JP2004050142A - 炭酸エステル製造用触媒および炭酸エステルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】固定化カルベン配位パラジウム錯体とレドックス触媒からなる炭酸エステル製造用触媒の存在下、芳香族ヒドロキシ化合物又は脂肪族ヒドロキシ化合物と、一酸化炭素及び酸素を、酸化的カルボニル化反応させる。
【選択図】 無
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭酸エステル製造用触媒および炭酸エステルの製造方法に関し、詳しくはエステル交換法によるポリカーボネート合成等、種々の有機化合物合成の中間体として、また、ポリカーボネート樹脂原料等として有用な芳香族炭酸エステル化合物及び樹脂や塗料等の溶媒、アルキル化剤、カルボニル化剤あるいはポリカーボネート樹脂原料等として有用な脂肪族炭酸エステル化合物を、芳香族ヒドロキシ化合物又は脂肪族ヒドロキシ化合物から効率よく製造するための炭酸エステル製造用触媒および炭酸エステルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
芳香族炭酸エステル化合物は、エステル交換法によるポリカーボネートの製造原料として、あるいは各種有機合成の中間体として有用な化合物である。また、脂肪族炭酸エステル化合物は、樹脂や塗料等の溶媒、アルキル化剤、カルボニル化剤あるいはポリカーボネート樹脂原料などとして有用な化合物である。
これらの炭酸エステル化合物の一般的な製造方法としては、芳香族ヒドロキシ化合物や脂肪族ヒドロキシ化合物とホスゲンとをアルカリの存在下で反応させる方法があるが、この方法では猛毒なホスゲンを用いる上に、化学量論量のアルカリ塩が副生すること等の問題がある。従って、ホスゲンを使用しない炭酸エステル化合物の製造方法が多く提案されてきた。
【0003】
ホスゲンを使用しない炭酸エステル化合物の製造方法としては、対応するヒドロキシ化合物を、触媒の存在下で一酸化炭素及び酸素と反応させる酸化的カルボニル化反応が知られている。触媒の代表的なものとして、パラジウム化合物と助触媒として銅化合物及び塩基を組み合わせた系(特公昭61−8816号公報、特公昭61−43338号公報)、パラジウム化合物、助触媒の他に、キノン類及びアンモニウム塩又はアルカリ(土類)金属ハロゲン化物を用いる系(特開昭54−135743号公報、特開昭54−135744号公報、特開平2−104564号公報、特開平2−142754号公報、特開平6−9505号公報、特開平6−172268号公報、特開平6−172269号公報、特開平6−271506号公報、特開平6−271509号公報、特公平6−57678号公報、特開平8−89810号公報、特開平8−193056号公報)、パラジウム化合物、アルカリ金属またはアルカリ(土類)金属ハロゲン化物、ヨウ化物またはヨウ化オニウム化合物及びゼオライト類からなる触媒系(特開平1−165551号公報)、パラジウム化合物、アルカリ(土類)金属ハロゲン化物、活性炭からなる触媒系(特開平8−92168号公報)等がある。しかしこれらの方法は反応速度が遅く、収量が十分でない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の炭酸エステルの製造方法が有する上記の問題点を解消し、ホスゲン或いは塩素ガスを使用せずに、炭酸エステルの炭素源として一酸化炭素を用い、炭酸エステルを直接に収率良く合成するための触媒及び炭酸エステルの製造方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、固定化カルベン配位パラジウム錯体とレドックス触媒からなる触媒組成物の存在下で芳香族ヒドロキシ化合物や脂肪族ヒドロキシ化合物と一酸化炭素及び酸素とを反応させることにより、炭酸エステルを一段で効率良く製造できることを見出し、本発明に到達した。
【0006】
すなわち、本発明は、以下の炭酸エステル製造用触媒及び炭酸エステルの製造方法を提供するものである。
1.(a)固定化カルベン配位パラジウム錯体と、(b)レドックス触媒能を有する化合物を含有することを特徴とする炭酸エステル製造用触媒。
2.(a)固定化カルベン配位パラジウム錯体が、下記一般式(I−a)、一般式(I−b)、一般式(I−c)又は一般式(I−d)で表される固定化カルベン配位パラジウム錯体である上記1の炭酸エステル製造用触媒。
【0007】
【化2】
【0008】
(R1 およびR2 は、水素、炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基で、−O−、−S−、−NH−を含むものとハロゲン置換されたものを含み、同一であっても異なるものであっても良い。nは0〜2の整数であり、R3 は単結合または炭素数1〜20のアルキレン基、アルキリデン基で、芳香族、−O−、−S−、−NH−を含んでいても、ハロゲン置換されていても良く、P1 と任意の位置で結合して良い。R4 は炭素数1〜20のアルキレン基、アルキリデン基で、芳香族、−O−、−S−、−NH−を含んでいても、ハロゲン置換されていても良い。Xはアニオンであり、同一Pdに結合する2つのXは同一であっても異なるものであっても良い。Lは配位子であり、三級リン、三級アミン、エーテル、アルコール、カルボン酸、水、ケトン、ホスファイト、エステル、ニトリル、スルフィド、スルホキシド、スルホン、オレフィン、カルベン、ナイトレン基を1つ以上持つ分子である。P1 は高分子であり、有機高分子、無機高分子、または有機無機複合高分子骨格を持ち、架橋していても良い。)
3.一般式(I−a)、一般式(I−b)、一般式(I−c)又は一般式(I−d)のP1 が架橋ポリスチレンであり、R1 がメチル基である上記2の炭酸エステル製造用触媒。
4.(b)レドックス触媒能を有する化合物がセリウム化合物及び/又はマンガン化合物である上記1〜3のいずれかの炭酸エステル製造用触媒。
5.更に(c)有機塩を含有する上記1〜4のいずれかの炭酸エステル製造用触媒。
6.(c)有機塩がホスホニウム塩である上記5の炭酸エステル製造用触媒。
7.更に(d)助触媒を含有する上記5又は6の炭酸エステル製造用触媒。
8.(d)助触媒がヘテロポリ酸及び/又はヘテロポリ酸のオニウム塩である上記7の炭酸エステル製造用触媒。
9.更に(e)脱水剤を含有する上記7又は8の炭酸エステル製造用触媒。
10.上記1〜9のいずれかの炭酸エステル製造用触媒の存在下、芳香族ヒドロキシ化合物及び/又は脂肪族ヒドロキシ化合物と、一酸化炭素及び酸素とを反応させることを特徴とする炭酸エステルの製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
先ず、本発明の炭酸エステル製造用触媒を構成する主触媒の(a)固定化カルベン配位パラジウム錯体は、次の一般式(I)で表されるパラジウム化合物である。
【0010】
【化3】
【0011】
(Yは、炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基に結合した窒素基、酸素基、硫黄基、またはアリール基で、同一であっても異なるものであっても良く、また2つのYが結合した環状構造となっていても良い。少なくとも1つのYは高分子に結合して固定化されており、この時の高分子は、有機高分子、無機高分子、または有機無機複合高分子骨格を持ち、架橋していても良い。Xはアニオンであり、同一Pdに結合する2つのXは同一であっても異なるものであっても良い。Lは配位子であり、三級リン、三級アミン、エーテル、アルコール、カルボン酸、水、ケトン、ホスファイト、エステル、ニトリル、スルフィド、スルホキシド、スルホン、オレフィン、カルベン、ナイトレン基を1つ以上持つ分子である。XはLを兼ねて他のPdの配位子となってもよい。)
【0012】
この一般式(I)で示される(a)固定化カルベン配位パラジウム錯体は、特に下記の一般式(I−a)、一般式(I−b)、一般式(I−c)又は一般式(I−d)で示すものが好ましい。
【0013】
【化4】
【0014】
(R1 およびR2 は、水素、炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基で、−O−、−S−、−NH−を含むものとハロゲン置換されたものを含み、同一であっても異なるものであっても良い。nは0〜2の整数であり、R3 は単結合または炭素数1〜20のアルキレン基、アルキリデン基で、芳香族、−O−、−S−、−NH−を含んでいても、ハロゲン置換されていても良く、P1 と任意の位置で結合して良い。R4 は炭素数1〜20のアルキレン基、アルキリデン基で、芳香族、−O−、−S−、−NH−を含んでいても、ハロゲン置換されていても良い。Xはアニオンであり、同一Pdに結合する2つのXは同一であっても異なるものであっても良い。Lは配位子であり、三級リン、三級アミン、エーテル、アルコール、カルボン酸、水、ケトン、ホスファイト、エステル、ニトリル、スルフィド、スルホキシド、スルホン、オレフィン、カルベン、ナイトレン基を1つ以上持つ分子である。P1 は高分子であり、有機高分子、無機高分子、または有機無機複合高分子骨格を持ち、架橋していても良い。)
【0015】
上記のR1 およびR2 の炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、メシチル基、tert−オクチル基、α−クミル基等が挙げられ、特に制限はない。中でもメチル基、tert−ブチル基が好ましい。これらのアルキル基、アリール基、アラルキル基は、−O−、−S−、−NH−を含んでいても、ハロゲン置換されていても良い。
また、R3 およびR4 の炭素数1〜20のアルキレン基、アルキリデン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、アミレン基、ヘキシレン基、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリアン基、ブチリテン基、ベンジリデン基が挙げられる。これらのアルキレン基およびアルキリデン基は、芳香族、−O−、−S−、−NH−を含んでいても、ハロゲン置換されていても良い。
【0016】
P1 はカルベン配位パラジウム錯体と結合する高分子であり、有機高分子としてポリビニル系高分子等の付加重合型高分子やセルロース類などの縮合重合型高分子、無機高分子としてポリ金属多価酸化物、有機無機複合化合物としてこれらのブロック共重合体などがある。
有機高分子の例として、ポリスチレン、ポリアクリル酸及びその誘導体、ポリメタクリル酸及びその誘導体、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン等の単独重合体あるいは共重合体、架橋化共重合体(架橋ポリスチレン等)、部分あるいは完全修飾セルロース等が挙げられる。また無機高分子の例としてシリカ、アルミナ、チタニア、マグネシア等の単独重合体あるいは複合重合体が挙げられる。また有機無機複合化合物の例としては有機シランカップリング剤とシリカから成る修飾シリカや、テレケリックポリスチレンとシリカあるいはチタニアから成るマルチブロックハイブリッドポリマー等が挙げられる。
P1 の形状は、粒状、粉体状、結晶状、多孔質体状、繊維状、膜状、溶媒膨潤状、溶液状などが挙げられ、特に制限はない。
Lの配位子としては、例えば酢酸、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、水分子または一般式
【0017】
【化5】
【0018】
(R1 およびR2 は、水素、炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基で、−O−、−S−、−NH−を含むものとハロゲン置換されたものを含み、同一であっても異なるものであっても良い。nは0〜2の整数である。)で表されるカルベン分子が挙げられる。Xとしてはフッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、炭素数1〜6のカルボン酸イオン、硝酸イオン、炭酸水素イオン、硫酸水素イオン、過塩素酸イオンが挙げられる。
なお、該固定化カルベン配位パラジウム錯体は他のパラジウム化合物(例えば酢酸パラジウム、塩化パラジウム、臭化パラジウム等)と併用してもよい。該固定化カルベン配位パラジウム錯体の使用量は、原料のヒドロキシ化合物に対し0.0001モル以上あればよい。
【0019】
該固定化カルベン配位パラジウム錯体は、市販の高分子状活性ハロゲン化炭化水素とN−アルキルイミダゾールより得られる高分子固定化イミダゾリウム塩を原料とし、合成することができる。錯体合成方法として例えば、ポリ(スチレン/クロロメチルスチレン/ジビニルベンゼン)共重合体である市販樹脂とN−メチルイミダゾールをトルエン中にて加熱し、得られたポリ(スチレン/N−メチル−N‘−ビニルフェニルメチルイミダゾリウムクロリド/ジビニルベンゼン)共重合体を原料として、文献記載の方法(Herrmannら, Organometallics, 1999,18, 4082、M.G.Gradinerら, J. Organomet. Chem., 1999, 572, 239)により架橋スチレン固定化カルベンを配位子とした該固定化カルベン配位パラジウム錯体を得る方法が挙げられる。この時、一般式(I−a)、一般式(I−b)又は一般式(I−c)の骨格が同一高分子上に任意の割合で生じるが、単一でも混合状態でもよい。
【0020】
本発明の炭酸エステル製造用触媒を構成する(b)レドックス触媒能を有する化合物には、無機レドックス触媒や有機レドックス触媒が用いられる。無機レドックス触媒としては、ランタノイド化合物、第5〜7族遷移金属化合物、鉄化合物、コバルト化合物、ニッケル化合物、銅化合物等が挙げられ、中でも、セリウム化合物またはマンガン化合物が好ましい。より好ましくはセリウム化合物である。例えばセリウム化合物としては、酢酸セリウム(III)、トリス(アセチルアセトナト)セリウム(III)、テトラ(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)セリウム(IV)、テトラ(トロポロナト)セリウム(IV)等が用いられる。マンガン化合物としては、酢酸マンガン(II)、トリス(アセチルアセトナト)マンガン(III)、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)マンガン(III)等が用いられる。また、有機レドックス触媒としては、ハイドロキノン、ベンゾキノン等が挙げられる。
これらのレドックス触媒能を有する化合物は、単独で用いても、2種以上併用しても差し支えない。使用量は主触媒に対し、0.5〜20モル程度とする。
【0021】
本発明の炭酸エステル製造用触媒において必要に応じて用いられる(c)有機塩はヒドロキシ化合物を活性化させるものである。このような有機塩としては、アンモニウム塩、オキソニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、セレノニウム塩等が挙げられる。中でもアンモニウム塩、ホスホニウム塩が好ましく、より好ましくはホスホニウム塩である。
アンモニウム塩としては、テトラ(n−ブチル)アンモニウムブロマイド、ビス(トリフエニルホスホラニリデン)アンモニウムブロマイド等が用いられる。また、ホスホニウム塩としては、テトラ(n−ブチル)ホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド等が用いられる。
有機塩の使用量は、ヒドロキシ化合物に対し、0.001モル以上あればよい。
【0022】
本発明の炭酸エステル製造用触媒において、触媒活性、目的とする生成物への選択率、収率、あるいは寿命の向上を目的に(d)助触媒を添加することができる。助触媒は反応に悪影響を及ぼさない限りいかなるものも使用できるが、ヘテロポリ酸やヘテロポリ酸のオニウム塩等が好適に用いられる。
【0023】
炭酸エステル製造の反応に際しては水が副生するが、その副生量が反応を阻害するのに充分な量となる場合には、この副生水を反応系から連続的に除去するのが好ましい。反応系からの副生水を除去する方法としては、従来公知の各種の方法が使用できるが、上記(a)〜(d)成分の他に、(e)成分として脱水剤を添加することが好ましい。特に好ましい脱水剤の例としては、モレキュラーシーブ類(ゼオライト)、塩化カルシウム、酸化カルシウム、五酸化二リン、水素化ナトリウム、無水水酸化ナトリウム等の無機脱水剤、アセトアルデヒドジメチルアセタール、アセトアルデヒドジフェニルアセタール、アセトンジメチルアセタール、アセトンジフェニルアセタール等の有機脱水剤などが挙げられる。なお、これらの脱水剤はチップ状のものでもパウダー状のものでも使用することができる。
【0024】
次に、本発明の炭酸エステルの製造方法は、上記の炭酸エステル製造用触媒の存在下、芳香族ヒドロキシ化合物又は脂肪族ヒドロキシ化合物と一酸化炭素及び酸素とを反応させるものである。
炭酸エステルの製造方法において、芳香族ヒドロキシ化合物としては、従来公知の種々のものが使用でき、所望の芳香族炭酸エステルの種類により適宜選定することができ、例えば、モノヒドロキシ化合物及びジヒドロキシ化合物から選ばれる芳香族ヒドロキシ化合物類が挙げられる。
芳香族モノヒドロキシ化合物としては、一般式(II)
【0025】
【化6】
【0026】
[式中、nは1〜5の整数を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子(例えば塩素、臭素、フッ素、ヨウ素)、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、シアノ基またはエステル基を示し、o−、m−、p−位のいずれの位置に存在してもよい。]で表される炭素数6〜18の芳香族モノヒドロキシ化合物(一価フェノール)が挙げられる。具体的には、フェノール、o−、m−、p−クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、p−tert−アミルフェノール、p−α−クミルフェノール、メトキシフェノール、クロロフェノール、トリクロロフェノール、ブロモフェノール、トリブロモフェノール、フルオロフェノール、シアノフェノール等のフェノール類が例示される。
【0027】
また、ジヒドロキシ化合物としては、一般式(III)
【0028】
【化7】
【0029】
(式中、Arはアリーレン基を示す。)で表される芳香族ジヒドロキシ化合物(二価フェノール)が挙げられる。具体的には、カテコール、ハイドロキノン、レゾルシンあるいはこれらの置換誘導体であるフェノール類が例示される。
【0030】
また、ジヒドロキシ化合物としては、一般式(IV)
【0031】
【化8】
【0032】
[式中、Rは、それぞれ水素原子、ハロゲン原子(例えば、塩素、臭素、フッ索、ヨウ素)あるいは炭素数1〜8のアルキル基であり、それらは同一であっても、異なっていてもよく、a及びbはそれぞれ1〜4の整数である。そしてYは単結合、炭素数1〜8のアルキレン基、炭素数2〜8のアルキリデン基、炭素数5〜15のシクロアルキレン基、炭素数5〜15のシクロアルキリデン基、−S−、−SO−、−SO2 −、−O−、−CO−結合、または式
【0033】
【化9】
【0034】
で表される基を示す。]で表される炭素数15〜27の芳香族ジヒドロキシ化合物(二価フェノール)である。
【0035】
ここで、上記一般式(IV) で表される二価フェノールとしては、様々なものがあるが、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名ビスフェノールA)が好ましい。 ビスフェノールA以外の二価フェノールとしては、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ハイドロキノン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(4−ヒドロキシフュニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン等のビスフェノールA以外のビス(4一ヒドロキシフェニル)化合物またはビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のハロゲン化ビスフェノール類等が挙げられる。これらのフェノール顆が置換基としてアルキル基を有する場合には、該アルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基、特に炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
【0036】
さらに、脂肪族ヒドロキシ化合物としては、従来公知の種々のものが使用でき、所望の脂肪族炭酸エステルの種類により適宜選定することができ、例えば脂肪族モノヒドロキシ化合物及び脂肪族ジヒドロキシ化合物から選ばれる脂肪族ヒドロキシ化合物類が挙げられる。
脂肪族モノヒドロキシ化合物としては、一般式
R’OH
(ただしR’は炭素数1〜20の脂筋族アルキル基を示す。R’の構造としては一級、二級、三級のいずれでもよく、分岐構造、環状構造、ハロゲン原子等を適宜含んでいてもよい。)で表される脂肪族モノヒドロキシ化合物が挙げられる。具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、2−クロロ−1−プロパノール、1−クロロ−2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、1−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール、シクロペンタノール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、2,2−ジメチル−1−ブタノール、2,3−ジメチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、2−エチル−1−ブタノール、3−エチル−1−ブタノール、シクロヘキサノール、1−オクタノール、2−オクタノ一ル、2−エチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、2−デカノール、1−ドデカノール、2−ドデカノール、1−テトラデカノール、2−テトラデカノール、1−ヘキサデカノール、2−へキサデカノール、1−オクタデカノール、2−オクタデカノール、ベンジルアルコール等が例示される。
【0037】
また、脂肪族ジヒドロキシ化合物としては、一般式
HOR”OH
(ただしR”は炭素数2〜20の脂肪族アルキレン基を示す。R”の構造としては任意の位置に、分岐構造、環状構造、ハロゲン原子等を含んでいてもよい)で表される脂肪族ジヒドロキシ化合物が挙げられる。具体的には、エチレングリコール、1,2−ジヒドロキシプロパン、1,3−ジヒドロキシプロパン、1,2−ジヒドロキシブタン、1,4−ジヒドロキシブタン、1,2−ジヒドロキシヘキサン、1、6−ジヒドロキシヘキサン、1,2−ジヒドロキシオクタン、1,8−ジヒドロキシオクタン、1,2−ジヒドロキシデカン、1,10−ジヒドロキシデカン、1,2−ジヒドロキシドデカン、1,10−ジヒドロキシドデカン、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、1、2−ジヒドロキシ−1−フェニルエタン、p−(ヒドロキシメチル)ベンジルアルコール等が挙げられる。
【0038】
上記芳香族ヒドロキシ化合物又は脂肪族ヒドロキシ化合物と反応させる一酸化炭素は、単体であってもよいが、不活性ガスで希釈されていても、水素との混合ガスであってもよい。また、上記芳香族ヒドロキシ化合物と反応させる酸素は、純酸素であってもよいが、一般には不活性ガスで希釈されたもの、例えば空気等の酸素含有ガスであってもよい。
【0039】
炭酸エステルの製造方法における反応溶媒としては、原料のヒドロキシ化合物及び生成される炭酸エステルが溶解するものであれば、特に制限はなく、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、アセトフェノン、γ−ブチルラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等を用いることができる。また、ヒドロキシ化合物の融点が反応温度以下の場合、無溶媒で行ってもよい。
【0040】
炭酸エステルの製造方法における反応温度は30〜180℃、好ましくは50〜150℃、より好ましくは80〜120℃である。30℃未満だと反応が進行しない可能性がある。180℃を越えると副反応が生じるか、あるいは生成物が着色する可能性があり好ましくない。反応時間は1〜48時間、好ましくは2〜36時間、より好ましくは3〜24時間である。1時間未満だと収率が低く、48時間を越えても収率の伸びが見られない。
【0041】
反応方式は、回分、半連続、連続のいずれでも可能である。ここで反応系の状態は、液相状態の場合と、液相と気相の混合状態の場合と、気相と固相の混合状態の場合と、液相と固相の混合状態の場合と、液相と気相と固相の混合状態の場合のいずれかである。また、触媒組成物の反応系における状態は、均一系であっても不均一であってもよく、触媒組成物を適宜選択することにより選ぶことができる。また、触媒組成物を不均一の状態で用いる場合は、触媒組成物が反応系中に懸濁した状態で用い、反応後に濾過等の操作によって分離しても、反応器又は容器等に充填もしくは結合した状態にし、これに反応液を通過させる状態で用いてもよい。上記の原料成分及び触媒組成物は、必要に応じて希釈して用いてもよい。希釈剤としては、液相では飽和炭化水素等の不活性溶媒の他、脂肪族炭化水素、環状脂肪族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、エステル、含窒素溶媒、含硫黄溶媒等の溶媒が用いられ、気相では窒素、アルゴン、エタン、プロパン等の不活性ガスが用いられる。
【0042】
本発明の炭酸エステルの製造方法は、芳香族ヒドロキシ化合物又は脂肪族ヒドロキシ化合物と、一酸化炭素及び酸素を原料として、これらを上記の触媒組成物の存在下で反応させて、芳香族炭酸エステル化合物又は脂肪族炭酸エステル化合物を製造するものである。この反応で得られる目的物である芳香族炭酸エステル化合物(即ち、芳香族ヒドロキシ化合物の炭酸エステル)又は脂肪族炭酸エステル化合物(即ち、脂肪族ヒドロキシ化合物の炭酸エステル)としては、様々なものがある。
例えば、芳香族モノヒドロキシ化合物を用いた場合、一般式(V)
【0043】
【化10】
【0044】
[式中、R、nは、一般式(II) の場合と同じである。]で表される芳香族炭酸エステルが挙げられる。
また、芳香族ジヒドロキシ化合物を原料として用いた場合、一般式(VI)
【0045】
【化11】
【0046】
[式中、Arは一般式(III)の場合と同じである。mは生成物の分子量により異なり、1以上の整数である。なお、分子の末端構造は特に規定されない。]で表される芳香族炭酸エステル、あるいは一般式(VII)
【0047】
【化12】
【0048】
[式中、R、a、b、Yは、一般式(IV) の場合と同じである。mは生成物の分子量により異なり、1以上の整数である。なお、分子の末端構造は特に規定されない。]で表される芳香族炭酸エステルが挙げられる。
さらに、脂肪族モノヒドロキシ化合物を用いた場合、一般式(VIII)
【0049】
【化13】
【0050】
(式中、R’は炭素数1から20の脂肪族アルキル基を示す。R’の構造としては一級、二級、三級のいずれでもよく、分岐構造、環状構造。ハロゲン原子等を適宜含んでいても良い。)で表される脂肪族炭酸エステルが挙げられる。
また、脂肪族ジヒドロキシ化合物を原料として用いた場合、一般式(IX)
【0051】
【化14】
【0052】
(式中、R”は炭素数2〜20の脂肪族アルキレン基を示す。R”の構造としては任意の位置に、分岐構造、環状梼造、芳香族環、ハロゲン原子等を含んでいても良い。mは生成物の分子量により異なり、1以上の整数である。なお、分子の末端構造は特に規定されない。)
で表される脂肪族炭酸エステルが挙げられる。
【0053】
【実施例】
以下に、本発明を実施例及び比較例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
なお、以下の例で使用した触媒成分、試薬は、市販の製品を用いてに調製したものである。また固定化カルベン配位パラジウム錯体は、市販の高分子状活性ハロゲン化炭化水素とN−アルキルイミダゾールをトルエン中加熱して得られる高分子固定化イミダゾリウム塩を原料とし、文献記載の方法(Herrmannら, Organometallics, 1999, 18, 4082、M.G.Gradinerら, J. Organomet. Chem., 1999, 572, 239)に基づいて合成したものを調製したものである。
【0054】
実施例1
フェノール8.33mmol、ポリ(スチレン/クロロメチルスチレン/ジビニルベンゼン)共重合体(塩素含有率:0.90mmol/g)とN−メチルイミダゾールと酢酸パラジウムから調整した架橋スチレン固定化カルベン配位子を持ったパラジウム錯体(パラジウム濃度:0.77mmol/g)0.0125mmol、テトラ(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)セリウム(III)0.075mmol、ヒドロキノン0.375mmol、テトラブチルアンモニウムブロマイド0.375mmol、3A−モレキュラーシーブ1.0g、塩化メチレン5mLを反応容器に入れ、一酸化炭素6.0MPa、酸素0.3MPaを25℃で充填した。封入した後に容器を閉構造とし、100℃で3時間加熱した。反応終了後、モレキュラーシーブおよび架橋スチレン固定化カルベン配位子を持ったパラジウム錯体を濾別し、溶媒を留去して粗生成物を得た。内部標準法を用いたガスクロマトグラムにより確認した結果、原料フェノール基準で71%の炭酸ジフェニルが生成した。
【0055】
実施例2
実施例1において、N−メチルイミダゾールの代わりにN−エチルイミダゾールを用いて調製したパラジウム錯体を用いた他は実施例1と同様に実施した。フェノール基準で53%の炭酸ジフェニルが生成した。
【0056】
実施例3
実施例1において、N−メチルイミダゾールの代わりにN−tert−ブチルイミダゾールを用いて調製したパラジウム錯体を用いた他は実施例1と同様に実施した。フェノール基準で63%の炭酸ジフェニルが生成した。
【0057】
実施例4
実施例1において、N−メチルイミダゾールの代わりにN−フェニルイミダゾールを用いて調製したパラジウム錯体を用いた他は実施例1と同様に実施した。フェノール基準で52%の炭酸ジフェニルが生成した。
【0058】
実施例5
実施例1において、N−メチルイミダゾールの代わりにN−メシチルイミダゾールを用いて調製したパラジウム錯体を用いた他は実施例1と同様に実施した。フェノール基準で57%の炭酸ジフェニルが生成した。
【0059】
実施例6
実施例1において、テトラブチルアンモニウムブロマイドの代わりにテトラフェニルホスホニウムブロマイドを用いた他は実施例1と同様に実施した。フェノール基準で63%の炭酸ジフェニルが生成した。
【0060】
実施例7
実施例2において、テトラブチルアンモニウムブロマイドの代わりにテトラフェニルホスホニウムブロマイドを用いた他は実施例2と同様に実施した。フェノール基準で59%の炭酸ジフェニルが生成した。
【0061】
実施例8
実施例1において、ポリ(スチレン/クロロメチルスチレン/ジビニルベンゼン)共重合体(塩素含有率:0.90mmol/g)の代わりにポリ(スチレン/クロロメチルスチレン/ジビニルベンゼン)共重合体(塩素含有率:1.74mmol/g)を用いた他は実施例1と同様に実施した。フェノール基準で58%の炭酸ジフェニルが生成した。
【0062】
実施例9
実施例8において、テトラブチルアンモニウムブロマイドの代わりにテトラブチルホスホニウムブロマイドを用いた他は実施例8と同様に実施した。フェノール基準で58%の炭酸ジフェニルが生成した。
【0063】
実施例10
実施例8において、テトラブチルアンモニウムブロマイドの代わりにテトラフェニルホスホニウムブロマイドを用いた他は実施例8と同様に実施した。フェノール基準で63%の炭酸ジフェニルが生成した。
【0064】
比較例1
実施例1において、ポリ(スチレン/クロロメチルスチレン/ジビニルベンゼン)共重合体(塩素含有率:0.90mmol/g)とN−メチルイミダゾールと酢酸パラジウムから調製した架橋スチレン固定化カルベン配位子を持ったパラジウム錯体の代わりに塩化パラジウム、セリウムテトラキス(テトラメチルヘプタンジオン)の代わりにトリス(アセチルアセトナト)マンガン(III)を用いた他は実施例1と同様に実施した。フェノール基準で5%の炭酸ジフェニルが生成した。
【0065】
【発明の効果】
本発明の触媒を用いた炭酸エステルの製造方法によれば、エステル交換法によるポリカーボネート合成等、種々の有機化合物合成の中間体として、また、ポリカーボネート樹脂等として有用な芳香族炭酸エステル化合物及び樹脂や塗料等の溶媒、アルキル化剤、カルボニル化剤あるいはポリカーボネート樹脂等として有用な脂肪族炭酸エステル化合物を、芳香族ヒドロキシ化合物又は脂肪族ヒドロキシ化合物から一段でかつ高収率で効率よく製造することができる。
従って、本発明の方法は、芳香族炭酸エステル化合物又は脂肪族炭酸エステル化合物を効率よく高収率で製造できる方法として利用価値が高い。
Claims (10)
- (a)固定化カルベン配位パラジウム錯体と、(b)レドックス触媒能を有する化合物を含有することを特徴とする炭酸エステル製造用触媒。
- (a)固定化カルベン配位パラジウム錯体が、下記一般式(I−a)、一般式(I−b)、一般式(I−c)又は一般式(I−d)で表される固定化カルベン配位パラジウム錯体である請求項1に記載の炭酸エステル製造用触媒。
- 一般式(I−a)、一般式(I−b)、一般式(I−c)又は一般式(I−d)のP1 が架橋ポリスチレンであり、R1 がメチル基である請求項2に記載の炭酸エステル製造用触媒。
- (b)レドックス触媒能を有する化合物がセリウム化合物及び/又はマンガン化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の炭酸エステル製造用触媒。
- 更に(c)有機塩を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の炭酸エステル製造用触媒。
- (c)有機塩がホスホニウム塩である請求項5に記載の炭酸エステル製造用触媒。
- 更に(d)助触媒を含有する請求項5又は請求項6に記載の炭酸エステル製造用触媒。
- (d)助触媒がヘテロポリ酸及び/又はヘテロポリ酸のオニウム塩である請求項7に記載の炭酸エステル製造用触媒。
- 更に(e)脱水剤を含有する請求項7又は請求項8に記載の炭酸エステル製造用触媒。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の炭酸エステル製造用触媒の存在下、芳香族ヒドロキシ化合物及び/又は脂肪族ヒドロキシ化合物と、一酸化炭素及び酸素とを反応させることを特徴とする炭酸エステルの製造方法。
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