JP2004035147A - 搬送システムおよび該システムの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送システムにおいて、保守員の負担を軽減するとともに生産性を向上させる。
【解決手段】ワーク11が所定の間隔または所定の間隔の複数倍の間隔で投入される搬入コンベア12と、この搬入コンベア12からのワーク11を受け止める複数のポケット16を等間隔で有する移載コンベア14とを備え、移載コンベア14の速度を制御することによりワーク11の位置とポケット16の位置を自動的に同期させるコントローラ20を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】ワーク11が所定の間隔または所定の間隔の複数倍の間隔で投入される搬入コンベア12と、この搬入コンベア12からのワーク11を受け止める複数のポケット16を等間隔で有する移載コンベア14とを備え、移載コンベア14の速度を制御することによりワーク11の位置とポケット16の位置を自動的に同期させるコントローラ20を設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ワークなどの被搬送物が所定の間隔で投入されるコンベアと、このコンベアからの被搬送物を受け止める複数のポケット状の受止部を等間隔で有するコンベアとを備えた搬送システムおよび該システムの制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は従来の搬送システムを示す平面図であり、図において、1はワーク、2はワーク1を矢印A方向に搬入するベルトコンベアなどの搬入コンベア、2aは搬入コンベア2のベルト、3は搬入コンベア2から離れた所に配置されてワーク1を矢印B方向に搬出するベルトコンベアなどの搬出コンベア、3aは搬出コンベア3のベルト、4は搬入コンベア2が搬入したワーク1を受け止めて搬出コンベア3に移載する回転テーブル状の移載コンベアである。そして、5は移載コンベア4の円板、6は円板5の外周面に等間隔で形成され搬入コンベア2からのワーク1を受け止める複数のポケットであり、円板5は図示しない電動モータによって矢印C方向に回転駆動される。
【0003】
次に動作について説明する。
ワーク1は、移載コンベア4の移動するポケット6に順次に受け止められるように、搬入コンベア2の移動するベルト2aの上に等間隔で投入される。この際に、保守員はワーク1が移載コンベア4の移動するポケット6に確実に入るように、搬入コンベア2と移載コンベア4の位相と速度を目視で手動調整する。したがって、搬入コンベア2のベルト2aの上に投入されたワーク1は、移載コンベア4の移動するポケット6に順次に受け止められ、円板5の回転に伴って搬出コンベア3のベルト3aの上に移載される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の搬送システムは以上のように構成されているので、ワーク1が搬入コンベア2に最初に投入された際に、保守員はワーク1が移載コンベア4の移動するポケット6に確実に入るように、搬入コンベア2と移載コンベア4の位相と速度を目視で手動調整しなければならず、手間が掛かるなどの課題があった。
【0005】
また、従来の搬送システムを長時間運転した場合に、搬入コンベア2と移載コンベア4に電気的および機械的な誤差が蓄積し、ワーク1とポケット6に位相差や速度差が生じるため、保守員は前述と同様な調整が必要となり、手間がさらに掛かるなどの課題があった。
【0006】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、被搬送物と受止部の位相差や速度差を自動的に補正することにより、保守員の負担を軽減できるとともに生産性を向上させることができる搬送システムおよび該システムの制御方法を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る搬送システムは、第1のコンベアと第2のコンベアの少なくとも一方の速度を制御することにより被搬送物の位置と受止部の位置を自動的に同期させるコントローラを設けたことを特徴とするものである。
【0008】
この発明に係る搬送システムは、コントローラは被搬送物が第1のコンベアに最初に投入されたときに機能することを特徴とするものである。
【0009】
この発明に係る搬送システムは、コントローラは第1のコンベアと第2のコンベアが所定の時間運転されたときに機能することを特徴とするものである。
【0010】
この発明に係る搬送システムは、コントローラは被搬送物と受止部の位相差を無くすように機能することを特徴とするものである。
【0011】
この発明に係る搬送システムは、位相差は相加平均値であることを特徴とするものである。
【0012】
この発明に係る搬送システムは、コントローラは被搬送物と受止部の速度差を無くすように機能することを特徴とするものである。
【0013】
この発明に係る搬送システムは、速度差は相加平均値であることを特徴とするものである。
【0014】
この発明に係る搬送システムの制御方法は、被搬送物が所定の間隔または所定の間隔の複数倍の間隔で投入される第1のコンベアと、この第1のコンベアからの被搬送物を受け止める複数の受止部を等間隔で有する第2のコンベアとを備えた搬送システムの制御方法において、第1のコンベア上の被搬送物を検出するステップと、第2のコンベアの受止部を検出するステップと、被搬送物の検出信号と受止部の検出信号から被搬送物と受止部の位相または速度を求めるステップと、これらの位相または速度に基づいて第1のコンベアと第2のコンベアの少なくとも一方の速度を制御することにより被搬送物の位置と受止部の位置を自動的に同期させるステップとを有することを特徴とするものである。
【0015】
この発明に係る搬送システムの制御方法は、位相または速度のそれぞれの相加平均値を求めるステップを有することを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1において、11は例えば平面円形のワーク(被搬送物)、12はワーク11を矢印A方向に搬入するベルトコンベアなどの搬入コンベア(第1のコンベア)、12aは搬入コンベア12のベルト、12bはベルト12aを駆動する電動モータ、12cはベルト12aと電動モータ12bを連結する動力伝達機構、13は搬入コンベア12から離れた所に配置されてワーク11を矢印B方向に搬出するベルトコンベアなどの搬出コンベア、13aは搬出コンベア13のベルト、13bはベルト13aを駆動する電動モータ、13cはベルト13aと電動モータ13bを連結する動力伝達機構である。
【0017】
また、14は搬入コンベア12が搬入したワーク11を受け止めて搬出コンベア13に移載する(移し替える)移載コンベア(第2のコンベア)、15は矢印Cで示す時計回り方向に回転可能に配置された移載コンベア14の円板、16は円板15の外周面に等間隔で形成され搬入コンベア12からのワーク11を受け止める複数のポケット(受止部)、17は円板15を回転駆動する電動モータ、18は円板15と電動モータ17を連結する動力伝達機構、19は電動モータ17に電力を供給する電源、20は電動モータ17の回転速度を制御するコントローラである。
【0018】
コントローラ20において、21は電動モータ17と電源19に接続され電動モータ17の回転速度を変化させる可変速制御装置、22は電動モータ17に接続されその回転速度を検出して可変速制御装置21にフィードバックするパルスジェネレータ、23は可変速制御装置21に接続されワーク11とポケット16の位相差や速度差を自動的に演算して可変速制御装置21に制御信号Sを出力する演算装置、24は演算装置23に接続され搬入コンベア12によって移動されるワーク11を検出するワーク検出センサ、25は演算装置23に接続され円板15の回転に伴って移動するポケット16を検出するポケット検出センサ、26は演算装置23に接続され制御を開始する際に操作される操作スイッチである。この操作スイッチ26は、オンにされたときにコントローラ20が1回だけ有効となるように構成するのが好ましい。
【0019】
次に動作について説明する。
搬入コンベア12のA方向に移動するベルト12aの上には、ワーク11が移載コンベア14のC方向に移動するポケット16に受け止められるように、所定の間隔で順次に投入される。そして、搬入コンベア12に投入されたワーク11は移載コンベア14のポケット16に順次に受け止められ、円板15の回転に伴ってC方向に移動され、搬出コンベア13のベルト13aの上に順次に移載される。
【0020】
ワーク11がワーク検出センサ24の前方を通過すると、ワーク検出センサ24はワーク11の通過を順次に検出し、信号がワーク検出センサ24から演算装置23に入力する(ステップST1)。また、ポケット検出センサ25も移載コンベア14の移動するポケット16の通過を順次に検出し、信号がポケット検出センサ25から演算装置23に入力する(ステップST2)。演算装置23はワーク検出センサ24からの信号とポケット検出センサ25からの信号に基づいてそれらの位相差を演算する(ステップST3)。そして、保守員が操作スイッチ26をオンにしたとき(ステップST4)、移載コンベア14の位相(ポケット16の位相)を搬入コンベア12の位相(ワーク11の位相)に合わせる動作を開始する(ステップST5)。
【0021】
ここで、図3はワーク11の位置とポケット16の位置が同期している状態を示し、ワーク検出センサ24とポケット検出センサ25は、ワーク11とポケット16をそれぞれ同じタイミングで検出するように配置されている。したがって、このときのワーク11とポケット16の位置関係を示す位相検出時間は0となり、演算装置23から可変速制御装置21への信号Sのレベルは変化せず、電動モータ17の速度は増減しない。
【0022】
一方、図4に示すようにポケット16の位置がワーク11の位置よりも進んでいる場合には、ワーク11を検出してからポケット16を検出するまでの位相検出時間TCが、ポケット16(またはワーク11)を検出してからポケット16(またはワーク11)を検出するまでの時間TAの半分の時間TBよりも長くなる。このとき、位相進み時間TDは時間TA−時間TCとなるので、演算装置23は位相進み時間TDを0にするように可変速制御装置21への信号Sのレベルを調整し、移載コンベア14の円板15の回転速度を減少させるように電動モータ17を制御する。この際に、ポケット16の位置は位相が進んでいる距離だけ遅らせればよいので、演算装置23は減速時間Tdを
Td=ベルト12aの速度・時間TD/円板15の減速速度(速度差)
とし、この減速時間Tdだけ円板15の回転速度を減少させる。
【0023】
他方、図5に示すようにポケット16の位置がワーク11の位置よりも遅れている場合には、ワーク11を検出してからポケット16を検出するまでの位相検出時間TCが、ポケット16(またはワーク11)を検出してからポケット16(またはワーク11)を検出するまでの時間TAの半分の時間TBよりも短くなる。このとき、演算装置23は位相遅れ時間(位相検出時間TC)を0にするように可変速制御装置21への信号Sのレベルを調整し、移載コンベア14の円板15の回転速度を増加させるように電動モータ17を制御する。この際に、ポケット16は位相が遅れている距離だけ進めればよいので、演算装置23は増速時間Taを
Ta=ベルト12aの速度・時間TC/円板15の増速速度(速度差)
とし、この増速時間Taだけ円板15の回転速度を増加させる。
【0024】
以上のように、この実施の形態1によれば、ワーク11の初期投入や段取り替えの際に、搬入コンベア12によって移動されるワーク11と移載コンベア14の円板15の回転に伴って移動するポケット16との位相差を自動的に補正できるので、従来では必要とされた保守員による調整作業を不要とし、保守員の負担を軽減させるとともに調整時間を短縮し、よって生産性を向上させるという効果を得ることができる。
【0025】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2の搬送システムでは、コントローラ20の機能が実施の形態1と異なり、その他の構成は実施の形態1と同様になっている。そして、実施の形態1では位相進み時間TDまたは位相遅れ時間TCを1回だけ演算し、移載コンベア14を直ちに制御してワーク11とポケット16の位相差を補正したが、この実施の形態2では、ワーク11を検出してからポケット16を検出するまでの時間(位相差)TCを数時間サンプリングして相加平均値を求め、この相加平均値に基づいて移載コンベア14の位相ずれを補正している。
【0026】
図6において、ワーク11とポケット16の位相差をサンプリングする時間(数)をn、位相差をn個サンプリングして積算するレジスタをTCCとし、それらの初期値をそれぞれ0に設定する(ステップST11)。次に、ワーク検出センサ24がワーク11を検出したときにタイマによる計数を開始し(ステップST12)、ポケット検出センサ25がポケット16を検出したときにタイマによる計数を停止し(ステップST13)、ワーク11とポケット16の位相差TCを検出する(ステップST14)。
【0027】
次に、位相差TCの加算を例えば1000回(n=1000)繰り返し(ステップST15〜ステップST17)、最後に1000回の位相差TCの相加平均値TCAを求める(ステップST18)。この際に、位相差TCの加算は1000回に限定するものではない。そして、このように求めた相加平均値TCAに基づいて実施の形態1と同様に移載コンベア14の電動モータ17を制御し、円板15を増速または減速させてワーク11とポケット16の位相差を補正する(ステップST19)。
【0028】
以上のように、この実施の形態2によれば、搬入コンベア12や移載コンベア14を長時間連続運転している場合に、ワーク11とポケット16の位相差の相加平均値に基づいて移載コンベア14の位相合わせを行うので、搬入コンベア12や移載コンベア14の累積誤差を自動的に補正でき、運転を安定化させて信頼性を向上させ、さらには保守員の負担を軽減させ、よって生産性を向上させるという効果を得ることができる。
【0029】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3の搬送システムでは、コントローラ20の機能が実施の形態2と異なり、その他の構成は実施の形態2と同様となっている。そして、この実施の形態3ではポケット16の速度を数時間サンプリングし、それらの速度の相加平均値を求め、この相加平均値に移載コンベア14の速度を合わせている。
【0030】
図7において、ポケット16をサンプリングする時間をT、ポケット16をサンプリングして積算するレジスタをCT、このレジスタCTをサンプリングする個数をn、レジスタCTをn個サンプリングして積算するレジスタをCTSTとし、それらの初期値を0に設定する(ステップST21)。
【0031】
そして、ポケット検出センサ25がポケット16を検出したときにタイマの計数を開始し(ステップST22)、1分(60秒)間サンプリングする(ステップST23)。これにより、ワーク/分の速度が求まる(ステップST24)。この速度を1440回つまり24時間サンプリングし(ステップST25〜ステップST27)、速度の相加平均値CTAを求める(ステップST28)。このサンプリング数は1440回に限定するものではない。最後に、速度の相加平均値CTAに移載コンベア14の円板15の回転速度を合わせ(ステップST29)、移載コンベア14の累積誤差を自動的に補正する。
【0032】
なお、ワーク11が搬入コンベア12に連続して投入されない場合、いわゆるワーク11の間引きが行われた場合には、サンプリング時間が一定の時間よりも長くなる。この場合には、ワーク11が所定の位置に連続して投入されたと仮定してサンプリング数に計数する。
【0033】
以上のように、この実施の形態3によれば、搬入コンベア12や移載コンベア14を長時間連続運転している場合に、移載コンベア14の速度の相加平均値に移載コンベア14の速度を自動的に合わせることができるので、搬入コンベア12や移載コンベア14の累積誤差を自動的に補正できることを含めて実施の形態2と同様な効果を達成でき、さらにはワーク11とポケット16の同期状態を永続させるという効果を得ることができる。
【0034】
実施の形態4.
この発明の実施の形態4の搬送システムではコントローラ20の機能が実施の形態3と異なり、その他の構成は実施の形態3と同様となっている。そして、実施の形態3では移載コンベア14の速度の相加平均値だけを検出して移載コンベア14の速度を補正したが、この実施の形態4ではさらにワーク11の速度の相加平均値を検出し、それらの速度の相加平均値の差に基づいて移載コンベア14の速度を補正している。
【0035】
図8において、移載コンベア14の速度の相加平均値の演算方法は実施の形態3と同様であるので、ステップST31〜ステップST38の説明は省略する。また、ポケット16の計数がワーク11の計数に変化しただけであるので、ワーク11の速度の演算方法の説明も省略する。
【0036】
24時間サンプリングしたポケット16の速度の相加平均値CTAとワーク11の速度の相加平均値CTAWの差をVとし(ステップST39)、この速度差Vをさらに数回、例えば5回サンプリングして速度差の相加平均値VAを演算する(ステップST40〜ステップST43)。そして、速度差の相加平均値VAが一定値VSを超えた場合に(ステップST44)、移載コンベア14の速度を速度差の相加平均値VAの分だけ補正する(ステップST45)。
【0037】
上述と同様に、ワーク11が搬入コンベア12に連続して投入されない場合、いわゆるワーク11の間引きが行われた場合には、サンプリング時間が一定の時間よりも長くなる。この場合には、実施の形態3と同様にワーク11が所定の位置に連続して投入されたと仮定してサンプリングに計数する。
【0038】
以上のように、この実施の形態4によれば、搬入コンベア12や移載コンベア14を長時間連続運転している場合に、それらの速度を合わせることができるので、それらの累積誤差を実施の形態3よりも正確に補正できるうえに、ワーク11とポケット16の同期状態を永続させるという効果を得ることができる。
【0039】
なお、上述の実施の形態1〜4では、移載コンベア14のポケット16が円方向に移動する場合を説明したが、ポケット16が直線方向に移動する場合にもこの発明を適用できることは言うまでもない。
【0040】
また、コントローラ20が移載コンベア14の電動モータ17を制御するようにしたが、移載コンベア14の電動モータ17の代りに搬入コンベア12の電動モータ12bを制御したり、あるいは双方の電動モータ17,12bを制御したりするように構成することも可能である。
【0041】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、第1のコンベアと第2のコンベアの少なくとも一方の速度を制御することにより被搬送物の位置と受止部の位置を自動的に同期させるコントローラを設けるように構成したので、初期投入や段取り替えの際の時間を短縮でき、保守員の負担を軽減させることができ、生産性を向上させることができるという効果が得られる。
【0042】
この発明によれば、コントローラは被搬送物が第1のコンベアに最初に投入されたときに機能するように構成したので、保守員の負担を軽減することができるという効果が得られる。
【0043】
この発明によれば、コントローラが第1のコンベアと第2のコンベアが所定の時間運転されたときに機能するように構成したので、それらの累積誤差を補正することができるという効果が得られる。
【0044】
この発明によれば、コントローラが被搬送物と受止部の位相差を無くすように機能するように構成したので、初期投入や段取り替えの際の時間を短縮できるという効果が得られる。
【0045】
この発明によれば、位相差が相加平均値であるように構成したので、第1のコンベアと第2のコンベアの累積誤差を正確に補正することができ、運転を安定化させて信頼性を向上させ、保守員の負担を軽減させ、生産性を向上させることができるという効果が得られる。
【0046】
この発明によれば、コントローラが被搬送物と受止部の速度差を無くすように機能するように構成したので、被搬送物と受止部の同期状態を永続させることができるという効果が得られる。
【0047】
この発明によれば、速度差が相加平均値であるように構成したので、第1のコンベアと第2のコンベアの累積誤差を正確に補正することができるうえに、被搬送物と受止部の同期状態を永続させることができ、運転を安定化させて信頼性を向上させ、保守員の負担を軽減させ、生産性を向上させることができるという効果が得られる。
【0048】
この発明によれば、第1のコンベア上の被搬送物を検出するステップと、第2のコンベアの受止部を検出するステップと、被搬送物の検出信号と受止部の検出信号から被搬送物と受止部の位相または速度を求めるステップと、これらの位相または速度に基づいて第1のコンベアと第2のコンベアの少なくとも一方の速度を制御することにより被搬送物の位置と受止部の位置を自動的に同期させるステップとを有するので、初期投入や段取り切替えの際の時間を短縮でき、保守員の負担を軽減でき、生産性を向上させることができるという効果が得られる。
【0049】
この発明によれば、位相または速度のそれぞれの相加平均値を求めるステップを有するので、第1のコンベアや第2のコンベアの累積誤差を正確に補正できるうえに、被搬送物と受止部の同期状態を永続させることができ、運転を安定化させて信頼性を向上させ、保守員の負担を軽減させ、生産性を向上させることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による搬送システムを示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1のコントローラの処理手順を説明するフローチャートである。
【図3】ワークの位置とポケットの位置が同期している状態を示すタイミングチャートである。
【図4】ポケットの位置がワークの位置よりも進んでいる状態を示すタイミングチャートである。
【図5】ポケットの位置がワークの位置よりも遅れている状態を示すタイミングチャートである。
【図6】この発明の実施の形態2のコントローラの処理手順を説明するフローチャートである。
【図7】この発明の実施の形態3のコントローラの処理手順を説明するフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態4のコントローラの処理手順を説明するフローチャートである。
【図9】従来の搬送システムの平面図である。
【符号の説明】
11 ワーク(被搬送物)、12 搬入コンベア(第1のコンベア)、12aベルト、12b 電動モータ、14 移載コンベア(第2のコンベア)、15円板、16 ポケット(受止部)、17 電動モータ、20 コントローラ、21 可変速制御装置、22 パルスジェネレータ、23 演算装置、24 ワーク検出センサ、25 ポケット検出センサ、26 操作スイッチ。
【発明の属する技術分野】
この発明は、ワークなどの被搬送物が所定の間隔で投入されるコンベアと、このコンベアからの被搬送物を受け止める複数のポケット状の受止部を等間隔で有するコンベアとを備えた搬送システムおよび該システムの制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は従来の搬送システムを示す平面図であり、図において、1はワーク、2はワーク1を矢印A方向に搬入するベルトコンベアなどの搬入コンベア、2aは搬入コンベア2のベルト、3は搬入コンベア2から離れた所に配置されてワーク1を矢印B方向に搬出するベルトコンベアなどの搬出コンベア、3aは搬出コンベア3のベルト、4は搬入コンベア2が搬入したワーク1を受け止めて搬出コンベア3に移載する回転テーブル状の移載コンベアである。そして、5は移載コンベア4の円板、6は円板5の外周面に等間隔で形成され搬入コンベア2からのワーク1を受け止める複数のポケットであり、円板5は図示しない電動モータによって矢印C方向に回転駆動される。
【0003】
次に動作について説明する。
ワーク1は、移載コンベア4の移動するポケット6に順次に受け止められるように、搬入コンベア2の移動するベルト2aの上に等間隔で投入される。この際に、保守員はワーク1が移載コンベア4の移動するポケット6に確実に入るように、搬入コンベア2と移載コンベア4の位相と速度を目視で手動調整する。したがって、搬入コンベア2のベルト2aの上に投入されたワーク1は、移載コンベア4の移動するポケット6に順次に受け止められ、円板5の回転に伴って搬出コンベア3のベルト3aの上に移載される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の搬送システムは以上のように構成されているので、ワーク1が搬入コンベア2に最初に投入された際に、保守員はワーク1が移載コンベア4の移動するポケット6に確実に入るように、搬入コンベア2と移載コンベア4の位相と速度を目視で手動調整しなければならず、手間が掛かるなどの課題があった。
【0005】
また、従来の搬送システムを長時間運転した場合に、搬入コンベア2と移載コンベア4に電気的および機械的な誤差が蓄積し、ワーク1とポケット6に位相差や速度差が生じるため、保守員は前述と同様な調整が必要となり、手間がさらに掛かるなどの課題があった。
【0006】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、被搬送物と受止部の位相差や速度差を自動的に補正することにより、保守員の負担を軽減できるとともに生産性を向上させることができる搬送システムおよび該システムの制御方法を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る搬送システムは、第1のコンベアと第2のコンベアの少なくとも一方の速度を制御することにより被搬送物の位置と受止部の位置を自動的に同期させるコントローラを設けたことを特徴とするものである。
【0008】
この発明に係る搬送システムは、コントローラは被搬送物が第1のコンベアに最初に投入されたときに機能することを特徴とするものである。
【0009】
この発明に係る搬送システムは、コントローラは第1のコンベアと第2のコンベアが所定の時間運転されたときに機能することを特徴とするものである。
【0010】
この発明に係る搬送システムは、コントローラは被搬送物と受止部の位相差を無くすように機能することを特徴とするものである。
【0011】
この発明に係る搬送システムは、位相差は相加平均値であることを特徴とするものである。
【0012】
この発明に係る搬送システムは、コントローラは被搬送物と受止部の速度差を無くすように機能することを特徴とするものである。
【0013】
この発明に係る搬送システムは、速度差は相加平均値であることを特徴とするものである。
【0014】
この発明に係る搬送システムの制御方法は、被搬送物が所定の間隔または所定の間隔の複数倍の間隔で投入される第1のコンベアと、この第1のコンベアからの被搬送物を受け止める複数の受止部を等間隔で有する第2のコンベアとを備えた搬送システムの制御方法において、第1のコンベア上の被搬送物を検出するステップと、第2のコンベアの受止部を検出するステップと、被搬送物の検出信号と受止部の検出信号から被搬送物と受止部の位相または速度を求めるステップと、これらの位相または速度に基づいて第1のコンベアと第2のコンベアの少なくとも一方の速度を制御することにより被搬送物の位置と受止部の位置を自動的に同期させるステップとを有することを特徴とするものである。
【0015】
この発明に係る搬送システムの制御方法は、位相または速度のそれぞれの相加平均値を求めるステップを有することを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1において、11は例えば平面円形のワーク(被搬送物)、12はワーク11を矢印A方向に搬入するベルトコンベアなどの搬入コンベア(第1のコンベア)、12aは搬入コンベア12のベルト、12bはベルト12aを駆動する電動モータ、12cはベルト12aと電動モータ12bを連結する動力伝達機構、13は搬入コンベア12から離れた所に配置されてワーク11を矢印B方向に搬出するベルトコンベアなどの搬出コンベア、13aは搬出コンベア13のベルト、13bはベルト13aを駆動する電動モータ、13cはベルト13aと電動モータ13bを連結する動力伝達機構である。
【0017】
また、14は搬入コンベア12が搬入したワーク11を受け止めて搬出コンベア13に移載する(移し替える)移載コンベア(第2のコンベア)、15は矢印Cで示す時計回り方向に回転可能に配置された移載コンベア14の円板、16は円板15の外周面に等間隔で形成され搬入コンベア12からのワーク11を受け止める複数のポケット(受止部)、17は円板15を回転駆動する電動モータ、18は円板15と電動モータ17を連結する動力伝達機構、19は電動モータ17に電力を供給する電源、20は電動モータ17の回転速度を制御するコントローラである。
【0018】
コントローラ20において、21は電動モータ17と電源19に接続され電動モータ17の回転速度を変化させる可変速制御装置、22は電動モータ17に接続されその回転速度を検出して可変速制御装置21にフィードバックするパルスジェネレータ、23は可変速制御装置21に接続されワーク11とポケット16の位相差や速度差を自動的に演算して可変速制御装置21に制御信号Sを出力する演算装置、24は演算装置23に接続され搬入コンベア12によって移動されるワーク11を検出するワーク検出センサ、25は演算装置23に接続され円板15の回転に伴って移動するポケット16を検出するポケット検出センサ、26は演算装置23に接続され制御を開始する際に操作される操作スイッチである。この操作スイッチ26は、オンにされたときにコントローラ20が1回だけ有効となるように構成するのが好ましい。
【0019】
次に動作について説明する。
搬入コンベア12のA方向に移動するベルト12aの上には、ワーク11が移載コンベア14のC方向に移動するポケット16に受け止められるように、所定の間隔で順次に投入される。そして、搬入コンベア12に投入されたワーク11は移載コンベア14のポケット16に順次に受け止められ、円板15の回転に伴ってC方向に移動され、搬出コンベア13のベルト13aの上に順次に移載される。
【0020】
ワーク11がワーク検出センサ24の前方を通過すると、ワーク検出センサ24はワーク11の通過を順次に検出し、信号がワーク検出センサ24から演算装置23に入力する(ステップST1)。また、ポケット検出センサ25も移載コンベア14の移動するポケット16の通過を順次に検出し、信号がポケット検出センサ25から演算装置23に入力する(ステップST2)。演算装置23はワーク検出センサ24からの信号とポケット検出センサ25からの信号に基づいてそれらの位相差を演算する(ステップST3)。そして、保守員が操作スイッチ26をオンにしたとき(ステップST4)、移載コンベア14の位相(ポケット16の位相)を搬入コンベア12の位相(ワーク11の位相)に合わせる動作を開始する(ステップST5)。
【0021】
ここで、図3はワーク11の位置とポケット16の位置が同期している状態を示し、ワーク検出センサ24とポケット検出センサ25は、ワーク11とポケット16をそれぞれ同じタイミングで検出するように配置されている。したがって、このときのワーク11とポケット16の位置関係を示す位相検出時間は0となり、演算装置23から可変速制御装置21への信号Sのレベルは変化せず、電動モータ17の速度は増減しない。
【0022】
一方、図4に示すようにポケット16の位置がワーク11の位置よりも進んでいる場合には、ワーク11を検出してからポケット16を検出するまでの位相検出時間TCが、ポケット16(またはワーク11)を検出してからポケット16(またはワーク11)を検出するまでの時間TAの半分の時間TBよりも長くなる。このとき、位相進み時間TDは時間TA−時間TCとなるので、演算装置23は位相進み時間TDを0にするように可変速制御装置21への信号Sのレベルを調整し、移載コンベア14の円板15の回転速度を減少させるように電動モータ17を制御する。この際に、ポケット16の位置は位相が進んでいる距離だけ遅らせればよいので、演算装置23は減速時間Tdを
Td=ベルト12aの速度・時間TD/円板15の減速速度(速度差)
とし、この減速時間Tdだけ円板15の回転速度を減少させる。
【0023】
他方、図5に示すようにポケット16の位置がワーク11の位置よりも遅れている場合には、ワーク11を検出してからポケット16を検出するまでの位相検出時間TCが、ポケット16(またはワーク11)を検出してからポケット16(またはワーク11)を検出するまでの時間TAの半分の時間TBよりも短くなる。このとき、演算装置23は位相遅れ時間(位相検出時間TC)を0にするように可変速制御装置21への信号Sのレベルを調整し、移載コンベア14の円板15の回転速度を増加させるように電動モータ17を制御する。この際に、ポケット16は位相が遅れている距離だけ進めればよいので、演算装置23は増速時間Taを
Ta=ベルト12aの速度・時間TC/円板15の増速速度(速度差)
とし、この増速時間Taだけ円板15の回転速度を増加させる。
【0024】
以上のように、この実施の形態1によれば、ワーク11の初期投入や段取り替えの際に、搬入コンベア12によって移動されるワーク11と移載コンベア14の円板15の回転に伴って移動するポケット16との位相差を自動的に補正できるので、従来では必要とされた保守員による調整作業を不要とし、保守員の負担を軽減させるとともに調整時間を短縮し、よって生産性を向上させるという効果を得ることができる。
【0025】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2の搬送システムでは、コントローラ20の機能が実施の形態1と異なり、その他の構成は実施の形態1と同様になっている。そして、実施の形態1では位相進み時間TDまたは位相遅れ時間TCを1回だけ演算し、移載コンベア14を直ちに制御してワーク11とポケット16の位相差を補正したが、この実施の形態2では、ワーク11を検出してからポケット16を検出するまでの時間(位相差)TCを数時間サンプリングして相加平均値を求め、この相加平均値に基づいて移載コンベア14の位相ずれを補正している。
【0026】
図6において、ワーク11とポケット16の位相差をサンプリングする時間(数)をn、位相差をn個サンプリングして積算するレジスタをTCCとし、それらの初期値をそれぞれ0に設定する(ステップST11)。次に、ワーク検出センサ24がワーク11を検出したときにタイマによる計数を開始し(ステップST12)、ポケット検出センサ25がポケット16を検出したときにタイマによる計数を停止し(ステップST13)、ワーク11とポケット16の位相差TCを検出する(ステップST14)。
【0027】
次に、位相差TCの加算を例えば1000回(n=1000)繰り返し(ステップST15〜ステップST17)、最後に1000回の位相差TCの相加平均値TCAを求める(ステップST18)。この際に、位相差TCの加算は1000回に限定するものではない。そして、このように求めた相加平均値TCAに基づいて実施の形態1と同様に移載コンベア14の電動モータ17を制御し、円板15を増速または減速させてワーク11とポケット16の位相差を補正する(ステップST19)。
【0028】
以上のように、この実施の形態2によれば、搬入コンベア12や移載コンベア14を長時間連続運転している場合に、ワーク11とポケット16の位相差の相加平均値に基づいて移載コンベア14の位相合わせを行うので、搬入コンベア12や移載コンベア14の累積誤差を自動的に補正でき、運転を安定化させて信頼性を向上させ、さらには保守員の負担を軽減させ、よって生産性を向上させるという効果を得ることができる。
【0029】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3の搬送システムでは、コントローラ20の機能が実施の形態2と異なり、その他の構成は実施の形態2と同様となっている。そして、この実施の形態3ではポケット16の速度を数時間サンプリングし、それらの速度の相加平均値を求め、この相加平均値に移載コンベア14の速度を合わせている。
【0030】
図7において、ポケット16をサンプリングする時間をT、ポケット16をサンプリングして積算するレジスタをCT、このレジスタCTをサンプリングする個数をn、レジスタCTをn個サンプリングして積算するレジスタをCTSTとし、それらの初期値を0に設定する(ステップST21)。
【0031】
そして、ポケット検出センサ25がポケット16を検出したときにタイマの計数を開始し(ステップST22)、1分(60秒)間サンプリングする(ステップST23)。これにより、ワーク/分の速度が求まる(ステップST24)。この速度を1440回つまり24時間サンプリングし(ステップST25〜ステップST27)、速度の相加平均値CTAを求める(ステップST28)。このサンプリング数は1440回に限定するものではない。最後に、速度の相加平均値CTAに移載コンベア14の円板15の回転速度を合わせ(ステップST29)、移載コンベア14の累積誤差を自動的に補正する。
【0032】
なお、ワーク11が搬入コンベア12に連続して投入されない場合、いわゆるワーク11の間引きが行われた場合には、サンプリング時間が一定の時間よりも長くなる。この場合には、ワーク11が所定の位置に連続して投入されたと仮定してサンプリング数に計数する。
【0033】
以上のように、この実施の形態3によれば、搬入コンベア12や移載コンベア14を長時間連続運転している場合に、移載コンベア14の速度の相加平均値に移載コンベア14の速度を自動的に合わせることができるので、搬入コンベア12や移載コンベア14の累積誤差を自動的に補正できることを含めて実施の形態2と同様な効果を達成でき、さらにはワーク11とポケット16の同期状態を永続させるという効果を得ることができる。
【0034】
実施の形態4.
この発明の実施の形態4の搬送システムではコントローラ20の機能が実施の形態3と異なり、その他の構成は実施の形態3と同様となっている。そして、実施の形態3では移載コンベア14の速度の相加平均値だけを検出して移載コンベア14の速度を補正したが、この実施の形態4ではさらにワーク11の速度の相加平均値を検出し、それらの速度の相加平均値の差に基づいて移載コンベア14の速度を補正している。
【0035】
図8において、移載コンベア14の速度の相加平均値の演算方法は実施の形態3と同様であるので、ステップST31〜ステップST38の説明は省略する。また、ポケット16の計数がワーク11の計数に変化しただけであるので、ワーク11の速度の演算方法の説明も省略する。
【0036】
24時間サンプリングしたポケット16の速度の相加平均値CTAとワーク11の速度の相加平均値CTAWの差をVとし(ステップST39)、この速度差Vをさらに数回、例えば5回サンプリングして速度差の相加平均値VAを演算する(ステップST40〜ステップST43)。そして、速度差の相加平均値VAが一定値VSを超えた場合に(ステップST44)、移載コンベア14の速度を速度差の相加平均値VAの分だけ補正する(ステップST45)。
【0037】
上述と同様に、ワーク11が搬入コンベア12に連続して投入されない場合、いわゆるワーク11の間引きが行われた場合には、サンプリング時間が一定の時間よりも長くなる。この場合には、実施の形態3と同様にワーク11が所定の位置に連続して投入されたと仮定してサンプリングに計数する。
【0038】
以上のように、この実施の形態4によれば、搬入コンベア12や移載コンベア14を長時間連続運転している場合に、それらの速度を合わせることができるので、それらの累積誤差を実施の形態3よりも正確に補正できるうえに、ワーク11とポケット16の同期状態を永続させるという効果を得ることができる。
【0039】
なお、上述の実施の形態1〜4では、移載コンベア14のポケット16が円方向に移動する場合を説明したが、ポケット16が直線方向に移動する場合にもこの発明を適用できることは言うまでもない。
【0040】
また、コントローラ20が移載コンベア14の電動モータ17を制御するようにしたが、移載コンベア14の電動モータ17の代りに搬入コンベア12の電動モータ12bを制御したり、あるいは双方の電動モータ17,12bを制御したりするように構成することも可能である。
【0041】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、第1のコンベアと第2のコンベアの少なくとも一方の速度を制御することにより被搬送物の位置と受止部の位置を自動的に同期させるコントローラを設けるように構成したので、初期投入や段取り替えの際の時間を短縮でき、保守員の負担を軽減させることができ、生産性を向上させることができるという効果が得られる。
【0042】
この発明によれば、コントローラは被搬送物が第1のコンベアに最初に投入されたときに機能するように構成したので、保守員の負担を軽減することができるという効果が得られる。
【0043】
この発明によれば、コントローラが第1のコンベアと第2のコンベアが所定の時間運転されたときに機能するように構成したので、それらの累積誤差を補正することができるという効果が得られる。
【0044】
この発明によれば、コントローラが被搬送物と受止部の位相差を無くすように機能するように構成したので、初期投入や段取り替えの際の時間を短縮できるという効果が得られる。
【0045】
この発明によれば、位相差が相加平均値であるように構成したので、第1のコンベアと第2のコンベアの累積誤差を正確に補正することができ、運転を安定化させて信頼性を向上させ、保守員の負担を軽減させ、生産性を向上させることができるという効果が得られる。
【0046】
この発明によれば、コントローラが被搬送物と受止部の速度差を無くすように機能するように構成したので、被搬送物と受止部の同期状態を永続させることができるという効果が得られる。
【0047】
この発明によれば、速度差が相加平均値であるように構成したので、第1のコンベアと第2のコンベアの累積誤差を正確に補正することができるうえに、被搬送物と受止部の同期状態を永続させることができ、運転を安定化させて信頼性を向上させ、保守員の負担を軽減させ、生産性を向上させることができるという効果が得られる。
【0048】
この発明によれば、第1のコンベア上の被搬送物を検出するステップと、第2のコンベアの受止部を検出するステップと、被搬送物の検出信号と受止部の検出信号から被搬送物と受止部の位相または速度を求めるステップと、これらの位相または速度に基づいて第1のコンベアと第2のコンベアの少なくとも一方の速度を制御することにより被搬送物の位置と受止部の位置を自動的に同期させるステップとを有するので、初期投入や段取り切替えの際の時間を短縮でき、保守員の負担を軽減でき、生産性を向上させることができるという効果が得られる。
【0049】
この発明によれば、位相または速度のそれぞれの相加平均値を求めるステップを有するので、第1のコンベアや第2のコンベアの累積誤差を正確に補正できるうえに、被搬送物と受止部の同期状態を永続させることができ、運転を安定化させて信頼性を向上させ、保守員の負担を軽減させ、生産性を向上させることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による搬送システムを示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1のコントローラの処理手順を説明するフローチャートである。
【図3】ワークの位置とポケットの位置が同期している状態を示すタイミングチャートである。
【図4】ポケットの位置がワークの位置よりも進んでいる状態を示すタイミングチャートである。
【図5】ポケットの位置がワークの位置よりも遅れている状態を示すタイミングチャートである。
【図6】この発明の実施の形態2のコントローラの処理手順を説明するフローチャートである。
【図7】この発明の実施の形態3のコントローラの処理手順を説明するフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態4のコントローラの処理手順を説明するフローチャートである。
【図9】従来の搬送システムの平面図である。
【符号の説明】
11 ワーク(被搬送物)、12 搬入コンベア(第1のコンベア)、12aベルト、12b 電動モータ、14 移載コンベア(第2のコンベア)、15円板、16 ポケット(受止部)、17 電動モータ、20 コントローラ、21 可変速制御装置、22 パルスジェネレータ、23 演算装置、24 ワーク検出センサ、25 ポケット検出センサ、26 操作スイッチ。
Claims (9)
- 被搬送物が所定の間隔または該所定の間隔の複数倍の間隔で投入される第1のコンベアと、該第1のコンベアからの前記被搬送物を受け止める複数の受止部を等間隔で有する第2のコンベアとを備えた搬送システムにおいて、前記第1のコンベアと前記第2のコンベアの少なくとも一方の速度を制御することにより前記被搬送物の位置と前記受止部の位置を自動的に同期させるコントローラを設けたことを特徴とする搬送システム。
- コントローラは、被搬送物が第1のコンベアに最初に投入されたときに機能することを特徴とする請求項1記載の搬送システム。
- コントローラは、第1のコンベアと第2のコンベアが所定の時間運転されたときに機能することを特徴とする請求項1記載の搬送システム。
- コントローラは被搬送物と受止部の位相差を無くすように機能することを特徴とする請求項1記載の搬送システム。
- 位相差は相加平均値であることを特徴とする請求項4記載の搬送システム。
- コントローラは被搬送物と受止部の速度差を無くすように機能することを特徴とする請求項1記載の搬送システム。
- 速度差は相加平均値であることを特徴とする請求項6記載の搬送システム。
- 被搬送物が所定の間隔または該所定の間隔の複数倍の間隔で投入される第1のコンベアと、該第1のコンベアからの前記被搬送物を受け止める複数の受止部を等間隔で有する第2のコンベアとを備えた搬送システムの制御方法において、前記第1のコンベア上の前記被搬送物を検出するステップと、前記第2のコンベアの前記受止部を検出するステップと、前記被搬送物の検出信号と前記受止部の検出信号から前記被搬送物と前記受止部の位相または速度を求めるステップと、前記位相または速度に基づいて前記第1のコンベアと前記第2のコンベアの少なくとも一方の速度を制御することにより前記被搬送物の位置と前記受止部の位置を自動的に同期させるステップとを有することを特徴とする搬送システムの制御方法。
- 位相または速度のそれぞれの相加平均値を求めるステップを有することを特徴とする請求項8記載の搬送システムの制御方法。
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CN109421243A (zh) * | 2017-08-21 | 2019-03-05 | 西德尔合作公司 | 系列容器处理设备的调节方法和相关设备 |
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-
2002
- 2002-07-01 JP JP2002192525A patent/JP2004035147A/ja active Pending
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