JP2004045505A - 対物レンズ - Google Patents

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Minoru Sekine
関根 実
Tomoyuki Kobayashi
小林 友幸
Naoki Sugimoto
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Abstract

【課題】青色レーザー光に対して高屈折率かつ高透過率の光学硝子を用い、小型の単レンズで長作動距離を有する光ピックアップ用の対物レンズを提供する。
【解決手段】青色レーザーピックアップに用いる対物レンズ1であって、光情報記録媒体側の開口数が0.85以上で、かつ、外径Dが5.0mmφ以下の単レンズで構成し、入射光束径Eと作動距離Lとの比L/Eが1/6以上となるような長作動距離を有するものとする。また、405nm付近の波長に対する屈折率が1.80以上である光学硝子材料で製作し、光源側の第1面の頂点曲率をC、光情報記録媒体側の第2面の頂点曲率をCとしたとき、C>C>0、かつ、10>C/C>1.5の関係を満足するようにする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザー光によって光情報記録媒体の記録、再生を行う光ピックアップに用いられ、光源からの光を光情報記録媒体の情報記録面に集光する対物レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
光磁気ディスクやDVD(デジタルビデオディスク)、CD(コンパクトディスク)などの光情報記録媒体に特定波長のレーザー光を用いて記録する場合、その記録密度を増大させるためにはレーザー光のビームスポット径dを小さくすることが必要である。ビームスポット径dとレーザー光の波長λ、対物レンズの開口数NA(Numerical Aperture)との間には、d∝λ/NAの関係があり、波長の短いレーザーを用いる、または、NAの大きなレンズを使用することでビームスポット径dが小さくなり、記録密度は増大する。
【0003】
従来、CD、CD−R、DVDなどの光情報記録媒体に記録再生を行う光ピックアップでは、CDなどには波長λ=780nmのレーザー光とNA=0.4〜0.45程度の対物レンズを使用し、DVDなどのより高記録密度であるものには波長λ=650nmのレーザー光とNA=0.65程度の対物レンズを使用している。さらに最近は、より高記録密度が要求され、波長λ=405nmのレーザー光とNA=0.85程度の対物レンズが使用されようとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような光ピックアップにおいて、対物レンズの材料にはガラスと樹脂とが一般的に用いられている。しかし、従来の樹脂レンズは屈折率が低く、高いものでもd線に対する屈折率nはn≒1.7程度と低い。したがって、高記録密度のために波長405nmの青色レーザーを使用する光ピックアップに好適な、外径5mmφ以下の小型でNAが0.85を有する単レンズを得ようとすると、対物レンズと光情報記録媒体との間の作動距離(Working Distance)を大きくとることができない。
【0005】
光ピックアップでは、出射したレーザー光のビームスポットが光情報記録媒体の情報記録面上で所定の合焦状態となるように、アクチュエータなどにより対物レンズを光軸方向に駆動するフォーカシング制御が行われる。上記作動距離が小さい場合は、光情報記録媒体が高速回転する際のぶれなどに対してフォーカシング制御を行う際に、対物レンズと光情報記録媒体とが接触する可能性が増大してしまう。
【0006】
もし仮に、青色レーザー光ピックアップ用の対物レンズを前述の樹脂のような低屈折率の材料で実現できたとしても、少なくとも一方の面の曲率が非常に大きく、製作困難なレンズ形状となってしまい、良好な波面収差やスポット性能を得られる単レンズとして実現することは非常に困難となる。
【0007】
さらに、波長405nmの青色レーザーを使用する光情報記録媒体(以下、青色レーザー記録媒体と称する)として規格化されつつある次世代DVDのカバー樹脂厚、すなわち光透過保護層厚は0.1mmと薄いのに対し、前述の波長650nmのレーザー光を用いる現行のDVDの情報記録面までの光透過保護層厚は0.6mm、CD、CD−Rの情報記録面までの光透過保護層厚は1.2mmもの厚さがある。したがって、これらの異なる規格の光情報記録媒体についても記録再生可能な互換性を有する光ピックアップを実現するためにも、できるだけ長い作動距離を有する対物レンズが望ましい。
【0008】
一般に、対物レンズの作動距離を長くするためには、高屈折率の光学硝子材料であることが望ましいが、光学硝子においても、従来の高屈折率硝子材料は鉛を含むものが多く、今後の環境問題への影響を考慮すると使用に適しているものとは言えない。一方、鉛を含まない高屈折率かつ高透過率の硝子材料としては、使用波長域の405nmでの屈折率が1.80未満のものが多く、これらの硝子材料で前述のような小型で長作動距離の対物レンズを得ることは非常に困難であった。また、仮に実現できたとしても、高屈折率硝子材料は硝子転移温度が高くなる傾向があるため、成形用金型の寿命が短くなり、プレス成形でのコストが高くなってしまう問題点があった。
【0009】
以上のように、従来では、波長405nmのレーザー光に対して高屈折率、高透過率であり、さらに低ガラス転移温度、鉛非含有を同時に満足する光学硝子を用い、かつ、小型で長作動距離、高性能の単レンズによる光ピックアップ用対物レンズを実現することは困難であった。
【0010】
本発明は、上記欠点を解消するためになされたものであり、波長405nm付近のレーザー光に対して高屈折率かつ高透過率の光学硝子を用いて、小型で長作動距離を有する光ピックアップ用の対物レンズの提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、波長が385nm〜425nmの光を光情報記録媒体の情報記録面に集光して情報の記録または再生を行う光学系に用いる、両面に非球面を有する対物レンズであって、前記光情報記録媒体側の開口数が0.80〜0.87で、かつ、外径が5.0mmφ以下の単レンズであり、この対物レンズへの光源からの入射光束径をE、前記対物レンズと前記光情報記録媒体との間の作動距離をLとしたとき、LとEの比L/Eが1/6以上となるような作動距離を有することを特徴とする対物レンズを提供する。前記光情報記録媒体側の開口数は、0.80〜0.87が好ましいが、0.83〜0.87がより好ましい。
【0012】
また、385nm〜425nmの波長に対する屈折率が1.80〜2.20である光学硝子材料を用いた単レンズであることを特徴とする上記対物レンズを提供する。前記光学硝子材料の屈折率は、1.80〜2.20が好ましいが、より好ましくは1.90〜2.20、特に好ましくは2.00〜2.20とする。
【0013】
また、前記単レンズにおける光源側の第1面の頂点曲率をC、光情報記録媒体側の第2面の頂点曲率をCとしたとき、C>C>0、かつ、10>C/C>1.5の関係を満足することを特徴とする上記対物レンズを提供する。前記C/Cは、10>C/C>1.5となる関係が好ましいが、さらに好ましくは5.0>C/C>1.5とする。
【0014】
また、前記単レンズは、外径が4.5mmφ以下で、かつ、前記入射光束径すなわち光源側の有効径が3.6mmφ以下とするのが好ましい。また、前記光学硝子材料は、鉛を含まないものとするのが好ましい。また、前記光学硝子材料の硝子転移温度が500℃以下とするのが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る対物レンズの構成を示す図であり、対物レンズの光軸を通る断面図である。
【0016】
本発明に係る対物レンズは、波長405nm付近、すなわち385nm〜425nmのレーザー光であるいわゆる青色レーザー光を使用して光情報記録媒体の記録層に対し書き込み、読み出しを行う光ピックアップ、すなわち青色レーザーピックアップなどに用いられるレンズである。
【0017】
図1に示す本実施形態の対物レンズ1は、コリメータレンズ2によって平行光とされた図示しない光源からのレーザー光を集光し、光情報記録媒体3の情報記録面4上にビームスポットを形成するよう構成される。すなわち、本実施形態の対物レンズ1は、無限遠方からの平行光を集光する無限系の単レンズにより構成される。
【0018】
本実施形態の対物レンズ1が青色レーザーピックアップに用いられる場合、レンズによって収斂される光束の開口数NAは、青色レーザー記録媒体として規格化された次世代DVD(Blu−ray Disc:青色DVDともいう)に対応するには規格により約0.85であることが必要とされる。青色DVDは、記録容量が23.3GB(ギガバイト)、25GBまたは27GBの直径120mmのディスクであり、使用するレーザー光の波長:405nm、レンズの開口数:0.85、ディスク厚:1.2mm、ディスクの光透過保護層厚:0.1mmと規格により策定されている。また、記録方式は相変化記録、トラック方式はグルーブ記録であり、記録容量27GBのディスクで最小マーク長:0.14μm、トラックピッチ:0.32μmとなっている。
【0019】
また、高速回転する光情報記録媒体のぶれなどに合わせて高速で媒体上の記録情報を正確に読み取ったり、逆に書き込んだりするために、対物レンズを搭載する光ピックアップには、アクチュエータなどで対物レンズを高速に駆動してフォーカシング制御やトラッキング制御などを行うサーボ機構が設けられる。この場合、フォーカシング制御では対物レンズ1を光軸5に平行な方向に、トラッキング制御では対物レンズ1を光軸5と直交する方向にそれぞれ駆動する。その際に、光情報記録媒体と対物レンズの間の間隔、すなわち作動距離が小さいと、対物レンズ1が光情報記録媒体3に接触してしまい、対物レンズ1または光情報記録媒体3の表面が傷ついて記録再生機能が大きく損なわれる可能性がある。このため、対物レンズ1と光情報記録媒体3との間の間隔、すなわち作動距離は大きい程好ましい。
【0020】
しかし、作動距離を単純に大きくしようとすると、レンズの外径サイズが大きくなり、かつ、レンズの重量も重くなるので、サーボ機構にかかる負担が増大する。一般に、対物レンズの外径サイズとしては、波長650nmのレーザー光を用いる現行のDVD用光ピックアップ、波長780nmのレーザー光を用いるCD用光ピックアップのいずれにおいても、レンズ固定用の周辺ツバ部6を含めても約5mmφ以下、レンズ面としては約4mmφ以下のものが望ましい。青色DVD用の光ピックアップの対物レンズでも同様である。
【0021】
さらに、前述したように青色DVDの光透過保護層厚は0.1mmと薄いのに対し、波長650nmのレーザー光を用いる現行のDVDの情報記録面までの光透過保護層厚は0.6mm、CD、CD−Rの情報記録面までの光透過保護層厚は1.2mmもの厚さがある。したがって、これらの異なる規格の光情報記録媒体についても記録再生可能な互換性を持つように長い作動距離を有する対物レンズを実現するためには、屈折率が高い光学硝子を用いた方が実現性が高くなる。
【0022】
しかし、波長405nm付近の屈折率が1.80未満の光学硝子を用いた場合では、外径5.0mmφ、NA=0.85の対物レンズで、入射光束径を3.9mmφとかなり大きくしても、作動距離は長くても0.6mm程度である。この場合、対物レンズに入射する光束径をE、対物レンズと光情報記録媒体間の作動距離をLとしたとき、L/Eの値は1/6.5であり、この比が1/6以上の長作動距離を得ることはかなり難しい。また、仮に長作動距離が得られたとしても、レンズにおける入射側(光源側)の非球面(第1面)の頂点曲率Cと射出側(光情報記録媒体側)の非球面(第2面)の頂点曲率Cとの比をとったときに、この比C/Cが10を超えるため、レンズの周辺ツバ部の厚さが薄くなり、高精度に製作することが難しいレンズ形状となってしまう。
【0023】
そこで、本実施形態では、入射側の非球面の頂点曲率をC、射出側の非球面の頂点曲率をCとしたとき、
 > C > 0   …(1)
10 > C/C > 1.5   …(2)
これらの式を同時に満足するように対物レンズ1を製作する。上記(1)式および(2)式の条件は、NA=0.85という高NAを維持し、かつ小型で高性能な青色レーザーピックアップ用対物レンズを得るために必要なレンズ面曲率の関係である。
【0024】
(1)式において、もしCの値が負の値であった場合、光ピックアップ用の小型の対物レンズを実現できない。あるいは、Cを負の大きい値にして小型化しても、作動距離を長くすることは困難である。また、Cが正の値であっても、Cの値がCより大きければ、対物レンズとしての集光機能を失うことになる。Cを小さくしようとしてCの値を負にすれば、作動距離を長くすることと高NA化とを両立することが難しくなる。
【0025】
また、(2)式において、C/Cの値が10より大きくなると、入射側の非球面の曲率が大きくなり過ぎて、高精度なレンズ金型やレンズを製作することが難しくなる。仮にレンズ製作が可能であったとしても、作動距離の長いレンズを得ることが困難になる。なおこの場合、C/Cの値を5.0より小さくなるようにすることがより好ましい。反対に、C/Cの値が1.5より小さくなると、入射側のレンズ面曲率が光情報記録媒体側のレンズ面曲率に近くなり、小型化、高NA化、長作動距離のいずれかの要求を満足できなくなる。
【0026】
このため、外径5.0mmφ以下の青色レーザーピックアップ用対物レンズの硝子材料としては、波長405nm付近での屈折率が1.80〜2.20の光学硝子材料が好ましい。さらに、上記対物レンズの曲率の関係は、前述の(1)式および(2)式を満足するような範囲のものが望ましい。本実施形態の対物レンズ1をこのように構成することにより、例えば外径5.0mmφ、かつ入射光束径E=3.9mmφの対物レンズにおいて、作動距離Lとの比L/Eが1/6以上となり、L=0.65mm以上の長作動距離を得ることができる。したがって、現行のDVDやCDなどの種々の光情報記録媒体に対応可能な光ピックアップに用いても、記録再生時に媒体と接触する危険性が少ない対物レンズを得易くなる。
【0027】
また、対物レンズの外径は前述のように小さい程望ましいため、外径は4.5mmφ以下が望ましい。しかし、実際のレンズでは、レンズ固定用の周辺ツバ部とレンズ固定時に偏芯が生じても光束がカットされないレンズ面径とを確保するために、外径を4.5mmφとした場合、入射光束径は3.6mmφ前後と小さくなる。このように対物レンズを小径化することにより作動距離が小さくなってしまう傾向がある。したがって、外径が4.5mmφ以下の青色レーザーピックアップ用対物レンズにおいて、作動距離Lと入射光束径Eとの比L/Eが1/6以上の長作動距離を得るための硝子材料としては、前述した外径5.0mmφ以下の対物レンズの場合よりも屈折率が大きいもの、すなわち波長405nm付近での屈折率が1.85〜2.20の光学硝子材料が望ましい。さらにこの場合、作動距離が0.7mm以上のような長い作動距離を有し、外径が小さくかつ製作し易いレンズ面形状や周辺ツバ形状を有する対物レンズを得るには、波長405nm付近での屈折率が1.90〜2.20がより好ましく、特に2.0〜2.20の光学硝子材料が好ましい。
【0028】
ここで、外径が5.0mmφ以下、あるいは4.5mmφ以下の対物レンズであっても、対物レンズに入射する光束のサイズを外径に近づくように大きくすれば、長作動距離を得ることは設計上では可能である。しかし、対物レンズを青色レーザーピックアップに確実に搭載固定するためには、有効径外の周辺部の大きさおよび面積を十分にとる必要がある。例えば、対物レンズの入射側の有効径としては、外径5.0mmφ位のレンズでは、レンズ面の入射光束径(有効径)は3.0mmφ〜4.0mmφ、レンズ面径は3.2mmφ〜4.2mmφが望ましい。また、外径4.5mmφ位のレンズでは、レンズ面の入射光束径は2.8mmφ〜3.6mmφ、レンズ面径は3.0mmφ〜3.9mmφが望ましい。
【0029】
さらに、これより有効径を大きくし、レンズ面径を大きくして長作動距離の対物レンズを得ようとすると、レンズ固定用の周辺ツバ部の形状が小さくなり過ぎて、ピックアップに搭載固定した場合のサーボ駆動信頼性が低下することが懸念される。
【0030】
上述したレンズのサイズの関係は、主として対物レンズの入射光束径に対する作動距離の比について述べているだけであり、作動距離が対物レンズの外径のみによって決まるものではない。例えば、前述した光透過保護層厚が0.6mmの650nmレーザー用の現行DVDや、1.2mm厚のCD、CD−Rのような光情報記録媒体も記録再生可能とするような互換レンズではなく、光透過保護層厚が0.1mm程度の青色DVDのような薄いディスク専用の対物レンズの場合、作動距離はさほど長くなくても良い。光透過保護層厚が薄い青色DVDのみに用いる光ピックアップでは、作動距離が短くても媒体に接触する可能性が小さいので、少なくとも0.2mmの作動距離があれば十分である。
【0031】
この場合、外径が5.0mmφ程度、入射光束径が4.0mmφ程度の大きさであれば、低屈折率の樹脂を用いた対物レンズでも作動距離が0.2mm程度の小さいものが製作できる可能性がある。この対物レンズは、作動距離としては不十分であるが、青色DVD専用ピックアップの対物レンズとしてのみ使用できる可能性がある。ここで、作動距離が0.2mm程度で使用可能となるならば、本実施形態の対物レンズでは、青色DVD専用とした場合、外径は5.0mmφ程度よりも、さらに小さい対物レンズを実現できる。
【0032】
すなわち、本実施形態によれば、レンズの外径が2.0mmφ程度、入射光束径が1.2mmφ程度である場合、この入射光束径の1/6以上、すなわち0.2mm以上の作動距離を有し、レンズと光情報記録媒体との衝突防止に有効な青色DVD専用の極小径の対物レンズを得ることができる。
【0033】
以上のような、小型で長作動距離を有する青色レーザーピックアップ用の対物レンズを製作するために、屈折率の大きい硝子材料としては、従来では鉛を含有したフリント系硝子がある。しかし、一般に従来の鉛を含む硝子材料は、波長405nm付近の光の吸収率が大きく、透過率が低下する傾向があるため、青色レーザーピックアップ用には好適な硝子材料とは言えないものが多い。また、鉛を含む硝子材料は環境問題の点からも使用を控えることが望ましい。
【0034】
このため、鉛を含まず、波長405nm付近で高屈折率かつ高透過率を有する光学硝子材料としては、TeO を主成分とする硝子材料が望ましい。また、硝子プレス成形に用いるには500℃以下の硝子転移温度が望ましいが、TeO を主成分とする硝子材料は、硝子転移温度を比較的低くすることができるので、この条件を満たすことができる。
【0035】
上記のTeO を主成分とする光学硝子材料を使用することにより、硝子プレス成形用の金型材料として、WCのような超硬材料を用いたり、あるいは樹脂成形用の金型材料として良く使用される高速度鋼表面に無電解メッキした金型材料を用いることが可能になる。したがって、長寿命の金型あるいは安価な金型を製作して用いることで安価な対物レンズを製作することができる。
【0036】
【実施例】
「例1(実施例)」
本発明に係る対物レンズの実施例として、例1の対物レンズの設計形状値を表1および表2に示し、図1には例1の対物レンズに対応する形状断面図を示す。
【0037】
表1において、面番号1,2で表される第1面および第2面は、対物レンズの入射側と射出側の面である。すなわち、図1において、対物レンズ1の入射側の非球面11と射出側の非球面12に相当する。なお、以下の表において、面間隔は次の面との間の距離、屈折率は波長405nmにおける光源と反対側の媒質に対する屈折率をそれぞれ表している。
【0038】
【表1】
Figure 2004045505
【0039】
上記第1面および第2面は、下記の(3)式で表される非球面形状によって、これらの面の面外径までレンズ面として決定される。
【0040】
Figure 2004045505
但し、hは第n面の光軸上の頂点から光軸と垂直方向の距離(単位mm)、Rは表1の第n面の曲率半径、kは同じく表1の第n面の円錐定数、Aniは表1の第n面のi=1〜7項までの非球面係数である。Zは、以上のh、R、k、Aniによって決まる第n面の頂点の法線平面からの距離(単位mm)であり、このZの値で決まる曲線が第n面の非球面断面形状を与える。例1におけるR、k、Aniの値を表2に示す。なお、以下の表において、「E−01」〜「E−06」はそれぞれ10−1〜10−6を表す。
【0041】
【表2】
Figure 2004045505
【0042】
また、例1では、対物レンズ1の外径Dは4.5mmφである。そして、光情報記録媒体側の開口数NAが0.85となるときの第1面の有効径、すなわち入射光束径Eは3.6mmφである。これに対し、レンズ面径Dは、ピックアップ搭載時の取り付け偏芯やサーボ駆動時の光束の斜め入射などによってもレンズ面のエッジで光束の一部がカットされることのないように、3.8mmφとやや大きくしてある。また、第1面においてレンズ面径D=3.8mmφから外側のレンズ外径D=4.5mmφまでの領域に相当する周辺ツバ部6を形成する平面部7が、青色レーザーピックアップに搭載固定されるときの基準平面部となる。
【0043】
同様に、光情報記録媒体側のNAが0.85となるときの第2面の有効径、すなわち出射光束径Dは2.65mmφであり、これに対し、レンズ面径Dは2.90mmφと大きくしてある。この第2面と第3面の面間隔0.2831mmが第2面のレンズの凹面の深さを示し、第3面はこの第2面のレンズ面外側の平面部8を示している。この第3面は、第1面と同様にレンズ外径D=4.5mmφまでの平面部となっている。前述の第1面の平面部7と第3面の平面部8との光軸5方向の間隔が対物レンズ1の周辺ツバ部6の厚さ、いわゆる周辺ツバ厚Tを示し、例1では、この周辺ツバ厚Tは約0.58mmであり、十分な厚さを有している。
【0044】
第4面と第5面が光情報記録媒体面を示し、第4面が光情報記録媒体3の媒体表面9であり、第5面に密着して記録層が設けられて情報記録面4を形成している。また、第4面と第5面との間隔が光透過保護層厚であり、0.1mmとなっている。図示しない光源からのレーザー光はこの対物レンズ1によって情報記録面4に良好なスポット像として集光される。ここで、レンズ側の第3面の平面部8と光情報記録媒体側の第4面の媒体表面9との距離が作動距離Lを示し、例1ではL=0.7492mmである。また、作動距離Lと入射光束径Eとの比はL/E=0.7492/3.60≒1/4.805となり、従来に類を見ないかなり長い作動距離が得られることを示している。
【0045】
また、第1面の曲率をC、第2面の曲率をCとすると、
=1/1.779986≒0.561802>0、
=1/3.310931≒0.30203>0
である。これから、
10>C/C≒1.860>1.5
であるため、このC/Cは前述の(1)式および(2)式を満たす良好な曲率の関係を有していることがわかる。
【0046】
また、青色レーザーピックアップ用のレンズは、NA=0.85という高開口数の対物レンズであるため、入射側のレンズ面曲率が大きくなり、加工しにくい形状になる傾向がある。しかし例1では、入射側のレンズ中心頂点の接線13とレンズ非球面の接線14とのなす傾斜角θの最大値は、レンズ周辺部で57.1°であり、非球面金型加工においてもさほど製作困難ではない非球面形状となっている。
【0047】
以上の例1で示した対物レンズの設計性能は、波長405nmの光軸に平行な3.6mmφの入射光束に対する波面収差は0.004λ、光軸に対して斜入射となる平行光束に対しては、+0.4°〜−0.4°までの入射角に対して波面収差が約0.04λ以下となった。したがって、レンズの収差としては回折限界程度以上、すなわち、ほぼ回折限界性能、または回折限界性能を有するような良好な光学性能が得られた。
【0048】
また、例1の対物レンズに用いた硝子材料は、鉛を含まず、TeO 、ZnO、Na Oを主成分とする光学硝子材料である。この光学硝子材料の波長405nm付近での屈折率は2.16377と非常に高いが、内部透過率は約92%であり、青色DVD用のピックアップに用いる対物レンズとしては十分使用可能である。また、例1の対物レンズを成形する際には、硝子プレス成形用金型としてWCの超硬材料による金型を用いてレンズを製作するのが好ましい。なお、例1で用いた硝子材料の硝子転移温度は約300℃〜350℃と低いため、樹脂用のNi−P無電解メッキ金型でも成形可能である。
【0049】
例1で得られた対物レンズに対し、波長405nmの青色レーザー光学干渉計を用いてレンズ光軸にほぼ平行な3.6mmφの平行光束を入射して対物レンズの波面収差を測定した。その結果、測定光学系の残留収差を含んでも波面収差のRMS(Root Mean Square)は0.02λ〜0.03λと十分実用可能な性能を示し、かつ、作動距離は0.75mm前後と十分長い作動距離が得られた。
【0050】
「例2(比較例)」
本発明に対する比較例として、例2の対物レンズの設計形状値を表3および表4に示し、図2には例2の対物レンズに対応する形状断面図を示す。
【0051】
この例2は、従来の硝子材料の中でも鉛を含まない高屈折率硝子材料で、かつ上述した本実施形態の硝子材料の屈折率よりやや低い屈折率を持つものを用いた青色レーザーピックアップ用対物レンズの一例である。対物レンズ51は、無限系の単レンズであり、コリメータレンズ52によって平行光とされた図示しない光源からのレーザー光を集光し、光情報記録媒体53の情報記録面54上にビームスポットを形成するよう構成される。
【0052】
上記例1の表1と同様に、表3における面番号1,2で表される第1面および第2面は、対物レンズの入射側と射出側の面である。すなわち、図2において、対物レンズ51の入射側の非球面61と射出側の非球面62に相当する。
【0053】
【表3】
Figure 2004045505
【0054】
上記第1面および第2面は、上記例1と同様に(3)式で表される非球面形状によって、これらの面の面外径までレンズ面として決定される。この例2におけるR、k、Aniの値を表4に示す。
【0055】
【表4】
Figure 2004045505
【0056】
また、例2では、対物レンズ51の外径Dは5.0mmφである。そして、光情報記録媒体側の開口数NAが0.85となるときの第1面の有効径、すなわち入射光束径Eは3.91mmφである。これに対し、レンズ面径Dは、ピックアップ搭載時の取り付け偏芯やサーボ駆動時の光束の斜め入射などによってもレンズ面のエッジで光束の一部がカットされることのないように、4.2mmφとやや大きくしてある。また、第1面においてレンズ面径D=4.2mmφから外側のレンズ外径D=5.0mmφまでの領域に相当する周辺ツバ部56を形成する平面部57が、青色レーザーピックアップに搭載固定されるときの基準平面部となる。
【0057】
同様に、光情報記録媒体側のNAが0.85となるときの第2面の有効径、すなわち出射光束径Dは2.16mmφであり、これに対し、レンズ面径Dは2.50mmφと大きくしてある。この第2面と第3面の面間隔0.1109mmが第2面のレンズの凹面の深さを示し、第3面はこの第2面のレンズ面外側の平面部58を示している。この第3面は、第1面と同様にレンズ外径D=5.0mmφまでの平面部となっている。前述の第1面の平面部57と第3面の平面部58との光軸55方向の間隔が対物レンズ51の周辺ツバ部56の厚さ、いわゆる周辺ツバ厚Tを示し、例2では、この周辺ツバ厚Tは約0.948mmであり、十分な厚さを有している。
【0058】
第4面と第5面は上記例1と同様に光情報記録媒体面を示す。図示しない光源からのレーザー光はこの対物レンズ51によって情報記録面54にスポット像として集光される。ここで、レンズ側の第3面の平面部58と光情報記録媒体53側の第4面の媒体表面59との距離が作動距離Lを示し、例2ではL=0.5994mmである。また、作動距離Lと入射光束径Eとの比はL/E=0.5994/3.91≒1/6.523となる。これは、従来の硝子材料を用いた例としては長い作動距離を示す例であるが、上述した例1と比較すると、作動距離は小さくなっている。この例2の対物レンズに用いた硝子材料は、鉛を含まない光学硝子材料であるが、この硝子材料の波長405nm付近での屈折率は1.78362と低いものである。このことが作動距離を長くできない一因となっている。
【0059】
また、第1面の曲率をC、第2面の曲率をCとすると、
=1/1.751406≒0.57097>0、
=1/19.93558≒0.050162>0
である。これから、
/C≒11.38>1.5
であるため、このC/Cは前述の(1)式は満足するが、(2)式は満足していないことがわかる。
【0060】
すなわち、この例2の対物レンズは、入射側のレンズ面曲率が大きく、射出側の曲率がかなり小さいため、レンズの収差補正を考慮すると、入射側の非球面形状は周辺に行くにつれて非常に傾斜が大きくなる。レンズ面径D=4.2mmφ付近のレンズ周辺部では、入射側のレンズ中心頂点の接線63とレンズ非球面の接線64とのなす傾斜角θの最大値は、約70°となる。このため、非球面金型加工の際に時間がかかり、かつ精度向上は難しくなる。
【0061】
さらに、この例2で用いた硝子材料の硝子転移温度は約510℃であり、実際にレンズを成形する際には硝子転移温度より数十度高い温度で成形する必要があるので、この例2は超硬材料の金型を作成して成形する必要がある。しかし、硝子転移温度が高いため、上記の例1で用いる金型よりも金型表面の粗さが劣化する程度が早く、寿命は比較的短くなる。
【0062】
以上のように、例2においては、屈折率が低い硝子材料、非球面形状の加工精度低下、硝子成形温度の高さなどの問題が相俟って、レンズ成形歩留まりが悪くなる。この例2の対物レンズに対し、波長405nmの青色レーザー光学干渉計を用いてレンズ光軸にほぼ平行な3.91mmφの平行光束を入射して対物レンズの光学性能を測定した結果、作動距離は0.6mm前後であったが、波面収差は殆どが0.03λ以上とやや劣化する傾向となった。
【0063】
「例3(実施例)」
本発明に係る対物レンズの他の実施例として、例3の対物レンズの設計形状値を表5および表6に示す。この例3に対応する形状断面図は図1に示した例1とほぼ同様であり、ここでは図示を省略する。
【0064】
上記例1の表1と同様に、表5における面番号1,2で表される第1面および第2面は、対物レンズの入射側と射出側の面である。
【0065】
【表5】
Figure 2004045505
【0066】
上記第1面および第2面は、上記例1と同様に(3)式で表される非球面形状によって、これらの面の面外径までレンズ面として決定される。この例3におけるR、k、Aniの値を表6に示す。
【0067】
【表6】
Figure 2004045505
【0068】
また、例3では、対物レンズの外径は4.5mmφである。そして、光情報記録媒体側の開口数NAが0.85となるときの第1面の有効径、すなわち入射光束径Eは3.6mmφである。これに対し、第1面のレンズ面径は、上記例1と同様、レンズ面のエッジで光束の一部がカットされることのないように、3.9mmφとやや大きくしてある。また、第1面においてレンズ面径3.9mmφから外側のレンズ外径4.5mmφまでの周辺ツバ部を形成する平面部が、青色レーザーピックアップに搭載固定されるときの基準平面部となる。
【0069】
同様に、光情報記録媒体側のNAが0.85となるときの第2面の有効径、すなわち出射光束径は2.5mmφであり、これに対し、第2面のレンズ面径は2.7mmφと大きくしてある。この第2面と第3面の面間隔0.1687mmが第2面のレンズの凹面の深さを示し、第3面はこの第2面のレンズ面外側の平面部を示している。この第3面は、第1面と同様にレンズ外径4.5mmφまでの平面部となっている。また、例3では、対物レンズの周辺ツバ部の厚さ、いわゆる周辺ツバ厚は約0.45mmと薄いが、実用的にはほぼ十分な厚さを有している。
【0070】
第4面と第5面は上記例1と同様に光情報記録媒体面を示す。この例3では、作動距離LはL=0.6916mmである。また、作動距離Lと入射光束径Eとの比はL/E=0.6916/3.60≒1/5.205、すなわち、1/6以上であり、かなり長い作動距離が得られることを示している。
【0071】
また、第1面の曲率をC、第2面の曲率をCとすると、
=1/1.620711≒0.61701315>0、
=1/7.457867≒0.134087>0
である。これから、
10>C/C≒4.6016020>1.5
であるため、このC/Cは前述の(1)式および(2)式を満たす良好な曲率の関係を有していることがわかる。
【0072】
以上の例3で示した対物レンズの設計性能は、波長405nmの光軸に平行な3.6mmφの入射光束に対する波面収差は0.002λ、光軸に対して斜入射となる平行光束に対しては、+0.4°〜−0.4°までの入射角に対して波面収差約0.04λ以下となり、良好な性能が得られた。
【0073】
また、例3の対物レンズに用いた硝子材料は、鉛を含まない光学硝子材料であり、この硝子材料の波長405nm付近での屈折率は1.84452と高いものである。この硝子材料の屈折率は、上記例1で用いた光学硝子材料よりは低いが、光学硝子材料の中ではかなり高いものである。一方、例3の硝子材料の内部透過率は、厚さ10mmの平板でも約94%と高い透過率を示し、青色DVD用のピックアップに用いる対物レンズとしては十分な透過率を有している。しかし、例3の対物レンズの入射側の非球面形状は、前述の例2と同様に周辺に行くにつれて非常に傾斜が大きくなり、レンズ面径3.9mmφ付近の周辺部では、入射側のレンズ中心頂点の接線とレンズ非球面の接線とのなす傾斜角が約71°となる。このため、非球面金型加工に時間がかかる。
【0074】
また、この例3で用いた硝子材料の硝子転移温度は約530℃であり、実際にレンズを成形する際には硝子転移温度より数十度高い温度で成形する必要があるので、超硬材料の金型では例2と同様に金型の寿命が短くなるおそれがある。そこで例3では、耐熱性の高いグラスカーボン材またはSiCのようなセラミックス型を加工して成形型としたものを用いた方が成形が安定して好ましい。この場合、初期の金型加工には時間がかかるものの、成形金型の損耗を低くすることができ、金型の寿命を長く維持できる。
【0075】
例3で得られた対物レンズに対し、波長405nmの青色レーザー光学干渉計を用いてレンズ光軸にほぼ平行な3.6mmφの平行光束を入射して対物レンズの波面収差を測定した。その結果、測定光学系の残留収差を含んでも波面収差のRMSは0.03λ前後であり、上記例1よりは波面収差はやや劣るが、作動距離は0.7mm前後と十分長い作動距離が得られた。
【0076】
上述した例1および例3のような本実施例によれば、鉛を含有せずに高屈折率かつ高透過率の光学硝子材料を用いて、外径が5.0mmφ以下で、入射光束径をE、レンズと光情報記録媒体間の作動距離をLとしたときにL/Eの比が1/6以上である、小型の単レンズで高開口数かつ長作動距離を有する高性能な青色レーザーピックアップ用対物レンズを提供できる。また、硝子レンズとしては、比較的低い温度で成形し易く、安価に製作することができる。
【0077】
特に、青色DVD対応の光ピックアップ用対物レンズとしては、NA=0.85という高開口数を維持しながら長い作動距離を有しているので、高速回転する光情報記録媒体に対するフォーカシング制御やトラッキング制御のためのサーボ駆動などの際に、対物レンズが光情報記録媒体に接触してしまうことを回避できる。
【0078】
また、本実施形例の対物レンズを、650nmレーザーを用いる現行DVD、780nmレーザーを用いるCD、CD−Rなどの厚い光透過保護層厚を有する光情報記録媒体の記録再生用ピックアップに用いる際にも、光情報記録媒体に接触する可能性の少なく、互換レンズとしても有用なピックアップ用レンズを得ることができる。さらに、青色DVD専用レンズとしてならば、外径2mmあるいはそれ以下の対物レンズとしても実現可能であるので、光情報記録媒体に接触することなしに記録再生できる超小型の青色レーザーピックアップ用対物レンズが得られる。
【0079】
【発明の効果】
本発明によれば、波長405nm付近のレーザー光に対して高屈折率かつ高透過率の光学硝子を用いて、外径が5.0mmφ以下の単レンズで、入射光束径をE、レンズと光情報記録媒体間の作動距離をLとしたときにL/Eの比が1/6以上である、小型で高開口数かつ長作動距離を有する光ピックアップ用の対物レンズを提供できる。また、対物レンズにおける光源側の第1面の頂点曲率をC、光情報記録媒体側の第2面の頂点曲率をCとしたとき、C>C>0、かつ、10>C/C>1.5の関係を満足することにより、レンズ非球面の加工が容易で高精度の対物レンズを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る対物レンズの構成を示す図であり、対物レンズの光軸を通る断面図。
【図2】本発明に対する比較例に係る対物レンズの構成を示す図であり、対物レンズの光軸を通る断面図。
【符号の説明】
1:対物レンズ
2:コリメータレンズ
3:光情報記録媒体
4:情報記録面
5:光軸
6:周辺ツバ部
7:入射側の面である第1面の平面部
8:射出側の面である第3面の平面部
9:媒体表面
11:入射側の非球面(第1面)
12:射出側の非球面(第2面)
13:入射側のレンズ中心頂点の接線
14:入射側のレンズ非球面の接線
:レンズの外径
:第1面におけるレンズ面径
:第2面の有効径(出射光束径)
:第2面におけるレンズ面径
E:第1面の有効径(入射光束径)
L:作動距離
θ:入射側のレンズ非球面の傾斜角
:周辺ツバ厚

Claims (3)

  1. 波長が385nm〜425nmの光を光情報記録媒体の情報記録面に集光して情報の記録または再生を行う光学系に用いる、両面に非球面を有する対物レンズであって、
    前記光情報記録媒体側の開口数が0.80〜0.87で、かつ、外径が5.0mmφ以下の単レンズであり、
    この対物レンズへの光源からの入射光束径をE、前記対物レンズと前記光情報記録媒体との間の作動距離をLとしたとき、LとEの比L/Eが1/6以上となるような作動距離を有することを特徴とする対物レンズ。
  2. 385nm〜425nmの波長に対する屈折率が1.80〜2.20である光学硝子材料を用いた単レンズであることを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ。
  3. 前記単レンズにおける光源側の第1面の頂点曲率をC、光情報記録媒体側の第2面の頂点曲率をCとしたとき、C>C>0、かつ、10>C/C>1.5の関係を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の対物レンズ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100454075C (zh) * 2004-09-07 2009-01-21 柯尼卡美能达精密光学株式会社 光拾取器装置用物镜、光拾取器装置以及光信息记录再生装置
JP2009123317A (ja) * 2007-11-19 2009-06-04 Fujinon Corp 対物レンズ、これを備えた光ピックアップ装置、およびこの光ピックアップ装置を搭載した光記録媒体記録および/または再生装置

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