JP2004036063A - 弾性布製品の製造方法及びこの方法で製造された弾性布 - Google Patents
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Abstract
【課題】スピーカーのダンパー或いは振動板接合エッジ成型材料の側面抵抗力、伸縮力及び強靭さを高めるため、本発明は一種の弾性布製品の製造方法及びこの方法で製造された弾性布を提供する。
【解決手段】弾性繊維、綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維などの材料を適度な比率で混合し、一定な弾性のある糸を抽出してから特定な弾性のある布を織るという弾性布製品の製造方法、弾性繊維、綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維などそれぞれの材料から一定な弾性のある糸を抽出し、その糸を適度な比率で特定な弾性のある布を織るという弾性布製品の製造方法、又はそれぞれの材料から糸を抽出し、適度な比率で一定な弾性のある糸を紡いでから特定な弾性のある布を織るという三つの弾性布製品の合成方法を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】弾性繊維、綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維などの材料を適度な比率で混合し、一定な弾性のある糸を抽出してから特定な弾性のある布を織るという弾性布製品の製造方法、弾性繊維、綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維などそれぞれの材料から一定な弾性のある糸を抽出し、その糸を適度な比率で特定な弾性のある布を織るという弾性布製品の製造方法、又はそれぞれの材料から糸を抽出し、適度な比率で一定な弾性のある糸を紡いでから特定な弾性のある布を織るという三つの弾性布製品の合成方法を提供する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は一種の弾性布製品の製造方法、この方法で製造された弾性布及びその弾性布の用途に関するものである。特にスピーカーのダンパー或いは振動板接合部(Cone Edge)に使用する弾性布製品の製造方法及びこの方法で製造された弾性布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ダンパー或いは振動板接合エッジは、スピーカーのもっとも重要なエレメントの一つである。適当な弾性と強靭性を有するダンパー或いは振動板接合エッジは、スピーカーの良いパワーアウトプットと音質特性を提供するだけでなく、スピーカーの製造時の品質管理とスピーカーのユースライフを決める重要なファクターの一つである。
【0003】
従来、ダンパー或いは振動板接合部に使われた基本材料は綿布である。まず綿布を液体の組成樹脂のなかに浸し、綿布の繊維に組成樹脂を吸収させる。組成樹脂を吸収した綿布は、乾燥して硬くなった後、綿布繊維の縦方向と横方向の糸が互いにある一定な位置に固定・粘着される。同時に組成樹脂は綿布表面を覆っており、綿布両面を仕切る組成樹脂膜となっている。当組成樹脂膜のある綿布は、ダンパー製造機械で行われる加熱、加圧、切断作業により、表面に環状波紋のある成型ダンパー或いは振動板接合エッジとなる。
【0004】
通常の成型ダンパー或いは振動板接合エッジは、綿布を基本材料として使っている。綿布繊維は、組成樹脂に対し吸収・粘着特性が優れたものであるが、以下のような欠点も挙げられる。(1)綿布で作られたダンパー或いは振動板接合エッジでは、側面の抵抗力は弱く、疲労・破裂現象が起こりやすいため、ダンパー或いは振動板接合部の音声を破損してしまい、使用寿命も短い。(2)綿布で作られたダンパー或いは振動板接合エッジでは、伸縮力が弱く、音波との共振柔軟度が不足し、音質感も思わしくない。(3)綿布で作られたダンパー或いは振動板接合エッジでは、強靭さが足らず、高いパワー出力の音波圧力を絶える性能も欠けるため、高いパワー出力の成型ダンパー或いは振動板接合エッジの製造ができない。
【0005】
このような綿布の成型ダンパーの側面抵抗力、伸縮力及び強靭さを高めるため、綿布の加工過程おいて縦、横方向に細い鋼線を織り込んだ綿布は提供されている。しかしこれにより普通綿布の成型ダンパーの欠点は改善されたが、新たな欠点が現れてしまった。(1)綿布の中に織り込んだ鋼線はダンパーの成型切断機材に極端なダメージを与える。ダンパーの成型切断機材は成型ダンパーの外側を切断するもので、細い鋼線の切断作業が繰り返し行われることにより、無数の小ささ凹が出てくる。そのため、ある一定の時間が経つと切断機材は成型ダンパーの切断ができなくなってしまう。これで生産の中断、時間の浪費などの問題をもたらす上、機材更新の出費により製品のコストが高くなってしまう。(2)鋼線の伸縮性及び強靭さは綿布繊維の強度よりはるかに高いため、部分的に受ける力が均等ではなく、音波共振に影響を与える。(3)切断された成型ダンパーは、その他の金属と接触することにより電気回路のショートを引き起こし、ラッパ或いはスピーカーを破損させることがある。それを避けるため、内側と外側の細い鋼線をさらに切断或いは曲げる作業を行わなければならない。
【0006】
今、振動板接合エッジの製造材料に関しては、良い材質が開発されていないため、通常は前述したような古くから使われている材料を利用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、前述した欠点を改善するために、重ねた研究の結果、「弾力性布製品の製造方法、この方法で製造された弾性布及びその弾性布の用途」を完成した。
【0008】
本発明の第1目的は、一種の弾性布製品の製造方法及びこの方法で製造された弾性布の提供である。これにより成型ダンパー或いは振動板接合エッジに使われている布製品の側面抵抗力、伸縮力、強靭さを向上し、成型ダンパー或いは振動板接合エッジの使用寿命を長くすることができる。また音波の共振柔軟度と音質も向上し、高いパワー出力による音波の圧力に耐えることができる。
【0009】
本発明の第2目的は、一種の弾性布製品の製造方法及びこの方法で製造された弾性布の提供である。これは、弾性繊維、布、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維などの材料組成成分を使い、適度な比率で混合してから一定な弾力性のある糸を抽出してから特定な弾力性のある布を織る弾性布製品の製造方法、又は前述した材料からそれぞれ一定な弾力のある糸を抽出し、これらの糸を適度な比率で特定な弾力性のある布製品を織る弾性布製品の製造方法、及びそれぞれ一定な弾力のある糸を抽出し、適度な比率でこれらの糸が一定な弾力性のある糸を紡いでから特定な弾力性のある布製品を織る弾性布製品の製造方法、という三つの弾力布製造方法を提供することにある。これらの方法で製造された各種弾性布は、適当な伸縮力と強靭特徴を有し、異なる出力パワー或いは可聴周波数を持つダンパー或いは振動板接合エッジの製造に用いて、違う音質のラッパとスピーカーに使用することが可能である。
【0010】
本発明の第3目的は一種の弾性布製品の製造方法及びこの方法で製造された弾性布を提供することにある。当弾性布製品の強靭さを向上させたので、この弾性布で成形された成型ダンパー或いは振動板接合エッジは、ラッパとスピーカーの出力パワーをアップし、音質がよりよくなる。
【0011】
本発明の第4目的は一種の弾性布製品の製造方法及びこの方法で製造された弾性布を提供することにある。ダンパー或いは振動板接合エッジの製造に使用できる布製品の選択範囲を広げることにより、よりよい出力パワーと可聴周波数のラッパ或いはスピーカーの製造が可能になる。
【0012】
本発明の第5目的は一種の弾性布製品の製造方法及びこの方法で製造された弾性布の提供である。本発明方法により、成型ダンパーの切断工程における細い鋼線が機械を破損させるという問題を改善することにより、生産時間を短縮し、生産効率を向上させることができる。従って製品のコストを下げることができる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は下記の各発明により達成する。
【0014】
1. 弾性繊維、布、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維などの材料組成成分を使い、適度な比率で混合し、一定な弾力性のある糸を抽出してから特定な弾力性のある布を織る弾性布製品の製造方法。
【0015】
2. 又は前述した材料からそれぞれ一定な弾力のある糸を抽出し、これらの糸を適度な比率で特定な弾力性のある布製品を織る弾性布製品の製造方法。
【0016】
3. 及びそれぞれ一定な弾力のある糸を抽出し、適度な比率でこれらの糸が一定な弾力性のある糸を紡いでから特定な弾力性のある布製品を織る弾性布製品の製造方法。
【0017】
4. 以上の方法で製造された各弾性布製品。
【0018】
【発明の実施の態様】
以下に,実施例に基づき、本発明の実施の形態を詳細に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0019】
本発明の実施例1は一つの弾性布製品の製造方法である。この方法では、弾性繊維を少なくとも1種の繊維などの材料と適度な比率で混合し、一定な弾力性のある糸を抽出してから特定な弾力性のある布を織るものである。その内、弾性繊維は材料総成分の0.1〜5.0%を占めている。その繊維は、優れた吸収性があり、組成樹脂を効率よく吸収できることによって組成樹脂と強く粘着している。しかも吸水性が低く、優れた弾性回復力を持っている。疲労に耐える強靭さも高い。唯一の欠点は熱に弱く、そのため成型温度が約150C°±10となっている。
【0020】
前述したような少なくとも1種の繊維材料は、綿、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維などの材料を含んでおり、これらの材料の割合が材料総成分の99.9〜95.0%となっている。
【0021】
各材料の特徴としては、綿は繊維の間に優れた吸収性があり、組成樹脂を効率よく吸収できる。また組成樹脂と強く粘着しており、接着力が強い。吸水性も高い。 一方、綿の弾性回復力と疲労に耐える強靭さが弱い。熱には弱いため、成型の温度が約200℃±20となっている。
【0022】
ポリエステル繊維は、繊維の間の組成樹脂吸収性能が比較的に弱いため、組成樹脂との接着力が中間である。また、吸水性にも欠けている。一方、ポリエステル樹脂繊維の弾性回復力と疲労に耐える強靭さは高い。しかし熱にはやや弱いため、成型の温度が約200℃±20となっている。
【0023】
芳香族ポリアミド繊維は、繊維の間の組成樹脂吸収性能が弱いため、組成樹脂との接着状態が悪い。一方、芳香族ポリアミド繊維の吸水性が高く、弾性回復力と疲労に耐える強靭さも極めて高い。また、熱にはかなり強いため、成型の温度が約235C°±10となっている。
【0024】
本発明の実施例2は一つの弾性布製品の組成方法である。この方法では、弾性繊維及び少なくとも1種の繊維などの材料からそれぞれに一定な弾力のある糸を抽出する。そしてこれらの糸を適度な比率で用い特定な弾力性のある布製品を織ることである。弾性繊維と混合する材料は、綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維などとなっている。
【0025】
本発明の実施例3は一つの弾性布製品の組成方法である。この方法では、まず弾性繊維及び少なくとも1種類の繊維材料からそれぞれに一定な弾力のある糸を抽出する。そして適度な比率でこれらの糸が一定な弾力性のある糸を紡いでから、特定な弾力性のある布製品を織る。弾性繊維と混合する材料は、綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維など材料となっている。
【0026】
弾性繊維の延長性は非常に優れたもので、引っ張る力をかけるときに繊維は数十倍の長さまで伸びることができる。本発明の方法により製造された弾性布が伸びすぎで材料本来の張力と強靭さを失うことを防ぐために弾性繊維は製品材料総成分の5.0%以下におさえている。つまり本発明の弾性布製品の構成割合は、弾性繊維が材料総成分の0.1〜5.0%を占めており、その少なくとも1種の繊維材料が99.5〜95.0%を占めている。
【0027】
本発明の実施形態の、綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維などといった少なくとも1種の繊維材料の構成割合は以下の通りである。
【0028】
(1)綿80〜20%、ポリエステル樹脂繊維20〜80%、芳香族ポリアミド繊維0%
(2)綿20〜80%、ポリエステル樹脂繊維0%、芳香族ポリアミド繊維80〜20%
(3)綿0%、ポリエステル樹脂繊維100%、芳香族ポリアミド繊維0%
(4)綿0%、ポリエステル樹脂繊維0%、芳香族ポリアミド繊維100%
(5)綿37.5%、ポリエステル樹脂繊維37.5%、芳香族ポリアミド繊維25%
(6)綿42.5%、ポリエステル樹脂繊維32.5%、芳香族ポリアミド繊維25%
(7)綿50%、ポリエステル樹脂繊維25%、芳香族ポリアミド繊維25%
(8)綿0%、ポリエステル樹脂繊維50%、芳香族ポリアミド繊維50%
(9)綿12.5%、ポリエステル樹脂繊維37.5%、芳香族ポリアミド繊維50%
(10)綿17.5%、ポリエステル樹脂繊維32.5%、芳香族ポリアミド繊維50%
以上述べた十組の材料構成割合は、本発明の実験をした実施例である。実際、本発明において綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維などの材料構成比は、これらの構成比に限られていない。つまり、その中1種類材料の分量が0〜100%範囲内にあり、その他2種類材料の分量は、それに応じて増減となり、三者の合計は100%となる。それに弾性材料を配合する。このような材料構成の相違により、製造された弾性布の特性は多様化である。
【0029】
また上述した少なくとも1種の繊維成分の中にはアクリル繊維及びシルクを追加することができる。アクリル繊維と綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維との割合は0.1〜50%:99.9〜50%となる。一方、シルクと綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維との割合は0.1〜25%:99.9〜75%となる。
【0030】
アクリル繊維はまずポリエステル樹脂繊維と一定的な比率で混ぜてから、前述したような比率で綿と芳香族ポリアミド繊維と混合することができる。つまり綿、ポリエステル樹脂繊維+アクリル繊維、芳香族ポリアミド繊維の形になる。
【0031】
本発明の弾性布製品の製造方法は、すでに述べたように、弾性繊維の成型温度が約150℃±10℃であり、少なくとも1種の繊維材料である綿の成型温度が245℃±10℃、ポリエステル樹脂繊維が200℃±20℃、芳香族ポリアミド繊維が235℃±10℃となっているため、製造された弾性布の成型温度は約175〜250℃の間にある。この温度は、弾性繊維の成型温度より高い。少なくとも1種の繊維材料である綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維より低い。これによって、少なくとも1種の繊維材料の成型温度を低減させ、弾性布の繊維破壊を防ぐことができる。さらに作られたダンパー或いは振動板接合エッジは、優れた弾力性及び強靭さを有する。
【0032】
ラッパ(スピーカー)のダンパーの出力パワー、可聴周波数に応じる最適な弾力性及び強靭性に基づき、本発明の弾性布の適切な繊維材料の分量及び適切な方法を選ぶことにより、ラッパ(スピーカー)のダンパーに適用な弾性布製品を製造することができる。また、これらの弾性布は成型ダンパー或いは振動板接合エッジの原材料になる。
【0033】
第1図は、本発明の実施例1で製造した弾性布により作られた成型ダンパー、綿製品により作られた成型ダンパー、綿とポリエステル樹脂繊維の割合がそれぞれ50%となる製品により作られたダンパー及び芳香族ポリアミド繊維により作られダンパーの四つのダンパーが耐久実験中における時間(時)と疲労変化率(%)の比較図である。単位時間に対する各材料の疲労変化率(%)の上位からの順位は、綿製品のダンパー>綿50%+ポリエステル樹脂繊維50%のダンパー>芳香族ポリアミド繊維>本発明の弾性布により作られたダンパーの通りである。従って、本発明の弾性布により作られたダンパーは、最小の変化率、優れた疲労抵抗性及び優れた伸縮性能を持つダンパーとなる。
【0034】
また、図1に示しているように、綿布により作られたダンパーと芳香族ポリアミド繊維により作られたダンパーの変化曲線では、試験時間450時間あたりで急に曲がる折線点というところが見られる。この折線点は、両ダンパー構造が破裂発生状況を示している。つまり、折線点が現れることは、実際にラッパ(スピーカー)に用いられる両ダンパーが、破裂騒音が生じて使えなくなることを意味する。一方、綿とポリエステル樹脂繊維の割合がそれぞれ50%となる材料により作られたダンパーと本発明の弾性布により作られたダンパーの変化曲線では、上述したような折線点が見られない。つまり、両ダンパーの構造は破裂なく、完全な状態を保っている。本発明の弾性布により作られたダンパーは、上述したような折線点がなく、その上他のダンパーと比べ、疲労変化率が極めて低いことから、優れた強靭さ及び優れた伸縮性能を持つダンパーと言える。
【0035】
本発明の実施例1により作られた弾性布は、一種の弾性繊維及び少なくとも1種の繊維材料が含まれている。その内、弾性繊維は材料総成分の0.1〜5.0%を占めている;少なくとも1種の繊維材料は、綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維が含まれており、材料総成分の99.9〜95.0%を占めている。
【0036】
この弾性布の構成は、すべでの材料を適度な比率で混合してから、一定の弾力性がある糸を抽出し、この糸を使い、特定な弾性布を織ったものである。
【0037】
本発明の実施例2により作られた弾性布は、一種の弾性繊維及び少なくとも1種の繊維材料が含まれている。その内、当弾性繊維は材料総成分の0.1〜5.0%を占めている;少なくとも1種の繊維材料は、綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維が含まれており、材料総成分の99.9〜95.0%を占めている。
【0038】
この弾性布の構成は、まず弾性繊維及び少なくとも1種の繊維材料がそれぞれに一定な弾性のある糸を紡ぎ、次にこれらの弾力性のある糸を適度な比率で混ぜてから、特定な弾性布を織ったものである。
【0039】
本発明の実施例3により作られた弾性布は、一種の弾性繊維及び少なくとも1種の繊維材料が含まれている。その内、弾性繊維は材料総成分の0.1〜5.0%を占めている;少なくとも1種の繊維材料は、綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維が含まれており、材料総成分の99.9〜95.0%を占めている。
【0040】
この弾性布の構成は、まず弾性繊維と少なくとも1種の繊維材料がそれぞれに一定な弾性のある糸を紡ぎ、さらにこれら弾性のある糸から適度な比率で一定の弾力性がある糸を紡いでから、特定な弾性布を織ったものである。
【0041】
本発明により作られた弾性布は、その組成に弾性繊維と少なくとも一種類の繊維材料となっている。その内、少なくとも1種の繊維材料は綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維など三種類の異なった材料を含んでいる。これらの材料構成比は一つの材料構成比に限られていない。つまり、一種類の材料割合が0〜100%の範囲内にあり、その他2種類の材料分量は、それに応じて増減となり、三者の合計は100%となる。このように異なる構成比により作られた弾性布の特性も多様化である。
【0042】
【発明の効果】
本発明により作られた弾性布は、それぞれ異なる伸縮力と強靭さの特性を持っている。従って当弾性布は、異なる出力パワー及び異なる可聴周波数に応じた成型ダンパー或いは振動板接合エッジを作り出すことができる。これによりラッパとスピーカーの音質感がよりよくなり、また弾性布強靭さが増すことによりラッパとスピーカーの使用寿命が長くなる可能性もある。さらに、ダンパー或いは振動板接合エッジの製造にいっそう最適かつ多様性な材料を提供することにより優れた出力パワー及び可聴周波数のあるラッパ或いはスピーカーを作り出すことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はダンパー作動耐久実験における時間に対する疲労変化率を示す比較図である。
【発明が属する技術分野】
本発明は一種の弾性布製品の製造方法、この方法で製造された弾性布及びその弾性布の用途に関するものである。特にスピーカーのダンパー或いは振動板接合部(Cone Edge)に使用する弾性布製品の製造方法及びこの方法で製造された弾性布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ダンパー或いは振動板接合エッジは、スピーカーのもっとも重要なエレメントの一つである。適当な弾性と強靭性を有するダンパー或いは振動板接合エッジは、スピーカーの良いパワーアウトプットと音質特性を提供するだけでなく、スピーカーの製造時の品質管理とスピーカーのユースライフを決める重要なファクターの一つである。
【0003】
従来、ダンパー或いは振動板接合部に使われた基本材料は綿布である。まず綿布を液体の組成樹脂のなかに浸し、綿布の繊維に組成樹脂を吸収させる。組成樹脂を吸収した綿布は、乾燥して硬くなった後、綿布繊維の縦方向と横方向の糸が互いにある一定な位置に固定・粘着される。同時に組成樹脂は綿布表面を覆っており、綿布両面を仕切る組成樹脂膜となっている。当組成樹脂膜のある綿布は、ダンパー製造機械で行われる加熱、加圧、切断作業により、表面に環状波紋のある成型ダンパー或いは振動板接合エッジとなる。
【0004】
通常の成型ダンパー或いは振動板接合エッジは、綿布を基本材料として使っている。綿布繊維は、組成樹脂に対し吸収・粘着特性が優れたものであるが、以下のような欠点も挙げられる。(1)綿布で作られたダンパー或いは振動板接合エッジでは、側面の抵抗力は弱く、疲労・破裂現象が起こりやすいため、ダンパー或いは振動板接合部の音声を破損してしまい、使用寿命も短い。(2)綿布で作られたダンパー或いは振動板接合エッジでは、伸縮力が弱く、音波との共振柔軟度が不足し、音質感も思わしくない。(3)綿布で作られたダンパー或いは振動板接合エッジでは、強靭さが足らず、高いパワー出力の音波圧力を絶える性能も欠けるため、高いパワー出力の成型ダンパー或いは振動板接合エッジの製造ができない。
【0005】
このような綿布の成型ダンパーの側面抵抗力、伸縮力及び強靭さを高めるため、綿布の加工過程おいて縦、横方向に細い鋼線を織り込んだ綿布は提供されている。しかしこれにより普通綿布の成型ダンパーの欠点は改善されたが、新たな欠点が現れてしまった。(1)綿布の中に織り込んだ鋼線はダンパーの成型切断機材に極端なダメージを与える。ダンパーの成型切断機材は成型ダンパーの外側を切断するもので、細い鋼線の切断作業が繰り返し行われることにより、無数の小ささ凹が出てくる。そのため、ある一定の時間が経つと切断機材は成型ダンパーの切断ができなくなってしまう。これで生産の中断、時間の浪費などの問題をもたらす上、機材更新の出費により製品のコストが高くなってしまう。(2)鋼線の伸縮性及び強靭さは綿布繊維の強度よりはるかに高いため、部分的に受ける力が均等ではなく、音波共振に影響を与える。(3)切断された成型ダンパーは、その他の金属と接触することにより電気回路のショートを引き起こし、ラッパ或いはスピーカーを破損させることがある。それを避けるため、内側と外側の細い鋼線をさらに切断或いは曲げる作業を行わなければならない。
【0006】
今、振動板接合エッジの製造材料に関しては、良い材質が開発されていないため、通常は前述したような古くから使われている材料を利用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、前述した欠点を改善するために、重ねた研究の結果、「弾力性布製品の製造方法、この方法で製造された弾性布及びその弾性布の用途」を完成した。
【0008】
本発明の第1目的は、一種の弾性布製品の製造方法及びこの方法で製造された弾性布の提供である。これにより成型ダンパー或いは振動板接合エッジに使われている布製品の側面抵抗力、伸縮力、強靭さを向上し、成型ダンパー或いは振動板接合エッジの使用寿命を長くすることができる。また音波の共振柔軟度と音質も向上し、高いパワー出力による音波の圧力に耐えることができる。
【0009】
本発明の第2目的は、一種の弾性布製品の製造方法及びこの方法で製造された弾性布の提供である。これは、弾性繊維、布、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維などの材料組成成分を使い、適度な比率で混合してから一定な弾力性のある糸を抽出してから特定な弾力性のある布を織る弾性布製品の製造方法、又は前述した材料からそれぞれ一定な弾力のある糸を抽出し、これらの糸を適度な比率で特定な弾力性のある布製品を織る弾性布製品の製造方法、及びそれぞれ一定な弾力のある糸を抽出し、適度な比率でこれらの糸が一定な弾力性のある糸を紡いでから特定な弾力性のある布製品を織る弾性布製品の製造方法、という三つの弾力布製造方法を提供することにある。これらの方法で製造された各種弾性布は、適当な伸縮力と強靭特徴を有し、異なる出力パワー或いは可聴周波数を持つダンパー或いは振動板接合エッジの製造に用いて、違う音質のラッパとスピーカーに使用することが可能である。
【0010】
本発明の第3目的は一種の弾性布製品の製造方法及びこの方法で製造された弾性布を提供することにある。当弾性布製品の強靭さを向上させたので、この弾性布で成形された成型ダンパー或いは振動板接合エッジは、ラッパとスピーカーの出力パワーをアップし、音質がよりよくなる。
【0011】
本発明の第4目的は一種の弾性布製品の製造方法及びこの方法で製造された弾性布を提供することにある。ダンパー或いは振動板接合エッジの製造に使用できる布製品の選択範囲を広げることにより、よりよい出力パワーと可聴周波数のラッパ或いはスピーカーの製造が可能になる。
【0012】
本発明の第5目的は一種の弾性布製品の製造方法及びこの方法で製造された弾性布の提供である。本発明方法により、成型ダンパーの切断工程における細い鋼線が機械を破損させるという問題を改善することにより、生産時間を短縮し、生産効率を向上させることができる。従って製品のコストを下げることができる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は下記の各発明により達成する。
【0014】
1. 弾性繊維、布、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維などの材料組成成分を使い、適度な比率で混合し、一定な弾力性のある糸を抽出してから特定な弾力性のある布を織る弾性布製品の製造方法。
【0015】
2. 又は前述した材料からそれぞれ一定な弾力のある糸を抽出し、これらの糸を適度な比率で特定な弾力性のある布製品を織る弾性布製品の製造方法。
【0016】
3. 及びそれぞれ一定な弾力のある糸を抽出し、適度な比率でこれらの糸が一定な弾力性のある糸を紡いでから特定な弾力性のある布製品を織る弾性布製品の製造方法。
【0017】
4. 以上の方法で製造された各弾性布製品。
【0018】
【発明の実施の態様】
以下に,実施例に基づき、本発明の実施の形態を詳細に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0019】
本発明の実施例1は一つの弾性布製品の製造方法である。この方法では、弾性繊維を少なくとも1種の繊維などの材料と適度な比率で混合し、一定な弾力性のある糸を抽出してから特定な弾力性のある布を織るものである。その内、弾性繊維は材料総成分の0.1〜5.0%を占めている。その繊維は、優れた吸収性があり、組成樹脂を効率よく吸収できることによって組成樹脂と強く粘着している。しかも吸水性が低く、優れた弾性回復力を持っている。疲労に耐える強靭さも高い。唯一の欠点は熱に弱く、そのため成型温度が約150C°±10となっている。
【0020】
前述したような少なくとも1種の繊維材料は、綿、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維などの材料を含んでおり、これらの材料の割合が材料総成分の99.9〜95.0%となっている。
【0021】
各材料の特徴としては、綿は繊維の間に優れた吸収性があり、組成樹脂を効率よく吸収できる。また組成樹脂と強く粘着しており、接着力が強い。吸水性も高い。 一方、綿の弾性回復力と疲労に耐える強靭さが弱い。熱には弱いため、成型の温度が約200℃±20となっている。
【0022】
ポリエステル繊維は、繊維の間の組成樹脂吸収性能が比較的に弱いため、組成樹脂との接着力が中間である。また、吸水性にも欠けている。一方、ポリエステル樹脂繊維の弾性回復力と疲労に耐える強靭さは高い。しかし熱にはやや弱いため、成型の温度が約200℃±20となっている。
【0023】
芳香族ポリアミド繊維は、繊維の間の組成樹脂吸収性能が弱いため、組成樹脂との接着状態が悪い。一方、芳香族ポリアミド繊維の吸水性が高く、弾性回復力と疲労に耐える強靭さも極めて高い。また、熱にはかなり強いため、成型の温度が約235C°±10となっている。
【0024】
本発明の実施例2は一つの弾性布製品の組成方法である。この方法では、弾性繊維及び少なくとも1種の繊維などの材料からそれぞれに一定な弾力のある糸を抽出する。そしてこれらの糸を適度な比率で用い特定な弾力性のある布製品を織ることである。弾性繊維と混合する材料は、綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維などとなっている。
【0025】
本発明の実施例3は一つの弾性布製品の組成方法である。この方法では、まず弾性繊維及び少なくとも1種類の繊維材料からそれぞれに一定な弾力のある糸を抽出する。そして適度な比率でこれらの糸が一定な弾力性のある糸を紡いでから、特定な弾力性のある布製品を織る。弾性繊維と混合する材料は、綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維など材料となっている。
【0026】
弾性繊維の延長性は非常に優れたもので、引っ張る力をかけるときに繊維は数十倍の長さまで伸びることができる。本発明の方法により製造された弾性布が伸びすぎで材料本来の張力と強靭さを失うことを防ぐために弾性繊維は製品材料総成分の5.0%以下におさえている。つまり本発明の弾性布製品の構成割合は、弾性繊維が材料総成分の0.1〜5.0%を占めており、その少なくとも1種の繊維材料が99.5〜95.0%を占めている。
【0027】
本発明の実施形態の、綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維などといった少なくとも1種の繊維材料の構成割合は以下の通りである。
【0028】
(1)綿80〜20%、ポリエステル樹脂繊維20〜80%、芳香族ポリアミド繊維0%
(2)綿20〜80%、ポリエステル樹脂繊維0%、芳香族ポリアミド繊維80〜20%
(3)綿0%、ポリエステル樹脂繊維100%、芳香族ポリアミド繊維0%
(4)綿0%、ポリエステル樹脂繊維0%、芳香族ポリアミド繊維100%
(5)綿37.5%、ポリエステル樹脂繊維37.5%、芳香族ポリアミド繊維25%
(6)綿42.5%、ポリエステル樹脂繊維32.5%、芳香族ポリアミド繊維25%
(7)綿50%、ポリエステル樹脂繊維25%、芳香族ポリアミド繊維25%
(8)綿0%、ポリエステル樹脂繊維50%、芳香族ポリアミド繊維50%
(9)綿12.5%、ポリエステル樹脂繊維37.5%、芳香族ポリアミド繊維50%
(10)綿17.5%、ポリエステル樹脂繊維32.5%、芳香族ポリアミド繊維50%
以上述べた十組の材料構成割合は、本発明の実験をした実施例である。実際、本発明において綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維などの材料構成比は、これらの構成比に限られていない。つまり、その中1種類材料の分量が0〜100%範囲内にあり、その他2種類材料の分量は、それに応じて増減となり、三者の合計は100%となる。それに弾性材料を配合する。このような材料構成の相違により、製造された弾性布の特性は多様化である。
【0029】
また上述した少なくとも1種の繊維成分の中にはアクリル繊維及びシルクを追加することができる。アクリル繊維と綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維との割合は0.1〜50%:99.9〜50%となる。一方、シルクと綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維との割合は0.1〜25%:99.9〜75%となる。
【0030】
アクリル繊維はまずポリエステル樹脂繊維と一定的な比率で混ぜてから、前述したような比率で綿と芳香族ポリアミド繊維と混合することができる。つまり綿、ポリエステル樹脂繊維+アクリル繊維、芳香族ポリアミド繊維の形になる。
【0031】
本発明の弾性布製品の製造方法は、すでに述べたように、弾性繊維の成型温度が約150℃±10℃であり、少なくとも1種の繊維材料である綿の成型温度が245℃±10℃、ポリエステル樹脂繊維が200℃±20℃、芳香族ポリアミド繊維が235℃±10℃となっているため、製造された弾性布の成型温度は約175〜250℃の間にある。この温度は、弾性繊維の成型温度より高い。少なくとも1種の繊維材料である綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維より低い。これによって、少なくとも1種の繊維材料の成型温度を低減させ、弾性布の繊維破壊を防ぐことができる。さらに作られたダンパー或いは振動板接合エッジは、優れた弾力性及び強靭さを有する。
【0032】
ラッパ(スピーカー)のダンパーの出力パワー、可聴周波数に応じる最適な弾力性及び強靭性に基づき、本発明の弾性布の適切な繊維材料の分量及び適切な方法を選ぶことにより、ラッパ(スピーカー)のダンパーに適用な弾性布製品を製造することができる。また、これらの弾性布は成型ダンパー或いは振動板接合エッジの原材料になる。
【0033】
第1図は、本発明の実施例1で製造した弾性布により作られた成型ダンパー、綿製品により作られた成型ダンパー、綿とポリエステル樹脂繊維の割合がそれぞれ50%となる製品により作られたダンパー及び芳香族ポリアミド繊維により作られダンパーの四つのダンパーが耐久実験中における時間(時)と疲労変化率(%)の比較図である。単位時間に対する各材料の疲労変化率(%)の上位からの順位は、綿製品のダンパー>綿50%+ポリエステル樹脂繊維50%のダンパー>芳香族ポリアミド繊維>本発明の弾性布により作られたダンパーの通りである。従って、本発明の弾性布により作られたダンパーは、最小の変化率、優れた疲労抵抗性及び優れた伸縮性能を持つダンパーとなる。
【0034】
また、図1に示しているように、綿布により作られたダンパーと芳香族ポリアミド繊維により作られたダンパーの変化曲線では、試験時間450時間あたりで急に曲がる折線点というところが見られる。この折線点は、両ダンパー構造が破裂発生状況を示している。つまり、折線点が現れることは、実際にラッパ(スピーカー)に用いられる両ダンパーが、破裂騒音が生じて使えなくなることを意味する。一方、綿とポリエステル樹脂繊維の割合がそれぞれ50%となる材料により作られたダンパーと本発明の弾性布により作られたダンパーの変化曲線では、上述したような折線点が見られない。つまり、両ダンパーの構造は破裂なく、完全な状態を保っている。本発明の弾性布により作られたダンパーは、上述したような折線点がなく、その上他のダンパーと比べ、疲労変化率が極めて低いことから、優れた強靭さ及び優れた伸縮性能を持つダンパーと言える。
【0035】
本発明の実施例1により作られた弾性布は、一種の弾性繊維及び少なくとも1種の繊維材料が含まれている。その内、弾性繊維は材料総成分の0.1〜5.0%を占めている;少なくとも1種の繊維材料は、綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維が含まれており、材料総成分の99.9〜95.0%を占めている。
【0036】
この弾性布の構成は、すべでの材料を適度な比率で混合してから、一定の弾力性がある糸を抽出し、この糸を使い、特定な弾性布を織ったものである。
【0037】
本発明の実施例2により作られた弾性布は、一種の弾性繊維及び少なくとも1種の繊維材料が含まれている。その内、当弾性繊維は材料総成分の0.1〜5.0%を占めている;少なくとも1種の繊維材料は、綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維が含まれており、材料総成分の99.9〜95.0%を占めている。
【0038】
この弾性布の構成は、まず弾性繊維及び少なくとも1種の繊維材料がそれぞれに一定な弾性のある糸を紡ぎ、次にこれらの弾力性のある糸を適度な比率で混ぜてから、特定な弾性布を織ったものである。
【0039】
本発明の実施例3により作られた弾性布は、一種の弾性繊維及び少なくとも1種の繊維材料が含まれている。その内、弾性繊維は材料総成分の0.1〜5.0%を占めている;少なくとも1種の繊維材料は、綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維が含まれており、材料総成分の99.9〜95.0%を占めている。
【0040】
この弾性布の構成は、まず弾性繊維と少なくとも1種の繊維材料がそれぞれに一定な弾性のある糸を紡ぎ、さらにこれら弾性のある糸から適度な比率で一定の弾力性がある糸を紡いでから、特定な弾性布を織ったものである。
【0041】
本発明により作られた弾性布は、その組成に弾性繊維と少なくとも一種類の繊維材料となっている。その内、少なくとも1種の繊維材料は綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維など三種類の異なった材料を含んでいる。これらの材料構成比は一つの材料構成比に限られていない。つまり、一種類の材料割合が0〜100%の範囲内にあり、その他2種類の材料分量は、それに応じて増減となり、三者の合計は100%となる。このように異なる構成比により作られた弾性布の特性も多様化である。
【0042】
【発明の効果】
本発明により作られた弾性布は、それぞれ異なる伸縮力と強靭さの特性を持っている。従って当弾性布は、異なる出力パワー及び異なる可聴周波数に応じた成型ダンパー或いは振動板接合エッジを作り出すことができる。これによりラッパとスピーカーの音質感がよりよくなり、また弾性布強靭さが増すことによりラッパとスピーカーの使用寿命が長くなる可能性もある。さらに、ダンパー或いは振動板接合エッジの製造にいっそう最適かつ多様性な材料を提供することにより優れた出力パワー及び可聴周波数のあるラッパ或いはスピーカーを作り出すことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はダンパー作動耐久実験における時間に対する疲労変化率を示す比較図である。
Claims (22)
- 弾性繊維を少なくとも1種の繊維などの材料と適度な比率で混合し、一定な弾力性のある糸を抽出してから特定な弾力性のある布を織る一種の弾性布製品の製造方法において、
その内、弾性繊維は材料総成分の0.1〜5.0%を占めており、成型温度が約150℃±10℃であることと、
綿、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維材料から選ばれる少なくとも1種の繊維材料は材料総成分の99.9〜95.0%を占めていることと、
綿の成型温度が約245℃±20℃、ポリエステル繊維の成型温度が約200℃±20℃、芳香族ポリアミド繊維の成型温度が約235℃±10℃となることと、
本発明方法により製造された弾力布製品の成型温度は、約175〜250℃の間であり、弾性繊維の成型温度より高く、少なくとも1種の繊維材料(綿、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維材料)の成型温度より低いことを特徴とする弾性布製品の製造方法。 - 弾性繊維と少なくとも1種類の繊維などの材料からそれぞれ一定な弾力のある糸を抽出し、これらの糸を適度な比率で特定な弾力性のある布製品を織る一種の弾性布製品の製造方法において、
その内、弾性繊維は材料総成分の0.1〜5.0%を占めており、成型温度が約150℃±10℃であることと、
綿、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維材料から選ばれた少なくとも1種の繊維は材料総成分の99.9〜95.0%を占めていることと、
綿の成型温度が約245℃±20℃、ポリエステル繊維の成型温度が約200℃±20℃、芳香族ポリアミド繊維が約235℃±10℃となることと、
本発明方法により製造された弾力布製品の成型温度は、約175〜250℃の間であり、弾性繊維の成型温度より高く、少なくとも1種の繊維材料、即ち、綿、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維材料、の成型温度より低いこととを特徴とする弾性布製品の製造方法。 - 弾性繊維と少なくとも1種の繊維などの材料からそれぞれ一定な弾力のある糸を抽出し、適度な比率でこれらの糸が一定な弾力性のある糸を紡いでから、特定な弾力性のある布製品を織る一種の弾性布製品の製造方法において、
その内、弾性繊維は材料総成分の0.1〜5.0%を占めており、成型温度が約150℃±10℃であることと、
綿、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維材料から選ばれた少なくとも1種の繊維は材料総成分の99.9〜95.0%を占めていることと、
綿の成型温度が約245℃±20℃、ポリエステル樹脂繊維の成型温度が約200℃±20℃、芳香族ポリアミド繊維が約235℃±10℃となることと、
本発明により製造された弾力布製品の成型温度は、約175〜250℃の間であり、弾性繊維の成型温度より高く、少なくとも1種の繊維材料、即ち、綿、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維の成型温度より低いこととを特徴とする弾性布製品の製造方法。 - 弾性繊維は材料総成分の5.0%以下に抑えることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3の何れかに記載の弾性布製品の製造方法。
- 少なくとも1種の繊維材料である綿、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維の構成比は、一つの構成比に限られなく、1種類の材料分量が0〜100%の範囲内に占め、その他の2種類の材料分量が、それに応じて増減となり、三者の合計は100%となることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3の何れかに記載の弾性布製品の製造方法。
- 少なくとも1種の繊維材料の構成比は、綿80〜20%、ポリエステル繊維20〜80%、芳香族ポリアミド繊維材料0%となることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3の何れかに記載の弾性布製品の製造方法。
- 少なくとも1種の繊維材料の構成比は、綿20〜80%、ポリエステル繊維0%、芳香族ポリアミド繊維材料80〜20%となることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3の何れかに記載の弾性布製品の製造方法。
- 少なくとも1種の繊維材料の構成比は、綿0%、ポリエステル繊維100%、芳香族ポリアミド繊維材料0%となることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3の何れかに記載の弾性布製品の製造方法。
- 少なくとも1種の繊維材料の構成比は、綿0%、ポリエステル繊維0%、芳香族ポリアミド繊維材料100%となることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3の何れかに記載の弾性布製品の製造方法。
- 少なくとも1種の繊維材料の構成比は、綿37.5%、ポリエステル繊維37.5%、芳香族ポリアミド繊維材料25%となることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3の何れかに記載の弾性布製品の製造方法。
- 少なくとも1種の繊維材料の構成比は、綿42.5%、ポリエステル繊維32.5%、芳香族ポリアミド繊維材料25%となることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3の何れかに記載の弾性布製品の製造方法。
- 少なくとも1種の繊維材料の構成比は、綿50%、ポリエステル繊維25%、芳香族ポリアミド繊維材料25%となることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3の何れかに記載の弾性布製品の製造方法。
- 少なくとも1種の繊維材料の構成比は、綿0%、ポリエステル繊維50%、芳香族ポリアミド繊維材料50%となることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3の何れかに記載の弾性布製品の製造方法。
- 少なくとも1種の繊維材料の構成比は、綿12.5%、ポリエステル繊維37.5%、芳香族ポリアミド繊維材料50%となることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3の何れかに記載の弾性布製品の製造方法。
- 少なくとも1種の繊維材料の構成比は、綿17.5%、ポリエステル繊維32.5%、芳香族ポリアミド繊維材料50%となることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3の何れかに記載の弾性布製品の製造方法。
- 特にスピーカーのダンパーの成形に使用する弾性布製品の請求項1、請求項2、請求項3の何れかに記載の弾性布製品の製法方法。
- 弾性繊維及び少なくとも1種の繊維材料からなる特殊な弾性布において、
弾性繊維が材料総成分の0.1〜5.0%を占めていることと、
綿、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリアミド繊維材料から選ばれた少なくとも1種の繊維材料は材料総成分の99.9〜95.0%を占めていることと、
各材料を適度な比率で混ぜて抽出した一定な弾性のある糸で織ることを特徴とする弾性布。 - 弾性繊維及び少なくとも1種の繊維材料からなる特殊な弾性布において、
弾性繊維が材料総成分0.1〜5.0%を占めていることと、
綿、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維材料から選ばれた少なくとも1種の繊維材料は材料総成分99.9〜95.0%を占めていることと、
弾性繊維及び少なくとも1種の繊維材料からそれぞれ一定な弾性のある糸を紡ぎ、これらの弾力性のある糸を適度な比率で織ることを特徴とする弾性布製品。 - 弾性繊維及び少なくとも1種の繊維材料からなる一種の弾性布において、
弾性繊維が材料総成分0.1〜5.0%を占めていることと、綿、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミドから選ばれた少なくとも1種の繊維材料を含むこと、これらの合計は材料総成分99.9〜95.0%を占めていることと、
弾性繊維及び少なくとも1種の繊維材料からそれぞれに一定な弾性のある糸を紡ぎ、さらにこれらの糸から適度な比率で一定な弾力性がある糸を紡いでから、特定な弾力性のある弾性布製品を織ることとを特徴とする弾性布。 - 弾性繊維が材料総成分5.0%以下を占めることを特徴とする請求項12、請求項13、請求項14の何れかに記載の弾性布。
- 少なくとも1種の繊維材料において、綿、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維材料の三種類材料の構成比は一つの構成比に限られなく、1種類材料の割合が0〜100%の範囲内にあり、その他2種類材料の割合が、それに応じて増減となり、三者の合計は100%となることを特徴とする請求項12、請求項13、請求項14の何れかに記載の弾性布。
- 特にラッパ或いはスピーカーの成形に使用する請求項12、請求項13、請求項14の何れかに記載の弾性布。
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