JP2004047722A - Icチップの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウエハに支持板を貼り合わせることにより、ウエハを50μm以下の厚さにまで研磨しても取扱い性に優れ、破損することがなく、かつ、加工後には容易に支持板を剥離でき再密着することがなく、作業性よくICチップへの加工を行うことができるICチップの製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも、片面又両面が刺激により気体を発生する気体発生剤を含有する粘着剤からなる両面粘着テープを介してウエハを支持板に固定する工程1、前記両面粘着テープを介して前記支持板に固定した状態で前記ウエハを研磨する工程2、前記両面粘着テープに刺激を与える工程3、及び、前記ウエハから前記両面粘着テープを剥離する工程4を有するICチップの製造方法であって、前記両面粘着テープに刺激を与える工程3及び前記ウエハから前記両面粘着テープを剥離する工程4を減圧下で行うICチップの製造方法。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウエハに支持板を貼り合わせることにより、ウエハを50μm以下の厚さにまで研磨しても取扱い性に優れ、破損することがなく、かつ、加工後には容易に支持板を剥離でき再密着することがなく、作業性よくICチップへの加工を行うことができるICチップの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路(ICチップ)は、通常純度の高い棒状の半導体単結晶等をスライスしてウエハとしたのち、フォトレジストを利用してウエハ表面に所定の回路パターンを形成して、次いでウエハ裏面を研磨機により研磨して、ウエハの厚さを100〜600μm程度まで薄くし、最後にダイシングしてチップ化することにより、製造されている。
【0003】
ここで、研磨時には、ウエハ表面に粘着シート類(研磨用テープ)を貼り付けて、ウエハの破損を防止したり、研磨加工を容易にしたりしており、ダイシング時には、ウエハ裏面側に粘着シート類(ダイシングテープ)を貼り付けて、ウエハを接着固定した状態でダイシングし、形成されたチップをダイシングテープのフィルム基材側よりニードルで突き上げてピックアップし、ダイパッド上に固定させている。
【0004】
近年、ICチップの用途が広がるにつれて、ICカード類に用いたり、積層して使用したりすることができる厚さ50μm程度の極めて薄いウエハも要求されるようになってきた。しかしながら、厚さが50μm程度のウエハは、従来の厚さが100〜600μm程度のウエハに比べて反りが大きく衝撃により割れやすくなるので取扱性に劣り、従来のウエハと同様に加工しようとすると、破損する場合がある。
【0005】
厚さが50μm程度のウエハは、特に衝撃を受けやすい研磨工程又はダイシング工程で破損する危険性が高く、また、ICチップの電極上にバンプを作製する際にも破損しやすいため歩留まりが悪かった。このため、厚さ50μm程度の薄いウエハからICチップを製造する過程におけるウエハの取扱い性の向上が重要な課題となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
これに対し、本発明者らは、鋭意検討の結果、両面粘着テープを介してウエハを支持板に固定することにより、厚さ50μm程度の極めて薄いウエハであっても取扱性を改善してウエハの破損等を防止することができ、更に、この両面粘着テープを刺激により気体を発生する気体発生剤を含有する粘着剤からなるものとすることにより、研磨後に刺激を与えることによりウエハから支持板を容易に剥離でき、良好にICチップへの加工を行うことができることを見出した。
しかし、工程の都合等により支持板をウエハから一旦剥離させた後もしばらくそのまま取り除かずにウエハに接触させておくと、大気圧によりウエハと支持板とが再密着してしまうことがあった。とりわけ両面粘着テープとして感圧接着剤や粘着テープを用いた場合には、空気を押し出しながら強く再密着してしまうという問題があった。特に、研磨後のウエハが平滑であるほど、より強く再密着して再びウエハから剥離することが困難となるため、支持板とウエハとが再密着しないようにすることが求められていた。
本発明は、上記現状に鑑み、ウエハに支持板を貼り合わせることにより、ウエハを50μm以下の厚さにまで研磨しても取扱い性に優れ、破損することがなく、かつ、加工後には容易に支持板を剥離でき再密着することがなく、作業性よくICチップへの加工を行うことができるICチップの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも、片面又両面が刺激により気体を発生する気体発生剤を含有する粘着剤からなる両面粘着テープを介してウエハを支持板に固定する工程1、前記両面粘着テープを介して前記支持板に固定した状態で前記ウエハを研磨する工程2、前記両面粘着テープに刺激を与える工程3、及び、前記ウエハから前記両面粘着テープを剥離する工程4を有するICチップの製造方法であって、前記両面粘着テープに刺激を与える工程3及び前記ウエハから前記両面粘着テープを剥離する工程4を減圧下で行うICチップの製造方法である。
以下に本発明を詳述する。
【0008】
本発明のICチップの製造方法は、両面粘着テープを介してウエハを支持板に固定する工程1を有する。ウエハを支持板に固定することにより、ウエハの取扱い性が向上し、ウエハを50μm以下の薄さにまで研磨してもウエハが破損したりすることがなく、極めて容易に取り扱うことができ、良好にICチップへの加工を行うことができる。
【0009】
上記両面粘着テープは、片面又両面が刺激により気体を発生する気体発生剤を含有する粘着剤からなるものである。
少なくとも片面が上記気体発生剤を含有する粘着剤からなることにより、両面粘着テープは、刺激を与えられると、粘着剤中の気体発生剤から気体を発生し、接着面の少なくとも一部を剥がすので、粘着力が低下して被着体を容易に剥離することができる。
【0010】
上記気体発生剤から気体を発生させる刺激としては、例えば、光、熱、超音波による刺激が挙げられる。なかでも光又は熱による刺激が好ましい。上記光としては、例えば、紫外線、可視光線等が挙げられる。上記刺激として光による刺激を用いる場合には、気体発生剤を含有する粘着剤は、光が透過又は通過できるものであることが好ましい。
【0011】
上記刺激により気体を発生する気体発生剤としては特に限定されないが、例えば、アゾ化合物、アジド化合物が好適に用いられる。
上記アゾ化合物としては、例えば、2,2’−アゾビス−(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシブチル)]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾイリン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾイリン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾイリン−2−イル)プロパン]ジサルフェイトジハイドロレート、2,2’−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラハイドロピリミジン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾイリン−2−イル]プロパン}ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾイリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミダイン)ハイドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−アミノプロパン)ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシアシル)−2−メチル−プロピオンアミダイン]、2,2’−アゾビス{2−[N−(2−カルボキシエチル)アミダイン]プロパン}、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミドオキシム)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート、4,4’−アゾビス(4−シアンカルボニックアシッド)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタノイックアシッド)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等が挙げられる。
ICチップの製造においては、必要に応じて高温処理を行う工程が入ることから、これらのなかでも熱分解温度の高い2,2’−アゾビス−(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)が好適である。
これらのアゾ化合物は、光、熱等による刺激により窒素ガスを発生する。
【0012】
上記アジド化合物としては、例えば、3−アジドメチル−3−メチルオキセタン、テレフタルアジド、p−tert−ブチルベンズアジド;3−アジドメチル−3−メチルオキセタンを開環重合することにより得られるグリシジルアジドポリマー等のアジド基を有するポリマー等が挙げられる。
これらのアジド化合物は、光、熱及び衝撃等による刺激により窒素ガスを発生する。
【0013】
これらの気体発生剤のうち、上記アジド化合物は衝撃を与えることによっても容易に分解して窒素ガスを放出することから、取扱いが困難であるという問題がある。更に、上記アジド化合物は、いったん分解が始まると連鎖反応を起こして爆発的に窒素ガスを放出しその制御ができないことから、爆発的に発生した窒素ガスによってウエハが損傷することがあるという問題もある。このような問題から上記アジド化合物の使用量は限定されるが、限定された使用量では充分な効果が得られないことがある。
一方、上記アゾ化合物は、アジド化合物とは異なり衝撃によっては気体を発生しないことから取扱いが極めて容易である。また、連鎖反応を起こして爆発的に気体を発生することもないためウエハを損傷することもなく、光の照射を中断すれば気体の発生も中断できることから、用途に合わせた接着性の制御が可能であるという利点もある。従って、上記気体発生剤としては、アゾ化合物を用いることがより好ましい。
【0014】
上記両面粘着テープの気体発生剤を含有する粘着剤は、刺激により弾性率が上昇するものであることが好ましい。粘着剤の弾性率を上昇させる刺激は、上記気体発生剤から気体を発生させる刺激と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
このような粘着剤としては、例えば、分子内にラジカル重合性の不飽和結合を有してなるアクリル酸アルキルエステル系及び/又はメタクリル酸アルキルエステル系の重合性ポリマーと、ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーとを主成分とし、必要に応じて光重合開始剤を含んでなる光硬化型粘着剤や、分子内にラジカル重合性の不飽和結合を有してなるアクリル酸アルキルエステル系及び/又はメタクリル酸アルキルエステル系の重合性ポリマーと、ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーとを主成分とし、熱重合開始剤を含んでなる熱硬化型粘着剤等からなるものが挙げられる。
【0015】
このような光硬化型粘着剤又は熱硬化型粘着剤等の後硬化型粘着剤は、光の照射又は加熱により粘着剤の全体が均一にかつ速やかに重合架橋して一体化するため、重合硬化による弾性率の上昇が著しくなり、粘着力が大きく低下する。また、硬い硬化物中で気体発生剤から気体を発生させると、発生した気体の大半は外部に放出され、放出された気体は、ウエハ又は支持板から粘着剤の接着面の少なくとも一部を剥がし粘着力を低下させる。
【0016】
上記重合性ポリマーは、例えば、分子内に官能基を持った(メタ)アクリル系ポリマー(以下、官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーという)をあらかじめ合成し、分子内に上記の官能基と反応する官能基とラジカル重合性の不飽和結合とを有する化合物(以下、官能基含有不飽和化合物という)と反応させることにより得ることができる。
【0017】
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、常温で粘着性を有するポリマーとして、一般の(メタ)アクリル系ポリマーの場合と同様に、アルキル基の炭素数が通常2〜18の範囲にあるアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルを主モノマーとし、これと官能基含有モノマーと、更に必要に応じてこれらと共重合可能な他の改質用モノマーとを常法により共重合させることにより得られるものである。上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は通常20万〜200万程度である。
【0018】
上記官能基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマー;アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル等のヒドロキシル基含有モノマー;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有モノマー;アクリル酸イソシアネートエチル、メタクリル酸イソシアネートエチル等のイソシアネート基含有モノマー;アクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノエチル等のアミノ基含有モノマー等が挙げられる。
【0019】
上記共重合可能な他の改質用モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン等の一般の(メタ)アクリル系ポリマーに用いられている各種のモノマーが挙げられる。
【0020】
上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーに反応させる官能基含有不飽和化合物としては、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基に応じて上述した官能基含有モノマーと同様のものを使用できる。例えば、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基がカルボキシル基の場合はエポキシ基含有モノマーやイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がヒドロキシル基の場合はイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同官能基がエポキシ基の場合はカルボキシル基含有モノマーやアクリルアミド等のアミド基含有モノマーが用いられ、同官能基がアミノ基の場合はエポキシ基含有モノマーが用いられる。
【0021】
上記多官能オリゴマー又はモノマーとしては、分子量が1万以下であるものが好ましく、より好ましくは加熱又は光の照射による粘着剤の三次元網状化が効率よくなされるように、その分子量が5000以下でかつ分子内のラジカル重合性の不飽和結合の数が2〜20個のものである。このようなより好ましい多官能オリゴマー又はモノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート又は上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。その他、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオリゴエステルアクリレート、上記同様のメタクリレート類等が挙げられる。これらの多官能オリゴマー又はモノマーは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0022】
上記光重合開始剤としては、例えば、250〜800nmの波長の光を照射することにより活性化されるものが挙げられ、このような光重合開始剤としては、例えば、メトキシアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物;ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジエチルケタール等のケタール誘導体化合物;フォスフィンオキシド誘導体化合物;ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタノセン誘導体化合物、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、トデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等の光ラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0023】
上記熱重合開始剤としては、熱により分解し、重合硬化を開始する活性ラジカルを発生するものが挙げられ、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエール、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。なかでも、熱分解温度が高いことから、クメンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が好適である。これらの熱重合開始剤のうち市販されているものとしては特に限定されないが、例えば、パーブチルD、パーブチルH、パーブチルP、パーメンタH(以上いずれも日本油脂製)等が好適である。これら熱重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0024】
上記後硬化型粘着剤には、以上の成分のほか、粘着剤としての凝集力の調節を図る目的で、所望によりイソシアネート化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物等の一般の粘着剤に配合される各種の多官能性化合物を適宜配合してもよい。また、可塑剤、樹脂、界面活性剤、ワックス、微粒子充填剤等の公知の添加剤を加えることもできる。
【0025】
上記両面粘着テープは、基材の両面に粘着剤層が形成されたテープであってもよいし、基材を有しない粘着剤層のみからなるテープであってもよい。
上記両面粘着テープの基材としては特に限定されないが、後述の気体発生剤から気体を発生させる刺激が光による刺激である場合には、光を透過又は通過するものであることが好ましく、例えば、アクリル、オレフィン、ポリカーボネート、塩化ビニル、ABS、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、ウレタン、ポリイミド等の透明な樹脂からなるシート、網目状の構造を有するシート、孔が開けられたシート等が挙げられる。
【0026】
本発明のICチップの製造方法の工程1においては、上記両面粘着テープの気体発生剤を含有する面とウエハの回路パターンが形成されている面とを貼り合わせてもよいし、上記両面粘着テープの気体発生剤を含有する面と支持板とを貼り合わせてもよい。
【0027】
上記ウエハとしては、例えば、シリコン、ガリウム砒素等の半導体からなるものが挙げられる。
上記ウエハの厚さとしては特に限定されないが、ウエハが薄いほど本発明の破損防止の効果が発揮されやすく、研磨後の厚さが50μm程度、例えば、20〜80μmの厚さの半導体ウエハである場合に優れた破損防止の効果が得られる。
【0028】
上記支持板としては特に限定されないが、後述する気体発生剤から気体を発生させる刺激が光である場合には透明であることが好ましく、例えば、ガラス板;アクリル、オレフィン、ポリカーボネート、塩化ビニル、ABS、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、ウレタン、ポリイミド等の樹脂からなる板状体等が挙げられる。
上記支持板の厚さの好ましい下限は500μm、好ましい上限は3mmであり、より好ましい下限は1mm、より好ましい上限は2mmである。また、上記支持板の厚さのばらつきは、1%以下であることが好ましい。
【0029】
本発明のICチップの製造方法は、上記両面粘着テープを介して上記支持板に固定した状態でウエハを研磨する工程2を有する。
上記研磨の方法としては特に限定されず、通常のICチップの製造方法において用いられる方法を用いることができ、例えば、支持板を固定し、高速回転する研磨用砥石を用いて切削水をかけながら完成時のチップの厚さにまでウエハを研磨する方法等が挙げられる。
【0030】
本発明のICチップの製造方法は、上記両面粘着テープに減圧下で刺激を与える工程3及びウエハから両面粘着テープを減圧下で剥離する工程4を有する。上記両面粘着テープに刺激を与えることにより、粘着剤層中の気体発生剤から気体を発生させてウエハ又は支持板と両面粘着テープとの接着面に放出させ、ウエハ又は支持板から粘着剤層の接着面の少なくとも一部を剥がし、粘着剤層の粘着力を低下させることができるので、気体発生剤を含有する粘着剤層と貼り合わせられたウエハ又は支持板を容易に剥離することができる。
【0031】
上記刺激を与える方法としては特に限定されず、例えば、紫外線による刺激により気体を発生する気体発生剤を用いている場合には、支持板側から紫外線を照射する方法等が挙げられる。
上記ウエハから両面粘着テープを剥離する方法としては特に限定されず、例えば、吸着パッドによりウエハ又は支持板を吸着することにより剥離する方法、枠等によりウエハ又は支持板の周縁部を持ち上げることにより剥離する方法等が挙げられる。なお、上記両面粘着テープの気体発生剤を含有する面と支持板とを貼り合わせた場合には、両面粘着テープをウエハから剥離するに先立って、刺激を与えて支持体と両面粘着テープの間の気体発生剤から気体を発生させて粘着力を低下させ、硬い支持板を両面粘着テープから剥離することにより、両面粘着テープは可とう性を有するテープとなり、両面粘着テープをめくりながらウエハから剥がすことができる。
【0032】
上記両面粘着テープに刺激を与える工程3及びウエハから両面粘着テープを剥離する工程4は、減圧下で行われる。
本発明のICチップの製造方法では、上記両面粘着テープを用いてウエハと支持板とを接着することにより、ウエハを50μm以下の薄さにまで研磨してもウエハが破損したりすることがなく、極めて容易に取り扱うことができ、一連の加工が終了した後には、上記粘着剤層に刺激を与えることにより含有する気体発生剤から気体が発生して、粘着剤層の粘着力が低下してウエハ又は支持板を容易に剥離することができる。
しかしながら、このようにいったん剥離したウエハ又は支持板も特に粘着剤層が平滑である場合には、放置しておくと時間の経過とともに大気圧により再び粘着剤層に密着してしまい剥離できなくなることがある。
本発明のICチップの製造方法では、上記両面粘着テープに刺激を与える工程3及びウエハから両面粘着テープを剥離する工程4を減圧下で行うことにより、このようなウエハの再密着を防止することができ、更に、常圧で粘着剤層中の気体発生剤から気体を発生させた場合よりも効率よく発生した気体を接着面に放出させることができる。
【0033】
本発明のICチップの製造方法では、必要に応じて、通常行われる工程を省略したり、工程の順序を通常と異なるものとしたりしてもよい。例えば、ダイシング工程は、両面粘着テープに刺激を与える工程3を行う前に研磨したウエハにダイシングテープを貼り付けておき、ウエハから両面粘着テープを剥離する工程4を行った後に行われてもよいし、ウエハを研磨する工程2の前に行い、ウエハを研磨する工程2でウエハをチップ状にしてもよい。上記ダイシング工程により、表面に回路が形成されたウエハは、ダイヤモンドカッターで、通常1辺数100μm〜数10mmのチップに切り分けられる。
【0034】
上記ダイシングテープとしては特に限定されないが、公知の光硬化性粘着テープを用いることができ、例えば、古河電工社製のAdwill(登録商標)D−シリーズや、日東電工社製のエレップホルダー(登録商標)UEシリーズ等のテープが挙げられる。
【0035】
本発明のICチップの製造方法によれば、ウエハに両面粘着テープを貼り付けて補強するので、ウエハを50μm以下の厚さにまで研磨しても取扱い性に優れ、破損することがなく、かつ、両面粘着テープは粘着剤層の粘着力を低下させることにより研磨後のウエハから容易に剥離することができ、いったん剥離すれば放置しても再密着しないので、作業性よくICチップへの加工を行うことができる。
【0036】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0037】
(実施例1)
<粘着剤の調製>
下記の化合物を酢酸エチルに溶解させ、紫外線を照射して重合を行い、重量平均分子量70万のアクリル共重合体を得た。
得られたアクリル共重合体を含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2−イソシアナトエチルメタクリレート3.5重量部を加えて反応させ、更に、反応後の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、ペンタエリスリトールトリアクリレート40重量部、光重合開始剤(イルガキュア651)5重量部、ポリイソシアネート0.5重量部を混合し粘着剤(1)の酢酸エチル溶液を調製した。
ブチルアクリレート        79重量部
エチルアクリレート        15重量部
アクリル酸             1重量部
2−ヒドロキシエチルアクリレート  5重量部
光重合開始剤          0.2重量部
(イルガキュア651、50%酢酸エチル溶液)
ラウリルメルカプタン     0.01重量部
【0038】
更に、粘着剤(1)の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2,2’−アゾビス−(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)30重量部、及び、2,4−ジエチルチオキサントン3.6重量部を混合して、気体発生剤を含有する粘着剤(2)を調製した。
【0039】
<両面粘着テープの作製>
粘着剤(1)の酢酸エチル溶液を、両面にコロナ処理を施した厚さ100μmの透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの片面に乾燥皮膜の厚さが約15μmとなるようにドクターナイフで塗工し110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。乾燥後の粘着剤層は乾燥状態で粘着性を示した。次いで、粘着剤(1)層の表面に離型処理を施したエンボスPET(凸部間隔30μm)を押しつけることにより、粘着剤(1)層の表面に凹凸模様を形成させた。その後、40℃、3日間静置養生を行った。
【0040】
粘着剤(2)の酢酸エチル溶液を、表面に離型処理が施されたPETフィルムの上に乾燥皮膜の厚さが約50μmとなるようにドクターナイフで塗工し110℃、5分間加熱して溶剤を揮発させ塗工溶液を乾燥させた。乾燥後の粘着剤層は乾燥状態で粘着性を示した。次いで、粘着剤(2)層の表面に離型処理を施したPETフィルムを貼り付けた。その後、40℃、3日間静置養生を行った。
【0041】
次いで、粘着剤(1)層を設けたPETフィルムの粘着剤(1)層のないコロナ処理を施した面と、粘着剤(2)層を設けたPETフィルムの粘着剤(2)層の面とを貼り合わせた。これにより両面に粘着剤層が設けられ、その表面が離型処理が施されたPETフィルムで保護された両面粘着テープを得た。両面粘着テープの粘着剤層はいずれも透明であった。
【0042】
<ICチップの製造>
(支持板への固定工程)
両面粘着テープの粘着剤(2)層を保護するPETフィルムを剥がし、直径20cm、厚さ約750μmのシリコンウエハに貼り付けた後、シリコンウエハの大きさに合わせて両面粘着テープを切断した。次に、粘着剤(1)層を保護するPETフィルムを剥がし、直径20.4cmのガラス板を粘着剤層に貼り付けた。接着面は接着直後から強く接着していた。
(研磨工程)
ガラス板及び両面粘着テープで補強されたシリコンウエハを研磨装置に取りつけ、シリコンウエハの厚さが約50μmになるまで研磨した。研磨装置からシリコンウエハを取り外し、ダイシングテープをシリコンウエハの上に貼り付けた。
【0043】
(紫外線照射工程)
超高圧水銀灯及び吸着パッドを備えた真空チェンバー内の所定の位置にシリコンウエハを置いた後、真空チェンバーの空気を排出してチェンバー内を真空環境とした。
真空環境下でガラス板側から超高圧水銀灯を用いて、365nmの紫外線をガラス板表面への照射強度が40mW/cmとなるよう照度を調節して2分間照射した。なお、両面粘着テープは、発生した気体により押し上げられて浮き上がり、自ら剥離した。紫外線照射後、真空環境下でシリコンウエハを取り除かずにそのまましばらく放置しておいたが、シリコンウエハが両面粘着テープと再密着して剥がれなくなることはなかった。
(ウエハの剥離工程)
真空環境下において、シリコンウエハを固定した状態で、ガラス板を吸着パッドにより吸引して真上に引っ張り、ガラス板及び両面粘着テープをシリコンウエハから剥がした。
(ダイシング工程)
続いて常圧環境下で、ダイシングテープで補強されたシリコンウエハをダイシング装置に取りつけ、ウエハ側からカッター刃を切り入れシリコンウエハをICチップの大きさに切断した。次いで、ダイシングテープを剥がしICチップを得た。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、ウエハに支持板を貼り合わせることにより、ウエハを50μm以下の厚さにまで研磨しても取扱い性に優れ、破損することがなく、かつ、加工後には容易に支持板を剥離でき再密着することがなく、作業性よくICチップへの加工を行うことができるICチップの製造方法を提供することができる。

Claims (1)

  1. 少なくとも、
    片面又両面が刺激により気体を発生する気体発生剤を含有する粘着剤からなる両面粘着テープを介してウエハを支持板に固定する工程1、
    前記両面粘着テープを介して前記支持板に固定した状態で前記ウエハを研磨する工程2、
    前記両面粘着テープに刺激を与える工程3、及び、
    前記ウエハから前記両面粘着テープを剥離する工程4を有するICチップの製造方法であって、
    前記両面粘着テープに刺激を与える工程3及び前記ウエハから前記両面粘着テープを剥離する工程4を減圧下で行う
    ことを特徴とするICチップの製造方法。
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