JP2004040499A - 画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、およびコンピュータが実行するためのプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、およびコンピュータが実行するためのプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】万線ディザを使用して疑似多階調処理を行う場合に、グラフィックデータの輪郭にジャギーを発生させることなく、出力画質を向上させることが可能な画像処理装置、画像処理システムを提供すること。
【解決手段】高階調の画像データを作成してコントローラに送出するホスト装置100と、ホスト装置100から送出される高階調の画像データに対して疑似多階調処理を施して低階調の画像データに階調変換した後、プリンタエンジン300に印刷させるコントローラ200とから構築される画像処理システムにおいて、コントローラ200は、高階調の画像データ内の数値データで表現される図形情報であるグラフィックデータの輪郭を抽出し、グラフィックデータの輪郭領域以外の他の領域に対して所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、輪郭のジャギーの発生を防止すべく、グラフィックデータの輪郭領域に対して前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して階調変換を行う。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、およびその方法をコンピュータが実行するためのプログラムに関し、詳細には、高階調の画像データを低階調数の出力装置で出力するための画像処理を行う画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、およびコンピュータが実行するためのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、印刷装置においては、ホストコンピュータから入力された画像データに対して、印刷装置の階調数に合わせて入力画像データの階調数を変換して印刷を行っている。階調数を変更する場合、高階調数の1画素を低階調数の複数の画素で表現する疑似多階調方式が使用されている。
【0003】
上記擬似階調方式の一方法である万線ディザ法を使用する場合、グラフィックデータでは階調性が重視されるため、階調性を向上させるためにはスクリーン線数を下げる必要がある。このため、万線ディザ法を使用した場合、画像データ内のグラフィックデータの輪郭の角度がディザパターンのスクリーン角と近い角度の場合に、輪郭の部分に隙間が発生してジャギーが目立つという問題がある。一般に文字データと比較してグラフィックデータでは、解像度よりも階調性を優先する傾向にあるためこの問題が特に発生しやすい。また、万線ディザ法を適用した印刷装置では、通常、色プレーン毎に異なるスクリーン角の万線ディザパターンを保持している。隣接するグラフィックデータが、共通する色を使用していない場合でかつ使用している色が中間調である場合に、グラフィックデータ間に隙間が発生してジャギーが特に目立つことになる。
【0004】
図16は、異なる色で描画されたグラフィックデータ間に発生するジャギーを説明するための説明図である。図16に示すように、MのグラフィックデータとCのグラフィックデータでは、異なるスクリーン角度のディザパターンを使用するため、MのグラフィックデータとCのグラフィックデータの境界部分ではジャギーが発生するという問題がある。特に、その境界の輪郭線の角度がスクリーン角度に近い部分でジャギーが特に目立つことになる。このジャギーは白抜けとなって見えるため、出力画質が大幅に低下してしまうという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、万線ディザを使用して疑似多階調処理を行う場合に、グラフィックデータの輪郭にジャギーを発生させることなく、出力画質を向上させることが可能な画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、およびコンピュータが実行するためのプログラムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1にかかる画像処理装置は、高階調の画像データに対して疑似多階調処理を行って低階調の画像データに変換する画像処理装置において、前記高階調の画像データ内の数値データで表現される図形情報であるグラフィックデータの輪郭領域を抽出する抽出手段と、前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対しては、所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、前記グラフィックデータの輪郭領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して輪郭のジャギーの発生を防止するように階調変換を行う階調変換手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
上記発明によれば、抽出手段は高階調の画像データ内のグラフィックデータの輪郭領域を抽出し、階調変換手段はグラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対して所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、輪郭のジャギーの発生を防止すべく、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して階調変換を行う。
【0008】
また、請求項2にかかる画像処理装置は、請求項1にかかる発明において、前記階調変換手段は、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、分散ディザ法を適用して階調変換を行うことを特徴とする。
【0009】
上記発明によれば、階調変換手段は、グラフィックデータの輪郭領域に対して、分散ディザ法を適用して階調変換を行う。
【0010】
また、請求項3にかかる画像処理装置は、請求項1にかかる発明において、前記階調変換手段は、前記グラフィックデータの輪郭領域には誤差拡散法を適用して階調変換を行うことを特徴とする。
【0011】
上記発明によれば、階調変換手段は、グラフィックデータの輪郭領域には誤差拡散法を適用して階調変換を行う。
【0012】
また、請求項4にかかる画像処理装置は、請求項1にかかる発明において、前記階調変換手段は、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度とは異なるスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用して階調変換を行うことを特徴とする。
【0013】
上記発明によれば、階調変換手段は、グラフィックデータの輪郭領域に対して、所定のスクリーン角度とは異なるスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用して階調変換を行う。
【0014】
また、請求項5にかかる画像処理装置は、請求項1にかかる発明において、前記階調変換手段は、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度を有する万線ディザパターンを上下反転させたパターンを適用して階調変換を行うことを特徴とする。
【0015】
上記発明によれば、階調変換手段は、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度を有する万線ディザパターンを上下反転させたパターンを適用して階調変換を行う。
【0016】
また、請求項6にかかる画像処理装置は、請求項1〜請求項5のいずれか1つにかかる発明において、前記階調変換手段は、前記グラフィックデータの輪郭領域のうち、その輪郭線の角度と前記所定のスクリーン角との差の絶対値が所定値以下となる領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方法を適用する一方、その輪郭線の角度と前記所定のスクリーン角との差の絶対値が所定値以下とならない領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用して階調変換を行うことを特徴とする。
【0017】
上記発明によれば、階調変換手段は、グラフィックデータの輪郭領域のうち、その輪郭線の角度と所定のスクリーン角との差の絶対値が所定値以下となる領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方法を適用する一方、その輪郭線の角度と所定のスクリーン角との差の絶対値が所定値以下とならない領域に対しては、所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用して階調変換を行う。
【0018】
また、請求項7にかかる画像処理装置は、請求項1〜請求項6のいずれか1つにかかる発明において、さらに、前記グラフィックデータの全領域に対して前記所定のスクリーン角を有する万線ディザを適用して階調変換を行う第1の方式と、前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対して所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方法を適用して階調変換を行う第2の方式とを選択するための入力手段を備え、前記階調変換手段は、前記入力手段で選択された方式で前記グラフィックデータに対して階調変換を行うことを特徴とする。
【0019】
上記発明によれば、ユーザが入力手段でグラフィックデータの全領域に対して前記所定のスクリーン角を有する万線ディザを適用して階調変換を行う第1の方式と、前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対して所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方法を適用して階調変換を行う第2の方式とを選択し、階調変換手段は、入力手段で選択された方式でグラフィックデータに対して階調変換を行う。
【0020】
また、請求項8にかかる画像処理方法は、高階調の画像データに対して疑似多階調処理を行って低階調の画像データに変換する画像処理方法において、前記高階調の画像データ内のグラフィックデータの輪郭領域を抽出する抽出工程と、前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対しては、所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、前記グラフィックデータの輪郭領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して輪郭のジャギーの発生を防止するように階調変換を行う階調変換工程と、を含むことを特徴とする。
【0021】
上記発明によれば、高階調の画像データ内のグラフィックデータの輪郭を抽出し、グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対して所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、輪郭のジャギーの発生を防止すべく、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して階調変換を行う。
【0022】
また、請求項9にかかる画像処理方法は、請求項8にかかる発明において、前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、分散ディザ法を適用して階調変換を行うことを特徴とする。
【0023】
上記発明によれば、グラフィックデータの輪郭領域に対して、分散ディザ法を適用して階調変換を行う。
【0024】
また、請求項10にかかる画像処理方法は、請求項8にかかる発明において、前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域には誤差拡散法を適用して階調変換を行うことを特徴とする。
【0025】
上記発明によれば、グラフィックデータの輪郭領域には誤差拡散法を適用して階調変換を行う。
【0026】
また、請求項11にかかる画像処理方法は、請求項8にかかる発明において、前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度とは異なるスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用して階調変換を行うことを特徴とする。
【0027】
上記発明によれば、グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度とは異なるスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用して階調変換を行う。
【0028】
また、請求項12にかかる画像処理方法によれば、請求項8にかかる発明において、前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度を有する万線ディザパターンを上下反転させたパターンを適用して階調変換を行うことを特徴とする。
【0029】
上記発明によれば、グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度を有する万線ディザパターンを上下反転させたパターンを適用して階調変換を行う。
【0030】
また、請求項13にかかるコンピュータが実行するためのプログラムによれば、高階調の画像データに対して疑似多階調処理を行って低階調の画像データに変換するコンピュータが実行するためのプログラムにおいて、前記高階調の画像データ内の数値データで表現される図形情報であるグラフィックデータの輪郭を抽出する工程と、前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対して所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、輪郭のジャギーの発生を防止すべく、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して階調変換を行う階調変換工程と、をコンピュータが実行するためのプログラムであることを特徴とする。
【0031】
上記発明によれば、コンピュータでプログラムを実行することにより、高階調の画像データ内のグラフィックデータの輪郭を抽出する工程と、前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対して所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、輪郭のジャギーの発生を防止すべく、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して階調変換を行う階調変換工程とを実現する。
【0032】
また、請求項14にかかるコンピュータが実行するためのプログラムによれば、請求項13にかかる発明において、前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、分散ディザ法を適用して階調変換を行うことを特徴とする。
【0033】
上記発明によれば、グラフィックデータの輪郭領域に対して、分散ディザ法を適用して階調変換を行う。
【0034】
また、請求項15にかかるコンピュータが実行するためのプログラムによれば、請求項13にかかる発明において、前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域には誤差拡散法を適用して階調変換を行うことを特徴とする。
【0035】
上記発明によれば、グラフィックデータの輪郭領域には誤差拡散法を適用して階調変換を行う。
【0036】
また、請求項16にかかるコンピュータが実行するためのプログラムによれば、請求項13にかかる発明において、前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度とは異なるスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用して階調変換を行うことを特徴とする。
【0037】
上記発明によれば、グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度とは異なるスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用して階調変換を行う。
【0038】
また、請求項17にかかるコンピュータが実行するためのプログラムによれば、請求項13にかかる発明において、前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度を有する万線ディザパターンを上下反転させたパターンを適用して階調変換を行うことを特徴とする。
【0039】
上記発明によれば、グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度を有する万線ディザパターンを上下反転させたパターンを適用して階調変換を行う。
【0040】
また、請求項18にかかる画像処理システムによれば、高階調の画像データを作成してコントローラに送出するホスト装置と、前記ホスト装置から送出される高階調の画像データに対して疑似多階調処理を施して低階調の画像データに階調変換した後、プリンタエンジンに印刷させるコントローラとから構築される画像処理システムにおいて、前記コントローラは、前記高階調の画像データ内の数値データで表現される図形情報であるグラフィックデータの輪郭を抽出する抽出手段と、前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対しては、所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、前記グラフィックデータの輪郭領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して輪郭のジャギーの発生を防止するように階調変換を行う階調変換手段と、を含むことを特徴とする。
【0041】
上記発明によれば、コントローラは、前記高階調の画像データ内のグラフィックデータの輪郭を抽出し、前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対して所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、輪郭のジャギーの発生を防止すべく、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して階調変換を行う。
【0042】
また、請求項19にかかる画像処理システムによれば、高階調の画像データを作成してコントローラに送出するホスト装置と、前記ホスト装置から送出される高階調の画像データに対して疑似多階調処理を施して低階調の画像データに階調変換した後、プリンタエンジンに印刷させるコントローラとから構築される画像処理システムにおいて、前記ホスト装置は、前記高階調の画像データ内の数値データで表現される図形情報であるグラフィックデータの輪郭領域を抽出して、輪郭情報を前記コントローラに送信する抽出手段を含み、前記コントローラは、前記輪郭情報に基づいて、前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対しては、所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、前記グラフィックデータの輪郭領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して輪郭のジャギーの発生を防止するように階調変換を行う階調変換手段を含むことを特徴とする。
【0043】
上記発明によれば、ホスト装置は、前記高階調の画像データ内のグラフィックデータの輪郭を抽出して、輪郭情報を前記コントローラに送信し、コントローラは、輪郭情報に基づいて、グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対して所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、輪郭のジャギーの発生を防止すべく、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して階調変換を行う。
【0044】
また、請求項20にかかる画像処理システムによれば、作成した高階調の画像データに対して疑似多階調処理を施して低階調の画像データに階調変換した後、コントローラに送出するホスト装置と、前記ホスト装置から送出される低階調の画像データをプリンタエンジンに印刷させるコントローラとから構築される画像処理システムにおいて、前記ホスト装置は、前記高階調の画像データ内の数値データで表現される図形情報であるグラフィックデータの輪郭領域を抽出する抽出手段と、前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対しては、所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、前記グラフィックデータの輪郭領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して輪郭のジャギーの発生を防止するように階調変換を行う階調変換手段と、を含むことを特徴とする。
【0045】
上記発明によれば、ホスト装置は、高階調の画像データ内のグラフィックデータの輪郭を抽出し、グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対して所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、輪郭のジャギーの発生を防止すべく、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して階調変換を行う。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明にかかる画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、およびコンピュータが実行するためのプログラムの好適な実施の形態を、(実施の形態1)、(実施の形態2)、(実施の形態3)、の順に詳細に説明する。
【0047】
(実施の形態1)
実施の形態1にかかる画像処理システムを、[画像処理システムの全体構成]、[本明細書で使用する用語の説明]、[画像処理システムの機能構成図]、[画像処理システムの概略動作]、[コントローラのハードウエア構成]、[コントローラの階調変換処理の実施例1]、[コントローラの階調変換処理の実施例2]、[コントローラの階調変換処理の実施例3]、[コントローラの階調変換処理の実施例4]、[コントローラの階調変換処理の実施例5]の順に詳細に説明する。
【0048】
[画像処理システムの全体構成]
図1は、実施の形態1にかかる画像処理システムの全体構成を示す構成図である。同図に示す画像処理システムは、印刷データを作成してコントローラ200に送出するホスト装置100と、ホスト装置100から送出される印刷データを印字する印刷装置150とで構成されている。印刷装置150は、ホスト装置100から送出される印刷データの画像データに対して階調変換処理等の画像処理を施した後、プリンタエンジン300に送出するコントローラ200と、コントローラ200から送出される画像データを印字するプリンタエンジン300とを備えている。
【0049】
[本明細書で使用する用語の説明]
本明細書では、画像データとして、グラフィックデータ、イメージデータ(写真データ)、文字データ等を画像処理の対象としている。プリンタ記述言語が扱うオブジェクトを大別すると、ラスタデータ(点の集まり)と、ベクタデータ(線分の集まり)の2種類に分類できる。基本的にラスタデータをイメージデータ(写真データ)、ベクタデータをグラフィックデータと呼ぶ。文字データも基本的には、ラスタ/ベクタデータのいずれかで表現されるが、処理が異なるため別に扱われている。本明細書では、グラフィックデータとは、数値データで表現される図形情報(計算によりラスタライズが必要)のことを表し、イメージデータとは、ビットマップで表現される画像情報(必要に応じて拡大/縮小(データの補間/間引き)が行われるのみ)のことを表し、文字データとは、フォントという単位で管理された画像情報(文字ピッチなどの計算+フォントの種類によりグラフィック/イメージと同様の処理が必要)のことを表す。
【0050】
図2は、本明細書で使用している用語を説明するための説明図を示している。図2において、301は、グラフィックデータの一部を拡大したものを示している。302は、グラフィックデータ301の輪郭線を示している。303は、ディザパターンを適用する単位となるディザマトリクスを示している。304は、グラフィックデータ301の輪郭線301を含むディザマトリクスを示している。この輪郭線301を含むディザマトリクスの領域をグラフィックデータの輪郭領域と称する。305は、ディザマトリクス内のグラフィックデータ301の輪郭線302の角度(α)を示している。輪郭線302の角度(α)は、輪郭線302とディザマトリクスとの2つの交点を結ぶ線分の角度を輪郭線302の角度(α)として算出することができる。306は、ディザパターンのスクリーン角(β)を示している。
【0051】
[画像処理システムの機能構成図]
図3は、図1の画像処理システムの各部を機能的に示した機能構成図を示している。ホスト装置100は、図3に示す如く、画像データを作成するアプリケーション110と、アプリケーション110で作成した画像データをコントローラ200で解析可能な印刷データ(プリンタ記述言語、例えばPDL形式)に変換するプリンタドライバ120と、プリンタドライバ120で変換した印刷データをコントローラ200に送信するデータ送信部130とで構成されている。
【0052】
上記コントローラ200は、図3に示す如く、ホスト装置100から送出される印刷データを受信するデータ受信部201と、データ受信部201が受信した印刷データを解析して、印刷制御データ、文字データ、イメージデータ、およびグラフィックデータに分離し、印刷制御データ処理部210、文字データ処理部230、イメージデータ処理部240、およびグラフィックデータ処理部250にそれぞれ出力するデータ解析部202と、給紙カセット、排紙トレイ指定、用紙サイズ、および用紙種等の印刷制御データを処理する印刷制御データ処理部210と、印刷制御データ処理部210の指示に従い、プリンタエンジン300に制御情報を出力して印刷時のプリンタエンジン300の制御を行うエンジン制御部220と、データ解析部202で解析された文字データの描画処理を行う文字データ処理部230と、データ解析部202で解析されたイメージデータの描画処理を行うイメージデータ処理部240と、データ解析部202で解析されたグラフィックデータの描画処理を行うグラフィックデータ処理部250と、文字データ処理部230、イメージデータ処理部240、およびグラフィックデータ処理部250で描画された画像データをプリンタエンジン300に送出するデータ出力部260とを備えている。
【0053】
上記グラフィックデータ処理部250は、グラフィックデータのRIP処理を行う描画処理部251と、グラフィックデータの輪郭を抽出する輪郭抽出部252と、グラフィック用のディザパターン(所定のスクリーン角度を有する万線ディザパターン)および輪郭領域用のディザパターンデータ等を保持し、輪郭抽出部252の抽出結果に基づいて、階調変換処理部254に適切なディザパターンを提供するディザ保持部253と、および描画処理部251の描画結果にディザ保持部253から提供されるディザパターンを適用して階調変換を行う階調変換処理部254とを備えている。
【0054】
プリンタエンジン300は、コントローラ200からの制御情報に従い、受信した印刷データを紙に印刷する。
【0055】
[画像処理システムの概略動作]
次に、上記図3の画像処理システムの動作を図4のフローチャートを参照して説明する。図4は、図3のコントローラ200のグラフィックデータ処理部250の動作を説明するためのフローチャートである。
【0056】
まず、ホスト装置100では、ユーザにより印刷が指示された場合、アプリケーション110で作成された画像データがプリンタドライバ120によりコントローラ200で解析可能な印刷データに変換された後、データ送信部130によりコントローラ200に送信される。
【0057】
コントローラ200では、データ受信部201で印刷データを受信し、データ解析部202は、印刷データを解析して、印刷制御データ、文字データ、イメージデータ、およびグラフィックデータに分離して、印刷制御データ処理部210、文字データ処理部230、イメージデータ処理部240、およびグラフィックデータ処理部250に各々出力する。
【0058】
印刷制御データ処理部210では、入力される印字制御データに基づいて、エンジン制御部220を介してプリンタエンジン300に対して印字指示を送出する。文字データ処理部230およびイメージデータ処理部240では、入力される文字データ、イメージデータの描画処理がそれぞれ行われる。
【0059】
グラフィックデータ処理部250では、図4に示すように、輪郭抽出部252は、描画処理部251を介してデータ解析部202からグラフィックデータが入力され、グラフィックデータの輪郭を検出して輪郭情報をディザ保持部253に出力する(ステップS101)。描画処理部251は、グラフィックデータの描画処理を行う(ステップS102)。
【0060】
階調変換処理部254は、グラフィックデータに対してディザ保持部253から提供されるディザパターンを適用して階調変換処理を行う(ステップS103〜ステップS105)。具体的には、ディザ保持部253は、階調変換処理部254のディザパターンの要求に従って、輪郭抽出部252の輪郭情報に基づき、グラフィックオブジェクトが輪郭領域でない場合はグラフィック用のディザパターン(所定のスクリーン角度を有する万線ディザパターン)を、輪郭領域の場合は輪郭領域用のディザパターン(分散ディザパターン等)を提供する。階調変換処理部254は、輪郭抽出部252から出力される輪郭情報に基づき、グラフィックデータが輪郭領域であるか否かを判断し(ステップS103)、グラフィックデータの輪郭領域である場合には(ステップS103の「Yes」)、輪郭領域用のディザパターン(分散ディザパターン等)を適用して階調変換処理を行う(ステップS104)。他方、輪郭領域でない場合には(ステップS104の「No」)、グラフィック用のディザパターン(所定のスクリーン角を有する万線ディザパターン等)を適用して階調変換処理を行う(ステップS105)。
【0061】
この後、文字データ処理部230、イメージデータ処理部240およびグラフィックデータ処理部250で描画された画像データはデータ出力部260を介して、プリンタエンジン300に送出され、プリンタエンジン300で画像データの印刷が行なわれる。
【0062】
[コントローラのハードウエア構成]
図5は、図1および図3に示したコントローラ200のハードウエア構成図を示している。コントローラ200は、図5に示す如く、ROM283に格納されたプログラムに従って、コントローラ200の各部を制御するCPU281と、CPU281を動作させるためのプログラム等を記憶するROM283と、動作モードを記憶するNVRAM284、ホスト装置100とのインターフェースを行うホストI/F285、プリンタエンジン300とのインターフェースを行うエンジンI/F286、ユーザが動作の設定を行うための操作パネル287を備えている
【0063】
CPU281は、ROM283に格納されたプログラムに従って、コントローラ200の各部を制御する中央処理装置であり、RAM282、ROM283、NVRAM284、ホストI/F285、エンジンI/F286、および操作パネル287が接続されている。CPU281は、ROM283に格納された変換プログラムに従って、ホストI/F285から入力される高階調数の画像データに対して疑似多階調処理を行って、低階調数の画像データに階調度変換を行う。ROM283には、CPU281を動作させるためのプログラムやデータが格納されており、具体的には、階調度変換を行うための変換プログラム291、ディザパターンデータ292等が格納されている。ディザパターンデータ292には、複数種類の万線ディザパターン(ディザマトリクス、スクリーン角度等の属性情報からなる)、分散ディザパターン(ディザマトリクス、分散タイプ等の属性情報からなる)等が格納されている。NVRAM284には、動作モード294等が記憶されている。操作パネル287は、動作モードの設定や装置の状態の表示等を行うためのものである。
【0064】
つぎに、上記コントローラ200のCPU281がROM283に格納された画像データ変換プログラム291に従って実行するグラフィックデータの階調度変換処理の(実施例1)〜(実施例5)を説明する。
【0065】
[コントローラ200によるグラフィックデータの階調変換処理の実施例1]
図6を参照して、コントローラ200によるグラフィックデータの階調変換処理の実施例1を説明する。図6は、コントローラ200によるグラフィックデータの階調変換処理の実施例1を説明するためのフローチャートを示している。
【0066】
まず、ホストI/F285から印刷データが入力されると(ステップS110)、入力された印刷データから全てのグラフィックデータを抽出する(ステップS111)。抽出した全グラフィックデータの輪郭を輪郭情報として検出する(ステップS112)。抽出した全グラフィックデータをRAM282に描画する(ステップS113)。全グラフィックデータを上記図2に示すようにディザマトリクスに分割する(ステップS114)。そして、分割したディザマトリクス単位で順番に、検出した輪郭情報に基づいて、ディザマトリクス内にグラフィックデータの輪郭を含むか(輪郭領域か)否かを判断する(ステップS115)。
【0067】
グラフィックデータの輪郭を含まないディザマトリクスに対しては、所定のスクリーン角度を有する万線ディザパターンを適用してディザ処理を行う一方(ステップS116)、グラフィックデータの輪郭を含むディザマトリクスに対しては分散ディザパターンを適用してディザ処理を行う(ステップS117)。
【0068】
階調変換されたグラフィックデータはRAM282に格納される(ステップS118)。つづいて、最後のディザマトリクスか否かを判断し(ステップS119)、最後のディザマトリクスでない場合には、ステップS115に戻り、次のディザマトリクスについて同様の処理を行う一方、最後のディザマトリクスである場合には、RAM282に格納した変換したグラフィックデータを、エンジンI/F286を介して、プリンタエンジン300に出力する(ステップS120)。
【0069】
以上説明したように、上記実施例1によれば、コントローラ200は、グラフィックデータの輪郭領域に対しては分散ディザ法を適用し、輪郭領域以外のグラフィックデータの他の領域に対しては万線ディザ法を適用することとしたので、グラフィックデータ全体の階調性を保ちつつ、グラフィックデータの輪郭に発生するジャギーを低減させることが可能となる。これにより、隣接するグラフィックデータ間の隙間を目立たなくすることができ、グラフィックデータ間の境界部分の画質を向上させることができる。
【0070】
[コントローラによるグラフィックデータの階調変換処理の実施例2]
図7を参照して、コントローラ200によるグラフィックデータの階調変換変換の実施例2を説明する。図7は、コントローラ200によるグラフィックデータの階調度変換の実施例2を説明するためのフローチャートを示している。
【0071】
まず、ホストI/F285から印刷データが入力されると(ステップS130)、入力された印刷データから全てのグラフィックデータを抽出する(ステップS131)。抽出した全グラフィックデータの輪郭を輪郭情報として検出する(ステップS132)。そして、抽出した全グラフィックデータをRAM282に描画する(ステップS133)。この後、全グラフィックデータを上記図2に示すようにディザマトリクスに分割する(ステップS134)。そして、分割したディザマトリクス単位で順番に、検出した輪郭情報に基づいて、ディザマトリクス内にグラフィックデータの輪郭を含むか(輪郭領域か)否かを判断する(ステップS135)。
【0072】
グラフィックデータの輪郭を含まないディザマトリクスに対しては、所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用してディザ処理を行う一方(ステップS136)、グラフィックデータの輪郭を含むディザマトリクスに対しては誤差拡散法を適用する(ステップS137)。
【0073】
階調変換されたグラフィックデータはRAM282に格納される(ステップS138)。そして、最後のディザマトリクスか否かを判断し(ステップS139)、最後のディザマトリクスでない場合には、ステップS135に戻り、次のディザマトリクスについて同様の処理を行う一方、最後のディザマトリクスである場合には、RAM282に格納した変換した画像データを、エンジンI/F286を介して、プリンタエンジン300に出力する(ステップS140)。
【0074】
以上説明したように、上記実施例2によれば、コントローラ200は、グラフィックデータの輪郭領域に対しては誤差拡散法を適用し、輪郭領域以外のグラフィックデータの他の領域に対しては万線ディザ法を適用することとしたので、グラフィックデータ全体の階調性を保ちつつグラフィックデータの輪郭に発生するジャギーを低減させることが可能となる。これにより、隣接するグラフィックデータ間の隙間を目立たなくすることができ、グラフィックデータ間の境界部分の画質を向上させることができる。
【0075】
[コントローラ200によるグラフィックデータの階調変換処理の実施例3]
図8を参照して、コントローラ200によるグラフィックデータの階調度変換の実施例3を説明する。図8は、コントローラ200の階調度変換の実施例3を説明するためのフローチャートを示している。実施例3では、グラフィックデータに対して万線ディザ法を使用する場合、画像データ内のグラフィックデータの輪郭線の角度が、ディザパターンのスクリーン角と近い場合に輪郭線の領域にジャギーが目立つということに着目して、グラフィックデータの輪郭の輪郭線の角度とディザパターンのスクリーン角とが近い領域に対してのみ、分散ディザ法を適用するものである。
【0076】
まず、ホストI/F285から印刷データが入力されると(ステップS150)、入力された画像データから全てのグラフィックデータを抽出する(ステップS151)。抽出した全グラフィックデータの輪郭を輪郭情報として検出する(ステップS152)。抽出した全グラフィックデータをRAM282に描画する(ステップS153)。全グラフィックデータを上記図2に示すようにディザマトリクスに分割する(ステップS154)。そして、分割したディザマトリクス単位で順番に、検出した輪郭情報に基づいて、ディザマトリクス内にグラフィックデータの輪郭を含むか(輪郭領域か)否かを判断する(ステップS155)。
【0077】
グラフィックデータの輪郭を含まないディザマトリクスに対しては、通常使用するディザパターンA(所定のスクリーン角度を有する万線デイザパターン)を適用してディザ処理を行う(ステップS156)。
【0078】
他方、グラフィックデータの輪郭を含むディザマトリクスに対しては、ディザマトリクス内の輪郭線の角度αを算出する(ステップS157)。算出した輪郭線の角度αとディザパターンA(所定のスクリーン角度を有する万線ディザパターン)のスクリーン角βとを比較し、両者の差が定数K以下(|α―β|≦K)であるか否かを判断する(ステップS158)。この判断の結果、両者の差が定数K以下(|α―β|≦K)である場合には、ディザパターンB(ディザパターンAとスクリーン角度が異なる万線ディザパターン)を適用して、グラフィックデータの輪郭を含むディザマトリクスに対してディザ処理を行う一方(ステップS159)、両者の差が定数K以下(|α―β|≦K)でない場合には、ディザパターンAを適用して、グラフィックデータの輪郭を含むディザマトリクスに対してディザ処理を行う(ステップS156)。
【0079】
階調変換されたグラフィックデータはRAM282に格納される(ステップS160)。そして、最後のディザマトリクスか否かを判断し(ステップS161)、最後のディザマトリクスでない場合には、ステップS155に戻り、次のディザマトリクスについて同様の処理を行う一方、最後のディザマトリクスである場合には、RAM282に格納した変換したグラフィックデータを、エンジンI/F286を介して、プリンタエンジン300に出力する(ステップS162)。
【0080】
以上説明したように、上記実施例3によれば、コントローラ200は、グラフィックデータの輪郭領域の輪郭線の角度とディザパターンAのスクリーン角が近い輪郭領域にのみディザパターンB(ディザパターンAとスクリーン角度が異なる万線ディザパターン)を適用し、その他の領域に対してはディザパターンA(所定のスクリーン角度を有する万線ディザパターン)を適用することとしたので、グラフィックデータ全体の階調性を保ちつつグラフィックデータの周囲に発生するジャギーを低減させることができる。これにより、隣接するグラフィックデータ間の隙間を目立たなくすることができ、グラフィックデータ間の境界部分の画質を向上させることができる。また、輪郭領域の全てに対してではなく、ジャギーの発生する蓋然性が高い輪郭領域についてのみ異なる疑似階調処理を行うため、よりグラフィックデータ全体の階調性を保ちつつ出力画質を高画質とすることが可能となる。
【0081】
[コントローラ200によるグラフィックデータの階調変換処理の実施例4]
図9を参照して、コントローラ200によるグラフィックデータの階調度変換の実施例4を説明する。図9は、コントローラ200によるグラフィックデータの階調度変換の実施例4を説明するためのフローチャートを示している。
【0082】
まず、ホストI/F285から印刷データが入力されると(ステップS170)、入力された画像データから全てのグラフィックデータを抽出する(ステップS171)。抽出した全グラフィックデータの輪郭を輪郭情報として検出する(ステップS172)。この抽出した全グラフィックデータをRAM282に描画する(ステップS173)。全グラフィックデータを上記図2に示すようにディザマトリクスに分割する(ステップS174)。そして、分割したディザマトリクス単位で順番に、検出した輪郭情報に基づいて、ディザマトリクス内にグラフィックデータの輪郭を含むか(輪郭領域か)否かを判断する(ステップS175)。
【0083】
グラフィックデータの輪郭を含まないデイザマトリクスに対しては、ディザパターンA(所定のスクリーン角を有する万線ディザパターン)を適用してディザ処理を行う(ステップS176)。
【0084】
グラフィックデータの輪郭を含むディザマトリクスに対しては、ディザマトリクス内のグラフィックデータの輪郭線の角度αを算出する(ステップS177)。算出した輪郭線の角度αとディザパターンAのスクリーン角βとを比較し、両者の差が定数K以下(|α―β|≦K)であるか否かを判断する(ステップS178)。この判断の結果、両者の差が定数K以下(|α―β|≦K)である場合には、ディザパターンAを上下反転させたパターンを適用して、グラフィックデータの輪郭を含むディザマトリクスに対してディザ処理を行う一方(ステップS179)、両者の差が定数K以下(|α―β|≦K)でない場合には、ディザパターンAを適用して、グラフィックデータの輪郭を含むディザマトリクスに対してディザ処理を行う(ステップS176)。
【0085】
階調変換されたグラフィックデータはRAM282に格納される(ステップS180)。そして、最後のディザマトリクスか否かを判断し(ステップS181)、最後のディザマトリクスでない場合には、ステップS175に戻り、次のディザマトリクスについて同様の処理を行う一方、最後のディザマトリクスである場合には、RAM282に格納した変換した画像データを、エンジンI/F286を介して、プリンタエンジン300に出力する(ステップS182)。
【0086】
以上説明したように、上記実施例4によれば、コントローラ200は、グラフィックデータの輪郭領域の輪郭線の角度とディザパターンAのスクリーン角が近い領域にのみディザパターンAを上下反転させたパターンを適用し、その他の領域に対してはディザパターンA(所定のスクリーン角度を有する万線ディザパターン)を適用することとしたので、グラフィックデータ全体の階調性を保ちつつ、グラフィックデータの周囲に発生するジャギーを低減させることができる。これにより、隣接するグラフィックデータ間の隙間を目立たなくすることができ、グラフィックデータ間の境界部分の画質を向上させることができる。また、グラフィックデータの輪郭領域に対しても同じ万線ディザパターンを使用することとしたので、擬似階調処理を実現するためのプログラム記憶領域およびデータ記憶領域を低減することが可能となる。
【0087】
なお、実施例4では、グラフィックデータの輪郭領域の輪郭線の角度とディザパターンAのスクリーン角が近い領域に、ディザパターンAを上下反転させたパターンを適用することとしたが、この領域には、分散ディザ法や誤差拡散法を適用することにしても良い。
【0088】
[コントローラ200によるグラフィックデータの階調変換処理の実施例5]
図10を参照して、コントローラ200によるグラフィックデータの階調度変換の実施例5を説明する。図10は、コントローラ200によるグラフィックデータの階調度変換の実施例5を説明するためのフローチャートを示している。
【0089】
実施例5は、操作パネル287で階調変換方式の切替えを可能としたものである。操作パネル287で階調変換方式(第1の方式、第2の方式)を設定する。具体的には、操作パネル287において、階調変換方式の第1の方式(グラフィックデータの全領域で同じ階調変換方法を適用する方式)と、第2の方式(グラフィックデータの輪郭領域と、グラフィックデータの輪郭領域以外の領域とで異なる階調変換方法を適用する方式)のいずれかを設定する。操作パネル287で指定された階調変換方式の設定は、NVRAM284で記憶され、電源再投入後も情報が保持される。
【0090】
まず、ホストI/F285から印刷データが入力されると(ステップS185)、入力された印刷データから全てのグラフィックデータを抽出する(ステップS186)。抽出した全グラフィックデータの輪郭を輪郭情報として検出する(ステップS187)。抽出した全グラフィックデータをRAM282に描画し(ステップS188)、全グラフィックデータを上記図2に示すようにディザマトリクスに分割する(ステップS189)。階調変換は分割したディザマトリクス単位で順番に行われる。つづいて、設定されている階調変換方式を判断し(ステップS190)、“方式1”が選択されている場合には、ディザマトリクスに対して所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用してディザ処理を行う(ステップS191)。
【0091】
他方、“方式2”が選択されている場合には、ディザマトリクスがグラフィックデータの輪郭を含むか(輪郭領域か)否かを判断する(ステップS192)。グラフィックデータの輪郭を含まないディザマトリクスに対して所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用してディザ処理を行う一方(ステップS191)、グラフィックデータの輪郭を含むディザマトリクスに対しては分散ディザパターンを適用してディザ処理を行う(ステップS193)。
【0092】
階調変換されたグラフィックデータはRAM282に格納される(ステップS194)。そして、最後のディザマトリクスか否かを判断し(ステップS195)、最後のディザマトリクスでない場合には、ステップS190に戻り、次のディザマトリクスについて同様の処理を行う一方、最後のディザマトリクスである場合には、RAM282に格納した変換したグラフィックデータを、エンジンI/F286を介して、プリンタエンジン300に出力する(ステップS196)。
【0093】
以上説明したように、実施例5によれば、コントローラ200の操作パネル287において、階調変換方式の第1の方式(グラフィックデータの全領域で同じ階調変換方法を適用する方式)と、第2の方式(グラフィックデータの輪郭領域と、グラフィックデータの輪郭領域以外の領域とで異なる階調変換方法を適用する方式)とを選択可能としたので、ユーザの好みに応じた階調変換方式を選択することが可能となる。
【0094】
なお、実施例5では、グラフィックデータの輪郭領域に対して、分散ディザ法を適用することとしたが、所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを上下反転させたパターン、前記所定のスクリーン角とは異なるスクリーン角を有する万線ディザパターン、および誤差拡散法を適用することにしても良い。
【0095】
また、実施例5では、実施例3および実施例4のように、グラフィックデータの輪郭領域のうち、輪郭線の角度と万線ディザパターンの所定のスクリーン角が近い領域にのみ、分散ディザパターン、所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを上下反転させたパターン、前記所定のスクリーン角とは異なるスクリーン角を有する万線ディザパターン、および誤差拡散法を適用することにしても良い。
【0096】
以上説明したように、実施の形態1の画像処理システムでは、ホスト装置100は、印刷装置のコントローラ200に印刷データを送信し、コントローラ200でグラフィックデータの輪郭の検出およびグラフィックデータに対する疑似多階調処理を行っているので、ホスト装置100の負荷を軽減でき、画像システム全体の処理の効率化を図ることが可能となる。特に、処理能力の高い印刷装置を使用した場合に、画像システム全体の処理の効率化を図ることが可能となる。
【0097】
(実施の形態2)
図11は、実施の形態2にかかる画像処理システムの機能構成図である。実施の形態2の画像処理システムは、実施の形態1の画像処理システムでは、コントローラ200がグラフィックデータの輪郭を抽出する構成であるのに対して、ホスト装置100でグラフィックデータの輪郭を抽出するものである。
【0098】
実施の形態2の画像処理システムは、印刷データを作成するとともに画像データ中のグラフィックデータの輪郭を抽出して、印刷データとともにグラフィックデータの輪郭情報をコントローラ200に送出するホスト装置100と、ホスト装置100から送出される印刷データ中の画像データに対して階調変換処理等の画像処理を施した後、プリンタエンジン300に送出するコントローラ200と、コントローラ200から送出される画像データを印字するプリンタエンジン300とで構成されている。
【0099】
ホスト装置100は、画像データを作成するアプリケーション110と、アプリケーション110が作成した画像データをコントローラ200が解析可能な印刷データに変換するプリンタドライバ120と、プリンタドライバ120が作成した印刷データおよびグラフィックデータの輪郭情報をコントローラ200に送信するデータ送信部130とを備えている。
【0100】
上記プリンタドライバ120は、アプリケーション110が作成した画像データをコントローラ200が解析可能な印刷データに変換するデータ作成部129と、アプリケーション110で作成した画像データ中のグラフィックデータの輪郭を抽出して輪郭情報を作成する輪郭抽出部126とを備えている。
【0101】
コントローラ200は、ホスト装置100から印刷データ等を受信するデータ受信部201と、データ受信部201が受信した印刷データを解析して、印刷制御データ、文字データ、イメージデータ、およびグラフィックデータに分離し、印刷制御データ処理部210、文字データ処理部230、イメージデータ処理部240、およびグラフィックデータ処理部250にそれぞれ出力するデータ解析部202と、給紙カセットや排紙トレイ指定、用紙サイズや用紙種等の印刷制御データを処理する印刷制御データ処理部210と、印刷制御データ処理部210の指示に従い印刷時のプリンタエンジン制御を行うエンジン制御部220と、データ解析部202で解析された文字データの描画処理を行う文字データ処理部230と、データ解析部202で解析されたイメージデータの描画処理を行うイメージデータ処理部240と、データ解析部202で解析されたグラフィックデータの描画処理を行うグラフィックデータ処理部250と、文字データ処理部230、イメージデータ処理部240、およびグラフィックデータ処理部250で作成された画像データをプリンタエンジン300に送出するデータ出力部260とを備えている。
【0102】
グラフィックデータ処理部250は、グラフィックデータのRIP処理を行う描画処理部251と、通常のグラフィック用のディザパターン(所定のスクリーン角を有する万線ディザパターン)および輪郭領域用のディザパターンデータを保持し、プリンタドライバ120内の輪郭抽出部126の輪郭情報に基づいて、、階調変換処理部254に適切なディザパターンを提供するディザ保持部253と、描画処理部251の描画結果にディザ保持部253より提供されたディザパターンを適用して階調変換を行う階調変換処理部254とを備えている。
【0103】
プリンタエンジン300は、コントローラ200からの制御情報に従い、受信した印刷データを紙に印刷する。
【0104】
つぎに、図11の画像処理システムの動作を図12および図13のフローチャートを参照して説明する。図12はホスト装置100のプリンタドライバ120の動作を説明するためのフローチャート、図13はコントローラ200のグラフィックデータ処理部250の動作を説明するためのフローチャートである。
【0105】
図12を参照して、ホスト装置100の動作を説明する。図12において、ユーザにより印刷が指示された場合、アプリケーション110で作成された画像データは、プリンタドライバ120でデータ作成処理が行われて、コントローラ200が解析可能な印刷データに変換される(ステップS201)。そして、輪郭抽出部126は、グラフィックデータの輪郭を抽出し、輪郭情報を作成する(ステップS202)。そして、データ送信部130は印刷データとともにグラフィックデータの輪郭情報をコントローラ200に送信する(ステップS203)。
【0106】
つぎに、コントローラ200の動作を説明する。コントローラ200のデータ受信部201で受信された印刷データはデータ解析部202により印刷制御データ、文字データ、イメージデータ、グラフィックデータ(輪郭情報を含む)に分離され、それぞれ印刷制御データ処理部210、文字データ処理部230、イメージデータ処理部240、およびグラフィックデータ処理部250に出力される。印刷制御データ処理部210では、印刷制御データに基づいて、エンジン制御部220を介してプリンタエンジン300に対して印刷指示を送信する。文字データ処理部230およびイメージデータ処理部240では文字データおよびイメージデータの描画処理が行われる。
【0107】
グラフィックデータ処理部250では、図13に示すように、描画処理部251は、データ解析部202からグラフィックデータが入力されると、グラフィックデータの描画処理を行う(ステップS211)。
【0108】
階調変換処理部254は、グラフィックデータに対してディザ保持部253から提供されるディザパターンを適用して階調変換処理を行う(ステップS212〜ステップS214)。具体的には、ディザ保持部253は、階調変換処理部254のディザパターンの要求に従って、輪郭情報に基づきグラフィックデータが輪郭領域でない場合はグラフィック用のディザパターン(所定のスクリーン角度を有する万線ディザパターン)を、輪郭領域の場合は輪郭領域用のディザパターン(分散ディザパターン等)を提供する。階調変換処理部254は、プリンタドライバ120の輪郭抽出部126で作成された輪郭情報に基づき、グラフィックデータが輪郭領域であるか否かを判断し(ステップS212)、グラフィックデータの輪郭領域である場合には(ステップS212の「Yes」)、輪郭領域用のディザパターン(分散ディザパターン等)を適用して階調変換処理を行う(ステップS213)。他方、輪郭領域でない場合には(ステップS212の「No」)、グラフィック用のディザパターン(所定のスクリーン角を有する万線ディザパターン等)を適用して階調変換処理を行う(ステップS214)。
【0109】
この後、文字データ処理部230、イメージデータ処理部240およびグラフィックデータ処理部250で描画された画像データはデータ出力部260を介して、プリンタエンジン300に送出され、プリンタエンジン300で画像データの印刷が行なわれる。
【0110】
以上説明したように、実施の形態2の画像処理システムでは、ホスト装置100で印刷データのグラフィックデータの輪郭の検出を行ない、印刷データとともに輪郭情報をコントローラ200に送信することとしたので、コントローラ200の負荷を軽減でき、画像システム全体の処理の効率化を図ることが可能となる。特に、ホスト装置100での画像データ作成時にグラフィックデータの輪郭の検出を行う場合に処理の効率化が可能となる。
【0111】
(実施の形態3)
図14は、実施の形態3にかかる画像処理システムの構成を示す図である。実施の形態3の画像処理システムは、ホスト装置100が、印刷データ中のグラフィックデータの輪郭を抽出するとともに、画像データに対して階調変換処理を行って、階調変換を施した画像データをコントローラ200に送信するものである。
【0112】
同図に示す画像処理システムは、画像データを作成するとともに画像データ中のグラフィックデータ間の輪郭を抽出するとともに、画像データに対して階調変換処理等の画像処理を施した後、コントローラ200に送出するホスト装置100と、ホスト装置100から送出される画像データを受信してプリンタエンジン300に印刷させるコントローラ200と、コントローラ200から送出される画像データを印字するプリンタエンジン300とで構成されている。
【0113】
ホスト装置100は、画像データを作成するアプリケーション110と、アプリケーション110が作成した画像データをコントローラ200が解析可能な印刷データに変換するプリンタドライバ120と、プリンタドライバ120内の印刷制御データ作成部121、文字データ処理部122、イメージデータ処理部123、およびグラフィックデータ処理部124で描画された画像データをコントローラ200に送信するデータ送信部130とを備えている。
【0114】
上記プリンタドライバ120は、給紙カセットや排紙トレイの指定、用紙サイズや用紙種等の印刷制御のための印字制御データを作成する印刷制御データ作成部121と、アプリケーション110から受信した文字データの描画処理を行う文字データ処理部122と、アプリケーション110から受信したイメージデータの描画処理を行うイメージデータ処理部123と、アプリケーション110から受信したグラフィックデータの描画処理等を行うグラフィックデータ処理部124とを備えている。
【0115】
グラフィックデータ処理部124は、アプリケーション110から受信したグラフィックデータの描画処理を行う描画処理部125と、アプリケーション110で作成した画像データのグラフィックデータの輪郭を抽出して輪郭情報を作成する輪郭抽出部126と、通常のグラフィック用および輪郭領域用のディザパターンデータを保持し、輪郭抽出部126の輪郭に基づいて、階調変換処理部128に適切なディザパターンを提供するディザ保持部127と、描画処理部125の描画結果にディザ保持部127より提供されたディザパターンを適用する階調変換処理部128とを備えている。
【0116】
コントローラ200は、ホスト装置100から送信される画像データを受信するデータ受信部201と、データ受信部201が受信した画像データを解析するデータ解析部202と、給紙カセットや排紙トレイ指定、用紙サイズや用紙種等の印刷制御データを処理する印刷制御データ処理部210と、印刷制御データ処理部210の指示に従い印刷時のプリンタエンジン制御を行うエンジン制御部220と、ホスト装置100から受信した描画済みの画像データをプリンタエンジン300に送出するデータ出力部260とを備えている。
【0117】
プリンタエンジン300は、データ出力部260から出力される印刷データを印刷する。
【0118】
次に、上記図14の画像処理システムの動作を図15のフローチャートを参照して説明する。図15は、ホスト装置100のプリンタドライバ420の動作を説明するためのフローチャートである。
【0119】
ホスト装置100では、ユーザにより印刷が指示された場合、アプリケーション110で作成された画像データはプリンタドライバ120に渡され、画像データ中の文字データ、イメージデータ、およびグラフィックデータはそれぞれ、文字データ処理部122、イメージデータ処理部123、およびグラフィックデータ処理部124に出力される。印刷制御データ作成部121では、給紙カセットや排紙トレイ指定、用紙サイズや用紙種等の印刷制御データを作成する。文字データ処理部122およびイメージデータ処理部123では、文字データおよびイメージデータの描画処理が行われる。
【0120】
グラフィックデータ処理部124では、図15に示すように、輪郭抽出部126は、描画処理部125を介してグラフィックデータが入力され、グラフィックデータの輪郭を検出して輪郭情報をディザ保持部127に出力する(ステップS301)。描画処理部125は、グラフィックデータの描画処理を行う(ステップS302)。
【0121】
階調変換処理部128は、グラフィックデータに対してディザ保持部127から提供されるディザパターンを適用して階調変換処理を行う(ステップS303〜ステップS305)。具体的には、ディザ保持部127は、階調変換処理部128のディザパターンの要求に従って、輪郭抽出部126の輪郭情報に基づき、グラフィックデータが輪郭領域でない場合はグラフィック用のディザパターン(所定のスクリーン角度を有する万線ディザパターン)を、輪郭領域の場合は輪郭領域用のディザパターン(分散ディザパターン等)を提供する。階調変換処理部128は、輪郭抽出部126から出力される輪郭情報に基づき、グラフィックデータが輪郭領域であるか否かを判断し(ステップS303)、グラフィックデータの輪郭領域である場合には(ステップS303の「Yes」)、輪郭領域用のディザパターン(分散ディザパターン等)を適用して階調変換処理を行う(ステップS304)。他方、輪郭領域でない場合には(ステップS304の「No」)、グラフィック用のディザパターン(所定のスクリーン角を有する万線ディザパターン等)を適用して階調変換処理を行う(ステップS305)。
【0122】
この後、上記印刷制御データ作成部121、文字データ処理部122、イメージデータ処理部123、およびグラフィックデータ処理部124で描画された画像データ、ならびに、印刷制御データ作成部121で作成された印刷制御データは、データ送信部130によりコントローラ200に送信される。
【0123】
コントローラ200では、データ受信部201は、ホスト装置100のデータ送信部130から送信された画像データおよび印刷制御データを受信する。データ解析部202は、データ受信部201で受信した画像データと印刷制御データとを分離し、印刷制御データを印刷制御データ処理部210に、画像データをデータ出力部260にそれぞれ出力する。印刷制御データ処理部210では受信した印刷制御データに基づいて、エンジン制御部220を介してプリンタエンジン300に対して印刷指示を送信する。画像データはデータ出力部260を介してプリンタエンジン300に送信されて印刷が行なわれる。
【0124】
以上説明したように、実施の形態3の画像処理システムによれば、ホスト装置100でグラフィックデータの輪郭の検出およびグラフィックデータに対する疑似多階調処理を行っているので、コントローラ200の負荷を低減でき、印刷装置と比較してホスト装置の処理性能が高い場合に、画像処理システム全体の処理の効率化が可能となる。
【0125】
なお、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で適宜変形可能である。
【0126】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1にかかる画像処理装置によれば、高階調の画像データに対して疑似多階調処理を行って低階調の画像データに変換する画像処理装置において、前記高階調の画像データ内の数値データで表現される図形情報であるグラフィックデータの輪郭領域を抽出する抽出手段と、前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対しては、所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、前記グラフィックデータの輪郭領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して輪郭のジャギーの発生を防止するように階調変換を行う階調変換手段と、を備えたこととしたので、万線ディザを使用して疑似多階調処理を行う場合に、グラフィックデータの輪郭にジャギーを発生させることなく、出力画質を向上させることが可能な画像処理装置を提供することが可能となるという効果を奏する。
【0127】
また、請求項2にかかる画像処理装置によれば、請求項1にかかる発明において、前記階調変換手段は、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、分散ディザ法を適用して階調変換を行うこととしたので、請求項1にかかる発明の効果に加えて、簡単な方法でグラフィックデータの輪郭にジャギーを発生させることなく、出力画質を向上させることが可能となる。
【0128】
また、請求項3にかかる画像処理装置によれば、請求項1にかかる発明において、前記階調変換手段は、前記グラフィックデータの輪郭領域には誤差拡散法を適用して階調変換を行うこととしたので、請求項1にかかる発明の効果に加えて、簡単な方法でグラフィックデータの輪郭にジャギーを発生させることなく、出力画質を向上させることが可能となる。
【0129】
また、請求項4にかかる画像処理装置によれば、請求項1にかかる発明において、前記階調変換手段は、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度とは異なるスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用して階調変換を行うこととしたので、請求項1にかかる発明の効果に加えて、簡単な方法でグラフィックデータの輪郭にジャギーを発生させることなく、出力画質を向上させることが可能となる。また、疑似多階調処理を実現するためのプログラム記憶領域を低減することが可能となる。
【0130】
また、請求項5にかかる画像処理装置によれば、請求項1にかかる発明において、前記階調変換手段は、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度を有する万線ディザパターンを上下反転させたパターンを適用して階調変換を行うこととしたので、請求項1にかかる発明の効果に加えて、簡単な方法でグラフィックデータの輪郭にジャギーを発生させることなく、出力画質を向上させることが可能となる。また、擬似階調処理を実現するためのプログラム記憶領域およびデータ記憶領域を低減することが可能となる。
【0131】
また、請求項6にかかる画像処理装置によれば、請求項1〜請求項5のいずれか1つにかかる発明において、前記階調変換手段は、前記グラフィックデータの輪郭領域のうち、その輪郭線の角度と前記所定のスクリーン角との差の絶対値が所定値以下となる領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方法を適用する一方、その輪郭線の角度と前記所定のスクリーン角との差の絶対値が所定値以下とならない領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用して階調変換を行うこととしたので、請求項1〜請求項5のいずれか1つにかかる発明の効果に加えて、グラフィックデータの輪郭領域の全てに対してではなく、ジャギーの発生する蓋然性が高い輪郭領域についてのみ異なる疑似階調処理を行うため、よりグラフィックデータ全体の階調性を保ちつつ出力画質を高画質とすることが可能となる。
【0132】
また、請求項7にかかる画像処理装置によれば、請求項1〜請求項6のいずれか1つにかかる発明において、さらに、前記グラフィックデータの全領域に対して前記所定のスクリーン角を有する万線ディザを適用して階調変換を行う第1の方式と、前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対して所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方法を適用して階調変換を行う第2の方式とを選択するための入力手段を備え、前記階調変換手段は、前記入力手段で選択された方式で前記グラフィックデータに対して階調変換を行うこととしたので、請求項1〜請求項6のいずれか1つにかかる発明の効果に加え、ユーザの好みに応じた階調変換方式を選択することが可能となる。
【0133】
また、請求項8にかかる画像処理方法によれば、高階調の画像データに対して疑似多階調処理を行って低階調の画像データに変換する画像処理方法において、前記高階調の画像データ内の数値データで表現される図形情報であるグラフィックデータの輪郭領域を抽出する抽出工程と、前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対しては、所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、前記グラフィックデータの輪郭領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して輪郭のジャギーの発生を防止するように階調変換を行う階調変換工程と、を含むこととしたので、万線ディザを使用して疑似多階調処理を行う場合に、グラフィックデータの輪郭にジャギーを発生させることなく、出力画質を向上させることが可能な画像処理方法を提供することが可能となるという効果を奏する。
【0134】
また、請求項9にかかる画像処理方法によれば、請求項8にかかる発明において、前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、分散ディザ法を適用して階調変換を行うこととしたので、請求項8にかかる発明の効果に加えて、簡単な方法でグラフィックデータの輪郭にジャギーを発生させることなく、出力画質を向上させることが可能となる。
【0135】
また、請求項10にかかる画像処理方法によれば、請求項8にかかる発明において、前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域には誤差拡散法を適用して階調変換を行うこととしたので、請求項8にかかる発明の効果に加えて、簡単な方法でグラフィックデータの輪郭にジャギーを発生させることなく、出力画質を向上させることが可能となる。
【0136】
また、請求項11にかかる画像処理方法によれば、請求項8にかかる発明において、前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度とは異なるスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用して階調変換を行うこととしたので、請求項8にかかる発明の効果に加えて、簡単な方法でグラフィックデータの輪郭にジャギーを発生させることなく、出力画質を向上させることが可能となる。また、疑似多階調処理を実現するためのプログラム記憶領域を低減することが可能となる。
【0137】
また、請求項12にかかる画像処理方法によれば、請求項8にかかる発明において、前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度を有する万線ディザパターンを上下反転させたパターンを適用して階調変換を行うこととしたので、請求項8にかかる発明の効果に加えて、簡単な方法でグラフィックデータの輪郭にジャギーを発生させることなく、出力画質を向上させることが可能となる。また、擬似階調処理を実現するためのプログラム記憶領域およびデータ記憶領域を低減することが可能となる。
【0138】
また、請求項13にかかるコンピュータが実行するためのプログラムによれば、高階調の画像データに対して疑似多階調処理を行って低階調の画像データに変換するコンピュータが実行するためのプログラムにおいて、前記高階調の画像データ内の数値データで表現される図形情報であるグラフィックデータの輪郭を抽出する工程と、前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対して所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、輪郭のジャギーの発生を防止すべく、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して階調変換を行う階調変換工程と、をコンピュータがプログラムを実行して実現することとしたので、万線ディザを使用して疑似多階調処理を行う場合に、グラフィックデータの輪郭にジャギーを発生させることなく、出力画質を向上させることが可能なコンピュータが実行するためのプログラムを提供することが可能となるという効果を奏する。
【0139】
また、請求項14にかかるコンピュータが実行するためのプログラムによれば、請求項13にかかる発明において、前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、分散ディザ法を適用して階調変換を行うこととしたので、請求項13にかかる発明の効果に加えて、簡単な方法でグラフィックデータの輪郭にジャギーを発生させることなく、出力画質を向上させることが可能となる。
【0140】
また、請求項15にかかるコンピュータが実行するためのプログラムによれば、請求項13にかかる発明において、前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域には誤差拡散法を適用して階調変換を行うこととしたので、請求項13にかかる発明の効果に加えて、簡単な方法でグラフィックデータの輪郭にジャギーを発生させることなく、出力画質を向上させることが可能となる。
【0141】
また、請求項16にかかるコンピュータが実行するためのプログラムによれば、請求項13にかかる発明において、前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度とは異なるスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用して階調変換を行うこととしたので、請求項13にかかる発明の効果に加えて、簡単な方法でグラフィックデータの輪郭にジャギーを発生させることなく、出力画質を向上させることが可能となる。また、疑似多階調処理を実現するためのプログラム記憶領域を低減することが可能となる。
【0142】
また、請求項17にかかるコンピュータが実行するためのプログラムによれば、請求項13にかかる発明において、前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度を有する万線ディザパターンを上下反転させたパターンを適用して階調変換を行うこととしたので、請求項13にかかる発明の効果に加えて、簡単な方法でグラフィックデータの輪郭にジャギーを発生させることなく、出力画質を向上させることが可能となる。また、擬似階調処理を実現するためのプログラム記憶領域およびデータ記憶領域を低減することが可能となる。
【0143】
また、請求項18にかかる画像処理システムによれば、高階調の画像データを作成してコントローラに送出するホスト装置と、前記ホスト装置から送出される高階調の画像データに対して疑似多階調処理を施して低階調の画像データに階調変換した後、プリンタエンジンに印刷させるコントローラとから構築される画像処理システムにおいて、前記コントローラは、前記高階調の画像データ内の数値データで表現される図形情報であるグラフィックデータの輪郭を抽出する抽出手段と、前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対しては、所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、前記グラフィックデータの輪郭領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して輪郭のジャギーの発生を防止するように階調変換を行う階調変換手段と、を含むこととしたので、万線ディザを使用して疑似多階調処理を行う場合に、グラフィックデータの輪郭にジャギーを発生させることなく、出力画質を向上させることが可能な画像処理システムを提供することが可能となるという効果を奏する。また、ホスト装置の負荷を軽減でき、処理能力の高いコントローラを使用した場合に、画像システム全体の処理の効率化を図ることが可能となる。
【0144】
また、請求項19にかかる画像処理システムによれば、高階調の画像データを作成してコントローラに送出するホスト装置と、前記ホスト装置から送出される高階調の画像データに対して疑似多階調処理を施して低階調の画像データに階調変換した後、プリンタエンジンに印刷させるコントローラとから構築される画像処理システムにおいて、前記ホスト装置は、前記高階調の画像データ内の数値データで表現される図形情報であるグラフィックデータの輪郭領域を抽出して、輪郭情報を前記コントローラに送信する抽出手段を含み、前記コントローラは、前記輪郭情報に基づいて、前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対しては、所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、前記グラフィックデータの輪郭領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して輪郭のジャギーの発生を防止するように階調変換を行う階調変換手段を含むこととしたので、万線ディザを使用して疑似多階調処理を行う場合に、グラフィックデータの輪郭にジャギーを発生させることなく、出力画質を向上させることが可能な画像処理システムを提供することが可能となるという効果を奏する。また、コントローラの負荷を軽減でき、処理能力の高いホスト装置を使用した場合に、画像システム全体の処理の効率化を図ることが可能となる。
【0145】
また、請求項20にかかる画像処理システムによれば、作成した高階調の画像データに対して疑似多階調処理を施して低階調の画像データに階調変換した後、コントローラに送出するホスト装置と、前記ホスト装置から送出される低階調の画像データをプリンタエンジンに印刷させるコントローラとから構築される画像処理システムにおいて、前記ホスト装置は、前記高階調の画像データ内の数値データで表現される図形情報であるグラフィックデータの輪郭領域を抽出する抽出手段と、前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対しては、所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、前記グラフィックデータの輪郭領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して輪郭のジャギーの発生を防止するように階調変換を行う階調変換手段と、を含むこととしたので、万線ディザを使用して疑似多階調処理を行う場合に、グラフィックデータの輪郭にジャギーを発生させることなく、出力画質を向上させることが可能な画像処理システムを提供することが可能となるという効果を奏する。また、コントローラの負荷を軽減でき、処理能力の高いホスト装置を使用した場合に、画像システム全体の処理の効率化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかる画像処理システムの全体構成を示す図である。
【図2】本発明で使用している用語を説明するための説明図である。
【図3】図1の画像処理システムの機能構成図である。
【図4】図3のコントローラのグラフィックデータ処理部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】図1および図3のコントローラのハードウエア構成を示す構成図である。
【図6】図5のコントローラの階調度変換の実施例1を説明するためのフローチャートである。
【図7】図5のコントローラの階調度変換の実施例2を説明するためのフローチャートである。
【図8】図5のコントローラの階調度変換の実施例3を説明するためのフローチャートである。
【図9】図5のコントローラの階調度変換の実施例4を説明するためのフローチャートである。
【図10】図5のコントローラの階調度変換の実施例5を説明するためのフローチャートである。
【図11】実施の形態2にかかる画像処理システムの機能構成図である。
【図12】図11のホスト装置のプリンタドライバの動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】図11のコントローラのグラフィックデータ処理部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】実施の形態3にかかる画像処理システムの機能構成図である。
【図15】図14のホスト装置のプリンタドライバの動作を説明するためのフローチャートである。
【図16】従来技術を説明するための説明図である。
【符号の説明】
100  ホスト装置
110  アプリケーション
120  プリンタドライバ
121  印刷制御データ作成部
122  文字データ処理部
123  イメージデータ処理部
124  グラフィックデータ処理部
125  描画処理部
126  輪郭抽出部
127  ディザ保持部
128  階調変換処理部
129  データ作成部
130  データ送信部
150  印刷装置
200  コントローラ
201  データ受信部
202  データ解析部
210  印刷制御データ処理部
220  エンジン制御部
230  文字データ処理部
240  イメージデータ処理部
250  グラフィックデータ処理部
251  描画処理部
252  輪郭抽出部
253  ディザ保持部
254  階調変換処理部
260  データ出力部
300  プリンタエンジン

Claims (20)

  1. 高階調の画像データに対して疑似多階調処理を行って低階調の画像データに変換する画像処理装置において、
    前記高階調の画像データ内の数値データで表現される図形情報であるグラフィックデータの輪郭領域を抽出する抽出手段と、
    前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対しては、所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、前記グラフィックデータの輪郭領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して輪郭のジャギーの発生を防止するように階調変換を行う階調変換手段と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記階調変換手段は、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、分散ディザ法を適用して階調変換を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記階調変換手段は、前記グラフィックデータの輪郭領域には誤差拡散法を適用して階調変換を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記階調変換手段は、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度とは異なるスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用して階調変換を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 前記階調変換手段は、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度を有する万線ディザパターンを上下反転させたパターンを適用して階調変換を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  6. 前記階調変換手段は、前記グラフィックデータの輪郭領域のうち、その輪郭線の角度と前記所定のスクリーン角との差の絶対値が所定値以下となる領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方法を適用する一方、その輪郭線の角度と前記所定のスクリーン角との差の絶対値が所定値以下とならない領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用して階調変換を行うことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の画像処理装置。
  7. さらに、前記グラフィックデータの全領域に対して、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザを適用して階調変換を行う第1の方式と、前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対して、所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方法を適用して階調変換を行う第2の方式とを選択するための入力手段を備え、
    前記階調変換手段は、前記入力手段で選択された方式で前記グラフィックデータに対して階調変換を行うことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載の画像処理装置。
  8. 高階調の画像データに対して疑似多階調処理を行って低階調の画像データに変換する画像処理方法において、
    前記高階調の画像データ内の数値データで表現される図形情報であるグラフィックデータの輪郭領域を抽出する抽出工程と、
    前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対しては、所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、前記グラフィックデータの輪郭領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して輪郭のジャギーの発生を防止するように階調変換を行う階調変換工程と、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  9. 前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、分散ディザ法を適用して階調変換を行うことを特徴とする請求項8に記載の画像処理方法。
  10. 前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域には誤差拡散法を適用して階調変換を行うことを特徴とする請求項8に記載の画像処理方法。
  11. 前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度とは異なるスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用して階調変換を行うことを特徴とする請求項8に記載の画像処理方法。
  12. 前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度を有する万線ディザパターンを上下反転させたパターンを適用して階調変換を行うことを特徴とする請求項8に記載の画像処理方法。
  13. 高階調の画像データに対して疑似多階調処理を行って低階調の画像データに変換するコンピュータが実行するためのプログラムにおいて、前記高階調の画像データ内の数値データで表現される図形情報であるグラフィックデータの輪郭領域を抽出する工程と、
    前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対して所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、輪郭のジャギーの発生を防止すべく、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して階調変換を行う階調変換工程と、
    をコンピュータが実行するためのプログラム。
  14. 前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、分散ディザ法を適用して階調変換を行うことを特徴とする請求項13に記載のコンピュータが実行するためのプログラム。
  15. 前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域には誤差拡散法を適用して階調変換を行うことを特徴とする請求項13に記載のコンピュータが実行するためのプログラム。
  16. 前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度とは異なるスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用して階調変換を行うことを特徴とする請求項13に記載のコンピュータが実行するためのプログラム。
  17. 前記階調変換工程では、前記グラフィックデータの輪郭領域に対して、前記所定のスクリーン角度を有する万線ディザパターンを上下反転させたパターンを適用して階調変換を行うことを特徴とする請求項13に記載のコンピュータが実行するためのプログラム。
  18. 高階調の画像データを作成してコントローラに送出するホスト装置と、前記ホスト装置から送出される高階調の画像データに対して疑似多階調処理を施して低階調の画像データに階調変換した後、プリンタエンジンに印刷させるコントローラとから構築される画像処理システムにおいて、
    前記コントローラは、
    前記高階調の画像データ内の数値データで表現される図形情報であるグラフィックデータの輪郭を抽出する抽出手段と、
    前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対しては、所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、前記グラフィックデータの輪郭領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して輪郭のジャギーの発生を防止するように階調変換を行う階調変換手段と、
    を含むことを特徴とする画像処理システム。
  19. 高階調の画像データを作成してコントローラに送出するホスト装置と、前記ホスト装置から送出される高階調の画像データに対して疑似多階調処理を施して低階調の画像データに階調変換した後、プリンタエンジンに印刷させるコントローラとから構築される画像処理システムにおいて、
    前記ホスト装置は、
    前記高階調の画像データ内の数値データで表現される図形情報であるグラフィックデータの輪郭領域を抽出して、輪郭情報を前記コントローラに送信する抽出手段を含み、
    前記コントローラは、
    前記輪郭情報に基づいて、前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対しては、所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、前記グラフィックデータの輪郭領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して輪郭のジャギーの発生を防止するように階調変換を行う階調変換手段を含むことを特徴とする画像処理システム。
  20. 作成した高階調の画像データに対して疑似多階調処理を施して低階調の画像データに階調変換した後、コントローラに送出するホスト装置と、前記ホスト装置から送出される低階調の画像データをプリンタエンジンに印刷させるコントローラとから構築される画像処理システムにおいて、
    前記ホスト装置は、
    前記高階調の画像データ内の数値データで表現される図形情報であるグラフィックデータの輪郭領域を抽出する抽出手段と、
    前記グラフィックデータの輪郭領域以外の領域に対しては、所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンを適用し、前記グラフィックデータの輪郭領域に対しては、前記所定のスクリーン角を有する万線ディザパターンとは異なる疑似多階調方式を適用して輪郭のジャギーの発生を防止するように階調変換を行う階調変換手段と、
    を含むことを特徴とする画像処理システム。
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