JP2004041250A - 皮革製品用清拭シート - Google Patents
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Abstract
【課題】皮革製品の清浄及びつや出しを、簡便かつ効率よく行うことのできる清拭シートを提供すること。
【解決手段】分割型複合繊維を分割した超極細繊維を使用してなる不織布に、つや出し成分を含浸してなる、袋状の皮革製品用清拭シート。
【選択図】なし
【解決手段】分割型複合繊維を分割した超極細繊維を使用してなる不織布に、つや出し成分を含浸してなる、袋状の皮革製品用清拭シート。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面加工された、皮革製の衣料(ジャケット、コート等)、靴やブーツ、ソファ等の家具、カバンなどの表面を、つや出し成分を含浸した不織布で清拭することにより、清浄とつや出しができる皮革製品用清拭シートを提供することを主な目的とする。
【0002】
【従来の技術】
従来、皮革製品用の清拭シートとして、つや出し成分を含浸した清拭シートは知られていたが、含浸した液が手に付き、力をかけにくく、十分な清浄性が発揮できない等の問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、皮革製品の清浄とつや出しを、簡便かつ効率よく行うことのできる清拭シートを提供することを主な目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決することを主な目的として鋭意検討した結果、分割型複合繊維を分割した極細繊維を含有する不織布に、つや出し成分を含有する溶液を含浸してなる袋状の皮革製品用清拭シートによって、簡便かつ効率よく皮革製品の清浄とつや出しが行えることを見出し、更に検討を重ねて、本発明を完成するに至った。
【0005】
即ち、本発明は、次の事項に係る。
【0006】
項1:分割型複合繊維を分割した極細繊維を含有する不織布に、つや出し成分を含有する溶液を含浸してなる袋状の皮革製品用清拭シート。
【0007】
項2:溶液が更に乳化成分を含有している請求項1に記載の清拭シート。
【0008】
項3:不織布の裏面が、液体不透過性の膜でラミネート加工されてなる項1又は2に記載の皮革製品用清拭シート。
【0009】
項4:液体不透過性の膜中に無機及び/又は有機性粒子を含ませ、不織布の表面に凹凸を付した項3に記載の清拭シート。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明について具体的に説明する。
【0011】
不織布
本発明の不織布としては、繊維を織らずに形成したもので、シート状のものであれば、特に制限なく、用いることができる。不織布を形成する繊維としては、例えば、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン繊維、ポリアミド繊維、ポリアセタール繊維等の合成繊維、綿等の天然繊維、レーヨン等の半合成繊維等を使用することができる。不織布の形成方法としては、スパンボンド法やフラッシュ紡糸法、メルトブローン法により形成したものが製造原価や耐久性の面で優れているため好適に使用される。
【0012】
不織布の目付は、30〜120g/m2程度である。特に、60〜100g/m2程度の厚みのものが、清拭性が優れる点で好ましい。
【0013】
極細繊維
極細繊維とは、分割型複合繊維を分割してなる断面非円形にして太さが0.8デニール以下の繊維を意味する。
【0014】
分割型複合繊維は、非相溶性の2成分以上の合成重合体により構成された繊維であり、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系重合体やポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル等の重合体もしくは共重合体から適宜選択することができる。分割型複合繊維の断面形態は、特に限定を要するものではないが、放射線状型が好ましい。
【0015】
上記重合体あるいは共重合体から選択した少なくとも2成分の重合体を複合比8:2〜2:8の割合で溶融紡糸を行った後、沸騰水中、蒸気中、または加熱気体中あるいは加熱体接触により90〜150℃の温度で2〜10倍の延伸を行って1〜12デニールの太さとなしたのち、所望の長さに切断したり、あるいはトウの状態とし、そのステープルまたはトウを公知のリング紡績法またはパーロック紡績法により紡績糸とする。このとき、50重量%未満の他の繊維を混合して混紡系の形となしてもよい。混紡する他の繊維としては、天然繊維、半合成繊維や各種の合成繊維から適宜選択すればよく、また上記分割型複合繊維と100%紡績糸と他の繊維100%の紡績糸とを併用して用いてもよい。
【0016】
分割型複合繊維を分割して極細化する方法としては、高圧液流法、ニードルパンチ法、超音波法等を挙げることができる。
【0017】
不織布に対する極細繊維の配合割合は、20〜70重量%程度である。このうち特に30〜60重量%の範囲のものが、清拭性に優れ、成分の含浸性が高い点で好ましい。
【0018】
つや出し成分
つや出し成分としては、ポリシロキサン、ワックス、パラフィン、ラノリン、シュラック等を例示することができる。このうち、ポリシロキサン、ワックスが特に好ましい。
【0019】
つや出し成分の溶液における濃度は、通常0.1〜20重量%程度であって、好ましくは1〜10重量%程度である。
【0020】
乳化成分
更に、本発明には、つや出し成分を乳化させる目的で、必要に応じて、乳化成分を配合してもよい。乳化成分としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤等を例示することができる。このうち、ノニオン界面活性剤が特に好ましい。
【0021】
乳化成分の溶液における濃度は、通常0.1〜10重量%程度であって、好ましくは1〜5重量%程度である。
【0022】
特につや出し成分としてポリシロキサン、乳化成分としてノニオン界面活性剤を組み合わせて用いることが好ましい。
【0023】
溶液
つや出し成分及び乳化成分を含有する溶液としては、親水性溶液、疎水性溶液等を用いることができる。
【0024】
親水性溶液としては、水、アルコール、水溶液、水中油型エマルジョン液等が挙げられる。水中油型エマルジョンは、乳化、分散、可溶化のいずれの状態でもよい。
【0025】
疎水性溶液としては、油中水型エマルジョン液、パラフィン、シリコーンオイル等を挙げることができる。油中水型エマルジョンは、乳化、分散、可溶化のいずれの状態でもよい。
【0026】
また溶液には、つや出し成分又は乳化成分の他に、アルコール等の乳化安定剤、殺菌成分、抗菌成分、保革成分、撥水成分、防汚成分、香料成分等も、必要に応じて、適宜含有することができる。
【0027】
清拭シート
本発明の清拭シートは、不織布に、上述の成分を有する溶液を含浸させることによって、製造することができる。含浸方法は、シャワー法、浸漬法等によって行うことができる。
【0028】
本発明の清拭シートは袋状に形成されている。袋状であることによって、手を入れて清拭することができ、使用しやすい等の効果が得られる。
【0029】
不織布から袋状のシートを形成する方法としては、例えば、まず液体不透過性の膜でラミネート加工された不織布を適当な大きさに打ち抜き裁断し、次いで裁断した生地をその液体不透過性の膜の面を対抗して折り曲げて重ね合わせ、しかるのち、手の挿入開口を除いた2辺を、高周波ミシンを用いて融着(ヒートシール)などの方法が挙げられる。
【0030】
また、本発明においては、不織布の裏面が、液体不透過性の膜でラミネート加工されていることが好ましい。液体不透過性の膜をラミネートする手段としては、合成樹脂フィルムを、接着剤を用いて、あるいは、用いることなく加熱圧着する方法、合成樹脂を溶融し、フィルム化しながら接着するドクター法等を用いることができる。液体不透過性の膜の厚さは10〜100μm、好ましくは、30〜70μmである。また液体不透過性の膜の素材としては、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を用いることができる。
【0031】
液体不透過性の膜でラミネート加工することにより、不織布に含浸した液が手に付かない、シートのコシが強くなり拭きやすい、汚れが手に付かない等の効果が得られる。
【0032】
また、ラミネート加工された液体不透過性の膜中に無機及び/又は有機質粒子を含有させてもよい。無機又は有機質粒子の材質としては、例えば、ガラス、ゼオライト、シリカ、ポリエチレン、ポリエステル、アクリル、ポリ塩化ビニリデンなどを用いることができる。粒子の粒径は、0.1〜5mm程度であって、1〜3mm程度が好ましい。無機及び/又は有機質粒子を含有させることによって、不織布の表面に凹凸を形成することができ、清拭性の向上等の効果を得ることができる。
【0033】
皮革製品
本発明の清拭シートを適用できる皮革製品としては、天然皮革、人工、合成皮革等の製品を挙げることができる。天然皮革としては、牛革、豚革、羊革等が例示できる。人工皮革等としては、ポリウレタン等が例示できる。
【0034】
皮革を用いた製品には、革の表面(銀面)を仕上げた皮革製品、また、革の表面又は裏面をバフして起毛させた起毛皮革製品等があるが、本発明の清拭シートは、特に、革の表面(銀面)を仕上げた皮革製品に適用される。
【0035】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されることはない。
【0036】
実施例1
不織布(綿70%/極細繊維(ポリエステル50%/ポリアミド50%)30%、目付70g/m2、ユニチカ社製)からなるシートに、樹脂を溶融し、フィルム化しながら接着させて、ポリエチレン製で、厚さ40μの膜をラミネート加工した。該ラミネート加工したシートを大きさ320mm×135mmに切断した。次いで裁断した生地をその液体不透過性の膜の面を対抗して折り曲げて重ね合わせ、しかるのち、手の挿入開口を除いた2辺を、高周波ミシンを用いて融着(ヒートシール)し、袋状に成型した清拭シートを得た。次いで、得られたシートに、下記組成からなる水溶性溶液を、シャワー法により、含浸させた。該シートに対する水溶性溶液の含浸量は8gであった。
【0037】
(水溶性溶液の組成)
ポリジメチルシロキサン 5重量%
ポリオキシエチレンアルキルエーテル 1重量%
エタノール 3重量%
防腐剤 微量
イオン交換水 残分
【0038】
比較例1
比較のために、不織布として、極細繊維を含有していない不織布(綿60%/ポリエステル40%、目付75g/m2、ユニチカ社製)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で清拭シートを得た。
【0039】
評価1
実施例及び比較例で作成した清拭シートでソファ(牛革製)を清拭し、皮革表面及びシワの間の清浄性を評価した。評価方法は、パネラー10名による目視評価を行い、清拭後の皮革表面及びシワの間の汚れが少ない方を選択した数で評価した。結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
表1の結果に示されるように、本発明のシートは、皮革表面及びシワの間の汚れに対し、優れた清浄性を有することが明らかとなった。
【0042】
【発明の効果】
本発明を適用することで、皮革製品を簡便に効率よく清拭することができる。従来の皮革製品用シートでは、含浸した液が手に付き、力をかけにくく、十分な清浄性が発揮できない等の問題があったが、本発明における、極細繊維を含有する不織布からなる袋状の皮革製品用清拭シートを用いれば、皮革製品を、簡便にしかも優れた清浄性をもって、清拭することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面加工された、皮革製の衣料(ジャケット、コート等)、靴やブーツ、ソファ等の家具、カバンなどの表面を、つや出し成分を含浸した不織布で清拭することにより、清浄とつや出しができる皮革製品用清拭シートを提供することを主な目的とする。
【0002】
【従来の技術】
従来、皮革製品用の清拭シートとして、つや出し成分を含浸した清拭シートは知られていたが、含浸した液が手に付き、力をかけにくく、十分な清浄性が発揮できない等の問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、皮革製品の清浄とつや出しを、簡便かつ効率よく行うことのできる清拭シートを提供することを主な目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決することを主な目的として鋭意検討した結果、分割型複合繊維を分割した極細繊維を含有する不織布に、つや出し成分を含有する溶液を含浸してなる袋状の皮革製品用清拭シートによって、簡便かつ効率よく皮革製品の清浄とつや出しが行えることを見出し、更に検討を重ねて、本発明を完成するに至った。
【0005】
即ち、本発明は、次の事項に係る。
【0006】
項1:分割型複合繊維を分割した極細繊維を含有する不織布に、つや出し成分を含有する溶液を含浸してなる袋状の皮革製品用清拭シート。
【0007】
項2:溶液が更に乳化成分を含有している請求項1に記載の清拭シート。
【0008】
項3:不織布の裏面が、液体不透過性の膜でラミネート加工されてなる項1又は2に記載の皮革製品用清拭シート。
【0009】
項4:液体不透過性の膜中に無機及び/又は有機性粒子を含ませ、不織布の表面に凹凸を付した項3に記載の清拭シート。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明について具体的に説明する。
【0011】
不織布
本発明の不織布としては、繊維を織らずに形成したもので、シート状のものであれば、特に制限なく、用いることができる。不織布を形成する繊維としては、例えば、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン繊維、ポリアミド繊維、ポリアセタール繊維等の合成繊維、綿等の天然繊維、レーヨン等の半合成繊維等を使用することができる。不織布の形成方法としては、スパンボンド法やフラッシュ紡糸法、メルトブローン法により形成したものが製造原価や耐久性の面で優れているため好適に使用される。
【0012】
不織布の目付は、30〜120g/m2程度である。特に、60〜100g/m2程度の厚みのものが、清拭性が優れる点で好ましい。
【0013】
極細繊維
極細繊維とは、分割型複合繊維を分割してなる断面非円形にして太さが0.8デニール以下の繊維を意味する。
【0014】
分割型複合繊維は、非相溶性の2成分以上の合成重合体により構成された繊維であり、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系重合体やポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル等の重合体もしくは共重合体から適宜選択することができる。分割型複合繊維の断面形態は、特に限定を要するものではないが、放射線状型が好ましい。
【0015】
上記重合体あるいは共重合体から選択した少なくとも2成分の重合体を複合比8:2〜2:8の割合で溶融紡糸を行った後、沸騰水中、蒸気中、または加熱気体中あるいは加熱体接触により90〜150℃の温度で2〜10倍の延伸を行って1〜12デニールの太さとなしたのち、所望の長さに切断したり、あるいはトウの状態とし、そのステープルまたはトウを公知のリング紡績法またはパーロック紡績法により紡績糸とする。このとき、50重量%未満の他の繊維を混合して混紡系の形となしてもよい。混紡する他の繊維としては、天然繊維、半合成繊維や各種の合成繊維から適宜選択すればよく、また上記分割型複合繊維と100%紡績糸と他の繊維100%の紡績糸とを併用して用いてもよい。
【0016】
分割型複合繊維を分割して極細化する方法としては、高圧液流法、ニードルパンチ法、超音波法等を挙げることができる。
【0017】
不織布に対する極細繊維の配合割合は、20〜70重量%程度である。このうち特に30〜60重量%の範囲のものが、清拭性に優れ、成分の含浸性が高い点で好ましい。
【0018】
つや出し成分
つや出し成分としては、ポリシロキサン、ワックス、パラフィン、ラノリン、シュラック等を例示することができる。このうち、ポリシロキサン、ワックスが特に好ましい。
【0019】
つや出し成分の溶液における濃度は、通常0.1〜20重量%程度であって、好ましくは1〜10重量%程度である。
【0020】
乳化成分
更に、本発明には、つや出し成分を乳化させる目的で、必要に応じて、乳化成分を配合してもよい。乳化成分としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤等を例示することができる。このうち、ノニオン界面活性剤が特に好ましい。
【0021】
乳化成分の溶液における濃度は、通常0.1〜10重量%程度であって、好ましくは1〜5重量%程度である。
【0022】
特につや出し成分としてポリシロキサン、乳化成分としてノニオン界面活性剤を組み合わせて用いることが好ましい。
【0023】
溶液
つや出し成分及び乳化成分を含有する溶液としては、親水性溶液、疎水性溶液等を用いることができる。
【0024】
親水性溶液としては、水、アルコール、水溶液、水中油型エマルジョン液等が挙げられる。水中油型エマルジョンは、乳化、分散、可溶化のいずれの状態でもよい。
【0025】
疎水性溶液としては、油中水型エマルジョン液、パラフィン、シリコーンオイル等を挙げることができる。油中水型エマルジョンは、乳化、分散、可溶化のいずれの状態でもよい。
【0026】
また溶液には、つや出し成分又は乳化成分の他に、アルコール等の乳化安定剤、殺菌成分、抗菌成分、保革成分、撥水成分、防汚成分、香料成分等も、必要に応じて、適宜含有することができる。
【0027】
清拭シート
本発明の清拭シートは、不織布に、上述の成分を有する溶液を含浸させることによって、製造することができる。含浸方法は、シャワー法、浸漬法等によって行うことができる。
【0028】
本発明の清拭シートは袋状に形成されている。袋状であることによって、手を入れて清拭することができ、使用しやすい等の効果が得られる。
【0029】
不織布から袋状のシートを形成する方法としては、例えば、まず液体不透過性の膜でラミネート加工された不織布を適当な大きさに打ち抜き裁断し、次いで裁断した生地をその液体不透過性の膜の面を対抗して折り曲げて重ね合わせ、しかるのち、手の挿入開口を除いた2辺を、高周波ミシンを用いて融着(ヒートシール)などの方法が挙げられる。
【0030】
また、本発明においては、不織布の裏面が、液体不透過性の膜でラミネート加工されていることが好ましい。液体不透過性の膜をラミネートする手段としては、合成樹脂フィルムを、接着剤を用いて、あるいは、用いることなく加熱圧着する方法、合成樹脂を溶融し、フィルム化しながら接着するドクター法等を用いることができる。液体不透過性の膜の厚さは10〜100μm、好ましくは、30〜70μmである。また液体不透過性の膜の素材としては、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を用いることができる。
【0031】
液体不透過性の膜でラミネート加工することにより、不織布に含浸した液が手に付かない、シートのコシが強くなり拭きやすい、汚れが手に付かない等の効果が得られる。
【0032】
また、ラミネート加工された液体不透過性の膜中に無機及び/又は有機質粒子を含有させてもよい。無機又は有機質粒子の材質としては、例えば、ガラス、ゼオライト、シリカ、ポリエチレン、ポリエステル、アクリル、ポリ塩化ビニリデンなどを用いることができる。粒子の粒径は、0.1〜5mm程度であって、1〜3mm程度が好ましい。無機及び/又は有機質粒子を含有させることによって、不織布の表面に凹凸を形成することができ、清拭性の向上等の効果を得ることができる。
【0033】
皮革製品
本発明の清拭シートを適用できる皮革製品としては、天然皮革、人工、合成皮革等の製品を挙げることができる。天然皮革としては、牛革、豚革、羊革等が例示できる。人工皮革等としては、ポリウレタン等が例示できる。
【0034】
皮革を用いた製品には、革の表面(銀面)を仕上げた皮革製品、また、革の表面又は裏面をバフして起毛させた起毛皮革製品等があるが、本発明の清拭シートは、特に、革の表面(銀面)を仕上げた皮革製品に適用される。
【0035】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されることはない。
【0036】
実施例1
不織布(綿70%/極細繊維(ポリエステル50%/ポリアミド50%)30%、目付70g/m2、ユニチカ社製)からなるシートに、樹脂を溶融し、フィルム化しながら接着させて、ポリエチレン製で、厚さ40μの膜をラミネート加工した。該ラミネート加工したシートを大きさ320mm×135mmに切断した。次いで裁断した生地をその液体不透過性の膜の面を対抗して折り曲げて重ね合わせ、しかるのち、手の挿入開口を除いた2辺を、高周波ミシンを用いて融着(ヒートシール)し、袋状に成型した清拭シートを得た。次いで、得られたシートに、下記組成からなる水溶性溶液を、シャワー法により、含浸させた。該シートに対する水溶性溶液の含浸量は8gであった。
【0037】
(水溶性溶液の組成)
ポリジメチルシロキサン 5重量%
ポリオキシエチレンアルキルエーテル 1重量%
エタノール 3重量%
防腐剤 微量
イオン交換水 残分
【0038】
比較例1
比較のために、不織布として、極細繊維を含有していない不織布(綿60%/ポリエステル40%、目付75g/m2、ユニチカ社製)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で清拭シートを得た。
【0039】
評価1
実施例及び比較例で作成した清拭シートでソファ(牛革製)を清拭し、皮革表面及びシワの間の清浄性を評価した。評価方法は、パネラー10名による目視評価を行い、清拭後の皮革表面及びシワの間の汚れが少ない方を選択した数で評価した。結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
表1の結果に示されるように、本発明のシートは、皮革表面及びシワの間の汚れに対し、優れた清浄性を有することが明らかとなった。
【0042】
【発明の効果】
本発明を適用することで、皮革製品を簡便に効率よく清拭することができる。従来の皮革製品用シートでは、含浸した液が手に付き、力をかけにくく、十分な清浄性が発揮できない等の問題があったが、本発明における、極細繊維を含有する不織布からなる袋状の皮革製品用清拭シートを用いれば、皮革製品を、簡便にしかも優れた清浄性をもって、清拭することができる。
Claims (4)
- 分割型複合繊維を分割した極細繊維を含有する不織布に、つや出し成分を含有する溶液を含浸してなる袋状の皮革製品用清拭シート。
- 溶液が更に乳化成分を含有している請求項1に記載の清拭シート。
- 不織布の裏面が、液体不透過性の膜でラミネート加工されている請求項1又は2に記載の皮革製品用清拭シート。
- 液体不透過性の膜中に無機及び/又は有機性粒子を含ませ、不織布の表面に凹凸を付した請求項3に記載の清拭シート。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2440973A (en) * | 2006-08-15 | 2008-02-20 | Roland Terry Kenyon | A lighting device with ioniser |
US7930790B2 (en) | 2007-04-26 | 2011-04-26 | The Procter & Gamble Company | Fabric exfoliation method and articles |
WO2017059901A1 (en) * | 2015-10-07 | 2017-04-13 | Inno Wipe B.V. | Foldable wipe for leather care |
-
2002
- 2002-07-08 JP JP2002199110A patent/JP2004041250A/ja not_active Withdrawn
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WO2017059901A1 (en) * | 2015-10-07 | 2017-04-13 | Inno Wipe B.V. | Foldable wipe for leather care |
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