JP2004045353A - カラー周期性パターンのムラ検査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】蛍光材料を発光させる励起照明手段と、特定色だけに感度を有する撮像手段と、前記撮像手段が検査対象を撮像して得た撮像画像における特定色の画素を抽出する特定色画素抽出手段と、前記抽出した画素を密に再配列した再配列画像を生成する再配列手段と、再配列画像を表示する表示手段と、再配列画像に基づいてムラを検出するムラ検出手段と、検出したムラに基づいて検査対象の良否を判定する良否判定手段とを具備するようにしたムラ検査装置。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー周期性パターンにおけるムラ(不均一性)を検査する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
カラー周期性パターンが形成されている工業製品として、プラズマディスプレイパネルの背面板、カラーEL(electroluminescence)ディスプレイパネルの発光層、液晶ディスプレイに用いられるカラーフィルタ、等を挙げることができる。これらのカラー周期性パターンにおけるムラ(不均一性)は製品の品質を決定する重要な要素の1つであるため必ず検査が行なわれる。
【0003】
たとえば、プラズマディスプレイパネルの背面板には間隔を置いて平行に配列する隔壁の間にRGB(red,green,blue)の蛍光体が順番に繰返し形成されている。そのムラの検査としては、UV(ultra violet:紫外線)光源を背面板に照射して蛍光体を励起発光させ、その発光におけるムラの状態を人間が目視により認識し、良否を判定する検査が行なわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このムラ検査においては、人間はUV光源の近くで長時間に渡って作業しなければならず、紫外線を浴びることによる人体への悪影響を回避することが困難である。また、蛍光体はRGBの各色で個別に塗布されるため、ムラの状態もRGBの各色で異なっていることが多い。ところが、上述の目視検査ではRGBの各蛍光体を個別に検査することができないため、RGBの各蛍光体のいずれの塗布工程で発生したムラであるのかを特定することができない。またUV光源に固有の発光波長特性によってRGBの各蛍光体が均一に発光しないため、各蛍光体によってムラの見え方が異なる。
【0005】
本発明は上述の問題を解決するためになされたものである。その目的は、紫外線を浴びることによる人体への悪影響を回避し、RGBのどの蛍光体であってもムラが明瞭化されるムラ検査装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るムラ検査装置は、特定色だけに感度を有する撮像手段と、前記撮像手段が検査対象を撮像して得た撮像画像における前記特定色の画素を抽出する特定色画素抽出手段と、前記抽出した画素を密に再配列した再配列画像を生成する再配列手段と、前記再配列画像を表示する表示手段とを具備するようにしたものである。
【0007】
本発明によれば、撮像手段により特定色に感度を有する撮像画像が得られ、特定色画素抽出手段により撮像画像における特定色の画素が抽出され、再配列手段により抽出した画素を密に再配列した再配列画像が生成され、表示手段により再配列画像が表示される。すなわち、特定色がカラー周期性パターンの色であれば、この再配列画像は検査対象におけるそのパターンの部分だけを集積した画像であり周期的な変化がなくなり平坦化された画像である。したがって、特定色のカラー周期性パターンにおけるムラを明瞭化するムラ検査装置が提供される。また、表示手段において目視検査が行えるから、紫外線を浴びることによる人体への悪影響が回避される。
【0008】
また本発明の請求項2に係る検査装置は、請求項1に係るムラ検査装置において、前記検査対象は蛍光材料により形成された周期性パターンを有する検査対象であって、前記蛍光材料を発光させる励起照明手段を具備するようにしたものである。本発明によれば、蛍光材料によって形成されたカラー周期性パターンが検査される。
【0009】
本発明の請求項3に係る検査装置は、請求項1または2に係るムラ検査装置において、前記特定色はRGBの三色であって前記撮像手段はRGBの各色の光学フィルターを有する3つのモノクロカメラであるようにしたものである。本発明によれば、RGBの各色について個別に撮像条件が設定されるからRGBのどの特定色、どの色の蛍光体であってもムラが明瞭化される。
【0010】
本発明の請求項4に係る検査装置は、請求項1〜3のいずれかに係るムラ検査装置において、前記特定色抽出手段は、前記撮像画像における画素値を所定のしきい値と比較して前記特定色の画素を抽出するようにしたものである。本発明によれば、画素値と所定のしきい値との比較から特定色の画素が抽出される。
【0011】
本発明の請求項5に係る検査装置は、請求項1〜4のいずれかに係るムラ検査装置において、前記再配列手段は、前記抽出した画素を行方向または列方向に詰めて再配置するようにしたものである。本発明によれば、特定色のカラー周期性パターンがストライプであればそのストライプの長手方向に対して直角方向(幅方向)に詰めて再配置することにより周期的な変化がなくなり平坦化された画像が得られる。
【0012】
本発明の請求項6に係る検査装置は、請求項1〜5のいずれかに係るムラ検査装置において、前記再配列画像に基づいて前記検査対象のムラを検出するムラ検出手段と、検出したムラに基づいて前記検査対象の良否を判定する良否判定手段とを具備するようにしたものである。本発明によれば、ムラ検出手段により再配列画像に基づいて検査対象のムラが検出され、良否判定手段により検出したムラに基づいて検査対象の良否が判定される。したがって、自動検査を行うムラ検査装置が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について実施の形態に基づいて説明する。本発明のムラ検査装置について説明する前に、典型的な検査対象であるプラズマディスプレイパネルの背面板の構造について図4を参照して説明しておく。図4はプラズマディスプレイパネルの背面板の構造を示す図であって、図4(A)は全体の上面図、図4(B)は部分拡大した上面図、図4(C)は部分拡大した側面図である。図4において、100は背面板(検査対象)、101はガラス基板、102は隔壁、103は蛍光体である。
【0014】
図4に示すように、カラー表示を行うプラズマディスプレイパネル(PDP)では背面板100に平行線状に複数配列で隔壁102が形成される。隔壁と隔壁の間のには蛍光面103が設けられる。各隔壁と隔壁の間の蛍光面103にはRGB各色で発光する蛍光体材料の1つが充填され、背面板100はそのRGB各色のストライプ状の蛍光面が3つから成る組を多数配列した構造となる。図4において、B領域、R領域、G領域はその各色の発光領域を示している。
【0015】
AC型PDPにおいては、前面板(図示せず)と上述の背面板100が互いに平行に且つ対向して配設されており、両者は背面板100となるガラス基板101上に互いに平行に設けられた隔壁102により一定の間隔に保持されている。前面板となるガラス基板の背面板側には、放電維持電極として、透明電極とバス電極としての金属電極とで構成される複合電極が互いに平行に形成され、これを覆って誘電体層が形成されており、さらにその上に保護層(MgO層)が形成されている。
【0016】
また、背面板100となるガラス基板101の前面板側には上述の複合電極と直交するように隔壁102の間に位置してアドレス電極(図示せず)が互いに平行に形成されている。このアドレス電極は、背面板100となるガラス基板101に誘電体からなる下地層を形成した上に設けられ、更にその上に誘電体層が積層される。隔壁102は、その誘電体層の上に設けられ、さらに隔壁102の壁面とセル底面を覆うようにして蛍光面103が設けられている。
【0017】
この前面板と背面板100の間にはネオンを主体としキセノンを含む希ガスが封入される。アドレス電極により書き込みを行った後、前面板上の複合電極に交流電圧を印加し空間に生成した電界により放電させる。この放電により生じる紫外線により蛍光面103を発光させ、前面板を透過する光を観察者が視認できる。
【0018】
次に、本発明のムラ検査装置の構成について図1を参照して説明する。図1は、検査対象が上述のプラズマディスプレイの背面板であるときに好適な一例として、本発明のムラ検査装置における構成を示す図である。図1において、1a,1b,1cは、ラインセンサカメラ、2aはRフィルタ、2bはGフィルタ、2cはBフィルタ、31a,31b,32a,32b,33a,33bはUV光源、100は背面板(検査対象)である。また、矢印は背面板100の搬送方向を示している。
【0019】
ラインセンサカメラ1a,1b,1cは、受光素子を直線状に配列したCCD(charge coupled device)等のセンサ、その駆動回路、結像光学系、信号増幅器、等から成り、直線状の撮像領域を有する撮像手段である。ラインセンサカメラ1a,1b,1cによる主走査と背面板100の搬送による副走査により2次元の撮像画像を得ることができる。図1に示す一例においては、ラインセンサカメラ1a,1b,1cは、背面板100の表面を垂直上方から撮像する。そしてラインセンサカメラ1a,1b,1cの主走査方向は背面板100に形成された隔壁の方向と一致する。ラインセンサカメラ1a,1b,1cは、その主走査に対応する撮像信号を出力する。
【0020】
図1に示すように、ラインセンサカメラ1a,1b,1cは、背面板100の搬送路において、搬送方向にその順番に配置されている。したがって、各々のラインセンサカメラ1a,1b,1cは、個別に撮像条件を設定することができる。各々のラインセンサカメラ1a,1b,1cは、異なった波長帯域に感度を有する。ラインセンサカメラ1aは赤色(R:red)の光に感度を有し、ラインセンサカメラ1bは緑色(G:green)の光に感度を有し、ラインセンサカメラ1cは青色(B:blue)の光に感度を有する。
【0021】
Rフィルタ2aは、赤色の光を通過する光学フィルターである。Rフィルタ2aは、ラインセンサカメラ1aの光学系に取付けられており、前述の赤色の光に対する感度を付与する。
同様にGフィルタ2bは、緑色の光を通過する光学フィルターである。Gフィルタ2bは、ラインセンサカメラ1bの光学系に取付けられており、前述の緑色の光に対する感度を付与する。
同様にBフィルタ2cは、青色の光を通過する光学フィルターである。Bフィルタ2cは、ラインセンサカメラ1cの光学系に取付けられており、前述の青色の光に対する感度を付与する。
【0022】
UV光源31a,31bは、背面板100の蛍光面を励起発光させるための紫外線を放出する光源である。UV光源31a,31bは、直管形状の光源でラインセンサカメラ1aの直線状の撮像領域の両側から紫外線を照射する。UV光源31a,31bは、その蛍光面における赤色発光する蛍光体を特に効率良く励起する赤色発光専用のUV光源を使用すると好適である。
【0023】
同様にUV光源32a,32bは、背面板100の蛍光面を励起発光させるための紫外線を放出する光源である。UV光源32a,32bは、直管形状の光源でラインセンサカメラ1bの直線状の撮像領域の両側から紫外線を照射する。UV光源32a,32bは、その蛍光面における緑色発光する蛍光体を特に効率良く励起する緑色発光専用のUV光源を使用すると好適である。
【0024】
同様にUV光源33a,33bは、背面板100の蛍光面を励起発光させるための紫外線を放出する光源である。UV光源33a,33bは、直管形状の光源でラインセンサカメラ1cの直線状の撮像領域の両側から紫外線を照射する。UV光源33a,33bは、その蛍光面における青色発光する蛍光体を特に効率良く励起する青色発光専用のUV光源を使用すると好適である。
【0025】
以上の構成において、次に、本発明のムラ検査装置の動作について、図2、図3を参照して説明する。図2はラインセンサカメラによる撮像画像を示す模式図である。また、図3は撮像画像に対するデータ処理(再配列処理)についての説明図である。
【0026】
搬送経路において搬送される背面板100は、各々のラインセンサカメラ1a,1b,1cの撮像領域を順番に通過する。このとき、各々のラインセンサカメラ1a,1b,1cが出力する撮像信号を搬送に同期しながら所定の間隔でムラ検査装置のデータ処理部(図示せず)が読み込む。同期は、たとえば、搬送手段(ベルトコンベヤ、等)の駆動ローラに設けられたロータリーエンコーダの出力パルス信号をデータ処理部が計数することによって行なわれる。
【0027】
データ処理部は、ラインセンサカメラ1a,1b,1cやロータリーエンコーダ、等とのインタフェース(入力部)を有するパーソナルコンピュータ、等のデータ処理装置によって実現される。データ処理部は、撮像信号の入力部において、1回の主走査による撮像信号を単位としてA/D(analog−to−digital)変換を行い、そのデータをメモリに記憶する。その1回の主走査のデータはメモリにおいて順番に追加記憶され、背面板100が各々のラインセンサカメラ1a,1b,1cの撮像領域を通過すると、背面板100の全体に対応する各々の撮像画像がメモリに記憶される。
【0028】
図2において、(A)はラインセンサカメラ1aによる撮像画像の一部を示す模式図である。前述のような構成を有するから、ラインセンサカメラ1aによる撮像画像は、背面板100におけるR領域(図4参照)の画素値が大きく、背面板100におけるG領域とB領域の画素値が小さい。したがって、所定のしきい値で2値化することにより、G領域とB領域に対してR領域が区別される。これにより、データ処理部はR領域の画素だけを抽出する。
【0029】
同様に、図2において、(B)はラインセンサカメラ1bによる撮像画像の一部を示す模式図である。前述のような構成を有するから、ラインセンサカメラ1bによる撮像画像は、背面板100におけるG領域(図4参照)の画素値が大きく、背面板100におけるR領域とB領域の画素値が小さい。したがって、所定のしきい値で2値化することにより、R領域とB領域に対してG領域が区別される。これにより、データ処理部はG領域の画素だけを抽出する。
【0030】
同様に、図2において、(C)はラインセンサカメラ1cによる撮像画像の一部を示す模式図である。前述のような構成を有するから、ラインセンサカメラ1cによる撮像画像は、背面板100におけるB領域(図4参照)の画素値が大きく、背面板100におけるR領域とG領域の画素値が小さい。したがって、所定のしきい値で2値化することにより、R領域とG領域に対してB領域が区別される。これにより、データ処理部はB領域の画素だけを抽出する。
【0031】
上述のようにして抽出された撮像画像におけるR領域、G領域、B領域の画素について、データ処理部は各々個別に密に再配列して再配列画像を生成する。図3は撮像画像に対するデータ処理(再配列処理)についての説明図である。図3はR領域の画素について密に再配列して再配列画像を生成する過程の説明図である。G領域、B領域についても同様であるから、ここではR領域の画素についてだけ再配列処理の説明を行い他は説明を省略する。
【0032】
図3(A)に示す説明図は、図2(A)に示すラインセンサカメラ1aによる撮像画像の一部を示す模式図と同じであるが、その一部分を矩形で示してある。その図3(A)に示す矩形の領域を拡大したものが、図3(B)に示す説明図である。図3(B)においては、行列配置する画素が破線によって区切られた矩形として示されている。その矩形の内で▲1▼〜■と付されている矩
形は、図3(B)において一番上の行における画素である。▲1▼〜▲4▼の画素はR領域の画素ではなく、▲5▼〜■はR領域の画素である。
【0033】
図3(C)に示す説明図は、R領域の画素について密に再配列して生成した再配列画像の一部分を拡大して示す説明図である。ここで「密に」というのは、画像におけるすべての画素がR領域の画素によって占められていることを意味する。再配列画像においては、▲1▼〜▲4▼の画素は欠落しておりR領域の画素である▲5▼〜■の画素はその順番に再配列している。すなわち、抽出したR
領域の画素である▲5▼〜■の画素は行方向に詰めて再配置されている。▲1▼〜■の画素について再配
置の方法を説明したが、他のすべての画素についても同様である。
【0034】
上述のように、データ処理部は、抽出したR領域の画素を密に再配列して再配置画像を生成する。また、データ処理部は、抽出したR領域の画素を行方向または列方向に詰めて再配置する。背面板100に形成されたR領域は図3(A)に示すように撮像画像において列方向に延びるストライプである。このようなときには、抽出したR領域の画素を行方向に詰めて再配置することにより、画素を密に再配置することができる。また、撮像条件によっては、背面板100に形成されたR領域が撮像画像において行方向に延びるストライプとして得られることがある。そのときには、抽出したR領域の画素を列方向に詰めて再配置することにより、画素を密に再配置することができる。
【0035】
上述のようにして生成した再配列画像は、特定色がカラー周期性パターンの色であれば、背面板100におけるそのパターンの部分だけを集積した画像であり周期的な変化がなくなり平坦化された画像である。したがって、特定色のカラー周期性パターンにおけるムラを明瞭化するムラ検査装置が提供される。また、上述のようにして生成した再配列画像は、ムラ検査装置の表示部において表示が行なわれる。すなわち、表示部において目視検査が行えるから、紫外線を浴びることによる人体への悪影響が回避される。
【0036】
本発明のムラ検査装置は、生成した再配列画像を表示部に表示して目視検査する方法で使用することができる。また、生成した再配列画像に基づいて、自動検査を行う構成とすることもできる。すなわち、ムラ検出部と良否判定部を具備する構成とする。ムラ検出部は、再配列画像に基づいて背面板100のムラを検出する。良否判定部は、検出したムラに基づいて背面板100の良否を判定する。
【0037】
このムラ検出部におけるデータ処理としては、周知のムラ検出処理、たとえば特開2000−111492、等に開示されている方法を適用することができ、本発明においては限定されない。このデータ処理には、シェーディング補正処理、ノイズ除去処理、ムラ強調処理、ムラ抽出処理、等が含まれる。また、良否判定部におけるデータ処理としては、抽出されたムラの面積(画素数)が許容範囲内であるか否かを判定する処理、等が含まれる。
【0038】
上記のデータ処理は、周知であるが、そのいくつかについて簡単に説明しておく。まずシェーディング補正処理について説明する。撮像画像には光量分布(照明ムラ)、結像レンズの透過角度によるムラ、センサの感度ムラ、増幅器の周波数特性、等の影響でシェーディングと呼ばれる不均一な背景画像がを含まれている。ムラを検査するためには、このシェーディングとムラとを明確に区別する必要性がある。そこで不均一な背景画像を補正するシェーディング補正処理が適用される。
【0039】
シェーディング補正処理においては、たとえば、不均一な背景だけの画像に基づいて、その画像を均一化する補正係数を各画素に対して求めておく。そしてその補正係数に基づいて撮像画像を補正する。
また、ショーディングは空間周波数が小さく異物等の独立欠陥は空間周波数が高いという性質がある。そこで簡易的な方法として撮像画像に対して微分処理(差分処理)を適用しシェーディングの影響を実質的に無くすとともにムラ、等の欠陥を強調する。
【0040】
ノイズ除去処理は、ノイズ(微小変動)を除去するための平滑化処理である。また、ムラ強調処理は、ムラを強調するための微分処理である。微分処理は、ムラの形状に応じて適用する空間フィルタを選択して適正な処理を行う。ムラ抽出処理は、所定のしきい値で2値化することにより限度を越えるムラの部位を抽出する処理である。
【0041】
以上、本発明について実施の形態により説明を行ったが、本発明はこの実施の形態だけに限定されるものではない。本発明の技術思想に基づいて様々な形態で実施することができそれらも本発明に含まれる。たとえば、再配列画像を表示して目視検査を行うことを説明した。しかし、再配列画像がシェーディングを含みそれが問題となるような場合がある。その場合には、シェーディングとムラとを明確に区別するためシェーディング補正済の再配列画像を表示して目視検査を行う構成とする。また、同様に、再配列画像に対してノイズ除去処理、ムラ強調処理、ムラ抽出処理、等を行なって生成した画像を表示して目視検査を行う構成とすることができる。
【0042】
【発明の効果】
以上のとおりであるから、本発明の請求項1に係るムラ検査装置によれば、特定色のカラー周期性パターンにおけるムラを明瞭化するムラ検査装置が提供される。また、表示手段において目視検査が行えるから、紫外線を浴びることによる人体への悪影響が回避される。
また本発明の請求項2に係る検査装置によれば、蛍光材料によって形成されたカラー周期性パターンを検査することができる。
本発明の請求項3に係る検査装置によれば、RGBの各色について個別に撮像条件が設定されるからRGBのどの特定色、どの色の蛍光体であってもムラを明瞭化することができる。
本発明の請求項4に係る検査装置によれば、画素値と所定のしきい値との比較から特定色の画素を抽出することができる。
本発明の請求項5に係る検査装置によれば、周期性ストライプパターンの幅方向に詰めて再配置することにより周期的な変化がなくなり平坦化された画像を得ることができる。
本発明の請求項6に係る検査装置によれば、自動検査を行うムラ検査装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のムラ検査装置における構成の一例を示す図である。
【図2】ラインセンサカメラによる撮像画像を示す模式図である。
【図3】撮像画像に対するデータ処理(再配列処理)についての説明図である。
【図4】典型的な検査対象であるプラズマディスプレイパネルの背面板の構造を示す図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c ラインセンサカメラ
2a Rフィルタ
2b Gフィルタ
2c Bフィルタ
31a,31b,32a,32b,33a,33b UV光源
100 背面板(検査対象)
101 ガラス基板
102 隔壁
103 蛍光体
Claims (6)
- 特定色だけに感度を有する撮像手段と、前記撮像手段が検査対象を撮像して得た撮像画像における前記特定色の画素を抽出する特定色画素抽出手段と、前記抽出した画素を密に再配列した再配列画像を生成する再配列手段と、前記再配列画像を表示する表示手段と、を具備することを特徴とするムラ検査装置。
- 請求項1記載のムラ検査装置において、前記検査対象は蛍光材料により形成された周期性パターンを有する検査対象であって、前記蛍光材料を発光させる励起照明手段を具備することを特徴とするムラ検査装置。
- 請求項1または2記載のムラ検査装置において、前記特定色はRGBの三色であって前記撮像手段はRGBの各色の光学フィルターを有する3つのモノクロカメラであることを特徴とするムラ検査装置。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のムラ検査装置において、前記特定色抽出手段は、前記撮像画像における画素値を所定のしきい値と比較して前記特定色の画素を抽出することを特徴とするムラ検査装置。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のムラ検査装置において、前記再配列手段は、前記抽出した画素を行方向または列方向に詰めて再配置することを特徴とするムラ検査装置。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のムラ検査装置において、前記再配列画像に基づいて前記検査対象のムラを検出するムラ検出手段と、検出したムラに基づいて前記検査対象の良否を判定する良否判定手段とを具備することを特徴とするムラ検査装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002206434A JP2004045353A (ja) | 2002-07-16 | 2002-07-16 | カラー周期性パターンのムラ検査装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002206434A JP2004045353A (ja) | 2002-07-16 | 2002-07-16 | カラー周期性パターンのムラ検査装置 |
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ID=31711418
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101182324B1 (ko) * | 2006-07-28 | 2012-09-20 | 엘지디스플레이 주식회사 | 평판표시장치의 화질제어 방법 |
KR102474125B1 (ko) * | 2022-04-11 | 2022-12-05 | 주식회사 머신앤비전 | 퀀텀닷 디스플레이용 휘도 얼룩 고속검사장치 |
-
2002
- 2002-07-16 JP JP2002206434A patent/JP2004045353A/ja active Pending
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