の範囲に設定されているトリム用インサート。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、前記抜き部は、前記骨片の幅方向に短く、かつ長手方向に長くなるように形成されているトリム用インサート。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、前記変形許容部は平行に形成されているトリム用インサート。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、前記骨片には凸条が骨片の長手方向に指向するようにプレスにより成形されているトリム用インサート。
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