JP2004045571A - プロセス機器、画像形成装置、及び研磨方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】感光ドラム表面の放電生成物を簡単な構成で除去する。
【解決手段】クリーニング装置25のクリーニングブレード54をブレードホルダ52と一体に構成して、クリーニング容器51に着脱可能とする。クリーニングブレード54の耐久による交換時に、ブレードホルダ52に研磨シート60が貼着された交換部品Pを使用し、感光ドラム11とクリーニングブレード54との間の当接部で研磨シート60を挟み込み、感光ドラム11を矢印B方向に回転させる。これにより、研磨シート60で感光ドラム11表面を摺擦して放電生成物を研磨除去する。除去後、研磨シート60は当接部から除去する。
【選択図】 図4
【解決手段】クリーニング装置25のクリーニングブレード54をブレードホルダ52と一体に構成して、クリーニング容器51に着脱可能とする。クリーニングブレード54の耐久による交換時に、ブレードホルダ52に研磨シート60が貼着された交換部品Pを使用し、感光ドラム11とクリーニングブレード54との間の当接部で研磨シート60を挟み込み、感光ドラム11を矢印B方向に回転させる。これにより、研磨シート60で感光ドラム11表面を摺擦して放電生成物を研磨除去する。除去後、研磨シート60は当接部から除去する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体表面に付着した放電生成物を除去するための構成を有するプロセス機器、画像形成装置、及び研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ,複写機,ファクシミリ等の画像形成装置においては、一般に、感光ドラムを使用し、帯電・露光・現像・転写・定着・クリーニングの各画像形成プロセスによって転写材(例えば紙、透明フィルム)上にトナー像を形成する。
【0003】
上述の帯電や転写には、帯電器の放電現象を利用する。このとき、オゾン生成物等の不要な放電生成物が発生する。この放電生成物は、感光ドラム表面に付着し、それが感光ドラムの性能劣化の原因になっている。
【0004】
感光ドラムの周囲には、転写時に転写材に転写されないで感光ドラム表面に残ったトナー(残留トナー)を除去するためにクリーニング装置が設けられている。クリーニング装置としては、感光ドラム表面にクリーニングブレードを当接させ、そのニップ部分で残留トナーを除去するものが一般的である。
【0005】
しかし、上述の放電生成物は、このクリーニングブレードでは除去することができないほど強固に付着している。
【0006】
このため、耐久(画像形成枚数の増加)により付着した放電生成物を除去する方法として、研磨剤付ローラを感光ドラム表面に当接させる方法(例えば、特開平10−111629号公報)や、感光ドラムとクリーニングブレードとの間に清掃部材を挟入する方法(例えば、特開平6−83254号公報)などが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来例は、以下のような問題があった。
【0008】
感光ドラム表面を研磨清掃する研磨清掃部材は、感光ドラム表面に常時当接させていると感光ドラム表面を研磨しすぎてしまったり、残留トナーにより目詰まりしてしまったりする。このため、研磨清掃清掃部材は、研磨清掃を行うとき以外は感光ドラムから離間させておくことが好ましい。つまり、研磨清掃部材を感光ドラム表面に対して、当接させたり離間させたりするための接離手段が必要となる。
【0009】
しかし、接離手段を設けることは、構成を複雑化し、製品のコストアップを招く。研磨清掃の頻度がそれほど多くないことを考慮すると、接離手段を必要とせずに所定の時間間隔で簡単に研磨清掃できる方法が求められている。
【0010】
そこで、本発明は、特別な接離手段を設けることなく簡単な構成で、像担持体表面の放電生成物を除去することができ、長期にわたって画像不良の発生を防止するようにしたプロセス機器、画像形成装置、及び研磨方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
さらに、本発明は、像担持体に限らず、また放電生成物に限らず、研磨清掃対象物に付着した異物を簡単な構成で除去することができるようにしたプロセス機器、画像形成装置、及び研磨方法を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、画像形成装置の像担持体に対し、当接配置されるプロセス部材を有する着脱可能なプロセス機器において、少なくとも一方の面に研磨面を有する研磨部材を、前記研磨面が前記像担持体に当接するように備え、前記研磨部材は、前記プロセス部材に対して着脱可能である、ことを特徴とする。
【0013】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のプロセス機器において、前記プロセス部材が、転写ブレードである、ことを特徴とする。
【0014】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載のプロセス機器において、前記プロセス機器が、帯電ローラである、ことを特徴とする。
【0015】
請求項4に係る発明は、請求項1に記載のプロセス機器において、前記プロセス機器が、転写ローラである、ことを特徴とする。
【0016】
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のプロセス機器において、前記研磨部材が、シート状の部材である、ことを特徴とする。
【0017】
請求項6に係る発明は、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のプロセス機器において、前記研磨部材は、折りたたまれた状態で配され、一方の端部を引くことで除去可能である、ことを特徴とする。
【0018】
請求項7に係る発明は、像担持体と、前記像担持体に当接配置される着脱可能なプロセス部材を有するプロセス機器とを備えた画像形成装置において、前記プロセス機器に対して着脱可能に付帯され、少なくとも一方の面に研磨面を有するシート状の研磨部材を備え、前記研磨部材は、前記プロセス機器の装着状態において、前記像担持体と前記プロセス部材との間の当接部に挟持されて前記研磨面を前記像担持体表面に当接させて、前記像担持体の動作に伴って前記像担持体表面を研磨し、研磨後に前記当接部から除去される、ことを特徴とする。
【0019】
請求項8に係る発明は、請求項7に記載の画像形成装置において、前記像担持体が、感光体又は中間転写体である、ことを特徴とする。
【0020】
請求項9に係る発明は、請求項8に記載の画像形成装置において、前記感光体又は前記中間転写体がベルト状部材であり、前記プロセス部材が前記ベルト状部材の表裏のうちの少なくとも一方の面に当接するように配置される、ことを特徴とする。
【0021】
請求項10に係る発明は、記録材を搬送する記録材搬送部材と、前記記録材搬送部材に当接配置される着脱可能なプロセス部材を有するプロセス機器とを備えた画像形成装置において、前記プロセス機器に対して着脱可能に付帯され、少なくとも一方の面に研磨面を有するシート状の研磨部材を備え、前記研磨部材は、前記プロセス機器の装着状態において、前記記録材搬送部材と前記プロセス部材との間の当接部に挟持されて前記研磨面を前記記録材搬送部材に当接させて、前記記録材搬送部材の動作に伴って前記記録材搬送部材を研磨し、研磨後に前記当接部から除去される、ことを特徴とする。
【0022】
請求項11に係る発明は、請求項10に記載の画像形成装置において、前記記録材搬送部材が、転写ベルトである、ことを特徴とする。
【0023】
請求項12に係る発明は、請求項11に記載の画像形成装置において、前記プロセス部材が前記転写ベルトの表裏のうちの少なくとも一方の面に当接するように配置される、ことを特徴とする。
【0024】
請求項13に係る発明は、請求項7ないし12のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記プロセス部材が、前記プロセス機器としてのクリーニング手段のクリーニングブレードである、ことを特徴とする。
【0025】
請求項14に係る発明は、請求項7ないし12のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記プロセス部材が、転写ブレードである、ことを特徴とする。
【0026】
請求項15に係る発明は、請求項7ないし12のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記プロセス部材が、帯電ローラである、ことを特徴とする。
【0027】
請求項16に係る発明は、請求項7ないし12のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記プロセス部材が、転写ローラである、ことを特徴とする。
【0028】
請求項17に係る発明は、請求項15又は16に記載の画像形成装置において、前記プロセス部材が駆動手段により回動駆動されるとともに、前記研磨部材は前記プロセス部材との当接部に研磨面を有する、ことを特徴とする。
【0029】
請求項18に係る発明は、請求項7ないし17のいずれか1項に記載の画像形成装置において、シート状の前記研磨部材は、折りたたまれた状態で前記当接部に挟持され、一方の端部を引くことで前記当接部から除去される、ことを特徴とする。
【0030】
請求項19に係る発明は、研磨方法において、像担持体に当接配置されているプロセス部材を有するプロセス機器を取り外す工程と、シート状の研磨部材が付帯された新規の前記プロセス機器を、前記研磨部材が前記像担持体と前記プロセス部材との間の当接部に挟持されるように取り付ける工程と、前記像担持体と前記研磨部材とを摺擦させて前記像担持体表面を研磨する工程と、前記研磨部材を前記当接部から除去する工程とを有する、ことを特徴とする。
【0031】
請求項20に係る発明は、請求項19に記載の研磨方法において、前記像担持体が、感光体又は中間転写体である、ことを特徴とする。
【0032】
請求項21に係る発明は、請求項20に記載の研磨方法において、前記感光体又は前記中間転写体がベルト状部材であり、前記プロセス部材が前記ベルト状部材の表裏のうちの少なくとも一方の面に当接するように配置される、ことを特徴とする。
【0033】
請求項22に係る発明は、研磨方法において、記録材搬送部材に当接配置されているプロセス部材を有するプロセス機器を取り外す工程と、シート状の研磨部材が付帯された新規の前記プロセス機器を、前記研磨部材が前記記録材搬送部材と前記プロセス部材との間の当接部に挟持されるように取り付ける工程と、前記記録材搬送部材と前記研磨部材とを摺擦させて前記記録材搬送部材を研磨する工程と、前記研磨部材を前記当接部から除去する工程とを有する、ことを特徴とする。
【0034】
請求項23に係る発明は、請求項22に記載の研磨方法において、前記記録材搬送部材が、転写ベルトである、ことを特徴とする。
【0035】
請求項24に係る発明は、請求項23に記載の研磨方法において、前記プロセス部材が前記転写ベルトの表裏のうちの少なくとも一方の面に当接するように配置される、ことを特徴とする。
【0036】
請求項25に係る発明は、請求項19ないし24のいずれか1項に記載の研磨方法において、前記プロセス部材が、前記プロセス機器としてのクリーニング手段のクリーニングブレードである、ことを特徴とする。
【0037】
請求項26に係る発明は、請求項19ないし24のいずれか1項に記載の研磨方法において、前記プロセス部材が、転写ブレードである、ことを特徴とする。
【0038】
請求項27に係る発明は、請求項19ないし24のいずれか1項に記載の研磨方法において、前記プロセス部材が、帯電ローラである、ことを特徴とする。
【0039】
請求項28に係る発明は、請求項19ないし24のいずれか1項に記載の研磨方法において、前記プロセス部材が、転写ローラである、ことを特徴とする。
【0040】
請求項29に係る発明は、請求項27又は28に記載の研磨方法において、前記プロセス部材が駆動手段により回動駆動されるとともに、前記研磨部材は前記プロセス部材との当接部に研磨面を有する、ことを特徴とする。
【0041】
請求項30に係る発明は、請求項19ないし29のいずれか1項に記載の研磨方法において、シート状の前記研磨部材は、折りたたまれた状態で前記当接部に挟持され、一方の端部を引くことで前記当接部から除去される、ことを特徴とする。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図面において同一の符号を付したものは、同一の構成又は作用をなすものであり、これらについての重複説明は適宜省略した。
【0043】
<実施の形態1>
図1に本発明に係る画像形成装置の一例を示す。同図に示す画像形成装置は、電子写真方式のレーザビームプリンタ(以下「画像形成装置」という。)であり、同図はその概略構成を説明する縦断面図である。
【0044】
ここでは、説明の順序として、まず図1,図2を参照してそれぞれ画像形成装置の全体構成、クリーニング装置の全体構成を説明し、次に図3〜図6を参照して、研磨を行うための構成及び方法を説明する。
【0045】
図1に示す画像形成装置は、画像を形成するプリンタ部1と、原稿の画像を読み取るリーダ部2とを備えている。
【0046】
プリンタ部1は、像担持体としての電子写真感光体(以下[感光ドラム]という。)11を備えている。本実施の形態においては、感光ドラム11が研磨清掃対象物となる。感光ドラム1の周囲にはその回転方向(矢印A方向)に沿ってほぼ順に種々のプロセス機器が配設されている。すなわち、一次帯電器(帯電手段)12、レーザスキャナ(露光手段)13、現像装置(現像手段)14、転写帯電器(転写手段)15、分離帯電器21、クリーニング装置(クリーニング手段)25等のプロセス機器である。
【0047】
また、記録材S(例えば、紙、透明フィルム)の搬送方向に沿っての上流側からほぼ順に、給紙カセット16,17、給送ローラ18,19、レジストローラ20、搬送ベルト22、定着装置(定着手段)23、排紙ローラ24が配設されている。
【0048】
一方、リーダ部2には、プラテンガラス31、原稿押圧板32、照明ランプ(走査光学系光源)33、レンズ34、受光素子(光電変換)35、画像処理部36等が配設されている。画像面を下方に向けてプラテンガラス31上に載置された原稿は、原稿押圧板32によってプラテンガラス31上に押し付けられる。この状態で、照明ランプ33は、原稿の画像面を照射しながら図1中の右方に移動する。原稿面からの反射光は、反射ミラー、レンズ34、受光素子35に送られて電気信号に変換され、この電気信号は、画像処理部36に送られて種々の画像処理が行われ、ビデオ信号37として、レーザスキャナ13に送られるようになっている。なお、図1中では、リーダ部2の上部に自動原稿送り装置(ADF)40を二点鎖線で図示している。原稿押圧版32に代えてADF40を装着すれば、原稿をプラテンガラス31上に自動的に供給し、また読み取り後の原稿をプラテンガラス32上から自動的に排出することができる。
【0049】
上述構成の画像形成装置において、感光ドラム11は、駆動手段(不図示)によって矢印A方向に回転駆動され、一次帯電器12によって表面が所定の極性・電位に一様に(均一に)帯電される。
【0050】
帯電後の感光ドラム11は、ビデオ信号に対応してレーザ光がON/OFF制御されるレーザスキャナ13によってミラー13aを介して露光走査され、表面に静電潜像が形成される。
【0051】
この静電潜像は、現像装置14の現像スリーブ14aによってトナーが付着されてトナー像として現像される。
【0052】
こうして感光ドラム11上に形成されたトナー像は、転写帯電器15によって記録材Sに転写される。この記録材Sは、給紙カセット16又は給紙カセット17に収納されていて、給送ローラ18又は給送ローラ19によって給紙され、さらにレジストローラ20によって所定のタイミング(感光ドラム11上のトナー像に合わせたタイミング)で感光ドラム11と転写帯電器15との間に供給されるものである。トナー像が転写された記録材Sは、分離帯電器21によって感光ドラム11表面から分離される。
【0053】
記録材S分離後の感光ドラム11は、転写時に記録材Sに転写されないで表面に残ったトナー(残留トナー)がクリーニング装置25によって除去され、次の画像形成に供される。
【0054】
一方、分離後の記録材Sは、搬送ベルト22によって定着装置23に搬送される。記録材Sは、定着装置23の定着ローラ23aと加圧ローラ23bとの圧接部である定着ニップ部によって挟持搬送され、このとき加熱・加圧を受けて表面にトナー像が定着される。
【0055】
トナー像定着後の記録材Sは、排出ローラ24によって画像形成装置本体外部に排出される。これにより、画像形成が終了する。
【0056】
図2に、プロセス機器としてのクリーニング装置25の拡大縦断面図を示す。同図に示すようにクリーニング装置25は、クリーニング容器51と、ブレードホルダ52と、クリーニングブレード(プロセス部材)54と、搬送スクリュー55と、漏れ防止シート56とを有している。
【0057】
上述のクリーニングブレード54は、感光ドラム11の軸方向に沿って長い板状の弾性体によって形成されていて、感光ドラム11表面に対してエッジ部54aが当接するようにブレードホルダ52に保持されている。クリーニングブレード54は、例えば硬質のゴムや合成樹脂によって形成することができる。ブレードホルダ52は、クリーニング容器51に対して、ねじ53によって着脱容易に固定されている。ブレードホルダ52は、例えば、感光ドラム11の軸方向に沿って長い金属の薄板を、同図に示すようにほぼ「く」字形に屈曲させて形成したものを使用することができる。搬送スクリュー55は、クリーニング容器51によって回転自在に保持されており、駆動手段(不図示)により回転駆動される。
【0058】
上述構成のクリーニング装置25は、感光ドラム11表面の残留トナーをクリーニングブレード54により掻き取り、搬送スクリュー55によりトナー回収容器(不図示)へと搬送する。このとき、漏れ防止シート56は、残留トナーがクリーニング容器51外に漏れ出すことを防止している。
【0059】
上述のクリーニングブレード54は、感光ドラム11表面に摺擦されるため、耐久により(画像形成枚数が増加するに連れて)性能が劣化する。このため、所定の耐久寿命で新品と交換を行う。また、クリーニングブレード54が耐久寿命を迎えるときには感光ドラム11表面には放電生成物が付着し、感光ドラム11の表面を研磨清掃する時期になっている。放電生成物は、上述の感光ドラム11に対する帯電、すなわち一次帯電器12、転写帯電器15、分離帯電器21のコロナ放電によって発生するものである。
【0060】
図3,図4,図5を参照して、実施の形態1における研磨清掃シート、及びこれを使用した感光ドラム11の研磨清掃方法について説明する。図3は研磨清掃シートの取付け方法を示す斜視図、図4は研磨清掃シートの使用方法を示す縦断面図、図5は研磨清掃シートの取り外し方法を示す斜視図である。
【0061】
クリーニング装置25のクリーニングブレード54は、耐久寿命に達したときに、ブレードホルダ52とともにクリーニング容器51から取り外され、新品のクリーニングブレード54と交換される。
【0062】
図3に示すように、新品のクリーニングブレード54は、ブレードホルダ52に保持された状態、つまりブレードホルダ52と一体に構成された状態で、さらにシート状の研磨部材である研磨シート60が付帯された状態で交換部品Pとして供給される。研磨シート60は感光ドラム11に当接する面の所定領域に研磨領域61を有し、クリーニングブレード54に対して、長手方向の奥側位置63で折り曲げられた状態で粘着剤65によりブレードホルダ52に貼り付けられている。このとき研磨シート60は、その上端側がブレードホルダ52に貼り付けられ、下端側が自由端となっている。そしてこの自由端は、クリーニングブレード54の感光ドラム11表面に当接されるエッジ部よりもさらに下方に飛び出している。
【0063】
図4に、交換部品Pをクリーニング容器51へ取り付けた状態が図4である。この際、研磨シート60は、同図にしめすように、クリーニングブレード54と感光ドラム11との間に挟まれた状態で取り付けられる。上述の研磨領域61はこのとき、感光ドラム11表面に接触している。この状態で感光ドラム11を画像形成時とは逆方向(同図中の矢印B方向)に回転させることで、感光ドラム11表面を研磨シート60と摺擦させる。これにより、感光ドラム11表面に付着している放電生成物を研磨除去する。このとき、研磨シート60と感光ドラム11との間にトナーが混入しないようにするため、感光ドラム11にトナーが付着しないようにするのが望ましい。
【0064】
感光ドラム11を所定量回転させると感光ドラム11表面の放電生成物は除去されるため感光ドラム11の回転を止める。なお、感光ドラム11の所定量の回転としては、画像形成装置の機種や、クリーニングブレード54の耐久寿命等に応じて、実験等によって適宜に設定するものとする。
【0065】
研磨シート60は、画像形成動作時には必要ないため、感光ドラム11表面の研磨清掃終了後、速やかに除去することが望ましい。そこで図5に示すように、研磨シート60の端部62を矢印C方向(手前側)に引っ張ることにより、研磨シート60は長手方向奥側よりクリーニングブレード54から剥がれて回収される。回収する時に剥がしやすいように研磨シート60の裏面64は、研磨面とは異なる円滑な面を形成しているため、クリーニングブレード54と感光ドラム11とに挟まれた部分にも無理なく侵入することができる。研磨シート60が回収された後は感光ドラム11に対してクリーニングブレード54が当接した状態であるため、問題なく画像形成動作を行うことができるようになっている。
【0066】
研磨シート60の折り返し部分(図5中の奥側位置63よりもさらに外側の部分、及び端部62)を拘束しないと感光ドラム11に巻き込まれてしまう可能性があるため、図6に示すように、ブレードホルダ52に複数のかぎ爪部52aを設け、このかぎ爪部52aに、研磨シート60に設けた複数の透孔60aを引っ掛けるようにして、研磨清掃時の研磨シート60のズレ防止を行うようにしてもよい。
【0067】
本実施の形態では、研磨シート60をブレードホルダ52に付帯させたが、これに代えて、クリーニングブレード54に付帯させるようにしてもよい。
【0068】
また、本実施の形態では、感光ドラム11の表面に付着する物質として放電生成物を挙げたが、本発明は、放電生成物ばかりでなく、感光ドラム11に付着してその性能を劣化させる付着物に対して広く応用が可能である。
【0069】
また、本実施の形態では、感光ドラム11を用いた構成にて本発明の有効性を説明したが、本発明の技術はクリーニングブレード54を当接させて表面のクリーニングを行う構成に対して広く応用できるものであるため、例えば感光ドラムの他にも、中間転写ドラム、感光ベルト、中間転写ベルト、転写ベルト等に対しても適用することができる。
【0070】
<実施の形態2>
図7は、実施の形態2に係る画像形成装置の要部を示す縦断面図である。
【0071】
上述の実施の形態1においては、クリーニング装置25のクリーニングブレード54と感光ドラム11との間に研磨シート60を挟んで感光ドラム11を研磨清掃したが、本実施の形態2では、実施の形態1における一次帯電器12を、帯電ローラ(プロセス部材)66を用いた一次帯電器(プロセス機器)12とし、帯電ローラ66と感光ドラム11との間に研磨シート60を挟み込む構成とした。
【0072】
帯電ローラ66は、ローラホルダ67に回転自在に保持され、画像形成装置本体に対して、ローラホルダ67とともに着脱自在となっている。帯電ローラ66が耐久寿命に達した場合には、新品の帯電ローラ66を回転自在に保持したローラホルダ67に研磨シート60を上述の実施の形態1と同様に折り曲げた状態で付帯させた交換部品Pを、図7に示すように取り付ける。この状態で感光ドラム11を画像形成時と同方向(矢印A方向)に回転させることで、感光ドラム11表面と研磨シート60とを摺擦させて、感光ドラム11表面の放電生成物を研磨除去する。このとき、研磨シート60と感光ドラム11との間にトナーが混入しないように感光ドラム11にトナーが付着しないようにするのが望ましい。研磨シート60は、ローラホルダ67に対して、上述の実施の形態1と同様、粘着剤(不図示)によって貼着されており、研磨清掃後には、ローラホルダ67から取り外して回収するようになっている。
【0073】
本実施の形態2では、感光ドラム11の表面に付着する物質として放電生成物を挙げたが、本発明の技術は感光ドラム11に付着し性能を劣化させる付着物に対して広く応用が可能である。
【0074】
このため、本実施の形態は、帯電ローラ66の表面の付着物を研磨清掃し、帯電ローラ66を再度使用したい場合にも適用することができる。この場合、帯電ローラ66をローラホルダ67とともに取り出し、ローラホルダ67に研磨シート60を付帯させ取り付ける。このとき研磨シート60は、表面側の感光ドラム11との接触領域が研磨領域61であるとともに、裏面側の帯電ローラ66との接触領域も研磨領域64となっている。帯電ローラ66を、例えば駆動手段(不図示)によって回転駆動し、研磨シート60と摺擦させることで研磨清掃可能であり、研磨清掃後は研磨シート60のみを速やかに回収できる。なお、感光ドラム11と同時に研磨清掃することも可能である。
【0075】
本実施の形態では、帯電ローラ66を用いたが、感光ドラム11に当接し、着脱可能なローラであれば広く応用できるものであるため、例えば転写ローラ等にも用いることができる。
【0076】
また、本実施の形態では、感光ドラム11を用いた構成にて本発明の有効性を説明したが、本発明の技術は着脱可能なローラを当接させる構成に対して広く応用できるものであるため、例えば感光ドラムの他にも、中間転写ドラム、感光ベルト、中間転写ベルト、転写ベルト等に対しても適用することができる。
【0077】
<実施の形態3>
図8は、実施の形態3に係る画像形成装置の要部を示す縦断面図である。
【0078】
上述の実施の形態1,2では、本発明をそれぞれクリーニング装置25、一次帯電器12に適用した例を説明したが、本実施の形態3では、本発明を転写ベルトの裏面を研磨清掃するために適用した例を示す。
【0079】
画像形成装置は、図8に示すように、感光ドラム70a,70b,70c,70d、転写ブレード(プロセス部材)71a、71b、71c、71d、ブレードホルダ72a、72b、72c、72d、記録材搬送部材としての転写ベルト73、駆動ローラ74、従動ローラ75を備える。
【0080】
感光ドラム70a〜70dの周囲には、それぞれ帯電器・露光装置・現像装置・クリーニング装置等のプロセス機器(いずれも不図示)が配置され、感光ドラム上にそれぞれ異なる色(例えば、イエロー,マゼンタ,シアン,ブラック)のトナー像を形成するようになっている。転写ベルト73は、駆動ローラ74と従動ローラ75によって矢印E方向に回転駆動され、その表面にて記録材Sを担持搬送する。転写ベルト73の裏面に当接して転写ベルト73を感光ドラム70a〜70dに押圧するように配置された転写ブレード71a〜71dにより感光ドラム70a〜70d上に形成されたトナー像を記録材Sに転写させる。
【0081】
転写ブレード71a〜71dがトナー像を転写する際には帯電生成物が発生し転写ベルト73の裏面に帯電生成物が付着するため研磨清掃することが必要になる。図9は、転写ブレード71c近傍の拡大図である。
【0082】
転写ブレード71cは、ブレードホルダ72cに固定された状態で、画像形成装置本体(不図示)に対して着脱自在となっている。転写ブレード71cが耐久寿命に達した場合、新品の転写ブレード71cを保持したブレードホルダ72cに研磨シート60を、前述の実施の形態1と同様に折り曲げた状態で付帯させた交換部品Pを、図9に示すように取り付ける。この状態で転写ベルト73を画像形成時と同方向(矢印E方向)に回転駆動して研磨シート60と摺擦させ、転写ベルト73の裏面の帯電生成物を研磨除去する。研磨シート60は転写ベルト73の研磨清掃後に、前述の実施の形態1と同様に回収可能である。
【0083】
本実施の形態では、転写ベルト73の裏面に付着する物質として帯電生成物を挙げたが本発明の技術は転写ベルト73の裏面に付着し性能を劣化させる付着物に対して広く応用が可能である。
【0084】
本実施の形態では、プロセス部材として転写ブレードを用いたが、これに代えて転写ローラ等を用いた転写手段にも用いることができる。
【0085】
本実施の形態では、転写ベルトを用いた構成にて本発明の有効性を説明したが、本発明の技術はベルト状部材の構成に対して広く応用できるものであるため、例えば転写ベルトの他にも、感光ベルト、中間転写ベルト等にも用いることができる。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、研磨清掃対象物に対して着脱可能なプロセス機器に、シート状の研磨部材を付帯させて、この研磨部材を研磨対象物とプロセス部材との間の当接部で挟持し、研磨清掃対象物を動作させることにより、研磨清掃対象物の表面を簡単な構成で研磨することができ、研磨後は当接部から研磨部材を除去することにより、画像形成動作を支障なく行うことができる。なお、研磨部材が付帯されるプロセス機器としては、所定の時間間隔(耐久寿命)で定期的に交換される機器を採用することで、研磨清掃対象物の表面を定期的に研磨清掃して異物を除去することができるので、長期にわたって研磨清掃対象物の性能を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の概略構成を示す縦断面図である。
【図2】実施の形態1のクリーニング装置の構成を示す縦断面図である。
【図3】実施の形態1のクリーニングブレード、ブレードホルダ、研磨シートの構成を示す斜視図である。
【図4】実施の形態1の、研磨シートの取付け状態を示す縦断面図である。
【図5】実施の形態1において、研磨終了後に研磨シートを除去するようすを示す斜視図である。
【図6】実施の形態1における、研磨シートの他の取付け方法を示す斜視図である。
【図7】実施の形態2の、帯電ローラに研磨シートを取り付けたようすを示す縦断面図である。
【図8】実施の形態3の画像形成装置の概略構成を示す縦断面図である。
【図9】実施の形態3の、研磨シートの取付け状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
11 像担持体(感光体,感光ドラム)
25 プロセス機器(クリーニング手段、クリーニング装置)
54 プロセス部材(クリーニングブレード)
60 研磨部材(研磨シート)
61 研磨面(研磨領域)
62 端部
66 プロセス部材(帯電ローラ)
71c プロセス部材(転写ブレード)
73 記録材搬送部材(搬送ベルト)
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体表面に付着した放電生成物を除去するための構成を有するプロセス機器、画像形成装置、及び研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ,複写機,ファクシミリ等の画像形成装置においては、一般に、感光ドラムを使用し、帯電・露光・現像・転写・定着・クリーニングの各画像形成プロセスによって転写材(例えば紙、透明フィルム)上にトナー像を形成する。
【0003】
上述の帯電や転写には、帯電器の放電現象を利用する。このとき、オゾン生成物等の不要な放電生成物が発生する。この放電生成物は、感光ドラム表面に付着し、それが感光ドラムの性能劣化の原因になっている。
【0004】
感光ドラムの周囲には、転写時に転写材に転写されないで感光ドラム表面に残ったトナー(残留トナー)を除去するためにクリーニング装置が設けられている。クリーニング装置としては、感光ドラム表面にクリーニングブレードを当接させ、そのニップ部分で残留トナーを除去するものが一般的である。
【0005】
しかし、上述の放電生成物は、このクリーニングブレードでは除去することができないほど強固に付着している。
【0006】
このため、耐久(画像形成枚数の増加)により付着した放電生成物を除去する方法として、研磨剤付ローラを感光ドラム表面に当接させる方法(例えば、特開平10−111629号公報)や、感光ドラムとクリーニングブレードとの間に清掃部材を挟入する方法(例えば、特開平6−83254号公報)などが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来例は、以下のような問題があった。
【0008】
感光ドラム表面を研磨清掃する研磨清掃部材は、感光ドラム表面に常時当接させていると感光ドラム表面を研磨しすぎてしまったり、残留トナーにより目詰まりしてしまったりする。このため、研磨清掃清掃部材は、研磨清掃を行うとき以外は感光ドラムから離間させておくことが好ましい。つまり、研磨清掃部材を感光ドラム表面に対して、当接させたり離間させたりするための接離手段が必要となる。
【0009】
しかし、接離手段を設けることは、構成を複雑化し、製品のコストアップを招く。研磨清掃の頻度がそれほど多くないことを考慮すると、接離手段を必要とせずに所定の時間間隔で簡単に研磨清掃できる方法が求められている。
【0010】
そこで、本発明は、特別な接離手段を設けることなく簡単な構成で、像担持体表面の放電生成物を除去することができ、長期にわたって画像不良の発生を防止するようにしたプロセス機器、画像形成装置、及び研磨方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
さらに、本発明は、像担持体に限らず、また放電生成物に限らず、研磨清掃対象物に付着した異物を簡単な構成で除去することができるようにしたプロセス機器、画像形成装置、及び研磨方法を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、画像形成装置の像担持体に対し、当接配置されるプロセス部材を有する着脱可能なプロセス機器において、少なくとも一方の面に研磨面を有する研磨部材を、前記研磨面が前記像担持体に当接するように備え、前記研磨部材は、前記プロセス部材に対して着脱可能である、ことを特徴とする。
【0013】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のプロセス機器において、前記プロセス部材が、転写ブレードである、ことを特徴とする。
【0014】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載のプロセス機器において、前記プロセス機器が、帯電ローラである、ことを特徴とする。
【0015】
請求項4に係る発明は、請求項1に記載のプロセス機器において、前記プロセス機器が、転写ローラである、ことを特徴とする。
【0016】
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のプロセス機器において、前記研磨部材が、シート状の部材である、ことを特徴とする。
【0017】
請求項6に係る発明は、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のプロセス機器において、前記研磨部材は、折りたたまれた状態で配され、一方の端部を引くことで除去可能である、ことを特徴とする。
【0018】
請求項7に係る発明は、像担持体と、前記像担持体に当接配置される着脱可能なプロセス部材を有するプロセス機器とを備えた画像形成装置において、前記プロセス機器に対して着脱可能に付帯され、少なくとも一方の面に研磨面を有するシート状の研磨部材を備え、前記研磨部材は、前記プロセス機器の装着状態において、前記像担持体と前記プロセス部材との間の当接部に挟持されて前記研磨面を前記像担持体表面に当接させて、前記像担持体の動作に伴って前記像担持体表面を研磨し、研磨後に前記当接部から除去される、ことを特徴とする。
【0019】
請求項8に係る発明は、請求項7に記載の画像形成装置において、前記像担持体が、感光体又は中間転写体である、ことを特徴とする。
【0020】
請求項9に係る発明は、請求項8に記載の画像形成装置において、前記感光体又は前記中間転写体がベルト状部材であり、前記プロセス部材が前記ベルト状部材の表裏のうちの少なくとも一方の面に当接するように配置される、ことを特徴とする。
【0021】
請求項10に係る発明は、記録材を搬送する記録材搬送部材と、前記記録材搬送部材に当接配置される着脱可能なプロセス部材を有するプロセス機器とを備えた画像形成装置において、前記プロセス機器に対して着脱可能に付帯され、少なくとも一方の面に研磨面を有するシート状の研磨部材を備え、前記研磨部材は、前記プロセス機器の装着状態において、前記記録材搬送部材と前記プロセス部材との間の当接部に挟持されて前記研磨面を前記記録材搬送部材に当接させて、前記記録材搬送部材の動作に伴って前記記録材搬送部材を研磨し、研磨後に前記当接部から除去される、ことを特徴とする。
【0022】
請求項11に係る発明は、請求項10に記載の画像形成装置において、前記記録材搬送部材が、転写ベルトである、ことを特徴とする。
【0023】
請求項12に係る発明は、請求項11に記載の画像形成装置において、前記プロセス部材が前記転写ベルトの表裏のうちの少なくとも一方の面に当接するように配置される、ことを特徴とする。
【0024】
請求項13に係る発明は、請求項7ないし12のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記プロセス部材が、前記プロセス機器としてのクリーニング手段のクリーニングブレードである、ことを特徴とする。
【0025】
請求項14に係る発明は、請求項7ないし12のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記プロセス部材が、転写ブレードである、ことを特徴とする。
【0026】
請求項15に係る発明は、請求項7ないし12のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記プロセス部材が、帯電ローラである、ことを特徴とする。
【0027】
請求項16に係る発明は、請求項7ないし12のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記プロセス部材が、転写ローラである、ことを特徴とする。
【0028】
請求項17に係る発明は、請求項15又は16に記載の画像形成装置において、前記プロセス部材が駆動手段により回動駆動されるとともに、前記研磨部材は前記プロセス部材との当接部に研磨面を有する、ことを特徴とする。
【0029】
請求項18に係る発明は、請求項7ないし17のいずれか1項に記載の画像形成装置において、シート状の前記研磨部材は、折りたたまれた状態で前記当接部に挟持され、一方の端部を引くことで前記当接部から除去される、ことを特徴とする。
【0030】
請求項19に係る発明は、研磨方法において、像担持体に当接配置されているプロセス部材を有するプロセス機器を取り外す工程と、シート状の研磨部材が付帯された新規の前記プロセス機器を、前記研磨部材が前記像担持体と前記プロセス部材との間の当接部に挟持されるように取り付ける工程と、前記像担持体と前記研磨部材とを摺擦させて前記像担持体表面を研磨する工程と、前記研磨部材を前記当接部から除去する工程とを有する、ことを特徴とする。
【0031】
請求項20に係る発明は、請求項19に記載の研磨方法において、前記像担持体が、感光体又は中間転写体である、ことを特徴とする。
【0032】
請求項21に係る発明は、請求項20に記載の研磨方法において、前記感光体又は前記中間転写体がベルト状部材であり、前記プロセス部材が前記ベルト状部材の表裏のうちの少なくとも一方の面に当接するように配置される、ことを特徴とする。
【0033】
請求項22に係る発明は、研磨方法において、記録材搬送部材に当接配置されているプロセス部材を有するプロセス機器を取り外す工程と、シート状の研磨部材が付帯された新規の前記プロセス機器を、前記研磨部材が前記記録材搬送部材と前記プロセス部材との間の当接部に挟持されるように取り付ける工程と、前記記録材搬送部材と前記研磨部材とを摺擦させて前記記録材搬送部材を研磨する工程と、前記研磨部材を前記当接部から除去する工程とを有する、ことを特徴とする。
【0034】
請求項23に係る発明は、請求項22に記載の研磨方法において、前記記録材搬送部材が、転写ベルトである、ことを特徴とする。
【0035】
請求項24に係る発明は、請求項23に記載の研磨方法において、前記プロセス部材が前記転写ベルトの表裏のうちの少なくとも一方の面に当接するように配置される、ことを特徴とする。
【0036】
請求項25に係る発明は、請求項19ないし24のいずれか1項に記載の研磨方法において、前記プロセス部材が、前記プロセス機器としてのクリーニング手段のクリーニングブレードである、ことを特徴とする。
【0037】
請求項26に係る発明は、請求項19ないし24のいずれか1項に記載の研磨方法において、前記プロセス部材が、転写ブレードである、ことを特徴とする。
【0038】
請求項27に係る発明は、請求項19ないし24のいずれか1項に記載の研磨方法において、前記プロセス部材が、帯電ローラである、ことを特徴とする。
【0039】
請求項28に係る発明は、請求項19ないし24のいずれか1項に記載の研磨方法において、前記プロセス部材が、転写ローラである、ことを特徴とする。
【0040】
請求項29に係る発明は、請求項27又は28に記載の研磨方法において、前記プロセス部材が駆動手段により回動駆動されるとともに、前記研磨部材は前記プロセス部材との当接部に研磨面を有する、ことを特徴とする。
【0041】
請求項30に係る発明は、請求項19ないし29のいずれか1項に記載の研磨方法において、シート状の前記研磨部材は、折りたたまれた状態で前記当接部に挟持され、一方の端部を引くことで前記当接部から除去される、ことを特徴とする。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図面において同一の符号を付したものは、同一の構成又は作用をなすものであり、これらについての重複説明は適宜省略した。
【0043】
<実施の形態1>
図1に本発明に係る画像形成装置の一例を示す。同図に示す画像形成装置は、電子写真方式のレーザビームプリンタ(以下「画像形成装置」という。)であり、同図はその概略構成を説明する縦断面図である。
【0044】
ここでは、説明の順序として、まず図1,図2を参照してそれぞれ画像形成装置の全体構成、クリーニング装置の全体構成を説明し、次に図3〜図6を参照して、研磨を行うための構成及び方法を説明する。
【0045】
図1に示す画像形成装置は、画像を形成するプリンタ部1と、原稿の画像を読み取るリーダ部2とを備えている。
【0046】
プリンタ部1は、像担持体としての電子写真感光体(以下[感光ドラム]という。)11を備えている。本実施の形態においては、感光ドラム11が研磨清掃対象物となる。感光ドラム1の周囲にはその回転方向(矢印A方向)に沿ってほぼ順に種々のプロセス機器が配設されている。すなわち、一次帯電器(帯電手段)12、レーザスキャナ(露光手段)13、現像装置(現像手段)14、転写帯電器(転写手段)15、分離帯電器21、クリーニング装置(クリーニング手段)25等のプロセス機器である。
【0047】
また、記録材S(例えば、紙、透明フィルム)の搬送方向に沿っての上流側からほぼ順に、給紙カセット16,17、給送ローラ18,19、レジストローラ20、搬送ベルト22、定着装置(定着手段)23、排紙ローラ24が配設されている。
【0048】
一方、リーダ部2には、プラテンガラス31、原稿押圧板32、照明ランプ(走査光学系光源)33、レンズ34、受光素子(光電変換)35、画像処理部36等が配設されている。画像面を下方に向けてプラテンガラス31上に載置された原稿は、原稿押圧板32によってプラテンガラス31上に押し付けられる。この状態で、照明ランプ33は、原稿の画像面を照射しながら図1中の右方に移動する。原稿面からの反射光は、反射ミラー、レンズ34、受光素子35に送られて電気信号に変換され、この電気信号は、画像処理部36に送られて種々の画像処理が行われ、ビデオ信号37として、レーザスキャナ13に送られるようになっている。なお、図1中では、リーダ部2の上部に自動原稿送り装置(ADF)40を二点鎖線で図示している。原稿押圧版32に代えてADF40を装着すれば、原稿をプラテンガラス31上に自動的に供給し、また読み取り後の原稿をプラテンガラス32上から自動的に排出することができる。
【0049】
上述構成の画像形成装置において、感光ドラム11は、駆動手段(不図示)によって矢印A方向に回転駆動され、一次帯電器12によって表面が所定の極性・電位に一様に(均一に)帯電される。
【0050】
帯電後の感光ドラム11は、ビデオ信号に対応してレーザ光がON/OFF制御されるレーザスキャナ13によってミラー13aを介して露光走査され、表面に静電潜像が形成される。
【0051】
この静電潜像は、現像装置14の現像スリーブ14aによってトナーが付着されてトナー像として現像される。
【0052】
こうして感光ドラム11上に形成されたトナー像は、転写帯電器15によって記録材Sに転写される。この記録材Sは、給紙カセット16又は給紙カセット17に収納されていて、給送ローラ18又は給送ローラ19によって給紙され、さらにレジストローラ20によって所定のタイミング(感光ドラム11上のトナー像に合わせたタイミング)で感光ドラム11と転写帯電器15との間に供給されるものである。トナー像が転写された記録材Sは、分離帯電器21によって感光ドラム11表面から分離される。
【0053】
記録材S分離後の感光ドラム11は、転写時に記録材Sに転写されないで表面に残ったトナー(残留トナー)がクリーニング装置25によって除去され、次の画像形成に供される。
【0054】
一方、分離後の記録材Sは、搬送ベルト22によって定着装置23に搬送される。記録材Sは、定着装置23の定着ローラ23aと加圧ローラ23bとの圧接部である定着ニップ部によって挟持搬送され、このとき加熱・加圧を受けて表面にトナー像が定着される。
【0055】
トナー像定着後の記録材Sは、排出ローラ24によって画像形成装置本体外部に排出される。これにより、画像形成が終了する。
【0056】
図2に、プロセス機器としてのクリーニング装置25の拡大縦断面図を示す。同図に示すようにクリーニング装置25は、クリーニング容器51と、ブレードホルダ52と、クリーニングブレード(プロセス部材)54と、搬送スクリュー55と、漏れ防止シート56とを有している。
【0057】
上述のクリーニングブレード54は、感光ドラム11の軸方向に沿って長い板状の弾性体によって形成されていて、感光ドラム11表面に対してエッジ部54aが当接するようにブレードホルダ52に保持されている。クリーニングブレード54は、例えば硬質のゴムや合成樹脂によって形成することができる。ブレードホルダ52は、クリーニング容器51に対して、ねじ53によって着脱容易に固定されている。ブレードホルダ52は、例えば、感光ドラム11の軸方向に沿って長い金属の薄板を、同図に示すようにほぼ「く」字形に屈曲させて形成したものを使用することができる。搬送スクリュー55は、クリーニング容器51によって回転自在に保持されており、駆動手段(不図示)により回転駆動される。
【0058】
上述構成のクリーニング装置25は、感光ドラム11表面の残留トナーをクリーニングブレード54により掻き取り、搬送スクリュー55によりトナー回収容器(不図示)へと搬送する。このとき、漏れ防止シート56は、残留トナーがクリーニング容器51外に漏れ出すことを防止している。
【0059】
上述のクリーニングブレード54は、感光ドラム11表面に摺擦されるため、耐久により(画像形成枚数が増加するに連れて)性能が劣化する。このため、所定の耐久寿命で新品と交換を行う。また、クリーニングブレード54が耐久寿命を迎えるときには感光ドラム11表面には放電生成物が付着し、感光ドラム11の表面を研磨清掃する時期になっている。放電生成物は、上述の感光ドラム11に対する帯電、すなわち一次帯電器12、転写帯電器15、分離帯電器21のコロナ放電によって発生するものである。
【0060】
図3,図4,図5を参照して、実施の形態1における研磨清掃シート、及びこれを使用した感光ドラム11の研磨清掃方法について説明する。図3は研磨清掃シートの取付け方法を示す斜視図、図4は研磨清掃シートの使用方法を示す縦断面図、図5は研磨清掃シートの取り外し方法を示す斜視図である。
【0061】
クリーニング装置25のクリーニングブレード54は、耐久寿命に達したときに、ブレードホルダ52とともにクリーニング容器51から取り外され、新品のクリーニングブレード54と交換される。
【0062】
図3に示すように、新品のクリーニングブレード54は、ブレードホルダ52に保持された状態、つまりブレードホルダ52と一体に構成された状態で、さらにシート状の研磨部材である研磨シート60が付帯された状態で交換部品Pとして供給される。研磨シート60は感光ドラム11に当接する面の所定領域に研磨領域61を有し、クリーニングブレード54に対して、長手方向の奥側位置63で折り曲げられた状態で粘着剤65によりブレードホルダ52に貼り付けられている。このとき研磨シート60は、その上端側がブレードホルダ52に貼り付けられ、下端側が自由端となっている。そしてこの自由端は、クリーニングブレード54の感光ドラム11表面に当接されるエッジ部よりもさらに下方に飛び出している。
【0063】
図4に、交換部品Pをクリーニング容器51へ取り付けた状態が図4である。この際、研磨シート60は、同図にしめすように、クリーニングブレード54と感光ドラム11との間に挟まれた状態で取り付けられる。上述の研磨領域61はこのとき、感光ドラム11表面に接触している。この状態で感光ドラム11を画像形成時とは逆方向(同図中の矢印B方向)に回転させることで、感光ドラム11表面を研磨シート60と摺擦させる。これにより、感光ドラム11表面に付着している放電生成物を研磨除去する。このとき、研磨シート60と感光ドラム11との間にトナーが混入しないようにするため、感光ドラム11にトナーが付着しないようにするのが望ましい。
【0064】
感光ドラム11を所定量回転させると感光ドラム11表面の放電生成物は除去されるため感光ドラム11の回転を止める。なお、感光ドラム11の所定量の回転としては、画像形成装置の機種や、クリーニングブレード54の耐久寿命等に応じて、実験等によって適宜に設定するものとする。
【0065】
研磨シート60は、画像形成動作時には必要ないため、感光ドラム11表面の研磨清掃終了後、速やかに除去することが望ましい。そこで図5に示すように、研磨シート60の端部62を矢印C方向(手前側)に引っ張ることにより、研磨シート60は長手方向奥側よりクリーニングブレード54から剥がれて回収される。回収する時に剥がしやすいように研磨シート60の裏面64は、研磨面とは異なる円滑な面を形成しているため、クリーニングブレード54と感光ドラム11とに挟まれた部分にも無理なく侵入することができる。研磨シート60が回収された後は感光ドラム11に対してクリーニングブレード54が当接した状態であるため、問題なく画像形成動作を行うことができるようになっている。
【0066】
研磨シート60の折り返し部分(図5中の奥側位置63よりもさらに外側の部分、及び端部62)を拘束しないと感光ドラム11に巻き込まれてしまう可能性があるため、図6に示すように、ブレードホルダ52に複数のかぎ爪部52aを設け、このかぎ爪部52aに、研磨シート60に設けた複数の透孔60aを引っ掛けるようにして、研磨清掃時の研磨シート60のズレ防止を行うようにしてもよい。
【0067】
本実施の形態では、研磨シート60をブレードホルダ52に付帯させたが、これに代えて、クリーニングブレード54に付帯させるようにしてもよい。
【0068】
また、本実施の形態では、感光ドラム11の表面に付着する物質として放電生成物を挙げたが、本発明は、放電生成物ばかりでなく、感光ドラム11に付着してその性能を劣化させる付着物に対して広く応用が可能である。
【0069】
また、本実施の形態では、感光ドラム11を用いた構成にて本発明の有効性を説明したが、本発明の技術はクリーニングブレード54を当接させて表面のクリーニングを行う構成に対して広く応用できるものであるため、例えば感光ドラムの他にも、中間転写ドラム、感光ベルト、中間転写ベルト、転写ベルト等に対しても適用することができる。
【0070】
<実施の形態2>
図7は、実施の形態2に係る画像形成装置の要部を示す縦断面図である。
【0071】
上述の実施の形態1においては、クリーニング装置25のクリーニングブレード54と感光ドラム11との間に研磨シート60を挟んで感光ドラム11を研磨清掃したが、本実施の形態2では、実施の形態1における一次帯電器12を、帯電ローラ(プロセス部材)66を用いた一次帯電器(プロセス機器)12とし、帯電ローラ66と感光ドラム11との間に研磨シート60を挟み込む構成とした。
【0072】
帯電ローラ66は、ローラホルダ67に回転自在に保持され、画像形成装置本体に対して、ローラホルダ67とともに着脱自在となっている。帯電ローラ66が耐久寿命に達した場合には、新品の帯電ローラ66を回転自在に保持したローラホルダ67に研磨シート60を上述の実施の形態1と同様に折り曲げた状態で付帯させた交換部品Pを、図7に示すように取り付ける。この状態で感光ドラム11を画像形成時と同方向(矢印A方向)に回転させることで、感光ドラム11表面と研磨シート60とを摺擦させて、感光ドラム11表面の放電生成物を研磨除去する。このとき、研磨シート60と感光ドラム11との間にトナーが混入しないように感光ドラム11にトナーが付着しないようにするのが望ましい。研磨シート60は、ローラホルダ67に対して、上述の実施の形態1と同様、粘着剤(不図示)によって貼着されており、研磨清掃後には、ローラホルダ67から取り外して回収するようになっている。
【0073】
本実施の形態2では、感光ドラム11の表面に付着する物質として放電生成物を挙げたが、本発明の技術は感光ドラム11に付着し性能を劣化させる付着物に対して広く応用が可能である。
【0074】
このため、本実施の形態は、帯電ローラ66の表面の付着物を研磨清掃し、帯電ローラ66を再度使用したい場合にも適用することができる。この場合、帯電ローラ66をローラホルダ67とともに取り出し、ローラホルダ67に研磨シート60を付帯させ取り付ける。このとき研磨シート60は、表面側の感光ドラム11との接触領域が研磨領域61であるとともに、裏面側の帯電ローラ66との接触領域も研磨領域64となっている。帯電ローラ66を、例えば駆動手段(不図示)によって回転駆動し、研磨シート60と摺擦させることで研磨清掃可能であり、研磨清掃後は研磨シート60のみを速やかに回収できる。なお、感光ドラム11と同時に研磨清掃することも可能である。
【0075】
本実施の形態では、帯電ローラ66を用いたが、感光ドラム11に当接し、着脱可能なローラであれば広く応用できるものであるため、例えば転写ローラ等にも用いることができる。
【0076】
また、本実施の形態では、感光ドラム11を用いた構成にて本発明の有効性を説明したが、本発明の技術は着脱可能なローラを当接させる構成に対して広く応用できるものであるため、例えば感光ドラムの他にも、中間転写ドラム、感光ベルト、中間転写ベルト、転写ベルト等に対しても適用することができる。
【0077】
<実施の形態3>
図8は、実施の形態3に係る画像形成装置の要部を示す縦断面図である。
【0078】
上述の実施の形態1,2では、本発明をそれぞれクリーニング装置25、一次帯電器12に適用した例を説明したが、本実施の形態3では、本発明を転写ベルトの裏面を研磨清掃するために適用した例を示す。
【0079】
画像形成装置は、図8に示すように、感光ドラム70a,70b,70c,70d、転写ブレード(プロセス部材)71a、71b、71c、71d、ブレードホルダ72a、72b、72c、72d、記録材搬送部材としての転写ベルト73、駆動ローラ74、従動ローラ75を備える。
【0080】
感光ドラム70a〜70dの周囲には、それぞれ帯電器・露光装置・現像装置・クリーニング装置等のプロセス機器(いずれも不図示)が配置され、感光ドラム上にそれぞれ異なる色(例えば、イエロー,マゼンタ,シアン,ブラック)のトナー像を形成するようになっている。転写ベルト73は、駆動ローラ74と従動ローラ75によって矢印E方向に回転駆動され、その表面にて記録材Sを担持搬送する。転写ベルト73の裏面に当接して転写ベルト73を感光ドラム70a〜70dに押圧するように配置された転写ブレード71a〜71dにより感光ドラム70a〜70d上に形成されたトナー像を記録材Sに転写させる。
【0081】
転写ブレード71a〜71dがトナー像を転写する際には帯電生成物が発生し転写ベルト73の裏面に帯電生成物が付着するため研磨清掃することが必要になる。図9は、転写ブレード71c近傍の拡大図である。
【0082】
転写ブレード71cは、ブレードホルダ72cに固定された状態で、画像形成装置本体(不図示)に対して着脱自在となっている。転写ブレード71cが耐久寿命に達した場合、新品の転写ブレード71cを保持したブレードホルダ72cに研磨シート60を、前述の実施の形態1と同様に折り曲げた状態で付帯させた交換部品Pを、図9に示すように取り付ける。この状態で転写ベルト73を画像形成時と同方向(矢印E方向)に回転駆動して研磨シート60と摺擦させ、転写ベルト73の裏面の帯電生成物を研磨除去する。研磨シート60は転写ベルト73の研磨清掃後に、前述の実施の形態1と同様に回収可能である。
【0083】
本実施の形態では、転写ベルト73の裏面に付着する物質として帯電生成物を挙げたが本発明の技術は転写ベルト73の裏面に付着し性能を劣化させる付着物に対して広く応用が可能である。
【0084】
本実施の形態では、プロセス部材として転写ブレードを用いたが、これに代えて転写ローラ等を用いた転写手段にも用いることができる。
【0085】
本実施の形態では、転写ベルトを用いた構成にて本発明の有効性を説明したが、本発明の技術はベルト状部材の構成に対して広く応用できるものであるため、例えば転写ベルトの他にも、感光ベルト、中間転写ベルト等にも用いることができる。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、研磨清掃対象物に対して着脱可能なプロセス機器に、シート状の研磨部材を付帯させて、この研磨部材を研磨対象物とプロセス部材との間の当接部で挟持し、研磨清掃対象物を動作させることにより、研磨清掃対象物の表面を簡単な構成で研磨することができ、研磨後は当接部から研磨部材を除去することにより、画像形成動作を支障なく行うことができる。なお、研磨部材が付帯されるプロセス機器としては、所定の時間間隔(耐久寿命)で定期的に交換される機器を採用することで、研磨清掃対象物の表面を定期的に研磨清掃して異物を除去することができるので、長期にわたって研磨清掃対象物の性能を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の概略構成を示す縦断面図である。
【図2】実施の形態1のクリーニング装置の構成を示す縦断面図である。
【図3】実施の形態1のクリーニングブレード、ブレードホルダ、研磨シートの構成を示す斜視図である。
【図4】実施の形態1の、研磨シートの取付け状態を示す縦断面図である。
【図5】実施の形態1において、研磨終了後に研磨シートを除去するようすを示す斜視図である。
【図6】実施の形態1における、研磨シートの他の取付け方法を示す斜視図である。
【図7】実施の形態2の、帯電ローラに研磨シートを取り付けたようすを示す縦断面図である。
【図8】実施の形態3の画像形成装置の概略構成を示す縦断面図である。
【図9】実施の形態3の、研磨シートの取付け状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
11 像担持体(感光体,感光ドラム)
25 プロセス機器(クリーニング手段、クリーニング装置)
54 プロセス部材(クリーニングブレード)
60 研磨部材(研磨シート)
61 研磨面(研磨領域)
62 端部
66 プロセス部材(帯電ローラ)
71c プロセス部材(転写ブレード)
73 記録材搬送部材(搬送ベルト)
Claims (30)
- 画像形成装置の像担持体に対し、当接配置されるプロセス部材を有する着脱可能なプロセス機器において、
少なくとも一方の面に研磨面を有する研磨部材を、前記研磨面が前記像担持体に当接するように備え、
前記研磨部材は、前記プロセス部材に対して着脱可能である、
ことを特徴とするプロセス機器。 - 前記プロセス部材が、転写ブレードである、
ことを特徴とする請求項1に記載のプロセス機器。 - 前記プロセス機器が、帯電ローラである、
ことを特徴とする請求項1に記載のプロセス機器。 - 前記プロセス機器が、転写ローラである、
ことを特徴とする請求項1に記載のプロセス機器。 - 前記研磨部材が、シート状の部材である、
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のプロセス機器。 - 前記研磨部材は、折りたたまれた状態で配され、一方の端部を引くことで除去可能である、
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のプロセス機器。 - 像担持体と、前記像担持体に当接配置される着脱可能なプロセス部材を有するプロセス機器とを備えた画像形成装置において、
前記プロセス機器に対して着脱可能に付帯され、少なくとも一方の面に研磨面を有するシート状の研磨部材を備え、
前記研磨部材は、前記プロセス機器の装着状態において、前記像担持体と前記プロセス部材との間の当接部に挟持されて前記研磨面を前記像担持体表面に当接させて、前記像担持体の動作に伴って前記像担持体表面を研磨し、研磨後に前記当接部から除去される、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記像担持体が、感光体又は中間転写体である、
ことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。 - 前記感光体又は前記中間転写体がベルト状部材であり、前記プロセス部材が前記ベルト状部材の表裏のうちの少なくとも一方の面に当接するように配置される、
ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。 - 記録材を搬送する記録材搬送部材と、前記記録材搬送部材に当接配置される着脱可能なプロセス部材を有するプロセス機器とを備えた画像形成装置において、
前記プロセス機器に対して着脱可能に付帯され、少なくとも一方の面に研磨面を有するシート状の研磨部材を備え、
前記研磨部材は、前記プロセス機器の装着状態において、前記記録材搬送部材と前記プロセス部材との間の当接部に挟持されて前記研磨面を前記記録材搬送部材に当接させて、前記記録材搬送部材の動作に伴って前記記録材搬送部材を研磨し、研磨後に前記当接部から除去される、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記記録材搬送部材が、転写ベルトである、
ことを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。 - 前記プロセス部材が前記転写ベルトの表裏のうちの少なくとも一方の面に当接するように配置される、
ことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。 - 前記プロセス部材が、前記プロセス機器としてのクリーニング手段のクリーニングブレードである、
ことを特徴とする請求項7ないし12のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記プロセス部材が、転写ブレードである、
ことを特徴とする請求項7ないし12のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記プロセス部材が、帯電ローラである、
ことを特徴とする請求項7ないし12のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記プロセス部材が、転写ローラである、
ことを特徴とする請求項7ないし12のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記プロセス部材が駆動手段により回動駆動されるとともに、前記研磨部材は前記プロセス部材との当接部に研磨面を有する、
ことを特徴とする請求項15又は16に記載の画像形成装置。 - シート状の前記研磨部材は、折りたたまれた状態で前記当接部に挟持され、一方の端部を引くことで前記当接部から除去される、
ことを特徴とする請求項7ないし17のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 像担持体に当接配置されているプロセス部材を有するプロセス機器を取り外す工程と、
シート状の研磨部材が付帯された新規の前記プロセス機器を、前記研磨部材が前記像担持体と前記プロセス部材との間の当接部に挟持されるように取り付ける工程と、
前記像担持体と前記研磨部材とを摺擦させて前記像担持体表面を研磨する工程と、
前記研磨部材を前記当接部から除去する工程とを有する、
ことを特徴とする研磨方法。 - 前記像担持体が、感光体又は中間転写体である、
ことを特徴とする請求項19に記載の研磨方法。 - 前記感光体又は前記中間転写体がベルト状部材であり、前記プロセス部材が前記ベルト状部材の表裏のうちの少なくとも一方の面に当接するように配置される、
ことを特徴とする請求項20に記載の研磨方法。 - 記録材搬送部材に当接配置されているプロセス部材を有するプロセス機器を取り外す工程と、
シート状の研磨部材が付帯された新規の前記プロセス機器を、前記研磨部材が前記記録材搬送部材と前記プロセス部材との間の当接部に挟持されるように取り付ける工程と、
前記記録材搬送部材と前記研磨部材とを摺擦させて前記記録材搬送部材を研磨する工程と、
前記研磨部材を前記当接部から除去する工程とを有する、
ことを特徴とする研磨方法。 - 前記記録材搬送部材が、転写ベルトである、
ことを特徴とする請求項22に記載の研磨方法。 - 前記プロセス部材が前記転写ベルトの表裏のうちの少なくとも一方の面に当接するように配置される、
ことを特徴とする請求項23に記載の研磨方法。 - 前記プロセス部材が、前記プロセス機器としてのクリーニング手段のクリーニングブレードである、
ことを特徴とする請求項19ないし24のいずれか1項に記載の研磨方法。 - 前記プロセス部材が、転写ブレードである、
ことを特徴とする請求項19ないし24のいずれか1項に記載の研磨方法。 - 前記プロセス部材が、帯電ローラである、
ことを特徴とする請求項19ないし24のいずれか1項に記載の研磨方法。 - 前記プロセス部材が、転写ローラである、
ことを特徴とする請求項19ないし24のいずれか1項に記載の研磨方法。 - 前記プロセス部材が駆動手段により回動駆動されるとともに、前記研磨部材は前記プロセス部材との当接部に研磨面を有する、
ことを特徴とする請求項27又は28に記載の研磨方法。 - シート状の前記研磨部材は、折りたたまれた状態で前記当接部に挟持され、一方の端部を引くことで前記当接部から除去される、
ことを特徴とする請求項19ないし29のいずれか1項に記載の研磨方法。
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