JP2004050071A - アルミニウム精錬滓の処理による固化材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】広い埋立地を必要とすることなく、水素ガス等の有害ガスの処理が容易かつ安全であるアルミニウム精錬滓の処理による固化材の製造方法を提供する。
【解決手段】アルミニウム精錬滓に酸化マグネシウムを主体とする吸着剤を添加して混練し、さらに水を加えて攪拌することにより反応を早め有害な水素、フッ素,塩素ガスを早期に発生させてこれを短時間で処理し、アルミニウム精錬滓を無害化する。無害化したアルミニウム精錬滓を脱水乾燥し、珪酸ソーダを主体とする凝結・硬化促進剤を添加、混和することにより、処理の容易な固化材が製造される。
【選択図】 図1
【解決手段】アルミニウム精錬滓に酸化マグネシウムを主体とする吸着剤を添加して混練し、さらに水を加えて攪拌することにより反応を早め有害な水素、フッ素,塩素ガスを早期に発生させてこれを短時間で処理し、アルミニウム精錬滓を無害化する。無害化したアルミニウム精錬滓を脱水乾燥し、珪酸ソーダを主体とする凝結・硬化促進剤を添加、混和することにより、処理の容易な固化材が製造される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はセメントに類似した成分を持つアルミニウム精錬滓を無害化し、その処理を容易にするための固化材を製造する製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルミニウムの精錬工程においては、フッ素・塩素などのハロゲン化合物が使用されるため、溶湯表面に浮上するアルミニウム精錬滓にはアルミニウムとハロゲン化合物が含まれている。このアルミニウム精錬滓は、アルミニウムのリサイクルに伴い大量に発生するものであり、埋め立て処分されているが、アルミニウム精錬滓に残存するアルミニウムが水分と反応して高い反応熱と水素ガスを発生し、この反応熱によりハロゲン化合物から塩素ガス・フッ素ガスが発生する。このような塩素ガス等の発生を抑えるために、アルミニウム精錬滓を焼結し酸化アルミニウムとして安定させるか、もしくはアルミニウム精錬滓と生石灰と混合して、フッ素・塩素ガスをカルシウム化合物に置換える方法が、埋め立て処分の前処理として考えられている。
【0003】
しかしながら、焼結処理は、処理量が多くなりまた処理に高額の費用を要するため採用が困難であり、したがって、アルミニウム精錬滓と生石灰とを混合する方法が一般的である。現在、アルミニウム精錬滓は、アルミニウム精錬滓に生石灰を混合した上にさらに土砂を混合して、発生ガスを希釈する方法で埋め立て処理されている。
【0004】
しかし、上記埋立て方法の場合、埋め立て地は減少しており、将来にわたって埋立て地を確保していくことが困難である。また、この方法ではアルミニウム精錬滓の中にアルミニウム・ハロゲン化合物が散在するため、カルシウム化合物に置き換わらない水素・フッ素・塩素ガスの発生を防ぐことはできない。そのため、発生した水素ガスによる爆発火災や、カルシウム化合物に置換わらないフッ素ガス,塩素ガスの拡散などの環境問題等が発生するおそれがある。
本発明は、上記問題を解決しようとするものであり、広い埋立地を必要とすることなく、水素ガス等の有害ガスの処理が容易かつ安全であるアルミニウム精錬滓の処理による固化材の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため上記請求項1の発明の構成上の特徴は、アルミニウム精錬工程から排出されるアルミニウム精錬滓に酸化マグネシウムを主体とする吸着剤を添加して混練し、さらにこれに水を加えて撹拌することによりアルミニウム精錬滓に残存するアルミニウムと水の反応により発生する水素ガスを短時間で抽出し、同時にアルミニウムと水の反応熱で発生するアルミニウム精錬滓に含まれるハロゲン化合物からのフッ素ガス及び塩素ガスを酸化マグネシウムを主体とする吸着剤で吸着し、マグネシウム化合物に置き換えることによりアルミニウム精錬滓を無害化する工程と、無害化したアルミニウム精錬滓を遠心分離により脱水し、さらに脱水した無害化アルミニウム精錬滓を乾燥し、乾燥した無害化アルミニウム精錬滓に珪酸ソーダを主体とする凝結・硬化促進剤を添加・混和することにより固化材を製造する工程とを備えたことにある。
【0006】
上記のように構成した請求項1の発明においては、アルミニウム精錬滓と酸化マグネシウムを主体とする吸着剤は、定量混合され混練器で均質に混合される。均質に混合されたアルミニウム精錬滓と酸化マグネシウムの混合体は、反応器に送られ温水が加水され急速撹拌される。急速撹拌によりアルミニウムと水は急激に接触し、アルミニウムは短時間で酸化アルミニウムとなり、水素ガスを発生し同時に反応熱を発生する。この反応熱によりアルミニウム精錬滓に含まれるハロゲン化合物からフッ素・塩素がガスで分離され、このガスが混練器で均質に混合された酸化マグネシウムを主体とする吸着剤により吸着され、フッ素・塩素がマグネシウム化合物に置き換えられる。このように、アルミニウム精錬滓を無害化する工程において、アルミニウム精錬滓からのガスの発生が短時間で終息する。ガスの発生が終息したアルミニウム精錬滓を、遠心分離機で脱水しさらに乾燥させた後、アルミニウム精錬滓に珪酸ソーダを主体とする凝結・硬化促進剤が添加され混和されることにより、固化材が製造される。
【0007】
また、上記請求項1に記載のアルミニウム精錬滓の処理による固化材の製造方法において、遠心分離により脱水された排水に凝集剤を添加し、沈降器で比重の重いマグネシウム化合物を除去し、さらにろ過装置でろ過し、ろ過した水をアルミニウム精錬滓に加える水として再利用することができる。これにより、排水処理が不要になると共に、排水の有効活用を図ることができる。
【0008】
また、上記請求項1又は2に記載のアルミニウム精錬滓の処理による固化材の製造方法において、酸化マグネシウムを主体とする吸着剤で吸着できないガスを、酸化マグネシウムの水溶液で曝気して吸着処理し、その排水を遠心分離で脱水された排水と混合して処理することができる。これにより、ガスの処理が確実に行われると共に、排水の処理も容易に行われる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明する。図1は、一実施形態であるアルミニウム精錬滓を処理することにより固化材を製造する製造工程を概略的に示す模式図である。以下、図1により、製造工程を詳細に説明する。
【0010】
まず、アルミニウム精錬滓と、酸化マグネシウムを主体とする吸着剤が、それぞれ定量供給器1、2によって混練器3に定量供給され、混練器3にて撹拌により均質に混合される。均質に混合されたアルミニウム精錬滓は、反応器4に送られ、温水を加水して急速撹拌される。急速撹拌によりアルミニウムと水は急激に接触し、短時間でアルミニウムは酸化アルミニウムとなり、水素ガスを発生すると共に反応熱を発生する。この反応熱によりアルミニウム精錬滓に含まれるハロゲン化合物からフッ素及び塩素がガスとなって分離し、このガスが混練器3で均質に混合した酸化マグネシウムを主体とする吸着剤で吸着されることにより、フッ素・塩素がマグネシウム化合物に置き換えられる。
【0011】
マグネシウム化合物に置き換わらないガスは、反応器4に設けたガス抜き5より排ガス処理装置6に送気され、排ガス処理装置6において酸化マグネシウム水溶液に曝気されて、吸着処理される。さらに、ガスの発生処理が反応槽7で再度行われることにより、ガスの発生は終息する。これにより、ガスの処理が確実に行われると共に、排水の処理も容易に行われる。
【0012】
ガスを抜いたアルミニウム精錬滓は、遠心分離機8で脱水され、乾燥キルン9で乾燥される。乾燥したアルミニウム精錬滓は、混練器11において、珪酸ソーダを主体とする凝結・硬化促進剤が定量供給器10から添加され、混和されることにより、固化材が製造される。
【0013】
遠心分離機8で脱水された排水は、ラインミキサー12で凝集剤が添加され、さらに沈降器13において比重の重いマグネシウム化合物が除去される。この排水は、ろ過装置14でろ過された後、反応器4に戻されて、アルミニウム精錬滓に加える水として再利用される。これにより、排水処理が不要になると共に、排水の有効活用を図ることができる。
【0014】
また、ガス処理装置6の排水は、遠心分離機8で脱水された排水と混合して処理される。沈降器13で除去する比重の重いマグネシウム化合物および汚泥は、定量供給器15で固化材が供給され、混練器16で混練され固化汚泥として排出される。
【0015】
上記実施形態によれば、アルミニウム精錬滓に含まれるアルミニウム・ハロゲン化合物の散在状況から、通例ガス発生に76時間要するところ、ガスの発生の終息までの時間が1時間程度と大幅に短縮した結果が得られている。そのため、アルミニウム精錬滓の処理時間が大幅に短縮され、処理コストが大幅に削減された。また、アルミニウム精錬滓の処理によりコンパクトな固化材が得られるため、その処理が容易になると共に処理のために広い埋立て地が不要になるという大きな効果が得られる。
【0016】
【発明の効果】
本発明によれば、大量に発生するアルミニウム精錬滓の短時間での無害化処理が可能なため、処理コストが大幅に削減される。また、アルミニウム精錬滓の処理処理によりコンパクトな固化材として形成されるため、処理が容易になると共に処理のための広い埋立て地が不要になり、河川湖沼の汚泥処理への効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるアルミニウム精錬滓の処理による固化材の製造方法を実施するための製造工程を概略的に示す模式図である。
【符号の説明】
1・・・吸着剤定量供給器
2・・・アルミニウム精錬滓定量供給器
3・・・混練器
4・・・反応器
5・・・ガス抜き
6・・・排ガス処理装置
7・・・反応槽
8・・・遠心分離機
9・・・乾燥キルン
10・・・凝結・硬化促進剤定量供給器
11・・・混練器
12・・・凝集剤ラインミキサー
13・・・沈降器
14・・・ろ過装置
15・・・固化材定量供給器
16・・・混練器
【発明の属する技術分野】
本発明はセメントに類似した成分を持つアルミニウム精錬滓を無害化し、その処理を容易にするための固化材を製造する製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルミニウムの精錬工程においては、フッ素・塩素などのハロゲン化合物が使用されるため、溶湯表面に浮上するアルミニウム精錬滓にはアルミニウムとハロゲン化合物が含まれている。このアルミニウム精錬滓は、アルミニウムのリサイクルに伴い大量に発生するものであり、埋め立て処分されているが、アルミニウム精錬滓に残存するアルミニウムが水分と反応して高い反応熱と水素ガスを発生し、この反応熱によりハロゲン化合物から塩素ガス・フッ素ガスが発生する。このような塩素ガス等の発生を抑えるために、アルミニウム精錬滓を焼結し酸化アルミニウムとして安定させるか、もしくはアルミニウム精錬滓と生石灰と混合して、フッ素・塩素ガスをカルシウム化合物に置換える方法が、埋め立て処分の前処理として考えられている。
【0003】
しかしながら、焼結処理は、処理量が多くなりまた処理に高額の費用を要するため採用が困難であり、したがって、アルミニウム精錬滓と生石灰とを混合する方法が一般的である。現在、アルミニウム精錬滓は、アルミニウム精錬滓に生石灰を混合した上にさらに土砂を混合して、発生ガスを希釈する方法で埋め立て処理されている。
【0004】
しかし、上記埋立て方法の場合、埋め立て地は減少しており、将来にわたって埋立て地を確保していくことが困難である。また、この方法ではアルミニウム精錬滓の中にアルミニウム・ハロゲン化合物が散在するため、カルシウム化合物に置き換わらない水素・フッ素・塩素ガスの発生を防ぐことはできない。そのため、発生した水素ガスによる爆発火災や、カルシウム化合物に置換わらないフッ素ガス,塩素ガスの拡散などの環境問題等が発生するおそれがある。
本発明は、上記問題を解決しようとするものであり、広い埋立地を必要とすることなく、水素ガス等の有害ガスの処理が容易かつ安全であるアルミニウム精錬滓の処理による固化材の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため上記請求項1の発明の構成上の特徴は、アルミニウム精錬工程から排出されるアルミニウム精錬滓に酸化マグネシウムを主体とする吸着剤を添加して混練し、さらにこれに水を加えて撹拌することによりアルミニウム精錬滓に残存するアルミニウムと水の反応により発生する水素ガスを短時間で抽出し、同時にアルミニウムと水の反応熱で発生するアルミニウム精錬滓に含まれるハロゲン化合物からのフッ素ガス及び塩素ガスを酸化マグネシウムを主体とする吸着剤で吸着し、マグネシウム化合物に置き換えることによりアルミニウム精錬滓を無害化する工程と、無害化したアルミニウム精錬滓を遠心分離により脱水し、さらに脱水した無害化アルミニウム精錬滓を乾燥し、乾燥した無害化アルミニウム精錬滓に珪酸ソーダを主体とする凝結・硬化促進剤を添加・混和することにより固化材を製造する工程とを備えたことにある。
【0006】
上記のように構成した請求項1の発明においては、アルミニウム精錬滓と酸化マグネシウムを主体とする吸着剤は、定量混合され混練器で均質に混合される。均質に混合されたアルミニウム精錬滓と酸化マグネシウムの混合体は、反応器に送られ温水が加水され急速撹拌される。急速撹拌によりアルミニウムと水は急激に接触し、アルミニウムは短時間で酸化アルミニウムとなり、水素ガスを発生し同時に反応熱を発生する。この反応熱によりアルミニウム精錬滓に含まれるハロゲン化合物からフッ素・塩素がガスで分離され、このガスが混練器で均質に混合された酸化マグネシウムを主体とする吸着剤により吸着され、フッ素・塩素がマグネシウム化合物に置き換えられる。このように、アルミニウム精錬滓を無害化する工程において、アルミニウム精錬滓からのガスの発生が短時間で終息する。ガスの発生が終息したアルミニウム精錬滓を、遠心分離機で脱水しさらに乾燥させた後、アルミニウム精錬滓に珪酸ソーダを主体とする凝結・硬化促進剤が添加され混和されることにより、固化材が製造される。
【0007】
また、上記請求項1に記載のアルミニウム精錬滓の処理による固化材の製造方法において、遠心分離により脱水された排水に凝集剤を添加し、沈降器で比重の重いマグネシウム化合物を除去し、さらにろ過装置でろ過し、ろ過した水をアルミニウム精錬滓に加える水として再利用することができる。これにより、排水処理が不要になると共に、排水の有効活用を図ることができる。
【0008】
また、上記請求項1又は2に記載のアルミニウム精錬滓の処理による固化材の製造方法において、酸化マグネシウムを主体とする吸着剤で吸着できないガスを、酸化マグネシウムの水溶液で曝気して吸着処理し、その排水を遠心分離で脱水された排水と混合して処理することができる。これにより、ガスの処理が確実に行われると共に、排水の処理も容易に行われる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明する。図1は、一実施形態であるアルミニウム精錬滓を処理することにより固化材を製造する製造工程を概略的に示す模式図である。以下、図1により、製造工程を詳細に説明する。
【0010】
まず、アルミニウム精錬滓と、酸化マグネシウムを主体とする吸着剤が、それぞれ定量供給器1、2によって混練器3に定量供給され、混練器3にて撹拌により均質に混合される。均質に混合されたアルミニウム精錬滓は、反応器4に送られ、温水を加水して急速撹拌される。急速撹拌によりアルミニウムと水は急激に接触し、短時間でアルミニウムは酸化アルミニウムとなり、水素ガスを発生すると共に反応熱を発生する。この反応熱によりアルミニウム精錬滓に含まれるハロゲン化合物からフッ素及び塩素がガスとなって分離し、このガスが混練器3で均質に混合した酸化マグネシウムを主体とする吸着剤で吸着されることにより、フッ素・塩素がマグネシウム化合物に置き換えられる。
【0011】
マグネシウム化合物に置き換わらないガスは、反応器4に設けたガス抜き5より排ガス処理装置6に送気され、排ガス処理装置6において酸化マグネシウム水溶液に曝気されて、吸着処理される。さらに、ガスの発生処理が反応槽7で再度行われることにより、ガスの発生は終息する。これにより、ガスの処理が確実に行われると共に、排水の処理も容易に行われる。
【0012】
ガスを抜いたアルミニウム精錬滓は、遠心分離機8で脱水され、乾燥キルン9で乾燥される。乾燥したアルミニウム精錬滓は、混練器11において、珪酸ソーダを主体とする凝結・硬化促進剤が定量供給器10から添加され、混和されることにより、固化材が製造される。
【0013】
遠心分離機8で脱水された排水は、ラインミキサー12で凝集剤が添加され、さらに沈降器13において比重の重いマグネシウム化合物が除去される。この排水は、ろ過装置14でろ過された後、反応器4に戻されて、アルミニウム精錬滓に加える水として再利用される。これにより、排水処理が不要になると共に、排水の有効活用を図ることができる。
【0014】
また、ガス処理装置6の排水は、遠心分離機8で脱水された排水と混合して処理される。沈降器13で除去する比重の重いマグネシウム化合物および汚泥は、定量供給器15で固化材が供給され、混練器16で混練され固化汚泥として排出される。
【0015】
上記実施形態によれば、アルミニウム精錬滓に含まれるアルミニウム・ハロゲン化合物の散在状況から、通例ガス発生に76時間要するところ、ガスの発生の終息までの時間が1時間程度と大幅に短縮した結果が得られている。そのため、アルミニウム精錬滓の処理時間が大幅に短縮され、処理コストが大幅に削減された。また、アルミニウム精錬滓の処理によりコンパクトな固化材が得られるため、その処理が容易になると共に処理のために広い埋立て地が不要になるという大きな効果が得られる。
【0016】
【発明の効果】
本発明によれば、大量に発生するアルミニウム精錬滓の短時間での無害化処理が可能なため、処理コストが大幅に削減される。また、アルミニウム精錬滓の処理処理によりコンパクトな固化材として形成されるため、処理が容易になると共に処理のための広い埋立て地が不要になり、河川湖沼の汚泥処理への効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるアルミニウム精錬滓の処理による固化材の製造方法を実施するための製造工程を概略的に示す模式図である。
【符号の説明】
1・・・吸着剤定量供給器
2・・・アルミニウム精錬滓定量供給器
3・・・混練器
4・・・反応器
5・・・ガス抜き
6・・・排ガス処理装置
7・・・反応槽
8・・・遠心分離機
9・・・乾燥キルン
10・・・凝結・硬化促進剤定量供給器
11・・・混練器
12・・・凝集剤ラインミキサー
13・・・沈降器
14・・・ろ過装置
15・・・固化材定量供給器
16・・・混練器
Claims (3)
- アルミニウム精錬工程から排出されるアルミニウム精錬滓に酸化マグネシウムを主体とする吸着剤を添加して混練し、さらにこれに水を加えて撹拌することにより該アルミニウム精錬滓に残存するアルミニウムと水の反応により発生する水素ガスを短時間で抽出し、同時にアルミニウムと水の反応熱で発生する該アルミニウム精錬滓に含まれるハロゲン化合物からのフッ素ガス及び塩素ガスを酸化マグネシウムを主体とする吸着剤で吸着し、マグネシウム化合物に置き換えることにより該アルミニウム精錬滓を無害化する工程と、
該無害化したアルミニウム精錬滓を遠心分離により脱水し、さらに脱水した該無害化アルミニウム精錬滓を乾燥し、乾燥した該無害化アルミニウム精錬滓に珪酸ソーダを主体とする凝結・硬化促進剤を添加・混和することにより固化材を製造する工程と
を備えたことを特徴とするアルミニウム精錬滓の処理による固化材の製造方法。 - 前記遠心分離により脱水された排水に凝集剤を添加し、沈降器で比重の重いマグネシウム化合物を除去し、さらにろ過装置でろ過し、ろ過した水を前記アルミニウム精錬滓に加える水として再利用することを特徴とする前記請求項1に記載のアルミニウム精錬滓の処理による固化材の製造方法。
- 酸化マグネシウムを主体とする吸着剤で吸着できないガスを、酸化マグネシウムの水溶液で曝気して吸着処理し、その排水を前記遠心分離で脱水された排水と混合して処理することを特徴とする前記請求項1又は2に記載のアルミニウム精錬滓の処理による固化材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002211646A JP2004050071A (ja) | 2002-07-19 | 2002-07-19 | アルミニウム精錬滓の処理による固化材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2002211646A JP2004050071A (ja) | 2002-07-19 | 2002-07-19 | アルミニウム精錬滓の処理による固化材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004050071A true JP2004050071A (ja) | 2004-02-19 |
Family
ID=31934818
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002211646A Pending JP2004050071A (ja) | 2002-07-19 | 2002-07-19 | アルミニウム精錬滓の処理による固化材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004050071A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5545754B2 (ja) * | 2008-03-03 | 2014-07-09 | 太平洋セメント株式会社 | 塩素含有物の処理時に発生した溶液の処理方法 |
CN109621609A (zh) * | 2018-12-28 | 2019-04-16 | 临海市天马装璜材料厂 | 一种漆雾收集装置 |
-
2002
- 2002-07-19 JP JP2002211646A patent/JP2004050071A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5545754B2 (ja) * | 2008-03-03 | 2014-07-09 | 太平洋セメント株式会社 | 塩素含有物の処理時に発生した溶液の処理方法 |
CN109621609A (zh) * | 2018-12-28 | 2019-04-16 | 临海市天马装璜材料厂 | 一种漆雾收集装置 |
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