JP2004037728A - 公共交通車両壁面映像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】公共交通車両に設置した映像表示装置に表示する情報を、乗客が車両内のどの位置からでもほぼ正面に位置して閲覧できるようにし、かつ乗客と映像表示装置の間に他の乗客または網棚などの車両設備が閲覧の障害とならないようにする。
【解決手段】壁面を有する公共交通車両の壁面垂直部と天井部との間の面に、車両長手方向の横方向全体に静止画または動画を表示する映像表示装置5を設置する。乗客は車両のどの位置からでも映像表示装置5に表示される情報を閲覧することが可能となる。また、この設置位置は、他の乗客または網棚4などの車両設備が映像表示装置5を閲覧するための障害となることなく、乗客は車両のどの位置にいても映像表示装置5が表示する情報をはっきりと認識することが可能となる。
【選択図】 図2
【解決手段】壁面を有する公共交通車両の壁面垂直部と天井部との間の面に、車両長手方向の横方向全体に静止画または動画を表示する映像表示装置5を設置する。乗客は車両のどの位置からでも映像表示装置5に表示される情報を閲覧することが可能となる。また、この設置位置は、他の乗客または網棚4などの車両設備が映像表示装置5を閲覧するための障害となることなく、乗客は車両のどの位置にいても映像表示装置5が表示する情報をはっきりと認識することが可能となる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、壁面を有する公共交通車両の壁面に静止画または動画を表示する映像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は、例えば特開平2001−312238号公報に示された従来の車両における映像表示システムを使用した従来例1であり、鉄道車両の側面の扉上部に映像表示装置を設置したものである。同図において、1は窓、2は車両の扉、3は椅子、4は網棚、5は映像表示装置である。
【0003】
図9の従来例1において、鉄道車両の扉2上部に設置した映像表示装置5に対し、乗客が正面に位置している場合(乗客A)、乗客Aは映像表示装置5に表示される情報をはっきりと閲覧することが可能である。しかし映像表示装置5から遠い距離に位置する乗客Bは、映像表示装置5との距離が遠いために、映像表示装置5に表示される情報が小さな文字等であった場合には表示内容が見づらくなり、映像表示装置5に表示される情報を十分に認識するのが難くなるといった問題点があった。
【0004】
また、鉄道車両の扉2上部に設置した映像表示装置5から乗客Bと比べて更に遠い場所に位置する乗客Cは、映像表示装置5との距離が遠いことによる映像表示装置5の表示情報の認識率が低下するだけでなく、映像表示装置5の視野角が大きくなるために、乗客Bに比べてより一層に映像表示装置5に表示される情報を認識するのが困難になるといった問題点があった。
【0005】
また、車両内部が乗客で混雑している場合、乗客Dのように自分自身と映像表示装置5との間に他の乗客が位置することになり、映像表示装置5の表示情報を閲覧しようとしても、他の乗客が障害となり、映像表示装置5に表示する情報を閲覧できなくなる場合があるという問題点があった。
【0006】
また、図10は、例えば特開平2001−312238号公報に示された従来の列車における画像表示システムを使用した従来例2であり、鉄道車両の窓枠上部に映像表示装置5を設置した場合を示す図である。同図において、7は吊り革である。この例では映像表示装置5を窓枠上部に設置することとしているが、通常、公共交通車両では窓枠上部には荷物を置くための網棚4が設置されていることが大半である。このため、乗客が映像表示装置5の表示情報を閲覧する際、乗客と映像表示装置5との間に網棚4が位置することになり、乗客が映像表示装置5の表示情報を閲覧するための視界を網棚4や網棚4に置かれた荷物が遮り、乗客は映像表示装置5の表示情報を閲覧出来なくなるという問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、従来の映像表示装置5では、乗客と映像表示装置5との位置関係により、映像表示装置5に表示される情報の認識率が変化(遠ざかるほど認識率が低下)するという課題があった。
【0008】
また、映像表示装置5を設置する場所によっては、乗客と映像表示装置との間に他の乗客、または網棚4などの車内設備が乗客の視界を遮り、乗客が映像表示装置5の表示情報を十分に閲覧することが困難になるといった課題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前述の課題を解決するためになされたものであり、壁面を有する公共交通車両の長手方向の壁面垂直部と天井部との間の面に映像表示装置を設置するものである。
【0010】
また、この発明は、公共交通車両の壁面垂直部と天井部との間の面に、上記車両長手方向の横方向全体に静止画または動画を表示する映像表示装置を設置し、上記映像表示装置に表示する情報を供給するコンピュータと、上記コンピュータに蓄積するデータを車外局との間で送受信する送受信機とを備えたものである。
【0011】
また、この発明は、一編成内の各車両間のデータ送受信がネットワーク接続されたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明における映像表示装置は、車両長手方向の横方向全体に映像表示装置を設置したものであり、静止画、または動画を表示することができるものである。また、複数の映像表示装置をマルチスクリーンの映像表示装置として1つの画面のように表示情報を表示することができるものである。
【0013】
この発明は、車両長手方向の横方向全体に映像表示装置を設置したため、どの位置にいる乗客に対しても映像表示装置5が側にあるため、乗客は車両のどの場所に位置していても映像表示装置5のほぼ正面位置で表示情報を閲覧することができるため、映像表示装置5に対する乗客の車両内での居場所を限定することなく、映像表示装置5の表示情報を乗客に閲覧させることができ、映像表示装置5の表示情報の伝達効果を高めることが可能となる。
【0014】
また、本発明では、映像表示装置5を公共交通車両壁面の垂直部と天井部との間の面全体に設置するため、従来技術による映像表示装置5の設置位置よりも高い位置に映像表示装置5が設置されることとなるため、網棚4や混雑時の他の乗客が映像表示装置5を閲覧する際の障害となることがない。
【0015】
この発明の請求項2の発明では、公共交通車両壁面の垂直部と天井部との間の面に設置した複数台の映像表示装置5と、上記映像表示装置5に表示する情報を供給するコンピュータと、上記コンピュータに蓄積するデータを車外にある中央データ管理手段との間で送受信する送受信機とを備えたことにより、上記コンピュータに表示する情報を全て記録して、各映像表示装置5に表示情報を配信することができるため、表示情報の登録が車外の中央データ管理手段であるホストコンピュータとの通信により行えるため、表示情報の登録と更新の際、手間と費用の削減ができる。
【0016】
この発明の請求項3の発明では、表示情報を蓄積したコンピュータと同一編成内の各車両間のデータの送受信をネットワーク接続としたため、表示する情報を蓄積するコンピュータとの通信が任意に、かつ容易に行うことができるとともに、上記コンピュータが表示情報を一元的に管理を行うことができる。
【0017】
以下、この発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1である映像表示装置を車両壁面垂直部と天井部との間の面に、車両長手方向の横方向全体に設置した場合の車両の内側側面を示すものであり、映像表示装置5を正面から見た図である。同図において、1は窓、2は車両の扉、3は椅子、4は網棚、5は映像表示装置である。
【0018】
なお、ここで用いる映像表示装置5の種類としては、LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ、電子ペーパーなどの平面薄型ディスプレイであれば何でもよく、特に電子ペーパーであれば設置面の凹凸や曲面に対してピッタリと取り付けることが可能である。また、以下の説明においては、映像表示装置の種類は上記のものとして説明する。
【0019】
また、図2はこの発明の実施の形態1である映像表示装置5を車両壁面垂直部と天井部との間の面に、車両長手方向横方向全体に設置した場合の車両の断面を示すものであり、映像表示装置5を側面から見た図である。同図において、7は吊り革である。
【0020】
また、図3はこの発明の実施の形態1である映像表示装置5を車両壁面垂直部と天井部との間の面に、車両長手方向横方向全体に設置した場合に乗客のいる場合を示すものである。図2に示すように、映像表示装置5が車両壁面垂直部と天井部との間に設置されているため、椅子3に座っている乗客も、立っている乗客からも映像表示装置5に表示された情報を妨げるもの(他の乗客や網棚4などの車両設備)がなく、表示情報を閲覧することができる。
【0021】
また、図3に示すように、車両長手方向のどの位置からも、映像表示装置5が側にあるため、どの乗客からも映像表示装置5に表示された表示情報を閲覧することができる。
【0022】
即ち、上記で述べた位置に映像表示装置5を設置したことにより、乗客の位置により表示情報の認識率の変化することを低減することができる。
【0023】
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2である情報を蓄積した車外にある中央データ管理局のホストコンピュータから表示情報を有線または無線の通信手段を介して映像再生装置(コンピュータ)に供給し、表示情報を映像表示装置5に表示する公共交通車両壁面映像表示装置を示したブロック図である。同図において、5は映像表示装置、22は車外にある中央データ管理手段であるホストコンピュータ、23はホストコンピュータ22の情報を送信、または車両26からの送信を受信するする送受信機、24は送受信機23の送信信号を受信、または車両26側からの送信を行う送受信機、25は送受信機24が受信したデータを蓄積するとともに映像表示装置5に表示情報を供給する映像再生装置(コンピュータ)、26は壁面を有する公共交通車両である。
【0024】
公共交通車両26に設置された映像表示装置5に表示する各種情報は車外局のホストコンピュータ22に蓄積されている。映像表示装置5に表示される全ての表示情報は映像再生装置(コンピュータ)25内部に蓄積されており、映像再生装置(コンピュータ)25の指令によって各映像表示装置5に供給される構成になっている。通常は、映像再生装置(コンピュータ)25に蓄積されている情報を映像再生装置(コンピュータ)25自身が予めプログラムされた手順に従って映像表示装置5に表示情報を配信する。
【0025】
今、映像再生装置(コンピュータ)25に蓄積された表示情報を更新する場合や、新しい情報を入手する場合について説明する。
【0026】
映像再生装置(コンピュータ)25を操作して、必要な表示情報を車外局のホストコンピュータ22に表示情報更新を要求する。その要求信号を受信したホストコンピュータ22は要求された表示情報を送受信機23を通して公共交通車両26側に設置されている送受信機24に対して送る。送受信機24は受信した表示情報を映像再生装置(コンピュータ)25に送り、映像再生装置(コンピュータ)25はその受信データを自分自身が持つ記憶領域に記憶させる。
【0027】
この時、今まで表示情報が記憶されていた記憶領域に受信データを上書きすれば、古いデータが更新されたことになる。一方、今まで表示情報が記憶されていない記憶領域に受信データを記憶させれば、新規表示情報を入手できることになる。なお、これらの記憶領域の選択は表示情報毎に自由に選択すればよい。
【0028】
以上のように、表示データの更新と新規情報入手が表示情報更新要求を車外局のホストコンピュータ22に要求するという作業を行うだけで容易に行うことができる。この時、送受信機23、24間のデータ通信は必要最低限の通信となるため、車外局のホストコンピュータ22側からのデータ送信量は全蓄積データを送信するのと比べて少なくなるので、短時間でデータ通信を完了させることができるので、表示情報の新規登録、および更新の手間と費用の削減ができる。また、常時通信を行っておく必要が無くなる。
【0029】
実施の形態3.
図5はこの発明の実施の形態3である車外局のホストコンピュータ22から表示情報を有線または無線の通信手段を介して公共交通車両26に備えた映像再生装置(コンピュータ)25に供給し、表示情報を映像表示装置5に表示するための供給装置において、複数の車両に設置した映像表示装置5に映像再生装置(コンピュータ)25から送信した表示情報を供給する構成を示したブロック図である。映像再生装置(コンピュータ)25が設置されている車両と車外局のホストコンピュータ22までの情報供給側の構成は実施の形態2と同様であるので、その部分の説明は省略する。また、同図において、27は信号増幅器、28はネットワークである。
【0030】
一般に、鉄道やモノレールなどの公共交通車両26は一編成で複数の車両を有している。そのため、各車両毎に映像再生装置(コンピュータ)25を設置すると装置全体のコストがかかり、同時に表示情報の更新作業においても手間と費用がかかり、メンテナンス性が悪くなる。そこで表示情報の更新時の作業量を削減するために、映像再生装置(コンピュータ)25は公共交通車両一編成につき一台として、各車両間のデータの送受信はネットワーク接続とすることで、映像再生装置(コンピュータ)25の台数を削減でき、装置全体のコストを低減することができる。
【0031】
各車両の映像表示装置5の表示情報は、映像再生装置(コンピュータ)25が一元的に管理、記憶しており、予めプログラミングされたプログラムに従って表示情報を、その車両の映像表示装置5に出力すると同時に、車両間に設置されたネットワーク28上に送信する。映像再生装置(コンピュータ)25が設置されていない車両26では、ネットワークから表示信号を受信し、信号増幅器27からその車両の映像表示装置5に表示情報を伝送し、送られた表示情報が映像表示装置5に表示される。なお、図5において、車両は2両しか記していないが、3両以上の車両があっても全く同じ構成でよく、一台の映像再生装置(コンピュータ)25によって全車両の映像表示装置5に表示する情報を管理、制御することができる。
【0032】
これにより、コストを低減した公共交通車両壁面映像表示装置を得ることができる。
【0033】
実施の形態4.
図6はこの発明の実施の形態1から3である映像表示装置5の一車両分に30秒動画広告の表示情報を各映像表示装置5に同時に表示した場合の適用例について、時系列で示したイメージ図である。今、映像表示装置の数は一車両あたり7台として図に記しているが、映像表示装置5の台数は一車両に何台あろうが構わないのは言うまでもない。同図において、8は00分00秒時点(=基準時間)において各映像表示装置5に表示した表示情報A、9は00分10秒時点において各映像表示装置5に表示した表示情報B、10は00分20秒時点において各映像表示装置5に表示した表示情報C、11は00分30秒時点において各映像表示装置5に表示した表示情報D、12は00分40秒時点において各映像表示装置5に表示した表示情報E、13は00分50秒時点において各映像表示装置5に表示した表示情報F、14は01分00秒時点において各映像表示装置5に表示した表示情報Gである。
【0034】
本実施の形態のように、各映像表示装置5に同じ情報を表示させることで、実施の形態1で述べたように、車両のどの位置にいる乗客に対しても映像表示装置5に表示された表示情報を閲覧させることができる。
【0035】
実施の形態5.
図7はこの発明の実施の形態1から3で述べた映像表示装置5の一車両分に複数の30秒動画広告の表示情報を各映像表示装置5毎に別々に表示した場合について、時系列で示したイメージ図である。今、映像表示装置の数は一車両あたり7台として図に記しているが、映像表示装置5の台数は一車両に何台あろうが構わないのは言うまでもない。
【0036】
今、説明のために一車両あたりの映像表示装置5の台数は7台として説明を行う。15は00分00秒時点(=基準時間)において各映像表示装置5に表示した7種類の表示情報a〜g、16は00分10秒時点において各映像表示装置5に表示した7種類の表示情報a〜g、17は00分20秒時点において各映像表示装置5に表示した7種類の表示情報a〜g、18は00分30秒時点において各映像表示装置5に表示した7種類の表示情報a〜g、19は01分00秒時点において各映像表示装置5に表示した7種類の表示情報a〜gである。
【0037】
本実施の形態のように、各映像表示装置5に異なる情報を表示させることで、実施の形態1で述べたように、車両のどの位置にいる乗客に対しても映像表示装置5に表示された内容の異なる表示情報を閲覧させることができ、映像表示装置の表示情報の伝達効果を高めることが可能となる。
【0038】
実施の形態6.
図8はこの発明の実施の形態1から3である映像表示装置5に、各映像表示装置5をマルチスクリーンの表示装置として1つの映像表示装置のように使用した適用例を示すイメージ図である。今、映像表示装置の数は一車両あたり7台として図に記しているが、映像表示装置5の台数は一車両に何台あろうが構わないのは言うまでもない。
【0039】
同図において、20は各映像表示装置5をマルチスクリーンとして1つの映像表示装置のように使用した場合に表示した表示情報H、21は映像表示装置5に表示情報Hを移動表示するにあたって表示情報Hを表示する移動方向である。
【0040】
本実施の形態のように、各映像表示装置5をマルチスクリーンの表示装置として1つの映像表示装置のように使用したことで、情報を表示する場所は映像表示装置5の中において自由に変更することができ、どの位置にいる乗客に対しても映像表示装置5に表示された内容の異なる表示情報を閲覧させることができ、映像表示装置5の表示情報の伝達効果を高めることが可能となる。
【0041】
なお、これまで述べてきた各実施の形態は、公共交通車両として鉄道列車に適用した場合について説明したが、その他の公共交通車両として、モノレール、バス、トロリーバス、タクシー、航空機、船舶などに設置して情報を表示する映像表示装置に適応してもよく、それぞれ上記と同様の効果を奏し、表示情報の伝達効果を高めることが可能となる。また、一台の映像再生装置(コンピュータ)25によって全映像表示装置5に表示する情報を制御することができる。
【0042】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0043】
請求項1の発明によれば、公共交通車両の壁面垂直部と天井部との間の面に、上記車両長手方向に静止画または動画を表示する映像表示装置を設置したので、乗客が表示情報を閲覧する際、表示情報を遮るもの(他の乗客や網棚などの車両設備)が無くなるため、乗客の位置に関わらず表示情報の認識性を向上させることができる。またこのことは表示情報の伝達効果を高めることにもなる。
【0044】
請求項2の発明によれば、映像表示装置に表示する情報を蓄積するコンピュータと、上記コンピュータに蓄積するデータを送受信する送受信機とを備えたので、表示情報更新要求を車外局のホストコンピュータに送信するだけで必要最低限の車外局との通信により、通信データを送信する時間が短くなり、短時間でデータ通信を完了させることができ、表示情報の更新と新規登録が上記コンピュータを操作するだけで容易に行えるため、表示情報の登録の時間と費用を削減することができる。また、常時通信を行っておく必要が無くなる。
【0045】
請求項3の発明によれば、公共交通車両一編成内の各車両に設置した映像表示装置をネットワーク接続としたので、一台の映像再生装置によって全車両の映像表示装置に表示させる情報を管理、制御することができるため、コストを低減した装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示す映像表示装置を車両壁面の垂直部と天井部との間の面に車両長手方向の横方向全体に設置した場合における映像表示装置を正面から示した図である。
【図2】この発明の実施の形態1を示す映像表示装置を車両壁面の垂直部と天井部との間の面に車両長手方向の横方向全体に設置した場合における映像表示装置を側面から示した断面図である。
【図3】この発明の実施の形態1を示す映像表示装置を車両壁面の垂直部と天井部との間の面に車両長手方向の横方向全体に設置した場合における映像表示装置を正面から示した図である。
【図4】この発明の実施の形態2を示す映像表示装置に表示情報をコンピュータから有線または無線の通信手段を介して映像表示装置に供給する装置を示したブロック図である。
【図5】この発明の実施の形態3を示す複数の車両に設置した映像表示装置に表示情報を映像再生装置(コンピュータ)からネットワーク接続により各車両の映像表示装置に表示情報を供給する装置を示したブロック図である。
【図6】この発明の実施の形態4を示す映像表示装置に30秒動画コマーシャルを各映像表示装置同時に表示した具体的事例を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態5を示す映像表示装置に各映像表示装置毎に別々の30秒動画コマーシャルを表示した具体的事例を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態6を示す映像表示装置に各映像表示装置をマルチスクリーンタイプの映像表示装置として1つの映像表示装置のように使用した場合の具体的事例を示す図である。
【図9】従来の列車における映像表示システムを使用した鉄道車両の扉上部に映像表示装置を設置した場合を示す図である。
【図10】従来の列車における映像表示システムを使用した鉄道車両の窓枠上部に映像表示装置を設置した場合を示す図である。
【符号の説明】
1 窓、2 車両の扉、3 椅子、4 網棚、5 映像表示装置、7 吊り革、8 表示情報A(00分00秒時点)、9 表示情報B(00分10秒時点)、10 表示情報C(00分20秒時点)、11 表示情報D(00分30秒時点)、12 表示情報E(00分40秒時点)、13 表示情報F(00分50秒時点)、14 表示情報G(01分00秒時点)、15 表示情報a〜g(00分00秒時点)、16 表示情報a〜g(00分10秒時点)、17 表示情報a〜g(00分20秒時点)、18 表示情報a〜g(00分30秒時点)、19 表示情報a〜g(01分00秒時点)、20 表示情報H、22 移動方向I、23 送信機、24 受信機、25 映像再生装置、26 壁面を有する公共交通車両、27 信号増幅器、28 ネットワーク。
【発明の属する技術分野】
この発明は、壁面を有する公共交通車両の壁面に静止画または動画を表示する映像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は、例えば特開平2001−312238号公報に示された従来の車両における映像表示システムを使用した従来例1であり、鉄道車両の側面の扉上部に映像表示装置を設置したものである。同図において、1は窓、2は車両の扉、3は椅子、4は網棚、5は映像表示装置である。
【0003】
図9の従来例1において、鉄道車両の扉2上部に設置した映像表示装置5に対し、乗客が正面に位置している場合(乗客A)、乗客Aは映像表示装置5に表示される情報をはっきりと閲覧することが可能である。しかし映像表示装置5から遠い距離に位置する乗客Bは、映像表示装置5との距離が遠いために、映像表示装置5に表示される情報が小さな文字等であった場合には表示内容が見づらくなり、映像表示装置5に表示される情報を十分に認識するのが難くなるといった問題点があった。
【0004】
また、鉄道車両の扉2上部に設置した映像表示装置5から乗客Bと比べて更に遠い場所に位置する乗客Cは、映像表示装置5との距離が遠いことによる映像表示装置5の表示情報の認識率が低下するだけでなく、映像表示装置5の視野角が大きくなるために、乗客Bに比べてより一層に映像表示装置5に表示される情報を認識するのが困難になるといった問題点があった。
【0005】
また、車両内部が乗客で混雑している場合、乗客Dのように自分自身と映像表示装置5との間に他の乗客が位置することになり、映像表示装置5の表示情報を閲覧しようとしても、他の乗客が障害となり、映像表示装置5に表示する情報を閲覧できなくなる場合があるという問題点があった。
【0006】
また、図10は、例えば特開平2001−312238号公報に示された従来の列車における画像表示システムを使用した従来例2であり、鉄道車両の窓枠上部に映像表示装置5を設置した場合を示す図である。同図において、7は吊り革である。この例では映像表示装置5を窓枠上部に設置することとしているが、通常、公共交通車両では窓枠上部には荷物を置くための網棚4が設置されていることが大半である。このため、乗客が映像表示装置5の表示情報を閲覧する際、乗客と映像表示装置5との間に網棚4が位置することになり、乗客が映像表示装置5の表示情報を閲覧するための視界を網棚4や網棚4に置かれた荷物が遮り、乗客は映像表示装置5の表示情報を閲覧出来なくなるという問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、従来の映像表示装置5では、乗客と映像表示装置5との位置関係により、映像表示装置5に表示される情報の認識率が変化(遠ざかるほど認識率が低下)するという課題があった。
【0008】
また、映像表示装置5を設置する場所によっては、乗客と映像表示装置との間に他の乗客、または網棚4などの車内設備が乗客の視界を遮り、乗客が映像表示装置5の表示情報を十分に閲覧することが困難になるといった課題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前述の課題を解決するためになされたものであり、壁面を有する公共交通車両の長手方向の壁面垂直部と天井部との間の面に映像表示装置を設置するものである。
【0010】
また、この発明は、公共交通車両の壁面垂直部と天井部との間の面に、上記車両長手方向の横方向全体に静止画または動画を表示する映像表示装置を設置し、上記映像表示装置に表示する情報を供給するコンピュータと、上記コンピュータに蓄積するデータを車外局との間で送受信する送受信機とを備えたものである。
【0011】
また、この発明は、一編成内の各車両間のデータ送受信がネットワーク接続されたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明における映像表示装置は、車両長手方向の横方向全体に映像表示装置を設置したものであり、静止画、または動画を表示することができるものである。また、複数の映像表示装置をマルチスクリーンの映像表示装置として1つの画面のように表示情報を表示することができるものである。
【0013】
この発明は、車両長手方向の横方向全体に映像表示装置を設置したため、どの位置にいる乗客に対しても映像表示装置5が側にあるため、乗客は車両のどの場所に位置していても映像表示装置5のほぼ正面位置で表示情報を閲覧することができるため、映像表示装置5に対する乗客の車両内での居場所を限定することなく、映像表示装置5の表示情報を乗客に閲覧させることができ、映像表示装置5の表示情報の伝達効果を高めることが可能となる。
【0014】
また、本発明では、映像表示装置5を公共交通車両壁面の垂直部と天井部との間の面全体に設置するため、従来技術による映像表示装置5の設置位置よりも高い位置に映像表示装置5が設置されることとなるため、網棚4や混雑時の他の乗客が映像表示装置5を閲覧する際の障害となることがない。
【0015】
この発明の請求項2の発明では、公共交通車両壁面の垂直部と天井部との間の面に設置した複数台の映像表示装置5と、上記映像表示装置5に表示する情報を供給するコンピュータと、上記コンピュータに蓄積するデータを車外にある中央データ管理手段との間で送受信する送受信機とを備えたことにより、上記コンピュータに表示する情報を全て記録して、各映像表示装置5に表示情報を配信することができるため、表示情報の登録が車外の中央データ管理手段であるホストコンピュータとの通信により行えるため、表示情報の登録と更新の際、手間と費用の削減ができる。
【0016】
この発明の請求項3の発明では、表示情報を蓄積したコンピュータと同一編成内の各車両間のデータの送受信をネットワーク接続としたため、表示する情報を蓄積するコンピュータとの通信が任意に、かつ容易に行うことができるとともに、上記コンピュータが表示情報を一元的に管理を行うことができる。
【0017】
以下、この発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1である映像表示装置を車両壁面垂直部と天井部との間の面に、車両長手方向の横方向全体に設置した場合の車両の内側側面を示すものであり、映像表示装置5を正面から見た図である。同図において、1は窓、2は車両の扉、3は椅子、4は網棚、5は映像表示装置である。
【0018】
なお、ここで用いる映像表示装置5の種類としては、LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ、電子ペーパーなどの平面薄型ディスプレイであれば何でもよく、特に電子ペーパーであれば設置面の凹凸や曲面に対してピッタリと取り付けることが可能である。また、以下の説明においては、映像表示装置の種類は上記のものとして説明する。
【0019】
また、図2はこの発明の実施の形態1である映像表示装置5を車両壁面垂直部と天井部との間の面に、車両長手方向横方向全体に設置した場合の車両の断面を示すものであり、映像表示装置5を側面から見た図である。同図において、7は吊り革である。
【0020】
また、図3はこの発明の実施の形態1である映像表示装置5を車両壁面垂直部と天井部との間の面に、車両長手方向横方向全体に設置した場合に乗客のいる場合を示すものである。図2に示すように、映像表示装置5が車両壁面垂直部と天井部との間に設置されているため、椅子3に座っている乗客も、立っている乗客からも映像表示装置5に表示された情報を妨げるもの(他の乗客や網棚4などの車両設備)がなく、表示情報を閲覧することができる。
【0021】
また、図3に示すように、車両長手方向のどの位置からも、映像表示装置5が側にあるため、どの乗客からも映像表示装置5に表示された表示情報を閲覧することができる。
【0022】
即ち、上記で述べた位置に映像表示装置5を設置したことにより、乗客の位置により表示情報の認識率の変化することを低減することができる。
【0023】
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2である情報を蓄積した車外にある中央データ管理局のホストコンピュータから表示情報を有線または無線の通信手段を介して映像再生装置(コンピュータ)に供給し、表示情報を映像表示装置5に表示する公共交通車両壁面映像表示装置を示したブロック図である。同図において、5は映像表示装置、22は車外にある中央データ管理手段であるホストコンピュータ、23はホストコンピュータ22の情報を送信、または車両26からの送信を受信するする送受信機、24は送受信機23の送信信号を受信、または車両26側からの送信を行う送受信機、25は送受信機24が受信したデータを蓄積するとともに映像表示装置5に表示情報を供給する映像再生装置(コンピュータ)、26は壁面を有する公共交通車両である。
【0024】
公共交通車両26に設置された映像表示装置5に表示する各種情報は車外局のホストコンピュータ22に蓄積されている。映像表示装置5に表示される全ての表示情報は映像再生装置(コンピュータ)25内部に蓄積されており、映像再生装置(コンピュータ)25の指令によって各映像表示装置5に供給される構成になっている。通常は、映像再生装置(コンピュータ)25に蓄積されている情報を映像再生装置(コンピュータ)25自身が予めプログラムされた手順に従って映像表示装置5に表示情報を配信する。
【0025】
今、映像再生装置(コンピュータ)25に蓄積された表示情報を更新する場合や、新しい情報を入手する場合について説明する。
【0026】
映像再生装置(コンピュータ)25を操作して、必要な表示情報を車外局のホストコンピュータ22に表示情報更新を要求する。その要求信号を受信したホストコンピュータ22は要求された表示情報を送受信機23を通して公共交通車両26側に設置されている送受信機24に対して送る。送受信機24は受信した表示情報を映像再生装置(コンピュータ)25に送り、映像再生装置(コンピュータ)25はその受信データを自分自身が持つ記憶領域に記憶させる。
【0027】
この時、今まで表示情報が記憶されていた記憶領域に受信データを上書きすれば、古いデータが更新されたことになる。一方、今まで表示情報が記憶されていない記憶領域に受信データを記憶させれば、新規表示情報を入手できることになる。なお、これらの記憶領域の選択は表示情報毎に自由に選択すればよい。
【0028】
以上のように、表示データの更新と新規情報入手が表示情報更新要求を車外局のホストコンピュータ22に要求するという作業を行うだけで容易に行うことができる。この時、送受信機23、24間のデータ通信は必要最低限の通信となるため、車外局のホストコンピュータ22側からのデータ送信量は全蓄積データを送信するのと比べて少なくなるので、短時間でデータ通信を完了させることができるので、表示情報の新規登録、および更新の手間と費用の削減ができる。また、常時通信を行っておく必要が無くなる。
【0029】
実施の形態3.
図5はこの発明の実施の形態3である車外局のホストコンピュータ22から表示情報を有線または無線の通信手段を介して公共交通車両26に備えた映像再生装置(コンピュータ)25に供給し、表示情報を映像表示装置5に表示するための供給装置において、複数の車両に設置した映像表示装置5に映像再生装置(コンピュータ)25から送信した表示情報を供給する構成を示したブロック図である。映像再生装置(コンピュータ)25が設置されている車両と車外局のホストコンピュータ22までの情報供給側の構成は実施の形態2と同様であるので、その部分の説明は省略する。また、同図において、27は信号増幅器、28はネットワークである。
【0030】
一般に、鉄道やモノレールなどの公共交通車両26は一編成で複数の車両を有している。そのため、各車両毎に映像再生装置(コンピュータ)25を設置すると装置全体のコストがかかり、同時に表示情報の更新作業においても手間と費用がかかり、メンテナンス性が悪くなる。そこで表示情報の更新時の作業量を削減するために、映像再生装置(コンピュータ)25は公共交通車両一編成につき一台として、各車両間のデータの送受信はネットワーク接続とすることで、映像再生装置(コンピュータ)25の台数を削減でき、装置全体のコストを低減することができる。
【0031】
各車両の映像表示装置5の表示情報は、映像再生装置(コンピュータ)25が一元的に管理、記憶しており、予めプログラミングされたプログラムに従って表示情報を、その車両の映像表示装置5に出力すると同時に、車両間に設置されたネットワーク28上に送信する。映像再生装置(コンピュータ)25が設置されていない車両26では、ネットワークから表示信号を受信し、信号増幅器27からその車両の映像表示装置5に表示情報を伝送し、送られた表示情報が映像表示装置5に表示される。なお、図5において、車両は2両しか記していないが、3両以上の車両があっても全く同じ構成でよく、一台の映像再生装置(コンピュータ)25によって全車両の映像表示装置5に表示する情報を管理、制御することができる。
【0032】
これにより、コストを低減した公共交通車両壁面映像表示装置を得ることができる。
【0033】
実施の形態4.
図6はこの発明の実施の形態1から3である映像表示装置5の一車両分に30秒動画広告の表示情報を各映像表示装置5に同時に表示した場合の適用例について、時系列で示したイメージ図である。今、映像表示装置の数は一車両あたり7台として図に記しているが、映像表示装置5の台数は一車両に何台あろうが構わないのは言うまでもない。同図において、8は00分00秒時点(=基準時間)において各映像表示装置5に表示した表示情報A、9は00分10秒時点において各映像表示装置5に表示した表示情報B、10は00分20秒時点において各映像表示装置5に表示した表示情報C、11は00分30秒時点において各映像表示装置5に表示した表示情報D、12は00分40秒時点において各映像表示装置5に表示した表示情報E、13は00分50秒時点において各映像表示装置5に表示した表示情報F、14は01分00秒時点において各映像表示装置5に表示した表示情報Gである。
【0034】
本実施の形態のように、各映像表示装置5に同じ情報を表示させることで、実施の形態1で述べたように、車両のどの位置にいる乗客に対しても映像表示装置5に表示された表示情報を閲覧させることができる。
【0035】
実施の形態5.
図7はこの発明の実施の形態1から3で述べた映像表示装置5の一車両分に複数の30秒動画広告の表示情報を各映像表示装置5毎に別々に表示した場合について、時系列で示したイメージ図である。今、映像表示装置の数は一車両あたり7台として図に記しているが、映像表示装置5の台数は一車両に何台あろうが構わないのは言うまでもない。
【0036】
今、説明のために一車両あたりの映像表示装置5の台数は7台として説明を行う。15は00分00秒時点(=基準時間)において各映像表示装置5に表示した7種類の表示情報a〜g、16は00分10秒時点において各映像表示装置5に表示した7種類の表示情報a〜g、17は00分20秒時点において各映像表示装置5に表示した7種類の表示情報a〜g、18は00分30秒時点において各映像表示装置5に表示した7種類の表示情報a〜g、19は01分00秒時点において各映像表示装置5に表示した7種類の表示情報a〜gである。
【0037】
本実施の形態のように、各映像表示装置5に異なる情報を表示させることで、実施の形態1で述べたように、車両のどの位置にいる乗客に対しても映像表示装置5に表示された内容の異なる表示情報を閲覧させることができ、映像表示装置の表示情報の伝達効果を高めることが可能となる。
【0038】
実施の形態6.
図8はこの発明の実施の形態1から3である映像表示装置5に、各映像表示装置5をマルチスクリーンの表示装置として1つの映像表示装置のように使用した適用例を示すイメージ図である。今、映像表示装置の数は一車両あたり7台として図に記しているが、映像表示装置5の台数は一車両に何台あろうが構わないのは言うまでもない。
【0039】
同図において、20は各映像表示装置5をマルチスクリーンとして1つの映像表示装置のように使用した場合に表示した表示情報H、21は映像表示装置5に表示情報Hを移動表示するにあたって表示情報Hを表示する移動方向である。
【0040】
本実施の形態のように、各映像表示装置5をマルチスクリーンの表示装置として1つの映像表示装置のように使用したことで、情報を表示する場所は映像表示装置5の中において自由に変更することができ、どの位置にいる乗客に対しても映像表示装置5に表示された内容の異なる表示情報を閲覧させることができ、映像表示装置5の表示情報の伝達効果を高めることが可能となる。
【0041】
なお、これまで述べてきた各実施の形態は、公共交通車両として鉄道列車に適用した場合について説明したが、その他の公共交通車両として、モノレール、バス、トロリーバス、タクシー、航空機、船舶などに設置して情報を表示する映像表示装置に適応してもよく、それぞれ上記と同様の効果を奏し、表示情報の伝達効果を高めることが可能となる。また、一台の映像再生装置(コンピュータ)25によって全映像表示装置5に表示する情報を制御することができる。
【0042】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0043】
請求項1の発明によれば、公共交通車両の壁面垂直部と天井部との間の面に、上記車両長手方向に静止画または動画を表示する映像表示装置を設置したので、乗客が表示情報を閲覧する際、表示情報を遮るもの(他の乗客や網棚などの車両設備)が無くなるため、乗客の位置に関わらず表示情報の認識性を向上させることができる。またこのことは表示情報の伝達効果を高めることにもなる。
【0044】
請求項2の発明によれば、映像表示装置に表示する情報を蓄積するコンピュータと、上記コンピュータに蓄積するデータを送受信する送受信機とを備えたので、表示情報更新要求を車外局のホストコンピュータに送信するだけで必要最低限の車外局との通信により、通信データを送信する時間が短くなり、短時間でデータ通信を完了させることができ、表示情報の更新と新規登録が上記コンピュータを操作するだけで容易に行えるため、表示情報の登録の時間と費用を削減することができる。また、常時通信を行っておく必要が無くなる。
【0045】
請求項3の発明によれば、公共交通車両一編成内の各車両に設置した映像表示装置をネットワーク接続としたので、一台の映像再生装置によって全車両の映像表示装置に表示させる情報を管理、制御することができるため、コストを低減した装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示す映像表示装置を車両壁面の垂直部と天井部との間の面に車両長手方向の横方向全体に設置した場合における映像表示装置を正面から示した図である。
【図2】この発明の実施の形態1を示す映像表示装置を車両壁面の垂直部と天井部との間の面に車両長手方向の横方向全体に設置した場合における映像表示装置を側面から示した断面図である。
【図3】この発明の実施の形態1を示す映像表示装置を車両壁面の垂直部と天井部との間の面に車両長手方向の横方向全体に設置した場合における映像表示装置を正面から示した図である。
【図4】この発明の実施の形態2を示す映像表示装置に表示情報をコンピュータから有線または無線の通信手段を介して映像表示装置に供給する装置を示したブロック図である。
【図5】この発明の実施の形態3を示す複数の車両に設置した映像表示装置に表示情報を映像再生装置(コンピュータ)からネットワーク接続により各車両の映像表示装置に表示情報を供給する装置を示したブロック図である。
【図6】この発明の実施の形態4を示す映像表示装置に30秒動画コマーシャルを各映像表示装置同時に表示した具体的事例を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態5を示す映像表示装置に各映像表示装置毎に別々の30秒動画コマーシャルを表示した具体的事例を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態6を示す映像表示装置に各映像表示装置をマルチスクリーンタイプの映像表示装置として1つの映像表示装置のように使用した場合の具体的事例を示す図である。
【図9】従来の列車における映像表示システムを使用した鉄道車両の扉上部に映像表示装置を設置した場合を示す図である。
【図10】従来の列車における映像表示システムを使用した鉄道車両の窓枠上部に映像表示装置を設置した場合を示す図である。
【符号の説明】
1 窓、2 車両の扉、3 椅子、4 網棚、5 映像表示装置、7 吊り革、8 表示情報A(00分00秒時点)、9 表示情報B(00分10秒時点)、10 表示情報C(00分20秒時点)、11 表示情報D(00分30秒時点)、12 表示情報E(00分40秒時点)、13 表示情報F(00分50秒時点)、14 表示情報G(01分00秒時点)、15 表示情報a〜g(00分00秒時点)、16 表示情報a〜g(00分10秒時点)、17 表示情報a〜g(00分20秒時点)、18 表示情報a〜g(00分30秒時点)、19 表示情報a〜g(01分00秒時点)、20 表示情報H、22 移動方向I、23 送信機、24 受信機、25 映像再生装置、26 壁面を有する公共交通車両、27 信号増幅器、28 ネットワーク。
Claims (3)
- 公共交通車両の壁面垂直部と天井部との間の面に複数台の映像表示装置を設け、上記車両の車両長手方向に静止画または動画を表示することを特徴とする公共交通車両壁面映像表示装置。
- 公共交通車両の壁面垂直部と天井部との間の面に設けられた複数台の映像表示装置と、これらの映像表示装置に表示する情報を供給するコンピュータと、上記コンピュータに蓄積するデータを車外の中央データ管理手段との間で送受信する送受信機とを備えたことを特徴とする公共交通車両壁面映像表示装置。
- 映像表示装置が一編成内の各車両に設けられており、これらの映像表示装置と、これらの映像表示装置に表示する情報を供給するコンピュータとの間のデータ送受信がネットワーク接続となっていることを特徴とする請求項2に記載の公共交通車両壁面映像表示装置。
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