JP2004050022A - シュレッダー - Google Patents
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Abstract
【課題】一度に大量の廃棄用紙等の被細断材料を投入可能であると共に、比較的小型で低コストであり、且つ充分な細断性能を維持した新規なシュレッダーを提供する。
【解決手段】被細断材料を収容するホッパーと、ホッパーから給送される被細断材料を細断する細断手段と、該細断手段により細断された被細断材料の細断屑を収容する屑収容箱とを備えるシュレッダーであって、該細断手段が、外周面上に形成された刃先を有する複数のディスク状回転カッタからなるカッターブロックと、該カッターブロックと噛み合うように形成された固定カッターとを組み合わせてなる一軸の細断手段であるようにした。
【選択図】 図8
【解決手段】被細断材料を収容するホッパーと、ホッパーから給送される被細断材料を細断する細断手段と、該細断手段により細断された被細断材料の細断屑を収容する屑収容箱とを備えるシュレッダーであって、該細断手段が、外周面上に形成された刃先を有する複数のディスク状回転カッタからなるカッターブロックと、該カッターブロックと噛み合うように形成された固定カッターとを組み合わせてなる一軸の細断手段であるようにした。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄用紙等を細断するシュレッダーに関し、更に詳細には一度に大量の廃棄用紙等を処理できるようにしたシュレッダーに関する。
【0002】
【関連技術】
従来のシュレッダーは、図13に示すごとく、複数のディスク状のカッターからなる一対のカッターブロック216,216を組み合わせ廃棄用紙等の被細断材料Pを縦切り細断する縦切り細断部と、横切り用回転カッター218及び横切り用固定カッター217を有し該縦切り細断された被細断材料を横切り細断する横切り細断部とからなり、該縦切り細断部及び横切り細断部によって細断部220が構成される構造を有している(例えば、特開平11−169737号公報、等参照)。なお、図中、221は駆動ギヤ、225は小ギヤ、D2は細断屑である。
【0003】
図14は、上記した従来のシュレッダーにより細断された細断屑を示す説明図である。従来のシュレッダーにより細断された細断屑D2は、規則的に縦切り及び横切りされていることから、短冊形の小片となるのが一般的である。
【0004】
しかし、このようなシュレッダーでは、構造上一度に供給可能な廃棄用紙等の被細断材料Pの枚数は数十枚が限度であり、それ以上の枚数を一度に供給しようとしても、そもそも供給口に入らなかったり、供給口に入ったとしても、過負荷により機能停止したり、或いは過負荷保護装置が働いて自動逆転する等してしまう。そのため、作業者は手作業で数十枚毎の廃棄用紙の束に小分けして、シュレッダーに供給する必要があった。
【0005】
このような人手による作業は、廃棄用紙の枚数が数十枚程度ならば問題は少ないが、廃棄用紙の枚数が数百枚〜数千枚ともなると、数十枚毎の廃棄用紙の束に小分けして、シュレッダーに供給するという作業を繰り返すことが必要となる。このような作業は、単調な上に長時間を要するため、非常に煩わしいものであり、数百枚以上の廃棄用紙等が日常的に大量発生する職場等では看過できない問題となっている。
【0006】
そのため、一度に大量の廃棄用紙を投入可能で、細断処理の後、細断屑を圧縮してブロック状に固化して廃棄するようにしたシュレッダー等も提案されている(例えば、特開平7−51588号、特開2000−279836号、等参照)。
【0007】
しかし、このようなシュレッダーは非常に大型の装置であるため、占有面積が大きく、重量も重いため、設置場所の確保に難があるし、また、非常に高価な装置であるため、コスト面で不利であり、大規模事業所等での利用には適していても、一般的な中小規模事業所等での利用には不適当である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑みなされたもので、一度に大量の廃棄用紙等の被細断材料を投入可能であると共に、比較的小型で低コストであり、且つ充分な細断性能を維持した新規なシュレッダーを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のシュレッダーは、被細断材料を収容するホッパーと、ホッパーから給送される被細断材料を細断する細断手段と、該細断手段により細断された被細断材料の細断屑を収容する屑収容箱とを備えるシュレッダーであって、該細断手段が、外周面上に形成された刃先を有する複数のディスク状回転カッターからなるカッターブロックと、該カッターブロックと噛み合うように形成された固定カッターとを組み合わせてなる一軸の細断手段であることを特徴とする。
【0010】
即ち、従来のシュレッダーのような縦切りと横切りによる細断手段ではなく、外周面上に形成された刃先を有する複数のディスク状回転カッターからなるカッターブロックと、該カッターブロックと噛み合うように形成された固定カッターとを組み合わせてなる一軸の細断手段を採用し、廃棄用紙等の被細断材料を粉砕するように細断処理を行うものである。これにより、廃棄用紙等の被細断材料が一度に大量に供給されたとしても、細断手段に当接した部分から徐々に粉砕されていくので、従来のシュレッダーのように、過負荷によって細断処理が停止してしまうことはない。
【0011】
従って、数百枚以上の廃棄用紙等が日常的に大量発生する職場等でも、一日の終業前に一度に数百枚の廃棄用紙を本発明のシュレッダーのホッパーに供給しておけば、翌朝には細断処理が完了して細断屑が屑収容箱に溜まっているので、これを廃棄するだけでよいこととなり、大幅に労力が軽減される。なお、ホッパーの容量としては、例えば廃棄用紙等を1200枚程度まで収容可能であることが好適である。あまり容量が小さいと一度に処理できる量が限られてしまう一方、あまり容量が大きいと大型化してしまうからである。
【0012】
前記細断手段により細断された細断屑の中の所定サイズ以下の細断屑のみを通過させるスクリーン手段を該細断手段の下面を覆うように配置してなることが好ましい。
【0013】
細断屑のサイズがあまり大きいと、嵩張るだけでなく、細断屑の文字が読めてしまい営業秘密の社外への漏洩等の問題が生じかねないためである。所定サイズ以下の細断屑のみスクリーン手段を通過せしめ、所定サイズ以上の細断屑は、スクリーン手段を通過せずに、所定サイズ以下となるまで、細断手段で繰り返し細断されるようにする。
【0014】
前記細断手段が、前記カッターブロックと噛み合うように形成された補助固定カッターを更に備え、該補助固定カッターにより、前記スクリーン手段を通過しなかった所定サイズ以上の細断屑を細断することが好ましい。即ち、固定カッターと補助固定カッターとを備えることで、細断作用が働く部分が2箇所となるため、より効率的な細断処理を行うことができる。
【0015】
前記細断手段に対し、被細断材料を押圧する押圧手段を更に備えることが好ましい。被細断材料が効率的に細断手段に供給されるようにするためである。
【0016】
前記押圧手段による押圧動作を制御する押圧制御手段を更に備えることが好ましい。押圧手段による押圧があまり強すぎると、細断手段の負荷が高くなり過ぎるし、あまり弱すぎると細断手段に対する被細断材料の噛み込みが悪くなり、処理効率が悪くなるためである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明するが、図示例は例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。なお、図中、同一又は類似部材は同一符号で示している。
【0018】
また、図8は、本発明シュレッダーの全体的構造を概念的に示す側面断面図であり、以下の説明では、適宜同図を参照して説明する場合がある。
【0019】
図1は、ディスク状基板の外周面上に形成された刃先を有するディスク状回転カッターを示し、(a)は突出した刃先を2箇所形成した場合、(b)突出した刃先を4箇所形成した場合、(c)は凹欠部を欠成し、刃先を2箇所形成した場合を示す斜視説明図である。
【0020】
図1(a)において、10は外周面上に突出した刃先を2箇所に有するディスク状回転カッターである。ディスク状回転カッター10は、回転軸孔14が穿孔されたディスク状基板12の外周面上に、凸部16が中心を介して相対向するように2箇所に突設され、夫々の凸部16の先端に刃先18が形成されてなる。
【0021】
また、図1(b)は、ディスク状基板12の外周面上に突出した刃先を相対向して4箇所に有するようにした以外は、図1(a)と同様のディスク状回転カッターである。図1(b)では、ディスク状基板12の外周面上には、凸部16が4箇所に突設されて、夫々に刃先18が形成されている。
【0022】
更に、図1(c)では、図1(a)及び(b)と異なり、ディスク状基板12の外周面上に、凸部16を突設するのではなく、凹欠部17を欠成して、その切断面に刃先18を形成している。また、図1(c)におけるディスク状基板12の外周面は、図1(a)及び(b)の場合と異なり、尖形の縁部とされており、即ち、テーパー部19bと尖端部19aからなる先細形状になっている。従って、後述する図2(b)にように、刃先18は先端が尖形の逆三角形になる。
【0023】
なお、図1(a)(b)及び(c)では、突出した刃先を2箇所に設ける場合と4箇所に設ける場合を示したが、適宜3箇所や5箇所或いはそれ以上に設けることもできることは言うまでもない。
【0024】
また、刃先18の形状としては、矩形の刃先18を採用した例を示したが、後述する如く、種々の形状の刃先を採用し得る。なお、刃先18は被細断材料に対して切り込み易いように、所定の傾斜角度を有するように形成することが好適である(図1及び図3参照)。
【0025】
図2は、種々の形状の刃先を有する複数のディスク状回転カッターからなるカッターブロックと、該カッターブロックと噛み合うように形成された固定カッターとの組み合わせの態様を模式的に示す概念説明図である。図中、20a,20b,20c,20dはディスク状回転カッターからなるカッターブロックであり、30a,30b,30c,30dはカッターブロックと噛み合うように形成された固定カッターである。
【0026】
図2(a)は、前記図1(a)及び(b)で示したような矩形の刃先を有するディスク状回転カッター10を複数配置してなるカッターブロック20aを採用した場合を模式的に示している。図中、10aも矩形の刃先を有するディスク状回転カッターであるが、ディスク状回転カッター10よりも小型の刃先18aが形成されているものである。
【0027】
矩形の刃先18を有するディスク状回転カッター10と、小型の刃先18aを有するディスク状回転カッター10aとを交互に複数配置することで、凹凸状に刃先が並んだカッターブロック20aが構成される。
【0028】
そして、このカッターブロック20aに噛み合うように凹凸状に刃先を形成した固定カッター30a、即ち、凸部の刃先32と凹部の刃先32aとが交互に複数形成された固定カッター30aがカッターブロック20aと組み合わされている。
【0029】
図2(b)では、前記図1(c)で示したような先端が尖形の逆三角形(先細形状)の刃先を有するディスク状回転カッター10bを複数配置してカッターブロック20bが構成されている。そして、このカッターブロック20bに噛み合うように山形の刃先32bを多数形成した固定カッター30bが組み合わされている。
【0030】
図2(c)では、直角三角形の刃先を有するディスク状回転カッター10cを複数配置してカッターブロック20cが構成されている。そして、このカッターブロック20cに噛み合うように鋸歯状の刃先32cを形成した固定カッター30cが組み合わされている。
【0031】
図2(d)では、半円形の刃先を有するディスク状回転カッター10dを複数配置してカッターブロック20dが構成される。そして、このカッターブロック20dに噛み合うように波形状の刃先32dを形成した固定カッター30cが組み合わされている。
【0032】
図3は、複数のディスク状回転カッターからなるカッターブロックと、該カッターブロックと噛み合うように形成された固定カッターとを組み合わせてなる一軸の細断手段を示す正面説明図である。図中、22は細断手段である。
【0033】
図3では、細断手段22が、前記図2(a)の場合、即ち、矩形の刃先18を有するディスク状回転カッター10と、より小型の刃先18aを有するディスク状回転カッター10aとを交互に複数配置して、凹凸状に刃先が並んだカッターブロック20aを構成した場合を示している。
【0034】
このカッターブロック20aに噛み合うように凹凸状に刃先を形成した固定カッター30aが組み合わされている。即ち、凸部の刃先32と凹部の刃先32aとが交互に複数形成された固定カッター30aがカッターブロック20aと組み合わされている。なお、固定カッター30aは、ボルト・ナット37により支持具36に締結され、所定位置に固定されている。
【0035】
また、図中、40は補助固定カッターであり、補助固定カッター40は、構造上は固定カッター30aと同様のものであるが、固定カッター30aがカッターブロック20aの前面側に取り付けられているのに対し、補助固定カッター40はカッターブロック20aの後面側に取り付けられている点で相違している。
【0036】
図4は、複数のディスク状回転カッターからなるカッターブロックと、該カッターブロックと噛み合うように形成された固定カッターとを組み合わせてなる一軸の細断手段を示す側面説明図である。
【0037】
細断手段22は、架台54の内部に設置される。また、細断手段22の動力となるモータM1が支持枠55に設置されている。なお、架台54には、内部の保護と意匠性から側板58,59が取り付けられる。
【0038】
複数のディスク状回転カッター10からなるカッターブロック20aは、上面の前半分側にホッパー4の滑落路4bが配置されると共に、上面の後半分側はホッパー4の滑降斜面部4aの下端に形成された上面被覆部4cにより囲繞され、前面側には固定カッター30aが配置され、後面側には補助固定カッター40が配置され、下面はスクリーン手段50によって囲繞されている。スクリーン手段50は支持部材51a,51b,51cにより、支持固定されている。
【0039】
カッターブロック20aは、回転軸57により回転可能に軸支されており、モータM1から動力がモータ軸56を通じて、後述する歯車G1,G2により伝達されて回転駆動されるようになっている。
【0040】
固定カッター30aは、支持具36に対してボルト・ナット37により締結されて、カッターブロック20aの前面側の所定位置に固定されている。また、補助固定カッター40も、支持具46に対してボルト・ナット37により締結されて、カッターブロック20aの後面側の所定位置に固定されている。
【0041】
カッターブロック20aとスクリーン手段50の間、及びカッターブロック20aと上面被覆部4cとの間には、所定の間隙Dが設けられている。固定カッター30aで充分に小さいサイズにまで細断されずに、スクリーン手段50を不通過となったサイズの大きい細断屑は、この間隙Dを循環して、補助固定カッター40で再度の細断処理がされ、更にもう一度、固定カッター30aで再々度の細断が行われ、スクリーン手段50を通過できるサイズに細断されるまで、これが繰り返されることとなる。
【0042】
押圧手段60は、廃棄用紙等の被細断材料がディスク状回転カッター10からなるカッターブロック20aと、固定カッター30aとが噛み合っている部分に、効率的に噛み込まれるようにするために設けられているものであり、押圧板62及び昇降ベース部材64とからなる。昇降ベース部材64は後述するように、センサと連動して上方或いは下方に移動自在となっており、その昇降ベース部材64の下端に押圧板62が取り付けられている。押圧板62の先端は、カッターブロック20aの形状に沿うように形成されている。
【0043】
また、押圧板62に合わせて、案内板66が設けられる。押圧手段60による廃棄用紙等の被細断材料の押し付けが、カッターブロック20aと固定カッター30aとが噛み合っている部分により適切に行われるようにするためである。
【0044】
図5は、スクリーン手段を示す概念説明図である。図中、50はスクリーン手段である。このスクリーン手段50は、前述した如く、カッターブロック20aの下面を囲繞するものであるため、半円筒形部材52からなる。また、スクリーン手段50の全面に渡ってパンチング孔53が穿孔されている。所定サイズ以下となった細断屑のみを通過させるためである。
【0045】
パンチング孔53のサイズは特に限定されず、細断屑のサイズが所望の大きさになるように適宜設定すればよい。あまりパンチング孔53のサイズが大きいと充分な細断がされないまま、スクリーン手段50を通過してしまうし、パンチング孔53サイズがあまり小さいと細断処理の能率が悪くなる。
【0046】
なお、図示例では、パンチング孔53を穿孔した半円筒形部材52からなる場合のスクリーン手段50を示したが、細断屑のサイズにより選別可能なものであれば、例えば、網目状や格子状等の部材であってもよく、いずれもスクリーン手段50として採用できることは言うまでもない。
【0047】
図6は、押圧手段60における昇降ベース部材64の上下動機構を示す概念説明図である。図中、70は上下動機構である。上下動機構70は、細断手段22の上方でホッパー4の背面に設置される(図8参照)。
【0048】
架枠3,3の上部には、取付板7が架設されており、取付板7には取付枠8,8が吊設されている。また、架枠3,3の両脇には、レール72,72が上端から下方に敷設されている。
【0049】
雄ネジが外周面に螺刻されたスクリュー棒74が、取付枠8,8の上端に架設された上部軸承部84と、下端に架設された下部軸承部85により、回転可能に軸支されている。スクリュー棒74はプーリ82と下端で軸通している。
【0050】
そして、モータM2からの動力は、プーリ81とプーリ82の間に掛架されたベルト83を介して、プーリ81からプーリ82へと伝達されることにより、スクリュー棒74が回転駆動されることとなる。
【0051】
可動部材86は、内部に円筒状の中空部が穿孔され、その内周面に雌ネジが螺刻されており、スクリュー棒74に回転可能な状態で螺挿される。また、昇降板76はレール72,72に昇降自在な状態で横架されると共に、可動部材86に固定されている。従って、スクリュー棒74が正回転或いは逆回転されると、可動部材86及び昇降板76が上昇或いは降下することとなる。
【0052】
可動部材86は、昇降板76と連動するだけでなく、前述した昇降ベース部材64とも連動する。即ち、後述する図8に示される如く、昇降板76と反対側で昇降ベース部材64の上端部分64aが可動部材86と連結している。つまり、可動部材86は昇降板76及び昇降ベース部材64と連動して昇降することとなる。
【0053】
昇降板76には、逆L字形の磁性金属78が取り付けられている。また、取付枠8の側部には、支持具87a,87b,87c,87dが付設されており、その夫々に、センサS1,S2,S3,S4が取り付けられている。
【0054】
昇降板76が昇降することで、センサS1,S2,S3,S4のいずれかに磁性金属78の切片77が近接して、その位置が検出されるので、昇降板76及びこれと連結されている可動部材86と昇降ベース部材64、更には、その下端に取り付けられている押圧板62の位置が検出できることとなる。なお、センサS1,S2,S3,S4としては、公知のセンサを利用でき、例えば、オムロン(株)製の近接センサ(商品名:TL−W1R5MC1)等が利用できる。
【0055】
昇降板76に取り付けられた磁性金属78の切片77がセンサS4にまで到達した場合に、押圧板62の下端部がカッターブロック20aに最も近接するようにしておけば、押圧板62とカッターブロック20aが衝突してしまう等の不具合を防止できる。
【0056】
そして、どのセンサS1,S2,S3,S4で切片77を検出したかにより、モータM2を制御して正回転或いは逆回転させ、また、出力を上げ下げするようにした押圧制御手段(不図示)を構成すれば、押圧板62による廃棄用紙等の被細断材料Pの押圧動作を最も適切なものにすることができる。
【0057】
図7は、本発明で用いられる屑ならし手段を示す平面説明図である。屑ならし手段は、いわゆるファン機構となっており、従来公知の機構をそのまま利用できる(例えば、特開平9−122520号公報、特開平11−169737号公報等参照)。
【0058】
図7において、134は、本発明シュレッダー2の内部空間に上下動自在に設けられた可動ベース板である。該可動ベース板134の上下動構造としては、公知の機構を適用できる。
【0059】
側板112b(図8、図11参照)に取りつけられた基板136にガイドレール138を固着し、一方、該可動ベース板134には取付けベース140を介してスライドレール142が取り付けられている。
【0060】
該スライドレール142を該ガイドレール138に摺動自在に挿通することによって、該スライドレール142が上下方向に摺動可能とされ、したがって、該スライドレール142に取りつけられた可動ベース板134は上下動自在に該側板112bに取りつけられていることとなる。
【0061】
後述する図8に示される如く、ベース板114には、軸144の上端が固着されている。該軸144の下部は自由端とされ、該取付けベース140に穿設された挿通孔146に遊挿されている。該軸144の周囲にはスプリング148が巻回されている。該スプリング148は下方に圧縮されると、上方に付勢するように構成されている(図8参照)。
【0062】
図7において、符号150は、1枚又は複数枚の羽根150aを備えたファン機構であり、細断屑をならす作用をする屑ならし手段である。前記可動ベース板134に取り付けられた支持板154上に、該ファン機構150を回転駆動するモータM3が載置されている。
【0063】
また、図示しないが、細断屑Dを感知する屑センサーや、ファン機構150が存在しているか否かの検知及び回転すべきときにファン機構150が回転しているか否かを検知するためのファンセンサー等を常法により設置する。
【0064】
上記ファン機構150に取りつけられる羽根150aの枚数は、1枚以上複数枚を設ければよく、特別の限定はないが、4枚が好ましい。該羽根150aの形状も細断屑Dをならす作用があればよく、下方傾斜した形状の羽根を用いるとならし作用の効率が向上する。又、該羽根150aにガード部材(不図示)を取りつけて危険防止を図ることもできる。
【0065】
後述する図8に示される如く、前記扉112dの上部内面には、押下げ手段となる押下げブロック160が取り付けられている。該押下げブロック160は、上面側を長尺平坦面として、下面側に斜面を介して短尺平坦面を設けた側面略台形楔状に形成されている。該押下げブロック160は、その先端突部が前記ベース板114の下面と該可動ベース板134の上面との間の間隙に侵入できる位置に取り付けられる(図8参照)。
【0066】
後述する図8に示される如く、該扉112dを閉めると該押下げブロック160が該ベース板114と可動ベース板134との間に侵入し、該可動ベース板134を下方に押下げるように作用する。162はベアリングで、該可動ベース板134の該扉112dと面する側面にベアリングブロック164を介して取り付けられている。該ベアリング162は該押下げブロック160による該可動ベース板134の押下げが円滑に行なわれるように作用するものである(図8参照)。
【0067】
該押下げブロック160が該可動ベース板134方向へ進出すると、該ベアリング162はその斜面に沿って回転降下し、下面側の短尺平坦面に達する。ベアリング162が短尺平坦面に位置する状態で、該可動ベース板134は最下位位置に達しており、該屑ならし手段150は屑ならし位置に位置することとなる。該押下げブロック160が後退している状態(扉112dを開けた状態)では、該可動ベース板134は該ベース板114の下面と当接して最上位の位置にあり、該屑ならし手段150は上方の待機位置に位置することとなる。
【0068】
なお、上記説明では、扉112dの開閉に応じて該ファン機構150を上下動させる構成について説明したが、該ファン機構150の上下動を行なう手段を扉112dの開閉と連動させず、別に設けることも可能である。ファン機構150の回転速度については、送風するためのものではないので、ゆっくりとした速度で回転させれば充分に屑ならし効果は達成される。
【0069】
図8は、前述したように、本発明シュレッダーの全体的構造を概念的に示す側面断面図である。各手段或いは各部材については、既に図1〜図7の説明において述べたので、再度の記載は省略するが、本発明シュレッダー2の全体的な構造としては、上段部に廃棄用紙等の被細断材料Pを数百枚〜数千枚程度、例えば1200枚程度を収容可能なホッパー4及び押圧手段60を上下動させるための上下動機構70が設けられ、中段部に外周面上に突出した刃先を有する複数のディスク状回転カッタからなるカッターブロック20a及び固定カッター30aを組み合わせてなる一軸の細断手段22が設置され、下段部に屑収容箱132及び屑ならし手段150が設置されているものである。
【0070】
図9は、本発明で用いられる押圧手段の別態様を概念的に示す斜視説明図である。前述した図4及び図8においては、押圧手段60は上下動して押圧板62により、廃棄用紙等の被細断材料Pをカッターブロック20aと固定カッター30aとが噛み合っている部分に押し付けるというものであったが、別態様の押圧手段60aでは上下動と併せて前後動をも行い得るようにしたものである。
【0071】
別態様の押圧手段60aでは、上下動機構70a(図12参照)と連動して昇降ブロック90が上下動自在とされており、昇降ブロック90の両側面の下端前方部に回転自在な車輪92を付設され、また、昇降ブロック90の前側下端部に上下動部材94a〜94dが所定間隔を置いて配置されている。
【0072】
そして、昇降ブロック90の車輪92と滑合するするように、支軸95の両端部に、長尺且つ後方に屈曲された案内部材96a,96bが支軸95を支点として前後動自在に設けられており、案内部材96a,96bの間には、長尺且つ前方に屈曲された前後動部材98a〜98eが昇降ブロック90の上下動部材94a〜94dと交互に配置されて、支軸95を支点として前後動自在に設けられている。
【0073】
このように構成された別態様の押圧手段60aによれば、昇降ブロック90が下方に移動することにより、上下動部材94a〜94dも下方に移動する一方、昇降ブロック90の車輪92が案内部材96を押圧しつつ滑動して下方に移動するので、案内部材96が支軸95を支点として前方に押し出され、これに連動して、前後動部材98a〜98eも支軸95を支点として前方に迫り出すようになる。昇降ブロック90が下方に移動すれば、上下動部材94a〜94dも上方に移動し、また、ブロック90の車輪92も上方に移動するので、案内部材96は車輪92による押圧から徐々に開放されるので、前後動部材98a〜98eと共に、後方の所定位置まで戻ることとなる。
【0074】
このような別態様の押圧手段60aによれば、廃棄用紙等の被細断材料Pをより効率的に細断手段22に対して噛み込まれるようにすることができる。
【0075】
図10は、上記別態様の押圧手段を本発明シュレッダーに組み込んだ場合の全体的構造を概念的に示す側面断面図である。本発明シュレッダー2aにおいては、別態様の押圧手段60aが組み込まれていること以外は、前述した本発明シュレッダー2の場合と略同様の構成であり、細断手段22、屑ならし手段150等については前述した通りであるので、再度の説明は省略する。
【0076】
上下動機構70aも、別態様の押圧手段60aとの連結の都合上、各部材の配置を変更して、昇降ブロック90の上端部分90aが可動部材86と連結するようにしていること以外は前述した上下動機構70と同様の構成となっている。
【0077】
そして、可動部材86と連動して、昇降ブロック90が上下動することにより、前述した如く、上下動部材94が上下動し、また、案内部材96及び前後動部材98a〜98eが前後動することとなる。
【0078】
図11は、本発明シュレッダーの使用状態を示す斜視説明図である。なお、説明の都合上、中段部の架台54の側板58,59を取り外した状態で図示している。作業者Mは、ホッパー4の投入口5に取り付けられた小扉5aを開けて、数百枚の束のままの廃棄用紙等の被細断材料Pをホッパー4内部に投入すれば、前述した如くの要領で、廃棄用紙等の被細断材料Pの細断処理が行われることとなる。なお、ホッパー4の容量としては、例えば廃棄用紙等を1200枚程度まで収容可能であることが好ましい。
【0079】
図12は、本発明シュレッダーにより細断された細断屑を示す模式図である。本発明シュレッダー2による細断屑Dは、従来のシュレッダーによる細断屑D2(図14参照)のような規則的な短冊形の小片とはならずに、千切ったように破砕された不規則な小片となる。
【0080】
【発明の効果】
以上述べたごとく、本発明によれば、一度に大量の廃棄用紙等の被細断材料を投入可能であると共に、比較的小型で低コストであり、且つ充分な細断性能を維持した新規なシュレッダーを提供することができるという著大な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディスク状基板の外周面上に形成された刃先を有するディスク状回転カッターを示し、(a)は突出した刃先を2箇所形成した場合、(b)突出した刃先を4箇所形成した場合、(c)は凹欠部を欠成し、刃先を2箇所形成した場合を示す斜視説明図である。
【図2】種々の形状の刃先を有する複数のディスク状回転カッターからなるカッターブロックと、該カッターブロックと噛み合うように形成された固定カッターとの組み合わせの態様を模式的に示す概念説明図である。
【図3】複数のディスク状回転カッターからなるカッターブロックと、該カッターブロックと噛み合うように形成された固定カッターとを組み合わせてなる一軸の細断手段を示す正面説明図である。
【図4】複数のディスク状回転カッターからなるカッターブロックと、該カッターブロックと噛み合うように形成された固定カッターとを組み合わせてなる一軸の細断手段を示す側面説明図である。
【図5】スクリーン手段を示す概念説明図である。
【図6】押圧手段における昇降ベース部材の上下動機構を示す概念説明図である。
【図7】本発明で用いられる屑ならし手段を示す平面説明図である。
【図8】本発明シュレッダーの全体的構造を概念的に示す側面断面図である。
【図9】本発明で用いられる押圧手段の別態様を概念的に示す斜視説明図である。
【図10】別態様の押圧手段を本発明シュレッダーに組み込んだ場合の全体的構造を概念的に示す側面断面図である。
【図11】本発明シュレッダーの使用状態を示す斜視説明図である。
【図12】本発明シュレッダーにより細断された細断屑を示す模式図である。
【図13】従来のシュレッダーの細断部を示す説明図である。
【図14】従来のシュレッダーにより細断された細断屑を示す説明図である。
【符号の説明】
2:本発明シュレッダー、3:架枠、4:ホッパー、4a:滑降斜面部、4b:滑落路、4c:上面被覆部、5:投入口、5a:小扉、7:取付板、8:取付枠、10,10’,10”,10a,10b,10c,10d:ディスク状回転カッター、12:ディスク状基板、14:回転軸孔、16:凸部、17:凹欠部、18,18a,18b,18c,18d:回転カッター刃先、19a:尖端部、19b:テーパー部、20a,20b,20c,20d:カッターブロック、22:細断手段、30a,30b,30c:固定カッター、32,32a,32b,32c,32d:固定カッター刃先、36,46:支持具、37:ボルト・ナット、40:補助固定カッター、50:スクリーン手段、51a,51b,51c:支持部材、52:半円筒形部材、53:パンチング孔、54:架台、55:支持枠、56:モータ軸、57:回転軸、58,59:側板、60,60a:押圧手段、62:押圧板、64:昇降ベース部材、64a:昇降ベース部材の上端部分、66:案内板、70,70a:上下動機構、72:レール、74:スクリュー棒、76:昇降板、77:切片、78:磁性金属、81,82:プーリ、83:ベルト、84:上部軸承部、85:下部軸承部、86:可動部材、87a,87b,87c,87d:支持具、90:昇降ブロック、92:車輪、94a,94b,94c,94d:上下動部材、95:支軸、96a,96b:案内部材、98a,98b,98c,98d,98e:前後動部材、112b:側板、112d:扉、114:ベース板、132:屑収容箱、134:可動ベース板、136:基板、138:ガイドレール、140:取付けベース、142:スライドレール、144:軸、146:挿通孔、148:スプリング、150:ファン機構(屑ならし手段)、150a,150b,150c,150d:羽根、154:支持板、160:押下げブロック、162:ベアリング、164:ベアリングブロック、B:間隙、D:本発明シュレッダーによる細断屑、D2:従来シュレッダーによる細断屑、G1,G2:歯車、H:作業者、M1,M2,M3:モータ、P:被細断材料、S1,S2,S3,S4:センサ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄用紙等を細断するシュレッダーに関し、更に詳細には一度に大量の廃棄用紙等を処理できるようにしたシュレッダーに関する。
【0002】
【関連技術】
従来のシュレッダーは、図13に示すごとく、複数のディスク状のカッターからなる一対のカッターブロック216,216を組み合わせ廃棄用紙等の被細断材料Pを縦切り細断する縦切り細断部と、横切り用回転カッター218及び横切り用固定カッター217を有し該縦切り細断された被細断材料を横切り細断する横切り細断部とからなり、該縦切り細断部及び横切り細断部によって細断部220が構成される構造を有している(例えば、特開平11−169737号公報、等参照)。なお、図中、221は駆動ギヤ、225は小ギヤ、D2は細断屑である。
【0003】
図14は、上記した従来のシュレッダーにより細断された細断屑を示す説明図である。従来のシュレッダーにより細断された細断屑D2は、規則的に縦切り及び横切りされていることから、短冊形の小片となるのが一般的である。
【0004】
しかし、このようなシュレッダーでは、構造上一度に供給可能な廃棄用紙等の被細断材料Pの枚数は数十枚が限度であり、それ以上の枚数を一度に供給しようとしても、そもそも供給口に入らなかったり、供給口に入ったとしても、過負荷により機能停止したり、或いは過負荷保護装置が働いて自動逆転する等してしまう。そのため、作業者は手作業で数十枚毎の廃棄用紙の束に小分けして、シュレッダーに供給する必要があった。
【0005】
このような人手による作業は、廃棄用紙の枚数が数十枚程度ならば問題は少ないが、廃棄用紙の枚数が数百枚〜数千枚ともなると、数十枚毎の廃棄用紙の束に小分けして、シュレッダーに供給するという作業を繰り返すことが必要となる。このような作業は、単調な上に長時間を要するため、非常に煩わしいものであり、数百枚以上の廃棄用紙等が日常的に大量発生する職場等では看過できない問題となっている。
【0006】
そのため、一度に大量の廃棄用紙を投入可能で、細断処理の後、細断屑を圧縮してブロック状に固化して廃棄するようにしたシュレッダー等も提案されている(例えば、特開平7−51588号、特開2000−279836号、等参照)。
【0007】
しかし、このようなシュレッダーは非常に大型の装置であるため、占有面積が大きく、重量も重いため、設置場所の確保に難があるし、また、非常に高価な装置であるため、コスト面で不利であり、大規模事業所等での利用には適していても、一般的な中小規模事業所等での利用には不適当である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑みなされたもので、一度に大量の廃棄用紙等の被細断材料を投入可能であると共に、比較的小型で低コストであり、且つ充分な細断性能を維持した新規なシュレッダーを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のシュレッダーは、被細断材料を収容するホッパーと、ホッパーから給送される被細断材料を細断する細断手段と、該細断手段により細断された被細断材料の細断屑を収容する屑収容箱とを備えるシュレッダーであって、該細断手段が、外周面上に形成された刃先を有する複数のディスク状回転カッターからなるカッターブロックと、該カッターブロックと噛み合うように形成された固定カッターとを組み合わせてなる一軸の細断手段であることを特徴とする。
【0010】
即ち、従来のシュレッダーのような縦切りと横切りによる細断手段ではなく、外周面上に形成された刃先を有する複数のディスク状回転カッターからなるカッターブロックと、該カッターブロックと噛み合うように形成された固定カッターとを組み合わせてなる一軸の細断手段を採用し、廃棄用紙等の被細断材料を粉砕するように細断処理を行うものである。これにより、廃棄用紙等の被細断材料が一度に大量に供給されたとしても、細断手段に当接した部分から徐々に粉砕されていくので、従来のシュレッダーのように、過負荷によって細断処理が停止してしまうことはない。
【0011】
従って、数百枚以上の廃棄用紙等が日常的に大量発生する職場等でも、一日の終業前に一度に数百枚の廃棄用紙を本発明のシュレッダーのホッパーに供給しておけば、翌朝には細断処理が完了して細断屑が屑収容箱に溜まっているので、これを廃棄するだけでよいこととなり、大幅に労力が軽減される。なお、ホッパーの容量としては、例えば廃棄用紙等を1200枚程度まで収容可能であることが好適である。あまり容量が小さいと一度に処理できる量が限られてしまう一方、あまり容量が大きいと大型化してしまうからである。
【0012】
前記細断手段により細断された細断屑の中の所定サイズ以下の細断屑のみを通過させるスクリーン手段を該細断手段の下面を覆うように配置してなることが好ましい。
【0013】
細断屑のサイズがあまり大きいと、嵩張るだけでなく、細断屑の文字が読めてしまい営業秘密の社外への漏洩等の問題が生じかねないためである。所定サイズ以下の細断屑のみスクリーン手段を通過せしめ、所定サイズ以上の細断屑は、スクリーン手段を通過せずに、所定サイズ以下となるまで、細断手段で繰り返し細断されるようにする。
【0014】
前記細断手段が、前記カッターブロックと噛み合うように形成された補助固定カッターを更に備え、該補助固定カッターにより、前記スクリーン手段を通過しなかった所定サイズ以上の細断屑を細断することが好ましい。即ち、固定カッターと補助固定カッターとを備えることで、細断作用が働く部分が2箇所となるため、より効率的な細断処理を行うことができる。
【0015】
前記細断手段に対し、被細断材料を押圧する押圧手段を更に備えることが好ましい。被細断材料が効率的に細断手段に供給されるようにするためである。
【0016】
前記押圧手段による押圧動作を制御する押圧制御手段を更に備えることが好ましい。押圧手段による押圧があまり強すぎると、細断手段の負荷が高くなり過ぎるし、あまり弱すぎると細断手段に対する被細断材料の噛み込みが悪くなり、処理効率が悪くなるためである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明するが、図示例は例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。なお、図中、同一又は類似部材は同一符号で示している。
【0018】
また、図8は、本発明シュレッダーの全体的構造を概念的に示す側面断面図であり、以下の説明では、適宜同図を参照して説明する場合がある。
【0019】
図1は、ディスク状基板の外周面上に形成された刃先を有するディスク状回転カッターを示し、(a)は突出した刃先を2箇所形成した場合、(b)突出した刃先を4箇所形成した場合、(c)は凹欠部を欠成し、刃先を2箇所形成した場合を示す斜視説明図である。
【0020】
図1(a)において、10は外周面上に突出した刃先を2箇所に有するディスク状回転カッターである。ディスク状回転カッター10は、回転軸孔14が穿孔されたディスク状基板12の外周面上に、凸部16が中心を介して相対向するように2箇所に突設され、夫々の凸部16の先端に刃先18が形成されてなる。
【0021】
また、図1(b)は、ディスク状基板12の外周面上に突出した刃先を相対向して4箇所に有するようにした以外は、図1(a)と同様のディスク状回転カッターである。図1(b)では、ディスク状基板12の外周面上には、凸部16が4箇所に突設されて、夫々に刃先18が形成されている。
【0022】
更に、図1(c)では、図1(a)及び(b)と異なり、ディスク状基板12の外周面上に、凸部16を突設するのではなく、凹欠部17を欠成して、その切断面に刃先18を形成している。また、図1(c)におけるディスク状基板12の外周面は、図1(a)及び(b)の場合と異なり、尖形の縁部とされており、即ち、テーパー部19bと尖端部19aからなる先細形状になっている。従って、後述する図2(b)にように、刃先18は先端が尖形の逆三角形になる。
【0023】
なお、図1(a)(b)及び(c)では、突出した刃先を2箇所に設ける場合と4箇所に設ける場合を示したが、適宜3箇所や5箇所或いはそれ以上に設けることもできることは言うまでもない。
【0024】
また、刃先18の形状としては、矩形の刃先18を採用した例を示したが、後述する如く、種々の形状の刃先を採用し得る。なお、刃先18は被細断材料に対して切り込み易いように、所定の傾斜角度を有するように形成することが好適である(図1及び図3参照)。
【0025】
図2は、種々の形状の刃先を有する複数のディスク状回転カッターからなるカッターブロックと、該カッターブロックと噛み合うように形成された固定カッターとの組み合わせの態様を模式的に示す概念説明図である。図中、20a,20b,20c,20dはディスク状回転カッターからなるカッターブロックであり、30a,30b,30c,30dはカッターブロックと噛み合うように形成された固定カッターである。
【0026】
図2(a)は、前記図1(a)及び(b)で示したような矩形の刃先を有するディスク状回転カッター10を複数配置してなるカッターブロック20aを採用した場合を模式的に示している。図中、10aも矩形の刃先を有するディスク状回転カッターであるが、ディスク状回転カッター10よりも小型の刃先18aが形成されているものである。
【0027】
矩形の刃先18を有するディスク状回転カッター10と、小型の刃先18aを有するディスク状回転カッター10aとを交互に複数配置することで、凹凸状に刃先が並んだカッターブロック20aが構成される。
【0028】
そして、このカッターブロック20aに噛み合うように凹凸状に刃先を形成した固定カッター30a、即ち、凸部の刃先32と凹部の刃先32aとが交互に複数形成された固定カッター30aがカッターブロック20aと組み合わされている。
【0029】
図2(b)では、前記図1(c)で示したような先端が尖形の逆三角形(先細形状)の刃先を有するディスク状回転カッター10bを複数配置してカッターブロック20bが構成されている。そして、このカッターブロック20bに噛み合うように山形の刃先32bを多数形成した固定カッター30bが組み合わされている。
【0030】
図2(c)では、直角三角形の刃先を有するディスク状回転カッター10cを複数配置してカッターブロック20cが構成されている。そして、このカッターブロック20cに噛み合うように鋸歯状の刃先32cを形成した固定カッター30cが組み合わされている。
【0031】
図2(d)では、半円形の刃先を有するディスク状回転カッター10dを複数配置してカッターブロック20dが構成される。そして、このカッターブロック20dに噛み合うように波形状の刃先32dを形成した固定カッター30cが組み合わされている。
【0032】
図3は、複数のディスク状回転カッターからなるカッターブロックと、該カッターブロックと噛み合うように形成された固定カッターとを組み合わせてなる一軸の細断手段を示す正面説明図である。図中、22は細断手段である。
【0033】
図3では、細断手段22が、前記図2(a)の場合、即ち、矩形の刃先18を有するディスク状回転カッター10と、より小型の刃先18aを有するディスク状回転カッター10aとを交互に複数配置して、凹凸状に刃先が並んだカッターブロック20aを構成した場合を示している。
【0034】
このカッターブロック20aに噛み合うように凹凸状に刃先を形成した固定カッター30aが組み合わされている。即ち、凸部の刃先32と凹部の刃先32aとが交互に複数形成された固定カッター30aがカッターブロック20aと組み合わされている。なお、固定カッター30aは、ボルト・ナット37により支持具36に締結され、所定位置に固定されている。
【0035】
また、図中、40は補助固定カッターであり、補助固定カッター40は、構造上は固定カッター30aと同様のものであるが、固定カッター30aがカッターブロック20aの前面側に取り付けられているのに対し、補助固定カッター40はカッターブロック20aの後面側に取り付けられている点で相違している。
【0036】
図4は、複数のディスク状回転カッターからなるカッターブロックと、該カッターブロックと噛み合うように形成された固定カッターとを組み合わせてなる一軸の細断手段を示す側面説明図である。
【0037】
細断手段22は、架台54の内部に設置される。また、細断手段22の動力となるモータM1が支持枠55に設置されている。なお、架台54には、内部の保護と意匠性から側板58,59が取り付けられる。
【0038】
複数のディスク状回転カッター10からなるカッターブロック20aは、上面の前半分側にホッパー4の滑落路4bが配置されると共に、上面の後半分側はホッパー4の滑降斜面部4aの下端に形成された上面被覆部4cにより囲繞され、前面側には固定カッター30aが配置され、後面側には補助固定カッター40が配置され、下面はスクリーン手段50によって囲繞されている。スクリーン手段50は支持部材51a,51b,51cにより、支持固定されている。
【0039】
カッターブロック20aは、回転軸57により回転可能に軸支されており、モータM1から動力がモータ軸56を通じて、後述する歯車G1,G2により伝達されて回転駆動されるようになっている。
【0040】
固定カッター30aは、支持具36に対してボルト・ナット37により締結されて、カッターブロック20aの前面側の所定位置に固定されている。また、補助固定カッター40も、支持具46に対してボルト・ナット37により締結されて、カッターブロック20aの後面側の所定位置に固定されている。
【0041】
カッターブロック20aとスクリーン手段50の間、及びカッターブロック20aと上面被覆部4cとの間には、所定の間隙Dが設けられている。固定カッター30aで充分に小さいサイズにまで細断されずに、スクリーン手段50を不通過となったサイズの大きい細断屑は、この間隙Dを循環して、補助固定カッター40で再度の細断処理がされ、更にもう一度、固定カッター30aで再々度の細断が行われ、スクリーン手段50を通過できるサイズに細断されるまで、これが繰り返されることとなる。
【0042】
押圧手段60は、廃棄用紙等の被細断材料がディスク状回転カッター10からなるカッターブロック20aと、固定カッター30aとが噛み合っている部分に、効率的に噛み込まれるようにするために設けられているものであり、押圧板62及び昇降ベース部材64とからなる。昇降ベース部材64は後述するように、センサと連動して上方或いは下方に移動自在となっており、その昇降ベース部材64の下端に押圧板62が取り付けられている。押圧板62の先端は、カッターブロック20aの形状に沿うように形成されている。
【0043】
また、押圧板62に合わせて、案内板66が設けられる。押圧手段60による廃棄用紙等の被細断材料の押し付けが、カッターブロック20aと固定カッター30aとが噛み合っている部分により適切に行われるようにするためである。
【0044】
図5は、スクリーン手段を示す概念説明図である。図中、50はスクリーン手段である。このスクリーン手段50は、前述した如く、カッターブロック20aの下面を囲繞するものであるため、半円筒形部材52からなる。また、スクリーン手段50の全面に渡ってパンチング孔53が穿孔されている。所定サイズ以下となった細断屑のみを通過させるためである。
【0045】
パンチング孔53のサイズは特に限定されず、細断屑のサイズが所望の大きさになるように適宜設定すればよい。あまりパンチング孔53のサイズが大きいと充分な細断がされないまま、スクリーン手段50を通過してしまうし、パンチング孔53サイズがあまり小さいと細断処理の能率が悪くなる。
【0046】
なお、図示例では、パンチング孔53を穿孔した半円筒形部材52からなる場合のスクリーン手段50を示したが、細断屑のサイズにより選別可能なものであれば、例えば、網目状や格子状等の部材であってもよく、いずれもスクリーン手段50として採用できることは言うまでもない。
【0047】
図6は、押圧手段60における昇降ベース部材64の上下動機構を示す概念説明図である。図中、70は上下動機構である。上下動機構70は、細断手段22の上方でホッパー4の背面に設置される(図8参照)。
【0048】
架枠3,3の上部には、取付板7が架設されており、取付板7には取付枠8,8が吊設されている。また、架枠3,3の両脇には、レール72,72が上端から下方に敷設されている。
【0049】
雄ネジが外周面に螺刻されたスクリュー棒74が、取付枠8,8の上端に架設された上部軸承部84と、下端に架設された下部軸承部85により、回転可能に軸支されている。スクリュー棒74はプーリ82と下端で軸通している。
【0050】
そして、モータM2からの動力は、プーリ81とプーリ82の間に掛架されたベルト83を介して、プーリ81からプーリ82へと伝達されることにより、スクリュー棒74が回転駆動されることとなる。
【0051】
可動部材86は、内部に円筒状の中空部が穿孔され、その内周面に雌ネジが螺刻されており、スクリュー棒74に回転可能な状態で螺挿される。また、昇降板76はレール72,72に昇降自在な状態で横架されると共に、可動部材86に固定されている。従って、スクリュー棒74が正回転或いは逆回転されると、可動部材86及び昇降板76が上昇或いは降下することとなる。
【0052】
可動部材86は、昇降板76と連動するだけでなく、前述した昇降ベース部材64とも連動する。即ち、後述する図8に示される如く、昇降板76と反対側で昇降ベース部材64の上端部分64aが可動部材86と連結している。つまり、可動部材86は昇降板76及び昇降ベース部材64と連動して昇降することとなる。
【0053】
昇降板76には、逆L字形の磁性金属78が取り付けられている。また、取付枠8の側部には、支持具87a,87b,87c,87dが付設されており、その夫々に、センサS1,S2,S3,S4が取り付けられている。
【0054】
昇降板76が昇降することで、センサS1,S2,S3,S4のいずれかに磁性金属78の切片77が近接して、その位置が検出されるので、昇降板76及びこれと連結されている可動部材86と昇降ベース部材64、更には、その下端に取り付けられている押圧板62の位置が検出できることとなる。なお、センサS1,S2,S3,S4としては、公知のセンサを利用でき、例えば、オムロン(株)製の近接センサ(商品名:TL−W1R5MC1)等が利用できる。
【0055】
昇降板76に取り付けられた磁性金属78の切片77がセンサS4にまで到達した場合に、押圧板62の下端部がカッターブロック20aに最も近接するようにしておけば、押圧板62とカッターブロック20aが衝突してしまう等の不具合を防止できる。
【0056】
そして、どのセンサS1,S2,S3,S4で切片77を検出したかにより、モータM2を制御して正回転或いは逆回転させ、また、出力を上げ下げするようにした押圧制御手段(不図示)を構成すれば、押圧板62による廃棄用紙等の被細断材料Pの押圧動作を最も適切なものにすることができる。
【0057】
図7は、本発明で用いられる屑ならし手段を示す平面説明図である。屑ならし手段は、いわゆるファン機構となっており、従来公知の機構をそのまま利用できる(例えば、特開平9−122520号公報、特開平11−169737号公報等参照)。
【0058】
図7において、134は、本発明シュレッダー2の内部空間に上下動自在に設けられた可動ベース板である。該可動ベース板134の上下動構造としては、公知の機構を適用できる。
【0059】
側板112b(図8、図11参照)に取りつけられた基板136にガイドレール138を固着し、一方、該可動ベース板134には取付けベース140を介してスライドレール142が取り付けられている。
【0060】
該スライドレール142を該ガイドレール138に摺動自在に挿通することによって、該スライドレール142が上下方向に摺動可能とされ、したがって、該スライドレール142に取りつけられた可動ベース板134は上下動自在に該側板112bに取りつけられていることとなる。
【0061】
後述する図8に示される如く、ベース板114には、軸144の上端が固着されている。該軸144の下部は自由端とされ、該取付けベース140に穿設された挿通孔146に遊挿されている。該軸144の周囲にはスプリング148が巻回されている。該スプリング148は下方に圧縮されると、上方に付勢するように構成されている(図8参照)。
【0062】
図7において、符号150は、1枚又は複数枚の羽根150aを備えたファン機構であり、細断屑をならす作用をする屑ならし手段である。前記可動ベース板134に取り付けられた支持板154上に、該ファン機構150を回転駆動するモータM3が載置されている。
【0063】
また、図示しないが、細断屑Dを感知する屑センサーや、ファン機構150が存在しているか否かの検知及び回転すべきときにファン機構150が回転しているか否かを検知するためのファンセンサー等を常法により設置する。
【0064】
上記ファン機構150に取りつけられる羽根150aの枚数は、1枚以上複数枚を設ければよく、特別の限定はないが、4枚が好ましい。該羽根150aの形状も細断屑Dをならす作用があればよく、下方傾斜した形状の羽根を用いるとならし作用の効率が向上する。又、該羽根150aにガード部材(不図示)を取りつけて危険防止を図ることもできる。
【0065】
後述する図8に示される如く、前記扉112dの上部内面には、押下げ手段となる押下げブロック160が取り付けられている。該押下げブロック160は、上面側を長尺平坦面として、下面側に斜面を介して短尺平坦面を設けた側面略台形楔状に形成されている。該押下げブロック160は、その先端突部が前記ベース板114の下面と該可動ベース板134の上面との間の間隙に侵入できる位置に取り付けられる(図8参照)。
【0066】
後述する図8に示される如く、該扉112dを閉めると該押下げブロック160が該ベース板114と可動ベース板134との間に侵入し、該可動ベース板134を下方に押下げるように作用する。162はベアリングで、該可動ベース板134の該扉112dと面する側面にベアリングブロック164を介して取り付けられている。該ベアリング162は該押下げブロック160による該可動ベース板134の押下げが円滑に行なわれるように作用するものである(図8参照)。
【0067】
該押下げブロック160が該可動ベース板134方向へ進出すると、該ベアリング162はその斜面に沿って回転降下し、下面側の短尺平坦面に達する。ベアリング162が短尺平坦面に位置する状態で、該可動ベース板134は最下位位置に達しており、該屑ならし手段150は屑ならし位置に位置することとなる。該押下げブロック160が後退している状態(扉112dを開けた状態)では、該可動ベース板134は該ベース板114の下面と当接して最上位の位置にあり、該屑ならし手段150は上方の待機位置に位置することとなる。
【0068】
なお、上記説明では、扉112dの開閉に応じて該ファン機構150を上下動させる構成について説明したが、該ファン機構150の上下動を行なう手段を扉112dの開閉と連動させず、別に設けることも可能である。ファン機構150の回転速度については、送風するためのものではないので、ゆっくりとした速度で回転させれば充分に屑ならし効果は達成される。
【0069】
図8は、前述したように、本発明シュレッダーの全体的構造を概念的に示す側面断面図である。各手段或いは各部材については、既に図1〜図7の説明において述べたので、再度の記載は省略するが、本発明シュレッダー2の全体的な構造としては、上段部に廃棄用紙等の被細断材料Pを数百枚〜数千枚程度、例えば1200枚程度を収容可能なホッパー4及び押圧手段60を上下動させるための上下動機構70が設けられ、中段部に外周面上に突出した刃先を有する複数のディスク状回転カッタからなるカッターブロック20a及び固定カッター30aを組み合わせてなる一軸の細断手段22が設置され、下段部に屑収容箱132及び屑ならし手段150が設置されているものである。
【0070】
図9は、本発明で用いられる押圧手段の別態様を概念的に示す斜視説明図である。前述した図4及び図8においては、押圧手段60は上下動して押圧板62により、廃棄用紙等の被細断材料Pをカッターブロック20aと固定カッター30aとが噛み合っている部分に押し付けるというものであったが、別態様の押圧手段60aでは上下動と併せて前後動をも行い得るようにしたものである。
【0071】
別態様の押圧手段60aでは、上下動機構70a(図12参照)と連動して昇降ブロック90が上下動自在とされており、昇降ブロック90の両側面の下端前方部に回転自在な車輪92を付設され、また、昇降ブロック90の前側下端部に上下動部材94a〜94dが所定間隔を置いて配置されている。
【0072】
そして、昇降ブロック90の車輪92と滑合するするように、支軸95の両端部に、長尺且つ後方に屈曲された案内部材96a,96bが支軸95を支点として前後動自在に設けられており、案内部材96a,96bの間には、長尺且つ前方に屈曲された前後動部材98a〜98eが昇降ブロック90の上下動部材94a〜94dと交互に配置されて、支軸95を支点として前後動自在に設けられている。
【0073】
このように構成された別態様の押圧手段60aによれば、昇降ブロック90が下方に移動することにより、上下動部材94a〜94dも下方に移動する一方、昇降ブロック90の車輪92が案内部材96を押圧しつつ滑動して下方に移動するので、案内部材96が支軸95を支点として前方に押し出され、これに連動して、前後動部材98a〜98eも支軸95を支点として前方に迫り出すようになる。昇降ブロック90が下方に移動すれば、上下動部材94a〜94dも上方に移動し、また、ブロック90の車輪92も上方に移動するので、案内部材96は車輪92による押圧から徐々に開放されるので、前後動部材98a〜98eと共に、後方の所定位置まで戻ることとなる。
【0074】
このような別態様の押圧手段60aによれば、廃棄用紙等の被細断材料Pをより効率的に細断手段22に対して噛み込まれるようにすることができる。
【0075】
図10は、上記別態様の押圧手段を本発明シュレッダーに組み込んだ場合の全体的構造を概念的に示す側面断面図である。本発明シュレッダー2aにおいては、別態様の押圧手段60aが組み込まれていること以外は、前述した本発明シュレッダー2の場合と略同様の構成であり、細断手段22、屑ならし手段150等については前述した通りであるので、再度の説明は省略する。
【0076】
上下動機構70aも、別態様の押圧手段60aとの連結の都合上、各部材の配置を変更して、昇降ブロック90の上端部分90aが可動部材86と連結するようにしていること以外は前述した上下動機構70と同様の構成となっている。
【0077】
そして、可動部材86と連動して、昇降ブロック90が上下動することにより、前述した如く、上下動部材94が上下動し、また、案内部材96及び前後動部材98a〜98eが前後動することとなる。
【0078】
図11は、本発明シュレッダーの使用状態を示す斜視説明図である。なお、説明の都合上、中段部の架台54の側板58,59を取り外した状態で図示している。作業者Mは、ホッパー4の投入口5に取り付けられた小扉5aを開けて、数百枚の束のままの廃棄用紙等の被細断材料Pをホッパー4内部に投入すれば、前述した如くの要領で、廃棄用紙等の被細断材料Pの細断処理が行われることとなる。なお、ホッパー4の容量としては、例えば廃棄用紙等を1200枚程度まで収容可能であることが好ましい。
【0079】
図12は、本発明シュレッダーにより細断された細断屑を示す模式図である。本発明シュレッダー2による細断屑Dは、従来のシュレッダーによる細断屑D2(図14参照)のような規則的な短冊形の小片とはならずに、千切ったように破砕された不規則な小片となる。
【0080】
【発明の効果】
以上述べたごとく、本発明によれば、一度に大量の廃棄用紙等の被細断材料を投入可能であると共に、比較的小型で低コストであり、且つ充分な細断性能を維持した新規なシュレッダーを提供することができるという著大な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディスク状基板の外周面上に形成された刃先を有するディスク状回転カッターを示し、(a)は突出した刃先を2箇所形成した場合、(b)突出した刃先を4箇所形成した場合、(c)は凹欠部を欠成し、刃先を2箇所形成した場合を示す斜視説明図である。
【図2】種々の形状の刃先を有する複数のディスク状回転カッターからなるカッターブロックと、該カッターブロックと噛み合うように形成された固定カッターとの組み合わせの態様を模式的に示す概念説明図である。
【図3】複数のディスク状回転カッターからなるカッターブロックと、該カッターブロックと噛み合うように形成された固定カッターとを組み合わせてなる一軸の細断手段を示す正面説明図である。
【図4】複数のディスク状回転カッターからなるカッターブロックと、該カッターブロックと噛み合うように形成された固定カッターとを組み合わせてなる一軸の細断手段を示す側面説明図である。
【図5】スクリーン手段を示す概念説明図である。
【図6】押圧手段における昇降ベース部材の上下動機構を示す概念説明図である。
【図7】本発明で用いられる屑ならし手段を示す平面説明図である。
【図8】本発明シュレッダーの全体的構造を概念的に示す側面断面図である。
【図9】本発明で用いられる押圧手段の別態様を概念的に示す斜視説明図である。
【図10】別態様の押圧手段を本発明シュレッダーに組み込んだ場合の全体的構造を概念的に示す側面断面図である。
【図11】本発明シュレッダーの使用状態を示す斜視説明図である。
【図12】本発明シュレッダーにより細断された細断屑を示す模式図である。
【図13】従来のシュレッダーの細断部を示す説明図である。
【図14】従来のシュレッダーにより細断された細断屑を示す説明図である。
【符号の説明】
2:本発明シュレッダー、3:架枠、4:ホッパー、4a:滑降斜面部、4b:滑落路、4c:上面被覆部、5:投入口、5a:小扉、7:取付板、8:取付枠、10,10’,10”,10a,10b,10c,10d:ディスク状回転カッター、12:ディスク状基板、14:回転軸孔、16:凸部、17:凹欠部、18,18a,18b,18c,18d:回転カッター刃先、19a:尖端部、19b:テーパー部、20a,20b,20c,20d:カッターブロック、22:細断手段、30a,30b,30c:固定カッター、32,32a,32b,32c,32d:固定カッター刃先、36,46:支持具、37:ボルト・ナット、40:補助固定カッター、50:スクリーン手段、51a,51b,51c:支持部材、52:半円筒形部材、53:パンチング孔、54:架台、55:支持枠、56:モータ軸、57:回転軸、58,59:側板、60,60a:押圧手段、62:押圧板、64:昇降ベース部材、64a:昇降ベース部材の上端部分、66:案内板、70,70a:上下動機構、72:レール、74:スクリュー棒、76:昇降板、77:切片、78:磁性金属、81,82:プーリ、83:ベルト、84:上部軸承部、85:下部軸承部、86:可動部材、87a,87b,87c,87d:支持具、90:昇降ブロック、92:車輪、94a,94b,94c,94d:上下動部材、95:支軸、96a,96b:案内部材、98a,98b,98c,98d,98e:前後動部材、112b:側板、112d:扉、114:ベース板、132:屑収容箱、134:可動ベース板、136:基板、138:ガイドレール、140:取付けベース、142:スライドレール、144:軸、146:挿通孔、148:スプリング、150:ファン機構(屑ならし手段)、150a,150b,150c,150d:羽根、154:支持板、160:押下げブロック、162:ベアリング、164:ベアリングブロック、B:間隙、D:本発明シュレッダーによる細断屑、D2:従来シュレッダーによる細断屑、G1,G2:歯車、H:作業者、M1,M2,M3:モータ、P:被細断材料、S1,S2,S3,S4:センサ。
Claims (5)
- 被細断材料を収容するホッパーと、ホッパーから給送される被細断材料を細断する細断手段と、該細断手段により細断された被細断材料の細断屑を収容する屑収容箱とを備えるシュレッダーであって、該細断手段が、外周面上に形成された刃先を有する複数のディスク状回転カッターからなるカッターブロックと、該カッターブロックと噛み合うように形成された固定カッターとを組み合わせてなる一軸の細断手段であることを特徴とするシュレッダー。
- 前記細断手段により細断された細断屑の中の所定サイズ以下の細断屑のみを通過させるスクリーン手段を該細断手段の下面を覆うように配置してなることを特徴とする請求項1記載のシュレッダー。
- 前記細断手段が、前記カッターブロックと噛み合うように形成された補助固定カッターを更に備え、該補助固定カッターにより、前記スクリーン手段を通過しなかった所定サイズ以上の細断屑を再度細断することを特徴とする請求項2記載のシュレッダー。
- 前記細断手段に対し、被細断材料を押圧する押圧手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のシュレッダー。
- 前記押圧手段による押圧動作を制御する押圧制御手段を更に備えることを特徴とする請求項4記載のシュレッダー。
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