JP4580137B2 - ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリカーボネートの製造方法に関し、詳しくは芳香族ジヒドロキシ化合物や脂肪族ジヒドロキシ化合物と、一酸化炭素及び酸素とを反応させ、ポリカーボネートを効率よく製造する方法に関するものである。
ポリカーボネートは電気・電子分野、自動車分野、光学部品分野、構造材料分野等における樹脂材料として有用である。
【0002】
【従来の技術】
ポリカーボネートの製造方法としては、一般に、ビスフェノールA等の芳香族ジヒドロキシ化合物とホスゲンとをアルカリの存在下で反応させる方法が知られている。この方法では猛毒なホスゲンを用いる上に、化学量論量のアルカリ塩が副生することなどの問題がある。
また、ビスフェノールA等の芳香族ジヒドロキシ化合物とジフェニルカーボネート等の炭酸ジエステルとをエステル交換反応させる方法や、ジフェニルカーボネート等の炭酸ジエステルをカルボニル源として使用して加熱溶融して反応させる方法(溶融法)も知られているが、エステル交換法では複雑な工程で炭酸ジエステルを製造しなければならず、原料製造工程や副生物のリサイクル工程等を含めた製造工程全体としては、経済的とはいえない等の問題があり、溶融法では炭酸ジエステルの製造や溶融のために加熱が必要であり、高温に加熱するために得られたポリカーボネートが着色する等の問題があった。
更に、芳香族ポリカーボネートの製造法としては、例えば、塩基及びセレン化合物存在下に、二価芳香族ヒドロキシ化合物と一酸化炭素を反応させる芳香族ポリカーボネートの製造法(特開昭55−92731号公報)が開示されているが、セレンは猛毒である上、この反応は化学量論反応であるため大量のセレンが必要となる等の問題がある。
【0003】
新しいポリカーボネートの製造方法として、パラジウム/レドックス剤/ハロゲン化オニウム塩触媒を用いる酸化的カルボニル化反応による方法(特開昭53−68744号公報)が提案されているが、反応速度が不十分であり、重合度の低いポリカーボネートしか得られない。また、パラジウム化合物/無機レドックス触媒/有機レドックス触媒/ハロゲン化オニウム化合物/脱水剤の触媒系で酸化的カルボニル化反応を行い、ポリカーボネートオリゴマーを製造し、その後エステル交換反応によりポリカーボネートを得る方法(特開2000−297148号公報)があるが、2段階の反応工程が必要であり複雑となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ポリカーボネート製造方法における上記のような問題点を解消し、有害な塩素ガスやホスゲン、環境に悪影響を与えると考えられるジクロロメタンやクロロホルムのようなハロゲン化有機溶媒を用いずに、高い収率でポリカーボネートを製造する方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、パラジウム錯体とレドックス触媒およびオニウム塩からなる触媒組成物に脱水剤として粒径が75μm未満の和光純薬製合成ゼオライトA−3および/またはA−4粉末を用いて酸化的カルボニル反応を行うことにより、高い収率でポリカーボネートが得られることを見出し、本発明に到達した。
【0006】
即ち本発明は、以下のポリカーボネートの製造方法を提供するものである。
1.(a)パラジウム化合物、(b)無機レドックス触媒及び/又は有機レドックス触媒、(c)臭化オニウム塩および塩化オニウム塩から選ばれた少なくとも1種のオニウム塩および(d)粒径が75μm未満の和光純薬製合成ゼオライトA−3および/またはA−4粉末の存在下に、芳香族ジヒドロキシ化合物又は脂肪族ジヒドロキシ化合物と、一酸化炭素及び酸素とを反応させることを特徴とするポリカーボネートの製造方法。
2.(a)のパラジウム化合物が、2個以上の窒素原子を有する有機化合物を配位子として有するものである上記1のポリカーボネートの製造方法。
【0007】
【発明の実施の形態】
先ず、本発明のポリカーボネートの製造方法においては、(a)パラジウム化合物、(b)レドックス触媒能を有する化合物、(c)臭化オニウム塩および塩化オニウム塩から選ばれた少なくとも1種のオニウム塩、(d)粒径が300μm以下のゼオライトおよび必要に応じて用いられる(e)助触媒からなる触媒が用いられる。
【0008】
(a)パラジウム化合物
本発明において用いられるパラジウム化合物は特に制限されないが、一般的な塩化パラジウム(II)、臭化パラジウム(II)、塩化カルボニルパラジウム、酢酸パラジウム(II)等の他、ルイス酸を発現する原子の少なくとも一種とパラジウム原子を金属中心として有する多核錯体化合物や、2個以上の窒素原子を有する有機化合物を配位子として有するパラジウム化合物およびカルベン型配位子として有するパラジウム化合物等が挙げられる。これらの中で、2個以上の窒素原子を有する有機化合物を配位子として有するパラジウム化合物が好ましい。
【0009】
上記のルイス酸を発現する原子の少なくとも一種とパラジウム原子を金属中心として有する多核錯体化合物としては、一つの多核金属錯体化合物中に、ルイス酸性を発現する原子の少なくとも一種と、パラジウム原子を有するものであれば、いかなる化合物であってよい。
具体的には、ビス(ジフェニルホスフィノメタン)(トリクロロチン)ジパラジウムクロリド,ビス(ジフェニルホスフィノメタン)ビス(トリクロロチン)ジパラジウム,ビス(ジフェニルホスフィノメタン)(トリクロロチタニウム)ジパラジウムクロリド,ビス(ジフェニルホスフィノメタン)ビス(トリクロロチタニウム)ジパラジウム,ビス(ジフェニルホスフィノメタン)(ジクロロアイアン)ジパラジウムクロリド,ビス(ジフェニルホスフィノメタン)ビス(ジクロロアイアン)ジパラジウム,ビス(ジフェニルホスフィノメタン)(トリクロロチン)(トリクロロチタニウム)ジパラジウム,ビス(ジフェニルホスフィノメタン)(トリクロロチン)(ジクロロアイアン)ジパラジウム,ビス(ジフェニルホスフィノメタン)(トリクロロチタニウム)(ジクロロアイアン)ジパラジウム,π−アリル(トリフェニルホスフィン)(トリクロロチン)パラジウム,π−アリル(トリフェニルホスフィン)(トリクロロチタニウム)パラジウム,π−アリル(トリフェニルホスフィン)(ジクロロアイアン)パラジウム,ビス(トリクロロチン)パラジウム,ビス(トリクロロチタニウム)パラジウム,ビス(ジクロロアイアン)パラジウム等が挙げられる。
また、これらの多核金属錯体化合物の合成前駆体となるルイス酸性を発現する原子の少なくとも一種とパラジウム原子を有する化合物をそれぞれ単独に用い、物理的に混合した形のものであってもよい。また、これらの多核金属錯体化合物には、反応に支障のない限り、適宜、アルキルホスフィン及び芳香族ホスフィン,亜リン酸エステル,リン酸エステル等の配位子やアセトニトリル等のニトリル配位子を組み合わせてもよい。
【0010】
2個以上の窒素原子を有する有機化合物を配位子として有するパラジウム化合物の具体例としては、ビピリジル系化合物、ジイミン系化合物、ビピリミジン系化合物、ジアミン系化合物が挙げられる。
ビピリジル系化合物を配位子として含有するパラジウム錯体化合物として、
一般式(I)
【0011】
【化1】
Figure 0004580137
【0012】
〔式中、R1 〜R8 は、それぞれ独立に炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、全炭素数6〜20の環上に炭化水素基を有する芳香族基又は水素原子を示し、R1 とR2 、R2 とR3 、R3 とR4 、R4 とR5 、R5 とR6 、R6 とR7 、R7 とR8 のように互いに隣接した置換基はそれぞれ結合して芳香族環、あるいは窒素原子,酸素原子,リン原子等のヘテロ原子を含む芳香族環又は不飽和脂肪族環を形成していてもよい。A及びBは、それぞれ独立に、シアン酸イオン、イソシアン酸イオン、アジドイオン、亜硝酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、酢酸イオンを示す。A、Bは互いに同一であっても、異なっていても良い。〕
で表される錯体化合物を挙げることができる。
【0013】
上記一般式(I)において、R1 〜R8 のうちの炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基又は炭素数3〜20のシクロアルキル基等が挙げられる。具体的にはメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,tert−ブチル基,ペンチル基,へキシル基,オクチル基,デシル基,ドデシル基,テトラデシル基,ヘキサデシル基,オクタデシル基,シクロペンチル基,シクロヘキシル基,シクロオクチル基などが挙げられる。なお、シクロアルキル基の環上には低級アルキル基などの適当な置換基が導入されていてもよい。また、全炭素数6〜20の環上に炭化水素基を有する芳香族基としては、例えばフェニル基やナフチル基などの芳香族基や、フェニル基やナフチル基などの芳香族環上に、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基が1個以上導入された基などが挙げられる。
【0014】
ジイミン系化合物を配位子として有するパラジウム化合物は、一般式(II)
【0015】
【化2】
Figure 0004580137
【0016】
〔式中、C、D:それぞれ独立に、シアン酸イオン、イソシアン酸イオン、アジドイオン、亜硝酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、酢酸イオンであり、C、Dは互いに同一であってもよく異なっていてもよい。R9 、R12は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、全炭素数7〜20の炭化水素基を環上に有する芳香族基である。R9 およびR12は、互いに同一であっても、異なっていてもよい。R10、R11は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基であり、R10とR11は互いに同一であっても、異なっていてもよく、互いに結合して環を形成することもできる。〕で表される錯体化合物である。
【0017】
一般式(II)において、R9 、R12は炭化水素基を有する芳香族基が好ましく、特に2,6−ジイソプロピルフェニル基が好適である。炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基は、炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状アルキル基または炭素数3〜20のシクロアルキル基等である。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、へキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等である。シクロアルキル基の環上には低級アルキル基などの適当な置換基が導入されていてもよい。
【0018】
全炭素数7〜20の炭化水素基を環上に有する芳香族基としては、例えばフェニル基やナフチル基などの芳香族基や、フェニル基やナフチル基などの芳香族環上に、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基が1個以上導入された基である。
10、R11の炭素数1〜20の炭化水素基は、炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状アルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基等である。炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状アルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基は、前記R9 およびR12における炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基の説明において例示したものと同じである。炭素数6〜20のアリール基は、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、メチルナフチル基等である。炭素数7〜20のアラルキル基は、例えばベンジル基、フェネチル基等である。
【0019】
カルベン型パラジウム錯体は、次の一般式(III-a)および(III-b)で表されるパラジウム化合物である。
【0020】
【化3】
Figure 0004580137
【0021】
(R1 、R2 、R4 およびR5 は、水素、炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基で−O−,−S−,−NH−を含みハロゲン置換されたものも含み、同一であっても異なるものであっても良い。nは0〜2の整数であり、R3 は炭素数1〜20のアルキレン基、アルキリデン基で芳香族、−O−,−S−,−NH−を含み、ハロゲン置換されていても良い。Xはアニオンであり、同一Pdに結合する二つのXは同一であっても異なるものであっても良い。)
【0022】
上記のR1 、R2 、R4 およびR5 の炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、メシチル基、tert−オクチル基、α−クミル基等が挙げられ、特に制限はない。中でもメチル基、tert−ブチル基が好ましい。また、R3 の炭素数1〜20のアルキレン基、アルキリデン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、アミレン基、ヘキシレン基、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、ブチリデン基、ベンジリデン基、
【0023】
【化4】
Figure 0004580137
【0024】
および
【0025】
【化5】
Figure 0004580137
【0026】
の構造を有するものが挙げられる。
以上記載したパラジウム化合物は単独で用いても、二種以上を併用しても差し支えない。また、これらのパラジウム化合物の使用量は、原料のヒドロキシ化合物に対し、100万分の1モル程度以上あればよい。
【0027】
(b)レドックス触媒能を有する化合物
レドックス触媒能を有する化合物には、無機レドックス触媒や有機レドックス触媒が用いられる。無機レドックス触媒としては、ランタノイド化合物、第5〜7族遷移金属化合物、鉄化合物、コバルト化合物、ニッケル化合物、銅化合物等が挙げられ、中でも、セリウム化合物またはマンガン化合物が好ましい。より好ましくはセリウム化合物である。例えばセリウム化合物としては、酢酸セリウム(III) 、トリス(アセチルアセトナト)セリウム(III) 、テトラ(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)セリウム(IV)、テトラ(トロポロナト)セリウム(IV)等が用いられる。マンガン化合物としては、酢酸マンガン(II)、トリス(アセチルアセトナト)マンガン(III) 、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)マンガン(IV)等が用いられる。また、有機レドックス触媒としては、ハイドロキノン、ベンゾキノン等が挙げられる。
これらのレドックス触媒能を有する化合物は、単独で用いても、2種以上併用しても差し支えない。使用量は主触媒のパラジウム化合物に対し0.1〜100モル程度とする。
【0028】
(c)オニウム塩
オニウム塩はヒドロキシ化合物を活性化させるものである。オニウム塩としては、アンモニウム塩、オキソニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、セレノニウム塩等が挙げられる。中でもアンモニウム塩、ホスホニウム塩が好ましく、より好ましくはホスホニウム塩である。
本発明ではこのようなオニウム塩の中、臭化オニウム塩および塩化オニウム塩が用いられる。具体的には、アンモニウム塩として、テトラ(n−ブチル)アンモニウムブロマイド、ビス(トリフェニルホスホラニリデン)アンモニウムブロマイド等が用いられる。ホスホニウム塩として、テトラ(n−ブチル)ホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド等が用いられる。
オニウム塩の使用量は、ヒドロキシ化合物に対し、0.1モル%程度以上あればよい。
【0029】
(d)ゼオライト(脱水剤)
本発明において脱水剤として粒径が300μm以下のゼオライトを用いる。該ゼオライトの粒径は好ましくは200μm以下、より好ましくは100μm以下である。ゼオライトの粒径が300μmより大きいと高い収率でポリカーボネートを製造することができない。
ゼオライトの種類は特に制限されず、例えば、天然ゼオライトとしては、ホウフツ石、ホージャサイト、ソーダフツ石、モルデナイト、クリノブチライト、エリオナイト等があり、合成ゼオライトとしては、A型、N−A型、X型、Y型、ZK型、S型、T型、L型、ZS型、AZ型、NU型、P−A型、P−B型、P−C型、P−G型、ゼオロン等が挙げられる。中でも好ましいのは合成ゼオライトのモレキュラーシーブである。A−3,A−4が好ましく、より好ましくはA−3である。
【0030】
(e)助触媒
本発明において触媒活性、目的とする生成物への選択率、収率、あるいは寿命の向上を目的に助触媒を添加することができる。助触媒は反応に悪影響を及ぼさない限りいかなるものも使用できるが、ヘテロポリ酸やヘテロポリ酸のオニウム塩等が好適に用いられる。
ヘテロポリ酸としては、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、ケイタングステン酸、ケイモリブデン酸、リンタングストモリブデン酸、ケイタングストモリブデン酸、リンバナドモリブデン酸等が挙げられる。また、これらのオニウム塩、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、遷移金属塩等も用いることが可能である。これらは単独でも、二種以上併用しても差し支えない。
【0031】
次に、本発明においてポリカーボネートは、上記触媒の存在下、芳香族ジヒドロキシ化合物又は脂肪族ジヒドロキシ化合物と一酸化炭素及び酸素とを反応させることにより製造される。
本発明のポリカーボネートの製造方法において、芳香族ジヒドロキシ化合物および脂肪族ジヒドロキシ化合物として、従来公知の種々のものが使用でき、所望のポリカーボネートの種類により適宜選定することができる。
芳香族ジヒドロキシ化合物としては、一般式(IV)
【0032】
【化6】
Figure 0004580137
【0033】
[式中、Rは、それぞれハロゲン原子(例えば、塩素,臭素,フッ素,ヨウ素)あるいは炭素数1〜8のアルキル基であり、このRが複数の場合、それらは同一であっても、異なっていてもよく、a及びbは、それぞれ0〜4の整数である。
そしてYは単結合,炭素数1〜8のアルキレン基,炭素数2〜8のアルキリデン基,炭素数5〜15のシクロアルキレン基,炭素数5〜15のシクロアルキリデン基,−S−,−SO−,−SO2 −,−O−,−CO−結合または一般式
【0034】
【化7】
Figure 0004580137
【0035】
で表される基を示す。]で表される炭素数12〜27の芳香族ジヒドロキシ化合物(二価フェノール)である。
【0036】
ここで、上記一般式(IV)で表される二価フェノールとしては、様々なものがあるが、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノールA]が好ましい。ビスフェノールA以外の二価フェノールとしては、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン;ハイドロキノン;4,4’−ジヒドロキシジフェニル;ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド;ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル;ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン等のビスフェノールA以外のビス(4−ヒドロキシフェニル)化合物またはビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン;ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のハロゲン化ビスフェノール類等が挙げられる。これらのフェノール類が置換基としてアルキル基を有する場合には、該アルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基、特に炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
【0037】
また、脂肪族ジヒドロキシ化合物としては、一般式
HOR”OH
(ただしR”は炭素数2〜20の脂肪族アルキレン基を示す。R”の構造としては任意の位置に、分岐構造、環状構造、ハロゲン原子等を含んでいてもよい。)で表される脂肪族ジヒドロキシ化合物が挙げられる。具体的には、エチレングリコール;1,2−ジヒドロキシプロパン;1,3−ジヒドロキシプロパン;1,2−ジヒドロキシブタン;1,4−ジヒドロキシブタン;1,2−ジヒドロキシヘキサン;1,6−ジヒドロキシヘキサン;1,2−ジヒドロキシオクタン;1,8−ジヒドロキシオクタン;1,2−ジヒドロキシデカン;1,10−ジヒドロキシデカン;1,2−ジヒドロキシドデカン;1,10−ジヒドロキシドデカン;シクロヘキサンジオール;シクロヘキサンジメタノール;1,2−ジヒドロキシ−1−フェニルエタン;p−(ヒドロキシメチル)ベンジルアルコール等が挙げられる。
【0038】
上記芳香族ジヒドロキシ化合物又は脂肪族ジヒドロキシ化合物と反応させる一酸化炭素は、単体であってもよいが、不活性ガスで希釈されていても、水素との混合ガスであってもよい。また、上記芳香族ヒドロキシ化合物と反応させる酸素は、純酸素であってもよいが、一般には不活性ガスで希釈されたもの、例えば空気等の酸素含有ガスであってもよい。
また、本発明においては、末端停止剤として、芳香族ヒドロキシ化合物(フェノール)又は、脂肪族ヒドロキシ化合物(アルコール)を加えても良い。
芳香族ヒドロキシ化合物としては、フェノール、o-、m-、p-クレゾール、p-tert-ブチルフェノール、p-tert-オクチルフェノール、p-tert-アミルフェノール、p-α-クミルフェノール、メトキシフェノール、クロロフェノール、トリクロロフェノール、ブロモフェノール、トリブロモフェノール、フルオロフェノール、シアノフェノール等のフェノール類が例示される。
脂肪族ヒドロキシ化合物としては、、メタノール,エタノール,1−プロパノール,2−プロパノール,2−クロロ−1−プロパノール,1−クロロ−2−プロパノール,1−ブタノール,2−ブタノール,イソブタノール,tert−ブタノール,1−ペンタノール,2−メチル−1−ブタノール,3−メチル−1−ブタノール,2,2−ジメチル−1−プロパノール,シクロペンタノール,1−ヘキサノール,2−メチル−1−ペンタノール,3−メチル−1−ペンタノール,4−メチル−1−ペンタノール,2,2−ジメチル−1−ブタノール;2,3−ジメチル−1−ブタノール;3,3−ジメチル−1−ブタノール;2−エチル−1−ブタノール,3−エチル−1−ブタノール,シクロヘキサノール,1−オクタノール,2−オクタノール,2−エチル−1−ヘキサノール,1−デカノール,2−デカノール,1−ドデカノール,2−ドデカノール,1−テトラデカノール,2−テトラデカノール,1−ヘキサデカノール,2−ヘキサデカノール,1−オクタデカノール,2−オクタデカノール,ベンジルアルコール等が例示される。
【0039】
本発明のポリカーボネート製造における反応溶媒としては、特に制限はない。
例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、アセトフェノン、γ−ブチロラクトン等が挙げられるが、環境問題等から非ハロゲン溶媒が好ましい。非ハロゲン溶媒として有用な溶媒には、カ−ボネート結合を有する化合物がある。例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジアリルカーボネート、アリルメチルカーボネート、ビス(2−メトキシフェニル)カーボネート、ビニレンカーボネート、ジベンジルカーボネート、ジ(o−メトキシフェニル)カーボネート、メチルエチルカーボネート等が挙げられる。中でも好ましいのはプロピレンカーボネートである。これらのカ−ボネート系溶媒は単独でも2種以上併用しても差し支えない。
【0040】
本発明の方法における反応温度は30〜180℃、好ましくは50〜150℃、より好ましくは80〜120℃である。30℃未満だと反応が進行しない可能性がある。180℃を越えると副反応が生じたり、生成物の着色する可能性があり好ましくない。また、反応圧力は、一酸化炭素や酸素等のガス状の原料を用いるため、加圧状態に設定することが一般的であり、一酸化炭素分圧は1×10-2〜20MPa、好ましくは1×10-2〜10MPaの範囲内で、酸素分圧は1×10-2〜10MPa、好ましくは1×10-2〜5MPaの範囲内であればよい。
特に、酸素分圧は、反応系内のガス組成が爆発範囲を外れるように調節することが望ましく、上記反応圧力があまり低圧では反応速度が低下し、また高圧過ぎると反応装置が大型となり、設備費用が高く、経済的に不利である。不活性ガスや水素等を用いる際には、その分圧は特に規定されないが、適宜実用的な圧力範囲で用いればよい。反応時間は、たとえば回分式の場合1〜48時間、好ましくは2〜36時間、より好ましくは3〜24時間である。1時間未満だと収率が低く、48時間を越えても収率の伸びが見られない。
【0041】
反応方式は、回分式、原料と触媒等を連続的に反応器に投入する半連続式、原料と触媒等を連続的に反応器に投入し、反応性生物を連続的に抜き出す連続式の何れでも可能である。触媒組成物の反応系における状態は、均一系であっても不均一であってもよく、触媒組成物を適宜選択することにより選ぶことができる。
また、触媒組成物を不均一の状態で用いる場合は、触媒組成物が反応系中に懸濁した状態で用い、反応後に濾過等の操作によって分離しても、反応器又は容器等に充填もしくは結合した状態にし、これに反応液を通過させる状態で用いてもよい。
【0042】
【実施例】
以下に、本発明を実施例及び比較例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
なお、各実施例および比較例の結果を示す第1表において、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)はポリスチレン換算のGPCデータを示す。
【0043】
実施例1
内容量30mlのオートクレーブに、ビスフェノールA4.16ミリモル、酢酸パラジウム(II)0.025ミリモル、酢酸セリウム(III)一水和物0.125ミリモル、テトラブチルアンモニウムブロマイド0.625ミリモル、ベンゾキノン0.625ミリモル、合成ゼオライトA−3粉末(和光純薬製、粒径75μm未満Lot:LDJ2509)1.0g、プロピレンカーボネート10mlを入れ、一酸化炭素6.0MPa、酸素0.3Paを25℃で充填した。封入した後に容器を閉構造とし、100℃で24時間加熱した。反応終了後、モレキュラシーブスを除き、メタノール再沈殿により、目的のポリカーボネートを得た。これを100℃で24時間、真空乾燥した。得られたポリカーボネートの収率と数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)を第1表に示す。
【0044】
実施例2
実施例1において、酢酸パラジウム(II)の代わりに塩化パラジウム6,6'-ジメチル−2,2'-ピリジル錯体を用いた他は実施例1と同様に実施した。結果を第1表に示す。
【0045】
実施例3
実施例1において、酢酸パラジウム(II)の代わりに塩化パラジウム2'2-ビキノリン錯体を用いた他は実施例1と同様に実施した。結果を第1表に示す。
【0046】
実施例4
実施例1において、酢酸パラジウム(II)の代わりに塩化パラジウム2,9-ジメチル-1,10-フェナントロリン錯体を用いた他は実施例1と同様に実施した。結果を第1表に示す。
【0047】
実施例5
実施例1において、テトラブチルアンモニウムブロマイドの代わりにテトラブチルホスホニウムブロマイドを用いた他は実施例1と同様に実施した。結果を第1表に示す。
【0048】
実施例6
実施例1において、合成ゼオライトA−3粉末の代わりに合成ゼオライトA−4粉末(和光純薬製、粒径75μm未満Lot:SEF2688)を用いた他は実施例1と同様に実施した。結果を第1表に示す。
【0049】
比較例1
実施例において、合成ゼオライトA−3粉末の代わりにモレキュラシーブス3A1/16(和光純薬製、Lot:WTQ3229)を用いた他は実施例1と同様に実施した。結果を第1表に示す。
【0050】
比較例2
実施例1において、合成ゼオライトA−3粉末の代わりに合成ゼオライトA−3粒状(和光純薬製、粒径:500μm〜1.18mm、Lot:SEJ2046)を用いた他は実施例1と同様に実施した。結果を第1表に示す。
【0051】
比較例3
実施例1において、合成ゼオライトA−3粉末の代わりにモレキュラシーブス4A1/16(和光純薬製Lot:CKP3287)を用いた他は実施例1と同様に実施した。結果を第1表に示す。
【0052】
【表1】
Figure 0004580137
【0053】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、電気・電子分野、自動車分野、光学部品分野、構造材料分野等における樹脂材料として有用なポリカーボネートを、有害な塩素ガスやホスゲン、環境に悪影響を与えると考えられるジクロロメタンやクロロホルムのようなハロゲン化有機溶媒を用いずに、高い収率で容易に得ることができる。
従って、本発明の方法は、工業的ポリカーボネートの製造法として利用価値が高いものである。

Claims (2)

  1. (a)パラジウム化合物、(b)無機レドックス触媒及び/又は有機レドックス触媒、(c)臭化オニウム塩および塩化オニウム塩から選ばれた少なくとも1種のオニウム塩および(d)粒径が75μm未満の和光純薬製合成ゼオライトA−3および/またはA−4粉末の存在下に、芳香族ジヒドロキシ化合物又は脂肪族ジヒドロキシ化合物と、一酸化炭素及び酸素とを反応させることを特徴とするポリカーボネートの製造方法。
  2. (a)のパラジウム化合物が、2個以上の窒素原子を有する有機化合物を配位子として有するものである請求項1に記載のポリカーボネートの製造方法。
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