WO2007097072A1 - 広告表示装置、広告表示方法、広告表示プログラム、および記録媒体 - Google Patents

Abstract

　表示制御部（１３）は、ディスプレイ（１４）における互いに異なる２つの視野角方向に、異なる広告を個別に表示させる。すなわち、ディスプレイ（１４）における視野角方向（２１）に、広告Ａを表示させる。一方、広告Ａと異なる広告Ｂについては、視野角方向（２１）と異なる視野角方向（２２）に表示させる。これにより、広告の表示領域サイズをディスプレイ（１４）の表示画面サイズに保ったまま、２つの広告を同時に表示できる。すなわち、省スペースで広告を効率的に表示できる。

Description

明 細 書

広告表示装置、広告表示方法、広告表示プログラム、および記録媒体 技術分野

[0001] 本発明は、広告を表示する広告表示装置、広告表示方法、広告表示プログラム、 および記録媒体に関する。

背景技術

[0002] 従来、複数の異なる広告を表示できる広告装置が、いくつか、提案されている。たと えば、特許文献 1〜3には、機械式の回転型多面広告装置が開示されている。これら の文献に開示されている各装置は、いずれも、短冊状に分割されている広告画面を 、機械的にスライドさせて切り替える。これにより、短冊の表面と裏面とにそれぞれ表 示されている広告を、切り替えて表示することができる。

[0003] また、特許文献 4には、広告内容を可視的に表示する表示面を有する表示部と、該 表示部に取り付けられ支持物に固定される固定部と、を備えてなる広告表示具であ つて、該表示面を見る方向によって、該広告内容が異なるものである、広告表示具が 開示されている。この文献によれば、広告内容が変化する広告表示具を提供できる。 特許文献 1 :日本国公開特許公報「特開平 11— 38908号公報 (公開日： 1999年 2月 12日）」

特許文献 2 :日本国公開特許公報「特開平 11—45061号公報 (公開日： 1999年 2月 16日）」

特許文献 3 :日本国公開特許公報「特開平 11— 305693号公報 (公開日： 1999年 1 1月 5日）」

特許文献 4：登録実用新案第 3103972号公報 (発行日： 2004年 8月 26日） 発明の開示

[0004] しかし、上述した従来技術では、いずれも、表示する広告を機械的に切り替える点 に問題がある。すなわち、まず、このような機械的機構は大掛カ^で複雑にならざるを 得ない。そのため広告装置が大型化し、その結果、広告装置の配置に、多大なスぺ ースを要してしまう。さらに、裏面の広告と表面の広告とを単に切り替えて表示するに 過ぎない点にも問題がある。具体的には、特許文献 1〜3に開示の各従来技術は、 異なる 2つの広告のうちいずれか一方を表示できるだけであり、 2つの広告を同時に 表示することはできない。すなわち、広告を効率的に表示できない問題を抱えている

[0005] また、特許文献 4の発明では、広告表示具にいつたん取り付けた広告は、機械的に 取り替えない限り、変更することができなレ、。そのため、広告を必ずしも効率的に表示 できるとは言えない。

[0006] 本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、省スぺー スで効率的に広告を表示する広告表示装置、広告表示装置、広告表示プログラムお よび記録媒体を提供することにある。

[0007] 本発明に係る広告表示装置は、上記の課題を解決するために、

第 1の広告データによって表される第 1の広告と、第 2の広告データによって表され る、上記第 1の広告と異なる第 2の広告とを同一のディスプレイに表示させる広告表 示装置であって、

上記ディスプレイにおける第 1の視野角方向に、上記第 1の広告を表示させると共 に、上記第 1の視野角方向と異なる第 2の視野角方向に、上記第 2の広告を表示させ る広告表示手段とを備えてレ、ることを特徴としてレ、る。

[0008] 上記の構成によれば、広告表示装置は、第 1の広告と、上記第 1の広告と異なる第 2の広告とを同一のディスプレイに表示させる。第 1の広告は、第 1の広告データによ つて表される、たとえば画像や動画である。第 2の広告は、第 2の広告データによって 表される、たとえば画像や動画である。

[0009] 広告表示装置は、これら 2つの広告を、ディスプレイにおける互いに異なる視野角 方向にそれぞれ表示させる。すなわち、ここでいうディスプレイは、いわゆるデュアル ビュー表示可能なものである。この特性を利用して、広告表示手段は、ディスプレイ における第 1の視野角方向に第 1の広告を表示させる。さらに、ディスプレイにおける 第 2の視野角方向に第 2の広告を表示させる。

[0010] また、第 1の広告も第 2の広告も、いずれもデータによって表される広告であるため 、広告表示装置は、これらの広告の表示を適宜変更したり、切り替えたりすることがで きる。

[0011] 以上のように、広告表示装置は、 2つの異なる視野角方向に、それぞれ、特定の視 野角方向からのみ視認できる広告を、それぞれ 1つづつ表示する。したがって、広告 の表示領域サイズをディスプレイの表示画面サイズに保ったまま、 2つの広告を同時 に表示できる。し力も、 1つの表示画面に 2つの広告を同時に表示し、視聴者に同時 に視認させることがない。すなわち視聴者は、別々に表示されている広告を、それぞ れ、独自の広告として認識できる。

[0012] また、広告表示装置を機械的に動かさなくても、異なる 2つの広告をそれぞれ個別 に表示できる。すなわち、異なる 2つの広告をそれぞれディスプレイの裏面と表面とに 表示させ、機械的に回転させて 2つの広告を交互に表示するような構成に比べて、 広告表示装置は、省スペースで広告をより効率的に表示できる効果を奏する。

[0013] また、本発明に係る広告表示方法は、上記の課題を解決するために、

第 1の広告データによって表される第 1の広告と、第 2の広告データによって表され る、上記第 1の広告と異なる第 2の広告とを同一のディスプレイに表示させる広告表 示装置が実行する広告表示方法であって、

上記ディスプレイにおける第 1の視野角方向に、上記第 1の広告を表示させる第 1 広告表示ステップと、

上記ディスプレイにおける、上記第 1の視野角方向と異なる第 2の視野角方向に、 上記第 2の広告を表示させる第 2広告表示ステップとを含んでレ、ることを特徴としてレ、 る。

[0014] 上記の構成によれば、上述した広告表示装置と同様の作用、効果を奏する。

[0015] 本発明に係る広告表示装置は、上記の課題を解決するために、

複数の視野角方向に、それぞれ異なる情報を同時に表示させることが可能なデイス プレイに、広告データによって表される広告を表示させる広告表示装置であって、 上記ディスプレイにおける上記視野角方向ごとに、異なる上記広告を表示させる広 告表示手段を備えてレ、ることを特徴としてレ、る。

[0016] 上記の構成によれば、広告表示装置は、複数の視野角方向に、それぞれ異なる情 報を同時に表示させることが可能なディスプレイに、広告を表示させる。ここでいう広 告は、広告データによって表される、たとえば画像や動画である。したがって、広告表 示装置は、広告の表示を適宜変更したり、切り替えたりすることができる。

[0017] 広告表示装置は、ディスプレイにおける視野角方向ごとに、異なる上記広告を表示 させる。より正確には、視野角方向ごとに、他の視野角方向に表示させる広告とは異 なる広告を、表示させる。

[0018] これにより、広告の表示領域サイズをディスプレイの表示画面サイズに保ったまま、 複数の広告を同時に表示できる。し力も、 1つの表示画面に複数の広告を同時に表 示し、視聴者に同時に視認させることがなレ、。すなわち視聴者は、別々に表示されて いる広告を、それぞれ、独自の広告として認識できる。

[0019] また、広告表示装置を機械的に動かさなくても、異なる複数の広告をそれぞれ個別 に表示できる。すなわち、異なる複数の広告をそれぞれディスプレイの異なる面に表 示させ、機械的に回転させて複数広告を次々に表示するような構成に比べて、広告 表示装置は、複数の広告を、省スペースでより効率的に表示できる。

[0020] 本発明の他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十分分か るであろう。また、本発明の利点は、添付図面を参照した次の説明で明白になるであ ろう。

図面の簡単な説明

[0021] [図 1]本発明の一実施形態に係る広告表示装置の要部構成を示すブロック図である

[図 2]デュアルビュー表示可能なディスプレイの構成を示す図である。

[図 3]広告表示装置が、広告対象物としての店舗が存在する方向と逆の視野角方向 に、その店舗の広告を表示する例を説明する図である。

[図 4]通りに各店舗、および広告表示装置が存在する状況を表す図である。

[図 5]本発明の一実施形態に係る広告表示システムの構成を示すブロック図である。 符号の説明

[0022] 1 広告表示装置

10 受信部

11 表示方向算出部 12 メモリ

13 表示制御部（広告表示手段） 14 ディスプレイ

15 課金処理部 (課金処理手段） 16 通信部

21 視野角方向（第 1の視野角方向）

22 視野角方向（第 1の視野角方向）

30a〜c 店舗 (広告対象物）

31a, b 広告配信装置

32a, b 入力部

33a, b 通信部

41 通行人

42 通行人

51 方向

52 方向

53 方向

54 方向

61 視野角方向

62 視野角方向

63 視野角方向

64 視野角方向

80 配信サーバ

100 広告表示システム

141 表示パネル

142 視差バリヤ

143 不透明領域

144 透光性スリット

発明を実施するための最良の形態 [0023] 本発明の一実施形態について、図 1〜図 5を参照して以下に説明する。

[0024] (広告表示装置 1の概要）

まず、本実施形態に係る広告表示装置 1の要部構成について、図 1を参照して以 下に説明する。図 1は、本発明の一実施形態に係る広告表示装置 1の要部構成を示 すブロック図である。この図に示すように、広告表示装置 1は、受信部 10、表示方向 算出部 11、メモリ 12、表示制御部 13 (広告表示手段）、およびディスプレイ 14を備え ている。

[0025] 広告表示装置 1は、 2つの互いに異なる方向に、それぞれ異なる広告を表示する装 置である。具体的には、第 1の広告データによって表される第 1の広告と、第 2の広告 データに表される第 2の広告とを、それぞれ、ディスプレイ 14において異なる視野角 方向に表示する。

[0026] (広告表示装置 1の処理）

広告表示装置 1が、異なる 2つの広告を異なる 2つの視野角方向に表示する際の、 処理の流れについて、以下に詳細に説明する。

[0027] 本実施形態では、広告表示装置 1に、 2つの異なる広告データ、すなわち広告 Aデ ータ（第 1の広告データ）および広告 Bデータ（第 2の広告データ）が入力される。広告 Aデータは、 A店を広告するための広告 A (第 1の広告）を表すデータであり、たとえ ば A店の内部を撮影した画像のデータである。広告 Bデータは、 B店を広告するため の広告 B (第 2の広告）を表すデータであり、たとえば B店の内部を撮影した画像であ る。広告 Aデータと広告 Bデータとは、互いに異なるデータである。そのため広告 Aお よび広告 Bも、互いに異なる広告である。

[0028] なお、広告 Aおよび店舗 Bは、いずれも、画像であることに限定はされなレ、。すなわ ちデータによって表される広告であればよぐその意味では、たとえば動画であっても よい。

[0029] 本実施形態では、たとえば図示しない広告配信サーバが、広告 Aデータおよび広 告 Bデータを、通信ネットワークを通じて広告表示装置 1に配信する。広告表示装置 1では、配信された 2つのデータを、受信部 10が受信する。

[0030] 受信部 10は、受信した広告 Aデータおよび広告 Bデータを、表示方向算出部 11に 出力する。表示方向算出部 11は、入力された広告データによって表される広告を表 示すべき、ディスプレイ 14における視野角方向を算出する。ディスプレイ 14は、いわ ゆるデュアルビューが可能な表示装置である。図 1に示す例では、ディスプレイ 14は 、広告データによって表される広告を、視野角方向 21 (第 1の視野角方向）または視 野角方向 22 (第 2の視野角方向）に表示する。視野角方向 21は、ディスプレイ 14の 表示画面から見た左側の方向である。一方、視野角方向 22は、ディスプレイ 14の表 示画面から見た右側の方向である。

[0031] 図 1に示す例では、表示方向算出部 11は、広告 Aデータによって表される広告 Aを 表示すべき方向として、視野角方向 21を算出する。一方、広告 Bデータによって表さ れる広告 Bを表示する方向として、視野角方向 21とは異なる視野角方向 22を算出す る。このとき表示方向算出部 11は、メモリ 12にあらかじめ記憶されている情報に基づ き、これらの広告表示方向を算出する。

[0032] 表示方向算出部 11は、表示制御部 13に対し、入力された広告データを出力すると 共に、その広告データによって表される広告を表示すべき視野角方向を指示する。 図 1の例では、広告 Aデータを出力すると共に、広告 Aデータによって表される広告 Aを視野角方向 21に表示することを指示する。さらに、広告 Bデータを出力すると共 に、広告 Bデータによって表される広告 Bを視野角方向 22に表示することを指示する

[0033] 表示制御部 13は、入力された広告データをディスプレイ 14に出力する。ディスプレ ィ 14は、入力された広告データによって表される広告を、表示画面に表示する。すな わち表示制御部 13は、広告データによって表される広告をディスプレイ 14に表示さ せる。

[0034] (デュアルビューの機構）

ディスプレイ 14は、デュアルビュー表示機能を有している。デュアルビュー表示機 能とは、 1つの表示画面における 2つの異なる視野角方向に、それぞれ、異なる情報 を個別に表示する機能を意味する。ディスプレイ 14は、情報としての広告を表示する 。すなわちディスプレイ 14が 2つの異なる広告を同時に表示するとき、ディスプレイ 14 の画面を視認する視聴者は、表示画面において、 2つの広告を同時に視認すること はできない。

[0035] ディスプレイ 14力 2つの異なる広告を、異なる視野角方向にそれぞれ表示するた めの機構について、図 2を参照して以下に説明する。図 2は、デュアルビュー表示可 能なディスプレイ 14の構成を示す図である。この図に示すように、ディスプレイ 14で は、バックライトの前に位置し、複数の画素 a， bを有している表示パネル 141の前面 に、視差バリヤ 142が配置されている。視差バリヤ 142は、不透明領域 143によって 隔たれた垂直な透光性スリット 144を複数有するスクリーンである。

[0036] ディスプレイ 14において、バックライトから照射された光のうち、表示パネル 141の 各画素 aを透過した光は、複数の透光性スリット 144を介して、視聴者 A側に到達す る。一方、ノくックライトから照射された光のうち、表示パネル 141の各画素 bを透過し た光は、複数の透光性スリット 144を介して、視聴者 B側に到達する。

[0037] このときディスプレイ 14は、各画素 aからなる領域に広告 Aを表示し、各画素 bからな る領域に広告 Bを表示する。したがって、視聴者 Aは、広告 Aを視認できる位置から、 同時に広告 Bを視認することはできない。一方、視聴者 Bは、広告 Bを視認できる位 置から、同時に広告 Aを視認することはできなレ、。このように、表示パネル 141に表示 されるそれぞれ異なる広告は、視差バリヤ 142が有している複数の透光性スリット 14 4によって、空間上の規定された特定の領域からのみ見えることになる。

[0038] ディスプレイ 14は、上述したデュアルビュー表示可能なものであれば、いかなるディ スプレイであってもよレ、。たとえば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機 EL ディスプレイ、あるいは CRTディスプレイなどとすることができる。

[0039] (異なる 2つの広告を同時に表示）

上述したように、表示制御部 13は、広告データによって表される広告をディスプレイ 14に表示させる。このとき表示制御部 13は、入力された広告 Aデータおよび広告 B データを、表示方向算出部 11によって指示された視野角方向に基づき同時に走査 する。すなわち、表示方向算出部 11によって算出された視野角方向に、ディスプレイ 14が広告を表示できるように走查する。

[0040] ディスプレイ 14における画素 aに表示される広告は、視野角方向 21から視認できる 。一方、画素 bに表示される広告は、視野角方向 22から視認できる。そこで表示制御 部 13は、たとえば、画素 aに広告 Aが表示され、かつ、画素 bに広告 Bが表示されるよ うに、広告 Aデータと広告 Bデータとを同時にディスプレイ 14に走查する。すなわち 広告 Aデータを画素 aに走査し、同時に、広告 Bデータを画素 bに走查する。

[0041] なお、上記の表示方法はあくまで一例に過ぎない。すなわち表示制御部 13は、デ ユアルビユ一表示できるディスプレイ 14に対し、広告 Aおよび広告 Bがそれぞれ異な る視野角方向に表示されるように、任意の方法によって広告 Aデータおよび広告 Bデ ータをディスプレイ 14に出力すればよい。

[0042] (まとめ）

以上のように、広告表示装置 1は、 2つの異なる視野角方向に、それぞれ、特定の 視野角方向からのみ視認できる広告を、それぞれ 1つづつ表示する。したがって、広 告の表示領域サイズをディスプレイ 14の表示画面サイズに保ったまま、 2つの広告を 同時に表示できる。し力も、 1つの表示画面に 2つの広告を同時に表示し、視聴者に 同時に視認させることがない。すなわち視聴者は、別々に表示されている広告を、そ れぞれ、独自の広告として認識できる。

[0043] また、広告表示装置 1を機械的に動かさなくても、異なる 2つの広告をそれぞれ個 別に表示し、視聴者に視認させることができる。すなわち、異なる 2つの広告をそれぞ れディスプレイの裏面と表面とに表示させ、機械的に回転させて 2つの広告を交互に 表示するような構成に比べて、広告表示装置 1は、省スペースで広告をより効率的に 表示できる。

[0044] (店舗の存在方向と逆方向に広告を表示）

広告表示装置 1は、ディスプレイ 14において、広告対象物が存在する方向と反対 の視野角方向に、当該広告対象物の広告を表示させることが好ましい。このとき広告 表示装置 1は、広告対象物が存在する位置を表すデータを、メモリ 12にあら力じめ記 憶している。また、広告表示装置 1が存在する位置を表すデータも、メモリ 12にあらか じめ記憶している。これにより、広告対象物が、広告表示装置 1に対してどの方向に 存在するのかを、広告対象物の位置と、広告表示装置 1の位置とに基づき算出する 。そして、算出した方向と逆の視野角方向に、広告対象物の広告を表示する。

[0045] (広告表示装置 1および店舗の位置関係） 以上の処理について、図 3および図 4を参照して、より詳細に以下に説明する。図 3 は、広告表示装置 1が、広告対象物としての店舗が存在する方向と逆の視野角方向 に、その店舗の広告を表示する例を説明する図である。

[0046] 図 4は、通り 70に各店舗、および広告表示装置 1が存在する状況を表している。こ の図に示す状況では、通り 70を、通行人 41および通行人 42が歩いている。通行人 41は、通り 70において、方向ひに沿って歩いている。一方通行人 42は、通り 70にお レ、て、方向ひとは正反対の方向 βに沿って歩レ、てレ、る。

[0047] 通り 70の片側には、 Α店 30a、 B店 30bおよび C店 30cが軒を連ねている。これらは 、互いに異なる店舗である。図 3に示すように、通り 70では、方向 αに沿って、 Α店 3 0a、 B店 30b、 C店 30cが順に並んでいる。したがって、方向 αに歩いている通行人 4 1は、 Α店 30a、 B店 30b、 C店 30cの順に到達する。すなわち、通り 70を歩いている 通行人 41の視野には、 A店 30a、 B店 30b、 C店 30cが、順に飛び込んでくる。

[0048] 以上の状況において、通り 70における、各店舗が存在する側に対向する側に、広 告表示装置 1および広告表示装置 1 'が配置されてレ、る。広告表示装置 1 'の構成は 、広告表示装置 1の構成と同じである。ただし、広告表示装置 1と広告表示装置 1 'と では、広告する対象の店舗が異なる。図 3に示す例では、広告表示装置 1は A店 30a および B店 30bを広告し、一方、広告表示装置 1 'は、 B店 30bおよび C店 30cを広告 する。

[0049] (広告表示装置の位置と各店舗の位置との関係）

広告表示装置 1は、通り 70において、 A店 30aおよび B店 30bの間に位置している 。すなわち A店 30aおよび B店 30bは、広告表示装置 1から見て、互いに異なる方向 に位置している。以上の位置関係に基づき、広告表示装置 1は、 A店 30aを広告する ための広告 Aと、 B店 30bを広告するための広告 Bとを、それぞれ、互いに異なる視 野角方向に個別に表示する。具体的には、 A店 30aは、広告表示装置 1から見て方 向 51に位置している。そこで広告表示装置 1は、広告 Aを、方向 51とは逆の視野角 方向 62に表示する。一方、 B店 30bは、広告表示装置 1から見た方向 52に位置して いる。そこで広告表示装置 1は、広告 Bを、方向 52とは逆の視野角方向 62に表示す る。 [0050] (B店の広告を表示）

以上の状況において、通り 70を方向ひに歩いている通行人 41は、 A店 30aを通り 過ぎたあと、広告表示装置 1を経由して、 B店 30bに向かう。そのため、 B店 30bに到 着する途中において、広告表示装置 1が表示している広告 Bを視認する。通行人 41 は、広告 Bを視認した直後に、通り 70を正面に向くと、広告表示装置 1から少し離れ たところに、 B店 30bの存在を確認できる。したがって、 B店 30bの広告 Bを視認して から、 B店 30bの存在を目にするまでの時間が短いので、通行人 41は、広告 Bによつ て喚起された B店 30bへの興味を持っているときに、 B店 30bの存在を知る。これによ り通行人 41は、 B店 30bに足を運ぶ可能性が高くなる。すなわち広告表示装置 1が 表示する、通行人 41への広告 Bの広告効果は高い。

[0051] 言い換えれば、通行人 41に、進行方向に向かって目にする B店 30bについての広 告 Bを提示するため、方向に応じた広告を表示しない従来の発明に比べて、表示す る広告 Bの広告効果をより高めることができる。

[0052] (広告表示装置 1 'の位置と各店舗の位置との関係）

一方、広告表示装置 1 'は、通り 70において、 B店 30bおよび C店 30cの間に位置し ている。すなわち、 B店 30bおよび C店 30cは、広告表示装置 1 'から見て、互いに異 なる方向に位置している。以上の位置関係に基づき、広告表示装置 1 'は、 B店 30b を広告するための広告 Bと、 C店 30cを広告するための広告 Cとを、それぞれ、互いに 異なる視野角方向に個別に表示する。具体的には、 B店 30bは、広告表示装置 1か ら見て方向 53に位置している。そこで広告表示装置 1は、広告 Bを、方向 53とは逆の 視野角方向 64に表示する。一方、 C店 30cは、広告表示装置 1から見た方向 54に位 置している。そこで広告表示装置 1は、広告 Cを、方向 54とは逆の視野角方向 63に 表示する。

[0053] 以上の状況において、通り 70を方向 βに歩いている通行人 42は、 C店 30cを通り 過ぎて B店 30bに向力 途中において、広告表示装置 1 'が表示している広告 Bを視 認することになる。このとき通行人 41は、広告 Bを視認した直後に、通り 70を正面（す なわち方向 β )に向くと、広告表示装置 1から少し離れた向こうに、 Β店 30bの存在を 確認できる。したがって、広告表示装置 1 'を通じて B店 30bの広告 Bを視認してから 、 B店 30bの存在を目にするまでの時間が短いので、通行人 42は、広告 Bによって 喚起された B店 30bへの興味を持っているときに、 B店 30bの存在を知る。これにより 通行人 42は、 B店 30bに足を運ぶ可能性が高くなる。すなわち広告表示装置 1 'が 表示する広告 Bの広告効果は、広告表示装置 1の同様に高い。

[0054] 言い換えれば、通行人 42に、進行方向に向かって目にする B店 30bについての広 告 Bを提示するため、方向に応じた広告を表示しない従来の発明に比べて、表示す る広告 Bの広告効果をより高めることができる。

[0055] このように、広告表示装置 1および広告表示装置 1 'のいずれも、 B店 30bが存在す る方向とは逆の方向に、 B店 30bを広告するための広告 Bを表示する。したがって、 通り 70において、 B店 30bに、それぞれ逆方向から歩いて来る通行人 41および通行 人 42の両方に対して、 B店 30bを効果的に広告できる。

[0056] (C店の広告を表示）

上述したように、広告表示装置 1 'は、広告 Bを視野角方向 64に表示すると共に、 広告 Cを視野角方向 63に表示する。通り 70において、 C店 30cは、広告表示装置 1 ' 力 見た方向 54に位置している。そのため広告表示装置 1 'は、広告 Cを、方向 54と は逆の視野角方向 63に表示する。これにより広告表示装置 1は、 C店 30cを、通行 人 41に対して効果的に広告できる。

[0057] たとえば通行人 41が、 B店 30bに入らずにそのまま通り 70を方向ひに歩き続けたと する。すると、 B店 30bを通り過ぎた通行人 41は、次に、広告表示装置 1 'が表示して レ、る広告 Cを視認することになる。このとき通行人 41は、広告 Cを視認した直後に、通 り 70を正面に向くと、広告表示装置 1 'から少し離れたところに、 C店 30cの存在を確 認できる。したがって、 C店 30cの広告 Cを視認してから、 C店 30cの存在を目にする までの時間が短いので、通行人 41は、広告 Cによって喚起された C店 30cへの興味 を持っているときに、 C店 30cの存在を知る。これにより通行人 41は、 C店 30cに足を 運ぶ可能性が高くなる。すなわち広告表示装置 1 'が表示する広告 Cの広告効果は、 高レヽ。

[0058] 言い換えれば、通行人 41に、進行方向に向かって目にする C店 30cについての広 告 Cを提示するため、方向に応じた広告を表示しない従来の発明に比べて、表示す る広告 Cの広告効果をより高めることができる。

[0059] (A店の広告を表示）

一方、上述したように、広告表示装置 1は、広告 Bを視野角方向 61に表示すると共 に、広告 Aを視野角方向 62に表示する。通り 70において、 A店 30aは、広告表示装 置 1から見た方向 51に位置している。そのため広告表示装置 1は、広告 Aを、方向 5 1とは逆の、視野角方向 62に表示する。これにより広告表示装置 1は、 A店 30aを、 通行人 42に対して効果的に広告できる。

[0060] たとえば通行人 42が、 B店 30bに入らずにそのまま通り 70を方向 βに歩き続けたと する。すると、 Β店 30bを通り過ぎた通行人 42は、次に、広告表示装置 1が表示して レ、る広告 Aを視認することになる。このとき通行人 42は、広告 Aを視認した直後に、 通り 70を正面（すなわち方向 に向くと、広告表示装置 1から少し離れた向こうに、 A店 30aの存在を確認できる。したがって、広告表示装置 1を通じて A店 30aの広告 Aを視認してから、 A店 30aの存在を目にするまでの時間が短いので、通行人 42は、 広告 Aによって喚起された A店 30aへの興味を持っているときに、 A店 30aの存在を 知る。これにより通行人 42が A店 30aに足を運ぶ可能性は高い。すなわち広告表示 装置 1が表示する広告 Aの広告効果は、高い。

[0061] 言い換えれば、通行人 42に、進行方向に向かって目にする A店 30aについての広 告 Aを提示するため、方向に応じた広告を表示しない従来の発明に比べて、表示す る広告 Aの広告効果をより高めることができる。

[0062] (まとめ）

このように、広告表示装置 1は、通り 70に軒を連ねている A店 30aおよび B店 30bを 、それぞれ効果的に広告できる。一方、広告表示装置 1 'は、通り 70に軒を連ねてい る B店 30bおよび C店 30cを、それぞれ効果的に広告できる。

[0063] また、広告 A、広告 B、および広告 Cのいずれも、データによって表される広告であ る。そのため、広告表示装置 1 (広告表示装置 1 ' )は、使用するデータを変更したり 切り替えたりすることによって、これらの広告の表示を、適宜変更したり、切り替えたり することができる。すなわち、データに基づかない固定された広告を表示する発明に 比べて、広告をより効率的に表示することができる。 [0064] (位置データ管理テーブル）

なお、広告表示装置 1では、表示方向算出部 11は、位置情報管理テーブルを用い て、広告表示装置 1の位置と、広告対象物の位置との関係を算出する。この点につ いて、図 4を参照して以下に説明する。

[0065] 図 4は、位置情報管理テーブルを示す図である。広告表示装置 1において、位置 情報管理テーブルは、メモリ 12にあら力じめ記憶されている。位置情報管理テープ ルは、広告を表示する装置の名称と、当該装置の存在位置を表す位置データとを、 互いに関連付けて格納している。さらに、広告を表示される広告対象物の名称と、当 該広告対象物の存在位置を表す位置データとを、互いに関連付けて格納している。

[0066] 図 4に示す位置情報管理テーブルは、広告表示装置 1と、各店舗とが、直線状に並 んでいるものとして、各装置および各店舗の名称と、位置とを、一次元的に管理して いる。すなわち、広告表示装置 1の位置や、店舗の位置を、数字として格納している

[0067] たとえば位置情報管理テーブルは、テキストデータの「A店」と、数字の「15」とを関 連付けて、格納している。また、テキストデータの「広告表示装置 1」と、数字の「10」と を関連付けて、格納している。位置を表す数字同士の差が大きいほど、広告表示装 置 1と店舗、または店舗同士がより離れた位置に存在していることを意味する。たとえ ば、 A店と B店との距離は、広告表示装置 1と A店との距離よりも近い。

[0068] 表示方向算出部 11は、位置情報管理テーブルに格納されてレ、る店舗の位置デー タと、広告表示装置 1の位置データとを用いることによって、通り 70と広告表示装置 1 との位置関係を算出する。そして、算出した位置関係に基づき、店舗の広告をデイス プレイ 14において表示させる視野角方向を決定する。たとえば、受信部 10が受信し た広告データが、 A店の広告を表すものだったとする。このとき、表示方向算出部 11 に入力される広告データには、 A店の広告であることを示す識別子が、あらかじめ含 まれている。そこで、表示方向算出部 11は、まず、広告データに含まれている識別子 に基づき、入力された広告データが、 A店の広告を表すものであることを特定する。

[0069] 次に、表示方向算出部 11は、 A店の広告を、ディスプレイ 14においていずれの視 野角方向に表示させるのかを算出する。このとき、メモリ 12内の位置情報管理テープ ルから、広告表示装置 1の位置データ、および A店の位置データを取得する。図 4に 示す例では、広告表示装置 1の位置データとして、「10」を取得する。さらに、 A店の 位置データとして、「15」を取得する。

[0070] 次に、取得した 2つの位置データを比較する。これにより、どちらの位置データが大 きいのかを判定する。すなわち「15」と「10」とを比較することにより、表示方向算出部 11は、 A点の位置データが、広告表示装置 1の位置データよりも大きいと判定する。

[0071] この結果に基づき、表示方向算出部 11は、ディスプレイ 14の表示画面から見た左 側に、 A店が位置していると判定する。そこで表示方向算出部 11は、 A店が存在して レ、る方向とは逆方向、すなわちディスプレイ 14の表示画面から見た右側の視野角方 向に、 A店の広告を表示すべきことを算出する。

[0072] —方、表示方向算出部 11は、 B店の広告を、ディスプレイ 14においていずれの方 向に表示させるべきかを算出するとき、位置情報管理テーブルから、広告表示装置 1 の位置データ、および B店の位置データを取得する。図 4に示す例では、広告表示 装置 1の位置データとして、「10」を取得する。さらに、 B店の位置データとして、「5」 を取得する。

[0073] 次に表示方向算出部 11は、取得した 2つの位置データを比較する。これにより、ど ちらの位置データが大きレ、のかを判定する。すなわち「10」と「5」とを比較することに より、広告表示装置 1の位置データが、 A店の位置データよりも大きいと判定する。

[0074] この結果に基づき、表示方向算出部 11は、ディスプレイ 14の表示画面から見た右 側に、 B店が位置していると判定する。そこで表示方向算出部 11は、 B店が存在して レ、る方向とは逆方向、すなわちディスプレイ 14の表示画面から見た左側の視野角方 向に、 B店の広告を表示すべきことを算出する。

[0075] なお、以上に説明した位置情報管理テーブルはあくまで一例に過ぎなレ、。すなわ ち、表示方向算出部 11が、広告を表示すべき方向を算出するときに用レ、ることがで きるテーブルやデータベースは、上述した位置情報管理テーブルに限定されなレ、。

[0076] また、表示方向算出部 11は、場合によっては、位置情報管理テーブルを使用する ことなく、広告の表示方向を算出することができる。たとえば、受信部 10が、広告デー タとともに、広告を表示すべき方向を定義した表示方向データを受信した場合がそう である。

[0077] このとき表示方向算出部 11は、表示位置データを用いて、広告を表示する方向を 算出する。そのため、メモリ 12にあらかじめ記憶されている位置情報管理テーブルを 、特に必要としない。

[0078] (広告表示システム 100)

なお、本発明は、広告表示装置 1と、広告表示装置 1にリアルタイムで広告を配信し 、店舗に備えられる広告配信装置とによって構成される、広告表示システムとしても 実現できる。そこで、広告表示システムの一例について、図 5を参照して以下に説明 する。

[0079] (ネットワーク構成）

図 5は、本発明の一実施形態に係る広告表示システム 100の構成を示すブロック 図である。この図に示すように、広告表示システム 100は、広告表示装置 1、広告配 信装置 31a、広告配信装置 31b、および配信サーバ 80によって構成されている。

[0080] ここで、広告表示装置 1は、通信部 16、表示方向算出部 11、メモリ 12、表示制御 部 13 (広告表示手段）、ディスプレイ 14および課金処理部 15 (課金処理手段）を備 えている。一方、広告配信装置 31aは、入力部 32aおよび通信部 33aを備えている。 さらに、広告配信装置 31bは、入力部 32bおよび通信部 33bを備えている。

[0081] 図 5に示すように、広告配信装置 31aは A店 30aに備えられている。これにより、広 告配信装置 31aは、 A店 30aの広告を、配信サーバ 80を通じて、広告表示装置 1に リアルタイムで配信できる。具体的には、たとえば A店 30aのスタッフ力 図示しない 所定の入力装置を通じて、広告 Aデータを A店 30aに入力する。このとき、たとえば A 店 30aの店内の様子をビデオカメラによって撮影し、撮像した動画を、広告 Aデータ として広告配信装置 31aに入力してもよい。

[0082] 広告配信装置 31aでは、入力された広告 Aデータを入力部 32aが受け付ける。入 力部 32aは、受け付けた広告 Aデータに、 A店 30aの広告を示すデータであることを 示す識別子を付加してから、通信部 33aに出力する。通信部 33aは、入力された広 告 Aデータを、通信ネットワークを通じて、配信サーバ 80に送信する。

[0083] 配信サーバ 80は、受信した広告 Aデータを、広告表示装置 1に送信する。広告表 示装置 1では、配信サーバ 80から配信された広告 Aデータを、受信部 16が受信する 。受信部 16は、受信した広告 Aデータを表示方向算出部 11に出力する。表示方向 算出部 11に入力された広告 Aデータには、 A店 30aの広告であることを表す識別子 が付加されている。この識別子を確認することによって、表示方向算出部 11は、入力 された広告 Aデータを、 A店 30aを広告するためのデータであると特定する。これによ り表示方向算出部 11は、メモリ 12に形成されてレ、る位置情報管理テーブルを用レ、る ことによって、広告 Aデータが表す広告 Aを、視野角方向 62に表示すべきことを算出 する。これにより表示制御部 13は、ディスプレイ 14において、視野角方向 62に広告 Aを表示させる。

[0084] 広告配信装置 31bが、広告表示装置 1に広告 Bデータを配信するときの処理は、広 告配信装置 31aが広告表示装置 1に広告 Aデータを配信するときの処理と同様であ るので、詳細な説明を省略する。

[0085] 以上に説明した広告表示システム 100において、広告表示装置 1は、 A店 30aの広 告 Aと、 B店 30bとの広告 Bとを、それぞれ、リアルタイムで表示することができる。した がって、たとえば、広告配信装置 31aおよび広告配信装置 31bが、それぞれ、店内 の集客状況に応じた最適な広告を表す広告データを、配信サーバ 80を通じて広告 表示装置 1に配信することによって、広告表示装置 1は、各店舗の広告をより効果的 に表示できる。

[0086] また、広告配信装置 30aが、 A店 30aの集客状況に応じた広告 Aデータを、配信サ ーバ 80を通じて配信することによって、広告表示装置 1は、 A店の集客状況に応じた 最適な広告を、適宜、ディスプレイ 14に表示させることができる。このことは、広告配 信装置 30bについても同様である。

[0087] (課金処理）

広告表示装置 1は、課金処理部 15を備えている。課金処理部 15は、表示制御部 1 3がディスプレイ 14に表示させる広告の回数や時間に応じて、広告対象物に対する 課金額を算出する。すなわち課金処理部 15は、 A店 30aに対する課金額を、表示方 向算出部 11がディスプレイ 14に表示させた、広告 Aの回数や時間に応じて算出する 。さらに、 B店 30bに対する課金額を、表示方向算出部 11がディスプレイ 14に表示さ せた、広告 Bの回数や時間に応じて算出する。このとき、算出した課金額を表す課金 データを、それぞれ生成する。

[0088] このように課金処理部 15は、ディスプレイ 14が表示する広告別に、課金額を算出 する。ディスプレイ 14は 2種類の異なる広告を同時かつ個別に表示できるので、課金 処理部 15は、単純に算出すれば、 2店舗分の課金額を算出できる。したがって、表 示画面に 1つの店舗の広告だけを表示できる装置に比べて、倍の課金額を算出でき る。これにより、広告表示装置 1ごとの広告収入額が多くなる。

[0089] また、課金処理部 15が生成した課金データを、通信部 16が、配信サーバ 80に送 信する。配信サーバ 80は、受信した課金データを、それぞれ、送信すべき広告配信 装置 31 aまたは広告配信装置 31 bに送信する。

[0090] 広告配信装置 31aでは、配信サーバ 80が配信した課金データを、通信部 33aが受 信する。これにより広告配信装置 31aは、広告 Aの表示に要した金額を、広告表示装 置 1から請求されることになる。この請求に応じて、たとえば店舗 30aの店主力 広告 表示装置 1を用いて広告ビジネスを営む事業主の銀行口座に、請求された金額を振 り込む。あるいは、振込み処理を、広告配信装置 31aが通信ネットワークを通じて自 動的に行ってもよい。

[0091] なお、以上の処理は、広告配信装置 31bに対しても同様に行われる。

[0092] また、ディスプレイ 14が 2店舗の広告を個別に表示できる点に基づき、課金処理部 15は、各店舗への課金額を割り引いてもよい。たとえば、割引率を 50%以下にすれ ば、表示画面に 1つの店舗の広告だけを表示できる装置に比べても、依然として、算 出できる課金額は大きくなる。このとき各広告対象物への課金額はより少なくなるので 、広告表示装置 1を用いて広告ビジネスを営む事業主は、広告対象物についての広 告表示を希望する店主から、より多くの広告表示依頼を獲得できる。

[0093] 以上のように、広告表示システム 100は、広告表示装置 1を用いて広告を表示する 事業主、広告表示装置 1による広告表示を希望する店主、および、広告表示装置 1 に表示される広告を閲覧する人、いずれにとってもメリットが高い。すなわち、広告表 示システム 100を用いた広告表示ビジネスを展開することは、産業上、非常に有益で ある。 [0094] また、配信サーバ 80が、広告データおよび課金データを一元的に管理できるので 、広告配信システム 100は、広告の表示処理および課金データの管理処理を、より 効率的に実行することができる。

[0095] なお、本発明に係る広告表示システムは、図 5に示す広告表示システム 100に限定 されなレ、。たとえば、配信サーバ 80が有する機能を広告表示装置 1が有しているよう なシステムも、本発明の技術的範囲に含まれる。

[0096] なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなぐ請求項に示した範囲 で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的 手段を組み合わせて得られる実施形態についても、本発明の技術的範囲に含まれ る。

[0097] (店内外の広告）

たとえば、広告表示装置 1は、店舗の入り口に備えられることもできる。このときディ スプレイ 14は、一方の視野角方向に、店舗内の広告を表示するとともに、もう一方の 視野角方向には、店舗を出てからすぐに、人の視野に入る広告対象物の広告を表示 すればよい。

[0098] (展示会等の案内広告）

広告表示装置 1は、展示会の案内を効果的に広告することもできる。たとえば、ビル 内のあるフロアにおいて、 2つの異なる展示会が催されている状況を想定する。すな わちフロアの通路を一方の方向に歩けば、第 1の展示会会場にたどり着き、同じ通路 を反対方向に歩けば、第 2の展示会会場にたどり着くとする。このとき広告表示装置 1 は、通路の壁面に設置される。これによつて、広告表示装置 1は、第 1の展示会会場 が位置する方向とは逆の視野角方向に、第 1の展示会についての案内広告を表示 する。同時に、第 2の展示会会場が位置する方向とは逆の視野角方向に、第 2の展 示会についての案内広告を表示する。

[0099] これにより、第 1の展示会会場に向かって歩いている人は、第 1の展示会会場のた どり着く前に、広告表示装置 1を通じて、第 1の展示会についての案内を確認できる。 したがって、間違いなく目的の会場に向かっていることを知る。一方、第 2の展示会会 場に向かって歩いている人は、第 2の展示会会場にたどり着く前に、広告表示装置 1 を通じて、第 2の展示会についての案内を確認できる。したがって、間違いなく目的 の会場に向かっていることを知る。

[0100] (距離に応じて課金額の調整）

広告表示装置 1がディスプレイ 14に表示する広告が、広告表示装置 1から近い位 置にある広告対象物についてのものであるほど、広告効果は高くなる。なぜなら、デ イスプレイ 14を通じて広告を見た人が、広告対象物の存在を認識するまでに要する 時間がより短くなるからである。そこで広告表示装置 1では、課金処理部 15は、広告 表示装置 1と、広告される店舗との距離に応じて、店舗に対する課金額を調整するこ ともできる。具体的には、広告表示装置 1からより離れた店舗ほど、より小額の広告料 を課金する。

[0101] (スピーカの利用）

広告表示装置 1では、さらに、音声出力部を備えていてもよい。この構成の場合、 表示制御部 13がディスプレイ 14の各視野角方向に異なる広告を表示すると共に、 音声出力部が、ディスプレイ 14に表示させる広告に対応した音声を出力する。この 音声を表す音声データは、たとえば、各広告データにあらかじめ関連付けられている

[0102] 音声出力部は、指向性を有する音声を出力することもできる。この場合、表示制御 部 13が、ディスプレイ 14における第 1の視野角方向に第 1の広告を表示させるとき、 音声出力部は、第 1の広告に関する第 1の音声を、第 1の視野角方向に指向性を有 する状態で出力する。一方、表示制御部 13が、ディスプレイ 14における第 2の視野 角方向に第 2の広告を表示させるとき、音声出力部は、第 2の広告に関する第 2の音 声を、第 2の視野角方向に指向性を有する状態で出力する。このようにすれば、第 1 の視野角方向に表示されている第 1の広告を視認する人が、誤って、第 2の広告に ついての音声を耳にすることがなレ、。逆も同様である。したがって、聴覚に訴える広 告の効果を、視覚に訴える広告の効果に、確実に加えることができる。

[0103] (広告表示方法）

以上のように、広告表示装置 1は、ディスプレイ 14における第 1の視野角方向に、 第 1の広告を表示させる第 1広告表示ステップと、ディスプレイ 14における、第 1の視 野角方向とは異なる第 2の視野角方向に、第 1の広告と異なる第 2の広告を表示させ る第 2広告表示ステップとを含んでいる広告表示方法を実行する。

[0104] また、本発明に係る広告表示装置では、さらに、

上記広告表示手段は、

上記第 1の視野角方向と反対の方向に位置する第 1の広告対象物を広告するため の上記第 1の広告を、上記ディスプレイにおける上記第 1の視野角方向に表示させる ことが好ましい。

[0105] 上記の構成によれば、第 1の広告は、ディスプレイにおける第 1の視野角方向と反 対の方向に位置する第 1の広告対象物を広告するためのものである。具体的には、 広告表示装置と、広告対象物として店舗が通りにおレ、て並んで位置してレ、るとする。 このとき、店舗が広告表示装置の右側に位置しているなら、広告表示手段は、デイス プレイにおける、広告表示装置の左側に向力う第 1の視野角方向に、当該店舗の広 告としての第 1の広告を表示させる。

[0106] これにより、店舗に向かって歩いている人は、店舗にたどり着く前に、広告表示装置 が表示している、当該店舗の広告を目にすることになる。したがって、広告表示装置 を通じて店舗の広告を視認してから、店舗の存在を目にするまでの時間が短いので 、通行人は、広告によって喚起された店舗への興味を持っているときに、店舗の存在 を知る。これにより通行人は、店舗に足を運ぶ可能性が高くなる。

[0107] このように、広告表示装置は、広告効果のより高い第 1の広告を表示できる効果を 奏する。すなわち、広告を見る人（通行人、顧客等）に、進行方向に向かって目にす るものについての第 1の広告を提示するため、方向に応じた広告を表示しない従来 の発明に比べて、表示する広告の広告効果をより高めることができる。

[0108] また、本発明に係る広告表示装置では、さらに、

上記広告表示手段は、

上記第 2の視野角方向と反対の方向に位置する第 2の広告対象物を広告するため の上記第 2の広告を、上記ディスプレイにおける上記第 2の視野角方向に表示させる ことが好ましい。

[0109] 上記の構成によれば、第 2の広告は、ディスプレイにおける第 2の視野角方向と反 対の方向に位置する第 2の広告対象物を広告するためのものである。具体的には、 広告表示装置と、広告対象物として第 2の店舗が通りにぉレ、て並んで位置してレ、ると する。このとき、第 2の店舗が広告表示装置の左側に位置しているなら、広告表示手 段は、ディスプレイにおける、広告表示装置の右側としての第 2の視野角方向に、当 該店舗の広告としての第 2の広告を表示させる。

[0110] これにより、店舗に向かって歩いている通行人は、第 2の店舗にたどり着く前に、広 告表示装置が表示している、第 2の店舗の広告を目にすることになる。

[0111] したがって、広告表示装置を通じて第 2の店舗の広告を視認してから、第 2の店舗 の存在を目にするまでの時間が短いので、通行人は、第 2広告によって喚起された 第 2の店舗への興味を持っているときに、第 2の店舗の存在を知る。これにより通行人 は、第 2の店舗に足を運ぶ可能性が高くなる。

[0112] このように、広告表示装置は、表示する第 1の広告および第 2の広告のいずれも、 広告効果を高めることができることができる効果を奏する。すなわち、広告を見る人（ 通行人、顧客等）に、進行方向に向かって目にするものについての第 1および第 2の 広告を提示するため、方向に応じた広告を表示しない従来の発明に比べて、表示す る広告の広告効果をより高めることができる。

[0113] また、本発明に係る広告表示装置では、

上記第 1の広告に対する第 1の課金額、および、上記第 2の広告に対する第 2の課 金額とをそれぞれ算出する課金処理手段をさらに備えていることが好ましい。

[0114] 上記の構成によれば、課金処理部は、ディスプレイ 14が表示する広告に対する課 金額を、広告対象物別に算出する。このとき広告表示装置は、 2種類の広告をそれ ぞれ個別に表示できるので、課金処理部は、 2店舗分の課金額を算出できる。したが つて、表示画面に 1つの店舗の広告だけを表示できる装置に比べて、倍の課金額を 算出できる。これにより、広告表示装置ごとの広告収入額を多くすることができる効果 を奏する。

[0115] なお、上記広告表示装置は、コンピュータによって実現してもよレ、。この場合、コン ピュータを上記各手段として動作させることにより上記広告表示装置をコンピュータに ぉレ、て実現する広告表示プログラム、およびその広告表示プログラムを記録したコン ピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。

[0116] 以上のように、本発明に係る広告表示装置は、ディスプレイにおける第 1の視野角 方向に、第 1の広告を表示すると共に、第 1の視野角方向と異なる第 2の視野角方向 に、第 1の広告と異なる第 2の広告を表示する広告表示手段とを備えているため、省 スペースで効率的に広告を表示できる効果を奏する。

[0117] また、広告を見る人（通行人、顧客等）に、進行方向に向かって目にするものにつ レ、ての広告を提示するため、方向に応じた広告を表示しなレ、従来の発明に比べて、 表示する広告の広告効果をより高めることができる。

[0118] (プログラムおよび記録媒体）

最後に、広告表示装置 1に含まれている各ブロックは、ハードウェアロジックによつ て構成すればょレ、。または、次のように、 CPU (Central Processing Unit)を用い てソフトウェアによって実現してもよい。

[0119] すなわち、広告表示装置 1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行する

CPU、この制御プログラムを格納した ROM (Read Only Memory)、上記制御プ ログラムを実行可能な形式に展開する RAM (Random Access Memory)、およ び、上記制御プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置 (記録媒体

)を備えている。

[0120] この構成により、本発明の目的は、所定の記録媒体によっても、達成できる。この記 録媒体は、上述した機能を実現するソフトウェアである広告表示装置 1の制御プログ ラムのプログラムコード（実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム

)をコンピュータで読み取り可能に記録してレ、ればよレ、。広告表示装置 1にこの記録 媒体を供給する。これにより、コンピュータとしての広告表示装置 1ほたは CPUや M PU)が、供給された記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し、実行す ればよい。

[0121] プログラムコードを広告表示装置 1に供給する記録媒体は、特定の構造または種類 のものに限定されない。すなわち、この記録媒体は、たとえば、磁気テープやカセット テープ等のテープ系、フロッピー（登録商標）ディスク Zハードディスク等の磁気ディ スクゃ CD— ROM/MO/MD/DVD/CD— R等の光ディスクを含むディスク系 、 ICカード（メモリカードを含む）/光カード等のカード系、あるいはマスク ROMZEP

R〇MZEEPR〇M/フラッシュ ROM等の半導体メモリ系などとすることができる。

[0122] また、広告表示装置 1を、通信ネットワークと接続可能に構成しても、本発明の目的 を達成できる。この場合、上記のプログラムコードを、通信ネットワークを介して広告表 示装置 1に供給する。この通信ネットワークは、広告表示装置 1にプログラムコードを 供給できるものであればよぐ特定の種類または形態に限定されない。たとえば、イン ターネット、イントラネット、エキストラネット、 LAN、 ISDN, VAN, CATV通信網、仮 想専用網（Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信 網等であればよい。

[0123] この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な任意の 媒体であればよぐ特定の構成または種類のものに限定されなレ、。たとえば、 IEEE1 394、 USB (Universal Serial Bus)、電力線搬送、ケーブル TV回線、電話線、 ADSL (Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、 IrD Aゃリ モコンのような赤外線、 Bluetooth (登録商標）、 802. 11無線、 HDR、携帯電話網 、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上 記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンビュ ータデータ信号の形態でも実現され得る。

[0124] 発明の詳細な説明の項においてなされた具体的な実施形態または実施例は、あく までも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限 定して狭義に解釈されるべきものではな 本発明の精神と次に記載する特許請求 事項の範囲内で、レ、ろいろと変更して実施することができるものである。

産業上の利用の可能性

[0125] 本発明は、たとえば屋外の通りに面して設置され、通行人の向かう方向別に異なる 広告を個別に表示する、デュアルビュー表示可能な広告表示装置として、幅広く利 用できる。

Claims

請求の範囲

[1] 第 1の広告データによって表される第 1の広告と、第 2の広告データによって表され る、上記第 1の広告と異なる第 2の広告とを、同一のディスプレイに表示させる広告表 示装置であって、

上記ディスプレイにおける第 1の視野角方向に、上記第 1の広告を表示させると共 に、上記第 1の視野角方向と異なる第 2の視野角方向に、上記第 2の広告を表示させ る広告表示手段を備えてレ、ることを特徴とする広告表示装置。

[2] 上記広告表示手段は、

上記第 1の視野角方向と反対の方向に位置する第 1の広告対象物を広告するため の上記第 1の広告を、上記ディスプレイにおける上記第 1の視野角方向に表示させる ことを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の広告表示装置。

[3] 上記広告表示手段は、

上記第 2の視野角方向と反対の方向に位置する第 2の広告対象物を広告するため の上記第 2の広告を、上記ディスプレイにおける上記第 2の視野角方向に表示させる ことを特徴とする請求の範囲第 2項に記載の広告表示装置。

[4] 上記第 1の広告に対する第 1の課金額、および、上記第 2の広告に対する第 2の課 金額とをそれぞれ算出する課金処理手段をさらに備えていることを特徴とする請求の 範囲第 1項に記載の広告表示装置。

[5] 複数の視野角方向に、それぞれ異なる情報を同時に表示させることが可能なデイス プレイに、広告データによって表される広告を表示させる広告表示装置であって、 上記ディスプレイにおける上記視野角方向ごとに、異なる上記広告を表示させる広 告表示手段を備えてレ、ることを特徴とする広告表示装置。

[6] 第 1の広告データによって表される第 1の広告と、第 2の広告データによって表され 、上記第 1の広告と異なる第 2の広告とを、同一のディスプレイに表示させる広告表示 装置が実行する広告表示方法であって、

上記ディスプレイにおける第 1の視野角方向に、上記第 1の広告を表示させる第 1 広告表示ステップと、

上記ディスプレイにおける、上記第 1の視野角方向とは異なる第 2の視野角方向に 、上記第 2の広告を表示させる第 2広告表示ステップとを含んでレ、ることを特徴とする 広告表示方法。

[7] 請求の範囲第 1項〜第 5項のいずれか一項に記載の広告表示装置を動作させる 広告表示プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるための 広告表示プログラム。

[8] 請求の範囲第 7項に記載の広告表示プログラムを記録してレ、るコンピュータ読み取 り可能な記録媒体。