JP2004050673A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成のためのPWM用ICのクロック周波数を変更することなく高解像度化を実現することである。
【解決手段】本発明を適用した画像形成装置100において、プリンタコントローラ1は、解像度600dpiでの出力の1画素分の中に、解像度1200dpiの画像データの主走査方向における2画素分のデータをパッキングする。PWM−IC(PWM用IC)5には、600dpiのクロックに同期して、パッキングされた2画素分のデータの「黒」の位置を示す位置データと、画像濃度を示すパルスデータが入力される。PWM−IC5は、当該パルスデータに対応するパルス幅を有し、当該位置データに対応する位置に出力するPWM信号を生成する。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明を適用した画像形成装置100において、プリンタコントローラ1は、解像度600dpiでの出力の1画素分の中に、解像度1200dpiの画像データの主走査方向における2画素分のデータをパッキングする。PWM−IC(PWM用IC)5には、600dpiのクロックに同期して、パッキングされた2画素分のデータの「黒」の位置を示す位置データと、画像濃度を示すパルスデータが入力される。PWM−IC5は、当該パルスデータに対応するパルス幅を有し、当該位置データに対応する位置に出力するPWM信号を生成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、プリンタや複写機等の画像形成装置において、画像形成装置が有する解像度より高い解像度で印刷を行うための様々な方法が提案されている。例えば、レーザ電子写真方式を用いた画像形成装置では、レーザを駆動するための電気信号であるPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成するIC(以下、PWM用ICと称す)を動作させるクロックの周波数を大きくすることで、高い解像度の印刷を実現することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高解像度印刷のためにPWM用ICのクロック周波数を高速化させる方法では、画像形成装置外部の各種機器に電波障害を引き起こす恐れがあった。また、高い周波数の動作に対応可能なPWM用ICが少ない等の問題があった。
【0004】
本発明の課題は、画像形成のためのPWM用ICのクロック周波数を変更することなく高解像度化を実現することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、
入力された画像データに基づいて出力画像を形成する画像形成装置において、
装置が有する解像度での出力の1画素分の領域に、前記入力された画像データの主走査方向における複数画素分のデータをパッキングするパッキング処理手段と、
前記パッキング処理手段によりパッキングされたデータに基づいて、画像形成を行うためのPWM信号を生成するPWM信号生成手段と、
前記PWM信号生成手段により生成されたPWM信号に従って出力画像を形成する画像形成手段と、
を備えることを特徴としている。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、
前記パッキング処理手段によりパッキングされたデータには、前記PWM信号生成手段により生成されるPWM信号の出力位置及びパルス幅に関するデータが含まれ、
前記PWM信号生成手段は、前記パッキング処理手段によりパッキングされたデータに含まれる出力位置データ及びパルス幅データに基づいてPWM信号を生成することを特徴としている。
【0007】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、
画像形成を行うための各種の処理条件に基づいて、前記パッキング処理手段によりパッキングされたデータに含まれるパルス幅データを変換する変換手段を備え、
前記PWM信号生成手段は、前記パッキング処理手段によりパッキングされたデータに含まれる出力位置データ及び前記変換手段により変換されたパルス幅データに基づいてPWM信号を生成することを特徴としている。
【0008】
本発明によれば、画像形成装置が有する解像度での出力の1画素分の領域に、入力された画像データの主走査方向における複数画素分のデータをパッキングし、パッキングされたデータに基づいて、画像形成のためのPWM信号を生成することにより、PWM信号を生成するためのクロック周波数を変更することなく、装置が有する解像度より高い解像度の印刷が可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
[第1の実施の形態]
図1〜図4を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。
まず、本第1の実施の形態における構成を説明する。
【0011】
図1は、本発明を適用した画像形成装置100内部の主要部構成を示すブロック図である。画像形成装置100は、電子写真方式により画像形成を行う装置で、図1に示すように、プリンタコントローラ1、スキャナ2、メモリコントローラ3、画像メモリ4、PWM−IC5、画像形成部6により構成される。この画像形成装置100は、LAN(Local Area Network)等の通信ネットワークを介して、PC(Personal Computer)等の外部機器(図示略)に接続されている。
【0012】
なお、画像形成装置100において形成される画像は、1画素1ビットの2値画像であるものとする。また、本第1の実施の形態では、画像形成装置100の解像度は600dpiであるものとし、解像度が600dpiの場合を通常モード、解像度が1200dpiの場合を高解像度モードと称する。
【0013】
プリンタコントローラ1は、外部機器から高解像度モードでの画像データが入力されると、その受信した画像データをラスタライズし、高解像度モードの2画素分の画像データを通常モードの1画素分の領域にパッキングしてパッキングデータを生成する。
【0014】
具体的には、プリンタコントローラ1は、通常モードの1画素毎に、図示しないメモリに格納されたパッキングデータ情報1a(図2)を参照してパッキングデータを生成する。なお、このプリンタコントローラ1は、特許請求の範囲におけるパッキング処理手段としての機能を有する。
【0015】
パッキングデータ情報1aは、図2に示すように、「奇数画素」、「偶数画素」、「パッキングデータ」の各項目を対応付けて記憶している。
【0016】
図2のパッキングデータ情報1aにおいて、「奇数画素」項目及び「偶数画素」項目は、それぞれ、高解像度モードにおける主走査方向の奇数画素データ、偶数画素データを記憶する。高解像度モードにおける主走査方向の奇数画素データ及び偶数画素データを、それぞれ、通常モードにおける1画素の左半分、右半分にパッキングする場合、通常モード1画素中にパッキングされる2画素のデータの組み合わせは、図2に示すように、「白白」、「白黒」、「黒白」、「黒黒」の4通りとなる。
【0017】
図2のパッキングデータ情報1aにおいて、「パルスデータ」項目は、実際には記憶されていないが、通常モード1画素での画像濃度をパルス幅で示したデータで、後述するPWM−IC5で生成されるPWM信号のパルス幅に対応する。このパルスデータは、通常モード1画素での画像濃度を8ビット(0x00〜0xff;16進数表示)で表すことが可能で、例えば、「白白」の場合は0x00、「白黒」や「黒白」の場合は0x80、「黒黒」の場合は0xffと表すことができる。
【0018】
図2のパッキングデータ情報1aにおいて、「位置データ」も、実際には記憶されていないデータであるが、これは、「パルスデータ」で示されたパルス幅を有するPWM信号の出力位置を示すもので、高解像度モードでの「黒」データの位置を示す2ビットデータである。例えば、「黒」データが通常モード1画素内の右半分に位置する場合、位置データは、右を示す11(2進数表示)に設定され、「黒」データが通常モード1画素内の左半分に位置する場合、位置データは、左を示す00(2進数表示)に設定される。また、通常モード1画素全てが白(又は黒)の場合は、位置データは、特に設定されないか、中央を示す01に設定される。なお、図示はしないが、中央に位置するPWM信号を反転させた場合(中央反転)の位置データは10に設定される。
【0019】
以下では、簡略化のため、パルスデータ及びパッキングデータを16進数表示、位置データを2進数表示とするが、必要に応じて、パルスデータやパッキングデータの2進数表示を併記する。
【0020】
図2のパッキングデータ情報1aにおいて、「パッキングデータ」は、通常モード1画素にパッキングされたデータを示し、パルスデータと位置データを加算した8ビットデータである。即ち、「白黒」に対応するパッキングデータは、パルスデータが0x80(=10000000)、位置データが11であることから、0x80+11=0x83(=10000011)となる。「黒白」に対応するパッキングデータは、パルスデータが0x80、位置データが00(=0)であることから、0x80(=10000000)となる。「白白」及び「黒黒」に対応するパッキングデータは、位置データが特定されないことから、双方とも、対応するパルスデータと同一の値とされ、それぞれ、0x00(=00000000)、0xff(=11111111)になる。
【0021】
このプリンタコントローラ1は、生成されたパッキングデータの上位6ビットをパルスデータ、下位2ビットを位置データに割り当ててメモリコントローラ3に出力する。
【0022】
スキャナ2は、原稿を載置するコンタクトガラスの下部に備えられ、光源、レンズ、CCD(Charge Coupled Device)等により構成される。このスキャナ2は、光源から原稿へ照明走査した光の反射光をレンズにより結像して、CCDにより光電変換することにより、原稿の画像を読み取り、読み取った画像データをメモリコントローラ3に出力する。
【0023】
メモリコントローラ3は、プリンタコントローラ1やスキャナ2から入力されたデータの画像メモリ4への格納及び画像メモリ4からのデータの読み出しを制御する。
【0024】
画像メモリ4は、メモリコントローラ3の制御に従って、プリンタコントローラ1やスキャナ2から入力されたデータの一時格納及び格納されたデータの読み出しを行う。例えば、この画像メモリ4は、プリンタコントローラ1から出力されたパッキングデータを一時的に格納する。
【0025】
PCM−IC5は、通常モードでのクロックに同期して入力されたデータ(位置データ及びパルスデータ)に基づいて、後述の画像形成部6のLD(Laser Diode)を駆動するためのPWM信号を生成し、画像形成部6に出力する。このPWM−IC5は、入力された位置データに従ってPWM信号の出力位置を制御する書き込み位置制御機能と、入力されたパルスデータに応じたパルス幅を有するPWM信号を出力する中間調出力機能を有する。なお、このPWM−IC5は、特許請求の範囲におけるPWM信号生成手段としての機能を有する。
【0026】
PWM−IC5の前段には、図3に示すように、メモリコントローラ3から出力されたパッキングデータを位置データとパルスデータに分解するためのセレクタS1及びセレクタS2が設けられている。
【0027】
図3において、セレクタS1の入力端子のうち、1側はGND(グランド)端子であり、0側は、8ビットのパッキングデータの下位2ビット([1:0])が入力するための端子である。セレクタS1は、高解像度モードを有効にさせるイネーブル信号が入力された場合、1側の端子を選択し、パルスデータの下位2ビットのデータとして00を出力する。高解像度モードが有効である場合とは、画像形成装置100に接続された外部機器から、高解像度モードでの印刷が指定された場合を示す。
【0028】
セレクタS2の1側の入力端子は、8ビットのパッキングデータの下位2ビット([1:0])が入力するための端子であり、0側の端子は、通常モードでパルス位置を指定するためのデータを入力する端子である。セレクタS2は、高解像度モードを有効にさせるイネーブル信号が入力された場合、1側の端子を選択して、1側の端子を介して入力された2ビットデータを出力する。
【0029】
PWM−IC5には、メモリコントローラ3から出力されたパッキングデータの上位6ビット([7:2])の下位に、セレクタS1から出力された2ビットデータを付加した8ビットデータが、パルスデータ([7:0])として入力される。またPWM−IC5には、セレクタS2から出力された2ビットデータが位置データ([1:0])として入力される。
【0030】
例えば、メモリコントローラ3からパッキングデータ0x83(=10000011)が出力され、セレクタS1にイネーブル信号が入力されると、セレクタS1は、1側のGND端子を選択し、2ビットデータ00を出力する。このとき、セレクタS2においてもイネーブル信号が入力され、セレクタS2は、1側の端子を選択し、この1側の端子を介して入力されたパッキングデータ0x83の下位2ビットデータ11(=0x3)を出力する。PWM−IC5には、パルスデータとして、パッキングデータ0x83(=10000011)の上位6ビット100000の下位に、セレクタS1から出力された2ビットデータ00を付加した8ビットデータ10000000(=0x80)が入力される。またPWM−IC5には、位置データとして、セレクタS2から出力された2ビットデータ11(=0x3)が入力される。
【0031】
図1において、画像形成部6は、LD、感光ドラム、トナー、給紙部、排紙部等を備えて構成され、PWM−IC5から出力されたPWM信号に従ってLDを駆動制御し、感光ドラム表面に静電潜像を形成する。また、画像形成部6は、感光ドラム表面の静電潜像を含む領域にトナーを付着させ、給紙部から搬送された印刷用紙にトナーを転写して定着させた後、排出部から排紙する。なお、この画像形成部6は、特許請求の範囲における画像形成手段としての機能を有する。
【0032】
次に、本第1の実施の形態の動作を説明する。
プリンタコントローラ1において、外部機器から高解像度モードの画像データが受信されると、当該画像データはラスタライズされ、高解像度モードの主走査方向に並んだ2画素分の画像データが通常モードの1画素分の領域にパッキングされ、パッキングデータ情報1aにより8ビットのパッキングデータが生成される。
【0033】
次いで、プリンタコントローラ1において、生成されたパッキングデータの上位6ビットがパルスデータ、下位2ビットが位置データに割り当てられ、メモリコントローラ3に出力される。メモリコントローラ3に出力されたパッキングデータは、画像メモリ4に一時格納される。画像メモリ4に格納されたパッキングデータは、メモリコントローラ3により取り出され、PWM−IC5に出力される。
【0034】
PWM−IC5において、通常モードのクロックに同期して、セレクタS2から出力された2ビットデータが、位置データとして入力され、パッキングデータの上位6ビットの下位にセレクタS1から出力された2ビットデータを付加した8ビットデータが、パルスデータとして入力される。そして、当該パルスデータに対応するパルス幅を有し、当該位置データに対応する位置に出力するPWM信号が生成され、画像形成部6に出力される。
【0035】
図4(d)に、通常モードのクロック(図4(a))に同期して入力されたパルスデータ(図4(b))及び位置データ(図4(c))に基づいて生成されたPWM信号の出力波形の例を示す。
【0036】
以上のように、本第1の実施の形態における画像形成装置100によれば、プリンタコントローラ1により、通常モードの1画素分に、高解像度モードの2画素分のデータをパッキングし、PWM−IC5が有する書き込み位置制御機能と中間調出力機能を利用して、通常モードの1クロックで、高解像度モードの2画素分の画像データを出力することにより、クロック周波数を変更することなく、主走査方向において2倍の解像度の印刷を実現することができる。
【0037】
[第2の実施の形態]
図5〜図7を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0038】
上述の第1の実施の形態では、通常モードの1画素が「白黒」又は「黒白」の場合はパルスデータを0x80とし、「黒黒」の場合はパルスデータを0xffとすることで、パルスデータ(画像濃度)を最大値に固定したが、プリンタエンジン(画像形成部)のプロセス条件等に応じてパルスデータの部分を書き換えられるようにしたのが、図5に示した本発明の第2の実施の形態における画像形成装置200である。
【0039】
まず、本第2の実施の形態における構成を説明する。
図5は、本第2の実施の形態における画像形成装置200内部の主要部構成を示すブロック図である。図5に示した画像形成装置200を構成する各部のうち、図1に示した第1の実施の形態の画像形成装置100と同一部分には同一符号を付す。また、以下の各部の構成説明では、画像形成装置100と異なる点のみを説明する。
【0040】
本第2の実施の形態における画像形成装置200は、電子写真方式により画像形成を行う装置で、図5に示すように、プリンタコントローラ1、スキャナ2、メモリコントローラ3、画像メモリ4、PWM−IC5、画像形成部6、LUT7により構成される。この画像形成装置200は、LAN等の通信ネットワークを介して、PC等の外部機器(図示略)に接続されている。
【0041】
なお、画像形成装置200において形成される画像は、画像形成装置100と同様に、1画素1ビットの2値画像であるものとする。また、画像形成装置200の解像度は600dpiとし、解像度が600dpiの場合を通常モード、解像度が1200dpiの場合を高解像度モードと称する。
【0042】
LUT(Look Up Table)7は、プリンタコントローラ1で生成されてメモリコントローラ3から出力されたパッキングデータのうち、パルスデータの部分を、図6に示すガンマテーブル7aを用いて変換し、パルスデータが変換されたパッキングデータをPWM−IC5に出力する。なお、このLUT7は、特許請求の範囲における変換手段としての機能を有する。
【0043】
ガンマテーブル7aは、パルスデータを変換するためのテーブルで、図6に示すように、プリンタコントローラ1で生成されたパッキングデータ毎に、「パッキングデータ(入力)」、「パッキングデータ(出力)」の各項目を対応付けて記憶している。
【0044】
なお、図6に示したガンマテーブル7aでは、簡略化のため、パッキングデータ(入力)とパッキングデータ(出力)が1対1に対応している場合を示しているが、実際には、一つのパッキングデータ(入力)に対して、画像形成部5のプロセス条件に応じた複数のパッキングデータ(出力)が存在する。
【0045】
ガンマテーブル7aにおいて、「パッキングデータ(入力)」項目は、LUT7に入力される4パターンのパッキングデータから、対応する出力データを抽出する。「パルスデータ」項目は、変換後のパルスデータを意味し、「位置データ」項目は、「パルスデータ」項目で示されたパルス幅を有するPWM信号の出力位置のデータを意味する。
【0046】
図6に示したガンマテーブル7aの例では、「白黒」に対応するパッキングデータ(入力)0x83に対しては、パルスデータは、0x80から0x79に変換され、対応するパッキングデータ(出力)は、0x79+11(2進数・右)=0x7cとなる。また、「黒白」に対応するパッキングデータ(入力)0x80に対しては、パルスデータは、0x80から0x79に変換され、対応するパッキングデータ(出力)は、0x79+00(2進数・左)=0x79となる。「白白」に対応するパッキングデータ(入力)とパッキングデータ(出力)は同一値0x00をとる。
【0047】
「黒黒」に対応するパッキングデータ(入力)0xffに対応するパッキングデータ(出力)は、「黒白」と「白黒」に対応するPWM信号の論理和に類似した方法で算出される。以下、図7を参照して、「黒黒」に対応するパッキングデータ(出力)の算出方法を説明する。
【0048】
「黒白」に対応するPWM信号(0x79(左)、図7(a))と、「白黒」に対応するPWM信号(0x79(右)、図7(b))を足し合わせると、図7(c)のようなPWM信号(0x79(左)+0x79(右))が得られる。即ち、「黒黒」に対応するPWM信号は、図7(c)で示されたような出力波形を有する。
【0049】
図7(c)で示されたPWM信号は、0xff−(0x79+0x79)=0x0dで表されるパルスデータを中央に位置させて(図7(d))、反転したもの(図7(e))である。従って、「黒黒」に対応するパッキングデータ(出力)は、パルスデータが0x0d、位置データが10(中央反転)であることから、0x0d+10(中央反転)=0x0fとなる。
【0050】
次に、本第2の実施の形態の動作を説明する。
プリンタコントローラ1において、外部機器から画像データが受信されると、当該画像データはラスタライズされ、高解像度モードの主走査方向に並んだ2画素分の画像データが通常モードの1画素分の領域にパッキングされ、パッキングデータ情報1aにより8ビットのパッキングデータが生成される。
【0051】
次いで、プリンタコントローラ1において、生成されたパッキングデータの上位6ビットがパルスデータ、下位2ビットが位置データに割り当てられ、メモリコントローラ3に出力される。メモリコントローラ3に出力されたパッキングデータは、画像メモリ4に一時格納される。画像メモリ4に格納されたパッキングデータは、メモリコントローラ3により取り出され、LUT7に出力される。
【0052】
LUT7において、プリンタコントローラ1により生成されたパッキングデータのうち、パルスデータの部分が、ガンマテーブル7aに従って変換され、パルスデータが変換されたパッキングデータがPWM−IC5に出力される。
【0053】
PWM−IC5において、通常モードのクロックに同期して、セレクタS2から出力されたパッキングデータの下位2ビットデータが、位置データとして入力され、パッキングデータの上位6ビットの下位にセレクタS1から出力された2ビットデータを付加した8ビットデータが、パルスデータとして入力される。そして、1クロックの間に、当該パルスデータに対応するパルス幅を有し、当該位置データに対応する位置に出力するPWM信号が生成され、画像形成部6に出力される。
【0054】
以上のように、本第2の実施の形態の画像形成装置200によれば、プリンタコントローラ1により、通常モードの1画素分に、高解像度モードの2画素分のデータをパッキングし、PWM−IC5が有する書き込み位置制御機能と中間調出力機能を利用して、通常モードの1クロックで、高解像度モードの2画素分の画像データを出力することにより、クロック周波数を変更することなく、主走査方向において2倍の解像度の印刷を実現することができる。また、画像形成部6のプロセス条件に応じて、パルスデータ(画像濃度)を変換するLUT7を備えることにより、適切な濃度での印刷出力が可能になるとともに、印刷コストを低減させることができる。
【0055】
なお、上記各実施の形態における記述内容は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0056】
例えば、第2の実施の形態においては、ガンマテーブル7aを用いてパルスデータを置換したが、ガンマテーブル7aを用いずに、パッキングデータが入力された時のプロセス条件に応じて、リアルタイムで適切なパルスデータを計算するようにしてもよい。また、上述の各実施の形態では、画像形成装置100又は200の解像度を600dpiとしたが、これらの解像度は特に限定されない。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、画像形成装置が有する解像度での出力の1画素分の領域に、入力された画像データの主走査方向における複数画素分のデータをパッキングし、パッキングされたデータに基づいて、画像形成のためのPWM信号を生成することにより、PWM信号を生成するためのクロック周波数を変更することなく、装置が有する解像度より高い解像度の印刷が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施の形態における画像形成装置100内部の主要部構成を示すブロック図。
【図2】パッキングデータを生成するためのパッキングデータ情報1aのデータ構成を示す図。
【図3】PWM−IC5の前段の構成を示すブロック図。
【図4】PWM−IC5におけるクロック動作(同図(a))と、当該クロックに同期して入力されるパルスデータ(同図(b))及び位置データ(同図(c))と、生成されたPWM信号の出力波形(同図(d))を示す図。
【図5】本発明を適用した第2の実施の形態における画像形成装置200内部の主要部構成を示すブロック図。
【図6】LUT7における画像処理で使用されるガンマテーブル7aのデータ構成を示す図。
【図7】600dpiの1画素が「黒黒」の場合のPWM信号の出力を説明するための図。
【符号の説明】
1 プリンタコントローラ
1a パッキングデータ情報
2 スキャナ
3 メモリコントローラ
4 画像メモリ
5 PWM−IC
6 画像形成部
7 LUT
7a ガンマテーブル
100、200 画像形成装置
S1、S2 セレクタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、プリンタや複写機等の画像形成装置において、画像形成装置が有する解像度より高い解像度で印刷を行うための様々な方法が提案されている。例えば、レーザ電子写真方式を用いた画像形成装置では、レーザを駆動するための電気信号であるPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成するIC(以下、PWM用ICと称す)を動作させるクロックの周波数を大きくすることで、高い解像度の印刷を実現することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高解像度印刷のためにPWM用ICのクロック周波数を高速化させる方法では、画像形成装置外部の各種機器に電波障害を引き起こす恐れがあった。また、高い周波数の動作に対応可能なPWM用ICが少ない等の問題があった。
【0004】
本発明の課題は、画像形成のためのPWM用ICのクロック周波数を変更することなく高解像度化を実現することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、
入力された画像データに基づいて出力画像を形成する画像形成装置において、
装置が有する解像度での出力の1画素分の領域に、前記入力された画像データの主走査方向における複数画素分のデータをパッキングするパッキング処理手段と、
前記パッキング処理手段によりパッキングされたデータに基づいて、画像形成を行うためのPWM信号を生成するPWM信号生成手段と、
前記PWM信号生成手段により生成されたPWM信号に従って出力画像を形成する画像形成手段と、
を備えることを特徴としている。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、
前記パッキング処理手段によりパッキングされたデータには、前記PWM信号生成手段により生成されるPWM信号の出力位置及びパルス幅に関するデータが含まれ、
前記PWM信号生成手段は、前記パッキング処理手段によりパッキングされたデータに含まれる出力位置データ及びパルス幅データに基づいてPWM信号を生成することを特徴としている。
【0007】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、
画像形成を行うための各種の処理条件に基づいて、前記パッキング処理手段によりパッキングされたデータに含まれるパルス幅データを変換する変換手段を備え、
前記PWM信号生成手段は、前記パッキング処理手段によりパッキングされたデータに含まれる出力位置データ及び前記変換手段により変換されたパルス幅データに基づいてPWM信号を生成することを特徴としている。
【0008】
本発明によれば、画像形成装置が有する解像度での出力の1画素分の領域に、入力された画像データの主走査方向における複数画素分のデータをパッキングし、パッキングされたデータに基づいて、画像形成のためのPWM信号を生成することにより、PWM信号を生成するためのクロック周波数を変更することなく、装置が有する解像度より高い解像度の印刷が可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
[第1の実施の形態]
図1〜図4を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。
まず、本第1の実施の形態における構成を説明する。
【0011】
図1は、本発明を適用した画像形成装置100内部の主要部構成を示すブロック図である。画像形成装置100は、電子写真方式により画像形成を行う装置で、図1に示すように、プリンタコントローラ1、スキャナ2、メモリコントローラ3、画像メモリ4、PWM−IC5、画像形成部6により構成される。この画像形成装置100は、LAN(Local Area Network)等の通信ネットワークを介して、PC(Personal Computer)等の外部機器(図示略)に接続されている。
【0012】
なお、画像形成装置100において形成される画像は、1画素1ビットの2値画像であるものとする。また、本第1の実施の形態では、画像形成装置100の解像度は600dpiであるものとし、解像度が600dpiの場合を通常モード、解像度が1200dpiの場合を高解像度モードと称する。
【0013】
プリンタコントローラ1は、外部機器から高解像度モードでの画像データが入力されると、その受信した画像データをラスタライズし、高解像度モードの2画素分の画像データを通常モードの1画素分の領域にパッキングしてパッキングデータを生成する。
【0014】
具体的には、プリンタコントローラ1は、通常モードの1画素毎に、図示しないメモリに格納されたパッキングデータ情報1a(図2)を参照してパッキングデータを生成する。なお、このプリンタコントローラ1は、特許請求の範囲におけるパッキング処理手段としての機能を有する。
【0015】
パッキングデータ情報1aは、図2に示すように、「奇数画素」、「偶数画素」、「パッキングデータ」の各項目を対応付けて記憶している。
【0016】
図2のパッキングデータ情報1aにおいて、「奇数画素」項目及び「偶数画素」項目は、それぞれ、高解像度モードにおける主走査方向の奇数画素データ、偶数画素データを記憶する。高解像度モードにおける主走査方向の奇数画素データ及び偶数画素データを、それぞれ、通常モードにおける1画素の左半分、右半分にパッキングする場合、通常モード1画素中にパッキングされる2画素のデータの組み合わせは、図2に示すように、「白白」、「白黒」、「黒白」、「黒黒」の4通りとなる。
【0017】
図2のパッキングデータ情報1aにおいて、「パルスデータ」項目は、実際には記憶されていないが、通常モード1画素での画像濃度をパルス幅で示したデータで、後述するPWM−IC5で生成されるPWM信号のパルス幅に対応する。このパルスデータは、通常モード1画素での画像濃度を8ビット(0x00〜0xff;16進数表示)で表すことが可能で、例えば、「白白」の場合は0x00、「白黒」や「黒白」の場合は0x80、「黒黒」の場合は0xffと表すことができる。
【0018】
図2のパッキングデータ情報1aにおいて、「位置データ」も、実際には記憶されていないデータであるが、これは、「パルスデータ」で示されたパルス幅を有するPWM信号の出力位置を示すもので、高解像度モードでの「黒」データの位置を示す2ビットデータである。例えば、「黒」データが通常モード1画素内の右半分に位置する場合、位置データは、右を示す11(2進数表示)に設定され、「黒」データが通常モード1画素内の左半分に位置する場合、位置データは、左を示す00(2進数表示)に設定される。また、通常モード1画素全てが白(又は黒)の場合は、位置データは、特に設定されないか、中央を示す01に設定される。なお、図示はしないが、中央に位置するPWM信号を反転させた場合(中央反転)の位置データは10に設定される。
【0019】
以下では、簡略化のため、パルスデータ及びパッキングデータを16進数表示、位置データを2進数表示とするが、必要に応じて、パルスデータやパッキングデータの2進数表示を併記する。
【0020】
図2のパッキングデータ情報1aにおいて、「パッキングデータ」は、通常モード1画素にパッキングされたデータを示し、パルスデータと位置データを加算した8ビットデータである。即ち、「白黒」に対応するパッキングデータは、パルスデータが0x80(=10000000)、位置データが11であることから、0x80+11=0x83(=10000011)となる。「黒白」に対応するパッキングデータは、パルスデータが0x80、位置データが00(=0)であることから、0x80(=10000000)となる。「白白」及び「黒黒」に対応するパッキングデータは、位置データが特定されないことから、双方とも、対応するパルスデータと同一の値とされ、それぞれ、0x00(=00000000)、0xff(=11111111)になる。
【0021】
このプリンタコントローラ1は、生成されたパッキングデータの上位6ビットをパルスデータ、下位2ビットを位置データに割り当ててメモリコントローラ3に出力する。
【0022】
スキャナ2は、原稿を載置するコンタクトガラスの下部に備えられ、光源、レンズ、CCD(Charge Coupled Device)等により構成される。このスキャナ2は、光源から原稿へ照明走査した光の反射光をレンズにより結像して、CCDにより光電変換することにより、原稿の画像を読み取り、読み取った画像データをメモリコントローラ3に出力する。
【0023】
メモリコントローラ3は、プリンタコントローラ1やスキャナ2から入力されたデータの画像メモリ4への格納及び画像メモリ4からのデータの読み出しを制御する。
【0024】
画像メモリ4は、メモリコントローラ3の制御に従って、プリンタコントローラ1やスキャナ2から入力されたデータの一時格納及び格納されたデータの読み出しを行う。例えば、この画像メモリ4は、プリンタコントローラ1から出力されたパッキングデータを一時的に格納する。
【0025】
PCM−IC5は、通常モードでのクロックに同期して入力されたデータ(位置データ及びパルスデータ)に基づいて、後述の画像形成部6のLD(Laser Diode)を駆動するためのPWM信号を生成し、画像形成部6に出力する。このPWM−IC5は、入力された位置データに従ってPWM信号の出力位置を制御する書き込み位置制御機能と、入力されたパルスデータに応じたパルス幅を有するPWM信号を出力する中間調出力機能を有する。なお、このPWM−IC5は、特許請求の範囲におけるPWM信号生成手段としての機能を有する。
【0026】
PWM−IC5の前段には、図3に示すように、メモリコントローラ3から出力されたパッキングデータを位置データとパルスデータに分解するためのセレクタS1及びセレクタS2が設けられている。
【0027】
図3において、セレクタS1の入力端子のうち、1側はGND(グランド)端子であり、0側は、8ビットのパッキングデータの下位2ビット([1:0])が入力するための端子である。セレクタS1は、高解像度モードを有効にさせるイネーブル信号が入力された場合、1側の端子を選択し、パルスデータの下位2ビットのデータとして00を出力する。高解像度モードが有効である場合とは、画像形成装置100に接続された外部機器から、高解像度モードでの印刷が指定された場合を示す。
【0028】
セレクタS2の1側の入力端子は、8ビットのパッキングデータの下位2ビット([1:0])が入力するための端子であり、0側の端子は、通常モードでパルス位置を指定するためのデータを入力する端子である。セレクタS2は、高解像度モードを有効にさせるイネーブル信号が入力された場合、1側の端子を選択して、1側の端子を介して入力された2ビットデータを出力する。
【0029】
PWM−IC5には、メモリコントローラ3から出力されたパッキングデータの上位6ビット([7:2])の下位に、セレクタS1から出力された2ビットデータを付加した8ビットデータが、パルスデータ([7:0])として入力される。またPWM−IC5には、セレクタS2から出力された2ビットデータが位置データ([1:0])として入力される。
【0030】
例えば、メモリコントローラ3からパッキングデータ0x83(=10000011)が出力され、セレクタS1にイネーブル信号が入力されると、セレクタS1は、1側のGND端子を選択し、2ビットデータ00を出力する。このとき、セレクタS2においてもイネーブル信号が入力され、セレクタS2は、1側の端子を選択し、この1側の端子を介して入力されたパッキングデータ0x83の下位2ビットデータ11(=0x3)を出力する。PWM−IC5には、パルスデータとして、パッキングデータ0x83(=10000011)の上位6ビット100000の下位に、セレクタS1から出力された2ビットデータ00を付加した8ビットデータ10000000(=0x80)が入力される。またPWM−IC5には、位置データとして、セレクタS2から出力された2ビットデータ11(=0x3)が入力される。
【0031】
図1において、画像形成部6は、LD、感光ドラム、トナー、給紙部、排紙部等を備えて構成され、PWM−IC5から出力されたPWM信号に従ってLDを駆動制御し、感光ドラム表面に静電潜像を形成する。また、画像形成部6は、感光ドラム表面の静電潜像を含む領域にトナーを付着させ、給紙部から搬送された印刷用紙にトナーを転写して定着させた後、排出部から排紙する。なお、この画像形成部6は、特許請求の範囲における画像形成手段としての機能を有する。
【0032】
次に、本第1の実施の形態の動作を説明する。
プリンタコントローラ1において、外部機器から高解像度モードの画像データが受信されると、当該画像データはラスタライズされ、高解像度モードの主走査方向に並んだ2画素分の画像データが通常モードの1画素分の領域にパッキングされ、パッキングデータ情報1aにより8ビットのパッキングデータが生成される。
【0033】
次いで、プリンタコントローラ1において、生成されたパッキングデータの上位6ビットがパルスデータ、下位2ビットが位置データに割り当てられ、メモリコントローラ3に出力される。メモリコントローラ3に出力されたパッキングデータは、画像メモリ4に一時格納される。画像メモリ4に格納されたパッキングデータは、メモリコントローラ3により取り出され、PWM−IC5に出力される。
【0034】
PWM−IC5において、通常モードのクロックに同期して、セレクタS2から出力された2ビットデータが、位置データとして入力され、パッキングデータの上位6ビットの下位にセレクタS1から出力された2ビットデータを付加した8ビットデータが、パルスデータとして入力される。そして、当該パルスデータに対応するパルス幅を有し、当該位置データに対応する位置に出力するPWM信号が生成され、画像形成部6に出力される。
【0035】
図4(d)に、通常モードのクロック(図4(a))に同期して入力されたパルスデータ(図4(b))及び位置データ(図4(c))に基づいて生成されたPWM信号の出力波形の例を示す。
【0036】
以上のように、本第1の実施の形態における画像形成装置100によれば、プリンタコントローラ1により、通常モードの1画素分に、高解像度モードの2画素分のデータをパッキングし、PWM−IC5が有する書き込み位置制御機能と中間調出力機能を利用して、通常モードの1クロックで、高解像度モードの2画素分の画像データを出力することにより、クロック周波数を変更することなく、主走査方向において2倍の解像度の印刷を実現することができる。
【0037】
[第2の実施の形態]
図5〜図7を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0038】
上述の第1の実施の形態では、通常モードの1画素が「白黒」又は「黒白」の場合はパルスデータを0x80とし、「黒黒」の場合はパルスデータを0xffとすることで、パルスデータ(画像濃度)を最大値に固定したが、プリンタエンジン(画像形成部)のプロセス条件等に応じてパルスデータの部分を書き換えられるようにしたのが、図5に示した本発明の第2の実施の形態における画像形成装置200である。
【0039】
まず、本第2の実施の形態における構成を説明する。
図5は、本第2の実施の形態における画像形成装置200内部の主要部構成を示すブロック図である。図5に示した画像形成装置200を構成する各部のうち、図1に示した第1の実施の形態の画像形成装置100と同一部分には同一符号を付す。また、以下の各部の構成説明では、画像形成装置100と異なる点のみを説明する。
【0040】
本第2の実施の形態における画像形成装置200は、電子写真方式により画像形成を行う装置で、図5に示すように、プリンタコントローラ1、スキャナ2、メモリコントローラ3、画像メモリ4、PWM−IC5、画像形成部6、LUT7により構成される。この画像形成装置200は、LAN等の通信ネットワークを介して、PC等の外部機器(図示略)に接続されている。
【0041】
なお、画像形成装置200において形成される画像は、画像形成装置100と同様に、1画素1ビットの2値画像であるものとする。また、画像形成装置200の解像度は600dpiとし、解像度が600dpiの場合を通常モード、解像度が1200dpiの場合を高解像度モードと称する。
【0042】
LUT(Look Up Table)7は、プリンタコントローラ1で生成されてメモリコントローラ3から出力されたパッキングデータのうち、パルスデータの部分を、図6に示すガンマテーブル7aを用いて変換し、パルスデータが変換されたパッキングデータをPWM−IC5に出力する。なお、このLUT7は、特許請求の範囲における変換手段としての機能を有する。
【0043】
ガンマテーブル7aは、パルスデータを変換するためのテーブルで、図6に示すように、プリンタコントローラ1で生成されたパッキングデータ毎に、「パッキングデータ(入力)」、「パッキングデータ(出力)」の各項目を対応付けて記憶している。
【0044】
なお、図6に示したガンマテーブル7aでは、簡略化のため、パッキングデータ(入力)とパッキングデータ(出力)が1対1に対応している場合を示しているが、実際には、一つのパッキングデータ(入力)に対して、画像形成部5のプロセス条件に応じた複数のパッキングデータ(出力)が存在する。
【0045】
ガンマテーブル7aにおいて、「パッキングデータ(入力)」項目は、LUT7に入力される4パターンのパッキングデータから、対応する出力データを抽出する。「パルスデータ」項目は、変換後のパルスデータを意味し、「位置データ」項目は、「パルスデータ」項目で示されたパルス幅を有するPWM信号の出力位置のデータを意味する。
【0046】
図6に示したガンマテーブル7aの例では、「白黒」に対応するパッキングデータ(入力)0x83に対しては、パルスデータは、0x80から0x79に変換され、対応するパッキングデータ(出力)は、0x79+11(2進数・右)=0x7cとなる。また、「黒白」に対応するパッキングデータ(入力)0x80に対しては、パルスデータは、0x80から0x79に変換され、対応するパッキングデータ(出力)は、0x79+00(2進数・左)=0x79となる。「白白」に対応するパッキングデータ(入力)とパッキングデータ(出力)は同一値0x00をとる。
【0047】
「黒黒」に対応するパッキングデータ(入力)0xffに対応するパッキングデータ(出力)は、「黒白」と「白黒」に対応するPWM信号の論理和に類似した方法で算出される。以下、図7を参照して、「黒黒」に対応するパッキングデータ(出力)の算出方法を説明する。
【0048】
「黒白」に対応するPWM信号(0x79(左)、図7(a))と、「白黒」に対応するPWM信号(0x79(右)、図7(b))を足し合わせると、図7(c)のようなPWM信号(0x79(左)+0x79(右))が得られる。即ち、「黒黒」に対応するPWM信号は、図7(c)で示されたような出力波形を有する。
【0049】
図7(c)で示されたPWM信号は、0xff−(0x79+0x79)=0x0dで表されるパルスデータを中央に位置させて(図7(d))、反転したもの(図7(e))である。従って、「黒黒」に対応するパッキングデータ(出力)は、パルスデータが0x0d、位置データが10(中央反転)であることから、0x0d+10(中央反転)=0x0fとなる。
【0050】
次に、本第2の実施の形態の動作を説明する。
プリンタコントローラ1において、外部機器から画像データが受信されると、当該画像データはラスタライズされ、高解像度モードの主走査方向に並んだ2画素分の画像データが通常モードの1画素分の領域にパッキングされ、パッキングデータ情報1aにより8ビットのパッキングデータが生成される。
【0051】
次いで、プリンタコントローラ1において、生成されたパッキングデータの上位6ビットがパルスデータ、下位2ビットが位置データに割り当てられ、メモリコントローラ3に出力される。メモリコントローラ3に出力されたパッキングデータは、画像メモリ4に一時格納される。画像メモリ4に格納されたパッキングデータは、メモリコントローラ3により取り出され、LUT7に出力される。
【0052】
LUT7において、プリンタコントローラ1により生成されたパッキングデータのうち、パルスデータの部分が、ガンマテーブル7aに従って変換され、パルスデータが変換されたパッキングデータがPWM−IC5に出力される。
【0053】
PWM−IC5において、通常モードのクロックに同期して、セレクタS2から出力されたパッキングデータの下位2ビットデータが、位置データとして入力され、パッキングデータの上位6ビットの下位にセレクタS1から出力された2ビットデータを付加した8ビットデータが、パルスデータとして入力される。そして、1クロックの間に、当該パルスデータに対応するパルス幅を有し、当該位置データに対応する位置に出力するPWM信号が生成され、画像形成部6に出力される。
【0054】
以上のように、本第2の実施の形態の画像形成装置200によれば、プリンタコントローラ1により、通常モードの1画素分に、高解像度モードの2画素分のデータをパッキングし、PWM−IC5が有する書き込み位置制御機能と中間調出力機能を利用して、通常モードの1クロックで、高解像度モードの2画素分の画像データを出力することにより、クロック周波数を変更することなく、主走査方向において2倍の解像度の印刷を実現することができる。また、画像形成部6のプロセス条件に応じて、パルスデータ(画像濃度)を変換するLUT7を備えることにより、適切な濃度での印刷出力が可能になるとともに、印刷コストを低減させることができる。
【0055】
なお、上記各実施の形態における記述内容は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0056】
例えば、第2の実施の形態においては、ガンマテーブル7aを用いてパルスデータを置換したが、ガンマテーブル7aを用いずに、パッキングデータが入力された時のプロセス条件に応じて、リアルタイムで適切なパルスデータを計算するようにしてもよい。また、上述の各実施の形態では、画像形成装置100又は200の解像度を600dpiとしたが、これらの解像度は特に限定されない。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、画像形成装置が有する解像度での出力の1画素分の領域に、入力された画像データの主走査方向における複数画素分のデータをパッキングし、パッキングされたデータに基づいて、画像形成のためのPWM信号を生成することにより、PWM信号を生成するためのクロック周波数を変更することなく、装置が有する解像度より高い解像度の印刷が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施の形態における画像形成装置100内部の主要部構成を示すブロック図。
【図2】パッキングデータを生成するためのパッキングデータ情報1aのデータ構成を示す図。
【図3】PWM−IC5の前段の構成を示すブロック図。
【図4】PWM−IC5におけるクロック動作(同図(a))と、当該クロックに同期して入力されるパルスデータ(同図(b))及び位置データ(同図(c))と、生成されたPWM信号の出力波形(同図(d))を示す図。
【図5】本発明を適用した第2の実施の形態における画像形成装置200内部の主要部構成を示すブロック図。
【図6】LUT7における画像処理で使用されるガンマテーブル7aのデータ構成を示す図。
【図7】600dpiの1画素が「黒黒」の場合のPWM信号の出力を説明するための図。
【符号の説明】
1 プリンタコントローラ
1a パッキングデータ情報
2 スキャナ
3 メモリコントローラ
4 画像メモリ
5 PWM−IC
6 画像形成部
7 LUT
7a ガンマテーブル
100、200 画像形成装置
S1、S2 セレクタ
Claims (3)
- 入力された画像データに基づいて出力画像を形成する画像形成装置において、
装置が有する解像度での出力の1画素分の領域に、前記入力された画像データの主走査方向における複数画素分のデータをパッキングするパッキング処理手段と、
前記パッキング処理手段によりパッキングされたデータに基づいて、画像形成を行うためのPWM信号を生成するPWM信号生成手段と、
前記PWM信号生成手段により生成されたPWM信号に従って出力画像を形成する画像形成手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記パッキング処理手段によりパッキングされたデータには、前記PWM信号生成手段により生成されるPWM信号の出力位置及びパルス幅に関するデータが含まれ、
前記PWM信号生成手段は、前記パッキング処理手段によりパッキングされたデータに含まれる出力位置データ及びパルス幅データに基づいてPWM信号を生成することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 画像形成を行うための各種の処理条件に基づいて、前記パッキング処理手段によりパッキングされたデータに含まれるパルス幅データを変換する変換手段を備え、
前記PWM信号生成手段は、前記パッキング処理手段によりパッキングされたデータに含まれる出力位置データ及び前記変換手段により変換されたパルス幅データに基づいてPWM信号を生成することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002212322A JP2004050673A (ja) | 2002-07-22 | 2002-07-22 | 画像形成装置 |
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JP2002212322A JP2004050673A (ja) | 2002-07-22 | 2002-07-22 | 画像形成装置 |
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JP2004050673A true JP2004050673A (ja) | 2004-02-19 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8153614B2 (en) | 2006-12-05 | 2012-04-10 | Glycoscience Laboratories, Inc. | Treatment of osteoarthritis |
JP2018126903A (ja) * | 2017-02-07 | 2018-08-16 | コニカミノルタ株式会社 | 画像データ伝送装置および画像形成装置 |
-
2002
- 2002-07-22 JP JP2002212322A patent/JP2004050673A/ja active Pending
Cited By (2)
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