JP2004045781A - 液晶装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】封止部材の盛り量がほとんど取れなくても封止部材の封止力を十分得ることができた液晶装置を得る。
【解決手段】上記課題を解決するため本発明は、液晶装置において、注入口13aの位置またはその近傍であり基板端部に凹部10aを有し該凹部の近傍の前記基板上にはアイランド状の接着部材(ツノ部)13cを有することを特徴とする。また、前記基板端部の凹部が略楕円形状をなしていることを特徴とする。また、前記アイランド状の接着部材(ツノ部)13cは、前記基板端部側の端部が略直線形状をなしていることを特徴とする。また、前記アイランド状の接着剤が、前記シール部材13と同じ材料により形成されていることを特徴とする。
【選択図】 図5
【解決手段】上記課題を解決するため本発明は、液晶装置において、注入口13aの位置またはその近傍であり基板端部に凹部10aを有し該凹部の近傍の前記基板上にはアイランド状の接着部材(ツノ部)13cを有することを特徴とする。また、前記基板端部の凹部が略楕円形状をなしていることを特徴とする。また、前記アイランド状の接着部材(ツノ部)13cは、前記基板端部側の端部が略直線形状をなしていることを特徴とする。また、前記アイランド状の接着剤が、前記シール部材13と同じ材料により形成されていることを特徴とする。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、厚さが薄く、小型化が得られ、さらに軽量、低消費電力との特徴を有する液晶装置に関するものである。液晶装置としては、携帯電話、携帯テレビ、PDAなどに多く用いられている液晶表示装置、また、液晶プリンタなどがある。特に、本発明はコストアップと表示品質の劣化を抑えた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来携帯電話機等に用いられる小型液晶装置には、安価なSTN(スーパー・ツイスト・ネマチック)タイプの液晶が多用されている。さらにコストを下げるため液晶駆動用ICの走査電極信号群と信号電極信号群の双方を一方の基板に接続し走査電極信号群または信号電極信号群を液晶パネルのシール部材内で他方の基板に設けられた対向電極に電気的に接続していた。
本発明は、TN、STN、FLCD、AFLCD、高分子化合物を用いた高分子液晶などの液晶の材料や液晶装置の種類に関わらず、いずれにも適用できるものである。
特に本発明は液晶を用いた液晶装置及びその製造方法に関し、特に、シール部材により形成された液晶の注入口を封止部材により封止した液晶装置及びその製造方法に関する。
従来の技術を図12と図13を用いて以下に説明する。
【0003】
図12及び図13に基づいて、従来例の液晶装置及びその製造方法を説明する。図12は、従来例の液晶装置の平面図、図13は、図12におけるD−D線部分断面図である。
【0004】
図12及び図13に示すように、液晶装置110は、ガラス、樹脂などの透明部材からなる第1基板111と第2基板112の対向面外周に沿って、略矩形に可撓性エポキシ系接着剤からなるシール部材130が第1基板111と第2基板112の間に挟持されるように形成されている。詳細を図示しないが、何れか一方の基板に公知の方法でカラーフイルターとITO電極が形成されている。また、他方の基板にITO電極が形成され、対向するそれぞれのITO電極を覆うように配向膜が塗付され、該配向膜にラビリング処理を施してある。
また、一方の基板の電極上には、絶縁膜を配設することもある。
さらに、反射型の液晶装置の場合には、前記構成部材のほかに、一方の基板に反射膜または反射板あるいは半透過反射膜(例えば、誘電体多層膜を用いて形成された半透過反射膜)が配設される。
【0005】
また、シール部材130は、液晶装置110の基板端部10Aに液晶140を注入するための注入口130aが一対のツノ部130bとにより形成されている。
さらに液晶装置は、第1基板111と第2基板112とシール部材130とにより形成された液晶層内に約5μmの隙間を一定に保つための樹脂ビーズによるギャップ材を散布し、さらに液晶140を注入した後、UV(紫外線)照射によって硬化する封止部材150で注入口130aが封止される構成をなしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の液晶装置110においては、該液晶装置110を組み込んだ携帯装置の小型化のために注入口130aを封止する封止部材150の盛り量Sが0mmという要求がある。この設計要求に対して現状においては、液晶注入工程後に一度塗布した封止部材150をUV照射前に拭き取って前記用流を満たすように対処していた。
しかし、注入口に残った分量で封止部材150をUV照射して硬化させた液晶装置110では、上記したふき取りにより注入口130aを封止する封止部材量P1が少なくなってしまうため、十分な封止が得られず、隙間が発生し、液晶140の領域に異物や空気が入り込むことがあった。また、封止材が注入口から剥がれたりする問題もあった。
この問題に対処するために、多量の封止部材150を注入することで封止力を高めようとすると、該封止部材150が液晶140に侵入して画像を看視する領域である表示領域を狭くするとの問題を生じ、このことが表示特性に悪影響を及ぼして注入口130a付近の画像品質を低下させるなどの問題点を有していた。
【0007】
このように、従来は封止部材の盛り上がり量を多くすること封止の信頼性を確保していたが、
封止部材の盛り上がり量により、液晶装置の外形寸法が正確に得られず、液晶装置の組み込みが正確にできず、液晶装置の本体装置への組立性が悪い問題を有していた。
盛り上げり量を少なくすると封止部材の封止力を確保できず信頼性が悪くなる問題を有していた。封止力を確保できないことで、接着強度が得られず封止部材とシール部材または基板との間の隙間が発生することでの液晶の漏れや、不純物の侵入を生じる問題をも有していた。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、液晶パネルの側面に塗布される封止部材の盛り量がほとんど無い状態でも封止部材の封止力を確保でき、封止部材の硬化による封止部材に隙間が発生せず、異物や空気が入り込むことがない液晶装置を得る。
また、液晶装置の製造工程で前記凹部を形成するための新たなる製造設備及び工程を付加することなく、従来と同様の製造コストで製造可能な製造方法、及びその製造方法で作られる低コストの液晶装置を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明は、少なくとも2枚の基板間に枠状をなし且つ注入口を有するシール部材が配設され該注入口より該シール部材内に液晶を注入した後該注入口を封止部材で封止した液晶装置において、基板端部の前記注入口または前記注入口とその近傍に凹部が設けられ該凹部と注入口に前記封止部材が充填されていることを特徴とする。
また、前記基板端部の凹部が略楕円形状をなしていることを特徴とする。
また、前記注入口を有する側の前記基板の基板辺に配設される前記シール部材は、該基板辺から内側に所定の寸法離れて配設されており、該注入口の前記開口部における該シール部材が該基板端部に達する対向するツノ部よりなり、更に該ツノ部及びその近傍の少なくとも一方の該基板端部に凹部を有することを特徴とする。
【0010】
さらに、上記課題を解決するため本発明は、少なくとも2枚の基板間に枠状をなし且つ注入口を有するシール部材を配設し、該注入口より該シール部材内に液晶を注入し、該注入口を封止部材で封止した工程を有する液晶装置の製造方法に於いて、前記注入口には該基板の端面より該注入口に向かって接着材が該シール材とは独立して設けられており該基板及び該接着材をスクライブラインに沿って切断し前記液晶装置を所定の寸歩とすると共に該切断により前記注入口の位置及びその近傍であり基板端部に凹部を設け該凹部と注入口に前記封止部材を充填した製造方法により製造されたことを特徴とする。
前記シール材とは独立した前記接着剤が、前記シール部材と同じ材料により形成されていることを特徴とする。
【0011】
さらに、上記課題を解決するため本発明は、2枚の大型基板を対向配置させた間には枠形状をなしその一部に注入口を有するシール部材が単個の液晶装置に相等して複数個形成されており、該大型基板をスクライブラインに沿って切断することで単個の該液晶装置を得る液晶装置の製造方法において、前記スクライブラインを挟んで隣り合う前記シール部材の辺の少なくとも一方の該辺は開口して前記注入口を形成し、該注入口をなす該シール部材端部は該スクライブラインに向かって対向するツノ部を形成し、対向する該ツノ部の間には該スクライブラインを跨ぐ接着部材が配設された構成を有する大型基板を該スクライブラインに沿って切断し、前記注入口における前記液晶装置の対向する2枚の基板の少なくとも一方の該基板の辺に凹部を形成し、該凹部と前記注入口に前記封止部材を充填したことを特徴とする。
また、一方の前記シール部材の前記ツノ部の間に設けられた前記スクライブラインを跨ぐ前記接着部材が、前記他方のシール部材から延出されてなることを特徴とする。
また、対向する前記ツノ部の間に配設される前記接着部材の大きさは、前記スクライブラインを跨いだ先と後で異なることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る液晶装置の第1の実施形態を図1乃至図3に基づいて説明する。
【0013】
図1は、本発明に係る液晶装置の一部を破断した状態を示す平面図、図2は、図1におけるA−A線断面図の拡大図、図3は、図2におけるZ矢視を示す図である。
【0014】
図1及び図2に示すように、液晶装置10は、ガラスや樹脂などの透明部材からなる第1基板11と第2基板12の対向面内の略外周に沿って、略矩形に可撓性エポキシ系接着剤からなるシール部材13が枠形状で形成されている。詳細を図示しないが、何れか一方の基板に公知の方法でカラーフイルターとITO電極が形成されている。また、他方の基板にITO電極が形成され、対向するそれぞれのITO電極を覆うように配向膜が塗付され、該配向膜にラビリング処理を施してある。また、図示しないが一般に液晶装置10の表裏には偏光フイルム(偏光板)を接着してなる。
【0015】
また、シール部材13には、枠形状の一部を開口して液晶の注入口13aを形成している。さらに、シール部材13には、液晶装置10の基板端部10Aに液晶14を注入するための注入口13aが一対のツノ部13bにより形成されている。
注入口13aは、液晶14を注入した後、UV(紫外線)照射によって硬化する封止部材15で封止されている。
注入口13aを有する側の前記基板の基板の基板端部10Aに配設されるシール部材13は、基板の基板端部10Aから内側に所定の寸法離れて配設されており、注入口13aにおけるシール部材13は液晶装置10の内側から基板の基板端部10Aに達する対向するツノ部13bが配設されており、更に2枚の第1基板11、第2基板12の少なくとも一方の該基板の基板端部10Aで有り基板辺に切り欠きである凹部10aが設けられている。
さらに、注入口13aと切り欠きである凹部10aが共に封止部材15で覆われている。
いっぽう、第1基板11と第2基板12とシール部材13とにより形成されたセルギャップ内に約5μmの隙間を一定に保つための樹脂ビーズによるギャップ材(スペーサ材)(図示せず)が散布される。
【0016】
また、図2及び図3に示すように液晶装置10の基板端部10Aの分断面10Bには、ラグビーボールを半分に切ったような略楕円形状を有する凹部10aが第1基板11及び第2基板12に渡って凹部が形成されている。該凹部10a内には、封止部材15が充填され封止部材量Pを確保している。該封止部材量Pは、図13に示した従来例の封止部材量P1に比べ多く充填され、封止力を増大させている。
本実施の形態では、第1基板11及び第2基板12に渡って凹部が形成したが、第1基板11または第2基板12の一方の基板端面或いは基板辺に凹部を形成した場合にも、封止部材の接着強度は向上し、効果は得られる。
【0017】
次に、以上のように構成された本発明に係る液晶装置の第2の実施形態を図4乃至図8に基づいて説明する。
【0018】
図4は、分断する前の液晶装置の大型液晶基板を示す一部を抽出した平面図、図5は、図4におけるイ部の拡大図、図6は、図5における分断された液晶装置の平面図、図7は、図6におけるB−B線断面図、図8は、図6におけるC−C線断面図、図9は、ツノ部の他のパターンを示す部分拡大図である。
【0019】
図4に示すように所定の液晶装置取り個数分サイズからなる大型液晶基板1は、一枚板のガラスや樹脂などの透明部材からなる大型第1基板2と大型第2基板3の対向面に略矩形にエポキシ系接着剤からなるシール部材13、13−1がそれぞれ所定の位置に挟持されるように単個の液晶装置の取り個数分だけ形成されている。詳細を図示しないが、何れか一方の大型基板に公知の方法で少なくともカラーフイルターとITO電極が形成されている。また、他方の大型基板に少なくともITO電極が形成され、対向するそれぞれのITO電極を覆うように配向膜が塗付され、該配向膜にラビリング処理が施されている。そして、大型第1基板2と大型第2基板3と複数のシール部材13、13−1とにより形成された液晶が注入されるところのセルギャップ内に約5μmの隙間を一定に保つための樹脂ビーズによるギャップ材(図示せず)を散布してある。
【0020】
図5に示すように大型液晶基板1に配設され、液晶装置10に形成されたシール部材13の一部分である注入口13aが一対のツノ部13bにより形成されている。一対のつの部13bの間には、角部13cが配設される。また、注入口13aと隣接する液晶装置10−1とシール部材13−1の注入口13a−1を形成する一対のツノ部13b−1の間には、ツノ部13c−1が形成されている。そして、それぞれの一対のツノ部13b、13b−1及びツノ部13c、13c−1に掛かるようにダイヤモンドカッター又は、レーザー光などでスクライブラインLXが形成される。その後、大型液晶基板に衝撃または加重を加えてスクライブラインに沿って分断する。
【0021】
次に、図6乃至図8に示すように分断工程でスクライブラインLXに沿って、大型液晶基板1を分断すると、上述したそれぞれのツノ部13c、13c−1が分断される。ツノ端部13d、13d−1が分断面10B、10B−1をもぎ取られるようにして凹部10a、10a−1を形成する。該凹部10a、10a−1は、ラグビーボールを半分に切ったような略楕円形状をなす。また、凹部10a、10a−1に対向する分断面10B、10B−1には、凸部10b、10b−1がそれぞれ形成される。該凸部10b、10b−1は、略楕円形状をなす。
【0022】
次に、液晶注入工程では、図4に示すように大型液晶基板1がスクライブラインLXに沿って分断された後、大型基板1A、1B毎に真空注入法により、注入口13a、13a−1から液晶14を注入する。次に、凹部10a、10a−1内に封止部材15が充填され、UV(紫外線)照射によって封止部材15を硬化させて注入口13a、13a−1を封止(封口)する。更に、大型基板1A、1Bは、スクライブラインLYに沿って分断され、単体の液晶装置10、10−1となる。この後、図示しないが、表裏に偏光フイルム(偏光板)を接着して液晶装置を得る。また、必要に応じてICチップを液晶装置に実装し、さらにFPC(フレキシブル回路基板)を接続しても良い。
ここで、封止部材としては、UV接着部材のほかに、既存の部材を用いても良い。
【0023】
上記製造方法は、すなわち2枚の大型基板である大型第1基板2と大型第2基板3を対向配置させた間には枠形状をなしその一部に注入口13aを有するシール部材13,13−1が単個の液晶装置10,10−1に相等して複数個形成されており、該大型基板をスクライブラインLX、LYに沿って切断することで単個の該液晶装置10,10−1を得る液晶装置の製造方法において、前記スクライブラインLXを挟んで隣り合う前記シール部材13,13−1の辺の少なくとも一方の前記辺には前記注入口13aが配設されており、該注入口13aを有する該辺が前記スクライブラインLXから内側に所定の寸法離れて配設されると共に該シール部材13の該辺から該スクライブラインLXを越えて配設される対向するツノ部13bを有しており更に該対向するツノ部13bの間には該スクライブラインLXを跨ぐ接着部材13c、13c−1が配設された構成をなす大型基板2,3を該スクライブラインLXに沿って切断することにより前記液晶装置の前記対向するツノ部13bがシール部材13の該辺から該基板の辺10Aに達する如く形成され更に該液晶装置の対向する2枚の基板11,12の少なくとも一方の該基板の辺に切り欠き10aが形成される。その後、封止材15で封止する。
このとき、前記スクライブラインLXを跨ぐ接着部材であるツノ部13cが、前記他方のシール部材13−1から延出されている場合が、後述する図9と図11の実施形態である。図4の実施形態では、接着部材と称しているツノ部13c、13dは、アイランド状(島状)にシール部材13,13−1からは分離した構成をなしている。
また、前記対向するツノ部13bの前記間に配設される前記他のツノ部の大きさは、前記スクライブラインを跨いだ先に設けられた該他のツノ部より小さくしている。
ここでスクライブラインLXを挟んで隣り合う前記シール部材13,13−1の辺は、位置的に例えば図5の符号13または13−1の引出線の先に相当する。
【0024】
本発明の第3の実施形態である図9の説明をする。
大型液晶基板1に配設された液晶装置10のシール部材13と一対のツノ部13bにより形成される注入口13aの略中央には、液晶装置10と隣接する液晶装置10−1のシール部材13−1の所定の個所からツノ部23−1を引出、液晶装置10−1のシール部材13−1と接着部材であるツノ部23−1を一体に形成する。また液晶装置10−1のシール部材13−1と一対のツノ部13b−1により形成される注入口13a−1の略中央には、
液晶装置10−1と隣接する液晶装置10のシール部材13の所定の個所からツノ部23を引出、液晶装置10のシール部材13と接着部材であるツノ部23を一体に形成する。
次に一対のツノ部13b、13b−1とツノ部23、23−1がスクライブラインLXに掛かるように設けることで、大型液晶基板を分断した後にツノ端部23d、23d−1が形成されるようにしても第1の実施形態と同様に凹部10a、10a−1が形成される。
すなわち、スクライブラインLXを跨ぐツノ部23−1が、他方のシール部材13−1から延出されて設けられている。
ここで、対向する前記一対のツノ部13bの間に配設される他のツノ部23−1の大きさをみると、スクライブラインLXにたいしては、液晶装置10側に設けられたツノ部23−1は前記スクライブラインLXを跨いだ液晶装置10−1に設けられた部分より小さいことを特徴としている。
【0025】
また、第4の実施形態である図10は、ツノ部の第2の他のパターンを示す部分拡大図である。
図10に示すように、大型液晶基板1に配設された液晶装置10のシール部材13と一対のツノ部13bにより形成される注入口13aの略中央にアイランド状の接着部材より成るツノ部24を備えている。
このツノ部24は、前記液晶装置10に隣接する液晶装置10−1のシール部材13−1と別体に形成しアイランド状としている。次にスクライブラインLXを一対のツノ部13bとツノ部24に掛かるように設定し切断する。
これにより大型液晶基板1を分断した後に、基板端部の基板端部10Aに凹部を得るべくツノ端部24dを形成することで上記第1の実施例と同様に凹部10aが形成される。
このとき、液晶装置10側のアイランド状に設けられた接着部材であるツノ部24の大きさは、液晶装置10−1側に位置するツノ部24の大きさと差を持たせるのが良く、液晶装置10側に位置するツノ部24であるツノ端部24dを小さくするのがよい。
【0026】
第5の実施形態である図11は、ツノ部の第3の他のパターン3を示す部分拡大図である。
図11に示すように、大型液晶基板内の液晶装置10のシール部材13と一対のツノ部13bにより形成される注入口13aの略中央に、液晶装置10と隣接する液晶装置10−1に配設されるシール部材13−1の所定の個所からシュール材よりなるツノ部25を延出する。このようにしてシール部材13−1とツノ部25を一体に形成してしまう。
次にスクライブラインLXを一対のツノ部13bとツノ部25に掛かるように設け、大型液晶基板1を分断した後に凹部となるツノ端部25dが形成されるようにしても上記第1の実施形態と同様に凹部10aが形成される。
第5の実施の形態は、第3の実施の形態と異なり、隣接液晶装置の境界に注入口が対向するように設けられていない。
第5の実施の形態では、ツノ部25に対応した液晶装置10側に1箇所の凹部が得られるが、第4の実施の形態では、ツノ部13b−1とツノ端部23d−1に対応した液晶装置10側に2箇所の凹部が得られるため、凹部を活用した接着強度向上には、第4の実施の形態の方法を採るのがよい。
但し、第5の実施の形態において、ツノ部25を2箇所以上設けることで複数の凹部を形成することができるため、第4の実施の形態より封孔材の接着強度を向上させることができる。
【0027】
上記発明の実施の形態では、ツノ部あるいはアイランドダミーの接着部材を注入口内に設けたが、注入口の外側に設けて、注入口の外側の基板端部に凹部を設けても、本発明の効果は上記説明と同様に得られる。
上記発明の実施の形態では、ツノ部あるいはアイランドダミーの接着部材を注入口内に設けたが、注入口の外側と内側の両方に設けて、注入口の外側と内側の基板端部に凹部を設けても、本発明の効果は上記説明と同様に得られる。
上記発明の実施の形態では、ツノ部あるいはアイランドダミーの接着部材を注入口内に1つ設けたが、複数設けても良い。このとき、複数個設けると共に、その位置を適宜設定することで、凹部の大きさを適宜設定しても良い。
上記発明の実施の形態では、ツノ部あるいはアイランドダミーの接着部材にシール部材と同じ材料を用いた。例えばエポキシ接着部材を用いた。シール材と同じ材料を用いることで、ツノ部あるいはアイランドダミーの接着部材をシール材の形成と同時或いは同じ工程で形成することができるので、製造コストの削減に効果があるためである。
注入口を封止する部材としては、UV効果型接着部材を用いたが、従来から液晶装置に用いられている他の封止用部材でも良い。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、封止部材の盛り上がり量が無くとも封止部材の封止力を十分確保でき信頼性が向上する効果が得られる。また、接着強度が得られず封止部材とシール部材または基板との間の隙間が発生することでの液晶の漏れや、不純物の侵入を防ぐことができる効果をする。
封止部材の盛り上がり量が少なく或いは盛り上がり量が無くなり、液晶装置の外形寸法が正確に得られ、液晶装置の組み込みが正確に、且つ容易になる効果を有する。
また、製造設備及び工程を付加することないので従来と同様の製造コストで製造でき、コストアップを防げる。
さらに、凹部を形成するためには加工装置が考えられるが、本発明は前記加工装置を新たに必要とせず、従来の液晶装置の製造装置で済み、コストを上げずに課題を解決でき、信頼性が向上した液晶装置を得ることができる。
凹部を加工装置で加工すると基板の削り粉が多量に発生し、念入りな洗浄を行わないと削り粉により画像品質を落す問題を生じたり、削り粉が色々の部位につき液晶装置の信頼性を落とす問題が生じる。しかし本発明は、切削する必要がないので削り粉がほとんど発生しなため、念入りな洗浄を必要とせず、削り粉の飛散りも少ないため、新たな費用をかけずに画像品質と信頼性が十分に得られた液晶装置が得られる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る液晶装置の一部破断した状態を示す平面図である。
【図2】図1におけるA−A線断面図の拡大図である。
【図3】図2におけるZ矢視を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る分断する前の液晶装置の大型液晶基板を示す一部省略した平面図である。
【図5】図4におけるイ部の拡大図である。
【図6】図5における分断された液晶装置の平面図である。
【図7】図6におけるB−B線断面図である。
【図8】図6におけるC−C線断面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るツノ部の他のパターンを示す部分拡大図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態に係るツノ部の第2の他のパターンを示す部分拡大図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態に係るツノ部の第3の他のパターンを示す部分拡大図である。
【図12】従来の液晶装置の平面図である。
【図13】図12におけるD−D線部分断面図である。
【符号の説明】
1 大型液晶基板
2 大型第1基板
3 大型第2基板
1A、1B 大型基板
10、10−1 液晶装置
10A 基板端部
10B、10B−1 分断面
10a、10a−1 凹部
10b、10b−1 凸部
11 第1基板
12 第2基板
13、13−1 シール部材
13a、13a−1 注入口
13b、13b−1 ツノ部
13c、13c−1 ツノ部(アイランド状の接着部材)
13d、13d−1、23d、23d−1、24d、25d ツノ端部
14 液晶
15 封止部材
23、23−1、24、25 ツノ部
LX、LY X方向とY方向のスクライブライン
【発明の属する技術分野】
本発明は、厚さが薄く、小型化が得られ、さらに軽量、低消費電力との特徴を有する液晶装置に関するものである。液晶装置としては、携帯電話、携帯テレビ、PDAなどに多く用いられている液晶表示装置、また、液晶プリンタなどがある。特に、本発明はコストアップと表示品質の劣化を抑えた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来携帯電話機等に用いられる小型液晶装置には、安価なSTN(スーパー・ツイスト・ネマチック)タイプの液晶が多用されている。さらにコストを下げるため液晶駆動用ICの走査電極信号群と信号電極信号群の双方を一方の基板に接続し走査電極信号群または信号電極信号群を液晶パネルのシール部材内で他方の基板に設けられた対向電極に電気的に接続していた。
本発明は、TN、STN、FLCD、AFLCD、高分子化合物を用いた高分子液晶などの液晶の材料や液晶装置の種類に関わらず、いずれにも適用できるものである。
特に本発明は液晶を用いた液晶装置及びその製造方法に関し、特に、シール部材により形成された液晶の注入口を封止部材により封止した液晶装置及びその製造方法に関する。
従来の技術を図12と図13を用いて以下に説明する。
【0003】
図12及び図13に基づいて、従来例の液晶装置及びその製造方法を説明する。図12は、従来例の液晶装置の平面図、図13は、図12におけるD−D線部分断面図である。
【0004】
図12及び図13に示すように、液晶装置110は、ガラス、樹脂などの透明部材からなる第1基板111と第2基板112の対向面外周に沿って、略矩形に可撓性エポキシ系接着剤からなるシール部材130が第1基板111と第2基板112の間に挟持されるように形成されている。詳細を図示しないが、何れか一方の基板に公知の方法でカラーフイルターとITO電極が形成されている。また、他方の基板にITO電極が形成され、対向するそれぞれのITO電極を覆うように配向膜が塗付され、該配向膜にラビリング処理を施してある。
また、一方の基板の電極上には、絶縁膜を配設することもある。
さらに、反射型の液晶装置の場合には、前記構成部材のほかに、一方の基板に反射膜または反射板あるいは半透過反射膜(例えば、誘電体多層膜を用いて形成された半透過反射膜)が配設される。
【0005】
また、シール部材130は、液晶装置110の基板端部10Aに液晶140を注入するための注入口130aが一対のツノ部130bとにより形成されている。
さらに液晶装置は、第1基板111と第2基板112とシール部材130とにより形成された液晶層内に約5μmの隙間を一定に保つための樹脂ビーズによるギャップ材を散布し、さらに液晶140を注入した後、UV(紫外線)照射によって硬化する封止部材150で注入口130aが封止される構成をなしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の液晶装置110においては、該液晶装置110を組み込んだ携帯装置の小型化のために注入口130aを封止する封止部材150の盛り量Sが0mmという要求がある。この設計要求に対して現状においては、液晶注入工程後に一度塗布した封止部材150をUV照射前に拭き取って前記用流を満たすように対処していた。
しかし、注入口に残った分量で封止部材150をUV照射して硬化させた液晶装置110では、上記したふき取りにより注入口130aを封止する封止部材量P1が少なくなってしまうため、十分な封止が得られず、隙間が発生し、液晶140の領域に異物や空気が入り込むことがあった。また、封止材が注入口から剥がれたりする問題もあった。
この問題に対処するために、多量の封止部材150を注入することで封止力を高めようとすると、該封止部材150が液晶140に侵入して画像を看視する領域である表示領域を狭くするとの問題を生じ、このことが表示特性に悪影響を及ぼして注入口130a付近の画像品質を低下させるなどの問題点を有していた。
【0007】
このように、従来は封止部材の盛り上がり量を多くすること封止の信頼性を確保していたが、
封止部材の盛り上がり量により、液晶装置の外形寸法が正確に得られず、液晶装置の組み込みが正確にできず、液晶装置の本体装置への組立性が悪い問題を有していた。
盛り上げり量を少なくすると封止部材の封止力を確保できず信頼性が悪くなる問題を有していた。封止力を確保できないことで、接着強度が得られず封止部材とシール部材または基板との間の隙間が発生することでの液晶の漏れや、不純物の侵入を生じる問題をも有していた。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、液晶パネルの側面に塗布される封止部材の盛り量がほとんど無い状態でも封止部材の封止力を確保でき、封止部材の硬化による封止部材に隙間が発生せず、異物や空気が入り込むことがない液晶装置を得る。
また、液晶装置の製造工程で前記凹部を形成するための新たなる製造設備及び工程を付加することなく、従来と同様の製造コストで製造可能な製造方法、及びその製造方法で作られる低コストの液晶装置を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明は、少なくとも2枚の基板間に枠状をなし且つ注入口を有するシール部材が配設され該注入口より該シール部材内に液晶を注入した後該注入口を封止部材で封止した液晶装置において、基板端部の前記注入口または前記注入口とその近傍に凹部が設けられ該凹部と注入口に前記封止部材が充填されていることを特徴とする。
また、前記基板端部の凹部が略楕円形状をなしていることを特徴とする。
また、前記注入口を有する側の前記基板の基板辺に配設される前記シール部材は、該基板辺から内側に所定の寸法離れて配設されており、該注入口の前記開口部における該シール部材が該基板端部に達する対向するツノ部よりなり、更に該ツノ部及びその近傍の少なくとも一方の該基板端部に凹部を有することを特徴とする。
【0010】
さらに、上記課題を解決するため本発明は、少なくとも2枚の基板間に枠状をなし且つ注入口を有するシール部材を配設し、該注入口より該シール部材内に液晶を注入し、該注入口を封止部材で封止した工程を有する液晶装置の製造方法に於いて、前記注入口には該基板の端面より該注入口に向かって接着材が該シール材とは独立して設けられており該基板及び該接着材をスクライブラインに沿って切断し前記液晶装置を所定の寸歩とすると共に該切断により前記注入口の位置及びその近傍であり基板端部に凹部を設け該凹部と注入口に前記封止部材を充填した製造方法により製造されたことを特徴とする。
前記シール材とは独立した前記接着剤が、前記シール部材と同じ材料により形成されていることを特徴とする。
【0011】
さらに、上記課題を解決するため本発明は、2枚の大型基板を対向配置させた間には枠形状をなしその一部に注入口を有するシール部材が単個の液晶装置に相等して複数個形成されており、該大型基板をスクライブラインに沿って切断することで単個の該液晶装置を得る液晶装置の製造方法において、前記スクライブラインを挟んで隣り合う前記シール部材の辺の少なくとも一方の該辺は開口して前記注入口を形成し、該注入口をなす該シール部材端部は該スクライブラインに向かって対向するツノ部を形成し、対向する該ツノ部の間には該スクライブラインを跨ぐ接着部材が配設された構成を有する大型基板を該スクライブラインに沿って切断し、前記注入口における前記液晶装置の対向する2枚の基板の少なくとも一方の該基板の辺に凹部を形成し、該凹部と前記注入口に前記封止部材を充填したことを特徴とする。
また、一方の前記シール部材の前記ツノ部の間に設けられた前記スクライブラインを跨ぐ前記接着部材が、前記他方のシール部材から延出されてなることを特徴とする。
また、対向する前記ツノ部の間に配設される前記接着部材の大きさは、前記スクライブラインを跨いだ先と後で異なることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る液晶装置の第1の実施形態を図1乃至図3に基づいて説明する。
【0013】
図1は、本発明に係る液晶装置の一部を破断した状態を示す平面図、図2は、図1におけるA−A線断面図の拡大図、図3は、図2におけるZ矢視を示す図である。
【0014】
図1及び図2に示すように、液晶装置10は、ガラスや樹脂などの透明部材からなる第1基板11と第2基板12の対向面内の略外周に沿って、略矩形に可撓性エポキシ系接着剤からなるシール部材13が枠形状で形成されている。詳細を図示しないが、何れか一方の基板に公知の方法でカラーフイルターとITO電極が形成されている。また、他方の基板にITO電極が形成され、対向するそれぞれのITO電極を覆うように配向膜が塗付され、該配向膜にラビリング処理を施してある。また、図示しないが一般に液晶装置10の表裏には偏光フイルム(偏光板)を接着してなる。
【0015】
また、シール部材13には、枠形状の一部を開口して液晶の注入口13aを形成している。さらに、シール部材13には、液晶装置10の基板端部10Aに液晶14を注入するための注入口13aが一対のツノ部13bにより形成されている。
注入口13aは、液晶14を注入した後、UV(紫外線)照射によって硬化する封止部材15で封止されている。
注入口13aを有する側の前記基板の基板の基板端部10Aに配設されるシール部材13は、基板の基板端部10Aから内側に所定の寸法離れて配設されており、注入口13aにおけるシール部材13は液晶装置10の内側から基板の基板端部10Aに達する対向するツノ部13bが配設されており、更に2枚の第1基板11、第2基板12の少なくとも一方の該基板の基板端部10Aで有り基板辺に切り欠きである凹部10aが設けられている。
さらに、注入口13aと切り欠きである凹部10aが共に封止部材15で覆われている。
いっぽう、第1基板11と第2基板12とシール部材13とにより形成されたセルギャップ内に約5μmの隙間を一定に保つための樹脂ビーズによるギャップ材(スペーサ材)(図示せず)が散布される。
【0016】
また、図2及び図3に示すように液晶装置10の基板端部10Aの分断面10Bには、ラグビーボールを半分に切ったような略楕円形状を有する凹部10aが第1基板11及び第2基板12に渡って凹部が形成されている。該凹部10a内には、封止部材15が充填され封止部材量Pを確保している。該封止部材量Pは、図13に示した従来例の封止部材量P1に比べ多く充填され、封止力を増大させている。
本実施の形態では、第1基板11及び第2基板12に渡って凹部が形成したが、第1基板11または第2基板12の一方の基板端面或いは基板辺に凹部を形成した場合にも、封止部材の接着強度は向上し、効果は得られる。
【0017】
次に、以上のように構成された本発明に係る液晶装置の第2の実施形態を図4乃至図8に基づいて説明する。
【0018】
図4は、分断する前の液晶装置の大型液晶基板を示す一部を抽出した平面図、図5は、図4におけるイ部の拡大図、図6は、図5における分断された液晶装置の平面図、図7は、図6におけるB−B線断面図、図8は、図6におけるC−C線断面図、図9は、ツノ部の他のパターンを示す部分拡大図である。
【0019】
図4に示すように所定の液晶装置取り個数分サイズからなる大型液晶基板1は、一枚板のガラスや樹脂などの透明部材からなる大型第1基板2と大型第2基板3の対向面に略矩形にエポキシ系接着剤からなるシール部材13、13−1がそれぞれ所定の位置に挟持されるように単個の液晶装置の取り個数分だけ形成されている。詳細を図示しないが、何れか一方の大型基板に公知の方法で少なくともカラーフイルターとITO電極が形成されている。また、他方の大型基板に少なくともITO電極が形成され、対向するそれぞれのITO電極を覆うように配向膜が塗付され、該配向膜にラビリング処理が施されている。そして、大型第1基板2と大型第2基板3と複数のシール部材13、13−1とにより形成された液晶が注入されるところのセルギャップ内に約5μmの隙間を一定に保つための樹脂ビーズによるギャップ材(図示せず)を散布してある。
【0020】
図5に示すように大型液晶基板1に配設され、液晶装置10に形成されたシール部材13の一部分である注入口13aが一対のツノ部13bにより形成されている。一対のつの部13bの間には、角部13cが配設される。また、注入口13aと隣接する液晶装置10−1とシール部材13−1の注入口13a−1を形成する一対のツノ部13b−1の間には、ツノ部13c−1が形成されている。そして、それぞれの一対のツノ部13b、13b−1及びツノ部13c、13c−1に掛かるようにダイヤモンドカッター又は、レーザー光などでスクライブラインLXが形成される。その後、大型液晶基板に衝撃または加重を加えてスクライブラインに沿って分断する。
【0021】
次に、図6乃至図8に示すように分断工程でスクライブラインLXに沿って、大型液晶基板1を分断すると、上述したそれぞれのツノ部13c、13c−1が分断される。ツノ端部13d、13d−1が分断面10B、10B−1をもぎ取られるようにして凹部10a、10a−1を形成する。該凹部10a、10a−1は、ラグビーボールを半分に切ったような略楕円形状をなす。また、凹部10a、10a−1に対向する分断面10B、10B−1には、凸部10b、10b−1がそれぞれ形成される。該凸部10b、10b−1は、略楕円形状をなす。
【0022】
次に、液晶注入工程では、図4に示すように大型液晶基板1がスクライブラインLXに沿って分断された後、大型基板1A、1B毎に真空注入法により、注入口13a、13a−1から液晶14を注入する。次に、凹部10a、10a−1内に封止部材15が充填され、UV(紫外線)照射によって封止部材15を硬化させて注入口13a、13a−1を封止(封口)する。更に、大型基板1A、1Bは、スクライブラインLYに沿って分断され、単体の液晶装置10、10−1となる。この後、図示しないが、表裏に偏光フイルム(偏光板)を接着して液晶装置を得る。また、必要に応じてICチップを液晶装置に実装し、さらにFPC(フレキシブル回路基板)を接続しても良い。
ここで、封止部材としては、UV接着部材のほかに、既存の部材を用いても良い。
【0023】
上記製造方法は、すなわち2枚の大型基板である大型第1基板2と大型第2基板3を対向配置させた間には枠形状をなしその一部に注入口13aを有するシール部材13,13−1が単個の液晶装置10,10−1に相等して複数個形成されており、該大型基板をスクライブラインLX、LYに沿って切断することで単個の該液晶装置10,10−1を得る液晶装置の製造方法において、前記スクライブラインLXを挟んで隣り合う前記シール部材13,13−1の辺の少なくとも一方の前記辺には前記注入口13aが配設されており、該注入口13aを有する該辺が前記スクライブラインLXから内側に所定の寸法離れて配設されると共に該シール部材13の該辺から該スクライブラインLXを越えて配設される対向するツノ部13bを有しており更に該対向するツノ部13bの間には該スクライブラインLXを跨ぐ接着部材13c、13c−1が配設された構成をなす大型基板2,3を該スクライブラインLXに沿って切断することにより前記液晶装置の前記対向するツノ部13bがシール部材13の該辺から該基板の辺10Aに達する如く形成され更に該液晶装置の対向する2枚の基板11,12の少なくとも一方の該基板の辺に切り欠き10aが形成される。その後、封止材15で封止する。
このとき、前記スクライブラインLXを跨ぐ接着部材であるツノ部13cが、前記他方のシール部材13−1から延出されている場合が、後述する図9と図11の実施形態である。図4の実施形態では、接着部材と称しているツノ部13c、13dは、アイランド状(島状)にシール部材13,13−1からは分離した構成をなしている。
また、前記対向するツノ部13bの前記間に配設される前記他のツノ部の大きさは、前記スクライブラインを跨いだ先に設けられた該他のツノ部より小さくしている。
ここでスクライブラインLXを挟んで隣り合う前記シール部材13,13−1の辺は、位置的に例えば図5の符号13または13−1の引出線の先に相当する。
【0024】
本発明の第3の実施形態である図9の説明をする。
大型液晶基板1に配設された液晶装置10のシール部材13と一対のツノ部13bにより形成される注入口13aの略中央には、液晶装置10と隣接する液晶装置10−1のシール部材13−1の所定の個所からツノ部23−1を引出、液晶装置10−1のシール部材13−1と接着部材であるツノ部23−1を一体に形成する。また液晶装置10−1のシール部材13−1と一対のツノ部13b−1により形成される注入口13a−1の略中央には、
液晶装置10−1と隣接する液晶装置10のシール部材13の所定の個所からツノ部23を引出、液晶装置10のシール部材13と接着部材であるツノ部23を一体に形成する。
次に一対のツノ部13b、13b−1とツノ部23、23−1がスクライブラインLXに掛かるように設けることで、大型液晶基板を分断した後にツノ端部23d、23d−1が形成されるようにしても第1の実施形態と同様に凹部10a、10a−1が形成される。
すなわち、スクライブラインLXを跨ぐツノ部23−1が、他方のシール部材13−1から延出されて設けられている。
ここで、対向する前記一対のツノ部13bの間に配設される他のツノ部23−1の大きさをみると、スクライブラインLXにたいしては、液晶装置10側に設けられたツノ部23−1は前記スクライブラインLXを跨いだ液晶装置10−1に設けられた部分より小さいことを特徴としている。
【0025】
また、第4の実施形態である図10は、ツノ部の第2の他のパターンを示す部分拡大図である。
図10に示すように、大型液晶基板1に配設された液晶装置10のシール部材13と一対のツノ部13bにより形成される注入口13aの略中央にアイランド状の接着部材より成るツノ部24を備えている。
このツノ部24は、前記液晶装置10に隣接する液晶装置10−1のシール部材13−1と別体に形成しアイランド状としている。次にスクライブラインLXを一対のツノ部13bとツノ部24に掛かるように設定し切断する。
これにより大型液晶基板1を分断した後に、基板端部の基板端部10Aに凹部を得るべくツノ端部24dを形成することで上記第1の実施例と同様に凹部10aが形成される。
このとき、液晶装置10側のアイランド状に設けられた接着部材であるツノ部24の大きさは、液晶装置10−1側に位置するツノ部24の大きさと差を持たせるのが良く、液晶装置10側に位置するツノ部24であるツノ端部24dを小さくするのがよい。
【0026】
第5の実施形態である図11は、ツノ部の第3の他のパターン3を示す部分拡大図である。
図11に示すように、大型液晶基板内の液晶装置10のシール部材13と一対のツノ部13bにより形成される注入口13aの略中央に、液晶装置10と隣接する液晶装置10−1に配設されるシール部材13−1の所定の個所からシュール材よりなるツノ部25を延出する。このようにしてシール部材13−1とツノ部25を一体に形成してしまう。
次にスクライブラインLXを一対のツノ部13bとツノ部25に掛かるように設け、大型液晶基板1を分断した後に凹部となるツノ端部25dが形成されるようにしても上記第1の実施形態と同様に凹部10aが形成される。
第5の実施の形態は、第3の実施の形態と異なり、隣接液晶装置の境界に注入口が対向するように設けられていない。
第5の実施の形態では、ツノ部25に対応した液晶装置10側に1箇所の凹部が得られるが、第4の実施の形態では、ツノ部13b−1とツノ端部23d−1に対応した液晶装置10側に2箇所の凹部が得られるため、凹部を活用した接着強度向上には、第4の実施の形態の方法を採るのがよい。
但し、第5の実施の形態において、ツノ部25を2箇所以上設けることで複数の凹部を形成することができるため、第4の実施の形態より封孔材の接着強度を向上させることができる。
【0027】
上記発明の実施の形態では、ツノ部あるいはアイランドダミーの接着部材を注入口内に設けたが、注入口の外側に設けて、注入口の外側の基板端部に凹部を設けても、本発明の効果は上記説明と同様に得られる。
上記発明の実施の形態では、ツノ部あるいはアイランドダミーの接着部材を注入口内に設けたが、注入口の外側と内側の両方に設けて、注入口の外側と内側の基板端部に凹部を設けても、本発明の効果は上記説明と同様に得られる。
上記発明の実施の形態では、ツノ部あるいはアイランドダミーの接着部材を注入口内に1つ設けたが、複数設けても良い。このとき、複数個設けると共に、その位置を適宜設定することで、凹部の大きさを適宜設定しても良い。
上記発明の実施の形態では、ツノ部あるいはアイランドダミーの接着部材にシール部材と同じ材料を用いた。例えばエポキシ接着部材を用いた。シール材と同じ材料を用いることで、ツノ部あるいはアイランドダミーの接着部材をシール材の形成と同時或いは同じ工程で形成することができるので、製造コストの削減に効果があるためである。
注入口を封止する部材としては、UV効果型接着部材を用いたが、従来から液晶装置に用いられている他の封止用部材でも良い。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、封止部材の盛り上がり量が無くとも封止部材の封止力を十分確保でき信頼性が向上する効果が得られる。また、接着強度が得られず封止部材とシール部材または基板との間の隙間が発生することでの液晶の漏れや、不純物の侵入を防ぐことができる効果をする。
封止部材の盛り上がり量が少なく或いは盛り上がり量が無くなり、液晶装置の外形寸法が正確に得られ、液晶装置の組み込みが正確に、且つ容易になる効果を有する。
また、製造設備及び工程を付加することないので従来と同様の製造コストで製造でき、コストアップを防げる。
さらに、凹部を形成するためには加工装置が考えられるが、本発明は前記加工装置を新たに必要とせず、従来の液晶装置の製造装置で済み、コストを上げずに課題を解決でき、信頼性が向上した液晶装置を得ることができる。
凹部を加工装置で加工すると基板の削り粉が多量に発生し、念入りな洗浄を行わないと削り粉により画像品質を落す問題を生じたり、削り粉が色々の部位につき液晶装置の信頼性を落とす問題が生じる。しかし本発明は、切削する必要がないので削り粉がほとんど発生しなため、念入りな洗浄を必要とせず、削り粉の飛散りも少ないため、新たな費用をかけずに画像品質と信頼性が十分に得られた液晶装置が得られる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る液晶装置の一部破断した状態を示す平面図である。
【図2】図1におけるA−A線断面図の拡大図である。
【図3】図2におけるZ矢視を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る分断する前の液晶装置の大型液晶基板を示す一部省略した平面図である。
【図5】図4におけるイ部の拡大図である。
【図6】図5における分断された液晶装置の平面図である。
【図7】図6におけるB−B線断面図である。
【図8】図6におけるC−C線断面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るツノ部の他のパターンを示す部分拡大図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態に係るツノ部の第2の他のパターンを示す部分拡大図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態に係るツノ部の第3の他のパターンを示す部分拡大図である。
【図12】従来の液晶装置の平面図である。
【図13】図12におけるD−D線部分断面図である。
【符号の説明】
1 大型液晶基板
2 大型第1基板
3 大型第2基板
1A、1B 大型基板
10、10−1 液晶装置
10A 基板端部
10B、10B−1 分断面
10a、10a−1 凹部
10b、10b−1 凸部
11 第1基板
12 第2基板
13、13−1 シール部材
13a、13a−1 注入口
13b、13b−1 ツノ部
13c、13c−1 ツノ部(アイランド状の接着部材)
13d、13d−1、23d、23d−1、24d、25d ツノ端部
14 液晶
15 封止部材
23、23−1、24、25 ツノ部
LX、LY X方向とY方向のスクライブライン
Claims (8)
- 少なくとも2枚の基板間に枠状をなし且つ注入口を有するシール部材が配設され該注入口より該シール部材内に液晶を注入した後該注入口を封止部材で封止した液晶装置において、
基板端部の前記注入口または前記注入口とその近傍に凹部が設けられ該凹部と注入口に前記封止部材が充填されていることを特徴とする液晶装置。 - 前記基板端部の凹部が略楕円形状をなしていることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
- 前記注入口を有する側の前記基板の基板辺に配設される前記シール部材は、該基板辺から内側に所定の寸法離れて配設されており、該注入口の前記開口部における該シール部材が該基板端部に達する対向するツノ部よりなり、更に該ツノ部及びその近傍の少なくとも一方の該基板端部に凹部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶装置。
- 少なくとも2枚の基板間に枠状をなし且つ注入口を有するシール部材を配設し、該注入口より該シール部材内に液晶を注入し、該注入口を封止部材で封止した工程を有する液晶装置の製造方法に於いて、
前記注入口には該基板の端面より該注入口に向かって接着材が該シール材とは独立して設けられており該基板及び該接着材をスクライブラインに沿って切断し前記液晶装置を所定の寸歩とすると共に該切断により前記注入口の位置及びその近傍であり基板端部に凹部を設け該凹部と注入口に前記封止部材を充填したことを特徴とする液晶装置の製造方法。 - 前記シール材とは独立した前記接着剤が、前記シール部材と同じ材料により形成されていることを特徴とする請求項4に記載の液晶装置の製造方法。
- 2枚の大型基板を対向配置させた間には枠形状をなしその一部に注入口を有するシール部材が単個の液晶装置に相等して複数個形成されており、該大型基板をスクライブラインに沿って切断することで単個の該液晶装置を得る液晶装置の製造方法に於いて、
前記スクライブラインを挟んで隣り合う前記シール部材の辺の少なくとも一方の該辺は開口して前記注入口を形成し、該注入口をなす該シール部材端部は該スクライブラインに向かって対向するツノ部を形成し、対向する該ツノ部の間には該スクライブラインを跨ぐ接着部材が配設された構成を有する大型基板を該スクライブラインに沿って切断し、前記注入口における前記液晶装置の対向する2枚の基板の少なくとも一方の該基板の辺に凹部を形成し、該凹部と前記注入口に前記封止部材を充填したことを特徴とする液晶装置の製造方法。 - 一方の前記シール部材の前記ツノ部の間に設けられた前記スクライブラインを跨ぐ前記接着部材が、前記他方のシール部材から延出されてなることを特徴とする請求項6に記載の液晶装置の製造方法。
- 対向する前記ツノ部の間に配設される前記接着部材の大きさは、前記スクライブラインを跨いだ先と後で異なることを特徴とする請求項6または7に記載の液晶装置の製造方法。
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JP2002203436A JP2004045781A (ja) | 2002-07-12 | 2002-07-12 | 液晶装置及びその製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009157335A (ja) * | 2007-12-27 | 2009-07-16 | Ind Technol Res Inst | 可撓性基材の貼り合せ工程及びそれに使用する図形化シール材 |
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2002
- 2002-07-12 JP JP2002203436A patent/JP2004045781A/ja active Pending
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