JP2004047833A - 光半導体素子モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】光半導体素子モジュールの小型化、スペースの有効活用、さらにはコストダウンを実現すること。
【解決手段】レーザダイオード(LD)40と、LD40を搭載するLD用チップキャリア48と、LD40に差動信号を供給する差動線路を有するマイクロストリップ差動線路基板46,47と、一対の空芯ソレノイド33a,33bを有し、LD40にバイアス電流を供給するバイアス回路用基板49とを台座11上に搭載する光半導体素子モジュールであって、マイクロストリップ差動線路基板46,47とバイアス回路基板49がLD用チップキャリア48を挟むようにLD用チップキャリア48の両側に配置されている。
【選択図】   図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体レーザなどの光半導体素子が内蔵される光半導体用パッケージに関し、さらに詳しくは光ファイバが付属した同軸型モジュールや、光ファイバを接続するためのレセプタクル型アダプタ付きの光半導体素子モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、光ファイバを介して光信号を伝送する光通信システムにおいては、インターネットの普及に伴なう通信トラフィックの増大に応えるため、光信号の伝送速度の高速化が目覚しく、光送受信器においてもその伝送速度が2.5Gb/sから10Gb/sへと移行しつつあり、現在、40Gb/sの伝送速度の実現に向けて研究開発が進められている。これに伴ない、光送受信器の扱う信号の伝送速度についても、高速化が要求されている。
【0003】
光送受信器は、送信するデータ信号を電気信号から光信号に変換し、送信用の光ファイバを介して光信号を送信するとともに、受信用の光ファイバを介して光信号を受信し、受信した光信号を電気信号として再生するものである。
【0004】
この種の光送受信器に用いられる光半導体素子モジュールに関する従来技術として、特開平6−314857号公報、特開平11−233876号公報などに示されるものがある。
【0005】
特開平6−314857号公報には、ガラス封止の貫通リードピンを有する単相給電方式の光半導体素子モジュールに関する開示がある。また特開平11−233876号公報には、金属ステムに、別個の誘電体で封止された一対の離間された信号ピンを設け、差動ドライバの一方の出力を一方の信号ピンを介してレーザダイオードの一方の電極に接続し、差動ドライバの他方の出力をダミー負荷を介し、さらに仮想接地線を介してレーザダイオードの他方の電極に接続して、レーザダイオードを駆動するようにした技術が示されている。
【0006】
上記各公報に示されるような単相のキャンパッケージでは、単相方式であるため、10Gb/s以上の変調信号の伝送を行う際には、フィードスルー(ピンが誘電体に覆われた部分)の前後(ピンが誘電体から空気層に露出した部分)でインピーダンスが不整合となり易く、高周波伝送特性が劣化する問題があり、2.5Gb/s程度の信号伝送までにしか利用されていない。
【0007】
なお、特開平11−233876号公報は、差動ドライバにとっての各負荷インピーダンスを同じにして、高速動作時の安定性を図るものでしかなく、信号ピンおよび信号ピンからレーザダイオードまでの線路も差動線路構成としたものではなく、またダミー用抵抗を外部に配置しており、10Gb/s以上の変調信号の伝送は信号品質が劣化する。また、この従来技術は、レーザダイオードにとってみれば、アノードとカソードにそれぞれ正相と逆相の差動信号が与えられて差動駆動されるものではない。
【0008】
そこで、10Gb/sに対応すべく特開2000−164970号公報、特開2000−19473号公報などには、電気信号の入出力端子が設けられたセラミック基板のフィードスルーを有する光半導体素子モジュールが開示されている。しかし、これらはいずれも箱型(六面体)のパッケージの側壁にセラミック基板のフィードスルーを設ける構造上、パッケージが大型化する。箱型のパッケージ内には、光半導体素子の載置されたマウントとレンズを収容するためのスペースを設け、箱型のパッケージの側壁には、フィードスルーの設けられていない壁面に、光ファイバーの保持部材を取付ける必要がある。また、セラミック基板自体が単位面積当たり高価であること、フィードスルーを構成しようとすると多層セラミックとなること、多層セラミックとリードとを接合する点で、蝋付けなどの工程が必要になり、手間がかかることによって高価でもあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
この種の光送受信器の分野では、光通信を、幹線系だけでなく、オフィスや家庭などのアクセス系までの市場に広めるためにも、小型で、低コストでかつ10Gb/s以上の光伝送を実現することができる光半導体素子モジュールが強く要望されている。
【0010】
しかし、特開平6−314857号公報や特開平11−233876号公報に記載されるような従来の光半導体素子モジュールに用いられるパッケージでは、フィードスルーの前後でインピーダンスが不整合となり易く、高周波伝送特性が劣化するという問題があった。従って、上述した10Gb/s以上のビットレートの信号伝送に耐えることができない。
【0011】
また、特開2000−164970号公報、特開2000−19473号公報などに記載されるような、セラミックで形成された外部端子の設けられた従来の光半導体素子モジュールに用いられる箱形パッケージでは、セラミック基板自体が単位面積当たり高価であること、フィードスルーを構成しようとすると多層セラミックとなること、多層セラミックとリードとを接合する点で、蝋付けなどの工程が必要になり、手間がかかること、あるいはパッケージが高価となり、大型化するなどの問題があった。
【0012】
この発明は上記に鑑みてなされたもので、10Gb/s以上のビットレートで変調動作が可能な光半導体素子モジュールにおいて、高周波伝送特性が良好であって、小型化、または収容部品の実装スペースの有効活用ができるパッケージ構造を実現する光半導体素子モジュールを得ることを目的とする。また、低コストな実装構造を実現することができる光半導体素子モジュールを得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明にかかる光半導体素子モジュールは、差動駆動される半導体発光素子と、前記半導体発光素子を搭載する発光素子用チップキャリアと、前記半導体発光素子に差動信号を供給する差動線路を有する差動信号線路基板と、少なくとも一対のインダクタンス回路を有し、前記半導体発光素子にバイアス電流を供給するバイアス回路基板とを台座上に搭載する光半導体素子モジュールであって、前記差動信号線路基板と前記バイアス回路基板が前記発光素子用チップキャリアを挟むように発光素子用チップキャリアの両側に配置されたことを特徴とする。
【0014】
また、前記半導体発光素子から後方に出射されるモニタ光を受光する受光素子をさらに備え、前記受光素子は、平面視で前記半導体発光素子と前記受光素子を結ぶ線分が前記差動信号線路基板と前記バイアス回路基板との間になるように配置されていてもよい。
【0015】
また、前記受光素子を、半導体発光素子の光軸を中心として半導体発光素子の半導体基板と反対の方向に片寄った側に配置してもよい。
【0016】
また、前記バイアス回路基板は、一対の空心ソレノイドと抵抗との並列回路を1つのセラミック基板に搭載して成るようにしてもよい。
【0017】
また、前記一対の空心ソレノイドは、それらの中心軸の延長線が交差するように離間配置されているようにしてもよい。
【0018】
また、孔を有するステムと、前記ステムの孔に封入されるとともに、一対のピン挿入孔を有する誘電体と、前記誘電体の一対のピン挿入孔に貫通固定され、前記差動信号線路基板の差動線路に電気的に接続される一対の高周波信号ピンとを更に備え、前記ステムに対し前記台座がほぼ垂直に配設されるようにしてもよい。
【0019】
また、前記差動線路基板は、前記一対の高周波信号ピンに接続されかつ前記高周波信号ピンとのインピーダンス整合をとるための差動線路を有する第1の基板と、整合抵抗が配置される差動線路を有する第2の基板とに分割されていてもよい。
【0020】
また、前記誘電体は、透明または半透明であり、前記半導体発光素子の光軸に対しずれた位置に配設されていてもよい。
【0021】
また、孔を有するステムと、前記ステムの孔に封入されるとともに、一対のピン挿入孔を有する誘電体と、前記誘電体の一対のピン挿入孔に貫通固定され、前記差動信号線路基板の差動線路に電気的に接続される一対の高周波信号ピンと、前記受光素子を前記ステムに搭載する受光素子のキャリアとを備え、前記ステムの孔の開口部はすり鉢状に形成され、前記台座又は前記受光素子のキャリアの一部が前記すり鉢状の開口部に重なるようにしてもよい。
【0022】
また、前記台座は熱良導性の線状部材が挿入される中空の孔を有し、前記線状部材の一端は、該中空の孔の底部であってかつ前記台座のチップキャリア搭載面の直下に接続されるとともに、前記線状部材における前記底部との接続部を除く部分は、当該中空の孔の内周面と非接合であってもよい。
【0023】
また、つぎの発明にかかる光半導体素子モジュールは、差動駆動される半導体発光素子と、前記半導体発光素子に差動信号を供給する差動信号線路と、少なくとも一対のインダクタンス回路を有し、前記半導体発光素子にバイアス電流を供給するバイアス回路とを台座上に搭載して、前記台座をパッケージに内蔵する光半導体素子モジュールであって、前記差動信号線路、バイアス回路および半導体発光素子を略U字形状に配置して、前記半導体発光素子を略U字形状の折り返し部分に配置したことを特徴とする。
【0024】
また、つぎの発明にかかる光半導体素子モジュールは、半導体基板上に形成され、レーザ光を発生する活性層と、該活性層で発生したレーザ光が通過する窓構造とを有したを形成した半導体レーザダイオードと、前記半導体レーザダイオードから前記窓構造を介して後方に出射されるモニタ光を受光する受光素子とを備え、前記受光素子を、前記半導体レーザダイオードの活性層を中心にして半導体レーザダイオードの半導体基板と反対の方向に片寄った側に配置することを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる光半導体素子モジュールの好適な実施の形態を詳細に説明する。この実施の形態の光半導体素子モジュールは、例えば、ビル内に設置されたサーバ間の接続、異なるビルに設置されたサーバ間の接続などのローカルエリアネットワークに適用されるものである。
【0026】
実施の形態1.
図1〜図17に従ってこの発明の実施の形態1の光半導体素子モジュールについて説明する。この実施の形態1の光半導体素子モジュールは、安価なキャンパッケージ型のモジュール形態を採用しており、パッケージ内には光半導体素子としてレーザダイオード(以下LDという)が内蔵されている。また、本明細書では、光半導体素子モジュールとは、密閉用のキャップ(蓋)がないものも含めた総称であるとする。
【0027】
図1は光半導体素子モジュールを構成する光半導体用パッケージ(以下キャンパッケージという)の外観構成を示すもので、図2はキャンパッケージ1およびレセプタクル2から構成される光半導体素子モジュール(以下、この実施の形態では主にLDを搭載した例を示すので、LDモジュールと呼ぶ)3の外観構成を示すもので、図3(a)(b)はLDモジュール3の水平(図2のx軸に平行な方向)断面図,垂直(図2のy軸に平行な方向)断面図を示すものである。
【0028】
図1〜図3に示すように、キャンパッケージ1は、バイアス給電ピン、高周波信号ピンなどがマウントされる円板状のステム10と、複数のセラミック基板が搭載される台形柱状の台座11(台座ブロック)と、LD40から発生されたレーザ光を集光する集光レンズ12と、台座11などを外部から密閉するための円筒形のキャップ13などを備えている。
【0029】
キャップ13は、図3に示すように、プロジェクション溶接などによってステム10に固定される第1キャップ部材13aと、この第1キャップ部材13aの先端側に外嵌されてYAG溶接などによって第1キャップ部材13aに固定される第2キャップ部材13bとから成る2段円筒形状を成している。具体的には、第1キャップ部材13aは段付きの外筒を有し、太い径の外筒の先に細い径の外筒が設けられている。この細い径の外筒の外周に対して、第2キャップ部材13bの一端側の内筒が嵌合し、貫通YAG溶接によって第1キャップ部材13aと第2キャップ部材13bが固定される。
【0030】
第1キャップ部材13aの先端側には、レンズ挿入用の孔14が形成されており、この孔14に集光レンズ12が挿入される。集光レンズ12は、ネジ、接着材などによって第1キャップ部材13aに固定される。第1キャップ部材13aの内部空間15は、ガラス製のウィンドウ16によって外部から画成されており、これにより台座11が収納される内部空間15を気密状態に保つようにしている。なお、集光レンズ12をキャップ13の孔14に接着固定するによって、内部空間15を気密状態に保つことが可能な場合は、ウィンドウ16を省略してもよい。
【0031】
第2キャップ部材13bの集光レンズ12に対向する部分(他端側)には、レーザ光を通過させるための孔17が形成されている。この第2キャップ部材13bを第1キャップ部材13aに対して摺動させ、レーザ光軸方向に位置決め調整し、第1キャップ部材13aにYAG溶接固定することで、集光レンズ12とレセプタクル2内のダミーフェルール18とのレーザ光軸方向の位置合わせを行う。
【0032】
レセプタクル2は、光ファイバ20が接続されたフェルール21(図2参照)が挿入されるフェルール挿入孔19を有している。フェルール挿入孔19内のキャンパッケージ1側には、内部に光ファイバ18aが配設されているダミーフェルール18が圧入され固定されている。レセプタクル2におけるダミーフェルール18が固定される側の一端面は、YAG溶接による突き合わせ溶接などによってキャンパッケージ1の第2キャップ部材13bの他端側の端面に固定される。レセプタクル2を第2キャップ部材13bに固定する際に、互いの接合面を当接させた状態でレーザ光軸方向に垂直な2つの方向に対する位置決め調整を行うことで、集光レンズ12とレセプタクル2内のダミーフェルール18とのレーザ光軸に直角な2つの方向に関する位置合わせを行う。
【0033】
光ファイバ20が接続されているフェルール21は、フェルール21がレセプタクル2のフェルール挿入孔19に挿入されたとき、ダミーフェルール18の方にフェルール21を押圧し、かつフェルール21をレセプタクル2にロック固定するための適宜の機構(図示せず)を有している。したがって、フェルール21がレセプタクル2のフェルール挿入孔19に挿入されると、ダミーフェルール18の光ファイバ18aとフェルール21内の光ファイバ20の端面同士が当接し、これによりファイバ間が接続(光結合)される。
【0034】
つぎに、キャンパッケージ1内の構成について説明する。キャンパッケージ1内の構成を説明する前に、キャンパッケージ1内の各構成要素の等価回路を図4を用いて説明する。
【0035】
図4は、キャンパッケージ1内の各構成要素の回路構成およびキャンパッケージ1内のLD40を駆動するLD駆動回路100の回路構成例を示すものである。LD駆動回路100は、キャンパッケージ1と電気接続される外部基板に搭載されている。なお、外部基板には、グランデッドコプレナ差動線路70(図5,図6参照)が設けられている。
【0036】
LD駆動回路100は、差動型の入力構成を有する入力バッファ102と、正相信号および逆相信号を出力する差動構成をなす一対のトランジスタ103,104と、バイアス定電流源としてのトランジスタ105と、インピーダンス整合をとるための抵抗106,107とを備えている。
【0037】
入力バッファ102は、入力される正相信号と逆相信号の波形を整形し、整形した正相信号と逆相信号をトランジスタ103および104のベースに出力する。
【0038】
差動構成をなす一対のトランジスタ103,104は、差動増幅器を構成する。トランジスタ103,104の夫々のコレクタ側は、抵抗106および107に接続されている。抵抗106,107の他方側は接地端子に接続されている。トランジスタ103,104の夫々のエミッタは、定電流源であるトランジスタ105のコレクタに接続されている。トランジスタ103のベースは入力バッファ102の逆相信号出力端子に接続され、トランジスタ104のベースは入力バッファ102の正相信号出力端子に接続されている。すなわち、正相の入力されたトランジスタ104は正相信号Iを、逆相の入力されたトランジスタ103は逆相信号Iを、トランジスタ105にて決定される電流値に変換して出力する。トランジスタ105のエミッタ側が負電源Vee1に接続されている。
【0039】
トランジスタ103,104のエミッタ側の出力端子は、マイクロストリップ差動線路やグランデッドコプレナ差動線路や後述する高周波信号ピンなどで構成される分布定数回路30、整合抵抗31a,31bを介してLD40の一対の電極(カソード、アノード)に接続されている。
【0040】
キャンパッケージ1側は、分布定数回路30と、20Ω程度のインピーダンス整合用の抵抗31a,31bと、集光レンズ12と、高周波インピーダンスが5Ω程度のLD40と、高周波インピーダンスが大きいインダクタンス素子としての空芯ソレノイド33a,33bと、空芯ソレノイド33a,33bに並列接続される共振防止抵抗34a,34bと、LD40と空芯ソレノイド33a,33bとを接続するためのワイヤボンド35a,35bとを備えている。
【0041】
LD40のカソード側は、ワイヤボンド35aと、このワイヤボンド35aに直列に接続された空芯ソレノイド33aと、共振防止抵抗34aの並列回路を介してバイアス定電流源36の一端に接続されている。バイアス定電流源36の他端は負電源Vee2に接続されている。LD40のアノード側は、ワイヤボンド35bと、このワイヤボンド35bに直列に接続された空芯ソレノイド33bと、共振防止抵抗34bの並列回路を介して接地されている。なお、空芯ソレノイド33aと33bは、いずれも整合抵抗31aと31bよりもLD40に近い側でLD40の一対の電極に電気的に接続されている。負電源Vee1と負電源Vee2は同じ電源としたほうが好ましいが、別の電源としてもよい。
【0042】
このLD40の駆動構成によれば、LD40のカソード、アノードにソレノイド33a,33bを介してバイアス電源(図4のバイアス定電流源36、および接地端子)に接続し、かつ差動型の一対のトランジスタ103,104によってLD40のカソード、アノードに高周波の変調信号を差動で入力するようにしている。
【0043】
すなわち、LD駆動回路100のトランジスタ104がOFFからON(トランジスタ103がONからOFF)になると、LD40に電流が流れ、LD40からのレーザ光出力はOFFからONとなる。また、トランジスタ104がONからOFF(トランジスタ103がOFFからON)になると、LD40に流れる電流が小さくなり、LD40からのレーザ光出力はONからOFFとなる。
【0044】
このように、LD駆動回路100の差動トランジスタ103,104より出力された変調電気信号は、分布定数回路30などを通じてLD40に伝送され、LD40において変調電気信号が光変調信号に変換される。LD40から発生された光変調信号は、集光レンズ12によって光ファイバ18aに集光され、光ファイバ18aを通じて出力される。
【0045】
つぎに、図5〜図18を用いてキャンパッケージ1の各構成要素について説明する。図5は、キャップ13を外した状態におけるキャンパッケージ1を示す斜視図であり、図6はその平面図である。また、図7は、ステムとピンと台座の配置関係などを示すための図である。なお、図6は、説明の都合上、バイアス給電ピン44a,44bと、モニタ信号ピン43などの配置位置が、図3、図5および図7とは若干異なっている。
【0046】
図5〜図7に示すように、キャンパッケージ1は、複数のピンがマウントされた円板状のステム10と、Agロウ付けなどによってステム10の内壁面に垂直に固定される台形柱状の台座11とから構成される。
【0047】
グランドを構成するステム10には、LD駆動回路100からの差動の変調電気信号(以下差動高周波信号ともいう)が伝送される一対の高周波信号ピン41a,41bと、これら高周波信号ピン41a,41bの両側に配される2本のグランドピン42a,42bと、モニタ用の受光素子(例えばフォトダイオード、以下PDという)50の信号伝送のための1本のモニタ信号ピン43と、LD40に対して外部の直流バイアス電流源からバイアス電流を供給する一対のバイアス給電ピン44a,44bと、モニタ用のPD50を搭載するためのPD用チップキャリア45とがマウントされている。例えば、高周波信号ピン41aから図4に示す正相の電流信号Iが引き抜かれるとともに、周波信号ピン41bに対して図4に示す電流信号Iと逆相の電流信号Iが与えられる。
【0048】
これらの信号ピンのうち、高周波信号ピン41a,41bは、気密を保ったままステム10を介して電気信号を通過させるフィードスルーを構成している。後で詳述するが、これら各ピンは、ガラスなどの材料で構成される誘電体を介してステム10に対し気密封止状態で固定されている。グランドピン42a,42bは、グランドを構成するステム10の外壁面に圧着および溶接によって固着されている。PD用チップキャリア45上にマウントされたPD50は、LD40から後方に出射されるモニタ光をモニタするためのものである。PD50は、図3(a)に示す平面視で、LD40とPD50とを結ぶ線分が、マイクロストリップ差動信号線路基板46および47と、バイアス回路基板49との間になるように配置される。
【0049】
ステム10に対し台座11がほぼ垂直に配設されている。台座11の上面には、マイクロストリップ差動線路基板46,47と、LD用チップキャリア48と、バイアス回路用基板49とが搭載されている。台座11とステム10とは表面全体に導電性のメッキが施されている。マイクロストリップ差動線路基板46,47やLD用チップキャリア48の裏面に形成され接地導体層となる平面導体板(以下ベタグランドと呼ぶ)が、台座11の上面に半田接合され電気的に接続されている。また、台座11は、LD40等から発生する熱の放熱経路になっている。
【0050】
マイクロ差動線路基板46、47とバイアス回路用基板49とが、LD用チップキャリア48を挟むように、LD用チップキャリア48の両側に配置される。すなわち、マイクロ差動線路基板46、47と、LD用チップキャリア48と、バイアス回路用基板49とが、略U字形状に配置され、LD用チップキャリア48が略U字形状の折り返し部分に配置されている。
【0051】
マイクロストリップ差動線路基板46は、セラミック基板51と、セラミック基板51の上面に形成された一対のストリップ差動信号線52a,52bと、セラミック基板51の裏面に形成されたベタグランド(図示せず)で構成されている。ストリップ差動信号線52a,52bの一端側には、ステム10から突出された高周波信号ピン41a,41bと接触させるためのパッド53a,53bが形成されている。ストリップ差動信号線52a,52bの途中には、互いの信号線に接近するように突出された特性インピーダンスが低い、容量として作用するスタブ54a,54bが形成されている。ストリップ差動信号線52a,52bは、高周波信号ピン41a,41bとのインピーダンス整合のために、ステム10に近い入力側の部分52d(図6)では、特性インピーダンスが高くなるよう信号線間隔が大きく設定されている。また、ストリップ差動信号線52a,52bは、信号線間隔が徐々に接近する部分と、間隔が接近して平行に配置される出力側部分とを有している。ステム10にマウントされる高周波信号ピン41a,41bの端部は、図7に示すように、マイクロストリップ差動線路基板46のパッド53a,53bにロウ付けまたは半田付けによって接続固定されている。
【0052】
マイクロストリップ差動線路基板47は、セラミック基板55と、セラミック基板55の上面に形成された一対のストリップ差動信号線56a,56bと、セラミック基板55の裏面に形成されたベタグランド(図示せず)で構成されている。ストリップ差動信号線56a,56bは、信号線方向を略90度折り曲げるためのコーナーカーブ部を有している。ストリップ差動信号線56a,56bの途中には、インピーダンス整合用の抵抗31a,31b(図4参照)がそれぞれ形成されている。ストリップ差動信号線52a,52bと、ストリップ差動信号線56a,56bとは、ワイヤボンド57a,57bによってそれぞれ接続されている。
【0053】
LD用チップキャリア48は、セラミック基板58と、セラミック基板58の上面に形成された一対のストリップ差動信号線59a,59bと、セラミック基板58の裏面に形成されたベタグランド(図示せず)で構成されるマイクロストリップ差動線路を有し、一方のストリップ差動信号線59b上にLD40の一方の電極であるアノードが直接当接するように、LD40が搭載されている。LD40の他方の電極としてのカソードは、ワイヤボンド60によって他方のストリップ差動信号線59aに接続されている。ストリップ差動信号線56a,56bと、ストリップ差動信号線59a,59bとは、ワイヤボンド61a,61bによってそれぞれ接続されている。セラミック基板58は、熱伝導性の良い窒化アルミ(AlN)や炭化シリコン(SiC)などの材料から構成されている。LD40としては、10Gb/sの変調が可能な、例えば分布帰還型のレーザダイオード素子が用いられている。
【0054】
バイアス回路用(セラミック)基板49上には、2本の配線パターン62a,62bと一対のインダクタンス回路(ソレノイド及び共振防止抵抗の並列回路)が形成されている。一方の配線パターン62aには、空芯ソレノイド33aおよび空芯ソレノイド33bの線間容量とインダクタンスとの共振を防止する共振防止抵抗34aが電気的に並列接続されるように配置され、他方の配線パターン62bには、同様に、空芯ソレノイド33bおよび共振防止抵抗34bとが電気的に並列接続されるように配置されている。空芯ソレノイド33aおよび空芯ソレノイド33bは互いの磁界が干渉しないように、各ソレノイド33a,33bの中心軸(の延長線)が交差するように、好ましくは直交するように、離間配置されている。2本の配線パターン62a,62bの一方の各端部は、LD用チップキャリア48のストリップ差動信号線56a,56bとワイヤボンド35a,35bを介して接続されており、配線パターン62a,62bの他方の端部は、ワイヤボンド63a,63bを介してステム10に設けられるバイアス給電ピン44a,44bに接続される。
【0055】
つぎに、キャンパッケージ1の各部の特徴的な構成をより詳細に説明する。まずステム10の構成について詳述する。
【0056】
図4に示したLD駆動回路100の差動トランジスタ103,104から出力される差動高周波信号は、図5および図6に示すように、グランデッドコプレナ差動線路70を介してキャンパッケージ1に入力される。グランデッドコプレナ差動線路70は、基板73上に形成された一対の差動信号線71a,71bと、この一対の差動信号線71a,71bを挟むように差動信号線71a,71bの外側に配置されるグランド72a,72bと、裏面に配置されてグランド72a,72bに接続されるベタグランド(図示せず)とから構成されている。
【0057】
グランデッドコプレナ差動線路70の差動信号線71a,71bは、ステム10に設けられた高周波信号ピン41a,41bに接続固定されている。グランデッドコプレナ差動線路70のグランド線72a,72bは、ステム10に設けられたグランドピン42a,42bに接続固定されている。
【0058】
ステム10は、コバール(Fe−Ni合金)、軟鉄、あるいはCuW(銅タングステン)などの金属で構成され、通常、その上層に半田付けのためにNiや金などのメッキが施されている。例えば、コバールや軟鉄からなるステム10は金属板を金型で打ち抜いて作ることができ、また、CuWからなるステム10はメタルインジェクションモールドで作ることができ、製造が簡単なので、コストが安い。ステム10には、複数の孔74,75,76a,76bが分散して形成されており、これらの孔74,75,76a,76bに、誘電体77,78,79a,79bが挿入される。
【0059】
誘電体77には一対のピン挿入孔80a,80bが形成され、これらのピン挿入孔80a,80bに高周波信号ピン41a,41bが挿入固定される。同様に、誘電体78,79a,79bには、孔(符号は省略)がそれぞれ形成され、これらの各孔にモニタ信号ピン43およびバイアス給電ピン44a,44bが挿入固定される。一対の高周波信号ピン41a,41bが挿入される誘電体77の形状は、この場合長円形状を呈している。これに対応して、誘電体77が挿入される孔74も長円形状を呈している。その他の誘電体78,79a,79bは、円形形状としている。なお、グランドピン42a,42bは、ステム10を貫通されておらず、前述したように、ステム10の外壁面10z(図6、図7)に圧着および溶接によって固着されている。
【0060】
ここで、2本の高周波信号ピン41a,41bは、高周波特性を考慮し、誘電体77の少なくとも一方の外側に突出される部分の長さ(LD40側への突出長)が、モニタ信号ピン43およびバイアス給電ピン44a,44bの同突出長よりも短く設定されており、高周波信号ピン41a,41bを伝送される信号が、誘電体77の外側にでると、即座にマイクロストリップ差動線路基板46の差動信号線52a,52bに乗り移れるようにしている。モニタ信号ピン43およびバイアス給電ピン44a,44bの方は、高周波特性の厳しい制約がないので、ある程度の突出長を確保して、ワイヤボンドの接続作業などを容易にしている。
【0061】
誘電体77,78,79a,79bとしては、例えば、コバールガラスを使用するのが好ましく、ほうけい酸ガラスなどを使用しても良い。ここで、コバールガラスは、誘電率εr=4〜5である。また、高周波信号ピン41a,41b、モニタ信号ピン43、バイアス給電ピン44a,44b、グランドピン42a,42bとしては、例えばコバール、50%Ni−Fe合金などの金属を使用する。
【0062】
高周波信号ピン41a,41b、モニタ信号ピン43およびバイアス給電ピン44a,44bと、誘電体77,78,79a,79bとをステム10に挿入固定する際には、誘電体挿入用の孔74,75,76a,76bが形成されたステム10上に誘電体77,78,79a,79bを載置した状態で振動を加えることにより、誘電体77,78,79a,79bを孔74,75,76a,76bに落とし込み、さらに同様にしてピン41a,41b,43,44a,44bを誘電体77,78,79a,79bに形成された孔80a,80bなどに落とし込む。そして、この状態で複数のステム10を図示しないカーボン治具に挿入し、その後、一気に電気炉の中で熱をかけることで誘電体を一時的に溶融し、誘電体およびピンをステム10に固定する。
【0063】
ステム10と、台座11とを別体として製造する場合は、台座11はステム10に対しAgロウ付けなどによって接続固定される。勿論、ステム10と台座11とを一体物として製造するようにしてもよい。
【0064】
因みに、上記のように2本の金属ピンを長円形状の誘電体(ガラス)77で固定する構造ではなく、ガラスビーズの溶融により金属ピンを固定し、給電線路を構成するようにした場合は、高周波用の同軸コネクタの例に見るように、十分な製造管理のもとで製造すれば、性能がでるが、ガラスビーズを溶融固化するので、ピン貫通孔に封入されるガラスが固化する際に形状がばらつく、ピンが倒れる、あるいはモジュール内の給電線路との接続位置が不均一になるなどの理由により、インピーダンスのミスマッチを起こしやすい。その結果、LD40に入力される信号波形にジッタが発生し、光出力波形が劣化するなどの問題が発生しやすい。
【0065】
つぎに、ステム10、信号ピン41a,41b,…、誘電体77,78,…および台座11の材料について考察する。これらの材料を選択する際には、どのような特性を最適にするかによって材料は変わってくる。
【0066】
(1)誘電体(ガラス)に発生するクラックを防止する。
インピーダンス整合を取りかつ気密構造の信頼性を確保するためには高周波信号ピン41a、41b部の誘電体77には厚みが必要であり、また材料として、コバールガラス、ほうけい酸ガラスなどのガラスを使用しているので、通信機器の環境温度として求められる−40℃から85℃の温度変動に対し、ガラスに割れ(クラック)が入らないように、その内側および外側に配されるピンおよびステム10の熱膨張係数をガラスと同程度に設定する。このため、ピンの材料としては、コバールを使用し、ステム10の材料としては、コバールかCuWを使用する。
【0067】
(2)放熱性を最適にする。
LD40等から発生する熱の放熱性を最適にするためには、ステム10および台座11をCuWで一体化させたものが最適である。メタルインジェクションモールド技術を使えば、ステム10および台座11の一体構造のような複雑な形状を比較的安価に作ることができる。誘電体には、コバールガラス、ほうけい酸ガラスなどを使用し、ピンには、コバールを使用する。
【0068】
(3)コストを安くする。
ステム10および台座11をコバールで一体化させたものが最適である。しかし、コバールは放熱性が悪いので、発熱の小さな光半導体素子用のパッケージにしか使用できない。本実施の形態のように、LDモジュールの場合は、LDの発熱は0.2W程度であるのでコバールを使用できるが、一方、トランスインピーダンスアンプ付きのPDモジュールの場合は、アンプの発熱が0.5W程度あるので、温度上昇が大きく、コバールを使用するのは厳しい。
【0069】
(4)折衷案
発熱源を支持している台座11は放熱性のよいCuWを使って、ステム10に安価なコバールを使うようにしてもよい。これらの接合はロウ付けとなる。また、台座11は安価な鉄として、これにロウ付けによりコバールから成るステム10を接合するようにしてもよい。
【0070】
なお、グランデッドコプレナ差動線路70、高周波信号ピン41a、41b、グランドピン42a、42b、ステム10、ワイヤボンド57a、57b、およびマイクロストリップ差動線路基板46などによって、分布定数回路30が構成される。
【0071】
つぎに、高周波信号ピン41a,41bが貫通される長円形状の誘電体77については、透明または半透明のガラス材料を使用するようにしており、これにより高周波信号の反射特性を劣化させる、ガラス材料中に発生する泡5(図8参照)を簡単に目視検査できるようにしている。ちなみに、この種の誘電体に使用するガラスとしては、従来、黒色のガラスを使用しており、ガラス中に発生する泡5の目視検査が困難であった。勿論、高周波信号ピン41a、41b以外の、モニタ信号ピン43、およびバイアス給電ピン44a、44bについては、黒色のガラスを用いてもよいことは言うまでもない。
【0072】
つぎに、差動信号線路において、インピーダンスマッチングをとるための構成について説明する。
【0073】
単相線路を用いた従来のキャンパッケージはコストが安いが、高周波特性が今ひとつよくないという問題を有している。図9(a)は、特開平11−233876号公報などに記載された単相線路の信号ピンを用いた従来のキャンパッケージについて、フィードスルー部分の断面を模式的に表した図である。図9(a)において、半径raの金属製の信号ピン601の外周に、半径rbを有する誘電体(ガラス)602を充填し、誘電体602の外周を金属製のステム603で囲んでフィードスルーを構成している。ステム603は接地してある。
【0074】
このような信号ピン601の特性インピーダンスは、下式(1)で表せる。図10(a)は、図9(a)に示す単相フィードスルーの信号ピンの場合において、誘電体(ガラス)の比誘電率εs=4.1、比透磁率μs=1とし、信号ピン601の半径raを0.1mm、0.15mm、0.2mm、0.25mmとした場合のフィードスルーの特性インピーダンスを示したものである。
【0075】
【数1】
Figure 2004047833
【0076】
図10(a)に示すように、例えば、信号ピンの半径raが0.15mmの場合に特性インピーダンスを30オームとするには、半径rbが0.4mmの誘電体(ガラス)を用いてフィードスルーを構成する必要がある。このフィードスルーをステムに2個並列に並べ、さらに、2つのフィードスルーの間に0.5mmの間隔S1を確保すると、それらが信号ピンの径方向に占める長さは2.1mmとなる。このような構成では、一般的なキャンパッケージの直径が5.4mm(または3.5mm)であるのに対して、フィードスルーが半分もの(または半分以上の)比率を占めてしまう。
【0077】
また、誘電体602の半径(誘電体602の充填されるステム603の穴径)の変化に伴う特性インピーダンスの変化が大きく、加工する際に穴径やピンの取付け位置がずれた時、特性インピーダンスが大きくばらついてしまうという問題があった。また、このフィードスルーの出口から回路基板、またはストリップ線路などに接続する部分は、急激に特性インピーダンスが大きくなり、電気的な反射を起こしやすいため、特性インピーダンスのばらつきは整合回路の設計や製造を難しくしていた。
【0078】
一方、図9(b)は、この発明の実施の形態1によるキャンパッケージ1に設けた高周波信号ピン41a、41bを有するフィードスルーの断面を、模式的に示したものである。図において、高周波信号ピン41a、41bの半径をRa、高周波信号ピン41a、41bの中心間隔をS2とし、高周波信号ピン41a、41bの外周に半径Rbの誘電体(ガラス)610(図5の誘電体77に相当する)を設け、その外側にステム10が配置されている。図では、説明を簡単にするために誘電体610を円形にしている。また、ステム10は接地してある。
【0079】
この場合の特性インピーダンスは、下式(2)で表せる。なお、式(1)及び式(2)は、小西義弘著のマイクロ波回路の基礎とその応用(第1版)の第16ページ(総合電子出版社1990年8月20日)の記載に基づくものである。図10(b)は高周波信号ピン41a、41bの半径Raを0.15mm、その中心間隔S2を0.6mmから0.9mm(0.6mm、0.7mm、0.8mm、0.9mm)とし、誘電体(ガラス)の比誘電率εs=4.1、比透磁率μs=1として、差動線路のフィードスルーの特性インピーダンスを示したものである。例えば、高周波信号ピン41a、41bの半径Raが0.15mmの場合、その中心間隔S2が0.7mmから0.9mmにばらつき、更に誘電体(ガラス)610の半径が0.65mmから1.1mmの範囲でばらついても、特性インピーダンスは60〜65オームの範囲であって、その変動が少なくなる。
【0080】
【数2】
Figure 2004047833
単位Ω、但し、Rb>RaとS2>2Raの条件で簡略化した。
【0081】
このように、フィードスルーに差動線路を用いることで、高周波信号ピン41a、41b間の電界結合により特性インピーダンスのバラツキが少なくなる。したがって、高周波信号ピン41a、41bのガラス融着固定工程におけるピンの位置のバラツキや、ステム加工時の穴径のバラツキを適宜に許容することができ、品質が安定し、安価なフィードスルーを得ることができる。また、誘電体610の半径を0.8mmとすることができ、さらには誘電体を長円形、楕円形、繭型とする(図18で誘電体の形状例を示す)ことで、単相のフィードスルーを横に並べた場合と比べてより小型なキャンパッケージを得ることが可能である。
【0082】
さらに、キャンパッケージ1の内部(マイクロストリップ差動線路基板46側)に突出するフィードスルーの出力端とマイクロストリップ差動線路基板46を接続する部分や、キャンパッケージ1の外部(グランデッドコプレナ差動線路70側)に突出するフィードスルーの出力端とマイクロストリップ差動線路基板46を接続する部分では、線路間の電界結合が適宜に維持され、特性インピーダンスの変化を抑えることができる。このため、スタブ54a,54bのような整合回路の設計が容易となる。
【0083】
図10(c)は高周波信号ピン41a、41bの半径Raを0.05mmから0.25mm(0.05mm、0.1mm、0.15mm、0,20mm、0.25mm)、ピンの中心間隔S2を0.8mmとした時の特性インピーダンスを示すものであり、ピンの半径Raを変えることで、特性インピーダンスを所望の大きさに合わせることができる。図からわかるように、ピンの半径Raを適宜選択しても、誘電体Rbの半径の変化に伴なう特性インピーダンスの変化が少なく、前述と同様の効果がある。
【0084】
なお、好ましくは、高周波信号ピン41a、41bの中心間隔S2を0.7〜0.9mm、誘電体610の半径Rbを0.65〜1.1mmとするのが良く、また、高周波信号ピン41a、41bの半径を0.05mmから0.5mmとするのが好適である。
【0085】
本実施の形態1においては、LD駆動回路100の差動トランジスタ103,104の出力からLD40までのインピーダンスマッチングをとるためこれらの間を全て差動線路で構成してLD40を駆動するようにしており、ステム10を貫通するピンも、長円形状の誘電体77に一対の高周波信号ピン41a,41bを貫通させることで、差動線路を構成する差動ピンとしている。このため、両信号ピン間の電気的結合が高くなり、電界を封じ込めることができ、漏洩による損失を低減することができる。したがって、特に寸法バラツキが生じやすい高周波信号ピン41a,41bにおけるステム10からLD駆動回路100側に露出されている部分(以下、ドライバ側ピン露出領域という)の電界の不連続を従来に比べ抑えることができる。さらに、このドライバ側ピン露出領域には、グランドピン42a,42bが高周波信号ピン41a,41bに並走するように配されているので、この部分のインピーダンスを低くして反射を抑えることができる。
【0086】
また、例えば、単相駆動の場合には、LDを駆動した大電流が接地を経由して駆動回路に帰還するので、接地電位が変動するため、近接して設置された微弱電流を検出する光受信系の電子回路に悪影響がでることがあるが、本実施の形態では、差動線路を用いて、LDをプッシュプル動作しているので、大電流は差動線路を流れ、接地電位の変動が少なくなり、周辺回路への影響がでにくいという利点もある。
【0087】
このように、ドライバ側ピン露出領域を差動線路構成としかつその外側にグランドピン42a,42bを配して、この部分のインピーダンスを従来に比べ低くするようにしたので、この部分とステム内側とのインピーダンス差が従来に比べ小さくなり、また電界の不連続も少なくしたので、通過特性および反射特性を改善することができる。
【0088】
高周波信号ピン41a,41bの周りに配置される誘電体77として、ガラスを使用しているので、ステム10の内側部分(高周波信号ピン41a,41bが誘電体77で囲まれているフィードスルー部分、以下ピン非露出領域ともいう)では、インピーダンスが下がりすぎる傾向がある。このピン非露出領域のインピーダンスを上げるためには、高周波信号ピンの周りに配置される誘電体77の断面積(長円の面積)を大きくすればよいが、これでは小型化、省スペース化の要求を満足させることができない。
【0089】
そこで、2本の高周波信号ピン41a,41bは、誘電体77の外側にでると、即座にマイクロストリップ差動線路基板46の差動信号線52a,52bに乗り移れるように、LD40側への突出長を短くするとともに、マイクロストリップ差動線路基板46のストリップ差動信号線52a,52bのうち、高周波信号ピン41a,41bに接続される、ステム10に近い部分52d(図6参照)の間隔を、例えば、差動線路基板47に近い部分の線路間隔よりも大きくしたり、ピン41a、41bの間隔よりも若干広く設定する等、比較的大きく設定することで、この部分の電気的結合を弱くして、この部分52dを高インピーダンスに設定している。例えば、高周波信号ピン41a,41bのフィードスルー部分が60Ω、ストリップ差動信号線52a,52bにおける間隔の広い52dの部分が150Ω、ストリップ差動信号線52a,52bにおける差動線路基板47に近い間隔の狭い部分が100Ωとなるようにしている。
【0090】
このように、ステム10を出た直後の差動線路部分の線路間隔を大きくして、高インピーダンス部分を故意に作成しており、この高インピーダンス部分とステム内側(ピン非露出領域)の低インピーダンス部分とでインピーダンスを相殺させ、全体的に見てインピーダンスを整合させるようにしている。すなわち、ピン非露出領域(フィードスルー部分)は低インピーダンスであるので、その後にハイインピーダンスを少し作って、全体としてのインピーダンスマッチングをとるようにしている。
【0091】
また、ストリップ差動信号線52a,52bの途中には、インピーダンス整合用の一対のスタブ54a,54bを形成しており、これら一対のスタブ54a,54bによりインピーダンスを下げてストリップ差動信号線56a、56bとのミスマッチングが発生しないようにしている。すなわち、これら一対のスタブ54a,54bにより、ドライバ側ピン露出領域のリアクタンス成分と、ピン非露出領域(フィードスルー部分)のリアクタンス成分を補償して、通過特性および反射特性を改善している。
【0092】
また、この場合、一対のスタブ54a,54bは、外側にではなく、内側に(互いの信号線に接近するように)突出されているので、マイクロストリップ差動線路基板46の小型化に寄与する。なお、小型化が必要ない場合は、図11に示すように、差動線路52a,52bの外側に突出するようにしてもよい。
【0093】
つぎに、台座11上への4つの基板(マイクロストリップ差動線路基板46,47と、LD用チップキャリア48と、バイアス回路用基板49)と、PD用チップキャリア45のレイアウトについて説明する。
【0094】
キャンパッケージ1においては、高周波信号ピン41a,41bとLD40との間を接続する差動線路基板と、LD40を搭載する基板と、LD40に直流バイアス電流を供給するためのバイアス回路基板と、モニタPD50とを配置する必要がある。
【0095】
図12は、差動線路構成の場合の他の台座11上のレイアウトを示すものである。ステム10の中央には、高周波信号ピン41a,41bが貫通配置され、高周波信号ピン41a,41bを挟むようにグランドピン42a、42bが配置される。また、高周波信号ピン41a,41b、およびグランドピン42a、42bを挟むように、バイアス給電ピン44a、44bが貫通配置されている。台座11の中央部に、高周波信号ピン41a,41bとLD40間を接続する差動線路基板90aと、LD40を搭載する基板90bと、整合抵抗31a、31bを搭載する基板90eとが配置される。また、台座11のLD40の両側に、ソレノイドを有するバイアス回路基板90c,90dが配置され、バイアス基板90c、90dに設けられたソレノイドは、それぞれバイアス給電ピン44a、44bにワイヤボンドで接続されている。
【0096】
このようなレイアウトの場合、レーザ光はLD40の前後にしか出射されないので、モニタPD50を高周波信号ピン41a,41bの上下に配置する必要があり、スペース的に配置が困難である。また、差動線路基板90aと、LD40を搭載する基板90b、および整合抵抗31a、31bを搭載する基板90eとが、レーザ光出射方向に直線上に配置されるので、台座11のレーザ光出射方向に沿った長さが長くなり、パッケージの大型化を招来する。また、バイアス回路と接続するワイヤボンド35a、35bのインダクタンスを小さくするためには、基板を2分割しなくてはいけないので、コスト高になる。さらに、このレイアウトの場合は、高周波信号ピン41a,41bを封止固定するための透明の誘電体77がLD40の真後ろに位置するので、LD40からのモニタ光が透明な誘電体77を介してキャンパッケージ1の外部に直接出射されることになり、LD40を駆動しながらの作業を行う際に、作業者の目に入る可能性が高いという懸念もある。
【0097】
このような状況を鑑み、実施の形態1においては、図5〜図7などに示すように、マイクロストリップ差動線路基板46,47と、バイアス回路用基板49とで、LD用チップキャリア48を挟むようにLD用チップキャリア48の両側に配置するようにしている。別言すれば、LD40を真ん中にしてマイクロストリップ差動線路基板46,47の各ストリップ差動信号線52a,52b,56a,56bと、一対のインダクタンス回路を含む配線パターン62a,62bと、LD40とを略U字状に配置している。
【0098】
このため、台座11のレーザ光軸方向の長さは、マイクロストリップ差動線路基板46,47分の長さで済むようになり、図12に示したレイアウトより小型化が実現できる。
【0099】
また、マイクロストリップ差動線路基板46,47が、LD用チップキャリア48からサイドにずれた位置に配設されるので、高周波信号ピン41a,41bを封止固定するための透明の誘電体77の配置位置も、必然的に、LD用チップキャリア48からサイドにずれた位置に配設されることになる。レーザ光は、ガウス分布的に光軸からずれるほど強度が弱くなるので、透明の誘電体77には強度の弱い光しか入らなくなり、これにより作業時の安全性を向上させることができる。
【0100】
なお、LD40を搭載する基板と、高周波信号ピン41a,41bおよびLD40間を接続する差動線路基板とを、同一の基板で構成する手法もあるが、この場合は、熱源としてのLD40からの熱を放熱するため単位面積あたり高価な放熱性の良い窒化アルミ基板(AlN)などの基板材料を広い面積で使用しなくてはならず、コストアップの原因となる。
【0101】
そこで、この実施の形態1においては、図5および図6に示すように、熱源としてのLD40を搭載するLD用チップキャリア48を、他の基板から分離して単独基板としている。このため、LD用チップキャリア48にのみ高価な放熱性の良い窒化アルミ基板(AlN)などのセラミック基板材料を使用すればよくなり、他の基板(マイクロストリップ差動線路基板46,47と、バイアス回路用基板49)は、安価なAlなどのセラミック基板材料を使用すればよくなり、低コスト化が可能となる。
【0102】
また、本実施の形態1のレイアウトによれば、インピーダンス整合用のマイクロストリップ差動線路基板46と、整合抵抗31a,31bを配置するためのマイクロストリップ差動線路基板47とを、別基板としたので、無駄のないセラミック基板の裁断が可能となって低コスト化に寄与する。また、インピーダンス整合用のマイクロストリップ差動線路基板46は、ステム10の製造時に一緒に製造して、ステム10とマイクロストリップ差動線路基板46とがロウ付け、または半田付けにより接続固定されたユニットを作成して、その後他の構成部品と組み立てるなどの自由度の高い製造作業を行うことが可能となり、作業性が向上する。なお、ステム10の直径として、例えばφ5.6mmの大きさを実現することが十分に可能である。
【0103】
また、バイアス回路用基板49には、バイアス給電ピン44a,44bに接続される空芯ソレノイド33aおよび共振防止抵抗34aの並列回路と、空芯ソレノイド33bおよび共振防止抵抗34bの並列回路とを、同一基板上に配置して、バイアス回路基板の小面積化を図っているので、低コスト化および小型化に寄与する。
【0104】
また、バイアス回路用基板49上の空芯ソレノイド33a,33bは、互いの磁界が干渉しないように、交差するように、好ましく直交するように、配置されているので、一方のソレノイドに発生する磁界が他方のソレノイドに影響を与えることがなくなるとともに、空芯ソレノイド33a,33bの配置位置をLD40のアノード、カソードにより近づけることが可能となる。
【0105】
つぎに、PD50の配置について説明する。PD50を搭載するPD用チップキャリア45は、LD40の真後ろに配するのではなく、レーザ光軸に対し上下側および左右に少しずれた位置に配置することにより、スペースの有効活用を図り、ステム10に配するバイアス給電ピン44a,44b、モニタ信号ピン43などの自由度の高いレイアウトを可能にしている。
【0106】
また、PD50をLD40の上下のどちらにずらせるかを選択する際には、LD40を構成する半導体基板99と活性層93との位置関係、並びにモニタ光の遠視野像の強度分布に応じて決定する。図13は、LD40の構造を概略的に示すものである。
【0107】
LD40は、カソード(n電極)91と、アノード(p電極)92と、p型の半導体基板99と、発光領域をなす活性層93と、反射防止膜(ARコート)を施した端面110からの反射戻り光を低減するための窓構造94と、活性層93を挟むクラッド層501などを備えている。なお、窓構造94とは、共振器端面(へき開面)502近傍に不純物を注入又は拡散させて無秩序化することにより、端面近傍におけるバンドギャップを増大させて、端面近傍における光吸収などを抑制し、端面破壊を防止するなどの効果を持つ構造である。
【0108】
活性層93は、半導体基板99と逆方向側に片寄った位置に配設されており、このため、出射されるレーザ光は次のような強度分布を持つようになる。
【0109】
活性層93から出射されたレーザ光の一部は窓構造94の上側にある反射率の高い金属で構成されるカソード91で反射される。この反射光が、活性層93から窓構造94を介して直接出射される他のレーザ光と干渉するので、PD50が配置される程度の距離を離した位置でのモニタ光の強度分布は、図14に示すようになる。図14に示す強度分布においては、正の角度領域(半導体基板99側)では、上記干渉によるリップルが発生している。したがって、このようなリップル発生側に、PD50を配置すると、若干の組立誤差などによって受光感度が急変するので、モニタ光を高精度に検出することができなくなるという問題がある。
【0110】
一方、図14に示すように、負の角度領域(半導体基板99と反対側)では、光線がアノード91に蹴られる位置まで滑らかに変化する通常のガウス分布波形に近い形状が得られる。
【0111】
したがって、PD50を光軸に対して半導体基板99と反対の方向に片寄った側に配置すれば、上述した干渉による遠視野像のリップルの影響を受けることがなくなり、モニタ光を高精度に検出することができるようになる。
【0112】
図15は、先の図5〜図7に示した実施の形態1のキャンパッケージ1におけるLD40とPD50との配置関係を示す図である。図15に示すように、PD50は、LD40の上側に、すなわち光軸に対して半導体基板と反対の方向に片寄った側に配置するようにしており、上述した干渉による遠視野像のリップルの影響を受けることがなくなり、モニタ光を高精度に検出することができる。また、この場合は、PD50は、LD40に対し左右方向にもずれた位置に配置され、小型化している。なお、PD用チップキャリア45の下面は、台座11の上面から若干離間している。
【0113】
つぎに、図16を用いてステム10に挿入すべき長円形状の誘電体(ガラス)77の厚みに関して説明する。誘電体77の厚みを、ステム10に形成した孔74の深さすなわちステム10の幅と同じ長さに設定すると、電気炉での加熱時にガラスの縁が盛り上がって、ステム10の壁面に凹凸部が形成されてしまう。このようなステム10壁面での凹凸は、各種の部品配置の際の邪魔になる。
【0114】
そこで、誘電体77の厚みをステム10に形成した孔74の深さすなわちステム10の幅よりも短く設定し、電気炉での加熱前には、図16に示すように、ステム10にはLD側の開口部をすり鉢状に形成した孔95が形成されるようにする。このようにすれば、電気炉での加熱時にガラスの縁が盛り上がっても、ガラスは、ステム10の壁面まで到達することが無くなり、この誘電体77の領域に重なるように任意の部品を配置できるようになる。先の図5〜図7に示した実施の形態1においては、図16にも示すように、PD50を配置するためのPD用チップキャリア45の一部を誘電体77に重なるように配置している。すなわち、PD用チップキャリア45が、孔95のすり鉢状の開口部に重なるように配置されている。また、図5および図15などに示すように、台座11のステム10への当接面の一部も、上記孔95のすり鉢状の開口部に重なるように配置されている。なお、他のバイアス給電ピン44a,44b、モニタ信号ピン43を封止固定するための誘電体79a,79b,78も、同様にして、それらの厚みをステム10の幅よりも短く設定している。また、この場合、孔95を、ステム10の台座11が固定される方の壁面に形成するようにしたが、逆側の面にも部品を配置する場合は、ステム10の逆側の壁面に、同様の孔を形成するようにしてもよい。
【0115】
なお、上記実施の形態1において、マイクロストリップ差動線路基板46,47の代わりに図17に示すようなグランデッドコプレナ差動線路46bを用いるようにしてもよい。グランデッドコプレナ差動線路46bは、前述したように、基板上に形成された一対の差動信号線と、この一対の差動信号線を挟むように差動信号線の外側に配置されるグランドと、裏面に配置されるベタグランドとから構成されている。
【0116】
また、実施の形態1では、高周波信号ピン41a,41bの外側にグランドピン42a,42bを配設するようにしたが、図18に示すように、グランドピン42a,42bを省略した実施形態も可能である。
【0117】
実施の形態2.
つぎに、図19を用いてこの発明の実施の形態2について説明する。図19(a)〜(c)は、高周波信号ピン41a,41bを封止するための誘電体77の他の形状を示すものである。
【0118】
図19(a)は、誘電体77の形状として、270°/360°程度の2つの円を直線(あるいは緩やかな曲線)で接続した繭型形状を採用している。1つのピン41a(または41b)から誘電体77の周縁、すなわちグランド部材としてのステム10までの距離について着目すると、繭型形状の場合は、270°/360°が等距離rにあり、残りの部分は距離rよりも長くなる。一方、実施の形態1で用いた長円形状の誘電体の場合、180°/360°が等距離rにあり、残りの部分は距離rよりも長くなる。ピンとグランドまでの距離が長いほどインピーダンスが高くなるので、同じ面積の繭型形状と長円形状を比較した場合、長円形状のほうがインピーダンスを高く設定することができる。前述したように、ピン非露出領域(フィードスルー領域)では、インピーダンスが下がりすぎる傾向があるので、インピーダンスを上げるという点では、長円形状のほうが有利である。勿論、繭型形状を採用する場合は、その面積を調整して、長円形状の場合と同程度のインピーダンスが得られるようにすればよい。
【0119】
図19(b)では、誘電体77として、2つの円を直接的に連結した形状を採用しており、図19(c)では、楕円形状を採用している。
【0120】
実施の形態3.
つぎに、図20を用いてこの発明の実施の形態4について説明する。この実施の形態3においては、キャンパッケージ1の放熱特性をより向上させるようにしている。したがって、この実施の形態4は、コバールなどで台座11およびステム10が一体成形された、放熱性の悪いパッケージのときに適用すれば、好適である。
【0121】
図20(a)に示すように、台座11およびステム10に、熱伝導の良いCuなどの線材(ヒートパイプ)81を内挿するための線材挿入孔82を形成する。線材挿入孔82の径は、線材81の径よりも大きくする。線材挿入孔82の底部には、圧入穴82aを形成し、この圧入穴82aに線材81の一端を圧入固定する。圧入穴82aの穴長は、線材81を固定できる範囲でできるだけ短くする。これは、線材81と台座11との熱膨張係数差による歪の発生を防止する為である。LD40からの放熱を考慮した場合、線材81の一端を固定するための圧入穴82aは、LD40あるいはLD用チップキャリア48の直下に配置した方が好ましい。
【0122】
なお、線材81が孔82の底部に至るまでの間は、線材81が線材挿入孔82の内周面に接触しないようにすることが好ましいが、線材81と線材挿入孔82との間の摩擦あるいは表面間の干渉によって、線材81と台座11との熱膨張係数差による歪の発生を防止できるならば、多少接触していても構わない。ただし、線材(ヒートパイプ)81が、線材挿入孔82の内周面で半田等によって接合されることは避けなければならない。
【0123】
また、図20(a)をK方向から見た図20(b)に示すように、線材81の他端は螺旋状に曲げられる。螺旋状に曲げられた線材81の他端は、その螺旋中心にねじ500が挿入され、グランデッドコプレナ差動線路70の裏面側に位置する、ヒートシンク2000に設けられたねじ穴と締結される。これによって、線材81の他端がヒートシンク2000に固定される。このとき、線材81の他端はばね性を有して固定されるため、熱膨張係数差によって線材81と台座11との間に熱変位差が生じても、その熱変位差を吸収でき、台座11の歪の発生を防止することができる。キャンパッケージ1に電気接続される外部基板と、LDモジュール3とは、ともに図示しないケースに収納される。ヒートシンク2000は、このケースの壁面に設けられている。
【0124】
LD40で発生した熱は、LD用チップキャリア48から台座11を介して、線材81の一端に放熱される。線材81に伝えられた熱は、線材81の他端からヒートシンク2000に伝わり、ヒートシンク2000に設けられたフィンから外気に放熱される。
【0125】
このように、この実施の形態3においては、台座11およびステム10の内部に、壁面と接触しないように放熱のための線材81を設けるようにしているので、LD40、ドライバIC、トランスインピーダンスアンプなどの熱源から発生される熱を効率良く放熱することができるとともに、線材81と台座11との熱膨張係数差による歪の発生を防止することができる。
【0126】
ところで、上述の実施の形態においては、差動信号を入力するためのステム構成をLD40が搭載されたLDモジュールに適用するようにしたが、上記ステム構成を、電界吸収型光変調器(EA変調器、Electro−absorption Modulator)が搭載されたEAモジュールに適用するようにしてもよい。勿論、LDの温度調整用のペルチェ素子を用いたものであっても良いことは云うまでもない。
【0127】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、差動信号線路基板とバイアス回路基板が発光素子用チップキャリアを挟むように発光素子用チップキャリアの両側に配置しているので、光半導体素子モジュールの小型化、スペースの有効活用、さらにはコストダウンを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる光半導体パッケージの外観構成を示す斜視図である。
【図2】この発明にかかる光半導体パッケージとレセプタクルが接続されたLDモジュールの外観構成を示す斜視図である。
【図3】LDモジュールの水平及び垂直断面図である。
【図4】キャンパッケージ内の構成要素およびLD駆動回路の等価回路図である。
【図5】実施の形態1のキャンパッケージの内部構成を示す斜視図である。
【図6】実施の形態1のキャンパッケージの内部構成を示す平面図である。
【図7】ステムとピンと台座の配置関係などを示すための図である。
【図8】誘電体内に発生する泡を示すための図である。
【図9】従来と実施の形態1のフィードスルーの断面を、模式的に示した図である。
【図10】従来と実施の形態1のフィードスルーにおけるガラス半径と特性インピーダンスとの関係を示す図である。
【図11】スタブの配置の変形態様を示す図である。
【図12】各種構成要素の一般的なレイアウトを示すための図である。
【図13】LDとPDとの配置条件を説明するための図である。
【図14】LDからの出射光の光強度分布を示す図である。
【図15】LDとPDとの配置状態を説明するための図である。
【図16】ステムに配される長円形状の誘電体の近傍の拡大図である。
【図17】実施の形態1の変形態様を示す図であり、グランデッドコプレナ差動線路を示す図である。
【図18】実施の形態1の変形態様を示す図である。
【図19】この発明の実施の形態2を説明するための図であり、誘電体の他の形状を示す図である。
【図20】この発明の実施の形態3を説明するための図である。
【符号の説明】
1 キャンパッケージ、2 レセプタクル、3 光半導体素子モジュール(LDモジュール)、5 泡、10 ステム、10z ステム外壁面、11 台座、12 集光レンズ、13 キャップ、13a 第1キャップ部材、13b 第2キャップ部材、14 孔、15 内部空間、16 ウィンドウ、17 孔、18ダミーフェルール、18a 光ファイバ、19 フェルール挿入孔、20 光ファイバ、21 フェルール、30 分布定数回路、31a,31b 整合抵抗、33a,33b ソレノイド(空芯ソレノイド)、34a,34b 共振防止抵抗、35a,35b ワイヤボンド、36 バイアス定電流源、40 半導体レーザダイオード(LD)、41a,41b 高周波信号ピン、42a,42bグランドピン、43 モニタ信号ピン、44a,44b バイアス給電ピン、45 PD用チップキャリア、46,47 マイクロストリップ差動線路基板、46b グランデッドコプレナ差動線路、48 LD用チップキャリア、49 バイアス回路用基板、50 フォトダイオード(PD)、52a,52b ストリップ差動信号線、53a,53b パッド、54a,54b スタブ、56a,56b ストリップ差動信号線、57a,57b ワイヤボンド、59a,59b ストリップ差動信号線、60 ワイヤボンド、61a,61b ワイヤボンド、62a,62b 配線パターン、63a,63b ワイヤボンド、70 グランデッドコプレナ差動線路、71a,71b 差動信号線、72a,72bグランド(グランド線)、77,78,79a,79b 誘電体、80a,80b ピン挿入孔、81 線材、82 孔(線材挿入孔)、82a 圧入穴、91 カソード、92 アノード、93 活性層、94 窓構造、95 孔、99半導体基板、100 LD駆動回路、101 外部基板、102 入力バッファ、103,104 トランジスタ(差動トランジスタ)、105 トランジスタ(バイアス定電流源)、500 ねじ、501 クラッド層、502 共振端面、601 信号ピン、602,610 誘電体(ガラス)、603 ステム、2000 ヒートシンク。

Claims (12)

  1. 差動駆動される半導体発光素子と、
    前記半導体発光素子を搭載する発光素子用チップキャリアと、
    前記半導体発光素子に差動信号を供給する差動線路を有する差動信号線路基板と、
    少なくとも一対のインダクタンス回路を有し、前記半導体発光素子にバイアス電流を供給するバイアス回路基板と、
    を台座上に搭載する光半導体素子モジュールであって、
    前記差動信号線路基板と前記バイアス回路基板が前記発光素子用チップキャリアを挟むように発光素子用チップキャリアの両側に配置されたことを特徴とする光半導体素子モジュール。
  2. 前記半導体発光素子から後方に出射されるモニタ光を受光する受光素子をさらに備え、
    前記受光素子は、平面視で前記半導体発光素子と前記受光素子を結ぶ線分が前記差動信号線路基板と前記バイアス回路基板との間になるように配置されたことを特徴とする請求項1に記載の光半導体素子モジュール。
  3. 前記受光素子を、半導体発光素子の光軸を中心として半導体発光素子の半導体基板と反対の方向に片寄った側に配置することを特徴とする請求項2に記載の光半導体素子モジュール。
  4. 前記バイアス回路基板は、一対の空心ソレノイドと抵抗との並列回路を1つのセラミック基板に搭載して成ることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の光半導体素子モジュール。
  5. 前記一対の空心ソレノイドは、それらの中心軸の延長線が交差するように離間配置されていることを特徴とする請求項4に記載の光半導体素子モジュール。
  6. 孔を有するステムと、
    前記ステムの孔に封入されるとともに、一対のピン挿入孔を有する誘電体と、前記誘電体の一対のピン挿入孔に貫通固定され、前記差動信号線路基板の差動線路に電気的に接続される一対の高周波信号ピンと、
    を更に備えたことを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の光半導体素子モジュール。
  7. 前記差動線路基板は、前記一対の高周波信号ピンに接続されかつ前記高周波信号ピンとのインピーダンス整合をとるための差動線路を有する第1の基板と、整合抵抗が配置される差動線路を有する第2の基板とに分割されていることを特徴とする請求項6に記載の光半導体素子モジュール。
  8. 前記誘電体は、透明または半透明であり、前記半導体発光素子の光軸に対しずれた位置に配設されていることを特徴とする請求項6または7に記載の光半導体素子モジュール。
  9. 孔を有するステムと、前記ステムの孔に封入されるとともに、一対のピン挿入孔を有する誘電体と、前記誘電体の一対のピン挿入孔に貫通固定され、前記差動信号線路基板の差動線路に電気的に接続される一対の高周波信号ピンと、前記受光素子を前記ステムに搭載する受光素子のキャリアと、
    を備え、前記ステムの孔の開口部はすり鉢状に形成され、前記台座又は前記受光素子のキャリアの一部が前記すり鉢状の開口部に重なることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光半導体素子モジュール。
  10. 前記台座は熱良導性の線状部材が挿入される中空の孔を有し、前記線状部材の一端は、該中空の孔の底部であってかつ前記台座のチップキャリア搭載面の直下に接続されるとともに、前記線状部材における前記底部との接続部を除く部分は、当該中空の孔の内周面と非接合であることを特徴とする請求項1に記載の光半導体素子モジュール。
  11. 差動駆動される半導体発光素子と、
    前記半導体発光素子に差動信号を供給する差動信号線路と、
    少なくとも一対のインダクタンス回路を有し、前記半導体発光素子にバイアス電流を供給するバイアス回路と、
    を台座上に搭載して、前記台座をパッケージに内蔵する光半導体素子モジュールであって、
    前記差動信号線路、バイアス回路および半導体発光素子を略U字形状に配置して、前記半導体発光素子を略U字形状の折り返し部分に配置したことを特徴とする光半導体素子モジュール。
  12. 半導体基板上に形成され、レーザ光を発生する活性層と、該活性層で発生したレーザ光が通過する窓構造とを有した半導体レーザダイオードと、
    前記半導体レーザダイオードから前記窓構造を介して後方に出射されるモニタ光を受光する受光素子と、
    を備え、前記受光素子を、前記半導体レーザダイオードの活性層を中心にして半導体レーザダイオードの半導体基板と反対の方向に片寄った側に配置することを特徴とする光半導体素子モジュール。
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