JP2004037907A - 現像装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】いわゆる1.5成分現像方式でありながら、現像剤の帯電性低下を抑制し、現像剤の寿命を向上させた現像装置及びそれを用いた画像形成装置を提供すること。
【解決手段】二成分系の現像剤Gを搬送担持する現像剤担持体32と、現像剤量を規制する規制部材33と、現像剤担持体32に隣接しかつ現像剤Gを収容する現像剤収容部34と、現像剤収容部34を介して現像剤担持体32と連通して設けられかつトナーTを収容するトナー収容部35とからなり、現像剤担持体32近傍において現像剤Gがトナー収容部35から供給されるトナーTと接触しており、現像剤Gのトナー濃度の変化に応じて、現像剤Gとトナー収容部35から供給されるトナーTとの接触状態が変化することによって、トナーTの取り込み量を自律的に制御する現像装置であって、トナー収容部35に、トナーTと共に磁性キャリアCが含まれる現像装置及びそれを用いた画像形成装置である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体表面に形成される静電潜像をトナーにより可視像化する現像装置および画像形成装置に関し、特に、トナーとキャリアとが含まれる二成分系の現像剤を用い、かつ、トナー濃度検知手段を用いずにトナー濃度を自律的に制御可能な現像装置、およびこれを用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子写真方式等の画像形成装置で用いられる現像装置としては、感光体ドラム等の像担持体上に形成された静電潜像を現像剤にて可視像化するものが知られている。
【0003】
この種の現像装置には、現像剤として、トナーおよびキャリアが含まれる二成分現像剤を用いる態様、あるいは、トナーのみが含まれる一成分現像剤を用いる態様があるが、二成分現像剤を使用する態様にあっては、トナーの消費量が進むにつれてトナー濃度が低下するため、トナー濃度を維持する上で定期的にトナー補給が行われる。
このようなトナー補給は、例えばADCセンサやTCセンサのようなトナー濃度検知センサによりトナー濃度を検知し、この検知情報に基づいてトナー濃度が低下したと判断したときに行われる。
【0004】
ところが、この種の方式にあっては、トナー濃度検知センサによりトナー濃度を検知しなければならないため、トナー濃度検知センサやフィードバック機構が必要不可欠であるばかりか、検知対象の濃度パッチを作成する等、トナー濃度の検知システムが面倒であるという不具合がある。
そこで、このような不具合を解決する先行技術として、トナー濃度検知センサを用いずに、現像剤の動きによってトナーを取り込み、トナー濃度を自律的に制御するようにした現像装置が既に提供されている。
【0005】
この種の先行技術の代表的態様としては、例えば特公平5−67233号公報(先行技術1)所載のものがある。
これは、現像スリーブ上に磁性粒子層を形成し、容器内のトナー供給部においてこの磁性粒子層に接触するようにトナーを収容し、現像スリーブの回転に伴う磁性粒子層の磁性粒子の移動によって上記トナー供給部で磁性粒子層内にその外側のトナー層からトナーを取り込み、トナーと磁性粒子の混合された現像剤を規制部材で層厚規制して現像部に搬送する現像装置である。
【0006】
ここで、現像スリーブ内に固定された磁石は上記トナー供給部に対向する磁極を持たず、現像スリーブ回転方向に関して上記トナー供給部の下流側、かつ、上記規制部材の上流側に磁極を持ち、上記磁極の磁界が及ぶ範囲内の位置に現像スリーブと対向して設けられ、現像スリーブとの間に磁性粒子層の充満した領域を形成する遮蔽部材を有することを特徴としている。この現像装置は、トナー濃度の制御を必要としない。
【0007】
また、先行技術2(特開平9−197833号公報)では、内部に磁界発生手段を有し、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、この現像剤担持体表面の現像剤量を規制する第1の規制部材と、第1の規制部材よりも上流側に設けられ且つトナー濃度の上昇に伴う現像剤層厚の増加分を通過させる第2の規制部材と、第1の規制部材と第2の規制部材との間に設けられる現像剤収容部と、この現像剤収容部に隣接し、現像剤担持体にトナーを供給するトナー収容部とを備え、現像剤担持体表面のトナー濃度の変化により、該現像剤とトナーとの接触状態を変化させ、現像剤担持体表面の現像剤のトナーの取り込み状態を変化させ、トナー供給を常時一定に自己制御する技術が開示されている。この現像装置は、小型化、低コスト化を図りつつ、トナー濃度の調整を容易に行うことができる。
【0008】
更に、先行技術3(特開2001−117370号公報)では、内部に磁界発生手段を有し、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤を担持して搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体表面の現像剤量を規制する規制部材と、該規制部材で掻き取られた該現像剤を収容する現像剤収容部と、該現像剤収容部に隣接し、該現像剤担持体表面の該現像剤に接触して取り込まれるようにトナーを収容するトナー収容部とを備え、更に、該現像剤収容部に、該現像剤担持体に接触または近接して該現像剤担持体と同一回転方向に回転する回転部材を備え、該回転部材を該現像剤収容部内の該現像剤担持体の表面移動方向で最も上流側の位置に配設し、上流側のトナー収容部からのトナー供給を安定化させる技術が開示されている。
【0009】
更にまた、先行技術4(特開2000−66497号公報)では、現像剤担持体と、この現像剤担持体表面の現像剤量を規制する第1の規制部材と、この第1の規制部材の上流側に設けられて現像剤担持体表面に現像剤量を規制する第2の規制部材と、第1および第2の規制部材間に設けられて第1の規制部材で掻き落とされた現像剤を収納する現像剤収納部と、この現像剤収納部に隣接し、前記現像剤担持体に補給するトナーを収納するトナー収納部と、このトナー収納部と前記現像剤収納部とを連絡して、前記トナー収納部内のトナーを取り込んでトナー濃度を適正化する現像剤循環部を形成するトナー補給路と、そのトナー補給路に設けて前記現像剤循環部を攪拌する攪拌部材とを備え、トナー濃度による現像剤の嵩変動を利用し、トナー濃度の適性化を図る技術が開示されている。
【0010】
また、先行技術5(特開2000−275939号公報)では、現像剤担持体と、この現像剤担持体表面の現像剤量を規制する規制部材と、該規制部材で阻止された現像剤が滞留する現像剤滞留部と、この現像剤滞留部と連通する空間であるトナー補給口と、このトナー補給口を介して現像剤滞留部に隣接するトナー収容部とを備え、前記トナー補給口内にトナー攪拌部材を設け、現像剤中に安定的にトナーを供給する技術が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記先行技術1〜5に挙げられたトナーの供給方式は、1.5成分現像方式といわれるが、これら1.5成分現像方式では、従来の2成分現像装置(オーガーによる現像剤の循環系を有するタイプなど)に比べて、現像装置内に充填してあるキャリアが少なく、現像剤の劣化が早い。1.5成分現像方式では、仕込み現像剤の量が少ないうえに、トナー濃度が自律的に略一定に維持される結果、使用によりトナーの帯電量TVが低下し、かぶりや過現像による文字のつぶれ等が発生したところで寿命と見なされる。現像性はトナーの帯電量TVとの相関性が高く、現像剤中のトナー濃度TC%を一定にすることより、トナーの帯電量TVを一定にすることが望ましいが、実際にはトナーの帯電量TVは徐々に低下してしまい、現像性も変動していく。
【0012】
したがって本発明は、トナー濃度検知センサやフィードバック機構等の複雑な装置機構を必要とせず低コストな、いわゆる1.5成分現像方式でありながら、現像剤の帯電性低下を抑制し、現像剤の寿命を向上させた現像装置、およびそれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、以下の本発明により達成される。すなわち第1の本発明は、内部に磁界発生手段を具備しかつトナーおよび磁性キャリアが含まれる二成分系の現像剤を搬送担持する現像剤担持体と、該現像剤担持体表面に搬送される現像剤量を規制する規制部材と、前記現像剤担持体に隣接しかつ規制部材の上流側にて現像剤を収容する現像剤収容部と、この現像剤収容部を介して前記現像剤担持体と連通して設けられかつトナーを供給可能に収容するトナー収容部とからなり、前記現像剤担持体近傍において現像剤がトナー収容部から供給されるトナーと接触しており、該現像剤のトナー濃度の変化に応じて、前記現像剤と前記トナー収容部から供給されるトナーとの接触状態が変化することによって、前記現像剤中への前記トナーの取り込み量を自律的に制御する、いわゆる1.5成分現像方式の現像装置であって、
前記トナー収容部に、トナーと共に磁性キャリアが含まれていることを特徴とする現像装置である。
【0014】
また、第2の本発明は、内部に磁界発生手段を具備しかつトナーおよび磁性キャリアが含まれる二成分系の現像剤を搬送担持する現像剤担持体と、該現像剤担持体表面に搬送される現像剤量を規制する規制部材と、前記現像剤担持体に隣接しかつ規制部材の上流側にて現像剤を収容する現像剤収容部と、この現像剤収容部を介して前記現像剤担持体と連通して設けられかつトナーを供給可能に収容するトナー収容部とからなり、前記現像剤担持体近傍において現像剤がトナー収容部から供給されるトナーと接触しており、該現像剤のトナー濃度の変化に応じて、前記現像剤と前記トナー収容部から供給されるトナーとの接触状態が変化することによって、前記現像剤中への前記トナーの取り込み量を自律的に制御する、いわゆる1.5成分現像方式の現像装置であって、
前記現像剤収容部および/または前記トナー収容部に、磁性キャリアを供給するキャリア収容部を備えることを特徴とする現像装置である。
【0015】
いわゆる1.5成分現像方式の現像装置において、
▲1▼上記第1の本発明では、前記トナー収容部に、トナーと共に磁性キャリアを含ませることで、
▲2▼上記第2の本発明では、前記現像剤収容部および/または前記トナー収容部に、磁性キャリアを供給するキャリア収容部を別途備えることで、
走行(現像装置の稼動)に応じて、それぞれ現像剤中に磁性キャリアが供給される。すると、サンプキャリア量(現像剤中のキャリアの量)が徐々に増加し、現像剤中のトナーの帯電量TVの低下が抑制され、現像剤の長寿命化を図ることができる。
【0016】
第1の本発明の現像装置においては、トナー収容部が、現像装置本体と着脱可能に形成されたトナーカートリッジとして構成されており、該トナーカートリッジに、トナーと共に磁性キャリアが含まれていることが好ましい。
また、第2の本発明の現像装置においても、トナー収容部が、現像装置本体と着脱可能に形成されたトナーカートリッジとして構成されていることが好ましい。
【0017】
一方、第3の本発明は、少なくとも、像担持体と、該像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記像担持体表面に形成された静電潜像を可視像化する現像手段と、を含む画像形成装置であって、
前記現像手段として、上記第1または第2の本発明の現像装置を用いたことを特徴とする画像形成装置である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、好ましい実施形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。
<第1の実施形態>
第1の本発明の現像装置を用いた画像形成装置の一例としての、第1の実施形態の構成について説明する。
図1は、第1の実施形態の画像形成装置の概略を示す模式説明図である。
図1において、画像形成装置は、例えば電子写真方式を採用したものであって、感光体ドラム(像担持体)20と、この感光体ドラム20表面に形成された静電潜像を可視像化する現像装置(現像手段)30とを備えている。なお、本実施形態の画像形成装置は、感光体ドラム20表面に静電潜像を形成する潜像形成手段も具備するが、図示が省略されている。
【0019】
本実施形態において、現像装置30は、図1および図2に示すように、感光体ドラム20に向かって開口する現像ハウジング31を有し、この現像ハウジング31の開口に面して現像ロール(現像剤担持体)32を配設し、現像ハウジング31の開口上縁には現像ロール32表面の二成分系の現像剤Gの層厚が規制せしめられる規制部材33を設け、現像ハウジング31のうち、現像ロール32に隣接した部位には現像剤Gが収容される現像剤収容部34と、この現像剤収容部34を介して現像ロール32に連通し且つトナーが収容されるトナー収容部35とを形成したものである。
なお、本実施形態では、現像剤G中のトナーは、非磁性トナーを用いているが、キャリアと磁気特性が異なるものであれば、磁性トナーを用いても差し支えない。
【0020】
本実施形態において、現像ロール32は、図2に示すように、回転可能な非磁性のスリーブ321と、このスリーブ321の内部に固定的に配設された磁極ロール322とを備えている。スリーブ321は、その径が16mmφ、材質がアルミニウムで、十点平均表面粗さRzが20μmのものを用いた。
【0021】
そして、磁極ロール322にはロール本体の周囲に所定角度間隔で複数の磁極(本例では4極:S1(現像極),S2(搬送極),N1(トリミング極),N2(搬送極))が配設されており、トナーおよびキャリア(磁性キャリア)が含まれる現像剤Gが現像ロール32の外周に磁気的に付着するようになっている。なお、磁極構成は任意であり、現像剤収容部34に対向する部位に反発磁極を設け、現像ロール32上の現像剤層を一旦剥離するようにしてもよい。
更に、スリーブ321には所定の現像バイアスVBを印加するためのバイアス電源323が接続されている。
【0022】
更に、規制部材33は、例えばSUS304製の板材からなり、現像ロール32との間が現像剤Gの層厚規制用ギャップg0(例えば300〜600μm)となるだけ離間して配置されている。
そして、この規制部材33のレイアウトについては適宜選定して差し支えないが、本実施形態では、規制部材33はトリミング極(本例ではN1)より僅かに下流側に配置されている。
【0023】
また、現像剤収容部34は現像剤Gが収容されるスペースを有し、現像剤収容部34内のうち現像ロール32に近接(または接触)した部位に磁性ロール40が回転自在に配設されている。
そして、本実施形態では、現像剤収容部34の底部形状は現像ロール32および磁性ロール40に沿った湾曲形状を有しており、現像ロール32、磁性ロール40との間に所定間隔の現像剤搬送路を確保している。
【0024】
特に、本実施形態では、磁性ロール40は、軟磁性体のSUM製で径7mmφのロールであり、その表面粗さを例えば十点平均粗さRzで10〜30μm(本実施形態ではRz20μm)程度に粗面化した後、無電解Niメッキを施したものである。
【0025】
そして、この磁性ロール40は、現像ロール32の現像極S1の略反対側に位置する搬送極S2に対向した部位に所定のギャップg1(例えば0.8〜1.2mm)だけ離間して配設されており、この磁性ロール40の回転移動方向は、現像ロール32(正確にはスリーブ321)の対向部にて現像ロール32の回転移動方向と同一方向に設定されている。
【0026】
更に、本実施形態において、現像剤収容部34の底部のうち、磁性ロール40の近傍で現像ロール32の反対側には、例えばSUS304製の板材からなる補助規制部材50が取り付けられており、磁性ロール40と補助規制部材50との間のギャップg2(例えば0.4〜0.8mm)は前記ギャップg1よりも狭く設定されている。
更にまた、磁性ロール40には必要に応じて所定のバイアスを印加するためのバイアス電源41が接続される。ここでいうバイアス電源41とはトナーを現像ロール32側に転移させるような電界が形成されるようなバイアスを意味する。
【0027】
トナー収容部35には、収容されたトナーTが攪拌搬送せしめられるアジテータ351(図1参照)を有しており、このアジテータ351は例えば回転体に弾性フィルムを付けたもので、トナー収容部35の底壁面に沿ってトナーを掃き出すようにしたものである。
【0028】
そして、このトナー収容部35の底部形状はアジテータ351の移動回転軌跡に沿う湾曲形状を有しており、現像剤収容部34とトナー収容部35との間の連結部には連通口36が設けられ、この連通口36の下端縁はアジテータ351の中心軸位置より僅かに低く設定されている。
一方、前記連通口36の上端縁付近には塞き止めブロック37が設けられており、現像剤収容部34の現像剤Gがトナー収容部35側に混入する事態が有効に防止されている。
【0029】
更に、現像ロール32、磁性ロール40およびアジテータ351の駆動系については適宜選定して差し支えないが、例えば図3に示すように、現像ロール32およびアジテータ351は、第1の駆動モータ61および駆動伝達系(伝達ベルト、プーリ、ギアなど)62にて連動駆動されており、一方、磁性ロール40は、第2の駆動モータ63および駆動伝達系(伝達ベルト、プーリ、ギアなど)64にて駆動されている。
【0030】
次に、本実施形態の画像形成装置の作動を、現像装置を中心に説明する。
現像ロール32表面の現像剤層のトナー濃度TCが充分に高い場合を想定すると、現像ロール32の回転に伴って現像剤Gが再び現像ハウジング31に戻った場合、現像剤収容部34中の現像剤Gはトナー濃度TCが高いから、透磁率が低くなり、図4(a)および図5に示す現像剤挙動(流動性不良)を示す。図4(a)に示すように、磁性ロール40近傍の現像剤溜まりのトナー濃度TCが高い場合、透磁率が低下し、キャリアチェーンCCが短くなる。
【0031】
このとき、磁性ロール40は現像ロール32内の磁極ロール322による磁界にて磁化され、その表面に現像剤Gが磁気的に吸着し、磁性ロール40の回転方向に現像剤Gが搬送されるが、搬送/攪拌される現像剤の層厚が小さくなる。
すなわち、キャリアチェーンCCにおいては、図5に示すように、キャリアC相互間にあるトナーTがコロの役目をし、剪断力が伝わり難いため、磁性ロール40近傍の現像剤層(図5中mで示す内側に位置する現像剤層)は流動するが、この流動層G1の更に外側の現像剤層は磁力の影響を受けづらく搬送されない。これにより、トナー収容部35近傍の現像剤Gが停滞して不動層G2となり、現像剤GとトナーTが接触していてもトナーの取り込みが発生しなくなる。
【0032】
また、トナー濃度TCが高い場合、現像剤Gの嵩密度の上昇により現像剤Gの体積が上昇し、現像剤溜まり近傍空間を現像剤Gが埋め、トナーTの供給を阻害する効果も手伝っている。
このため、磁性ロール40の近傍に位置する現像剤Gが流動層G1として流動するが、その外側の多くの現像剤層が不動層G2として移動せず、現像剤溜まりが形成される。
それゆえ、トナー収容部35からのトナーは現像剤G中に取り込まれることなく、現像剤溜まりのところに滞留している。
【0033】
一方、トナーが急激に消費される場合を想定すると、現像ロール32上の現像剤層のトナー濃度TCが低くなるため、現像ロール32の回転に伴って現像剤Gが再び現像ハウジング31に戻った場合、現像剤収容部34中の現像剤Gはトナー濃度TCが低いから、透磁率が高くなり、図4(b)および図6に示す現像剤挙動(流動性良好)を示す。図4(b)に示すように、磁性ロール40近傍の現像剤溜まりのトナー濃度TCが低い場合には、現像剤Gの透磁率が上昇し、キャリアチェーンCCが長くなる。
【0034】
このとき、磁性ロール40は現像ロール32内の磁極ロール322による磁界にて磁化され、その表面に現像剤Gが磁気的に吸着し、磁性ロール40の回転方向に現像剤Gが搬送されるが、前記トナー濃度TCが充分に高い場合に比べ、搬送/攪拌される現像剤Gの層厚が大きくなる。
【0035】
すなわち、キャリアチェーンCCにおいては、図6に示すように、キャリアC相互間にあるトナーTが少ないため、コロとしての役目が弱く、キャリアC相互間に剪断力が伝わり易い。このため、磁性ロール40近傍のみならず、図6中mで示すように、磁性ロール40からある程度離間した部位まで現像剤層は流動する。
【0036】
ここで、現像剤Gのトナー濃度に応じ流動層G1が現像剤GとトナーT界面まで、および、図1および図2に示すトナー収容部35近傍の現像剤Gは磁性ロール40の回転方向に流動し、現像剤Gと接触するトナーTが現像剤に取り込まれる。なお、流動層G1の外側の現像剤層は不動層G2である。
【0037】
また、現像剤Gの嵩密度の低下により現像剤Gの体積が減少し、現像剤溜まり近傍空間が空き、空いた空間にトナーTが供給され埋まり、トナーTは取り込み易くなる効果も手伝っている。
このため、磁性ロール40から離れた部分までの多くの現像剤層が流動層G1として流動するため、その外側に不動層G2が形成されない。
【0038】
それゆえ、磁性ロール40の周囲には現像剤Gに大きな回転搬送力が作用するため、トナー収容部35からのトナーは回転搬送挙動の現像剤G中に逐次取り込まれることになり、磁性ロール40の回転により搬送される現像剤G中のトナー濃度が直ちに上昇する。
【0039】
このようにトナーが取り込まれた現像剤Gは磁性ロール40の回転に伴って強制的に移動せしめられるが、このような回転搬送挙動の現像剤Gの中にトナーTが順次拡散していき、キャリアチェーンCCの移動と共に充分に帯電され、現像ロール32側へと搬送される。
【0040】
それゆえ、トナー収容部35から供給されたトナーTは直ちに現像ロール32側に搬送されるのではなく、充分に帯電されながら現像ロール32側に移動していく。
よって、現像ロール32上の現像剤層のトナー濃度は直ちに自律的に制御される。
【0041】
特に、本実施形態では、磁性ロール40に補助規制部材50が配置されており、この補助規制部材50にて磁性ロール40上を搬送する現像剤Gは層規制される。
このため、規制部材(第1の規制部材)33で掻き落とされた現像剤Gと補助規制部材50(第2の規制部材)で掻き落とされた現像剤Gとは溜まりを形成しており、トナー収容部35の連通口36から供給されるトナーTと接触する。
【0042】
このように、補助規制部材50は有効に現像剤溜まりを形成するほか、現像ロール32と磁性ロール40との間での現像剤のジャミングや現像剤劣化を抑える作用や、磁性ロール40近傍の現像剤が磁性ロール40の回転より搬送されるが、過剰なトナーは磁性ロール40上の現像剤の穂立ちを規制することで掻き落とされるため、トナーが現像ロール32に直ぐに運ばれないようにし、未帯電のトナーによる画質ムラを防ぐ作用をする。勿論、本発明において補助規制部材50は必須ではない。
【0043】
以上の本実施形態の構成において、トナー収容部35に、トナーTと共にキャリア(磁性キャリア)Cが含まれていることが特徴的である。本発明においては、このトナーTとキャリアCとのトナー収容部35中における混合割合は、後述の<キャリア供給の作用・効果>に記載の内容を考慮して、適宜設定すればよいが、本実施形態においては、トナーTの所定量300gに対して、キャリアCが1g充填されている。これにより、トナーTの消費に伴い、キャリアCが少しずつ現像剤収容部34に供給される。
【0044】
なお、本実施形態において、トナー収容部35は現像装置30に一体で備えられているが、トナー収容部35を含むトナーカートリッジを現像装置に着脱可能に装着する態様であっても構わない。この際、本実施形態と同様の構成であれば、トナーカートリッジ内には、トナーT:300gに対してキャリアC:1gが充填される。
【0045】
このように、本実施形態では、トナー収容部35に、トナーTと共にキャリアCを含ませることで、走行に応じて、現像剤収容部34における現像剤G中にキャリアCが供給される。すると、サンプキャリア量(現像剤G中のキャリアCの量)が徐々に増加し、現像剤G劣化によるトナーTの帯電量TVの低下が抑制され、現像剤Gの長寿命化を図ることができる。
キャリア供給の作用・効果については、後述の<キャリア供給の作用・効果>の項において詳述する。
【0046】
<第2の実施形態>
第2の本発明の現像装置を用いた画像形成装置の一例としての、第2の実施形態の構成について説明する。
図7は、第2の実施形態の画像形成装置の概略を示す模式説明図である。
【0047】
図7において、画像形成装置は、第1の実施形態1と略同様(但し、規制部材33の形状や現像ロール32の磁極レイアウトは第1の実施形態と若干相違する。)の現像装置30’を備えているが、この現像装置30’は第1の実施形態と異なる塞き止めブロック38を備え、更にトナー収容部35の上部には、キャリア収容部70が配されている。
なお、第1の実施形態と同様の構成要素については、第1の実施形態と同一の符号を付して、ここではその詳細な説明を省略する。
【0048】
塞き止めブロック38は、規制部材33に隣接して設けられているが、磁性ロール40との間に所定のギャップを保持した状態で対向する突出部381を備えている。現像剤収容部34での現像剤Gの挙動に着目すると、現像剤Gは磁性ロール40の回転に伴って回転移動するほか、規制部材33による現像剤Gの掻き取りに伴って移動する。
このとき、塞き止めブロック38は、規制部材33により掻き取られた現像剤Gがトナー収容部35側へ移動していくのを塞き止め、現像剤収容部34内の現像剤Gがトナー収容部35に混入する事態は有効に回避される。
【0049】
また、塞き止めブロック38の突出部381は、規制部材33により掻き取られた現像剤Gが磁性ロール40側に移動していくのを塞き止める。
このため、磁性ロール40周辺部の現像剤Gの挙動が、規制部材33の掻き取りに伴う現像剤G挙動の影響で、不必要に活発化することはなくなり、トナー収容部35からのトナーが現像剤収容部34内の現像剤G中へ過剰に取り込まれることはなく、トナーの取り込み特性が極めて安定する。
【0050】
また、本実施形態では、キャリア収容部70に補給用のキャリアCが充填されており、トナー収容部35に、キャリアCを供給することができる構成となっている。なお、本実施形態では、キャリア収容部70は、トナー収容部35に、キャリアを供給する構成となっているが、第2の本発明においては、現像剤収容部34に直接、あるいはトナー収容部35および現像剤収容部34に、キャリアを供給する構成でも構わない。
【0051】
キャリア収容部70は、円筒状で軸が略水平に保たれた状態で配置された、補給用のキャリアCを15g(スタート時)内部に収容する容器71と、その容器71の内部下方に、ロール状で軸が略水平に保たれた状態で配置されたキャリア供給用ロール72と、中央部に所定間隔でスリットSが穿孔されたパンチングメタル73と、から構成される。
【0052】
キャリア供給用ロール72は、シャフト表面に例えばウレタン製発泡層が形成されてなり、パンチングメタル73のスリットSは、幅0.75mm、長さ10mmで、容器71やキャリア供給用ロール72の軸と平行に複数、所定間隔で穿孔されたものである。
【0053】
本実施形態では、現像装置30’の走行により、キャリア供給用ロール72がごく低回転数で回転し、パンチングメタル73に摺擦され、キャリア供給用ロール72の発泡層の凹部に入ったキャリアCをパンチングメタル73のスリットSによってしごき出して、キャリアCをトナー収容部35に落とす構成となっている。キャリア供給用ロール72の回転は、現像ロール32からの駆動を利用して駆動し、その回転数は本実施形態においては約0.1rpmである。
【0054】
このように、本実施形態では、トナー収容部35にキャリアCを供給するキャリア収容部70を別途備えることで、トナー収容部35にキャリアCを供給し、トナーTと共にキャリアCを含ませることができ、走行に応じて、現像剤収容部34における現像剤G中にキャリアCが供給される。すると、サンプキャリア量(現像剤G中のキャリアCの量)が徐々に増加し、現像剤G劣化によるトナーTの帯電量TVの低下が抑制され、現像剤Gの長寿命化を図ることができる。
【0055】
キャリア供給の作用・効果については、後述の<キャリア供給の作用・効果>の項において詳述する。
本実施形態において、キャリア収容部70は、現像装置30’本体に一体化して組み込まれており、キャリア収容部70のカートリッジ交換はできないようになっている。しかし、現像装置30’の寿命が尽きるまでの間に必要十分な量の補給用のキャリアCを容器71に予め収容しておき、現像装置30’の寿命が尽きるまでと容器71に収容されたキャリアCが空になるまでとが一致するように、キャリアCを少しずつトナー収容部35に落とす構成としておき、現像装置30’の寿命が尽きた段階で、キャリア収容部70を含む現像装置30’ごと交換することとすれば問題ない。
【0056】
本実施形態では、現像装置30’の寿命は50kPV(PV=Print Volume(プリント枚数)、kPV=×1000枚)であり、容器71に予め収容された15gの補給用のキャリアCは、15g/50kPV=0.3g/kPVの供給量でトナー収容部35に供給され、50kPVの稼動後に、空のキャリア収容部70を含む、寿命を全うした現像装置30’ごと交換する。勿論、キャリア収容部70をカートリッジ状にして、現像装置30’全体よりも短いインタバルで、あるいは異なるタイミングで交換する態様としても構わない。
なお、本実施形態において、トナー収容部35は現像装置30に一体で備えられているが、トナー収容部35を含むトナーカートリッジを現像装置に着脱可能に装着する態様であっても構わない。
【0057】
以上、本発明の現像装置および画像形成装置について、2つの実施形態を挙げて説明したが、本発明は、これら構成に限定されるものではなく、例えば既述の先行技術1〜5に記載されているような、いわゆる1.5成分現像方式の現像装置ないし画像形成装置であれば、問題なく本発明の構成を適用することができる。
【0058】
<キャリア供給の作用・効果>
以下に、本発明によるキャリア供給の作用・効果について、具体例を挙げて説明する。
トナーの帯電量(トライボ)TVは、
TV=a/(TC%+b)・・・(式1)
で表すことができる。ここで、aおよびbは共に係数であり、aは環境および現像剤の劣化状態により決まる劣化係数であるが、bは環境および現像剤の劣化に対し略一定値で推移するため、定数と考えて差し支えない。なお、TC%は、現像剤中におけるトナー濃度である。
【0059】
上記(式1)中、aは現像剤の劣化により低下するため、自律的に現像剤中におけるトナー濃度TC%を一定に保つと、現像剤の劣化と共にトナーの帯電量TVが低下してしまう。現像剤の劣化は、キャリア表面がトナー成分により汚染され、帯電能力が低下するために主として引き起こされるので、消費されたトナー量に相関が高い。
【0060】
本発明の現像装置においては、トナーの消費に伴い、少しずつキャリアが現像剤収容部に供給されるため、サンプキャリア量が上昇し、現像剤収容部内の現像剤の量(即ち体積)は徐々に上昇する。これにより現像剤中のトナー濃度TC%が低下し、現像剤の嵩が低下しても、上述の流動層と停滞層の界面(図5および図6におけるm)の位置が、サンプキャリア量が増えた分だけ、よりトナー収容部側にシフトしている(図6の状態)ため、トナー取り込みが開始されるトナー濃度TC%が、より低TC%側にシフトすることになる。即ち、自律的に制御されるトナーの濃度がサンプ量の増加に伴い、徐々に低下することになる。
【0061】
したがって、上記手段により、現像剤の劣化状態に応じてトナー濃度TC%を低下させることができ、トナーの帯電量TVの低下を防ぐことができる。
サンプキャリア量Wは、キャリア供給により増加するので、プリント枚数(PV)の関数で、W(PV)[g]と表すことができる。
【0062】
1PV当たりのキャリア供給量をm[g]とおく。走行画像密度が平均的画像密度を想定して以下議論すれば、mはPVによらず一定値と見なされる。キャリア供給が無い状態で稼動した時の現像剤劣化係数をaとおくと、aはプリント枚数(PV)の関数として、a(PV)[μC/g/%]とおくことができる。キャリア供給がある状態で稼動した時の現像剤劣化係数をAとおくと、Aはプリント枚数(PV)の関数として、A(PV)[μC/g/%]とおくことができる。
このとき、1PVごとに現像剤の履歴を追いかけると、下記表1のようになる。
【0063】
【表1】
Figure 2004037907
【0064】
一方、飽和安定TC%(sat)(走行により自律的に制御されて安定化するトナー濃度TC%)は、サンプキャリア量に対してリニアな特性がある。
ここで、キャリアとして体積平均粒径35μmのものを用い、トナーとして非磁性トナーで、体積平均粒径は8.5μmのものを用い、現像剤の劣化が加速する条件である高温高湿(28℃85%RH)下で、プリント画像密度20%(面積割合)で現像装置を稼動させた、具体的な一例を挙げてキャリア供給による作用・効果を説明する。勿論、これはあくまでも一例であり、本発明はこの例に限定されるものではない。
【0065】
図8に、本例における飽和安定TC%(sat)とサンプキャリア量Wの関係を示す。図8のグラフから、飽和安定TC%(sat)とサンプキャリア量Wとの関係として、下記(式2)が求められる。
【0066】
【数1】
Figure 2004037907
【0067】
プリント枚数nPVからサンプキャリア量W(n)が求まり、このときの飽和安定TC%(sat)が上記(式2)により求まり、飽和安定TC%(sat)と現像剤劣化係数A(n)から上記(式1)によりトナーの帯電量TV(n)が得られる。
【0068】
図9は、スタート時のサンプキャリア量が60gの場合における本例の現像装置を走行させた際の、プリント枚数とサンプキャリア量(g)との関係を示すグラフであり、横軸にプリント枚数(kPV)、縦軸にサンプキャリア量(g)をプロットしたものである。
【0069】
また、凡例に示す数値は、トナー収容部(トナーカートリッジである場合を含む)内における、トナー300g当たりのキャリア質量(単位:g、以下、「キャリア供給量」と称する。)を示す(凡例について、以降のグラフにおいても同様。)。0gはキャリア供給無しのケースであり、像担持体へのキャリア転移等による目減りはほとんど無視できる程度であることから、当然ながらサンプキャリア量はほぼ一定となる。
【0070】
図9のグラフ中の△印は、キャリア供給有りの加速テストにて得られたサンプキャリア量の推移データを加速係数分補正した、キャリア供給量1gに相当するプロットである。図9のグラフからわかるように、キャリア供給量が多いほど、走行により、サンプキャリア量が上昇して行く。
【0071】
図10は、スタート時のサンプキャリア量550g、キャリア供給無しで、本例の現像装置とマグロール径および回転数の同じ2成分現像装置を走行させた際の、プリント枚数と現像剤劣化係数との関係を示すグラフであり、横軸にプリント枚数(kPV)、縦軸に現像剤劣化係数をプロットし、かつ、その回帰曲線を表したものである。また、図11は、同様にプリント枚数と現像剤劣化係数との関係を示すグラフであるが、スタート時のサンプキャリア量を60gとし、キャリア供給量を0〜2.5gの間で振ったものである。
【0072】
ただし、図11のグラフは、補正を掛けることにより値を外挿して求めたものである。例えば、凡例のキャリア供給量0gのケースでは、図10のグラフをもとに、サンプキャリア量60g相当に補正した、キャリア供給がない場合の劣化特性で、既述のa(PV)曲線を意味する。サンプキャリア量が少ないときは同じ走行量であっても現像剤の劣化は加速され、サンプキャリア量550gに対して60gでは、経験的に2.5倍に加速されることが分っており、2.5倍の補正が掛かっている。他はA(PV)曲線を示す。
図11のグラフから、キャリア供給量が多いほど、走行により、現像剤の劣化が抑制されることがわかる。
【0073】
図12は、スタート時のサンプキャリア量を60gとして走行を想定した際の、プリント枚数と飽和安定TC%との関係を示すグラフであり、横軸にプリント枚数(kPV)、縦軸に飽和安定TC%をプロットしたものである。図12のグラフから、キャリア供給量が多いほど、走行により、飽和安定TC%が減少していることがわかる。
【0074】
図13は、スタート時のサンプキャリア量を60gとして走行を想定した際の、プリント枚数とトナーの帯電量(トライボ)との関係を示すグラフであり、横軸にプリント枚数(kPV)、縦軸にトナーの帯電量TVの関係をプロットしたものである。
【0075】
なお、図12および図13中の○印は、加速テストで得られた現像剤劣化係数が300の現像剤を用いて、サンプキャリア量70gで得られた飽和安定TC%とトナーの帯電量TVのデータであるが、図11と図9のグラフから、劣化レベル15kPVで、キャリア供給量2.5gに相当する条件に対応させ、プロットしてある。飽和安定TC%が低下した分、トナーの帯電量TVの低下を防いでいることがわかる。
【0076】
凡例のキャリア供給量0gのケースは、キャリアの供給がないときにおけるトナーの帯電量TVの推移を示すが、現像剤の劣化とともに急速にトナーの帯電量TVが低下し、かぶりや過現像による文字のつぶれ等の画質上のディフェクトが問題になる15μC/gのレベルとの交点から、現像剤の寿命が、約15kPVであることがわかる。
【0077】
一方、キャリアの供給がある場合は、300gトナーあたりのキャリア充填量が0.5g、1.0g、1.5g、2.0g、2.5gと増加するにしたがって、トナーの帯電量TVの低下を防ぐ効果が見られる。ただし、キャリア供給量が多すぎると、現像装置内のサンプキャリア量が増加しすぎて張り詰めた状態(パンパンな状態)となってしまい、また自律的にトナーの混合割合の制御が行えるサンプキャリア量の範囲とすべきであることを考慮すると、本例ではサンプキャリア量80g以下の範囲で用いることが望ましい。このため、トナーの帯電量TVの低下を防ぎつつ、上述の不具合を回避し得る設定としては、トナー300g当たり1gのキャリア供給が適切である。このとき、かぶりや過現像による文字のつぶれ等の画質上のディフェクトが問題になる15μC/gのレベルとの交点から、現像剤の寿命が約30kPVとなることがわかる。すなわち、現像剤、更にはそれを内包する現像装置の寿命が、約2倍に延長される。
【0078】
このように、いわゆる1.5成分系である本例の現像装置において、ごく少量のキャリア供給でもって、現像装置の寿命を約2倍に延長することができ、枚あたりコストの低減が図れる。また、現像剤の劣化によるかぶり、モトル不良の改善が図れる。
【0079】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、トナー濃度検知センサやフィードバック機構等の複雑な装置機構を必要とせず低コストな、いわゆる1.5成分現像方式でありながら、現像剤の帯電性低下を抑制し、現像剤の寿命を向上させた現像装置、およびそれを用いた画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の画像形成装置の概略を示す模式説明図である。
【図2】図1の画像形成装置における要部拡大図である。
【図3】図1の画像形成装置における現像装置の駆動系を示す説明図である。
【図4】(a)はトナー濃度が低く透磁率が高い状態における現像装置の磁性ロール周辺の現像剤の挙動を示す説明図、(b)はトナー濃度が高く透磁率が低い状態における現像装置の磁性ロール周辺の現像剤の挙動を示す説明図である。
【図5】トナー濃度が高く流動性が悪い状態における磁性ロール周辺の現像剤の挙動を示す拡大説明図である。
【図6】トナー濃度が低く流動性が良い状態における磁性ロール周辺の現像剤の挙動を示す拡大説明図である。
【図7】第2の実施形態の画像形成装置の概略を示す模式説明図である。
【図8】キャリア供給の作用・効果を確認する具体例における、飽和安定TC%(sat)とサンプキャリア量Wの関係を示すグラフである。
【図9】キャリア供給の作用・効果を確認する具体例であって、初期におけるサンプキャリア量が60gの場合における現像装置を走行させた際の、プリント枚数とサンプキャリア量(g)との関係を示すグラフである。
【図10】キャリア供給の作用・効果を確認する具体例であって、スタート時のサンプキャリア量550g、キャリア供給無しでマグロール径および回転数が同じ2成分現像装置を走行させた際の、プリント枚数と現像剤劣化係数との関係を示すグラフである。
【図11】キャリア供給の作用・効果を確認する具体例であって、スタート時のサンプキャリア量を60gとし、キャリア供給量を0〜2.5gの間で振って、現像装置の走行を想定した際の、プリント枚数と現像剤劣化係数との関係を示すグラフおよびテストデータのプロットである。
【図12】キャリア供給の作用・効果を確認する具体例であって、スタート時のサンプキャリア量を60gとしての走行を想定した際の、プリント枚数と飽和安定TC%との関係を示すグラフおよびテストデータのプロットである。
【図13】キャリア供給の作用・効果を確認する具体例であって、スタート時のサンプキャリア量を60gとしての走行を想定した際の、プリント枚数とトナーの帯電量との関係を示すグラフおよびテストデータのプロットである。
【符号の説明】
20 感光体ドラム(像担持体)
30 現像装置
31 現像ハウジング
32 現像ロール(現像剤担持体)
33 規制部材
34 現像剤収容部
35 トナー収容部
36 連通口
37、38 ブロック
40 磁性ロール
41 バイアス電源
50 補助規制部材
61、63 駆動モータ
70 キャリア収容部
71 容器
72 キャリア供給用ロール
73 パンチングメタル
321 スリーブ
322 磁極ロール
323 バイアス電源
351 アジテータ
381 突出部

Claims (5)

  1. 内部に磁界発生手段を具備しかつトナーおよび磁性キャリアが含まれる二成分系の現像剤を搬送担持する現像剤担持体と、該現像剤担持体表面に搬送される現像剤量を規制する規制部材と、前記現像剤担持体に隣接しかつ規制部材の上流側にて現像剤を収容する現像剤収容部と、この現像剤収容部を介して前記現像剤担持体と連通して設けられかつトナーを供給可能に収容するトナー収容部とからなり、前記現像剤担持体近傍において現像剤がトナー収容部から供給されるトナーと接触しており、該現像剤のトナー濃度の変化に応じて、前記現像剤と前記トナー収容部から供給されるトナーとの接触状態が変化することによって、前記現像剤中への前記トナーの取り込み量を自律的に制御する現像装置であって、
    前記トナー収容部に、トナーと共に磁性キャリアが含まれていることを特徴とする現像装置。
  2. トナー収容部が、現像装置本体と着脱可能に形成されたトナーカートリッジとして構成されており、該トナーカートリッジに、トナーと共に磁性キャリアが含まれていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 内部に磁界発生手段を具備しかつトナーおよび磁性キャリアが含まれる二成分系の現像剤を搬送担持する現像剤担持体と、該現像剤担持体表面に搬送される現像剤量を規制する規制部材と、前記現像剤担持体に隣接しかつ規制部材の上流側にて現像剤を収容する現像剤収容部と、この現像剤収容部を介して前記現像剤担持体と連通して設けられかつトナーを供給可能に収容するトナー収容部とからなり、前記現像剤担持体近傍において現像剤がトナー収容部から供給されるトナーと接触しており、該現像剤のトナー濃度の変化に応じて、前記現像剤と前記トナー収容部から供給されるトナーとの接触状態が変化することによって、前記現像剤中への前記トナーの取り込み量を自律的に制御する現像装置であって、
    前記現像剤収容部および/または前記トナー収容部に、磁性キャリアを供給するキャリア収容部を備えることを特徴とする現像装置。
  4. トナー収容部が、現像装置本体と着脱可能に形成されたトナーカートリッジとして構成されていることを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
  5. 少なくとも、像担持体と、該像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記像担持体表面に形成された静電潜像を可視像化する現像手段と、を含む画像形成装置であって、
    前記現像手段として、請求項1〜4のいずれかに記載の現像装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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