JP2004042206A - 3次元構造体物品の製造方法、前記物品を用いる方法及びその方法により製造された物品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フォトリソ工程に従ってガラス基板2上にレジストレジストパターン4を形成する(A)。その上に光硬化型樹脂6を塗布し、樹脂6の上からシランカップリング処理を行った透明な平面板8をのせ、全体的に密着する程度に軽く加圧する(B)。レジストパターン4上の部分の樹脂のみを露光して仮硬化を行った(B)後、160℃で1時間遠赤外線オーブンにいれ、レジストの架橋による3次元化を促すための熱硬化を行う。次に樹脂6(6a,6b)全体を照射して、光硬化部分6bも含めて完全に硬化(本硬化)させ、レジストパターン4上の樹脂6を除去する(D)。その後、レジストパターン4を180℃で1時間オーブンに入れ、更にレジストパターン4の熱硬化を実施する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上に熱硬化型材料にて所望の3次元構造体を形成した後、その材料を加熱硬化させることにより基板上にその材料の3次元構造体を有する3次元構造体物品を製造する方法、並びにその方法により製造した物品を用いて他の物品を製造する方法及び製造される物品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
微細な3次元構造体を有する物品を製造する方法として、母材となる基板上に種々の工法により微細3次元構造体をもつレジストパターンを形成し、耐ドライエッチング性を向上させるためにそのレジストパターンを熱硬化させた後、そのレジストパターンをドライエッチングにより基板に転写する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
レジストへの光照射量を微小範囲で制御することにより、現像段階における高精度のレジストパターンの形成が実現されてきた。しかし、その微細3次元構造体に鋭角な形状が含まれていたりすると、熱硬化の際にレジストパターンが熱変形を起こすため、熱硬化させたレジストでそのような微細形状を維持するのは困難とされ、所望の性能が得られない場合があった。
【0004】
この問題は、レジストに限らず熱硬化性の材料で基板上に3次元構造体を形成し、熱硬化させる際に生じる共通した問題である。
そこで本発明は、上記の問題点を解決するために、3次元構造体を形成した熱硬化性材料の熱硬化の際の変形を抑えて微細形状の形状精度を向上させることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の3次元構造体物品製造方法は、基板上に熱硬化型材料にて所望の3次元構造体を形成した後、その材料を加熱硬化させることにより基板上にその材料の3次元構造体を有する物品を製造する方法であり、その加熱硬化の工程は、3次元構造体の表面にその表面形状を固定する保護層を設けた状態で行うことを特徴とするものである。
【0006】
熱硬化型材料により形成した3次元構造体の熱硬化の際に、3次元構造体を変形させるように作用する力は、▲1▼重力成分と、▲2▼溶媒成分の除去による体積減少(表面張力によるものも含む)成分である。対象とする3次元構造体が微細形状の場合は材料の質量が非常に小さいので、▲1▼の重力成分はごくわずかな力である。これに対して▲2▼の体積減少成分は、材料中の溶媒含有量に応じて無視できないほど大きい。しかし、本発明においては、材料の加熱処理工程を保護層を設けた状態で行い、3次元構造体の形状を崩さずに溶媒を除去できるので、この▲2▼の体積減少成分もごく僅かとなる。これにより、3次元構造体の材料表面に作用する表面張力、重力と熱によって3次元構造体が変化することを防止することができ、今まで以上に高精度で、微細な3次元構造体形状を形成することが可能になる。
そして、3次元構造体の材料表面を十分に硬化させることができるため、その3次元構造体を金型として使用することも可能となる。
【0007】
3次元構造体を形成する材料としては、感光性材料、感光性レジスト材料、熱硬化型樹脂、熱硬化型塗料などを使用することができる。
【0008】
3次元構造体の表面形状を固定する保護層の一例は型である。
その型の一例は光硬化型樹脂を硬化させて形成したものである。この場合、3次元構造体を形成する熱硬化型材料は光硬化型樹脂を硬化させる波長の光によっては硬化も分解もしないものを使用する。そのような型を製作する方法の一例として、3次元構造体がある側の基板表面上に光硬化型樹脂を塗布し、その塗付した樹脂との密着強度が、「(3次元構造体との密着性)<(透明基板との密着性)」となるように平面状の透明基板を処理して載せ、3次元形状が崩れない程度の加圧処理を施し、材料と透明基板の間に樹脂を封止する。次に材料と透明基板の間に封止された樹脂を光照射により硬化させる。
【0009】
このように型を形成した後、材料に加熱処理を施す。このとき、型が存在することによって3次元構造体の形状が固定され、3次元構造体の材料は高精度な形状を保ったまま熱硬化される。その後、透明基板ごと樹脂を除去する。
【0010】
この方法の場合、光硬化型樹脂は熱では硬化反応が進まず、3次元構造体を構成している熱硬化型材料としてネガ型のときは光硬化型樹脂を硬化させる波長の光では硬化反応が進まず、ポジ型のときは分解反応が進まないものを使用するので、光硬化型樹脂を硬化させる際の影響はない。
【0011】
また、この方法の場合、型になる光硬化型樹脂を硬化させる工程は、仮硬化工程と、それに続く本硬化工程の2段階硬化工程とすることができる。2段階硬化工程は、3次元構造体の複数個が互いに隙間をもって基板上に配置されている場合に好都合である。その場合、型になる光硬化型樹脂を硬化させる工程のうち、仮硬化工程では3次元構造体上の部分のみを硬化させ、本硬化工程では光硬化型樹脂の全面に光を照射してその光硬化型樹脂を収縮させるようにすることが好ましい。透明基板には密着強度が、「(3次元構造体との密着性)<(透明基板との密着性)」となるように処理が施されているので、全体露光の処理の効果により光硬化型樹脂と3次元構造体との境界面は樹脂の硬化によるヒケ(収縮)によって剥れ、3次元構造体の形状に影響を与えることなしに樹脂は容易に除去できる。
【0012】
光硬化型樹脂の仮硬化工程は、例えば、微小範囲の露光と露光範囲移動により3次元構造体の上部のみ硬化させることができる。
光硬化型樹脂を2段階硬化方法により硬化させる場合は、3次元構造体を構成する材料の熱硬化は、光硬化型樹脂の仮硬化工程と本硬化工程の間に行う。以上の方法により高精度を維持したまま3次元構造体の材料が熱硬化される。
【0013】
3次元構造体の表面形状を固定する保護層の他の例は、3次元構造体がある側の基板表面上に塗布又は化学的若しくは物理的堆積法により形成した樹脂薄膜、有機薄膜又は無機薄膜である。
【0014】
物理的堆積法は、例えば蒸着法又はスパッタリング法であり、予め形成した高精度の3次元形状の上に常温〜150℃以下というような低温度の条件下で無機材料又は有機材料の薄膜を形成することができる。
【0015】
この方法によれば、3次元構造体の形状が非球面形状などの複雑な形状でも容易に表面を均一に覆うことが可能となり、高精度を維持したまま3次元構造体の材料を熱硬化することができる。
また樹脂薄膜、有機薄膜又は無機薄膜を形成する工程が低温度条件下で行うことができるのであれば、材料の熱変形が一層よく避けられる。
【0016】
3次元構造体の上に有機又は無機薄膜を形成することによって、表面が十分に硬化しているため、このままの状態で金型として使用することもできる。この金型を使用してその形状を紫外線硬化型樹脂に形状転写することもできる。そのような紫外線硬化型樹脂として、元の3次元構造体を構成している材料よりも耐プラズマ性の高い材料を選択すれば、対象基板にドライエッチングにより形状転写しようとする3次元構造体の耐プラズマ性を向上させることができる。
【0017】
塗布又は化学的若しくは物理的堆積法により形成した樹脂薄膜、有機薄膜又は無機薄膜による保護層は、成膜条件を制御することで3次元構造体の表面に存在する凹凸の微小段差部分に膜物質が入り込み、材料の3次元構造体の表面にある凹凸を滑らかにすることができる。このような成膜条件は、1〜10−3Torr程度の圧力で平均自由工程の短い条件が好適であり、自由エネルギーが最小になる部分に物質が移動することができる。そのように、表面の凹凸や段差を解消しスムーズ化した3次元構造体は、表面の滑らかさ向上と、表面形状保護が同時に行われる。膜厚を適切に制御することで金型としての表面硬度が確保でき、表面に保護層を残した状態で金型として使用することもできる。
【0018】
ここで薄膜材料として、材料に近い有機材料を選択するか、又はSiもしくはSiO2を選択することでドライエッチングのスタート形状としても使用可能である
【0019】
3次元構造体の表面形状を固定する保護層のさらに他の例は、3次元構造体を構成している材料の表面層のみを硬化させて得たものである。
具体的な例として、予め形成した高精度の3次元構造体の材料をヘキサメチレンジシラザン蒸気にさらすことによって硬化させる。
【0020】
具体的な他の例として、予め形成した高精度の3次元構造体の材料を水素ガスのような還元性ガス雰囲気にさらしながら150℃以下で加熱する。
【0021】
この方法によれば、3次元構造体の形状が非球面形状などの複雑な形状でも、硬化層を表面に容易に形成することができ、耐プラズマ性を向上させることができる。
また、表面硬化層を150℃以下というような低温度条件下で形成すれば、材料の熱変形が有効に避けられる。
【0022】
本発明は、上記のようにして製作した3次元構造体物品を型として成型を行う成型品の製造方法も含んでいる。
本発明は、さらに、上記のようにして製作した3次元構造体物品を製造した後、その3次元構造体をドライエッチングにより母材である基板に転写する3次元構造体物品の製造方法及び製造された3次元構造体物品も含んでいる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の3次元構造体物品の製造方法について詳細に説明する。
まず、フォトレジストを用いて、所望の微細形状を形成する。この時、レジストへの光照射量を微小範囲で制御することにより、高精度の形状パターンを形成する。
【0024】
次にレジスト中に含まれている溶媒分をプリベーク処理によって除去する。プリベーク処理では加熱と同時に減圧処理を併用することができ、それによりレジストパターンの形状変形に対する影響を最小限に抑えながらレジスト中に含まれている溶媒分を除去することができる。
【0025】
次に各種材料を用いた保護膜を形成する。保護膜の形成方法には▲1▼〜▲3▼の方法がある。
▲1▼金属、金属合金、酸化膜又は窒化膜の蒸着膜やスパッタリング膜を保護膜として成膜する方法。300Å以上の厚さに成膜するのが好ましい。レジストパターンは特に限定されるものではないが、例えば図1の(A)や(B)に示されるように、基板2上に形成された微細なレジストパターン4を保護膜5で被う。保護膜5の一例は、SiO2(第1層)、Cr(第2層)、Ni(第3層)を常温スパッタリング法でそれぞれ300Å以上ずつ成膜したものである。勿論、目的に応じて厚さと膜構成を変えればよい。
▲2▼樹脂の薄膜を塗布する方法。
▲3▼光を透過する平面板とレジストパターンの間に光硬化型樹脂を封入する方法。
【0026】
▲1▼に関しては、保護膜の強度が得られるので、そのまま常温転写用金型として使用することが可能である。あるいは、この状態をエッチングスタート形状とすることができる。
【0027】
また、▲2▼に関しては、樹脂として紫外線硬化型接着剤(協立化学産業製 WORLDLOCK 8740)をスプレーで薄膜塗布(総厚さ約5000Å)の硬化層を形成した。その形成方法として、まず、この樹脂の中粘度液をスプレー塗布で均一に約500Å塗布し、全面一括光露光(2000mj)して硬化させる。次で第2回目の塗布を同様に行い硬化させる。必要に応じて、これを10回程度繰り返し、総厚さを5000Å程度とする。繰り返し回数は、目的に応じて3回以上が望ましい。このとき、塗布と光露光による硬化を同時に行ってもよい。塗布と硬化のタイミングは、樹脂が低部(くぼみ部)に流動移動する前に硬化させるのが重要である。その後レジストを熱硬化させる。
▲2▼,▲3▼はレジストの熱変形を抑える保護膜として使用する。
【0028】
次に、▲3▼について詳細に述べる。
レジストで形成した微細形状の上に光硬化型樹脂を塗布する。このとき、樹脂の量は細かく制御する必要はなく、パターン全体に成膜できる量があればよい。
【0029】
次に樹脂の上に透明な平面板を載せる。このとき、気泡が入らないように平面板の方に少量の樹脂を塗布しておく。また、平面板−樹脂間の密着性をレジスト−樹脂間よりも大きくするために平面板にシランカップリング処理を行っておく。
【0030】
次にレジストパターンの上部のみ光照射をして仮硬化を行う。仮硬化とは、完全に硬化するエネルギーの70%程度のエネルギーを与え、レジストの熱変形を抑えられるレベルの硬化度を持たせることをいう。硬化の方法としては微小範囲を露光しその位置をすこしずつずらして行くことでレジストパターンの形状の通りに硬化させる。このとき、樹脂はレジストの熱変形を抑えられればよいので完全に硬化させる必要はなく、レジスト熱硬化の後に再度光照射したときに樹脂の体積収縮が起こせるようにする。
【0031】
次にレジストの熱硬化を行う。このとき樹脂によって熱伝導性が低下するので、遠赤外線を併用する。あるいは、レジスト塗布基板側からの加熱を行う。
【0032】
次にレジストからの樹脂の離型処理を目的とした樹脂硬化を行う。このときの硬化は短時間で一度に行い、任意に樹脂を引けさせる(硬化による樹脂収縮)ことで効果的に離型を行う。
【0033】
次に平面板ごと樹脂を取り除き、その後再度レジストを熱硬化させる。このときは、すでにある程度熱硬化反応が進んでいるので、熱変形の影響は現れない。以上の工法で製作したレジストの微細形状は、樹脂転写の型として利用可能である。また、ドライエッチングにより母材に形状転写して製品とすることも可能である。
【0034】
▲3▼の方法について図2を参照してさらに詳細に述べる。
(A)通常のフォトリソ工程に従って、ガラス基板2上にレジスト(東京応化製:OFPR−800)を20μmの厚さに塗布する。このときの塗布方法としては、レジストの表面粗さのバラツキをなくするためにスピンコート法が好ましい。
【0035】
次にこのレジストに対して、ホットプレートを用い、100℃で2分間のプリベークを行う。このプリベークに関してはレジストの膜が厚いときには減圧ベーク法を用いてもよい。
【0036】
プリベークを行った基板に対して、目的の微細形状がパターンされた別途用意したマスクを用いて、適度な光を3500mJ照射する。光の照射量に関しては、レジストの感度曲線を作り、最適な値を計算した上で行うと、より精度の高い形状を得ることができる。その後、レジストを現像する。
【0037】
このとき使用するマスクは濃度分布マスクと呼ばれるマスクで、面内方向と膜厚方向の両方に光透過率分布をもつマスクである。濃度分布マスクを使用して露光することにより、3次元構造をもったレジストパターン4が得られる。
以上がフォトリソ工程を用いての基板上へのレジストによる微細形状の形成方法である。この工程はすでに提案されているものである。
【0038】
次に、レジストパターン4の微細形状が形成された基板を減圧処理する。90℃、100Pa程度で20分間程度行う。減圧加熱処理工程により、レジストパターン4内部の溶媒成分をレジストパターン4の形状を崩すことなく効果的に除去させることができる。この工程により、保護膜形成後にレジストから発生するガス成分の影響を極力押さえることができる。
【0039】
(B)レジストの微細形状が形成された基板2上に光硬化型樹脂6(大日本インキ製のGRANDIC RC 8790)をレジストパターン4上にパターン毎に0.01gずつ塗布する。もし、基板2上にレジストパターン4が100パターンあるとすると、1.0g(=100×0.01g)塗布する。
【0040】
さらに、樹脂6の上からシランカップリング処理を行った透明な平面板8をのせ、全体的に密着する程度に軽く加圧する。このとき、平面板8と樹脂6の間に空気が入らないように注意して行う。樹脂6の上に平面板8をのせる操作は、例えば、平面板8が円形であるとすれば、平面板8を治具に設置し、治具を使用して平面板8を中心部が5〜10μm盛り上がるように凸状態に変形させ、その凸状態の平面板8の中心部をまず樹脂6に触れさせ、次に平面板8の変形を緩和しながら順次平面板8の周辺側に向かって樹脂6に接触させていくようにすればよい。
【0041】
(C)平面板8の上に、光硬化時の速度制御、及びヒケ誘導の為に別に用意した微小なスリットつきマスクをのせ、レジストパターン4上の部分の樹脂のみが露光されるように、そのマスクをステッピングモーターで一定速度で少しずつずらしながら光を照射し樹脂6の仮硬化を行う。具体的には、0.2mm以下の幅のスリットで樹脂6には48mJ光エネルギーを与える。この操作により、(C)における、樹脂6では6aの部分は硬化し、6bの部分は未硬化のままとなる。
次にこの基板2を160℃で1時間遠赤外線オーブンにいれ、レジストの架橋による3次元化を促すための熱硬化を行う。
【0042】
(D)次に樹脂6(6a,6b)全体を照射して、光硬化部分6bも含めて完全に硬化(本硬化)させる。このとき、一度に強い光を照射することで樹脂6は収縮してレジストパターン4から離れる。レジストパターン4上の部分で仮硬化していた樹脂部分6aでのヒケ10aよりも光硬化部分6bでのヒケ10bの方が大きい。
【0043】
次に平面板8ごと樹脂6を除去して、レジストパターン4をもつ基板2を180℃で1時間オーブンに入れ、更にレジストパターン4の熱硬化を先程の160℃よりも更に高温化で実施する。
【0044】
以上の工程により、熱変型せずにレジストパターン4を熱硬化させることができる。このレジストパターン4はこのまま、樹脂転写の型としても使用可能であり、また更にドライエッチングにより基板2に形状を転写して製品とすることも可能である。
【0045】
【発明の効果】
本発明の3次元構造体物品製造方法では、基板上にレジストなどの熱硬化型材料により形成した3次元構造体を加熱硬化させる際、3次元構造体の表面にその表面形状を固定する保護層を設けた状態で行うので、
3次元構造体の材料表面に作用する表面張力、重力と熱によって3次元構造体が変化することを防止することができ、今まで以上に高精度で、微細な3次元構造体形状を形成することが可能になる。そして、材料表面を十分に硬化させることができるため、その3次元構造体を金型として使用することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A),(B)はそれぞれ保護膜として薄膜を成膜する実施例を示す要部断面図である。
【図2】3次元構造体と透明基板との間に光硬化型樹脂を封入する方法の実施例を示す工程断面図である。
【符号の説明】
2 ガラス基板
4 レジストパターン
5 薄膜
6 光硬化型樹脂
6a 硬化した
6b 未硬化樹脂部分
8 透明平面板
10a,10b 樹脂収縮によるヒケ
Claims (13)
- 基板上に熱硬化型材料にて所望の3次元構造体を形成した後、前記材料を加熱硬化させることにより前記基板上に前記材料の3次元構造体を有する3次元構造体物品を製造する方法において、
前記加熱硬化の工程は、前記3次元構造体の表面にその表面形状を固定する保護層を設けた状態で行うことを特徴とする3次元構造体物品の製造方法。 - 3次元構造体を形成する前記材料は、感光性材料、感光性レジスト材料、熱硬化型樹脂及び熱硬化型塗料のうちのいずれかである請求項1に記載の3次元構造体物品の製造方法。
- 前記保護層は型である請求項1又は2に記載の3次元構造体物品の製造方法。
- 前記型は前記3次元構造体がある側の基板表面上に光硬化型樹脂を塗布し、その光硬化型樹脂上にその光硬化型樹脂との密着性向上処理を施した透明基板を載せ、その透明基板側から光を照射してその光硬化型樹脂を硬化させて形成したものであり、3次元構造体を形成する前記材料は前記光硬化型樹脂を硬化させる波長の光によっては硬化も分解もしないものである請求項3に記載の3次元構造体物品の製造方法。
- 前記保護層は、前記3次元構造体がある側の基板表面上に塗布又は化学的若しくは物理的堆積法により形成した樹脂薄膜、有機薄膜又は無機薄膜である請求項1又は2に記載の3次元構造体物品の製造方法。
- 前記保護層により前記材料の3次元構造体の表面にある凹凸を滑らかにする請求項5に記載の3次元構造体物品の製造方法。
- 前記保護層は、前記3次元構造体を構成している材料の表面層のみを硬化させて得たものである請求項1又は2に記載の3次元構造体物品の製造方法。
- 型になる前記光硬化型樹脂を硬化させる工程は、仮硬化工程と、それに続く本硬化工程の2段階硬化工程である請求項4に記載の3次元構造体物品の製造方法。
- 前記3次元構造体は複数個が互いに隙間をもって前記基板上に配置されており、
型になる前記光硬化型樹脂を硬化させる工程のうち、前記仮硬化工程では前記3次元構造体上の部分のみを硬化させ、前記本硬化工程では前記光硬化型樹脂の全面に光を照射してその光硬化型樹脂を収縮させることにより、その光硬化型樹脂を前記3次元構造体から離型させる請求項8に記載の3次元構造体物品の製造方法。 - 請求項5に記載の製造方法により製造された3次元構造体であって、その表面上に前記保護層を残した状態の3次元構造体物品を型として成型を行うことを特徴とする成型品の製造方法。
- 請求項1〜9の製造方法により製作した3次元構造体物品を型として成型を行うことを特徴とする成型品の製造方法。
- 請求項1〜9の製造方法により3次元構造体物品を製造した後、その3次元構造体をドライエッチングにより母材である前記基板に転写する3次元構造体物品の製造方法。
- 請求項12の方法により製造された3次元構造体物品。
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