JP2004049849A - X線遮蔽装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】医療被曝の増加に対する措置として、X線照射野内で遮蔽の大きさおよび位置を自由に変えることが出来るX線遮蔽方法を考案し、さらに従来の血管造影装置またはX線透視装置への取り付けや、それらとの併用が容易なX線遮蔽装置を提供する。
【解決手段】X線に対する高減弱係数の物質を素材とするXY面上の円板(1−1)をX軸周りに所定の角度を与え、X線束の方向をZ軸としたとき、Z軸に垂直な面上に投射された楕円形の陰影をZ軸周りに回転すると、楕円の短径を直径とする円形の投射陰影が得られる。この陰影の大きさを調整するサイズ調整装置(A)を、必要な位置に移動させるXY移動装置(B)に搭載した構造のX線遮蔽装置を、血管造影装置Cアーム(F)と組み合わせることで、医療被曝による放射線障害を予防するX線遮蔽装置を特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】X線に対する高減弱係数の物質を素材とするXY面上の円板(1−1)をX軸周りに所定の角度を与え、X線束の方向をZ軸としたとき、Z軸に垂直な面上に投射された楕円形の陰影をZ軸周りに回転すると、楕円の短径を直径とする円形の投射陰影が得られる。この陰影の大きさを調整するサイズ調整装置(A)を、必要な位置に移動させるXY移動装置(B)に搭載した構造のX線遮蔽装置を、血管造影装置Cアーム(F)と組み合わせることで、医療被曝による放射線障害を予防するX線遮蔽装置を特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線透過像を利用した医療分野において、被曝を回避すべき部位の大きさおよび位置に合わせてX線を遮蔽して放射線障害を予防することで、必要な領域には十分なX線の照射を可能にし、血管造影装置またはX線透視装置による安全で効果的な検査および治療を行えるようにする、X線遮蔽装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の血管造影装置は、被曝の軽減やハレーション防止のため、照射野の辺縁領域を絞り込む井桁状のコリメータや線量分布を傾斜させるためのウェッジ・フィルタなどを装備していた。しかし、照射野内に存在する特定の部位に対して部分的にX線を遮蔽する方法は無く、照射野全面が被曝することは避けられなかった。また、照射野内の耐容線量の低い臓器が総照射線量を制約するため、患者にとって必要な検査および治療が制限されてしまうことがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
(1)最近では、選択的血管造影や血管内治療技術の進歩とともに、X線を曝射する時間が長くなる傾向にあり、医療被曝の増加を来すようになってきた。
(2)例えば、頭部領域の治療においては、白内障予防の観点から、眼球(水晶体)への被曝低減措置が必要となってきた。
(3)従来の方法で眼球(水晶体)を遮蔽しようとすると、近傍を走行する血管まで遮蔽されてしまい、検査および治療に支障を来していた。
【0004】
本発明は、このような問題点に鑑み、X線照射野内で遮蔽の大きさおよび位置を自由に変えることが出来るX線遮蔽装置を得ることを目的としており、さらに従来の血管造影装置またはX線透視装置への取り付けや、それらとの併用が容易なX線遮蔽装置を提供することで、X線透過像を利用した医療をより安全かつ効果的に行えるようにすることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するため、照射野内にある必要な遮蔽部位の大きさに合わせて遮蔽の大きさを調整できるサイズ調整装置(A)を、必要な位置に移動できるXY移動装置(B)に搭載した構造のX線遮蔽装置を、血管造影装置Cアーム(F)のX線管球(F−1)側コリメータ近傍に設けたものである。
【0006】
次に作用について説明する。
(1)遮蔽は、X線に対する高減弱係数の物質、例えば鉛でできた薄い円板(1−1)による。
(2)図1に示すように、XY面上の半径aの円板(1−1)を、X軸周りに所定の角度θだけ傾斜させ、Z軸方向にX線を照射すると、投射される陰影は楕円形(長径2a、短径2b)となる。θ=0では円板(1−1)の板厚(t)の線となる。
(3)所定の角度θだけ傾斜した円板(1−1)をZ軸周りに回転し、Z軸方向にX線を照射すると、直径2bの円形の常時陰影(透過線量ゼロ)が投射される。その大きさは円板(1−1)の傾斜角(θ)で調整する。ここで得られる最小の常時陰影円の直径は、円板(1−1)の板厚(t)となる。
(4)円形の常時陰影の外周から外側に離れるに従い、透過する線量は大きくなり、次第に照射線量は100%に復帰する。いま与えられた板厚でX線を100%遮蔽すると仮定した場合の照射線量の変化を図2に示す。計算上常時陰影円径の約140%外側で照射線量は50%に達する。
(5)常時陰影円の位置は、図6に示すXY移動装置(B)で必要な遮蔽部位に移動する。
(6)請求項2の場合、図7に示すように支持枠(14)を血管造影装置Cアーム(F)のX線管球(F−1)側コリメータ近傍部分に取り付け、この支持枠(14)にサイズ調整装置(A)およびXY移動装置(B)を装着することによって、遮蔽部位は血管造影装置Cアーム(F)の動きに追従する。請求項3の場合には血管造影装置Cアーム(F)のX線管球(F−1)の位置を患部位置にあわせた後、図8に示すような移動可能な架台(C)に装備されたカーブガイド(50)に係合したサイズ調整装置(A)およびXY移動装置(B)を、血管造影装置Cアーム(F)のX線管球(F−1)側コリメータ近傍X線束上に合わせる。
(7)上X線貫通筒(4)の上部位置に、筐体(6)に任意形状に加工したX線遮蔽体を配置する保持器(12)を設け、これによる陰影と請求項1による陰影とを合成する。
(8)図10と図11に示したZ軸方向の位置を調整するインテリジェントアクチュエータ(60)により、X線束の拡散を利用して、陰影の大きさの微調整を行うことで遮蔽の精度を向上させる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明の基本原理は、X線に対して高減弱係数の物質、一例として鉛でできた円板(1−1)で楕円形の投射陰影をつくり、これを回転することにより楕円の短径を直径とする円形の遮蔽領域を得るものである。
【0008】
図3には、サイズ調整装置(A)およびXY移動装置(B)の実施例を示す。
下X線貫通筒(3)に遮蔽板(1)を回動可能に支持し、5相ステッピングモーター(2)で外部から与えるパルス信号により指示した角度だけ回動する。操作方法は公知の技術であり省略する。
【0009】
上X線貫通筒(4)は軸受け(5)で筐体(6)に支えられ、モーター(11)の回転子(10)を従動輪(9)に押し付けて摩擦で回転する。上X線貫通筒(4)には下X線貫通筒(3)が接続され、遮蔽板(1)は回転する。
【0010】
図3および図5に示すように、筐体(6)側に絶縁ディスク(8)を設け、同心にスリップリング(8−1)およびターミナル(8−2)を5組設ける。上X線貫通筒(4)側に絶縁ディスク(8)と対向するディスク(4−1)を設けて、1組のスリップリングに1組のブラシ(7−2)を組み合わせて1セットとし、5組のスリップリングを配置する。ブラシ(7−2)はリング毎に位置を変え、周上に分散させて配置する。
【0011】
図5はブラシ部分の詳細を示す。絶縁体よりなる大ネジ(7−1)をディスク(4−1)にナット(7−6)で固定し、ブラシ(7−2)は導電性の良いバネ(7−3)を介してネジ(7−4)でスリップリング(8−1)に押し付け、ブラシセット(7)を構成している。
【0012】
以上により5相の信号は固定側から回転側に通電され、5相ステッピングモーター(2)の端子口(2−1)に接続される。操作及び制御は公知であり説明を省略する。
【0013】
図4に遮蔽板(1)の詳細を示す。遮蔽板(1)はX線透過性の良い、1例としてグラファイトで作り、d部を軸受け(図示を省略)で支持し、回転軸X−Xで回動し、中心にX線に対する高減弱係数の物質、例えば鉛でできた薄い円板(1−1)を埋設する。ここで円板(1−1)の厚みの中心線は回転軸X−Xと一致するように埋設する。すなわち薄く、回転によるフレを無くすることによって最小遮蔽寸法を得る。
【0014】
図3に示すように、上X線貫通筒(4)の上部には筐体(6)に取り付けた保持器支持枠(12−5)に回転自在に組み込まれた保持器(12)を設ける。保持器(12)はX線透過性のよい、1例としてアクリル板で作り、受け(12−1)、押さえ(12−2)、位置調整用のつまみ(12−4)より構成する。受け(12−1)、押さえ(12−2)の間にはすきま(12−3)が在り、任意の形状に加工したX線遮蔽体を配置する。
【0015】
図3に示すように、サイズ調整装置(A)を装備した筐体(6)は、可動枠(13)の内径Dの空間に挿入しフランジで取り付ける。
【0016】
XY移動装置(B)を図6に示す。サイズ調整装置(A)を搭載した可動枠(13)は支持枠(14)に取り付けられた横送りボールガイド(13−1)と縦送りボールガイド(13−2)で支持案内する。可動枠(13)の操作は支持枠(14)の隅にある駆動部(公知のため図示を省略する)を遠方操作する。
【0017】
図6に示すように、可動枠(13)には左右方向にS1の移動調整代があり、縦方向に移動調整代S1と可動枠(13)のシフト代S2とがある。ここで、例えばS1は50mm、S2は支持枠(13)の全面をシフトさせる必要上、300mm程度が実用的である。
【0018】
支持枠(14)の取り付け方法には二通りがある。一つは図7に示すように支持枠(14)を血管造影装置Cアーム(F)のX線管球(F−1)側コリメータに近接して取り付ける方法で、もう一つは図8に示すように支持枠(14)を移動可能な専用の架台(C)に組み付けて搬入する方法である。
【0019】
図7は放射線診断に広く用いられている血管造影装置Cアーム(F)の部分を示したものである。X線管球(F−1)、X線イメージ・インテンシファイア(F−2)、X線の照射方向(F−3)および患者支持台(F−4)は公知の機器である。XY移動装置(B)の支持枠(14)は、血管造影装置Cアーム(F)のX線管球(F−1)側コリメータに近接して、血管造影装置Cアーム(F)に取り付ける。従って血管造影装置Cアーム(F)の動きに合わせてサイズ調整装置(A)およびXY移動装置(B)が移動してX線の遮蔽位置を決めることが出来る。
【0020】
図8は図3のサイズ調整装置(A)およびXY移動装置(B)よりなるユニットを、左右一対の半径Rのカーブガイド(50)に沿って移動する基本機構を示したものである。既存の血管造影装置Cアーム(F)が側面照射のためF’位置まで回動する際の障害とならないように、両側のカーブガイド(50)は支持材(50−1)を介して間隔Lを採って下連結材(51)および上連結材(51−1)で平行を保っている。支持材(50−1)の下辺には移動用の車輪(52)を設ける。
【0021】
図8に示すように、駆動装置の軽量化のために、サイズ調整装置(A)およびXY移動装置(B)の移動総重量の約50%のバランスウェイト(54)を、ガイドホイール(53および53−1)を介してバランスウェイト吊りチエン(31)で吊り下げ、バランスウェイト吊りチエン(31)の他端はエンドブラケット(30)でスプロケット軸(22)の軸端に接続する。
【0022】
図8に示される実施例では、カーブガイド(50)の半径Rおよび支持材(50−1)は、サイズ調整装置(A)の遮蔽板(1)の最下端、あるいは下X線貫通筒(3)の下端が血管造影装置Cアーム(F)のX線管球(F−1)側コリメータの上面に隣接する寸法とする。
【0023】
図9に示すように、サイズ調整装置(A)およびXY移動装置(B)の案内車輪(20−2)は、カーブガイド(50)に案内されている。
【0024】
図9に示すように、カーブガイド(50)の内面には、案内車輪(20−2)のレール(20−1)を片側のカーブガイド(50)のレール溝(20−3)に取り付けることにより、横ぶれを防止している。
【0025】
図9に示すように、カーブガイド(50)の内面には、バランスウェイト吊りチエン(31)が円滑にすべるように、案内突起部(31−1)を設ける。
【0026】
図9に示すように、車輪ブラケット(32)は、XY移動装置(B)の支持枠(14)に組み付け、そのボスの外周に案内車輪(20−2)、同心内面にスプロケット軸(22)を回転自在に組み、スプロケット(21)を装着する。
【0027】
図9に示すように、スプロケット軸(22)には、スプロケット(21)の駆動用の歯車(24)を設け、ピニオン(23)を減速機(25)を介して走行モーター(26)で駆動する。ただし反対側のスプロケットは、スプロケット軸(22)と中間軸(28)に継ぎ手(27)を介して連動する。従ってピニオン(23)、駆動用の歯車(24)は、片側だけに設けるのが一般的である。
【0028】
図9に示すように、車輪ブラケット(32)に、取り付け金具(33)を介して減速機(25)を組み付ける。
【0029】
図9に示すように、走行チエン(29)は、両端をカーブガイド(50)端に若干のゆとりを設けて固定し、スプロケット(21)にかみ合わせラックとして使用する。
【0030】
図10に示すように、ボールねじにより直進運動を行うインテリジェントアクチュエータ(60)を血管造影装置Cアーム(F)に直接取り付け、支え台(61)を介してXY移動装置(B)の支持枠(14)を組みつけ、サイズ調整装置(A)およびXY移動装置(B)をZ軸方向に位置調整する。支え台(61)は、XY移動装置(B)の支持枠(14)を外側で支える寸法のフォーク状とする。従ってインテリジェントアクチュエータ(60)の位置は、血管造影装置Cアーム(F)の動きに支障の無いように、中心から寸法Eだけ偏心している。偏心の方向は、血管造影装置の操作位置と反対側とする。
【0031】
図11は、図8に示した移動可能な専用の架台(C)に装備する場合の台車(62)の構造を、平面図として表す。台車(62)にインテリジェントアクチュエータ(60)を取り付け、図10に示した支え台(61)を介してXY移動装置(B)の支持枠(14)を組みつけ、サイズ調整装置(A)およびXY移動装置(B)のZ軸方向の位置調整を可能にする。
【0032】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0033】
請求項1によれば、XY面上の半径aの円板を、X軸周りに所定の角度だけ傾斜させて得られる楕円形の投射陰影(長径2a、短径2b)をZ軸周りに回転すると、直径2bの円形の投射陰影が得られるので、陰影の大きさを変えることが出来る。従って、X線照射野内で被曝を回避すべき部位の大きさに合わせた遮蔽領域をつくることが出来、かつ遮蔽位置を調整することが出来るので、一例として頭部領域の血管造影や血管内治療を行う際に眼球(水晶体)のみを遮蔽することで、医療行為に支障を来すことなく晩発性の放射線障害である白内障を予防する効果がある。
【0034】
本発明は、頭部領域以外での血管造影や血管内治療においても、例えば生殖腺の被曝線量低減など、照射野内にある放射線感受性の高い部位に受けるX線の線量を部分的に低減させることに有効である。
【0035】
請求項2によれば、X線遮蔽装置を装備することで、従来の血管造影装置の性能改善に有効である。さらに従来の血管造影装置に一部改良を加えるだけで、軽量小型にまとめたX線遮蔽装置を装備することが出来るので、操作性や汎用性に優れている。
【0036】
請求項3によれば、現在使用中の血管造影装置には手を加えずに、移動可能な専用の架台(C)を装備したX線遮蔽装置を血管造影装置と併用することが出来るので、汎用性に優れている。
【0037】
請求項4によれば、支持枠(14)にZ軸方向の位置調整を可能にするインテリジェントアクチュエータ(60)を装備したので、X線束の拡散を利用して、サイズ調整装置(A)の調整機能を補足することができる。
【0038】
請求項5によれば、保持器(12)を設けたので、任意形状に加工したX線遮蔽体による陰影と請求項1による陰影とを合成して、より効果的な遮蔽領域を得ることが出来る。
【0039】
以上のことは、最近の選択的血管造影や血管内治療技術の進歩に伴った医療被曝の増加に対して最善の防護方法を提供し、X線透過像を利用した医療をより安全かつ効果的なものとするのに効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサイズ調整の原理を説明する図である。
【図2】100%X線が遮蔽された状態から外側に行くに従い、照射線量が復帰する様を条件例のもとで計算した図である。
【図3】本発明によるX線遮蔽装置の断面図である。
【図4】本発明の遮蔽板の構造を示す図である。
【図5】遮蔽板に傾斜を与え回転するために必要なスリップリングおよびブラシの断面図である。
【図6】サイズ調整装置を遮蔽位置に移動するXY移動装置の平面図である。
【図7】血管造影装置CアームにX線遮蔽装置を装備した実施例を示す図である。
【図8】X線遮蔽装置を移動可能な専用の架台に装備した実施例を示す図である。
【図9】カーブガイドの断面図である。
【図10】血管造影装置Cアームにインテリジェントアクチュエータを直結させた実施例を示す図である。
【図11】カーブガイド用のインテリジェントアクチュエータを搭載した台車の平面図である。
【符号の説明】
A サイズ調整装置
B XY移動装置
1 遮蔽板
1−1 円板
2 5相ステッピングモーター
2−1 端子口
3 下X線貫通筒
4 上X線貫通筒
4−1 ディスク
5 軸受け
6 筐体
7 ブラシセット
7−1 大ネジ
7−2 ブラシ
7−3 バネ
7−4 ネジ
8 絶縁ディスク
8−1 スリップリング
8−2 ターミナル
9 従動輪
10 回転子
11 モーター
12 保持器
12−1 受け
12−2 押さえ
12−3 すきま
12−4 つまみ
12−5 保持器支持枠
13 可動枠
13−1 横送りボールガイド
13−2 縦送りボールガイド
14 支持枠
F 血管造影装置Cアーム
F−1 X線管球
F−2 X線イメージ・インテンシファイア
F−3 X線の照射方向
20−1 レール
20−2 案内車輪
20−3 レール溝
21 スプロケット
22 スプロケット軸
23 ピニオン
24 駆動用の歯車
25 減速機
26 走行モーター
27 継ぎ手
28 中間軸
29 走行チエン
30 エンドブラケット
31 バランスウェイト吊りチエン
31−1 案内突起部
32 車輪ブラケット
33 取り付け金具
C 架台
50 カーブガイド
50−1 支持材
51 下連結材
51−1 上連結材
52 車輪
53、53−1 ガイドホイール
54 バランスウェイト
60 インテリジェントアクチュエータ
61 支え台
62 台車
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線透過像を利用した医療分野において、被曝を回避すべき部位の大きさおよび位置に合わせてX線を遮蔽して放射線障害を予防することで、必要な領域には十分なX線の照射を可能にし、血管造影装置またはX線透視装置による安全で効果的な検査および治療を行えるようにする、X線遮蔽装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の血管造影装置は、被曝の軽減やハレーション防止のため、照射野の辺縁領域を絞り込む井桁状のコリメータや線量分布を傾斜させるためのウェッジ・フィルタなどを装備していた。しかし、照射野内に存在する特定の部位に対して部分的にX線を遮蔽する方法は無く、照射野全面が被曝することは避けられなかった。また、照射野内の耐容線量の低い臓器が総照射線量を制約するため、患者にとって必要な検査および治療が制限されてしまうことがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
(1)最近では、選択的血管造影や血管内治療技術の進歩とともに、X線を曝射する時間が長くなる傾向にあり、医療被曝の増加を来すようになってきた。
(2)例えば、頭部領域の治療においては、白内障予防の観点から、眼球(水晶体)への被曝低減措置が必要となってきた。
(3)従来の方法で眼球(水晶体)を遮蔽しようとすると、近傍を走行する血管まで遮蔽されてしまい、検査および治療に支障を来していた。
【0004】
本発明は、このような問題点に鑑み、X線照射野内で遮蔽の大きさおよび位置を自由に変えることが出来るX線遮蔽装置を得ることを目的としており、さらに従来の血管造影装置またはX線透視装置への取り付けや、それらとの併用が容易なX線遮蔽装置を提供することで、X線透過像を利用した医療をより安全かつ効果的に行えるようにすることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するため、照射野内にある必要な遮蔽部位の大きさに合わせて遮蔽の大きさを調整できるサイズ調整装置(A)を、必要な位置に移動できるXY移動装置(B)に搭載した構造のX線遮蔽装置を、血管造影装置Cアーム(F)のX線管球(F−1)側コリメータ近傍に設けたものである。
【0006】
次に作用について説明する。
(1)遮蔽は、X線に対する高減弱係数の物質、例えば鉛でできた薄い円板(1−1)による。
(2)図1に示すように、XY面上の半径aの円板(1−1)を、X軸周りに所定の角度θだけ傾斜させ、Z軸方向にX線を照射すると、投射される陰影は楕円形(長径2a、短径2b)となる。θ=0では円板(1−1)の板厚(t)の線となる。
(3)所定の角度θだけ傾斜した円板(1−1)をZ軸周りに回転し、Z軸方向にX線を照射すると、直径2bの円形の常時陰影(透過線量ゼロ)が投射される。その大きさは円板(1−1)の傾斜角(θ)で調整する。ここで得られる最小の常時陰影円の直径は、円板(1−1)の板厚(t)となる。
(4)円形の常時陰影の外周から外側に離れるに従い、透過する線量は大きくなり、次第に照射線量は100%に復帰する。いま与えられた板厚でX線を100%遮蔽すると仮定した場合の照射線量の変化を図2に示す。計算上常時陰影円径の約140%外側で照射線量は50%に達する。
(5)常時陰影円の位置は、図6に示すXY移動装置(B)で必要な遮蔽部位に移動する。
(6)請求項2の場合、図7に示すように支持枠(14)を血管造影装置Cアーム(F)のX線管球(F−1)側コリメータ近傍部分に取り付け、この支持枠(14)にサイズ調整装置(A)およびXY移動装置(B)を装着することによって、遮蔽部位は血管造影装置Cアーム(F)の動きに追従する。請求項3の場合には血管造影装置Cアーム(F)のX線管球(F−1)の位置を患部位置にあわせた後、図8に示すような移動可能な架台(C)に装備されたカーブガイド(50)に係合したサイズ調整装置(A)およびXY移動装置(B)を、血管造影装置Cアーム(F)のX線管球(F−1)側コリメータ近傍X線束上に合わせる。
(7)上X線貫通筒(4)の上部位置に、筐体(6)に任意形状に加工したX線遮蔽体を配置する保持器(12)を設け、これによる陰影と請求項1による陰影とを合成する。
(8)図10と図11に示したZ軸方向の位置を調整するインテリジェントアクチュエータ(60)により、X線束の拡散を利用して、陰影の大きさの微調整を行うことで遮蔽の精度を向上させる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明の基本原理は、X線に対して高減弱係数の物質、一例として鉛でできた円板(1−1)で楕円形の投射陰影をつくり、これを回転することにより楕円の短径を直径とする円形の遮蔽領域を得るものである。
【0008】
図3には、サイズ調整装置(A)およびXY移動装置(B)の実施例を示す。
下X線貫通筒(3)に遮蔽板(1)を回動可能に支持し、5相ステッピングモーター(2)で外部から与えるパルス信号により指示した角度だけ回動する。操作方法は公知の技術であり省略する。
【0009】
上X線貫通筒(4)は軸受け(5)で筐体(6)に支えられ、モーター(11)の回転子(10)を従動輪(9)に押し付けて摩擦で回転する。上X線貫通筒(4)には下X線貫通筒(3)が接続され、遮蔽板(1)は回転する。
【0010】
図3および図5に示すように、筐体(6)側に絶縁ディスク(8)を設け、同心にスリップリング(8−1)およびターミナル(8−2)を5組設ける。上X線貫通筒(4)側に絶縁ディスク(8)と対向するディスク(4−1)を設けて、1組のスリップリングに1組のブラシ(7−2)を組み合わせて1セットとし、5組のスリップリングを配置する。ブラシ(7−2)はリング毎に位置を変え、周上に分散させて配置する。
【0011】
図5はブラシ部分の詳細を示す。絶縁体よりなる大ネジ(7−1)をディスク(4−1)にナット(7−6)で固定し、ブラシ(7−2)は導電性の良いバネ(7−3)を介してネジ(7−4)でスリップリング(8−1)に押し付け、ブラシセット(7)を構成している。
【0012】
以上により5相の信号は固定側から回転側に通電され、5相ステッピングモーター(2)の端子口(2−1)に接続される。操作及び制御は公知であり説明を省略する。
【0013】
図4に遮蔽板(1)の詳細を示す。遮蔽板(1)はX線透過性の良い、1例としてグラファイトで作り、d部を軸受け(図示を省略)で支持し、回転軸X−Xで回動し、中心にX線に対する高減弱係数の物質、例えば鉛でできた薄い円板(1−1)を埋設する。ここで円板(1−1)の厚みの中心線は回転軸X−Xと一致するように埋設する。すなわち薄く、回転によるフレを無くすることによって最小遮蔽寸法を得る。
【0014】
図3に示すように、上X線貫通筒(4)の上部には筐体(6)に取り付けた保持器支持枠(12−5)に回転自在に組み込まれた保持器(12)を設ける。保持器(12)はX線透過性のよい、1例としてアクリル板で作り、受け(12−1)、押さえ(12−2)、位置調整用のつまみ(12−4)より構成する。受け(12−1)、押さえ(12−2)の間にはすきま(12−3)が在り、任意の形状に加工したX線遮蔽体を配置する。
【0015】
図3に示すように、サイズ調整装置(A)を装備した筐体(6)は、可動枠(13)の内径Dの空間に挿入しフランジで取り付ける。
【0016】
XY移動装置(B)を図6に示す。サイズ調整装置(A)を搭載した可動枠(13)は支持枠(14)に取り付けられた横送りボールガイド(13−1)と縦送りボールガイド(13−2)で支持案内する。可動枠(13)の操作は支持枠(14)の隅にある駆動部(公知のため図示を省略する)を遠方操作する。
【0017】
図6に示すように、可動枠(13)には左右方向にS1の移動調整代があり、縦方向に移動調整代S1と可動枠(13)のシフト代S2とがある。ここで、例えばS1は50mm、S2は支持枠(13)の全面をシフトさせる必要上、300mm程度が実用的である。
【0018】
支持枠(14)の取り付け方法には二通りがある。一つは図7に示すように支持枠(14)を血管造影装置Cアーム(F)のX線管球(F−1)側コリメータに近接して取り付ける方法で、もう一つは図8に示すように支持枠(14)を移動可能な専用の架台(C)に組み付けて搬入する方法である。
【0019】
図7は放射線診断に広く用いられている血管造影装置Cアーム(F)の部分を示したものである。X線管球(F−1)、X線イメージ・インテンシファイア(F−2)、X線の照射方向(F−3)および患者支持台(F−4)は公知の機器である。XY移動装置(B)の支持枠(14)は、血管造影装置Cアーム(F)のX線管球(F−1)側コリメータに近接して、血管造影装置Cアーム(F)に取り付ける。従って血管造影装置Cアーム(F)の動きに合わせてサイズ調整装置(A)およびXY移動装置(B)が移動してX線の遮蔽位置を決めることが出来る。
【0020】
図8は図3のサイズ調整装置(A)およびXY移動装置(B)よりなるユニットを、左右一対の半径Rのカーブガイド(50)に沿って移動する基本機構を示したものである。既存の血管造影装置Cアーム(F)が側面照射のためF’位置まで回動する際の障害とならないように、両側のカーブガイド(50)は支持材(50−1)を介して間隔Lを採って下連結材(51)および上連結材(51−1)で平行を保っている。支持材(50−1)の下辺には移動用の車輪(52)を設ける。
【0021】
図8に示すように、駆動装置の軽量化のために、サイズ調整装置(A)およびXY移動装置(B)の移動総重量の約50%のバランスウェイト(54)を、ガイドホイール(53および53−1)を介してバランスウェイト吊りチエン(31)で吊り下げ、バランスウェイト吊りチエン(31)の他端はエンドブラケット(30)でスプロケット軸(22)の軸端に接続する。
【0022】
図8に示される実施例では、カーブガイド(50)の半径Rおよび支持材(50−1)は、サイズ調整装置(A)の遮蔽板(1)の最下端、あるいは下X線貫通筒(3)の下端が血管造影装置Cアーム(F)のX線管球(F−1)側コリメータの上面に隣接する寸法とする。
【0023】
図9に示すように、サイズ調整装置(A)およびXY移動装置(B)の案内車輪(20−2)は、カーブガイド(50)に案内されている。
【0024】
図9に示すように、カーブガイド(50)の内面には、案内車輪(20−2)のレール(20−1)を片側のカーブガイド(50)のレール溝(20−3)に取り付けることにより、横ぶれを防止している。
【0025】
図9に示すように、カーブガイド(50)の内面には、バランスウェイト吊りチエン(31)が円滑にすべるように、案内突起部(31−1)を設ける。
【0026】
図9に示すように、車輪ブラケット(32)は、XY移動装置(B)の支持枠(14)に組み付け、そのボスの外周に案内車輪(20−2)、同心内面にスプロケット軸(22)を回転自在に組み、スプロケット(21)を装着する。
【0027】
図9に示すように、スプロケット軸(22)には、スプロケット(21)の駆動用の歯車(24)を設け、ピニオン(23)を減速機(25)を介して走行モーター(26)で駆動する。ただし反対側のスプロケットは、スプロケット軸(22)と中間軸(28)に継ぎ手(27)を介して連動する。従ってピニオン(23)、駆動用の歯車(24)は、片側だけに設けるのが一般的である。
【0028】
図9に示すように、車輪ブラケット(32)に、取り付け金具(33)を介して減速機(25)を組み付ける。
【0029】
図9に示すように、走行チエン(29)は、両端をカーブガイド(50)端に若干のゆとりを設けて固定し、スプロケット(21)にかみ合わせラックとして使用する。
【0030】
図10に示すように、ボールねじにより直進運動を行うインテリジェントアクチュエータ(60)を血管造影装置Cアーム(F)に直接取り付け、支え台(61)を介してXY移動装置(B)の支持枠(14)を組みつけ、サイズ調整装置(A)およびXY移動装置(B)をZ軸方向に位置調整する。支え台(61)は、XY移動装置(B)の支持枠(14)を外側で支える寸法のフォーク状とする。従ってインテリジェントアクチュエータ(60)の位置は、血管造影装置Cアーム(F)の動きに支障の無いように、中心から寸法Eだけ偏心している。偏心の方向は、血管造影装置の操作位置と反対側とする。
【0031】
図11は、図8に示した移動可能な専用の架台(C)に装備する場合の台車(62)の構造を、平面図として表す。台車(62)にインテリジェントアクチュエータ(60)を取り付け、図10に示した支え台(61)を介してXY移動装置(B)の支持枠(14)を組みつけ、サイズ調整装置(A)およびXY移動装置(B)のZ軸方向の位置調整を可能にする。
【0032】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0033】
請求項1によれば、XY面上の半径aの円板を、X軸周りに所定の角度だけ傾斜させて得られる楕円形の投射陰影(長径2a、短径2b)をZ軸周りに回転すると、直径2bの円形の投射陰影が得られるので、陰影の大きさを変えることが出来る。従って、X線照射野内で被曝を回避すべき部位の大きさに合わせた遮蔽領域をつくることが出来、かつ遮蔽位置を調整することが出来るので、一例として頭部領域の血管造影や血管内治療を行う際に眼球(水晶体)のみを遮蔽することで、医療行為に支障を来すことなく晩発性の放射線障害である白内障を予防する効果がある。
【0034】
本発明は、頭部領域以外での血管造影や血管内治療においても、例えば生殖腺の被曝線量低減など、照射野内にある放射線感受性の高い部位に受けるX線の線量を部分的に低減させることに有効である。
【0035】
請求項2によれば、X線遮蔽装置を装備することで、従来の血管造影装置の性能改善に有効である。さらに従来の血管造影装置に一部改良を加えるだけで、軽量小型にまとめたX線遮蔽装置を装備することが出来るので、操作性や汎用性に優れている。
【0036】
請求項3によれば、現在使用中の血管造影装置には手を加えずに、移動可能な専用の架台(C)を装備したX線遮蔽装置を血管造影装置と併用することが出来るので、汎用性に優れている。
【0037】
請求項4によれば、支持枠(14)にZ軸方向の位置調整を可能にするインテリジェントアクチュエータ(60)を装備したので、X線束の拡散を利用して、サイズ調整装置(A)の調整機能を補足することができる。
【0038】
請求項5によれば、保持器(12)を設けたので、任意形状に加工したX線遮蔽体による陰影と請求項1による陰影とを合成して、より効果的な遮蔽領域を得ることが出来る。
【0039】
以上のことは、最近の選択的血管造影や血管内治療技術の進歩に伴った医療被曝の増加に対して最善の防護方法を提供し、X線透過像を利用した医療をより安全かつ効果的なものとするのに効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサイズ調整の原理を説明する図である。
【図2】100%X線が遮蔽された状態から外側に行くに従い、照射線量が復帰する様を条件例のもとで計算した図である。
【図3】本発明によるX線遮蔽装置の断面図である。
【図4】本発明の遮蔽板の構造を示す図である。
【図5】遮蔽板に傾斜を与え回転するために必要なスリップリングおよびブラシの断面図である。
【図6】サイズ調整装置を遮蔽位置に移動するXY移動装置の平面図である。
【図7】血管造影装置CアームにX線遮蔽装置を装備した実施例を示す図である。
【図8】X線遮蔽装置を移動可能な専用の架台に装備した実施例を示す図である。
【図9】カーブガイドの断面図である。
【図10】血管造影装置Cアームにインテリジェントアクチュエータを直結させた実施例を示す図である。
【図11】カーブガイド用のインテリジェントアクチュエータを搭載した台車の平面図である。
【符号の説明】
A サイズ調整装置
B XY移動装置
1 遮蔽板
1−1 円板
2 5相ステッピングモーター
2−1 端子口
3 下X線貫通筒
4 上X線貫通筒
4−1 ディスク
5 軸受け
6 筐体
7 ブラシセット
7−1 大ネジ
7−2 ブラシ
7−3 バネ
7−4 ネジ
8 絶縁ディスク
8−1 スリップリング
8−2 ターミナル
9 従動輪
10 回転子
11 モーター
12 保持器
12−1 受け
12−2 押さえ
12−3 すきま
12−4 つまみ
12−5 保持器支持枠
13 可動枠
13−1 横送りボールガイド
13−2 縦送りボールガイド
14 支持枠
F 血管造影装置Cアーム
F−1 X線管球
F−2 X線イメージ・インテンシファイア
F−3 X線の照射方向
20−1 レール
20−2 案内車輪
20−3 レール溝
21 スプロケット
22 スプロケット軸
23 ピニオン
24 駆動用の歯車
25 減速機
26 走行モーター
27 継ぎ手
28 中間軸
29 走行チエン
30 エンドブラケット
31 バランスウェイト吊りチエン
31−1 案内突起部
32 車輪ブラケット
33 取り付け金具
C 架台
50 カーブガイド
50−1 支持材
51 下連結材
51−1 上連結材
52 車輪
53、53−1 ガイドホイール
54 バランスウェイト
60 インテリジェントアクチュエータ
61 支え台
62 台車
Claims (5)
- X線に対する高減弱係数の物質を素材とするXY面上の円板(1−1)に、X軸周りに所定の角度を与え、X線束の方向をZ軸としたとき、Z軸に垂直な面上に投射される楕円形の陰影を、Z軸周りに回転させることで円形の陰影をつくるサイズ調整装置(A)を、XY移動装置(B)で位置調整が出来るようにしたX線遮蔽装置。
- 血管造影装置Cアーム(F)の、X線束上でコリメータ近傍に装着した、請求項1に記載のX線遮蔽装置。
- 請求項1に記載のX線遮蔽装置を、カーブガイド(50)に係合し、血管造影装置Cアーム(F)と併用するX線遮蔽装置。
- 請求項1に記載のX線遮蔽装置に、Z軸方向の位置調整を可能にするインテリジェントアクチュエータ(60)を装備したX線遮蔽装置。
- 上X線貫通筒(4)の上部に、任意の形状に加工したX線遮蔽体を挿着し、これにより得られる陰影と、請求項1に記載のX線遮蔽装置により得られる陰影とを、合成するX線遮蔽装置。
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