JP2004049384A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パチンコ機の主基板35のCPU35aは、第1の入賞検出手段39からの入賞検出信号を受信して大当り判定手段により判定を行い、その結果に応じて大当り若しくははずれの変動パターン指定コマンドをサブ基板34(図柄基板36、ランプ基板37、音声基板38)に送信する。また、CPU35aは第1又は第2の入賞検出手段39,40から入賞検出信号を受けると、サブ基板34に入賞報知コマンドを送信する。この入賞報知コマンドを受信したサブ基板34では、現在受信している変動パターン指定コマンドが大当り変動パターンであると判定した場合にさらに抽選を行い通常の賞球LED29以外に盤面に設けられた大当り予告報知ランプ28を点灯させ、遊技者に予測できないタイミングで大当たり予告を行う。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機に係り、詳しくは、主基板に負担をかけることなしに、遊技者が予測できないタイミングで大当たり予告を実行可能な遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりパチンコなどの遊技機では、図柄変動中に大当たり予告を行うようなものが知られていた。しかし、この予告を図柄変動開始時など一定のタイミングで行うと、遊技者にとっては意外性がなく、興趣に欠けるものとなっていた。また、パチンコホールなどにおいても図柄変動開始時に大当たりの予告をしてしまうと、遊技者が遊技球の発射を中止してしまい、遊技球の消費が少なくなってしまうという問題があった。そこで、特開2001−269463号公報や、特開2001−334032号公報に記載されているような発明が提案された。この発明は、図柄変動中に遊技球が始動口に入賞したタイミングで大当たり予告を行うもので、遊技球が始動口に入賞するタイミングがランダムであることを利用して、図柄変動中にランダムなタイミングで大当たり予告を行うことができる。遊技者にとっては、予告が行われるタイミングの予想がつかず意外性があり興趣をそそられるものとなっていた。また、大当たり予告を行っても遊技者が遊技球の発射を中止するようなことも少なくすることができた。なお、これらの発明では図柄変動中に遊技球が入賞する度に、毎回大当たり予告を行うと遊技者がそのタイミングに気が付いて興趣を殺がれるという問題があったため、タイミングのランダム性を高めるように、主基板において乱数によって大当たり予告の実行の可否を判定するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、主基板において乱数によって大当たり予告の実行の可否を判定するようにすると、制御内容が増加して主基板の負担を増加させ、処理の遅れなどトラブルの発生が懸念されるという問題があった。
【0004】
上記課題を解決するため、本発明は、主基板に負担をかけることなしに、遊技者が予測できないタイミングで大当たり予告を実行可能な遊技機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る遊技機では、入賞検出信号に基づいて、大当り判定をする大当り判定手段と、前記大当り判定手段の判定結果に応じて変動パターンを決定し、変動パターン指定コマンドを送信する変動パターン指定コマンド送信手段と、入賞検出信号に基づいて、入賞報知を行わせる入賞報知コマンドを送信する入賞報知コマンド送信手段とを有した主制御手段と、前記主制御手段から送信された変動パターン指定コマンドに基づいて遊技演出を実行する遊技演出手段の制御と、前記主制御手段から送信された入賞報知コマンドに基づいて入賞報知を実行する入賞報知手段の制御とを行うサブ制御手段と、前記入賞検出信号を前記主制御手段に送信する入賞検出手段とを備えた遊技機において、前記サブ制御手段は、受信した変動パターン指定コマンドが、大当りに対応する変動パターンであるか否かの判定を行う演出判定手段と、前記変動パターン指定コマンドに基づく遊技演出の実行中に、前記入賞報知コマンドを受信したときに前記演出判定手段で大当りに対応する変動パターンと判定されている場合には所定の報知手段で大当り予告を実行させる大当たり予告手段とを備えたことを要旨とする。
【0006】
この構成に係る遊技機では、大当りが確定している状態で、本来的にランダムである入賞のタイミングを利用して大当り予告を行うことができる。そのため、遊技者からは大当り予告のタイミングの予想がつきにくく、遊技者の興趣を高めることができるという作用がある。また大当り予告により遊技者の遊技を停止させることもないという作用もある。特に、本発明ではサブ制御手段で大当り予告を行なうか否かを判断して決定するため、主制御手段に負担をかけることもないという作用がある。
【0007】
請求項2に係る遊技機では、請求項1に記載の遊技機の構成に加え、前記入賞検出手段は、第1の入賞検出手段と第2の入賞検出手段とから構成され、前記主制御手段は前記第1の入賞検出手段からの入賞検出信号に基づいて、前記サブ制御手段に前記変動パターン指定コマンド及び前記入賞報知コマンドを送信し、前記第2の入賞検出手段からの入賞検出信号に基づいて、前記サブ制御手段に前記入賞報知コマンドを送信することを要旨とする。
【0008】
この構成に係る遊技機では、請求項1に記載の遊技機の作用に加え、所定の入賞検出手段により変動パターン指定コマンド及び入賞報知コマンドの双方若しくはいずれか一方のコマンドをサブ制御手段に送信することができるという作用がある。
【0009】
請求項3に係る遊技機では、請求項1又は請求項2に記載の遊技機の構成に加え、前記サブ制御手段は、大当り予告を実行するか否かを判定する大当り予告実行判定手段をさらに備え、当該大当り予告実行判定手段で大当り予告を実行すると判定した場合のみ大当り予告を実行することを要旨とする。
【0010】
この構成に係る遊技機では、請求項1又は請求項2に記載の遊技機の作用に加え、入賞のタイミングだけではなく、さらに大当り予告実行判定手段により判定して大当り予告を実行可と判定された場合のみ大当り予告を実行するため、大当り予告の頻度を調整できるという作用がある。また、遊技者に対してよりランダムな印象で大当り予告をおこなうことができるという作用がある。
【0011】
請求項4に係る遊技機では、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の遊技機の構成に加え、前記報知手段は、大当り予告を報知するための専用のランプであることを要旨とする。
【0012】
この構成に係る遊技機では、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の遊技機の作用に加え、大当り予告に用いる報知手段を、大当り予告専用のランプとすることで、大当り予告であることが明確になり、遊技者に容易に大当り予告を理解させることができるという作用がある。
【0013】
請求項5に係る遊技機では、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の遊技機の構成に加え、前記報知手段は、図柄表示装置による特定の表示、盤面若しくは枠面に設けられた遊技機の賞球ランプ、電飾ランプ、スピーカ、若しくは振動を体感可能な発射ハンドルの少なくともいずれかを用いたことを要旨とする。
【0014】
この構成に係る遊技機では、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の遊技機の作用に加え、大当り予告を従来より装備された手段などを報知手段として用いることができるという作用がある。
【0015】
請求項6に係る遊技機では、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の遊技機の構成に加え、前記入賞報知コマンドは、普通図柄の始動保留球数ランプ点灯コマンド、特別図柄の始動保留球数ランプ点灯コマンド、又は賞球ランプ点灯コマンドのいずれかを用いたことを要旨とする。
【0016】
この構成に係る遊技機では、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の遊技機の効果に加え、入賞報知コマンドを従来より用いられているコマンドを用いることで主制御手段に対する負担を大きくすることがないという効果がある。
【0017】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]以下、本発明の遊技機をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)に具体化した実施形態を図1〜図19に基づき説明する。
【0018】
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の枠面をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。また、中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられている。そして、前枠14の周囲前面側及び遊技盤13には、パチンコ機10の各種遊技状態(特別図柄又は普通図柄変動、大当り状態、リーチ状態)などに応じて点灯(点滅)・消灯などの発光装飾を行う複数の電飾ランプ16が設けられている。さらに、上球皿15の両側方には、前記遊技状態などに応じて各種音声(効果音など)を出力するスピーカ17が機前面側を向くように設けられている。そして、中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置のハンドル19などが装着されている。
【0019】
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、特別図柄を変動(可変)させて図柄組み合わせゲームを行う特別図柄表示装置20が配設されている。そして、特別図柄表示装置20には、液晶画面からなる可視表示部Hが設けられており、この可視表示部Hには、図2に示すように複数列(例えば、3列)の第1図柄z1、第2図柄z2及び第3図柄z3が各列毎に表示される。なお、「表示」とは、可視表示部Hにおいて遊技者が図柄を識別できる状態で前記図柄が停止していることであり、「停止」には、所謂、ゆれ変動と言われる一旦停止状態(仮停止)と完全に停止した確定停止(最終停止)状態の何れの状態も含まれている。また、本実施形態における第1〜第3図柄z1〜z3は、図2に示すように、配列をなした複数種類(10種類)の数字から構成されている。より詳しく言えば、0,1,2,3,4,5,6,7,8,9の10種類の数字となっている。そして、可視表示部Hには、第1〜第3図柄z1〜z3として各列毎に、同一又は異なる図柄が表示できる。
【0020】
そして、遊技者は、可視表示部Hに表示された第1〜第3図柄z1〜z3の組み合わせから大当り状態、リーチ状態又ははずれ状態の何れかの状態を認識することができる。「大当り」とは、遊技者に付与される所定の遊技価値(遊技者に有利になるもの)であって、特別遊技状態ともいう。大当りは、第1〜第3図柄z1〜z3が同一図柄で停止する「大当り状態」が表示されることで遊技者が認識できる。「リーチ状態」とは、本実施形態では第1図柄z1と第3図柄z3として同一の図柄が表示される状態をいい、最終的にはずれ状態で確定停止する場合(はずれリーチという。)と、大当り状態で確定停止する場合とがある。なお、大当りの場合は、特別の場合を除けば原則としてリーチ状態を経て大当り状態となる。「はずれ状態」とは、最終的に大当りにならない状態で確定停止した状態をいう。
【0021】
具体的には、例えば図2に示すように、可視表示部Hに表示された第1〜第3図柄z1〜z3(全列の図柄)が同一の図柄(「5」)である場合には、その組み合わせから大当り状態を認識することができる。また、特定の2列(例えば、第1図柄z1と第3図柄z3)が同一の図柄(「5」)である場合には、その組み合わせからリーチ状態を認識することができる。さらに、可視表示部Hに表示された第1〜第3図柄z1〜z3(全列の図柄)が全て異なる場合又は1列の図柄がリーチ状態を構成する図柄とは異なった図柄で表示された場合(所謂、はずれリーチ)には、その組み合わせからはずれ状態を認識することができる。
【0022】
そして、これらの各列の図柄は、図柄組み合わせゲームが開始すると、可視表示部Hにおいて、各列毎に縦方向(図2に矢示する変動方向A)で、・・1、2、・・8、9、0、1・・というように、数字が昇順となる配列で変動表示(スクロール表示)される。なお、「変動表示」とは、可視表示部Hにおいて、図柄が一旦停止状態又は確定停止状態となって表示されておらず、可視表示部Hに表示する図柄の種類を変化させながら変動していることをいう。そして、可視表示部Hには、各列毎に変動表示されている複数種類の図柄のうち、何れか1つの図柄(この図柄が各々第1〜第3図柄z1〜z3となる)が表示される。
【0023】
このとき、可視表示部H(特別図柄表示装置20)では、遊技者の遊技に対する興趣を高めるために、様々な「遊技演出」が行われている。例えば、リーチ状態となる組み合わせが表示された際に、残り1列の図柄をコマ送りや高速送りさせたりしている。また、図柄以外のキャラクタを登場させ、該キャラクタの動作に対応させて図柄を表示させたり、可視表示部Hの背景を様々なパターンで変化させたりしている。さらに、可視表示部Hの遊技演出(図柄の動き、キャラクタの動きなど)に併せて、電飾ランプ16による発光装飾やスピーカ17による効果音の出力やハンドル19による振動などの遊技演出も同時に行われている。なお、本発明の発射ハンドルに相当するハンドル19には振動を発生させる振動スピーカが内蔵されている。
【0024】
そして、電飾ランプ16、スピーカ17、ハンドル19の振動スピーカ、特別図柄表示装置20が、本発明の遊技演出手段の一例に相当するが、これらに限定されるものではない。以下の説明において、特別図柄表示装置20(可視表示部H)、電飾ランプ16及びスピーカ17で行われる遊技演出を区別する場合、特別図柄表示装置20(可視表示部H)の遊技演出を「表示演出」、電飾ランプ16の遊技演出を「発光演出」、スピーカ17の遊技演出を「音声演出」と示す。
【0025】
図1に示すように、特別図柄表示装置20の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う普通電動役物21aを備えた特別図柄始動入賞口(以下始動入賞口21)が配置されている。また、始動入賞口21の下方には、大入賞口22が配置されている。始動入賞口21の両側方には、普通図柄作動ゲート24、24が配置される。また、特別図柄表示装置20の両側方には普通入賞口30、30が配置される。
【0026】
特別図柄表示装置20では、発射装置のハンドル19の操作により遊技盤13の遊技領域13aに発射された遊技球が始動入賞口21へ入賞することで、図柄組み合わせゲーム(以下適宜「ゲーム」と略称する。)が行われる。なお、既にゲームが行われている時に遊技球が始動入賞口21へ入賞した場合は、この入賞が特別図柄始動保留球数として記憶され、この記憶値に基づき、現在のゲームが終了後引き続きゲームが行われる。なお、特別図柄始動保留球数の記憶値(以下、始動入賞記憶数ということもある。)は所定の上限値(一般的には4)の範囲内で記憶する。このゲームの結果、全列の図柄が同一の図柄からなる組み合わせ(大当り状態)が表示されることで遊技者に大当りであることが認識される。大当りの場合は、遊技者に、大入賞口22の開閉により多数の遊技球(賞球)を獲得できる有利な状態(特別遊技状態)という遊技価値を付与する。
【0027】
大入賞口22は、所定条件で作動する図示しない下端が枢着された横長の蓋状部材がソレノイドにより前面側に開閉動作を行う第一種特別電動役物(以下特別電動役物22a)を備えたもので、通常の状態(大当り状態以外の状態)では、蓋状部材は閉止して入賞出来ない。大当りによって特別電動役物22aが作動すると大入賞口22が開放し入賞が極めて容易になる。また、大入賞口22へ入賞すると所定数(例えば15個)の賞球の払い出しが行われる。また、特別電動役物22aの作動中に所定数、所定位置への入賞があれば、継続して所定回数特別電動役物が作動する。そのため、遊技者は多くの賞球の払い出しを受けるチャンスが生じ極めて有利な状態となる。
【0028】
普通図柄作動ゲート24は、ゲート形状の通過型の遊技球検出装置である。普通図柄作動ゲート24に遊技球が入球すると、特別図柄表示装置20の可視表示部Hの一部に表示される例えば2桁からなる普通図柄が普通図柄表示装置25によって変動表示される。ここで、普通図柄が同一の図柄で揃うと普通電動役物21a(いわゆる電動チューリップ)が所定時間開放し、始動入賞口21への入賞を容易にする。なお、既に普通図柄の変動表示が行われている時に遊技球が普通図柄作動ゲート24へ入球した場合は、この入球が遊技球の普通図柄始動保留球数として記憶され、この記憶値に基づき、現在の普通図柄の変動表示が終了後引き続き普通図柄の変動表示が行われる。なお、普通図柄始動保留球数の記憶値(以下、普通図柄入賞記憶数ということもある。)は、普通図柄の変動中に普通図柄作動ゲート24に入球した遊技球の数を所定の上限値(一般的には4)の範囲内で記憶した値である。なお、本実施形態では普通図柄作動ゲート24に入球しても賞球の払い出しは行われない。
【0029】
普通入賞口30は、遊技球が入賞すると、賞球の払い出し(例えば5個)が行われる。なお、普通入賞口30に入賞しても特別図柄、普通図柄のいずれも変動しない。
【0030】
これらの始動入賞口21、大入賞口22、普通図柄作動ゲート24、普通入賞口30は、いずれも遊技球を検出する本発明の入賞検出手段に相当する遊技球検出スイッチを備え、それぞれ入賞(本願において入球を含む)があると入賞検出信号を主制御手段に送信する入賞検出手段として機能する。なお、それぞれ遊技球が入賞した場合、始動入賞口21の場合は、主基板35では、入賞検出信号に基づいて、後述するサブ基板34に変動パターン指定コマンド及び入賞報知コマンドを送信する。また、普通入賞口30の場合は、主基板35は、入賞検出信号に基づいて、サブ基板34に入賞報知コマンドのみを送信する。また、普通図柄作動ゲート24の場合は、主基板35は、入賞検出信号に基づいて、サブ基板34に普通図柄変動パターン指定コマンドのみを送信する。ここで、始動入賞口21が、本発明の第1の入賞検出手段に相当し、普通入賞口30が、本発明の第2の入賞検出手段に相当する。なお、普通図柄作動ゲート24は、入賞検出信号を送出し主基板35はこれに応じて入賞報知コマンドに加え、普通図柄変動パターンコマンドも送信するがここでは本発明の第2の入賞検出手段に含めるものとする。
【0031】
特別図柄表示装置20の上部には、4つのLEDから構成される特別図柄始動保留球数LED26が配置される。特別図柄始動保留球数LED26は、上述の特別図柄始動保留球数の記憶値に応じて点灯して、遊技者に特別図柄始動保留球数の記憶数を報知(表示)する。また、可視表示部Hと特別図柄始動保留球数LED26の間には、4つのLEDから構成される普通図柄始動保留球数LED27が配置される。普通図柄始動保留球数LED27は、上述の普通図柄始動保留球数の記憶値に応じて点灯して、遊技者に普通図柄始動保留球数の記憶数を報知(表示)する。
【0032】
前枠前面上端部には、賞球LED29が配置される。賞球LED29は、LEDを備え、原則として賞球を払い出す時に点滅発光する。なお、これらの特別図柄始動保留球数LED26、普通図柄始動保留球数LED27、賞球LED29が本発明の入賞報知手段の一例に相当する。また、後述する主基板35から送信された入賞報知コマンドに基づいてスピーカ17、ハンドル19、特別図柄表示装置20、普通図柄表示装置25、その他の装置なども後述する主基板35から送信される入賞報知コマンドに基づいて何らかのかたちで入賞を報知する場合は、本発明の入賞報知手段に相当する。
【0033】
ここで「入賞報知コマンド」とは、例えば、賞球LED29の点灯/消灯コマンド、電飾ランプ16の点灯/消灯コマンド、特別図柄始動保留球数LED26の点灯/消灯コマンド、普通図柄始動保留球数LED27の点灯/消灯コマンドをいう。また、特別図柄表示装置20に対する入賞に基づく表示をさせる制御コマンド(特別図柄始動保留球数表示、普通図柄始動保留球数表示)、スピーカ17に入賞を報知する音声を発生させるコマンド等も含む。さらに各入賞検出スイッチから受信した入賞検出信号に基づいて主基板35がサブ基板34に対して送信するコマンドを広く含むものである。なお、必ずしもこれらのすべてを入賞報知コマンドとして用いる必要はなく、これらの内の適当なコマンドを本発明の入賞報知コマンドとして用いることができる。
【0034】
また、本実施形態の遊技機の特徴として、特別図柄始動保留球数LED26の間に大当り予告報知ランプ28が配置される。大当り予告報知ランプ28は、例えばLEDから構成され、内部的に大当りとなっている場合に特別図柄表示装置20の可視表示部Hに大当り状態が表示される前に、所定条件で発光することで大当りになっていることを予告報知するものである。遊技者は、通常、絵柄組み合わせゲーム終了後でなければ内部的に大当りになっているかどうかは知り得ないが、このような大当りの予告をすることで遊技への興味が著しく高まる。詳細は後述する。
【0035】
パチンコ機10の機裏側には、図1に破線で示すように、特別図柄表示装置20の背面側に主制御基板(以下、「主基板35」という)が配置される。その下方に図柄制御基板(以下、「図柄基板36」という)、ランプ制御基板(以下、「ランプ基板37」という)、音声制御基板(以下、「音声基板38」という)がそれぞれ配置される。なお、本願の説明では、主基板35からのコマンドに基づいて主基板35の機能を補助する図柄基板36、ランプ基板37、音声基板38を含む複数の基板をまとめてサブ基板34と呼ぶ。なお、各基板は機能的な説明のため分けて説明しているが、同一の基板上に統合されてもよく、またさらに分離されているようなものでもよい。
【0036】
主基板35は、遊技を全体的に制御するために各種制御信号を出力する。また図柄基板36は、主基板35からの指示(制御コマンド)により、特別図柄表示装置20(可視表示部H)に図柄、キャラクタなどを表示して表示演出を行ったり、普通図柄表示装置25に普通図柄を表示するための図柄制御を実行する。また、ランプ基板37も主基板35からの指示(制御コマンド)により、電飾ランプ16を点灯・消灯・点滅させたり、普通図柄始動保留球数LED27、特別図柄始動保留球数LED26、賞球LED29等の外、大当り予告報知ランプ28の発光演出を行うためのランプ制御を実行する。また、音声基板38も主基板35からの指示(制御コマンド)により、スピーカ17から音声(効果音)を出力させる音声制御を実行する。なお、本実施形態ではハンドル19に振動を発生させて遊技者の刺激を与える演出を行うための制御も音声基板38により行われる。
【0037】
このように構成されたパチンコ機10において、主基板35は、前述のように所定の制御(図柄制御、ランプ制御、音声制御)を指示するための各種制御信号を出力する主制御手段として機能する。その一方で、前記各基板36〜38は、主基板35からの指示により、パチンコ機10を部分的(専門的)に制御する。即ち、各基板36〜38は、図柄基板36であれば特別図柄表示装置20、ランプ基板37であれば電飾ランプ16、音声基板38であればスピーカ17というように制御対象が各別に定められ、該制御対象に対して専門的に制御を行う。そして、各基板36〜38が前述した所定の制御を実行することにより、パチンコ機10では様々なパターンの遊技演出が行われる。但し、例えば図柄基板36で、大当り予告報知ランプ28を点灯させるように制御するものを排除するものではない。
【0038】
なお、図柄基板36(図柄制御手段)、ランプ基板37(ランプ制御手段)及び音声基板38(音声制御手段)などから構成されるサブ基板34が、本発明の遊技演出を実行するサブ制御手段(補助制御手段)として機能している。このように、パチンコ機10を全体的(遊技の全体)に制御するにあたって、複雑な制御を行う場合にその制御を主基板35のみに行わせると主基板に35に対して大きな負荷をかけることになる。そのためパチンコ機10の制御を部分的(遊技の一部)に制御するサブ基板34の各基板36〜38に振分けて実行させているので、主基板35の負担が軽減されている。
【0039】
ここで図3は、パチンコ機10の内部の構成を示すブロック図である。以下、主基板35、図柄基板36、ランプ基板37、音声基板38の具体的な構成及び接続態様を図3に基づき説明する。
【0040】
主基板35は、パチンコ機10全体を制御するメインCPU35aを備えており、メインCPU35aにはROM35b及びRAM35cが接続されている。メインCPU35aは、インターフェイス35dを介し、第1の入賞検出手段39である始動入賞口21から入賞検出信号を受信する。また、インターフェイス35dを介し、第2の入賞検出手段40である普通図柄作動ゲート24、普通入賞口30から、入賞検出信号を受信する。一方出力ポート及び出力バッファとして機能するインターフェイス35eを介して、入賞報知コマンド及び変動パターン指定コマンドをサブ基板34の図柄基板36、ランプ基板37、音声基板38に出力する。
【0041】
RAM35cの所定の記憶エリアには、大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、はずれ図柄用乱数、普通図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分け乱数などの各種乱数の値がメインCPU35aにより記憶される。また、RAM35cの所定エリアに記憶された各乱数は、所定の周期である2ms毎に+1インクリメントされカウントアップされる。また、RAM35cには、各種乱数の値の他、パチンコ機10の稼動中に適宜書き換えられる各種制御情報(特別図柄始動保留球数の記憶値、普通図柄始動保留球数の記憶値、スタックポインタ、各種フラグなど)が記憶保持される。
【0042】
ROM35bには、パチンコ機10を制御するための各種制御プログラムが記憶保持されている。さらに、ROM35bには、各基板36〜38が実行する各種遊技演出のベース(基本又は基礎)となる複数種類の変動パターンが記憶保持されている。そして、メインCPU35aは、前記各種乱数を用いて各種処理(大当りやリーチの判定、変動パターンの決定など)を実行し、所定の制御をサブ基板34に指示するための制御コマンド、すなわち、変動パターン指定コマンドを演算処理する。
【0043】
ここで、変動パターン及び変動パターン振分け乱数について説明する。ここで「変動パターン」とは、遊技演出手段で実行される遊技演出のタイプを何らかの基準で分けたもので、本実施形態では遊技演出の時間(特別図柄が変動表示を開始してから、確定停止するまでの1ゲームの時間)によりパターンを分けて示すものである。そして、ROM35bには、変動パターン、つまり遊技演出の時間で区別される複数種類の変動パターンが記憶保持されている。「時間で区別」とは、遊技演出の時間の違い(種類)によって分けることを言う。
【0044】
ここで、図4はROM35bに記憶された本実施形態の変動パターンを概念的に示す図である。例えば、ROM35bには、時間t1(例えば10秒)が対応付けられたいわゆる通常変動を示すはずれの変動パターンPT1が記憶される。また、時間t1とは異なる時間t2(例えば15秒)が対応付けられたいわゆるノーマルリーチに相当する変動パターンPT2、PT4が記憶される。また、時間t3(例えば30秒)が対応づけられたいわゆるスーパーリーチの演出に相当する変動パターンPT3、PT5が記憶されている。これらの変動パターンPT1〜PT5は、大当り演出用の変動パターンPT4、PT5や、はずれ(リーチあり)のはずれリーチ演出用の変動パターンPT2、PT3、さらにはずれ(リーチなし)演出用の変動パターンPT1などの表示態様ごとに区分けされている。そして、その表示態様毎に複数の変動パターン振分けテーブル(以下、「テーブル」という)に振分けられている。もちろん、ここに示す変動パターンは一例であり、さらに多くの変動パターンに細分化されたものとできることは言うまでもない。なお、変動パターンPT2と変動パターンPT4、変動パターンPT3と変動パターンPT5はそれぞれの遊技演出は同一であるが、図柄が停止するまで遊技者は大当りかはずれになるかは見分けがつかないようになっている。
【0045】
変動パターン振分け乱数は、メインCPU35aがROM35bに記憶保持された複数種類の変動パターンのうち、何れの変動パターンを用いて遊技演出を実行するかを決定するための乱数となっている。この変動パターン振分け乱数は、予め定めた数値範囲内の数値(例えば0〜9)を取り得るように、メインCPU35aが所定の周期毎に数値を+1ずつインクリメントして9になったら0にリセットするように更新する。そして、メインCPU35aは、更新後の値を既に記憶されている変動パターン振分け乱数の値と書き換えて変動パターン振分け乱数の値としてRAM35cに記憶する。そして、この乱数に従って、始動入賞口21からの入賞検出信号を受信する毎に大当りやリーチの判定結果に応じた演出振分けテーブルから変動パターンPT1〜PT5を選択する。
【0046】
従って、メインCPU35aは、大当りやリーチの判定結果に応じて、変動パターンが振分けられたテーブルを選択すると共に、変動パターン振分け乱数の値に基づき、該テーブルに振分けられた複数種類の変動パターンの中から一つの変動パターンを決定する。そして、メインCPU35aは、決定した変動パターンPT1〜PT5を示す制御コマンドを演算処理し、該制御コマンドを制御信号としてサブ基板34に対して出力する。
【0047】
例えば、メインCPU35aは、大当りの判定結果が肯定(大当り)の場合、変動パターン振分け乱数の値に対応する変動パターンを大当り演出用のテーブルから決定する。例えば、変動パターン振分け乱数の値が0〜3であればノーマルリーチの変動パターンPT4とし、変動パターン振分け乱数の値が4〜9であればスーパーリーチの変動パターンPT5を選択する。このテーブルから変動パターンが決定されると、変動パターンPT5を示す変動パターン指定コマンドが、サブ基板34に送信され、サブ基板34は該コマンドに基づき、遊技演出手段を制御する。例えば、可視表示部Hには、大当り状態を認識できる全列の図柄が同一図柄である組み合わせ(「7,7,7」など)が表示される。また、メインCPU35aは、大当りの判定結果が否定(大当りではない)であり、かつ、リーチの判定が肯定(リーチ)の場合、変動パターン振分け乱数の値に対応する変動パターンをはずれ(リーチあり)演出用のテーブルから決定する。
【0048】
例えば、変動パターン振分け乱数の値が0〜7であればノーマルリーチの変動パターンPT2とし、変動パターン振分け乱数の値が8〜9であればスーパーリーチの変動パターンPT3を選択する。このテーブルから変動パターンが決定されると、変動パターンPT2若しくは変動パターンPT3を示す変動パターン指定コマンドが、サブ基板34に送信され、サブ基板34は該コマンドに基づき、遊技演出手段を制御する。例えば、可視表示部Hにはリーチ状態を認識できる特定の2列が同一図柄である組み合わせ(「7,X,7」など)が表示された後、既に表示されている他の列の図柄と残り1列の図柄が異なる組み合わせ(「7,6,7」など)が表示される。また、メインCPU35aは、大当りやリーチの判定結果が否定(大当りでもリーチでもない)である場合、変動パターン振分け乱数の値に対応する変動パターンをはずれ(リーチなし)演出用のテーブルから変動パターンPT1を決定する。ここでは、はずれ変動パターンが1種類のみであるため、変動パターン振分け乱数の値が0〜9のいずれであっても通常変動の変動パターンPT1を選択する。このテーブルから変動パターンが決定されると、変動パターンPT1を示す変動パターン指定コマンドが、サブ基板34に送信され、サブ基板34は該コマンドに基づき、遊技演出手段を制御する。例えば、可視表示部Hにはリーチ状態を認識できる組み合わせが表示されることなく、全列の図柄が異なる組み合わせ(「1,2,3」など)又は1列の図柄が他の2列の図柄と異なる組み合わせ(「1,1,2」など)が表示される。このように変動パターンは予め大当り演出用とはずれ演出用(リーチあり、なし)とで区別されている。
【0049】
次に、図3に戻りサブ基板34を構成する図柄基板36、ランプ基板37及び音声基板38の具体的な構成について説明する。
図柄基板36は、特別図柄表示装置20に対して図柄制御を実行するためのサブCPU36aを備えており、サブCPU36aにはROM36b及びRAM36cが接続されている。サブCPU36aには、図示しないインターフェイスを介して主基板35からの指示が入力される。ROM36bには、図柄制御を実行するための各種制御プログラムや、変動パターンPT1〜PT5が示す遊技演出の具体的な演出内容に対応する表示演出用の演出実行データが記憶保持されている。この演出実行データは、変動パターンの演出内容を具体化したものであり、サブCPU36aが変動パターンに応じた表示演出を図柄制御により実行するための情報である。従って、サブCPU36aは、演出実行データに基づいて、各列の図柄の動作、キャラクタの動作及び可視表示部Hの背景などの表示態様を制御する。なお、本実施形態では、普通図柄表示装置25に普通図柄を表示させる制御も図柄基板36において行っている。
【0050】
そして、ROM36bには変動パターンPT1〜PT5に対応する表示演出用の演出実行データが記憶保持されている。また、ROM36bには、表示演出において、可視表示部Hに表示される図柄の画像情報、各種背景画像、文字画像、演出に登場するキャラクタの画像(該キャラクタの動作画像も含む)などの各種画像情報が記憶保持されている。また、RAM36cには、パチンコ機10の稼動中に適宜書き換えられる各種情報などが記憶保持される。
【0051】
従って、サブCPU36aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、変動パターンに対応する表示演出用の演出実行データに基づき図柄制御を実行する。具体的には、サブCPU36aは、表示演出用の演出実行データに対応する表示制御情報を前記各種画像情報を用いて生成し、該表示制御情報を画像信号に変換して特別図柄表示装置20に出力する。そして、可視表示部Hでは、画像信号に基づき、表示演出(図柄組合わせゲーム)が変動画像で行われる。
【0052】
ランプ基板37は、電飾ランプ16、特別図柄始動保留球数LED26、普通図柄始動保留球数LED27、大当り予告報知ランプ28、賞球LED29に対してランプ制御を実行するためのサブCPU37aを備えており、サブCPU37aにはROM37b及びRAM37cが接続されている。そして、ROM37bには、ランプ制御を実行するための各種制御プログラムや、変動パターンPT1〜PT5の遊技演出の具体的な演出内容に対応する発光演出用の演出実行データが記憶保持されている。この演出実行データは、変動パターンの演出内容を具体化したものであり、サブCPU37aが変動パターンに応じた発光演出をランプ制御により実行するための情報である。従って、サブCPU37aは、演出実行データに基づいて、点灯させる電飾ランプ16の種類、1回の点灯時間及び点灯間隔などの発光態様を制御する。また、RAM37cには、パチンコ機10の稼動中に適宜書き換えられる各種情報などが記憶保持される。
【0053】
従って、サブCPU37aは、主基板35から変動パターン指定コマンドが入力されると、その変動パターンに対応する発光演出用の演出実行データに基づきランプ制御を実行する。具体的には、サブCPU37aは、発光演出用の演出実行データをランプ信号に変換して電飾ランプ16に出力する。そして、電飾ランプ16は、ランプ信号に基づき、点灯(点滅)/消灯する。
【0054】
音声基板38は、スピーカ17に対して音声制御を実行するためのサブCPU38aを備えており、主基板35からの指示が入力される。サブCPU38aにはROM38b及びRAM38cが接続されている。そして、ROM38bには、音声制御を実行するための各種制御プログラムや、変動パターンPT1〜PT5の遊技演出の具体的な演出内容に対応する音声演出用の演出実行データが記憶保持されている。この演出実行データは、変動パターンの演出内容を具体化したものであり、サブCPU38aが変動パターンに応じた音声演出を音声制御により実行するための情報である。従って、サブCPU38aは、演出実行データに基づいて、効果音の種類や1回の音声出力時間などの音声出力態様を制御する。なお、本実施の形態では、ハンドル19を振動スピーカにより振動させる制御も音声基板38において行っている。
【0055】
また、RAM38cには、パチンコ機10の稼動中に適宜書き換えられる各種情報などが記憶保持される。
従って、サブCPU38aは、主基板35から変動パターン指定コマンドが入力されると、その変動パターンに対応する音声演出用の演出実行データに基づき音声制御を実行する。具体的には、サブCPU38aは、音声演出用の演出実行データを音声信号に変換してスピーカ17、若しくはハンドル19の振動スピーカに出力する。そして、スピーカ17は、音声信号に基づき、音声出力を行う。ハンドル19には振動スピーカより振動として出力される。
【0056】
次に、このように構成されたパチンコ機10の動作について、図5〜図19に示すフローチャートに沿って説明する。図5は、主基板35のメインCPU35aにおけるメイン処理の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、電源の投入、リセット処理などで処理が開始され、まず、タイマ割込み処理(図6参照)により処理が中断されないように割込みの禁止(M1)の処理がなされる。続いて、割込みの禁止がされた状態で、初期設定(M2)がなされる。ここでは、デバイスの初期設定や、RAMのチェック、スタックポインタのセット等が行われる。そして、再び割込み禁止(M3)がなされるが、最初の処理では、既に割込み禁止(M1)がなされていることから、この処理は無視される。そして、待機時間乱数更新処理(M4)により、2msの待機時間の間に、はずれ図柄用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分け乱数などの各種乱数の値が更新される。そして、割込み許可(M5)の処理を行い、タイマ割込み処理を可能とする。そして、また割込み禁止(M3)に戻り、M3、M4、M5の処理を繰り返す。
【0057】
続いて、図5のM5の処理後、割込み許可がされた状態で、タイマ割込み処理が行われる。ここで、図6は、タイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。タイマ割込み処理が開始されると、先ずレジスタの待避が行われ(T1)、続いて賞球計数センサ入力処理(T2)が行われる。ここで「賞球総数」とは、賞球の未払出し個数を管理するための値で、各入賞口への遊技球の入賞回数と賞球払出し装置の払出し実績に基づき払い出すべき賞球数の残数を示すものである。主基板35は、各入賞検出手段がそれぞれ入賞検出信号を出力する毎に、当該各入賞検出信号に基づき各入賞口に対応する賞球数の賞球制御信号を賞球払出し制御基板(不図示)に出力する。それと共に、主基板35では、当該各賞球制御信号に対応した賞球数を逐次記憶して前記賞球払出し装置から払出すべき賞球数を加算する。一方、賞球払出し装置の賞球払出しセンサからの入力を受けて賞球が払い出されたと判断されたときには、払い出された賞球数を減算する。そして、現在払い出すべき賞球の個数の残数を賞球総数として管理する。賞球計数センサ入力処理(T2)では、賞球払出し装置の賞球計数センサに関する処理を行う。具体的には、賞球計数センサからの入力を受けて、賞球総数の減算を行う。
【0058】
次に、出力処理(T3)を行う。ここで図7は出力処理の手順を示すサブルーチンを示すフローチャートである。出力処理(T3)が開始されると、まずランプ制御処理(S1)が行われる。
【0059】
図8及び図9は、ランプ制御処理(S1)の手順を示すサブルーチンを示すフローチャートである。ランプ制御処理(S1)では、後述する入力処理(図6;T4)を受けて、ランプ基板37に入賞報知に関するコマンド(特別図柄始動保留球数LED26の点灯・消灯、賞球LED29の点灯・消灯等)を送信する。ランプ制御処理(S1)が開始されると、まずランプ分割フラグのセット(LS1)が行われる。このランプ分割フラグに応じて、今回のランプ制御処理で行われる処理内容が決定する。本実施形態では、3つの処理内容が設定されており、各処理内容は3割込み毎に実行される。ランプ分割フラグが00Hの場合には、賞球総数データのセットの処理が行われる。また、ランプ分割フラグが01Hの場合には、特別図柄コマンド作成処理が行われる。そして、ランプ分割フラグが02Hの場合には、普通図柄保留球数コマンド作成処理が行われる。
【0060】
続いてカウント更新処理(LS2)が行われる。ここでは、ランプ分割フラグのセット(LS1)でセットされたランプ分割フラグがカウントアップされる。具体的には、前回の割込みで00Hの処理が行われた場合には、01Hにカウントアップされる。前回の割込みで01Hの処理が行われた場合には02Hにカウントアップされる。そして、前回の割込みで02H処理が行われた場合には、00Hとされる。
【0061】
次に、ランプ分割フラグが00Hか否かが判断される(LS3)。ここで、ランプ分割フラグが00Hと判断された場合は(LS3;YES)、賞球総数データのセット(LS4)が行われる。ここでは、LS3の判定結果が肯定の場合、賞球計数センサ入力処理(T2)及び後述する賞球記憶数設定処理(N5)で行った賞球総数の確認を行う。続いて賞球総数が0より大きいか否か判断される(LS5)。賞球総数>0の場合(LS5;YES)、つまり払い出すべき未払いの賞球がある場合は、前回割込み時の賞球総数が0であるか否かが判断される(LS6)。前回割込み時の賞球総数が0である場合(LS6;YES)は、今回の割込みで新たに払い出すべき未払いの賞球が発生したことになる。従って、前回の賞球総数が0なので賞球LED29(図1参照)は点灯されておらず、賞球LED29を新たに点灯させるため賞球ランプ点灯コマンドセット(LS7)の処理が行われる。
【0062】
一方、賞球総数があるが(LS5;YES)、前回割込み時の賞球総数が0ではない場合(LS6;NO)は、今回の割込みで新たに賞球が発生したわけではない。従って、賞球LED29は既に点灯しているため、改めて点灯させる必要がないので、賞球ランプ点灯コマンドセット(LS7)の処理は行われない。
【0063】
賞球ランプ点灯コマンドセット(LS7)の処理が完了し、又は賞球ランプ点灯コマンドセットの必要が無い場合(LS6;NO)は、コマンド送信処理(図7;S2)が行われる。
【0064】
次に、賞球総数>0か否か、すなわち払い出すべき未払いの賞球の残があるか否か賞球総数によって判断される(LS5)。賞球総数>0ではない場合(LS5;NO)、つまり、賞球総数=0であり、払い出すべき未払いの賞球が残っていない場合は、前回割込み時に賞球総数が0であったか否か、すなわち払い出すべき未払いの賞球の残があったか否か賞球総数によって判断される(LS8)。前回割込み時に賞球総数が0でない場合(LS8;NO)、つまり、前回割込み時に払い出すべき未払いの賞球が残っていた場合は、賞球LED29(図1参照)が点灯されているので、賞球LED29を消灯させるため賞球ランプ消灯コマンドセット(LS9)の処理が行われる。
【0065】
一方、賞球総数>0でなく、(LS5;NO)、前回割込み時にも賞球総数が0である場合(LS8;YES)、すなわち前回割込み時にも、今回割込み時にも払い出すべき未払いの賞球が無い場合は、賞球LED29はもともと点灯してなく、今回の割込み時にも点灯させる必要がない。つまり、既に消灯しており、改めて消灯する必要もないので、賞球ランプ消灯コマンドセット(LS9)の処理は行われない。
【0066】
賞球ランプ消灯コマンドセット(LS9)の処理が完了し、又は賞球ランプ消灯コマンドセットの必要が無い場合(LS8;YES)は、コマンド送信処理(図7;S2)が行われる。
【0067】
次に、ランプ分割フラグが00Hではない場合(LS3;NO)を説明する。ランプ分割フラグが00Hではない場合(LS3;NO)の場合は、図8に示すフローチャートから接続子Aを介して、図9に示すフローチャートの接続子AからLS10の手順に処理が移行する。ここでは、ランプ分割フラグが00Hではない場合に、さらにランプ分割フラグが01Hか否かが判断される(LS10)。ここで、ランプ分割フラグが01Hである場合は(LS10;YES)、特別図柄保留球数コマンド作成処理ということで、後述する特別図柄入力処理(N1)及び特別図柄開始処理(TZ1)で設定された始動入賞記憶数をもとに、始動入賞記憶数のデータセットを行う(LS11)。
【0068】
続いて、LS11でデータセットされた始動入賞記憶数、前回の特別図柄保留球数コマンド作成処理の時の始動入賞記憶数と一致するか否かを判断し(LS12)、一致する場合(LS12;YES)は、接続子Bを介して処理を終了する。一致しない場合は(LS12;NO)、記憶数が増加又は減少しているため新たな始動入賞記憶数を特別図柄始動保留球数LED26に表示させるために、改めて始動入賞記憶数コマンドセットの処理を行う(LS13)。
【0069】
LS10で、ランプ分割フラグが00Hではない場合に、さらにランプ分割フラグが01Hではないと判断された場合(LS10;NO)、ランプ分割フラグは普通図柄保留球数コマンド作成処理を示す02Hであるので、普通図柄入賞記憶数データセット(LS14)の処理を行う。
【0070】
続いて、LS14の普通図柄入賞記憶数が、前回の普通図柄保留球数コマンド作成処理の時の記憶数と一致するか否かを判断し(LS15)、一致する場合(LS15;YES)は、接続子Bを介して処理を終了する。一致しない場合は(LS15;NO)、普通図柄入賞記憶数コマンドセットの処理を行う(LS16)。ここでは、普通図柄入賞記憶数が変化したため、新たな普通図柄入賞記憶数を普通図柄始動保留球数LED27に表示させるために、普通図柄入賞記憶数コマンドをセットする。
【0071】
図8に示すLS6;NO、LS7、LS8;YES、LS9、図9の示すLS12;YES、LS13、LS15;YES、LS16の処理が完了した場合には、図7のフローチャートに戻り(RETURN)、コマンド送信処理(S2)を行う。コマンド送信処理は、ランプ制御処理(S1)で作成されたコマンドを含め、後述する特別図柄開始処理(TZ1)で作成された図柄指定コマンドと、変動パターン指定コマンド、大当り中に関係するコマンドの送信を図柄基板36、ランプ基板37、音声基板38に対して行う。また、図示しない賞球払出し制御基板に賞球払出しの指定するコマンドを送信する。さらに、普通電動役物21a・大入賞口22の開放または閉鎖の指示等の各種コマンド、信号を送信する。以上で、図6に示す出力処理(T3)を終了する(RETURN)。なお、入力処理(T4)で入力された入賞検出信号に基づいて、コマンド送信処理(S2)により入賞報知を行わせる入賞報知コマンドを送信する手順が、CPU35aを本発明の入賞報知コマンド送信手段として機能させる。
【0072】
次に、図6の入力処理(T4)を行う。図10は入力処理の手順を示すフローチャートである。入力処理では、特別図柄入力処理(N1)、第1種特別電動役物入力処理(N2)、普通図柄入力処理(N3)、普通電動役物入力処理(N4)、賞球記憶数設定処理(N5)、エラー処理(N6)が行われる。以下、手順の概略を説明する。入力処理(T4)が開始されると、まず特別図柄入力処理(N1)が実行される。
【0073】
ここで、図11は特別図柄入力処理(N1)の手順を示すフローチャートである。特別図柄入力処理(N1)では、始動入賞口21に入賞があるか否か判断し(TN1)、入賞がない場合(TN1;NO)は処理を終了する(RETURN)。入賞があった場合は(TN1;YES)、始動入賞記憶数が4であるか否かを判断する(TN2)。もし、始動入賞記憶数が4であれば(TN2;YES)、本実施形態では記憶の上限が4であるため、それ以上記憶することができないので、処理を終了する(RETURN)。一方、始動入賞記憶数が4ではない場合は、始動記憶入賞数が0,1,2,3のいずれかであり上限の4まで余裕がある。そのため、始動入賞記憶数を+1インクリメントして(TN3)、RAM35cに記憶する格納処理(TN4)を行う。格納処理(TN4)では大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数を抽出して、始動入賞記憶数に対応した始動入賞記憶領域(特別図柄記憶領域)に格納して処理を終了する(RETURN)。以上のように特別図柄入力処理(図10;N1)が終了したら、第1種特別電動役物入力処理(N2)が実行される。ここでは、大入賞口22の開放中に入賞した遊技球に関して、いわゆるVゾーンとも呼ばれる特定通過カウントスイッチ、その他の部分のカウントスイッチによって検出された入賞個数などの入力が行われる。そして、普通図柄入力処理(図10;N3)に移行する。
【0074】
図12は、普通図柄入力処理(N3)の手順を示すフローチャートである。普通図柄入力処理(N3)では、普通図柄作動ゲート24に遊技球が通過したか否かを判断する(FN1)。通過しなかったと判断した場合は(FN1;NO)、処理を終了する(RETURN)。一方、通過したと判断した場合は(FN1;YES)、普通図柄入賞記憶数が4であるか否かを判断する(FN2)。もし、普通図柄入賞記憶数が4であれば(FN2;YES)、本実施形態では記憶値の上限が4であるため、それ以上記憶することができないので、処理を終了する(RETURN)。一方、普通図柄入賞記憶数が4ではない場合は、普通図柄記憶入賞数が0,1,2,3のいずれかであり上限の4まで余裕がある。そのため、普通図柄入賞記憶数を+1インクリメントして(FN3)、RAM35cに当り判定用乱数、当り図柄用乱数を抽出して、普通図柄入賞記憶数に対応した普通図柄入賞記憶領域に記憶する格納処理(FN4)をして処理を終了する(RETURN)。以上のように普通図柄入力処理(図10;N3)が終了したら、普通電動役物入力処理(N4)が行われる。ここでは、普通電動役物作動中の入力処理(普通電動役物21aの入賞個数カウント)が行われる。そして賞球記憶数設定処理(N5)に移行する。
【0075】
図13は賞球記憶数設定処理(N5)の手順を示すフローチャートである。ここでは、入賞に応じた賞球を行うための処理を行う。先ず、N=7と設定する(SS1)。これは、入賞口(遊技球検出スイッチ)が7つある場合で、入賞口の数によって任意に変更できる。本実施の形態では、入賞口は、No.1〜No.7まであり、それぞれ入賞検出信号が、それぞれ別の記憶エリアに記憶されている。また、入賞口により賞球数が異なるため、別々の処理を行う必要がある。次に「No.N」の入賞口の処理を行う。初回は、N=7であるので、No.7の入賞口に入賞があったかを、所定の記憶エリアのフラグを確かめることで判断する(SS2)。ここで、入賞有りと判断された場合(SS2;YES)には、No.7の入賞口に対応する賞球記憶数(X)データを+1インクリメントする(SS3)。次に、No.N、ここではNo.7の入賞口に対応する賞球数を賞球総数に加算する(SS4)。つまり、例えばNo.7の賞球数が15個であり、賞球記憶数がX=3であれば、3×15=45で、45個の払出しを行うことになる。一方、No.Nに入賞がなかったと判断された場合(SS2;NO)は、賞球記憶数のデータはそのままであるので、SS3、SS4の処理は行わない。SS2;NOの場合、若しくはSS4の処理が終了したら、NをN−1に更新する(SS5)。ここでは、N=7であったのでNo.6の入賞口を処理するため、N=6とする。そして、この更新が収容したNが、0でないかを判断する(SS6)。もし、ここでN=0でなければ(SS6;NO)、次の入賞口の処理を行う。このようにSS2〜SS5の手順を繰り返し、N=0になったら(SS6;YES)、処理すべき入賞口はないので、賞球記憶数設定処理(図10;N5)を終了してエラー処理(N6)に移行する。エラー処理(N6)では、満杯エラー判定、賞球切れエラー判定が行われる。そしてエラー処理(N6)が終了すると入力処理(図6;T4)に戻り(図13;RETURN)、さらに、図6の乱数処理(T5)に移行する。
【0076】
乱数処理(T5)では、大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、当り判定用乱数、大当り判定用初期値用乱数、はずれ図柄用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分け用乱数、普通図柄はずれ図柄用乱数の各種乱数の更新処理を行う。図6の乱数処理(T5)が終了すると、特別図柄処理(T6)に処理が移行する。
【0077】
図14は、特別図柄処理(T6)の手順を示すフローチャートである。特別図柄処理(T6)では、各状況に応じて、特別図柄変動に伴ういずれかの設定処理である特別図柄開始処理(TZ1)、特別図柄変動処理(TZ2)、特別図柄表示処理(TZ3)を行う。
【0078】
図15は特別図柄開始処理(TZ1)の手順を示すフローチャートである。先ず、特別図柄開始処理(TZ1)では、始動入賞記憶数が0か否かを判断する(TK1)。ここで、始動入賞記憶数=0の場合は(TK1;YES)、表示を開始するゲームが無いため、表示画面でデモ表示を行うためのデモ表示コマンドの設定を行う(TK8)。
【0079】
始動入賞記憶数=0ではない場合(TK1;NO)は、保留球数が1乃至4個ある場合である。そこで。これから消化(開始)するゲームの分の始動入賞記憶数を1減算する(TK2)。続いて、特別図柄記憶領域のアドレスをセットし、大当り判定用乱数アドレスとする(TK3)。そして、大当り判定値テーブルをセットし(TK4)、比較結果を判定する(TK5)。このTK5の手順が実行されるとCPU35aが本発明の大当り判定手段として機能する。大当り判定用乱数アドレスの内容と大当り判定値が一致した場合は(TK5;YES)、大当りであるため、大当り図柄の決定及び変動パターンの決定を行う特別図柄大当り設定処理(TK6)を実行する。大当り判定用乱数アドレスの内容と大当り判定値が一致しない場合は(TK5;NO)、はずれであるため、はずれ図柄の決定及び変動パターンの決定を行う特別図柄はずれ設定処理(TK7)を実行する。そして、特別図柄大当り設定処理(TK6)又は特別図柄はずれ設定処理(TK7)で設定された変動パターンに応じて図柄基板36・音声基板38・ランプ基板37に送信するコマンドのセットを行い(TK9)処理を終了する(RETURN)。なお、これらのコマンドは2ms後に行われるタイマ割込み処理の出力処理(T3(図6参照))においてサブ基板34に出力される。このTK6、TK7によりTK5の判定結果に応じた変動パターンを決定する。そして、この変動パターンに応じたコマンドを送信する手順(図7;S2)を実行することでCPU35aを本発明の変動パターン指定コマンド送信手段として機能させる。
【0080】
続く特別図柄変動処理(図14;TZ2)では、図柄変動中に行う処理(特別図柄開始処理にて決定された変動パターンおよび図柄の決定に応じて、変動時間のカウント(タイマの減算)、左・右・中図柄の指定コマンドの作成、図柄停止コマンドの作成を行う。これとともに、変動が終了した際には、ウエイト時間(図柄変動から図柄変動とのウエイト時間や、図柄停止から大当り動作の開始など)のタイマの設定を行う。
【0081】
次に、特別図柄表示処理を行う(TZ3)。特別図柄表示処理(TZ3)では、図柄変動と図柄変動のウエイト間に行う処理(特別図柄変動処理(TZ2)にて設定されたウエイト時間の減算を行う。これとともに、タイマが0になったら今回の変動が大当りであった場合には、特別電動役物処理(T7)内で処理を行う為のフラグを立てて(1に設定する)メインルーチンに戻り、処理を終了する(RETURN)。以上で、特別図柄処理(図6;T6)の処理が終了し、特別電動役物処理(T7)の処理に移行する。
【0082】
特別電動役物処理(T7)では、大当りの際に大入賞口22の開閉動作に伴う設定処理や大当り中の画面表示に関わる設定を行う。特別電動役物処理(T7)では、特別図柄開始処理(T6)で設定したフラグの判定を行い、フラグがたっている場合にのみ処理を行う。このフラグがたっている場合には、T6の処理は実行しない。大当り終了後にフラグのリセットを行う。
【0083】
普通図柄処理(T8)では、普通図柄変動に伴う設定処理を行う。普通電動役物処理(T9)では、普通電動役物21a開閉動作に伴う設定処理を行う。賞球払出し処理(T10)では、賞球払出しに関する設定処理(賞球コマンド作成)を行う。レジスタ復帰(T11)では、レジスタの復帰を行う。以上の手順を実行するとタイマ割込み処理を終了する(RETURN)。
【0084】
次に、サブ基板34のランプ基板37のサブCPU37aにおけるランプ制御タイマ割込み処理について説明する。ここで、図16は、ランプ制御タイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。ランプ制御タイマ割込み処理は、出力処理(LT1)、入力処理(LT2)、変動パターン作成処理(LT3)、入賞記憶数LED処理(LT4)、賞球LED処理(LT5)の手順からなる。
【0085】
出力処理(LT1)では、変動パターン作成処理(LT3)、入賞記憶数LED処理(LT4)、賞球LED処理(LT5)で作成されたデータ(信号)の出力を行いランプ・LEDの点灯・点滅動作を実行する。
【0086】
入力処理(LT2)では、主基板35からの変動パターン指定コマンド、デモンストレーション表示コマンド、大当り中のコマンド、賞球LED点灯コマンド、賞球LED消灯コマンド、始動入賞記憶数コマンド等の入力処理を行う。
【0087】
ここで、図17は、変動パターン作成処理(LT3)の手順を示すフローチャートである。変動パターン作成処理(LT3)では、先ず変動開始時か否かが判断される(HS1)。もし変動開始時であれば(HS1;YES)、変動パターン判定処理(HS2)が行われる。変動パターン判定処理では、これから開始される遊技演出が大当りに対応する変動パターンか否かの判定が行われる。これは、前述したように変動パターンは大当り演出用とはずれ演出用とで区別されている。そのため、予めテーブルデータとして変動パターンに応じた大当り、はずれリーチ、はずれを記憶しておき、これらを参照することで該変動パターンが大当りか否かの判定ができる。このHS2の手順によりサブ基板34(サブCPU37a)を本発明の演出判定手段として機能させる。この判定結果は、賞球LED処理(LT5)、入賞記憶数LED処理(LT4)で用いる。そしてタイマ及び演出用ランプ・LEDデータをセットして(HS3)、処理を終了する(RETURN)。なお、ここでセットされたデータは次回のタイマ割込み処理にて出力する。このデータは、例えば「○○○ランプをX秒点灯させる」というようなデータである。
【0088】
一方、変動開始時ではないと判断された場合は(HS1;NO)、前回のタイマ割込み処理にてHS3の手順でセットされた更新用タイマを減算する(HS4)。そして、タイマが0になったか否かを判断し(HS5)、タイマが0ではない場合(HS5;NO)は、新たな演出のセットはできないため、処理を終了する(RETURN)。また、タイマが0である場合は(HS5;YES)、次のタイマ・演出用ランプLEDデータのセットを行い(HS6)、処理を終了する(RETURN)。ここでは、例えば「□□□ランプをY秒点滅させる」というようなデータをセットする。このように、HS1→HS4→HS5→HS6の手順をタイマ割込み処理毎に繰り返し、1つの変動パターンに対するすべての演出用ランプ・LEDデータをセットするまで繰り返す。
【0089】
ここで、図18は入賞記憶数LED処理(LT4)の手順を示すフローチャートである。入賞記憶数LED処理(LT4)では、特別図柄始動保留球数LED26に現在の始動入賞記憶数を表示させる為のデータを作成する。先ず、始動入賞口21への入賞に基づく入賞記憶数コマンドを受信したか否かが判断され(NL1)、もし、入賞記憶数コマンドを受信していないと判断された場合は(NL1;NO)、入賞記憶数LEDデータセット(NL7)に移行する。一方、入賞記憶数コマンドを受信したと判断された場合は(NL1;YES)、入賞記憶数コマンドにより始動入賞記憶数の追加か否かを判断する(NL2)。始動入賞記憶数の追加ではない場合は(NL2;NO)、入賞記憶数LEDデータセット(NL7)に移行する。
【0090】
入賞記憶の追加であると判断された場合には(NL2;YES)、次に変動パターン判定処理(図17;HS2)で判定された結果が大当り変動パターンであるか否かが判断される(NL3)。そして、大当り変動パターンではないと判断された時には(NL3;NO)、入賞記憶数LEDデータセット(NL7)に移行する。一方、大当り変動パターンと判断された場合(NL3;YES)は、大当り予告報知を行うか否かの乱数の抽選を行い(NL4)、乱数抽選の結果を判定する(NL5)。このNL4とNL5の手順がサブ基板34(サブCPU37a)を本発明の大当り予告実行判定手段として機能させる。大当り予告報知を行うと判定された場合(NL5;YES)は、HS3又はHS6でセットされている演出用ランプ・LEDデータの書き換え(上書き)をセットして(NL6)、入賞記憶数LEDデータセット(NL7)に移行する。このNL6の手順がサブCPU37aを本発明の大当り予告手段として機能させる。乱数抽選の結果、大当り予告報知を行わないと判定された場合には(NL5;NO)、そのまま入賞記憶数LEDデータセット(NL7)に移行する。
【0091】
入賞記憶数LEDデータセット(NL7)では、入賞記憶数コマンド受信(NL1;NO)の場合は、現在の入賞記憶数を継続する入賞記憶数LEDデータがそのままセットされされて入賞記憶数LED処理(LT4)が終了する(RETURN)。一方、入賞記憶数コマンド受信(NL1;YES)の場合は入賞記憶数LEDデータが新たな入賞記憶数でセットされて入賞記憶数LED処理(LT4)が終了する(RETURN)。なお、説明を省略するが、ここで説明した始動入賞口21への入賞に基づく始動入賞記憶数による制御とは別に、普通図柄作動ゲート24への入賞に基づく普通図柄入賞記憶数による制御も同様に行われる。
【0092】
入賞記憶数LED処理(LT4)に続いて賞球LED処理(LT5)が行われる。図19は、賞球LED処理(LT5)の手順を示すフローチャートである。賞球LED処理(LT5)では、賞球の発生(払出し)を示す賞球LED29の点灯の為のデータ作成を行う。先ず、賞球LED点灯コマンドを受信したか否かが判断される(SL1)。言い換えると、入賞口に入賞があったか否かが判断される。点灯コマンドを受信した場合は(SL1;YES)、次に変動パターン判定処理(図17;HS2)で判定された結果が大当りに対応する変動パターンであるか否かが判断される(SL2)。大当り変動に対応するパターンではないと判断された場合には(SL2;NO)、賞球LED点灯データセット(SL6)の処理に移行する。一方、大当りに対応する変動パターンと判断された場合には(SL2;YES)、大当り予告報知を行うか否かの抽選が行われ(SL3)、乱数抽選の結果を判定する(SL4)。このSL3とSL4の手順がサブ基板34(サブCPU37a)を本発明の大当り予告実行判定手段として機能させる。乱数抽選により大当り予告報知を行うと判定された場合は(SL4;YES)、演出ランプ・LEDデータの書き換え(上書き)セットが行われる。本実施形態では、この書き換えによって、変動パターンに基づいた発光演出ではない発光演出を実行するとともに大当り予告報知ランプ28が点灯して大当りを予告する。乱数抽選が当りではないと判定された場合は(SL4;NO)、賞球LED点灯データセット(SL6)の処理に移行する。
【0093】
賞球LED点灯データセット(SL6)では、点灯コマンドを受信した場合に(SL1;YES)、賞球LED点灯コマンドに応じて賞球LED29を点灯させるパターンのデータをセットする。点灯コマンドを受信していないと判断された場合は(SL1;NO)、消灯コマンドを受信しているか否かが判断される(SL7)。消灯コマンドを受信している場合は(SL7;YES)、賞球LED消灯データセット(SL9)を行って処理を終了する(RETURN)。消灯コマンドを受信していない場合(SL7;NO)、さらに賞球LED29が点灯中か否かを判断し(SL8)、賞球LED29が点灯中していない場合は(SL8;NO)、消灯コマンドに従って、賞球LED消灯データセット(SL9)を実行し処理を終了するが(RETURN)。しかし、賞球LED29が点灯中である場合は(SL8;YES)、賞球LED点灯データセット(SL6)を実行する。これは、賞球LED29の点灯コマンドは、賞球総数が0以外になったときしか送信されないため、賞球総数が1以上の場合は点灯コマンドが改めて送信されることはない。一方、点灯コマンド及び消灯コマンドのいずれも送信されていない場合は、現状を維持することになる。そのため賞球LED29を点灯させるか消灯させるかは、現在賞球LED29が点灯している場合はそのまま賞球LED点灯データセット(SL6)を実行し、現在賞球LED29が消灯している場合は、賞球LED消灯データセット(SL9)を実行するものである。
【0094】
本実施形態のパチンコ機10では、上述のようなフローチャートに従った制御が行われるため、以下のような作用がある。遊技者が、遊技中に遊技球を始動入賞口21に入賞させると、主基板35による特別図柄開始処理(図14;TZ1)の処理において乱数による抽選が行われる(図15;TK3〜TK5)。ここで大当りと判定されたときには(TK5;YES)、特別図柄大当り設定処理(TK6)が行われ、大当りに応じた変動パターンが決定され、送信コマンドのセット(TK9)が行われる。この送信コマンドは、大当りの場合には、変動パターン指定コマンドとして変動パターンPT4若しくは変動パターンPT5が指定される。出力処理(図6;T3)によってこの変動パターン指定コマンドが、サブ基板34(図柄基板36、ランプ基板37、音声基板38)に送信される。
【0095】
サブ基板34(ランプ基板37)は、変動パターン指定コマンドを受信すると(図16;LT2)、変動パターン作成処理(LT3)で、変動開始時に(図17;HS1;YES)、変動パターン判定処理(HS2)を行う。変動パターン判定処理(HS2)では、変動パターンに基づいてこれから開始される遊技演出が大当りに対応する変動パターンか否かの判定が行われる。
【0096】
また、新たに遊技球が始動入賞口21、普通入賞口30に入賞するか、普通図柄作動ゲート24を通過すると、入賞検出手段により遊技球が検出され、入賞検出信号が主基板35に送信される。主基板35では、入力処理(図6;T4)で入賞検出信号を受信すると、入力した入賞検出信号に基づいて、入賞した入賞口若しくは通過したゲートに応じた入賞報知コマンドをコマンド送信処理(図7;S2)によりサブ基板34(ランプ基板37)に送信する。
【0097】
入賞報知コマンドとしての賞球LED点灯コマンド、入賞記憶数コマンドを受信すると、ランプ基板37では、これらのコマンドに応じて入賞報知の表示等を遊技者に対して実行する。遊技者は、賞球LED29、特別図柄始動保留球数LED26、普通図柄始動保留球数LED27が点灯することで入賞を認知する。
【0098】
入賞報知コマンドである入賞記憶数コマンドを受信したとき(図16;LT4、図18;NL1;YES)、受信している変動パターン指定コマンドが大当りに対応する変動パターンのときは(NL3;YES)、さらに乱数により抽選が行われる(NL4)。そして乱数による抽選が当ると(NL5;YES)、演出ランプ・LEDデータが書き換えられて(NL6)、大当り予告報知ランプ28が点灯されて(図16;LT1)、遊技者に大当りの予告が報知される。
【0099】
また、入賞報知コマンドである賞球LED点灯コマンドを受信したときも(図16;LT5、図19;SL1;YES)、受信している変動パターン指定コマンドが大当りに対応する変動パターンのときは(SL2;YES)、さらに乱数により抽選が行われる(SL3)。そして乱数による抽選が当ると(SL4;YES)、演出ランプ・LEDデータが書き換えられて(SL5)、大当り予告報知ランプ28が点灯されて(図16;LT1)、遊技者に大当りの予告が報知される。
【0100】
以上のように、遊技者は、内部的に大当りが乱数の抽選により確定しているが、外部的には大当りとなっていることがわからない状態で、つまり大当りに対応した変動パターンによる特別図柄の変動中に、本来的にランダムである遊技球が入賞口へ入賞するタイミングに基づいて大当り予告報知が実行される。
【0101】
本実施形態のパチンコ機10では、上述のような構成及び作用を備えるため、次のような効果がある。
・ パチンコ機10では、内部的に大当りが乱数の抽選により確定しているが、外部的には大当りとなっていることがわからない状態で、本来的にランダムである入賞口への入賞のタイミングを利用して大当り予告報知ができる。そのため、遊技者からは大当り予告報知のタイミングの予想ができず、遊技者の興趣を高めることができるという効果がある。また大当り予告報知を行っても、変動パターンPT2と変動パターンPT4、或いは変動パターンPT3と変動パターンPT5で行われる遊技演出は、遊技者の見た目上は同一の演出を行う。そのため、遊技者は大当りかはずれかを知りたいため遊技球を発射し、大当り予告報知により遊技者の遊技を停止させることもないという効果もある。
・ 特に、本実施形態ではサブ基板34で大当り予告を行なうか否かを判断して決定するため、主基板35に負担をかけることもないという効果がある。とりわけ、通常より用いられている、変動パターン指定コマンドや入賞報知コマンドなどを用いて、サブ基板34において処理を行っているため、主基板35側の負担は従来と同じで、システムリソースに余裕がない主基板35のCPU35aに負担をかけることがない。
・ 特に、入賞のタイミングだけではなく、さらに乱数での抽選を行い大当り予告を実行するため、大当り予告を実行する頻度を調整できるという効果がある。そのため、遊技者に対してより適当な頻度で、かつランダムな印象で大当り予告をおこなうことができるという効果がある。
・ また、大当り予告報知は、大当り予告報知ランプ28により報知を行うことで、大当りを予感させ、遊技者の興趣をそそるものとなっている。
【0102】
○ なお、第1の実施形態では、ランプ基板37を例に本発明のサブ基板34における構成を説明したが、本発明のサブ基板34における処理は、ランプ基板37に限定されるものではない。本実施形態ではランプ基板37が変動パターン指定コマンドに応じて発光演出を行い、入賞報知コマンドにより賞球LED29等を発光させている。これに対し、例えば、図柄基板36であれば変動パターン指定コマンドによりに特別図柄表示装置20において変動パターンに応じた表示演出を行うとともに、入賞報知コマンドにより特別図柄表示装置20において特別図柄及び普通図柄の始動保留球数を表示してもよい。
【0103】
○ そして、大当り予告報知の態様としては、この場合であれば、変動パターン指定コマンドに基づいて特別図柄表示装置20で表示演出が行われている最中に、入賞報知コマンドを受信した場合に特別図柄表示装置20で行われている表示演出の態様を変更(背景の変更やキャラクタの登場)する。あるいは、音声基板38であれば、受信した変動パターン指定コマンドにより変動パターンに応じた音声演出を行い、入賞報知コマンドにより遊技者に入賞口に球が入賞したことを報知する音声演出を行ってもよい。そして、大当り予告報知の態様としては、この場合であれば、変動パターン指定コマンドに基づいてスピーカ17で音声演出が行われている最中に、入賞報知コマンドを受信した場合にスピーカ17から出力される音声演出の内容を変更(特別な効果音の追加)する。さらに、変動パターン指定コマンド及び入賞報知コマンドにより複数の基板で演出及び入賞報知を行い、複数の基板により複数の演出手段で大当り予告の報知を実行してもよい。
【0104】
○ また、演出判定手段、大当り予告手段としてのCPUは、サブCPU36a、サブCPU37a、サブCPU38aのいずれで行ってもよい。さらに、サブ基板34は、図柄基板36、音声基板38、ランプ基板37を統括的に制御を行う統括制御基板としてもよい。
【0105】
○ 本実施形態では、大当りの報知を、大当り予告報知ランプ28で行ったが、その他のランプ・LED16,26,27,29と併せて、若しくはその他のランプのみで行ってもよい。例えば、電飾ランプ16であれば、変動パターンに基づく発光演出とは異ならせて激しく点滅を繰り返したり、特別図柄始動保留球数LED26や普通図柄始動保留球数LED27や賞球LED29であれば、通常の発光態様とは異ならせ(発光色の変更や点灯速度の変更)て、報知を行う構成としてもよい。また、発射装置のハンドル19に設けられた振動スピーカにより遊技者に振動で報知するような構成であってもよい。それにより遊技者は通常の発光態様と異なることで大当りを予感させ、遊技者の興趣をそそるものとなる。
【0106】
○ また、本実施形態では、大当り予告を行う契機として第1の入賞検出手段及び第2の入賞検出手段に対するすべての入賞検出信号を用いているが、いずれかの入賞検出手段に限定しても良い。
【0107】
○ また、本実施形態の大当り予告報知の契機は、入賞報知コマンドであるが、本願発明において「入賞報知コマンド」とは、名称にかかわらず何らかの遊技球の入賞、入球を契機にしたすべてのコマンドをいう。例えば、賞球LEDの点灯のコマンド、特別図柄始動保留球数LED点灯のコマンド、普通図柄始動保留球数LED点灯のコマンドなども含めるものとする。なお、LEDはランプでもよい。
【0108】
[第2の実施形態]次に本発明の遊技機の第2の実施形態を図20〜図25に基づき説明する。第1の実施形態では、大当り予告報知は、乱数による抽選で大当りと判定され、内部的に大当りが確定している状態で、変動パターン指定コマンドを送信して、特別図柄表示装置20で大当り変動パターンに基づいた大当り状態を表示する前に大当りの予告報知を行う。これに対し以下に説明する第2の実施形態では、普通図柄の抽選で内部的に当りと判定されている場合の普通図柄の当りの予告報知として行う。第2の実施形態のパチンコ機10の機械的構成は第1の実施形態のパチンコ機10の構成と共通し、その制御方法において異なるものである。以下の説明においては、第1の実施形態と共通する構成の説明は省略し、異なる構成のみを説明する。なお、類似する構成については、第1の実施形態を参照しながら説明する。また、第1の実施形態における大当り予告報知ランプ28は、第2の実施形態では普通図柄表示装置25に表示される普通図柄の当り(普通電動役物21aの開放)の予告を報知する当り予告報知ランプ28として機能する。また、第2の実施形態では、普通図柄作動ゲート24が第1の入賞検出手段に相当し、始動入賞口21、普通入賞口30が第2の入賞検出手段に相当する。
【0109】
図20は、図6に示す第1の実施形態における、普通図柄処理(T8)の手順を示すフローチャートである。普通図柄処理(T8)に関しては第1の実施形態と共通する処理である。普通図柄処理(T8)では、各状況に応じて、普通図柄変動に伴ういずれかの設定処理である普通図柄開始処理(FZ1)、普通図柄変動処理(FZ2)、普通図柄表示処理(FZ3)を行う。
【0110】
図21は普通図柄開始処理(FZ1)の手順を示すフローチャートである。先ず、普通図柄開始処理(FZ1)では、普通図柄入賞記憶数が0か否かを判断する(FK1)。ここで、普通図柄入賞記憶数=0の場合は(FK1;YES)、表示を開始する普通図柄のゲームが無いため、普通図柄表示装置25の画面でデモ表示を行うためのデモ表示コマンドの設定を行う(FK8)。
【0111】
普通図柄入賞記憶数=0ではない場合(FK1;NO)は、保留球数が1乃至4個ある場合である。そこで。これから消化(開始)するゲームの分の普通図柄入賞記憶数を1減算する(FK2)。続いて、普通図柄記憶領域のアドレスをセットし、普通図柄当り判定用乱数アドレスとする(FK3)。そして、普通図柄の当り判定値テーブルをセットし(FK4)、比較結果を判定する(FK5)。このFK5の手順が実行されるとCPU35aが付記ニの当り判定手段として機能する。当り判定用乱数アドレスの内容と当り判定値が一致した場合は(FK5;YES)、当りであるため、当り図柄の決定及び普通図柄変動パターンの決定を行う普通図柄当り設定処理(FK6)を実行する。普通図柄当り判定用乱数アドレスの内容と普通図柄当り判定値が一致しない場合は(FK5;NO)、はずれであるため、はずれ図柄の決定及び普通図柄変動パターンの決定を行う普通図柄はずれ設定処理(FK7)を実行する。そして、普通図柄当り設定処理(FK6)又は普通図柄はずれ設定処理(FK7)で設定された普通図柄変動パターンに応じて図柄基板36・音声基板38・ランプ基板37に送信するコマンドのセットを行い(FK9)処理を終了する(RETURN)。なお、これらのコマンドは2ms後に行われるタイマ割込み処理の出力処理(T3(図6参照))においてサブ基板34に出力される。このFK6、FK7によりFK5の判定結果に応じた普通図柄変動パターンを決定する。そして、この普通図柄変動パターンに応じたコマンドを送信する手順(図7;S2)を実行することでCPU35aを付記ニの普通図柄用変動パターン指定コマンド送信手段として機能させる。
【0112】
続く普通図柄変動処理(図20;FZ2)では、普通図柄変動中に行う処理(普通図柄開始処理にて決定された普通図柄変動パターンおよび図柄の決定に応じて、変動時間のカウント(タイマの減算)、左・右図柄の指定コマンドの作成、図柄停止コマンドの作成を行う。これとともに、変動が終了した際には、ウエイト時間(図柄変動から図柄変動とのウエイト時間や、図柄停止から普通図柄当り動作の開始など)のタイマの設定を行う。
【0113】
次に、普通図柄表示処理を行う(図20;FZ3)。普通図柄表示処理(FZ3)では、図柄変動と図柄変動のウエイト間に行う処理(普通図柄変動処理(FZ2)にて設定されたウエイト時間の減算を行う。これとともに、タイマが0になったら今回の変動が当りであった場合には、普通電動役物処理(図6;T9)内で処理を行う為のフラグを立てて(1に設定する)メインルーチンに戻り、処理を終了する(RETURN)。以上で、普通図柄処理(図6;T8)の処理が終了する。
【0114】
次に、サブ基板34のランプ基板37のサブCPU37aにおけるランプ制御タイマ割込み処理について説明する。ここで、図22は、ランプ制御タイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。ランプ制御タイマ割込み処理は、出力処理(LT11)、入力処理(LT12)、普通図柄変動パターン作成処理(LT13)、普通図柄入賞記憶数LED処理(LT14)、賞球LED処理(LT15)の手順からなる。
【0115】
出力処理(LT11)では、普通図柄変動パターン作成処理(LT13)、普通図柄入賞記憶数LED処理(LT14)、賞球処理(LT15)で作成されたデータ(信号)の出力を行いランプ・LEDの点灯・点滅動作を実行する。
【0116】
入力処理(LT12)では、主基板35からの普通図柄変動パターン指定コマンド、デモンストレーション表示コマンド、賞球LED点灯コマンド、賞球LED消灯コマンド、普通図柄入賞記憶数コマンド等の入力処理を行う。
【0117】
ここで、図23は、普通図柄変動パターン作成処理(LT13)の手順を示すフローチャートである。普通図柄変動パターン作成処理(LT13)では、先ず普通図柄変動開始時か否かが判断される(HS11)。もし変動開始時であれば(HS11;YES)、普通図柄変動パターン判定処理(HS12)が行われる。普通図柄変動パターン判定処理では、これから開始される遊技演出が普通図柄の当りに対応する変動パターンか否かの判定が行われる。これは、普通図柄変動パターンは当り演出用とはずれ演出用とで区別されている。そのため、予めテーブルデータとして普通図柄変動パターンに応じた当り、はずれを記憶しておき、これらを参照することで該普通図柄変動パターンが当りか否かの判定ができる。このHS12の手順によりサブ基板34(サブCPU37a)を付記ニの演出判定手段として機能させる。この判定結果は、賞球LED処理(LT15)、普通図柄入賞記憶数LED処理(LT14)で用いる。そしてタイマ及び演出用ランプ・LEDデータをセットして(HS13)、処理を終了する(RETURN)。なお、ここでセットされたデータは次回のタイマ割込み処理にて出力する。このデータは、例えば「○○○ランプをX秒点灯させる」というようなデータである。
【0118】
一方、普通図柄変動開始時ではないと判断された場合は(HS11;NO)、前回のタイマ割込み処理にてHS13の手順でセットされた更新用タイマを減算する(HS14)。そして、タイマが0になったか否かを判断し(HS15)、タイマが0ではない場合(HS15;NO)は、新たな演出のセットはできないため、処理を終了する(RETURN)。また、タイマが0である場合は(HS15;YES)、次のタイマ・演出用ランプLEDデータのセットを行い(HS16)、処理を終了する(RETURN)。ここでは、例えば「□□□ランプをY秒点滅させる」というようなデータをセットする。このように、HS11→HS14→HS15→HS16の手順をタイマ割込み処理毎に繰り返し、1つの変動パターンに対するすべての演出用ランプ・LEDデータをセットするまで繰り返す。
【0119】
ここで、図24は普通図柄入賞記憶数LED処理(LT14)の手順を示すフローチャートである。普通図柄入賞記憶数LED処理(LT14)では、普通図柄始動保留球数LED27に現在の普通図柄入賞記憶数を表示させる為のデータを作成する。先ず、普通図柄作動ゲート24への入賞に基づく普通図柄入賞記憶数コマンドを受信したか否かが判断され(NL11)、もし、普通図柄入賞記憶数コマンドを受信していないと判断された場合は(NL11;NO)、普通図柄入賞記憶数LEDデータセット(NL17)に移行する。一方、普通図柄入賞記憶数コマンドを受信したと判断された場合は(NL11;YES)、普通図柄入賞記憶数コマンドにより普通図柄入賞記憶数の追加か否かを判断する(NL12)。普通図柄入賞記憶数の追加ではない場合は(NL12;NO)、普通図柄入賞記憶数LEDデータセット(NL17)に移行する。
【0120】
普通図柄入賞記憶数の追加であると判断された場合には(NL12;YES)、次に普通図柄変動パターン判定処理(図23;HS2)で判定された結果が普通図柄の当りに対応する変動パターンであるか否かが判断される(NL3)。そして、普通図柄の当りに対応する変動パターンではないと判断された時には(NL13;NO)、普通図柄入賞記憶数LEDデータセット(NL17)に移行する。一方、普通図柄の当りに対応する変動パターンと判断された場合(NL13;YES)は、普通図柄の当り予告報知を行うか否かの乱数の抽選を行い(NL14)、乱数抽選の結果を判定する(NL15)。普通図柄の当り予告報知を行うと判定された場合(NL15;YES)は、HS13又はHS16でセットされている演出用ランプ・LEDデータの書き換え(上書き)をセットして(NL16)、普通図柄入賞記憶数LEDデータセット(NL17)に移行する。このNL16の手順がサブCPU37aを付記ニの当り予告手段として機能させる。乱数抽選の結果、当り予告報知を行わないと判定された場合には(NL15;NO)、そのまま普通図柄入賞記憶数LEDデータセット(NL17)に移行する。
【0121】
普通図柄入賞記憶数LEDデータセット(NL17)では、普通図柄入賞記憶数コマンド受信(NL11;NO)の場合は、現在の普通図柄入賞記憶数を継続する普通図柄入賞記憶数LEDデータがそのままセットされされて普通図柄入賞記憶数LED処理(LT14)が終了する(RETURN)。一方、普通図柄入賞記憶数コマンド受信(NL11;YES)の場合は普通図柄入賞記憶数LEDデータが新たな普通図柄入賞記憶数でセットされて普通図柄入賞記憶数LED処理(LT14)が終了する(RETURN)。このように第1の実施形態では、始動入賞口21への入賞に基づくものであったが、第2の実施形態では、普通図柄作動ゲート24への入賞に基づいて普通図柄の当り予告報知が行われることになる。なお、説明を省略するが、ここで説明した普通図柄作動ゲート24への入賞に基づく普通図柄入賞記憶数による制御とは別に、始動入賞口21への入賞に基づく始動入賞記憶数による制御も同様に行われる。
【0122】
普通図柄入賞記憶数LED処理(LT14)に続いて賞球LED処理(LT15)が行われる。図25は、賞球LED処理(LT15)の手順を示すフローチャートである。賞球LED処理(LT15)では、賞球の発生(払出し)を示す賞球LED29の点灯の為のデータ作成を行う。先ず、賞球LED点灯コマンドを受信したか否かが判断される(SL11)。言い換えると、入賞口に入賞があったか否かが判断される。点灯コマンドを受信した場合は(SL11;YES)、次に普通図柄変動パターン判定処理(図23;HS12)で判定された結果が普通図柄の当りに対応する変動パターンであるか否かが判断される(SL12)。普通図柄の当りに対応する変動パターンではないと判断された場合には(SL12;NO)、賞球LED点灯データセット(SL16)の処理に移行する。一方、普通図柄の当りに対応する変動パターンと判断された場合には(SL12;YES)、普通図柄の当り予告報知を行うか否かの抽選が行われ(SL13)、乱数抽選の結果を判定する(SL14)。このSL13とSL14の手順がサブ基板34(サブCPU37a)を付記ニの当り予告実行判定手段として機能させる。乱数抽選により普通図柄の当り予告報知を行うと判定された場合は(SL14;YES)、演出ランプ・LEDデータの書き換え(上書き)セットが行われる。本実施形態では、この書き換えによって、変動パターンに基づいた発光演出ではない発光演出を実行するとともに当り予告報知ランプ28が点灯して当りを予告する。乱数抽選が当りではないと判定された場合は(SL14;NO)、賞球LED点灯データセット(SL16)の処理に移行する。
【0123】
賞球LED点灯データセット(SL16)では、点灯コマンドを受信した場合に(SL11;YES)、賞球LED点灯コマンドに応じて賞球LED29を点灯させるパターンのデータをセットする。点灯コマンドを受信していないと判断された場合は(SL11;NO)、消灯コマンドを受信しているか否かが判断される(SL17)。消灯コマンドを受信している場合は(SL17;YES)、賞球LED消灯データセット(SL19)を行って処理を終了する(RETURN)。消灯コマンドを受信していない場合(SL17;NO)、さらに賞球LED29が点灯中か否かを判断し(SL18)、賞球LED29が点灯中していない場合は(SL18;NO)、消灯コマンドに従って、賞球LED消灯データセット(SL19)を実行し処理を終了するが(RETURN)。しかし、賞球LED29が点灯中である場合は(SL18;YES)、賞球LED点灯データセット(SL16)を実行する。これは、賞球LED29の点灯コマンドは、賞球総数が0以外になったときしか送信されないため、賞球総数が1以上の場合は点灯コマンドが改めて送信されることはない。一方、点灯コマンド及び消灯コマンドのいずれも送信されていない場合は、現状を維持することになる。そのため賞球LED29を点灯させるか消灯させるかは、現在賞球LED29が点灯している場合はそのまま賞球LED点灯データセット(SL16)を実行し、現在賞球LED29が消灯している場合は、賞球LED消灯データセット(SL19)を実行するものである。
【0124】
以上説明したように、第2の実施形態では、上述のようなフローチャートに従った制御が行われるため、以下のような作用がある。遊技者が、遊技中に遊技球を普通図柄作動ゲート24に入賞させると、主基板35による普通図柄開始処理(図20;FZ1)の処理において乱数による抽選が行われる(図21;FK3〜FK5)。ここで普通図柄の当りと判定されたときには(FK5;YES)、普通図柄当り設定処理(FK6)が行われ、当りに応じた変動パターンが決定され、送信コマンドのセット(FK9)が行われる。この送信コマンドは、普通図柄の当りの場合には、普通図柄変動パターン指定コマンドとして所定の変動パターンが指定される。出力処理(図6;T3)によってこの変動パターン指定コマンドが、サブ基板34(図柄基板36、ランプ基板37、音声基板38)に送信される。
【0125】
サブ基板34(ランプ基板37)は、普通図柄変動パターン指定コマンドを受信すると(図22;L12)、普通図柄変動パターン作成処理(LT13)で、変動開始時に(図23;HS11;YES)、普通図柄変動パターン判定処理(HS12)を行う。普通図柄変動パターン判定処理(HS12)では、普通図柄変動パターンに基づいてこれから開始される遊技演出が普通図柄の当りに対応する普通図柄変動パターンか否かの判定が行われる。
【0126】
また、新たに遊技球が始動入賞口21、普通入賞口30に入賞するか、普通図柄作動ゲート24を通過すると、入賞検出手段により遊技球が検出され、入賞検出信号が主基板35に送信される。主基板35では、入力処理(図6;T4)で入賞検出信号を受信すると、入力した入賞検出信号に基づいて、入賞した入賞口若しくは通過したゲートに応じた入賞報知コマンドをコマンド送信処理(図7;S2)によりサブ基板34(ランプ基板37)に送信する。
【0127】
入賞報知コマンドとしての賞球LED点灯コマンド、普通図柄入賞記憶数コマンドを受信すると、サブ基板34(ランプ基板37)では、これらのコマンドに応じて入賞報知の表示等を遊技者に対して実行する。遊技者は、賞球LED29、特別図柄始動保留球数LED26、普通図柄始動保留球数LED27が点灯することで入賞を認知する。
【0128】
入賞報知コマンドである普通図柄入賞記憶数コマンドを受信したとき(図22;LT14、図24;NL11;YES)、受信している普通図柄変動パターン指定コマンドが当りに対応する普通図柄変動パターンのときは(NL13;YES)、さらに乱数により抽選が行われる(NL14)。そして乱数による抽選が当ると(NL15;YES)、演出ランプ・LEDデータが書き換えられて(NL16)、当り予告報知ランプ28が点灯されて(図22;LT11)、遊技者に当りの予告が報知される。なお、普通図柄入賞記憶数コマンドを受信した場合(図22;LT14、図24;NL11;YES)に替えて入賞記憶数コマンドを受信した場合に当り予告報知を行うようにしてもよい。
【0129】
また、入賞報知コマンドである賞球LED点灯コマンドを受信したときも(図22;LT15、図25;SL11;YES)、受信している普通図柄変動パターン指定コマンドが当りに対応する普通図柄変動パターンのときは(SL12;YES)、さらに乱数により抽選が行われる(SL13)。そして乱数による抽選が当ると(SL14;YES)、演出ランプ・LEDデータが書き換えられて(SL15)、当り予告報知ランプ28が点灯されて(図22;LT1)、遊技者に当りの予告が報知される。
【0130】
以上のように、第2の実施形態のパチンコ機では、遊技者は、内部的に普通図柄の当りが乱数の抽選により確定しているが、外部的には当りとなっていることがわからない状態になる。この場合において当りに対応した普通図柄変動パターンによる普通図柄の変動中に、本来的にランダムである遊技球が入賞口へ入賞するタイミングに基づいて普通図柄の当り予告報知が実行されるという効果がある。
【0131】
○ なお、第2の実施形態では、主基板35からサブ基板34に普通図柄変動パターン指定コマンド送信する際に、図柄基板36、音声基板38、ランプ基板37といった複数の基板に普通図柄図柄指定コマンドを送信する構成を説明したがこれに限定されるものではない。例えば、図柄基板36にのみ送信してもよい。この場合であれば、図柄基板36は、普通図柄変動パターン指定コマンドに基づいて特別図柄表示装置20の可視表示部Hの一部(普通図柄表示装置25)で普通図柄の変動を行っている際に、入賞報知コマンドを受信した場合に当り予告を行ってもよい。ここで、入賞報知コマンドには特別図柄始動保留球数表示・普通図柄始動保留球数表示の制御コマンドを含む。
【0132】
○ なお、本発明は特許請求の範囲を逸脱しない範囲で当業者により改良され又は変更されて実施できることは言うまでもない。
次に上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
【0133】
○(付記イ)前記報知手段は、普通図柄若しくは特別図柄の始動保留球数LEDであり、当り予告若しくは大当り予告を実行する際には、通常の入賞報知(始動保留球数の表示)の発光態様とは異ならせることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の遊技機。
【0134】
(効果)当り予告若しくは大当り予告を実行する際には、通常の入賞報知(始動保留球数の表示)の発光態様とは異ならせることで、普通図柄若しくは特別図柄の始動保留球数LEDを報知手段として用いることができるという効果がある。特に始動保留球数の表示部(LED)は、遊技者が遊技中に図柄表示装置の次に注目して見る場所である為、発光態様の変化により遊技者は即座に大当りを予感することができる。また、従来の遊技機の機械構成のままで、新たに当り若しくは大当りを予告する報知専用のLEDを設ける必要がない。
【0135】
○(付記ロ)前記報知手段は、賞球LEDであり、当り予告若しくは大当り予告を実行する際には、通常の入賞報知の発光態様とは異ならせたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の遊技機。
【0136】
(効果)当り予告若しくは大当り予告を実行する際には、通常の賞球払出しの発光態様とは異ならせることで、賞球LEDを報知手段として用いることができるという効果がある。また、従来の遊技機の機械構成のままで、新たに当り若しくは大当りを予告する報知専用のランプを設ける必要がない。
【0137】
○(付記ハ)前記変動パターン指定コマンド送信手段は、予め識別コードが付与された1又は複数の大当りに対応する変動パターンと、前記大当りに対応する変動パターンとは異なった識別コードが付与された複数のはずれに対応する変動パターンから、前記大当り判定手段により判定された判定結果に応じた変動パターンを選択し、当該選択された変動パターンに対応した変動パターン指定コマンドを前記サブ制御手段に送信し、前記サブ制御手段の演出判定手段は、前記識別コードに基づいて大当りに対応する変動パターンか否かを判断することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の遊技機。
【0138】
(効果)変動パターン指定コマンドに大当りか否かの情報とリーチ演出状態の情報の双方の情報を含め、信号を1つにしたため主制御手段が送信するコマンドを1つにすることができ、サブ制御手段では、1つのコマンドにより大当りか否かの情報と変動パターンの情報の双方の情報を得ることができるという効果がある。
【0139】
○(付記ニ)入賞検出信号に基づいて、大当り判定をする大当り判定手段と、大当り判定手段の判定結果に応じて変動パターンを決定し、変動パターン指定コマンドを送信する変動パターン指定コマンド送信手段と、入賞検出信号に基づいて、当り判定をする当り判定手段と、当り判定手段の判定結果に応じて普通図柄変動パターンを決定し、普通図柄変動パターン指定コマンドを送信する普通図柄変動パターン指定コマンド送信手段と、入賞検出手段に基づいて、入賞報知を行なわせる入賞報知コマンドを送信する入賞報知コマンド送信手段とを有した主制御手段と、前記主制御手段から送信された普通図柄変動パターン指定コマンドに基づいて遊技演出を実行する遊技演出手段の制御と、前記主制御手段から送信された入賞報知コマンドに基づいて入賞報知を実行する入賞報知手段の制御とを行なうサブ制御手段と、前記入賞検出信号を前記主制御手段に送信する入賞検出手段とを備えた遊技機において、前記サブ制御手段は、受信した普通図柄変動パターン指定コマンドが、当りに対応する変動パターンであるか否かの判定を行なう演出判定手段と、前記普通図柄変動パターン指定コマンドに基づく遊技演出の実行中に、前記入賞報知コマンドを受信したときに前記演出判定手段で当りに対応する変動パターンと判定されている場合には所定の報知手段で当り予告を実行させる当り予告手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
【0140】
(効果)普通図柄が変動を行なっている期間(図柄が確定する前)に入賞口へ球が入賞することによって、普通図柄の当りの予告を行うので、遊技者は、図柄が確定する前に普通図柄の当り、ハズレを事前に判断することができる。その為、遊技者は普通電動役物の開放に合せて遊技球を発射することができ、普通電動役物が開放するのに発射を止めているということがないという効果がある。
【0141】
○(付記ホ)前記普通図柄変動パターン指定コマンド送信手段は、予め識別コードが付与された1又は複数の当りに対応する普通図柄変動パターンと、前記当りに対応する普通図柄変動パターンとは異なった識別コードが付与された複数のはずれに対応する普通図柄変動パターンから、当り判定手段により判定された判定結果に応じた普通図柄変動パターンを選択し、当該選択された普通図柄用変動パターンに対応した普通図柄変動パターン指定コマンドを前記サブ制御手段に送信し、前記サブ制御手段の演出判定手段は、前記識別コードに基づいて当りに対応する普通図柄変動パターンか否かを判断することを特徴とする付記ニに記載の遊技機。
【0142】
(効果)普通図柄変動パターン指定コマンドに当りか否かの情報と普通図柄変動パターンの情報の双方の情報を含め、信号を1つにしたため主制御手段が送信するコマンドを1つにすることができる。また、サブ制御手段では、1つのコマンドにより当りか否かの情報と普通図柄変動パターンの情報の双方の情報を得ることができるという効果がある。
【0143】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本願発明の遊技機では、主基板に負担をかけることなしに、遊技者が予測できないタイミングで大当たり予告を表示できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ機10の機表側を略示する図。
【図2】特別図柄表示装置20の可視表示部Hに表示された複数列の第1図柄z1、第2図柄z2及び第3図柄z3を示す図。
【図3】遊技機10の内部の構成を示すブロック図。
【図4】ROM35bに記憶された本実施形態の変動パターンを概念的に示す図。
【図5】主基板35のメインCPU35aにおけるメイン処理の手順を示すフローチャート。
【図6】主基板35のメインCPU35aにおけるタイマ割込み処理の手順を示すフローチャート。
【図7】出力処理(T3)の手順を示すサブルーチンを示すフローチャート。
【図8】図9とともにランプ制御処理(S1)の手順を示すサブルーチンを示すフローチャート。
【図9】図8とともにランプ制御処理(S1)の手順を示すサブルーチンを示すフローチャート。
【図10】入力処理(T4)の手順を示すフローチャート。
【図11】特別図柄入力処理(N1)の手順を示すフローチャート。
【図12】普通図柄入力処理(N3)の手順を示すフローチャート。
【図13】賞球記憶数設定処理(N5)の手順を示すフローチャート。
【図14】特別図柄処理(T6)の手順を示すフローチャート。
【図15】特別図柄開始処理(TZ1)の手順を示すフローチャート。
【図16】ランプ基板37のサブCPU37aにおけるランプ制御タイマ割込み処理の手順を示すフローチャート。
【図17】変動パターン作成処理(LT3)の手順を示すフローチャート。
【図18】入賞記憶数LED処理(LT4)の手順を示すフローチャート。
【図19】賞球LED処理(LT5)の手順を示すフローチャート。
【図20】第2の実施形態のパチンコ機の主基板35のメインCPU35aにおける普通図柄処理(T8)の手順を示すフローチャート。
【図21】普通図柄開始処理(FZ1)の手順を示すフローチャート。
【図22】第2の実施形態のパチンコ機のランプ基板37のサブCPU37aにおけるランプ制御タイマ割込み処理の手順を示すフローチャート。
【図23】普通図柄変動パターン作成処理(LT13)の手順を示すフローチャート。
【図24】普通図柄入賞記憶数LED処理(LT14)の手順を示すフローチャート。
【図25】賞球LED処理(LT15)の手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
10…パチンコ遊技機(遊技機)、16…電飾ランプ、17…スピーカ、28…大当り予告報知ランプ(大当り予告報知手段、当り予告報知手段)、29…賞球LED、34…サブ基板(サブ制御手段)、35…主基板(主制御手段)、36…図柄基板(サブ制御手段)、37…ランプ基板(サブ制御手段)、38…音声基板(サブ制御手段)、39…第1の入賞検出手段、40…第2の入賞検出手段、PT1〜PT5…変動パターン
Claims (6)
- 入賞検出信号に基づいて、大当り判定をする大当り判定手段と、前記大当り判定手段の判定結果に応じて変動パターンを決定し、変動パターン指定コマンドを送信する変動パターン指定コマンド送信手段と、入賞検出信号に基づいて、入賞報知を行わせる入賞報知コマンドを送信する入賞報知コマンド送信手段とを有した主制御手段と、
前記主制御手段から送信された変動パターン指定コマンドに基づいて遊技演出を実行する遊技演出手段の制御と、前記主制御手段から送信された入賞報知コマンドに基づいて入賞報知を実行する入賞報知手段の制御とを行うサブ制御手段と、
前記入賞検出信号を前記主制御手段に送信する入賞検出手段と
を備えた遊技機において、
前記サブ制御手段は、受信した変動パターン指定コマンドが、大当りに対応する変動パターンであるか否かの判定を行う演出判定手段と、
前記変動パターン指定コマンドに基づく遊技演出の実行中に、前記入賞報知コマンドを受信したときに前記演出判定手段で大当りに対応する変動パターンと判定されている場合には所定の報知手段で大当り予告を実行させる大当たり予告手段と
を備えたことを特徴とする遊技機。 - 前記入賞検出手段は、第1の入賞検出手段と第2の入賞検出手段とから構成され、
前記主制御手段は
前記第1の入賞検出手段からの入賞検出信号に基づいて、前記サブ制御手段に前記変動パターン指定コマンド及び前記入賞報知コマンドを送信し、
前記第2の入賞検出手段からの入賞検出信号に基づいて、前記サブ制御手段に前記入賞報知コマンドを送信すること
を特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記サブ制御手段は、大当り予告を実行するか否かを判定する大当り予告実行判定手段をさらに備え、当該大当り予告実行判定手段で大当り予告を実行すると判定した場合のみ大当り予告を実行することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
- 前記報知手段は、大当り予告を報知するための報知専用のランプであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の遊技機。
- 前記報知手段は、図柄表示装置による特定の表示、盤面若しくは枠面に設けられた遊技機の賞球ランプ、電飾ランプ、スピーカ、若しくは振動を体感可能な発射ハンドルの少なくともいずれかを用いた請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の遊技機。
- 前記入賞報知コマンドは、普通図柄の始動保留球数ランプ点灯コマンド、特別図柄の始動保留球数ランプ点灯コマンド、又は賞球ランプ点灯コマンドのいずれかを用いたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の遊技機。
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