JP2004249222A - 炭酸エステル製造用触媒及び炭酸エステルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】モレキュラーシーブ上に担持した特定のパラジウム錯体とレドックス触媒からなる炭酸エステル製造用触媒の存在下、芳香族ヒドロキシ化合物又は脂肪族ヒドロキシ化合物と、一酸化炭素及び酸素を、酸化的カルボニル化反応させる。
【選択図】 無
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭酸エステル製造用触媒および炭酸エステルの製造方法に関し、より詳しくは、エステル交換法によるポリカーボネート合成等、種々の有機化合物合成の中間体として、また、ポリカーボネート樹脂原料等として有用な芳香族炭酸エステル化合物、及び樹脂や塗料等の溶媒、アルキル化剤、カルボニル化剤あるいはポリカーボネート樹脂原料等として有用な脂肪族炭酸エステル化合物を、芳香族ヒドロキシ化合物又は脂肪族ヒドロキシ化合物から効率よく製造するための炭酸エステル製造用触媒および炭酸エステルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
芳香族炭酸エステル化合物は、エステル交換法によるポリカーボネートの製造原料として、あるいは各種有機合成の中間体として有用な化合物である。また、脂肪族炭酸エステル化合物は、樹脂や塗料等の溶媒、アルキル化剤、カルボニル化剤あるいはポリカーボネート樹脂原料などとして有用な化合物である。
これらの炭酸エステル化合物の一般的な製造方法としては、芳香族ヒドロキシ化合物や脂肪族ヒドロキシ化合物とホスゲンとをアルカリの存在下で反応させる方法があるが、この方法では猛毒なホスゲンを用いる上に、化学量論量のアルカリ塩が副生すること等の問題がある。したがって、ホスゲンを使用しない炭酸エステル化合物の製造方法が多く提案されてきた。
【0003】
ホスゲンを使用しない炭酸エステル化合物の製造方法としては、対応するヒドロキシ化合物を、触媒の存在下で一酸化炭素及び酸素と反応させる酸化的カルボニル化反応が知られている。触媒の代表的なものとして、パラジウム化合物と助触媒として銅化合物及び塩基を組み合わせた系(特許文献1、特許文献2参照)、パラジウム化合物、助触媒の他に、キノン類及びアンモニウム塩又はアルカリ(土類)金属ハロゲン化物を用いる系(特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13、特許文献14参照)、パラジウム化合物、アルカリ金属またはアルカリ土類金属ハロゲン化物;ヨウ化物またはヨウ化オニウム化合物及びゼオライト類からなる触媒系(特許文献15参照)、パラジウム化合物、アルカリ(土類)金属ハロゲン化物及び活性炭からなる触媒系(特許文献16参照)等がある。しかしこれらの方法は反応速度が遅く、収量が十分ではない。
【0004】
【特許文献1】
特公昭61−8816号公報
【特許文献2】
特公昭61−43338号公報
【特許文献3】
特開昭54−135743号公報
【特許文献4】
特開昭54−135744号公報
【特許文献5】
特開平2−104564号公報
【特許文献6】
特開平2−142754号公報
【特許文献7】
特開平6−9505号公報
【特許文献8】
特開平6−172268号公報
【0005】
【特許文献9】
特開平6−172269号公報
【特許文献10】
特開平6−271506号公報
【特許文献11】
特開平6−271509号公報
【特許文献12】
特公平6−57678号公報
【特許文献13】
特開平8−89810号公報
【特許文献14】
特開平8−193056号公報
【特許文献15】
特開平1−165551号公報
【特許文献16】
特開平8−92168号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、炭酸エステルの製造方法が有する上記の問題点を解消し、ホスゲンあるいは塩素ガスを使用せずに、炭酸エステルの炭素源として一酸化炭素を用い、炭酸エステルを直接に収率良く合成するための触媒及び炭酸エステルの製造方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、モレキュラーシーブに担持した特定のパラジウム錯体とレドックス触媒能を有する化合物からなる触媒組成物の存在下で芳香族ヒドロキシ化合物又は脂肪族ヒドロキシ化合物と一酸化炭素及び酸素とを反応させることにより、上記の課題を達成しうることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0008】
すなわち、本発明は、以下の炭酸エステル製造用触媒及び炭酸エステルの製造方法を提供するものである。
1.(a)パラジウム塩、パラジウム原子あるいはパラジウムクラスターをモレキュラーシーブ上に担持した触媒と、(b)レドックス触媒能を有する化合物を含有することを特徴とする炭酸エステル製造用触媒。
2.(b)レドックス触媒能を有する化合物がセリウム化合物又はマンガン化合物である上記1記載の炭酸エステル製造用触媒。
3.さらに、(c)有機塩を含有するものである上記1又は2に記載の炭酸エステル製造用触媒。
4.(c)有機塩がアンモニウム塩又はホスホニウム塩である上記3記載の炭酸エステル製造用触媒。
5.さらに、(d)助触媒を含有するものである上記1〜4のいずれかに記載の炭酸エステル製造用触媒。
6.(d)助触媒がヘテロポリ酸又はヘテロポリ酸のオニウム塩である上記5記載の炭酸エステル製造用触媒。
7.さらに、(e)脱水剤を含有するものである上記1〜6のいずれかに記載の炭酸エステル製造用触媒。
8.上記1〜7のいずれかに記載の炭酸エステル製造用触媒の存在下、芳香族ヒドロキシ化合物又は脂肪族ヒドロキシ化合物と、一酸化炭素及び酸素とを反応させることを特徴とする炭酸エステルの製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
先ず、本発明の炭酸エステル製造用触媒を構成する主触媒の(a)成分のパラジウム塩、パラジウム原子あるいはパラジウムクラスターをモレキュラーシーブ上に担持した触媒とは、パラジウム源を溶液あるいは懸濁液とし、モレキュラーシーブの懸濁液に加えることにより調製できる。次の一般式(I)で表されるパラジウム化合物として得られる。
Pd(n)X(l)/MS ・・・(I)
式中、Pd(n)X(l)において、パラジウムの数を表すnは、n=1において単体、n>1においてクラスターを表す。Xはアニオン種を表す原子あるいは原子団であり、その価数lは1原子に対して0〜6を採りうる。パラジウムがクラスターであるとき、lは整数以外の値も採りうる。MSは担体であるモレキュラーシーブである。また、Pd(n)X(l)/MSとして、モレキュラーシーブ上にパラジウム源を担持した金属触媒を表す。
【0010】
上記の一般式(I)におけるMSは、合成ゼオライトであるモレキュラーシーブである。MSは、脱水剤として広範囲に使用される多孔性材料であり、例えば和光純薬134−06095として購入可能である。中でもモレキュラーシーブ3Aが好ましい。MSをPd(II)X2の任意の濃度の溶液に含浸させ、濾別の後に溶媒を減圧留去し、十分に乾燥させることによって任意のパラジウム濃度(ミリモル/g)を有したPd(II)X2/MSを容易に調製することができる。また、通常、ヒドロキシ化合物1モルに対して、パラジウムは0.0001〜0.01モルの割合で使用される。
Xとしてはフッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、炭素数1〜6のカルボン酸イオン、硝酸イオン、炭酸水素イオン、硫酸水素イオン、過塩素酸イオンが挙げられ、特に制限はない。中でも塩化物イオンまたは酢酸イオンが好ましい。
【0011】
本発明の炭酸エステル製造用触媒を構成する(b)レドックス触媒能を有する化合物には、無機レドックス触媒や有機レドックス触媒が用いられる。無機レドックス触媒としては、ランタノイド化合物、第5〜7族遷移金属化合物、鉄化合物、コバルト化合物、ニッケル化合物、銅化合物等が挙げられ、中でも、セリウム化合物またはマンガン化合物が好ましい。より好ましくはセリウム化合物である。例えばセリウム化合物としては、酢酸セリウム(III)、トリス(アセチルアセトナト)セリウム(III)、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)セリウム(IV)、テトラキス(トロポロナト)セリウム(IV)等が用いられる。マンガン化合物としては、酢酸マンガン(II)、トリス(アセチルアセトナト)マンガン(III)、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)マンガン(III)等が用いられる。また、有機レドックス触媒としては、ハイドロキノン、ベンゾキノン等が挙げられる。
これらのレドックス触媒能を有する化合物は、単独で用いても、二種以上併用しても差し支えない。また、パラジウム源を担持した担体と同じ担体に担持してもよいし、別の担体に担持してもよい。あるいは、担持しなくてもよい。使用量は、通常、主触媒1モルに対し、0.5〜20モル程度とする。
【0012】
本発明の炭酸エステル製造用触媒において必要に応じて用いられる(c)有機塩は、ヒドロキシ化合物を活性化させるものである。このような有機塩としては、アンモニウム塩、オキソニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、セレノニウム塩等が挙げられる。中でもアンモニウム塩、ホスホニウム塩が好ましい。アンモニウム塩としては、テトラ(n−ブチル)アンモニウムブロマイド、ビス(トリフエニルホスホラニリデン)アンモニウムブロマイド等が用いられる。また、ホスホニウム塩としては、テトラ(n−ブチル)ホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド等が用いられる。
有機塩の使用量は、通常、ヒドロキシ化合物1モルに対し、0.001モル以上あればよい。
【0013】
本発明において、触媒活性、目的とする生成物への選択率、収率、あるいは寿命の向上を目的に(d)助触媒を添加することができる。助触媒は反応に悪影響を及ぼさない限りいかなるものも使用できるが、ヘテロポリ酸等が好適に用いられる。
ヘテロポリ酸としては、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイタングステン酸、ケイモリブデン酸、リンタングストモリブデン酸、ケイタングストモリブデン酸、リンバナドモリブデン酸等が挙げられる。また、これらのオニウム塩、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、遷移金属塩も用いることができるが、オニウム塩が好ましい。これらは単独でも、二種以上併用してもよい。
(d)成分の助触媒の使用量は、通常、主触媒1モルに対して0.01〜100モルである。
【0014】
本発明の方法においては、その反応に際しては水が副生するが、その副生量が反応を阻害するのに充分な量となる場合には、この副生水を反応系から連続的に除去するのが好ましい。反応系からの副生水を除去する方法としては、従来公知の各種の方法が使用できるが、上記(a)〜(d)成分の他に、(e)成分として脱水剤を添加することが好ましい。特に好ましい脱水剤の例としては、モレキュラーシーブ類(ゼオライト)、塩化カルシウム、酸化カルシウム、五酸化二リン、水素化ナトリウム、無水水酸化ナトリウム等の無機脱水剤、アセトアルデヒドジメチルアセタール、アセトアルデヒドジフェニルアセタール、アセトンジメチルアセタール、アセトンジフェニルアセタール等の有機脱水剤などが挙げられる。なお、これらの脱水剤はチップ状のものでもパウダー状のものでも使用することができる。
【0015】
本反応において副生する水分子は目的生成物である炭酸エステルを加水分解するため、その効率的な除去が講じられない場合は炭酸エステルの生成率が著しく低下する。本発明では、主たる反応場であるパラジウム原子を脱水剤としての機能を有するMSに担持させることにより、速やかに水分子を除去することが可能となることを示している。この場合、前記一般式(I)においては、主触媒である(a)成分と脱水剤(e)成分が融合されており、(a)パラジウム錯体と(e)MSを別途混合した触媒系よりも反応率が向上する。
【0016】
さらに、芳香族ヒドロキシ化合物を原料として用いた場合におけるサリチル酸フェニル生成などの副反応は、フェノール成分として多価フェノール類を用いた芳香族ポリ炭酸エステルの合成において、架橋体などの不溶体を与えうる。しかしながらMSを反応場に用いた場合では、従来に比較して架橋体を与えにくいという効果も現れている。
【0017】
本発明の炭酸エステルの製造方法は、上記の炭酸エステル製造用触媒の存在下、芳香族ヒドロキシ化合物又は脂肪族ヒドロキシ化合物と一酸化炭素及び酸素とを反応させるものである。
炭酸エステルの製造方法において、芳香族ヒドロキシ化合物としては、従来公知の種々のものが使用でき、所望の芳香族炭酸エステルの種類により適宜選定することができ、例えば、モノヒドロキシ化合物及びジヒドロキシ化合物から選ばれる芳香族ヒドロキシ化合物類が挙げられる。芳香族モノヒドロキシ化合物としては、一般式(II)
【0018】
【化1】
【0019】
[式中、aは1〜5の整数を示し、R1は水素原子、ハロゲン原子(例えば塩素、臭素、フッ素、ヨウ素)、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシル基、シアノ基又はエステル基を示し、o−、m−、p−位のいずれの位置に存在してもよい。]で表される炭素数6〜18の芳香族モノヒドロキシ化合物(一価フェノール)が挙げられる。具体的には、フェノール、o−、m−、p−クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、p−tert−アミルフェノール、p−α−クミルフェノール、メトキシフェノール、クロロフェノール、トリクロロフェノール、ブロモフェノール、トリブロモフェノール、フルオロフェノール、シアノフェノール等のフェノール類が例示される。
【0020】
また、ジヒドロキシ化合物としては、一般式(III)
HO−Ar−OH ・・・(III)
(式中、Arはアリーレン基を示す。)
で表される芳香族ジヒドロキシ化合物(二価フェノール)が挙げられる。具体的には、カテコール、ハイドロキノン、レゾルシンあるいはこれらの置換誘導体であるフェノール類が例示される。
また、ジヒドロキシ化合物としては、一般式(IV)
【0021】
【化2】
【0022】
[式中、R2、R3は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子(例えば、塩素、臭素、フッ索、ヨウ素)あるいは炭素数1〜8のアルキル基であり、このR2、R3は同一であっても、異なっていてもよく、b及びcはそれぞれ1〜4の整数である。そしてYは単結合、炭素数1〜8のアルキレン基、炭素数2〜8のアルキリデン基、炭素数5〜15のシクロアルキレン基、炭素数5〜15のシクロアルキリデン基、−S−、−SO−、−SO2−、−O−、−CO−結合、または式
【0023】
【化3】
【0024】
で表される基を示す。]で表される炭素数12〜27の芳香族ジヒドロキシ化合物(二価フェノール)である。
【0025】
ここで、上記一般式(IV)で表される二価フェノールとしては、様々なものがあるが、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名ビスフェノールA)が好ましい。ビスフェノールA以外の二価フェノールとしては、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン;4,4’−ジヒドロキシジフェニル;ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン;ビス(4−ヒドロキシフュニル)スルフィド;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド;ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル;ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン等のビスフェノールA以外のビス(4−ヒドロキシフェニル)化合物またはビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン;ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のハロゲン化ビスフェノール類等が挙げられる。これらのフェノール類が置換基としてアルキル基を有する場合には、該アルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基、特に炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
【0026】
さらに、脂肪族ヒドロキシ化合物としては、従来公知の種々のものが使用でき、所望の脂肪族炭酸エステルの種類により適宜選定することができ、例えば脂肪族モノヒドロキシ化合物及び脂肪族ジヒドロキシ化合物から選ばれる脂肪族ヒドロキシ化合物類が挙げられる。脂肪族モノヒドロキシ化合物としては、一般式
R’OH
(ただしR’は炭素数1〜20の脂筋族アルキル基を示す。R’の構造としては一級、二級、三級のいずれでもよく、分岐構造、環状構造、ハロゲン原子等を適宜含んでいてもよい。)
で表される脂肪族モノヒドロキシ化合物が挙げられる。
【0027】
具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、2−クロロ−1−プロパノール、1−クロロ−2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、1−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール、シクロペンタノール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、2,2−ジメチル−1−ブタノール;2,3−ジメチル−1−ブタノール;3,3−ジメチル−1−ブタノール;2−エチル−1−ブタノール、3−エチル−1−ブタノール、シクロヘキサノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、2−デカノール、1−ドデカノール、2−ドデカノール、1−テトラデカノール、2−テトラデカノール、1−ヘキサデカノール、2−へキサデカノール、1−オクタデカノール、2−オクタデカノール、ベンジルアルコール等が例示される。
【0028】
また、脂肪族ジヒドロキシ化合物としては、一般式
HOR”OH
(ただしR”は炭素数2〜20の脂肪族アルキレン基を示す。R”の構造としては任意の位置に、分岐構造、環状構造、ハロゲン原子等を含んでいてもよい。)で表される脂肪族ジヒドロキシ化合物が挙げられる。
具体的には、エチレングリコール;1,2−ジヒドロキシプロパン;1,3−ジヒドロキシプロパン;1,2−ジヒドロキシブタン;1,4−ジヒドロキシブタン;1,2−ジヒドロキシヘキサン;1,6−ジヒドロキシヘキサン;1,2−ジヒドロキシオクタン;1,8−ジヒドロキシオクタン;1,2−ジヒドロキシデカン;1,10−ジヒドロキシデカン;1,2−ジヒドロキシドデカン;1,10−ジヒドロキシドデカン;シクロヘキサンジオール;シクロヘキサンジメタノール;1,2−ジヒドロキシ−1−フェニルエタン、p−(ヒドロキシメチル)ベンジルアルコール等が挙げられる。
【0029】
上記芳香族ヒドロキシ化合物又は脂肪族ヒドロキシ化合物と反応させる一酸化炭素は、単体であってもよいが、不活性ガスで希釈されていても、水素との混合ガスであってもよい。また、上記芳香族ヒドロキシ化合物と反応させる酸素は、純酸素であってもよいが、一般には不活性ガスで希釈されたもの、例えば空気等の酸素含有ガスであってもよい。
【0030】
炭酸エステルの製造方法における反応溶媒としては、原料のヒドロキシ化合物及び生成される炭酸エステルが溶解するものであれば、特に制限はなく、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、アセトフェノン、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等を用いることができる。また、ヒドロキシ化合物の融点が反応温度以下の場合、無溶媒で行ってもよい。
【0031】
炭酸エステルの製造方法における反応温度は30〜180℃、好ましくは50〜150℃、より好ましくは80〜120℃である。30℃未満だと反応が進行しない可能性がある。180℃を超えると副反応が生じたり、生成物が着色する可能性があり好ましくない。反応圧力は0.1〜10MPaである。反応時間は1〜48時間、好ましくは2〜36時間、より好ましくは3〜24時間である。1時間未満だと収率が低く、48時間を越えても収率の伸びが見られない場合がある。
【0032】
反応方式は、回分、半連続、連続のいずれでも可能である。ここで反応系の状態は、液相状態の場合と、液相と気相の混合状態の場合と、気相と固相の混合状態の場合と、液相と固相の混合状態の場合と、液相と気相と固相の混合状態の場合のいずれかである。また、触媒組成物の反応系における状態は、均一系であっても不均一であってもよく、触媒組成物を適宜選択することにより選ぶことができる。また、触媒組成物を不均一の状態で用いる場合は、触媒組成物が反応系中に懸濁した状態で用い、反応後にろ過等の操作によって分離しても、反応器又は容器等に充填もしくは結合した状態にし、これに反応液を通過させる状態で用いてもよい。上記の原料成分及び触媒組成物は、必要に応じて希釈して用いてもよい。希釈剤としては、液相では飽和炭化水素等の不活性溶媒の他、脂肪族炭化水素、環状脂肪族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、エステル、含窒素溶媒、含硫黄溶媒等の溶媒が用いられ、気相では窒素、アルゴン、エタン、プロパン等の不活性ガスが用いられる。
【0033】
本発明の製造方法は、芳香族ヒドロキシ化合物又は脂肪族ヒドロキシ化合物と、一酸化炭素及び酸素を原料として、これらを上記の触媒組成物の存在下で反応させて、芳香族炭酸エステル化合物又は脂肪族炭酸エステル化合物を製造するものである。この反応で得られる目的物である芳香族炭酸エステル化合物(即ち、芳香族ヒドロキシ化合物の炭酸エステル)又は脂肪族炭酸エステル化合物(即ち、脂肪族ヒドロキシ化合物の炭酸エステル)としては、様々なものがある。例えば、芳香族モノヒドロキシ化合物を用いた場合、一般式(V)
【0034】
【化4】
【0035】
[式中、R1、aは、一般式(II)の場合と同じである。]で表される芳香族炭酸エステルが挙げられる。
また、芳香族ジヒドロキシ化合物を原料として用いた場合、一般式(VI)
【0036】
【化5】
【0037】
[式中、Arは一般式(III)の場合と同じである。mは生成物の分子量により異なり、1以上の整数である。なお、分子の末端構造は特に規定されない。]で表される芳香族炭酸エステル、あるいは一般式(VII)
【0038】
【化6】
【0039】
[式中、R2、R3、b、c、Yは、一般式(IV)の場合と同じである。nは生成物の分子量により異なり、1以上の整数である。なお、分子の末端構造は特に規定されない。]で表される芳香族炭酸エステルが挙げられる。
さらに、脂肪族モノヒドロキシ化合物を用いた場合、一般式(VIII)
【0040】
【化7】
【0041】
(式中、R’は炭素数1〜20の脂肪族アルキル基を示す。R’の構造としては一級、二級、三級のいずれでもよく、分岐構造、環状構造。ハロゲン原子等を適宜含んでいても良い。)で表される脂肪族炭酸エステルが挙げられる。
また、脂肪族ジヒドロキシ化合物を原料として用いた場合、一般式(IX)
【0042】
【化8】
【0043】
(式中、R”は炭素数2〜20の脂肪族アルキレン基を示す。R”の構造としては任意の位置に、分岐構造、環状構造、芳香族環、ハロゲン原子等を含んでいても良い。pは生成物の分子量により異なり、1以上の整数である。なお、分子の末端構造は特に規定されない。)で表される脂肪族炭酸エステルが挙げられる。
【0044】
【実施例】
以下に、本発明を実施例及び比較例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。また、以下の例で使用した触媒成分、試薬は、市販の製品、または文献記載の公知の方法に従い調製したものである。
【0045】
触媒の調製例
モレキュラーシーブ3A(10g)を300℃にて3時間乾燥させた後、室温まで冷却した。その後、真空中でモレキュラーシーブに酢酸パラジウム(0.125〜0.600ミリモル)のジクロロメタン溶液(4.5ミリリットル)を加え、窒素中、一晩含浸させた。ジクロロメタンを減圧留去した後、室温にて一晩真空乾燥させ、パラジウム担持モレキュラーシーブ3Aを得た。
【0046】
実施例1
フェノール8.33ミリモル、酢酸パラジウムを0.0125ミリモル/g担持したモレキュラーシーブ3A(酢酸パラジウム成分は0.0125ミリモル)、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)セリウム(IV)0.075ミリモル、ヒドロキノン0.375ミリモル、テトラブチルアンモニウムブロマイド0.375ミリモル、塩化メチレン5ミリリットルを反応容器に入れ、一酸化炭素6.0MPa、酸素0.3MPaを25℃で充填した。封入した後に容器を閉構造とし、100℃で3時間加熱した。反応終了後、担持パラジウム触媒を濾別し、溶媒を留去して粗生成物を得た。内部標準法を用いたガスクロマトグラムにより確認した結果、原料フェノール基準で31%の炭酸ジフェニルが生成した。この時、副生成物であるサリチル酸フェニルは0.26%であった。
【0047】
実施例2
実施例1において、テトラブチルアンモニウムブロマイドの代わりにテトラブチルホスホニウムブロマイドを用いた他は実施例1と同様に実施した。フェノール基準で39%の炭酸ジフェニルが生成した。この時、副生成物であるサリチル酸フェニルは0.66%であった。
【0048】
実施例3
実施例1において、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)セリウム(IV)の代わりにテトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)セリウム(IV)を用いた他は実施例1と同様に実施した。フェノール基準で76%の炭酸ジフェニルが生成した。この時、副生成物であるサリチル酸フェニルは0.43%であった。
【0049】
実施例4
実施例1において、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)セリウム(IV)の代わりにテトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)セリウム(IV)を用い、テトラブチルアンモニウムブロマイドの代わりにテトラブチルホスホニウムブロマイドを用いた他は実施例1と同様に実施した。フェノール基準で73%の炭酸ジフェニルが生成した。この時、副生成物であるサリチル酸フェニルは0.40%であった。
【0050】
実施例5
実施例4において、フェノールの代わりにビスフェノールA2.08ミリモル、テトラブチルホスホニウムブロマイド0.375ミリモルの代わりに同0.125ミリモルを用いた他は実施例4と同様に実施した。ビスフェノールA基準で76%のポリカーボネートが生成した。粗生成物の分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)評価(クロロホルム溶液、ポリスチレン換算)によって数平均分子量4,200、重量平均分子量16,000と示された。これをカチオン交換フィルターにてろ過処理すると、収量はほぼ変わらないまま数平均分子量7,800、重量平均分子量15,700と評価された。
【0051】
比較例1
実施例1において、酢酸パラジウムを担持したモレキュラーシーブ3Aの代わりに塩化パラジウムを用いた他は実施例1と同様に実施した。フェノール基準で5%の炭酸ジフェニルが生成した。
【0052】
比較例2
実施例5において、酢酸パラジウムを0.0125ミリモル/g担持したモレキュラーシーブ3Aの代わりに酢酸パラジウム0.0125ミリモルおよび
モレキュラーシーブ3A1.0gを別途投入して実施例5と同様に実施した。生成物は一部不溶化し、構造不明の架橋体の混入が示された。
【0053】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、エステル交換法によるポリカーボネート合成等、種々の有機化合物合成の中間体として、また、ポリカーボネート樹脂等として有用な芳香族炭酸エステル化合物、及び樹脂や塗料等の溶媒、アルキル化剤、カルボニル化剤あるいはポリカーボネート樹脂等として有用な脂肪族炭酸エステル化合物を、芳香族ヒドロキシ化合物又は脂肪族ヒドロキシ化合物から一段でかつ高収率で効率よく製造することができる。また、炭酸エステルと当量の塩素ガスを使用する必要がないため、反応容器の防食効果は著しく向上する。さらに反応における熱損失は少ない。
したがって、本発明は、芳香族炭酸エステル化合物又は脂肪族炭酸エステル化合物を効率よく高収率で製造できる方法として利用価値が高い。
Claims (8)
- (a)パラジウム塩、パラジウム原子あるいはパラジウムクラスターをモレキュラーシーブ上に担持した触媒と、(b)レドックス触媒能を有する化合物を含有することを特徴とする炭酸エステル製造用触媒。
- (b)レドックス触媒能を有する化合物がセリウム化合物又はマンガン化合物である請求項1記載の炭酸エステル製造用触媒。
- さらに、(c)有機塩を含有するものである請求項1又は2に記載の炭酸エステル製造用触媒。
- (c)有機塩がアンモニウム塩又はホスホニウム塩である請求項3記載の炭酸エステル製造用触媒。
- さらに、(d)助触媒を含有するものである請求項1〜4のいずれかに記載の炭酸エステル製造用触媒。
- (d)助触媒がヘテロポリ酸又はヘテロポリ酸のオニウム塩である請求項5記載の炭酸エステル製造用触媒。
- さらに、(e)脱水剤を含有するものである請求項1〜6のいずれかに記載の炭酸エステル製造用触媒。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の炭酸エステル製造用触媒の存在下、芳香族ヒドロキシ化合物又は脂肪族ヒドロキシ化合物と、一酸化炭素及び酸素とを反応させることを特徴とする炭酸エステルの製造方法。
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JP2003042716A JP2004249222A (ja) | 2003-02-20 | 2003-02-20 | 炭酸エステル製造用触媒及び炭酸エステルの製造方法 |
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CN105294444A (zh) * | 2014-06-06 | 2016-02-03 | 中国石油化工股份有限公司 | 由二氧化碳和苯酚一步合成水杨酸苯酯的方法 |
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2003
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