JP2002329344A - 光ピックアップ用対物レンズ、光ピックアップ及び光ディスクドライブ装置 - Google Patents

光ピックアップ用対物レンズ、光ピックアップ及び光ディスクドライブ装置

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JP2002329344A
JP2002329344A JP2001109924A JP2001109924A JP2002329344A JP 2002329344 A JP2002329344 A JP 2002329344A JP 2001109924 A JP2001109924 A JP 2001109924A JP 2001109924 A JP2001109924 A JP 2001109924A JP 2002329344 A JP2002329344 A JP 2002329344A
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lens
optical
optical pickup
objective lens
lens group
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JP2001109924A
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Toyokazu Takahashi
豊和 高橋
Satoru Hineno
哲 日根野
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高記録密度の光ディスク等の光記録媒体への
情報の記録及び再生に用いられる光ピックアップに適し
た、小型で色収差補正が為された対物レンズを提供する 【解決手段】 物体側より順に、回折型レンズL2を含
む第1レンズ群GR1と、屈折型レンズL3から成る第
2レンズ群GR2とによって対物レンズ10を構成し、
基準波長が420nm以下で、且つ、該基準波長の数n
m以内の波長範囲に対して、光軸上の像面における色収
差が補正されていると共に、0.8以上の開口数を有す
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、情報の記録媒体の
1つである光ディスクに対しレーザー光を照射して、情
報の記録、又は、記録された情報の再生を行う装置、い
わゆる光ディスクドライブ装置において、レーザー光が
光ディスク上で集光する際のビームスポットを、高記録
密度化に向けて可能な限り小さくするための技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、情報の記録媒体として非接触で記
録密度も高い光ディスク等の光記録媒体が多用されるよ
うになってきている。光ディスクに記録された情報は、
レーザー光を用いて再生され、更に、レーザー光を用い
て情報を記録することができる相変化型統乃光ディスク
も実用化されている。
【0003】また、記録密度に関しても、初期の光ディ
スクであるCD(Compact Disk)のトラックピッチ1.6
μmから、近年のDVD(Digital Video Disk又はDigit
al Versatile Disk)のトラックピッチ0.74μmへと
大幅に向上している。
【0004】高記録密度の書き込み可能な光ディスクに
対しレーザー光を照射して情報を記録するためには、光
ディスク状に更に小さいビームスポットを形成する必要
がある。レーザービームのスポット径は、レーザービー
ムの設計波長に比例し、レンズの開口数(N.A.)に
反比例するため、高記録密度化のためには、レンズの高
開口数化とレーザービームの短波長化が必要となる。
【0005】一方、光ディスクに相変化方式又は他の方
式で情報を記録するには高エネルギーのレーザー光が必
要であり、反射されたレーザー光によるレーザーノイズ
を低減するため、半導体レーザーの駆動電流や電圧に高
周波化を重ねるなどの方法によって、駆動パワーを変動
させ、レーザー光の波長を短い周期で変動するようにし
ている。
【0006】また、レーザー光を光ディスクに照射する
光ピックアップにおいても、数nm程度の波長の変動に
起因する色収差が発生して、光ディスク上のビームスポ
ットが大きくなってしまうという問題があった。
【0007】上記従来の光ピックアップにおいては、例
えば、図11に示すように、レーザー光を光ディスクの
記録層に集光する対物レンズaに、安価で集光性能の高
い非球面を有するガラス製モールド成形レンズの1枚構
成のものが採用されている。
【0008】即ち、対物レンズaにおいては、図12に
球面収差、非点収差及び歪曲収差を示すように、非球面
を用いても±2nmの波長の変動に対し±0.6μm/
nm程度の色収差が発生していることが分かる。尚、各
収差図において、実線は405nm、破線は403nm
及び一点鎖線は407nmにおける値を示すものであ
り、非点収差図において、太線はサジタル像面、細線は
タンジェンシャル像面における値を示すものである。
【0009】高記録密度化された光ディスクに対して情
報を記録するには、対物レンズによって回折限界までレ
ーザー光を集光することが望ましいが、上記従来の非球
面を有するガラス製モールド成形レンズによる1枚構成
の対物レンズaでは、このような回折限界までの集光は
困難であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑み、高記録密度の光ディスク等の光記録媒体への情
報の記録及び再生に用いられる光ピックアップに適し
た、小型で色収差補正が為された対物レンズを提供する
ことを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、光ディスクドライブ装置の光ピックアップ
の対物レンズを、物体側より順に、回折型レンズを含む
第1レンズ群と屈折型レンズから成る第2レンズ群とに
よって構成し、基準波長が420nm以下で、且つ、該
基準波長の数nm以内の波長範囲に対して、光軸上の像
面における色収差が補正されていると共に、0.8以上
の開口数を有するようにしたものである。
【0012】従って、光軸上の像面における色収差が補
正されるため、回折限界までレーザー光を集光すること
が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明光ピックアップ用対
物レンズ、光ピックアップ及び光ディスクドライブ装置
の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
尚、以下の実施の形態は、本発明をDVD等のディスク
状光記録媒体に対する情報の記録及び再生を行う光ディ
スクドライブ装置、該光ディスクドライブ装置の光ピッ
クアップ及びその対物レンズに適用したものである。
【0014】最初に、光ディスクドライブ装置の概要を
説明する。光ディスクドライブ装置1は、図1に示すよ
うに、ディスク状の光記録媒体(以下、「光ディスク」
という。)2に対する情報の記録及び再生を行うもので
あり、装置本体3に対して引き出し位置と引き込み位置
との間で摺動自在とされたディスクトレー4を有し、光
ディスク2はこのディスクトレー4上に載置されてロー
ディングされる。
【0015】そして、ローディングされた光ディスク2
は、ディスク回転駆動機構4によって回転駆動されると
共に、回転する光ディスク2の半径方向に移動する光ピ
ックアップ5によって、光ディスク2に対する情報の記
録又は再生が為されるようになっている。
【0016】上記光ピックアップ5は、図1に示すよう
に、光ディスク2の半径方向に移動自在に支持され、例
えば、図示しないハウジング(移動ベース)6上に支持
された2軸アクチュエータを有する。
【0017】そして、図2に示すように、上記ハウジン
グ6内には、レーザー光を発生させる半導体レーザー7
と、該半導体レーザー7からのレーザー光8を平行光束
にするコリメータレンズ9等が配設され、更に、光ディ
スク2の記録層にレーザー光8を集光する、色収差補正
機構を有する対物レンズ10が、上記2軸アクチュエー
タに保持されている。
【0018】光ディスク2は、0.6μm程度の狭いト
ラックピッチを有し、基板が薄い高密度記録対応規格の
ものであり、上記光ピックアップ5は、このような光デ
ィスク2に対して情報の記録及び再生をするのに適した
ものである。従って、上記半導体レーザー7は、従来の
CD規格のもの(波長780nm)よりも短い400n
m乃至410nm程度の波長のレーザー光8を発生させ
るものであり、レーザーノイズを低減するために高周波
電流を駆動電流に重ねることでレーザー光8の波長が短
い周期で変動するようにされている。
【0019】そして、光ディスク2の記録層に記録を行
う際には、半導体レーザー7から高エネルギーのレーザ
ー光8が出射され、コリメータレンズ9によって平行光
束にされる。そして、対物レンズ10によって光ディス
ク2の記録層に集光され、相変化等によって情報を記録
したピットが形成される。
【0020】一方、記録された情報を読みとる場合に
は、情報に記録を行う時よりも低エネルギーのレーザー
光8が光ディスク2の記録層に照射され、光ディスク2
から反射されたレーザー光8が光ピックアップ5内の図
示しないビームスプリッター等を含む受光系によって検
出されることによって為される。
【0021】光ピックアップ5は、レーザーノイズを低
減するために光ディスク2に照射するレーザー光8の波
長が変動するようにされている。このため、対物レンズ
10によって、光ディスク2に集光する際の色収差を改
善し、回折限界近くまで小さなビームスポットを作るこ
とができるようになっている。
【0022】次に、色収差補正機能を有するようにされ
た対物レンズ10の詳細について説明する。
【0023】対物レンズ10は、平凹レンズである第1
レンズL1と回折光学素子L2(第2レンズ)との組合
せから成る第1レンズ群GR1と、パワーの大きい非球
面ガラスモールドレンズである第3レンズL3から成る
第2レンズ群GR2によって構成されている。上記のよ
うに、回折光学素子を使用すると、レンズのベース面の
曲率半径を小さくすることなく開口数(N.A.)を高
めることが可能となる。
【0024】上記第2レンズである回折光学素子L2
は、第1レンズL1の表面に、例えば、ノコギリ型の断
面形状をした所謂ブレーズドホログラムとして、金型成
形による樹脂層を形成する方法等の適宜な方法によって
構成されたものである。
【0025】また、上記第1レンズ乃至第3レンズL3
は、2群構成の対物レンズ10として1つの鏡筒内に適
宜配設されている。
【0026】尚、以下の説明においては、これら対物レ
ンズ10の構成要素のうち、屈折型レンズである第1レ
ンズL1及び第3レンズL3は、同一の硝材を利用する
のであれば、合わせて合成レンズの屈折型レンズとして
考えてもよく、第2レンズである回折光学素子L2を回
折型レンズとして考えるものとする。
【0027】一般に、波長λ(nm)に対して±δ(n
m)の範囲で波長が変化する光源に対して、屈折型レン
ズと回折型レンズとを組みあわせたレンズの色消し条件
は次のように導かれる。
【0028】波長λ、λ+δ及びλ−δの時の硝材の屈
折率をそれぞれ、N、N+ δ、N- δとすると、波長λ±
δの範囲における部分的なアッベ数(以下、「部分アッ
ベ数」という。)は次のように定義することができる。
【0029】即ち、屈折型レンズの部分アッベ数ν
rは、以下の数式1のようになる。
【0030】
【数1】
【0031】また、回折型レンズの部分アッベ数ν
dは、以下の数式2のようになる。
【0032】
【数2】
【0033】そして、屈折型レンズ及び回折型レンズの
焦点距離をそれぞれ、fr、fdとすると、これらの合成
による合成レンズの焦点距離fは、以下の数式3の関係
を有し、軸上像点の色消し条件は、数式4で表される。
【0034】
【数3】
【0035】
【数4】
【0036】従って、上記数式3及び4から、数式5が
得られる。
【0037】
【数5】
【0038】回折型レンズ(回折光学素子L2)は位相
透過型のタイプで、表面形状が、断面形状でノコギリ型
をしたブレーズドホログラム形状を為すものである。そ
して、回折型レンズのブレーズの幅は、中心の光軸から
周縁部に行くに従って狭くなっている。ブレーズの最も
狭い部分の幅(最小線幅)をwとすると、レーザー光1
3のビーム半径Rと、回折型レンズの焦点距離fdと、
レーザー光13の波長λとの関係は、近似的に、以下の
数式6の様に表すことができる。
【0039】
【数6】
【0040】尚、光ピックアップ5は、波長λ=405
nm、波長の変動δ=2nm以内の半導体レーザー7を
光源とするものであり、レーザービーム径φ=3nm、
開口数(N.A.)0.85のものである。
【0041】図3は、上記数式6を用て、ブレーズドホ
ログラムの最小線幅wと回折型レンズの焦点距離fd
の関係を表したグラフである。また、図4は、上記数式
5を用いて、屈折型レンズの硝材の部分アッベ数νr
屈折型レンズの焦点距離fr及び回折型レンズの焦点距
離fdとの関係を表すグラフである。
【0042】即ち、図3において、ブレーズの最小線幅
wを2μmとすると回折レンズL2の焦点距離fd
7.40mmとなり、ブレーズの最小線幅wが3μmの
時にはfdは11.1mm、ブレーズの最小線幅wが4
μmの時にはfdは14.8mmとなる。ここで、レン
ズのパワーは焦点距離の逆数であるから、これらの値が
回折型レンズの取ることのできるパワーの最大の目安と
なる。
【0043】また、図4において、回折型レンズの焦点
距離fdの最小値が7.40mmであるとすると、屈折
型レンズの硝材の部分アッベ数νrは325以上の範囲
で許容されることになる。同様に、回折型レンズの焦点
距離fdが11.1mm及び14.8m時の屈折型レン
ズの硝材の部分アッベ数νrの有効範囲はそれぞれ、5
40以上及び750以上となる。
【0044】従って、対物レンズ10の第2レンズ群G
R2を構成するレンズの硝材は、ブレーズの最小線幅w
に対する上記条件を満たし、ガラスモールド成形が可能
なものを選択すればよいことになる。例えば、オハラ社
製のLAH53(商品名)によって第2レンズ群GR2
のレンズを構成すれば、部分アッベ数が630程度とな
り、最小線幅wが3μm程度の回折レンズと組みあわせ
ることによって像点の色消しが可能となる。
【0045】このように開口数と、レーザービーム径φ
(=2R)と使用する光源とが決定すると、合成レンズ
(対物レンズ10)の焦点距離fと回折型レンズのアッ
ベ数νdが決定し、ブレーズの最小線幅wを規定する
と、回折型レンズの焦点距離fdの有効範囲を決定する
ことができる。更に、前記数式から、屈折型レンズの焦
点距離frと部分アッベ数νrの有効範囲を決定するこ
とができるようになる。
【0046】一般的に、回折レンズの位相分布Φ(r)
は、Φ(r)=C12+C24+C 36+C48+…と
表記されるが、焦点距離f2と係数C1との間には、以下
の数式7の関係が成り立つ。
【0047】
【数7】
【0048】尚、係数C1は回折レンズのパワーを決定
する係数であり、屈折型レンズにおけるベース面の曲率
に相当する量である。従って、上記数式7によって係数
1を選定するようにする。
【0049】第2レンズ(回折レンズ=回折光学素子)
L2の半導体レーザー7側(光源側)の面の曲率半径r
2は、3次の球面収差を最小にするよう、数式8に従っ
て選定する。
【0050】
【数8】
【0051】また、第2レンズL2の光ディスク2側の
面の曲率半径r3は、必要なレンズの厚みを考慮して、
焦点距離f1を一定に保つように決定される。
【0052】更に、第1レンズL1の凹面の曲率半径r
1は、第2レンズ群GR2全体のパワーを0にするよ
う、以下の数式9に従って選定する。
【0053】
【数9】
【0054】本発明に係わる色収差機能を有する対物レ
ンズ10は、以上に述べた各条件を、各構成レンズの初
期設定として、ベンディング及び非球面係数の最適化に
よって設計することが可能である。
【0055】以下に、対物レンズ10の具体例である各
数値実施例を説明する。
【0056】尚、以下の説明において、「ri」は半導
体レーザー7側から数えてi番目の面及びその曲率半
径、「di」は半導体レーザー7側から数えてi番目と
i+1番目の面との間の面間隔を示すものとする。
【0057】また、非球面形状は、「x」を光軸からの
高さが「h」の非球面上の点の非球面頂点の接平面から
の距離、「c」を非球面頂点の曲率(=1/R)、
「k」は円錐定数、「A」、「B」、「C」、「D」、
「E」、「F」、「G」、「H」及び「J」をそれぞれ
第4次乃至第20次の非球面係数とするとき、以下の数
式10によって定義されるものとする。
【0058】
【数10】
【0059】回折型レンズは、振幅型と位相型とに分け
られるが、本発明において回折光学素子L2として用い
られる回折型レンズは位相型、特に、効率の点からブレ
ーズドホログラム形状のものである。これは、一般のホ
ログラムと同様に、製造時の2つの点光源を無限遠にあ
るとした時の各面上での非球面的位相のずれ係数とし
て、基板上の曲座標多項式を使用して指定する。ここ
で、多項式の係数は、回折基準波長での光路差(OP
D)をmm単位で与える。
【0060】即ち、回折型レンズ面上で、光軸からの高
さRの点における回折による光路差は、 OPD=C12+C24+C36+C48+C510
612+C714+C8 16+C918+C1020 のように定義される。実際の形状は回折を生じさせるた
めに、断続的に変化させる。つまり、屈折率Nの媒質中
の光路と空気中の光路との間に生じる光路差はt(N−
1)で与えられるので、回折レンズの各輪帯(エレメン
ト)の段差dは、設計波長をλnmとするとき、 d=λ/(N−1)・10-3、 若しくは、その整数倍となる。回折型レンズは、光路差
OPDを波長λで割った余りを光路差として生じる深さ
を表面形状に与えることになる。
【0061】図5は、対物レンズ10の数値実施例1の
レンズ構成を示すものであり、第1レンズL1及び第3
レンズL3の硝材に前記LAH53を用いた例を示すも
のである。尚、第3レンズL3と像面(記録面)との間
には、ポロカーボネート製のレンズカバー12が配設さ
れている。下記の表1に数値実施例1の各構成レンズの
数値を示す。
【0062】
【表1】
【0063】表2に第3面r3、第4面r4及び第5面r
5の4次乃至10次の非球面係数A乃至Dを示す。尚、
表2中の「E」は、10を底とする指数表現を表すもの
とする(後述する表4及び表6においても同様)。
【0064】
【表2】
【0065】図6に対物レンズの数値実施例1の球面収
差、非点収差及び歪曲収差を示す。尚、各収差図におい
て、実線は405nm、破線は403nm及び一点鎖線
は407nmにおける値を示すものであり、非点収差図
において、太線はサジタル像面、細線はタンジェンシャ
ル像面における値を示すものである(以下の図8及び図
10においても同様。)。回折基準波長は405nm、
設計波長は405nm(403nm乃至407nm)、
開口数は0.85である。
【0066】図7は、対物レンズ10の数値実施例2の
レンズ構成を示すものであり、第1レンズL1と第3レ
ンズL3に別の硝材を用いた場合の例を示すものであ
る。即ち、第1レンズにオハラ社製のSBSL7(商品
名)、第3レンズに前述のLAH53を用いたものであ
る。尚、第3レンズL3と像面(記録面)との間には、
ポリカーボネート製のレンズカバー12が配設されてい
る。下記の表3に数値実施例2の各構成レンズの数値を
示す。
【0067】
【表3】
【0068】表4に第3面r3、第4面r4及び第5面r
5の4次乃至10次の非球面係数A乃至Dを示す。
【0069】
【表4】
【0070】図8に対物レンズの数値実施例2の球面収
差、非点収差及び歪曲収差を示す。回折基準波長は40
5nm、設計波長は405nm(403nm乃至407
nm)、開口数は0.85である。
【0071】図9は、対物レンズ10の数値実施例3の
レンズ構成を示すものである。
【0072】この数値実施例3は、前記数値実施例2の
第1レンズL1のパワーを0にする設計とすることによ
り、図11に示す従来構成の非球面ガラスモールドレン
ズを第3レンズL3として使用することを可能としたも
のであり、第1レンズにオハラ社製のSBSL7(商品
名)、第3レンズに前述のLAH53を用いたものであ
る。尚、第3レンズL3と像面(記録面)との間には、
ポリカーボネート製のの数値を示す。
【0073】
【表5】
【0074】表6に第3面r3、第4面r4及び第5面r
5の4次乃至10次の非球面係数A乃至Dを示す。
【0075】
【表6】
【0076】図10に対物レンズの数値実施例3の球面
収差、非点収差及び歪曲収差を示す。回折基準波長は4
05nm、設計波長は405nm(403nm乃至40
7nm)、開口数は0.85である。
【0077】以上に説明したように、本発明に係わる対
物レンズ10は、色収差補正機能を有するものであり、
平凹レンズ(第1レンズL1)と回折光学素子(第2レ
ンズL2)とを組みあわせて成る第1レンズ群GR1
と、集光性能の高い非球面単玉レンズ(第3レンズL
3)の第2レンズ群GR2から成る2群構成のものであ
る。従って、対物レンズ10を用いた光ピックアップ5
によって高記録密度の光ディスクへの情報の記録及び再
生を行う場合、半導体レーザーの波長が変化しても、光
軸上で、ビームスポットの焦点位置の移動を0.05μ
m/nm程度以内に抑えることが可能になり、光ディス
クドライブ装置における情報の記録及び再生動作を安定
して行うことが可能となる。
【0078】本発明対物レンズ10は、前述した従来の
1枚構成の対物レンズa(図11)ではレーザー光の±
2nmの波長の変動に対し±0.6μm/nm程度の色
収差が発生するのに対し、同様の±2nm波長の変動に
対し色収差が0.01μm/nm程度に収まるものであ
る。一般に、光ピックアップのような光学系においては
色収差を0.05μm/nm以下にすることが要求され
るが、本発明に係わる対物レンズ10を用いることによ
って、十分な性能を得ることができるようになる。従っ
て、対物レンズ10によって、高密度記録の光ディスク
に対応した、小径のスポット形成可能な光ピックアップ
及び光ディスクドライブ装置を提供することが可能にな
る。
【0079】そして、対物レンズ10においては、色収
差を効果的に補正することができるので、今後の光ディ
スクの主流となる書き込み可能な光ディスクに対応する
レーザーパワーの大きな、即ち、レーザーパワーを変動
させてレーザーノイズを低減する手段を備えた光ピック
アップに採用することにより、高密度記録情報の再生及
び記録性能に優れたものとすることが可能になる。
【0080】尚、前記実施の形態において示した各部の
具体的な形状及び構造は、何れも本発明を実施するに当
たっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、こ
れらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈される
ことがあってはならないものである。
【0081】
【発明の効果】以上に説明したように本発明対物レンズ
は、物体側より順に、回折型レンズを含む第1レンズ群
と、屈折型レンズから成る第2レンズ群とによって構成
し、基準波長が420nm以下で、且つ、該基準波長の
数nm以内の波長範囲に対して、光軸上の像面における
色収差が補正されていると共に、0.8以上の開口数を
有するようにしたので、像面において光を回折限界近く
まで集光させることができる。
【0082】請求項2に記載された発明にあっては、第
2レンズ群を少なくとも1面の非球面を有する単レンズ
によって構成したので、製造コストの面で有利となる。
【0083】請求項3及び請求項4に記載した発明にあ
っては、第1レンズ群に含まれる回折型レンズを、透過
位相型で表面がブレーズ形状で構成したので、レンズの
ベース面の曲率半径を小さくすることなく、レンズの開
口数を高めることができる。
【0084】請求項5乃至請求項9に記載した発明にあ
っては、第1レンズ群は、負のパワーを有する球面の屈
折型レンズを有するようにしたので、レンズの動作距離
を確保しながら、色収差の補正を効率的に行うことがで
きる。
【0085】また、本発明光ピックアップは、レーザー
ビームを出射する半導体レーザーと、レーザービームを
ディスク状光記録媒体の記録面に集光させる対物レンズ
と、光ディスクの記録面で反射されたレーザービームを
受光する受光系とを有する光ピックアップであって、対
物レンズを、物体側より順に回折型レンズを含む第1レ
ンズ群と屈折型レンズから成る第2レンズ群とによって
構成し、基準波長が420nm以下で、且つ、該基準波
長の数nm以内の波長範囲に対して、光軸上の像面にお
ける色収差が補正されていると共に、0.8以上の開口
数を有するようにしたので、半導体レーザーの波長が変
化しても、光軸上でのビームスポットの焦点位置の移動
を極めて小さな範囲内に抑えることができる。
【0086】請求項11に記載された発明にあっては、
半導体レーザーから出射されるレーザービームの波長が
420nm以下であるので、レーザービームのスポット
径を小さくすることが可能になって、高記録密度に対応
した光ピックアップを得ることができる。
【0087】更に、本発明ディスクドライブ装置は、回
転するディスク状の光記録媒体に対して、該光記録媒体
の半径方向に移動自在とされた光ピックアップによって
情報の記録や再生を行う光ディスクドライブ装置におい
て、光ピックアップが、レーザービームを出射する半導
体レーザーと、レーザービームをディスク状光記録媒体
の記録面に集光させる対物レンズと、光ディスクの記録
面で反射されたレーザービームを受光する受光系とを有
すると共に、対物レンズを、物体側より順に回折型レン
ズを含む第1レンズ群と屈折型レンズから成る第2レン
ズ群によって構成し、基準波長が420nm以下で、且
つ、該基準波長の数nm以内の波長範囲に対して、光軸
上の像面における色収差が補正されていると共に、0.
8以上の開口数を有するようにしたので、半導体レーザ
ーの波長が変化しても、光軸上でのビームスポットの焦
点位置の移動を極めて小さな範囲内に抑えることがで
き、情報の記録及び再生を安定して行うことができるよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における光ディスクドライ
ブ装置の概要を示す平面図である。
【図2】本発明の実施の形態における光ピックアップの
構成を示す概略図である。
【図3】回折型レンズにおけるブレーズの最小線幅wと
焦点距離fdとの関係を示すグラフである。
【図4】屈折型レンズの硝材の部分アッベ数と焦点距離
及び回折型レンズの焦点距離との関係を表すグラフであ
る。
【図5】図6と共に本発明の実施の形態における対物レ
ンズの数値実施例1を示すものであり、本図はレンズ構
成を示す図である。
【図6】球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す図であ
る。
【図7】図8と共に本発明の実施の形態における対物レ
ンズの数値実施例2を示すものであり、本図はレンズ構
成を示す図である。
【図8】球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す図であ
る。
【図9】図10と共に本発明の実施の形態における対物
レンズの数値実施例3を示すものであり、本図はレンズ
構成を示す図である。
【図10】球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す図で
ある。
【図11】図12と共に従来の対物レンズの一例を示す
ものであり、本図はレンズ構成を示す図である。
【図12】球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す図で
ある。
【符号の説明】
1…光ディスクドライブ装置、2…光記録媒体(光ディ
スク)、5…光学ピックアップ、7…半導体レーザー、
10…対物レンズ、11…レンズ鏡筒、L1…屈折型レ
ンズ、L2…回折型レンズ、L3…屈折型レンズ、GR
1…第1レンズ群、GR2…第2レンズ群
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H087 KA13 LA01 PA02 PA17 PB02 QA03 QA06 QA18 QA21 QA32 QA42 RA05 RA11 RA12 RA42 RA46 UA01 5D119 AA01 AA22 BA01 FA05 JA44 JB02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側より順に、回折型レンズを含む第
    1レンズ群と屈折型レンズから成る第2レンズ群とによ
    って構成され、 基準波長が420nm以下で、且つ、該基準波長の数n
    m以内の波長範囲に対して、光軸上の像面における色収
    差が補正されていると共に、0.8以上の開口数を有す
    ることを特徴とする光ピックアップ用対物レンズ。
  2. 【請求項2】 第2レンズ群は、少なくとも1面の非球
    面を有する単レンズによって構成されていることを特徴
    とする請求項1に記載の光ピックアップ用対物レンズ。
  3. 【請求項3】 第1レンズ群に含まれる回折型レンズ
    は、透過位相型で表面がブレーズ形状で構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ用対
    物レンズ。
  4. 【請求項4】 第1レンズ群に含まれる回折型レンズ
    は、透過位相型で表面がブレーズ形状で構成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の光ピックアップ用対
    物レンズ。
  5. 【請求項5】 第1レンズ群は、負のパワーを有する球
    面の屈折型レンズを有することを特徴とする請求項1に
    記載の光ピックアップ用対物レンズ。
  6. 【請求項6】 第1レンズ群は、負のパワーを有する球
    面の屈折型レンズを有することを特徴とする請求項2に
    記載の光ピックアップ用対物レンズ。
  7. 【請求項7】 第1レンズ群は、負のパワーを有する球
    面の屈折型レンズを有することを特徴とする請求項3に
    記載の光ピックアップ用対物レンズ。
  8. 【請求項8】 第1レンズ群は、負のパワーを有する球
    面の屈折型レンズを有することを特徴とする請求項4に
    記載の光ピックアップ用対物レンズ。
  9. 【請求項9】 第1レンズ群及び第2レンズ群が1つの
    レンズ鏡筒内に配設されていることを特徴とする請求項
    1に記載の光ピックアップ用対物レンズ。
  10. 【請求項10】 レーザービームを出射する半導体レー
    ザーと、レーザービームをディスク状光記録媒体の記録
    面に集光させる対物レンズと、光ディスクの記録面で反
    射されたレーザービームを受光する受光系とを有する光
    ピックアップであって、 上記対物レンズが、物体側より順に回折型レンズを含む
    第1レンズ群と屈折型レンズから成る第2レンズ群とに
    よって構成され、基準波長が420nm以下で、且つ、
    該基準波長の数nm以内の波長範囲に対して、光軸上の
    像面における色収差が補正されていると共に、0.8以
    上の開口数を有するものであることを特徴とする光ピッ
    クアップ。
  11. 【請求項11】 半導体レーザーから出射されるレーザ
    ービームの波長が420nm以下であることを特徴とす
    る請求項10に記載の光ピックアップ。
  12. 【請求項12】 回転するディスク状の光記録媒体に対
    して、該光記録媒体の半径方向に移動自在とされた光ピ
    ックアップによって情報の記録や再生を行う光ディスク
    ドライブ装置において、 上記光ピックアップが、レーザービームを出射する半導
    体レーザーと、レーザービームをディスク状光記録媒体
    の記録面に集光させる対物レンズと、光ディスクの記録
    面で反射されたレーザービームを受光する受光系とを有
    すると共に、 上記対物レンズが、物体側より順に回折型レンズを含む
    第1レンズ群と屈折型レンズから成る第2レンズ群とに
    よって構成され、基準波長が420nm以下で、且つ、
    該基準波長の数nm以内の波長範囲に対して、光軸上の
    像面における色収差が補正されていると共に、0.8以
    上の開口数を有することを特徴とする光ディスクドライ
    ブ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007317338A (ja) * 2006-05-29 2007-12-06 Pulstec Industrial Co Ltd 光ピックアップ装置
CN100367384C (zh) * 2004-07-21 2008-02-06 索尼株式会社 光聚焦光学系统、光学拾波装置及光学记录和再现装置

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